JP2004311287A - 加湿装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】中空糸膜の強度向上を図って、長期間の使用に耐え得る高い信頼性を確保できるようにしながら、効率の良い加湿を行えるようにする。
【解決手段】多数の中空糸膜12のうちの少なくとも一部を、剛性棒14を中心として複数本ずつ集束部材15により束ねて、中空糸膜束16の状態でケーシングの内部に収容する。
【選択図】 図3
【解決手段】多数の中空糸膜12のうちの少なくとも一部を、剛性棒14を中心として複数本ずつ集束部材15により束ねて、中空糸膜束16の状態でケーシングの内部に収容する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば燃料電池システムに用いて好適な加湿装置に関し、詳しくは水蒸気透過性を有する中空糸膜を用いた加湿装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池システムは、燃料電池本体に水素及び空気を供給し、燃料電池本体においてこれら水素と空気中の酸素とを電気化学的に反応させて発電電力を得るものである。このような燃料電池システムは、例えば自動車の動力源等としての実用化に大きな期待が寄せられており、現在、実用化に向けての研究開発が盛んに行われている。
【0003】
燃料電池システムに用いられる燃料電池本体としては、特に自動車に搭載する上で好適なものとして、固体高分子タイプの燃料電池本体が知られている。この固体高分子タイプの燃料電池本体は、水素極と空気極との間に固体高分子膜が設けられたものであり、この固体高分子膜が水素イオン伝導体として機能するようになっている。
【0004】
ところで、固体高分子膜をイオン伝導体として機能させるためには、この固体高分子膜にある程度の水分を含ませておく必要がある。このため、このような固体高分子タイプの燃料電池本体を用いた燃料電池システムでは、加湿装置を用いて水素ガスや空気等の反応ガスを加湿した状態で燃料電池本体に供給することで、燃料電池本体の固体高分子膜を加湿することが一般に行われている。
【0005】
このような燃料電池システムに用いられる加湿装置としては、水蒸気透過性を有する中空糸膜を用いて湿潤ガスに含まれる水蒸気を分離し、分離した水蒸気で乾燥ガスを加湿するものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
この特許文献1記載の加湿装置は、円筒形のケーシング内部に水蒸気透過性を有する多数の中空糸膜が収容されてなるものであり、燃料電池本体から排出される水蒸気を多く含んだオフガス(湿潤ガス)がケーシングの端縁からケーシング内部に導入されると共に、燃料電池本体に供給する乾燥した反応ガス(乾燥ガス)がケーシングの周壁からケーシング内部に導入されるようになっている。そして、ケーシング内部に導入されたオフガスが中空糸膜の内部を通過する過程でこのオフガスから水蒸気が分離されて、分離された水蒸気が中空糸膜の外部へと導かれる。そして、ケーシング内部に導入された反応ガスが中空糸膜の外部を通過する過程で、オフガスから分離された水蒸気によって反応ガスが加湿されるようになっている。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−66262号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した構成の加湿装置においては、中空糸膜の機械的な強度が低いために、例えばケーシングの周壁から乾燥ガスを導入したときに、その圧力によって中空糸膜に振動や撓みが生じ、場合によっては過度の引張力が加わって中空糸膜が破損してしまうという問題がある。このような中空糸膜の破損は、振動や撓みの影響を受けやすいケーシング内部の外周側において、特に顕著に発生する傾向にある。
【0009】
このような問題を回避する方法としては、例えば中空糸膜それぞれの膜厚を大きくして中空糸膜自体の機械的強度を高めることが考えられるが、中空糸膜は膜厚が大きくなるほど水蒸気を透過する速度が遅くなるため、水蒸気の透過性能を考えた場合には、中空糸膜の膜厚を大きくすることは得策ではない。
【0010】
また、中空糸膜が撓むことによって、ケーシングと中空糸膜との間には空間が形成されるが、この空間が大きなものであると、ケーシング内部に導入された乾燥ガスの一部がその空間を通って中空糸膜に接することなくそのまま排出されてしまい、加湿効率の低下を招いてしまうことも想定される。
【0011】
さらに、上述した構成の加湿装置においては、多数の中空糸膜が互いに密に接した状態でケーシング内部に収容されているため、ケーシング内部に導入された乾燥ガスをケーシング内部の中心部付近に収容された中空糸膜にまで到達させるのが困難で、この点も加湿換率の低下を招く一因となっている。このような問題は、例えばケーシング内部に収容する中空糸膜の本数を減らし、中空糸膜間にある程度の隙間を持たせることで回避することが可能であるが、中空糸膜の本数を減らした場合には、ケーシング内部に導入される乾燥ガスの圧力の影響を更に受けやすくなり、中空糸膜の振動、撓みの影響がより大きくなるという問題が生じる。
【0012】
本発明は、以上のような従来の実情に鑑みて創案されたものであって、中空糸膜の強度向上を図って、長期間の使用に耐え得る高い信頼性を確保しながら、効率の良い加湿を行えるようにした加湿装置を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る加湿装置は、水蒸気透過性を有する多数の中空糸膜がケーシング内部に収容されてなり、ケーシング内部に導入される湿潤ガス中の水蒸気を中空糸膜により分離して、分離した水蒸気でケーシング内部に導入される乾燥ガスを加湿するものであり、多数の中空糸膜のうちの少なくとも一部が、剛性棒を中心として複数本ずつ集束部材によって束ねられた状態でケーシング内部に収容されていることを特徴としている。
【0014】
以上のように構成される加湿装置では、少なくとも一部の中空糸膜が剛性棒を中心として複数本ずつ集束部材によって束ねられることで、中空糸膜の強度が剛性棒の強度によって補われることになる。その結果、ケーシング内部にガスが導入される際の圧力が加わった場合でも、中空糸膜に振動や撓みが発生しにくくなる。
【0015】
【発明の効果】
本発明に係る加湿装置によれば、剛性棒の強度によって中空糸膜の強度が補われて振動や撓みの発生が抑制されるので、中空糸膜の破損を有効に防止して長期間の使用に耐え得る高い信頼性が確保されると共に、ケーシングと中空糸膜との間に加湿効率低下の要因となるような大きな空間が形成されることもなく、乾燥ガスを効率良く加湿することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した加湿装置の具体的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0017】
(第1の実施形態)
本発明を適用した加湿装置の全体構成を図1及び図2に模式的に示す。この加湿装置10は、周壁にガス導入口11a及びガス排出口11bが形成された円筒形のケーシング11と、このケーシング11の内部に収容される多数の中空糸膜12とを備え、ケーシング11の長手方向の両端部には、中空糸膜12の中空内部のみが外部に開放されるように各中空糸膜12の外周面とケーシング11の内壁面との間を密封接着するポッティング部13が設けられている。
【0018】
この加湿装置10では、ポッティング部13が設けられたケーシング11の長手方向の一方の端部から各中空糸膜12の径内へと、水蒸気を多く含んだ湿潤ガスが導入される。この湿潤ガスは、各中空糸膜12の径内を通ってケーシング11内部を移動する過程で水蒸気が分離されて、ケーシング11の長手方向の他方の端部から排出される。中空糸膜12の径内において湿潤ガスから分離された水蒸気は、中空糸膜12を透過して中空糸膜12の径外へと導かれる。
【0019】
一方、ケーシング11内部における各中空糸膜12の径外の空間には、図中の矢印F0で示すように、ガス導入口11aから乾燥した乾燥ガスが導入される。そして、この乾燥ガスが図中の矢印F1で示すようにケーシング11内部における中空糸膜12の径外の空間を移動する過程で、中空糸膜12を透過してきた水蒸気によって加湿され、図中の矢印F2に示すように、ガス排出口11bからケーシング11の外部へと排出される。
【0020】
以上のような加湿装置10は、例えば、燃料電池システムにおいて燃料電池本体に供給する反応ガスを加湿するための加湿装置として用いられる。この加湿装置10を燃料電池システムに適用した場合、燃料電池本体から排出される水蒸気を多く含んだオフガスが、湿潤ガスとして、ケーシング11の長手方向の一方の端部から、ケーシング11内部に収容された中空糸膜12の径内へと導入される。また、燃料電池本体に供給する乾燥した反応ガス(燃料ガスや酸化剤ガス)が、乾燥ガスとして、ガス導入口11aから、ケーシング11内部における中空糸膜12の径外の空間へと導入される。
【0021】
そして、ケーシング11内部に導入されたオフガスが中空糸膜12の径内を通ってケーシング11内部を移動する過程で水蒸気が分離されて、この水蒸気が中空糸膜12の径外へと導かれる。そして、この中空糸膜12の径外へと導かれた水蒸気によって、中空糸膜12の径外の空間を移動する反応ガスが加湿される。オフガスから分離された水蒸気により加湿された反応ガスは、ガス排出口11bからケーシング11外部へと排出され、水蒸気を多く含んだ状態で燃料電池本体へと供給されることになる。
【0022】
以上のような加湿装置10において、特に、本実施形態では、ケーシング11内部に収容される中空糸膜12が、図3(a)及び図3(b)に示すように、当該中空糸膜12と略平行に配された剛性棒14を中心として複数本ずつ集束部材15によって束ねられ、中空糸膜束16の状態でケーシング11内部に収容されている。ここで、剛性棒14が中空糸膜12と略平行に配された状態とは、剛性棒14が中空糸膜12を支持してその強度を補うことができるように、剛性棒14が中空糸膜12に沿って配置された状態を指し、後述するような波形形状、螺旋形状等も含むこととする。
【0023】
中空糸膜12は、中空通路を有する例えば直径1〜2mm、長さ数十cm程度のの中空繊維であり、水分含有量の異なるガス間で水分交換可能な公知の中空糸膜を何れも使用可能である。
【0024】
剛性棒14としては、集束部材15によって複数本の中空糸膜12と共に束ねられることで、中空糸膜12に機械的な強度を付与し得る程度の剛性を有する材料を何れも使用可能である。
【0025】
集束部材15としては、複数本の中空糸膜12を剛性棒14を中心に集束し得るものであればどのようなものを用いてもよく、例えば、剛性棒14を中心に配置された複数の中空糸膜12を、その周囲から巻き付けて縛る細糸等が好適に用いられる。
【0026】
本実施の形態の加湿装置10では、中空糸膜12が剛性棒14を中心に複数本ずつ集束部材15によって束ねられて、中空糸膜束16の状態でケーシング11内部に収容された構造となっており、各中空糸膜12の強度が剛性棒14の剛性によって補われているので、ガス導入口11aからケーシング11内部に乾燥ガスが流入して、ケーシング11内部に収容された中空糸膜12に乾燥ガスの流入圧力が加わった場合であっても、中空糸膜12の振動や撓みの発生が有効に抑制されて、このような振動や撓みに起因する中空糸膜12の破損等が防止される。したがって、本実施形態の加湿装置10は、長期間の使用に耐えうるだけの十分な信頼性が確保されることになる。
【0027】
また、中空糸膜12の撓みが抑制されることによって、ケーシング11の内壁と中空糸膜12との間に、加湿効率低下の要因となるような大きな空間が形成されることもなく、ガス導入口11aからケーシング11内部に導入された乾燥ガスは、ケーシング11内部で中空糸膜12により分離された水蒸気によって効果的に加湿されることになる。したがって、本実施形態の加湿装置10では、良好な加湿効率が得られることになる。
【0028】
ところで、中空糸膜12の振動や撓みを抑制する方法としては、例えば中空糸膜12それぞれの膜厚を大きくして中空糸膜12自体の機械的強度を高めることも考えられるが、中空糸膜12の水蒸気透過速度はその膜厚に反比例し、膜厚が大きくなるほど水蒸気を透過する速度が遅くなるため、中空糸膜12の膜厚を大きくすることで中空糸膜12自体の機械的強度を高めようにした場合には、水蒸気透過性能の低下が避けられない。
【0029】
しかしながら、本実施形態の加湿装置10では、中空糸膜12が剛性棒14と共に集束部材15によって複数本ずつ束ねられることで中空糸膜12の強度が補強されるようになっているので、水蒸気透過性能の低下を招くことなく振動や撓みの発生を有効に抑制することができる。また、中空糸膜12それぞれの膜厚を大きくして中空糸膜12自体の機械的強度を高めるようにした場合と比較すると、本実施形態の加湿装置10では、中空糸膜12の強度低下を招くことなく中空糸膜12の薄膜化が可能となり、水蒸気透過性能の更なる向上を図ることが可能となる。また、薄膜化による中空糸膜12の体積減少によって、中空糸膜12の本数を増加させることが可能となるので、剛性棒14を追加することによる中空糸膜12の減少分については、これにより十分に補うことができる。
【0030】
ここで、例えば3本の中空糸膜12を剛性棒14を中心として集束部材12で束ねて中空糸膜束16とする場合を例に挙げて、中空糸膜12の径と剛性棒14の径との関係が与える影響について説明する。
【0031】
図3(a)に示したように、中空糸膜12より太い剛性棒14を用いて中空糸膜束16を形成した場合、すなわち、剛性棒14の径がこれを中心に束ねられる3本の中空糸膜12の径より大とされている場合には、各中空糸膜束16において隣り合う中空糸膜12の間に適度な隙間が形成されることになる。そして、この部分に乾燥ガスが流入することで、各中空糸膜12の表面が水分交換に有効に利用されることになる。また、この場合、図3(b)に示したように、隣り合う中空糸膜12間に架け渡される集束部材15の橋架け部分が長くなるので、他の中空糸膜束16との間にも適度な隙間が形成され、ケーシング11内部の中心部付近にまで乾燥ガスが入り込み易くなり、より有効に水分交換が行われることになる。
【0032】
これに対して、図4に示すように、中空糸膜12より細い剛性棒14を用いて中空糸膜束16を形成した場合、すなわち、剛性棒14の径がこれを中心に束ねられる3本の中空糸膜12の径より小とされている場合には、各中空糸膜束16における中空糸膜12間の隙間や中空糸膜束16同士の間の隙間は小さくなるが、多数の中空糸膜12を高密度にてケーシング11内部に収容することが可能になるので、中空糸膜12の本数増加による加湿性能の向上が期待できる。また、中空糸膜12の単位本数あたりの剛性棒14の本数が少なくなるので、加湿装置10の重量を低減することも可能となる。
【0033】
以上のように、中空糸膜束16に太い剛性棒14を用いた場合と細い剛性棒14を用いた場合とでは、それぞれに有利な点と不利な点とがあるので、中空糸膜束16に用いる剛性棒14の太さは、加湿装置10の使用目的や要求される性能等を考慮して、最適な値を適宜選択すればよい。
【0034】
次に、剛性棒14の太さが一定であることを前提に、各中空糸膜束16において1本の剛性棒14に対して束ねられる中空糸膜12の本数が与える影響について説明する。図3(a)及び図3(b)に示したように、例えば1本の剛性棒14に対して、これよりも細い3本の中空糸膜12を配した場合には、上述したように、各中空糸膜束16における中空糸膜12間や中空糸膜束16同士の間に適度な隙間が形成されることになるので、乾燥ガスがケーシング11内部の中心部付近にまで入り込み易くなり、また各中空糸膜束16の内部に乾燥ガスが流入し易くなり、水分交換を効率的に行うことが可能となる。
【0035】
これに対して、図5に示すように、1本の剛性棒14に対して例えば6本の中空糸膜12を配した場合には、各中空糸膜束16における中空糸膜12間の隙間や中空糸膜束16同士の間の隙間は小さくなるが、中空糸膜12の本数が増加することによる加湿性能の向上が期待でき、また、中空糸膜12の単位本数あたりの剛性棒14の本数が少なくなるので、加湿装置10の重量を低減することも可能となる。
【0036】
以上のように、1本の剛性棒14に対して束ねられる中空糸膜12の本数が少ない場合と多い場合とでは、それぞれに有利な点と不利な点とがあるので、1本の剛性棒14に対して束ねられる中空糸膜12の本数についても、加湿装置10の使用目的や要求される性能等を考慮して、最適な値を適宜選択すればよい。
【0037】
なお、以上は、直線状の剛性棒14を中心としてその周囲に複数本の中空糸膜12を配し、これらを集束部材15によって束ねることで中空糸膜束16を形成するようにした例について説明したが、例えば図6に示すように、波形形状の剛性棒14を中心として複数本の中空糸膜12を集束部材15で束ねて中空糸膜束16を形成するようにしてもよい。このように波形形状の剛性棒14を用いて中空糸膜束16を形成した場合には、隣接する中空糸膜束16の間に充分な隙間が確保されることになるため、ケーシング11内部に導入された乾燥ガスをその中心部付近にまでより均一に分配することが可能となる。
【0038】
また、波形形状の剛性棒14以外にも、例えば螺旋形状の剛性棒14を用いて中空糸膜束16を形成するようにしてもよい。この場合にも、上述した波形形状の剛性棒14を用いた場合と同様に、隣接する中空糸膜束16の間に充分な隙間が確保されることになるため、ケーシング11内部に導入された乾燥ガスをその中心部付近にまでより均一に分配することが可能となる。また、ケーシング11内部に収容される中空糸膜12が剛性棒14に沿った螺旋形状となることで、中空糸膜12が直線状である場合と比較して、より長い中空糸膜12をケーシング11内部に収容することが可能である。このため、中空糸膜12の表面積が増大することになり、加湿性能を更に向上させることができる。
【0039】
さらに、集束部材15として細糸を用い、この細糸を、剛性棒14を中心に配置された複数の中空糸膜12の周囲から巻き付けて縛ることで中空糸膜束16を形成するようにした場合には、図7に示すように、細糸同士が交差する点に、この細糸の結び目17を形成することが望ましい。このように、剛性棒14を中心に配置された複数の中空糸膜12の周囲、すなわち中空糸膜束16の周囲に細糸の結び目17を形成することによって、簡素な構造で隣接する中空糸膜束16同士の密接を有効に回避してその間の隙間を確保し、ガス分配の偏りを解消することが可能となる。
【0040】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について、図8を参照して説明する。本実施形態の加湿装置20は、図8に示すように、ケーシング11内部の外周側、すなわちケーシング11の内周壁に近い部分にのみ中空糸膜束16として束ねられた中空糸膜12を収容し、ケーシング11内部の中心部付近には、中空糸膜12を単体の状態で収容するようにした例である。その他の構成は、上述した第1の実施形態の加湿装置10と同様である。
【0041】
以上のような構造の加湿装置20では、ガス導入口11aから導入された乾燥ガスの流入圧力に起因する撓みや振動の影響が最も大きく現れる中空糸膜12を剛性棒14により補強することによって、剛性棒14の使用本数を必要最低限に抑えながら、ケーシング11内部に収容された中空糸膜12全体の強度を確保することが可能となっている。したがって、この加湿装置20では、剛性棒14を用いることによる中空糸膜12の本数減少を最小限にとどめて加湿性能の向上を図ることができると共に、加湿装置20の重量を低減することも可能となる。
【0042】
なお、図8においては、中空糸膜12よりも細い剛性棒14を使用し、1本の剛性棒14に対して3本の中空糸膜12が束ねられた構成の中空糸膜束16を用いた例を示したが、本実施形態の加湿装置20には、上述した第1の実施形態で説明した何れの構成の中空糸膜束16を用いるようにしてもよい。
【0043】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について、図9を参照して説明する。本実施形態の加湿装置30は、図9に示すように、ケーシング11内部の外周側、すなわちケーシング11の内周壁に近い部分には細い剛性棒14を使用した中空糸膜束16を配置し、ケーシング11内部の中心部付近には、太い剛性棒14を使用した中空糸膜束16を配置するようにした例である。その他の構成は、上述した第1の実施形態の加湿装置10と同様である。
【0044】
以上のような構造の加湿装置30では、ケーシング11内部の外周側に中空糸膜12が比較的密な状態で収容され、ケーシング11内部の中心部付近においては中空糸膜12が粗な状態で収容されることになる。したがって、ケーシング11内部の中心部付近により多くの隙間が形成されることになり、ガス導入口11aからケーシング11内部へと図中矢印F0で示すように流入した乾燥ガスは、図中矢印F1で示すようにケーシング11内部を通過する過程で、その中心部付近にまで容易に到達することが可能となる。このため、流入した乾燥ガスがケーシング11内に均一に分配されて、ケーシング11内に存在する中空糸膜12の全体が加湿に有効利用されることになり、加湿性能の更なる向上が期待できる。
【0045】
なお、図9においては、1本の剛性棒14に対して3本の中空糸膜12が束ねられた構成の中空糸膜束16を用いた例を示したが、本実施形態の加湿装置30には、ケーシング11内部の外周側に配置される中空糸膜束16で使用される剛性棒14が、ケーシング11内部の中心部付近に配置される中空糸膜束16で使用される剛性棒14よりも小径とされていれば、上述した第1の実施形態で説明した何れの構成の中空糸膜束16を用いるようにしてもよい。
【0046】
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について、図10を参照して説明する。本実施形態の加湿装置40は、図10に示すように、ケーシング11内部の外周側、すなわちケーシング11の内周壁に近い部分には、1本の剛性棒14に対して束ねられる中空糸膜12の本数が多い中空糸膜束16を配置し、ケーシング11内部の中心部付近には、1本の剛性棒14に対して束ねられる中空糸膜12の本数が少ない中空糸膜束16を配置するようにした例である。その他の構成は、上述した第1の実施形態の加湿装置10と同様である。
【0047】
以上のような構造の加湿装置40では、上述した第3の実施形態の加湿装置30と同様に、ケーシング11内部の外周側に中空糸膜12が比較的密な状態で収容され、ケーシング11内部の中心部付近においては中空糸膜12が粗な状態で収容されることになる。したがって、第3の実施形態の加湿装置30と同様、ガス導入口11aからケーシング11内部へと図中矢印F0で示すように流入した乾燥ガスは、図中矢印F1で示すようにケーシング11内部を通過する過程で、その中心部付近にまで容易に到達することが可能となり、ケーシング11内に存在する中空糸膜12の全体が加湿に有効利用されることで、加湿性能の更なる向上が期待できる。
【0048】
また、本実施形態の加湿装置40では、当該加湿装置40全体で用いる剛性棒14の径が同一であるため、ケーシング11内部における位置に応じて剛性棒14の仕様を変更する必要がなく、より簡単に、低コストにて上述した効果を得ることが可能である。
【0049】
なお、図10においては、1本の剛性棒14に対して3本又は6本の中空糸膜12が束ねられた構成の中空糸膜束16を用いた例を示したが、本実施形態の加湿装置40には、ケーシング11内部の外周側に配置される中空糸膜束16の方がケーシング11内部の中心部付近に配置される中空糸膜束16よりも多数の中空糸膜12を束ねた構成とされていれば、上述した第1の実施形態で説明した何れの構成の中空糸膜束16を用いるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した加湿装置の全体構成を模式的に示す斜視図である。
【図2】前記加湿装置の全体構成を模式的に示す側面図である。
【図3】前記加湿装置に用いられる中空糸膜束の一例を示す図であり、(a)は中空糸膜束の斜視図、(b)は中空糸膜束の正面図である。
【図4】前記加湿装置に用いられる中空糸膜束の他の例を示す斜視図である。
【図5】前記加湿装置に用いられる中空糸膜束の更に他の例を示す斜視図である。
【図6】前記加湿装置に用いられる中空糸膜束の更に他の例を示す斜視図である。
【図7】前記加湿装置に用いられる中空糸膜束の更に他の例を示す斜視図である。
【図8】本発明を適用した加湿装置の他の例を模式的に示す縦断面図である。
【図9】本発明を適用した加湿装置の更に他の例を模式的に示す縦断面図である。
【図10】本発明を適用した加湿装置の更に他の例を模式的に示す縦断面図である。
【符号の説明】
10,20,30,40 加湿装置
11 ケーシング
12 中空糸膜
14 剛性棒
15 集束部材
16 中空糸膜束
17 結び目
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば燃料電池システムに用いて好適な加湿装置に関し、詳しくは水蒸気透過性を有する中空糸膜を用いた加湿装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池システムは、燃料電池本体に水素及び空気を供給し、燃料電池本体においてこれら水素と空気中の酸素とを電気化学的に反応させて発電電力を得るものである。このような燃料電池システムは、例えば自動車の動力源等としての実用化に大きな期待が寄せられており、現在、実用化に向けての研究開発が盛んに行われている。
【0003】
燃料電池システムに用いられる燃料電池本体としては、特に自動車に搭載する上で好適なものとして、固体高分子タイプの燃料電池本体が知られている。この固体高分子タイプの燃料電池本体は、水素極と空気極との間に固体高分子膜が設けられたものであり、この固体高分子膜が水素イオン伝導体として機能するようになっている。
【0004】
ところで、固体高分子膜をイオン伝導体として機能させるためには、この固体高分子膜にある程度の水分を含ませておく必要がある。このため、このような固体高分子タイプの燃料電池本体を用いた燃料電池システムでは、加湿装置を用いて水素ガスや空気等の反応ガスを加湿した状態で燃料電池本体に供給することで、燃料電池本体の固体高分子膜を加湿することが一般に行われている。
【0005】
このような燃料電池システムに用いられる加湿装置としては、水蒸気透過性を有する中空糸膜を用いて湿潤ガスに含まれる水蒸気を分離し、分離した水蒸気で乾燥ガスを加湿するものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
この特許文献1記載の加湿装置は、円筒形のケーシング内部に水蒸気透過性を有する多数の中空糸膜が収容されてなるものであり、燃料電池本体から排出される水蒸気を多く含んだオフガス(湿潤ガス)がケーシングの端縁からケーシング内部に導入されると共に、燃料電池本体に供給する乾燥した反応ガス(乾燥ガス)がケーシングの周壁からケーシング内部に導入されるようになっている。そして、ケーシング内部に導入されたオフガスが中空糸膜の内部を通過する過程でこのオフガスから水蒸気が分離されて、分離された水蒸気が中空糸膜の外部へと導かれる。そして、ケーシング内部に導入された反応ガスが中空糸膜の外部を通過する過程で、オフガスから分離された水蒸気によって反応ガスが加湿されるようになっている。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−66262号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した構成の加湿装置においては、中空糸膜の機械的な強度が低いために、例えばケーシングの周壁から乾燥ガスを導入したときに、その圧力によって中空糸膜に振動や撓みが生じ、場合によっては過度の引張力が加わって中空糸膜が破損してしまうという問題がある。このような中空糸膜の破損は、振動や撓みの影響を受けやすいケーシング内部の外周側において、特に顕著に発生する傾向にある。
【0009】
このような問題を回避する方法としては、例えば中空糸膜それぞれの膜厚を大きくして中空糸膜自体の機械的強度を高めることが考えられるが、中空糸膜は膜厚が大きくなるほど水蒸気を透過する速度が遅くなるため、水蒸気の透過性能を考えた場合には、中空糸膜の膜厚を大きくすることは得策ではない。
【0010】
また、中空糸膜が撓むことによって、ケーシングと中空糸膜との間には空間が形成されるが、この空間が大きなものであると、ケーシング内部に導入された乾燥ガスの一部がその空間を通って中空糸膜に接することなくそのまま排出されてしまい、加湿効率の低下を招いてしまうことも想定される。
【0011】
さらに、上述した構成の加湿装置においては、多数の中空糸膜が互いに密に接した状態でケーシング内部に収容されているため、ケーシング内部に導入された乾燥ガスをケーシング内部の中心部付近に収容された中空糸膜にまで到達させるのが困難で、この点も加湿換率の低下を招く一因となっている。このような問題は、例えばケーシング内部に収容する中空糸膜の本数を減らし、中空糸膜間にある程度の隙間を持たせることで回避することが可能であるが、中空糸膜の本数を減らした場合には、ケーシング内部に導入される乾燥ガスの圧力の影響を更に受けやすくなり、中空糸膜の振動、撓みの影響がより大きくなるという問題が生じる。
【0012】
本発明は、以上のような従来の実情に鑑みて創案されたものであって、中空糸膜の強度向上を図って、長期間の使用に耐え得る高い信頼性を確保しながら、効率の良い加湿を行えるようにした加湿装置を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る加湿装置は、水蒸気透過性を有する多数の中空糸膜がケーシング内部に収容されてなり、ケーシング内部に導入される湿潤ガス中の水蒸気を中空糸膜により分離して、分離した水蒸気でケーシング内部に導入される乾燥ガスを加湿するものであり、多数の中空糸膜のうちの少なくとも一部が、剛性棒を中心として複数本ずつ集束部材によって束ねられた状態でケーシング内部に収容されていることを特徴としている。
【0014】
以上のように構成される加湿装置では、少なくとも一部の中空糸膜が剛性棒を中心として複数本ずつ集束部材によって束ねられることで、中空糸膜の強度が剛性棒の強度によって補われることになる。その結果、ケーシング内部にガスが導入される際の圧力が加わった場合でも、中空糸膜に振動や撓みが発生しにくくなる。
【0015】
【発明の効果】
本発明に係る加湿装置によれば、剛性棒の強度によって中空糸膜の強度が補われて振動や撓みの発生が抑制されるので、中空糸膜の破損を有効に防止して長期間の使用に耐え得る高い信頼性が確保されると共に、ケーシングと中空糸膜との間に加湿効率低下の要因となるような大きな空間が形成されることもなく、乾燥ガスを効率良く加湿することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した加湿装置の具体的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0017】
(第1の実施形態)
本発明を適用した加湿装置の全体構成を図1及び図2に模式的に示す。この加湿装置10は、周壁にガス導入口11a及びガス排出口11bが形成された円筒形のケーシング11と、このケーシング11の内部に収容される多数の中空糸膜12とを備え、ケーシング11の長手方向の両端部には、中空糸膜12の中空内部のみが外部に開放されるように各中空糸膜12の外周面とケーシング11の内壁面との間を密封接着するポッティング部13が設けられている。
【0018】
この加湿装置10では、ポッティング部13が設けられたケーシング11の長手方向の一方の端部から各中空糸膜12の径内へと、水蒸気を多く含んだ湿潤ガスが導入される。この湿潤ガスは、各中空糸膜12の径内を通ってケーシング11内部を移動する過程で水蒸気が分離されて、ケーシング11の長手方向の他方の端部から排出される。中空糸膜12の径内において湿潤ガスから分離された水蒸気は、中空糸膜12を透過して中空糸膜12の径外へと導かれる。
【0019】
一方、ケーシング11内部における各中空糸膜12の径外の空間には、図中の矢印F0で示すように、ガス導入口11aから乾燥した乾燥ガスが導入される。そして、この乾燥ガスが図中の矢印F1で示すようにケーシング11内部における中空糸膜12の径外の空間を移動する過程で、中空糸膜12を透過してきた水蒸気によって加湿され、図中の矢印F2に示すように、ガス排出口11bからケーシング11の外部へと排出される。
【0020】
以上のような加湿装置10は、例えば、燃料電池システムにおいて燃料電池本体に供給する反応ガスを加湿するための加湿装置として用いられる。この加湿装置10を燃料電池システムに適用した場合、燃料電池本体から排出される水蒸気を多く含んだオフガスが、湿潤ガスとして、ケーシング11の長手方向の一方の端部から、ケーシング11内部に収容された中空糸膜12の径内へと導入される。また、燃料電池本体に供給する乾燥した反応ガス(燃料ガスや酸化剤ガス)が、乾燥ガスとして、ガス導入口11aから、ケーシング11内部における中空糸膜12の径外の空間へと導入される。
【0021】
そして、ケーシング11内部に導入されたオフガスが中空糸膜12の径内を通ってケーシング11内部を移動する過程で水蒸気が分離されて、この水蒸気が中空糸膜12の径外へと導かれる。そして、この中空糸膜12の径外へと導かれた水蒸気によって、中空糸膜12の径外の空間を移動する反応ガスが加湿される。オフガスから分離された水蒸気により加湿された反応ガスは、ガス排出口11bからケーシング11外部へと排出され、水蒸気を多く含んだ状態で燃料電池本体へと供給されることになる。
【0022】
以上のような加湿装置10において、特に、本実施形態では、ケーシング11内部に収容される中空糸膜12が、図3(a)及び図3(b)に示すように、当該中空糸膜12と略平行に配された剛性棒14を中心として複数本ずつ集束部材15によって束ねられ、中空糸膜束16の状態でケーシング11内部に収容されている。ここで、剛性棒14が中空糸膜12と略平行に配された状態とは、剛性棒14が中空糸膜12を支持してその強度を補うことができるように、剛性棒14が中空糸膜12に沿って配置された状態を指し、後述するような波形形状、螺旋形状等も含むこととする。
【0023】
中空糸膜12は、中空通路を有する例えば直径1〜2mm、長さ数十cm程度のの中空繊維であり、水分含有量の異なるガス間で水分交換可能な公知の中空糸膜を何れも使用可能である。
【0024】
剛性棒14としては、集束部材15によって複数本の中空糸膜12と共に束ねられることで、中空糸膜12に機械的な強度を付与し得る程度の剛性を有する材料を何れも使用可能である。
【0025】
集束部材15としては、複数本の中空糸膜12を剛性棒14を中心に集束し得るものであればどのようなものを用いてもよく、例えば、剛性棒14を中心に配置された複数の中空糸膜12を、その周囲から巻き付けて縛る細糸等が好適に用いられる。
【0026】
本実施の形態の加湿装置10では、中空糸膜12が剛性棒14を中心に複数本ずつ集束部材15によって束ねられて、中空糸膜束16の状態でケーシング11内部に収容された構造となっており、各中空糸膜12の強度が剛性棒14の剛性によって補われているので、ガス導入口11aからケーシング11内部に乾燥ガスが流入して、ケーシング11内部に収容された中空糸膜12に乾燥ガスの流入圧力が加わった場合であっても、中空糸膜12の振動や撓みの発生が有効に抑制されて、このような振動や撓みに起因する中空糸膜12の破損等が防止される。したがって、本実施形態の加湿装置10は、長期間の使用に耐えうるだけの十分な信頼性が確保されることになる。
【0027】
また、中空糸膜12の撓みが抑制されることによって、ケーシング11の内壁と中空糸膜12との間に、加湿効率低下の要因となるような大きな空間が形成されることもなく、ガス導入口11aからケーシング11内部に導入された乾燥ガスは、ケーシング11内部で中空糸膜12により分離された水蒸気によって効果的に加湿されることになる。したがって、本実施形態の加湿装置10では、良好な加湿効率が得られることになる。
【0028】
ところで、中空糸膜12の振動や撓みを抑制する方法としては、例えば中空糸膜12それぞれの膜厚を大きくして中空糸膜12自体の機械的強度を高めることも考えられるが、中空糸膜12の水蒸気透過速度はその膜厚に反比例し、膜厚が大きくなるほど水蒸気を透過する速度が遅くなるため、中空糸膜12の膜厚を大きくすることで中空糸膜12自体の機械的強度を高めようにした場合には、水蒸気透過性能の低下が避けられない。
【0029】
しかしながら、本実施形態の加湿装置10では、中空糸膜12が剛性棒14と共に集束部材15によって複数本ずつ束ねられることで中空糸膜12の強度が補強されるようになっているので、水蒸気透過性能の低下を招くことなく振動や撓みの発生を有効に抑制することができる。また、中空糸膜12それぞれの膜厚を大きくして中空糸膜12自体の機械的強度を高めるようにした場合と比較すると、本実施形態の加湿装置10では、中空糸膜12の強度低下を招くことなく中空糸膜12の薄膜化が可能となり、水蒸気透過性能の更なる向上を図ることが可能となる。また、薄膜化による中空糸膜12の体積減少によって、中空糸膜12の本数を増加させることが可能となるので、剛性棒14を追加することによる中空糸膜12の減少分については、これにより十分に補うことができる。
【0030】
ここで、例えば3本の中空糸膜12を剛性棒14を中心として集束部材12で束ねて中空糸膜束16とする場合を例に挙げて、中空糸膜12の径と剛性棒14の径との関係が与える影響について説明する。
【0031】
図3(a)に示したように、中空糸膜12より太い剛性棒14を用いて中空糸膜束16を形成した場合、すなわち、剛性棒14の径がこれを中心に束ねられる3本の中空糸膜12の径より大とされている場合には、各中空糸膜束16において隣り合う中空糸膜12の間に適度な隙間が形成されることになる。そして、この部分に乾燥ガスが流入することで、各中空糸膜12の表面が水分交換に有効に利用されることになる。また、この場合、図3(b)に示したように、隣り合う中空糸膜12間に架け渡される集束部材15の橋架け部分が長くなるので、他の中空糸膜束16との間にも適度な隙間が形成され、ケーシング11内部の中心部付近にまで乾燥ガスが入り込み易くなり、より有効に水分交換が行われることになる。
【0032】
これに対して、図4に示すように、中空糸膜12より細い剛性棒14を用いて中空糸膜束16を形成した場合、すなわち、剛性棒14の径がこれを中心に束ねられる3本の中空糸膜12の径より小とされている場合には、各中空糸膜束16における中空糸膜12間の隙間や中空糸膜束16同士の間の隙間は小さくなるが、多数の中空糸膜12を高密度にてケーシング11内部に収容することが可能になるので、中空糸膜12の本数増加による加湿性能の向上が期待できる。また、中空糸膜12の単位本数あたりの剛性棒14の本数が少なくなるので、加湿装置10の重量を低減することも可能となる。
【0033】
以上のように、中空糸膜束16に太い剛性棒14を用いた場合と細い剛性棒14を用いた場合とでは、それぞれに有利な点と不利な点とがあるので、中空糸膜束16に用いる剛性棒14の太さは、加湿装置10の使用目的や要求される性能等を考慮して、最適な値を適宜選択すればよい。
【0034】
次に、剛性棒14の太さが一定であることを前提に、各中空糸膜束16において1本の剛性棒14に対して束ねられる中空糸膜12の本数が与える影響について説明する。図3(a)及び図3(b)に示したように、例えば1本の剛性棒14に対して、これよりも細い3本の中空糸膜12を配した場合には、上述したように、各中空糸膜束16における中空糸膜12間や中空糸膜束16同士の間に適度な隙間が形成されることになるので、乾燥ガスがケーシング11内部の中心部付近にまで入り込み易くなり、また各中空糸膜束16の内部に乾燥ガスが流入し易くなり、水分交換を効率的に行うことが可能となる。
【0035】
これに対して、図5に示すように、1本の剛性棒14に対して例えば6本の中空糸膜12を配した場合には、各中空糸膜束16における中空糸膜12間の隙間や中空糸膜束16同士の間の隙間は小さくなるが、中空糸膜12の本数が増加することによる加湿性能の向上が期待でき、また、中空糸膜12の単位本数あたりの剛性棒14の本数が少なくなるので、加湿装置10の重量を低減することも可能となる。
【0036】
以上のように、1本の剛性棒14に対して束ねられる中空糸膜12の本数が少ない場合と多い場合とでは、それぞれに有利な点と不利な点とがあるので、1本の剛性棒14に対して束ねられる中空糸膜12の本数についても、加湿装置10の使用目的や要求される性能等を考慮して、最適な値を適宜選択すればよい。
【0037】
なお、以上は、直線状の剛性棒14を中心としてその周囲に複数本の中空糸膜12を配し、これらを集束部材15によって束ねることで中空糸膜束16を形成するようにした例について説明したが、例えば図6に示すように、波形形状の剛性棒14を中心として複数本の中空糸膜12を集束部材15で束ねて中空糸膜束16を形成するようにしてもよい。このように波形形状の剛性棒14を用いて中空糸膜束16を形成した場合には、隣接する中空糸膜束16の間に充分な隙間が確保されることになるため、ケーシング11内部に導入された乾燥ガスをその中心部付近にまでより均一に分配することが可能となる。
【0038】
また、波形形状の剛性棒14以外にも、例えば螺旋形状の剛性棒14を用いて中空糸膜束16を形成するようにしてもよい。この場合にも、上述した波形形状の剛性棒14を用いた場合と同様に、隣接する中空糸膜束16の間に充分な隙間が確保されることになるため、ケーシング11内部に導入された乾燥ガスをその中心部付近にまでより均一に分配することが可能となる。また、ケーシング11内部に収容される中空糸膜12が剛性棒14に沿った螺旋形状となることで、中空糸膜12が直線状である場合と比較して、より長い中空糸膜12をケーシング11内部に収容することが可能である。このため、中空糸膜12の表面積が増大することになり、加湿性能を更に向上させることができる。
【0039】
さらに、集束部材15として細糸を用い、この細糸を、剛性棒14を中心に配置された複数の中空糸膜12の周囲から巻き付けて縛ることで中空糸膜束16を形成するようにした場合には、図7に示すように、細糸同士が交差する点に、この細糸の結び目17を形成することが望ましい。このように、剛性棒14を中心に配置された複数の中空糸膜12の周囲、すなわち中空糸膜束16の周囲に細糸の結び目17を形成することによって、簡素な構造で隣接する中空糸膜束16同士の密接を有効に回避してその間の隙間を確保し、ガス分配の偏りを解消することが可能となる。
【0040】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について、図8を参照して説明する。本実施形態の加湿装置20は、図8に示すように、ケーシング11内部の外周側、すなわちケーシング11の内周壁に近い部分にのみ中空糸膜束16として束ねられた中空糸膜12を収容し、ケーシング11内部の中心部付近には、中空糸膜12を単体の状態で収容するようにした例である。その他の構成は、上述した第1の実施形態の加湿装置10と同様である。
【0041】
以上のような構造の加湿装置20では、ガス導入口11aから導入された乾燥ガスの流入圧力に起因する撓みや振動の影響が最も大きく現れる中空糸膜12を剛性棒14により補強することによって、剛性棒14の使用本数を必要最低限に抑えながら、ケーシング11内部に収容された中空糸膜12全体の強度を確保することが可能となっている。したがって、この加湿装置20では、剛性棒14を用いることによる中空糸膜12の本数減少を最小限にとどめて加湿性能の向上を図ることができると共に、加湿装置20の重量を低減することも可能となる。
【0042】
なお、図8においては、中空糸膜12よりも細い剛性棒14を使用し、1本の剛性棒14に対して3本の中空糸膜12が束ねられた構成の中空糸膜束16を用いた例を示したが、本実施形態の加湿装置20には、上述した第1の実施形態で説明した何れの構成の中空糸膜束16を用いるようにしてもよい。
【0043】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について、図9を参照して説明する。本実施形態の加湿装置30は、図9に示すように、ケーシング11内部の外周側、すなわちケーシング11の内周壁に近い部分には細い剛性棒14を使用した中空糸膜束16を配置し、ケーシング11内部の中心部付近には、太い剛性棒14を使用した中空糸膜束16を配置するようにした例である。その他の構成は、上述した第1の実施形態の加湿装置10と同様である。
【0044】
以上のような構造の加湿装置30では、ケーシング11内部の外周側に中空糸膜12が比較的密な状態で収容され、ケーシング11内部の中心部付近においては中空糸膜12が粗な状態で収容されることになる。したがって、ケーシング11内部の中心部付近により多くの隙間が形成されることになり、ガス導入口11aからケーシング11内部へと図中矢印F0で示すように流入した乾燥ガスは、図中矢印F1で示すようにケーシング11内部を通過する過程で、その中心部付近にまで容易に到達することが可能となる。このため、流入した乾燥ガスがケーシング11内に均一に分配されて、ケーシング11内に存在する中空糸膜12の全体が加湿に有効利用されることになり、加湿性能の更なる向上が期待できる。
【0045】
なお、図9においては、1本の剛性棒14に対して3本の中空糸膜12が束ねられた構成の中空糸膜束16を用いた例を示したが、本実施形態の加湿装置30には、ケーシング11内部の外周側に配置される中空糸膜束16で使用される剛性棒14が、ケーシング11内部の中心部付近に配置される中空糸膜束16で使用される剛性棒14よりも小径とされていれば、上述した第1の実施形態で説明した何れの構成の中空糸膜束16を用いるようにしてもよい。
【0046】
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について、図10を参照して説明する。本実施形態の加湿装置40は、図10に示すように、ケーシング11内部の外周側、すなわちケーシング11の内周壁に近い部分には、1本の剛性棒14に対して束ねられる中空糸膜12の本数が多い中空糸膜束16を配置し、ケーシング11内部の中心部付近には、1本の剛性棒14に対して束ねられる中空糸膜12の本数が少ない中空糸膜束16を配置するようにした例である。その他の構成は、上述した第1の実施形態の加湿装置10と同様である。
【0047】
以上のような構造の加湿装置40では、上述した第3の実施形態の加湿装置30と同様に、ケーシング11内部の外周側に中空糸膜12が比較的密な状態で収容され、ケーシング11内部の中心部付近においては中空糸膜12が粗な状態で収容されることになる。したがって、第3の実施形態の加湿装置30と同様、ガス導入口11aからケーシング11内部へと図中矢印F0で示すように流入した乾燥ガスは、図中矢印F1で示すようにケーシング11内部を通過する過程で、その中心部付近にまで容易に到達することが可能となり、ケーシング11内に存在する中空糸膜12の全体が加湿に有効利用されることで、加湿性能の更なる向上が期待できる。
【0048】
また、本実施形態の加湿装置40では、当該加湿装置40全体で用いる剛性棒14の径が同一であるため、ケーシング11内部における位置に応じて剛性棒14の仕様を変更する必要がなく、より簡単に、低コストにて上述した効果を得ることが可能である。
【0049】
なお、図10においては、1本の剛性棒14に対して3本又は6本の中空糸膜12が束ねられた構成の中空糸膜束16を用いた例を示したが、本実施形態の加湿装置40には、ケーシング11内部の外周側に配置される中空糸膜束16の方がケーシング11内部の中心部付近に配置される中空糸膜束16よりも多数の中空糸膜12を束ねた構成とされていれば、上述した第1の実施形態で説明した何れの構成の中空糸膜束16を用いるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した加湿装置の全体構成を模式的に示す斜視図である。
【図2】前記加湿装置の全体構成を模式的に示す側面図である。
【図3】前記加湿装置に用いられる中空糸膜束の一例を示す図であり、(a)は中空糸膜束の斜視図、(b)は中空糸膜束の正面図である。
【図4】前記加湿装置に用いられる中空糸膜束の他の例を示す斜視図である。
【図5】前記加湿装置に用いられる中空糸膜束の更に他の例を示す斜視図である。
【図6】前記加湿装置に用いられる中空糸膜束の更に他の例を示す斜視図である。
【図7】前記加湿装置に用いられる中空糸膜束の更に他の例を示す斜視図である。
【図8】本発明を適用した加湿装置の他の例を模式的に示す縦断面図である。
【図9】本発明を適用した加湿装置の更に他の例を模式的に示す縦断面図である。
【図10】本発明を適用した加湿装置の更に他の例を模式的に示す縦断面図である。
【符号の説明】
10,20,30,40 加湿装置
11 ケーシング
12 中空糸膜
14 剛性棒
15 集束部材
16 中空糸膜束
17 結び目
Claims (6)
- 水蒸気透過性を有する多数の中空糸膜がケーシング内部に収容されてなり、前記ケーシング内部に導入される湿潤ガス中の水蒸気を前記中空糸膜により分離して、分離した水蒸気で前記ケーシング内部に導入される乾燥ガスを加湿する加湿装置において、
前記多数の中空糸膜のうちの少なくとも一部が、剛性棒を中心として複数本ずつ集束部材によって束ねられた状態で前記ケーシング内部に収容されていることを特徴とする加湿装置。 - 前記剛性棒が波形形状又は螺旋形状とされていることを特徴とする請求項1に記載の加湿装置。
- 前記集束部材として細糸が用いられ、前記剛性棒を中心に束ねられる中空糸膜の周囲に前記細糸の結び目が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の加湿装置。
- 前記ケーシング内部の外周側に収容される中空糸膜のみが、前記剛性棒を中心に複数本ずつ束ねられていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の加湿装置。
- 前記中空糸膜と共に束ねられる剛性棒の径が、ケーシング内部の外周側に配置されるものよりも、前記ケーシング内部の中心部付近に配置されるものの方が小径とされていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の加湿装置。
- 前記剛性棒を中心として束ねられる中空糸膜の本数が、前記ケーシング内部の外周側に収容されるものよりも、前記ケーシング内部の中心部付近に収容されるものの方が少なくされていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の加湿装置。
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