JP2004306272A - シュレッダ機能を備えた記録装置及びシュレッダ機能を備えた液体噴射装置 - Google Patents

シュレッダ機能を備えた記録装置及びシュレッダ機能を備えた液体噴射装置 Download PDF

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泰康 奥田
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Abstract

【課題】プリンタ等の記録装置に設けられた切断装置を使用して、記録装置にシュレッダ機能を付加するとともに、従来ロール紙等を切断した切断片を収容するスタッカ等の部材を、シュレッダ機能により細断された切断片を収容する目的にも使用できるようにすること。
【解決手段】被記録媒体の幅方向に移動可能に設けられたカッター刃45により、記録後の被記録媒体を適切な位置で切断する被記録媒体切断モードと、被記録媒体への記録工程で被記録媒体を搬送する搬送経路を利用して廃棄媒体Qをカッター刃45に導き、カッター刃45の複数回の移動により廃棄媒体を細かく切断する横断シュレッダモードとを備える。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録装置に関する。更に本発明は、インク等の液体をそのヘッドから吐出して被噴射媒体に噴射を実行するインクジェット式記録装置などの液体噴射装置に関するものである。
【0002】
ここで液体噴射装置とは、インクジェット式記録ヘッドが用いられ、該記録ヘッドからインクを吐出して被記録媒体に記録を行うプリンタ、複写機およびファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えてその用途に対応する液体を前記記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから被記録媒体に相当する被噴射媒体に噴射して、前記液体を前記被噴射媒体に付着させる装置を含む意味で用いる。
【0003】
液体噴射ヘッドとして、前記記録ヘッドの他に、液晶ディスプレー等のカラーフィルター製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレーや面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料噴射ヘッド等が挙げられる。
【0004】
【従来の技術】
プリンタにより印刷された記録物の中には重要事項が記載されているものも存在し、記録物が不要になった場合には、シュレッダ装置により第3者が読みとれないように細かく切断することが望まれる。しかしシュレッダ装置は元来多量の記録物を切断処理するものであり、少数の記録物を切断処理するためにシュレッダ装置をわざわざ購入して装備することはしないのが現状である。またシュレッダ装置は比較的大きな配置面積を必要とするので、狭いオフィスではシュレッダ装置を装備することは希である。
【0005】
一方、記録装置から出た紙片を処理するものとして、連続用紙から切断除去されたマージナル部等の紙片を、連続用紙処理装置から他の場所に移送して短片状に切断し、圧縮処理するとともに、圧縮した紙片を紙粉等を飛散させずに廃棄処理する紙片処理装置が開示されている(例えば、特許文献1)。
【0006】
しかし、このような紙片処理装置は、連続用紙から切断除去されたマージナル部やスリットなどを対象に処理を行うものであり、機密文書を細断処理するようなシュレッダ機能を兼ね備えるものではない。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−24647号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明の課題は、プリンタ等の記録装置に設けられた切断装置を使用して、記録装置にシュレッダ機能を付加するとともに、従来ロール紙等を切断した切断片を収容するスタッカ等の部材を、シュレッダ機能により細断された切断片を収容する目的にも使用できるようにすることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、本発明の第1の態様に係るシュレッダ機能を備えた記録装置は、被記録媒体の幅方向に移動可能に設けられたカッター刃により、記録後の被記録媒体を適切な位置で切断する被記録媒体切断モードと、前記被記録媒体への記録工程で前記被記録媒体を搬送する搬送経路を利用して廃棄媒体を前記カッター刃に導き、前記カッター刃の複数回の移動により前記廃棄媒体を細かく切断する横断シュレッダモードとを備えることを特徴とするものである。
【0010】
本発明の第1の態様によれば、被記録媒体切断モードでは、例えばロール紙に記録後に記録部分をカッター刃で切断して記録物を分離することができる。また横断シュレッダモードでは、被記録媒体を搬送する搬送経路を利用して廃棄媒体をカッター刃に導き、廃棄媒体を切断長さだけ進行させて、カッター刃を廃棄媒体の幅方向に移動させることにより細長い切断片にすることができる。この動作を繰り返して行うことにより、廃棄媒体は横方向に切断された複数の切断片となり、廃棄媒体にシュレッダ作用を施したことになる。
【0011】
また、本発明の第2の態様に係るシュレッダ機能を備えた記録装置は、上記第1の態様において、前記カッター刃は円盤状であり、被記録媒体搬送方向に平行な回転軸を介してカッターキャリッジに取り付けられることによって自由回転可能に軸支され、且つ、その円盤面における外周部が、剪断板の下流側端部に圧接した状態となるように設けられていることを特徴とするものである。本態様によれば、カッター刃がカッターキャリッジの走査により廃棄媒体の幅方向に移動することで、円盤面の外周部と剪断板との間で廃棄媒体が剪断される。またカッター刃が自由回転可能な円盤状であるため、廃棄媒体の剪断時に常に廃棄媒体を切断する刃先が変化し、長期間に亘り優れた切断性能を維持することができる。
【0012】
また、本発明の第3の態様に係るシュレッダ機能を備えた記録装置は、上記第1または2の態様において、前記記録装置は、ホッパ上に複数枚堆積された記録媒体を自動的に給送する給送装置を備え、前記横断シュレッダモードにおいて前記給送装置により前記ホッパ上に堆積した廃棄媒体を前記カッター刃に導き、前記廃棄媒体を連続して細かく切断することが可能であることを特徴とするものである。本態様によれば、複数枚の廃棄媒体をホッパにセットしておけば、自動的にカッター刃に搬送されて、廃棄媒体を連続して細断することができる。
【0013】
また、本発明の第4の態様に係るシュレッダ機能を備えた記録装置は、上記第1〜第3のいずれかの態様において、前記被記録媒体切断モードにおいて切断した被記録媒体を受け入れる排出スタッカを備え、前記廃棄媒体の切断片を前記排出スタッカ内へ落下させ収容可能であることを特徴とするものである。本態様によれば、被記録媒体切断モードにおいてロール紙等が切断されたものを収納する排出スタッカを、廃棄媒体の切断片を収容するものとして兼用することができるため、廃棄媒体の切断片専用の収容袋などを新たに用意する必要がない。
【0014】
また、本発明の第5の態様に係るシュレッダ機能を備えた記録装置は、被記録媒体の搬送経路途中において被記録媒体に記録を行い、記録後に排出ローラにより被記録媒体を排出する機能を有する記録装置において、前記排出ローラよりも被記録媒体の搬送方向下流側にシュレッダ装置を装着可能であり、前記シュレッダ装置が、被記録媒体の搬送面を横切る位置で被記録媒体の搬送経路に実質上平行な方向で回転可能な複数のカッター刃を備え、前記シュレッダ装置を装着した状態で、前記被記録媒体への記録工程で被記録媒体を搬送する搬送経路を利用して廃棄媒体を前記回転するカッター刃に導き、前記廃棄媒体を縦方向に細かく切断する縦断シュレッダモードを備えることを特徴とするものである。
【0015】
本態様によれば、被記録媒体に記録を行うという本来の目的の他に廃棄媒体を細かく切断するというシュレッダ機能をプリンタに兼用させることができる。また縦断シュレッダモードでは、廃棄媒体を縦方向に細かく切断することができるので、廃棄媒体のシュレッダ処理速度が速い。更に、横方向への印刷物では、横方向に連なる文字同士が縦方向の切断により読めなくなるので、印刷物をより判読不可能とすることができる。
【0016】
また、本発明の第6の態様に係るシュレッダ機能を備えた記録装置は、上記第5の態様において、前記シュレッダ装置は、前記被記録媒体の搬送面の上下にロータリー切断装置を備え、各ロータリー切断装置は、回転軸と、各回転軸の周囲にスクリュー状に形成される前記カッター刃とを備え、前記スクリュー状の各カッター刃の刃先が前記対向するロータリー切断装置の回転軸の周面に摺接することを特徴とするものである。本態様によれば、上下に位置するスクリュー状のカッター刃の刃先が対向するロータリ切断装置の回転軸に摺接するので、回転軸上を搬送される廃棄媒体がカッター刃により滑らかに切断される。また上下に位置するスクリュー状のカッター刃同士が重なり合うので、単一のスクリューのピッチの約半分のピッチで刃先が存在することになり、廃棄媒体をより細く切断することが可能となる。
【0017】
また、本発明の第7の態様に係るシュレッダ機能を備えた液体噴射装置は、被噴射媒体の幅方向に移動可能に設けられたカッター刃により、記録後の被噴射媒体を適切な位置で切断する被噴射媒体切断モードと、前記被噴射媒体への噴射工程で被噴射媒体を搬送する搬送経路を利用して廃棄媒体を前記カッター刃に導き、前記カッター刃の複数回の移動により前記廃棄媒体を細かく切断する横断シュレッダモードとを備えることを特徴とするものである。
【0018】
また、本発明の第8の態様に係るシュレッダ機能を備えた液体噴射装置は、被噴射媒体の搬送経路途中において被噴射媒体に噴射を行い、噴射後に排出ローラにより被噴射媒体を排出する機能を有する液体噴射装置において、前記排出ローラよりも被噴射媒体の搬送方向下流側にシュレッダ装置を装着可能であり、前記シュレッダ装置が、被噴射媒体の搬送面を横切る位置で被噴射媒体の搬送経路に実質上平行な方向で回転可能な複数のカッター刃を備え、前記シュレッダ装置を装着した状態で、前記被噴射媒体への噴射工程で被噴射媒体を搬送する搬送経路を利用して廃棄媒体を前記回転するカッター刃に導き、前記廃棄媒体を縦方向に細かく切断する縦断シュレッダモードを備えることを特徴とするものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の一実施形態について説明する。先ず、図1及び図2を参照しつつ、本発明の一実施形態に係る記録装置または液体噴射装置の一例であるインクジェットプリンタ(以下「プリンタ」と略称する)1の構成について概説する。ここで、図1(A)、(B)はプリンタ1の外観斜視図、図2はプリンタ1の側断面概略図である。尚、本実施の形態では、被記録媒体または被噴射媒体の一例として用紙(単票紙及びロール紙を含む概念)を使用する。
【0020】
図1(A)において、プリンタ1は装置後方側(図1の左上)からロール紙或いは単票紙を給送し、装置前方側(図1の右下)の用紙排出口1bから印刷されたロール紙或いは単票紙を排出する構成となっている。用紙排出口1bには、図1(B)に示す様に「カッター装置」としてのオートカッター2が図示しないスナップフィット手段によって着脱自在に取り付け可能に構成されていて、オートカッター2を取り付けることにより、ロール紙を所定位置でカットすることが可能となっている。そして、オートカッター2を取り付けた状態においては、オートカッター2の用紙排出口2bから、印刷されたロール紙或いは単票紙が排出される構成となっている。
【0021】
以下、プリンタ1の用紙搬送経路上の構成要素について図2を参照しつつ説明する。先ず、給送装置5は、傾斜姿勢で設けられる板状体からなるホッパ9を備えている。ホッパ9は、上部に設けられた揺動支点9aを中心に揺動可能(図2の時計方向および半時計方向)に設けられ、図示しないカム機構によって揺動することにより、下部が給送ローラ13に圧接および離間するようになっていて、圧接することにより、ホッパ9上に複数枚堆積された単票紙Pの最上位のものが給送ローラ13の回動と共に下流側へ給送される。給送ローラ13は側面視略D形の形状をなし、ローラ駆動モータ(図示せず)によって回動駆動され、外周にはゴム材13bが巻回されることによって当該給送ローラ13に圧接した単票紙Pをスリップすることなく給送する。また、下流側に設けられた搬送ローラ19による印刷用紙の精密送り(副走査送り)時には、搬送負荷(バックテンション)が生じないように、図示するように平坦面が単票紙Pと対向するように駆動制御される。尚、給送装置5は、後部に図示しないロール紙ホルダが着脱可能となっていて、該ロール紙ホルダからロール紙を繰り出し、給送装置5の下側を通って記録ヘッド21の下へ給送することもできるように構成されている。
【0022】
次に、給送ローラ13の下流には印刷用紙を精密送りする搬送ローラ19が設けられている。搬送ローラ19は、ローラ駆動モータ(図示せず)によって回動駆動される搬送駆動ローラ15と、該搬送駆動ローラ15に圧接して従動回動する搬送従動ローラ17とから構成されている。搬送駆動ローラ15は、主走査方向(図2の紙面表裏方向)に長い軸体からなり、外周面に耐摩耗性粒子(例えば、セラミック粒子)が接着材によって固着されてなる高摩擦層(図示せず)を有し、印刷用紙の裏面(印刷面と反対側の面)との間でスリップを発生させずに確実な精密送り動作を実行可能となっている。一方、搬送従動ローラ17は搬送駆動ローラ15の軸方向に複数個配置され、且つ、同様に搬送駆動ローラ15の軸方向に複数個配置される搬送従動ローラホルダ18の下流側(図2の右側)端部において自由回転可能に軸支されている。尚、本実施形態においては、1つの搬送従動ローラホルダ18に2つの搬送従動ローラ17が軸支されている。
【0023】
搬送従動ローラホルダ18は、回動支点18aを中心に図2の時計方向および半時計方向に回動可能に設けられ、且つ、図示しない付勢手段によって搬送従動ローラ17が搬送駆動ローラ15に圧接する方向(図2の時計方向)に回動付勢されている。また、搬送従動ローラホルダ18は、図示しないカムの回動によって、搬送従動ローラ17が搬送駆動ローラ15から離間する方向(図2の反時計方向)に回動することができるようになっている。
【0024】
次に、搬送駆動ローラ15の軸方向に複数配設された搬送従動ローラホルダ18のうち、最も0桁側(プリンタ1を正面から見て右側:図2の紙面裏側)に位置するものには溝穴が設けられ、該溝穴を挿通して上から下に突出するように紙検出レバー14が設けられている。紙検出レバー14は、上部を揺動中心として揺動可能となっていて、上流側から給送された印刷用紙の先端が通過すると上方に押し上げられ、印刷用紙(単票紙)の後端が通過すると下方に復帰するようになっている。そして、当該紙検出レバー14の揺動動作は紙検出器(図示せず)によって検出可能となっていて、該紙検出器11がプリンタ1の制御部(図示せず)へ検出信号を送信し、以て印刷用紙先端の通過および印刷用紙(単票紙)のサイズ(長さ)を検出することができるようになっている。
【0025】
次に、搬送ローラ19の下流には、インクジェット記録ヘッド(以下「記録ヘッド」と言う)21および該記録ヘッド21に対向してプラテン25が設けられている。記録ヘッド21はキャリッジ23の下部に設けられ、キャリッジ23に搭載されたインクカートリッジ24からインクを供給され、搬送された印刷用紙の印刷面にインク滴を吐出する。キャリッジ23は、プリンタ1の基体を構成する、装置左右に立設されたサイドフレーム(図示せず)間に掛架された主キャリッジガイド軸22aおよび副キャリッジガイド軸22bとにガイドされながら、キャリッジモータ(図示せず)の駆動力を受けて主走査方向(図2の紙面表裏方向)に往復動するよう構成されている。
【0026】
次に、記録ヘッド21の下流には、第1排出ローラ26及び該第1排出ローラ26の下流に設けられる第2排出ローラ27の、2組のローラ対からなる排出ローラが設けられている。第1排出ローラ26および第2排出ローラ27は、ローラ駆動モータ(図示せず)によって回動駆動される第1排出駆動ローラ28および第2排出駆動ローラ29と、これら回動駆動されるローラに弾性的に接することによって従動回動する第1排出従動ローラ30および第2排出従動ローラ31によって構成されていて、これら2組のローラ対で印刷用紙を挟圧し、且つ、それぞれの駆動ローラが回動駆動されることによって印刷用紙が下流側に排出される。ここで、第1排出従動ローラ30は、印刷面と点接触する、外周に歯を有する歯付きローラからなり、第2排出従動ローラ31は、印刷面と面接触し、且つ、外周面に撥インク処理が施されたゴムローラによって構成されている。また、第1排出従動ローラ30と第2排出従動ローラ31とは、共に印刷用紙の幅方向に長い板状体からなる排出フレーム下33に、自由回動可能に軸支されている。
【0027】
ここで、排出ローラとして2組のローラ対、即ち第1排出ローラ26と第2排出ローラ27とを使用するのは、以下の理由による。即ち、印刷用紙は印刷時に搬送ローラ19によって精密送りされるが、印刷用紙(単票紙)後端に余白無く印刷を行う場合には、印刷用紙後端が搬送ローラ19を外れると、当該搬送ローラ19から下流側に設けられたローラによって印刷用紙の精密送り動作を行う必要がある。しかし、記録ヘッド21の下流に設けられたローラ対においては、インク滴の転写や白ヌケの問題を防止する為に、インク滴で濡れた印刷用紙を強くニップすることができず、高い紙送り精度を得ることができない。そこで、ローラ対を本実施形態のように2組設けることにより、印刷用紙の搬送力を増加させ、印刷用紙後端が搬送ローラ19を外れた後も高い紙送り精度を得ることができるように構成している。
【0028】
次に、第2排出ローラ27の下流には、印刷用紙を所定長さでカットするオートカッター2が、図1を参照しつつ説明したようにプリンタ1に着脱可能に設けられる。オートカッター2は、第2排出ローラ27によって紙送りされた印刷用紙をカッター装置内部に案内するカッター紙案内40を備え、カッター装置内部に入った印刷用紙は、用紙幅方向に長い剪断板41の下を通り、カッター排出駆動ローラ43とカッター排出従動ローラ44とに到達する。カッター排出従動ローラ44は、付勢手段によってカッター排出駆動ローラ43に弾性的に接触するように設けられ、そして印刷用紙はこの一対のローラにニップされ、且つ、カッター排出駆動ローラ43が回動駆動されることにより、オートカッター2から下流へと排出される。
【0029】
一方、カッター紙案内40とカッター排出駆動ローラ43との間にはカッター刃45が設けられている。カッター刃45は、カッターキャリッジ42に、用紙搬送方向に平行な回転軸(図示せず)を介して取り付けられることによって自由回転可能に軸支され、且つ、その円盤面における外周部が、剪断板41の下流側端部に圧接した状態となるように設けられている。また、剪断板41の下には、挟圧部材49が、剪断板41の下面に圧接して印刷用紙をニップする圧接状態と、剪断板41の下面から離間して印刷用紙の搬送を許可する離間状態とを変位可能に設けられている。そして、カッターキャリッジ42は、図示しない駆動手段によって用紙幅方向に往復動作可能に設けられていて、用紙幅方向に移動することにより、カッター刃45の上流側と下流側とで挟圧保持された状態の印刷用紙が、カッター刃45と剪断板41とによって剪断(カット)される。
【0030】
以上がプリンタ1の構成であり、次に、図3乃至図6を参照しつつ、排出スタッカ50について説明する。ここで、図3はオートカッター2に排出スタッカ50を取り付けた状態を示す外観斜視図であり(プリンタ1本体は図示を省略)、図4は図3におけるオートカッター2から外部カバーを外した状態を示す外観斜視図である。また、図5及び図6は排出スタッカ50の側断面図である。また図7は「横断シュレッダモード」における排出スタッカを示す側断面図であり、図8は上流側収納部を下方へ延ばして収納部を拡大した実施形態を示す側断面図である。尚、以下では、図4及び図5の右方向を下流側(用紙排出経路の下流側)と言い、同左方向を上流側(用紙排出経路の上流側)と言うこととする。
【0031】
図3及び図4に示すように、排出スタッカ50はスタッカ基部53と、支持部材52と、布材51とによって構成されている。
スタッカ基部53は、用紙幅方向(図5の紙面表裏方向)に長く且つ上方が開口した箱形の形状をなす本体部53cと、該本体部53cの両側から排出方向(図5の左右方向)にそれぞれ延びる腕部53a及び53bとが一体的に形成されることによって構成されている。
【0032】
支持部材52は、腕部53a、53bの先端から更に下流側に延びる腕部52a及び52bと、該腕部52a及び52bと直交する方向に延び、該腕部52a及び52bの先端部を結ぶバー52dと、該バー52dから上流側に若干の隙間を空けて配置される、バー52dと平行に延びる支持部52c(図5参照)とが一体的に形成されることによって、平面視において略コの字形の形状をなすように構成されている。そして、腕部52a及び52bがそれぞれ腕部53a及び53bと図示しないスナップ手段によって連結されることにより、支持部材52がスタッカ基部53と連結して、平面視において枠形状をなすように構成されている。
【0033】
布材51は平面視において長方形の形状をなし、図5に示すようにその長手方向の一端(下流側)が折り返されることによって袋状に形成され、そして当該袋状部分を、支持部材52の支持部52cが挿通するようになされることによって布材51が支持部材52の下流側に支持され、一方で長手方向の他端(上流側)は、スタッカ基部53の本体部53cにおける下流側において、用紙幅方向に長く且つ下方に垂下するような板状体からなる支持部53dの下端部分と固着されることにより、腕部53a及び53bの上流側で支持されている。
【0034】
即ち、支持部材52がスタッカ基部53と連結した状態において、腕部53aおよび腕部52aと、腕部53bおよび腕部52bとは、それぞれ布材51を垂下する為のアーム部材を構成し、布材51は当該アーム部材の基端側と先端側とで下方に垂下されることにより、用紙排出経路を側視して略U字形の形状をなすように設けられる。
【0035】
支持部53dの直ぐ上流側であってカッター排出駆動ローラ43の下方には、図4〜図6に示すように上流側収納部50aが形成されている。上流側収納部50aは切断された用紙が一定長さに満たない場合に、これら用紙を収容するために形成されるものである。
【0036】
そしてこのように構成された排出スタッカ50は、スタッカ基部53とオートカッター2とに設けられた図示しないスナップフィット手段により、オートカッター2に対して着脱可能に取り付け可能となり、非使用時には、オートカッター2から取り外すことによって設置スペースを節約することができるようになっている。
【0037】
一方排出スタッカ50は、図4中矢印Aで示すように下流側の第1位置と上流側と第2位置とを採ることができるようにオートカッター2に装着可能である。排出スタッカ50の第1位置においては、カッター排出駆動ローラ43のほぼ真下にスタッカ基部53の本体部53cが位置するような配置関係となり、また、布材51によって形成されたU字形の形状の上流側部分が、カッター排出駆動ローラ43からやや下流側に位置するような配置関係となる。また排出スタッカ50が第2位置に位置しているときには、上流側収納部50aが剪断板41よりも上流側に配置されるようになり、カッター刃45で切断された用紙は全て用紙収納部50bに収納されるようになる。排出スタッカ50の上流側の位置は、後述するように「横断シュレッダモード」で用紙を細かく切断(以下、細断という)したときに、細断片を用紙収納部50b内に収納するために設けられたものである。
【0038】
本発明のシュレッダ機能を備えた記録装置は、カッター刃45による印刷後のロール紙の切断機能の他に、秘密書類の廃棄の目的などに使用される用紙のシュレッダ機能を兼ね備え、図1の符号3で示すボタンの操作により「用紙切断モード」と「横断シュレッダモード」とを切換可能になっている。
【0039】
まず「用紙切断モード」について、図6を参照しつつ説明する。用紙切断モードでは、用紙へ記録がなされたものを適切な位置で切断することが前提になるので、用紙の供給のための機構及び印刷のための機構が全て有効になるとともに、排出スタッカ50は図4、図5に示すような第1位置に設定される。
【0040】
オートカッター2によってカットされる印刷用紙、特に、巻き癖の残ったロール紙(以下「ロール紙P」と言う)は、本実施形態に係るプリンタ1においては、巻き癖が上に凸となるような方向で記録ヘッド21(図2参照)へ送られ、そしてそのままオートカッター2へ送られる。
【0041】
オートカッター2では、下流側がカッター排出駆動ローラ43とカッター排出従動ローラ44とでニップされ、且つ、カッター排出駆動ローラ43が停止した状態で、カッター刃45が用紙幅方向に移動することにより、ロール紙Pがカットされる。そして、その後にカッター排出駆動ローラ43が回動駆動されると、カットされたロール紙は下方へ落下する。
【0042】
ここで、図6に示すように、カット長の短いロール紙PRSは、用紙後端がカッター排出駆動ローラ43とカッター排出従動ローラ44とから外れた後は、ほぼ真下に落下し、そしてスタッカ本体部53cによって区画された上流側収納部50aに入る。
【0043】
一方、カット長の長いロール紙PRLの先端は、カッター排出駆動ローラ43による排出動作に従って下流側に進み、やがて先端が布材51の上流側において下方に垂下した部分(符号51aで示す部分:以下これを「当接部51a」と言う)に当接する。そして用紙後端がカッター排出駆動ローラ43とカッター排出従動ローラ44とから外れると、そのまま布材51によって区画された下流側収納部50bに入る。
【0044】
このように、カットされたロール紙Pは、ある長さよりも短尺にカットされたもの(ロール紙PRS)は第1の用紙収納部50aに入り、ある長さよりも長尺にカットされたもの(ロール紙PRL)は第2の用紙収納部50bに入る為、ある長さよりも短尺のものと長尺のものとを仕分けることができる。
【0045】
つまり、種々の長さのものが全て排出スタッカ50内で混在するような場合に、特に、短尺にカットされたロール紙PRSと長尺にカットされたロール紙PRLとが交互に積層されたような状態となると、ユーザが後に手作業でこれらを仕分けする必要が生じ、作業が煩雑となる。また、排出スタッカ50に落下した直後はロール紙Pの印刷面のインクの乾燥状態が不十分であり、従って長尺にカットされたロール紙PRL上に短尺のロール紙PRSが落下すると、ロール紙PRLにおいて短尺のロール紙PRSが接触した部分の乾燥が遅れ、これにより、乾燥後の発色状態に差異が生じ、ロール紙PRLの印刷品質を低下させる虞がある。加えて、印刷面にインクが浸透しづらい顔料系インクを使用する場合には、未乾燥状態の印刷面に何らかが接触するとインク層が連れ去られ易く、従って積層状態の中から短尺のロール紙PRSを抜き取ると、これによって長尺のロール紙PRLの印刷面の品質を低下させる虞もある。
【0046】
しかし、排出スタッカ50は、前述のようにある長さよりも短いものが落下する第1の用紙収納部50aと、ある長さよりも長いものが落下する第2の用紙収納部50bとを有している。換言すると、排出スタッカ50における用紙収納部は、ある長さよりも短いものが落下する第1の用紙収納部50aと、ある長さよりも長いものが落下する第2の用紙収納部50bとに区画されている。従ってこれにより、カット長の短いものと長いものとが混在せず、以て仕分け作業の繁雑や印刷品質の低下といった不具合を防止することが可能となっている。特に、図6におけるロール紙PRSが不要なカット屑である場合には、印刷物としてのロール紙PRLと、カット屑としてのロール紙PRSとが仕分けされることによって、より一層ユーザの利便性が向上することになる。
【0047】
尚、本実施形態に係る排出スタッカ50は、第1の用紙収納部50aと、第2の用紙収納部50bとの2つの用紙収納部を備えているが、カットされたロール紙Pの、カット長の違いに起因する落下位置の違いにより、3つ以上の用紙収納部を形成することによって更に細かく仕分けするように構成することもできる。
【0048】
また、本実施形態において排出スタッカ50が図5に示す第1位置にあるときは、カッター刃45からカッター排出駆動ローラ43に至る紙経路長(図5における距離a)は13〜14mm、カッター排出駆動ローラ43から本体部53cの下流側縁部に至る水平距離(図5における距離b)は16〜17mm、カッター排出駆動ローラ43と本体部53cの縁部との高低差(図5における高さc)は33〜34mmとなっている。
【0049】
ところで、本実施形態に係る排出スタッカ50は、以下のような作用効果をも奏する。前述のように、第2の用紙収納部50bに落下するロール紙PRLの先端は、当接部51aに当接しながら徐々に下方に進む(符号PRL’で示す状態)。次に、ロール紙PRLの後端がカッター排出駆動ローラ43とカッター排出従動ローラ44とから外れると、ロール紙PRLは、符号PRL’’から符号PRL’’’で示すようにその姿勢を反転させ、印刷面を下にして(下に凸となるような湾曲状態で)、布材51によって形成されたU字形状の底面をなすロール紙受け面51bに落下する。そしてまた、次位以降に落下するロール紙PRLも同様となる。
【0050】
つまり、排出スタッカ50は、排出されるロール紙PRLを、当接部51aに当接した先端部を支点に回転(反転)させることにより、上を向いた凸曲面を下を向いた状態とし、そして当該状態でロール紙受け面51bへ落下させるので、これによってカール癖を有するロール紙PRLを整然と規則正しくスタックすることが可能となり、排出されたロール紙PRL同士が干渉して印刷面を傷めるといった不具合を防止することができる。また、印刷面が下を向いた状態でロール紙受け面51bへ落下し、そして順次スタックされるので、印刷面を上にした状態で印刷順に下から上へ順次積み上げられていくような一般的な排出スタッカとは異なり、印刷面を上にした状態で上位から下位に向かって印刷順となり、以てユーザの利便性を向上させることができる。
【0051】
また、本実施形態においては、ロール紙受け面51bを柔軟に変形可能な布材51によって形成している。従って、ロール紙受け面51bが、ロール紙PRLの凸曲面の形状に追従して変形可能となり、紙質、巻き取り径、使用環境(温度、湿度)等によってその度合いが変動するロール紙Pのカール癖に追従して常に最適なロール紙受け面を形成することが可能となっている。また、布材とすることによって当接部51aとロール紙PRL先端との摩擦係数が高くなり、これによってロール紙PRLが回転し易くなっている。
【0052】
次に「横断シュレッダモード」について、図7を参照しつつ説明する。「横断シュレッダモード」では、用紙への記録は不要であるので印刷のための機構が全て無効となるとともに、排出スタッカ50が図7において仮想線(二点鎖線)で示す第1位置から実線で示す第2位置に移行して、カッター刃45により切断された全ての切断片はその長さに拘わらず、用紙収納部50b内に受け入れられる状態となる。
【0053】
また「横断シュレッダモード」は用紙を一枚ずつ手差しによりオートカッター2へ搬送する手差しモードと、給送装置5を使用して複数枚の用紙を自動的にオートカッター2へ搬送する自動給送モードとがある。手差しモードの場合には、給送装置5を無効にして、例えば第1排出ローラ26と第2排出ローラ27との間から廃棄すべき用紙をオートカッター2へ供給するようにすればよい。自動給送モードでは、印刷機能を無効にしたまま、給送装置5による給送機能、及びその下流側の用紙搬送機能を有効にして、廃棄すべき用紙をオートカッター2へ供給する。
【0054】
ここでは自動給送モードにより用紙を細断する「横断シュレッダモード」について説明する。自動給送モードでは、単票紙Pに印刷を行う場合と同様に、ホッパ9上に廃棄すべき紙(以下、廃棄紙Qという、廃棄紙は廃棄媒体の一例である)を積載しておき、印刷を行うときの搬送工程と同様な搬送工程を経て廃棄紙Qをオートカッター2へ搬送する。オートカッター2へ搬送された廃棄紙Qは、第2排出ローラ27により細断すべき幅寸法ずつ前方へ送り出され、その都度、挟圧部材49が廃棄紙Qの前端側をニップしてカッターキャリッジ42の往復動作により、カッター刃45と剪断板41とによって廃棄紙Qを横方向(幅方向)に剪断する。
【0055】
このような切断動作の繰り返しにより生じる廃棄紙Qの細断片Qは、図7に示すように第2位置に位置する用紙収納部50b内に落下するようになる。尚、本実施の形態では布材51を単に弛ませて用紙収納部50bを形成しているが、「横断シュレッダモード」にするときは、布材51に代えて専用の細断片収納袋を取り付けるようにしても構わない。また本実施の形態では排出スタッカ50を図7に示すような第2位置にずらして廃棄紙Qの細断片Qを収納するようにしているが、これは上流側収納部50aの容量が小さいという理由に起因するものである。従って、例えば図8に示すように上流側収納部50aを廃棄紙Qの細断片Qを収納するのに十分な大きさにすれば、排出スタッカ50を第1位置から第2位置へ移動する必要なく、細断片Qを上流側収納部50aで受けることができる。
【0056】
自動給送モードでは、単票紙Pに印刷する場合と同様に廃棄紙Qを自動的に連続供給することができるので、上記廃棄紙Qの細断の繰り返しにより、ホッパ9に積載された複数の廃棄紙Qの全てを自動的に細断することができる。手差しモードの細断工程も基本的には自動給送モードと同様であり、廃棄紙Qのオートカッター2への供給を手で一枚ずつ行う点だけが異なる。
【0057】
次に、本願発明の他の実施の形態について図9及び図10を参照しながら説明する。図9は廃棄紙Qをその送り方向に沿って縦方向に細断するシュレッダ装置周辺の斜視図であり、図10は該プリンタの排出部及びシュレッダ装置を示す側断面図である。
【0058】
本実施の形態では、図9に示すように、図1(b)に示すオートカッター2の代わりにシュレッダ装置55がプリンタ1の前面側に設けられている。シュレッダ装置55は、オートカッター2と選択的にプリンタ1の前面に装着できるような構成を備えており、印刷したロール紙などを切断する必要がない場合に、専ら廃棄紙Qを細断するために使用される。また上記オートカッター2が主に単票紙を対象として主走査方向(幅方向)に廃棄紙Qを細断したのに対し、シュレッダ装置55は単票紙及びロール紙を対象として、廃棄紙Qの送り方向(縦方向)に細断することができる。
【0059】
シュレッダ装置55には、図示しないスナップフィット手段により、細断片Qを収納しておくための袋状の細断片スタッカ57を着脱可能に取り付け可能であり、非使用時には、シュレッダ装置55から取り外すこともできる。尚、細断片スタッカ57を使用する代わりに、オートカッター2の場合同様に、上述した排出スタッカ50をその第2位置となる状態でシュレッダ装置55に取り付けても良い。
【0060】
シュレッダ装置55は上下2つのロータリー切断装置59、61を備えている。各ロータリー切断装置59、61は、回転軸65、67の周囲に細断すべきピッチでスクリュー状に形成されるカッター刃63を備えている。スクリュー状の各カッター刃63は、被記録媒体の搬送面(廃棄紙の搬送面でもある)を横切る位置で、被記録媒体の搬送方向に実質上平行な方向で回転可能である。尚、被記録媒体の搬送方向に実質上平行な方向とは、本実施の形態のように回転軸65,67に対して若干斜めに傾いた状態でカッター刃63がスクリュー状に形成されている状態も含む意味である。
【0061】
スクリュー状の各カッター刃63の刃先は、対向するロータリー切断装置59、61の回転軸65、67の周面に摺接しており、回転軸65、67が回転するとき、回転軸の周面上を通過する廃棄紙をカッター刃の刃先で切断するようになっている。
【0062】
尚、ロータリー切断装置59、61に形成されるカッター刃の形態はスクリュー状に限定されるものではなく、例えば回転軸65、67の周囲に複数の独立したカッター刃が細断すべき間隔で配置されており、各カッター刃が搬送面を横切り且つ該搬送面に対して各々垂直な向きで回転可能に配置されている構成でも構わない。この場合、スクリュー状のカッター刃の場合と同様に、刃先が、対向するロータリー切断装置の回転軸の周面に摺接しているようにする構成の他、上下のロータリー切断装置59、61におけるカッター刃63同士が互いに一部重なった状態で側面同士が接触していることにより、回転するカッター刃同士によって廃棄紙Qを剪断可能とすることもできる。
【0063】
各ロータリー切断装置59、61の回転軸65、67は、カッター排出駆動ローラ43の駆動系により同期して回転駆動する。またシュレッダ装置55では、第2排出ローラ27により廃棄紙Qに付与される前方への駆動力により、廃棄紙Qが上下のカッター刃63の間に押し込まれていくようになっている。また一旦廃棄紙Qが上下のカッター刃63の間に押し込まれると、カッター刃63の回転力により廃棄紙Qが前方へ引き出される力を生じ、これにより細断片Qを細断片スタッカ57内へ導くことができる。よって本実施の形態では、オートカッター2の場合のように、カッター排出駆動ローラ43やカッター排出従動ローラ44は具備していない。
【0064】
次にシュレッダ装置55を装着したプリンタ1の作用について説明する。シュレッダ装置55を装着した場合には、ボタン3を押して「縦断シュレッダモード」を選択する。「縦断シュレッダモード」では、用紙への記録は不要であるので印刷のための機構が全て無効となる。「縦断シュレッダモード」でも、手差しモードと自動給送モードとがあるが、これらはオートカッター2に関して説明した場合と同様である。
【0065】
手差しモードと自動給送モードのいずれの場合にも、廃棄紙Qが第2排出ローラ27の回転駆動力によりシュレッダ装置55側へ送り出されると、廃棄紙Qは上下のカッター刃63の間に案内されて押し込まれる。上下の各カッター刃63の作用により廃棄紙Qを送り方向(縦方向)に細断するとともに、その回転により細断された紙片を前方に送り出し、細断片Qは細断片スタッカ57内に連続して収納されていく。自動給送モードであれば各単票紙を連続して細断することができる。またロール紙に印刷された機密書類等は、手差しモードによって長いロール紙を連続して細断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシュレッダ機能を備えるプリンタの外観斜視図。
【図2】本発明に係るシュレッダ機能を備えるプリンタの側断面図。
【図3】オートカッターに排出スタッカを装着した状態を示す外観斜視図。
【図4】図3におけるオートカッターの外部カバーを外した状態を示す斜視図。
【図5】排出スタッカの側断面図。
【図6】本発明に係る排出スタッカの側断面図。
【図7】横断シュレッダモードにおける排出スタッカを示す側断面図。
【図8】上流側収納部を下方へ延ばし収納部を拡大した実施形態の側断面図。
【図9】廃棄紙を送り方向に細断するシュレッダ装置周辺の斜視図。
【図10】図9のプリンタの排出部及びシュレッダ装置を示す側断面図。
【符号の説明】
1 プリンタ、1b 用紙排出口、2 オートカッター、3 ボタン
5 給送装置、9 ホッパ、9a 揺動支点、13 給送ローラ、
14 紙検出レバー、15 搬送駆動ローラ、17 搬送従動ローラ、
18 搬送従動ローラホルダ、18a 回動支点、19 搬送ローラ
21 記録ヘッド、22a 主キャリッジガイド軸、
22b 副キャリッジガイド軸、23 キャリッジ、24 インクカートリッジ25 プラテン、26 第1排出ローラ、27 第2排出ローラ
28 第1排出駆動ローラ、29 第2排出駆動ローラ、
30 第1排出従動ローラ、31 第2排出従動ローラ、33 排出フレーム下40 カッター紙案内、41 剪断板、42 カッターキャリッジ
43 カッター排出駆動ローラ、44 カッター排出従動ローラ
45 カッター刃、49 挟圧部材、50 排出スタッカ、
50a 上流側収納部、50b 用紙収納部、51 布材、51a 当接部
51b ロール紙受け面、52 支持部材、52a、52b 腕部、
52c 支持部、52d バー、53 スタッカ基部、53a、53b 腕部
53c 本体部、53d 支持部、55 シュレッダ装置、
57 細断片スタッカ、59 ロータリー切断装置、61 ロータリー切断装置
63 カッター刃、65 回転軸、67 回転軸、P 単票紙、P ロール紙
Q 廃棄紙、Q 廃棄紙の細断片

Claims (8)

  1. 被記録媒体の幅方向に移動可能に設けられたカッター刃により、記録後の被記録媒体を適切な位置で切断する被記録媒体切断モードと、前記被記録媒体への記録工程で前記被記録媒体を搬送する搬送経路を利用して廃棄媒体を前記カッター刃に導き、前記カッター刃の複数回の移動により前記廃棄媒体を細かく切断する横断シュレッダモードとを備えることを特徴とするシュレッダ機能を備えた記録装置。
  2. 請求項1において、前記カッター刃は円盤状であり、被記録媒体搬送方向に平行な回転軸を介してカッターキャリッジに取り付けられることによって自由回転可能に軸支され、且つ、その円盤面における外周部が、剪断板の下流側端部に圧接した状態となるように設けられていることを特徴とするシュレッダ機能を備えた記録装置。
  3. 請求項1または2において、前記記録装置は、ホッパ上に複数枚堆積された記録媒体を自動的に給送する給送装置を備え、前記横断シュレッダモードにおいて前記給送装置により前記ホッパ上に堆積した廃棄媒体を前記カッター刃に導き、前記廃棄媒体を連続して細かく切断することが可能であることを特徴とするシュレッダ機能を備えた記録装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項において、前記被記録媒体切断モードにおいて切断した被記録媒体を受け入れる排出スタッカを備え、前記廃棄媒体の切断片を前記排出スタッカ内へ落下させ収容可能であることを特徴とするシュレッダ機能を備えた記録装置。
  5. 被記録媒体の搬送経路途中において被記録媒体に記録を行い、記録後に排出ローラにより被記録媒体を排出する機能を有する記録装置であって、前記排出ローラよりも被記録媒体の搬送方向下流側にシュレッダ装置を装着可能であり、前記シュレッダ装置が、被記録媒体の搬送面を横切る位置で被記録媒体の搬送経路に実質上平行な方向で回転可能な複数のカッター刃を備え、前記シュレッダ装置を装着した状態で、前記被記録媒体への記録工程で被記録媒体を搬送する搬送経路を利用して廃棄媒体を前記回転するカッター刃に導き、前記廃棄媒体を縦方向に細かく切断する縦断シュレッダモードを備えることを特徴とするシュレッダ機能を備えた記録装置。
  6. 請求項5において、前記シュレッダ装置は、前記被記録媒体の搬送面の上下にロータリー切断装置を備え、各ロータリー切断装置は、回転軸と、各回転軸の周囲にスクリュー状に形成される前記カッター刃とを備え、前記スクリュー状の各カッター刃の刃先が前記対向するロータリー切断装置の回転軸の周面に摺接することを特徴とするシュレッダ機能を備えた記録装置。
  7. 被噴射媒体の幅方向に移動可能に設けられたカッター刃により、記録後の被噴射媒体を適切な位置で切断する被噴射媒体切断モードと、前記被噴射媒体への噴射工程で被噴射媒体を搬送する搬送経路を利用して廃棄媒体を前記カッター刃に導き、前記カッター刃の複数回の移動により前記廃棄媒体を細かく切断する横断シュレッダモードとを備えることを特徴とするシュレッダ機能を備えた液体噴射装置。
  8. 被噴射媒体の搬送経路途中において被噴射媒体に噴射を行い、噴射後に排出ローラにより被噴射媒体を排出する機能を有する液体噴射装置において、前記排出ローラよりも被噴射媒体の搬送方向下流側にシュレッダ装置を装着可能であり、前記シュレッダ装置が、被噴射媒体の搬送面を横切る位置で被噴射媒体の搬送経路に実質上平行な方向で回転可能な複数のカッター刃を備え、前記シュレッダ装置を装着した状態で、前記被噴射媒体への噴射工程で被噴射媒体を搬送する搬送経路を利用して廃棄媒体を前記回転するカッター刃に導き、前記廃棄媒体を縦方向に細かく切断する縦断シュレッダモードを備えることを特徴とするシュレッダ機能を備えた液体噴射装置。
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