JP2004310897A - カートリッジ開閉機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】シャッタラックとカートリッジ本体内に配設されたインナーローターとを確実に係合する。
【解決手段】記録媒体カートリッジ4のシャッタ部材14の開閉を行うインナーローター13の係合部45と係合する操作部92を備え、シャーシ5の上部より垂下されたガイド軸78が挿通されて水平方向の移動が規制されるとともに、カートリッジホルダ60と摺動可能に狭持され、カートリッジホルダ60とともに記録媒体カートリッジ4が水平移動されるとカートリッジホルダ60内を摺動して、記録媒体カートリッジ4のインナーローター13を回転操作し記録及び/又は再生用開口部44の開閉を行うラック部材61と、カートリッジホルダ60に設けられ、ラック部材61の操作部をカートリッジホルダ60に保持された記録媒体カートリッジ4の係合部45側に付勢する付勢部材100とを備える。
【選択図】図24

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体を収納した記録媒体カートリッジの記録及び/又は再生装置に関し、特に記録媒体カートリッジのシャッタ開閉機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、情報信号の記録媒体として、光ビームを用いて光学的に情報信号の記録又は再生が行われる光ディスクが用いられている。この種の光ディスクは、信号記録面に塵埃、指紋等が付着すると、記録再生時に情報信号の欠落を発生させ、正確に情報信号の記録又は再生を行うことができなくなってしまう。そこで、光ディスクの信号記録面に塵埃等が付着することを防止するため、光ディスクはカートリッジに収納され、ディスクカートリッジとして構成されたものがある。
【0003】
このようなディスクカートリッジは、光ディスクを回転可能に収納するカートリッジ本体を備え、このカートリッジ本体には収納した光ディスクの信号記録面の一部を内外周に亘って外方に臨ませる記録再生用の開口部を設けている。記録再生用の開口部には、シャッタ部材が移動可能に取り付けられている。シャッタ部材は、カートリッジ本体内に回転可能に配設されたインナーローターと係合し、このインナーローターが回転されることにより記録再生用の開口部を開放し、また閉塞する。
【0004】
このシャッタ部材の開閉を行うインナーローターは、カートリッジ本体の側面部に形成された開口部より外部に臨まされた係合部が形成され、この係合部が記録再生装置側に設けられたシャッタラックに係合されることにより、このシャッタラックに回転操作される。
【0005】
具体的に、インナーローターの係合部は、係合凹部及びギヤ列からなり、インナーローターを回転操作するシャッタラックは、インナーローターの係合部と係合する係合凹部及びギヤ列が形成された係合片が形成されている。この係合片は弾性変異可能に形成され、記録媒体カートリッジが記録再生装置に挿入されると、弾性変異することによりカートリッジ本体の開口部より進入してインナーローターの係合部と係合する。そして、シャッタラックは、カートリッジホルダが記録再生装置の装置本体内に搬送されることにより、相対的に記録媒体カートリッジの移動方向と反対方向に移動し、インナーローターを回転させる。これにより、記録媒体カートリッジのシャッタ部材が開放される。また、記録媒体カートリッジを装置本体外へ移動されると、インナーローターと係合しているシャッタラックが、相対的に記録媒体カートリッジと反対方向に移動し、インナーローターを上記と反対方向に回転させる。これにより、記録媒体カートリッジのシャッタ部材が閉塞される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記シャッタラックの係合部は、インナーローターの係合部に設けられた係合凹部あるいはギヤ列に、係合片が弾性変異しながら係合するものであるため、記録媒体カートリッジの挿脱を繰り返すことにより、係合片のインナーローターへの係合力が弱まり、係合が外れてしまうことがある。
【0007】
このため、シャッタラックとの係合が外れることにより、インナーローターが回動せず、シャッタ部材が開放又は閉塞しない事態や、シャッタ部材が開閉しきらずに記録媒体カートリッジがローディング又は排出される事態が生じ得る。
【0008】
そこで、本発明は、シャッタラックとカートリッジ本体内に配設されたインナーローターとを確実に係合し、記録媒体カートリッジのシャッタ部材の開閉を確実に行うことができるカートリッジ開閉機構を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明に係るカートリッジ開閉機構は、記録媒体を収納するカートリッジ本体と、該カートリッジ本体の下面側に形成された記録及び/又は再生用開口部を開放又は閉塞させるシャッタ部材と、上記カートリッジ本体内に回転可能に配設されると共に上記シャッタ部材が取り付けられ、上記カートリッジ本体の側面に形成された開口部より外方に臨む係合部が回転操作されることにより上記シャッタ部材の開閉を行うインナーローターとを備え、記録媒体を回転可能に収納する記録媒体カートリッジの上記シャッタ部材の開閉を行うカートリッジ開閉機構において、シャーシと、上記シャーシ内に設けられ、上記記録媒体カートリッジが挿入されるカートリッジホルダと、上記カートリッジホルダを水平方向に移動させるとともに、上記記録媒体カートリッジのローディング位置及びアンローディング位置に亘って上下方向に搬送する搬送手段と、上記記録媒体カートリッジのシャッタ部材の開閉を行うインナーローターの上記係合部と係合する操作部を備え、上記シャーシの上部より垂下されたガイド軸が挿通されて水平方向の移動が規制されるとともに、上記カートリッジホルダと摺動可能に狭持され、上記カートリッジホルダとともに上記記録媒体カートリッジが水平移動されると上記カートリッジホルダ内を摺動して、上記記録媒体カートリッジのインナーローターを回転操作し上記記録及び/又は再生用開口部の開閉を行うラック部材と、上記カートリッジホルダに設けられ、上記ラック部材の操作部を上記カートリッジホルダに保持された上記記録媒体カートリッジの上記係合部側に付勢する付勢部材とを備える。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るシャッタ開閉機構が適用された記録及び/又は再生装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。本発明が適用された記録及び/又は再生装置(以下、単に「記録再生装置」という。)1は、図1に示すように、略矩形状の筐体からなる装置本体2を備える。記録再生装置1は、装置本体2に設けられた挿入口3より、光ディスクが収納されたカートリッジ4が直接、挿入又は排出される。
【0011】
装置本体2内には、略矩形状のシャーシ5を備え、このシャーシ5に形成され、挿入口3より挿入されたカートリッジ4を光ピックアップ機構と近接するローディング位置と、光ピックアップ機構と離間するスタンバイ位置と、カートリッジ4を装置本体2外へ排出する排出位置とに亘って搬送するローディング機構6と、シャーシ5の下方に設けられ、ローディング位置に搬送されたカートリッジ4の光ディスクを回転駆動するディスク回転駆動機構7と、光ディスクに対して情報信号の記録又は再生を行う光ピックアップ機構8とを有する。
【0012】
先ず、この記録再生装置1に挿入されるカートリッジ4について説明する。
【0013】
図2乃至図4に示すように、カートリッジ4は、記録媒体となる光ディスク10を収納するキャディとして用いられるものであり、カートリッジ本体11の内部に、中シェルとなるインナーローター13と、一対のシャッタ部材14a,14bとを収納している。カートリッジ本体11は、上シェル15と、上シェル15にそれぞれ突き合わせ結合される第1及び第2の下シェル16a,16bとを有し、記録媒体となる光ディスク10が回転自在に収納されている。
【0014】
光ディスク10は、中心部に、記録再生装置1側のディスク回転駆動機構7が係合されるセンタ孔10aが形成されている。なお、記録媒体としては、この他に、光磁気ディスク、磁気ディスク等を用いてもよい。また、記録媒体としては、その他、再生専用の光ディスク等の記録媒体を用いるようにしてもよい。更に、記録媒体としては、ディスク状のものに限定されるものではなく、例えばカード型のものであってもよい。
【0015】
上シェル15は、図5に示すように、例えばアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)等の熱可塑性を有する合成樹脂材料を射出成形することにより形成されている。上シェル15は、略矩形状に形成され、記録再生装置1への挿入端側となる前面が略円弧状に形成されている。上シェル15には、カートリッジ本体11の側面をなす外周壁18が主面の外周縁に沿って立設されている。
【0016】
外周壁18の内周側には、光ディスク10を回転可能に収納するディスク収納部を構成する略円環状の内周壁19が外周壁18に内接するようにして立設されている。内周壁19は、後述するインナーローター13の主面とで、光ディスク10を回転可能に収納するディスク収納部19aを構成する。
【0017】
内周壁19と外周壁18との間には、この内周壁19を囲むようにして更に立ち上がり壁が立ち上がり形成され、内周壁19とこの立ち上がり壁とで略円環状のガイド溝21が形成されている。ガイド溝21には、インナーローター13が回動可能に係合される。
【0018】
上シェル15には、各コーナ部15a、15b、15c、15dの近傍に、第1及び第2の下シェル16a,16bを結合するための結合用ボス部20が形成されており、これら結合用ボス部20は、中心部に、ねじ止めするためのねじ孔が形成されている。
【0019】
以上のように構成される上シェル15に結合される第1及び第2の下シェル16a,16bは、図2、図3及び図6に示すように、上述した上シェル15と同様に、例えばアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)等の熱可塑性を有する合成樹脂材料を射出成形することにより形成されている。第1及び第2の下シェル16a,16bは、略矩形状に形成され、記録再生装置に挿入される前面側が略円弧形状とされている。これら第1及び第2の下シェル16a,16bは、上シェル15の両側面部にネジ止めされることにより、略中間に前後面に亘って開口部24が形成される。開口部24は、光ディスク10の信号記録面の一部を内外周に亘って外方に臨ませるとともに、光ディスク10のセンタ孔10aを外方へ臨ませている。そして、開口部24は、光ピックアップやディスクテーブルが進入される。
【0020】
また、第1及び第2の下シェル16a,16bには、カートリッジ本体11の側面を構成する外周壁23が主面の外周縁に沿って立ち上がり形成されている。
【0021】
第1の下シェル16aには、ロック収納部を形成する前面側の一方コーナ部に位置して、ロック部材25を回動可能に支持する支軸26が突設されている。第1及び第2の下シェル16a,16bには、上シェル15の結合用ボス部20と嵌合される略円筒状の結合用キャップ28が突出形成されている。結合用キャップ28の中央部には、止めねじが挿通される貫通孔が形成されている。
【0022】
カートリッジ本体11には、上シェル15と第1及び第2の下シェル16a,16bとが重ね合わされることによって、カートリッジ本体11の側面に略内接するようにして内周壁19とインナーローター13の主面部とでディスク収納部19aが設けられ、前面側の一方コーナ部に、ロック部材25が回動可能に収納される収納部と、背面側の一方コーナ部に、誤記録防止部材29がスライド可能に収納される収納部とが形成される。
【0023】
ロック部材25は、インナーローター13がカートリッジ本体11の開口部24を閉塞する閉塞位置にあるときに、このインナーローター13の回転を係止するためのものである。このロック部材25は、図3に示すように、カートリッジ本体11に設けられた第1の下シェル16aの支軸26に回動可能に係合される係合孔31と、この係合孔31からカートリッジ本体11の一方側面部に向かって延長された操作片32と、この係合孔31からディスク収納部に向かって延長されたストッパ片33と、この係合孔31からカートリッジ本体11の前面側の内側面に向かって延長されたバネ片34とを有している。操作片32の先端部には、カートリッジ本体11の一方側面部に形成されたロック用開口部35aから外部に臨む操作突部32aが設けられている。ストッパ片33の先端部には、インナーローター13のリング部43と摺接するストッパ突部33aが設けられている。バネ片34は、弾性変位した状態でカートリッジ本体11の前面側の内側面と当接されている。したがって、バネ片34の弾性力により操作片32の操作突部32aは、ロック用開口部35aから突出する方向に付勢され、また、ストッパ片33のストッパ突部33aは、インナーローター13のリング部43に当接される方向に付勢され、インナーローター13の第2の係合凹部42に係合される。このロック部材25は、操作片32の操作突部32aが押圧されることによって、バネ片34の付勢力に抗してストッパ片33がインナーローター13のリング部43から離間する方向に移動され、ストッパ突部33aと第2の係合凹部42との係合状態が解除される。
【0024】
誤記録防止部材29は、カートリッジ本体11の背面に設けられた操作孔30より操作部が外部に臨まされ、背面部に沿って操作されることによって、例えば検出孔を開放する記録可能位置と検出孔を閉塞する記録禁止位置とに亘って移動する。
【0025】
カートリッジ本体11の一方の側面部には、図4に示すように、カートリッジ4の記録再生装置への誤挿入を防止するためのガイド溝36が前面側から背面側に至る中途部に亘って形成されている。ガイド溝36の底面部には、前面側から順に、上述したロック部材25の操作突部32aを外部に臨ませるロック用開口部35aと、インナーローター13の外周部の一部を外部に臨ませるロータ用開口部35bとが形成されている。第1及び第2の下シェル16a,16bが構成するカートリッジ本体11の下面には、図4に示すように、記録再生装置1に装着した際の位置決めを行う複数の位置決め用凹部38が設けられている。カートリッジ本体11の両側面部には、記録再生装置1側のカートリッジ4を装着部に引き込むローディング用アームが係合される係合部39が設けられている。
【0026】
インナーローター13は、図7及び図8に示すように、例えばポリオキシメチレン(POM)等の熱可塑性を有する合成樹脂材料を射出成形することにより形成されている。このインナーローター13の主面部は、カートリッジ本体11内に配設されたとき、上シェル15の内周壁19と開口部44より外部に臨まされたシャッタ部材14a,14bの一方の主面とでディスク収納部19aを構成する。
【0027】
インナーローター13は、略円形に形成されており、その外周縁部には、上述した上シェル15のガイド溝21に係合されるリング部43が立ち上がり形成されている。インナーローター13は、上シェル15のガイド溝21にリング部43が係合されることによって、カートリッジ本体11に対して回動可能に支持されている。インナーローター13の主面部には、第1及び第2の下シェル16a,16b間に構成される開口部24と略同じ大きさの開口部44が形成されている。開口部44が設けられた領域のリング部43は、連結部43aによって連結されている。これら開口部44は、シャッタ部材14a,14bに開閉される。
【0028】
リング部43の外周面には、インナーローター13を回動させるためのギヤ部45が形成されている。このギヤ部45は、図9に示すインナーローター13が下シェル16の開口部24の閉塞位置にあるときに、上述したロータ用開口部35bの前面側から外部に臨む位置と、図10に示すインナーローター13が第1及び第2の下シェル16a,16bの開口部24を開放した位置にあるときに、上述したロータ用開口部35bの背面側から外部に臨む位置との間の領域に亘って形成されている。
【0029】
ギヤ部45の一方の側には、記録再生装置1側に設けられシャッタ部材14の開閉を行うシャッタラック61の第1の係合突起91が係合される第1の係合凹部41が形成され、ギヤ部45の他方の側には、シャッタラック61の第2の係合突起93が係合される第2の係合凹部42が形成されている。これら第1及び第2の係合凹部41、42は、ギヤ部45とともにロータ用開口部35bより外部に臨まされる。第1の係合凹部41は、カートリッジ4を記録再生装置1に装填したとき、最初にシャッタラック61の第1の係合突起91が係合される。第2の係合凹部42は、シャッタ部材14a,14bが閉塞位置にあるとき、ロック部材25のストッパ突部33aが係合されるとともに、シャッタ部材14a,14bが開口部24、44の開放位置に移動したとき、シャッタラック61の第2の係合突起93が係合される。
【0030】
リング部43の外周面には、インナーローター13の回動量を規制するための一対の回動規制突部46a、46bが互いに所定の間隔を有して突出形成されている。一方、上シェル15には、ガイド溝21と上側コーナ壁15との間に位置して、回動規制突部46a、46bと当接される一対の規制部47a、47bが形成されている。図10に示すように、インナーローター13が開口部24を開放する図10中矢印O方向に回転することによって、一方の回動規制突部46aが一方の規制部47aと係合し、インナーローター13の更なる回転が阻止される。図10中矢印O方向のインナーローター13の回動が規制されたとき、インナーローター13は、開口部24の開放位置にあり、インナーローター13の開口部44とカートリッジ本体11の開口部24とが略一致した状態となる。一方、図9に示すように、インナーローター13が開口部24を閉塞する図9中反矢印O方向に回転することによって、他の回動規制突部46bが他の規制部47bと係合し、インナーローター13の更なる回転が阻止される。図9中反矢印O方向のインナーローター13の回動が規制されたとき、インナーローター13は、開口部24の閉塞位置にあり、インナーローター13の開口部44がカートリッジ本体11の開口部24に対して最も傾いた状態となる。
【0031】
インナーローター13には、図7乃至図10に示すように、リング部43が突出する側とは反対側の主面に位置して、一対のシャッタ部材14a,14bをそれぞれ回動可能に支持する一対の支軸49a、49bが突出形成されている。この一対の支軸49a、49bは、インナーローターの中心部に対して点対称な位置、すなわち互いに180゜の位相差を有して配置されている。
【0032】
このようなインナーローター13に取り付けられる開口部44を開閉するシャッタ部材14a,14bは、図11及び図12に示すように、互いに対称な形状を有しており、インナーローター13の一対の支軸49a、49bを中心に、180゜の位相差を有して回動可能に取り付けられる。
【0033】
シャッタ部材14a,14bは、上述したインナーローター13と同様に、例えばポリオキシメチレン(POM)等の熱可塑性を有する合成樹脂材料を射出成形することにより形成されている。これらシャッタ部材14a,14bは、略半円平板状に形成されており、基端部には、上述したインナーローター13の支軸49a、49bに回動可能に係合される係合孔50a、50bが形成されている。
【0034】
一対のシャッタ部材14a,14bの突き合わせ面となる弦線部分には、中央部から基端部に向かって第1の係合部51と、中心部から先端部に向かって第2の係合部52とが形成されている。一対のシャッタ部材14a,14bは、図13及び図14に示すように、インナーローター13の支軸49a、49bを中心として、互いに近接離間する方向に回動されることによって、一方のシャッタ部材14aの第1の係合部51と他方のシャッタ部材14bの第2の係合部52とが係合されるとともに、他方のシャッタ部材14bの第1の係合部51と一方のシャッタ部材14aの第2の係合部52とが係合される。
【0035】
シャッタ部材14a,14bには、図9に示す下シェル16の内面に突出形成された一対のガイドピン53とそれぞれ係合されるガイド孔54が形成されている。ガイド孔54は、シャッタ部材14a,14bが開口部44の閉塞位置と開放位置との間で回動されるように、弧線部分の中途部から係合孔50a、50bに向かって所定の長さで形成されている。ガイド孔54の外周側の端部には、シャッタ部材14a,14bが閉塞位置にあるときに、下シェル16のガイドピン53が係合される係合部55と、この係合部55に係合されたガイドピン53を押圧する弾性を有する押圧片56とが形成されている。
【0036】
次に、以上のように構成されるカートリッジ4の組立方法について説明すると、先ず、上シェル15の内面側を上方に向けた状態で配置し、インナーローター13のリング部43を上シェル15のガイド溝21に係合させる。
【0037】
次に、インナーローター13に一対のシャッタ部材14a,14bを取り付ける。具体的には、一対のシャッタ部材14a,14bの突き合わせ面を互いに対向させた状態で、係合孔50a、50bをインナーローター13の支軸49a、49bに係合させる。これにより、一対のシャッタ部材14a,14bがインナーローター13の支軸49a、49bを中心に回動可能に取り付けられる。また、インナーローター13の開口部44の端縁部に一対のシャッタ部材14a,14bの突き合わせ面が沿うように、インナーローター13に対する一対のシャッタ部材14a,14bの位置合わせを予め行っておく。更に、これと同時或いは前後して、ロック部材25の係合孔31に支軸26を挿通しロック部材25を取り付けるとともに、誤記録防止部材29を配設する。
【0038】
次に、上シェル15と第1及び第2の下シェル16a,16bの外周壁18を突き合わせ、上シェル15側の結合用ボス部20と第1及び第2の下シェル16a,16b側の結合用キャップ28とを嵌合することにより上シェル15に第1及び第2の下シェル16a,16bを結合する。
【0039】
シャッタ部材14a,14bのガイド孔54には、第1及び第2の下シェル16a,16b側のガイドピン53が係合される。このとき、インナーローター13に対する一対のシャッタ部材14a,14bの位置合わせを予め行っておくことによって、下シェル16と一対のシャッタ部材14a,14bとの位置合わせを容易に行うことができる。結合用ボス部20のねじ孔に結合用キャップ28の貫通孔を通して止めねじを螺合する。これにより、上シェル15に第1及び第2の下シェル16a,16bが結合され、カートリッジ本体11が構成される。このとき、インナーローター13及び一対のシャッタ部材14a,14bは、開口部24、44の開放位置にある。
【0040】
次に、この状態からギヤ部45を操作して、インナーローター13を開口部24、44を閉塞する方向に回転させることによって、一対のシャッタ部材14a,14bがカートリッジ本体11の開口部24を閉塞した状態とする。以上により、カートリッジ4が組立作業が完了する。
上述したような構成を有するカートリッジ4が記録再生装置1に装着される前には、図4に示すような状態にある。すなわち、一対のシャッタ部材14a,14bは、インナーローター13の第2の係合凹部42にロック部材25のストッパ突部33aが係合され、開口部24、44の閉塞位置にロックされている。したがって、一対のシャッタ部材14a,14bは、非使用時において、開口部24、44を確実に閉塞する。このとき、インナーローター13の第1の係合凹部41は、ロータ用開口部35bより外部に臨まされ、ロック部材25の操作突部32aは、ロック用開口部35aより外部に臨まされ、記録再生装置1に装填されたとき、記録再生装置1側のシャッタラック61がロックを解除し、シャッタ部材14a,14bを回動操作することができるようになっている。
【0041】
次いで、以上のように構成されるカートリッジ4を収納し、光ディスク10に対して情報信号の記録又は再生を行う記録再生装置1について説明する。
【0042】
上述したように、本発明が適用された記録再生装置1は、図1及び図15に示すように、装置本体2内に略矩形状のシャーシ5を備え、このシャーシ5内に設けられ、カートリッジ4を光ピックアップ機構8と近接するローディング位置と、光ピックアップ機構8と離間して待機するスタンバイ位置と、カートリッジ本体11を装置本体2外へ排出する排出位置とに亘って搬送するローディング機構6と、シャーシ5の下方に設けられ、ローディング位置に搬送されたカートリッジ4の光ディスク10を回転駆動するディスク回転駆動機構7と、光ディスク10に対して情報信号の記録又は再生を行う光ピックアップ機構8とを有する。
【0043】
ローディング機構6は、図15に示すように、カートリッジ4を保持するとともにシャーシ5にガイドされてカートリッジ4を搬送するカートリッジホルダ60と、カートリッジホルダ60に狭持され、カートリッジ4のインナーローター13のギヤ部45及び第1、第2の係合凹部41,42と係合することによりインナーローター13を回動させてシャッタ部材14a,14bの開閉を行うシャッタラック61と、カートリッジホルダ60をシャーシ5の前後方向及び上下方向に搬送する一対の搬送プレート62,63と、搬送プレート63と係合してシャーシ5の前後方向に亘って移動させる駆動ギヤ64と、カートリッジ4をカートリッジホルダ60の前面側に押し出す押出し機構67と、カートリッジ4と係合してカートリッジ4をシャーシ5の背面側に引き込むローディング用アーム68と、カートリッジホルダ60をローディング位置からスタンバイ位置を経て排出位置までに亘る移動を制御する制御部69を有する。
【0044】
シャーシ5は、板金等を略矩形状に折り曲げ形成した筐体からなる。シャーシ5は、記録再生装置1の挿入口3と連続され、カートリッジ4が挿入される前面部5a側にカートリッジ4が挿脱される挿脱口71が形成されている。
【0045】
また、シャーシ5は、両側面部5b,5cに、後述するカートリッジホルダ60及び搬送プレート62,63の移動をガイドするガイド溝72,73が形成されている。ガイド溝72,73は、シャーシ5の前面部5a側から背面部5d側にかけて水平方向に形成されるとともに、背面部5d側端部から下方に湾曲されている。そして、ガイド溝72,73には、カートリッジホルダ60及び搬送プレート62,63に設けられたガイド軸が挿通され、水平方向及び上下方向の移動がガイドされる。
【0046】
また、両側面部5b,5cには、長手方向の略中間部に、駆動ギヤ64及び搬送プレート62,63と係合して駆動ギヤ64の駆動力によって搬送プレート62,63を移動させる移動軸74が架け渡されている。移動軸74は、シャーシ5の両側面部5b,5c間に支持された軸部74aと、駆動ギヤ64と係合するギヤ74bと、搬送プレート62,63のラック部と係合するピニオン74cとを有する。移動軸74は、軸部74aの一端部にギヤ74bが設けられ、ギヤ74bの近傍及び他端部にピニオン74cが設けられている。そして、移動軸74は、駆動ギヤ64が駆動されると、ギヤ74bを介して軸部74aとともにピニオン74cが回転され、搬送プレート62,63を移動させる。
【0047】
シャーシ5の一側面部5c側には、移動軸74のギヤ74bと係合する駆動ギヤ64が設けられている。駆動ギヤ64は、複数のギヤ列からなり、シャーシ5内の背面部5d側に配設されている駆動モータ76によって回転駆動される。
【0048】
また、シャーシ5の上面部5eには、カートリッジ4の排出時にカートリッジ4を挿入口3の前方へ押し出す押出し機構67が係合される一対の係合突部77,77が下方に折り曲げ形成されている。各係合突部77は、両側面部5b,5c近傍から、相対向する側面側に張り出し、張り出しの頂点が後述する押出し機構67の移動軌跡上に位置されている。そして、各係合突部77は、カートリッジホルダ60の搬送に伴い、カートリッジホルダ60上に設けられた押出し機構67と当設し、この押出し機構67を前面部5a側に回動させてカートリッジ4を前面部5a側に押し出させる。
【0049】
シャーシ5の前面部5a及び背面部5dの側面部5b近傍には、カートリッジ4のシャッタ開閉を行うシャッタラック61が挿通され、上下方向の移動をガイドするシャッタラックガイド軸78が上面部5eより垂下されている。このシャッタラックガイド軸78については、後に詳述する。
【0050】
このようなシャーシ5は、カートリッジホルダ60が搬送可能に組み付けられている。また、シャーシ5は、下面側が開放されカートリッジホルダ60内に挿入されたカートリッジ4の開口部24をディスク回転駆動機構7及び光ピックアップ機構8に臨ませている。
【0051】
このシャーシ5内を移動されるカートリッジホルダ60は、板金等が折り曲げ形成されてなり、カートリッジ4の挿入方向と平行な両側面部60a,60bが断面コ字状に形成されることにより、カートリッジ4の開口部24をディスク回転駆動機構7及び光ピックアップ機構8に臨ませながらカートリッジ本体11を保持する。カートリッジホルダ60は、一側面部60aにカートリッジ4のシャッタ開閉を行うシャッタラック61が摺動自在に狭持されている。また、カートリッジホルダ60の他側面部60bには、ホルダ内に挿入されたカートリッジ4の係合部39と係合することにより、カートリッジホルダ60の移動に伴いシャーシ5の背面部5d側にカートリッジ4を引き込むローディング用アーム68が設けられている。
【0052】
カートリッジホルダ60の両側面部60a,60bには、このカートリッジホルダ60を搬送する搬送プレート62,63に形成されたガイド溝82,82及びシャーシ5のガイド溝72,73に挿通されるガイド軸88,88が突設されている。カートリッジホルダ60は、ガイド軸88,88が搬送プレート62,63及びシャーシ5にガイドされることにより、シャーシ5の前面部5aのカートリッジ4の排出位置から、シャーシ5の背面部5d側へ水平移動され、光ディスク10と光ピックアップ機構8の対物レンズとを離間した状態で保持するスタンバイ位置を経て、シャーシ5を下降することにより光ディスク10と光ピックアップ機構8の対物レンズとが近接されるローディング位置までの移動がガイドされる。
【0053】
また、カートリッジホルダ60の上面部60cには、背面部60d近傍に、カートリッジ4の排出時にカートリッジ4を記録再生装置1の挿入口3の前方に押し出す押出し機構67が形成されている。この押出し機構67については後に詳述する。
【0054】
カートリッジ4を保持するカートリッジホルダ60をシャーシ5の前面部5aから背面部5dへ移動させるとともに、カートリッジ4のローディング位置からスタンバイ位置を経て排出位置までの間に亘って移動させる搬送プレート62,63は、略矩形板状のプレート本体80を有する。プレート本体80は、主面部80aにシャーシ5に形成されたガイド溝72,73に挿通されるガイド軸81,81が形成されるとともに、カートリッジホルダ60のガイド軸88,88が挿通されるガイド溝82,82が形成されている。
【0055】
ガイド溝82,82は、シャーシ5の前面部5a側から背面部5d側にかけて水平方向に形成される第1の水平ガイド部82aと、第1の水平ガイド部82aの背面部5d側端部から上方に傾斜する傾斜ガイド部82bと、傾斜ガイド部82bの背面部5d側端部から再度水平方向に形成される第2の水平ガイド部82cとが形成されている。また、プレート本体80は、上面部80bに、上述した移動軸74のピニオン74cと係合するラック部83が形成されている。
【0056】
また、搬送プレート63は、ラック部83の背面部側端部に、カートリッジホルダ60の移動を制御する制御部69と当接する当接部85が形成されている。当接部85は、前面部側及び背面部側に、側縁部からカートリッジホルダ60側に傾斜する第1の傾斜面85aと、傾斜面85aからプレート本体80の主面部80aと平行な平面部85bと、平面部85bよりカートリッジホルダ60と反対側に傾斜する第2の傾斜面85cとを有する。この当接部85は、搬送プレート63の移動に伴い、後述する制御部69の各センサと当接されることにより、カートリッジホルダ60の位置検出が行われる。
【0057】
そして、搬送プレート62,63は、ガイド溝82,82にカートリッジホルダ60のガイド軸88,88が摺動自在に挿通され、また、シャーシ5の両側面部5b,5cに形成されたガイド溝72,73にガイド軸81,81が摺動自在に挿通される。なお、このとき搬送プレート62,63のガイド溝82,82に挿通されているカートリッジホルダ60のガイド軸88,88も、シャーシ5のガイド溝72,73に摺動自在に挿通される。これにより、カートリッジホルダ60及び搬送プレート62,63がシャーシ5を摺動可能に組み付けられる。
【0058】
以上のように、搬送プレート62,63を介してシャーシ5内に配設されるカートリッジホルダ60は、駆動モータ76が回転駆動されることにより、図16及び図17に示すように、駆動ギヤ64及び移動軸74を介して搬送プレート62,63がシャーシ5の前面部5a及び背面部5d間に亘って送られると、ガイド軸88が搬送プレート62,63のガイド溝82,82に押圧されることにより、搬送プレート62,63とともに移動される。
【0059】
即ち、搬送プレート62,63がシャーシ5の前面部5a側に移動されると、図16に示すように、カートリッジホルダ60は、ガイド軸88が搬送プレート62,63のガイド溝82及びシャーシ5のガイド溝72にガイドされ、第1の水平ガイド部82aから傾斜ガイド部82bを上昇し、第2の水平ガイド部82cへと移動する。これにより、カートリッジホルダ60は、光ディスク10が光ピックアップ機構8と近接するローディング位置から光ディスク10が光ピックアップ機構8と離間するスタンバイ位置に上昇した後、シャーシ5の前面部5a側の排出位置に水平に搬送される。
【0060】
また、搬送プレート62,63がシャーシ5の背面部5d側に移動されると、図17に示すように、カートリッジホルダ60は、ガイド軸88が搬送プレート62,63のガイド溝82及びシャーシ5のガイド溝72にガイドされ、第2の水平ガイド部82cから傾斜ガイド部82bを下降し、第1の水平ガイド部82aへと移動する。これにより、カートリッジホルダ60は、シャーシ5の前面部5a側の排出位置から背面部5d側のスタンバイ位置に水平に搬送された後、カートリッジ4のローディング位置に下降される。
【0061】
次いで、カートリッジホルダ60に収納されたカートリッジ4のインナーローター13と係合し、シャッタ部材14の開閉を行うシャッタラック61について説明する。
【0062】
シャッタラック61は、例えばポリオキシメチレン(POM)等の熱可塑性を有する合成樹脂材料を射出成形することにより形成されている。シャッタラック61は、図18に示すように、カートリッジ4のロータ用開口部35bより外部に臨まされるインナーローター13と対峙する主面部90に、インナーローター13のギヤ部45の前面側に形成された第1の係合凹部41と係合する第1の係合突起91と、ギヤ部45と係合するラックギヤ92と、ギヤ部45の背面側に形成された第2の係合凹部42と係合する第2の係合突起93と、シャーシ5の上面部5eより垂下されているシャッタラックガイド軸78が挿通される一対の挿通孔94,94とを有する。
【0063】
第1及び第2の係合突起91,93は、シャッタラック61の主面部90に切り欠き形成された切欠部95の背面部60d側の端面より可撓性を有する弾性アーム部91a,93aが突設されるとともに、先端部に突起部91b,93bが突出形成されている。この弾性アーム91a,93aは、カートリッジホルダ60の前面部60e側に延設されるとともに、主面部90から主面部90側の外方に若干傾いて形成され、突起部91b,93bをインナーローター13側に付勢している。突起部91b,93bは、カートリッジ4がカートリッジホルダ60内に挿入されると共にシャーシ5内を搬送されると、ロータ用開口部35b内に進入してインナーローター13の第1及び第2の係合凹部41,42に係合し、カートリッジホルダ60の搬送と同期してインナーローター13を回転させる。
【0064】
ラックギヤ92は、インナーローター13のギヤ部45と係合されるギヤ列が、ギヤ部45と同数形成されている。そして、ラックギヤ92は、カートリッジ4が搬送されると、インナーローター13のギヤ部45と係合しながらインナーローター13を回動させる。
【0065】
ここで、インナーローター13は、ギヤ部45の回動とシャッタ部材14の開閉とが同期され、ギヤ部45が全て一方に回動されることによりシャッタ部材14が開口部44を開放し、ギヤ部45が全て他方に回動されることによりシャッタ部材14が開口部44を閉塞する。従って、カートリッジ4は、インナーローター13のギヤ部45がラックギヤ92を通過することにより、シャッタ部材14が全開とされ、また完全に閉じられる。このように、シャッタラック61とインナーローター13とは、ラックギヤ92とギヤ部45との係合と、シャッタ部材14の開閉動作とが同期して行われる。従って、シャッタラック61は、カートリッジホルダ60の水平方向の移動が終了すると、シャッタ部材14の開閉も完了させる。これにより、シャッタラック61は、カートリッジホルダを水平方向に引き込んだ後にシャッタ部材の開閉を行う場合に比べて、ローディング時間を短縮することができる。
【0066】
挿通孔94は、シャッタラック61の長手方向の両端部に形成されている。シャッタラック61は、挿通孔94にシャーシ5のシャッタラックガイド軸78が挿通されることにより、シャーシ5の前後方向の移動が規制されるとともに、上下方向の移動がガイドされている。
【0067】
このようなシャッタラック61は、上記カートリッジホルダ60の一側面60aに摺動自在に狭持されるとともに、シャッタラックガイド軸78に前後方向の位置決めが図られている。従って、カートリッジホルダ60が搬送プレート62,63を介してシャーシ5の前後方向に移動すると、カートリッジホルダ60内を摺動し、カートリッジホルダ60がスタンバイ位置からローディング位置まで下降するとシャッタラックガイド軸78に沿って下降する。
【0068】
また、カートリッジ4がカートリッジホルダ60によってシャーシ5の背面部5d側に搬送されると、シャッタラック61は、カートリッジホルダ60内を摺動して、主面部90がカートリッジ本体11の側面と摺接される。先ず、第1の係合突起91がカートリッジ4のロータ用開口部35bに進入し、インナーローター13の第1の係合凹部41に係合し、インナーローター13をシャッタ部材14の開方向である図9及び図10中矢印O方向に回動させる。次いで、ラックギヤ92がインナーローター13のギヤ部45と係合し、インナーローター13を回転させながらシャッタ部材14を開放させていく。ラックギヤ92がギヤ部45を通過してシャッタ部材14の開放が終了すると、第2の係合突起93がインナーローター13の第2の係合凹部42と係合し、インナーローター13の回動を規制してシャッタ部材14が閉塞されることを防止する。
【0069】
また、カートリッジ4がカートリッジホルダ60によってシャーシ5の前面部5a側に搬送されると、シャッタラック61は、第2の係合凹部42と係合している第2の係合突起93がインナーローター13をシャッタ部材14の閉方向である図9及び図10中反矢印O方向に回動させる。次いで、ラックギヤ92がインナーローター13のギヤ部45と係合し、インナーローター13を回転させながらシャッタ部材14を閉塞させていく。ラックギヤ92がギヤ部45を通過してシャッタ部材14の閉塞が終了すると、第1の係合突起91がインナーローター13の第1の係合凹部41と係合し、インナーローター13を回動させることにより、インナーローター13の第2の係合凹部42にロック部材25のストッパ突部33aが係合され、シャッタ部材14を閉塞位置にロックさせる。そのご、カートリッジ本体11がカートリッジホルダ60より引き抜かれることにより、シャッタラック61は、弾性アーム部91aが撓んで、第1の係合突起91と第2の係合凹部42との係合が解除される。
【0070】
ここで、シャッタラック61の上下方向の移動をガイドするシャッタラックガイド軸78について説明する。
【0071】
シャッタラックガイド軸78は、シャーシ5の一側面部5b側であって前面部5a及び背面部5d近傍に形成されている。シャッタラックガイド軸78は、上面部5eより垂下され、シャッタラック61の両端に形成された挿通孔94に挿通されている。
【0072】
また、シャッタラックガイド軸78は、図19に示すように、基端部78aから先端部78bにかけて先細に形成されている。従って、シャッタラックガイド軸78は、シャッタラック61がスタンバイ位置であるシャーシ5の上面部5e側から、ローディング位置であるシャーシ5の下面側に搬送されることにより、挿通孔94との間のクリアランスが大きくなる。これにより、シャッタラックガイド軸78は、カートリッジ4が保持されたカートリッジホルダ60がローディング位置に下降され、光ディスク10がディスク回転駆動機構7のディスクテーブルにチャッキングされる際に、シャッタラック61がカートリッジ4の位置規制の障害となることを防止する。
【0073】
即ち、カートリッジ4がシャーシ5の背面部5d側に搬送され、シャッタラック61の第2の係合突起93とカートリッジ4のインナローター13の第2の係合凹部42とが係合した状態において、シャッタラックガイド軸78によって前後方向の移動が規制されたシャッタラック61により、カートリッジ4の移動も同時に規制されると、光ディスク10のディスクテーブルへのチャッキングの障害となることがある。そこで、シャッタラックガイド軸78は、先細に形成することにより、カートリッジ4と係合するシャッタラック61とシャッタラックガイド軸78とのクリアランスを大きくして、カートリッジ本体11の前後方向の移動の自由度を高め、シャッタラック61がカートリッジ4内の光ディスク10の位置規制の障害となることを防止する。
【0074】
このようなシャッタラック61は、カートリッジホルダ60にカートリッジ4が挿入されると、図20に示すように、第1の係合突起91がインナーローター13のローター用開口部35bより進入し、インナーローター13のリング部43を摺動して第1の係合凹部41と係合される。このとき、シャッタラック61のラックギヤ92は、カートリッジ4のロック用開口部35aから外方に臨む操作突部32aを押圧して、バネ片34の付勢力に抗してストッパ片33をインナーローター13のリング部43から離間する方向に移動させ、ストッパ突部33aを第2の係合凹部42との係合から解除させ、インナーローター13を回転操作可能な状態とする。
【0075】
次いで、カートリッジホルダ60がシャーシ5の背面部5d側に搬送されると、シャッタラックガイド軸78に挿通支持されているシャッタラック61は、カートリッジホルダ60内を通過していくため、カートリッジ4と相対的に摺動される。そして、シャッタラック61は、図21に示すように、ラックギヤ92がインナーローター13のギヤ部45と係合し、カートリッジ4が移動されるにつれてインナーローター13を回転操作し、シャッタ部材14が移動される。ここで、シャッタラック61のラックギヤ92とインナーローター13のギヤ部45の長さが略同一とされているため、カートリッジ4の水平方向の移動が完了し、ラックギヤ92とギヤ部45との係合が解除されるときには、インナーローター13の回動によるシャッタ部材14の移動は終了しており、記録及び/又は再生用開口部を全開させ、または完全に閉塞する。
【0076】
また、ラックギヤ92とギヤ部45との係合が解除されると、シャッタラック61は、図22に示すように、第2の係合突起93がインナーローター13の第2の係合凹部42に係合される。これにより、シャッタラック61は、第2の係合突起93によってインナーローター13の回転を規制し、記録又は再生動作中にシャッタ部材14が移動されることを防止する。
【0077】
また、シャッタラック61は、カートリッジホルダ60の水平移動からローディング位置への下降へ移ると、挿通孔94に挿通されたシャッタラックガイド軸78にガイドされて、カートリッジホルダ60とともにシャーシ5の下方へ移動される。シャッタラックガイド軸78が先細に形成されているため、シャッタラック61は、下方へ移動されるにつれて、挿通孔94とシャッタラックガイド軸78とのクリアランスが大きくなる。従って、シャッタラック61は、カートリッジホルダ60内に保持されたカートリッジ4の光ディスク10がディスクテーブルにチャッキングされる際、カートリッジ4の位置決めの障害となることを防止することができる。
【0078】
このようなシャッタラック61は、上記第1及び第2の係合突起91,93とインナーローター13の第1及び第2の係合凹部41,42との係合及び、ラックギヤ92とインナーローター13のギヤ部45との係合を確実に行うため、トーションバネ100によってインナーローター13側に付勢されている。
【0079】
このトーションバネ100は、金属製の棒状体からなり、図23に示すように、カートリッジホルダ60の上面部60cに一端が係止される係止部101と、この係止部101よりカートリッジホルダ60の側面部60aに沿って折り曲げられるとともに該側面部60aより立設されている押圧片105が当接される当接部102と、当接部102よりさらにカートリッジホルダ60の下方に折り曲げられるとともに、カートリッジホルダ60の上面部60cに形成された開口部106よりカートリッジホルダ60内に挿入され、シャッタラック61を付勢する付勢部103とを有する。
【0080】
トーションバネ100の係止部101は、カートリッジホルダ60の上面部60cにネジ止め等されることにより係止されている。この係止部101よりカートリッジホルダ60の側面部60aに沿って折り曲げられる当接部102は、側面部より立設された押圧片105と当接されることにより、図23中矢印P方向に押圧されている。また、当接部102は係止部101側の折曲部104がややカートリッジホルダ60の側面部60aより外方に張り出しているため、当接部102は、押圧片105により付勢部103側がカートリッジホルダ60の内方に押圧される。押圧片105に押圧される付勢部103は、カートリッジホルダ60の上面部60cに形成された開口部106より折り曲げられ、カートリッジホルダ60内に挿入されている。そして付勢部103は、シャッタラック61をカートリッジホルダ60の内方側、即ち、カートリッジ4側に付勢する。
【0081】
このようなトーションバネ100は、カートリッジホルダ60がシャーシ5の前面部5a側に位置しているときには、図23に示すように、シャッタラック61の第1の係合突起91の背面側に位置され、弾性アーム部91a及び突起部91bをカートリッジホルダ60の内側に付勢している。このとき、カートリッジ4が挿入されると、図24に示すように、シャッタラック61は、トーションバネ100に付勢されて第1の係合突起91がインナーローター13の第1の係合凹部41に確実に係合される。
【0082】
その後、カートリッジホルダ60がシャーシ5の背面部5d側に搬送されると、トーションバネ100も共に搬送される。一方、シャッタラック61は、シャーシ5のシャッタラックガイド軸78に挿通支持され上下方向のみ移動可能とされているため、カートリッジホルダ60内を相対的に摺動していく。このため、トーションバネ100は、シャッタラック61に対する付勢部103の付勢位置がカートリッジホルダ60が搬送されるにつれて、第1の係合突起91からラックギヤ92、第2の係合突起93へと移動していく。
【0083】
従って、カートリッジ4が挿入されたカートリッジホルダ60が背面部5d側に搬送されると、トーションバネ100は、付勢部103がシャッタラック61のラックギヤ92をインナーローター13側に付勢することにより、ラックギヤ92とインナーローター13のギヤ部45とを確実に係合させる。また、さらにカートリッジホルダ60が背面部5d側に搬送されると、トーションバネ100は、付勢部103がシャッタラック61の第2の係合突起93をインナーローター13側に付勢することにより、第2の係合突起93と第2の係合凹部42とを確実に係合させる。
【0084】
このように、トーションバネ100は、シャッタラック61の第1及び第2の係合突起91,93とインナーローター13の第1及び第2の係合凹部41,42との係合及び、ラックギヤ92とインナーローター13のギヤ部45との係合を確実に行うことができる。従って、トーションバネ100は、第1及び第2の係合突部91,93と第1及び第2の係合凹部41,42との係合が外れることによりインナーローター13が回動せず、シャッタ部材14が開放又は閉塞しない事態や、ラックギヤ92とインナーローター13のギヤ部45との係合が外れることにより、シャッタ部材14が開放又は閉塞しきらずにカートリッジ4がローディング又は排出される事態を防止することができる。
【0085】
次いで、カートリッジホルダ60の他側面部60bに設けられ、カートリッジホルダ60内にカートリッジ本体11を係止し、カートリッジホルダ60の移動とともに、シャーシ5の背面部5d側にカートリッジ4を引き込むローディング用アーム68について説明する。
【0086】
ローディング用アーム68は、図25に示すように、カートリッジ本体11に形成された係合部39と係合される略鉤状の係合突部110と、カートリッジ本体11とローディング用アーム68との係合を解除するロック解除カムに摺動する摺動ピン111が設けられた本体部112と、本体部112をカートリッジホルダ60の他側面部60bに係止する係止部113と、係止部113より延設され、本体部112をカートリッジ本体11側に付勢する付勢アーム114とを有する。
【0087】
このローディング用アーム68は、カートリッジホルダ60の他側面部60bに係止部113が回動可能に係止されて配設され、カートリッジホルダ60内に挿入されたカートリッジ本体11の係合部39に係合突部110が係合されることにより、カートリッジホルダ60内にカートリッジ本体11を保持させるものである。また、このローディング用アーム68は、シャーシ5の上面部5eに設けられたロック解除カム120に対して摺動ピン111が摺動することにより、カートリッジ本体11との係合が解除される。
【0088】
カートリッジ本体11の係合部39と係合する係合突部110は、カートリッジ本体11の先端部に向かって先細に傾斜する略鉤状に形成され、本体部112より延設されるアーム部115の先端部に形成されている。係合突部110は、カートリッジ本体11がカートリッジホルダ60に挿入されることにより、カートリッジ本体11の係合部39と係合する。ローディング用アーム68は、係止部113においてカートリッジホルダ60に係止されているため、カートリッジホルダ60がシャーシ5の背面部5d側に搬送されると、係合突部110に係止されたカートリッジ本体11もカートリッジホルダ60の移動と共に搬送される。
【0089】
摺動ピン111は、本体部112よりカートリッジホルダ60の上面部60c側に立設され、カートリッジホルダ60の上面部60cに形成された開口部116より突出されている。この摺動ピン111は、後述するロック解除カム120に摺動することにより、係合突部110とカートリッジ本体11との係合を解除させる。
【0090】
係止部113より本体部112と平行に延設されている付勢アーム114は、アーム部114aと、アーム部114aの先端部に設けられた突部114bとを有する。付勢アーム114の突部114bは、カートリッジホルダ60の他側面部60b側に突出し、カートリッジホルダ60の側壁と当接することにより、本体部112を、係止部113を回動支点として、図25中矢印K方向に付勢している。従って、付勢アーム114は、係合突部110をカートリッジ本体11側に付勢して、係合突部110とカートリッジ本体11の係合部39とを確実に係合させる。なお、付勢アーム114に付勢された本体部112は、摺動ピン111がカートリッジホルダ60の開口部116の側縁部に当接されることにより、カートリッジ本体11側への過剰な回動が防止され、係合突部110をカートリッジ本体11の係合部39と係合可能に位置させている。
【0091】
次いで、このローディング用アーム68とカートリッジ本体11との係合を解除するロック解除カム120を、図25及び図26に示す。図26は、ローディング用アーム68及びロック解除カム120を、シャーシ5の下面側から見た斜視図である。ロック解除カム120は、摺動ピン111が摺動するカム片121と、カム片121を支持する支持片122とを有し、支持片122がシャーシ5の上面部5dにビス止めされている。
【0092】
カム片121は、略矩形の板状体からなり、長手方向の一端側を支持片122と連続され、他端側が自由端とされることにより、シャーシ5の上面部5d側である図25中矢印L方向に弾性変異可能とされている。このカム片121は、主面部124と、主面部124の略中間部からシャーシ5の下面側に傾斜する傾斜面部125と、傾斜面部125よりから水平方向に延設される平面部126と、平面部126の自由端側に設けられた面取部127とが形成されている。
【0093】
主面部124は、支持片122より連続されるとともに、支持片122との連結部においてシャーシ5の下面側に傾斜して形成されることにより、支持片122の主面部よりもシャーシ5の下面側に浮き上がり、シャーシ5の上面部5dとの間にクリアランスが形成されている。
【0094】
主面部124の略中間部から傾斜する傾斜面部125及び平面部126は、ローディング用アーム68の摺動ピン111の移動軌跡上に位置され、カートリッジホルダ60がシャーシ5の背面部5d側に搬送されると、摺動ピン111に乗り上げられる。これにより、カム片121は、傾斜面部125及び平面部126が摺動ピン111に押圧され、図25及び図26中矢印L方向に撓まされる。従って、ローディング用アーム68は、係合突部110とカートリッジ本体11の係合部39との係合を維持したままシャーシ5の背面部5d側に搬送される。
【0095】
平面部126の自由端側に形成された面取部127は、シャーシ5の側面部5c側が切り欠かれることにより形成されている。この面取部127は、カートリッジ本体11を排出するとき、カートリッジホルダ60がシャーシ5の背面部5d側から前面部5a側に搬送されると、ローディング用アーム68の摺動ピン111が当接される。そして、面取部127は、切り欠き面に沿って摺動ピン111をガイドし、平面部126の側壁に摺動させる。これにより面取部127は、摺動ピン111及び本体部112を図25及び図26中反矢印K方向に回動させ、係合突部110をカートリッジ本体11の係合部39との係合を解除させることができる。
【0096】
このようなローディング用アーム68及びロック解除カム120は、図27乃至図29に示すようにカートリッジ本体11との係合及び係合の解除を行う。なお、図27乃至図29は、ローディング用アーム68及びロック解除カム120を上面側から示す図である。
【0097】
先ず、カートリッジホルダ60にカートリッジ本体11が挿入されると、図27に示すように、ローディング用アーム68は、付勢アーム114によってカートリッジ本体11側である図25中矢印K方向に付勢されている係合突部110が付勢アーム114の付勢力に対向して弾性変異することによりカートリッジ本体11の係合部39に係合する。
【0098】
次いで、カートリッジホルダ60がシャーシ5の背面部5d側に搬送されると、カートリッジホルダ60に係止されたローディング用アーム68と係合されたカートリッジ本体11もカートリッジホルダ60とともにシャーシ5の背面部5d側に搬送される。このとき、図28に示すように、ローディング用アーム68の摺動ピン111は、移動軌跡上に設けられているロック解除カム120のカム片121上を摺動する。摺動ピン111は、カム片121の傾斜面部125から平面部126上に乗り上げることにより、カム片121を図25及び図26中矢印L方向に撓ませながら摺動する。これにより、ローディング用アーム68は、本体部112等が回動されることなく、係合突部110とカートリッジ本体11の係合部39との係合を保持することができる。
【0099】
さらにカートリッジホルダ60が背面部5d側に搬送されると、ローディング用アーム68は、摺動ピン111がカム片121を乗り越え、ロック解除カム120の後方に移動する。
【0100】
一方、カートリッジ本体11を記録再生装置1外へ排出するときには、シャーシ5の背面部5d側に搬送されていたカートリッジホルダ60が前面部5a側に搬送される。カートリッジホルダ60の搬送に伴ってローディング用アーム68がシャーシ5の前面部5a側に搬送されると、摺動ピン111は、カム片121の面取部127に当接され、面取部127の切り欠き面に沿って摺動される。面取部127はカートリッジホルダ60の他側面60b側に向かって切り欠かれているため、ローディング用アーム68は、付勢アーム114の付勢力に対抗して、図29中反矢印K方向に回動される。これにより、係合突部110は、カートリッジ本体11の係合部39より外され、カートリッジ本体11を抜き取り可能とする。そして、係合突部110は、平面部125の側面と摺動することによりカートリッジ本体11の係合部39との係合が解除された状態で、カートリッジ本体11が後述する押出し機構67にシャーシ5の前面部5a側に押し出されるため、カートリッジ本体11の係合部39と離間される。従って、カートリッジ本体11は、シャーシ5の前面部5a側に搬送されたときにはローディング用アーム68との係合が解除されているため、カートリッジホルダ60から容易に取り出すことができる。
【0101】
また、ローディング用アーム68は、摺動ピン111がカム片121上を通過した後は、付勢アーム114の付勢力により図25中矢印K方向に回動され、係合突部110がカートリッジ本体11の係合部39と係合可能な位置に戻される。従って、再度カートリッジ本体11がカートリッジホルダ60内に挿入されたときには、係合突部110がカートリッジ本体11の係合部39と係合される。
【0102】
このように、ローディング用アーム68及びロック解除カム120によれば、カートリッジホルダ60に挿入されたカートリッジ本体11を確実に保持して、シャーシ5の背面部5d側に搬送することができる。また、ローディング用アーム68とカートリッジ本体11との係合を解除するロック解除カム120を備えることで、カートリッジ本体11がローディング用アーム68と係合された状態で引き出されることが防止され、スムーズな排出を実現するとともにローディング用アーム68及びカートリッジホルダ60への負荷を減少させることで、製品の劣化を少なくすることができる。
【0103】
次いで、カートリッジ4をカートリッジホルダ60内より排出する際に、カートリッジ本体11をカートリッジホルダ60の移動距離以上に押し出す押出し機構67について説明する。
【0104】
押出し機構67は、図15及び図30に示すように、カートリッジホルダ60の上面部60cの背面部60d側に回動自在に取り付けられ、カートリッジ本体11を押し出す押出部材130と、押出部材130を押圧する押圧片131とを有する。押出部材130及び押圧片131は、カートリッジホルダ60の背面部60d近傍に左右それぞれ形成されることにより、カートリッジ本体11の挿入端側の側面を2点で押圧する。
【0105】
押出部材130は、カートリッジホルダ60の上面部60cに形成された略円弧状の開口132よりカートリッジホルダ60内に挿入されカートリッジ本体11を押圧する押圧部133と、押圧片131と当接する当接部134と、先端部に押圧部133及び当接部134が形成される回動アーム135からなり、モールド成形されることにより形成される。
【0106】
押圧部133は、略円柱状に形成され、回動アーム135の先端部より下方に延設されている。押圧部133は、カートリッジホルダ60の上面部60cに形成された開口132よりカートリッジホルダ60内に挿入されることにより、カートリッジ本体11と当接される。そして、押圧部133は、当接部134が押圧片131に押圧されることにより開口132の前面部側に回動されカートリッジ本体11をカートリッジホルダ60の前面部60e側に押し出す。また、押圧部133は、カートリッジ4が挿入されると、カートリッジ本体11に押圧されて、開口132の背面部側に回動される。このとき、押出部材130は、当接部134により押圧片131を回動させる。
【0107】
当接部134は、略円柱状に形成され、回動アーム135の先端部より上方に立設されている。当接部134は、カートリッジホルダ60の上面部60cに設けられた押圧片131と当接される。そして、当接部134は、押圧片131の回動に伴って押圧され、押圧部133を回動させてカートリッジ本体11を押し出す。また、当接部134は、カートリッジ本体11の挿入に伴って押圧部133が押圧されることにより回動され、押圧片131を回動させる。また、当接部134は、上端部がシャーシ5の上面部5eに摺接されている。従って、押圧片131に押圧され、押圧部133がカートリッジ本体11を押し出す際に、押圧部133及び当接部134にかかる捻りモーメントをシャーシ5の上面部5eによって吸収し、押出部材130の変形を防止することができる。
【0108】
回動アーム135は、一端に挿通孔136が設けられ、この挿通孔136にカートリッジホルダ60の上面部60cに形成された突部137が挿通されている。回動アーム135は、突部137に挿通されることによりカートリッジホルダ60の上面部60cを回動可能に支持されている。そして、回動アーム135は、先端部に設けられた押圧部133又は当接部134がカートリッジ本体11又は押圧片131に押圧されることにより、挿通孔136を回動支点として回動される。
【0109】
押出部材130の当接部134と当接する押圧片131は、シャーシ5の上面部5eに形成された係合突部77と係合する係合片140と、押出部材130の当接部134が挿通され当接部134を押圧する押圧開口部141からなり、モールド成形されることにより形成される。押圧片131は、係合片140の基端部と押圧開口部141との間に挿通孔142が設けられ、上記カートリッジホルダ60の上面部60cに設けられた突部137が挿通され、この突部137に回動可能に支持されている。また、押圧片131は、突部137に挿通された押出部材130の上に重ねて配設されている。
【0110】
係合片140は、カートリッジホルダ60の移動に伴って、シャーシ5の前面部5aから背面部5dに亘って移動され、その移動軌跡上にシャーシ5の係合突部77が位置される。また、係合片140は、突部137に回動可能に支持されているため、移動中に係合突部77と当接すると突部137を支点に回動される。
【0111】
押出部材130の当接部134と当接する押圧開口部141は、係合片140と挿通孔142を挟んで反対側に形成されている。この押圧開口部141は、略扇形に開口され、扇の中心位置から付勢アーム145が延設されている。押圧開口部141は、押出部材130の当接部134の回動領域に応じて、カートリッジホルダ60の開口132上を回動可能に形成され、開口132上に突出する当接部134が挿通されている。そして、押圧開口部141は、係合片140がシャーシ5の係合突部77と当設して回動されることにより、当接部134と当設して押出部材130を回動させる。
【0112】
付勢アーム145は、押圧開口部141内に延設され、カートリッジホルダ60の背面部60e側に当接部134が当接される。この付勢アーム145は、係合片140がシャーシ5の係合突部77と当接して回動されることにより、当接部134に押圧され、カートリッジホルダ60の前面部60e側に弾性変異される。
【0113】
このような押出し機構67は、カートリッジホルダ60内にカートリッジ4が挿入されると、押出部材130は、押圧部133がカートリッジ本体11に押圧されて、カートリッジホルダ60の背面部60d側に移動される。また、押出部材130が背面部60d側に回動されることにより、押圧片131も、押圧開口部141が当接部134に押圧されて図31中矢印M方向に回動され、係合片140がシャーシ5の係合突部77と当接可能とされる。この状態で、カートリッジホルダ60がシャーシ5の背面部5d側に搬送されると、押圧片131は、図31に示すように、係合片140がシャーシ5の係合突部77と当接して図31中矢印M方向に回動される。これにより、押圧片131は、付勢アーム145が押出部材130の当接部134をカートリッジホルダ60の背面部60d側に押圧する。当接部134は、カートリッジホルダ60の上面部60cに設けられた開口132の背面側端部まで移動されると、反対に付勢アーム145を前面部60e側に付勢する。押圧片131は、付勢アーム145が前面部60e側に弾性変異することにより、係合片140を図31中反矢印M方向に付勢しながら係合突部77を摺動していく。
【0114】
さらにカートリッジホルダ60がシャーシ5の背面部5d側に搬送されると、押圧片131は、係合片140が係合突部77を通過する。これにより、係合片140は、図32に示すように、付勢アーム145の付勢力によって図32中反矢印M方向に回動される。従って、押圧片131は、カートリッジ4の排出時において、係合片140がカートリッジホルダ60がシャーシ5の前面部5a側に搬送されたときに係合突部77と再度当接可能とされる。
【0115】
ここで、付勢アーム145の付勢力によって係合片140が係合突部77と当接可能な位置に回動されず、係合突部77により回動されたままの状態では、カートリッジホルダ60がシャーシ5の前面部5a側に搬送された際、係合片140が係合突部77と当接することがなく、従って、押圧片131は、押出部材130を押圧してカートリッジ本体11を押し出すことができなくなってしまう。または、カートリッジホルダ60がシャーシ5の前面部5a側に搬送された際に、係合片140の先端部が係合突部77に付き当てられ、カートリッジホルダ60の搬送の障害となってしまう。このため、押圧片131は、付勢アーム145と押出部材130の当接部134とを当接させ、付勢アーム145の付勢力によって係合片140を図32中反矢印M方向に回動させる。これにより、押圧片131は、カートリッジホルダ60の搬送時に、係合片140の側面部を係合突部77に当接させ、回動可能とされる。その後、カートリッジホルダ60は、搬送プレート62,63によって光ディスク10のローディング位置に搬送される。
【0116】
カートリッジ4を排出するためカートリッジホルダ60がシャーシ5の前面部5a側に搬送されると、押圧片131は、図32に示すように、係合片140が係合突部77に当接され、図32中反矢印M方向に回動される。係合片140が反矢印M方向に回動されることにより、押圧片131の押圧開口部141内に挿通されている押出部材130の当接部134は、押圧開口部141と当接される。
【0117】
さらにカートリッジホルダ60がシャーシ5の前面部5a側に搬送されると、押圧片131は、図33に示すように、係合片140及び押圧開口部141がさらに図33中反矢印M方向に回動され、押圧開口部141の側面によって押出部材130の当接部134をカートリッジホルダ60の前面部60e側に押圧する。当接部134が押圧されることにより、押出部材130は、押圧部133がカートリッジホルダ60内を前面部60e側に回動され、カートリッジ本体11を前面部60e側に押し出す。これにより、カートリッジ本体11は、カートリッジホルダ60の移動距離以上にシャーシ5の前面部5a側に押し出されるため、装置本体2の挿入口3よりその一部が排出される。従って、記録再生装置1のユーザは、排出されたカートリッジ本体11の一部を把持することにより、容易にカートリッジ4を記録再生装置1から引き抜くことができる。
【0118】
なお、押圧部133がカートリッジ本体11の押出を開始する際、上述したローディング用アーム68の係合突部110とカートリッジ本体11の係合部39との係合が解かれるため、押圧部133は、カートリッジ本体11をカートリッジホルダ60より押し出すことができる。
【0119】
また、当接部134は、上端部がシャーシ5の上面部5eに摺接されているため、押圧部133がカートリッジ本体11を押し出す際に、押圧部133及び当接部134にかかる捻りモーメントをシャーシ5の上面部5eによって吸収し、押出部材130の変形を防止することができる。
【0120】
また、押圧片131は、再度カートリッジ4がカートリッジホルダ60に挿入されると、押出部材130の押圧部133がカートリッジ本体11に押圧され、カートリッジホルダ60の背面部60d側に回動されることにより、押圧開口部141が当接部134に押圧されてカートリッジホルダ60の背面部60d側に回動される。これにより、押圧片131は、係合片140が図31中矢印M方向に回動され、係合片140とシャーシ5の係合突部77とが当接可能とされる。この後、カートリッジホルダ60が背面部60d側に搬送されることにより、押圧片131は、シャーシ5の係合突部77に摺動される。
【0121】
以上のような押出し機構67によれば、カートリッジ本体11を押し出す押出部材130及び押出部材130を押圧する押圧片131とが、ともに熱硬化性の樹脂を用いたモールド成型により一体に形成されているため、簡易な工程により弾性変形可能な付勢アーム145を備えた押出部材130を形成できるとともに、部品点数も少なく簡易な機構によりカートリッジ本体11の押し出し機構が構成される。また、当接部134をシャーシ5の上面部5eに摺接させることで、カートリッジ本体11の押し出し時に発生するねじりモーメントによる押出部材130の変形を防止し、押圧片131による押し出し力をカートリッジ本体11に効率よく伝えることができる。
【0122】
次いで、カートリッジホルダ60をローディング位置からスタンバイ位置を経て排出位置までに亘る移動を制御する制御部69について説明する。制御部69は、カートリッジホルダ60の位置検出を行う複数のセンサを備え、カートリッジホルダ60の位置に応じて、駆動モータ76の回転を制御する。
【0123】
制御部69は、カートリッジホルダ60がカートリッジ4の排出位置に搬送されたことを検出するイジェクトセンサ151と、カートリッジホルダ60がカートリッジ4と光ピックアップ機構8とが離間したスタンバイ位置に搬送されたことを検出するスタンバイセンサ152と、カートリッジホルダ60がカートリッジ4と光ピックアップ機構8とが近接し、光ディスク10がディスク回転駆動機構7のディスクテーブルにチャッキングされるローディング位置に搬送されたことを検出するローディングセンサ153とを有する。これら各センサは、シャーシ5の側面部5c側に設けられ、イジェクトセンサ151は、カートリッジホルダ60の移動方向の略中間部に設けられ、スタンバイセンサ152及びローディングセンサ153は、カートリッジホルダ60の移動方向の背面部5d側に設けられている。
【0124】
イジェクトセンサ151は、図34に示すように、センサ本体を構成するハウジング151aと、搬送プレート63に形成された当接部85と当接されることにより回動される回動スイッチ151bとを有する。回動スイッチ151bは、ハウジング151a内に回動可能に支持されるとともに、搬送プレート63の当接部85に押圧可能にハウジング151a外へ回動付勢されている。そして、回動スイッチ151bは、搬送プレート63が搬送されることにより当接部85が当接され、ハウジング151a内に回動される。これにより、イジェクトセンサ151は、カートリッジホルダ60がシャーシ5の前面部5a側に搬送されたことを検出できる。
【0125】
また、スタンバイセンサ152及びローディングセンサ153も、イジェクトセンサ151と同様に形成され、それぞれ、ハウジング152a,153a及び回動スイッチ152b,153bとを有する。そして、スタンバイセンサ152及びローディングセンサ153は、搬送プレート63の当接部85に当接されることにより、回動スイッチ152b,153bがハウジング152a,153a内に回動されることにより、カートリッジホルダ60がスタンバイ位置又はローディング位置に搬送されたことを検出できる。
【0126】
これらイジェクトセンサ151、スタンバイセンサ152及びローディングセンサ153は、プリント配線板154に実装され、このプリント配線板154がシャーシ5の上面部5eの背面部5d側に配設されることにより、搬送プレート63の当接部85の移動軌跡上に、シャーシ5の前面部5a側から、イジェクトセンサ151、スタンバイセンサ152、ローディングセンサ153の順に位置される。従って、各センサは、搬送プレート63がシャーシ5の背面部5d側に移動されることにより、搬送プレート63の背面部側端部に形成された当接部85と当接される。ここで、上述したように、当接部85は、前面部及び背面部側に第1及び第2の傾斜面85a,85cが形成されているため、搬送プレート63がシャーシ5の前面部5a側又は背面部5d側の何れの方向に移動される場合でも、各センサの回動スイッチ151b,152b,153bをハウジング内へ押圧して容易に回動させることができる。
【0127】
イジェクトセンサ151、スタンバイセンサ152及びローディングセンサ153が実装されるプリント配線板154は、いわゆるリジット基板であり、カートリッジホルダ60の位置検出を行う上記各センサの他、カートリッジホルダ60内にカートリッジ4が挿入されたか否かを検出するカートリッジ検出センサ155が実装されている。カートリッジ検出センサ155は、カートリッジホルダ60内へカートリッジ4が挿入されると、これを検出し、カートリッジホルダ60の搬送が開始される。
【0128】
次いで、制御部69の動作について説明する。
【0129】
装置本体2内にカートリッジ4が挿入される前においては、カートリッジホルダ60及び搬送プレート63は、シャーシ5の前面部5a側に搬送された状態で待機している。このとき、図34に示すように、制御部69のイジェクトセンサ151は、回動スイッチ151bが搬送プレート63の当接部85に押圧され、ハウジング151a内に回動されている。従って、制御部69は、イジェクトセンサ151により搬送プレート63がシャーシ5の前面部5a側に搬送されていることを検出している。
【0130】
そして、カートリッジホルダ60内にカートリッジ4が挿入されると、カートリッジ検出センサ155によりこれを検出し、駆動モータ76が駆動され、搬送プレート62,63がシャーシ5の背面部5d側に移動される。搬送プレート63が背面部5d側に移動されることにより、イジェクトセンサ151の回動スイッチ151bは、当接部85との当接が解かれ、ハウジング151a外へ付勢され、回動する。
【0131】
また、搬送プレート62,63がシャーシ5の背面部5d側端部まで移動されると、図35に示すように、スタンバイセンサ152及びローディングセンサ153の回動スイッチ152b,153bが順次当接部85に押圧され、ハウジング152a,153a内に回動される。ローディングセンサ153の回動スイッチ153bがハウジング153a内に回動されることにより、ローディングセンサ153は、搬送プレート62,63がローディング位置まで移動されたことを検出でき、駆動モータ76の駆動を停止させて、搬送プレート62,63移動を停止させる。
【0132】
このとき、カートリッジホルダ60は、ガイド軸88が搬送プレート62,63のガイド溝82に形成された第1の水平ガイド部82aの前面部5a側端部に位置されることにより、シャーシ5の下方に降下されている。従って、カートリッジ本体11内に収納された光ディスク10は、ディスク回転駆動機構7のディスクテーブルにチャッキングされると共に、光ピックアップ機構8の対物レンズと近接されている。その後、記録再生装置1は、光ディスク10に対して情報信号の記録又は再生が行われる。
【0133】
ここで、光ディスク10がディスクテーブルにチャッキングされ、光ピックアップ機構8と近接された状態で、再生や記録等の指示がなされない場合がある。また、近年、光学ディスクは、高密度化を図るためにピッチが狭小化されているため、対物レンズの開口数NAも大きく(例えば0.85)、且つ照射されるレーザ光の波長も短くなっている(例えば405nmの青紫色レーザ)。このため、記録再生装置は、光ディスクと対物レンズを保持するアクチュエータの可動部との合焦時におけるワーキングディスタンスが短くなり、振動等の外乱によって光学ディスクと対物レンズ等が衝突する場合が生じる。また、光学ディスクの狭ピッチ化に伴い、光学ディスク上でのスポット径が小さくなっているため、光学ディスクと対物レンズとの接触により生じた光学ディスク上の傷が情報信号の記録又は再生に与える影響は従来より大きくなっている。
【0134】
そこで、制御部69は、カートリッジホルダ60がローディング位置に搬送されたまま所定時間経過し、その間何ら記録又は再生等の指示がなされない場合には、光ディスク10を対物レンズから離間させ、両者の接触を防止する。具体的には、駆動モータ76が逆回転され、搬送プレート63がシャーシ5の背面部5d側から前面部5a側へ搬送される。制御部69は、図36に示すように、ローディングセンサ153の回動スイッチ153bと搬送プレート63の当接部85との当接が解かれ、回動スイッチ153bがハウジング153a外へ回動すると共に、スタンバイセンサ152の回動スイッチ152bが、搬送プレート63の当接部85に押圧されハウジング152a内に回動付勢される。これにより、制御部69は、カートリッジホルダ60がシャーシ5の上面部5e側に上昇し、光ディスク10と光ピックアップ機構8の対物レンズとが離間されるスタンバイ位置を検出することができる。そして、制御部69は、駆動モータ76の駆動を停止してカートリッジホルダ60を保持する。
【0135】
このとき、カートリッジホルダ60は、ガイド軸88が搬送プレート63のガイド溝82にガイドされ、ガイド溝82の第1の水平ガイド部85aから傾斜ガイド部82bを経て第2の水平ガイド部85cの前面部5a側端部に位置されている。従って、カートリッジホルダ60は、シャーシ5の上面部5e側に上昇され、光ディスク10が光ピックアップ機構8の対物レンズと離間される。
【0136】
従って、制御部69は、光ディスク10と対物レンズとを十分に離間した状態で待機させることができるため、待機中に振動等の外乱によって光ディスク10や対物レンズが揺動した場合にも、光ディスク10と対物レンズとの衝突を防止することができる。
【0137】
また、カートリッジホルダ60がスタンバイ位置に待機されている間に、再生や記録の指示があると、駆動モータ76が正回転され、搬送プレート62,63がシャーシ5の背面部5d側に移動される。従って、カートリッジホルダ60は、ローディング位置に搬送され、光ディスク10をディスクテーブルにチャッキングすると共に、対物レンズに近接させ、直ちに情報信号の記録または再生を行うことができる。
【0138】
一方、カートリッジホルダ60がスタンバイ位置に待機されている間に、カートリッジ4の排出が指示されると、駆動モータ76が逆回転され、搬送プレート62,63がシャーシ5の前面部5a側に移動される。搬送プレート62,63が前面部5a側に移動されることにより、スタンバイセンサ152の回動スイッチ152bは、当接部85との当接が解かれ、ハウジング152a外へ付勢され、回動する。また、イジェクトセンサ151は、図34に示すように、回動スイッチ151bが搬送プレート63の当接部85に押圧され、ハウジング151a内に回動されている。従って、制御部69は、イジェクトセンサ151により搬送プレート63がシャーシ5の前面部5a側に移動され、カートリッジホルダ60が排出位置に搬送されたことを検出して、駆動モータ76の駆動を停止する。
【0139】
ここで、カートリッジ本体11は、カートリッジ本体11のインナーローター13とシャッタラック61との係合が維持された状態で、スタンバイ位置に保持されている。従って、カートリッジ本体11は、インナーローター13の第1及び第2の係合凹部41,42とシャッタラック61の第1及び第2の係合突起91,93との係合や、ギヤ部45とラックギヤ92との同期がずれることがなく、シャッタ部材14の開閉を確実に行うことができる。
【0140】
シャーシ5の下方に設けられ、ローディング位置に搬送されたカートリッジ4の光ディスク10を回転駆動するディスク回転駆動機構7は、光ディスク10をクランプするディスクテーブルと、先端にディスクテーブルが設けられたスピンドル軸を備え、ディスクテーブルを回転駆動することによって光ディスク10を回転するスピンドルモータとを有する。
【0141】
そして、ディスク回転駆動機構7は、カートリッジホルダ60がローディング位置まで搬送され、光ディスク10がチャッキングされると、スピンドルモータを駆動し、光ディスク10をCLV(Constant Linear Velocity)、CAV(Constant Angular Velocity)又はこれらの組み合わせで回転する。
【0142】
光ディスク10に対して情報信号の記録又は再生を行う光ピックアップ機構8は、対物レンズを備えた光ピックアップと、光ピックアップを光ディスク10のフォーカシング方向及びトラッキング方向に駆動するピックアップ駆動機構とを有する。
【0143】
光ピックアップは、半導体レーザより出射された波長が400nm程度の光ビームを対物レンズで集光し、光ディスク10の信号記録面に照射することによって光ディスク10に情報信号の記録を行い、信号記録面に光ビームを照射するとともにこの信号記録面から反射された戻りの光ビームを検出することによって、光ディスク10に記録された情報信号の読出しを行う。
【0144】
次いで、以上のような構成を有する記録再生装置1の動作について説明する。
【0145】
記録再生装置1は、カートリッジ4が挿入される前においては、カートリッジホルダ60がシャーシ5の前面部5a側に搬送されて、カートリッジ4の挿入を待機している。
【0146】
このとき、図34に示すように、搬送プレート62,63がシャーシ5の前面部5a側に移動されることにより、イジェクトセンサ151は、回動スイッチ153bが搬送プレート63の当接部85の平坦部85bに押圧されて、ハウジング151a側に回動されている。従って、記録再生装置1は、カートリッジホルダ60がシャーシ5の前面部5a側に搬送されていることを検出でき、駆動モータ76を停止させている。
【0147】
この状態で、カートリッジ4が挿入されると、シャッタラック61は、第1の係合突起91がカートリッジ本体11のロータ用開口部35bに進入し、インナーローター13の第1の係合凹部41に係合する。これにより、シャッタラック61は、インナーローター13を回転操作可能な状態となる。このとき、シャッタラック61は、第1の係合突起91の背面部がトーションバネ100の付勢部103にカートリッジ本体11側に付勢されることにより、第1の係合突起91がインナーローター13の第1の係合凹部41に確実に係合される。
【0148】
また、ローディング用アーム68は、図27に示すように、付勢アーム114によってカートリッジ本体11側である図27中矢印K方向に付勢されている係合突部110がカートリッジ本体11の係合部39に係合する。これにより、ローディング用アーム68は、カートリッジ本体11をカートリッジホルダ60内に係合させる。従って、カートリッジ本体11は、カートリッジホルダ60の搬送に伴って搬送される。
【0149】
また、カートリッジ4がカートリッジホルダ60内に挿入されることにより、カートリッジホルダ60に形成された開口132より挿入されている押出部材130は、押圧部133がカートリッジ本体11に押圧されることにより、カートリッジホルダ60の背面部60d側に回動される。また、押出部材130の当接部134の回動に伴い、当接部134が挿通されている押圧片131も、図31中矢印M方向に回動され、シャーシ5の係合突部77と当接可能な位置に回動される。
【0150】
そして、カートリッジ4がカートリッジホルダ60内に挿入されたことをカートリッジ検出センサ155により検出されると、駆動モータ76が正転駆動されて駆動ギヤ64及び移動軸74を介して搬送プレート62,63が移動され、カートリッジホルダ60が搬送される。
【0151】
カートリッジホルダ60がシャーシ5の背面部5d側に搬送されると、シャッタラック61は、第1の係合凹部41と係合している第1の係合突起91によってインナーローター13を回動させると共に、ラックギヤ92がインナーローター13のギヤ部45に係合する。このシャッタラック61は、シャーシ5に形成されたシャッタラックガイド軸78に挿通支持されているため、カートリッジホルダ60が搬送されると、カートリッジホルダ60内を通過し、インナーローター13と相対的に摺動される。従って、シャッタラック61は、カートリッジホルダ60が搬送されるにつれて、インナーローター13を回転操作し、シャッタ部材14を開放させていく。このとき、ラックギヤ92とインナーローター13のギヤ部45とは、互いに同数のギヤ列が形成されている。また、インナーローター13は、ギヤ部45の回動とシャッタ部材14の開閉が同期され、ギヤ部45が全て一方に回動されるとことにより、シャッタ部材14が開口部44を開閉する。従って、シャッタラック61は、ラックギヤ92がインナーローター13のギヤ部45を通過することにより、シャッタ部材14を開放することができる。これにより、シャッタラック61は、カートリッジホルダ60の水平移動が終了したときにはシャッタ部材14の開放が終了しているため、直ちにカートリッジホルダ60をローディング位置に搬送することができ、ローディング時間の短縮を図ることができる。ギヤ部45との係合が解かれたシャッタラック61は、第2の係合突起93がインナーローター13の第2の係合凹部42と係合され、インナーローター13の回動を規制してシャッタ部材14が閉塞されることを防止する。
【0152】
なお、シャッタラック61は、カートリッジホルダ60内を通過することにより、トーションバネ100による付勢位置が、第1の係合突部91からラックギヤ92を経て第2の係合突部93へ移動していく。従って、シャッタラック61は、常時トーションバネ100によってインナーローター13との係合位置を付勢されるため、確実にインナーローター13との係合が図られている。
【0153】
また、カートリッジ本体11を係合したローディング用アーム68は、カートリッジホルダ60の搬送と共にカートリッジ本体11をシャーシ5の背面部5d側に搬送する。また、ローディング用アーム68は、図28に示すように、摺動ピン111が、移動軌跡上に設けられているロック解除カム120のカム片121上を摺動する。摺動ピン111は、カム片121の傾斜面部125から平面部126上に乗り上げることにより、カム片121を図25及び図26中矢印L方向に撓ませながら摺動する。これにより、ローディング用アーム68は、本体部112等が回動されることなく、係合突部110とカートリッジ本体11の係合部39との係合を保持することができる。さらにカートリッジホルダ60が背面部5d側に搬送されると、ローディング用アーム68は、摺動ピン111がカム片121を乗り越え、ロック解除カム120の後方に移動する。
【0154】
また、押出し機構67は、カートリッジホルダ60がシャーシ5の背面部5d側に搬送されることにより、押圧片131の係合片140がシャーシ5の係合突部77と当設して図31中矢印M方向に回動される。これにより、係合片140は、付勢アーム145が押出部材130の当接部134をカートリッジホルダ60の背面部60d側に押圧する。当接部134は、カートリッジホルダ60の上面部60cに設けられた開口132の背面側端部まで移動されると、該開口132の端部に当てられ、反対に付勢アーム145を前面部60e側に付勢する。押圧片131は、付勢アーム145が前面部60e側に弾性変異することにより、係合片140を図31中反矢印M方向に付勢しながら係合突部77を摺動していく。
【0155】
さらにカートリッジホルダ60がシャーシ5の背面部5d側に搬送されると、押圧片131は、係合片140が係合突部77を通過する。これにより、係合片140は、図32に示すように、付勢アーム145の付勢力によって図32中反矢印M方向に回動され、カートリッジホルダ60がシャーシ5の前面部5a側に搬送されたときに係合突部77と再度当接可能とされる。
【0156】
カートリッジホルダ60は、搬送プレート62,63がシャーシ5の背面部5d側に移動されていくと、ガイド軸88が、搬送プレート62,63のガイド溝82にガイドされ、第2の水平ガイド部82cから傾斜ガイド部82bを下降し、第1の水平ガイド部82aへと移動する。これにより、カートリッジホルダ60は、シャーシ5の前面部5a側の排出位置から背面部5d側に水平に搬送された後、カートリッジ4のスタンバイ位置からローディング位置に下降される。
【0157】
カートリッジホルダ60がローディング位置に下降されると、カートリッジホルダ60に摺動自在に狭持されたシャッタラック61は、シャッタラックガイド軸78にガイドされて、カートリッジホルダ60とともに下降される。ここで、シャッタラックガイド軸78は、シャーシ5の上面部5e側から下方に向かって先細に形成されているため、シャッタラック61がスタンバイ位置であるシャーシ5の上方から、ローディング位置であるシャーシ5の下方に下降されることにより、シャッタラック61の挿通孔94との間のクリアランスが大きくなる。これにより、シャッタラックガイド軸78は、カートリッジホルダ60がローディング位置に下降され、光ディスク10がディスク回転駆動機構7のディスクテーブルにチャッキングされる際に、シャッタラック61がカートリッジ4の位置規制の障害となることを防止する。
【0158】
また、搬送プレート62,63がシャーシ5の背面部5d側に移動され、カートリッジホルダ60がローディング位置に搬送されると、図35に示すように、ローディングセンサ153は、搬送プレート63の当接部85に押圧され、回動スイッチ153bがハウジング153a側に回動される。これにより、カートリッジホルダ60がローディング位置に搬送されたことが検出され、駆動モータ76の駆動が停止される。
【0159】
カートリッジホルダ60がローディング位置に搬送されると、カートリッジ4内に収納された光ディスク10は、ディスク回転駆動機構7のディスクテーブルにチャッキングされるとともに、光ピックアップ機構8の対物レンズと近接される。その後、記録又は再生等の指示に応じて光ディスク10に対して情報信号の記録又は再生が行われる。
【0160】
ここで、カートリッジホルダ60がローディング位置に搬送され、光ディスク10と光ピックアップ機構8の対物レンズとが近接された状態で、操作指示が所定時間行われなかった場合は、駆動モータ76が逆回転されることにより、カートリッジホルダ60は、ローディング位置より上昇し、光ピックアップ機構8と離間するスタンバイ位置に搬送されて待機する。このとき、図36に示すように、ローディングセンサ153は、回動スイッチ153bが搬送プレート63の当接部85との当接が解かれ、ハウジング153a外へ回動し、また、スタンバイセンサ152は、回動スイッチ152bが搬送プレート63の当接部85に押圧され、ハウジング152a側に回動される。これにより、カートリッジホルダ60がスタンバイ位置に搬送されたことが検出され、駆動モータ76の駆動が停止される。
【0161】
このように、記録再生装置1は、カートリッジホルダ60がスタンバイ位置に搬送されて待機することにより、光ディスク10と光ピックアップ機構8の対物レンズとが離間した状態で保持され、待機中に振動等の外乱によって光ディスク10や対物レンズが揺動した場合にも、光ディスク10と対物レンズとの衝突を防止することができる。
【0162】
また、記録再生装置1は、カートリッジホルダ60がスタンバイ位置に待機されている間に、再生や記録の指示があると、駆動モータ76が正回転され、搬送プレート62,63がシャーシ5の背面部5d側に移動される。従って、カートリッジホルダ60は、ローディング位置に搬送され、光ディスク10をディスクテーブルにチャッキングすると共に、対物レンズに近接させ、直ちに情報信号の記録または再生を行うことができる。
【0163】
一方、カートリッジホルダ60がスタンバイ位置に待機されている間に、カートリッジ4の排出が指示されると、駆動モータ76が逆回転され、搬送プレート62,63がシャーシ5の前面部5a側に移動される。搬送プレート62,63が前面部5a側に移動されることにより、スタンバイセンサ152の回動スイッチ152bは、当接部85との当接が解かれ、ハウジング152a外へ付勢され、回動する。また、イジェクトセンサ151は、回動スイッチ151bが搬送プレート63の当接部85に押圧され、ハウジング151a内に回動される。従って、制御部69は、イジェクトセンサ151により搬送プレート63がシャーシ5の前面部5a側に移動され、カートリッジホルダ60が排出位置に搬送されたことを検出して、駆動モータ76の駆動を停止する。
【0164】
このとき、カートリッジ本体11は、カートリッジ本体11のインナーローター13とシャッタラック61との係合が維持された状態で、スタンバイ位置に保持されているため、インナーローター13の第1及び第2の係合凹部41,42とシャッタラック61の第1及び第2の係合突起91,93との係合や、ギヤ部45とラックギヤ92との同期がずれることがなく、シャッタ部材14の開閉を確実に行うことができる。
【0165】
また、カートリッジホルダ60がシャーシ5の前面部5a側に搬送されると、カートリッジホルダ60の搬送に伴ってローディング用アーム68がシャーシ5の前面部5a側に搬送される。ローディング用アーム68は、摺動ピン111が、カム片121の面取部127に当接され、面取部127の切り欠き面に沿って摺動される。面取部127はカートリッジホルダ60の他側面60b側に向かって切り欠かれているため、ローディング用アーム68は、付勢アーム114の付勢力に対抗して、図29中反矢印K方向に回動される。これにより、係合突部110は、カートリッジ本体11の係合部39との係合が解かれる。
【0166】
ローディング用アーム68とカートリッジ本体11との係合が解かれると同時に、押出し機構67の押圧片131は、係合片140がシャーシ5の係合突部77当接して、図32中反矢印M方向に回動される。係合片140が反矢印M方向に回動されることにより、押圧片131の押圧開口部141内に挿通されている押出部材130の当接部134は、押圧開口部141と当接され、当接部134及び押圧部133をカートリッジホルダ60の前面部60e側に押圧する。従って、押出部材130は、押圧部133がカートリッジホルダ60内を前面部60e側に回動されることにより、カートリッジ本体11をカートリッジホルダ60の前面部60e側に押し出す。これにより、記録再生装置1は、カートリッジ本体11をカートリッジホルダ60の搬送距離以上にシャーシ5の前面部5a側に押し出すことができ、装置本体2の挿入口3からカートリッジ本体の一端を排出させる。従って、ユーザは、排出された一端を把持することにより容易にカートリッジ4を引き出すことができる。
【0167】
また、カートリッジホルダ60がシャーシ5の前面部5a側に搬送されるに伴い、シャッタラック61は、カートリッジ本体11と相対的に摺動し、第2の係合突起93とインナーローター13の第2の係合凹部42との係合が解かれると共に、ラックギヤ92とギヤ部45とが係合され、インナーローター13が回動される。これにより、カートリッジホルダ60がシャーシ5の前面部5a側に搬送されるにつれてシャッタ部材14が閉塞されていく。そして、シャッタラック61は、カートリッジホルダ60が前面部5aへの搬送が終了した時点で、ラックギヤ92によるギヤ部45の回動が終了し、シャッタ部材14を完全に閉塞するとともに、第1の係合突起91とインナーローター13の第1の係合凹部41とが係合される。このとき、インナーローター13は、第2の係合凹部42に、ロック部材25のストッパ突部33aが係合され、回動が規制されている。
【0168】
なお、シャッタラック61とインナーローター13とが係合されるときは、カートリッジホルダ60に設けられたトーションバネ100が、シャッタラック61のインナーローター13との係合箇所を背面よりカートリッジ本体側に付勢している。従って、シャッタラック61は、確実に第1及び第2の係合突起91,93及びラックギヤ92と、インナーローター13の第1及び第2の係合凹部41,42及びギヤ部45とを係合させることができ、シャッタ部材14を確実に閉塞することができる。
【0169】
搬送プレート62,63がシャーシ5の前面部5aに移動され、カートリッジホルダ60がカートリッジ4を排出する排出位置に搬送されると、制御部69のイジェクトセンサ151は、図34に示すように、搬送プレート63の当接部85に回動スイッチ153bが押圧され、ハウジング153a側に回動される。これにより、カートリッジホルダ60がイジェクト位置に搬送されたことが検出され、駆動モータ76の駆動が停止される。
【0170】
カートリッジ4がイジェクトされた後、再度カートリッジ4がカートリッジホルダ60内に挿入されると、押出部材130の押圧部133がカートリッジ本体11に押圧され、カートリッジホルダ60の背面部60d側に回動される。これにより、押圧片131は、押圧開口部141が当接部134に押圧されてカートリッジホルダ60の背面部60d側に回動され、係合片140が図31中矢印M方向に回動される。従って、押圧片131は、係合片140がシャーシ5の係合突部77と当接可能な位置に回動されるため、この後、カートリッジホルダ60がシャーシ5の背面部5d側に搬送されることにより、係合突部77と係合される。
【0171】
以上、光ディスクを収納したディスクカートリッジの記録再生装置を例に説明したが、本発明は、上述した光ディスクカートリッジの記録再生装置に限定されて適用されるものではなく、単体で取り扱われるその他の情報記録媒体を収納したディスクカートリッジを用いる記録及び/又は再生装置に適用できる。
【0172】
【発明の効果】
このように、本発明にかかる付勢部材が適用されたカートリッジ開閉機構によれば、ラック部材の操作部とインナーローターの係合部との係合を確実に行うことができる。従って、付勢部材は、ラック部材とインナーローターとの係合が外れることによりインナーローターが回動せず、シャッタ部材が開放又は閉塞しない事態や、シャッタ部材が開放又は閉塞しきらずにカートリッジがローディング又は排出される事態を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された記録再生装置を、上面を破断して示す斜視図である。
【図2】カートリッジを上シェル側から見た斜視図である。
【図3】上記カートリッジの分解斜視図である。
【図4】上記カートリッジを下シェル側から見た斜視図である。
【図5】上記カートリッジを構成する上シェルの内面側の平面図である。
【図6】上記カートリッジを構成する下シェルの内面側の平面図である。
【図7】インナーローターを示す斜視図である。
【図8】インナーローターを他の方向から見た斜視図である。
【図9】インナーローターが下シェルの開口部を閉塞した状態を示す平面図である。
【図10】インナーローターが下シェルの開口部を開放した状態を示す平面図である。
【図11】シャッタ部材を上シェル側から見た斜視図である。
【図12】シャッタ部材を下シェル側から見た斜視図である。
【図13】インナーローターの開口部をシャッタ部材が開放している状態を示す斜視図である。
【図14】インナーローターの開口部をシャッタ部材が閉塞している状態を示す斜視図である。
【図15】記録再生装置内に設けられたシャーシを示す分解斜視図である。
【図16】カートリッジが挿入されたシャーシを示す斜視図である。
【図17】カートリッジがローディング位置まで引き込まれたシャーシを示す斜視図である。
【図18】シャッタラックを示す斜視図である。
【図19】シャッタラックガイド軸にガイドされて下降されたシャッタラックを示す断面図である。
【図20】シャッタラックの第1の係合突起がインナーローターの第1の係合凹部と係合した様子を示す平面図である。
【図21】シャッタラックのラックギアがインナーローターのギア部と係合し、シャッタ部材を開放する様子を示す平面図である。
【図22】シャッタラックの第2の係合突起がインナーローターの第2の係合凹部と係合した様子を示す平面図である。
【図23】トーションバネを示す斜視図である。
【図24】トーションバネがシャッタラックを押圧する様子を示す平面図である。
【図25】ローディング用アーム及びロック解除カムを上面側から示す斜視図である。
【図26】ローディング用アーム及びロック解除カムを下面側から示す斜視図である。
【図27】カートリッジ本体と係合されたローディング用アームを示す平面図である。
【図28】カートリッジをシャーシ背面側に引き込む際の、ローディング用アームとロック解除カムの係合を示す平面図である。
【図29】カートリッジをシャーシ前面側に排出する際の、ローディング用アームとロック解除カムの係合を示す平面図である。
【図30】押圧部材を示す斜視図である。
【図31】カートリッジが挿入された際の押圧部材を示す平面図である。
【図32】カートリッジがシャーシ背面側に引き込まれる際の押圧部材を示す平面図である。
【図33】カートリッジをシャーシ前面側に押し出す際の押圧部材を示す平面図である。
【図34】カートリッジが挿入され、また排出位置まで搬送された際の制御部を示す平面図である。
【図35】カートリッジがローディング位置まで搬送された際の制御部を示す平面図である。
【図36】カートリッジがスタンバイ位置まで搬送された際の制御部を示す平面図である。
【符号の説明】
1 記録再生装置、2 装置本体、3 挿入口、4 カートリッジ、5 シャーシ、6 ローディング機構、7 ディスク回転駆動機構、8 光ピックアップ機構、10 光ディスク、11 カートリッジ本体、13 インナーローター、14 シャッタ部材、25 ロック部材、35 ロック用開口部、36 ロータ用開口部、39 係合部、41 第1の係合凹部、42 第2の係合凹部、44 開口部、45 ギヤ部、60 カートリッジホルダ、61 シャッタラック、62,63 搬送プレート、64 駆動ギヤ、67 押出機構、68 ローディング用アーム、69 制御部、76 駆動モータ、77 係合突部、78 シャッタラックガイド軸、81 ガイド軸、82 ガイド溝、85 当接部、88 ガイド軸、91 第1の係合突起、92 ラックギヤ、93 第2の係合突起、100 トーションバネ、110 係合突部、111 摺動ピン、114 付勢アーム、120 ロック解除カム、130 押出部材、131 押圧片、132 開口、133 押圧部、134 当接部、135 回動アーム、140 係合片、141 押圧開口部、151 イジェクトセンサ、152 スタンバイセンサ、153 ローディングセンサ、155 カートリッジ検出センサ

Claims (3)

  1. 記録媒体を収納するカートリッジ本体と、該カートリッジ本体の下面側に形成された記録及び/又は再生用開口部を開放又は閉塞させるシャッタ部材と、上記カートリッジ本体内に回転可能に配設されると共に上記シャッタ部材が取り付けられ、上記カートリッジ本体の側面に形成された開口部より外方に臨む係合部が回転操作されることにより上記シャッタ部材の開閉を行うインナーローターとを備え、記録媒体を回転可能に収納する記録媒体カートリッジの上記シャッタ部材の開閉を行うカートリッジ開閉機構において、
    シャーシと、
    上記シャーシ内に設けられ、上記記録媒体カートリッジが挿入されるカートリッジホルダと、
    上記カートリッジホルダを水平方向に移動させるとともに、上記記録媒体カートリッジのローディング位置及びアンローディング位置に亘って上下方向に搬送する搬送手段と、
    上記記録媒体カートリッジのシャッタ部材の開閉を行うインナーローターの上記係合部と係合する操作部を備え、上記シャーシの上部より垂下されたガイド軸が挿通されて水平方向の移動が規制されるとともに、上記カートリッジホルダと摺動可能に狭持され、上記カートリッジホルダとともに上記記録媒体カートリッジが水平移動されると上記カートリッジホルダ内を摺動して、上記記録媒体カートリッジのインナーローターを回転操作し上記記録及び/又は再生用開口部の開閉を行うラック部材と、
    上記カートリッジホルダに設けられ、上記ラック部材の操作部を上記カートリッジホルダに保持された上記記録媒体カートリッジの上記係合部側に付勢する付勢部材とを備えるカートリッジ開閉機構。
  2. 上記付勢部材は、棒状体を折り曲げ形成されてなり、一端を上記カートリッジホルダに係止され、上記カートリッジホルダに突設された押圧片に押圧されることにより他端を上記カートリッジの係合部側に付勢されることを特徴とする請求項1記載のカートリッジ開閉機構。
  3. 上記ラック部材の操作部は、上記インナーローターと係合する係合突起と、該インナーローターを回動させるギヤ列とを有し、
    上記インナーローターの係合部は、上記シャッタラックの係合突起と係合する係合凹部と、該シャッタラックのギヤ列と咬合するギヤ列とを有し、
    上記付勢部材は、上記カートリッジが搬送されることにより、上記ラック部材の上記係合突起及びギヤ列を、順次、上記インナーローターの係合凹部側及びギヤ列側に付勢していくことを特徴とする請求項1記載のカートリッジ開閉機構。
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