JP2004311815A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】この発明の半導体装置1は、炭化珪素領域を含む半導体基板(10,11,12,13,14)上にゲート絶縁膜16を有する半導体装置1において、ゲート絶縁膜16と半導体基板の炭化珪素領域(11,12,13,14)との界面が、(0001)面、(000−1)面、あるいはその各面の15度以内のオフカット面であり、当該半導体装置1がオン状態であるとき、ゲート絶縁膜16と半導体基板の炭化珪素領域11との界面に電子が流れる方向が、半導体基板10のオフ方向に対して垂直である、ことを特徴としている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭化珪素領域を含む半導体基板上にゲート絶縁膜を有する半導体装置およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
炭化珪素(SiC)は、大きなバンドギャップ、高い熱伝導率、高い飽和電子ドリフト速度、高い絶縁破壊電圧といった優れた特徴を有する半導体材料であり、シリコンパワーデバイスに変わる次世代の低損失パワーデバイス素子材料として注目されている。とりわけ4Hと呼ばれる結晶構造を有する炭化珪素(4H−SiC)は、バルクの電子移動度が高く、異方性も小さいことから数ある結晶多形の中でも最も有望なポリタイプとして知られる。
【0003】
SiCパワーデバイスの恩恵を得るには、基本素子として整流素子(ダイオード)とスイッチング素子の開発が必要となる。このうち代表的なスイッチング素子が、金属−酸化膜(絶縁膜)−半導体電界効果型トランジスタ(MOS(MIS)FET:Metal−Oxide−Semiconductor (Metal−Insulator−Semiconductor) Field−effect Transistor)である。現在最も一般的な縦型SiC MOS(MIS)FETは、Double Implanted型のMOS(MIS)FET(DIMOS(MIS)FET)であり、このDIMOS(MIS)FETは、イオン注入によって形成されたp−well層、n+層、p+層をイオン注入層として備えている。
【0004】
ところで、パワーデバイスの特性はオン抵抗(Rons)と逆耐圧(VBD)によってその性能が評価される。すなわち、低いオン抵抗と高い逆耐圧を両立させることが高性能パワーデバイスには不可欠であるが、SiC基板を用いたMOSFETでは、オン抵抗成分のうちチャネル抵抗成分が極めて大きいことから、オン抵抗値がSiCの物性値から理論的に予想される値よりも極めて高い。
【0005】
一方、上記のDIMOS(MIS)FETの場合、イオン注入層を形成する関係で、そのイオン注入層形成後、熱処理(アニール)を行って活性化を図り、その活性化によってp−well層の底部とn+層(ソース)間のパンチスルーを抑制し、高い逆耐圧を確保するようにしている。
【0006】
しかし、この熱処理は、通常1600℃以上の高温で行われるため、熱処理後のイオン注入層に表面荒れが発生する。DIMOSFETの場合、p−well層上にMOS界面を形成することから、チャネル移動度はこのMOS界面荒れの影響を受けて低下し、オン抵抗がより一層高くなってしまう。
【0007】
このように、熱処理後、イオン注入層に表面荒れが発生するのは、SiCのエピタキシャル成長がポリタイプ制御のためにオフ基板上に行われ、もともと表面がステップバンチングを起こしやすい状態となっていることが一因と考えられる。
【0008】
例えば、4H−SiCエピタキシャル膜上に通常の熱酸化法によってMOS(MIS)界面を形成した場合、チャネル移動度は5〜10cm2/Vs程度であるのに対し、イオン注入層上に形成したものではチャネル移動度が0.1cm2/Vs程度まで減少してしまう。
【0009】
したがって、低損失SiC MOSFETの実現にはp−well層形成後の熱処理に何らかの新たな工夫を取り入れなければならない。これまでの報告では、アニールをシラン雰囲気で行って表面荒れを抑えたり(非特許文献1参照)、またアニールを1200℃程度まで下げて表面荒れを抑える手法が提案されている(非特許文献2参照)。
【0010】
【非特許文献1】
S.E.Saddow et al.,Mat.Sci.Forum338−342,901(2000)
【0011】
【非特許文献2】
J.A.Cooper et al.,Mat.Res.Soc.Symp.Proc.572,3(1999)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の非特許文献1による手法では、特殊材料ガスであるシランを使用可能な化学気相堆積装置が必要なことから、標準的な活性化アニール法としては確立されていないのが現状である。
【0013】
また、非特許文献2による手法では、活性化アニール温度を下げることはイオン種の活性化率を下げることになり、p−well層の底部とn+(ソース)層との間のパンチスルーにより耐圧が低下してしまう。すなわち、アニール温度を下げると、確かに表面荒れを抑えてオン抵抗を下げることができるが、一方では逆耐圧が低下してしまい、その両立が困難である。
【0014】
この発明は上記に鑑み提案されたもので、イオン注入層にMOS(MIS)界面を形成した場合でも、オン抵抗と逆耐圧の双方を良好なものとすることができる半導体装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、炭化珪素領域を含む半導体基板上にゲート絶縁膜を有する半導体装置において、上記ゲート絶縁膜と半導体基板の炭化珪素領域との界面が、(0001)面、(000−1)面、あるいはその各面の15度以内のオフカット面であり、当該半導体装置がオン状態であるとき、上記ゲート絶縁膜と半導体基板の炭化珪素領域との界面に電子が流れる方向が、半導体基板のオフ方向に対して垂直である、ことを特徴としている。
【0016】
また、請求項2に記載の発明は、上記した請求項1に記載の発明の構成に加えて、上記ゲート絶縁膜と半導体基板の炭化珪素領域との界面は、その炭化珪素領域にイオン注入によって形成された炭化珪素半導体領域上に設けられたゲート絶縁膜と当該炭化珪素半導体領域との界面である、ことを特徴としている。
【0017】
また、請求項3に記載の発明は、上記した請求項1または2に記載の発明の構成に加えて、上記ゲート絶縁膜と半導体基板の炭化珪素領域との界面は、その炭化珪素領域にイオン注入によって形成された炭化珪素半導体領域上のエピタキシャル膜上に設けられたゲート絶縁膜と当該エピタキシャル膜との界面である、ことを特徴としている。
【0018】
請求項4に記載の発明は、炭化珪素領域を含む半導体基板上にゲート絶縁膜を有する半導体装置の製造方法において、上記ゲート絶縁膜と半導体基板の炭化珪素領域との界面が、(0001)面、(000−1)面、あるいはその各面の15度以内のオフカット面となるようにゲート絶縁膜を形成するゲート絶縁膜形成工程と、上記ゲート絶縁膜形成工程の後、600℃から1100℃でH2Oを含む雰囲気において熱処理を行う熱処理工程と、を含むことを特徴としている。
【0019】
また、請求項5に記載の発明は、上記した請求項4に記載の発明の構成に加えて、上記熱処理工程の後、さらに水素を含む雰囲気において熱処理を行う、ことを特徴としている。
【0020】
また、請求項6に記載の発明は、炭化珪素領域を含む半導体基板上にゲート絶縁膜を有する半導体装置の製造方法において、上記ゲート絶縁膜と半導体基板の炭化珪素領域との界面が、(000−1)面、あるいはその面の15度以内のオフカット面となるようにゲート絶縁膜を形成するとともに、そのゲート絶縁膜の形成をH2Oを含む雰囲気において行うゲート絶縁膜形成工程と、を含むことを特徴としている。
【0021】
さらに、請求項7に記載の発明は、上記した請求項6に記載の発明の構成に加えて、上記ゲート絶縁膜形成工程の後、水素を含む雰囲気において熱処理を行う、ことを特徴としている。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下にこの発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0023】
本実施例では、MOS(MIS)界面に形成されるチャネル方向が基板のオフ方向に対して平行と垂直である2つの横型MOSFETを作製し、その両者の特性比較を行っている。この2つの横型MOSFETは縦型MOSFET(DIMOSFET)と同一チップ上に作製されたものであり、DIMOSFETプロセスを経て作製されている。以下、DIMOSFETの製造プロセス、横型MOSFETの特性比較の順に説明する。
【0024】
図1は本実施例で試作したDIMOSFETの積層構造を示す縦断面図、図2は基板側でのチャネル方向の説明図である。
【0025】
この発明の一実施形態における半導体装置1は、図1に示す基板10上にDIMOSFETの製造プロセスを経て作製された横型MOSFETである。
【0026】
基板10はn型4H−SiCであり、この基板10上にn−エピタキシャル層(ドリフト層)11を形成し、そのn−エピタキシャル層11にイオン注入によりp−well層12、n+層13およびp+層(p−wellコンタクト層)14をイオン注入層として形成している。そして、このp−well層12、n+層13およびp+層(p−wellコンタクト層)14は、n−エピタキシャル層11と共に炭化珪素領域を形成している。
【0027】
基板10は、図2に示すように、面方位に(0001)または(000−1)が用いられ、この面方位は[11−20]方向に8°オフしている。ただしオフ方向は例えば[1−100]方向など、[11−20]方向以外でも良い。また、オフ角度は8°に限定されることなく、0〜15°であればよい。ただし、15°を越えるとステップバンチングが発生しやすくなるので、上限は15°となる。
【0028】
そして、この基板10上に形成したn−エピタキシャル層11、p−well層12、n+層13およびp+層14も、基板10と同一の結晶面を有し、図2に示すように、面方位が(0001)または(000−1)となり、[11−20]方向に8°オフしている。
【0029】
上記のn−エピタキシャル層11の膜厚は10μm、実効ドーピング濃度(Nd−Na)は6.3×1015cm−3であった。このn−エピタキシャル層11における理想耐圧は約1.9kVと計算される。
【0030】
上記のn−エピタキシャル層11、p−well層12、n+層13およびp+層14がなす表面にフィールド堆積酸化膜(図示省略)を形成し、続いてゲート絶縁膜16をp−well層12の表面に形成する。このゲート絶縁膜16の形成においては、乾燥酸素雰囲気での酸化膜(絶縁膜)形成後、H2Oを含む雰囲気で950℃、3時間の熱処理を行う。また、このH2Oを含む雰囲気での熱処理後、さらに水素を含む雰囲気で熱処理を加えてもよい。
【0031】
続いて、ポリシリコンゲート電極17の形成、層間絶縁膜18の形成、リフトオフによるコンタクトメタル19の形成とアニール(1000℃、2分間)を行った後、電極パッド(ソース)20を形成し、また基板10の裏面にドレイン21を形成する。
【0032】
以上のプロセスは、SiパワーMOSFETプロセスに準じたものであり、SiCパワーMOSFETにおいても最もコンベンショナルな基本プロセスである。
【0033】
ところで、上記の基板10の表面、あるいはその基板10上に形成されたn−エピタキシャル層11、p−well層12、n+層13およびp+層(p−wellコンタクト層)14からなる炭化珪素領域の表面は、基板10のオフ方向に対して垂直な方向に形成されるステップ構造を有しており(図2)、これが表面の荒れの要因をなし、この荒れは高温での活性化アニールによって顕著となる。そして、この発明は、ステップバンチングの波状の表面荒れに向かってチャネル電流を流すと、チャネル抵抗成分が大きいのに対し、ステップバンチングに沿って平行にチャネル電流を流すと、チャネル抵抗成分が大幅に低減することに着目してなされたものである。すなわち、この発明では、ゲート絶縁膜16とp−well層12との界面が、(0001)面、(000−1)面、あるいはその各面の15度以内のオフカット面となるようにするとともに、チャネル方向(電子が流れる方向)をステップバンチングに対して平行になるように、基板10のオフ方向に対して垂直な[1−100]方向とすることにより、ステップバンチングの影響を回避し、チャネル抵抗成分を大幅に低減し、その結果低いオン抵抗を実現している。一方、高温での活性化アニールにより高い逆耐圧を確保することができ、低いオン抵抗と高い逆耐圧の双方を両立して実現することができる。
【0034】
また、この発明では、ゲート絶縁膜16の形成後の熱処理を、H2Oを含む雰囲気で行うようにしたので、チャネル移動度をさらに向上させることができ、オン抵抗を低減している。また、そのH2Oを含む雰囲気での熱処理後、水素を含む雰囲気でさらに熱処理を加えことで、より一層チャネル移動度を向上させることができ、オン抵抗もさらに低減することができる。これは酸化膜と炭化珪素界面の欠陥が−OHあるいは−Hにより電気的に不活性化されたためと考えられる。
【0035】
なお、上記の説明では、H2Oを含む雰囲気での熱処理を950℃で行うようにしたが、この熱処理温度は600℃から1100℃の間の任意の温度で行うようにしてもよい。
【0036】
また、ゲート絶縁膜16を、乾燥酸素雰囲気で形成するようにしたが、H2Oを含む雰囲気において形成するようにしてもよい。ゲート絶縁膜16を、H2Oを含む雰囲気で行うことで、(000−1)面を基板に用いた場合により顕著な効果を発揮することができる。
【0037】
ここで試作したデバイスの耐圧は、約1.7kVであり、これは理想耐圧の約90%に相当する。一方で、オン抵抗(Rons)は約130mΩcm2(Vg=20V、Vd=1V)となった。Ronsの値が高いのは、作製したDIMOSFETのチャネル方向が、基板のオフ方向に対して平行なものであったため、ステップバンチングの影響がRonsに大きく影響したことによると考えられる。
続いて、上記したDIMOSFETと同一基板上に作製した、横型MOSFETによる検討結果を示す。
【0038】
図3はこの発明の半導体装置と比較試料との特性の比較結果を示す図であり、基板面方位が(0001)面から8°オフした面であるときのId(ドレイン電流)−Vg(ゲート電圧)および電界効果移動度(μFE)−Vg特性である。図において、横軸はゲート電圧Vg、左縦軸はドレイン電流Id、右縦軸はμFEである。実線が本発明による半導体装置(チャネル方向が基板オフ方向に対して垂直の場合)の測定結果を、破線が比較試料(チャネル方向が基板オフ方向に対して平行の場合)の測定結果を示している。
【0039】
比較試料の閾値を線形領域におけるId−Vg特性から求めると、約20Vとなる。すなわち、上記したDIMOSFETにおいてRonsが高かったのは、Vg=20Vでは完全な反転状態に至っておらず、そのためにチャネル抵抗が増大したものと考えられる。
【0040】
Vg=20VにおけるμFEは本発明が23cm2/Vs、比較試料が15cm2/Vsと、1.5倍程度の差があることが分かる。また、ドレイン電流については本発明が比較試料に対して約3倍の電流が流れている。すなわち、チャネル方向をステップバンチングに対して平行にすることにより、閾値が大きく低減され、結果として同一ゲート電圧でのチャネル移動度および電流は大きく改善されることとなった。このオン抵抗成分のうち、8割以上はチャネル抵抗であると考えられることから、本発明によりオン抵抗は50mΩcm2程度まで減少するものと期待される。
【0041】
上記では、本発明の半導体装置および比較試料を、(0001)面を基板に用いて作製した場合の結果であるが、(000−1)面を基板に用いた場合についても、横型MOSFETによる特性の比較を行った。ゲート絶縁膜16の形成は、H2Oを含む雰囲気で行った。
【0042】
図4は基板面方位が(000−1)面から8°オフした面であるときの、本発明と比較試料のId−VgおよびμFE−Vg特性を示す図である。図において、横軸はゲート電圧Vg、左縦軸はドレイン電流Id、右縦軸はμFEである。実線が本発明による半導体装置(チャネル方向が基板オフ方向に対して垂直の場合)の測定結果を、破線が比較試料(チャネル方向が基板オフ方向に対して平行の場合)の測定結果を示している。
【0043】
この図から分かるように、(000−1)面を基板に用いた場合も、本発明の半導体装置において閾値の減少が確認され、同一ゲート電圧でのチャネル移動度および電流が大きく改善されている。
【0044】
上記の説明では、ゲート絶縁膜16をp−well層12に形成するようにしたが、図5に示すように、p−well層12上にエピタキシャル層23を形成し、このエピタキシャル層23上にゲート絶縁膜16を形成するように構成してもよい。このようにエピタキシャル層23を介してゲート絶縁膜16を設けることで、p−well層12の表面荒れが、エピタキシャル層23で緩和され、本発明に係るチャネル方向の効果と相俟って、オン抵抗成分をより一層低減することができる。
【0045】
また、上記の実施形態では、n+基板を用いた最も基本的なDIMOSFETの例について述べたが、本発明はDIMOSFETだけでなく、基板をp+とした絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)などのゲート絶縁膜形成工程を有する全ての半導体装置にも適用可能であることは明らかである。さらに、本発明の効果はDIMOSFETのセル構造を最適化する際にも、重要な設計指針を与えるものである。
【0046】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明の半導体装置では、ゲート絶縁膜と半導体基板の炭化珪素領域との界面が、(0001)面、(000−1)面、あるいはその各面の15度以内のオフカット面となるようにするとともに、チャネル方向(電子が流れる方向)をステップバンチングに対して平行になるように、半導体基板のオフ方向に対して垂直な方向としたので、ステップバンチングの影響を回避することができ、チャネル抵抗成分を大幅に低減し、その結果低いオン抵抗を実現することができる。一方、高温での活性化アニールにより高い逆耐圧を確保することができ、したがって、この半導体装置は、低いオン抵抗と高い逆耐圧の双方を両立して実現することができる。
【0047】
また、この発明では、ゲート絶縁膜の形成後の熱処理を、H2Oを含む雰囲気で行うようにしたので、チャネル移動度をさらに向上させることができ、オン抵抗を低減できる。
【0048】
また、H2Oを含む雰囲気での熱処理後、水素を含む雰囲気でさらに熱処理を加えことで、より一層チャネル移動度を向上させることができ、オン抵抗もさらに低減することができる。
【0049】
さらに、ゲート絶縁膜を、H2Oを含む雰囲気において形成するようにしたので、(000−1)面を基板に用いた場合により顕著な効果を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の半導体装置の一例における積層構造を示す縦断面図である。
【図2】基板側でのチャネル方向の説明図である。
【図3】基板面方位が(0001)面から8°オフした面であるときの、本発明と比較試料のId(ドレイン電流)−Vg(ゲート電圧)およびμFE−Vg特性を示す図である。
【図4】基板面方位が(000−1)面から8°オフした面であるときの、本発明と比較試料のId(ドレイン電流)−Vg(ゲート電圧)およびμFE−Vg特性を示す図である。
【図5】p−well層上に形成したエピタキシャル層上にゲート絶縁膜を形成した場合の本発明の半導体装置を示す図である。
【符号の説明】
1 半導体装置
10 基板
11 n−エピタキシャル層(ドリフト層)
12 p−well層
13 n+層
14 p+層(p−wellコンタクト層)
16 ゲート絶縁膜
17 ポリシリコンゲート電極
18 層間絶縁膜
19 コンタクトメタル
20 ソース
21 ドレイン
23 エピタキシャル層
Claims (7)
- 炭化珪素領域を含む半導体基板上にゲート絶縁膜を有する半導体装置において、
上記ゲート絶縁膜と半導体基板の炭化珪素領域との界面が、(0001)面、(000−1)面、あるいはその各面の15度以内のオフカット面であり、当該半導体装置がオン状態であるとき、上記ゲート絶縁膜と半導体基板の炭化珪素領域との界面に電子が流れる方向が、半導体基板のオフ方向に対して垂直であることを特徴とする半導体装置。 - 上記ゲート絶縁膜と半導体基板の炭化珪素領域との界面は、その炭化珪素領域にイオン注入によって形成された炭化珪素半導体領域上に設けられたゲート絶縁膜と当該炭化珪素半導体領域との界面である、請求項1に記載の半導体装置。
- 上記ゲート絶縁膜と半導体基板の炭化珪素領域との界面は、その炭化珪素領域にイオン注入によって形成された炭化珪素半導体領域上のエピタキシャル膜上に設けられたゲート絶縁膜と当該エピタキシャル膜との界面である、請求項1に記載の半導体装置。
- 炭化珪素領域を含む半導体基板上にゲート絶縁膜を有する半導体装置の製造方法において、
上記ゲート絶縁膜と半導体基板の炭化珪素領域との界面が、(0001)面、(000−1)面、あるいはその各面の15度以内のオフカット面となるようにゲート絶縁膜を形成するゲート絶縁膜形成工程と、
上記ゲート絶縁膜形成工程の後、600℃から1100℃でH2Oを含む雰囲気において熱処理を行う熱処理工程と、
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 上記熱処理工程の後、さらに水素を含む雰囲気において熱処理を行う、請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
- 炭化珪素領域を含む半導体基板上にゲート絶縁膜を有する半導体装置の製造方法において、
上記ゲート絶縁膜と半導体基板の炭化珪素領域との界面が、(000−1)面、あるいはその面の15度以内のオフカット面となるようにゲート絶縁膜を形成するとともに、そのゲート絶縁膜の形成をH2Oを含む雰囲気において行うゲート絶縁膜形成工程と、
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 上記ゲート絶縁膜形成工程の後、水素を含む雰囲気において熱処理を行う、請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
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