JP2004305574A - 利益付与情報提供装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】利益付与情報提供装置30は遊技機毎に設けられるものとして構成され、クーポン券、商品券等の、遊技者に対して利益を付与する利益付与情報を電子データとして記憶する利益付与情報記憶手段と、所定の利益付与条件が成立することより、この利益付与情報記憶手段に記憶される情報の中から利益付与情報を読み出す利益付与情報読出手段とを備えた構成をなしている。そして、この利益付与情報提供装置30は、利益付与情報読出手段にて読み出される利益付与情報を、携帯通信端末によって取得可能となる情報として出力する利益付与情報出力手段(赤外線発光部33)を備えている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技者に対して利益を提供する利益付与情報提供装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、遊技機での遊技に関し、遊技者に何らかの利益を付与するような遊技形態がいくつか考えられている。一般的には、大当り当選となった場合に遊技球やメダル等の遊技媒体を払い出すようにして遊技者に利益を付与するものが広く提供されており、遊技者はそれを目標として遊技を行う。しかしながら、単なる遊技媒体の付与のみでは、遊技者が飽きてしまう虞があるため、演出性の向上や付随する利益付与(例えば確率変動状態に設定するなど)によって興趣を高めようとする方法が用いられている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−286609公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような従来技術においては、大当りや確率変動などの当選のみを目標とし、遊技が画一的となってしまう虞がある。極端に言えば、大当り抽選演出や確率変動抽選演出のみに集中し、それ以外の期間は利益が付与される可能性が無い、又は少ないため、遊技に集中しないようなケースもある。また、遊技者に対しての利益付与は遊技媒体の提供が一般的であるが、単なる遊技媒体の提供では利益付与が画一的となってしまい、面白さ、或いは満足感等が得られない懸念もある。
【0005】
一方、利益付与を行う構成ではないが、広告情報を表示してその広告に係る物等の宣伝を行おうとする技術が特許文献1にて提供されている。このような技術によれば、遊技者は場合によって自身に有用な広告情報を知ることができ、かつ「飽き」の抑制にもつながる。また、広告提供者にとっては、遊技機を利用して効果的に宣伝を行えるため有用な構成となる。
【0006】
しかしながら、上記特許文献1の技術は、単に広告情報を表示するのみであるため、広告提供者にとってはある程度有用な構成となるが、遊技者にとっては必ずしも有用なものとはいえない。即ち、遊技者に直接利益が付与される構成ではないため、遊技者がそれほど利益を受けた感じを持たない可能性がある。
【0007】
本発明の解決すべき課題は、斬新な利益付与を行い、遊技者の満足度を効果的に高めうる利益付与情報提供装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】
上記課題を解決するための有効な手段とその作用・効果を以下に示す。
<手段1>
遊技者に対して所定の利益を情報として提供する利益付与情報提供装置であって、
遊技機に対応して、前記遊技機内、又は前記遊技機近傍に設けられ、クーポン券、商品券等の遊技者に対して利益を付与する利益付与情報を所定の携帯通信端末に対して出力する利益付与情報出力手段を備え、
前記利益付与情報が電子データとして記憶される利益付与情報記憶手段から所定の利益付与条件の成立に基づいて読み出される利益付与情報を、前記携帯通信端末によって取得可能となる情報として前記利益付与情報出力手段より出力することを特徴とする利益付与情報提供装置。
【0009】
上記手段1の構成(即ち、請求項1の構成)によれば、遊技者は遊技機内、又はその近傍に設けられた利益付与情報提供装置から携帯通信端末を用いて利益付与情報を直接取得することができ有用な構成となる。
なお、本発明でいう「利益付与情報」は、遊技者の利益となる情報、又は遊技者の利益となる可能性がある情報の双方を含むことができる。「利益となる情報」は、商品券、図書券、ビール券、旅行券などの有価価値券、商品や役務との引換券、商品や役務に関する割引券、商品や役務に関する抽選券(もれなく何らかの商品又は役務が貰えるようなもの)、福引を行うための福引券(もれなく当選するような福引など)などとして機能する情報が挙げられ、その他の情報であっても、当該利益付与情報を使用することにより最終的に遊技者に何らかの利益が付与されるようなものであれば採用できる。この情報は単一データによりこれらとして機能するものであってもよく、複数データによりこれらとして機能するものであってもよい。「利益となる可能性がある情報」は、商品や役務に関する抽選券、福引を行うための福引券、対象者限定のクーポン券など、当該利益付与情報を使用することにより何らかの利益が付与される可能性があるものであり、場合によっては最終的に利益が付与されない可能性がある情報である。
また、利益付与情報の情報構成としては、当該利益付与情報が携帯通信端末にて取得された後、店舗等にて提示できるような画像情報(例えば、クーポン券や商品券などとして携帯通信端末の画面に表示されるような画像情報など)として表示できるデータ構成であってもよく、店舗等の所定装置に対して当該利益付与情報を情報送信して用いるようなデータ構成であってもよい。
【0010】
<手段2>
前記利益付与情報記憶手段を備えると共に、この利益付与情報記憶手段から前記利益付与情報を読み出す利益付与情報読出手段を備えたことを特徴とする手段1に記載の利益付与情報提供装置。
【0011】
このように、利益付与情報提供装置内に利益付与情報記憶手段及び利益付与情報読出手段を設けることにより、遊技者に利益付与情報を迅速に提供できることとなる。
【0012】
<手段3>
前記利益付与情報記憶手段は更新可能な記憶手段として設けられていることを特徴とする手段2に記載の利益付与情報提供装置。
【0013】
このようにすることにより、迅速に利益付与情報を提供できる構成となる。また、更新可能な記憶手段として構成されるため、状況に応じて利益付与情報内容が変更できることとなり、ホールや遊技者のニーズを満たす細かなメンテナンスが可能となる。例えば、遊技機内又は遊技機近傍に利益付与情報提供装置を設け、その内部に利益付与情報記憶手段を設けるようにすれば、インターネット等の通信ネットワークを介さずとも利益付与情報を読み出して提供できることとなるため、迅速な提供を行う場合には特に効果的となる。なお、「更新可能な記憶手段」とは不揮発性メモリやハードディスクドライブのように書換可能な固定記憶媒体などにより構成してもよく、カード状、スティック状の半導体メモリや移動可能なフレキシブルディスク、光読取り可能なディスクなどの移動記憶媒体及びその移動記憶媒体を読取る装置により構成してもよい。
【0014】
<手段4>
前記利益付与情報を更新する利益付与情報更新情報が、所定の入力手段による情報入力、又は通信ネットワークを介した情報入力によって入力されることにより、前記利益付与情報記憶手段に記憶される情報を更新する利益付与情報更新手段を備えたことを特徴とする手段3に記載の利益付与情報提供装置。
【0015】
このようにすれば、利益付与情報を更新する更新情報が入力されることに基づいて記憶される利益付与情報が更新されることとなるため、メンテナンス性の高い装置構成となる。
【0016】
<手段5>
前記利益付与情報記憶手段が当該利益付与情報提供装置の外部に設けられると共に、前記利益付与情報記憶手段から読み出される前記利益付与情報を取得する利益付与情報取得手段を備えたことを特徴とする手段1に記載の利益付与情報提供装置。
【0017】
このようにすれば、利益付与情報提供装置内に利益付与情報提供手段を設け難い場合や、サーバなどの外部装置により利益付与情報記憶手段を管理したい場合などに有効な構成となる。
【0018】
<手段6>
前記利益付与情報記憶手段は、当該利益付与情報提供装置と通信可能に構成された外部サーバにおいて更新可能な記憶手段として設けられていることを特徴とする手段5に記載の利益付与情報提供装置。
【0019】
このように構成することにより、外部サーバ側で利益付与情報の記憶内容のメンテナンスを行いやすい構成となる。従って、外部サーバにて利益付与情報の管理を行いたい場合などには有用な構成となる。外部サーバとしては、例えば、ホールサーバ、利益付与情報を提供するメーカのサーバ、或いは遊技機メーカのサーバ、その他の管理サーバなどが挙げられる。
【0020】
より具体的には、手段5又は手段6に記載の利益付与情報提供装置において、前記利益付与情報記憶手段が設けられた所定装置(外部サーバなど)に対して利益付与情報を要求する要求信号を出力する要求信号出力手段を備えるように構成できる。この場合、要求信号を取得したその所定装置が利益付与情報を利益付与情報記憶手段より読み取り、当該利益付与情報提供装置に送信することとなる。
【0021】
<手段7>
当該利益付与情報提供装置は前記遊技機の外部に配置されて前記遊技機又はこれに接続される遊技機周辺装置に取付けられるものであり、
さらに、前記遊技機又は前記遊技機周辺装置からの情報を取得するように構成されることを特徴とする手段1ないし手段6のいずれかに記載の利益付与情報提供装置。
【0022】
このようにすれば、遊技機内に利益付与情報を設け難い場合などに有効な構成となる。また、利益付与情報提供装置の製品管理(生産、販売、保管等)を遊技機とは独立して行うことも可能となる。なお、「遊技機周辺装置」としては、遊技機近傍においてこの遊技機に接続される装置であればよく、球貸装置などからなる台間装置や、遊技機に接続されて大当り回数、図柄変動回数などの遊技情報を表示する遊技情報表示装置(例えば、遊技機の上部に配置されるようなもの)などが挙げられる。
【0023】
<手段8>
当該利益付与情報提供装置の外部より遊技情報を取得する遊技情報取得手段を有し、
この遊技情報取得手段は、前記遊技機又は前記遊技機周辺装置より大当り情報、リーチ情報等の遊技情報を取得するように構成されていることを特徴とする手段7に記載の利益付与情報提供装置。
【0024】
このようにすれば、遊技機にて生成される遊技情報を利益付与情報提供装置にて取得でき、これを利益付与情報の提供、又はそれに関連するサービス、データ管理等に役立てることが可能となる。
【0025】
<手段9>
前記遊技機、又は前記遊技機の周辺装置に設けられた外部接続用の端子に着脱可能に接続される構成をなすことを特徴とする手段8に記載の利益付与情報提供装置。
【0026】
このようにすれば、利益付与情報提供装置が遊技情報を取得できる好適構成となり、また、様々な遊技機に汎用的に対応できる構成ともなる。
【0027】
<手段10>
当該利益付与情報提供装置は前記遊技機の内部に配置されるものであり、遊技の主制御を行う主制御装置、又はこの主制御装置の周辺装置から情報を取得するように構成されることを特徴とする手段1ないし手段6のいずれかに記載の利益付与情報提供装置。
【0028】
このようにすれば、遊技機内部に利益付与情報提供装置が配置できて斬新な遊技機構成を実現できる。また、スペース的な要因などにより遊技機外にこのような利益付与情報提供装置を配置しにくい場合に効果的な構成となる。
【0029】
<手段11>
前記遊技機内においてこの遊技機から少なくとも一部を露出する形態にて配置されることを特徴とする手段10に記載の利益付与情報提供装置。
【0030】
このように当該利益付与情報提供装置を遊技機内に配置し、かつその一部を遊技機から露出するように構成すれば、遊技機内に利益付与情報提供装置を配置する構成のものにおいて、遊技機から遊技者に対して情報出力が行いやすい構成となる。例えば、少なくとも利益付与情報出力手段を遊技機から露出させるように構成すれば、遊技機内に利益付与情報を配置しつつ、遊技機前方に情報出力が行いやすい好適構成となる。
【0031】
<手段12>
少なくとも遊技盤を備えて遊技機の枠体に対して取替え可能に構成される取替えユニット部の外部に配置されることを特徴とする手段10又は手段11に記載の利益付与情報提供装置。
【0032】
このように当該利益付与情報提供装置を遊技機の枠体に対して取替え可能な取替えユニット部の外部に配置するように構成すれば、遊技盤を交換して他の遊技盤を配置するようないわゆる「板替え」の際に、交換後の遊技盤に対して利益付与情報提供装置が適用できる構成となり、部品を効果的に流用できる構成となる。より具体的には、遊技盤及びこの遊技盤に配置される部品を制御する制御装置を含むようにして板替えの際に交換可能な「取替えユニット」を構成でき、この取替えユニットの外部に当該利益付与情報提供装置を配置するように構成できる。より具体的には、ガラス扉枠、前枠などの枠体や、機構板、基板ボックス取付けベース(取替えユニットと独立して配置されるか、取替えユニットと容易に着脱できるように配置されるものなど)などに配置することができる。また利益付与情報提供装置は、単一のユニットとして構成してもよく、複数の部品により構成してもよい。単一の部品により構成する場合には、後述する図24のように、単一のユニットとして取替えユニットの外部に配置することができ、複数の部品により構成する場合には、全ての部品を取替えユニットの外部に配置するようにできる。例えば、表示装置や利益付与情報出力手段などを図24のようにガラス扉枠や前枠に取り付けて遊技機から位置が露出するように構成し、一方、これらに接続する基板(後述する通信制御基板や外部表示制御基板など)を機構板や基板ボックス取付けベースなどに配置するようにしてもよい。なお、取付け構成はこれらに限定されない。
【0033】
<手段13>
当該利益付与情報提供装置の外部より遊技情報を取得する遊技情報取得手段を有し、
この遊技情報取得手段は、遊技の主制御を行う主制御装置、又はこの主制御装置の周辺装置から大当り情報、リーチ情報等の遊技情報を取得するように構成されることを特徴とする手段10ないし手段12のいずれかに記載の利益付与情報提供装置。
【0034】
このようにすれば、遊技機の内部に利益付与情報提供装置が配置される構成のものにおいても、遊技情報を利益付与情報提供装置にて取得できる構成が実現でき、これを利益付与情報の提供、又はそれに関連するサービス、データ管理等に役立てることが可能となる。
【0035】
<手段14>
遊技者にて操作可能に構成されるキー、レバー、タッチパネル、音声入力装置等の入力手段を備えたことを特徴とする手段1ないし手段13のいずれかに記載の利益付与情報提供装置。
【0036】
このように構成すれば、遊技者の要望やその他の情報を利益付与情報提供装置内に取り込むことができる構成となる。
【0037】
<手段15>
前記利益付与情報は、文字、図形、記号、バーコード、二次元コード等の識別情報として構成されるものであり、前記利益付与情報出力手段は、この識別情報を画像表示にて出力する識別情報表示手段からなることを特徴とする手段1ないし手段14のいずれかに記載の利益付与情報提供装置。
【0038】
このようにすれば、利益付与情報を表示によって携帯通信端末に伝達できるため、遊技機と携帯通信端末との間に特別な通信線などを設けなくとも情報を送ることができ、装置構成の簡素化を図ることが可能となる。なお、後述する第2表示装置や第1表示手段をこの識別情報表示手段として機能させることができる。
【0039】
<手段16>
遊技者に対して所定の利益を情報として提供する利益提供装置であって、
遊技機に対応して、前記遊技機内、又は前記遊技機近傍に設けられ、クーポン券、商品券等の遊技者に対して利益を付与する利益付与情報を所定の携帯通信端末に対して出力する利益付与情報出力手段を備えると共に、この利益付与情報出力手段は、前記利益付与情報が電子データとして記憶される利益付与情報記憶手段から所定の利益付与条件の成立に基づいて読み出される利益付与情報を、前記携帯通信端末によって取得可能となる情報として出力するように構成されており、
さらに、前記利益付与情報は、文字、図形、記号、バーコード、二次元コード等の識別情報として構成されるものであり、前記利益付与情報出力手段は、この識別情報を画像表示にて出力する識別情報表示手段からなることを特徴とする利益付与情報提供装置。
【0040】
手段16の構成(即ち、請求項2の構成)によれば、利益付与情報を表示によって携帯通信端末に伝達できるため、遊技機と携帯通信端末との間に特別な通信線などを設けなくとも情報を送ることができ、装置構成の簡素化を図ることが可能となる。
【0041】
<手段17>
前記識別情報は、前記利益付与情報を所定のコード情報として表すように構成されるものであり、
前記識別情報表示手段は、このコード情報を、前記携帯通信端末にて撮影可能な情報として、又は前記携帯通信端末に設けられた読取装置にて読み取り可能な情報として表示することを特徴とする手段15又は手段16に記載の利益付与情報提供装置。
【0042】
このように、識別情報をコード情報として表し、携帯通信端末にて読み取らせるか、又は撮影させるように構成すれば、多量の情報を簡易な構成にて確実に送ることのできる構成となる。コード情報としてはバーコード、二次元コードなどを例示できるがこれに限られない。
【0043】
<手段18>
前記コード情報を生成するコード情報生成手段を備えたことを特徴とする手段17に記載の利益付与情報提供装置。
【0044】
このようにすれば、状況に応じて多種のコードを遊技機内、又はその近傍で生成できることとなり、利益付与情報の構成上の自由度が増すこととなる。「遊技機の近傍に配置される所定の装置」は例えば、球貸機等の台間装置や遊技機に接続される利益付与情報提供装置(後述)などが挙げられる。より具体的には例えば、前記遊技機内、又は前記遊技機の近傍において、前記利益付与情報出力手段を備えてなる利益付与情報提供装置を配置し、その利益付与情報提供装置の内部にコード情報手段を設けるように構成できる。なお、数値データや文字データをコード情報に変換する技術に付いては公知であるので詳細な説明は省略するが、例えばこのような変換を行うプログラムに基づいてCPUをコード情報生成手段として機能させることができる。
【0045】
<手段19>
前記コード情報生成手段は、遊技中に遊技機内で生成された遊技機内生成情報に基づいて前記コード情報を生成することを特徴とする手段18に記載の利益付与情報提供装置。
【0046】
このようにすれば、遊技機内で生成された情報(遊技情報等)に基づいてコード情報が生成され、携帯通信端末に伝達できることとなるため、遊技機内で生成された情報を利益付与サービスに利用することができる。したがって、クーポン券、商品券等の内容や提供条件などが遊技機内容と関連付けやすくなり、遊技機と関連したサービスを自由度高く行うことができる。より具体的には、例えば遊技機内で生成された数値データに基づいて利益付与情報を文字、数字、図柄などで表現可能な情報として生成し、これを所定のプログラムによりバーコードや二次元コードなどに変換するように構成できる。例えば、遊技機内生成情報の内容に応じた利益付与情報を利益付与情報記憶手段から読出し、この利益付与情報、又はこの利益付与情報及びこれに付加される付加情報をコード化するようにしてもよい。なお、文字や数字データを二次元コードに変換するソフトウェア技術については公知であるので詳細な説明は省略するが、例えば、このような変換を行うプログラムを利益付与情報提供装置内のROMなどに記憶しておき、このプログラムを実行するようにして遊技機内生成情報に基づくコード情報を生成できる。この場合、上述した通り、ROMからのプログラム読出し等を行うCPUがコード情報生成手段として機能することとなる。
【0047】
本明細書でいう「遊技機内生成情報」とは、遊技機内にて生成される様々な情報を対象とできるが、例えば遊技に関する情報である遊技情報であってもよく、遊技以外の情報であってもよい。遊技以外の情報例としては、例えば、日付情報、時刻情報などの時間情報であってもよく、遊技機内で遊技者に関する何らかのデータを用いる場合には遊技者に関する情報(遊技者に関する個人情報等)などであってもよい。また、本明細書でいう「遊技情報」とは、図柄変動状態、大当り状態、リーチ状態、リーチ予告状態、確率変動状態、時短状態などの遊技において発生する所定状態に関する情報であり、これらの回数情報(例えば、図柄変動回数、大当り発生回数など)、これらの発生確率情報(例えば、リーチ発生確率、大当り発生確率など)、これらの発生間隔情報(例えば、大当り発生間隔、確率変動発生間隔)、これら状態を1種又は2種以上を用いた統計情報などが挙げられる。なお、手段18及び19ではコード情報生成手段によりコード情報を生成するようにしているが、このようにせずに予めコード情報としての構成で記憶しておいてもよい。例えば、利益付与情報を二次元コードとしての画像データの形式で利益付与情報記憶手段に記憶しておくようにしてもよい。この場合、記憶手段から読み出せばそのままコード情報が表示できることとなる。
【0048】
<手段20>
当該利益付与情報提供装置の外部より遊技情報を取得する遊技情報取得手段を有し、
前記コード情報生成手段は、この遊技情報取得手段にて取得された遊技情報に基づいて前記コード情報を生成することを特徴とする手段18又は手段19に記載の利益付与情報提供装置。
【0049】
このように遊技情報に基づく情報をコード化して携帯通信端末に送信することにより、遊技情報を利益付与サービスに用いることができる。なお、遊技情報に基づいてコード情報を生成する構成としては、遊技情報に応じて提供すべき利益付与情報を定めそれをコード化する構成であってもよく、利益付与情報の一部情報として遊技情報を含むような構成の情報、或いは利益付与情報についての付加情報として遊技情報が添付される構成の情報などをコード情報生成手段によりコード化するような構成であってもよい。
【0050】
<手段21>
前記利益付与情報出力手段は、前記利益付与情報読出手段にて読み出された利益付与情報を前記携帯通信端末に対して無線送信する無線送信手段からなることを特徴とする手段1ないし手段14のいずれかに記載の利益付与情報提供装置。
【0051】
このようにすれば、特別な通信線を用いずとも、遊技機から直接利益付与情報を情報取得しやすい構成となる。無線送信の例としては、赤外線通信、ブルートゥース通信、無線LAN通信などを用いた送信が挙げられ、これらの通信に用いられるインターフェース(赤外線発光チップ、アンテナ等)を無線送信手段として構成できる。
【0052】
<手段22>
前記無線送信手段は、前記利益付与情報を、赤外線、電磁波等の情報伝達媒体として出力する媒体出力部を備えたことを特徴とする手段21に記載の利益付与情報提供装置。
【0053】
このようにすれば、無線通信によって情報伝達が行える好適構成となる。
より具体的には、透明板(ガラス板)を介さずに情報出力を行うように媒体出力部を構成することができる。また、前記情報伝達媒体を無指向性のものとして出力するようにしてもよく、指向性を有する状態にて出力することもできる。「媒体出力部」としては、赤外線を発光する赤外線発光部として構成してもよく、電波等の電磁波を出力するアンテナとして構成してもよい。
【0054】
<手段23>
前記媒体出力部が、当該遊技機の前方又はほぼ前方に向けて前記情報伝達媒体を出力することにより、当該遊技機と遊技者との間に情報通信可能な領域が構成されるようになっており、
この情報通信可能な領域にて前記携帯通信端末が配置された状態で、前記情報伝達媒体が前記媒体出力部から出力されるようにして無線通信が行われることを特徴とする手段22に記載の利益付与情報提供装置。
【0055】
このようにすれば、遊技機の前方で遊技者が情報取得できる好適構成となる。例えば、利益付与情報が取得しにくい位置にて提供されるものである場合には、その取得に手間取るため面倒となる可能性があり、利益付与情報の利用が阻害される懸念もあるが、上記構成によれば、取得しやすい位置に情報が発せられることとなるため、容易に情報を取得できることとなり、ひいては利益付与情報の利用を促進できることとなる。
【0056】
<手段24>
複数種類の利益付与情報が提供されるように構成される一方、遊技者が利益付与情報を選択できるように構成されていることを特徴とする手段1ないし手段23のいずれかに記載の利益付与情報提供装置。
【0057】
このようにすれば遊技者の好みに応じた利益が提供されることとなり、サービス性が一層高まる。例えば、利益付与情報の種別や利益付与内容のインデックス情報を複数種類表示すると共に、遊技者が入力操作を行うことによりいずれかの種類のインデックスを選択するように構成し、その選択された利益付与情報をもれなく提供するか、或いは、所定の利益付与条件に応じて提供するようにすれば遊技者の希望を満たす効果的な構成となる。
【0058】
なお、手段24に記載のものにおいて、遊技者により選択された利益付与情報が出力されるように構成してもよく、遊技者により選択がなされることに基づいて抽選を行い、特定の抽選結果が得られることを条件としてその選択された利益付与情報を出力するようにしてもよい。
【0059】
また、手段24に記載のものにおいて、手段14のような入力手段を設けるように構成し、この入力手段により利益付与情報を選択する選択情報が入力可能となるように構成することができる。
【0060】
さらに、手段24の構成を、手段2ないし手段4のいずれかに記載の遊技機に適用した場合、遊技者による選択に対応した利益付与情報を利益付与情報記憶手段から読み出し、前記利益付与情報出力手段より出力するように構成できる。
【0061】
さらに、手段24の構成を、手段5又は手段6のいずれかに記載の遊技機に適用した場合、遊技者による選択に対応した利益付与情報を前記利益付与情報記憶手段が設けられたサーバなどに要求し、その要求に応じて読み出された利益付与情報を利益付与情報取得手段により取得し、前記利益付与情報出力手段にて出力するように構成できる。
【0062】
<手段25>
所定の表示装置と、この表示装置の表示制御を行う表示制御手段とを備え、
この表示制御手段により、前記所定の表示装置において前記利益付与情報に関する情報を表示するように制御を行うことを特徴とする手段1ないし手段24に記載の利益付与情報提供装置。
【0063】
このようにすれば、所定の表示装置を用いて利益付与情報に関する情報を表示することができ、利益付与情報の提供と関連させて様々な情報表示が可能となる。この利益付与情報に関する情報表示としては、例えば、利益付与情報に係る商品や役務の広告情報、利益付与情報を提供するメーカの広告情報、利益付与情報に関する説明情報(例えば、利益付与情報の内容を説明する説明情報や、利益付与情報に関する注意事項などの説明情報、利益付与情報の取得操作に関する説明情報など)等、様々な情報表示を行うことができる。
【0064】
<手段26>
前記表示制御手段は、所定の表示装置において前記利益付与情報に関連した広告情報を表示するように制御を行う広告表示制御手段を有してなり、
前記広告情報の表示と関連した前記利益付与情報が提供されることを特徴とする手段25に記載の利益付与情報提供装置。
【0065】
このようにすれば、広告情報の有用性を高めることができ、広告効果の大きい構成となる。即ち、単なる広告ではなく、具体的な利益が付与される構成となるため、遊技者の満足度を高めることができる。「利益付与情報に関連した広告情報」は、例えば、利益付与情報による利益付与の対象となる商品や役務についての広告情報であってもよく、利益付与情報の提供企業についての広告情報であってもよい。
【0066】
<手段27>
前記広告情報を更新可能とされた状態で記憶する広告情報記憶手段を備えたことを特徴とする手段26に記載の利益付与情報提供装置。
【0067】
このようにすることにより、遊技機内、又は遊技機の近傍において広告情報を記憶しておき、必要に応じて変更できることとなる。例えば、期間限定商品や、流行の影響をうける商品などの広告を行うような場合において特に効果的となる。
【0068】
<手段28>
前記広告情報を更新可能とされた状態で記憶する前記遊技機の外部の広告情報記憶手段より、通信ネットワークを介して前記広告情報を取得する広告情報取得手段を備えたことを特徴とする手段26に記載の利益付与情報提供装置。
【0069】
このようにすれば、遊技機内に広告情報記憶手段を設けにくい場合において効果的な構成となる。より具体的には、所定の広告表示条件の成立に基づいて、前記広告情報記憶手段を備えたサーバなど(例えば、ホールサーバ、遊技機メーカサーバ、利益付与情報提供メーカサーバなどの所定のサーバ)に対して広告表示要求情報を送信し、この広告表示要求情報を受けたサーバからその要求元に対して広告情報を送信するように構成できる。また、このような要求を行わないようにして広告情報を表示するようにしてもよい。
【0070】
<手段29>
前記広告情報を更新する広告更新情報が、所定の入力手段による情報入力、又は通信ネットワークを介した情報入力によって入力されることにより、前記広告情報記憶手段に記憶される情報を更新する広告情報更新手段を備えたことを特徴とする手段26ないし手段28のいずれかに記載の利益付与情報提供装置。
【0071】
このように広告情報を更新する広告更新情報が入力されることに基づいて広告が更新されるようにすれば、広告情報のメンテナンスを行いやすい構成となる。
【0072】
<手段30>
前記所定の表示装置は、遊技に関する画像演出を行うように前記遊技機において設けられた第1表示手段とは異なる第2表示装置からなり、
前記広告表示制御手段は、前記広告情報をこの第2表示装置にて表示するように制御を行うことを特徴とする手段26ないし手段29のいずれかに記載の利益付与情報提供装置。
【0073】
このようにすれば、広告情報の表示が行いやすい構成となる。例えば、第1表示手段内にて広告情報を表示しにくい場合や、第1表示手段以外で広告を表示したい場合には有効な構成となる。この場合、第2表示装置の表示制御を行う第2表示制御手段を広告表示制御手段として機能させることができる。
【0074】
<手段31>
前記所定の表示装置は、遊技に関する画像演出を行う第1表示手段として構成されるものであり、
前記広告表示制御手段は、前記広告情報をこの第1表示手段にて表示するように制御を行うことを特徴とする手段26ないし手段29のいずれかに記載の利益付与情報提供装置。
【0075】
このようにすれば、第1表示手段にて広告情報を表示させて注目を集めたい場合に効果的となる。即ち、遊技者が注目する第1表示手段において広告情報を表示するようにすれば、広告に対して注目しやすくなり、広告効果を高めることができる。この場合、第1表示手段の表示制御を行う第1表示制御手段を広告表示制御手段として機能させることができる。
【0076】
なお、手段30又は手段31に記載の「遊技に関する画像演出」としては、図柄変動演出、背景画像演出、リーチ演出、リーチ予告演出、大当り演出、確率変動演出、時短演出、その他の画像演出など様々なものがある。第1表示手段は、このような演出を全て行うものであってもよく、いずれか1種、又は2種以上の演出を行うものであってもよい。
【0077】
<手段32>
前記広告情報又は前記利益付与情報に関する説明情報のうちの少なくともいずれかの情報が、背景画像、識別図柄等の、前記遊技に関する画像演出の一部画像として表示されるようになっていることを特徴とする手段31に記載の利益付与情報提供装置。
【0078】
このように遊技に関する画像演出の一部画像として広告情報又は利益付与情報に関する説明情報を表示するようにすると、広告情報又は利益付与情報を効果的に意識付けることが可能となる。また、遊技の演出性をも高めうる構成となる。
<手段33>
前記第1表示手段による画像演出と、前記広告情報の表示とが並行して行われるように構成されていることを特徴とする手段30ないし手段32のいずれかに記載の利益付与情報提供装置。
【0079】
このようにすれば画像演出を中断することなく広告情報が表示できることとなり、興趣低下を招くことがなくなる。さらには、手段1ないし手段55のいずれの利益付与情報提供装置においても、第1表示手段における画像演出と並行して利益付与情報に関する情報表示を行うようにすることができる。
【0080】
<手段34>
前記広告表示制御手段は、前記広告情報を、大当り当選、確率変動当選等の、遊技者に有利な遊技状態となることを条件として表示するように制御を行うことを特徴とする手段26ないし手段33のいずれかに記載の利益付与情報提供装置。
【0081】
このように、遊技者に有利な遊技状態においては、遊技者の気分が良くなり、心理的に広告を受け入れやすくなるため広告効果が高くなる。より具体的には、例えば、大当り遊技中において広告情報を表示するように前記広告表示制御手段により制御を行うことができる。大当り遊技中の演出は数回見ると飽きてしまう虞があるが、上記構成によれば、「飽き」を効果的に抑制でき、かつ、遊技者が気分のいい状態の際に効果的に広告を意識付けることが可能となる。より具体的には、手段34に記載の利益付与情報提供装置において、大当り当選、確率変動当選等の遊技者に有利な遊技状態を検出する有利状態検出手段を設けるように構成できる。
【0082】
<手段35>
前記広告情報が表示される広告モードと、前記広告情報が表示されない通常モードとを切り替えるモード切替手段を備えたことを特徴とする手段26ないし手段34のいずれかに記載の利益付与情報提供装置。
【0083】
このようにすれば、必要に応じてモードを切り替えることができるため、例えば広告が不要な遊技者に対しては広告を省略するといったことが可能となる。
【0084】
<手段36>
複数の広告情報が表示されるように構成される一方、遊技者が広告情報を選択できるように構成されており、
前記利益付与条件の成立に基づき、その選択された広告情報に対応した利益付与情報が出力されるように構成されていることを特徴とする手段26ないし手段35のいずれかに記載の利益付与情報提供装置。
【0085】
このようにすれば、遊技者が希望する広告を提供することができるため、遊技者の希望と広告種別のアンマッチが起こりにくい構成となる。例えば、広告種別や広告内容のインデックス情報を表示すると共に、遊技者が入力操作を行うことにより広告種別や広告内容を選択するように構成し、その選択された広告を表示するようにすれば遊技者の希望を満たす効果的な構成となる。
【0086】
<手段37>
前記広告表示制御手段は、所定の広告時間帯に広告情報を表示するように制御を行うことを特徴とする手段26ないし手段36のいずれかに記載の利益付与情報提供装置。
【0087】
このようにすれば、広告情報が表示される時間帯とそうでない時間帯とが設けられることとなり、状況に応じた広告提供が可能となる。例えば、タイムサービス的に広告情報を表示して利益付与情報を与えたりすることも可能となる。また、時間に関連した広告内容とすれば、広告に対する注目度を高めることも可能となる。例えば、食事時間帯に飲食物に関する広告情報を表示するようにすれば、遊技者の注目を効果的に集めることができる。
【0088】
<手段38>
前記広告表示制御手段は、時間帯に応じて異なる広告情報が表示されるように制御することを特徴とする手段26ないし手段36のいずれかに記載の利益付与情報提供装置。
【0089】
このようにすれば、時間帯毎に種類の異なる広告情報を表示することが可能となり、広告が多様なものとなる。また、単一メーカについての複数種類の広告情報を表示したり、複数種類のメーカの広告情報を表示するといったことも可能となるため、ビジネスの自由度を増大させることができる。また、時間帯毎に適した広告情報を表示できることともなる。
【0090】
<手段39>
前記広告表示制御手段は、所定の遊技状態の発生量に応じて広告情報が表示されるように制御を行うことを特徴とする手段26ないし手段36のいずれかに記載の遊技機。
【0091】
このようにすれば、遊技状態の発生量を広告表示のパラメータとしたい場合に都合のよい構成となる。なお、「所定の遊技状態の発生量」としては、大当り回数、リーチ回数、図柄変動回数、リーチ予告回数、確率変動回数、時短回数などが挙げられ、これらのうちの1種の遊技状態の発生量であってもよく、又は2種以上の遊技状態の発生量であってもよい。「所定の遊技状態の発生量に応じて広告情報が表示される」構成とは、「遊技状態の発生量」を広告表示の条件とするような構成とすることができ、例えば、前回の広告表示から大当り発生回数が所定回数に達した場合に広告情報を表示するように構成してもよい。また、「所定の遊技状態の発生量に応じて広告情報が表示される」構成として、遊技状態の発生量に応じて表示される広告の種類を変えるような構成としてもよい。例えば、大当りの発生を広告表示条件とした場合に、前回の広告表示からのリーチ発生回数に応じた種類の広告表示がなされるように構成してもよい。なお、遊技状態の発生量に応じて広告情報を表示する構成であれば、これらの例に限られない。
【0092】
<手段40>
前記広告表示制御手段は、遊技時間に応じた広告情報が表示されるように制御することを特徴とする手段26ないし手段36のいずれかに記載の遊技機。
【0093】
このようにすれば、遊技時間を広告表示のパラメータとしたい場合に都合のよい構成となる。「遊技時間に応じた広告情報の表示」を行う構成としては、例えば、「遊技時間が所定時間に達することにより広告情報を表示する」構成、即ち、遊技時間が所定時間に達することを広告表示の条件とするような構成とすることができる。遊技時間としては、例えば、前回の広告表示からの積算時間とすることができる。また、「遊技時間に応じた広告情報の表示」を行う構成として「遊技時間に応じた種類の広告情報が表示される」ような構成としてもよい。例えば、所定の広告表示条件が成立した場合に、前回の広告表示からの積算時間に応じた種類の広告情報を表示するようにできる。また、前回の広告表示からの積算時間とせずに、通算した積算時間としてもよい。例えば、所定の広告表示条件が成立した場合に、遊技者が遊技を開始してからの積算時間に応じた広告情報を表示するようにしてもよい。例えば、積算時間が1時間未満の場合には単なるビールの割引券に関連した広告情報を表示し、積算時間が1時間以上の場合にはビールの無料券に関連した広告情報を表示するようにして、積算時間が多いほど利益が大きくなるように構成することができる。
【0094】
<手段41>
前記遊技機の外部からの所定情報を取得する外部情報取得手段を有し、
この外部情報取得手段が、前記遊技機の外部からの所定情報を取得することを前記利益付与条件の条件要素としたことを特徴とする手段1ないし手段40のいずれかに記載の利益付与情報提供装置。
【0095】
このようにすれば、外部要因に基づいて利益付与が行えることとなり、外部要因に基づいてサービスを行う場合には都合のよい構成となる。手段38に記載の利益付与情報提供装置において、「遊技機の外部から所定情報を取得すること」とは、例えば、「外部情報取得手段が、遊技者の所持する携帯通信端末から送信される所定情報を取得すること」であってもよく、「外部情報取得手段が、当該外部情報取得手段とネットワークを介して接続されるサーバから所定情報を取得すること」であってもよい。例えばサーバから外部情報取得手段に対し所定情報を送信可能に構成し、この外部情報取得手段がサーバからの所定情報を取得したことを条件として利益付与情報を出力するようにすれば、サーバにて利益付与情報の出力を管理できることとなる。
【0096】
なお、「前記遊技機の外部から所定情報を取得することを前記利益付与条件の条件要素とする」とは、例えば、「遊技機の外部から所定情報を取得することを利益付与の必要十分条件とする」構成であってもよく、「遊技機の外部から所定情報を取得することを利益付与の必要条件とする」構成であってもよい。具体的には、例えば、情報内容にかかわらず前記遊技機の外部からなんらかの所定情報を取得することを利益付与の必須条件とするような条件設定でもよく、遊技機の外部から特定内容の情報を取得することを利益付与の必須要件とする構成あってもよい。勿論、これに更なる条件設定するようにして複合的に利益付与条件を構成してもよい。
【0097】
<手段42>
特定の遊技状態の発生又は特定の遊技状態の進行状態を検出するための状態検出手段を有し、
特定の遊技状態が発生すること、又は特定の遊技状態が所定進行状態となることを前記利益付与条件の条件要素としたことを特徴とする手段1ないし手段41のいずれかに記載の利益付与情報提供装置。
【0098】
このようにすれば、遊技機内で特定状態が発生することに基づいて、遊技機から遊技者の携帯通信端末へと利益付与情報が提供されるため、遊技機内における所定状態の発生が意義深いものとなり、遊技の面白みを一層高めることができる。
【0099】
手段42に記載の利益付与情報提供装置において、「遊技機内における所定状態の発生」としては様々なものが挙げられるが、例えば、大当り状態、確率変動状態などの遊技者に有利な状態の発生や、リーチ状態、リーチ予告状態などの演出性の高い状態の発生、あるいは、遊技球が入賞した状態や、図柄変動が所定回数(例えば、100回等)に達するという状態の発生などであってもよい。
【0100】
<手段43>
前記利益付与条件を設定する情報である付与条件設定情報を更新可能な状態で記憶する設定情報記憶手段を備え、
当該利益付与情報提供装置外部からの通信ネットワークを介した情報入力、又は当該利益付与情報提供装置における所定の入力手段を用いた情報入力により、前記付与条件設定情報の更新情報が入力されることに基づき、前記付与条件設定情報を更新する設定情報更新手段とを備えたことを特徴とする手段1ないし手段42のいずれかに記載の利益付与情報提供装置。
【0101】
上記構成によれば状況に応じて利益付与条件が変更できるため、利益付与情報の提供に関し自由度の大きい構成となる。この設定条件記憶手段は、遊技機内に配置してもよく、遊技機と接続された遊技機近傍の装置に配置してもよい。また、遊技機とネットワーク接続されたサーバ(ホールサーバ、提供主体サーバ、遊技機メーカサーバ等)に配置するようにしてもよい。
【0102】
<手段44>
複数種類の利益付与情報が用いられる共に、前記設定情報記憶手段は、利益付与情報の種類に対応して利益付与条件を設定するように前記付与条件設定情報が記憶される構成をなすことを特徴とする手段43に記載の利益付与情報提供装置。
【0103】
このようにすれば、複数種類の利益付与情報が提供できる構成となり、その提供条件を更新可能な状態で定めることができる。
【0104】
<手段45>
特定の遊技状態の発生又は特定の遊技状態の進行状態を検出するための状態検出手段を有すると共に、特定の遊技状態が発生すること、又は特定の遊技状態が所定進行状態となることが前記利益付与条件の条件要素とされており、
前記付与条件設定情報は、その特定の遊技状態の発生、又は進行状態に対応して利益付与情報の内容が設定されることを特徴とする手段43又は手段44に記載の利益付与情報提供装置。
【0105】
このようにすれば、遊技状態に基づいて利益付与の内容が設定されることとなるため、遊技内容の重要度を高めることが可能となる。
【0106】
<手段46>
数字、絵柄等の識別図柄が所定の組み合わせとなった場合に大当たりとなるように構成される一方、
前記付与条件設定情報は、大当たりの組み合わせと、利益付与情報とを対応して定めるように構成されており、
前記付与条件設定情報に基づいて、大当りの組み合わせに応じた利益付与情報が提供されるように構成されることを特徴とする手段43ないし手段45のいずれかに記載の利益付与情報提供装置。
【0107】
このようにすれば、識別図柄の組み合わせに応じて利益付与情報が提供されることとなるため、大当り抽選を一層面白くすることが可能となる。より具体的には、当該利益付与情報提供装置内に大当り組み合わせ検出手段を設け、この大当り組み合わせ検出手段により検出された大当りの組み合わせに応じた利益付与情報を提供するように構成できる。
【0108】
<手段47>
所定の抽選を行う抽選手段を有し、その抽選手段による抽選結果に応じて前記利益付与情報が提供されることを特徴とする手段1ないし手段46のいずれかに記載の利益付与情報提供装置。
【0109】
このようにすれば、抽選によって利益付与情報が提供されることとなるため、遊技者の楽しみを増大させることが可能となる。より具体的には、前記抽選手段による抽選において、特定の抽選結果が得られることを前記利益付与条件としてもよい。また、複数種類の抽選結果が予め用意され、抽選結果の種類に応じた内容の利益付与情報を提供するように構成してもよい。
【0110】
<手段48>
前記利益付与情報に固有情報を付す固有情報添付手段を備えたことを特徴とする手段1ないし手段47のいずれかに記載の利益付与情報提供装置。
【0111】
このようにすれば、各利益付与情報毎に固有情報が付されることとなるため、その固有情報を指標として利益付与情報の管理が可能となる。例えば、固有情報に基づいて利益付与情報が正規のものであるか否かを判別するような構成とすることができる。
【0112】
<手段49>
特定の遊技状態の発生又は特定の遊技状態の進行状態を検出するための状態検出手段と、
その状態検出手段により検出された前記特定の遊技状態の発生又は進行状態に関する情報を個々に識別可能に表すものとして前記利益付与情報の出力毎の固有情報を作成する固有情報作成手段とを備え、
その出力毎の固有情報を付した状態で、前記利益付与情報を出力することを特徴とする手段48に記載の利益付与情報提供装置。
【0113】
このように、特定の遊技状態の発生や進行状態に基づいて固有情報を作成するようにすれば、遊技機固有の情報を作成しやすい構成となる。また、出力毎の固有の情報を付すこととにより利益付与情報の管理、不正防止などをその出力毎に行いやすくなる。また、使用状況によっては、遊技状態の発生や進行状態に関する情報を他の目的に利用することもできる。
【0114】
<手段50>
前記各利益付与情報毎の固有情報は、遊技機を識別する遊技機識別情報と、特定の遊技状態の発生の度合い、又は特定の遊技状態の進行状態の度合いを示す遊技状態度合情報とを含んで構成されるものであることを特徴とする手段48又は手段49に記載の利益付与情報提供装置。
【0115】
このようにすれば、各利益付与情報毎に固有情報を生成できる好適構成となる。また、使用形態によっては遊技状態度合情報を用いて有用なサービスを実施するといった付随的な利点も期待できる。
【0116】
<手段51>
書き換え可能に構成されると共に、電源供給が停止された後においても記憶内容が保持される不揮発性メモリを備え、
この不揮発性メモリにおいて、前記特定の遊技状態の発生又は特定の遊技状態の進行状態に関する情報が更新可能に記憶されるようになっており、
更新前における前記特定の遊技状態の発生又は進行状態に関する情報を反映して前記不揮発メモリにおける情報更新がなされるようになっている手段49又は手段50に記載の利益付与情報提供装置。
【0117】
このようにすれば、電源供給に関係なく情報が記憶でき、かつ情報更新可能な好適構成となる。
【0118】
<手段52>
前記各利益付与情報毎の固有情報は、遊技状態の発生時点、情報出力の際の所定時点等の、各利益付与情報毎に固有に付される時間情報を有してなることを特徴とする手段48ないし手段51のいずれかに記載の利益付与情報提供装置。
【0119】
このようにすれば、信頼性の高い固有情報を複雑な装置を用いずとも作成できる好適構成となる。
【0120】
<手段53>
前記携帯通信端末に対して前記利益付与情報を出力することを条件として、商品等の提供者の管理装置、商品等の提供管理者の管理装置、その他の管理装置に対し、その出力した利益付与情報に対応した確認情報を出力する確認情報出力手段を備えたことを特徴とする手段1ないし手段52のいずれかに記載の利益付与情報提供装置。
【0121】
このようにすれば、管理装置において、確認情報に基づいて利益付与情報が正規のものであるか否かを判断できることとなり、よりセキュリティ性が高い構成となる。また、確認情報に基づいて統計処理を行いマーケティング等に役立てるといった効果も期待できる。
【0122】
<手段54>
前記携帯通信端末より当該携帯端末の所有者を特定する所有者特定情報を取得する所有者特定情報取得手段を備えたことを特徴とする手段1ないし手段53のいずれかに記載の利益付与情報提供装置。
【0123】
このようにすれば、所有者特定情報を情報管理に用いることができ、不正防止効果の高い構成となる。また、顧客データが取得できる好適構成となるため、所有者特定情報をビジネスに役立てるといったことも可能となる。より具体的には、手段54に記載の利益付与情報提供装置において、前記所有者特定情報が前記所有者特定情報取得手段により取得されることを前記利益付与条件の条件要素としてもよい。
【0124】
<手段55>
前記所有者特定情報によって特定される所有者のIDと、その提供に係る利益付与情報を特定する情報とを対応させて商品等提供者、又は商品等提供管理者に送信することを特徴とする手段54に記載の利益付与情報提供装置。
【0125】
このようにすれば、商品等提供者や管理者は利益付与情報が誰に付与されたのかを正確に特定できることとなり、不正防止効果が極めて高い構成となる。
<手段56>
前記遊技機の外部からの所定情報を取得する外部情報取得手段を有する一方、前記利益付与情報記憶手段は、複数種類の利益付与情報の中から少なくともいずれかの種類が提供できるように情報が記憶されており、
さらに、前記外部情報取得手段にて取得された前記外部からの所定情報に基づいて、前記複数種類の利益付与情報の中から少なくともいずれかの種類の利益付与情報を選択する利益付与情報選択手段を有し、
その選択された利益付与情報が前記利益付与情報出力手段により前記携帯通信端末に対して出力されることを特徴とする手段1ないし手段55のいずれかに記載の利益付与情報提供装置。
【0126】
このように、遊技機外部からの情報に基づいて利益付与情報を提供するようにすれば、その提供に関し自由度の高い構成となる。
【0127】
<手段57>
前記外部情報取得手段は、前記携帯通信端末から出力される情報を非接触にて取得する端末出力情報取得部を備え、
前記利益付与情報選択手段は、前記携帯通信端末からの情報取得に基づいて利益付与情報を選択することを特徴とする手段56に記載の利益付与情報提供装置。
【0128】
このようにすれば、携帯通信端末による情報入力操作を意味深いものとすることができ、遊技機への関与度合を高めることができる。
【0129】
<手段58>
前記利益付与情報選択手段は、前記携帯通信端末から取得した情報内容に基づいて、前記複数の利益付与情報の中から提供すべき利益付与情報を選択することを特徴とする手段57に記載の利益付与情報提供装置。
【0130】
このようにすれば、携帯通信端末から入力される情報が重要なものとなるため、情報入力操作への意識を一層高めることができる。
【0131】
例えば、前記情報取得部にて取得する前記携帯通信端末の情報が、遊技に関する所定の蓄積情報を有するものであり、その蓄積情報に応じて、又はその蓄積情報を反映して当該遊技機にて新たに生成される蓄積情報に応じて前記利益付与情報が提供されるように構成できる。
【0132】
なお、本発明でいう遊技機とは、パチンコ機やスロットマシン、あるいはパチンコ機とスロットマシンとを融合させたものを含む。パチンコ機の基本構成としては、操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された始動入賞口(作動口)に入賞(又は作動ゲートを通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された変動入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
【0133】
また、スロットマシンの基本構成としては、複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段を備えたものが挙げられる。この場合、遊技媒体は、コイン、メダル等が代表例として挙げられる。
【0134】
また、パチンコ機とスロットマシンとを融合させたものの基本構成としては、複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段を備え、遊技媒体として球を使用するとともに、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されたものが挙げられる。
【0135】
【発明の実施の形態】
<第1実施形態>
以下、利益付与情報提供装置を具体化した一実施の形態につき図面を参照しつつ説明する。
(利益付与情報を提供するための基本的構成)
図1、図2に示すように、本実施形態の利益付与情報提供装置30は、遊技機1に対応して、遊技機1内、又は遊技機1近傍に設けられるものであり、クーポン券、商品券等の遊技者に対して利益を付与する利益付与情報を所定の携帯通信端末に対して出力する利益付与情報出力手段(ここでは赤外線発光部33により構成)を備えた構成をなすものである。そして、利益付与情報が電子データとして記憶される利益付与情報記憶手段から所定の利益付与条件の成立に基づいて読み出される利益付与情報を、携帯通信端末によって取得可能となる情報として利益付与情報出力手段より出力するようになっている。なお、利益付与情報記憶手段、及び利益付与情報読出手段の配置についてはいくつかの例が考えられるが、ここでは利益付与情報提供装置30内に利益付与情報記憶手段及び利益付与情報読出手段を設けた構成例を示している。
【0136】
利益付与情報提供装置30は、上述したように遊技機1に対応して、遊技機1内、又は遊技機1の近傍に設けることができるが、本実施形態では遊技機1固有のものとしてこの遊技機1内に利益付与情報提供装置30が設けられた例を示しており、この構成により遊技機1から利益付与情報が出力されるようになっている。なお、遊技機1の外部であってその近傍に利益付与情報提供装置30を設けてもよいが、この構成については後述する他の実施形態にて説明するものとする。
【0137】
利益付与情報出力手段での情報出力の形態はいくつか考えられるが、本実施形態の利益付与情報出力手段は、利益付与情報読出手段にて読み出された利益付与情報を携帯通信端末(ここでは携帯電話機200)に対して無線送信する無線送信手段として構成されている。なお、無線送信以外の出力構成(表示手段による画像出力等)については後述する他の実施形態にて説明する。
【0138】
無線送信手段は、利益付与情報を、赤外線、電磁波等の情報伝達媒体として出力する媒体出力部(本実施形態では後述する赤外線発光部33)を備えた構成とすることができる。そして、遊技機1の前方に向けてこの媒体出力部より赤外線、電磁波等の情報伝達媒体が出力されることにより、この遊技機1と遊技者との間において、携帯通信端末による情報取得が可能となる領域が構成されるようになっている。そして、この「情報取得が可能となる領域」において携帯通信端末が配置されている場合に、利益付与情報を含んでなる情報伝達媒体が媒体出力部から出力されることにより、携帯通信端末にて利益付与情報が取得可能となる。
【0139】
また、利益付与情報記憶手段の配置位置はいくつか考えられるが、本実施形態では、利益付与情報提供装置30内にこの利益付与情報記憶手段が配置され、遊技機1内に設けられる構成をなしている。この利益付与情報記憶手段は、不揮発性メモリ、RAM、HDDなどの書換可能な記憶手段を用いて構成することができ、電源遮断後においても記憶保持されるものが望ましい。なお、利益付与情報記憶手段がこれ以外の配置位置をとる構成(たとえば、遊技機1の近傍やサーバなどに配置される構成等)については他の実施形態にて説明するものとする。
【0140】
さらに本実施形態では、遊技システム100において、利益付与情報を更新する利益付与情報更新情報が、所定の入力手段による情報入力、又は通信ネットワークを介した情報入力によって入力されるようになっており、利益付与情報記憶手段に記憶される情報を更新する利益付与情報更新手段を備えている。図2の例では、この利益付与情報更新手段が、利益付与情報提供装置30内に設けられており、具体的にはCPUがこの機能を果たすようになっている。
【0141】
(広告情報を提供するための基本的構成)
さらに本実施形態では、広告情報の表示と関連した利益付与情報が提供されるように構成されており、以下において広告情報を表示するための構成について説明する。
図2に示すように、本実施形態の遊技システム100において、遊技機1は、所定の表示装置において利益付与情報に関連した広告情報を表示するように制御を行う広告表示制御手段を備えている。ここでは、外部表示装置105において広告情報の表示を行うようにしており、外部表示制御基板105A(後述)が広告表示制御手段として機能することとなる。一方、遊技機1内、又は遊技機1の近傍において、遊技機の主制御を行う主制御装置(ここではメイン基板21A)とは別体にて、広告情報を更新可能とされた状態で記憶する広告情報記憶手段を設けることができ、本実施形態では遊技機1内に広告情報記憶手段を設けている。なお、ここでは利益付与情報提供装置30内に外部表示制御基板105Aが設けられており、この外部表示制御基板105Aに取付ける構成にて広告情報を記憶する記憶手段を配置することができる。また、外部表示制御基板105A内に設けずに不揮発性メモリ39を広告情報記憶手段として機能させるようにしてもよい。
【0142】
さらに遊技システム100は、広告情報を更新する広告更新情報が、所定の入力手段による情報入力、又は通信ネットワークを介した情報入力によって入力されることにより、上述の広告情報記憶手段に記憶される情報を更新する広告情報更新手段を備えている。図2の例では、遊技機1内に広告情報更新手段が設けられており、広告更新情報が入力されることに基づいて広告情報記憶手段の内容が更新されるようになっている。例えば、不揮発性メモリ39を広告情報記憶手段として機能させる場合には、ここに記憶される内容を更新情報に基づいて書き換えるようにすることができる。
【0143】
(遊技機1の構成)
次に、本実施形態の遊技機1の具体的な構成について述べる。
本実施の形態の遊技機1は、遊技ホールに設置されたパチンコ島台のカウンタ台の上部にて複数横方向に並べられて設けられる。遊技機1は、図3に示すように、前部には前枠2が設けられ、さらにその前枠2に透明板保持扉としてのガラス扉枠3が取付けられている。ガラス扉枠3は、図23にも示すように、上下に設けられた縦軸のヒンジ部3cにより前枠2に開閉可能に支持されている。
【0144】
また、図23にて示すように、ガラス等からなる透明板81が金属製の枠82に嵌め込まれて一体的な透明板ユニット80が構成され、この透明板ユニット80がこのガラス扉枠3の裏面にて取付けられる構成をなしている。ここでは、枠82において外向きに突出して形成された取付部82aとガラス扉枠3の裏面側に形成された取付部3dが、ネジ等の締結部材83により結合されることにより、透明板81がガラス扉枠3に組み付けられている。
【0145】
さらに、本実施形態の透明板81は複数のガラス板(ここでは2枚のガラス板)を有してなる複層ガラスとして構成されており、円形形状、又は楕円等の略円形状をなしている。一方、図3に示すように、ガラス扉枠3は前方より平面視した場合にその外形が方形又は略方形形状をなすように構成されており、遊技機1の前部において、透明板81の斜め下方のスペース(ここではガラス扉枠3の角部近傍)に後述する利益付与情報提供装置30配置されている。
【0146】
図3,図23に示すガラス扉枠3の後方には、図4に示す遊技盤7が配置されている。遊技盤7は略円形の遊技領域を有し、その遊技領域には第1種始動口4、特別表示装置(以下、単に「表示装置」という)5及び大入賞口6が設けられている。第1種始動口4は遊技球の通路を備え、その通路入口に羽根4aが開閉可能に支持されている。表示装置5は、例えば図柄を動的に表示する図柄表示装置として構成できる。
【0147】
図3に戻り、ガラス扉枠3の下部には、賞球が払い出される上受け皿2bが装着されている。また、前枠2の窓孔より下方には下受け皿2aが装着されている。下受け皿2aは、前記上受け皿2bに入りきらない賞球や、上受け皿2bから球抜きした抜き球や、或いはファウル球等の余剰球を、余剰球出口から排出させて貯留させるものである。前枠2における下受け皿2aの右側方には遊技球を発射するための発射ハンドル17が回動操作可能に装着されている。発射ハンドル17に対応する前枠2の裏側には駆動手段としてのモータ(図示せず)が装着されており、発射ハンドル17の回動操作によってモータか駆動され、これにより打球杆(図示せず)が間欠動作されるとともに、前記発射ハンドル17の回動角度に応じた弾発力に調節される。従って、前記モータ及び打球杆等によって球発射装置が構成されている。
【0148】
表示装置5は第1種始動口4の上方に設けられており、表示装置枠40を有するとともに、その表示装置枠40に囲まれて配置される液晶ディスプレイ(LCD)からなる画面5aを備えている。画面5aには多種類の画像が表示されるが、その1つとして、左図柄列8、中図柄列9及び右図柄列10が表示される。図柄列の数は前述したもの(3列)に限られず、1列、2列、4列以上であってもよい。各図柄列8乃至10は、数字、記号等からなる複数の図柄によって構成されている。
【0149】
表示装置5では、図柄列8乃至10での図柄変動が、遊技球の第1種始動口4への入賞により開始される。図柄変動は左図柄列8、右図柄列10、中図柄列9の順に停止されるが、これは一例にすぎず、別の順序で停止されてもよい。全ての図柄列8乃至10での図柄変動が停止したとき、表示されている図柄(以下「停止図柄」という)の組合せが、予め定められた組合せ(特定表示結果、以下「大当りの組合せ」という)、すなわち、同一種類の図柄が大当りラインに沿って並んでいるときの同図柄の組合せ(例えば、777)、となる場合がある。この停止図柄の組合せを、以下「大当り図柄」という。本実施形態では、大当りラインとして、水平方向へ延びるもの(上・中・下の3種類)と、斜め方向へ延びるもの(右下がり・左下がりの2種類)の合計5種類存在するが、これに限られない。例えば、大当りラインの数が1つであり、通常、「1ライン」と呼ばれているものであってもよい。そして、大当りの組合せが成立すると特別電動役物が作動し、遊技者にとって有利な特別遊技状態としての大当り遊技状態が到来し、より多くの賞球を獲得することが可能となる。
【0150】
さらに、遊技機1は大当り遊技状態の発生に先立ちリーチ遊技状態となる。ここで、リーチ遊技状態とは大当り遊技状態の直前の状態をいい、倒えば、右図柄列10での図柄変動が、大当りライン上において左図柄列8での停止図柄と同一種類の図柄で停止し、かつ、その後に中図柄列9での図柄変動が左右両図柄列8,10での停止図柄と同一種類の図柄で停止されれば最終的に大当りの組合せとなる状態を含む。また、図柄変動が停止すると、大当り遊技状態となる組合せで変動し、その図柄で停止されれば最終的に大当り遊技状態となる場合において、その変動中の状態もリーチ遊技状態に含まれる。これは、通常、全回転(全図柄)リーチと呼ばれているものである。
【0151】
大入賞口6は第1種始動口4の下方に設けられており、1つのVゾーン11、2つの通路12,13及びシャッタ14を備えている。シャッタ14は大入賞口用ソレノイド(以下、単に「ソレノイド」という)15により作動させられ、Vゾーン11及び通路12,13の各入口を開閉する。
【0152】
図4に示すように、遊技盤7には、始動口用スイッチ18、Vゾーン用スイッチ19及びカウントスイッチ20が取付けられている。始動口用スイッチ18は、遊技球の第1種始動口4への入賞を検出する。Vゾーン用スイッチ19は遊技球のVゾーン11への入賞を検出し、カウントスイッチ20は遊技球の大入賞口6への入賞を検出する。また、各スイッチ18乃至20の検出結果に基づきソレノイド15及び表示装置5をそれぞれ駆動制御するために、制御装置21が設けられている。制御装置21は読出し專用メモリ(ROM)、中央処理装置(CPU)、ランダムアクセスメモリ(RAM)等を備えている。ROMは所定の制御プログラムや初期データを予め記憶しており、CPUはROMの制御プログラム等に従って各種演算処理を実行する。RAMはCPUによる演算結果を一時的に記憶する。
【0153】
尚、より詳細には、制御装置21は、遊技機1の主制御を行う主制御装置(メイン基板)と、メイン基板からの信号によって各部を制御するための表示制御基板、音量調整基板、LED基板、払出し制御基板等の各種のサブ基板とから構成されており、不正信号がメイン基板へ入力されることを防止するために、信号の伝送方向は、メイン基板からサブ基板への一方向のみとなっている。なお、少なくともメイン基板にCPU、ROM、RAM、その他の電子部品が配置されるように構成できるが、メイン基板以外においてCPU、ROM、RAM、その他の電子部品を配置することができる。
【0154】
なお、CPUによる制御の1つとして、大当り遊技状態の発生確率を条件に応じて変動させる、いわゆる確率変動がある。具体的には、1/300程度の低確率で大当り遊技状態を発生させる低確率モードと、その約5倍である1/60程度の高確率で大当り遊技状態を発生させる高確率モードとが用意されており、大当り図柄の種類に応じて確率モードが切替えられる。すなわち、大当り図柄が、予め定められた特別図柄(例えば奇数図柄)であると高確率モードに設定され、予め定められた通常図柄(例えば偶数図柄)であると低確率モードに設定される。なお、低確率モードでの発生確率に対する高確率モードでの発生確率の倍数は、前述した値(約5)以外の値であってもよい。
【0155】
また、CPUの出力ポートには、外部接続端子板16が接続されている。また、外部接続端子板16は、ホールコンピュータに接続されるホールコンピュータ用の出力端子16A〜Dと、利益付与情報提供装置30に接統される利益付与情報提供装置用の出力端子16a〜dとを備えている。
【0156】
ここで、出力端子16A及び16aは、上述した高確率モード中であることを示す「確変中信号」を出力する。また、出力端子16B及び16bは、大当りの発生中であることを示す「大当り信号」を出力する。また、出力端子16C及び16cは、予め定められた特別図柄(例えば奇数図柄)による大当りの発生中であることを示す「確変大当り信号」を出力する。また、出力端子16D及び16cは、球発射装置によって遊技球の発射が行われているか否かを示す「発射スイッチ信号」を出力する。
【0157】
(利益付与情報提供装置の構成)
本実施形態において、利益付与情報提供装置30は、図3に示すようにガラス扉枠3の端部近傍、具体的には方形状に形成されたガラス扉枠3の角部近傍において配置され、遊技者が所持する携帯通信端末としての携帯電話機200(図5,図6参照:後述)との間で赤外線通信を行うための装置として配置されている。この利益付与情報提供装置30は、報知手段としての報知ランプ31と、無線送信手段、媒体出力部としての赤外線発光部33と、赤外線受光部34とを備えており、これら赤外線発光部33及び赤外線受光部34が、例えば遊技機1の外部に露出した形態にて配置されて情報の送受信を行う情報通信部(言いかえれば情報送受信部)として機能するように構成されている。より詳細には、利益付与情報提供装置30は、図5のブロック図に示すように、報知ランプ31と、赤外線発光部33と、赤外線受光部34と、インタフェース回路(I/F)35と、CPU36と、ROM37と、RAM38とを備えて構成されている。
【0158】
報知ランプ31は、ここでは利益付与情報提供装置30において利益付与情報の提供が可能な状態となったことを遊技者に視覚的に報知するためのランプとして構成されている。報知ランプ31は、利益付与情報の提供時に点灯し、提供時でない場合には消灯されている。また、赤外線発光部33から利益付与情報の送信が行われている問に報知ランプ31を点滅させ、送信が終了したら消灯させるようにしてもよい。
【0159】
本実施形態における利益付与情報出力手段として機能する赤外線発光部33は、具体的には媒体出力部、無線送信手段として機能するものであり、透明板81の外部領域に配置され、携帯電話機200に対して利益付与情報等を赤外線信号として送信するための発光デバイスとして構成される。この赤外線発光部33から出力される赤外線信号は指向性を有し、ここでは、赤外線信号が透明板81の外部領域において遊技盤7の盤面とほぼ直交する方向に出力されるように構成されている。
【0160】
情報受信部としての赤外線受光部34は、情報送信部と同様に透明板81の外部領域に配置され、携帯電話機200から送信される赤外線信号を受信するための受光デバイスとして構成される。尚、赤外線信号は上述したように指向性を有しているため、携帯電話機200の赤外線受光部208及び赤外線発光部209を、利益付与情報提供装置30の赤外線発光部33及び赤外線受光部34に対向させることによって、遊技機1と携帯電話機200とが互いに通信相手として特定される。また、赤外線発光部33から前方(遊技者側)に向かって赤外線信号が出力されるため、隣接配置される遊技機同士で赤外線信号が干渉することはない。なお、ここでは指向性を有する情報伝達媒体を例に挙げたが、情報伝達可能であれば無指向性のものを用いることもできる。また、この赤外線発光部34を本明細書中に示す外部情報取得手段、所有者特定情報取得手段、端末出力情報取得部として機能させるようにしてもよく、これ以外の部品(例えば通信制御手段41など)を外部情報取得手段などとして機能させるようにしてもよい。
【0161】
なお、本発明において、通信方式、赤外線発光部33や受光部34のハードウェア構成等については、例えばIrDA(InfraRed Data Association)により定められた通信規格によるものを利用することができる。本実施形態では、赤外線発光部及び受光部が単一のデバイスとして構成される例を示しているが、別々のデバイスとして構成してもよい。なお、以下において、赤外線発光部33及び赤外線受光部34を総称して赤外線受発光部33,34とも称するものとする。
【0162】
インタフェース部35は、通信線を介して外部接続端子板16の利益付与情報提供装置用の出力端子16a〜dと接続され、各端子よりそれぞれ出力される「確変中信号」、「大当り信号」、「確変大当り信号」及び「リーチ信号」をCPU36に入力する電子回路である。なお、ここでは出力端子数を4としているが、これに限定されるものではなく、この他の信号を利益付与情報提供装置に入力するようにしてもよい。例えば、「発射スイッチ信号」などを独立のポートとして入力するようにしてもよく、「大当り信号」「確変大当り信号」「リーチ信号」のいずれかにおいて、信号の種別を細分化して、種別毎にポートを設けるような構成であってもよい。例えば、リーチがノーマルリーチを特別リーチを2種類ある場合、ノーマルリーチ信号、特別リーチ信号のそれぞれのポートを設けるようにしてもよいのである。なお、「確変中信号」、「大当り信号」、「確変大当り信号」及び「リーチ信号」が本実施形態における遊技情報であり、外部端子接続板16及びインターフェース部35を介してこれら遊技情報がCPU36に入力される構成をとることにより、このCPU36が遊技情報取得手段、状態検出手段として機能することとなる。
【0163】
CPU36は、利益付与情報提供装置30各部を制御するための制御装置であり、ROM37から制御プログラムを読み出して実行する。なお、本実施形態においてCPU36は、上記手段1ないし58に示す、利益付与情報読出手段、利益付与情報更新手段、広告情報更新手段、設定情報更新手段、広告情報切替手段、遊技情報取得手段、状態検出手段、固有情報添付手段、固有情報作成手段として機能させることができるものである。
【0164】
ROM37は、利益付与情報提供装置30各部を制御するための制御プログラム(例えば、図14や図15のような流れをなすプログラムなど)や各種のデータ等を記憶する読み出し専用の記憶媒体である。
【0165】
RAM38は、CPU36によって使用されるワーク領域、遊技状態記憶領域38a及び遊技情報及び利益付与情報の送信用の送信バッファ38bを有する書き換え可能な記憶媒体である。
【0166】
不揮発性メモリ39は、情報を不揮発的に記憶するための書換可能(情報更新可能)な不揮発性の記憶媒体であり、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリなどの半導体メモリ、或いはその他の不揮発性の半導体メモリなどによって構成することができる。本実施形態において不揮発性メモリ39は、広告情報記憶手段、利益付与情報記憶手段、設定情報記憶手段として機能している。そして、電源遮断後も情報内容が記憶保持され、必要に応じて情報の書換が行われるように構成されている。また、不揮発性メモリ39に記憶される送信カウンタ39aの値は、遊技機1の電源遮断後も記憶保持される。なお、本実施形態や他の実施形態では、書換可能な記憶手段として不揮発性メモリを用いた構成を示しているが、書換可能な記憶手段であればHDD(ハードディスクドライブ)やその他の記憶手段を用いてもよい。
【0167】
さらに本実施形態では、遊技に関する画像演出を行う第1表示手段と、その画像表示装置とは異なる第2表示手段とが設けられており、広告情報は第2表示手段にて表示されるように構成されている。より詳細には、表示装置5が遊技に関する画像演出を行う第1表示手段として機能し、利益付与情報提供装置30内に設けられた外部表示装置105が第2表示手段として機能している。さらにこの外部表示装置105の表示制御を行うための外部表示制御基板105Aが設けられており、この外部表示制御基板105Aが第2表示制御手段として機能することとなる。外部表示制御基板105Aは、例えば、液晶図柄表示装置の表示制御を行う基板として構成することができ、CPU、ROMやRAM等の記憶手段を備えた構成とすることができる。本実施形態では、外部表示装置105にて広告情報が表示される構成をなしており、外部表示制御基板105Aが広告情報表示制御手段として機能するようになっている。
【0168】
さらに、図2に示すように、第1表示手段として機能する表示装置5においても、第1表示制御手段としての表示制御基板5Aが設けられており、これら表示制御基板5A及び外部表示制御基板105Aにより、それぞれの表示装置5、105を表示制御することにより、第1表示手段による画像演出と、広告情報の表示とが並行して表示可能な構成となっている。
【0169】
また、図1、図3及び図5に示す例では、それら赤外線発光部33、赤外線受光部の34、及び報知ランプ31の近傍において、遊技機1と携帯電話機200との間の情報送信に関する操作を行うための操作部が設けられる。具体的には、この操作部は遊技機1に対して情報送信を要求する送信要求ボタン32として構成されており、この送信要求ボタン32が押下されることがトリガとなり、遊技機1から携帯電話機200に対して情報送信が開始される構成となっている。この送信要求ボタン32は、利益付与情報提供装置30に対して利益付与情報の送信開始を要求するための押しボタンとして構成されており、遊技機1からの送信準備が整った状態、即ち上述した報知ランプ31点灯中にのみ押下が受け付けられ、他の状態で送信要求ボタン32を押下しても送信は開始されないようになっている。
【0170】
そして、報知ランプ31点灯中に送信要求ボタン32を押下すると、報知ランプ31が点滅を開始すると共に、赤外線発光部33より赤外線信号による利益付与情報の送信が開始されるようになっている。なお、ここでは操作部をボタン構成としているが、操作レバー、タッチパネル等、遊技者が外部より操作可能な構成であればよい。また、ここでは、情報送信のトリガ入力を行うために操作部を設けているが、情報送信に関連するための情報入力操作であれば他の用途にも適用できる。。
【0171】
例えば、表示画面において、複数の項目を選択可能に表示し、その中から、上記操作部を操作させることによりいずれかを選ばせるように構成してもよい。その一例としては、例えば、遊技機からの情報送信を要求するのか、或いは情報通信に関する説明情報(例えば操作説明等)を要求するのかを遊技者に選ばせるようにし、選択操作に対応する処理を実行するようにしてもよい。
【0172】
また、複数種類の利益付与情報が提供されるように構成し、遊技者が利益付与情報を選択できるようにしてもよい。例えば、遊技機内又はその近傍に利益選択情報入力手段を設けるようにし、この利益選択情報入力手段により利益付与情報を選択する選択情報が入力可能となるように構成することができる。この利益選択情報入力手段は、公知の様々な入力装置として構成することができ、例えば、ボタン式、或いはタッチパネル式等の入力装置として構成することができる。また音声入力や情報入力などによって選択情報を入力するように構成してもよい。
【0173】
(サーバの構成)
図1に示すホールサーバ、提供主体サーバ、遊技機メーカサーバ等のサーバはコンピュータシステムとして構成することができ、例えば図6に示すような構成とすることができる。なお、LANやインターネット通信が可能なサーバ構成は周知であるため、ハード構成の詳細な説明は省略するが、データ記憶が可能であり、かつネットワーク通信が可能な構成であれば様々な構成を採用することができる。
【0174】
図6の例では、インターネット通信が可能に構成されたサーバの一例を、ホールサーバ401を例に挙げて示しており、提供主体サーバや遊技機メーカサーバも同様の構成を採ることができる。ここでは、CPU413やROM415、RAM411等の記憶手段、LANカード427等のインターフェース、ルータ429等の通信制御装置、ビデオコントローラ421等の表示制御装置、モニタ417等の出力手段、キーボード419等の入力手段、キーコントローラ423等の入力制御装置を備えた構成を示している。また、ハードディスクドライブやその他の記憶媒体からなるサーバ側記憶手段431にて各種データベースが構成されている。ここでは、ホールサーバ401は、利益付与情報提供装置30との間で双方向通信(例えば、LANやインターネット等のネットワークによる双方向通信)が可能となっている(図1の▲1▼の通信経路や図2も参照)。さらに、図1、図2に示すようにホールサーバ401はインターネット400を介して各種サーバと双方向通信可能に構成されている(▲2▼の通信経路参照)。また、▲3▼の通信経路(図1)及び図2に示すように、ここでは利益付与情報提供装置30がインターネット接続可能な構成をなしている。
【0175】
(携帯通信端末の構成)
次に、遊技機1の利益付与情報提供装置30との間で赤外線通信が行われる携帯電話機200の構成について、図7及び図8を参照しつつ説明する。携帯電話機200は、本発明における携帯通信端末の一例であり、図7の正面図に示すように、ケース202、キー操作部204、液晶パネル(表示部)206、赤外線受光部208、及び赤外線発光部209から構成されている。キー操作部204は、ケース202の正面ケース部203に配設されたもので、十字キー、電源キー、ファンクションキー、オンフックキー(開始キー)、クリアキー、及び文字・数字キー(テンキー)等から構成されている。液晶パネル206は、ケース202に形成された開口部202aの内側に配置されている。赤外線受光部208は、赤外線発光部209とともに、ケース202の上部202bに配置されている。
【0176】
次に、携帯電話機200の電気回路構成につき図8のブロック図を参照して説明する。携帯電話機200は、液晶パネル206、赤外線受光部208、及び赤外線発光部209に加えて、無線部210、音声回路212、レシーバー214、マイク216、送受信アンテナ218、不揮発性メモリ220、制御部(マイクロコンピュータ)222及び二次電池224を有する。無線部210は、制御部222により制御されて、送受信アンテナ218を通して電波を媒体として基地局に対して送受信する。音声回路212は、無線部210から制御部222を通して出力された受信信号をレシーバー214に出力するとともに、マイク216から出力された音声信号を送信信号として制御部222を通して無線部210に出力する。
【0177】
レシーバー214は、音声回路212から出力された受信信号を受信音声に変換して出力し、マイク216は、操作者から発せられた送信音声を音声信号に変換して音声回路212に出力する。不揮発性メモリ220は、各種データや、各種のプログラムを不揮発的に記憶する。尚、利益付与情報提供装置30から利益付与情報の受信を行うための利益付与情報受信用プログラムは、例えば、遊技機メーカ等によって運営されるインターネット・ホームページ等からダウンロードして、不揮発性メモリ220に記憶される。二次電池224は、各回路に電力を供給する。制御部222は、CPU,ROM及びRAMを含むマイクロコンピュータ等から構成されたもので、電話の発着信処理、電子メールの作成送受信処理、インターネット処理を行う。
【0178】
(遊技機の作用)
次に、前記のように構成された遊技機1の作用及び効果について説明する。図9乃至図10のフローチャートは、制御装置21によって実行される各種ルーチンを示している。これらのルーチンの各処理は、カウンタ群及びフラグFに基づいて実行される。
【0179】
カウンタ群は、ラウンドカウンタR、入賞カウンタP及び確変カウンタCを含む。ラウンドカウンタRはラウンド回数をカウントするためのものであり、入賞カウンタPはカウントスイッチ20の検出結果に基づき大入賞口6への遊技球の入賞個数をカウントするためのものである。確変カウンタCは高確率モードの終了を判断するためのものであり、「2」,「1」,「0」の値を採る。なお、カウンタR,P,Cの初期値はいずれも「0」である。
【0180】
そのほかにもカウンタ群は、大当り遊技状態発生を決定するための内部乱数カウンタと、外れリーチ等を決定するための外れリーチ乱数カウンタと、停止図柄等を決定するためのそれぞれの図柄カウンタと、リーチ動作の種類を決定するためのリーチ種別カウンタとを含む。ここで、外れリーチ乱数カウンタによる外れリーチとは、前述したリーチ遊技状態の後に最終的に大当りの組合せとならない状態をいう。フラグFは、Vゾーン11への遊技球の入賞の有無を判定するためのものであり、Vゾーン用スイッチ19によって入賞が検出されない場合に「0」に設定され、入賞が検出されると「1」に設定される。なお、確率モードには低確率モードと高確率モードの2種類類あることは既に説明したが、初期値には低確率モードが設定されている。
【0181】
さて、遊技者による遊技が開始されると、制御装置21は、まず図9の特別電動役物制御ルーチンのステップS10において、始動口用スイッチ18の検出結果に基づき、遊技球の第1種始動口4への入賞があったか否かを判定する。この判定条件が満たされていないと特別電動役物制御ルーチンを終了し、満たされているとステップS20において、内部乱数カウンタ、外れリーチ乱数カウンタの各値を取得するとともに、各図柄カウンタの値に基づき図柄列8乃至10毎に外れ図柄を取得する。ここでの取得とは、各カウンタの値を読取り、その値をメモリに記憶する処理を指す。
【0182】
次に、ステップS30で図柄変動開始処理を実行する。詳しくは、図11のステップS31において、図柄列8乃至10の各図柄をそれぞれ表示装置5で変動表示させる。この表示により、遊技者には左・中・右の3つのリールがあたかも回転しているように見える。ステップS32において、内部乱数カウンタの値が大当り値と同一であるか否かを判定する。大当り値としては、2種類の値(低確率用大当り値、高確率用大当り値)が用意されている。前者は大当り遊技状態を前述した低確率で発生させるための値であり、後者は高確率で発生させるための値である。例えば、内部乱数カウンタが、「0」乃至「299」の範囲で所定時間毎に値を更新するものである場合、そのうちの「7」を低確率用大当り値とし、「7」,「17」,「27」,「37」,「47」を高確率用大当り値とする。すると、大当り遊技状態が発生する確率は、低確率用大当り値を大当り値として用いた場合には1/300となり、高確率用大当り値を大当り値として用いた場合には1/60となる。そして、前回の制御周期で低確率モードが設定されている場合には、低確率用大当り値が大当り値として選択される。高確率モードが設定されている場合には、高確率用大当り値が大当り値として選択される。
【0183】
ステップS32の判定条件が満たされていると、ステップS33において、大当り値に対応する大当り図柄を停止図柄としてメモリに記憶する。一方、ステップS32の判定条件が満たされていないと、ステップS34において、外れリーチ乱数カウンタの値が予め定められた外れリーチ値と同一である否かを判定する。この判定条件が満たされていると、ステップS35において、外れリーチ値に対応する図柄(以下「外れリーチ図柄」という)を停止図柄としてメモリに記憶する。なお、ステップS34の判定条件が満たされていないと、ステップS36において、前記ステップS20での外れ図柄を停止図柄としてメモリに記憶する。そして、上記ステップS33,S35,S36で停止図柄を記憶した後、図柄変動開始処理ルーチンを終了する。
【0184】
前記のようにステップS30の処理(図11に示す図柄変動開始処理)を実行した後、図9のステップS40において左右両図柄列8,10における図柄を、前記ステップS33,S35,S36のいずれかの処理で記憶した停止図柄に差替える。差替え後の図柄によって左右両図柄列8,10での図柄変動を停止させる。
【0185】
ステップS50では、中図柄列9での図柄変動を停止させる。続いて、ステップS60において、図柄の組合せが大当りの組合せであるか否かを判定する。この判定条件が満たされていないと特別電動役物制御ルーチンを終了し、満たされていると、ステップS70において、大当り信号ONを出力端子16B及び16bに出力する。さらに、ステップS80において、大当り図柄が特別図柄(この場合、奇数図柄)であるか否かを判定し、特別図柄である場合は(ステップS80:Yes)、ステップS90において確変大当り信号ONを出力端子16C及び16cに出力する。続いて、ステップS100において、ラウンドカウンタRをリセットする。そして、ステップS110において入賞カウンタPをリセットするとともに、フラグFを「0」に設定する。なお、図13には確変中信号、大当り信号、確変大当り信号についてのタイミングチャートを概念的に示している。
【0186】
続いて、図10のステップS120においてソレノイド15を励磁する。すると、シャッタ14が倒れ、大入賞口6の通路入口が開放される。この開放により、遊技球のVゾーン11及び通路12,13への入賞が可能となる。ステップS130でラウンドカウンタRを「1」インクリメントする。
【0187】
次に、ステップS140において、入賞カウンタPの値が所定値Pmax以下であるか否かを判定する。この判定条件が満たされていると、ステップS150において、大入賞口6の閉鎖予定時期がまだか否かを判定する。この判定条件が満たされていると(ステップS150:Yes)、ステップS140へ戻る。その結果、大入賞口6の開放開始後にPmax個よりも多くの遊技球が入賞するか、閉鎖予定時期が到来するかしない限りは、大入賞口6が開放され続ける。これに対し、ステップS140,S150の判定条件のいずれか一方が満たされていないと、ステップS160においてソレノイド15を消磁する。すると、シャッタ14が起こされ、大入賞口6の通路入口が閉鎖される。
【0188】
そして、ステップS170において、ラウンドカウンタRの値が所定値がRmax以下であるか否かを判定する。この判定条件が満たされていると、ステップS180においてフラグFが「1」であるか否かを判定する。ステップS180の判定条件が満たされていると(ステップS180:Yes)、図9のステップS110へ戻る。従って、一旦大当り遊技状態が発生すると、遊技球がVゾーン11に最大Rmax回入賞するまでは、大入賞口6が開閉のサイクルを繰返す。例えば、所定値Pmaxが「10」に設定され、大入賞口6の開放時間が「約29.5」秒に設定され、所定値Rmaxが「16」に設定されている場合には、大入賞口6の開放後、(1)遊技球が大入賞口6へ10個入賞すること、(2)約29.5秒が経過すること、のいずれか一方の条件が満たされた時点で大入賞口6が閉鎖される。この大入賞口6の開放・閉鎖のサイクルが、遊技球のVゾーン11への入賞を条件に最大で16回繰返されることとなる。ステップS170,S180の判定条件のいずれか一方が満たされていないと、ステップS190で「大当り信号OFF」を出力端子16B及び16bに出力する。さらに、ステップS200において、大当り図柄が特別図柄(この場合、奇数図柄)であるか否かを判定し、特別図柄である場合は(ステップS200:Yes)、ステップS210において確変大当り信号OFFを出力端子16C及び16cに出力する。続いて、ステップS220で確率変動処理を実行し、その後、特別電動役物制御ルーチンを終了する。
【0189】
図12の確率変動処理ルーチンでは、ステップS221において、大当り図柄が通常図柄(この場合偶数図柄)であるか否かを判定する。この判定条件が満たされていないと(ステップS221:No)、すなわち、大当り図柄が特別図柄(奇数図柄)であると、ステップS227において確変カウンタCが「0」であるか否か(高確率モード中であるか否か)が判定され、確変カウンタCが「0」である(高確率モード中である)場合は(S227:Yes)、ステップS228において、確変中信号ONを出力端子16A及び16aに出力する。続いて、ステップS229において高確率モードを設定し、確変カウンタCに「2」を設定する。ステップS229の処理を実行した後、確率変動処理ルーチンを終了する。このように、高確率中に特別図柄(奇数図柄)で大当り遊技状態が連続して発生した場合には、高確率モードが継続することとなる。
【0190】
一方、前記ステップS221の判定条件が満たされていると、すなわち、大当り図柄が通常図柄(偶数図柄)であると、ステップS222において確変カウンタCが「0」でないか否かを判定する。この判定条件が満たされていない(C=0)と確率変動処理ルーチンを終了し、満たされている(C=2,1)とステップS223において確変カウンタCを「1」デクリメントする。ステップS224において確変カウンタCが「0」であるか否かを判定する。この判定条件が満たされていない(C=1)と確率変動処理ルーチンを終了し、満たされている(C=0)とステップS225において、確変中信号OFFを出力端子16A及び16aに出力し、ステップS226において、低確率モードを設定する。このように一旦高確率モードが設定されると、確変カウンタCが「0」となるまで、すなわち、高確率モード設定後、連続して偶数図柄で2回大当り遊技状態が発生するまでは高確率モードが継続する。そして、偶数図柄での大当り遊技状態が2回連続すると、高確率モードが終了し低確率モードに切替えられる。
【0191】
なお、本実施形態での処理手順は一例であり、適宜変更可能である。例えば、図柄変動処理(ステップS31)を停止図柄の記憶処理(ステップS33,S35,S36)の後に行うようにしてもよい。
【0192】
上述したように、本実施形態では、遊技球が第1種始動口4へ入賞したことが検出されると、各カウンタの値が取得されるとともに図柄列8乃至10が変動表示される。各カウンタの値に基づき停止図柄が記憶され、その停止図柄によって図柄変動が停止される。停止されたときに表示されている図柄の組合せが大当りの組合せであると、遊技者に有利な大当り遊技状態が発生し、遊技球がVゾーン11に最大Rmax回入賞するまで、大入賞口6の開閉のサイクルが繰返される。
【0193】
一方、大当り図柄が特別図柄(奇数図柄)であると高確率モードが設定され、次回と、その次の回の2回にわたり大当り遊技状態の発生確率が高められる。すなわち、一旦高確率モードが設定されると、次回以降2回の大当り遊技状態の発生確率が高められるが、その期間中に再び奇数図柄で大当り遊技状態が発生すれば高確率モードが設定される。これに対し、前記期間経過後に通常図柄(偶数図柄)で大当り遊技状態が発生すれば高確率モードが終了する(低確率モードに切替えられる)。
【0194】
次に、利益付与情報提供装置30から携帯電話機200への利益付与情報送信処理について、図14に示す利益付与情報送信メインルーチンのフローチャート及び図15の情報送信処理ルーチンのフローチャートを参照しつつ説明する。尚、本実施形態において利益付与情報送信メインルーチン及び情報送信処理ルーチンは、ROM37に記憶されており、CPU36がROM37よりこれらのルーチンを読み出して実行する。この利益付与情報送信メインルーチンは、数ms、或いは数十ms間隔で実行することができる。
【0195】
最初に、ステップS410において、大当りが発生したか否かを判定する。この大当りの発生の検知は、図13に示すような大当り信号がOFFからONに変化することを検知することにより行う。ここでは、大当り信号の変化を検出したCPU36が外部表示制御基板105Aに対して広告情報を表示するコマンドを送信するようにしている。一方、大当りの発生でない場合はS410においてNOに進み、当該ルーチンを終了する。そして、大当りの発生の場合には、S420に進み、図17のような広告情報を外部表示装置105にて表示する。ここでは、CPU36からコマンドを受け取った外部表示制御基板105Aにおいて広告情報記憶手段より広告情報を読み出す処理を行い、外部表示装置105にて広告情報を表示するようにする。広告情報記憶手段は、外部表示制御基板105A内に配置される記憶手段、又は外部表示制御基板105Aの外部の記憶手段(例えば不揮発性メモリ39など)として構成されるものを用いることができ、いずれにしても広告情報記憶手段より広告情報を読み出して図17のように表示することとなる。図17の例では、利益付与情報に関する説明情報と広告情報が併せて表示されるようになっている。なお、大当り発生を検出した場合に即座に広告情報を表示するようにしてもよく、大当り発生信号を検出してから所定時間経過した後に広告情報を表示するようにしてもよい。そして、広告情報の表示を継続した状態でS430にて報知ランプ31を点灯する。なおこの報知ランプ31の点灯処理は省略してもよい。
【0196】
一方、遊技者は、報知ランプ31の点灯、又は広告情報の表示により利益付与情報提供装置30から利益付与情報が提供されようとしていることを知ると、携帯電話機200を取り出し、ボタン204を操作することにより利益付与情報受信用プログラムを起動する。すると、携帯電話機200の液晶パネル206には、図18(a)に示すように、「情報の受信準備が整いました。送信要求ボタンを押してください。」とのメッセージが表示される。そして、遊技者(ここでは遊技者400)は携帯電話機200の赤外線受光部208及び赤外線発光部209を、利益付与情報提供装置30の赤外線発光部33及び赤外線受光部34に対向させ且つ接近させる。
【0197】
一方、利益付与情報提供装置30側では、S440において、所定時間の間に送信要求があるか否かを判断する。ここでは、送信要求ボタン32が押されたか否かを判断するようにしている。所定時間を経過しても送信要求がない場合にはS440にてNOに進み、S490にて報知ランプ31を消灯して当該処理を終了する。他方、送信要求がある場合にはS440にてYESに進み、S450においてコネクト信号を送信する。さらに、S460にて携帯通信端末から送られるリターン信号を受信する。これにより、利益付与情報提供装置30と携帯電話機200との間で、赤外線通信が可能な状態となる。そして、S470にて報知ランプ31を点滅させ、S480の情報送信処理を開始する。なお、ここでは、S440の送信要求の判断を送信要求ボタン32の押下に基づいて行っているが、例えば、位置検出可能なセンサ手段を設け、携帯通信端末が所定位置に配置された場合に送信要求があるものとしてS450以下の処理を行うようにしてもよい。また、携帯通信端末から所定信号が送信された場合に送信要求があったものと判断するようにしてもよい。
【0198】
図15は、S480の情報送信処理の一例を示すフローチャートである。
ステップS510において、当該遊技機1を他と識別する遊技機識別情報としての遊技機ID(遊技機ID)が、RAM38上の送信バッファ38bの1番目の格納領域に格納される。遊技機IDは、遊技機固有のものとしてROM(例えばメイン基板21AのROMや利益付与情報提供装置30のROM37等)などに記憶しておくことができる。ここで、図16(a)は、遊技情報及び利益付与情報の送信用の送信バッファ38bのフォーマットを、同図(b)は利益付与情報及び遊技情報の格納例をそれぞれ示している。続いて、ステップS520において、不揮発性メモリ39より送信カウンタ39aの値を読み出して送信バッファの2番目の領域に格納する。更に、ステップS530において、遊技状態記憶領域38aにおける、状態識別情報としての遊技状態データ(ここではリーチ回数データ)を読み出して、送信バッファ38bの3番目の領域に格納する。つまり、ここでの遊技情報は、”遊技機ID+送信カウンタ値+遊技状態データ”というデータ構造を有する。遊技状態データはここに示すリーチ回数データに限らず、図柄変動回数データ、大当り回数データ、確率変動回数データ、時短回数データ、リーチ予告回数データ、又はその他の遊技状態の回数データとすることができ、これらのデータの複数種類からなるものであってもよい。又は、これらのデータに基づくポイント情報(例えば、リーチ発生は2ポイント、図柄変動は1ポイントなどとして蓄積されるようなポイント情報)などであってもよい。このような遊技情報を付すことにより、遊技情報に基づくサービスが可能となったり、或いは付される遊技情報を統計処理することによりマーケティング等に役立てることが可能となる。なお、このような遊技状態データを付さないようにしてS530の処理を省略してもよい。また、遊技情報自体を付さずに、利益付与情報のみを送信するようにしてもよい。
【0199】
さらに、S540にて、送信バッファ38bの4番目の領域に送付すべき利益付与情報(ここではクーポンデータ)を格納する。利益付与情報は例えば、文字、数字、記号の組み合わせにて内容を表すように構成でき、図16の例では数字とアルファベットの組み合わせによりクーポン券の種類と提供メーカが特定されるようになっている。例えば、上3桁は提供メーカを表し、下2桁はクーポン券の内容を表すように構成すれば、5桁の数字及びアルファベットにより提供メーカとクーポン券の内容が特定できることとなる。そして、ステップS550において、送信バッファ38bに格納された遊技情報及び利益付与情報を赤外線発光部33より赤外線信号として送信する。続いて、ステップS560において、赤外線受光部34にて携帯電話機200より確認信号を受信する。
【0200】
さらに、S570にて確認情報を管理装置に送信する。この管理装置への送信としてはいくつかの例が考えられるが、たとえば、インターネットを介して、利益付与情報に係る商品や役務を提供するメーカのサーバである提供主体側サーバ403に送信するようにできる。又は、実際に利益付与情報に係るサービスを受ける店舗に確認情報を送信するようにしてもよい。いずれの場合でも送信する内容は、携帯通信端末に送信するものと同じか又はほぼ同じ情報、或いは送信された事実を示す情報とすることができる。このようにすれば、提供主体側で、利益付与情報が発行されたことを確実に確認でき、利益付与情報に係る利益を受ける際(例えば、クーポン券などにより割引を受ける際)に、遊技者が提示する情報と照合が行えることとなり、不正を効果的に抑制できることとなる。なお、このような構成をとらない場合にはS570の処理を省略してもよい。
【0201】
本実施形態においては、図1に示すように、利益付与情報提供装置が、インターネット等の通信ネットワークを介して利益付与情報を提供する提供メーカ等の提供主体側に設けられた提供主体側サーバ403と接続されており、かつその提供主体側のサーバ403と接続されるように、その利益付与情報に係る商品又は役務を提供する各店舗毎に店舗端末411が設けられる構成をなしている。そして、利益付与情報提供装置30は、携帯通信端末に対する利益付与情報の提供の際に、不正識別情報としての確認情報を提供主体側サーバ403、又は店舗側端末411に送信するようになっている(図1に示す送信経路▲3▼、▲4▼、又は送信経路▲3▼、▲4▼、▲5▼参照)。そして、利益付与情報を携帯通信端末によって取得した遊技者が利益付与情報に係る利益を受けようとしてその携帯通信端末を利益付与情報に係る店舗にて提出した場合に、その店舗に設けられた店舗端末411においてその提出された携帯通信端末における利益付与情報が正規のものであるか否かを、確認情報(不正識別情報)に基づいて判断できるようになっている。
【0202】
図15に戻り、S570に次いで、ステップS580において、不揮発性メモリ39の送信カウンタの値をカウントアップし、次いでステップS590において送信終了信号を送信する。そして、S600にて遊技状態データの記憶内容(即ちそれまでの間のリーチ回数データ)をクリアし、本ルーチンの処理を終了してメインルーチンヘリターンする。
【0203】
一方、利益付与情報提供装置30から利益付与情報が送信されている間、携帯電話機200の液晶パネル206には、図18(b)に示すように、「情報を受信しています」とのメッセージが表示される。また、利益付与情報提供装置30からの利益付与情報の送信が終了して送信終了信号を受信すると(ステップS480)、携帯電話機200の液晶パネル206には、図18(c)に示すように、「情報の受信が完了しました」とのメッセージが表示され、利益付与情報受信プログラムの実行を終了する。
【0204】
利益付与情報送信メインルーチン(図14)にリターンすると、ステップS490において、報知ランプ31を消灯し本ルーチンの処理を終する。なお、このランプ消灯とともに広告情報の表示を終了させてもよく、さらに広告情報の表示を継続させてもよい。広告情報の表示を継続させる場合には、所定の表示終了条件が成立するまで(例えば、表示開始から所定時間経過するまで、或いは次回の図柄変動が開始されるまで、大当りラウンドが終了されるまで等)継続させるようにするとよい。
【0205】
上述した利益付与情報送信メインルーチンにおいて送信された利益付与情報は、携帯電話機200によって受信されると、遊技機ID、送信カウンタ値、遊技状態データ、及び利益付与情報(ここではクーポンデータ)からなる情報が、携帯電話機200に内蔵されたメモリ220に順次、記憶蓄積される。尚、図19は、携帯電話機200のメモリ220における利益付与情報の記憶例を示すものである。
【0206】
ここで、携帯電話機200に記憶された利益付与情報は、固有の識別情報を有している。すなわち、遊技機IDによって、全国の遊技店に設置された多数の遊技機の中で、どの遊技機から出力された利益付与情報であるかが識別される。さらに、送信カウンタ値によって、当該遊技機1において何回目に出力された利益付与情報であるかが識別される。上述したように、カウンタ値は利益付与情報の送信毎にカウントアップされるので、同一の値が存在することはない。従って、”遊技機ID+送信カウンタ値”のデータの並びはそれぞれ固有のものであって、同じデータが2つ存在することがないため、各遊技機における個々の情報出力を確実に識別することができる。さらに、出力される情報は、発生した遊技状態を識別するための遊技状態データを含んでいるので、それまでのどのような遊技を行っていたのかがわかるようになっており、このような情報を利用したサービスをも行えるようになっている。なお、上述したようにこのような遊技状態データを省略するようにしてもよい。
【0207】
以上詳述したことから明らかなように、本実施の形態によれば、遊技者は、自己が所持する携帯電話機200を用いて、利益付与情報提供装置30からクーポン券、商品券等の電子データなどからなる利益付与情報を受信することにより、遊技機1又は遊技機1近傍から提供される利益付与情報を簡単に取得することができる。また、遊技機1から送信される情報は、遊技機を識別するための遊技機識別情報としての遊技機ID(遊技機ID)を含んでいるので、各地の遊技ホールに設置されたどの遊技機における情報であるかを確実に識別することができる。さらに、固有情報としての送信カウン夕値を含んでいるので、別の日或いは時間帯に同一或いは異なる遊技者が受信した情報と確実に識別することができる。
【0208】
(利益付与条件設定情報)
次に、利益付与条件を設定する付与条件設定情報について説明する。
この付与条件設定情報においては、利益付与条件として単一の条件を設定し、かつ単一の種類の利益付与情報が出力されるように構成してもよく、複数の利益付与条件を設定するようにしてもよい。例えば、利益付与条件を「大当りの発生」とし、この条件を満たした場合に、単一種類の利益付与情報を提供することができる。また、このようにせずに、数字、絵柄等の識別図柄が所定の組み合わせとなった場合に大当たりとなるように構成されるものにおいて、大当たりの組み合わせと利益付与情報とを対応して定めるように付与条件設定情報を構成し、付与条件設定情報に基づいて、大当りの組み合わせに応じた利益付与情報を提供するようにしてもよい。図22にはこのような場合における設定情報記憶手段の構成例を示している。なお、本実施形態では図2に示すように、利益付与情報提供装置30内に設けられた記憶手段をこの設定情報記憶手段として機能させており、ここでは、不揮発性メモリ39(図2、図5参照)に図22のような構成をなす付与条件設定情報を記憶するようにして利益付与情報記憶手段を構成している。
【0209】
図22(a)では、大当り図柄の組み合わせに応じて広告種別と、利益付与情報種別が定められる構成のものを示している。具体的には、奇数図柄で大当りとなった場合には、図17のようにビールに関する広告情報が表示されるように条件設定され、かつそのビールに関する利益付与情報が出力されるように構成される。同様にして偶数図柄の場合にはドリンクに関する広告情報及び利益付与情報が提供されるように設定され、絵柄で大当りした場合には旅行券に関する広告情報及び利益付与情報が提供されるようになっている。さらに、ここでは、複数の提供主体から広告情報及び利益付与情報が提供されるように構成されており、大当り組み合わせに対応して提供主体が定められている。そして、大当り組み合わせに応じた提供主体からの広告情報及び利益付与情報が提供されることとなる。
【0210】
また、図22(b)では、発生する遊技状態の種類に応じた広告情報及び利益付与情報が提供されるようになっている。図22(b)の例では、発生頻度が少ない遊技状態ほど価値の高い利益付与情報が提供されるように構成されている。ここでは、リーチ状態となった場合にはビール5%割引券が提供され、特別リーチではビール10%割引券、通常大当りではビール半額券、確率変動大当りではビール1本無料券が提供されるようになっている。ここでは、同一の提供主体から、遊技状態の種類に応じて異なる内容の利益付与情報が提供されるように構成されているが、このようにせずに、遊技状態に対応して提供主体を定めるように構成してもよく、遊技状態に対応して提供商品又は提供役務を定めるようにしてもよい。
【0211】
なお、提供される利益付与情報の種類を予め定めず、抽選によって選ぶようにして提供するようにしてもよい。例えば、大当り発生を条件として提供すべき利益付与情報の種類を選ぶ抽選を行い、その抽選によって選ばれる種類の利益付与情報を出力するようにしてもよい。また、抽選手段より抽選を行い、特定の抽選結果が得られた場合に利益付与情報が提供されるようにしてもよい。
【0212】
また、通信ネットワークを介した情報入力、又は所定の入力手段を用いた情報入力により付与条件設定情報の更新情報が入力されることに基づいて、設定情報記憶手段に記憶される付与条件設定情報を更新する設定情報更新手段を設けるようにしてもよい。ここでは、図2に示すように本実施形態ではCPU36が設定情報更新手段として機能している。例えば利益付与情報提供装置30にキー、ボタン、レバー、タッチパネル等の入力装置を設け、この入力装置より付与条件設定情報を更新する更新情報(例えば、それまで記憶されていた付与条件設定情報に替えて別の付与条件設定情報を記憶するような更新情報)が入力されることに基づいて設定情報記憶手段の内容を更新するようにしてもよい。また、利益付与情報提供装置30の外部において通信ネットワークを介した更新情報の入力(例えば、図2に示すホールサーバ401において情報入力を行い、更新情報を利益付与情報提供装置30に送信するような構成)が行われることにより、設定情報記憶手段(ここでは不揮発性メモリ39)の記憶内容が更新されるようにしてもよい。
【0213】
上記説明では不揮発性メモリ39を設定情報記憶手段として構成する例を示したが、これ以外の記憶手段を設定情報記憶手段として機能させるようにしてもよい。例えば、ハードディスクドライブなどであってもよく、移動可能な記憶媒体に記憶させるようなもの(例えば、カード状、スティック状の半導体メモリからなる移動記憶媒体に記憶させるようなものや、フレキシブルディスク、光読取り可能なディスクなどの移動記憶媒体に記憶させるようなもの等)を用いてもよい。
【0214】
(利益付与情報提供装置の取りつけ構成)
次に利益付与情報提供装置30の取り付け構成について説明する。
利益付与情報提供装置30は、図3、図23に示すように、ガラス扉枠3の端部近傍、具体的には方形状に形成されたガラス扉枠3の角部近傍において配置され、本実施形態では遊技者が所持する携帯通信端末としての携帯電話機200との間で赤外線通信が可能な装置として配置されている。ここでの利益付与情報提供装置30は、報知手段としての報知ランプ31と、無線送信手段としての赤外線発光部33と、赤外線受光部34とを備えており、これら赤外線発光部33及び赤外線受光部34が、例えばパチンコ機1の外部に露出した形態にて配置されて情報通信部として機能するように構成されている。さらに、この情報通信部と一体的に外部表示装置105が取付けられ、これらが一体的に構成されたユニット構造をなしている。
【0215】
図23では、ガラス扉枠3に露出部(具体的には開口部3e)が形成されており、このガラス扉枠3の後方の部材に取付けられた赤外線受発光部33,34と外部表示装置105とをその開口部3eを介して前方に露出させる構成をなしている。即ち、ガラス扉枠3が閉塞した状態では、利益付与情報提供装置30の前部が開口部3e内に嵌り込み、これにより赤外線受発光部33,34及び外部表示装置105が前方に露出することとなる。図3及び23に示す本実施形態では、前枠2の周縁部に利益付与情報提供装置30が取付けられており、取付手段としては、ネジ等の締結部材などによる結合手段を用いている。
【0216】
なお、図23では、透明板保持扉(即ちガラス扉枠3)の後方に配置された前枠2の周縁部に利益付与情報提供装置30が取付けられる例を示したがこれに限定されない。図24では、利益付与情報出力手段(赤外線発光部33)と外部表示装置105を備えて一体的なユニット構造をなす利益付与情報提供装置30がガラス扉枠3の裏面において取付けられた構成を示している。図24の例では、図23の構成と同様にガラス扉枠3において開口部(図示略)が形成され、その開口部を介して外部表示装置105および利益付与情報出力手段(赤外線発光部33)が前方から視認できるように、図23とほぼ同様の構成をなす利益付与情報提供装置30が、ネジ等の締結部材30dによりガラス扉枠3の裏面に取付けられている。
【0217】
なお、図3、図23及び図24に示す構成はあくまで好適例であり、これら配置位置に限定されないことは勿論である。たとえば、ガラス扉枠3内における透明板81の上下左右、斜め上方又は下方いずれでもよく、遊技盤7における遊技領域面(以下、遊技面ともいう)の上下左右、斜め上方または下方いずれでもよい。これらいずれの場合においても、着脱可能としてもよく、着脱不能(例えば一体的に固定等)としてもよい。例えば、図24の破線部A,Bに示すように、遊技面の斜め下方位置において、遊技盤7における遊技領域(遊技が行われる領域であって、ここでは、レールに囲まれた領域)の外部などに配置するようにしてもよい。或いは破線部Cに示すように、ガラス扉枠3の外部領域において、そのガラス扉枠3が取付けられた前枠2、又はその前枠2の後方に配置された部材などに取付けるようにしてもよい。破線部Cでは、発射ハンドル17の近傍に利益付与情報提供装置30を配置するように構成したが、下皿部2aの内部又は近傍、或いは上皿部2bの内部又は近傍などに配置するように構成してもよい。
【0218】
図25に示すように、遊技球を収容する収容皿(下皿部2a、上皿部2b等)に利益付与情報提供装置30を取付けるようにしてもよい。図25において外部表示装置105は、上皿部2bに埋め込まれるようにしてこの上皿部2bと一体的に組み込まれており、上皿部2bの前方側に配置されている。なお、ここでは上皿部2bに取り付ける例を示したが、同様にして下皿部2aに取付けるようにしてもよい。
【0219】
<第2実施形態>
第2実施形態では、利益付与情報記憶手段を遊技機1の外部に設けた構成について説明する。なお、利益付与情報提供装置のハード構成などについては第1実施形態に用いたものとほぼ同じ物を用いることができる。この第2実施形態では、利益付与情報提供装置30又は遊技機1と通信可能に外部サーバが接続され、この外部サーバにおいて利益付与情報記憶手段が更新可能な記憶手段として設けられている。
【0220】
図26の例では、ホールサーバ401において利益付与情報記憶手段を設けた構成を示しており、ここでは、ホールサーバ401に設けられたハードディスクドライブが利益付与情報記憶手段として機能している。そして、所定の利益付与条件が成立すると、遊技機1固有の利益付与情報提供装置30からホールサーバ401に対して利益付与情報を要求する要求情報を出力し、ホールサーバ401はそれを取得して要求元の利益付与情報提供装置30に対して利益付与情報を出力するように構成されている。利益付与情報提供装置30は利益付与情報取得手段により利益付与情報を取得し、この利益付与情報を利益付与情報出力手段(赤外線発光部33)から出力することとなる。なお、図26の構成では、図22に例示されるような付与条件設定情報を記憶する設定情報記憶手段もホールサーバ401に設けられており、利益付与情報を要求する際に利益付与条件を送信するようにしている。そして、利益付与情報提供装置30から送られてきた利益付与条件に応じた利益付与情報を、設定情報記憶手段に記憶されている情報に基づいて読出し、対応する利益付与情報を利益付与情報提供装置30に対して送信するようにする。
【0221】
また、利益付与情報記憶手段だけでなく、広告情報記憶手段をサーバ側に配置してもよい。図26では、ホールサーバ401において、広告情報を更新可能とされた状態で記憶する広告情報記憶手段が設けられており、具体的にはハードディスクドライブが広告情報記憶手段として機能している。そして、利益付与情報提供装置30においては、この広告情報記憶手段から通信ネットワークを介して広告情報を取得する広告情報取得手段が設けられている。この構成では、ホールサーバから配信される広告情報を広告情報取得手段にて取得し、第2表示手段たる外部表示装置105にて表示することとなる。図26の構成では、CPU36が利益付与情報取得手段、広告情報取得手段、遊技情報取得手段として機能することとなる。より具体的には、CPU36と通信制御手段41(LANインターフェースやルータ等)が連携して利益付与情報取得手段、広告情報取得手段として機能し、CPU36、端子16、インターフェース35が連携して遊技情報取得手段として機能することとなる。
【0222】
このような構成をなすものにおける具体的処理例を挙げると、図22(b)に示すような付与条件設定情報をホールサーバ401のハードディスクドライブに記憶しておく。そして、利益付与情報提供装置30から例えば通常大当りを示すコマンドがホールサーバ401に送られた場合、ホールサーバ401では図22(b)に示す付与条件設定情報から通常大当りに対応した広告情報及び利益付与情報を特定し、これらの広告情報及び利益付与情報を要求元の利益付与情報提供装置30に対して送信するようにする。このようにすれば、広告情報及び利益付与情報を取得した利益付与情報提供装置30において広告情報の表示を行うと共に利益付与情報の提供が可能となる。
【0223】
また、図27の例では、図26のホールサーバ401に代えて、利益付与情報を提供する提供主体サーバ(ここでは利益付与情報を提供する提供メーカサーバ)403に、広告情報記憶手段、利益付与情報記憶手段、設定情報記憶手段を設けた構成を示している。この場合も、図25と同様に、利益付与情報提供装置30からの要求に基づいて提供手段サーバ403から利益付与情報や広告情報が配信されることとなる。また、図27に示す提供主体サーバ403と同様の構成を図1に示す遊技機メーカサーバ405に適用し、この遊技機メーカサーバ405から広告情報や利益付与情報を利益付与情報提供装置30に送信するようにしてもよい(図1の▲3▼、▲6▼の経路参照)。
【0224】
<第3実施形態>
上記実施形態においては、主に赤外光を情報伝達媒体とする例について示したが、電磁波を媒体として以下のように構成してもよい。なお、このように電磁波を媒体とする方法は、赤外線通信を用いた構成として説明される他の実施形態において適用できるものである。
【0225】
例えば、電波を媒体とする近距離通信技術として知られるブルートゥース通信が可能な携帯通信端末との間でブルートゥースによる無線通信を行う構成としてもよい。
【0226】
より具体的には、上述した実施形態における赤外線発光部33及び赤外線受光部34に代えて、例えば、遊技機1に、2.47GHz帯の約1mW以下である微弱電波のやり取りを可能とするブルートゥースモジュールを設けると共に、略垂直方向に指向性を有するアンテナモジュールを遊技機1内における透明板81の外部領域に設け、前方に電波が出力されるように構成することができる。
【0227】
そして、動作について説明すると、まず、ブルートゥース通信が可能な携帯通信端末を所持する遊技者が、椅子に着座してアンテナモジュールの通信圏内に携帯通信端末が入圏した際には、遊技機1若しくはカードユニットは、ブルートゥースIDの送受等のブルートゥース規格に伴う通常の認証手続きを前記入圏した携帯通信端末との間において実施するとともに、その携帯通信端末の電話番号をブルートゥースユニットを介して非接触にて受信、入手する。その入手した携帯通信端末の電話番号データは、通信対象の情報端末として登録されるとともに、管理コンピュータに送信される。この際、何らかの理由により、近接する複数の遊技機1若しくはカードユニットにて同一の電話番号データが誤って入手された場合には、既に登録済みとなっている電話番号と重複が生じていないかを確認し、重複が生じている場合は電話番号の再送信を要求して通信対象の登録をやり直す。このようにして通信対象登録された携帯通信端末に対して、2.47GHz帯の微弱電波により利益付与情報の送信が行われる。
【0228】
本実施形態によれば、他の実施形態と同様に利益付与情報及び遊技情報のうちの少なくとも利益付与情報を送信し、携帯通信端末においてこの情報を受信するように構成することが可能である。また、アンテナモジュールから上面方向に垂直に電波が放射され、アンテナ上面の所定角度範囲内に電波放射が集中してなされ、その所定角度範囲外には電波放射が殆どなされないようになっているため、隣接するアンテナモジュール同士の電波干渉が生じることが防止される。なお、ここではブルートゥースモジュールを例示して説明したが、透明板の外部領域において情報通信可能な構成であれば、電磁波を媒体とした他の無線通信方法(無線LAN通信など)でもよい。
【0229】
<第4実施形態>
次に、利益付与情報を、文字、図形、記号、バーコード、二次元コード等の識別情報によって表すようにして提供する方法について説明する。
本実施形態における利益付与情報出力手段は、上記のように文字、図形、記号、バーコード、二次元コード等として表される識別情報(図28では二次元コードからなる識別情報)を画像表示にて出力する識別情報表示手段を備えた構成をなすものであり、ここでは、外部表示装置105が識別情報表示手段として機能し、外部表示制御基板105Aが識別情報の表示を制御する識別情報表示制御手段として機能している。
【0230】
識別情報は、利益付与情報を所定のコード情報として表すように構成されるものであり、識別情報表示手段として機能する外部表示装置105は、このコード情報を携帯通信端末にて撮影可能な情報として、又は携帯通信端末に設けられた読取装置にて読み取り可能な情報として表示する。図28の例では、コード情報を携帯通信端末にて撮影可能な情報として表示するようになっており、携帯電話機200に設けられた撮影装置230にて撮影されることにより、コード情報CDを含む画像情報が携帯電話機200のメモリに記憶されることとなる。
【0231】
なお、図28の例では、コード情報をカメラとして構成される撮影装置230にて取得する構成を示したが、携帯電話機200の内部に、コード情報を読み取るスキャナ(ここでは二次元コードスキャナ)を設け、表示されるコード情報を直接読み取るようにしてもよい。この場合は、画像情報としてではなく、読み取られた情報が携帯電話機200内のメモリに記憶されることとなる。
【0232】
また、利益付与情報を予めコード情報として利益付与情報記憶手段に記憶しておいてもよく、利益付与情報提供装置30において、コード情報を生成するコード情報生成手段を備えるようにしてもよい。この場合、遊技中に遊技機内で生成された遊技機内生成情報に基づいてコード情報生成手段によりコード情報を生成するようにできる。本実施形態においては、CPU及びコード情報作成プログラムをコード情報生成手段として機能させることができる。また、「遊技機内生成情報」としては、例えば、大当り情報、リーチ情報等の遊技情報を用いることができ、遊技情報に基づいてコード情報生成手段にてコード情報を生成することができる。具体的には例えば、図16に示すようなデータをコード化(例えば2次元コード化)してコード情報を生成することができる。
【0233】
そして図29に示すように、図17の場合とほぼ同様に、所定の利益付与条件の成立(ここでは大当りの発生)に基づいて広告情報を表示し、この広告情報の一部においてコード情報CDを表示するように構成できる。遊技者はこのコード情報CDを撮影するか、又はスキャナによって読み取るようにして取得し、店頭で提示することとなる。本実施形態では、このコード情報をカメラで撮影し、店頭でその画像を表示すると、店舗に設けられたスキャナで読み取り、情報内容を確認できるように構成されている。
【0234】
<第5実施形態>
上記実施形態では、広告情報が第2表示手段たる外部表示装置105にて表示される構成を例示したが、このようにせずに、遊技に関する画像演出を行う第1表示手段(表示装置5)にて表示されるように構成してもよい。この場合、例えば、広告情報及び利益付与情報に関する説明情報が、背景画像、識別図柄等の、遊技に関する画像演出の一部画像として表示されるように構成することができる。この場合には、第1表示手段にて表示される画像情報を記憶する画像情報記憶手段を設け、その画像情報記憶手段を、更新不能記憶部(ROM等による構成)と、更新可能記憶部(書換可能な不揮発性メモリ等による構成)との双方を含むように構成できる。そして、広告情報を更新可能記憶部に記憶するようにし、更新できるようにするとよい。。また、利益付与情報に関する説明情報を更新可能記憶部に記憶し、広告情報と関連させて、又は単独でこの利益付与情報に関する説明情報を表示するようにしてもよい。また、このように、第1表示手段にて表示する構成においても、第1表示手段による画像演出と、広告情報の表示とが並行して行われるようにすることができる。
【0235】
<第6実施形態>
また、利益付与情報の更新方法としては以下のようにしてもよい。
例えば、図1に示すように、遊技機1が複数設置されるホールのホールサーバ401を、これら複数の遊技機1と情報通信可能に接続し、かつ、このホールサーバ401と、利益付与情報を提供する提供メーカ等の提供主体側に設けられた提供主体サーバ403とを通信ネットワークを介して接続するようにシステム構成する。そして、ホールサーバ401側に設けられた入力装置にて、更新情報を要求する要求情報が入力されることに基づき、その要求情報が提供主体側サーバ403に送られ、その要求情報を取得した提供主体側サーバ403からホールサーバ401に向けて更新情報がダウンロードされるように構成する。このようにすれば、ホールサーバ401にて経営主体から提供される更新情報を取得できる構成となり、経営主体側では更新が行いやすく、メンテナンス性の高い構成となる。また、ホールサーバ401にて更新情報を管理できることとなり、ホール内での広告情報管理も極めて行いやすくなる。
【0236】
さらにこのような遊技システムにおいて、更新情報を取得したホールサーバ401から更新対象の遊技機1に対し更新情報を配信するようにし、これによりその更新対象の遊技機1に設けられた利益付与情報記憶手段の内容が更新されるように構成することができる。このようにすれば、遊技機1に利益付与情報記憶手段が配置される構成のものにおいて、更新が行いやすい構成となる。
【0237】
<第7実施形態>
次に、第7実施形態について説明する。
第7実施形態では、利益付与情報提供装置30が遊技機1の外部近傍において遊技機1に接続される形態で配置される例について説明する。
図30では、利益付与情報提供装置30が遊技機1内部から延出される通信線117を介して遊技機30に接続されている。本実施形態の利益付与情報提供装置30は少なくとも利益付与情報出力手段(ここでは赤外線発光部22)を備えて構成されるものであり、図30の例では、この利益付与情報出力手段に加え、遊技機外部の表示装置である遊技機外表示装置115が利益付与情報提供装置30内に設けられており、これらが一体化されたユニットとして利益付与情報提供装置30が構成されている。このような利益付与情報提供装置30と遊技機1の接続構成としては、コネクタなどを用いて通信経路を着脱可能としてもよい。例えば遊技機1、又は遊技機1の周辺装置において外部接続用の端子を設け、この外部接続用の端子に利益付与情報提供装置30を着脱可能に接続(例えばコネクタ接続等)するようにしてもよい。この外部接続用の端子は、例えば遊技機1や遊技機1の前面に露出する形態にて配置するようにしてもよく、遊技機1や周辺装置の内部に視認不可能な形態にて配置するようにしてもよい。
【0238】
なお、ここでは利益付与情報提供装置30が遊技機1のみと接続される構成を示しているが、利益付与情報提供装置30を外部装置とLAN接続するための通信制御装置(LANカード等)を設け、ホールサーバ401等と接続するようにしてもよい。また、利益付与情報提供装置30をルータ等に接続し、各種サーバ(提供主体サーバ、遊技機メーカサーバなど)とインターネットを介して接続してもよい。
【0239】
図31は、利益付与情報提供装置30が遊技機1の外部近傍において遊技機1に接続される別例を示している。図31の構成では、利益付与情報提供装置30が遊技機1の周辺装置(ここでは遊技機同士の間に配置される球貸装置119)の内部に設けられた構成を示している。図30と図31は、利益付与情報提供装置30の配置位置が異なるがそれ以外について同様に構成できる。
【0240】
<第8実施形態>
次に、第8実施形態について説明する。
第8実施形態では、スロットマシンとして構成される遊技機300の内部、又は外部近傍に利益付与情報提供装置30を設けた構成を示す。
図32に示すように、遊技機300の基本構成としては、複数の識別情報からなる識別情報列308ないし310を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー306)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン307)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報(例えば識別情報308A,308B,308C)の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報(例えば、777等)であることを条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段を備えたものが挙げられる。この場合、遊技媒体は、コイン、メダル等が代表例として挙げられる。
【0241】
このようなスロットマシンとして構成される遊技機300において、その表示装置305の近傍に、上記実施形態と同様の利益付与情報出力手段(赤外線発光部33)を備えた利益付与情報提供装置30が設けられている。この利益付与情報提供装置30のハード構成については第1実施形態や他の実施形態と同様とすることができる。構成について更に具体的に述べると、表示装置305と赤外線発光部33とが同一の筐体320の内部において、筐体320に組み込まれる形態にて配置され、赤外線発光部33がその筐体320の外部に露出した構成をなしている。なお、図32の例では、表示装置305の近傍に情報通信に関連した操作、又はそれ以外の操作を行うための操作手段として操作ボタン311が複数設けられている。ここでは、利益付与情報提供装置30と、表示装置305を別々の装置として構成しているが、このようにスロットマシンとして構成される遊技機300においても、他の実施形態のように利益付与情報提供装置30内に表示装置305を配置し、表示装置を備えたユニットとして利益付与情報提供装置30を構成することができる(例えば、破線部Yにて示すようなユニット構成)。また、このようなスロットマシンの場合であっても、利益付与情報提供装置30を遊技機300の外部近傍に配置することができ、例えば、図30のように独立して配置してもよく、図31のように周辺装置内部に配置してもよい。
【0242】
<第9実施形態>
第9実施形態について説明する。
第9実施形態では、第1実施形態や第4実施形態とは異なる利益付与情報の出力構成について説明する。
図33では、利益付与情報として利益付与に関する説明情報を備えた画像(図33ではクーポン券の内容を示す説明画像)を表示する例を示しており、図34のように遊技者が携帯電話機200の撮影装置230にて撮影することによりこの画像データを取得し、利益付与情報に係る利益の提供を受ける店舗にて図34のモニタ206に示すような撮影画像を提示することにより利益が受けられるようになっている。ここでは、遊技機ID(遊技機12345と示されるもの)と利益付与がなされた時点が固有情報として付与され、説明情報の画像において表示されるようになっている。遊技者が店舗で画像を提示した場合、どの遊技機からいつ利益付与情報が提供されたのかが店舗側で確認できるようになっている。また、遊技者を特定するための遊技者特定情報(ここでは遊技者の氏名)が付与され、画像において表示されるようになっているため、誰に与えられた利益付与情報なのかを確認できる構成となっている。遊技者特定情報は遊技者毎に固有に付与される遊技者IDなどであってもよい。また、付与される固有情報としては第1実施形態に示すような送信カウンタ値を含むようなものであってもよい。また、図33に示すような利益付与に関する説明情報の画像の一部に第4実施形態に示すようなコード情報を表示し、コード情報をも利用できるように構成してもよい。
【0243】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0244】
(1)上記実施形態では、利益付与条件を遊技機内にて発生する状態に基づく条件とした場合について主に説明したが、これ以外の条件であってもよい。例えば、ある時刻になることを利益付与条件とし、その時刻になることを条件として利益付与情報を出力するようにしてもよい。また、遊技とは関係なく、遊技者から何らかの情報が入力されることを条件として利益付与情報を出力するようにしてもよい。
【0245】
(2)上記の実施形態では、利益付与情報提供装置30に報知ランプ31を設ける構成としたが、報知ランプ31を省略して、外部表示装置105の画面のメッセージ表示のみにより、利益付与情報があることを報知する構成としてもよい。また、それ以外の報知方法(たとえば、所定のキャラクターを動かす等)であってもよい。
【0246】
(3)上記構成では、遊技機とそれに接続される様々な装置を備えた遊技システムの例を示したが、遊技機単体で遊技システムを構成してもよい。
【0247】
(4)上記実施形態では、利益付与情報提供装置30が、外部接続端子板16に設けられた各出力端子16a〜dを介して大当り信号等の遊技状態を表す信号を取得する構成としたが、制御装置21との問で別途専用の通信線を設けて大当り信号等を取得する構成としてもよい。尚、本変形例における通信線は、制御装置21を構成するメイン基板からの出力専用の通信線若しくは、サブ基板との間に設けられる通信線とし、メイン基板へ不正な信号が入力されることを防止する構造とする。
【0248】
(5)上記いずれの実施形態においても、広告情報が表示される広告モードと、広告情報が表示されない通常モードとを切り替える切替手段を設けるようにすることができる。例えば、遊技者が所定の入力手段により広告モードと通常モードとを選択できるように構成し、いずれかのモードが選択された場合にどのモードが選択されているのかをモード情報として所定の記憶手段(例えばRAM38(図5)など)に記憶するようにする。そして、広告表示条件の成立(例えば、図14の例では大当りの発生)に基づいて予め記憶されるモード情報を参照し、広告モードが記憶される場合にのみ広告を表示し、通常モードが記憶される場合には広告を表示しないようにする。このようにすれば、広告モードを希望する遊技者にのみ広告が提供できることとなる。
【0249】
(6)上記いずれの実施形態においても、複数の広告情報が表示されるように構成できる。さらに、遊技者が広告情報を選択できるように構成してもよい。例えば、遊技前、又は遊技中における情報入力により広告情報を選択できるように構成し(例えば広告A、B、Cなどとして広告情報のインデックスを表示し、いずれかを選ばせるように構成する等)、その選択された広告を特定する広告特定情報を所定の記憶手段(例えばRAM38(図5)など)に記憶しておく。そして、図14のS420での広告表示の際にその記憶される広告特定情報を参照し、その広告特定情報により特定される広告情報を表示するようにする。このようにすれば、遊技者の要望に応じた広告情報の提供が可能となる。この際、選択された広告に関連する利益付与情報を提供するように構成すれば、遊技者は自分の好みに合った利益を得ることができる。このようにするには、複数種類の広告情報を用意する(即ち広告情報記憶手段に記憶しておく)と共にそれぞれの種類に対応させて利益付与情報を用意(即ち利益付与情報記憶手段に記憶)しておけばよい。
【0250】
(7)上記いずれの実施形態においても、所定の広告時間帯に広告情報を表示するように制御を行うことができる。また、いずれの実施形態においても、時間帯に応じて異なる広告情報が表示されるように制御することができる。
【0251】
(8)上記実施形態では、利益付与情報提供装置30と携帯電話機200との間で無線通信により利益付与情報を伝送する構成としたが、これには限られず、有線通信により携帯電話機200へ利益付与情報を送信するように構成してもよい。例えば、利益付与情報提供装置30に接続端子を備えた携帯電話ホルダを設け、その携帯電話ホルダに携帯電話機200を載置することにより、携帯電話ホルダの接続端子と携帯電話機200の接続端子とが接続されて有線通信を行うことが可能となる構成としてもよい。
【0252】
(9)上記実施形態では、携帯通信端末として携帯電話機200を用いた例を示したが、携帯電話機以外にPDA(Personal Digital Assistant)、PHS等の各種の携帯通信端末を利用することが可能である。
【0253】
(10)上記実施形態では、固有の値を付するために送信カウンタ値を用いる構成としたが、これには限られない。要するに、個々に識別可能に表す情報を作成し、携帯通信端末によって受信可能な信号として送信する構成とすればよいのである。例えば、利益付与情報提供装置30に時計を内蔵させ、情報の出力時点を表す時点データを、構成要素として用いる構成としてもよい。図20は、本変形例において遊技状態記憶領域38aにおける遊技状態データ及び時点データの記憶例を、図21は携帯電話機200によって受信された遊技情報の記憶例を示す図である。この変形例によれば、情報の出力時点を表す時点データによって、重複が生じない固有情報を簡単且つ確実に作成することができる。
【0254】
(11)上記実施形態では、遊技者を特定することなく利益付与情報の送信を行う構成であったが、携帯電話機200から会員ID等の遊技者識別情報を送信させ、これを利益付与情報提供装置30において受信することにより遊技者が特定されたことを条件に利益付与情報を送信するように構成してもよい。この場合、例えば、遊技者が特定された場合は、表示装置5の画面5aにて利益付与情報を受信するための操作方法の説明を表示し、遊技者が特定されない場合には、遊技機メーカのインターネット・ホームページをアクセスして会員になることを勧誘する広告情報を表示するようにしてもよい。或いは、会員ID等によって遊技者が特定された場合には、利益付与情報に付加価値情報を付与して送信するように構成してもよい。また、利益付与情報の出力の際に、利益付与情報と遊技者特定情報を提供主体側サーバに送信するようにして不正防止に役立てるようにしてもよい。この場合、店舗で照合した際に、正規の取得者以外からの提示があった場合には不正であると判断することができる。
【0255】
(12)前記実施の形態では、高確率モード中に通常大当りが2回連続して発生したことに起因して低確率モードヘ遷移する構成としたが、通常大当たりが1回発生したことに起因して低確率モードヘ遷移する構成としてもよい。
【0256】
(13)上記実施形態では、利益付与情報提供装置を取付ける対象として第1種遊技機やスロットマシンを例に挙げて説明したが、第2種遊技機、第3種遊技機、一般電役、或いはアレンジボールをパチンコ機に適用したものなど全てのものに適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の適用対象となる遊技システムについての構成を概念的に例示する概念図
【図2】図1の遊技システムについて機能を概念的に例示するブロック図
【図3】図1の遊技システムに用いる遊技機の一例を概念的に示す斜視図
【図4】遊技機における遊技盤の概略構成図
【図5】利益付与情報提供装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図
【図6】ホールサーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図
【図7】携帯電話機を例示する正面図
【図8】携帯電話器のハードウェア構成を例示するブロック図
【図9】特別電動役物制御ルーチンを例示するフローチャート
【図10】特別電動役物制御ルーチンの図9の続き部分を説明するフローチャート
【図11】図柄変動開始処理ルーチンを説明するフローチャート
【図12】確立変動処理ルーチンを説明するフローチャート
【図13】確変中信号、大当たり信号及び確変大当り信号の検出例を示すチャート
【図14】利益付与情報送信メインルーチンを説明するフローチャート
【図15】情報送信処理ルーチンを説明するフローチャート
【図16】送信バッファのフォーマット(遊技情報及び利益付与情報のデータ構造)及び送信バッファの格納例を示す説明図
【図17】広告情報表示例を示す説明図
【図18】携帯電話におけるメッセージ表示例を示す説明図
【図19】携帯電話機によって受信された利益付与情報の記憶例を示す図
【図20】変形例において、遊技状態データ及び時点データが記憶された例を示す図
【図21】変形例において、携帯電話機によって受信された利益付与情報の記憶例を示す図
【図22】付与条件設定情報の構成についていくつか例示する図
【図23】ガラス扉枠の裏側の構成について例示する概略構成図
【図24】利益付与情報提供装置について図23とは異なる配置例を示す概略構成図
【図25】利益付与情報提供装置について図23、図24とは異なる配置例を示す概略構成図
【図26】第2実施形態の一例について、内部機能を概念的に例示するブロック図
【図27】第2実施形態の図26とは異なる例について、内部機能を概念的に例示するブロック図
【図28】第4実施形態における利益付与情報の出力構成を概念的に説明する説明図
【図29】第4実施形態における広告情報及び利益付与情報(コード情報)の表示例を示す図
【図30】第7実施形態についての利益付与情報提供装置を例示する図
【図31】第7実施形態について図30とは異なる例を示す図
【図32】第8実施形態について例示する図
【図33】第9実施形態における表示例を例示する説明図
【図34】第9実施形態における利益付与情報の使用例について説明する説明図
【符号の説明】
1…遊技機
5…表示装置(第1表示手段)
5A…画像表示制御基板(第1表示制御手段)
21A…メイン基板(主制御装置)
30…利益付与情報提供装置
33…赤外線発光部(利益付与情報出力手段、無線送信手段、媒体出力部)
34…赤外線受光部(外部情報取得手段、遊技者特定情報取得手段、端末出力情報取得部)
36…CPU(利益付与情報読出手段、コード情報生成手段、利益付与情報更新手段、広告情報更新手段、設定情報更新手段、広告情報切替手段、利益付与情報取得手段、広告情報取得手段、遊技情報取得手段、モード切替手段、状態検出手段、固有情報作成手段、利益付与情報選択手段)
39…不揮発性メモリ(利益付与情報記憶手段、広告情報記憶手段、設定情報記憶手段)
41…通信制御手段(外部情報取得手段、確認情報出力手段)
100…遊技システム
105…外部表示装置(所定の表示装置、第2表示手段、利益付与情報出力手段)
105A…外部表示制御基板(表示制御手段、広告表示制御手段)
200…携帯電話機(携帯通信端末)
401…ホールサーバ(外部サーバ)
403…提供主体サーバ(外部サーバ)
405…遊技機メーカサーバ(外部サーバ)
Claims (2)
- 遊技者に対して所定の利益を情報として提供する利益提供装置であって、
遊技機に対応して、前記遊技機内、又は前記遊技機近傍に設けられ、クーポン券、商品券等の遊技者に対して利益を付与する利益付与情報を所定の携帯通信端末に対して出力する利益付与情報出力手段を備え、
前記利益付与情報が電子データとして記憶される利益付与情報記憶手段から所定の利益付与条件の成立に基づいて読み出される利益付与情報を、前記携帯通信端末によって取得可能となる情報として前記利益付与情報出力手段より出力することを特徴とする利益付与情報提供装置。 - 遊技者に対して所定の利益を情報として提供する利益提供装置であって、
遊技機に対応して、前記遊技機内、又は前記遊技機近傍に設けられ、クーポン券、商品券等の遊技者に対して利益を付与する利益付与情報を所定の携帯通信端末に対して出力する利益付与情報出力手段を備えると共に、この利益付与情報出力手段は、前記利益付与情報が電子データとして記憶される利益付与情報記憶手段から所定の利益付与条件の成立に基づいて読み出される利益付与情報を、前記携帯通信端末によって取得可能となる情報として出力するように構成されており、
さらに、前記利益付与情報は、文字、図形、記号、バーコード、二次元コード等の識別情報として構成されるものであり、前記利益付与情報出力手段は、この識別情報を画像表示にて出力する識別情報表示手段からなることを特徴とする利益付与情報提供装置。
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