JP2004312457A - エコーキャンセル回路、ip電話機及びカールコード - Google Patents
エコーキャンセル回路、ip電話機及びカールコード Download PDFInfo
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Abstract
【課題】IP電話機における送話者への不要音声のエコーバックを低減する。
【解決手段】カールコード(30)は、差動入力型のマイク(22)に接続する2本のマイクライン(30−1,30−2)の各々と、シングルエンド出力型のスピーカ(21)に接続する1本のスピーカライン(30−3)との距離が同程度となるよう配線されている。これにより、送話者の音声信号を伝達するスピーカライン(30−3)からマイクライン(30−1,30−2)へのクロストークに起因するノイズ信号が同相同振幅となるようにしている。このノイズ信号をベースユニット(40)に設けられた差動増幅器(41)で同相除去することで、不要音声の送話者へのエコーバックを低減することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】カールコード(30)は、差動入力型のマイク(22)に接続する2本のマイクライン(30−1,30−2)の各々と、シングルエンド出力型のスピーカ(21)に接続する1本のスピーカライン(30−3)との距離が同程度となるよう配線されている。これにより、送話者の音声信号を伝達するスピーカライン(30−3)からマイクライン(30−1,30−2)へのクロストークに起因するノイズ信号が同相同振幅となるようにしている。このノイズ信号をベースユニット(40)に設けられた差動増幅器(41)で同相除去することで、不要音声の送話者へのエコーバックを低減することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電話機のエコーキャンセル技術に関し、特に、カールコードでのクロストークとパケット伝送遅延に起因するエコーバックを低減するための改良技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
図2は従来のアナログ電話機のシステム構成図である。同図に示すように、アナログ電話機11は、ハンドセット23と、ベースユニット46を主要構成として備えている。ハンドセット23は差動出力型のスピーカ24と、シングルエンド入力型のマイク25を備えて構成されている。ベースユニット46とハンドセット23を接続するカールコード31には、受話音声信号を伝達するスピーカライン(出力信号線)31−1,31−2と、送話音声信号を伝達するマイクライン(入力信号線)31−3と、システム全体の電位基準となるグランド線31−4とが絶縁性の被覆材を間に介して螺旋状又は平行に配線されている。
【0003】
アナログ電話機51についても同様に、ハンドセット63と、ベースユニット86を主要構成として備えている。スピーカ64は差動出力型、マイク65はシングルエンド入力型である。また、ベースユニット86とハンドセット63を接続するカールコード71には、2本のスピーカライン(出力信号線)71−1,71−2と、マイクライン(入力信号線)71−3と、グランド線71−4とが絶縁性の被覆材を間に介して螺旋状又は平行に配線されている。
【0004】
カールコード31,71内の配線は相互に電気的に絶縁されていても、配線間に容量性結合と誘導性結合が生じるため、これに起因して電磁気的なクロストークが生じる。通信信号の高周波化が進展しつつある現状では、信号線間のクロストークをカールコード31,71の被覆材のみで遮蔽することは困難である。ここで、アナログ電話機11を送話者の電話機、アナログ電話機51を受話者の電話機とすると、マイク25で電気信号に変換された音声信号はアナログ電話機11、アナログ回線91、及びアナログ電話機51を経由してスピーカ64に伝達される。このとき、カールコード71内のスピーカライン71−1,71−2からはマイクライン71−3へクロストークが生じ、マイクライン71−3を伝達する音声信号にノイズ信号が重畳され、ベースユニット86で増幅された後、アナログ電話機11にエコーバックされる。市内通話のような近距離通話では信号の伝送遅延がほとんどないため、アナログ電話機51からエコーバックした音声信号はほとんど時間的な遅れがなく、ハンドセット23でのサイドトーンに重畳されるため、通信品質はそれほど劣化しない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、IP電話機のように音声データをデジタル信号処理してVoIPパケットをIPネットワークに伝送する場合、デジタル信号処理にある程度の時間を要するため、エコーバックされる不要音声はサイドトーンよりも数百ミリ秒遅れて聞こえることになる。エコーバックされる不要音声とサイドトーンの時間差はIP電話機のデジタル信号処理能力や、IPネットワークでのルーティング処理のゆらぎ、遅延又はVoIPパケットのキューイング処理内容、或いは受信側でのパケットの到着時間のばらつきを補正するジッタバッファのパケット保持時間などで異なるが、片方向遅延が200ms以上になると、通信品質が劣化する。このような問題は、送話者と受話者の少なくとも何れか一方の電話機がIP電話機である場合に顕著となる。
【0006】
そこで、本発明は上記の問題点を解決し、カールコードでのクロストークに起因するエコーバックを低減する改良技術を提案することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明のエコーキャンセル回路は、差動入力型マイクと、前記マイクに接続する2本のマイクラインと、シングルエンド出力型スピーカと、前記スピーカに接続する1本のスピーカラインと、前記2本のマイクラインを伝達する電気信号を差動増幅する差動増幅器とを備え、前記2本のマイクラインの各々と前記スピーカラインとの距離を同程度に配線し、前記スピーカラインから前記2本のマイクラインにクロストークしたノイズ信号を前記差動増幅器で同相除去する。
【0008】
マイクに接続する2本のマイクラインの各々と、スピーカに接続する1本のスピーカラインとの距離を同程度にすることで、前記2本のマイクラインの各々と前記スピーカラインとの間における浮遊容量及び相互インダクタンスを同程度にすることができる。すると、スピーカに接続するスピーカラインからは、マイクに接続する2本のマイクラインにそれぞれほぼ同相同振幅のノイズ信号が入力されるため、これを差動増幅器で同相除去することで、ノイズ信号をカットすることができ、送話者への不要音声のエコーバックを低減することができる。
【0009】
本発明のエコーキャンセル回路は、差動入力型マイクと、前記マイクに接続する2本のマイクラインと、シングルエンド出力型スピーカと、前記スピーカに接続する1本のスピーカラインと、前記2本のマイクラインを伝達する電気信号を差動増幅する差動増幅器とを備え、前記2本のマイクラインの各々と前記スピーカラインとの間の浮遊容量及び相互インダクタンスが同程度になるよう配線し、前記スピーカラインから前記2本のマイクラインにクロストークしたノイズ信号を前記差動増幅器で同相除去する。
【0010】
マイクに接続する2本のマイクラインの各々と、スピーカに接続するスピーカラインとの間における浮遊容量及び相互インダクタンスを同程度にすることにより、前記スピーカラインから前記2本のマイクラインへ入力されるノイズ信号をほぼ同相同振幅のノイズ信号とすることができる。これを差動増幅器で同相除去することで、ノイズ信号をカットすることができ、送話者への不要音声のエコーバックを低減することができる。
【0011】
本発明のIP電話機は、ハンドセットとベースユニットをカールコードで接続した構成を備えるIP電話機であって、前記ハンドセットは、差動入力型マイクと、シングルエンド出力型スピーカを備えており、前記カールコードは、前記マイクに接続する2本のマイクラインと、前記スピーカに接続する1本のスピーカラインと、電位基準となるグランド線を含み、前記2本のマイクラインの各々と前記スピーカラインとの距離が同程度となるよう配線されており、前記ベースユニットは、前記2本のマイクラインを伝達する電気信号を差動増幅する差動増幅器と、前記差動増幅器が出力するアナログ音声信号をデジタル音声信号に変換するA/D変換器と、前記A/D変換器が出力するデジタル音声信号を含むVoIPパケットを生成するデジタル信号処理部を備える。
【0012】
本発明のIP電話機は、ハンドセットとベースユニットをカールコードで接続した構成を備えるIP電話機であって、前記ハンドセットは、差動入力型マイクと、シングルエンド出力型スピーカを備えており、前記カールコードは、前記マイクに接続する2本のマイクラインと、前記スピーカに接続する1本のスピーカラインと、電位基準となるグランド線を含み、前記2本のマイクラインの各々と前記スピーカラインとの間の浮遊容量及び相互インダクタンスが同程度になるよう配線されており、前記ベースユニットは、前記2本のマイクラインを伝達する電気信号を差動増幅する差動増幅器と、前記差動増幅器が出力するアナログ音声信号をデジタル音声信号に変換するA/D変換器と、前記A/D変換器が出力するデジタル音声信号を含むVoIPパケットを生成するデジタル信号処理部を備える。
【0013】
本発明のカールコードは、差動入力型マイクとシングルエンド出力型スピーカを含むハンドセットと、前記マイクの出力信号を差動増幅する差動増幅器を含むベースユニットを接続するカールコードであって、前記マイクに接続する2本のマイクラインと、前記スピーカに接続する1本のスピーカラインと、電位基準となるグランド線を含み、前記2本のマイクラインの各々と前記スピーカラインとの距離を同程度に配線したものである。
【0014】
本発明のカールコードは、差動入力型マイクとシングルエンド出力型スピーカを含むハンドセットと、前記マイクの出力信号を差動増幅する差動増幅器を含むベースユニットを接続するカールコードであって、前記マイクに接続する2本のマイクラインと、前記スピーカに接続する1本のスピーカラインと、電位基準となるグランド線を含み、前記2本のマイクラインの各々と前記スピーカラインとの間の浮遊容量及び相互インダクタンスが同程度になるよう配線したものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。
【0016】
図1は本実施形態のIP電話機のシステム構成図である。IP電話機10は、ハンドセット20と、ベースユニット40を主要構成として備えている。ハンドセット20はシングルエンド出力型(片線接地形式)のスピーカ21と、差動入力型のマイク22を備えて構成されている。ベースユニット40とハンドセット20を接続するカールコード30には、電気信号に変換された送話音声信号を伝達する2本の差動入力用のマイクライン(入力信号線)30−1,30−2と、電気信号に変換された受話音声信号を伝達するスピーカライン(出力信号線)30−3と、システム全体の電位基準となるグランド線30−4とが絶縁性の被覆材を間に介して螺旋状又は平行に配線されている。
【0017】
ここで、マイクライン30−1は後述する差動増幅器41の非反転入力端子に接続する信号線であり、マイクライン30−2は差動増幅器41の反転入力端子に接続する信号線である。また、グランド線30−4の電位は差動増幅器41のグランドと同電位であると同時にマイク22の接地端子の電位と同電位である。また、マイクライン30−1,30−2の各々からスピーカライン30−3への空間的な距離はほぼ同程度の距離に選定されている。
【0018】
一方、ベースユニット40にはマイク22からの入力信号を差動増幅してアナログ音声信号を出力する差動増幅器41と、アナログ音声信号を8kHzでサンプリングしてデジタル音声信号に変換するA/D変換器42と、CS−ACELP方式等で帯域圧縮されたデジタル音声信号にRTPヘッダ、UDPヘッダ、及びIPヘッダを付加してVoIPパケットを生成し、これをIPネットワーク90に向けて送出するとともに、同ネットワーク90から受信したVoIPパケットからデジタル音声信号を抽出するデジタル信号処理部43と、デジタル音声信号をアナログ音声信号に変換するD/A変換器44と、アナログ音声信号を増幅するスピーカアンプ45を備えて構成されている。
【0019】
IP電話機50についても同様に、ハンドセット60と、ベースユニット80を主要構成として備えて構成されている。スピーカ61はシングルエンド出力型、マイク62は差動入力型である。ハンドセット60とベースユニット80を接続するカールコード70には、マイク62の差動入力用の2本のマイクライン70−1,70−2と、電気信号に変換された受話音声信号を伝達するスピーカライン70−3と、システム全体の電位基準となるグランド線70−4とが絶縁性の被覆材を間に介して螺旋状又は平行に配線されている。ここで、グランド線70−4の電位は後述する差動増幅器81のグランドと同電位であると同時に、スピーカ61の接地端子の電位と同電位である。また、マイクライン70−1,70−2の各々からスピーカライン70−3への空間的な距離はほぼ同程度の距離に選定されている。ベースユニット80は、ベースユニット60と同様に、差動増幅器81、A/D変換器82、デジタル信号処理部83、D/A変換器84、及びスピーカアンプ85を備えて構成されている。
【0020】
さて、上述の構成において、IP電話機10を送話者の電話機とし、IP電話機50を受話者の電話機とすると、マイク22から入力された音声信号はIP電話機10、IPネットワーク90、及びIP電話機50を経由してスピーカ61に伝達される。このとき、スピーカライン(起誘導線)70−3を伝達する送話者の音声信号によって、マイクライン(被誘導線)70−1,70−2にクロストークノイズが入力される。このクロストークノイズは、マイクライン70−1,70−2上を差動増幅器81に向かって進むバックワードクロストークノイズと、スピーカ61に向かって進むフォワードクロストークノイズの合成波となる。
【0021】
ここで、マイクライン70−1,70−2の各々からスピーカライン70−3への空間的な距離はほぼ同程度の距離に選定されているため、マイクライン70−1とスピーカライン70−3との間の浮遊容量をC1、相互インダクタンスをL1とし、さらに、マイクライン70−2とスピーカライン70−3との間の浮遊容量をC2、相互インダクタンスをL2とすれば、近似的にC1=C2、L1=L2となる。このような条件下では、マイクライン70−1とスピーカライン70−3との間における浮遊容量C1による容量性結合と相互インダクタンスL1による誘導性結合に起因するクロストークノイズ信号は、マイクライン70−2とスピーカライン70−3との間における浮遊容量C2による容量性結合と相互インダクタンスL2による誘導性結合に起因するクロストークノイズ信号に対して同相同振幅の信号となる。
【0022】
マイクライン70−1,70−2の各々とスピーカライン70−3との浮遊容量及び相互インダクタンスを同程度にするには、マイクライン70−1,70−2をスピーカライン70−3に対して対称的に配線するのが望ましい。例えば、カールコード70の信号線を螺旋状に配線する場合には、マイクライン70−1,70−2の螺旋ピッチ、螺旋径などは同程度に配線するのが望ましい。
【0023】
従って、マイクライン70−1,70−2上を差動増幅器81に向かって進むバックワードクロストークノイズは同相同振幅の信号となり、これらのクロストークノイズは差動増幅器81にて同相除去される。また、差動増幅器81では、マイク62から入力された本来の信号成分としての音声信号が増幅される。これにより、送話者への不要音声のエコーバックを十分に低減することが可能となる。ここで、上述したスピーカ61、マイク62、カールコード70、及び差動増幅器81によって、本発明のエコーキャンセル回路を形成している。
【0024】
尚、本実施形態では、送話者と受話者の双方がIP電話機を用いる場合を例示したが、本発明はこれに限られるものではなく、送話者と受話者の少なくとも何れか一方がIP電話機であればよい。また、本実施形態では、音声データの伝送プロトコルとして、Voice over IPを利用する場合を例示したが、これに限られるものではなく、音声データをパケット化してネットワーク上に送信できるプロこるであれば、Voice over FR、Voice over ATMなどを利用できる。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、差動入力型マイクに接続するマイクラインの各々と、シングルエンド出力型スピーカに接続するスピーカラインとの距離を同程度に配線することで、前記スピーカラインから前記マイクラインの各々へのクロストークに起因するノイズ信号を同相同振幅にすることができる。このノイズ信号を差動増幅器で同相除去することで、不要音声の送話者へのエコーバックを低減することができる。
【0026】
また、本発明によれば、差動入力型マイクに接続するマイクラインの各々と、シングルエンド出力型スピーカに接続するスピーカラインとの間の浮遊容量及び相互インダクタンスを同程度に配線することで、前記スピーカラインから前記マイクラインの各々へのクロストークに起因するノイズ信号を同相同振幅にすることができる。このノイズ信号を差動増幅器で同相除去することで、不要音声の送話者へのエコーバックを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のIP電話機のシステム構成図である。
【図2】従来のアナログ電話機のシステム構成図である。
【符号の説明】
10,50…IP電話機
20,60…ハンドセット
21,61…スピーカ
22,62…マイク
30,70…カールコード
30−1,30−2,70−1,70−2…マイクライン
30−3,70−3…スピーカライン
30−4,70−4…グランド線
40,80…ベースユニット
41,81…差動増幅器
42,82…A/D変換器
43,83…デジタル信号処理部
44,84…D/A変換器
45,85…スピーカアンプ
90…IPネットワーク
【発明の属する技術分野】
本発明は電話機のエコーキャンセル技術に関し、特に、カールコードでのクロストークとパケット伝送遅延に起因するエコーバックを低減するための改良技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
図2は従来のアナログ電話機のシステム構成図である。同図に示すように、アナログ電話機11は、ハンドセット23と、ベースユニット46を主要構成として備えている。ハンドセット23は差動出力型のスピーカ24と、シングルエンド入力型のマイク25を備えて構成されている。ベースユニット46とハンドセット23を接続するカールコード31には、受話音声信号を伝達するスピーカライン(出力信号線)31−1,31−2と、送話音声信号を伝達するマイクライン(入力信号線)31−3と、システム全体の電位基準となるグランド線31−4とが絶縁性の被覆材を間に介して螺旋状又は平行に配線されている。
【0003】
アナログ電話機51についても同様に、ハンドセット63と、ベースユニット86を主要構成として備えている。スピーカ64は差動出力型、マイク65はシングルエンド入力型である。また、ベースユニット86とハンドセット63を接続するカールコード71には、2本のスピーカライン(出力信号線)71−1,71−2と、マイクライン(入力信号線)71−3と、グランド線71−4とが絶縁性の被覆材を間に介して螺旋状又は平行に配線されている。
【0004】
カールコード31,71内の配線は相互に電気的に絶縁されていても、配線間に容量性結合と誘導性結合が生じるため、これに起因して電磁気的なクロストークが生じる。通信信号の高周波化が進展しつつある現状では、信号線間のクロストークをカールコード31,71の被覆材のみで遮蔽することは困難である。ここで、アナログ電話機11を送話者の電話機、アナログ電話機51を受話者の電話機とすると、マイク25で電気信号に変換された音声信号はアナログ電話機11、アナログ回線91、及びアナログ電話機51を経由してスピーカ64に伝達される。このとき、カールコード71内のスピーカライン71−1,71−2からはマイクライン71−3へクロストークが生じ、マイクライン71−3を伝達する音声信号にノイズ信号が重畳され、ベースユニット86で増幅された後、アナログ電話機11にエコーバックされる。市内通話のような近距離通話では信号の伝送遅延がほとんどないため、アナログ電話機51からエコーバックした音声信号はほとんど時間的な遅れがなく、ハンドセット23でのサイドトーンに重畳されるため、通信品質はそれほど劣化しない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、IP電話機のように音声データをデジタル信号処理してVoIPパケットをIPネットワークに伝送する場合、デジタル信号処理にある程度の時間を要するため、エコーバックされる不要音声はサイドトーンよりも数百ミリ秒遅れて聞こえることになる。エコーバックされる不要音声とサイドトーンの時間差はIP電話機のデジタル信号処理能力や、IPネットワークでのルーティング処理のゆらぎ、遅延又はVoIPパケットのキューイング処理内容、或いは受信側でのパケットの到着時間のばらつきを補正するジッタバッファのパケット保持時間などで異なるが、片方向遅延が200ms以上になると、通信品質が劣化する。このような問題は、送話者と受話者の少なくとも何れか一方の電話機がIP電話機である場合に顕著となる。
【0006】
そこで、本発明は上記の問題点を解決し、カールコードでのクロストークに起因するエコーバックを低減する改良技術を提案することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明のエコーキャンセル回路は、差動入力型マイクと、前記マイクに接続する2本のマイクラインと、シングルエンド出力型スピーカと、前記スピーカに接続する1本のスピーカラインと、前記2本のマイクラインを伝達する電気信号を差動増幅する差動増幅器とを備え、前記2本のマイクラインの各々と前記スピーカラインとの距離を同程度に配線し、前記スピーカラインから前記2本のマイクラインにクロストークしたノイズ信号を前記差動増幅器で同相除去する。
【0008】
マイクに接続する2本のマイクラインの各々と、スピーカに接続する1本のスピーカラインとの距離を同程度にすることで、前記2本のマイクラインの各々と前記スピーカラインとの間における浮遊容量及び相互インダクタンスを同程度にすることができる。すると、スピーカに接続するスピーカラインからは、マイクに接続する2本のマイクラインにそれぞれほぼ同相同振幅のノイズ信号が入力されるため、これを差動増幅器で同相除去することで、ノイズ信号をカットすることができ、送話者への不要音声のエコーバックを低減することができる。
【0009】
本発明のエコーキャンセル回路は、差動入力型マイクと、前記マイクに接続する2本のマイクラインと、シングルエンド出力型スピーカと、前記スピーカに接続する1本のスピーカラインと、前記2本のマイクラインを伝達する電気信号を差動増幅する差動増幅器とを備え、前記2本のマイクラインの各々と前記スピーカラインとの間の浮遊容量及び相互インダクタンスが同程度になるよう配線し、前記スピーカラインから前記2本のマイクラインにクロストークしたノイズ信号を前記差動増幅器で同相除去する。
【0010】
マイクに接続する2本のマイクラインの各々と、スピーカに接続するスピーカラインとの間における浮遊容量及び相互インダクタンスを同程度にすることにより、前記スピーカラインから前記2本のマイクラインへ入力されるノイズ信号をほぼ同相同振幅のノイズ信号とすることができる。これを差動増幅器で同相除去することで、ノイズ信号をカットすることができ、送話者への不要音声のエコーバックを低減することができる。
【0011】
本発明のIP電話機は、ハンドセットとベースユニットをカールコードで接続した構成を備えるIP電話機であって、前記ハンドセットは、差動入力型マイクと、シングルエンド出力型スピーカを備えており、前記カールコードは、前記マイクに接続する2本のマイクラインと、前記スピーカに接続する1本のスピーカラインと、電位基準となるグランド線を含み、前記2本のマイクラインの各々と前記スピーカラインとの距離が同程度となるよう配線されており、前記ベースユニットは、前記2本のマイクラインを伝達する電気信号を差動増幅する差動増幅器と、前記差動増幅器が出力するアナログ音声信号をデジタル音声信号に変換するA/D変換器と、前記A/D変換器が出力するデジタル音声信号を含むVoIPパケットを生成するデジタル信号処理部を備える。
【0012】
本発明のIP電話機は、ハンドセットとベースユニットをカールコードで接続した構成を備えるIP電話機であって、前記ハンドセットは、差動入力型マイクと、シングルエンド出力型スピーカを備えており、前記カールコードは、前記マイクに接続する2本のマイクラインと、前記スピーカに接続する1本のスピーカラインと、電位基準となるグランド線を含み、前記2本のマイクラインの各々と前記スピーカラインとの間の浮遊容量及び相互インダクタンスが同程度になるよう配線されており、前記ベースユニットは、前記2本のマイクラインを伝達する電気信号を差動増幅する差動増幅器と、前記差動増幅器が出力するアナログ音声信号をデジタル音声信号に変換するA/D変換器と、前記A/D変換器が出力するデジタル音声信号を含むVoIPパケットを生成するデジタル信号処理部を備える。
【0013】
本発明のカールコードは、差動入力型マイクとシングルエンド出力型スピーカを含むハンドセットと、前記マイクの出力信号を差動増幅する差動増幅器を含むベースユニットを接続するカールコードであって、前記マイクに接続する2本のマイクラインと、前記スピーカに接続する1本のスピーカラインと、電位基準となるグランド線を含み、前記2本のマイクラインの各々と前記スピーカラインとの距離を同程度に配線したものである。
【0014】
本発明のカールコードは、差動入力型マイクとシングルエンド出力型スピーカを含むハンドセットと、前記マイクの出力信号を差動増幅する差動増幅器を含むベースユニットを接続するカールコードであって、前記マイクに接続する2本のマイクラインと、前記スピーカに接続する1本のスピーカラインと、電位基準となるグランド線を含み、前記2本のマイクラインの各々と前記スピーカラインとの間の浮遊容量及び相互インダクタンスが同程度になるよう配線したものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。
【0016】
図1は本実施形態のIP電話機のシステム構成図である。IP電話機10は、ハンドセット20と、ベースユニット40を主要構成として備えている。ハンドセット20はシングルエンド出力型(片線接地形式)のスピーカ21と、差動入力型のマイク22を備えて構成されている。ベースユニット40とハンドセット20を接続するカールコード30には、電気信号に変換された送話音声信号を伝達する2本の差動入力用のマイクライン(入力信号線)30−1,30−2と、電気信号に変換された受話音声信号を伝達するスピーカライン(出力信号線)30−3と、システム全体の電位基準となるグランド線30−4とが絶縁性の被覆材を間に介して螺旋状又は平行に配線されている。
【0017】
ここで、マイクライン30−1は後述する差動増幅器41の非反転入力端子に接続する信号線であり、マイクライン30−2は差動増幅器41の反転入力端子に接続する信号線である。また、グランド線30−4の電位は差動増幅器41のグランドと同電位であると同時にマイク22の接地端子の電位と同電位である。また、マイクライン30−1,30−2の各々からスピーカライン30−3への空間的な距離はほぼ同程度の距離に選定されている。
【0018】
一方、ベースユニット40にはマイク22からの入力信号を差動増幅してアナログ音声信号を出力する差動増幅器41と、アナログ音声信号を8kHzでサンプリングしてデジタル音声信号に変換するA/D変換器42と、CS−ACELP方式等で帯域圧縮されたデジタル音声信号にRTPヘッダ、UDPヘッダ、及びIPヘッダを付加してVoIPパケットを生成し、これをIPネットワーク90に向けて送出するとともに、同ネットワーク90から受信したVoIPパケットからデジタル音声信号を抽出するデジタル信号処理部43と、デジタル音声信号をアナログ音声信号に変換するD/A変換器44と、アナログ音声信号を増幅するスピーカアンプ45を備えて構成されている。
【0019】
IP電話機50についても同様に、ハンドセット60と、ベースユニット80を主要構成として備えて構成されている。スピーカ61はシングルエンド出力型、マイク62は差動入力型である。ハンドセット60とベースユニット80を接続するカールコード70には、マイク62の差動入力用の2本のマイクライン70−1,70−2と、電気信号に変換された受話音声信号を伝達するスピーカライン70−3と、システム全体の電位基準となるグランド線70−4とが絶縁性の被覆材を間に介して螺旋状又は平行に配線されている。ここで、グランド線70−4の電位は後述する差動増幅器81のグランドと同電位であると同時に、スピーカ61の接地端子の電位と同電位である。また、マイクライン70−1,70−2の各々からスピーカライン70−3への空間的な距離はほぼ同程度の距離に選定されている。ベースユニット80は、ベースユニット60と同様に、差動増幅器81、A/D変換器82、デジタル信号処理部83、D/A変換器84、及びスピーカアンプ85を備えて構成されている。
【0020】
さて、上述の構成において、IP電話機10を送話者の電話機とし、IP電話機50を受話者の電話機とすると、マイク22から入力された音声信号はIP電話機10、IPネットワーク90、及びIP電話機50を経由してスピーカ61に伝達される。このとき、スピーカライン(起誘導線)70−3を伝達する送話者の音声信号によって、マイクライン(被誘導線)70−1,70−2にクロストークノイズが入力される。このクロストークノイズは、マイクライン70−1,70−2上を差動増幅器81に向かって進むバックワードクロストークノイズと、スピーカ61に向かって進むフォワードクロストークノイズの合成波となる。
【0021】
ここで、マイクライン70−1,70−2の各々からスピーカライン70−3への空間的な距離はほぼ同程度の距離に選定されているため、マイクライン70−1とスピーカライン70−3との間の浮遊容量をC1、相互インダクタンスをL1とし、さらに、マイクライン70−2とスピーカライン70−3との間の浮遊容量をC2、相互インダクタンスをL2とすれば、近似的にC1=C2、L1=L2となる。このような条件下では、マイクライン70−1とスピーカライン70−3との間における浮遊容量C1による容量性結合と相互インダクタンスL1による誘導性結合に起因するクロストークノイズ信号は、マイクライン70−2とスピーカライン70−3との間における浮遊容量C2による容量性結合と相互インダクタンスL2による誘導性結合に起因するクロストークノイズ信号に対して同相同振幅の信号となる。
【0022】
マイクライン70−1,70−2の各々とスピーカライン70−3との浮遊容量及び相互インダクタンスを同程度にするには、マイクライン70−1,70−2をスピーカライン70−3に対して対称的に配線するのが望ましい。例えば、カールコード70の信号線を螺旋状に配線する場合には、マイクライン70−1,70−2の螺旋ピッチ、螺旋径などは同程度に配線するのが望ましい。
【0023】
従って、マイクライン70−1,70−2上を差動増幅器81に向かって進むバックワードクロストークノイズは同相同振幅の信号となり、これらのクロストークノイズは差動増幅器81にて同相除去される。また、差動増幅器81では、マイク62から入力された本来の信号成分としての音声信号が増幅される。これにより、送話者への不要音声のエコーバックを十分に低減することが可能となる。ここで、上述したスピーカ61、マイク62、カールコード70、及び差動増幅器81によって、本発明のエコーキャンセル回路を形成している。
【0024】
尚、本実施形態では、送話者と受話者の双方がIP電話機を用いる場合を例示したが、本発明はこれに限られるものではなく、送話者と受話者の少なくとも何れか一方がIP電話機であればよい。また、本実施形態では、音声データの伝送プロトコルとして、Voice over IPを利用する場合を例示したが、これに限られるものではなく、音声データをパケット化してネットワーク上に送信できるプロこるであれば、Voice over FR、Voice over ATMなどを利用できる。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、差動入力型マイクに接続するマイクラインの各々と、シングルエンド出力型スピーカに接続するスピーカラインとの距離を同程度に配線することで、前記スピーカラインから前記マイクラインの各々へのクロストークに起因するノイズ信号を同相同振幅にすることができる。このノイズ信号を差動増幅器で同相除去することで、不要音声の送話者へのエコーバックを低減することができる。
【0026】
また、本発明によれば、差動入力型マイクに接続するマイクラインの各々と、シングルエンド出力型スピーカに接続するスピーカラインとの間の浮遊容量及び相互インダクタンスを同程度に配線することで、前記スピーカラインから前記マイクラインの各々へのクロストークに起因するノイズ信号を同相同振幅にすることができる。このノイズ信号を差動増幅器で同相除去することで、不要音声の送話者へのエコーバックを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のIP電話機のシステム構成図である。
【図2】従来のアナログ電話機のシステム構成図である。
【符号の説明】
10,50…IP電話機
20,60…ハンドセット
21,61…スピーカ
22,62…マイク
30,70…カールコード
30−1,30−2,70−1,70−2…マイクライン
30−3,70−3…スピーカライン
30−4,70−4…グランド線
40,80…ベースユニット
41,81…差動増幅器
42,82…A/D変換器
43,83…デジタル信号処理部
44,84…D/A変換器
45,85…スピーカアンプ
90…IPネットワーク
Claims (6)
- 差動入力型マイクと、
前記マイクに接続する2本のマイクラインと、
シングルエンド出力型スピーカと、
前記スピーカに接続する1本のスピーカラインと、
前記2本のマイクラインを伝達する電気信号を差動増幅する差動増幅器とを備え、
前記2本のマイクラインの各々と前記スピーカラインとの距離を同程度に配線し、前記スピーカラインから前記2本のマイクラインにクロストークしたノイズ信号を前記差動増幅器で同相除去する、エコーキャンセル回路。 - 差動入力型マイクと、
前記マイクに接続する2本のマイクラインと、
シングルエンド出力型スピーカと、
前記スピーカに接続する1本のスピーカラインと、
前記2本のマイクラインを伝達する電気信号を差動増幅する差動増幅器とを備え、
前記2本のマイクラインの各々と前記スピーカラインとの間の浮遊容量及び相互インダクタンスが同程度になるよう配線し、前記スピーカラインから前記2本のマイクラインにクロストークしたノイズ信号を前記差動増幅器で同相除去する、エコーキャンセル回路。 - ハンドセットとベースユニットをカールコードで接続した構成を備えるIP電話機であって、
前記ハンドセットは、差動入力型マイクと、シングルエンド出力型スピーカを備えており、
前記カールコードは、前記マイクに接続する2本のマイクラインと、前記スピーカに接続する1本のスピーカラインと、電位基準となるグランド線を含み、前記2本のマイクラインの各々と前記スピーカラインとの距離が同程度となるよう配線されており、
前記ベースユニットは、前記2本のマイクラインを伝達する電気信号を差動増幅する差動増幅器と、前記差動増幅器が出力するアナログ音声信号をデジタル音声信号に変換するA/D変換器と、前記A/D変換器が出力するデジタル音声信号を含むVoIPパケットを生成するデジタル信号処理部を備える、IP電話機。 - ハンドセットとベースユニットをカールコードで接続した構成を備えるIP電話機であって、
前記ハンドセットは、差動入力型マイクと、シングルエンド出力型スピーカを備えており、
前記カールコードは、前記マイクに接続する2本のマイクラインと、前記スピーカに接続する1本のスピーカラインと、電位基準となるグランド線を含み、前記2本のマイクラインの各々と前記スピーカラインとの間の浮遊容量及び相互インダクタンスが同程度になるよう配線されており、
前記ベースユニットは、前記2本のマイクラインを伝達する電気信号を差動増幅する差動増幅器と、前記差動増幅器が出力するアナログ音声信号をデジタル音声信号に変換するA/D変換器と、前記A/D変換器が出力するデジタル音声信号を含むVoIPパケットを生成するデジタル信号処理部を備える、IP電話機。 - 差動入力型マイクとシングルエンド出力型スピーカを含むハンドセットと、前記マイクの出力信号を差動増幅する差動増幅器を含むベースユニットを接続するカールコードであって、
前記マイクに接続する2本のマイクラインと、前記スピーカに接続する1本のスピーカラインと、電位基準となるグランド線を含み、前記2本のマイクラインの各々と前記スピーカラインとの距離を同程度に配線した、カールコード。 - 差動入力型マイクとシングルエンド出力型スピーカを含むハンドセットと、前記マイクの出力信号を差動増幅する差動増幅器を含むベースユニットを接続するカールコードであって、
前記マイクに接続する2本のマイクラインと、前記スピーカに接続する1本のスピーカラインと、電位基準となるグランド線を含み、前記2本のマイクラインの各々と前記スピーカラインとの間の浮遊容量及び相互インダクタンスが同程度になるよう配線した、カールコード。
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