JP2004306021A - 植物成分抽出装置 - Google Patents

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俊一 松尾
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29KINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES B29B, B29C OR B29D, RELATING TO MOULDING MATERIALS OR TO MATERIALS FOR MOULDS, REINFORCEMENTS, FILLERS OR PREFORMED PARTS, e.g. INSERTS
    • B29K2001/00Use of cellulose, modified cellulose or cellulose derivatives, e.g. viscose, as moulding material
    • B29K2001/08Cellulose derivatives
    • B29K2001/12Cellulose acetate

Abstract

【課題】 生分解性プラスチックの主成分をなすセルロースなどの植物成分を、薬剤や多工程によることなく連続的にかつ簡易に短時間で分離抽出することが可能な植物成分抽出装置を提供する。
【解決手段】 原料処理手段10に供給された植物原料を150〜350℃かつ5〜30MPaで圧縮し、圧縮された前記植物原料を熱水反応手段30において300〜350℃の亜臨界水と混合して蒸煮処理を行なう植物成分抽出装置である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、植物原料からセルロースなどの有用成分を抽出する植物成分抽出装置に関し、特に薬剤等を用いたリグニンの分解作業を要せず簡易に抽出分離が行なえる植物成分抽出装置に関する。
生分解性プラスチックとは、使用している間は通常のプラスチックと同様に優れた機能を発揮し、使用後は微生物によって自然環境(例えば土壌中など)で速やかに分解され、最終的には土の有機成分や水及び二酸化炭素になるプラスチックのことをいい、現在廃棄物問題等で注目を浴びている。
生分解性プラスチックとしては、これまでにも各種の製品が発表されている。
例えば、トウモロコシや馬鈴薯などのでんぷんを乳酸菌により発酵させて得た乳酸を脱水重合したポリ乳酸が挙げられ、農業用マルチフィルムやコンポストバッグなどに利用されているが、原材料価格や加工コストが高く、また将来の食料事情を考慮した場合、必ずしも合理的な方法とはいえない。
また、生分解性プラスチックとしてポリカプロラクトンも挙げられ、プラスチックとしての物性や生分解性については満足する性能は得られるものの、価格が高く農業用資材などへの使用が難しく、医療用素材などに利用されているに過ぎない。さらに、生分解性プラスチックとしてトウモロコシでんぷんにポリエチレンを混練しただけのプラスチックも販売されているが、これはでんぷんなどの天然物由来の成分は生分解されるがポリエチレンはまったく変化(分解)しないことが明らかになっており、本来の意味での生分解性プラスチックではなく、こうした製品は価格は安いが市場から駆逐されつつある。
以上のように、これまでに発表されてきた生分解性プラスチックは性能が思わしくなかったり、製造方法が複雑であり価格が高いことから普及が遅れている。
しかし、地球環境の保護の観点から今後の需要はますます拡大することが予想され、より性能が高く、よりコストの安い製品の出現が望まれている。このような状況下、植物に多く含まれるセルロース又はその誘導体を主成分とする生分解性プラスチックも検討されているが、他の生分解性プラスチックと同様にコストが問題となっている。
一方、コーンコブを乾燥破砕したコーンコブミールは、キノコ栽培の菌床や豆類の研磨材あるいは動物の営巣材料などに利用されているが、工業原料としての利用は極めて少なく、生産されるコーンコブの大半が廃棄物として捨てられており、その処理方法も焼却処分が中心のため環境を悪化させるなどの問題点も多く、コーンコブの有効利用も検討されている。
上述のように廃棄されるコーンコブを構成する成分の大半は、セルロース(リグノセルロース及びヘミセルロース)であり、コーンコブを原料としてセルロース又はその誘導体等を主成分とする生分解性プラスチックを製造すれば、農業生産者が負担していた廃棄物処理費用が掛からず、原料の集荷等にほとんど労力を要しないため原材料費がゼロとなり、他の生分解性プラスチックと比較して価格競争力が高くなることが考えられる。
しかし、こうした特徴を持ちながらこれまでにコーンコブを原料としたセルロース又はその誘導体等を主成分とする生分解性プラスチックが開発されなかった理由としては、コーンコブの主成分であるリグノセルロースからリグニンを分離することが難しく、エステル化等に要するコストが多く掛かることが考えられる。これは、コーンコブからセルロース又はその誘導体等を主成分とする生分解性プラスチックを製造するためには、リグノセルロースからリグニンを分離し、セルロース(高品質パルプ)を得る必要があるが、リグノセルロースからリグニンを分離するためには、コーンコブを石うすでたたき、アルカリで煮沸し、亜硫酸処理を施すという、薬剤を用いた多工程を必要とすることに起因する(例えば、非特許文献1参照)。
また、上記のコーンコブのほか、ひまわりの種子等の植物種子や、サトウキビの絞りかすであるバガス、ケナフ、葦、稲わらなどの植物原料も良質のセルロース製造原料として期待される。
「蒸煮・爆砕処理による木材成分の総合利用と経済性」、[online]、森林総合研究所木材化工部、[平成15年3月13日検索]、インターネット<URL:http://cs.ffpri.affrc.go.jp/fdb/kenmori/mori/mori-26.html>
植物原料からセルロースなどの有用成分を抽出するには、従来から蒸煮法や溶剤抽出法等の方法が採用されてきたが、上記のように硫酸ナトリウム等の薬剤や多工程を要するリグニンの分解などの労力、費用が大きい観点からセルロースを分離精製するための抽出法としては不向きであった。
本発明は、上記に鑑み成されたものであり、生分解性プラスチックの主成分をなすセルロースなどの植物成分を、薬剤や多工程によることなく連続的にかつ簡易に短時間で分離抽出することが可能な植物成分抽出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の植物成分抽出装置は、植物原料を高温・高圧環境下で熱水を作用させて蒸煮処理することを特徴とするものであり、具体的には、植物原料を供給する原料供給部と供給された植物原料を150〜350℃で加熱すると共に5〜30MPaで加圧する原料加圧部とを備えた原料処理手段と、加圧器および加熱器を備え、28〜30MPaに加圧された300〜350℃の亜臨界水を供給する熱水供給手段と、加熱および加圧された前記植物原料を、前記熱水供給手段から供給された亜臨界水と混合して蒸煮処理を行なう熱水反応手段と、で構成したものである。
本発明の植物成分抽出装置においては、150〜350℃で加熱すると共に5〜30MPaで加圧した状態にある植物原料に高温(300〜350℃)の亜臨界水(熱水)を加えて温圧条件を保持しつつ混練することによって蒸煮が行なわれ、これにより従来薬剤等の使用や多工程を要したリグノセルロースからのリグニンの分解除去を一工程で簡易迅速に行なうことができる。すなわち、原料処理手段を構成する原料供給部に供給された植物原料は、原料加圧部において上記温度範囲に熱せられながら上記圧力範囲まで加圧(好ましくは圧縮)され、この加圧状態を保持したまま原料処理手段から熱水反応手段に圧入され、これに更に高温の亜臨界水(熱水)が加えられて混練されるので、これまでの蒸煮法等のように複数の工程をあるスケールで各々繰り返すことなく、連続処理可能な一連の処理系で連続的に蒸煮処理を行なうことができる。
本発明においては、蒸煮によりリグノセルロースが分解してポリフェノール(分解除去されたリグニンから変化することにより生成)及びセルロースと可溶性のヘミセミロース(可溶性キシラン)とが生成物(以下、分解生成物ともいう。)として得られ、更に濾過装置が設けられているときには濾過によりポリフェノール及び可溶性キシランを含む濾液と濾過残渣としてセルロース(高品質パルプ)とに分離して回収することができる。
原料処理手段を構成する原料加圧部は、原料供給部に供給された植物原料を150〜350℃(好ましくは180〜300℃)の加熱下5〜30MPa(好ましくは15〜28MPa)の範囲で加圧するものであり、温度および圧力は植物原料の種類に応じて上記範囲で適宜選択できる。ここでは、熱水反応手段での蒸煮処理に必要な圧力が与えられると同時に予備加熱がなされ、更に原料中に含まれる気体が脱気される。またこの時、原料中に含まれる水分による作用によって植物原料の少なくとも一部を分解反応させることができる。
例えば、トウモロコシの芯であるコーンコブを植物原料としてセルロースおよびキシラン(ヘミセミロース)を得るプロセスでは、28〜30MPaまで加圧されこの圧力下で熱水を作用させることにより、また、ひまわりの種子を植物原料として油脂を抽出し軽油化するプロセスでは、15〜20MPaまで加圧され、熱水反応手段ではこの圧力範囲で熱水をが作用させて連続的に蒸煮処理することが可能となる。
熱水供給手段には、高温高圧な熱水である亜臨界水を生成、供給するための加圧器および加熱器が設けられており、必要に応じて更に受水タンク、濾過装置、イオン交換装置などを含む浄水機構を付設して構成することができる。この浄水機構は、原料水に含まれる不純物やイオンを除去して例えば加熱器や配管等の詰まりを防止する等の目的で使用される。加圧器は、プランジャー型ポンプが好ましく、特に吐出圧力30MPaで流量10リットル/分の定格のものが望ましい。加熱器は、溶融塩浴加熱方式でニッケル合金製コイルを用いた熱交換器が好ましい。
亜臨界水は、温度375℃、圧力22MPaである水の臨界点よりも温度、圧力が低い液体状態に属する熱水であり、本発明における亜臨界水は、特に圧力28〜30MPa、温度300〜350℃の状態の水である。
蒸煮を行なう熱水反応手段は、植物原料を熱水と共に挿通する中空体と、該中空体の内部に設けられ、植物原料および熱水の挿通方向を回転軸として回転するように隣接配置された複数の回転羽根とで構成することができ、回転羽根は挿通方向を回転軸として相互に逆回転するように隣接配置した場合が効果的である。蒸煮処理は植物原料に対し水を用いて高温高圧下で行なわれるが、このように構成した場合には原料処理手段での加熱および加圧、並びに供給された亜臨界水の熱を利用して行なうことができ、必ずしも熱水反応手段に加熱手段を設ける必要はない。ただし、中空体を外側から加熱するなど、必要に応じて熱水反応手段を加熱可能に構成することもできる。
熱水反応手段を構成する回転羽根は、中空体内部を挿通する流体、すなわち原料処理手段で加熱加圧された植物原料と熱水の流れによる流体圧を受けて回転する構造(例えば、流れ方向の力を受けて回転するように捻りを付けた羽根状のステーター等)が望ましく、駆動部を接続せずに連続攪拌することができる。この回転羽根は、隣接する複数個が流体の挿通方向を回転軸として相互に逆回転(即ち、交互に逆方向に回転)するように設けることができるので、植物原料と熱水は効率良く混練されて蒸煮処理を充分に行なうことができる。その結果、蒸煮反応効率の低下を伴なうことなく、熱水反応手段を短尺状や小型に構成することができる。なお、電源と接続されたモータや磁力によって回転するように構成してもよい。中空体の内部構造は、植物原料を熱水と共に挿通し得るように構成され、断面が円形、楕円形、矩形、方形など任意形状に構成することができ、特に断面円形の中空体が好ましい。
また、上記の回転羽根、及び中空体の少なくとも内壁の材質としてはニッケル合金が好ましい。熱水反応手段には、植物原料供給用の供給管および熱水供給用の供給管、並びに蒸煮により生成した分解生成物を排出する排出管が接続される。例えば、一般に市販されているノリタケ製などのスタチックミキサー等を好適に使用することができる。
熱水反応手段における蒸煮処理時の内部温度および内部圧力は、植物原料の種類や目的で左右され、例えば、コーンコブを原料とする場合には温度を150〜250℃(好ましくは180〜200℃)とし、圧力を28〜30MPaとすることが望ましく、ひまわりの種子を原料とする場合には温度を130〜220℃(好ましくは180〜200℃)とし、圧力を15〜20MPaとすることが望ましい。また、蒸煮処理時間としては、10〜30分間が好ましく、15〜20分間がより好ましい。
また、原料処理手段における原料加圧部は、原料供給部が設けられた中空基体と、該中空基体に内装され、前記原料供給部が設けられた一方から他方に向けて溝幅が狭くなる螺旋状溝を有する棒状回転体と、前記中空基体の内部を加熱する加熱器とで構成することができる。中空基体の原料供給部が設けられていない他方には圧出口が設けられる。これにより、棒状回転体が回転されたときにその螺旋状溝にしたがって植物原料を中空基体の一方に設けられた原料供給部側から他方の圧出口側に向かって熱せられながら圧送され、所望圧のもとで圧縮することができる。
中空基体の内部構造は、断面が円形、楕円形、矩形、方形など任意の形状に構成することができるが、基体内部で回転する棒状回転体によって植物原料に与えられる圧力が均一になる点から断面円形とするのが好ましい。また、螺旋状溝は、中空基体に内装されたときに原料供給部側から圧出口側へ螺旋ピッチ(溝幅)が次第に狭くなるように棒状回転体の一端から他端に向かって設けられ、植物原料を圧送する。そのため、効率良く均一な圧縮が可能な点から、棒状回転体は断面が略円形の棒状体とするのが好ましい。
また、原料処理手段は、植物原料の種類や目的などに合わせて、複数基の原料加圧部を設け、複数基をカスケード接続して使用することができる。例えば、トウモロコシの芯であるコーンコブを植物原料とする場合には28〜30MPaの圧力下で蒸煮するために4段カスケード接続することが好ましく、ひまわりの種子を植物原料とする場合には15〜20MPaの圧力下で蒸煮するために3段カスケード接続することが好ましい。
なお、原料処理手段に水を添加するようにすることもできるが、上記のように熱水反応手段において高温の熱水を加えるようにすることによって、水量を容易に調整しながら所望条件での蒸煮処理を行なうことができる。
また、本発明の植物成分抽出装置には、蒸煮処理で分解生成した分解生成物を冷水と混合して、あるいは分解生成物に冷水を混合せずに外部で熱交換して(例えば、水を循環する循環系を用いた熱交換器などによって)冷却を行なう冷却手段を更に設けることができる。前者では、冷水を直接反応生成した分解生成物に加えて冷却するので急速に冷却できる利点がある。また、冷却後の濾過処理が容易となるほか、冷却を行なうにあたって圧力を減衰させないときには必要とされる高圧熱交換器が不要であり、コストの更なる低減を図ることができる。
分解生成物に冷水を混合して冷却する場合、冷却手段は上記の熱水反応手段と同様に、蒸煮後の分解生成物を冷水と共に挿通する中空体と、該中空体の内部に設けられ、分解生成物および冷水の挿通方向を回転軸として回転するように隣接配置された複数の回転羽根とで構成することができ、回転羽根は挿通方向を回転軸として相互に逆回転するように隣接配置した場合が効果的である。回転羽根および中空体の構造や材質は上記の熱水反応手段における場合と同様に構成でき、回転羽根は蒸煮後の分解生成物と冷水の流れによる流体圧を受けて回転する構造(例えば、流れ方向の力を受けて回転するように捻りを付けた羽根状のステーター等)が好ましい。但し、電源と接続されたモータや磁力によって回転するように構成してもよい。
冷却手段における回転羽根、及び中空体の少なくとも内壁の材質についてもニッケル合金が好ましい。具体的には、例えばノリタケ製などのスタチックミキサー等が好適である。冷却手段には、分解生成物供給用の供給配管および冷水供給用の供給配管、並びに冷却物を排出する排出管が接続される。これにより、冷却効率を損なうことなく冷却手段を短尺状や小型に構成することができる。
冷却手段には冷却水を生成、供給するための冷却水供給手段を接続することができ、冷却水供給手段は加圧器および冷却機構で構成でき、必要に応じて更に受水タンク、濾過装置、イオン交換装置などを含む浄水機構を付設して構成することができる。この浄水機構は、原料水に含まれる不純物やイオンを除去して例えば加熱器や配管等の詰まりを防止する等の目的で使用される。加圧器は、プランジャー型ポンプが好ましく、特に吐出圧力30MPaで流量30リットル/分の定格のものが望ましい。冷却機構は一般的な冷却装置を使用することができる。
蒸煮処理で生成された分解生成物は、ポリフェノール及びセルロースと可溶性キシランとの混合物であるため、熱水反応手段での蒸煮後においてポリフェノール及び可溶性キシランを含む濾液と濾過残渣としてのセルロース(高品質パルプ)とを濾過分離する濾過装置を設けるができる。濾過は、生成された分解生成物を一旦貯留タンクに貯留した後に行なうようにしてもよく、貯留せずに濾過してもよい。濾過装置は、濾過後の濾液および濾過残渣をそのまま貯留できるように貯留機能を兼備した構造に構成することができる。また、濾過装置とは別に濾液と濾過残渣とを分離して貯留する分離貯留タンクを設けてもよい。
本発明においては、木材、非木材の別を問わず、植物原料のいずれもを原料とすることができるが、例えば得られたセルロースを用いて最終的に良質の生分解性プラスチックを製造し得る等の観点から、特にトウモロコシの芯であるコーンコブ、ひまわりの種子等の植物種子、サトウキビから砂糖を絞った後の絞りかすであるバガス、ケナフ、葦、および稲わらより選択される少なくとも一種を用いることが好適である。
本発明によれば、生分解性プラスチックの主成分をなすセルロースなどの植物成分を、薬剤や多工程によることなく連続的にかつ簡易に短時間で分離抽出することが可能な植物成分抽出装置を提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明の植物成分抽出装置の実施形態を説明する。なお、下記の実施形態において、植物原料としてコーンコブを用いた場合を中心に説明する。但し、本発明においてはこれら実施形態に制限されるものではない。
本発明の植物成分抽出装置の実施形態を図1〜図9を参照して説明する。本実施形態は、コーンコブを原料とし、系全体を5〜30MPaの高圧下に保ち、これに300〜350℃の亜臨界水を加えて蒸煮処理を行ない、この蒸煮処理によるリグノセルロース分解反応を利用してポリフェノール及びセルロース(高品質パルプ)と可溶性のヘミセミロース(可溶性キシラン)との混合物を得、該混合物を貯留、濾過してセルロースを可溶性キシランおよびポリフェノールと分離するようにしたものである。また、蒸煮処理後の冷却は分解生成物に冷水を混合して冷却を行なうようにしてある。
図1に示すように、本実施形態は、コーンコブを供給する原料供給部並びに供給されたコーンコブを加熱および加圧する原料加圧部を備えた原料処理装置(原料処理手段)10と、加圧ポンプおよび溶融塩加熱装置を備えて亜臨界水を外部に供給する亜臨界水供給装置(熱水供給手段)20と、加熱および加圧されたコーンコブを亜臨界水と混合して蒸煮処理を行なう熱水反応器(熱水反応手段)30と、蒸煮処理で生成された生成物(分解生成物)を冷水と混合して冷却する冷却器(冷却手段)40と、加圧ポンプと冷却機構を備えて冷水を供給する冷却水供給装置(冷却手段)50と、冷却された分解生成物を貯留する貯留タンクおよび該分解生成物を濾過する濾過装置を備えた濾過貯留器60と、を備えている。
原料処理装置10は、図2に示すように、コーンコブ19を供給する原料供給部11と、原料供給部11が設けられ、供給されたコーンコブ19を加熱すると共に加圧して圧縮する原料加圧部13とで構成されている。図2は原料処理装置の一例を拡大して示す概略断面図である。
原料供給部11は、植物原料であるコーンコブ19を原料処理装置に投入するための原料投入口11aと、投入口シャッター12とを備えており、投入口シャッター12のシャッター開閉によって原料投入口11aから投入されたコーンコブを一時的に保持したり、必要量に応じてコーンコブ19を原料加圧部13に供給できるようになっている。これにより、原料であるコーンコブを連続的に供給することができる。
また、原料投入口11aには図示しない供給用ポンプが取り付けられており、供給用ポンプよって原料投入口を通してコーンコブを供給することができるように構成されており、この供給用ポンプを必要量に応じて制御してコーンコブを自動的に補給できるようになっている。
投入時のコーンコブの形態は、特に制限されるものではないが、概ね直径2〜3mm程度にチップ化された形態とすることが好ましい。
原料加圧部13は、原料供給部11が設けられた中空のシリンダー(中空基体)14の内部に、原料供給部11が設けられた一方の側から他方の側(即ち、スクリュー先端側)に向けて溝幅が狭くなる螺旋状溝を有するスクリュー(棒状回転体)15を内装して構成され、さらに原料供給部11が設けられていないシリンダー14の他方(スクリュー先端側)には圧出口14aが設けられ、スクリュー15を回転させることによってコーンコブを加熱すると共に加圧して圧出口14aから圧縮状態で圧出できるようになっている。スクリュー15の原料供給部11が設けられた側には、モータ(駆動手段)18が設けられ、スクリュー15は図示しない原動歯車及び従動歯車を有する減速ギアを介在させてモータ18と接続されて電源(不図示)からの電力供給を受けて回転可能なようになっている。
シリンダー内でスクリュー15が回転することによって、供給されたコーンコブは150〜350℃の範囲に加熱されながら28〜30MPaで加圧されて圧縮される。特に、温度は150〜250℃が好ましく、180〜200℃が好ましい。以下、この状態でのコーンコブを「圧縮コーンコブ」と称する。
シリンダー14の外側には、シリンダー壁を介して内部を加熱するための電気ヒーター16と電気ヒーター16を覆って保温する保温ジャケット17とがシリンダー周囲を覆うように設けられ、シリンダー内部の加熱を均一に行なえるようになっている。さらに、スクリュー先端部のシリンダー14の圧出部14a近傍には温度センサー8及び圧力センサー9が設けられている。
原料処理装置10は2台以上直列に連結することもでき、この場合には熱水反応器30と連通する装置の温度圧力条件が150〜350℃、5〜30MPaを満たしていれば、各装置での温度および圧力は同一でも異なっていてもよい。各装置の温度圧力条件が異なるときは連結された2台目、3台目、…n台目(n≧2)に移るにつれて温度及び圧力が上昇していることが好ましい。
また、原料処理装置では、後の熱水反応器30での蒸煮処理に備えた圧力が付与されると共に予備加熱がなされるほか、更に原料中に含まれる気体が脱気される。
亜臨界水供給装置20は、水を一旦貯えておく受水タンク21と溶融塩加熱装置23とプランジャー型加圧ポンプP1とを備え、受水タンク21と溶融塩加熱装置23とはプランジャー型加圧ポンプP1が設けられた供給配管24によって連通されており、加圧ポンプP1による圧力を受けて所望の圧力に加圧されると共にこの圧力状態でさらに加熱されて高温の亜臨界水が生成されるようになっている。水への加圧は28〜30MPaの範囲で行なわれ、この圧力下に保持された状態で更に加熱して300〜350℃の亜臨界水(熱水)を生成する。
また、溶融塩加熱装置23にはさらに亜臨界水を供給するための供給配管25の一端が接続されており、供給配管25によって熱水反応器30と連通されて連続的に亜臨界水を供給可能なようになっている。熱水反応器30への亜臨界水の供給量は、コーンコブミール100質量部に対して、10〜1000質量部が好ましく、50〜100質量部がより好ましい。
また、供給配管24の受水タンク21と加圧ポンプP1との間には、図3に示すように更に活性炭濾過装置26およびイオン交換装置27が取り付けられており、水中に含まれる不純物やイオンは予め除去される。溶融塩加熱装置23は、図3のように、溶融塩浴と該浴中に設けられた熱交換室とニッケル合金製コイルと水温測定用の温度センサ28とで構成された熱交換器であり、不純物等が除去され加圧ポンプP1で加圧されて給水された水は熱交換室で加熱されてから供給配管25に送られるようになっている。このとき、亜臨界水の温度は、溶融塩浴の温度をコントロールすることで間接的に制御することができる。
熱水反応器30は、原料処理装置10の圧出口14aと一端で接続された配管65の他端と接続されており、配管65を介して原料処理装置10と連通されている。熱水反応器30は、図4に示すように、一端に圧縮原料供給口34および熱水供給口35を、かつ他端に生成物排出口36を有する断面円形の円筒体31と、該円筒体31の内部に挿通方向(図4中の矢印方向A)と平行な軸心を回転軸として交互に逆回転するように隣接して3段配置されたステータ(捻り羽根)32a,32b,32cとで構成されており、圧縮原料供給口34および熱水供給口35から各々供給された圧縮コーンコブおよび亜臨界水を挿通させながら順次逆回流させて混練して蒸煮処理を行なうようになっている。また、生成物排出口36は、配管66の一端と接続されており、配管66によって冷却器40と連通されている。
ステータ32a,32b,32cは各々、例えば図5に示すようにニッケル合金板を左捻りまたは右捻り(例えば捻り角度90°)して構成することができ、圧縮コーンコブおよび亜臨界水が中空体31の内部を挿通するときの矢印方向Aの流体圧を受けて捻りの向きにしたがって回転するようになっている。
本実施形態における熱水反応器内部の温度および圧力は150〜250℃(好ましくは180〜200℃)および28〜30MPaであり、原料処理装置10における温度圧力条件、並びに亜臨界水の温度や供給量によって調整することができる。このように原料処理装置および亜臨界水供給装置での条件をもとに蒸煮が行なえ、連続的に反応を進めることができる。
上記の蒸煮処理において、亜臨界水と共に亜硫酸ナトリウムや亜硫酸カルシウムなどの亜硫酸化合物を添加することもできる。亜硫酸化合物の添加により蒸煮処理時間を短縮することができる。亜硫酸化合物の添加は、上記の原料処理装置10での圧縮過程で添加してもよいし、熱水反応器30に亜臨界水と共に直接添加するようにしてもよい。亜硫酸化合物の添加量としては、コーンコブミール100質量部に対して1〜10質量部が好ましく、2〜5質量部がより好ましい。
冷却器40には、図1のように、配管66の他端とプランジャー型加圧ポンプP2を備えた供給配管53の一端とが接続されており、熱水反応器30による蒸煮処理で生成された生成物(分解生成物)を冷水と混合することによって冷却できるように構成されている。これにより、生成物の温度を迅速に冷却することができる。
冷却器40は、上記の熱水反応器30と同様、図6に示すように一端に分解生成物供給口44および冷水供給口45を、かつ他端に冷却物排出口46を有する断面円形の円筒体41と、該円筒体41の内部に挿通方向(図6中の矢印方向B)と平行な軸心を回転軸として交互に逆回転するように隣接して3段配置されたステータ(捻り羽根)42a,42b,42cとで構成されている。また、分解生成物供給口44は熱水反応器30と繋がる配管66の他端と、冷水供給口45は冷却水供給装置50と繋がる供給配管53の一端と、それぞれ接続されており、分解生成物供給口44および冷水供給口45から各々供給された分解生成物および冷水を挿通させながら順次逆回流させて混練させて混合するようになっている。
冷却水供給装置50は、水を一旦貯えておく受水タンク51と冷却装置52とを備え、貯えられた水を冷却装置52との間で循環して所定温度に冷却制御されるようになっている。また、受水タンク51の側壁には、冷却器40の冷水供給口45と一端で接続するプランジャー型加圧ポンプP2を備えた供給配管53の他端が接続されており、加圧ポンプP2によって冷水を加圧しながら冷却器40に連続的に供給することができる。水温は、冷却効率などに合わせて適宜選択することができるが、特に2〜5℃が好適である。
また、図7に示すように、受水タンク51と加圧ポンプP3との間には、更に活性炭濾過装置54およびイオン交換装置55が取り付けられており、水中に含まれる不純物やイオンが予め除去されるように構成されている。冷却装置52は、水浴と該浴中に設けられた熱交換室とチラー(冷却機構)と水温測定用の温度センサ56とで構成された熱交換器であり、不純物等が除去され加圧ポンプP3によって給水されると熱交換室で冷却されて受水タンク51に送られるようになっている。このとき、冷水の温度は、水浴温度をコントロールすることで間接的に制御することができる。
冷却器40の冷却物排出口46には、配管67の一端が接続されており、配管67によって冷却器40は濾過貯留器60と連通されている。濾過貯留器60は、図8に示すように、冷却器40内で冷却された分解生成物(冷却物)を貯留する貯留タンク61および分解生成物を濾過する濾過装置62を備えており、冷却後の分解生成物は一旦貯留された後、濾過装置62による濾過処理を行なって可溶性キシラン及びポリフェノールを含む濾液64と、濾過残渣であるリグニンが除去されたセルロース63とに分離できるようになっている。また、濾過装置62には排出管69の一端が接続されており、濾液(可溶性キシラン等)を排出回収できるようになっている。このとき、濾過後の濾液および濾過残渣は濾過装置62中に貯留するようにしてもよい。
得られたセルロースは、生分解性プラスチックの主成分をなす製造原料として好適であり、また、可溶性キシランはキシラーゼを作用させることでキシロオリゴ糖を得ることができ、ポリフェノールは食品原料や医療品原料として用いることができる。
上記の投入口シャッター12、電気ヒータ16、モータ18、温度センサ8、28及び56、圧力センサ9、加圧ポンプP1〜P2及び供給用ポンプ、溶融塩加熱装置23、並びに冷却装置52等は、図9に示すように各々制御装置(ECU)70と電気的に接続されており、ECU70によって制御されるようになっている。
本実施形態では、原料投入口11aに取り付けられた不図示の供給用ポンプを駆動させて原料供給部11にチップ状のコーンコブミール(コーンコブを2〜3mm程度に乾燥破砕したもの)19を連続供給し、電気ヒーター16によりシリンダー14の内部温度を所望の温度(150〜250℃)に調整すると共に、投入口シャッター12を開いてコーンコブミールをシリンダー14内に供給する。更に、モータ18側からみてモータ18の回転軸を時計回りに回転させることにより、図示しない原動歯車を時計回りに従動歯車を反時計回りに各々回転させ、更にスクリュー15を反時計回りに回転させてコーンコブミールを加熱しながら圧出口14aに向かって押出す。このとき、スクリュー15の螺旋状に設けられた溝ピッチは圧出口14aに近づくにつれて狭くなるため、コーンコブミールが圧出口14aに近づいていくにつれ次第に加圧され、28〜30MPaの所定圧で圧縮される。このとき、原料であるコーンコブミールに含まれる空気は、上記スクリューの作動により原料外に押出され、圧出口14aに取り付けられた図示しないガス分離装置から系外に排出される。圧縮されたコーンコブミールは圧出口14aから圧出され、配管65を挿通して熱水反応器30に供給されると共に、亜臨界水供給装置20から亜臨界水が連続供給される。
このとき、熱水反応器30の内部は原料処理装置10での圧縮され圧出された時の圧力と略同一圧力下に保持されており、供給されたコーンコブミールおよび亜臨界水の熱を利用して蒸煮処理(15〜25分)が行なわれる。これにより、熱水反応器30では供給時点から高温かつ高圧の反応条件を確保でき、その結果均一にかつ連続的に蒸煮処理を行なうことが可能となる。蒸煮処理して生成された分解生成物は、冷却水供給装置50から供給された冷水(2〜5℃)と共に冷却器40に供給されて冷却された後、圧力を減衰させながら一旦貯留タンク61で貯留され、濾過装置62での濾過処理が施される。
上記のように、本発明の植物成分抽出装置を用いてコーンコブミールを蒸煮処理することにより、リグノセルロースが分解して生成したポリフェノール(リグニンから変化することにより生成)及びセルロースと、可溶性キシラン(可溶性のヘミセミロース)とを簡易ながら連続生成することができ、更に濾過処理を施すこにより固形物であるセルロース(高品質パルプ)を得ることができる。
本実施形態では、温度センサー8及び圧力センサー9がシリンダー14のスクリュー15の先端部近傍に配設されているが、温度センサー8はシリンダー14の軸方向中心部よりスクリュー先端部側に配設されればよく、圧力センサー9はシリンダー14の軸方向におけるスクリュー先端部側1/4の位置に配設されればよい。
上記の実施形態では、植物原料にコーンコブを用いた場合を中心に説明したが、コーンコブ以外の他の植物原料を用いた場合も同様である。
また、本発明における濾過処理後の、リグニンの外れたセルロースは水酸基同士が結合する水素結合を起こして結晶化してしまい、水にも溶剤にも溶けない状態となっていることがある。そのため、後述のような脱水酢化処理をさらに行なうことで、分子内の水酸基の一部が酢酸基に変わった、水にも溶剤にも可溶でプラスチック化された酢酸セルロースを得ることができる。この脱水酢化処理は、撹拌装置を備えた圧力容器内で、セルロースに無水酢酸及び硫酸を加えて反応させ、セルロースの水素結合のもとになる水酸基を酢酸基に置換するもので、重合度をn、置換度をmとしたとき、下記反応式(1)及び反応式(2)によって表される。
−反応式(1)−
{C672(OH)3n+3n(CH3CO)2
→{C672(OCOCH3)3n+3nCH3COOH
−反応式(2)−
{C672(OCOCH3)3n+n(3−m)H2
→{C672(OCOCH3)m(OH)3-mn+n(3−m)CH3COOH
前記反応式(1)は、セルロースと無水酢酸とが反応して完全に酢酸基に置換された酢酸セルロースと酢酸が生成していることを示しており、前記反応式(2)は、反応式(1)で生成した酢酸セルロースと水とが反応して、置換度mの酢酸セルロースと酢酸が生成していることを示している。前記反応式(1)及び(2)で生成した酢酸は再利用することができる。
前記脱水酢化処理は例えば下記手順で行なうことができる。すなわち、まず前記濾過処理により得られた固形分(セルロース)を水洗いしてアルカリ分を除去した後、硫酸及び無水酢酸を添加し反応させ、得られた反応生成物から脱水装置にて酢酸を除去(回収)し乾燥させる。以上の手順で酢化度51〜61の酢酸セルロースが得られる。また、硫酸の添加量は乾燥セミロース100質量部に対して、1〜10質量部が好ましく、3〜5質量部添加がより好ましい。無水酢酸の添加量は1〜20質量部が好ましく、5〜10質量部がより好ましい。更に、酢酸も好ましく添加することができ、その添加量はセミロース100質量部に対して、1〜10質量部が好ましく、3〜5質量部がより好ましい。
前記脱水酢化処理条件としては、圧力は5〜15MPaであることが好ましく、8〜10MPaであることがより好ましい。温度は60〜100℃であることが好ましく、70〜90℃であることがより好ましい。攪拌速度は毎分30〜100回転が好ましく、毎分40〜60回転がより好ましい。処理時間は15〜30時間が好ましく、20〜24時間がより好ましい。
酢酸セルロースはそれ自体が生分解性を有するプラスチックであるが、これをベースに種々の素材(例えばトウモロコシでんぷんやポリ乳酸等)を混練することにより特性の異なる生分解性プラスチックをつくることもできる。
本発明の植物成分抽出装置の実施形態を示す概略構成図である。 原料処理装置の一例を拡大して示す概略断面図である。 亜臨界水供給装置の構成例を説明するための概略図である。 熱水反応器の構成例を示す概略断面図である。 熱水反応器および冷却器におけるステータ(回転羽根)の構成例を示す斜視図である。 冷却器の構成例を示す概略断面図である。 冷却水供給装置の構成例を説明するための概略図である。 濾過貯留器の構成例を説明するための概略図である。 本発明の実施形態に係る制御装置を示すブロック図である。
符号の説明
10…原料処理装置(原料処理手段)
11…原料供給部
13…原料加圧部
14…シリンダー(中空基体)
15…スクリュー(棒状回転体)
20…亜臨界水供給装置(熱水供給手段)
30…熱水反応器(熱水反応手段)
31,41…中空体
32a,32b,32c,42a,42b,42c…ステータ(回転羽根)
40…冷却器(冷却手段)
50…冷却水供給装置
60…濾過貯留器
62…濾過装置

Claims (6)

  1. 植物原料を供給する原料供給部と供給された植物原料を150〜350℃で加熱すると共に5〜30MPaで加圧する原料加圧部とを備えた原料処理手段と、
    加圧器および加熱器を備え、28〜30MPaに加圧された300〜350℃の亜臨界水を供給する熱水供給手段と、
    加熱および加圧された前記植物原料を、前記熱水供給手段から供給された亜臨界水と混合して蒸煮処理を行なう熱水反応手段と、
    を備えた植物成分抽出装置。
  2. 前記熱水反応手段が、前記植物原料を挿通する中空体と、該中空体の内部に設けられ、前記植物原料の挿通方向を回転軸として相互に逆回転するように隣接配置された複数の回転羽根とで構成されている請求項1に記載の植物成分抽出装置。
  3. 前記原料加圧部は、原料供給部が設けられた中空基体と、該中空基体に内装され、前記原料供給部が設けられた一方から他方に向けて溝幅が狭くなる螺旋状溝を有する棒状回転体と、前記中空基体の内部を加熱する加熱器とを備え、
    前記棒状回転体を回転させることによって供給された植物原料を前記一方から前記他方に向って加熱圧送して圧縮するようにした請求項1又は2に記載の植物成分抽出装置。
  4. 蒸煮処理で生成された生成物を、供給された冷水と混合して冷却する冷却手段を更に備えた請求項1〜3のいずれか1項に記載の植物成分抽出装置。
  5. 蒸煮処理で生成された生成物を濾過する濾過装置を更に備えた請求項1〜4のいずれか1項に記載の植物成分抽出装置。
  6. 前記植物原料が、コーンコブ、植物種子、バガス、ケナフ、葦、および稲わらより選択される少なくとも一種である請求項1〜5のいずれか1項に記載の植物成分抽出装置。
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