JP2004311514A - パターン形成用モールド、パターンの形成方法、電子デバイスの製造方法および電子デバイス - Google Patents

パターン形成用モールド、パターンの形成方法、電子デバイスの製造方法および電子デバイス Download PDF

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秀毅 矢部
Kei Sasaki
圭 佐々木
Hiroshi Watanabe
寛 渡辺
Koji Kichise
幸司 吉瀬
Yoshihiko Hirai
義彦 平井
Satoru Yoshida
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Abstract

【課題】被転写物のパターンの曲がりを抑止することにより、高い寸法制御性を有するパターン形成用モールド、パターンの形成方法、電子デバイスの製造方法および電子デバイスを提供する。
【解決手段】本発明におけるモールド1は、レジスト11にパターン11aを形成するためにレジスト11に押し付けるパターン形成用モールド1であって、モールド1を押し付ける際にレジスト11と接触する表面のうち少なくとも一部が導電層5で形成されている。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パターン形成用モールド、パターンの形成方法、電子デバイスの製造方法および電子デバイスに関するものであり、特に、パターンの形成されたモールドを、被転写物に押し付けてパターンの転写を行なうパターン形成技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のパターン形成技術であるナノインプリントリソグラフィ技術が、たとえば特開2002−184719号公報(特許文献1)に開示されている。上記公報に開示された半導体装置の製造方法は以下の通りである。
【0003】
モールド基板と、モールド基板上に形成された反転パターンとからなるモールドが作製される。反転パターンとしては、シリコン酸化膜、シリコンおよび炭化シリコンなどが用いられる。次に、下層の有機膜および上層の有機膜が半導体基板上に形成され、半導体基板をたとえば210℃に加熱することにより、上層の有機膜が軟化される。次に、軟化された上層の有機膜にモールドを押し付けることにより、上層の有機膜にモールドの反転パターンが転写される。次に、パターンが転写された上層の有機膜にモールドを押し付けた状態で、半導体基板がたとえば100℃に降温される。これにより、パターンが転写された上層の有機膜が硬化する。その後、モールドが離脱されると、上層の有機膜に0.12μmの微細なパターンが形成される。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−184719号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のナノインプリントリソグラフィ技術を用いてアスペクト比の高いパターンを形成する場合には、モールドを離脱した後に被転写物のパターンが曲がり、寸法制御性が劣化するという問題があった。
【0006】
したがって、本発明の目的は、被転写物のパターンの曲がりを抑止することにより、高い寸法制御性を有するパターン形成用モールド、パターンの形成方法、電子デバイスの製造方法および電子デバイスを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のパターン形成用モールドは、被転写物にパターンを形成するために被転写物に押し付けるモールドであって、モールドを押し付ける際に被転写物と接触する表面のうち少なくとも一部が導電層で形成されている。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図に基づいて説明する。
【0009】
(実施の形態1)
図1〜4は、本発明の実施の形態1におけるパターンの形成方法を工程順に示す概略断面図である。
【0010】
図1を参照して、まず基板2と絶縁層3と導電層5とを有するモールド1が準備される。モールド1においては、基板2の上に絶縁層3が形成されていて、絶縁層3の上に導電層5が形成されている。絶縁層3および導電層5には、凹部4aと凸部4bよりなる微細パターン4が形成されている。この構成により、モールド1において、押し付ける際に被転写物と接触する表面が導電層5で形成される。
【0011】
次に、半導体基板10の主表面上に、たとえばPMMA(Poly(Methyl Methacrylate))よりなるレジスト11(被転写物)が塗布される。このレジスト11は、ガラス転移点以上の温度(たとえば160℃)まで加熱される。
【0012】
図2を参照して、レジスト11をガラス転移点以上の温度まで加熱した状態で、モールド1がレジスト11にたとえば10MPaの圧力で押し付けられる。これによってレジスト11は変形し、レジスト11にパターン(凸部)11aと残渣部(凹部)11bとが転写される。
【0013】
図3を参照して、モールド1が引き離された後、たとえばO(酸素)でアッシングすることにより、レジスト11の残渣部11bが除去される。
【0014】
図4を参照して、以上の工程により、半導体基板10の主表面上にレジスト11のパターン11aが形成される。
【0015】
本願発明者らは、モールド1が離脱された後にレジスト11のパターン11aが曲がり、寸法制御性が劣化するという従来の問題は、以下の現象に起因するものであることを見出した。
【0016】
図5は、従来のモールドとレジストとの帯電の状態を示した模式図である。
図5を参照して、従来のモールド1においては、導電層5が形成されていないので、押し付ける際に被転写物と接触する表面全体が絶縁層3で形成されている。このため、モールド1の微細パターン4と、レジスト11との間の静電気により、モールド1の微細パターン4はプラス(またはマイナス)に帯電しやすく、レジスト11はマイナス(またはプラス)に帯電しやすい。この帯電は、モールド1がレジスト11に押し付けられる時と、モールド1がレジスト11から引き離される時に特に起こりやすい。モールド1が引き離された後もなお、レジスト11はマイナス(またはプラス)に帯電している。このレジスト11に帯電したマイナス(またはプラス)同士の反発力により、レジスト11のパターン11aが曲がり、寸法制御性が劣化する。
【0017】
図6は、本発明の実施の形態1におけるモールドとレジストとの帯電の状態を模式的に示した断面図である。
【0018】
図6を参照して、本実施の形態のモールド1は、微細パターン4の表面全体が導電層5で覆われている。したがって、モールド1とレジスト11とが接触している時に、レジスト11(またはモールド1の微細パターン4)に帯電したマイナスの電荷が、導電層5を通してモールド1の微細パターン4(またはレジスト11)のプラスへ移動する。その結果、モールド1とレジスト11との静電気による帯電が中和される。したがって、マイナス(またはプラス)同士の反発力がなくなるので、アスペクト比の高いパターン11aを形成する場合でも、パターン11aが曲がることが抑止され、寸法制御性が劣化することが抑止される。
【0019】
続いて、本実施の形態で使用されるモールド1の製造方法について説明する。
図7〜11は、本発明の実施の形態1で使用されるモールドの製造方法を工程順に示す概略断面図である。
【0020】
図7を参照して、まず、基板2の上に絶縁層3とハードマスク6とが積層して形成される。基板2はたとえばシリコンよりなり、絶縁層3はたとえばマイクロ波CVD(Chemical Vapor Deposition)により成膜されたダイヤモンドよりなる。ハードマスク6はたとえばSiO(酸化シリコン)よりなる。
【0021】
図8を参照して、ハードマスク6上にたとえば電子線用などのレジスト7が塗布され、描画および現像がされることによりレジスト7にパターンが形成される。
【0022】
図9を参照して、レジスト7をマスクとしてハードマスク6がエッチングされる。ハードマスク6がたとえばSiOで形成されている場合、エッチングにはたとえばCFなどのガスが用いられる。
【0023】
図10を参照して、レジスト7が除去された後、ハードマスク6をマスクとして絶縁層3がエッチングされる。絶縁層3がダイヤモンドで形成されている場合、エッチングにはたとえばO(酸素ガス)が用いられる。これにより、被転写物にパターンを形成するための凹部4aおよび凸部4bよりなる微細パターン4が絶縁層3に形成される。
【0024】
図11を参照して、凹部4aおよび凸部4bの表面全体を覆うように、導電層5が形成される。導電層5は、たとえばシリコンやインジウムスズ酸化物などをスパッタ法や蒸着法やCVD法により成膜することにより形成される。これにより、モールド1を押し付ける際に被転写物と接触する表面全体が導電層5で形成される。以上の工程により、本実施の形態におけるモールド1が作製される。
【0025】
本実施の形態のパターン形成用モールド1およびパターンの形成方法によれば、モールド1において、押し付ける際にレジスト11と接触する表面のうち少なくとも一部が導電層5で形成されている。これにより、モールド1とレジスト11との静電気による帯電が中和される。したがって、マイナス(またはプラス)同士の反発力がなくなるので、アスペクト比の高いパターン11aを形成する場合においても、パターン11aが曲がることが抑止され、寸法制御性が劣化することが抑止される。
【0026】
本実施の形態のモールド1においては、押し付ける際にレジスト11と接触する表面全体が導電層5で形成されている。これにより、マイナスの電荷がプラスへ移動しやすくなるので、マイナス(またはプラス)同士の反発力によりレジスト11のパターン11aが曲がることが一層抑止され、寸法制御性が劣化することが一層抑止される。
【0027】
また、本実施の形態におけるパターンの形成方法を用いた半導体装置の製造方法および本実施の形態におけるパターンの形成方法を用いて製造された半導体装置によれば、たとえば幅100nm、高さ1.2μmのアスペクト比の高いパターン11aを形成した場合においても、レジスト11のパターン11aが曲がることが抑止され、寸法制御性が劣化することが抑止される。したがって、その後のエッチングプロセスにより、寸法精度の高い半導体装置を得ることができる。
【0028】
なお、本実施の形態におけるパターンの形成方法においては、押し付ける際にレジスト11と接触する表面全体が導電層5で形成されているモールド1が使用される場合について示したが、本発明はこのような場合に限定されるものではなく、被転写物と接触する表面のうち少なくとも一部が導電層で形成されているモールドが使用されればよい。
【0029】
また、本実施の形態で使用されるモールド1の製造方法においては、たとえばシリコンやインジウムスズ酸化物などをスパッタ法や蒸着法やCVD法により成膜することにより導電層5が形成される場合について示した。しかしながら、本発明のパターン形成用モールドはこのような製造方法に限定されるものではなく、たとえば絶縁層3がダイヤモンドよりなる場合に、微細パターン4が絶縁層3に形成され、その後、たとえばB(ホウ素)を微細パターン4にイオン注入することにより、微細パターン4表面に導電層5が形成されてもよい。また、図12に示すように、ダイヤモンドを形成するためのメタンと水素とにたとえばジボランを数%添加して、たとえばマイクロ波CVD法で成膜することにより、基板2の上全体に導電層5が形成されてもよい。
【0030】
さらに、本実施の形態においては、半導体装置の製造方法におけるパターン11aの形成方法として、半導体基板10の主表面上のレジスト11にパターン11aが形成される場合について示したが、本発明はこのような場合に限定されるものではなく、たとえば半導体装置の他、液晶ディスプレイ、薄膜磁気ヘッドなどの電子デバイスの製造方法にも適用可能である。
【0031】
(実施の形態2)
図13は、本発明の実施の形態2で使用されるモールドを示す図である。
【0032】
図13を参照して、本実施の形態におけるモールド1は、基板2の上に導電層12および絶縁層3が積層して形成されている。絶縁層3および導電層12には、凹部4aと凸部4bよりなる微細パターン4が形成されている。この微細パターン4の凹部4aの底面は導電層12で形成されていて、凸部4bは絶縁層3で形成されている。この構成により、モールド1においては、押し付ける際に被転写物と接触する表面の一部が導電層12で形成されている。導電層12は絶縁層3がエッチングされる際のエッチングストッパとなる性質を有している。本実施の形態におけるモールド1は以下の方法により製造される。
【0033】
基板2の上に導電層12と絶縁層3とが積層して形成される。通常の写真製版技術およびエッチング技術により、被転写物にパターンを形成するための凹部4aおよび凸部4bよりなる微細パターン4が絶縁層3に形成される。凹部4aおよび凸部4bが形成される際には、導電層12が露出する深さまで絶縁層3がエッチングされる。これにより、本実施の形態におけるモールド1が作製される。
【0034】
導電層12としては、以下の材料が選択される。すなわち、絶縁層3がたとえばダイヤモンドよりなる場合には、ダイヤモンドのエッチングに用いられるOガスでエッチングされない、Al(アルミニウム)、Cr(クロム)、W(タングステン)、Mo(モリブデン)、Fe(鉄)、Ta(タンタル)、インジウムスズ酸化物および酸化スズなどが導電層12として選択される。絶縁層3がたとえばSiOよりなる場合には、SiOのエッチングに用いられるF(フッ素)系ガスでエッチングされない、Al、Cr、Taなどが導電層12として選択される。絶縁層3がたとえば酸化アルミニウムまたは酸化クロムよりなる場合には、酸化アルミニウムまたは酸化クロムのエッチングに用いられるCl(塩素)系ガスでエッチングされない、W、Moなどが導電層12として選択される。
【0035】
本実施の形態のモールド1は凹部4aおよび凸部4bよりなる微細パターン4を有していて、凹部4aの底面がエッチングストッパとなる導電層12で形成されている。これにより、モールド1の微細パターン4を形成するために絶縁層3をエッチングする際には、絶縁層3のエッチングが導電層12で止められる。したがって、エッチング制御が容易になり、被転写物に形成されるパターンの寸法制御性が向上する。
【0036】
また、モールド1において、押し付ける際に被転写物と接触する表面の一部が導電層12で形成されているので、モールド1と被転写物との静電気による帯電が中和される。したがって、マイナス(またはプラス)同士の反発力がなくなるので、アスペクト比の高いパターン11aを形成する場合においても、パターン11aが曲がることが抑止され、寸法制御性が劣化することが抑止される。
【0037】
なお、本実施の形態においては、絶縁層3と導電層12との材料の組み合わせが列挙されたが、本発明はこのような場合に限定されるものではなく、凹部の底面がエッチングストッパとなる導電層で形成されていればよい。
【0038】
(実施の形態3)
図14は、本発明の実施の形態3におけるパターンの形成方法を示す概略断面図である。
【0039】
図14を参照して、本実施の形態においては、実施の形態1で使用されたモールド1と同じものが使用されている。モールド1が半導体基板10上に形成されたレジスト11に押し付けられる際に、基板2と半導体基板10とが配線13によって電気的に接続される。
【0040】
なお、これ以外のパターンの形成方法は、図1〜図4に示す実施の形態1と同様のパターンの形成工程を経る。よって同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0041】
本実施の形態におけるパターンの形成方法では、モールド1をレジスト11に押し付ける際に、マイナスの電荷は、導電層5を通じてプラスへ移動するとともに、配線13を通じてプラスへ移動する。これにより、モールド1とレジスト11とが同電位となる。したがって、マイナス(またはプラス)同士の反発力がなくなるので、アスペクト比の高いパターン11aを形成する場合においても、パターン11aが曲がることが一層抑止され、寸法制御性が劣化することが一層抑止される。
【0042】
なお、本実施の形態においては、モールド1と半導体基板10とが電気的に接続される場合について示したが、本発明はこのような場合に限定されるものではなく、モールドと被転写物とが電気的に接続されればよい。
【0043】
(実施の形態4)
図15は、本発明の実施の形態4におけるパターンの形成方法を示す概略断面図である。
【0044】
図15を参照して、本実施の形態においては、実施の形態1で使用されたモールド1と同じものが使用されている。半導体基板10上に形成されたレジスト11に押し付けられる際に、直列に接続された交流電源14および直流電源15の一端にモールド1が電気的に接続される。
【0045】
なお、これ以外のパターンの形成方法は、図1〜図4に示す実施の形態1と同様のパターンの形成工程を経る。よって同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0046】
図16は、本発明の実施の形態4においてモールドに印可される電圧と時間との関係の一例を示した図である。
【0047】
図16を参照して、本実施の形態におけるパターンの形成方法では、直列に接続された交流電源14および直流電源15の一端にモールド1が電気的に接続されることにより、一定のベース電圧を有する交流電圧がモールド1に印可される。
【0048】
本実施の形態におけるパターンの形成方法においては、モールド1に電圧が印可される。これにより、モールド1に帯電したマイナスの電荷が外部へ移動する。または、モールド1に帯電したプラスがマイナスの電荷により中和される。その結果、モールド1とレジスト11との静電気による帯電が中和される。したがって、マイナス(またはプラス)同士の反発力がなくなるので、アスペクト比の高いパターン11aを形成する場合においても、パターン11aが曲がることが抑止され、寸法制御性が劣化することが抑止される。
【0049】
また、本実施の形態においては、図16に示すような一定のベース電圧を有する交流電圧がモールド1に印加される。本願発明者らは、一定のベース電圧を有する交流電圧をモールド1に印加することにより、モールド1およびレジスト11の絶縁性が高く、マイナスの電荷の移動が移動しにくい場合であっても、モールド1に帯電したマイナス(またはプラス)が中和されやすくなることを見出した。したがって、モールド1およびレジスト11の絶縁性が高い場合であっても、パターン11aが曲がることが一層抑止され、寸法制御性が劣化することが一層抑止される。
【0050】
なお、本実施の形態においては、モールド1に一定のベース電圧を有する交流電圧が加えられる場合について示したが、本発明はこのような場合に限定されるものではなく、モールドと被転写物とのうち少なくともいずれか一方に電圧が印可されればよい。特に被転写物がアクリル基板やPET(Polyethylene Terephthalate)樹脂基板である場合に、これらの被転写物に一定のベース電圧を有する交流電圧が加えられると、被転写物に帯電したマイナス(またはプラス)が中和されやすくなり、被転写物のパターンが曲がることが抑止され、寸法制御性が劣化することが抑止される。
【0051】
また、本実施の形態においては、図16に示すような電圧がモールド1に印加される場合について示したが、本発明はこのような場合に限定されるものではなく、図16に示すような電圧が被転写物に印加されてもよいし、たとえば図17に示すような電圧がモールドと被転写物とのうち少なくともいずれか一方に印可されてもよい。
【0052】
実施の形態1〜4においては、モールド1をレジスト11に押し付ける場合について示したが、本発明はこのような場合に限定されるものではなく、たとえばアクリル基板やPET樹脂基板などにモールド1を押し付けることによりエンボスパターンを形成する場合にも適用可能である。
【0053】
また、実施の形態1〜4においては、基板2およびモールド1が平面型である場合について説明したが、本発明はこのような場合に限定されるものではなく、たとえば基板2は曲面型であってもよい。また、モールド1は球形であってもよいし、図18に示すような円筒形であってもよい。
【0054】
図18は円筒形のモールドによるパターンの形成方法を示す概略断面図である。
【0055】
図18を参照して、モールド1は紙面方向に延びる円筒形を有している。モールド1においては、円筒形に形成された絶縁層3を覆うように導電層5が形成されている。モールド1の導電層5の表面には、凹部4aと凸部4bよりなる微細パターン4が形成されている。このモールド1が回転することにより、半導体基板10上に形成されたレジスト11にパターンが形成される。
【0056】
以上に開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は、以上の実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正や変形を含むものと意図される。
【0057】
【発明の効果】
以上のように、本発明におけるパターン形成用モールドによれば、モールドにおいて、押し付ける際に被転写物と接触する表面のうち少なくとも一部が導電層で形成されている。これにより、モールドと被転写物とが接触している時に、被転写物(またはモールドのパターン)に帯電したマイナスの電荷が、導電層を通してモールドのパターン(または被転写物)のプラスへ移動する。その結果、モールドと被転写物との静電気による帯電が中和される。したがって、マイナス(またはプラス)同士の反発力がなくなるので、アスペクト比の高いパターンを形成する場合でも、被転写物のパターンが曲がることが抑止され、寸法制御性が劣化することが抑止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるパターンの形成方法の第1工程を示す概略断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1におけるパターンの形成方法の第2工程を示す概略断面図である。
【図3】本発明の実施の形態1におけるパターンの形成方法の第3工程を示す概略断面図である。
【図4】本発明の実施の形態1において形成されたパターンを示す概略断面図である。
【図5】従来のモールドとレジストとの帯電の状態を模式的に示した断面図である。
【図6】本発明の実施の形態1におけるモールドとレジストとの帯電の状態を模式的に示した断面図である。
【図7】本発明の実施の形態1で使用されるモールドの製造方法の第1工程を示す概略断面図である。
【図8】本発明の実施の形態1で使用されるモールドの製造方法の第2工程を示す概略断面図である。
【図9】本発明の実施の形態1で使用されるモールドの製造方法の第3工程を示す概略断面図である。
【図10】本発明の実施の形態1で使用されるモールドの製造方法の第4工程を示す概略断面図である。
【図11】本発明の実施の形態1で使用されるモールドを示す概略断面図である。
【図12】本発明の実施の形態1で使用される他のモールドを示す概略断面図である。
【図13】本発明の実施の形態2で使用されるモールドを示す図である。
【図14】本発明の実施の形態3におけるパターンの形成方法を示す概略断面図である。
【図15】本発明の実施の形態4におけるパターンの形成方法を示す概略断面図である。
【図16】本発明の実施の形態4においてモールドに印可される電圧と時間との関係の一例を示した図である。
【図17】本発明の実施の形態4においてモールドに印可される電圧と時間との関係の他の例を示した図である。
【図18】円筒形のモールドによるパターンの形成方法を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 モールド、2 基板、3 絶縁層、4 微細パターン、4a 凹部、4b凸部、5,8,12 導電層、6 ハードマスク、7,11 レジスト、10半導体基板、11a パターン(凹部)、11b 残渣部(凸部)、13 配線、14 交流電圧、15 直流電圧。

Claims (9)

  1. 被転写物にパターンを形成するために前記被転写物に押し付けるパターン形成用モールドであって、
    前記モールドを押し付ける際に前記被転写物と接触する表面のうち少なくとも一部が導電層で形成されていることを特徴とする、パターン形成用モールド。
  2. 前記モールドを押し付ける際に前記被転写物と接触する表面全体が導電層で形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のパターン形成用モールド。
  3. 凹凸よりなるパターンを有し、前記凹凸における凹部の底面がエッチングストッパで形成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載のパターン形成用モールド。
  4. 押し付ける際に被転写物と接触する表面のうち少なくとも一部が導電層で形成されているモールドを被転写物に押し付ける工程を備える、パターンの形成方法。
  5. 前記モールドを前記被転写物に押し付ける工程は、前記モールドと前記被転写物との間を電気的に接続する工程を含むことを特徴とする、請求項4に記載のパターンの形成方法。
  6. 前記モールドを前記被転写物に押し付ける工程は、前記モールドと前記被転写物とのうち少なくともいずれか一方に電圧を印可する工程を含むことを特徴とする、請求項4または5に記載のパターンの形成方法。
  7. 前記電圧は、一定のベース電圧を有する交流電圧であることを特徴とする、請求項6に記載のパターンの形成方法。
  8. 請求項4〜7のいずれかに記載のパターンの形成方法を用いることを特徴とする、電子デバイスの製造方法。
  9. 請求項4〜7のいずれかに記載のパターンの形成方法を用いて製造された電子デバイス。
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