JP2004307547A - 被処理材料の表面改質方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】中空構造の外壁面と内壁面との一括表面処理、一枚の板材の表裏面の一括表面処理あるいは複数枚の板材の一括表面処理が可能な表面処理方法を提供すること。
【解決手段】フォトンを透過するか、フォトンを一旦吸収した後、波長シフトを起こしてエネルギーの異なるフォトンを放射する材料からなる被処理材料を用い、この被処理材料と媒介材料との接触界面の複数を各面が対向して位置するように並列配置し、この並列配置の最初の接触界面にフォトンを照射することで、各接触界面にある被処理材料の表面改質処理を一括して行う。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は固体材料表面を処理する方法および、該方法により処理された被処理材料に関するものである。特に、炭素原子と水素原子の一重結合基を有するポリマーを含有する固体材料表面をフォトンの照射面とフォトンの透過出射面に化学反応場条件を生成し、フォトンの入射する表面と出射する裏面を同時に処理する方法および、該方法により処理された被処理材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プラスチック材料は一般に化学的に不活性であり、直接印刷したり、接着したりすることが難しい材料が多い。これらの材料表面をプラズマやイオンを照射して、表面に傷をつける物理的改質法、あるいは化学的改質法、例えば、ポリオレフィン、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ポリエーテル、ポリアセタール、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS樹脂)、メチル・パンテン樹脂、塩素化ポリエーテルなどを、硫酸とクロム酸アルカリ混液で処理する方法や、ポリイミドなどをNaOH水で処理する方法が知られている。官能基を置換する改質方法としては、グラフト重合法がある。この方法は1本のポリマー分子に他種のポリマーを枝のように結合させるものである。
【0003】
しかし、上記3つのいずれの方法でも現存するプラスチック材料表面の特定箇所に選択的に特定官能基を置換することはできない。
【0004】
そこで、従来、特開平6−340759号公報(特許文献1)には、C−H結合を有するプラスチック材料を励起光により改質する方法であって、水素原子との結合エネルギーが80.6kcal/mol以上の第1の原子と、この第1の原子との結合エネルギーが励起光の光エネルギーよりも小さな第2の原子または原子団とを含む化合物または混合物の雰囲気中で、プラスチック材料と化合物または混合物との界面に直接または間接的に光子エネルギーが80.6kcal以上の紫外光を照射し、これによりプラスチック材料から第1の原子を介して脱水素すると同時に、第2の原子または原子団で置換する構成が記載されている。
【0005】
この公報の発明は、プラスチック材料表面に選択的に種々の官能基を置換し得る方法を提供することで、本来プラスチック材料が持っている固有の性質は生かしたまま、必要箇所のみに機能性を発現させることができるようにすることを目的としている。
【0006】
一般に側鎖に水素結合(C−H)を有するプラスチック材料は多いため、そこで脱水素を行なう為に原子と官能基としての原子団を共に有する化合物または混合物のガス、あるいは液体雰囲気中で、プラスチック材料表面に紫外光を照射することにより、露光部のみ選択的に光改質を行ない、その部分に親水性、接着性、インクの吸着性、耐蝕性などを持たせたり、金属置換による導電性や導電体特性を持たすことを可能にしているものである。
【0007】
【特許文献1】
特開平6−340759号公報
【0008】
【発明が解決しようとしている課題】
しかしながら、被処理材料である固体材料を用いて構成される構造体の構造によっては、光源から直接被処理面に光を照射する方法が採用できない場合がある。例えば、処理したい部分に光を直接照射できない構造、例えば中空構造で十分な広さの開口を取れない構造では、中空部内壁面への光照射による表面処理が可能な特別な方法が必要となる。更に、被処理部材の表面と裏面を同時に、同一または異質な改質処理を行う必要性が生じてくる場合もある。
【0009】
本発明は、内部構造や表面特性とバルク特性の両立化によって、表面処理の応用領域を拡大するとともに、処理対象構造の種類を拡大することと、同時に表裏関係にある領域を同時に改質することが出来る表面処理方法を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる被処理材料の表面処理方法は、被処理材料と媒介材料とを接触状態でフォトンを照射することで被処理材料の表面改質を行う表面処理方法であって、
前記被処理材料が、前記フォトンを透過するか、前記フォトンを一旦吸収した後、波長シフトを起こしてエネルギーの異なるフォトンを放射する材料からなるものを用い、
前記媒介材料との接触界面の複数を、各接触界面が前記フォトンの照射光路を横切るように並列配置し、該並列配置の前記フォトンの放射手段側にある第1の接触面に前記フォトンを照射し、該被処理材料が、該フォトンを透過するか、あるいは該フォトンを一旦吸収した後、波長シフトを起こしてエネルギーの異なるフォトンを放射する材料からなることによって各接触界面にフォトンが照射されて各接触界面において被処理材料の表面改質が同時に行われる工程を有する
ことを特徴とする表面処理方法である。
【0011】
本発明によれば、被処理材料が、フォトンを透過するか、フォトンを一旦吸収した後、波長シフトを起こしてエネルギーの異なるフォトンを放射する材料からなるものであることで、媒介材料との接触界面の複数を、各接触界面が前記フォトンの照射光路を横切るように並列配置して、並列配置のフォトンの放射手段側にあり、最初にフォトンが入射する第1の接触面にフォトンを照射することでこれらの接触面にある被処理材料の表面を一括して改質処理することができる。
【0012】
この方法によれば、例えば、上述した中空構造の構造体を上記の特性を有する被処理材料から形成することで、中空構造の中空部内壁面と外壁面との同時表面改質処理が可能となる。更に、例えば板状の被処理材材料の複数を並列配置して、各板状被処理材料の表裏面を同時に表面改質することができる。
【0013】
このように、本発明によれば、表面処理の処理対象構造の種類が大幅に増え、更に同時に表裏関係にある領域を同時に改質する極めて効率的な表面処理方法が提供される。しかも、本発明にかかる表面処理では、表面特性とバルク特性の両立化が可能であり、その応用領域も大幅に拡大する。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明における被処理材料の形状は特に限定されないが、媒介材料との接触界面の複数が並列配置できる形状を有するものが用いられる。例えば、図3及び図4に示すように、表裏面が対向する板状の形状を有するものを挙げることができる。図3に示す例は、中空構造を有する被処理材料7の外壁面7cの所定部と中空部内壁面の所定部7a及び7bを処理する場合を示すもので、媒介材料5a及び5bは同一でも異なるものでもよい。図4に示す例は、互いに仕切られた媒介材料を収納する部屋の間に被処理材料を配置することのできる容器3内に、板状の被処理材料7−1〜7−4を並列配置して、各面での処理を媒介材料5c〜5gに対して行うものである。この場合、媒介材料5c〜5gは全て同一でも、異なるものが含まれているものであってもよい。
【0015】
また、被処理材料と媒介材料との接触界面の並列配置は、隣り合う接触界面が対向する位置で配置されている状態をいい、本発明の効果が得られる範囲内であれば必ずしも接触界面同士が平行に配置されている必要はない。
【0016】
なお、各接触界面を形成する被処理材料の処理面を構成する材料は同一でも、異なるもの同士が少なくとも1組含まれるものであってもよい。更に、各接触界面を形成する媒介材料も同一でも異なるもの同士が少なくとも1組含まれるものであってもよい。
【0017】
なお、媒介材料が気体や液体の場合は、被処理材料の処理面に媒介材料を保持するための機構、例えば媒介材料を閉じ込める保持室や槽を各接触界面に共通に、あるいは各接触界面ごとに区分して設ける。
【0018】
一方、媒介材料は単体では光照射により実質的に相互作用しない材料であり、被処理材料と該媒介材料とに光を照射することで、被処理材料の置換基が励起誘導状態になると同時に媒介材料の原子又は原子団が励起誘導状態になる化学反応場を、被処理材料と媒介材料との接触界面と光照射領域の論理積にて提供し、結合状態遷移を誘起移行することで前記吐出口面の表面処理を行うものであることが好ましい。
【0019】
なお、この場合の「実質的に相互作用しない」とは、光照射によっても原子配列構造が変化しないことを意味する。すなわち、光エネルギーを、例えばフォノン生成、波長シフトによる蛍光放射またはラマン散乱放射、セーベック効果による起電力生成等、他のエネルギーに変換する作用がある無しにかかわらず、化学構造変化をきたさないことを意味する。
【0020】
媒介材料としては、液体、気体または固体のものが利用できる。
【0021】
一方、前記化学反応場において前記被処理材料から励起誘導された置換基が前記媒介材料から励起誘導された原子又は原子団によって捕獲遷移結合される結合エネルギ−は、前記被処理材料の置換基と母材原子の結合エネルギ−と、前記媒介材料の原子又は原子団と母材原子の結合エネルギ−と、のうち大きい方の結合エネルギ−よりも大きいものであることが好ましい。
【0022】
更に、前記被処理材料と該媒介材料とに照射される光は、前記被処理材料の置換基と母材原子の結合エネルギ−と前記媒介材料の原子又は原子団と母材原子の結合エネルギ−のうち大きい方の結合エネルギ−よりも大きいフォトンエネルギーを有する波長の光であることが好ましい。
【0023】
更に、本発明にかかる表面処理方法の一態様としては、接触界面を構成する被処理材料は炭素原子と水素原子の一重結合を有しており、少なくとも2つの接触界面間で同一または異なる材料からなり、それぞれが、(a)水素原子との結合エネルギーが80.6kcal/mol以上の第1の原子と、この第1の原子との結合エネルギーが照射するフォトンのエネルギーよりも小さな第2の原子または原子団とを有する化合物または(b)水素原子との結合エネルギーが80.6kcal/mol以上の第1の原子を有する化合物と、この第1の原子との結合エネルギーが照射するフォトンのエネルギーよりも小さな第2の原子または原子団を有する化合物の混合物からなる媒介材料が接触しており、第1の接触界面にフォトンエネルギーが80.6kcal/mol以上の紫外線を照射することで、各接触界面を構成する被処理材料から媒介材料の第1の原子を介して脱水素すると同時に、第2の原子または原子団で置換することにより、各接触界面にある被処理材料の表面改質を同時に行う方法を挙げることができる。
【0024】
媒介材料としては、酸素化合物、塩素化合物、水素化合物、フッ素化合物から選ばれたガス体、液体または固体状のものを利用することができる。また、媒介材料を溶媒に溶解または分散した液体として利用してもよい。また、気体の場合に不活性ガスなどで稀釈して用いることもできる。
【0025】
媒介材料の具体例としては、純水、重水、アルコール、石油類、芳香族化合物、シリコーンオイル、フッ素オイル、過酸化水素、HCl、HSO、HNO、HCOOH、(COOH)、CHCOOH及びNHを挙げることができ、これらは必要に応じて2種以上を混合して用いることができる。
【0026】
上記の第2の原子団としては、−OH、−NO、−NH、−COOH及び−CFから選ばれるもの、またはこれらの重合体を挙げることができ、これも必要に応じて2種以上を組み合せて用いることができる。
【0027】
被処理材料と媒介材料との接触界面へのフォトンの照射に用いる光源としては、これらの2つの材料の種類、表面処理の種類などに応じて適宜選択される。上記の態様において用いる紫外線の照射用光源としては、XeI、XeBr、XeF、XeCl、KrF、ArF及びF2のエキシマレーザ、または高調波レーザ、Hgランプ、He−Xeランプ、D2ランプ及びエキシマランプなどを挙げることができる。
【0028】
一方、フォトンの照射手段にはフォトンを被処理材料を選択的に照射する手段を備えているものを用いることができる。この選択的照射には、フォトン波長に対して透明な基材に該フォトン波長を実質的に透過しない所定パターンを金属膜または金属フィルムにより形成したフォトマスクを介した照射を好適に用いることができる。
【0029】
また、フォトマスクの基材としては、合成石英、水晶、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、サファイア、光学ガラス、Ge、Si、フッ素樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂及びカーボネート樹脂から選ばれるものを挙げることができる。
【0030】
以下、本発明の一実施形態を図面にもとづいて説明する。
【0031】
まず、図1は、本発明に係る固体材料表面処理を行う一手段の概略図である。
【0032】
炭素原子と水素原子の一重結合を有する処理固体材料7の表面裏面を同時に処理するための手段であって、被処理固体材料7はスペーサ6を介して、2枚のウインドウ3の表面から約20μmから約100μmのギャップにてはさみ込まれた状態で配設されており、移動しないように、加圧体である分銅8(100g)で押えられている。
【0033】
この状態において、紫外線入射側に媒介液体材料A(4として図示)が、紫外線出射側に媒介液体材料B(5として図示)が接触挿入されている。媒介液体材料Aにはフッ素オイルである以下の化学式で表されるパーフルオロポリエーテル(化学名:パーフルオロポリオキセタン、(商品名:デムナム、ダイキン工業社製)化学式:F−(CFCFCFO)CFCF;n:整数)を挿入し、媒介液体材料Bには過酸化水素を挿入してある。
【0034】
一方、紫外線レーザ発振器1から放射された紫外線光束10は、光路偏向反射ミラー2を介して所定方向に偏向を受け、被処理固体材料7の保持台の役目を兼用する合成石英からなる紫外線透過ウインドウ3を介して、媒介液体材料Aであるパーフルオロポリエーテル4に照射される。
【0035】
しかし、照射された紫外線は、パーフルオロポリエーテル4においては吸収が無くそのまま透過し、被処理固体材料7の表面に達する。紫外線波長が約357nm以下の場合、フォトンエネルギーは約76kcal/mol以上となり、エーテル基である炭素原子と酸素原子の一重結合エネルギーのポテンシャルの壁を超えるエネルギーを有している。
【0036】
一方、被処理固体材料7の表面には、炭素原子と水素原子の一重結合が配設されており、351.6nm以下の紫外線フォトン(フォトンエネルギーは80.6kcal/mol以上)によって、炭素原子と水素原子の一重結合エネルギーのポテンシャルの壁を超えるエネルギーを有しているもので、すなわち水素原子の解離する状態を誘発するエネルギーを有しているものである。
【0037】
ここで、酸素原子と水素原子の一重結合エネルギーは約109kcal/molであって、エーテル基である炭素原子と酸素原子の一重結合のポテンシャル障壁エネルギー約76kcal/mol、有機ポリマー側鎖の炭素原子と水素原子の一重結合のポテンシャル障壁エネルギー80.6kcal/mol、よりも、結合エネルギーが高く、したがってポテンシャルが深い安定準位である。つまり、解離酸素原子と解離水素原子に対して、遷移安定な準位が、被処理固体材料表面7と媒介液体材料であるパーフルオロポリエーテル4の接触界面において提供されることとなる。実際には、水素Hと酸素Oの安定状態は純水HOであるため、351.6nm以下の紫外線フォトンを4個消費して、上記してきた光化学反応が生じることとなる。
【0038】
これと同時に、パーフルオロポリエーテル5は主鎖のエーテル基を失うため、フッ化炭素基(C、C)が残留され、一方、被処理固体材料表面7においては炭素の活性基が残されているため、フッ化炭素基は被処理固体材料表面7の炭素活性基に化学結合せざるをえない環境が形成され、被処理固体材料表面7はフッ素化されることとなる。本実施例においては、光波長が248.4nmのクリプトンフッ素のエキシマレーザ光源を用いて、被処理固体材料表面7に照射している。
【0039】
上記化学反応と同時に、紫外線は被処理固体材料7を一部通過し裏面まで到達する。紫外線が炭素原子と水素原子の一重結合を有する処理固体材料7と媒介液体材料Bである過酸化水素5の界面に到達すると、紫外線波長が123.6nmから253.7nmの範囲内の場合過酸化水素は水と酸素ラジカルまたは2個の水酸基に分解し、酸素ラジカルは上記してきた説明と同様に水素原子を捕獲して安定状態を形成し、水酸基が炭素原子と結合して被処理固体材料7の裏面は水酸基が置換されることとなる。
【0040】
本実施例においては、光波長が248.4nmのクリプトンフッ素のエキシマレーザ光源を用いて、被処理固体材料表面7に照射しているため上記反応の条件を満たすこととなる。
【0041】
すなわち、図2に示すごとく、本実施例の処理によって(a)から(b)への移行に示すように、被処理固体材料7の表面のうち表面がフッ素化改質、裏面が水酸化改質に同時処理されることとなる。言いかえるならば、表面が撥水化改質、裏面が親水化改質に同時処理され逆特性を同時に処理したものとも表現できるものである。
【0042】
また、紫外線入射側のウインドウ3にクローム等金属膜や誘電体にてパターンを施したフォトマスクを用いれば、被処理固体材料表面7の所定の部分のみに、表面改質を施すことができるものである。
【0043】
また、処理固体材料において表面と裏面の関係にある部分の同時処理に限定するものではなく、媒介液体材料が挿入できる部分であれば、表面と内部の構造表面とか、表面とアンダーカット部分といった組合せにての同時処理においても同様な処理ができる。
【0044】
また、表面においては化学反応が生じない条件を設定し、内部の構造表面、アンダーカット部分のみを、処理固体材料内部を透過した紫外線の出射部分にて処理することによって改質することも可能である。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、内部構造や表面特性とバルク特性の両立化によって応用領域を拡大するとともに、処理対象構造を拡大することと、同時に表裏関係にある領域を同時に異質に改質する表面処理方法を提供することができるようにしたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る固体材料表面処理を行う一手段の概略図である。
【図2】本発明の被処理材料の表面状態を示す模式図である。
【図3】被処理材料と媒介材料との接触界面の配置の一例を示す図である。
【図4】被処理材料と媒介材料との接触界面の配置の他の例を示す図である。
【符号の説明】
1 レーザ装置
2 ミラー
3 ウインドウ
4 媒介液体材料A
5 媒介液体材料B
6 スペーサ
7 被処理材料
8 加圧体
10 レーザ

Claims (16)

  1. 被処理材料と媒介材料とを接触状態でフォトンを照射することで被処理材料の表面改質を行う表面処理方法であって、
    前記被処理材料として、前記フォトンを透過するか、前記フォトンを一旦吸収した後、波長シフトを起こしてエネルギーの異なるフォトンを放射する材料からなるものを用い、
    前記媒介材料との接触界面の複数を、各接触界面が前記フォトンの照射光路を横切るように並列配置し、該並列配置の前記フォトンの放射手段側にある第1の接触面に前記フォトンを照射し、該被処理材料が、該フォトンを透過するか、あるいは該フォトンを一旦吸収した後、波長シフトを起こしてエネルギーの異なるフォトンを放射する材料からなることによって各接触界面にフォトンが照射されて各接触界面において被処理材料の表面改質が同時に行われる工程を有する
    ことを特徴とする表面処理方法。
  2. 前記媒介材料は単体では光照射により実質的に相互作用しない材料であり、前記被処理材料と該媒介材料とに光を照射することで、前記被処理材料の置換基が励起誘導状態になると同時に前記媒介材料の原子又は原子団が励起誘導状態になる化学反応場を、前記吐出口面と該媒介材料との接触界面と光照射領域の論理積にて提供し、結合状態遷移を誘起移行することで前記吐出口面の表面処理を行う請求項1に記載の表面処理方法。
  3. 前記複数の接触界面に、少なくとも1つの被処理材料の表面及び裏面の両方から構成される接触界面が含まれる請求項1または2に記載の表面処理方法。
  4. 前記媒介材料は液体、気体または固体である請求項1〜3のいずれかに記載の表面処理方法。
  5. 前記化学反応場において前記被処理材料から励起誘導された置換基が前記媒介材料から励起誘導された原子又は原子団によって捕獲遷移結合される結合エネルギ−は、前記被処理材料の置換基と母材原子の結合エネルギ−と、前記媒介材料の原子又は原子団と母材原子の結合エネルギ−と、のうち大きい方の結合エネルギ−よりも大きいものである請求項2〜4のいずれかに記載の表面処理方法。
  6. 前記被処理材料と該媒介材料とに照射される光は、前記被処理材料の置換基と母材原子の結合エネルギ−と前記媒介材料の原子又は原子団と母材原子の結合エネルギ−のうち大きい方の結合エネルギ−よりも大きいフォトンエネルギ−を有する波長の光である請求項1〜4のいずれかに記載の表面処理方法。
  7. 前記接触界面を構成する被処理材料は炭素原子と水素原子の一重結合を有しており、少なくとも2つの接触界面間で同一または異なる材料からなり、
    それぞれが、(a)水素原子との結合エネルギーが80.6kcal/mol以上の第1の原子と、この第1の原子との結合エネルギーが照射するフォトンのエネルギーよりも小さな第2の原子または原子団とを有する化合物または(b)水素原子との結合エネルギーが80.6kcal/mol以上の第1の原子を有する化合物と、この第1の原子との結合エネルギーが照射するフォトンのエネルギーよりも小さな第2の原子または原子団を有する化合物の混合物からなる媒介材料が接触しており、前記第1の接触界面にフォトンエネルギーが80.6kcal/mol以上の紫外線を照射することで、各接触界面を構成する被処理材料から該媒介材料の該第1の原子を介して脱水素すると同時に、該第2の原子または原子団で置換することにより、各接触界面にある被処理材料の表面改質を同時に行う請求項1〜4のいずれかに記載の表面処理方法。
  8. 該媒介材料が、酸素化合物、塩素化合物、水素化合物、フッ素化合物から選ばれたガス体、液体または固体である請求項7に記載の表面改質方法。
  9. 該媒介材料の化合物が、純水、重水、アルコール、石油類、芳香族化合物、シリコーンオイル、フッ素オイル、過酸化水素、HCl、HSO、HNO、HCOOH、(COOH)、CHCOOH及びNHから選ばれるものである請求項7に記載の表面処理方法。
  10. 該媒介材料の原子団が、−OH、−NO、−NH、−COOH及び−CFから選ばれるもの、またはこれらの重合体である請求項7に記載の表面処理方法。
  11. 前記紫外線の照射用光源は、XeI、XeBr、XeF、XeCl、KrF、ArFまたはF2のエキシマレーザ、または高調波レーザである請求項8〜10のいずれかに記載の表面処理方法。
  12. 前記紫外線の照射用光源は、Hgランプ、He−Xeランプ、D2ランプ及びエキシマランプのいずれかである請求項8〜10のいずれかに記載の表面処理方法。
  13. 前記フォトンの照射手段は、フォトンを被処理材料に選択的に照射する手段を備えている請求項1から12のいずれかに記載の表面処理方法。
  14. 前記フォトンの照射は、該フォトン波長に対して透明な基材に該フォトン波長を吸収または反射して実質的に透過しない所定パターンを金属膜または金属フィルムにより形成したフォトマスクを介して行われる請求項1〜13のいずれかに記載の表面処理方法。
  15. 前記フォトマスクの基材は、合成石英、水晶、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、サファイア、光学ガラス、Ge、Si、フッ素樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂及びカーボネート樹脂から選ばれるものからなる請求項14に記載の表面処理方法。
  16. 被処理材料を請求項1〜15のいずれかに記載の表面処理方法により処理して得られた表面改質された被処理材料。
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