JP2004309769A - 映像表示デバイス、このデバイスの製造方法、プロジェクタ、及び光学装置 - Google Patents

映像表示デバイス、このデバイスの製造方法、プロジェクタ、及び光学装置 Download PDF

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Abstract

【課題】不要な光が所定方向へ投写されずに良好な投写像を得ることができる映像表示デバイス等を提供すること。
【解決手段】第1色光用光源部101RBと第2色光用光源部101Gと、変調領域104aと変調領域104aの周辺部に設けられている非変調領域104bとからなるティルトミラーデバイス104とを有し、第1色光用光源部101RBが点灯している場合は、非変調領域104b内の可動ミラー素子110は第1色光に対してOFF状態であり、第2色光用光源部101Gが点灯している場合は、非変調領域104b内の可動ミラー素子110は第2色光に対してOFF状態である。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、映像表示デバイス、このデバイスの製造方法、プロジェクタ、及び光学装置に関し、詳細にはティルトミラーデバイスを用いる映像表示デバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】
プロジェクタは、コンピュータ等の画像供給装置から供給された映像信号に応じて画像を表す光(投写光)を投写することにより、画像を表示する画像表示装置である。画像表示に寄与しない不要光は、投写像のコントラスト等の画質を劣化させるので除去する必要がある。プロジェクタにおいて、不要光を除去する方法が従来提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−122938号公報
【0004】
また、プロジェクタに使用される空間光変調装置の例としてティルトミラーデバイスがある。ティルトミラーデバイスは、高速応答化が容易であること、単板化により小型化が容易であること、経年劣化が少ないこと等の多くの利点を有している。このため、ティルトミラーデバイスは近年、数多く使用されている。ティルトミラーデバイスは複数の可動ミラー素子を有する。可動ミラー素子は、光源部からの光を投写する第1の反射位置(ON)と、廃棄する第2の反射位置(OFF)とを択一的に選択できる。
【0005】
また、近年、光源部として白色光源の代わりに、発光ダイオード(以下、「LED」という)又は半導体レーザ(以下、「LD」という)のような固体発光素子を用いることができる。この場合、映像の1フレーム間で、R光、G光、B光用の発光素子を順次点灯させてティルトミラーデバイスを照明する。これにより、スクリーン上にフルカラー像を投写している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、光源部とティルトミラーデバイスとを含めた光学系において、有効に扱える光束が存在する空間的な広がりを面積と立体角の積(エテンデュー、Geometrical Extent)として表すことができる。この面積と立体角の積は、光学系において保存される。従って、光源部の空間的な広がりが大きくなると、ティルトミラーデバイスで取り込むことができる角度が小さくなる。このため、光源部からの光束を有効に用いることが困難である。従って、固体発光素子からなる光源部をティルトミラーデバイスの投写方向に対して略対称的な2箇所の位置に設けることが考えられる。
【0007】
固体発光素子を上述の2箇所に配置する場合、光源部は、赤色光(以下、「R光」という。)又は青色光(以下、「B光」という。)を供給する第1色光用光源部と、緑色光(以下、「G光」という。)を供給する第2色光用光源部とから構成することができる。この構成の場合、可動ミラー素子が第1の反射位置のとき、第1色光用光源部からのR光、B光は投写方向に反射され、第2色光用光源部からのG光は廃棄する方向に反射される。また、可動ミラー素子が第2の反射位置のとき、第1色光用光源部からのR光、B光は廃棄する方向に反射され、第2色光用光源部からのG光は投写する方向に反射される。
【0008】
また、ティルトミラーデバイスは、映像信号に応じて入射光を変調する変調領域と、変調領域の周辺に設けられている非変調領域とを有する。可動ミラー素子は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)の技術により製造するため、変調領域と非変調領域との両方の領域に形成される場合が一般的である。映像表示デバイスの電源を初めにONにした場合、第1色光用光源部が点灯し、第2色光用光源部は消灯している。この時、非変調領域の可動ミラー素子を第2の反射位置の状態にする。これにより、非変調領域に入射した第1色光用光源部からの光は、常に廃棄する方向へ反射される。
【0009】
次に、映像表示デバイスは、第1色光用光源部を消灯し、第2色光用光源部を点灯する。この場合、非変調領域における可動ミラー素子は第2の反射位置にあるため、G光を投写する方向(ON)へ反射してしまう。投写する方向にスクリーンが配置されている場合、R光、G光が映像表示デバイスに入射しているときは、非変調領域からの光はスクリーンに投写されない。これに対して、G光が映像表示デバイスに入射すると、非変調領域の可動ミラー素子は第2の反射位置にあるために、スクリーンの方向へ投写されてしまう。通常、変調領域は、矩形形状である。このため、非変調領域は変調領域の周辺に額縁状に配置されている。従って、G光がティルトミラーデバイスに投写されると、スクリーンでは額縁状にG光が投写されてしまうという問題を生ずる。
【0010】
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであり、不要な光が所定方向へ投写されずに良好な投写像を得ることができる映像表示デバイス、この映像表示デバイスの製造方法、プロジェクタ、及び光学装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、第1の波長領域の第1色光を供給する第1色光用光源部と、前記第1の波長領域と異なる第2の波長領域の第2色光を供給する第2色光用光源部と、第1の反射位置と第2の反射位置とを択一的に選択可能な複数の可動ミラー素子を有するティルトミラーデバイスとを有し、前記ティルトミラーデバイスは、前記第1色光用光源部及び前記第2色光用光源部からの光を映像信号に応じて変調する変調領域と、前記変調領域の周辺部に設けられている非変調領域とからなり、前記第1色光用光源部は、前記可動ミラー素子が前記第1の反射位置のときに前記第1色光が所定方向へ反射され、前記可動ミラー素子が前記第2の反射位置のときに前記第1色光が前記所定方向とは異なる方向へ反射されるように設けられ、前記第2色光用光源部は、前記可動ミラー素子が前記第2の反射位置のときに前記第2色光が前記所定方向へ反射され、前記可動ミラー素子が前記第1の反射位置のときに前記第2色光が前記所定方向とは異なる方向へ反射されるように設けられ、前記第1色光用光源部が点灯している場合は、前記非変調領域内の前記可動ミラー素子は前記第2の反射位置の状態であり、前記第2色光用光源部が点灯している場合は、前記非変調領域内の前記可動ミラー素子は前記第1の反射位置の状態であることを特徴とする映像表示デバイスを提供できる。これにより、第1色光用光源部と第2色光用光源部とが順次切り換わって点灯した場合でも、非変調領域へ入射した光は投写される所定方向へ反射されることはない。このため、不要な光が所定方向へ投写されずに良好な投写像の映像表示デバイスを得ることができる。
【0012】
また、本発明の好ましい態様によれば、前記可動ミラー素子は所定回動軸の周りに回動可能であり、前記可動ミラー素子を、映像信号に応じて、前記第1の反射位置と、前記第1の反射位置とは前記所定軸を中心に略対称な前記第2の反射位置とに駆動するティルトミラーデバイス駆動部をさらに有し、前記変調領域内に設けられている前記可動ミラー素子の前記所定回動軸に沿った方向と、前記非変調領域内に設けられている前記可動ミラー素子の前記所定回動軸に沿った方向とは略垂直であることが望ましい。これにより、第1色光用光源部と第2色光用光源部とが順次切り換わって点灯した場合でも、非変調領域へ入射した光は、反射される方向が所定方向と略垂直方向である。このため、不要な光が所定方向へ投写されずに良好な投写像の映像表示デバイスを得ることができる。
【0013】
また、本発明によれば、第1の波長領域の第1色光を供給する第1色光用光源部と、前記第1の波長領域と異なる第2の波長領域の第2色光を供給する第2色光用光源部と、第1の反射位置と第2の反射位置とを択一的に選択可能な複数の可動ミラー素子を有するティルトミラーデバイスとを有し、前記ティルトミラーデバイスは、前記第1色光用光源部及び前記第2色光用光源部からの光を映像信号に応じて変調する変調領域と、前記変調領域の周辺部に設けられている非変調領域とからなり、前記非変調領域は、前記第1色光用光源部及び前記第2色光用光源部からの光を吸収する無反射膜を有することを特徴とする映像表示デバイスを提供できる。これにより、非変調領域へ入射した光は、反射されることがない。この結果、第1色光用光源部及び第2色光用光源部の点灯いかんに関わらず、非変調領域からの光の反射を防止できる。従って、不要な光が所定方向へ投写されずに良好な投写像の映像表示デバイスを得ることができる。
【0014】
また、本発明の好ましい態様によれば、前記無反射膜は、光吸収体上に形成された誘電体多層膜であることが望ましい。これにより、第1色光用光源部又は第2色光用光源部からの光が非変調領域から投写方向へ反射することを防止できる。
【0015】
また、本発明の好ましい態様によれば、前記無反射膜は、光吸収体上に形成された複数の突起部であり、前記突起部同士の間隔は、前記第1色光及び前記第2色光の波長よりも小さいことが望ましい。これにより、非変調領域に入射した光は、複数の突起部間において強度が減衰、吸収される。この結果、第1色光用光源部又は第2色光用光源部からの光が非変調領域から投写方向へ反射することを防止できる。
【0016】
また、本発明の好ましい態様によれば、前記無反射膜は、金属体上に形成された複数の突起部であり、前記突起部同士の間隔は、前記第1色光及び前記第2色光の波長の半分以下の長さであり、前記突起部の高さは、前記波長の半分よりも大きい高さであることが望ましい。これにより、非変調領域に入射した光は、金属体上の複数の突起部間において強度が減衰、吸収される。この結果、第1色光用光源部又は第2色光用光源部からの光が非変調領域から投写方向へ反射することを防止できる。
【0017】
また、本発明によれば、第1の波長領域の第1色光を供給する第1色光用光源部と、前記第1の波長領域と異なる第2の波長領域の第2色光を供給する第2色光用光源部と、少なくとも基準面に対して反射面が傾いている第1の反射位置と第2の反射位置とを択一的に選択可能な複数の可動ミラー素子を有するティルトミラーデバイスとを有し、前記ティルトミラーデバイスは、前記第1色光用光源部及び前記第2色光用光源部からの光を映像信号に応じて変調する変調領域と、前記変調領域の周辺部に設けられている非変調領域とからなり、前記第1色光用光源部は、前記可動ミラー素子が前記第1の反射位置のときに前記第1色光が所定方向へ反射され、前記可動ミラー素子が前記第2の反射位置のときに前記第1色光が前記所定方向とは異なる方向へ反射されるように設けられ、前記第2色光用光源部は、前記可動ミラー素子が前記第2の反射位置のときに前記第2色光が前記所定方向へ反射され、前記可動ミラー素子が前記第1の反射位置のときに前記第2色光が前記所定方向とは異なる方向へ反射されるように設けられ、前記第1色光用光源部が点灯している場合、又は前記第2色光用光源部が点灯している場合、前記非変調領域内の前記可動ミラー素子は前記第1の反射位置及び前記第2の反射位置とは異なる位置である前記基準面に対して略平行な反射位置の状態であることを特徴とする映像表示デバイスを提供できる。非変調領域の可動ミラー素子を基準面に対して略平行な反射位置の状態にした場合、第1色光用光源部及び第2色光用光源部からの光が、非変調領域から投写される所定方向へ反射されることを低減できる。このため、不要な光が所定方向へ投写されずに良好な投写像の映像表示デバイスを得ることができる。
【0018】
また、本発明によれば、第1の波長領域の第1色光を供給する第1色光用光源部と、前記第1の波長領域と異なる第2の波長領域の第2色光を供給する第2色光用光源部と、基準面に対して反射面が傾いている第1の反射位置と第2の反射位置とを択一的に選択可能な複数の可動ミラー素子を有するティルトミラーデバイスとを有し、前記ティルトミラーデバイスは、前記第1色光用光源部及び前記第2色光用光源部からの光を映像信号に応じて変調する変調領域と、前記変調領域の周辺部に設けられている非変調領域とからなり、前記第1色光用光源部は、前記可動ミラー素子が前記第1の反射位置のときに前記第1色光が所定方向へ反射され、前記可動ミラー素子が前記第2の反射位置のときに前記第1色光が前記所定方向とは異なる方向へ反射されるように設けられ、前記第2色光用光源部は、前記可動ミラー素子が前記第2の反射位置のときに前記第2色光が前記所定方向へ反射され、前記可動ミラー素子が前記第1の反射位置のときに前記第2色光が前記所定方向とは異なる方向へ反射されるように設けられ、前記非変調領域は、前記基準面に略平行な反射面で構成されていることを特徴とする映像表示デバイスを提供できる。非変調領域を基準面に略平行な反射面で構成した場合、第1色光用光源部及び第2色光用光源部からの光が、非変調領域から投写される所定方向へ反射されることを低減できる。このため、不要な光が所定方向へ投写されずに良好な投写像の映像表示デバイスを得ることができる。
【0019】
また、本発明によれば、上述の映像表示デバイスと、映像表示デバイスに表示された映像を投写する投写レンズとを有することを特徴とするプロジェクタを提供できる。これにより、不要な光が投写されることが防止され、良好な投写像を得ることができる。さらに、上述の映像表示デバイスと、映像表示デバイスに表示された映像を結像する結像レンズとを有することを特徴とする光学装置を提供できる。これにより、不要な光が結像されることが防止され、良好な像を得ることができる。
【0020】
また、本発明によれば、基板上の変調領域と、前記変調領域の周辺に設けられている非変調領域とに第1電極部を形成する工程と、前記変調領域の前記第1電極部上に第1犠牲層を形成する工程と、前記非変調領域の前記第1電極部上と、前記変調領域の前記第1犠牲層上とに第2電極部を形成する工程と、前記変調領域の前記第2電極部上に第2犠牲層を形成する工程と、前記非変調領域の前記第2電極部上と、前記変調領域の前記第2犠牲層上とに反射ミラー部を形成する工程と、前記非変調領域の前記反射ミラー部上と、前記変調領域の前記反射ミラー部上とにレジスト層を形成する工程と、前記非変調領域の前記レジスト層上に光源部からの光の波長よりも小さい間隔でパターンニングする工程と、前記非変調領域の前記第1電極部と、前記第2電極部と、前記反射ミラー部とをエッチングする工程と、前記変調領域の前記第1犠牲層と前記第2犠牲層とをエッチングする工程とからなる映像表示デバイスの製造方法を提供できる。これにより、変調領域に反射ミラー部を形成するとともに、非変調領域に光源部からの光の波長よりも小さい間隔の突起部を形成できる。このため、非変調領域へ入射した光は、反射されることがない。この結果、第1色光用光源部及び第2色光用光源部の点灯いかんに関わらず、非変調領域からの光の反射を防止できる。従って、不要な光が所定方向へ投写されずに良好な投写像の映像表示デバイスを得ることができる。
【0021】
また、本発明によれば、基板上の変調領域に第1電極部を形成する工程と、前記変調領域の前記第1電極部上に第1犠牲層を形成する工程と、前記変調領域の前記第1犠牲層上に第2電極部を形成する工程と、前記変調領域の前記第2電極部上に第2犠牲層を形成する工程と、前記変調領域の前記第2犠牲層上に反射ミラー部を形成する工程と、前記変調領域の前記反射ミラー部上と、前記変調領域の周辺に設けられている非変調領域とにレジスト層を形成する工程と、前記非変調領域の前記レジスト層上に光源部からの光の波長よりも小さい間隔でパターンニングする工程と、前記非変調領域の前記基板をエッチングする工程と、前記変調領域の前記第1犠牲層と前記第2犠牲層とをエッチングする工程とからなる映像表示デバイスの製造方法を提供できる。これにより、非変調領域の基板自体に光源部からの光の波長よりも小さい間隔の突起部を形成できる。このため、非変調領域へ入射した光は、反射されることがない。この結果、第1色光用光源部及び第2色光用光源部の点灯いかんに関わらず、非変調領域からの光の反射を防止できる。従って、不要な光が所定方向へ投写されずに良好な投写像の映像表示デバイスを得ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る映像表示デバイス107を備えるプロジェクタ100の概略構成を示す図である。第1色光用光源部101RBは、第1の波長領域の第1色光であるR光及びB光を供給する。また、第1色光用光源部101RBは、複数のR光用固体発光素子102RとB光用固体発光素子102Bとから構成される。固体発光素子としては、LDやLED等を用いることができる。なお、第1色光用光源部101RBとして有機EL素子等を用いても良い。また、第2色光用光源部101Gは、第1の波長領域と異なる第2の波長領域の第2色光であるG光を供給する。第2色光用光源部101Gは、複数のG光用固体発光素子102Gから構成される。
【0023】
第1色光用光源部101RB又は第2色光用光源部101Gからの光は、照明レンズ103を介してティルトミラーデバイス104に入射する。ティルトミラーデバイス104の例として、テキサスインスツルメント社のDMDを用いることができる。照明レンズ103は両凸形状の正単レンズで構成されている。照明レンズ103は、各色光用光源部101RB、101Gの像を、後述する投写レンズ105の入射瞳の位置に形成させる。これにより、ティルトミラーデバイス104をケーラー照明することができる。ティルトミラーデバイス104は、第1色光用光源部101RB、第2色光用光源部101Gからの光を映像信号に応じて変調して射出する。変調された光は投写レンズ105を介してスクリーン106に投写される。ここで、駆動制御部120は、第1色光用光源部101RB、第2色光用光源部101G、及びティルトミラーデバイス104の駆動制御を行う。この駆動制御の詳細については後述する。
【0024】
次に、図2(a)、(b)に基づいて、映像信号に応じて第1色光用光源部101RB又は第2色光用光源部101Gからの光を変調する構成について説明する。図2(a)、(b)は、ティルトミラーデバイス104の構成の一部を拡大して示す図である。図2(a)は、第1色光用光源部101RBからのR光又はB光を変調する構成を示す図である。ティルトミラーデバイス104の表面には、第1の反射位置と第2の反射位置とを択一的に選択可能な複数の可動ミラー素子110が設けられている。可動ミラー素子110は、所定軸111の周りに回動可能である。基板PL上には、1つの可動ミラー素子110の周辺部近傍に2つの電極112a、112bが設けられている。さらに、ティルトミラーデバイス104は、第1色光用光源部101RB及び第2色光用光源部101Gからの光を映像信号に応じて変調する変調領域104aと、変調領域104aの周辺部に設けられている非変調領域104bとから構成されている。
【0025】
可動ミラー素子110が所定軸111を中心にして傾き、電極112aに当接している状態を第1の反射位置という。同様に、可動ミラー素子110が所定軸111を中心にして傾き、電極112bに当接している状態を第2の反射位置という。なお、可動ミラー素子110は、第1の反射位置と第2の反射位置とを択一的に選択可能である。従って、可動ミラー素子110は、第1の反射位置と第2の反射位置との間の中間位置を取ることは原則としてない。
【0026】
また、第1色光用光源部101RBは、可動ミラー素子110が第1の反射位置のときにR光又はB光が所定方向L1へ反射され、可動ミラー素子110が第2の反射位置のときにR光又はB光が所定方向L1とは異なる方向L2へ反射されるように設けられている。
【0027】
そして、駆動制御部120は、可動ミラー素子110を、映像信号に応じて、第1の反射位置と、第1の反射位置とは所定軸111を中心に略対称な第2の反射位置とに駆動する。図2(a)において、変調領域104aの可動ミラー素子110は、映像信号に応じて第1の反射位置又は第2の反射位置の状態である。これに対して、図2(a)の非変調領域104bの全ての可動ミラー素子110は、第1色光用光源部101RBが点灯している場合は、第2の反射位置の状態にある。この構成により、変調領域104aにおいて、R光又はB光を所定方向L1へ向かう光(ON)と、方向L2へ向かう光(OFF)とに変調できる。所定方向L1へ向かう光(ON)は、投写レンズ105の入射瞳へ入射する。
【0028】
次に、G光の変調について図2(b)に基づいて説明する。G光を供給する第2色光用光源部101Gは、可動ミラー素子110が第2の反射位置のときにG光が所定方向L1へ反射され、可動ミラー素子110が第1の反射位置のときにG光が所定方向L1とは異なる方向L3へ反射されるように設けられている。
【0029】
そして、駆動制御部120は、可動ミラー素子110を、映像信号に応じて、第1の反射位置と、第1の反射位置とは所定軸120を中心に略対称な第2の反射位置とに駆動する。図2(b)において、変調領域104aの可動ミラー素子110は、映像信号に応じて第1の反射位置又は第2の反射位置の状態である。これに対して、図2(b)の非変調領域104bの全ての可動ミラー素子110は、第2色光用光源部101Gが点灯している場合は、第1の反射位置の状態にある。この構成により、変調領域104aにおいて、G光を所定方向L1へ向かう光(ON)と、方向L3へ向かう光(OFF)とに変調できる。
【0030】
上記構成によれば、第1色光用光源部101RBと第2色光用光源部101Gとが後述するタイミングで順次切り換わって点灯した場合でも、非変調領域104bへ入射した光は投写される所定方向L1へ反射されることはない。このため、不要な光が、所定方向L1へ反射されない。この結果、不要な光が投写レンズ105の入射瞳へ入射しないために良好な投写像を得ることができる。
【0031】
次に、フルカラー映像を得るためのR光用固体発光素子102RとG光用固体発光素子102GとB光用固体発光素子102Bとを点灯させる時間とタイミングについて説明する。R光とG光とB光とにより白色を得るためには、G光の光束量を全体の60%から80%程度にする必要がある。
【0032】
図3(a)は、点灯時間とそのタイミングを示す図である。光源駆動部の機能も兼用する駆動制御部120は、R光用固体発光素子102RとG光用固体発光素子102GとB光用固体発光素子102Bとを順次切り換えて点灯させる。また、表示される映像の1フレーム内において各色発光素子の点灯時間を異ならせる。これにより、各色光の光束量を任意に設定できる。
【0033】
白色を得るためには、G光の光束量を全体の60%から80%程度にする必要がある。このため、G光用固体発光素子102Gの点灯時間GTを、R光用固体発光素子102Rの点灯時間RTとB光用固体発光素子102Bの点灯時間BTよりも長くする。また、駆動制御部120は、R光又はB光を所定方向L1へ導くためにR光用固体発光素子102R又はB光用固体発光素子102Bが点灯しているときに、変調領域104aの可動ミラー素子110を第1の反射位置に駆動する。同時に、駆動制御部120は、非変調領域104bの可動ミラー素子110を第2の反射位置に駆動する。さらに、駆動制御部120は、G光を所定方向L1へ導くためにG光用固体発光素子102Gが点灯しているときに、変調領域104aの可動ミラー素子110を第2の反射位置に駆動する。同時に、駆動制御部120は、非変調領域104bの可動ミラー素子110を第1の反射位置に駆動する。
【0034】
即ち、R光又はB光を所定方向L1へ導くときの可動ミラー素子110の反射位置(第1の反射位置)と、G光を所定方向L1へ導くときの可動ミラー素子110の反射位置(第2の反射位置)とは反対の位置状態である。このため、図2(a)の駆動極性反転時間に示すように、可動ミラー素子110のための駆動極性は、G光用固体発光素子102Gと、R光用固体発光素子102R又はB光用固体発光素子102Bとで反転させている。
【0035】
次に、図3(b)を用いて、光源部の点灯時間の変形例を説明する。R光用固体発光素子102RとG光用固体発光素子102GとB光用固体発光素子102Bとの数量がそれぞれ略同じ場合について考える。この場合、各色の光源部の空間的な広がりは略同程度である。しかしながら、上述のように白色を得るためには、G光の光束量を全体の60%から80%程度にする必要がある。このため、G光用固体発光素子102Gを他の発光素子よりも長く点灯させてG光の階調表現時間GKを、R光階調表現時間RK及びB光階調表現時間BKよりも長くする。階調表現時間とは、空間光変調装置(ティルトミラーデバイス)が、画像信号に応じて色光の強度(階調)を実現するために必要な時間期間である。この場合、映像の階調をnビット(nは正の整数)で表現すると、G光階調表現時間GKの単位ビットの長さとR光又はB光の階調表現時間RK、BKの単位ビットの長さとは異なる。
【0036】
また、駆動制御部120は、G光用固体発光素子102Gを駆動するときのG光用光源駆動クロック信号の周波数と、R光用固体発光素子102R又はB光用固体発光素子102Bを駆動するときのR光又はB光用光源駆動クロック信号の周波数とを異ならせることができる。さらに好ましくは、G光用光源駆動クロック信号と、R光又はB光用光源駆動クロック信号とは、さらに両信号に共通の周波数の単位クロック信号を有することが望ましい。また、各色用固体発光素子の数量配分に応じて、各色用固体発光素子の点灯時間を適宜長くすること、短くすること、又は同一にすることもできる。
【0037】
本実施形態の変形例を図10(a)、(b)に基づいて説明する。図10(a)、(b)で示すように、可動ミラー素子110が第1の反射位置と第2の反射位置とにある場合、可動ミラー素子110の反射面は基準面1000に対して傾いている。基準面1000としてティルトミラーデバイス104のべース面を用いる。本変形例では、第1色光用光源部101RBが点灯している場合、又は第2色光用光源部101Gが点灯している場合、非変調領域104b内の可動ミラー素子110の電極112a、112bに電圧を印加しない。電極112a、112bに電圧を印加しないと、可動ミラー素子110は、第1の反射位置及び第2の反射位置とは異なる位置である基準面1000に対して略平行な反射位置の状態となる。このように、本変形例では、非変調領域104b内の可動ミラー素子110は、第1の位置状態及び第2の位置状態に加えて、基準面1000に対して略平行な第3の反射位置の状態をとることができる。
【0038】
図10(a)、(b)から明らかなように、非変調領域104bの可動ミラー素子110を基準面1000に対して略平行な反射位置の状態にした場合、第1色光用光源部101RB及び第2色光用光源部101Gからの光が、非変調領域104bから投写される所定方向へ反射される光量を低減できる。このため、不要な光が所定方向へ投写されずに良好な投写像の映像表示デバイスを得ることができる。
【0039】
次に、図11(a)、(b)に基づいてさらに他の変形例を説明する。図11(a)、(b)に示す他の変形例では、非変調領域104bは、基準面1000に略平行な反射面1100で構成されている。非変調領域104bを基準面1000に略平行な反射面1100で構成した場合、第1色光用光源部101RB及び第2色光用光源部101Gからの光が、非変調領域104bから投写される所定方向へ反射されることを低減できる。このため、不要な光が所定方向へ投写されずに良好な投写像の映像表示デバイスを得ることができる。
【0040】
(第2実施形態)
図4は、本発明の第2実施形態に係る映像表示デバイス204を所定方向L1から見た概略構成を示す。上記第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。図4において、可動ミラー素子110は、変調領域104a上の一部と、非変調領域104b上の一部とを示し、その他の可動ミラー素子の図示を省略している。また、各可動ミラー素子110内に示されている矢印は、可動ミラー素子が傾いて動く方向、即ちスイッチング方向を示している。
【0041】
本実施形態において、ティルトミラーデバイス駆動部の機能を兼用する駆動制御部120は、可動ミラー素子110を、映像信号に応じて、第1の反射位置と、第1の反射位置とは所定軸111aを中心に略対称な第2の反射位置とに駆動する。ここで、変調領域104a内に設けられている可動ミラー素子110の所定回動軸111aに沿った方向と、非変調領域104b内に設けられている可動ミラー素子110の所定回動軸111bに沿った方向とは略垂直である。MEMS技術を用いることで所定回動軸111a、111bの方向が異なる可動ミラー素子110を容易に製造することができる。これにより、第1色光用光源部101RBと第2色光用光源部101Gとが順次切り換わって点灯した場合でも、非変調領域104bへ入射した光は、投写レンズ105の入射瞳へ入射する所定方向へ反射されることはない。このため、不要な光が所定方向へ投写されずに良好な投写像を得ることができる。なお、非変調領域104bの可動ミラー素子110は、第1の反射位置及び第2の反射位置とのいずれか一方の反射位置状態を維持するように駆動させても良い。非変調領域104bにおいては、可動ミラー素子110により所定方向L1とは異なった方向へ反射される。このため、非変調領域104b内の可動ミラー素子110は、第1の反射位置及び第2の反射位置とのいずれか一方の反射位置状態を維持する状態でも、不要な光が所定方向へ投写されずに良好な投写像を得ることができる。
【0042】
(第3実施形態)
図5は、本発明の第3実施形態に係る映像表示デバイス504を所定方向L1(図2)から見た概略構成を示す。上記第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。上記第1実施形態及び第2実施形態では、非変調領域104bにも可動ミラー素子110が形成されているのに対し、本実施形態では非変調領域104bに各色光用光源部101RB、101Gからの光を吸収する無反射膜501が形成されている点で異なる。非変調領域104bに無反射膜501を形成することで、非変調領域104bへ入射した光は、反射されることがない。この結果、第1色光用光源部101RB及び第2色光用光源部101Gの点灯いかんに関わらず、非変調領域からの光の反射を防止できる。従って、不要な光が所定方向L1へ投写されずに良好な投写像の映像表示デバイスを得ることができる。
【0043】
次に、無反射膜501の構成例を述べる。無反射膜501は、シリコン等の光吸収体上に形成された誘電体多層膜であることが望ましい。これにより、第1色光用光源部101RB又は第2色光用光源部101Gからの光が非変調領域104bから投写方向へ反射することを防止できる。また、無反射膜501は、光吸収体上に形成された複数の突起部で構成することもできる。図6(c)に無反射膜501を構成する突起部520の断面構成図を示す。突起部520同士の間隔dは、第1色光であるR光又はB光、及び第2色光であるG光の波長よりも小さいことが望ましい。間隔dは、例えば200〜250nm以下とすることができる。また、高さhは、間隔dの2倍程度が好ましい。これにより、非変調領域104bに入射した光は、複数の突起部520間において入射光の強度が減衰、吸収される。この結果、第1色光用光源部110RB又は第2色光用光源部110Gからの光が非変調領域104bから所定方向L1へ反射することを防止できる。
【0044】
無反射膜501を構成する突起部520の製造手順を図6(a)、(b)、(c)を用いて説明する。図6(a)において、シリコン等からなる光吸収体504a上にレジスト層510を形成する。図6(b)において、レジスト層510を間隔dでパターンニングする。そして、図6(c)において、エッチング処理することで突起部520を形成する。ここで、突起部520の高さhは、例えば300nm程度とすることができる。
【0045】
また、無反射膜501の他の構成例としては、金属体上に形成された複数の突起部520であり、突起部同士の間隔dは、R光、B光及びG光の波長の半分以下の長さであり、突起部520の高さhは、波長の半分よりも大きい高さであることが望ましい。例えば、間隔dは250nm以下、また高さhは間隔dの2倍程度以上とすることができる。このように、シリコン等の光吸収体に限られず、例えばニッケル、チタン、アルミニュウム等の金属体上に突起部520を構成できる。この構成によっても、非変調領域104bに入射した光は、金属体上の複数の突起部520間においてその強度が減衰、吸収される。この結果、第1色光用光源部110RB又は第2色光用光源部110Gからの光が非変調領域104bから所定方向L1へ反射することを防止できる。なお、上記第1実施形態に示すプロジェクタ100において、上記第2実施形態及び本実施形態に係る映像表示デバイス204、504を用いることができることはいうまでもない。
【0046】
(第4実施形態)
図7(a)〜(f)は、本発明の第4実施形態に係る映像表示デバイスの製造方法の手順を示す。本実施形態では、MEMS技術を用いて、基板601上の変調領域104aに可動ミラー素子を、非変調領域104bに無反射膜である突起部構造を形成する。図7(a)において、基板601上の変調領域104aと非変調領域104bとに第1電極部602を形成する。また、変調領域104aの第1電極部602上に第1犠牲層603を形成する。そして、第1犠牲層603にパターンニングを行うことで、所定部分の第1犠牲層603を除去する。
【0047】
図7(b)において、非変調領域104bの第1電極部602上と、変調領域104aの第1犠牲層603上とに第2電極部604を形成する。また、変調領域104aの第2電極部604上に第2犠牲層605を形成する。そして、第2犠牲層605の中央部をパターンニングすることで、該中央部の第2犠牲層605を除去する。
【0048】
図7(c)において、非変調領域104bの第2電極部604上と、変調領域104aの第2犠牲層605上とに金属膜で反射ミラー部606を形成する。次に、図7(d)において、非変調領域104bの反射ミラー部606上と、変調領域104aの反射ミラー部606上とにレジスト層607を形成する。次に、非変調領域104bのレジスト層607上に、光源部からの光の波長よりも小さい間隔dでパターンニングして、レジスト層607の一部を除去する。
【0049】
図7(e)において、非変調領域104bの第1電極部602と、第2電極部604と、反射ミラー部606とをエッチングする。また、レジスト層607を除去する。そして、最後に、図7(f)において、変調領域104aの第1犠牲層603と第2犠牲層605とをエッチングする。これにより、変調領域104aに反射ミラー部606を形成するとともに、非変調領域104bに光源部からの光の波長よりも小さい間隔dの突起部を形成できる。このため、非変調領域104bへ入射した光は、吸収されて反射されることがない。この結果、第1色光用光源部101RB及び第2色光用光源部101Gの点灯いかんに関わらず、非変調領域104bからの光の反射を防止できる。従って、不要な光が所定方向L1(図2)へ投写されずに良好な投写像の映像表示デバイスを得ることができる。
【0050】
(第5実施形態)
図8(a)〜(c)は、本発明の第5実施形態に係る映像表示デバイスの製造方法の手順を示す。本実施形態は、シリコン基板701に直接突起部構造を形成する点が上記第4実施形態と異なる。上記第4実施形態と同一の手順、部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。シリコン基板701の変調領域104a上に反射ミラー部606を形成するまでの手順は上記第4実施形態と同一である。本実施形態では、図8(a)において、変調領域104aの反射ミラー部606上と、非変調領域104bとにレジスト層702を形成する。次に、非変調領域104bのレジスト層702上に光源部からの光の波長よりも小さい間隔dでパターンニングして、レジスト層702の一部を除去する。図8(b)において、非変調領域104bのシリコン基板701をエッチングする。その後、レジスト層702を除去する。図8(c)において、変調領域104aの第1犠牲層603と第2犠牲層605とをエッチングして除去する。この手順により、シリコン基板701の非変調領域104bに突起部構造を形成できる。ここで、好ましくは、突起部の間隔dは250nm以下、高さは200nm以上であることが望ましい。これにより、非変調領域104bへ入射した光は、反射されることがない。この結果、第1色光用光源部101RB及び第2色光用光源部101Gの点灯いかんに関わらず、非変調領域104bからの光の反射を防止できる。従って、不要な光が所定方向L1へ投写されずに良好な投写像の映像表示デバイスを得ることができる。
このように、上記各実施形態に係る映像表示デバイスによれば、投写上のコントラストの向上を図れる。また、余分な電力を消費せずに非変調領域104bからの迷光を低減できる。
【0051】
(第6実施形態)
図9は、本発明の第6実施形態に係るプリンタ900の概略構成を示す図である。上記第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。上記第1実施形態で示した第1色光用光源部101RB(本図では簡略のため一方のみ図示し、他方第2色光用光源部101Gを略す)からの光は、ティルトミラーデバイス104に入射する。ティルトミラーデバイス104により反射された光は、結像レンズ901により印画紙片P上に結像する。なお、結像レンズ901と印画紙片Pとの間には光路を折り曲げるための反射ミラー902が設けられている。
【0052】
ティルトミラーデバイス104であるDMDは、例えば16μm四方の微小ミラー(可動ミラー素子)を1μm間隔で2次元的に基板状に配列した素子であり、各微小ミラーをそれぞれ回転制御することにより、各微小ミラーに対応する領域のオン/オフを制御するものである。本実施形態の場合、光源部101RBからの光を結像レンズ901方向に反射するようにティルトミラーデバイス104の微小ミラーを制御することにより、当該微小ミラーに対応する印画紙片P上の微小領域が露光される。
【0053】
一方、光源部101RBからの光を結像レンズ901方向以外の方向に反射するようにティルトミラーデバイス104の微小ミラーを制御することにより、当該微小ミラーに対応する印画紙片P上の微小領域は露光されない。このような制御を個々の微小ミラーについて行うことにより、印画紙片P上の所定領域903にドットによる画像が露光される(潜像が形成される)。
【0054】
ティルトミラーデバイス104は、印画紙片Pの搬送方向に直交する方向の複数の走査線を同時に露光可能なように、微小ミラーが2次元的に配列されており、例えば192走査線分のミラーアレイとして構成されている。また、光源部101RB、101Gは時系列に各色光を供給する。従って、ティルトミラーデバイス104には、一定時間ごとにR、G、Bの光が順に入射する。印画紙片Pは、矢印A方向に連続的に搬送されている。そして、ティルトミラーデバイス104は、時系列的に照明されるR光、G光、B光を印画紙片P上にカラー画像を形成するように反射し、露光させる。これにより、印画紙片P上にフルカラー像を得ることができる。なお、印画紙に露光するタイプのプリンタの動作の詳細に関しては、例えば特開2001−133895号公報に記載されている。また、本実施形態においては、上記第1実施形態、第2実施形態、及び第3実施形態のいずれかの映像表示デバイスを用いることができる。
【0055】
なお、本発明に係る光学装置の例として印画紙に露光するプリンタを用いて説明したが、プリンタに限られるものではない。明るく、均一な照度分布の照明光を必要とする光学装置であれば容易に本発明を適用することができる。例えば、本発明は、スキャナ、プリンタ、光スイッチング素子、空間光変調装置などにも効果的に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る映像表示デバイスを備えるプロジェクタの概略構成を示す図。
【図2】上記第1実施形態の映像表示デバイスの概略構成を示す図。
【図3】映像表示デバイスの点灯タイミングを示す図。
【図4】第2実施形態に係る映像表示デバイスの概略構成を示す図。
【図5】第3実施形態に係る映像表示デバイスの概略構成を示す図。
【図6】上記第3実施形態に係る映像表示デバイスの変形例の概略構成を示す図。
【図7】第4実施形態に係る映像表示デバイスの製造方法の手順を示す図。
【図8】第5実施形態に係る映像表示デバイスの製造方法の手順を示す図。
【図9】第6実施形態に係る光学装置の概略構成を示す図。
【図10】上記第1実施形態の映像表示デバイスの変形例を示す図。
【図11】上記第1実施形態の映像表示デバイスの他の変形例を示す図。
【符号の説明】
100 プロジェクタ、101RB 第1色光用光源部、101G 第2色光用光源部、102R R光用固体発光素子、102B B光用固体発光素子、102G G光用固体発光素子、103 照明レンズ、104 ティルトミラーデバイス、104b 非変調領域、104a 変調領域、105 投写レンズ、106 スクリーン、110 可動ミラー素子、111a 所定回動軸、111b 所定回動軸、112a 電極、112b 電極、120 駆動制御部、204 映像表示デバイス、501 無反射膜、504 映像表示デバイス、504a 光吸収体、510 レジスト層、520 突起部、601 基板、602 第1電極部、603 第1犠牲層、604 第2電極部、605 第2犠牲層、606 反射ミラー部、607 レジスト層、701 シリコン基板、702 レジスト層、900 プリンタ、901 結像レンズ、902 反射ミラー、903所定領域、1000 基準面、1100 反射面

Claims (12)

  1. 第1の波長領域の第1色光を供給する第1色光用光源部と、前記第1の波長領域と異なる第2の波長領域の第2色光を供給する第2色光用光源部と、
    第1の反射位置と第2の反射位置とを択一的に選択可能な複数の可動ミラー素子を有するティルトミラーデバイスとを有し、
    前記ティルトミラーデバイスは、前記第1色光用光源部及び前記第2色光用光源部からの光を映像信号に応じて変調する変調領域と、前記変調領域の周辺部に設けられている非変調領域とからなり、
    前記第1色光用光源部は、前記可動ミラー素子が前記第1の反射位置のときに前記第1色光が所定方向へ反射され、前記可動ミラー素子が前記第2の反射位置のときに前記第1色光が前記所定方向とは異なる方向へ反射されるように設けられ、
    前記第2色光用光源部は、前記可動ミラー素子が前記第2の反射位置のときに前記第2色光が前記所定方向へ反射され、前記可動ミラー素子が前記第1の反射位置のときに前記第2色光が前記所定方向とは異なる方向へ反射されるように設けられ、
    前記第1色光用光源部が点灯している場合は、前記非変調領域内の前記可動ミラー素子は前記第2の反射位置の状態であり、前記第2色光用光源部が点灯している場合は、前記非変調領域内の前記可動ミラー素子は前記第1の反射位置の状態であることを特徴とする映像表示デバイス。
  2. 前記可動ミラー素子は所定回動軸の周りに回動可能であり、
    前記可動ミラー素子を、映像信号に応じて、前記第1の反射位置と、前記第1の反射位置とは前記所定回動軸を中心に略対称な前記第2の反射位置とに駆動するティルトミラーデバイス駆動部をさらに有し、
    前記変調領域内に設けられている前記可動ミラー素子の前記所定回動軸に沿った方向と、前記非変調領域内に設けられている前記可動ミラー素子の前記所定回動軸に沿った方向とは略垂直であることを特徴とする請求項1に記載の映像表示デバイス。
  3. 第1の波長領域の第1色光を供給する第1色光用光源部と、前記第1の波長領域と異なる第2の波長領域の第2色光を供給する第2色光用光源部と、
    第1の反射位置と第2の反射位置とを択一的に選択可能な複数の可動ミラー素子を有するティルトミラーデバイスとを有し、
    前記ティルトミラーデバイスは、前記第1色光用光源部及び前記第2色光用光源部からの光を映像信号に応じて変調する変調領域と、前記変調領域の周辺部に設けられている非変調領域とからなり、
    前記非変調領域は、前記第1色光用光源部及び前記第2色光用光源部からの光を吸収する無反射膜を有することを特徴とする映像表示デバイス。
  4. 前記無反射膜は、光吸収体上に形成された誘電体多層膜であることを特徴とする請求項3に記載の映像表示デバイス。
  5. 前記無反射膜は、光吸収体上に形成された複数の突起部であり、
    前記突起部同士の間隔は、前記第1色光及び前記第2色光の波長よりも小さいことを特徴とする請求項3に記載の映像表示デバイス。
  6. 前記無反射膜は、金属体上に形成された複数の突起部であり、
    前記突起部同士の間隔は、前記第1色光及び前記第2色光の波長の半分以下の長さであり、前記突起部の高さは、前記波長の半分よりも大きい高さであることを特徴とする請求項3に記載の映像表示デバイス。
  7. 第1の波長領域の第1色光を供給する第1色光用光源部と、前記第1の波長領域と異なる第2の波長領域の第2色光を供給する第2色光用光源部と、
    少なくとも基準面に対して反射面が傾いている第1の反射位置と第2の反射位置とを択一的に選択可能な複数の可動ミラー素子を有するティルトミラーデバイスとを有し、
    前記ティルトミラーデバイスは、前記第1色光用光源部及び前記第2色光用光源部からの光を映像信号に応じて変調する変調領域と、前記変調領域の周辺部に設けられている非変調領域とからなり、
    前記第1色光用光源部は、前記可動ミラー素子が前記第1の反射位置のときに前記第1色光が所定方向へ反射され、前記可動ミラー素子が前記第2の反射位置のときに前記第1色光が前記所定方向とは異なる方向へ反射されるように設けられ、
    前記第2色光用光源部は、前記可動ミラー素子が前記第2の反射位置のときに前記第2色光が前記所定方向へ反射され、前記可動ミラー素子が前記第1の反射位置のときに前記第2色光が前記所定方向とは異なる方向へ反射されるように設けられ、
    前記第1色光用光源部が点灯している場合、又は前記第2色光用光源部が点灯している場合、前記非変調領域内の前記可動ミラー素子は前記第1の反射位置及び前記第2の反射位置とは異なる位置である前記基準面に対して略平行な反射位置の状態であることを特徴とする映像表示デバイス。
  8. 第1の波長領域の第1色光を供給する第1色光用光源部と、前記第1の波長領域と異なる第2の波長領域の第2色光を供給する第2色光用光源部と、
    基準面に対して反射面が傾いている第1の反射位置と第2の反射位置とを択一的に選択可能な複数の可動ミラー素子を有するティルトミラーデバイスとを有し、
    前記ティルトミラーデバイスは、前記第1色光用光源部及び前記第2色光用光源部からの光を映像信号に応じて変調する変調領域と、前記変調領域の周辺部に設けられている非変調領域とからなり、
    前記第1色光用光源部は、前記可動ミラー素子が前記第1の反射位置のときに前記第1色光が所定方向へ反射され、前記可動ミラー素子が前記第2の反射位置のときに前記第1色光が前記所定方向とは異なる方向へ反射されるように設けられ、
    前記第2色光用光源部は、前記可動ミラー素子が前記第2の反射位置のときに前記第2色光が前記所定方向へ反射され、前記可動ミラー素子が前記第1の反射位置のときに前記第2色光が前記所定方向とは異なる方向へ反射されるように設けられ、
    前記非変調領域は、前記基準面に略平行な反射面で構成されていることを特徴とする映像表示デバイス。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の映像表示デバイスと、
    前記映像表示デバイスに表示された映像を投写する投写レンズとを有することを特徴とするプロジェクタ。
  10. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の映像表示デバイスと、
    前記映像表示デバイスに表示された映像を結像する結像レンズとを有することを特徴とする光学装置。
  11. 基板上の変調領域と、前記変調領域の周辺に設けられている非変調領域とに第1電極部を形成する工程と、
    前記変調領域の前記第1電極部上に第1犠牲層を形成する工程と、
    前記非変調領域の前記第1電極部上と、前記変調領域の前記第1犠牲層上とに第2電極部を形成する工程と、
    前記変調領域の前記第2電極部上に第2犠牲層を形成する工程と、
    前記非変調領域の前記第2電極部上と、前記変調領域の前記第2犠牲層上とに反射ミラー部を形成する工程と、
    前記非変調領域の前記反射ミラー部上と、前記変調領域の前記反射ミラー部上とにレジスト層を形成する工程と、
    前記非変調領域の前記レジスト層上に光源部からの光の波長よりも小さい間隔でパターンニングする工程と、
    前記非変調領域の前記第1電極部と、前記第2電極部と、前記反射ミラー部とをエッチングする工程と、
    前記変調領域の前記第1犠牲層と前記第2犠牲層とをエッチングする工程とからなる映像表示デバイスの製造方法。
  12. 基板上の変調領域に第1電極部を形成する工程と、
    前記変調領域の前記第1電極部上に第1犠牲層を形成する工程と、
    前記変調領域の前記第1犠牲層上に第2電極部を形成する工程と、
    前記変調領域の前記第2電極部上に第2犠牲層を形成する工程と、
    前記変調領域の前記第2犠牲層上に反射ミラー部を形成する工程と、
    前記変調領域の前記反射ミラー部上と、前記変調領域の周辺に設けられている非変調領域とにレジスト層を形成する工程と、
    前記非変調領域の前記レジスト層上に光源部からの光の波長よりも小さい間隔でパターンニングする工程と、
    前記非変調領域の前記基板をエッチングする工程と、
    前記変調領域の前記第1犠牲層と前記第2犠牲層とをエッチングする工程とからなる映像表示デバイスの製造方法。
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