JP2004305930A - 洗浄用スリットノズルおよびこれを備えた洗浄装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】洗浄用スリットノズルに付着した液滴によって発生する処理液膜の膜切れを防止する洗浄用スリットノズルおよびこれを備えた洗浄装置を提供する。
【解決手段】洗浄用スリットノズルは、薄膜状に処理液を噴射するためのノズル口1を含む外装体を備え、外装体は、第1板状部材2、第2板状部材3およびスペーサ5を含む。外装体は、上面のノズル口1のある側の端部に形成された円形溝16aを含む。円形溝16aは、ノズル口1の長手方向におけるノズル口1が形成されている区間を含むように延びており、円形溝16aの上記の長手方向における少なくとも一方は、側方の端まで形成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】洗浄用スリットノズルは、薄膜状に処理液を噴射するためのノズル口1を含む外装体を備え、外装体は、第1板状部材2、第2板状部材3およびスペーサ5を含む。外装体は、上面のノズル口1のある側の端部に形成された円形溝16aを含む。円形溝16aは、ノズル口1の長手方向におけるノズル口1が形成されている区間を含むように延びており、円形溝16aの上記の長手方向における少なくとも一方は、側方の端まで形成されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、装置の部品などの洗浄装置に関する。特に、被洗浄物に対して薄膜状に処理液を噴射する洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置や半導体装置の製造工程においては、被処理物としてのガラス基板や半導体ウエハなどの基板に回路パターンを形成する成膜工程やフォト工程のほかに、上記の基板を洗浄する洗浄工程がある。
【0003】
洗浄工程に用いる処理液としては、純水や薬液などを用いる。洗浄装置としては、洗浄槽に薬液を蓄えてそこに基板を浸漬させるディップ方式や、1枚1枚の基板に対して処理液を噴射して洗浄する枚葉方式などがあり、最近では洗浄効果や洗浄効率の高い枚葉方式が採用されることが多くなっている。
【0004】
枚葉方式によって基板を洗浄する場合、基板の搬送経路の上方や下方に、洗浄用スリットノズルを配置し、この洗浄用スリットノズルから搬送されてくる基板に向けて処理液を噴射することで基板の洗浄を行なう装置がある。
【0005】
従来の技術に基づく洗浄用スリットノズルを図9に示す。この洗浄用スリットノズルは、被洗浄物としての半導体ウエハや液晶用ガラス基板などの基板を純水やオゾン水などの処理液で洗浄するための一般的なものである。図9(a)は洗浄用スリットノズルで基板を洗浄している様子を説明する斜視図であり、図9(b)は側面図である。
【0006】
被洗浄物としての基板8は、一列に形成された複数の搬送用滑車15に運搬される。基板8は、搬送用滑車15の上側を矢印65の一方向に移動する。洗浄用スリットノズル50は、基板8の搬送方向に対して反対側の向きに処理液を噴射するように配置されている。
【0007】
洗浄用スリットノズル50は、外装体にノズル口1が形成されている。外装体は、第1板状部材2、第2板状部材3、およびこれら1対の間に挟まれたスペーサ5を含み、ねじ7でそれぞれの部材が固定されている。スペーサ5は、1対の板状部材の外周部分を接続するように形成され、洗浄用スリットノズル50の一の面の一部には、スペーサ5が形成されておらず、処理液を膜状に噴射するためのノズル口1が形成されている。ノズル口1は、薄膜状に処理液を噴射できるように、細長の長方形に形成されている。
【0008】
洗浄用スリットノズル50内部において、第1板状部材2および第2板状部材3が対向するそれぞれの面には、図示しない凹部が形成されており、処理液が供給されるための空間部が形成されている。第1板状部材2の上面には、処理液を供給するための処理液供給口4が形成されている。処理液供給口4は、ノズル口1の長手方向の中心に対して、それぞれが対称になる位置に2つ形成されている。処理液供給口4と洗浄用スリットノズル内部の空間部とは連通している。また、洗浄用スリットノズル内部の空間部は、ノズル口1とも連通している。
【0009】
処理液供給口4には、継手を介してホース(図示せず)が接続されており、ポンプなどの処理液供給手段(図示せず)によって、処理液が洗浄用スリットノズルに供給される。この際、処理液は所定の圧力をかけて供給される。洗浄用スリットノズルに供給された処理液は、処理液供給口4および内部の空間部を通って、ノズル口1から噴射される。噴射される処理液膜30の圧力は、洗浄用スリットノズルに供給される処理液の圧力を変化させることによって調整される。噴射された処理液膜30は、基板8に衝突することによって、または、処理液の化学洗浄力によって、基板8の主表面の汚染物質を取り除くことができる。ノズル口1の長手方向の長さは、基板8の幅全体に処理液膜が衝突できるように、基板8の幅よりも長くなるように形成されている。
【0010】
上記のほかにも、洗浄用スリットノズルから、鉛直方向の下向きに処理液を噴射する洗浄装置もある(たとえば、特許文献1参照)。
【0011】
【特許文献1】
特開2000−94325号公報(第3−4頁、第1−4図)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
洗浄用スリットノズルから薄膜状の処理液を噴射して被洗浄物を洗浄する際において、洗浄すべき部分全体を均一に洗浄する能力を高めるためには、噴射する処理液膜の厚さをノズル口の長手方向において均一にすることが重要である。
【0013】
図10に、基板を洗浄している際の洗浄槽12の概略断面図を示す。洗浄用スリットノズル50、基板8および基板8を運搬するための搬送用滑車15は、洗浄槽12の内部に配置される。洗浄用スリットノズル50から噴射された処理液膜30は、基板8に液膜衝突部40で衝突する際に、一部が基板8の表面で跳ね返って浮遊液滴31が生じる。浮遊液滴31は、洗浄槽12の内部を浮遊して、一部が洗浄槽12の天井である槽内天井部14に付着する。槽内天井部14に付着した液滴は、付着が重なって液溜り33になり、液溜り33から落下する落下液滴32が生じる。落下液滴32には、矢印60に示すように、洗浄用スリットノズル50の上面すなわち、第1板状部材の上面に落下するものがある。また、浮遊液滴31が空中を漂って、洗浄用スリットノズル50の主表面に直接付着するものがある。
【0014】
図11に、洗浄用スリットノズルに付着した液滴である付着液滴の様子を示す。洗浄用スリットノズルは、処理液膜30を傾斜させて噴射するために、洗浄用スリットノズル自体が傾斜するように配置されている(図9参照)。よって、洗浄用スリットノズルの第1板状部材2の上面に付着した付着液滴34は、矢印67に示すように、ノズル口1が形成されている方に滑り落ちて、処理液膜30に接触することがあった。この場合、処理液膜30の流れを乱し、膜切れを起こしている部分である膜切れ部41が発生していた。膜切れ部41を生じた部分に対応する基板の部分については、洗浄が行なわれず、基板全体を一様に洗浄することができないという問題があった。
【0015】
また、洗浄用スリットノズルとして特許文献1に開示されているように、処理液膜を基板に対して垂直に衝突させる装置においても、槽内天井部からの落下液滴や浮遊液滴が洗浄用スリットノズルの外装体の表面に付着する。この付着液滴が外装体の表面を流れ、処理液膜に接触して、膜切れが生じる場合があった。
【0016】
処理液膜に膜切れが生じると、洗浄性能が悪化するため、生産性にも悪影響を及ぼして、歩留まりが悪化するという問題があった。
【0017】
本発明の目的は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、洗浄用スリットノズルに付着した液滴によって発生する処理液膜の膜切れを防止する洗浄用スリットノズルおよびこれを備えた洗浄装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に基づく洗浄用スリットノズルは、薄膜状に処理液を噴射するためのノズル口を含む外装体を備え、上記外装体は、上面の上記ノズル口のある側の端部に形成された溝部を含む。上記溝部は、上記ノズル口の長手方向における上記ノズル口が形成されている区間を含むように延びており、上記溝部の上記長手方向における少なくとも一方は、側方の端まで形成されている。この構成を採用することにより、上記洗浄用スリットノズルに付着した付着液滴によって発生する処理液膜の膜切れを防止することができる。
【0019】
上記発明において好ましくは、上記溝部は、上記側方の端から反対側の端まで形成されている。より好ましくは、上記溝部は、上記長手方向の略中央から上記側方の端および上記反対側の端に向かって、上記溝部の深さが深くなるように形成されている。この構成を採用することにより、上記付着液滴を、上記洗浄用スリットノズルの両側の側方に導くことができる。
【0020】
上記発明において好ましくは、上記溝部は、上記長手方向に垂直な断面形状が多角形状である。この構成を採用することにより、上記溝部の断面積を大きくすることができ、上記付着液滴が多くても、上記付着液滴が上記溝部から溢れることなく、上記側方に液滴を導くことができる。
【0021】
上記発明において好ましくは、上記溝部は、上記長手方向に垂直な断面形状が円弧形状である。この構成を採用することにより、上記付着液滴の流れを滑らかにすることができる。
【0022】
上記発明において好ましくは、上記溝部は、上記長手方向に垂直な断面形状がV字形状である。この構成を採用することにより、上記溝部を容易に形成することができる。
【0023】
上記目的を達成するため、本発明に基づく洗浄用スリットノズルは、薄膜状に処理液を噴射するためのノズル口を含む外装体と、上記外装体の上面において上記ノズル口のある側の端部に形成された突起部とを備える。上記突起部は、上記ノズル口の長手方向における上記ノズル口が形成されている区間を含むように延びており、上記突起部の上記長手方向における少なくとも一方は、側方の端まで形成されている。この構成を採用することにより、上記洗浄用スリットノズルに付着した付着液滴によって発生する処理液膜の膜切れを防止することができる。
【0024】
上記発明において好ましくは、上記突起部は、上記側方の端から反対側の端まで形成されている。より好ましくは、上記突起部は、上記長手方向の略中央から上記側方の端および上記反対側の端に向かって、上記上面に平行かつ上記長手方向に垂直な方向の上記突起部の長さが短くなるように形成されている。この構成を採用することにより、上記付着液滴を上記洗浄用スリットノズルの両側の側方に導くことができる。
【0025】
上記目的を達成するため、本発明に基づく洗浄用スリットノズルは、薄膜状に処理液を噴射するためのノズル口を含む外装体と、上記外装体の上記ノズル口が形成されている面と同じ面に形成された張出し部とを備える。上記張出し部は、上記ノズル口の長手方向における上記ノズル口が形成されている区間を含むように延びており、上記ノズル口の両側に上記ノズル口から離れて形成されている。この構成を採用することにより、上記洗浄用スリットノズルに付着した付着液滴によって発生する処理液膜の膜切れを防止することができる。
【0026】
上記発明において好ましくは、上記張出し部は、上記長手方向において、上記外装体の一の端から他の端まで形成されている。この構成を採用することにより、上記付着液滴が上記処理液膜に接触することをより確実に防止できる。
【0027】
上記発明において好ましくは、上記張出し部は、三角柱の形状である。この構成を採用することにより、上記張出し部を容易に形成することができる。
【0028】
上記目的を達成するため、本発明に基づく洗浄装置は、上述の洗浄用スリットノズルを備える。この構成を採用することにより、上記洗浄用スリットノズルに付着した付着液滴によって発生する処理液膜の膜切れを防止した洗浄装置を提供することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
(構成)
図1から図4を参照して、本発明に基づく実施の形態1における洗浄用スリットノズルについて説明する。
【0030】
図1は、本実施の形態における第1の洗浄用スリットノズルの説明図であり、図1(a)は、第1の洗浄用スリットノズルから処理液を噴射している様子を示す図である。
【0031】
第1の洗浄用スリットノズルは、被洗浄物である基板8の上方に離れて配置されている。第1の洗浄用スリットノズルは、外装体にノズル口1が形成されている。外装体は、第1板状部材2、第2板状部材3、およびこれら1対の間に挟まれたスペーサ5を含み、ねじ7でそれぞれの部材が固定されている。スペーサ5はこれら2枚の板状部材の外周部分を接続するように形成されている。外周部分のうち外装体の一の面の一部には、スペーサ5が形成されておらず、処理液を膜状に噴射するためのノズル口1が形成されている。ノズル口1は、ノズル口1を正面から見た時に、細長の長方形になるように形成されている。第1の洗浄用スリットノズル内部において、第1板状部材2および第2板状部材3が対向するそれぞれの面には、図示しない凹部が形成されており、処理液が供給されるための空間部が形成されている。第1板状部材2の上面には、処理液を供給するための処理液供給口4が形成されている。本実施の形態においては、処理液供給口4は、ノズル口1の長手方向の中心に対して、それぞれが対称になる位置に2つ形成されている。処理液供給口4、洗浄用スリットノズル内部の空間部およびノズル口1は連通している。洗浄用スリットノズルは、矢印65に示す基板8の搬送方向に対して反対側の向きに処理液を噴射するように配置されている。第1の洗浄用スリットノズルの外装体の上面の端部には、溝部として、円形溝16aが形成されている。
【0032】
図1(b)に第1の洗浄用スリットノズルの先端部の拡大斜視図を、図1(c)に第1の洗浄用スリットノズルの先端部の側面図を示す。円形溝16aは、ノズル口1が形成されている側の端部に形成され、ノズル口1が形成されている端面に接するように形成されている。円形溝16aは、ノズル口1の長手方向に垂直な断面での形状が円弧形状になるように形成され、上記の長手方向における第1板状部材2の一方の端から反対側の他の端まで形成されている。円形溝16aは、上記の長手方向における略中央の円形溝中央部17で浅く、両側の側方の端で深くなるように形成されている。すなわち、上記の長手方向における略中央から一方の側方の端および反対側の端に向かって、円形溝16aの深さが徐々に深くなるように形成されている。
【0033】
図2に、第2の洗浄用スリットノズルの説明図を示す。図2(a)は、第2の洗浄用スリットノズルの先端部の拡大斜視図であり、図2(b)は、第2の洗浄用スリットノズルの先端部の側面図である。第2の洗浄用スリットノズルは、外装体の上面に溝部として、角形溝19が形成されている。
【0034】
角形溝19は、ノズル口1が形成されている側の端部に形成され、ノズル口1が形成されている端面からわずかに離れて形成されている。角形溝19は、ノズル口1の長手方向における外装体の一方の側方の端から他方の端まで形成されている。角形溝19は、ノズル口1の長手方向に垂直な断面での形状が台形になるように形成されている。角形溝19は、上記の台形の互いに平行な2辺のうち、短い辺がノズル口1が形成されている側になるように配置されている。すなわち、角形溝19は、ノズル口1が形成されている側が浅くなるように形成されている。また、角形溝19は、上記の長手方向における略中央の角形溝中央部20で浅く、両方の側方の端で深くなるように形成されている。すなわち、ノズル口1の長手方向における略中央から一方の側方の端および反対側の端に向かって、角形溝19の深さが徐々に深くなるように形成されている。その他の構成については、第1の洗浄用スリットノズルと同様であるので、ここでは説明を繰返さない。
【0035】
図3に、本実施の形態における第3の洗浄用スリットノズルの説明図を示す。図3(a)は、第3の洗浄用スリットノズルの先端部の拡大斜視図であり、図3(b)は、第3の洗浄用スリットノズルの先端部の側面図である。第3の洗浄用スリットノズルは、外装体の上面に溝部として、V字形溝21が形成されている。
【0036】
V字形溝は、ノズル口1が形成されている側の端部に形成され、ノズル口1が形成されている端面からわずかに離れて形成されている。V字形溝21は、ノズル口1の長手方向に平行な方向における外装体の一方の側方の端から反対側の端まで形成されている。V字形溝21は、ノズル口1の長手方向に垂直な断面での形状がV字型になるように形成されている。V字形溝21は、溝の底部がノズル口1が配置されている端面の方に偏るように形成されている。すなわち、V字形溝21は、ノズル口1が配置されている側の傾斜面の勾配が、外装体の内側に向かう傾斜面の勾配より急になるように形成されている。また、V字形溝21は、上記の長手方向における略中央のV字形溝中央部22で浅く、両方の側方の端で深くなるように形成されている。すなわち、ノズル口1の長手方向における略中央から一方の側方の端および反対側の端に向かって、V字形溝21の深さが徐々に深くなるように形成されている。その他の構成については、第1の洗浄用スリットノズルと同様であるので、ここでは説明を繰返さない。
【0037】
図4に、本実施の形態における第4の洗浄用スリットノズルの説明図を示す。図4は、第4の洗浄用スリットノズルの先端部の拡大斜視図である。第4の洗浄用スリットノズルは、外装体の上面に溝部として、円形溝が形成されている。
【0038】
第4の洗浄用スリットノズルの円形溝16bは、ノズル口が形成されている側の端部に形成され、ノズル口が形成されている端面に接するように形成されている。円形溝16bは、ノズル口の長手方向における一方においては、外装体の端まで形成されているが、その反対側は途中で途切れている。すなわち、円形溝16bは、上記の長手方向の一方が外部に開口し、反対側の他方は閉止されている。途切れている位置は、ノズル口1の長手方向におけるノズル口1が形成されている区間70の外側である。また、円形溝16bは、溝が途切れている側から開口している側に向かって、徐々に深くなるように形成されている。その他の構成については、第1の洗浄用スリットノズルと同様であるので、ここでは説明を繰返さない。
【0039】
(作用・効果)
図1(a)を参照して、本実施の形態における第1の洗浄用スリットノズルには、ポンプなどの処理液供給手段(図示せず)によって、処理液が供給される。この際、処理液は所定の圧力をかけて供給される。洗浄用スリットノズルに供給された処理液は、処理液供給口4および内部の空間部を通って、ノズル口1から噴射される。噴射される処理液膜30の圧力は、洗浄用スリットノズルに供給される処理液の圧力を変化させることによって調整される。被洗浄物である基板8は、一列に形成された複数の搬送用滑車15に運搬される。基板8は、搬送用滑車の上側を矢印65の一方向に移動する。ノズル口1から噴射された処理液膜30は、噴射方向に対向する向きに移動する基板8に衝突することによって、または、処理液の化学洗浄力によって、基板8の主表面の汚染物質を取り除くことができる。ノズル口1の長手方向の長さは、基板8の幅全体に処理液膜30が衝突するように、基板8の幅よりも長くなるように形成されている。
【0040】
図1(b)に示すように、被洗浄物の洗浄中に、第1の洗浄用スリットノズルの上面に付着した付着液滴34は、第1板状部材2の上面の傾斜に応じて、ノズル口1の方に向かって移動する。付着液滴34は、第1の洗浄用スリットノズルの上面に形成されている円形溝16aに流れ込み、矢印61に示すように、円形溝16aの勾配に従って第1の洗浄用スリットノズルの両側の側方に流れる。よって、第1の洗浄用スリットノズルのノズル口1から噴射される処理液膜30に付着液滴34が接触することを回避できる。このように、処理液膜30の流れを乱して膜切れを起こすことなく、付着液滴34を第1の洗浄用スリットノズルの上面から除去することができる。
【0041】
図2(a)に示すように、第2の洗浄用スリットノズルについても同様であり、第2の洗浄用スリットノズルの上面に付着した付着液滴は、第1板状部材2上面の傾斜に応じて、ノズル口1の方に移動する。しかし、付着液滴は、矢印62に示すように、第2の洗浄用スリットノズルの上面に形成されている角形溝19の内部に流入する。付着液滴は、角形溝19の勾配に従って、第2の洗浄用スリットノズルの両側の側方に排出される。よって、付着液滴が処理液膜に接触して膜切れが発生することを防止できる。
【0042】
図3(a)に示すように、第3の洗浄用スリットノズルについても同様である。すなわち、第3の洗浄用スリットノズルの上面に付着した付着液滴は、第1板状部材2上面の傾斜に応じて、ノズル口1の方に移動する。しかし、付着液滴は、矢印63で示すように、第3の洗浄用スリットノズルの上面に形成されているV字形溝21の内部に流入する。付着液滴は、V字形溝21の勾配に従って、第3の洗浄用スリットノズルの側方に排出される。よって、付着液滴が処理液膜に接触して膜切れが発生することを防止できる。
【0043】
このように、外装体の上面のノズル口が形成されている側の端部に、ノズル口の長手方向における側方の端まで、溝部が形成されていることによって、付着液滴をノズル口が形成されている端面に落とさないようにすることができる。よって、付着液滴による処理液膜の膜切れの発生を防止することができる。
【0044】
洗浄用スリットノズルにおいて、外装体の一方の側方の端から反対側の端まで溝部を形成することによって、ノズル口が形成されている面に、付着液滴が落ちることを確実に防止することができる。ノズル口の長手方向の略中央から両側の側方の端に向かって、溝部の深さが深くなるように形成されることによって、付着液滴の流れを2分割して、両側の側方の端に導くことができる。
【0045】
溝部のノズル口の長手方向に垂直な断面形状を、第1の洗浄用スリットノズルのように円弧形状にすることによって、溝部内部に液滴が滞留することを防止して、液滴の流れを滑らかにすることができる。上記の断面形状を、第2の洗浄用スリットノズルのように多角形状にすることによって、溝部の断面積を大きくすることができ、付着液滴が多いような条件下においても、溝部から液滴が溢れることなく、膜切れの発生を防止することができる。また、上記の断面形状を、第3の洗浄用スリットノズルのように、V字形状にすることによって、容易に溝部を形成することができる。
【0046】
本実施の形態においては、多角形状として、断面形状が台形の溝部を例示したが、溝部の断面形状としては、五角形のような他の形状であってもよい。さらには、溝部の断面形状に特に制限があるわけではなく、ノズル口1の長手方向の側方の端まで付着液滴を導ける程度に十分に断面積が大きければよい。
【0047】
図4の第4の洗浄用スリットノズルにおいては、溝部の一方は側方の端まで形成されているが、反対側は途中で途切れている。このように、溝部が途中で途切れいてもよく、ノズル口の長手方向におけるノズル口が形成されている区間70を含むように溝部が形成されており、一方が外装体の端まで形成されていればよい。第4の洗浄用スリットノズルは、上記の一方から上記の反対側に向かって、除々に浅くなるように形成することによって、円形溝16bに流入する付着液滴を、矢印65に示すように、全て第4の洗浄用スリットノズルの一方の側方に導くことができる。従って、ノズル口から噴射される処理液膜に付着液滴が接触することを回避して、膜切れの発生を防止することができる。
【0048】
また、本実施の形態における溝部の底部は、スリット口の長手方向に傾斜を有していたが、滴下液滴が溢れないような条件下においては、上記の底部は水平でもよい。また、本実施の形態における洗浄用スリットノズルは、ノズル口の長手方向と基板の幅方向とが平行になるように形成されていたが、特に平行でなくてもよい。また、溝部は、外装体のノズル口が形成されいる側の端部に形成されていればよく、ノズル口が形成されている端面に接触していもよいし、僅かに離れていてもよい。
【0049】
(実施の形態2)
(構成)
図5および図6を参照して、本発明に基づく実施の形態2における洗浄用スリットノズルを説明する。
【0050】
図5は、本実施の形態における第1の洗浄用スリットノズルの説明図であり、(a)は洗浄用スリットノズルの拡大斜視図、(b)は先端部の側面図である。
【0051】
本実施の形態における第1の洗浄用スリットノズルは、実施の形態1における溝部に代えて外装体に形成される突起部を含み、この突起部として傾斜凸部23aが形成されている。傾斜凸部23aは、突起部の端面とノズル口が形成されている端面とが同一平面上になるように形成されている。傾斜凸部23aは、ノズル口1の長手方向において、洗浄用スリットノズルの一の側方の端から反対側の端まで形成されている。傾斜凸部23aは、上記の長手方向の略中央である傾斜凸部中央部24から両側の側方の端に向かって、洗浄用スリットノズルの上面に平行かつ上記の長手方向に垂直な方向の長さが短くなるように形成されている。言いかえると、傾斜凸部23aを上から見た場合、傾斜凸部中央部24において、幅が最も長くなるように形成され、両側の端に向かうにつれて幅が短くなるように形成されている。傾斜凸部23aの上面は、外装体の内側からノズル口1が形成されている端面に近づくにつれて、徐々に高くなるように傾斜している。
【0052】
図6は、本実施の形態における第2の洗浄用スリットノズルの先端部の拡大斜視図である。
【0053】
本実施の形態における第2の洗浄用スリットノズルは、実施の形態1における溝部に代えて、外装体に突起部を含み、この突起部として傾斜凸部23bを含む。第2の洗浄用スリットノズルの傾斜凸部23bは、ノズル口1の長手方向における側方の一方は、外装体の端まで形成されているが、反対側は途中で途切れている。傾斜凸部23bは、上記の長手方向において、ノズル口が形成されている区間70を含むように形成されている。傾斜凸部23bの洗浄用スリットノズルの上面に平行かつノズル口1の長手方向に垂直な方向の長さは、上記の一方の端で0となり、反対側の途切れている側に向かうにつれて長くなるように形成されている。すなわち、傾斜凸部23bを上から見た場合、途切れている側が底辺になる三角形に形成されている。傾斜凸部23bの上面は、外装体の内側からノズル口1が形成されている端面の方に向かって、高くなるように傾斜している。
【0054】
その他の構成については、実施の形態1における第1の洗浄用スリットノズルと同様であるので、ここでは説明を繰返さない。
【0055】
(作用・効果)
図5に示すように、第1の洗浄用スリットノズルにおいて、第1の洗浄用スリットノズルの上面に落下した付着液滴は、第1の洗浄用スリットノズルの上面の勾配に従って、ノズル口が形成されている端面に向かって移動する。しかし、付着液滴は、突起部である傾斜凸部23aに衝突して、矢印64で示すように、第1の洗浄用スリットノズルの側方に向きを変えて移動する。その後、付着液滴は、傾斜凸部23aの形状に沿って、第1の洗浄用スリットノズルの側方に排除される。傾斜凸部23aの上面に付着した付着液滴についても、傾斜凸部23aの上面の勾配に従って、ノズル口1が形成されている端面と反対側の向きに流れた後、第1の洗浄用スリットノズルの側方に排除される。このように、付着液滴が、ノズル口が形成されている端面まで到達して処理液膜に接触することを回避して、膜切れの発生を防止することができる。
【0056】
突起部を、ノズル口1の長手方向における外装体の一方の側方の端から反対側の端まで形成することによって、付着液滴がノズル口のある端面に落下することを確実に防止できる。また、上記の長手方向の略中央から一方の側方の端および反対側の端に向かって、上面に平行かつ上記の長手方向に垂直な長さが短くなるように形成されることによって、付着液滴の流れを2分割して、洗浄用スリットノズルの両側の側方に付着液滴を導くことができる。
【0057】
図5における第1の洗浄用スリットノズルは、傾斜凸部をノズル口の長手方向において、外装体の一方の側方の端から他方の端まで形成している。しかし、図6に示す第2の洗浄用スリットノズルのように、突起部の上記の長手方向は、ノズル口が形成されている区間70を含むように延びており、一方が外装体の側方の端まで形成されていればよい。この構成を採用することによっても、矢印68に示すように、付着液滴がノズル口のある端面まで到達して処理液膜に接触することを回避でき、膜切れの発生を防止することができる。
【0058】
本実施の形態においては、表面が平面からなる傾斜凸部を形成したが、傾斜凸部を上から見た時に、付着液滴が流れる傾斜凸部と外装体の上面との境界は、直線ではなく円弧を描くような曲面を含む形状でもよい。また、突起部として傾斜凸部を形成したが、特にこの形状に限られる訳ではなく、突起した形状を有する部分であればよい。たとえば、洗浄用スリットノズルの上面に、ノズル口が形成されている端面を延在するような平板状の壁を形成してもよい。
【0059】
その他の作用および効果については、実施の形態1における第1の洗浄用スリットノズルと同様であるので、ここでは説明を繰返さない。
【0060】
(実施の形態3)
(構成)
図7を参照して、本発明に基づく、実施の形態3における洗浄用スリットノズルについて説明する。図7(a)は、本実施の形態における洗浄用スリットノズルの先端部の拡大斜視図であり、図7(b)は本実施の形態における洗浄用スリットノズルの使用状態を説明する側面図である。本実施の形態における洗浄用スリットノズルは、そのノズル口を鉛直方向の略下側に向けて使用するものである。
【0061】
本実施の形態における洗浄用スリットノズルは、実施の形態1における溝部の代わりに、張出し部25が形成されている。張出し部25は、外装体のノズル口1が形成されている面と同じ面に、ノズル口1の長手方向におけるノズル口1が形成されている区間を含むように形成されている。本実施の形態においては、張出し部25は、上記の長手方向における外装体の一方の端から他方の端まで形成されている。張出し部25は、ノズル口1の両側に離れて形成されており、三角柱の形状をしている。
【0062】
その他の構成については、実施の形態1における第1の洗浄用スリットノズルと同様であるので、ここでは説明を繰返さない。
【0063】
(作用・効果)
図7(b)に示すように、本実施の形態における洗浄用スリットノズルは、ノズル口を略鉛直下向きにして使用する。ノズル口から噴射された処理液膜は、衝突部40で基板8と衝突する。基板8と処理液膜との面同士がなす角度θは、略90°である。この洗浄用スリットノズルにおいても、被洗浄物の洗浄中に、浮遊液滴や落下液滴が外装体の表面に付着する。洗浄用スリットノズルに付着した付着液滴は、矢印66に示すように、洗浄用スリットノズルの外装体に沿って、鉛直下向きに落下する。この際、ノズル口1が形成されている面と同じ面に張出し部25が形成されていることによって、付着液滴を張出し部25に沿って落下させて、処理液膜に接触することを回避できる。その結果、処理液膜の膜切れを防止することができる。
【0064】
張出し部は、洗浄用スリットノズルの完成品に対して、後から接着、溶接などの方法で付加することが可能である。すなわち、既に使用されている従来の技術に基づく洗浄用スリットノズルに、張出し部を付け足すことができる。この張出し部をノズル口の長手方向の一の端面から他の端面まで形成することによって、処理液膜に付着液滴が接触することを確実に防止できる。
【0065】
また、張出し部の液状を三角柱にすることによって、容易に張出し部を形成することができ、また、図7(b)の矢印66で示すように、付着液滴の流れを処理液膜に接触することを回避するようにできる。
【0066】
本実施の形態においては、張出し部として三角柱の形状を有するものを形成したが、特にこの形態に限られるものではなく、ノズル口が形成されている面から張出した部分を形成すればよい。たとえば、凸部のような立体的な形状でなく、板状の平面的な張出し部が形成されていてもよい。
【0067】
その他の作用および効果については、実施の形態1における第1の洗浄用スリットノズルと同様であるので、ここでは説明を繰返さない。
【0068】
(実施の形態4)
図8を参照して、本発明に基づく実施の形態4における洗浄装置について説明する。上述の本発明に基づく洗浄用スリットノズルは、洗浄装置に配置される。図8においては、上述の洗浄用スリットノズルのうち、実施の形態1における第1の洗浄用スリットノズルが配置された洗浄装置を示している。
【0069】
洗浄用スリットノズル50などの主要機器は、洗浄槽12の内部に配置される。洗浄槽12の内部には、被洗浄物を運搬するための、搬送用滑車15が一列に複数個配置されている。ここでの被洗浄物は基板8である。搬送用滑車15は、図示しない回転手段に接続されており、基板8は、搬送用滑車15の上に配置されて矢印65の方向に運搬される。洗浄用スリットノズル50は、基板8の運搬経路から離れて配置されている。洗浄用スリットノズル50は、傾斜をつけて配置されており、被洗浄物の運搬方向に対向する向きに、処理液を噴射できるように配置されている。洗浄用スリットノズル50の上面の処理液供給口4には、継手10を介して処理液供給パイプ9が接続されている。
【0070】
処理液は、図示しない給水ポンプなどの外部の処理液供給手段によって、供給される。処理液は、処理液供給パイプ9および継手10を通って、処理液供給口4から洗浄用スリットノズル50に供給される。処理液は膜状となって、洗浄用スリットノズル50のノズル口から噴射される。噴射された処理液は、基板8に衝突して、基板8の表面の洗浄が行なわれる。基板8は、処理液の衝突中も、矢印65の向きに運搬が行なわれ、基板8の表面全体が洗浄される。基板8に衝突して洗浄が完了した処理液は、洗浄槽12の底部に接続された排液管13から排出される。
【0071】
このように、上記発明の洗浄用スリットノズルを、洗浄装置に使用することによって、処理液膜に膜切れが生じずに均一な洗浄を行なうことができる洗浄装置を提供することができる。また、洗浄が不十分である不良品を減少させることができ、製品の歩留まりが向上する洗浄装置を提供することができる。
【0072】
上記の説明においては、被洗浄物として板状の基板を用いて説明したが、特に板状の被洗浄物に限られず、立体的な形状の被洗浄物に対する洗浄用スリットノズルおよび洗浄装置についても適用することができる。また、本発明は、半導体装置や液晶装置の製造工程のみに限定されず、あらゆる装置の洗浄工程に用いることができる。
【0073】
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
【0074】
【発明の効果】
本発明によれば、洗浄用スリットノズルに付着した液滴による膜切れの発生を防止できる、洗浄用スリットノズルおよびこれを備えた洗浄装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)、(b)および(c)は、本発明に基づく実施の形態1における第1の洗浄用スリットノズルの説明図である。
【図2】(a)および(b)は、本発明に基づく実施の形態1における第2の洗浄用スリットノズルの説明図である。
【図3】(a)および(b)は、本発明に基づく実施の形態1における第3の洗浄用スリットノズルの説明図である。
【図4】本発明に基づく実施の形態1における第4の洗浄用スリットノズルの説明図である。
【図5】(a)および(b)は、本発明に基づく実施の形態2における第1の洗浄用スリットノズルの説明図である。
【図6】本発明に基づく実施の形態2における第2の洗浄用スリットノズルの説明図である。
【図7】(a)および(b)は、本発明に基づく実施の形態3における洗浄用スリットノズルの説明図である。
【図8】本発明に基づく実施の形態4における洗浄装置の概略断面図である。
【図9】(a)および(b)は、従来の技術に基づく洗浄用スリットノズルで洗浄している様子を示す説明図である。
【図10】従来の技術に基づく、洗浄装置を説明する概略断面図である。
【図11】従来の技術に基づく、洗浄用スリットノズルの不具合を説明する斜視図である。
【符号の説明】
1 ノズル口、2 第1板状部材、3 第2板状部材、4 処理液供給口、5スペーサ、7 ねじ、8 基板、9 処理液供給パイプ、10 継手、12 洗浄槽、13 排液管、14 槽内天井部、15 搬送用滑車、16a,16b円形溝、17 円形溝中央部、19 角形溝、20 角形溝中央部、21 V字形溝、22 V字形溝中央部、23a,23b 傾斜凸部、24 傾斜凸部中央部、25 張出し部、30 処理液膜、31 浮遊液滴、32 落下液滴、33 液溜り、34 付着液滴、40 液膜衝突部、41 膜切れ部、50 洗浄用スリットノズル、60,61,62,63,64,65,66,67,68 矢印、70 区間、θ 角度。
【発明の属する技術分野】
本発明は、装置の部品などの洗浄装置に関する。特に、被洗浄物に対して薄膜状に処理液を噴射する洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置や半導体装置の製造工程においては、被処理物としてのガラス基板や半導体ウエハなどの基板に回路パターンを形成する成膜工程やフォト工程のほかに、上記の基板を洗浄する洗浄工程がある。
【0003】
洗浄工程に用いる処理液としては、純水や薬液などを用いる。洗浄装置としては、洗浄槽に薬液を蓄えてそこに基板を浸漬させるディップ方式や、1枚1枚の基板に対して処理液を噴射して洗浄する枚葉方式などがあり、最近では洗浄効果や洗浄効率の高い枚葉方式が採用されることが多くなっている。
【0004】
枚葉方式によって基板を洗浄する場合、基板の搬送経路の上方や下方に、洗浄用スリットノズルを配置し、この洗浄用スリットノズルから搬送されてくる基板に向けて処理液を噴射することで基板の洗浄を行なう装置がある。
【0005】
従来の技術に基づく洗浄用スリットノズルを図9に示す。この洗浄用スリットノズルは、被洗浄物としての半導体ウエハや液晶用ガラス基板などの基板を純水やオゾン水などの処理液で洗浄するための一般的なものである。図9(a)は洗浄用スリットノズルで基板を洗浄している様子を説明する斜視図であり、図9(b)は側面図である。
【0006】
被洗浄物としての基板8は、一列に形成された複数の搬送用滑車15に運搬される。基板8は、搬送用滑車15の上側を矢印65の一方向に移動する。洗浄用スリットノズル50は、基板8の搬送方向に対して反対側の向きに処理液を噴射するように配置されている。
【0007】
洗浄用スリットノズル50は、外装体にノズル口1が形成されている。外装体は、第1板状部材2、第2板状部材3、およびこれら1対の間に挟まれたスペーサ5を含み、ねじ7でそれぞれの部材が固定されている。スペーサ5は、1対の板状部材の外周部分を接続するように形成され、洗浄用スリットノズル50の一の面の一部には、スペーサ5が形成されておらず、処理液を膜状に噴射するためのノズル口1が形成されている。ノズル口1は、薄膜状に処理液を噴射できるように、細長の長方形に形成されている。
【0008】
洗浄用スリットノズル50内部において、第1板状部材2および第2板状部材3が対向するそれぞれの面には、図示しない凹部が形成されており、処理液が供給されるための空間部が形成されている。第1板状部材2の上面には、処理液を供給するための処理液供給口4が形成されている。処理液供給口4は、ノズル口1の長手方向の中心に対して、それぞれが対称になる位置に2つ形成されている。処理液供給口4と洗浄用スリットノズル内部の空間部とは連通している。また、洗浄用スリットノズル内部の空間部は、ノズル口1とも連通している。
【0009】
処理液供給口4には、継手を介してホース(図示せず)が接続されており、ポンプなどの処理液供給手段(図示せず)によって、処理液が洗浄用スリットノズルに供給される。この際、処理液は所定の圧力をかけて供給される。洗浄用スリットノズルに供給された処理液は、処理液供給口4および内部の空間部を通って、ノズル口1から噴射される。噴射される処理液膜30の圧力は、洗浄用スリットノズルに供給される処理液の圧力を変化させることによって調整される。噴射された処理液膜30は、基板8に衝突することによって、または、処理液の化学洗浄力によって、基板8の主表面の汚染物質を取り除くことができる。ノズル口1の長手方向の長さは、基板8の幅全体に処理液膜が衝突できるように、基板8の幅よりも長くなるように形成されている。
【0010】
上記のほかにも、洗浄用スリットノズルから、鉛直方向の下向きに処理液を噴射する洗浄装置もある(たとえば、特許文献1参照)。
【0011】
【特許文献1】
特開2000−94325号公報(第3−4頁、第1−4図)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
洗浄用スリットノズルから薄膜状の処理液を噴射して被洗浄物を洗浄する際において、洗浄すべき部分全体を均一に洗浄する能力を高めるためには、噴射する処理液膜の厚さをノズル口の長手方向において均一にすることが重要である。
【0013】
図10に、基板を洗浄している際の洗浄槽12の概略断面図を示す。洗浄用スリットノズル50、基板8および基板8を運搬するための搬送用滑車15は、洗浄槽12の内部に配置される。洗浄用スリットノズル50から噴射された処理液膜30は、基板8に液膜衝突部40で衝突する際に、一部が基板8の表面で跳ね返って浮遊液滴31が生じる。浮遊液滴31は、洗浄槽12の内部を浮遊して、一部が洗浄槽12の天井である槽内天井部14に付着する。槽内天井部14に付着した液滴は、付着が重なって液溜り33になり、液溜り33から落下する落下液滴32が生じる。落下液滴32には、矢印60に示すように、洗浄用スリットノズル50の上面すなわち、第1板状部材の上面に落下するものがある。また、浮遊液滴31が空中を漂って、洗浄用スリットノズル50の主表面に直接付着するものがある。
【0014】
図11に、洗浄用スリットノズルに付着した液滴である付着液滴の様子を示す。洗浄用スリットノズルは、処理液膜30を傾斜させて噴射するために、洗浄用スリットノズル自体が傾斜するように配置されている(図9参照)。よって、洗浄用スリットノズルの第1板状部材2の上面に付着した付着液滴34は、矢印67に示すように、ノズル口1が形成されている方に滑り落ちて、処理液膜30に接触することがあった。この場合、処理液膜30の流れを乱し、膜切れを起こしている部分である膜切れ部41が発生していた。膜切れ部41を生じた部分に対応する基板の部分については、洗浄が行なわれず、基板全体を一様に洗浄することができないという問題があった。
【0015】
また、洗浄用スリットノズルとして特許文献1に開示されているように、処理液膜を基板に対して垂直に衝突させる装置においても、槽内天井部からの落下液滴や浮遊液滴が洗浄用スリットノズルの外装体の表面に付着する。この付着液滴が外装体の表面を流れ、処理液膜に接触して、膜切れが生じる場合があった。
【0016】
処理液膜に膜切れが生じると、洗浄性能が悪化するため、生産性にも悪影響を及ぼして、歩留まりが悪化するという問題があった。
【0017】
本発明の目的は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、洗浄用スリットノズルに付着した液滴によって発生する処理液膜の膜切れを防止する洗浄用スリットノズルおよびこれを備えた洗浄装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に基づく洗浄用スリットノズルは、薄膜状に処理液を噴射するためのノズル口を含む外装体を備え、上記外装体は、上面の上記ノズル口のある側の端部に形成された溝部を含む。上記溝部は、上記ノズル口の長手方向における上記ノズル口が形成されている区間を含むように延びており、上記溝部の上記長手方向における少なくとも一方は、側方の端まで形成されている。この構成を採用することにより、上記洗浄用スリットノズルに付着した付着液滴によって発生する処理液膜の膜切れを防止することができる。
【0019】
上記発明において好ましくは、上記溝部は、上記側方の端から反対側の端まで形成されている。より好ましくは、上記溝部は、上記長手方向の略中央から上記側方の端および上記反対側の端に向かって、上記溝部の深さが深くなるように形成されている。この構成を採用することにより、上記付着液滴を、上記洗浄用スリットノズルの両側の側方に導くことができる。
【0020】
上記発明において好ましくは、上記溝部は、上記長手方向に垂直な断面形状が多角形状である。この構成を採用することにより、上記溝部の断面積を大きくすることができ、上記付着液滴が多くても、上記付着液滴が上記溝部から溢れることなく、上記側方に液滴を導くことができる。
【0021】
上記発明において好ましくは、上記溝部は、上記長手方向に垂直な断面形状が円弧形状である。この構成を採用することにより、上記付着液滴の流れを滑らかにすることができる。
【0022】
上記発明において好ましくは、上記溝部は、上記長手方向に垂直な断面形状がV字形状である。この構成を採用することにより、上記溝部を容易に形成することができる。
【0023】
上記目的を達成するため、本発明に基づく洗浄用スリットノズルは、薄膜状に処理液を噴射するためのノズル口を含む外装体と、上記外装体の上面において上記ノズル口のある側の端部に形成された突起部とを備える。上記突起部は、上記ノズル口の長手方向における上記ノズル口が形成されている区間を含むように延びており、上記突起部の上記長手方向における少なくとも一方は、側方の端まで形成されている。この構成を採用することにより、上記洗浄用スリットノズルに付着した付着液滴によって発生する処理液膜の膜切れを防止することができる。
【0024】
上記発明において好ましくは、上記突起部は、上記側方の端から反対側の端まで形成されている。より好ましくは、上記突起部は、上記長手方向の略中央から上記側方の端および上記反対側の端に向かって、上記上面に平行かつ上記長手方向に垂直な方向の上記突起部の長さが短くなるように形成されている。この構成を採用することにより、上記付着液滴を上記洗浄用スリットノズルの両側の側方に導くことができる。
【0025】
上記目的を達成するため、本発明に基づく洗浄用スリットノズルは、薄膜状に処理液を噴射するためのノズル口を含む外装体と、上記外装体の上記ノズル口が形成されている面と同じ面に形成された張出し部とを備える。上記張出し部は、上記ノズル口の長手方向における上記ノズル口が形成されている区間を含むように延びており、上記ノズル口の両側に上記ノズル口から離れて形成されている。この構成を採用することにより、上記洗浄用スリットノズルに付着した付着液滴によって発生する処理液膜の膜切れを防止することができる。
【0026】
上記発明において好ましくは、上記張出し部は、上記長手方向において、上記外装体の一の端から他の端まで形成されている。この構成を採用することにより、上記付着液滴が上記処理液膜に接触することをより確実に防止できる。
【0027】
上記発明において好ましくは、上記張出し部は、三角柱の形状である。この構成を採用することにより、上記張出し部を容易に形成することができる。
【0028】
上記目的を達成するため、本発明に基づく洗浄装置は、上述の洗浄用スリットノズルを備える。この構成を採用することにより、上記洗浄用スリットノズルに付着した付着液滴によって発生する処理液膜の膜切れを防止した洗浄装置を提供することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
(構成)
図1から図4を参照して、本発明に基づく実施の形態1における洗浄用スリットノズルについて説明する。
【0030】
図1は、本実施の形態における第1の洗浄用スリットノズルの説明図であり、図1(a)は、第1の洗浄用スリットノズルから処理液を噴射している様子を示す図である。
【0031】
第1の洗浄用スリットノズルは、被洗浄物である基板8の上方に離れて配置されている。第1の洗浄用スリットノズルは、外装体にノズル口1が形成されている。外装体は、第1板状部材2、第2板状部材3、およびこれら1対の間に挟まれたスペーサ5を含み、ねじ7でそれぞれの部材が固定されている。スペーサ5はこれら2枚の板状部材の外周部分を接続するように形成されている。外周部分のうち外装体の一の面の一部には、スペーサ5が形成されておらず、処理液を膜状に噴射するためのノズル口1が形成されている。ノズル口1は、ノズル口1を正面から見た時に、細長の長方形になるように形成されている。第1の洗浄用スリットノズル内部において、第1板状部材2および第2板状部材3が対向するそれぞれの面には、図示しない凹部が形成されており、処理液が供給されるための空間部が形成されている。第1板状部材2の上面には、処理液を供給するための処理液供給口4が形成されている。本実施の形態においては、処理液供給口4は、ノズル口1の長手方向の中心に対して、それぞれが対称になる位置に2つ形成されている。処理液供給口4、洗浄用スリットノズル内部の空間部およびノズル口1は連通している。洗浄用スリットノズルは、矢印65に示す基板8の搬送方向に対して反対側の向きに処理液を噴射するように配置されている。第1の洗浄用スリットノズルの外装体の上面の端部には、溝部として、円形溝16aが形成されている。
【0032】
図1(b)に第1の洗浄用スリットノズルの先端部の拡大斜視図を、図1(c)に第1の洗浄用スリットノズルの先端部の側面図を示す。円形溝16aは、ノズル口1が形成されている側の端部に形成され、ノズル口1が形成されている端面に接するように形成されている。円形溝16aは、ノズル口1の長手方向に垂直な断面での形状が円弧形状になるように形成され、上記の長手方向における第1板状部材2の一方の端から反対側の他の端まで形成されている。円形溝16aは、上記の長手方向における略中央の円形溝中央部17で浅く、両側の側方の端で深くなるように形成されている。すなわち、上記の長手方向における略中央から一方の側方の端および反対側の端に向かって、円形溝16aの深さが徐々に深くなるように形成されている。
【0033】
図2に、第2の洗浄用スリットノズルの説明図を示す。図2(a)は、第2の洗浄用スリットノズルの先端部の拡大斜視図であり、図2(b)は、第2の洗浄用スリットノズルの先端部の側面図である。第2の洗浄用スリットノズルは、外装体の上面に溝部として、角形溝19が形成されている。
【0034】
角形溝19は、ノズル口1が形成されている側の端部に形成され、ノズル口1が形成されている端面からわずかに離れて形成されている。角形溝19は、ノズル口1の長手方向における外装体の一方の側方の端から他方の端まで形成されている。角形溝19は、ノズル口1の長手方向に垂直な断面での形状が台形になるように形成されている。角形溝19は、上記の台形の互いに平行な2辺のうち、短い辺がノズル口1が形成されている側になるように配置されている。すなわち、角形溝19は、ノズル口1が形成されている側が浅くなるように形成されている。また、角形溝19は、上記の長手方向における略中央の角形溝中央部20で浅く、両方の側方の端で深くなるように形成されている。すなわち、ノズル口1の長手方向における略中央から一方の側方の端および反対側の端に向かって、角形溝19の深さが徐々に深くなるように形成されている。その他の構成については、第1の洗浄用スリットノズルと同様であるので、ここでは説明を繰返さない。
【0035】
図3に、本実施の形態における第3の洗浄用スリットノズルの説明図を示す。図3(a)は、第3の洗浄用スリットノズルの先端部の拡大斜視図であり、図3(b)は、第3の洗浄用スリットノズルの先端部の側面図である。第3の洗浄用スリットノズルは、外装体の上面に溝部として、V字形溝21が形成されている。
【0036】
V字形溝は、ノズル口1が形成されている側の端部に形成され、ノズル口1が形成されている端面からわずかに離れて形成されている。V字形溝21は、ノズル口1の長手方向に平行な方向における外装体の一方の側方の端から反対側の端まで形成されている。V字形溝21は、ノズル口1の長手方向に垂直な断面での形状がV字型になるように形成されている。V字形溝21は、溝の底部がノズル口1が配置されている端面の方に偏るように形成されている。すなわち、V字形溝21は、ノズル口1が配置されている側の傾斜面の勾配が、外装体の内側に向かう傾斜面の勾配より急になるように形成されている。また、V字形溝21は、上記の長手方向における略中央のV字形溝中央部22で浅く、両方の側方の端で深くなるように形成されている。すなわち、ノズル口1の長手方向における略中央から一方の側方の端および反対側の端に向かって、V字形溝21の深さが徐々に深くなるように形成されている。その他の構成については、第1の洗浄用スリットノズルと同様であるので、ここでは説明を繰返さない。
【0037】
図4に、本実施の形態における第4の洗浄用スリットノズルの説明図を示す。図4は、第4の洗浄用スリットノズルの先端部の拡大斜視図である。第4の洗浄用スリットノズルは、外装体の上面に溝部として、円形溝が形成されている。
【0038】
第4の洗浄用スリットノズルの円形溝16bは、ノズル口が形成されている側の端部に形成され、ノズル口が形成されている端面に接するように形成されている。円形溝16bは、ノズル口の長手方向における一方においては、外装体の端まで形成されているが、その反対側は途中で途切れている。すなわち、円形溝16bは、上記の長手方向の一方が外部に開口し、反対側の他方は閉止されている。途切れている位置は、ノズル口1の長手方向におけるノズル口1が形成されている区間70の外側である。また、円形溝16bは、溝が途切れている側から開口している側に向かって、徐々に深くなるように形成されている。その他の構成については、第1の洗浄用スリットノズルと同様であるので、ここでは説明を繰返さない。
【0039】
(作用・効果)
図1(a)を参照して、本実施の形態における第1の洗浄用スリットノズルには、ポンプなどの処理液供給手段(図示せず)によって、処理液が供給される。この際、処理液は所定の圧力をかけて供給される。洗浄用スリットノズルに供給された処理液は、処理液供給口4および内部の空間部を通って、ノズル口1から噴射される。噴射される処理液膜30の圧力は、洗浄用スリットノズルに供給される処理液の圧力を変化させることによって調整される。被洗浄物である基板8は、一列に形成された複数の搬送用滑車15に運搬される。基板8は、搬送用滑車の上側を矢印65の一方向に移動する。ノズル口1から噴射された処理液膜30は、噴射方向に対向する向きに移動する基板8に衝突することによって、または、処理液の化学洗浄力によって、基板8の主表面の汚染物質を取り除くことができる。ノズル口1の長手方向の長さは、基板8の幅全体に処理液膜30が衝突するように、基板8の幅よりも長くなるように形成されている。
【0040】
図1(b)に示すように、被洗浄物の洗浄中に、第1の洗浄用スリットノズルの上面に付着した付着液滴34は、第1板状部材2の上面の傾斜に応じて、ノズル口1の方に向かって移動する。付着液滴34は、第1の洗浄用スリットノズルの上面に形成されている円形溝16aに流れ込み、矢印61に示すように、円形溝16aの勾配に従って第1の洗浄用スリットノズルの両側の側方に流れる。よって、第1の洗浄用スリットノズルのノズル口1から噴射される処理液膜30に付着液滴34が接触することを回避できる。このように、処理液膜30の流れを乱して膜切れを起こすことなく、付着液滴34を第1の洗浄用スリットノズルの上面から除去することができる。
【0041】
図2(a)に示すように、第2の洗浄用スリットノズルについても同様であり、第2の洗浄用スリットノズルの上面に付着した付着液滴は、第1板状部材2上面の傾斜に応じて、ノズル口1の方に移動する。しかし、付着液滴は、矢印62に示すように、第2の洗浄用スリットノズルの上面に形成されている角形溝19の内部に流入する。付着液滴は、角形溝19の勾配に従って、第2の洗浄用スリットノズルの両側の側方に排出される。よって、付着液滴が処理液膜に接触して膜切れが発生することを防止できる。
【0042】
図3(a)に示すように、第3の洗浄用スリットノズルについても同様である。すなわち、第3の洗浄用スリットノズルの上面に付着した付着液滴は、第1板状部材2上面の傾斜に応じて、ノズル口1の方に移動する。しかし、付着液滴は、矢印63で示すように、第3の洗浄用スリットノズルの上面に形成されているV字形溝21の内部に流入する。付着液滴は、V字形溝21の勾配に従って、第3の洗浄用スリットノズルの側方に排出される。よって、付着液滴が処理液膜に接触して膜切れが発生することを防止できる。
【0043】
このように、外装体の上面のノズル口が形成されている側の端部に、ノズル口の長手方向における側方の端まで、溝部が形成されていることによって、付着液滴をノズル口が形成されている端面に落とさないようにすることができる。よって、付着液滴による処理液膜の膜切れの発生を防止することができる。
【0044】
洗浄用スリットノズルにおいて、外装体の一方の側方の端から反対側の端まで溝部を形成することによって、ノズル口が形成されている面に、付着液滴が落ちることを確実に防止することができる。ノズル口の長手方向の略中央から両側の側方の端に向かって、溝部の深さが深くなるように形成されることによって、付着液滴の流れを2分割して、両側の側方の端に導くことができる。
【0045】
溝部のノズル口の長手方向に垂直な断面形状を、第1の洗浄用スリットノズルのように円弧形状にすることによって、溝部内部に液滴が滞留することを防止して、液滴の流れを滑らかにすることができる。上記の断面形状を、第2の洗浄用スリットノズルのように多角形状にすることによって、溝部の断面積を大きくすることができ、付着液滴が多いような条件下においても、溝部から液滴が溢れることなく、膜切れの発生を防止することができる。また、上記の断面形状を、第3の洗浄用スリットノズルのように、V字形状にすることによって、容易に溝部を形成することができる。
【0046】
本実施の形態においては、多角形状として、断面形状が台形の溝部を例示したが、溝部の断面形状としては、五角形のような他の形状であってもよい。さらには、溝部の断面形状に特に制限があるわけではなく、ノズル口1の長手方向の側方の端まで付着液滴を導ける程度に十分に断面積が大きければよい。
【0047】
図4の第4の洗浄用スリットノズルにおいては、溝部の一方は側方の端まで形成されているが、反対側は途中で途切れている。このように、溝部が途中で途切れいてもよく、ノズル口の長手方向におけるノズル口が形成されている区間70を含むように溝部が形成されており、一方が外装体の端まで形成されていればよい。第4の洗浄用スリットノズルは、上記の一方から上記の反対側に向かって、除々に浅くなるように形成することによって、円形溝16bに流入する付着液滴を、矢印65に示すように、全て第4の洗浄用スリットノズルの一方の側方に導くことができる。従って、ノズル口から噴射される処理液膜に付着液滴が接触することを回避して、膜切れの発生を防止することができる。
【0048】
また、本実施の形態における溝部の底部は、スリット口の長手方向に傾斜を有していたが、滴下液滴が溢れないような条件下においては、上記の底部は水平でもよい。また、本実施の形態における洗浄用スリットノズルは、ノズル口の長手方向と基板の幅方向とが平行になるように形成されていたが、特に平行でなくてもよい。また、溝部は、外装体のノズル口が形成されいる側の端部に形成されていればよく、ノズル口が形成されている端面に接触していもよいし、僅かに離れていてもよい。
【0049】
(実施の形態2)
(構成)
図5および図6を参照して、本発明に基づく実施の形態2における洗浄用スリットノズルを説明する。
【0050】
図5は、本実施の形態における第1の洗浄用スリットノズルの説明図であり、(a)は洗浄用スリットノズルの拡大斜視図、(b)は先端部の側面図である。
【0051】
本実施の形態における第1の洗浄用スリットノズルは、実施の形態1における溝部に代えて外装体に形成される突起部を含み、この突起部として傾斜凸部23aが形成されている。傾斜凸部23aは、突起部の端面とノズル口が形成されている端面とが同一平面上になるように形成されている。傾斜凸部23aは、ノズル口1の長手方向において、洗浄用スリットノズルの一の側方の端から反対側の端まで形成されている。傾斜凸部23aは、上記の長手方向の略中央である傾斜凸部中央部24から両側の側方の端に向かって、洗浄用スリットノズルの上面に平行かつ上記の長手方向に垂直な方向の長さが短くなるように形成されている。言いかえると、傾斜凸部23aを上から見た場合、傾斜凸部中央部24において、幅が最も長くなるように形成され、両側の端に向かうにつれて幅が短くなるように形成されている。傾斜凸部23aの上面は、外装体の内側からノズル口1が形成されている端面に近づくにつれて、徐々に高くなるように傾斜している。
【0052】
図6は、本実施の形態における第2の洗浄用スリットノズルの先端部の拡大斜視図である。
【0053】
本実施の形態における第2の洗浄用スリットノズルは、実施の形態1における溝部に代えて、外装体に突起部を含み、この突起部として傾斜凸部23bを含む。第2の洗浄用スリットノズルの傾斜凸部23bは、ノズル口1の長手方向における側方の一方は、外装体の端まで形成されているが、反対側は途中で途切れている。傾斜凸部23bは、上記の長手方向において、ノズル口が形成されている区間70を含むように形成されている。傾斜凸部23bの洗浄用スリットノズルの上面に平行かつノズル口1の長手方向に垂直な方向の長さは、上記の一方の端で0となり、反対側の途切れている側に向かうにつれて長くなるように形成されている。すなわち、傾斜凸部23bを上から見た場合、途切れている側が底辺になる三角形に形成されている。傾斜凸部23bの上面は、外装体の内側からノズル口1が形成されている端面の方に向かって、高くなるように傾斜している。
【0054】
その他の構成については、実施の形態1における第1の洗浄用スリットノズルと同様であるので、ここでは説明を繰返さない。
【0055】
(作用・効果)
図5に示すように、第1の洗浄用スリットノズルにおいて、第1の洗浄用スリットノズルの上面に落下した付着液滴は、第1の洗浄用スリットノズルの上面の勾配に従って、ノズル口が形成されている端面に向かって移動する。しかし、付着液滴は、突起部である傾斜凸部23aに衝突して、矢印64で示すように、第1の洗浄用スリットノズルの側方に向きを変えて移動する。その後、付着液滴は、傾斜凸部23aの形状に沿って、第1の洗浄用スリットノズルの側方に排除される。傾斜凸部23aの上面に付着した付着液滴についても、傾斜凸部23aの上面の勾配に従って、ノズル口1が形成されている端面と反対側の向きに流れた後、第1の洗浄用スリットノズルの側方に排除される。このように、付着液滴が、ノズル口が形成されている端面まで到達して処理液膜に接触することを回避して、膜切れの発生を防止することができる。
【0056】
突起部を、ノズル口1の長手方向における外装体の一方の側方の端から反対側の端まで形成することによって、付着液滴がノズル口のある端面に落下することを確実に防止できる。また、上記の長手方向の略中央から一方の側方の端および反対側の端に向かって、上面に平行かつ上記の長手方向に垂直な長さが短くなるように形成されることによって、付着液滴の流れを2分割して、洗浄用スリットノズルの両側の側方に付着液滴を導くことができる。
【0057】
図5における第1の洗浄用スリットノズルは、傾斜凸部をノズル口の長手方向において、外装体の一方の側方の端から他方の端まで形成している。しかし、図6に示す第2の洗浄用スリットノズルのように、突起部の上記の長手方向は、ノズル口が形成されている区間70を含むように延びており、一方が外装体の側方の端まで形成されていればよい。この構成を採用することによっても、矢印68に示すように、付着液滴がノズル口のある端面まで到達して処理液膜に接触することを回避でき、膜切れの発生を防止することができる。
【0058】
本実施の形態においては、表面が平面からなる傾斜凸部を形成したが、傾斜凸部を上から見た時に、付着液滴が流れる傾斜凸部と外装体の上面との境界は、直線ではなく円弧を描くような曲面を含む形状でもよい。また、突起部として傾斜凸部を形成したが、特にこの形状に限られる訳ではなく、突起した形状を有する部分であればよい。たとえば、洗浄用スリットノズルの上面に、ノズル口が形成されている端面を延在するような平板状の壁を形成してもよい。
【0059】
その他の作用および効果については、実施の形態1における第1の洗浄用スリットノズルと同様であるので、ここでは説明を繰返さない。
【0060】
(実施の形態3)
(構成)
図7を参照して、本発明に基づく、実施の形態3における洗浄用スリットノズルについて説明する。図7(a)は、本実施の形態における洗浄用スリットノズルの先端部の拡大斜視図であり、図7(b)は本実施の形態における洗浄用スリットノズルの使用状態を説明する側面図である。本実施の形態における洗浄用スリットノズルは、そのノズル口を鉛直方向の略下側に向けて使用するものである。
【0061】
本実施の形態における洗浄用スリットノズルは、実施の形態1における溝部の代わりに、張出し部25が形成されている。張出し部25は、外装体のノズル口1が形成されている面と同じ面に、ノズル口1の長手方向におけるノズル口1が形成されている区間を含むように形成されている。本実施の形態においては、張出し部25は、上記の長手方向における外装体の一方の端から他方の端まで形成されている。張出し部25は、ノズル口1の両側に離れて形成されており、三角柱の形状をしている。
【0062】
その他の構成については、実施の形態1における第1の洗浄用スリットノズルと同様であるので、ここでは説明を繰返さない。
【0063】
(作用・効果)
図7(b)に示すように、本実施の形態における洗浄用スリットノズルは、ノズル口を略鉛直下向きにして使用する。ノズル口から噴射された処理液膜は、衝突部40で基板8と衝突する。基板8と処理液膜との面同士がなす角度θは、略90°である。この洗浄用スリットノズルにおいても、被洗浄物の洗浄中に、浮遊液滴や落下液滴が外装体の表面に付着する。洗浄用スリットノズルに付着した付着液滴は、矢印66に示すように、洗浄用スリットノズルの外装体に沿って、鉛直下向きに落下する。この際、ノズル口1が形成されている面と同じ面に張出し部25が形成されていることによって、付着液滴を張出し部25に沿って落下させて、処理液膜に接触することを回避できる。その結果、処理液膜の膜切れを防止することができる。
【0064】
張出し部は、洗浄用スリットノズルの完成品に対して、後から接着、溶接などの方法で付加することが可能である。すなわち、既に使用されている従来の技術に基づく洗浄用スリットノズルに、張出し部を付け足すことができる。この張出し部をノズル口の長手方向の一の端面から他の端面まで形成することによって、処理液膜に付着液滴が接触することを確実に防止できる。
【0065】
また、張出し部の液状を三角柱にすることによって、容易に張出し部を形成することができ、また、図7(b)の矢印66で示すように、付着液滴の流れを処理液膜に接触することを回避するようにできる。
【0066】
本実施の形態においては、張出し部として三角柱の形状を有するものを形成したが、特にこの形態に限られるものではなく、ノズル口が形成されている面から張出した部分を形成すればよい。たとえば、凸部のような立体的な形状でなく、板状の平面的な張出し部が形成されていてもよい。
【0067】
その他の作用および効果については、実施の形態1における第1の洗浄用スリットノズルと同様であるので、ここでは説明を繰返さない。
【0068】
(実施の形態4)
図8を参照して、本発明に基づく実施の形態4における洗浄装置について説明する。上述の本発明に基づく洗浄用スリットノズルは、洗浄装置に配置される。図8においては、上述の洗浄用スリットノズルのうち、実施の形態1における第1の洗浄用スリットノズルが配置された洗浄装置を示している。
【0069】
洗浄用スリットノズル50などの主要機器は、洗浄槽12の内部に配置される。洗浄槽12の内部には、被洗浄物を運搬するための、搬送用滑車15が一列に複数個配置されている。ここでの被洗浄物は基板8である。搬送用滑車15は、図示しない回転手段に接続されており、基板8は、搬送用滑車15の上に配置されて矢印65の方向に運搬される。洗浄用スリットノズル50は、基板8の運搬経路から離れて配置されている。洗浄用スリットノズル50は、傾斜をつけて配置されており、被洗浄物の運搬方向に対向する向きに、処理液を噴射できるように配置されている。洗浄用スリットノズル50の上面の処理液供給口4には、継手10を介して処理液供給パイプ9が接続されている。
【0070】
処理液は、図示しない給水ポンプなどの外部の処理液供給手段によって、供給される。処理液は、処理液供給パイプ9および継手10を通って、処理液供給口4から洗浄用スリットノズル50に供給される。処理液は膜状となって、洗浄用スリットノズル50のノズル口から噴射される。噴射された処理液は、基板8に衝突して、基板8の表面の洗浄が行なわれる。基板8は、処理液の衝突中も、矢印65の向きに運搬が行なわれ、基板8の表面全体が洗浄される。基板8に衝突して洗浄が完了した処理液は、洗浄槽12の底部に接続された排液管13から排出される。
【0071】
このように、上記発明の洗浄用スリットノズルを、洗浄装置に使用することによって、処理液膜に膜切れが生じずに均一な洗浄を行なうことができる洗浄装置を提供することができる。また、洗浄が不十分である不良品を減少させることができ、製品の歩留まりが向上する洗浄装置を提供することができる。
【0072】
上記の説明においては、被洗浄物として板状の基板を用いて説明したが、特に板状の被洗浄物に限られず、立体的な形状の被洗浄物に対する洗浄用スリットノズルおよび洗浄装置についても適用することができる。また、本発明は、半導体装置や液晶装置の製造工程のみに限定されず、あらゆる装置の洗浄工程に用いることができる。
【0073】
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
【0074】
【発明の効果】
本発明によれば、洗浄用スリットノズルに付着した液滴による膜切れの発生を防止できる、洗浄用スリットノズルおよびこれを備えた洗浄装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)、(b)および(c)は、本発明に基づく実施の形態1における第1の洗浄用スリットノズルの説明図である。
【図2】(a)および(b)は、本発明に基づく実施の形態1における第2の洗浄用スリットノズルの説明図である。
【図3】(a)および(b)は、本発明に基づく実施の形態1における第3の洗浄用スリットノズルの説明図である。
【図4】本発明に基づく実施の形態1における第4の洗浄用スリットノズルの説明図である。
【図5】(a)および(b)は、本発明に基づく実施の形態2における第1の洗浄用スリットノズルの説明図である。
【図6】本発明に基づく実施の形態2における第2の洗浄用スリットノズルの説明図である。
【図7】(a)および(b)は、本発明に基づく実施の形態3における洗浄用スリットノズルの説明図である。
【図8】本発明に基づく実施の形態4における洗浄装置の概略断面図である。
【図9】(a)および(b)は、従来の技術に基づく洗浄用スリットノズルで洗浄している様子を示す説明図である。
【図10】従来の技術に基づく、洗浄装置を説明する概略断面図である。
【図11】従来の技術に基づく、洗浄用スリットノズルの不具合を説明する斜視図である。
【符号の説明】
1 ノズル口、2 第1板状部材、3 第2板状部材、4 処理液供給口、5スペーサ、7 ねじ、8 基板、9 処理液供給パイプ、10 継手、12 洗浄槽、13 排液管、14 槽内天井部、15 搬送用滑車、16a,16b円形溝、17 円形溝中央部、19 角形溝、20 角形溝中央部、21 V字形溝、22 V字形溝中央部、23a,23b 傾斜凸部、24 傾斜凸部中央部、25 張出し部、30 処理液膜、31 浮遊液滴、32 落下液滴、33 液溜り、34 付着液滴、40 液膜衝突部、41 膜切れ部、50 洗浄用スリットノズル、60,61,62,63,64,65,66,67,68 矢印、70 区間、θ 角度。
Claims (13)
- 薄膜状に処理液を噴射するためのノズル口を含む外装体を備え、
前記外装体は、上面の前記ノズル口のある側の端部に形成された溝部を含み、
前記溝部は、前記ノズル口の長手方向における前記ノズル口が形成されている区間を含むように延びており、前記溝部の前記長手方向における少なくとも一方は、側方の端まで形成されている、洗浄用スリットノズル。 - 前記溝部は、前記側方の端から反対側の端まで形成されている、請求項1に記載の洗浄用スリットノズル。
- 前記溝部は、前記長手方向の略中央から前記側方の端および前記反対側の端に向かって、前記溝部の深さが深くなるように形成された、請求項2に記載の洗浄用スリットノズル。
- 前記溝部は、前記長手方向に垂直な断面形状が多角形状である、請求項1に記載の洗浄用スリットノズル。
- 前記溝部は、前記長手方向に垂直な断面形状が円弧形状である、請求項1に記載の洗浄用スリットノズル。
- 前記溝部は、前記長手方向に垂直な断面形状がV字形状である、請求項1に記載の洗浄用スリットノズル。
- 薄膜状に処理液を噴射するためのノズル口を含む外装体と、
前記外装体の上面において前記ノズル口のある側の端部に形成された突起部とを備え、
前記突起部は、前記ノズル口の長手方向における前記ノズル口が形成されている区間を含むように延びており、前記突起部の前記長手方向における少なくとも一方は、側方の端まで形成されている、洗浄用スリットノズル。 - 前記突起部は、前記側方の端から反対側の端まで形成されている、請求項7に記載の洗浄用スリットノズル。
- 前記突起部は、前記長手方向の略中央から前記側方の端および前記反対側の端に向かって、前記上面に平行かつ前記長手方向に垂直な方向の前記突起部の長さが短くなるように形成された、請求項8に記載の洗浄用スリットノズル。
- 薄膜状に処理液を噴射するためのノズル口を含む外装体と、
前記外装体の前記ノズル口が形成されている面と同じ面に形成された張出し部と
を備え、
前記張出し部は、前記ノズル口の長手方向における前記ノズル口が形成されている区間を含むように延びており、前記ノズル口の両側に前記ノズル口から離れて形成されている、洗浄用スリットノズル。 - 前記張出し部は、前記長手方向において、前記外装体の一の端から他の端まで形成されている、請求項10に記載の洗浄用スリットノズル。
- 前記張出し部は、三角柱の形状である、請求項10に記載の洗浄用スリットノズル。
- 請求項1、請求項7または請求項10に記載の洗浄用スリットノズルを備える洗浄装置。
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JP2003103996A JP2004305930A (ja) | 2003-04-08 | 2003-04-08 | 洗浄用スリットノズルおよびこれを備えた洗浄装置 |
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CN105629530A (zh) * | 2016-01-19 | 2016-06-01 | 京东方科技集团股份有限公司 | 清洗装置及其使用方法 |
KR20230136520A (ko) | 2022-03-18 | 2023-09-26 | 시바우라 메카트로닉스 가부시끼가이샤 | 기판 처리 장치 |
-
2003
- 2003-04-08 JP JP2003103996A patent/JP2004305930A/ja not_active Withdrawn
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