JP2004306640A - Interference preventive mechanism at the time of tilting cab - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のキャブをチルトするときにフロントリッド等がこのリッドに近接する車両の他の部材に干渉するのを防止するための機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、フロントバンパの上部フランジとフロントグリルとの間の間隙を覆うバンパカバーがフロントバンパの内側に枢着され、バンパカバーの後縁に立上がり部が形成され、このバンパカバーを下方に回転するように付勢するリターンスプリングがバンパカバーとフレームの間に介装され、更にキャブのチルトに連動して下方に回転するレバーがバンパカバーの下面に当接して設けられた車両のフロントバンパカバー装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このように構成された車両のフロントバンパカバー装置では、バンパカバーによってフロントバンパとフロントグリルの間の隙間を塞いだので、この隙間に走行風が入り込まなくなって、空気抵抗を低減できるとともに、デザイン上の外観を向上できる。また上記バンパカバーがチルトすると、このチルトに連動してレバーが下方に回転するので、バンパカバーがリターンスプリングの弾性力により下方に回転する。この結果、バンパカバーがフロントグリルと干渉するのを回避できるようになっている。
【0004】
【特許文献1】
実開昭64−52844号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
チルト可能なキャブを有するトラックにおいて、積載容積を増大するためにエンジンを前方に移動すると、これに伴ってキャブのチルト中心や、ラジエータ或いはインタクーラ等も前方に移動する必要がある。
しかし、上記特許文献1に示された車両のフロントバンパカバー装置では、キャブのチルト中心や、ラジエータ或いはインタクーラ等を前方に移動すると、キャブをチルトするときにフロントグリルがバンパやラジエータ等に接触するおそれがあった。
本発明の目的は、比較的簡単な構成で、キャブのチルト時にフロントリッドがこのリッドに近接する車両の他の部材に接触するのを確実に防止できる、キャブチルト時の干渉防止機構を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、図1〜図3に示すように、シャシフレーム14にチルト可能に搭載されたキャブ13と、このキャブ13の前面に跳上げ可能に設けられたフロントリッド19と、キャブ13をチルトするチルト用シリンダ26に圧油を給排しこの圧油の給排を切換えるための切換レバー29が設けられたチルト用ポンプ28と、切換レバー29に対向しかつシャシフレーム14の外側面を覆う部材34に形成された切換操作孔34aを開放可能に閉止する切換用蓋36と、フロントリッド19を閉止した状態でロックする第1ロック手段31と、切換用蓋36を閉止した状態でロックする第2ロック手段32と、キャブ13内に設けられ第1ロック手段31を解除するための第1レバー51と、フロントリッド19内に設けられ第2ロック手段32を解除するための第2レバー52とを備えたキャブチルト時の干渉防止機構である。
【0007】
この請求項1に記載されたキャブチルト時の干渉防止機構では、先ずキャブ13内の第1レバー51を操作することにより、第1ロック手段31を解除してフロントリッド19を手で跳上げる。次いでフロントリッド19内の第2レバー52を操作することにより、第2ロック手段32を解除して切換用蓋36を開く。更に切換操作孔34aから手を挿入してチルト用ポンプ28の切換レバー29を操作し、チルト用ポンプ28によりチルト用シリンダ26を駆動してキャブ13をチルトする。このときフロントリッド19が跳上げられた状態であるため、フロントリッド19がこのリッド19に近接する車両の他の部材に接触しない。
またシャシフレーム14の外側面を覆う部材34がステップカバーであり、このステップカバー34に切換操作孔34aを形成することが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図2及び図3に示すように、キャブオーバ型トラック10のキャブ13はシャシフレーム14にチルト可能に搭載される。具体的には、キャブ13はその前端下面が一対の第1空気ばね11を介してシャシフレーム14の一対のサイドメンバ14aに載置され、その後端下面が第2空気ばね12及びフローティングバー16を介してサイドメンバ14aに載置される。またキャブ13はその前端下部が一対のサイドメンバ14aの前端にヒンジピン17を介して枢支され、ヒンジピン17を中心にチルト可能になっている。更にキャブ13の前面にはエンジン冷却水のリザーバタンクなどのエンジン補機(図示せず)を収容するための凹部13aが形成され、この凹部13aはフロントリッド19により開放可能に閉止される(図1、図4及び図5)。フロントリッド19は一対のヒンジ19a,19a(図2、図3及び図5)を介してキャブ13に跳上げ可能に取付けられる。なお、図1〜図5の符号20は、シャシフレーム14の前端に取付けられかつキャブ13の前端下縁に沿って車幅方向に延びて設けられたフロントバンパである。
【0009】
一方、一対のサイドメンバ14aの前端にはそれぞれ上方に突出する一対のロアブラケット18が固着される(図2及び図3)。これらのロアブラケット18の上端にはトルクチューブ(図示せず)の両端にそれぞれ固着された一対のリンクレバー21の前端がそれぞれ嵌入され、一対のヒンジピン17がそれぞれ挿入される。
【0010】
またキャブ13のフロアパネル13dの底面にはトラック10の進行方向に延びて設けられた一対のキャブフレーム13bが固着され、一対のリンクレバー21に対向する一対のキャブフレーム13bの底面には略T字状の一対のアッパブラケット22がそれぞれ固着される。アッパブラケット22の下端はリンクレバー21の他端に回動可能に取付けられる。またアッパブラケット22の前端には車幅方向に延びて一対のピン23が設けられ、ピン23とヒンジピン17とはショックアブソーバ24により連結される。第1空気ばね11はリンクレバー21の上面とアッパブラケット22の前端下面との間に装着される。
【0011】
アッパブラケット22の後端近傍にはサイドメンバ14aに基端が枢着されたチルト用シリンダ26のプランジャ26aの先端が枢着される。アッパブラケット22の後端にはキャブ13のチルト時にキャブ13を所定の角度毎に保持可能なチルトストッパ27の上端が枢着される。このチルトストッパ27はばね(図示せず)によりチルト用シリンダ26に沿うように付勢される。
【0012】
上記チルト用シリンダ26にはこのシリンダ26に圧油を給排するためのチルト用ポンプ28(図1〜図3)が接続され、このチルト用ポンプ28は電動モータ(図示しない)により駆動される。チルト用ポンプ28はサイドメンバ14aの前端近傍に取付けられるとともに、このチルト用ポンプ28には上記圧油の給排を手動で切換えるための切換レバー29が設けられる。またサイドメンバ14aの前端近傍の外側面には、キャブ13に乗降りするためのステップ33と、このステップ33の周囲からサイドメンバ14a等が見えるのを阻止する、即ちサイドメンバ14aの外側面を覆うプラスチック製のステップカバー34とが取付けられる。このステップカバー34には上記切換レバー29に対向して切換操作孔34aが形成され、この切換操作孔34aはプラスチック製の切換用蓋36により開放可能に閉止される。
【0013】
またフロントリッド19の下端とキャブ13前面の凹部13a下縁との間には、フロントリッド19を閉止した状態でロックする第1ロック手段31が設けられる(図1)。またキャブ13の運転席のインストルメントパネル13c下部には、上記第1ロック手段31に第1ワイヤ41を介して連結された第1レバー51が設けられる。この第1レバー51を操作することにより、上記第1ロック手段31を解除可能に構成される。一方、切換用蓋36の上端と切換操作孔34aの上縁との間には、切換用蓋36を閉止した状態でロックする第2ロック手段32が設けられる。またキャブ13前面の凹部13aには、上記第2ロック手段32に第2ワイヤ42を介して連結された第2レバー52が設けられる。この第2レバー52を操作することにより、上記第2ロック手段52を解除可能に構成される。
【0014】
更にキャブ13の後端に対向する一対のサイドメンバ14aには略逆U字状に形成されたリヤアーチ37が架設される(図2及び図3)。このリヤアーチ37の両側縁には一対のキャブフレーム13bに対向するように一対のリヤブラケット38が固着される。一対のリヤブラケット38には一対の第2空気ばね12を介して略ハット状に形成されたフローティングバー16が取付けられる。なお、図2及び図3の符号39はターボ過給機により圧縮された吸気を冷却するためのインタクーラであり、符号40はエンジン冷却水を冷却するためのラジエータである。
【0015】
このように構成されたトラック10のキャブ13をチルトする手順を説明する。
先ずキャブ13の運転席に設けられた第1レバー51を操作することにより、フロントリッド19の第1ロック手段31を解除してフロントリッド19を手で跳上げる。次いでフロントリッド19内に設けられた第2レバー52を操作することにより、第2ロック手段32を解除して切換用蓋36を開く。更に切換操作孔34aから手を挿入してチルト用ポンプ28の切換レバー29を操作し、チルト用ポンプ28によりチルト用シリンダ26を駆動してキャブ13をチルトする。このときフロントリッド19が跳上げられた状態であるため、フロントリッド19がフロントバンパ20、インタクーラ39、ラジエータ40等に接触することなく、キャブ13をスムーズにチルトできる。即ち、フロントリッド19を跳ね上げなければ、キャブ13をチルトできないため、キャブ13のチルト時にフロントリッド19がフロントバンパ20やラジエータ40等に接触するのを確実に防止できる。
【0016】
また切換操作孔34aをプラスチック製のステップカバー34に設け、この切換操作孔34aをプラスチック製の切換用蓋36にて閉止したので、切換操作孔34aの設定及び切換用蓋36の作製を比較的容易に行うことができるとともに、トラック10の見栄えを殆ど損なわない。
なお、この実施の形態では、シャシフレームの外側面を覆う部材としてステップカバーを挙げたが、フロントバンパ等でもよい。
【0017】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、チルト用ポンプにチルト用シリンダへの圧油の給排を切換えるための切換レバーを設け、この切換レバーに対向しかつシャシフレームの外側面を覆う部材に設けられた切換操作孔を切換用蓋が開放可能に閉止し、フロントリッドの第1ロック手段を解除するための第1レバーをキャブ内に設け、更に切換用蓋の第2ロック手段を解除するための第2レバーをフロントリッド内に設けたので、第1レバーにより第1ロック手段を解除してフロントリッドを跳上げた後に、第2レバーにより第2ロック手段を解除して切換用蓋を開いた後でなければ、チルト用ポンプの切換レバーを操作できない。即ち、フロントリッドを跳ね上げなければ、キャブをチルトできないため、キャブのチルト時にフロントリッドがこのリッドに近接する車両の他の部材、例えばフロントバンパやラジエータ等に接触するのを確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施形態のキャブチルト時の干渉防止機構を示すキャブの側面図。
【図2】図4のA−A線断面図。
【図3】そのキャブがチルトした状態を示す図2に対応する断面図。
【図4】フロントリッドを閉じた状態を示すキャブの斜視図。
【図5】フロントリッドを開いた状態を示すキャブの斜視図。
【符号の説明】
10 キャブオーバ型トラック(車両)
13 キャブ
14 シャシフレーム
19 フロントリッド
26 チルト用シリンダ
28 チルト用ポンプ
29 切換レバー
31 第1ロック手段
32 第2ロック手段
34 ステップカバー
34a 切換操作孔
36 切換用蓋
51 第1レバー
52 第2レバー[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a mechanism for preventing a front lid or the like from interfering with other members of a vehicle adjacent to the lid when tilting a cab of the vehicle.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a bumper cover covering a gap between an upper flange of a front bumper and a front grill is pivotally mounted inside the front bumper, a rising portion is formed at a rear edge of the bumper cover, and the bumper cover is rotated downward. The front bumper cover device of the vehicle is provided with a return spring biased between the bumper cover and the frame, and a lever that rotates downward in conjunction with the tilt of the cab and is provided in contact with the lower surface of the bumper cover. It is known (for example, see Patent Document 1).
[0003]
In the front bumper cover device for a vehicle configured as described above, the gap between the front bumper and the front grill is closed by the bumper cover, so that the running wind does not enter this gap, and the air resistance can be reduced. Appearance can be improved. When the bumper cover is tilted, the lever rotates downward in conjunction with the tilt, so that the bumper cover rotates downward by the elastic force of the return spring. As a result, it is possible to prevent the bumper cover from interfering with the front grill.
[0004]
[Patent Document 1]
Japanese Utility Model Publication No. 64-52844
[Problems to be solved by the invention]
In a truck having a cab that can be tilted, when the engine is moved forward to increase the load capacity, the tilt center of the cab, the radiator or the intercooler, etc. also need to be moved forward.
However, in the vehicle front bumper cover device disclosed in Patent Document 1, when the cab tilt center, the radiator or the intercooler is moved forward, the front grill contacts the bumper, the radiator and the like when the cab is tilted. There was a fear.
SUMMARY OF THE INVENTION It is an object of the present invention to provide an interference prevention mechanism at the time of cab tilt, which can reliably prevent the front lid from contacting other members of the vehicle near the lid when the cab is tilted with a relatively simple configuration. It is in.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
As shown in FIGS. 1 to 3, the invention according to claim 1 includes a
[0007]
In the cab tilt interference prevention mechanism according to the first aspect, the first locking means 31 is released by first operating the
The
[0008]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Next, an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
As shown in FIGS. 2 and 3, the
[0009]
On the other hand, a pair of
[0010]
A pair of
[0011]
Near the rear end of the
[0012]
A tilt pump 28 (FIGS. 1 to 3) for supplying and discharging pressure oil to and from the
[0013]
Further, a first locking means 31 for locking the
[0014]
Further, a pair of
[0015]
A procedure for tilting the
First, by operating the
[0016]
Further, since the switching
In this embodiment, the step cover is used as a member for covering the outer surface of the chassis frame, but a front bumper or the like may be used.
[0017]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the tilt pump is provided with the switching lever for switching the supply and discharge of the pressure oil to and from the tilt cylinder, and the member that faces the switching lever and covers the outer surface of the chassis frame. The switching operation hole provided in the switch lid is releasably closed by the switching lid, a first lever for releasing the first locking means of the front lid is provided in the cab, and the second locking means of the switching lid is released. Is provided in the front lid, so that the first locking means is released by the first lever and the front lid is jumped up, and then the second locking means is released by the second lever and the switching lid is opened. The switch lever of the tilt pump cannot be operated unless the switch is opened. That is, since the cab cannot be tilted unless the front lid is flipped up, it is possible to reliably prevent the front lid from contacting other members of the vehicle, such as a front bumper and a radiator, which are close to the lid when the cab is tilted.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a side view of a cab showing an interference prevention mechanism at the time of cab tilt according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a sectional view taken along line AA of FIG. 4;
FIG. 3 is a sectional view corresponding to FIG. 2 and showing a state in which the cab is tilted.
FIG. 4 is a perspective view of the cab showing a state where a front lid is closed.
FIG. 5 is a perspective view of the cab showing a state where a front lid is opened.
[Explanation of symbols]
10 Cab-over type truck (vehicle)
13
Claims (2)
前記キャブ(13)の前面に跳上げ可能に設けられたフロントリッド(19)と、
前記キャブ(13)をチルトするチルト用シリンダ(26)に圧油を給排しこの圧油の給排を切換えるための切換レバー(29)が設けられたチルト用ポンプ(28)と、
前記切換レバー(29)に対向しかつ前記シャシフレーム(14)の外側面を覆う部材(34)に形成された切換操作孔(34a)を開放可能に閉止する切換用蓋(36)と、
前記フロントリッド(19)を閉止した状態でロックする第1ロック手段(31)と、
前記切換用蓋(36)を閉止した状態でロックする第2ロック手段(32)と、
前記キャブ(13)内に設けられ前記第1ロック手段(31)を解除するための第1レバー(51)と、
前記フロントリッド(19)内に設けられ前記第2ロック手段(32)を解除するための第2レバー(52)と
を備えたキャブチルト時の干渉防止機構。A cab (13) mounted tiltably on the chassis frame (14),
A front lid (19) provided so as to be able to jump up in front of the cab (13);
A tilt pump (28) provided with a switching lever (29) for supplying and discharging pressure oil to a tilt cylinder (26) for tilting the cab (13) and switching the supply and discharge of the pressure oil;
A switching lid (36) for opening and closing a switching operation hole (34a) formed in a member (34) facing the switching lever (29) and covering an outer surface of the chassis frame (14);
First locking means (31) for locking the front lid (19) in a closed state;
Second locking means (32) for locking the switching lid (36) in a closed state;
A first lever (51) provided in the cab (13) for releasing the first locking means (31);
An interference prevention mechanism at the time of cab tilt, comprising a second lever (52) provided in the front lid (19) for releasing the second locking means (32).
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CN108438062A (en) * | 2018-03-30 | 2018-08-24 | 江苏捷诚车载电子信息工程有限公司 | Double cab tilting device |
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