JP2004312454A - 端末装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】局装置と端末装置が互いに非同期で運用されている場合に、局装置が周波数偏差による受信位相の変動を考慮しなくて済むように、局装置における上り信号の受信位相の変動を少なくする手段を備えた端末装置を得ること。
【解決手段】周波数偏差検出回路14はGate信号検出位相信号37と時間情報38とに基づきOLT1との周波数偏差を検出する。補正制御回路16は送信タイミング制御回路15が生成した送信タイミング制御情報44と周波数偏差検出信号39とから待ち合わせ時間の補正情報40を出力する。送信タイミング制御回路15は補正情報40に従って待ち合わせ時間を補正した送出制御情報41を制御フレーム挿入回路10に出力する。その結果、OLT1に受信される上り信号の先頭位相を局装置自体のクロックに基づいて計算した位相に一致させることが可能となり、上り伝送帯域の有効利用が図れるようになる。
【選択図】 図1
【解決手段】周波数偏差検出回路14はGate信号検出位相信号37と時間情報38とに基づきOLT1との周波数偏差を検出する。補正制御回路16は送信タイミング制御回路15が生成した送信タイミング制御情報44と周波数偏差検出信号39とから待ち合わせ時間の補正情報40を出力する。送信タイミング制御回路15は補正情報40に従って待ち合わせ時間を補正した送出制御情報41を制御フレーム挿入回路10に出力する。その結果、OLT1に受信される上り信号の先頭位相を局装置自体のクロックに基づいて計算した位相に一致させることが可能となり、上り伝送帯域の有効利用が図れるようになる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、光バースト送受信網において局装置と光バースト信号を送受信する端末装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、IEEE802.3ah Ethernet(R) in the First Mile(EFM)Task Forceでは、伝送帯域を共用する複数の端末装置と局装置とが光伝送媒体を介して接続される光バースト送受信網において、局装置が、各端末装置の使用帯域の割り当てを制御するとともに、各端末装置との距離に応じた伝送時間を測定しそれぞれの測定値に応じた上り信号の送出予定時刻を各端末装置に通知し、各端末装置が、その通知された上り信号の送出予定時刻に従って局装置への伝送信号の送出時刻を制御して局装置にイーサネット(R)フレームのフォーマットを用いてデータを伝送する方式の標準化が進められている。
【0003】
この方式では、従来のイーサネット(R)フレームの伝送方式をそのままPON(passive optical network)上の伝送に適用するため、可変長フレーム、非同期動作が適用されている。以下、図4、図5を参照してその概要を説明する。なお、図4は、この発明が対象とする光バースト送受信網の構成例を示すブロック図である。図5は、図4に示す局装置と端末装置の送受信動作を説明するタイムチャートである。
【0004】
図4において、局装置(以下「OLT」と記す)101には、複数の端末装置(以下「ONU」と記す)102がスターカプラ103および光ファイバ104を介して接続されている。
【0005】
OLT101は、光ファイバ104とのインタフェースをなす電気・光変換回路105と、ネットワーク側からの下りユーザフレーム122が入力され、フレーム信号123を電気・光変換回路105に出力する制御フレーム挿入回路106と、電気・光変換回路105から電気信号126が入力され、ネットワーク側に上りユーザフレーム121を送出する制御フレーム抽出回路109と、時計108と、制御フレーム抽出回路109から制御フレーム127を受けて、また時計108から時間情報125を受けて、制御フレーム挿入回路106に制御フレーム124を送出するGate信号生成回路107とを備えている。
【0006】
また、ONU102は、光ファイバ104とのインタフェースをなす電気・光変換回路110と、電気・光変換回路110から電気信号133が入力され、下りユーザフレーム131を出力する制御フレーム抽出回路111と、上りユーザフレーム132が入力されるバッファ115と、バッファ115の出力139を受けて上り伝送信号140を電気・光変換回路110に出力する制御フレーム挿入回路116と、制御フレーム抽出回路111から制御フレーム134を受けて信号送出タイミング情報135と時間情報136とを出力するGate信号抽出回路112と、時間情報136を受けて時間情報137を出力する時計113と、信号送出タイミング情報135と時間情報137を受けて制御フレーム挿入回路116に送出制御情報138を出力する送信タイミング制御回路114とを備えている。
【0007】
以上の構成において、OLT101では、ネットワーク側からの下りユーザフレーム122に対して、制御フレーム挿入回路106は、フレームとフレームとの間にGate信号生成回路107からの制御フレーム124を挿入したフレーム信号123を生成する。生成されたフレーム信号123は、電気・光変換回路105にて光信号に変換され光ファイバ104の伝送路に送出される。
【0008】
また、OLT101では、ONU102からの光信号が光・電気変換回路105にて電気信号126に変換される。制御フレーム抽出回路109は、光・電気変換回路105から入力される電気信号126から各ONUの帯域情報を含む制御フレーム127を抽出してGate信号生成回路107に与える一方、ユーザフレームは上りユーザフレーム121としてネットワーク側に送出する。
【0009】
その過程で、Gate信号生成回路107は、抽出された各ONUの帯域情報を含む制御フレーム127から各ONUの上り伝送方向の伝送帯域を計算する。同時に、Gate信号生成回路107は、OLT内部のクロックで動作する時計108から取り出した時間情報125に基づき各ONUとの距離に応じた伝送時間を算出し、各ONUが送信する上り信号の送出予定時刻を算出する。Gate信号生成回路107は、このように算出した各ONUの上り伝送方向の伝送帯域と上り信号の送出予定時刻とを表示するGate信号を含む上記制御フレーム124を生成する。
【0010】
次に、ONU102では、ユーザ側から入力される上りユーザフレーム132は、一旦バッファ回路115に蓄積される。制御フレーム挿入回路116は、送出タイミング制御回路114からの送出制御情報138に基づいてバッファ回路115からユーザフレーム139を読み出すとともに、制御フレームを生成し、ユーザフレーム139と生成した制御フレームとを含む上り伝送信号140を送出制御情報138が規定する送出タイミングに従って送出する。上り伝送信号140は、電気・光変換回路110にて光信号に変換され、光ファイバ104の伝送路に送出される。
【0011】
また、ONU102では、OLT101からの光信号が光・電気変換回路110にて電気信号133に変換される。制御フレーム抽出回路111では、光・電気変換回路110から入力される電気信号133から自ONU宛の制御フレーム134を抽出してGate信号抽出回路112に与える一方、自ONU宛のユーザフレームは、下りユーザフレーム131としてユーザ側に出力する。
【0012】
その過程で、Gate信号抽出回路112は、制御フレーム抽出回路111にて抽出された制御フレーム134から信号送出タイミング情報135を検出すると同時に、OLT101の時間情報136も検出する。ONU102内部の時計113は、この検出された時間情報136により制御され、制御された時間情報137を出力する。
【0013】
送出タイミング制御回路114は、Gate信号抽出回路112からの信号送出タイミング情報135と時計113からの制御された時間情報137とに基づき上記送出制御情報138を生成し、制御フレーム挿入回路116がOLT101に送出する制御フレームやユーザフレームを含む上り伝送信号140の送出タイミングを制御する。
【0014】
次に、図5を参照して、OLT101とONU102とが互いに非同期で動作する場合にOLT101にて行われる受信位相の設定方法を説明する。図5において、OLT101が送信するGate信号を含む制御フレーム151は、光ファイバ104での伝送遅延分の時間ずれを伴って各ONUに受信されることになる。
【0015】
このとき、OLT101とONU102が互いに非同期で運用されている場合には、OLT101は、内部の時計108に基づき各ONUからの信号の受信位相を設定し、制御フレーム151に含ませるGate信号に表示する。この受信位相の設定では、各ONUが持つ時計の周波数偏差を考慮して受信予約時間161を設定する。
【0016】
すなわち、OLT101は、内部の時計108をOLTの基準162とし、OLTの基準162に対してプラス(+)側の周波数偏差による変動マージン(+)163とマイナス(−)側の周波数偏差による変動マージン(−)164とを定める。受信予約時間161は、変動マージン(+)163と変動マージン(−)164とをユーザフレーム152の時間長に加えた時間領域となっている。
【0017】
つまり、OLT101では、受信位相が、OLTの基準162に対してプラス(+)側の周波数偏差による変動マージン(+)163を取った位置となる受信位相165と、OLTの基準162に対してマイナス(−)側の周波数偏差による変動マージン(−)164を取った位置となる受信位相166との間に収まるように各ONUの上り信号送出予定時刻を定める。制御フレーム151に含ませたGate信号には、そのような送出予定時刻が表示されている。
【0018】
そこで、ONU102は、受信した制御フレーム153からGate信号を検出し、時計113を制御して指示された待ち合わせ時間171を設定し、その待ち合わせ時間171の経過後にユーザフレーム154をOLT101に送出する。
【0019】
その結果、OLT101では、ユーザフレーム152を規定範囲内での周波数偏差を持った位相で受信できることになる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように、OLTとONUが互いに非同期で運用されている場合、OLTは、図5に示したように規定範囲内の周波数偏差を考慮した帯域を受信領域に設定するが、この周波数偏差を考慮した帯域は、各ONUが持つ時計の動作クロックとOLTが持つ時計の動作クロックとの周波数偏差によって個々に違う値となる。しかも、OLTは、各ONUの周波数偏差を認識していない。
【0021】
つまり、OLTは、図5に示した受信予約時間161である上り受信帯域をONUの時計との周波数偏差が最大と仮定した場合の帯域に固定的に設定することになるので、各ONUが共用する上り伝送帯域の有効利用が図れないという問題がある。
【0022】
この発明は、上記に鑑みてなされたもので、局装置と端末装置が互いに非同期で運用されている場合に、局装置が周波数偏差による受信位相の変動を考慮しなくて済むように、局装置における上り信号の受信位相の変動を少なくする手段を備えた端末装置を得ることを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、この発明にかかる端末装置は、光伝送媒体を介して接続される局装置と複数の端末装置とが互いに非同期で運用されている状態で、前記局装置が、伝送帯域を共用する前記複数の端末装置それぞれの使用帯域の割り当てを制御するとともに、各端末装置との距離に応じた伝送時間を測定しそれぞれの測定値に応じた上り信号の送出予定時刻を各端末装置に通知し、各端末装置が、その通知された上り信号の送出予定時刻に従って局装置への上り信号の送出時刻を制御して伝送する光バースト送受信網において、前記各端末装置は、自端末装置の時間情報と前記局装置が持つ時間情報との周波数偏差を検出する周波数偏差検出手段と、前記周波数偏差検出手段が検出した周波数偏差に基づき前記局装置への上り信号の送出タイミングを補正する補正制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0024】
この発明によれば、局装置と端末装置が互いに非同期で運用されている場合に、局装置が周波数偏差による受信位相の変動を考慮しなくて済むように、端末装置は、局装置が持つ時間情報を用いて上り信号の送出タイミングを制御する。したがって、局装置における上り信号の受信位相の変動を少なくすることができ、局装置に受信される上り信号の先頭位相を局装置自体のクロックに基づいて計算した位相に一致させることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる端末装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0026】
図1は、この発明の一実施の形態である端末装置を備える光バースト送受信網の構成を示すブロック図である。図1において、局装置(以下「OLT」と記す)1には、複数の端末装置(以下「ONU」と記す)2がスターカプラ3および光ファイバ4を介して接続されている。
【0027】
OLT1は、光ファイバ4とのインタフェースをなす電気・光変換回路5と、ネットワーク側からの下りユーザフレーム22が入力され、フレーム信号23を電気・光変換回路5に出力する制御フレーム挿入回路6と、電気・光変換回路5から電気信号26が入力され、ネットワーク側に上りユーザフレーム21を送出する制御フレーム抽出回路9と、時計8と、制御フレーム抽出回路9から制御フレーム27を受けて、また時計8から時刻情報25を受けて、制御フレーム挿入回路6に制御フレーム24を送出するGate信号生成回路7とを備えている。
【0028】
また、ONU2は、光ファイバ4とのインタフェースをなす電気・光変換回路10と、電気・光変換回路10から電気信号33が入力され、下りユーザフレーム31を出力する制御フレーム抽出回路11と、制御フレーム抽出回路11から制御フレーム34を受けて、信号送出タイミング情報35と時間情報36とGate信号検出位相信号37とを出力するGate信号抽出回路12と、時間情報36を受けて時間情報38を出力する時計13と、Gate信号検出位相信号37と時間情報38とを受けて周波数偏差情報39を出力する周波数偏差検出回路14と、周波数偏差情報39と送出タイミング制御情報44とを受けて補正情報40を出力する補正制御回路16と、信号送出タイミング情報35と補正情報40を受けて送出タイミング制御情報44と送出制御情報41とを出力する送信タイミング制御回路15と、上りユーザフレーム32が入力されるバッファ17と、バッファ17の出力42と送出制御情報41を受けて上り伝送信号43を電気・光変換回路10に出力する制御フレーム挿入回路18とを備えている。
【0029】
以上の構成において、OLT1では、ネットワーク側からの下りユーザフレーム22に対して、制御フレーム挿入回路6は、フレームとフレームとの間にGate信号生成回路7からの制御フレーム24を挿入したフレーム信号23を生成する。生成されたフレーム信号23は、電気・光変換回路5にて光信号に変換され光ファイバ4の伝送路に送出される。
【0030】
また、OLT1では、ONU2からの光信号が光・電気変換回路5にて電気信号26に変換される。制御フレーム抽出回路9は、光・電気変換回路5から入力される電気信号26から各ONUの帯域情報を含む制御フレーム27を抽出してGate信号生成回路7に与える一方、ユーザフレームは上りユーザフレーム21としてネットワーク側に送出する。
【0031】
その過程で、Gate信号生成回路7は、抽出された各ONUの帯域情報を含む制御フレーム27から各ONUの上り伝送方向の伝送帯域を計算する。同時にGate信号生成回路7は、OLT内部のクロックで動作する時計8から取り出した時間情報25に基づき各ONUとの距離に応じた伝送時間を算出し、各ONUが送信する上り信号の送出予定時刻を算出する。Gate信号生成回路7は、このように算出した各ONUの上り伝送方向の伝送帯域と上り信号の送出予定時刻とを表示するGate信号を含む上記制御フレーム24を生成する。
【0032】
次に、ONU2では、ユーザ側から入力される上りユーザフレーム32は、一旦バッファ回路17に蓄積される。制御フレーム挿入回路18は、送出タイミング制御回路15からの送出制御情報41に基づいてバッファ回路17からユーザフレーム42を読み出すとともに、制御フレームを生成し、ユーザフレーム44と生成した制御フレームとを含む上り伝送信号43を送出制御情報41が規定する送出タイミングに従って送出する。上り伝送信号43は、電気・光変換回路10にて光信号に変換され、光ファイバ4の伝送路に送出される。
【0033】
また、ONU2では、OLT1からの光信号が光・電気変換回路10にて電気信号33に変換される。制御フレーム抽出回路11では、光・電気変換回路10から入力される電気信号33から自ONU宛の制御フレーム34を抽出してGate信号抽出回路12に与える一方、自ONU宛のユーザフレームは、下りユーザフレーム31としてユーザ側に出力する。
【0034】
その過程で、Gate信号抽出回路12では、制御フレーム抽出回路11にて抽出された制御フレーム34から信号送出タイミング情報35とOLT1の時間情報36とを検出し、またGate信号検出位相信号37を出力する。ONU2内部の時計13は、この検出された時間情報36により制御され、制御した時間情報38を出力する。
【0035】
周波数偏差検出回路14は、時計13が出力する制御した時間情報38とGate信号抽出回路12が検出したGate信号検出位相信号37とに基づき、OLT1の時計8に対するONU2の時計38の周波数偏差情報39を算出する。送信タイミング制御回路15は、まず、信号送出タイミング情報35に基づき送出タイミング制御情報44を生成し、補正制御回路16に与える。
【0036】
補正制御回路16は、算出された周波数偏差情報39と送信タイミング制御回路15からの送出タイミング制御情報44とに基づき待ち合わせ時間の補正情報44を生成し、送信タイミング制御回路15に与える。
【0037】
その結果、送信タイミング制御回路15は、先に生成した送出タイミング制御情報44を補正情報44に基づき補正した上記送出制御情報41を新たに生成し、制御フレーム挿入回路16がOLT1に送出する制御フレームやユーザフレームを含む上り伝送信号43の送出タイミングを制御する。
【0038】
次に、図1〜図3を参照して、OLT1とこの実施の形態によるONU2との間で行われる受信位相の設定動作を説明する。なお、図2は、図1に示すOLT1とONU2の送受信動作を説明するタイムチャートである。図3は、図1に示すONU2にて実施される周波数偏差の検出動作および待ち合わせ時間の補正制御動作を説明するタイムチャートである。
【0039】
図2において、OLT1からのGate信号を含む制御フレーム 51は、光ファイバ4の伝送遅延分の時間のずれを伴ってONU2に受信されることになる。
【0040】
このとき、OLT1とONU2が互いに非同期で運用されている場合には、OLT1は、内部の時計8に基づき各ONUからの信号の受信位相を設定し、制御フレーム51に含ませるGate信号に表示する。ここで、この実施の形態では、OLT1は、各ONU2からの上り信号の先頭位相がOLT1内のクロックに基づいて計算した位相に一致させることが可能となっている。
【0041】
そのため、定める受信予約時間56は、図示するように、ユーザフレーム52の先頭に周波数偏差による僅かな変動マージン57を設ける程度でよくなり、ほぼユーザフレーム52の時間長程度となる。なお、バースト末尾の位相に関しては、このシステムが非同期で運用されているので、周波数偏差による変動マージン58は発生する。これによって、上り伝送帯域の有効利用が図れるようになる。
【0042】
そこで、ONU2は、受信した制御フレーム53からGate信号を検出し、時計13を制御して指示された待ち合わせ時間71を設定し、その待ち合わせ時間59の経過後にユーザフレーム54をOLT1に送出する。ここで、ONU2は、待ち合わせ時間59がONU2内部の時計13の時間情報とGate信号から検出したOLT1の時間情報とからONU2内部の時計13の周波数偏差を検出し、それに基づき送出タイミングの補正制御を実施することで設定される。
【0043】
すなわち、OLT1で受信されたユーザフレーム52は、OLT1の時間情報を参照して補正されているので、その先頭受信位相がOLT1の時間情報に基づき設定されていることになる。したがって、OLT1では、ユーザフレーム52の先頭に周波数偏差による僅かな変動マージン62を用意するだけ、ユーザフレーム52の先頭受信位相が検出できることになる。
【0044】
次に、図3を参照してONU2にて行われる周波数偏差の検出方法および待ち合わせ時間の補正制御動作を説明する。図3において、OLT1が送信す制御フレーム61,62には、OLT内部の時間情報が表示されている。したがって、ONU2は、受信した少なくとも2つ以上の制御フレーム63,64からOLT1の時間情報が検出できれば、このOLT1の時間情報の差△Toltが計算できる。
【0045】
また、ONU2では、このOLT1の時間情報の差△Toltの期間内におけるONU2での経過時間差△Tonuを計測することで、OLT1とONU2の周波数偏差による時間差△Tolt−onuが式(1)によって求めることができる。
△Tolt−onu=△Tolt−△Tonu ・・・(1)
【0046】
式(1)の結果から、ONU2における単位時間でのOLT1での時間情報との誤差△DTは式(2)で表される。
△DT=△Tolt−onu/△Tonu ・・・(2)
【0047】
以上から、ONU2は、OLT1からの制御フレームに含まれるGate信号から上り信号を送出する場合の待ち合わせ時間Twaitを設定する際に、次式(3)による補正計算で得られる補正後の待ち合わせ時間Twait−newを用いると、OLT1が受信する光バースト信号の先頭受信位相をOLT1の時間情報だけで設定できることになる。
Twait−new=Twait・(1+△DT) ・・・(3)
【0048】
このように、周波数偏差検出回路14では、OLT1から送信される時間情報を含む制御フレームを検出した場合に、以前の時間情報を含む制御フレームとの差分を自ONU2内の動作クロックで計数し、それに基づきOLT1に対する自ONU2の周波数偏差量を求めることができる。
【0049】
そして、補正制御回路16は、OLT1から自ONU2に通知された上り信号の送出予定時刻による上り信号送出の待ち合わせ時間を、周波数偏差検出回路14が求めた周波数偏差量を用いて、OLT1での受信位相が僅かの変動マージン以内に収まるように補正することができる。
【0050】
ここで、周波数偏差検出回路14では、一度計算した周波数偏差量を記憶するようにし、それを繰り返し使用するようにしてもよいが、OLT1から送信される時間情報を含む制御フレームを検出する毎に、上記のように求めた周波数偏差量を最新の計算値に更新するようにしてもよい。これによれば、周波数偏差自体が変動した場合でも送出タイミングの補正制御を正確に実施することができる。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、局装置と端末装置が互いに非同期で運用されている場合に、局装置が周波数偏差による受信位相の変動を考慮しなくて済むように、端末装置は、局装置が持つ時間情報を用いて上り信号の送出タイミングを制御する。したがって、局装置における上り信号の受信位相の変動を少なくすることができ、局装置に受信される上り信号の先頭位相を局装置自体のクロックに基づいて計算した位相に一致させることが可能となり、上り伝送帯域の有効利用が図れるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態である端末装置を備える光バースト送受信網の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す局装置と端末装置の送受信動作を説明するタイムチャートである。
【図3】図1に示す端末装置にて実施される周波数偏差の検出動作および待ち合わせ時間の補正制御動作を説明するタイムチャートである。
【図4】この発明が対象とする光バースト送受信網の構成例を示すブロック図である。
【図5】図4に示す局装置と端末装置の送受信動作を説明するタイムチャートである。
【符号の説明】
1 局装置(OLT)、2 端末装置(ONU)、3 スターカプラ、4 光ファイバ、 5,10 電気・光変換回路、6 制御フレーム挿入回路、7 Gate信号生成回路、8,13 時計、9 制御フレーム抽出回路、11 制御フレーム抽出回路、12 Gate信号抽出回路、14 周波数偏差検出回路、15 送信タイミング制御回路、16 補正制御回路、17 バッファ、18 制御フレーム挿入回路。
【発明の属する技術分野】
この発明は、光バースト送受信網において局装置と光バースト信号を送受信する端末装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、IEEE802.3ah Ethernet(R) in the First Mile(EFM)Task Forceでは、伝送帯域を共用する複数の端末装置と局装置とが光伝送媒体を介して接続される光バースト送受信網において、局装置が、各端末装置の使用帯域の割り当てを制御するとともに、各端末装置との距離に応じた伝送時間を測定しそれぞれの測定値に応じた上り信号の送出予定時刻を各端末装置に通知し、各端末装置が、その通知された上り信号の送出予定時刻に従って局装置への伝送信号の送出時刻を制御して局装置にイーサネット(R)フレームのフォーマットを用いてデータを伝送する方式の標準化が進められている。
【0003】
この方式では、従来のイーサネット(R)フレームの伝送方式をそのままPON(passive optical network)上の伝送に適用するため、可変長フレーム、非同期動作が適用されている。以下、図4、図5を参照してその概要を説明する。なお、図4は、この発明が対象とする光バースト送受信網の構成例を示すブロック図である。図5は、図4に示す局装置と端末装置の送受信動作を説明するタイムチャートである。
【0004】
図4において、局装置(以下「OLT」と記す)101には、複数の端末装置(以下「ONU」と記す)102がスターカプラ103および光ファイバ104を介して接続されている。
【0005】
OLT101は、光ファイバ104とのインタフェースをなす電気・光変換回路105と、ネットワーク側からの下りユーザフレーム122が入力され、フレーム信号123を電気・光変換回路105に出力する制御フレーム挿入回路106と、電気・光変換回路105から電気信号126が入力され、ネットワーク側に上りユーザフレーム121を送出する制御フレーム抽出回路109と、時計108と、制御フレーム抽出回路109から制御フレーム127を受けて、また時計108から時間情報125を受けて、制御フレーム挿入回路106に制御フレーム124を送出するGate信号生成回路107とを備えている。
【0006】
また、ONU102は、光ファイバ104とのインタフェースをなす電気・光変換回路110と、電気・光変換回路110から電気信号133が入力され、下りユーザフレーム131を出力する制御フレーム抽出回路111と、上りユーザフレーム132が入力されるバッファ115と、バッファ115の出力139を受けて上り伝送信号140を電気・光変換回路110に出力する制御フレーム挿入回路116と、制御フレーム抽出回路111から制御フレーム134を受けて信号送出タイミング情報135と時間情報136とを出力するGate信号抽出回路112と、時間情報136を受けて時間情報137を出力する時計113と、信号送出タイミング情報135と時間情報137を受けて制御フレーム挿入回路116に送出制御情報138を出力する送信タイミング制御回路114とを備えている。
【0007】
以上の構成において、OLT101では、ネットワーク側からの下りユーザフレーム122に対して、制御フレーム挿入回路106は、フレームとフレームとの間にGate信号生成回路107からの制御フレーム124を挿入したフレーム信号123を生成する。生成されたフレーム信号123は、電気・光変換回路105にて光信号に変換され光ファイバ104の伝送路に送出される。
【0008】
また、OLT101では、ONU102からの光信号が光・電気変換回路105にて電気信号126に変換される。制御フレーム抽出回路109は、光・電気変換回路105から入力される電気信号126から各ONUの帯域情報を含む制御フレーム127を抽出してGate信号生成回路107に与える一方、ユーザフレームは上りユーザフレーム121としてネットワーク側に送出する。
【0009】
その過程で、Gate信号生成回路107は、抽出された各ONUの帯域情報を含む制御フレーム127から各ONUの上り伝送方向の伝送帯域を計算する。同時に、Gate信号生成回路107は、OLT内部のクロックで動作する時計108から取り出した時間情報125に基づき各ONUとの距離に応じた伝送時間を算出し、各ONUが送信する上り信号の送出予定時刻を算出する。Gate信号生成回路107は、このように算出した各ONUの上り伝送方向の伝送帯域と上り信号の送出予定時刻とを表示するGate信号を含む上記制御フレーム124を生成する。
【0010】
次に、ONU102では、ユーザ側から入力される上りユーザフレーム132は、一旦バッファ回路115に蓄積される。制御フレーム挿入回路116は、送出タイミング制御回路114からの送出制御情報138に基づいてバッファ回路115からユーザフレーム139を読み出すとともに、制御フレームを生成し、ユーザフレーム139と生成した制御フレームとを含む上り伝送信号140を送出制御情報138が規定する送出タイミングに従って送出する。上り伝送信号140は、電気・光変換回路110にて光信号に変換され、光ファイバ104の伝送路に送出される。
【0011】
また、ONU102では、OLT101からの光信号が光・電気変換回路110にて電気信号133に変換される。制御フレーム抽出回路111では、光・電気変換回路110から入力される電気信号133から自ONU宛の制御フレーム134を抽出してGate信号抽出回路112に与える一方、自ONU宛のユーザフレームは、下りユーザフレーム131としてユーザ側に出力する。
【0012】
その過程で、Gate信号抽出回路112は、制御フレーム抽出回路111にて抽出された制御フレーム134から信号送出タイミング情報135を検出すると同時に、OLT101の時間情報136も検出する。ONU102内部の時計113は、この検出された時間情報136により制御され、制御された時間情報137を出力する。
【0013】
送出タイミング制御回路114は、Gate信号抽出回路112からの信号送出タイミング情報135と時計113からの制御された時間情報137とに基づき上記送出制御情報138を生成し、制御フレーム挿入回路116がOLT101に送出する制御フレームやユーザフレームを含む上り伝送信号140の送出タイミングを制御する。
【0014】
次に、図5を参照して、OLT101とONU102とが互いに非同期で動作する場合にOLT101にて行われる受信位相の設定方法を説明する。図5において、OLT101が送信するGate信号を含む制御フレーム151は、光ファイバ104での伝送遅延分の時間ずれを伴って各ONUに受信されることになる。
【0015】
このとき、OLT101とONU102が互いに非同期で運用されている場合には、OLT101は、内部の時計108に基づき各ONUからの信号の受信位相を設定し、制御フレーム151に含ませるGate信号に表示する。この受信位相の設定では、各ONUが持つ時計の周波数偏差を考慮して受信予約時間161を設定する。
【0016】
すなわち、OLT101は、内部の時計108をOLTの基準162とし、OLTの基準162に対してプラス(+)側の周波数偏差による変動マージン(+)163とマイナス(−)側の周波数偏差による変動マージン(−)164とを定める。受信予約時間161は、変動マージン(+)163と変動マージン(−)164とをユーザフレーム152の時間長に加えた時間領域となっている。
【0017】
つまり、OLT101では、受信位相が、OLTの基準162に対してプラス(+)側の周波数偏差による変動マージン(+)163を取った位置となる受信位相165と、OLTの基準162に対してマイナス(−)側の周波数偏差による変動マージン(−)164を取った位置となる受信位相166との間に収まるように各ONUの上り信号送出予定時刻を定める。制御フレーム151に含ませたGate信号には、そのような送出予定時刻が表示されている。
【0018】
そこで、ONU102は、受信した制御フレーム153からGate信号を検出し、時計113を制御して指示された待ち合わせ時間171を設定し、その待ち合わせ時間171の経過後にユーザフレーム154をOLT101に送出する。
【0019】
その結果、OLT101では、ユーザフレーム152を規定範囲内での周波数偏差を持った位相で受信できることになる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように、OLTとONUが互いに非同期で運用されている場合、OLTは、図5に示したように規定範囲内の周波数偏差を考慮した帯域を受信領域に設定するが、この周波数偏差を考慮した帯域は、各ONUが持つ時計の動作クロックとOLTが持つ時計の動作クロックとの周波数偏差によって個々に違う値となる。しかも、OLTは、各ONUの周波数偏差を認識していない。
【0021】
つまり、OLTは、図5に示した受信予約時間161である上り受信帯域をONUの時計との周波数偏差が最大と仮定した場合の帯域に固定的に設定することになるので、各ONUが共用する上り伝送帯域の有効利用が図れないという問題がある。
【0022】
この発明は、上記に鑑みてなされたもので、局装置と端末装置が互いに非同期で運用されている場合に、局装置が周波数偏差による受信位相の変動を考慮しなくて済むように、局装置における上り信号の受信位相の変動を少なくする手段を備えた端末装置を得ることを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、この発明にかかる端末装置は、光伝送媒体を介して接続される局装置と複数の端末装置とが互いに非同期で運用されている状態で、前記局装置が、伝送帯域を共用する前記複数の端末装置それぞれの使用帯域の割り当てを制御するとともに、各端末装置との距離に応じた伝送時間を測定しそれぞれの測定値に応じた上り信号の送出予定時刻を各端末装置に通知し、各端末装置が、その通知された上り信号の送出予定時刻に従って局装置への上り信号の送出時刻を制御して伝送する光バースト送受信網において、前記各端末装置は、自端末装置の時間情報と前記局装置が持つ時間情報との周波数偏差を検出する周波数偏差検出手段と、前記周波数偏差検出手段が検出した周波数偏差に基づき前記局装置への上り信号の送出タイミングを補正する補正制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0024】
この発明によれば、局装置と端末装置が互いに非同期で運用されている場合に、局装置が周波数偏差による受信位相の変動を考慮しなくて済むように、端末装置は、局装置が持つ時間情報を用いて上り信号の送出タイミングを制御する。したがって、局装置における上り信号の受信位相の変動を少なくすることができ、局装置に受信される上り信号の先頭位相を局装置自体のクロックに基づいて計算した位相に一致させることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる端末装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0026】
図1は、この発明の一実施の形態である端末装置を備える光バースト送受信網の構成を示すブロック図である。図1において、局装置(以下「OLT」と記す)1には、複数の端末装置(以下「ONU」と記す)2がスターカプラ3および光ファイバ4を介して接続されている。
【0027】
OLT1は、光ファイバ4とのインタフェースをなす電気・光変換回路5と、ネットワーク側からの下りユーザフレーム22が入力され、フレーム信号23を電気・光変換回路5に出力する制御フレーム挿入回路6と、電気・光変換回路5から電気信号26が入力され、ネットワーク側に上りユーザフレーム21を送出する制御フレーム抽出回路9と、時計8と、制御フレーム抽出回路9から制御フレーム27を受けて、また時計8から時刻情報25を受けて、制御フレーム挿入回路6に制御フレーム24を送出するGate信号生成回路7とを備えている。
【0028】
また、ONU2は、光ファイバ4とのインタフェースをなす電気・光変換回路10と、電気・光変換回路10から電気信号33が入力され、下りユーザフレーム31を出力する制御フレーム抽出回路11と、制御フレーム抽出回路11から制御フレーム34を受けて、信号送出タイミング情報35と時間情報36とGate信号検出位相信号37とを出力するGate信号抽出回路12と、時間情報36を受けて時間情報38を出力する時計13と、Gate信号検出位相信号37と時間情報38とを受けて周波数偏差情報39を出力する周波数偏差検出回路14と、周波数偏差情報39と送出タイミング制御情報44とを受けて補正情報40を出力する補正制御回路16と、信号送出タイミング情報35と補正情報40を受けて送出タイミング制御情報44と送出制御情報41とを出力する送信タイミング制御回路15と、上りユーザフレーム32が入力されるバッファ17と、バッファ17の出力42と送出制御情報41を受けて上り伝送信号43を電気・光変換回路10に出力する制御フレーム挿入回路18とを備えている。
【0029】
以上の構成において、OLT1では、ネットワーク側からの下りユーザフレーム22に対して、制御フレーム挿入回路6は、フレームとフレームとの間にGate信号生成回路7からの制御フレーム24を挿入したフレーム信号23を生成する。生成されたフレーム信号23は、電気・光変換回路5にて光信号に変換され光ファイバ4の伝送路に送出される。
【0030】
また、OLT1では、ONU2からの光信号が光・電気変換回路5にて電気信号26に変換される。制御フレーム抽出回路9は、光・電気変換回路5から入力される電気信号26から各ONUの帯域情報を含む制御フレーム27を抽出してGate信号生成回路7に与える一方、ユーザフレームは上りユーザフレーム21としてネットワーク側に送出する。
【0031】
その過程で、Gate信号生成回路7は、抽出された各ONUの帯域情報を含む制御フレーム27から各ONUの上り伝送方向の伝送帯域を計算する。同時にGate信号生成回路7は、OLT内部のクロックで動作する時計8から取り出した時間情報25に基づき各ONUとの距離に応じた伝送時間を算出し、各ONUが送信する上り信号の送出予定時刻を算出する。Gate信号生成回路7は、このように算出した各ONUの上り伝送方向の伝送帯域と上り信号の送出予定時刻とを表示するGate信号を含む上記制御フレーム24を生成する。
【0032】
次に、ONU2では、ユーザ側から入力される上りユーザフレーム32は、一旦バッファ回路17に蓄積される。制御フレーム挿入回路18は、送出タイミング制御回路15からの送出制御情報41に基づいてバッファ回路17からユーザフレーム42を読み出すとともに、制御フレームを生成し、ユーザフレーム44と生成した制御フレームとを含む上り伝送信号43を送出制御情報41が規定する送出タイミングに従って送出する。上り伝送信号43は、電気・光変換回路10にて光信号に変換され、光ファイバ4の伝送路に送出される。
【0033】
また、ONU2では、OLT1からの光信号が光・電気変換回路10にて電気信号33に変換される。制御フレーム抽出回路11では、光・電気変換回路10から入力される電気信号33から自ONU宛の制御フレーム34を抽出してGate信号抽出回路12に与える一方、自ONU宛のユーザフレームは、下りユーザフレーム31としてユーザ側に出力する。
【0034】
その過程で、Gate信号抽出回路12では、制御フレーム抽出回路11にて抽出された制御フレーム34から信号送出タイミング情報35とOLT1の時間情報36とを検出し、またGate信号検出位相信号37を出力する。ONU2内部の時計13は、この検出された時間情報36により制御され、制御した時間情報38を出力する。
【0035】
周波数偏差検出回路14は、時計13が出力する制御した時間情報38とGate信号抽出回路12が検出したGate信号検出位相信号37とに基づき、OLT1の時計8に対するONU2の時計38の周波数偏差情報39を算出する。送信タイミング制御回路15は、まず、信号送出タイミング情報35に基づき送出タイミング制御情報44を生成し、補正制御回路16に与える。
【0036】
補正制御回路16は、算出された周波数偏差情報39と送信タイミング制御回路15からの送出タイミング制御情報44とに基づき待ち合わせ時間の補正情報44を生成し、送信タイミング制御回路15に与える。
【0037】
その結果、送信タイミング制御回路15は、先に生成した送出タイミング制御情報44を補正情報44に基づき補正した上記送出制御情報41を新たに生成し、制御フレーム挿入回路16がOLT1に送出する制御フレームやユーザフレームを含む上り伝送信号43の送出タイミングを制御する。
【0038】
次に、図1〜図3を参照して、OLT1とこの実施の形態によるONU2との間で行われる受信位相の設定動作を説明する。なお、図2は、図1に示すOLT1とONU2の送受信動作を説明するタイムチャートである。図3は、図1に示すONU2にて実施される周波数偏差の検出動作および待ち合わせ時間の補正制御動作を説明するタイムチャートである。
【0039】
図2において、OLT1からのGate信号を含む制御フレーム 51は、光ファイバ4の伝送遅延分の時間のずれを伴ってONU2に受信されることになる。
【0040】
このとき、OLT1とONU2が互いに非同期で運用されている場合には、OLT1は、内部の時計8に基づき各ONUからの信号の受信位相を設定し、制御フレーム51に含ませるGate信号に表示する。ここで、この実施の形態では、OLT1は、各ONU2からの上り信号の先頭位相がOLT1内のクロックに基づいて計算した位相に一致させることが可能となっている。
【0041】
そのため、定める受信予約時間56は、図示するように、ユーザフレーム52の先頭に周波数偏差による僅かな変動マージン57を設ける程度でよくなり、ほぼユーザフレーム52の時間長程度となる。なお、バースト末尾の位相に関しては、このシステムが非同期で運用されているので、周波数偏差による変動マージン58は発生する。これによって、上り伝送帯域の有効利用が図れるようになる。
【0042】
そこで、ONU2は、受信した制御フレーム53からGate信号を検出し、時計13を制御して指示された待ち合わせ時間71を設定し、その待ち合わせ時間59の経過後にユーザフレーム54をOLT1に送出する。ここで、ONU2は、待ち合わせ時間59がONU2内部の時計13の時間情報とGate信号から検出したOLT1の時間情報とからONU2内部の時計13の周波数偏差を検出し、それに基づき送出タイミングの補正制御を実施することで設定される。
【0043】
すなわち、OLT1で受信されたユーザフレーム52は、OLT1の時間情報を参照して補正されているので、その先頭受信位相がOLT1の時間情報に基づき設定されていることになる。したがって、OLT1では、ユーザフレーム52の先頭に周波数偏差による僅かな変動マージン62を用意するだけ、ユーザフレーム52の先頭受信位相が検出できることになる。
【0044】
次に、図3を参照してONU2にて行われる周波数偏差の検出方法および待ち合わせ時間の補正制御動作を説明する。図3において、OLT1が送信す制御フレーム61,62には、OLT内部の時間情報が表示されている。したがって、ONU2は、受信した少なくとも2つ以上の制御フレーム63,64からOLT1の時間情報が検出できれば、このOLT1の時間情報の差△Toltが計算できる。
【0045】
また、ONU2では、このOLT1の時間情報の差△Toltの期間内におけるONU2での経過時間差△Tonuを計測することで、OLT1とONU2の周波数偏差による時間差△Tolt−onuが式(1)によって求めることができる。
△Tolt−onu=△Tolt−△Tonu ・・・(1)
【0046】
式(1)の結果から、ONU2における単位時間でのOLT1での時間情報との誤差△DTは式(2)で表される。
△DT=△Tolt−onu/△Tonu ・・・(2)
【0047】
以上から、ONU2は、OLT1からの制御フレームに含まれるGate信号から上り信号を送出する場合の待ち合わせ時間Twaitを設定する際に、次式(3)による補正計算で得られる補正後の待ち合わせ時間Twait−newを用いると、OLT1が受信する光バースト信号の先頭受信位相をOLT1の時間情報だけで設定できることになる。
Twait−new=Twait・(1+△DT) ・・・(3)
【0048】
このように、周波数偏差検出回路14では、OLT1から送信される時間情報を含む制御フレームを検出した場合に、以前の時間情報を含む制御フレームとの差分を自ONU2内の動作クロックで計数し、それに基づきOLT1に対する自ONU2の周波数偏差量を求めることができる。
【0049】
そして、補正制御回路16は、OLT1から自ONU2に通知された上り信号の送出予定時刻による上り信号送出の待ち合わせ時間を、周波数偏差検出回路14が求めた周波数偏差量を用いて、OLT1での受信位相が僅かの変動マージン以内に収まるように補正することができる。
【0050】
ここで、周波数偏差検出回路14では、一度計算した周波数偏差量を記憶するようにし、それを繰り返し使用するようにしてもよいが、OLT1から送信される時間情報を含む制御フレームを検出する毎に、上記のように求めた周波数偏差量を最新の計算値に更新するようにしてもよい。これによれば、周波数偏差自体が変動した場合でも送出タイミングの補正制御を正確に実施することができる。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、局装置と端末装置が互いに非同期で運用されている場合に、局装置が周波数偏差による受信位相の変動を考慮しなくて済むように、端末装置は、局装置が持つ時間情報を用いて上り信号の送出タイミングを制御する。したがって、局装置における上り信号の受信位相の変動を少なくすることができ、局装置に受信される上り信号の先頭位相を局装置自体のクロックに基づいて計算した位相に一致させることが可能となり、上り伝送帯域の有効利用が図れるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態である端末装置を備える光バースト送受信網の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す局装置と端末装置の送受信動作を説明するタイムチャートである。
【図3】図1に示す端末装置にて実施される周波数偏差の検出動作および待ち合わせ時間の補正制御動作を説明するタイムチャートである。
【図4】この発明が対象とする光バースト送受信網の構成例を示すブロック図である。
【図5】図4に示す局装置と端末装置の送受信動作を説明するタイムチャートである。
【符号の説明】
1 局装置(OLT)、2 端末装置(ONU)、3 スターカプラ、4 光ファイバ、 5,10 電気・光変換回路、6 制御フレーム挿入回路、7 Gate信号生成回路、8,13 時計、9 制御フレーム抽出回路、11 制御フレーム抽出回路、12 Gate信号抽出回路、14 周波数偏差検出回路、15 送信タイミング制御回路、16 補正制御回路、17 バッファ、18 制御フレーム挿入回路。
Claims (4)
- 光伝送媒体を介して接続される局装置と複数の端末装置とが互いに非同期で運用されている状態で、前記局装置が、伝送帯域を共用する前記複数の端末装置それぞれの使用帯域の割り当てを制御するとともに、各端末装置との距離に応じた伝送時間を測定しそれぞれの測定値に応じた上り信号の送出予定時刻を各端末装置に通知し、各端末装置が、その通知された上り信号の送出予定時刻に従って局装置への上り信号の送出時刻を制御して伝送する光バースト送受信網において、
前記各端末装置は、
自端末装置の時間情報と前記局装置が持つ時間情報との周波数偏差を検出する周波数偏差検出手段と、
前記周波数偏差検出手段が検出した周波数偏差に基づき前記局装置への上り信号の送出タイミングを補正する補正制御手段と、
を備えたことを特徴とする端末装置。 - 前記周波数偏差検出手段は、
前記局装置から送信される時間情報を含む制御信号を検出した場合に、以前の時間情報を含む制御信号との差分を自端末装置内の動作クロックで計数し、それに基づき前記局装置に対する自端末装置の周波数偏差量を計算し記憶する手段、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の端末装置。 - 前記周波数偏差検出手段は、
前記局装置から送信される時間情報を含む制御信号を検出する毎に、前記算出記憶した周波数偏差量を最新の計算値に更新する手段、
を備えたことを特徴とする請求項2に記載の端末装置。 - 前記補正制御手段は、
局装置から自端末装置に通知された上り信号の送出予定時刻に対して補正制御を行う際、前記周波数偏差検出手段が求めた周波数偏差量を用いて、局装置から送出予定時刻を含む制御フレームを受信した時刻による待ち時間に応じた送出予定時刻の補正を行う手段、
を備えたことを特徴とする請求項2または3に記載の端末装置。
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2003
- 2003-04-08 JP JP2003104370A patent/JP2004312454A/ja active Pending
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