JP2004304989A - エネルギ送受制御システム及び鉄道車両駆動システム、並びに鉄道車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】回生エネルギの有効利用による省エネ化や、変電所のピーク電力の低減化、鉄道システム全体としての省エネ化が図れる列車(鉄道車両)を得ること。
【解決手段】インバータ205、モータ206、エネルギ蓄積装置211、無線通信制御装置210及びエネルギ制御装置208を少なくとも含むエネルギ送受システムが搭載された状態で、列車それぞれのパンタグラフ点電圧を制御し、列車間でのエネルギ送受を可能ならしめることにより、回生ブレーキ時でのエネルギロスの防止や、ある変電所区間内での複数列車の同時加速による変電所のピーク電力の抑制が可能となる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄道車両各々に搭載された状態で、同一線区を走行中の鉄道車両相互間での電力エネルギの送受を架線、パンタグラフを介し、可能ならしめるためのエネルギ送受制御システム、更には、このエネルギ送受制御システムを含んでなる鉄道車両駆動システム、更にはまた、そのエネルギ送受制御システム、または鉄道車両駆動システムが搭載されてなる鉄道車両に関する。
【0002】
【従来の技術】
これまで、鉄道車両の種別としては、その駆動方式から、おおまかに3種類に大別されている。その1つは、変電所から電力を受容することにより加減速を行い走行する鉄道車両(いわゆる、電車がこれに該当)であり、その2は、ディーゼルエンジンを使用して走行する鉄道車両(ディーゼル車両)である。その3としては、それら鉄道車両の中間に位置する鉄道車両(いわゆる、ハイブリッド車両)が挙げられる。このハイブリッド車両の一例での構成としては、変電所からの電力を受容することが可能とされつつも、基本的には、ディーゼルエンジンや発電機、整流器、インバータ、車両駆動モータ等が搭載された上、ディーゼルエンジンにより車両駆動モータが回転駆動されることで、車両自体が走行駆動されている。
【0003】
ここで、加減速について説明すれば、電車では、次のようにして、加減速が行われている。即ち、加速時には、架線を介して電力供給を受け、インバータにより直流電力は交流電力に変換された状態として、モータに供給されることで、加速が行われている。一方、減速は以下の2通りの方法のうち、何れか1つの方法よっている。その1つは、機械的空気ブレーキによる方法である。もう1つは、モータを発電機として作用させる電気ブレーキによる方法である。更に、この電気ブレーキには2通りの方法があり、その1つは、モータからの交流電力をインバータにより直流電力に変換した上、抵抗等で消費させることで、ブレーキ力が得られるようになっている(発電ブレーキ)。もう1つは、得られたエネルギの一部は回生エネルギとして架線に戻され、力行中の他電車で消費されている(回生ブレーキ)。
【0004】
また、ディーゼル車両では、エンジンの回転数が制御されつつ、回転駆動力が動力伝達装置を介し車輪へ伝達されることにより加速運転が行われている一方、ブレーキ時には、一般に、機械的空気ブレーキにより車両が制動されるようになっている。更に、ハイブリット車両では、エネルギを蓄積する電池が搭載されており、自車両の制御が行われる上で、その電池を有効に利用することが可能となっている。即ち、ブレーキ時には、回生エネルギが電池に蓄えられ、加速時には、その電池からのエネルギが利用可能とされている。
【0005】
因みに、特許文献1には、蓄電池が搭載されたハイブリッド型軌道車両が開示されており、ブレーキ時には、回生エネルギが電池に蓄えられ、加速時には、その電池からのエネルギが利用可能となっている。
【0006】
【特許文献1】
特開2000―350308号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ディーゼル車両は別として、これまでの電車やハイブリッド車両においては、線区全体として考えた場合、電力エネルギの有効利用が十分になされているとはいえない。例えば電車においては、エネルギ蓄積装置が搭載されていないことから、ブレーキ時での回生エネルギを後に再利用し得ないことになる。また、機械的空気ブレーキを使用した場合、運動エネルギはブレーキにて熱エネルギとして捨てられるため、エネルギの無駄が発生することになる。たとえ、一部を回生エネルギとして架線に戻すことは可能であるとしても、周囲に力行中の電車が存在しない場合には、有効な利用は不可能となる。
【0008】
また、電池搭載のハイブリット車両においては、自車両のエネルギとして有効利用することが可能とされているも、車両に電池が搭載されると、電池の電圧が一定になることから、自車両のパンタグラフ点電圧も一定となり、パンタグラフ点電圧を自由に制御することは不可能となる。このことから、エネルギを架線に戻すことも不可能となる。したがって、自車両の電池特性以上のエネルギが発生した場合には、抵抗等でエネルギを消費させる必要があり、エネルギロスが発生することになる。また、電池の容量を大きくすれば、エネルギロスの発生が防止可能となるも、その反面、車両自体の重量が重くなり、却って消費エネルギが増加することになる。
【0009】
一方、線区における変電所の観点からすれば、ある変電所区間内で、複数の鉄道車両が同時に加速を行うと、変電所のピーク電力が異常に増大し、場合によっては、契約量以上の電力を消費するといったこともあり得る。このような場合、鉄道会社としては、多額の超過金額を電力会社に支払う必要があり、また、電力会社とすれば、異常な大きさのピーク電力にも十分、耐えられるよう、変電所を再設計したり、予め設計しておかなければならず、徒に多くの費用が要されることになる。
【0010】
本発明の目的は、電車やハイブリッド車両に搭載された場合に、回生エネルギが無駄なく有効利用されるばかりか、他鉄道車両との間で余剰エネルギが送受されることで、鉄道車両それぞれで効率的な運転が可能となるとともに、併せて変電所のピーク電力が異常に増大することが抑制可能とされたエネルギ送受制御システムを提供することにある。
【0011】
また、本発明の目的は、ハイブリッド車両に搭載された場合に、回生エネルギや発電機による発電エネルギが無駄なく有効利用されるばかりか、他鉄道車両との間で余剰エネルギが送受されることで、鉄道車両それぞれで効率的な運転が可能となるとともに、併せて変電所のピーク電力が異常に増大することが抑制可能とされた鉄道車両駆動システムを提供することにある。
【0012】
更に、本発明の目的は、少なくとも、回生エネルギが無駄なく有効利用されるばかりか、他鉄道車両との間で余剰エネルギが送受されることで、それぞれで効率的な運転が可能となるとともに、併せて変電所のピーク電力が異常に増大することが抑制可能とされた、電車やハイブリッド車両としての鉄道車両を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明のエネルギ送受制御システムは、基本的に、同一線区を走行中の他鉄道車両各々との間、または同一線区を走行中の鉄道車両全体を管理している地上制御装置との間で無線通信を行う無線通信制御装置と、該無線通信制御装置を介した無線通信により自鉄道車両でのパンタグラフ点電圧の決定を行うエネルギ制御装置と、直流電力を交流電力に変換するインバータと、該インバータに接続された車両駆動モータと、他鉄道車両、上記車両駆動モータそれぞれとの間で電力エネルギの入出力が可能とされているエネルギ蓄積装置と、パンタグラフに直接間接に接続され、且つ上記エネルギ蓄積装置に直接接続された状態で、上記エネルギ制御装置からのパンタグラフ点電圧の決定に基づき、電力エネルギの送受を行うエネルギ送受装置とを含むよう、構成されたものである。また、無線通信制御装置と、上記他鉄道車両各々、または上記地上制御装置との間では、鉄道線路に沿って敷設されている漏洩同軸ケーブルを介し、無線通信が行われるようにしたものである。
【0014】
本発明の鉄道車両駆動システムはまた、以上の如くにしてなるエネルギ送受制御システムに加え、回転駆動力を発生するエンジンと、該エンジンにより駆動される発電機と、該発電機からの発電出力を整流する整流器とが設けられた上、整流器とインバータとの間には、エネルギ送受装置を介しエネルギ蓄積装置が接続されるよう、構成されたものである。また、エネルギ制御装置では、自鉄道車両でのパンタグラフ点電圧の決定に際して、走行パターン、あるいは停止パターンから予測される自鉄道車両での使用電力エネルギ、あるいは回生電力エネルギが少なくとも考慮されるようにしたものである。
【0015】
更に、本発明の鉄道車両は、以上の如くにしてなるエネルギ送受制御システムや鉄道車両駆動システムが搭載されるようにしたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について、図1から図31により説明する。
先ず本発明の具体的説明に先立って、エネルギ送受制御システムを含むようにして、本発明の鉄道車両駆動システム、または鉄道車両の概要について説明しておく。以下、鉄道車両を単に列車と称することとして、本発明では、各列車間でエネルギの送受を行うことにより、ブレーキ時でのエネルギロスを防止し、変電所のピーク電力を下げ、線区全体としての省エネルギ化を図ることがその目的とされている。
【0017】
具体的には、ディーゼルエンジンと、このディーゼルエンジンにより何等かの動力伝達装置を介し回転駆動される発電機と、この発電機の発電出力を直流電力に変換する整流器と、この整流器からの直流電力を交流電力に変換するインバータと、インバータからの交流電力により回転駆動される車両駆動モータと、整流器とインバータとの間の配線に、エネルギ送受装置(例えば昇降圧チョッパとして構成)を介し分岐接続されるエネルギ蓄積装置と、インバータやエネルギ送受装置に接続されるエネルギ制御装置と、このエネルギ制御装置に接続される無線通信制御装置とを含むようにして構成されている。
【0018】
以上の如くにしてなる列車駆動システム、または列車には、変電所や他列車からの電力エネルギが架線、パンタグラフを介し供給可能とされており、それら変電所や他列車にはまた、列車駆動システム、または列車からの電力エネルギが逆経路を介し供給可能とされている。
【0019】
より具体的にその動作を説明すれば、加速時においては、ディーゼルエンジンにより発電機が回転駆動され、その発電出力で整流器、インバータを介し車両駆動モータが回転駆動されることで、加速されている。この際、エネルギ蓄積装置を利用し、ディーゼルエンジンを一定回転数として回転動作させるよう、制御すれば、高効率な運転が可能となる。例えば発電機からの電力エネルギが不足する場合には、エネルギ蓄積装置から不足エネルギを出力するようにし、更に、不足するような場合には、無線通信制御装置により他列車との間で無線通信を行い、エネルギ供給可能な列車から架線を介し、エネルギを供給して貰うようにする。エネルギを供給して貰う場合、エネルギ制御装置によりエネルギ送受装置が制御され、自列車のパンタグラフ点電圧を低下させることによって、自列車へのエネルギ供給が可能とされている。また、以上とは逆に、発電出力が余剰である場合には、エネルギ蓄積装置に蓄積したり、他列車に送電するといった制御が採られるようになっている。
【0020】
一方、ブレーキ時においては、車両駆動モータからの発電エネルギはインバータを介し、エネルギ蓄積装置に蓄積されたり、他列車に供給されることで、高効率な運転が可能とされている。
【0021】
以上のように、エネルギ不足の場合、他列車からのエネルギ供給が可能とされているが、エネルギ不足でない場合でも、他列車からのエネルギ供給は可能となっている。例えば列車間通信により、エネルギ供給可能な列車が存在している場合には、自列車のパンタグラフ点電圧を低下させることにより、エネルギを受容することが可能となっている。また、列車間無線通信だけでなく、各列車全体を管理している地上制御装置との間で無線通信を行うことにより、線区全体としてのエネルギ配分を考えることも可能である。この場合、地上制御装置により列車各々に対してはパンタグラフ点電圧が指定され、列車各々では、パンタグラフ点電圧がその指定パンタグラフ点電圧に設定されることで、エネルギの送受が可能となっている。
【0022】
さて、本発明について具体的に説明すれば、先ず列車相互間での電力エネルギ送受態様を図1に示す。図示のように、例えば列車102a,102b間でエネルギ101aの送受が必要となる場合には、架線103、パンタグラフ104a,104bを介し、エネルギ101aが送受される。同様に、列車102a,102c間でエネルギ101cの送受が必要となる場合には、架線103、パンタグラフ104a,104cを介し、エネルギ101cが送受され、また、列車102b,102c間でエネルギ101bの送受が必要となる場合には、架線103、パンタグラフ104b,104cを介し、エネルギ101bが送受される。
【0023】
図2はまた、以上のようなエネルギ送受が可能とされた列車の一例での概要構成を示す。既述のように、列車201は、ディーゼルエンジン202や発電機203、整流器204、インバータ205、車両駆動モータ206の他、整流器204とインバータ205との間の配線から、エネルギ送受装置207を介し分岐接続されている蓄積装置211を含むようにして構成されている。また、インバータ205、エネルギ送受装置207それぞれをPWM制御、エネルギ送受制御すべく、エネルギ制御装置211が設けられており、更に、このエネルギ制御装置211には重量センサ209や、無線通信制御装置210が接続されている。
【0024】
因みに、エネルギ蓄積装置211としては、ニッケルカドミウム電池やリチウムイオン電池、鉛電池等のように、充放電可能な電池が考えられる。また、図示は省略されているが、整流器204とインバータ205との間の配線にはパンタグラフが直接的に接続されるか(直流電化方式の場合)、または単相用インバータを介し接続されるようになっている(交流電化方式の場合)。更に、無線通信制御装置210は、無線インタフェース部と、その無線インタフェース部で入出力される情報を制御する通信制御部とを有しており、その無線インタフェース部に用いられるものとしては、現状、実現容易性からして、漏洩同軸ケーブル(LCX)が最有力となっている。尤も、カバーエリアの拡大化等、諸条件が揃えば、ブルートゥース等も考えられる。
【0025】
その列車201では、加速時においては、ディーゼルエンジン201はその回転数が上げられ、この回転により発電機203が回転駆動される。その発電機203からの発電出力は、整流器204、インバータ205を介し車両駆動モータ206に供給されることによって、列車201は加速される。また、その際、整流器204からの直流出力は、エネルギ制御装置208による制御下に、エネルギ送受装置207を介しエネルギ蓄積装置211に供給されることで、必要に応じて蓄積されるようになっている。そのエネルギ制御装置208ではまた、▲1▼インバータ205、エネルギ蓄積装置211それぞれが電力を如何程、使用するか、▲2▼他列車から架線103を介し、エネルギ供給をして貰うか、▲3▼架線103を介し、他列車にエネルギ供給を行うか、についての決定が行われているが、このエネルギ制御装置208については、後述するところである。
【0026】
一方、ブレーキ時においては、車両駆動モータ206からの発電エネルギはインバータ205により直流電力に変換された後、エネルギ蓄積装置211で必要に応じて蓄積されるか、または架線103を介し他列車に供給される。
【0027】
ここで、既述のエネルギ制御装置208について説明すれば、このエネルギ制御装置208は、図3〜図5の何れかに示すものとして構成されている。図3に示すエネルギ制御装置208は、走行パターンDB(DB:データベース)301、走行パターン作成部302、充電パターンDB303、電圧制御部304、運転制御部305、ダイヤDB306及び路線DB307から構成されている。しかしながら、図4では、図3に比し、走行パターンDB301が存在しなく、また、図5では、図3に比し、走行パターン作成部302が存在しない状態として構成されている。
【0028】
そのエネルギ制御装置208の構成要素各々について説明すれば、以下のようである。
走行パターンDB301:列車がどのようにして、加速⇔定速⇔惰行⇔ブレーキが行われるかを示す走行パターン、あるいは、どのように停止されるかを示す停止パターンが格納されたDBである。この走行パターンDB301は位置(あるいは時刻)及び速度で構成されており、この走行パターンDB301に基づき、走行パターンや停止パターンが作成可能となっている。因みに、図6(A),(B)には、それぞれ走行パターン601、停止パターン602の例が、縦軸が速度として、また、横軸が位置として示されている。
【0029】
走行パターン作成部302:走行パターン601や停止パターン602を作成するためのものである。
充電パターンDB303:エネルギ蓄積装置211の充電パターンであり、どのように充電・放電を繰り返すのが、エネルギ蓄積装置211自体の寿命を引き伸ばし、高性能な使用になるのかを示すパターンが格納されたDBである。
ダイヤDB306:図7に示すように構成されており、何時にどの駅を出発して、何時にどの駅を通過、あるいは何時にどの駅に到着するか、といった情報で構成されている。
路線DB307:図8に示すように、勾配DB801、曲線DB802、トンネルDB803、制限速度DB804、臨時速度制限DB805及び閉塞割DB806から構成されている。
【0030】
図9に路線図の例が示されているが、これを参照しつつ、線区内での勾配情報を示した勾配DB801(図10)、線区内での曲線情報を示した曲線DB802(図11)、線区内でのトンネル情報を示したトンネルDB803(図12)、線区内での制限速度情報を示した制限速度DB804(図13)、線区内での臨時制限速度情報を示した臨時速度制限DB805(図14)、線区内での閉塞割を示した閉塞割DB806(図15)それぞれについて、簡単ながら説明すれば、以下のようである。
【0031】
勾配DB801:この勾配DB801内には、路線図内での勾配値がDB化されている。図9に示すように、例えば軌道回路番号1の左端0mから軌道回路番号1の左端200mまでが勾配−2‰であり、軌道回路番号1の左端200mから軌道回路番号2の左端300mまでが勾配−6‰であり、以下、同様にして、軌道回路番号6の左端200mから軌道回路番号6の左端450mまでが勾配−32‰である場合には、図10に示すように表現される。
【0032】
曲線DB802:この曲線DB802内には、路線図内での曲線値がDB化されている。図9に示すように、例えば軌道回路番号1の左端225mから軌道回路番号2の左端200mまでが曲線250であり、軌道回路番号2の左端450mから軌道回路番号3の左端150mまでが曲線300であり、以下、同様にして、軌道回路番号5の左端50mから軌道回路番号6の左端450mまでが曲線500である場合には、図11に示すように表現される。
【0033】
トンネルDB803:このトンネルDB803内には、路線図内でのトンネル値がDB化されている。図9に示すように、例えば軌道回路番号1の左端200mから軌道回路番号3の左端75mまでがトンネル250であり、以下、軌道回路番号4の左端250mから軌道回路番号6の左端150mまでがトンネルである場合には、図12に示すように表現される。
【0034】
制限速度DB804:この制限速度DB804内には、路線図内での速度制限値がDB化されている。図9に示すように、例えば軌道回路番号1の左端0mから軌道回路番号4の左端150mまでが75km/hの速度制限があり、以下、同様にして、軌道回路番号5の左端200mから軌道回路番号6の左端450mまでが95km/hの速度制限がある場合には、図13に示すように表現される。
【0035】
臨時速度制限DB805:この臨時制限速度DB805内には、雨天や強風、事故等、何等かの問題が生じた場合に、臨時にかけられる速度制限値がDB化されている。図9に示すように、例えば軌道回路番号2の左端300mから軌道回路番号4の左端350mまでが45km/hの速度制限がある場合は、図14に示すように表現される。
【0036】
閉塞割DB806:軌道回路の連結が表されている。図9に示すように、例えば軌道回路1→軌道回路2→軌道回路3→軌道回路4→軌道回路5→軌道回路6となっている場合には、図15に示すように表現される。因みに、「…」は隣接軌道回路が存在しないことを示す。
【0037】
運転制御部305では、以上の走行パターンDB301、充電パターンDB303、ダイヤDB306及び路線DB307に基づき、如何なる運転が行われるのかが決定されている。即ち、エネルギ蓄積装置211自体の寿命を引き伸ばすように運転を行うのか、列車単体としての省エネ化運転を行うのか等、走行モードが決定される。また、他列車へエネルギを供給するのか、他列車からエネルギを受け取るのかも併せて決定されているが、この運転制御部305の一例での動作フローを図16に示す。
【0038】
この動作フローについて説明すれば、先ずステップ1601では、走行パターンDB301上での走行パターン、もしくは停止パターンの存否が判断される。それが存在すれば、ステップ1602に進み、走行パターンDB301上に存在する走行パターン、もしくは停止パターンから、最適なパターンが選択される。この際での選択方法としては、例えば、重量センサ209等を用いて乗車人数を推定し、乗車人数に最も近いパターンを選択する方法や、天候条件等を考慮の上、経験的に推定する方法、あるいはこれら方法を組合せて推定する方法が考えられる。走行パターン、もしくは停止パターンの選択はまた、運転士や車掌が行うようにしてもよい。
【0039】
一方、ステップ1601での判断で、存在しないと判断された場合には、ステップ1603で、走行パターン作成部302の存否が判断される。もしも、それが存在しない場合は、走行パターン、もしくは停止パターンは不明であり、したがって、推定走行は不可能であることから、処理は終了となる。また、ステップ1603で、走行パターン作成部302が存在すると判断された場合には、ステップ1604で、その走行パターン作成部302により走行パターン、もしくは停止パターンが作成される。尤も、走行パターンを自動列車運転装置(ATO)等を用いオンラインで作成したり、オフラインで予め作成しておくことも考えられる。また、停止パターンだけを考慮し、それ以外は運転士に任せる方法でもよい。
【0040】
以上のようにして、走行パターン、もしくは停止パターンが作成された後は、ステップ1605で、その走行パターン、もしくは停止パターンから、走行時、もしくは停止時での回生エネルギが推定される。その後のステップ1606では、充電パターンDB303と、エネルギ蓄積装置211のエネルギ残量、ステップ1605で推定された回生エネルギ量から、他列車からエネルギ補給を受けるか、他列車にエネルギ供給をするか、何も行わないかが決定された上、無線通信制御装置210を介しその決定情報が他列車に送信される。
【0041】
無線通信制御装置210では、他列車への情報送信に対する応答として、他列車からの情報が受信されるが、この情報は、ステップ1607で参照される。即ち、送信元列車のパンタグラフ点電圧と、送信元列車が▲1▼エネルギを供給したいか、▲2▼エネルギを補給されたいか、▲3▼供給も補給も行わないか、といった内容の情報が参照される。この参照情報に基づき、ステップ1608では、自列車のパンタグラフ点電圧が決定された上、電圧制御部304に送信されることによって、そのパンタグラフ点電圧が制御されるようになっている(この電圧制御部304については、後述)。その後、ステップ1609では、発電機203からのエネルギによる走行と、エネルギ蓄積装置211からのエネルギの使用による走行とを組合せることで、走行パターンが遵守されつつ、省エネとなるような制御が行われる。
【0042】
以上のように、電圧制御部304により自列車のパンタグラフ点電圧が制御されているが、その制御処理フローを図17に示す。図示のように、先ずステップ1701では、運転制御部305からのパンタグラフ点電圧の決定情報、即ち、自列車のパンタグラフ点電圧設定情報が取得された上、参照される。その後のステップ1702では、その参照されたパンタグラフ点電圧設定情報に基づき、エネルギ送受装置207が制御されることで、自列車のパンタグラフ点電圧が調整される。
【0043】
電圧制御部304により、自列車のパンタグラフ点電圧を変化させることで、他列車からのエネルギを自列車のエネルギ蓄積装置に蓄積したり、これとは逆に、自列車のエネルギを他列車に供給することが可能とされているが、これを交流電化方式、直流電化方式に分け、より具体的に説明すれば、以下のようである。
【0044】
即ち、先ず交流電化方式の場合について説明すれば、図18には、架線1801を介し列車1802a,1802b間でエネルギが授受されている状態が模式図として示されているが、これを更に簡略化して図示すれば、図19に示すものとなる。図19に示すように、列車1802a,1802b各々は電圧源及びリアクタンスから構成されているが、これを1つの等価回路として考慮すれば、その等化回路は、図20に示すものとなる。
【0045】
ここで、列車1が電力エネルギを供給する列車、列車2が電力エネルギを受け取る車両とし、また、列車1、列車2の電圧をぞれぞれV1、V2、リアクタンスをそれぞれL1、L2、更に、その等価回路に流れる電流をI1とすれば、以下の関係式が成立する。
【0046】
【数1】V1−V2=ω(L1+L2)I1
但し、ωは車両駆動モータの角周波数である。
【0047】
したがって、その関係式より、V1=V2であれば、I1=0となり、また、V1≠V2であれば、I1≠0となる。これを証明する。V1,V2,I1がそれぞれ、以下のように表されるものとする。
【0048】
【数2】V1=Vejωt・ejμ
V2= Vejωt
I1= Iejωt・ejφ
【0049】
とすれば、上記関係式は、以下のようになる。
【0050】
【数3】Vejωt・ejμ−Vejωt=ω(L1+L2)Iejωt・ejφ
Vejμ−V=ω(L1+L2)I・ejφ
【0051】
結局、Vとμを決めれば、I とφが決まる。このことより、v,iは、以下のようになる。
【0052】
【数4】v(V, μ)=V・ejμ
i(I,φ)=I・ejφ
【0053】
電力Pは、以下のように表される。
【0054】
【数5】
Figure 2004304989
【0055】
したがって、V,I及びμとφの関係から、引き渡せる電力量も決定されることになる。これについて説明すれば、μ−φ=0、即ち、μ,φ間に位相差がない場合には、図21に示すように、電力PはP=VIとなる。また、μとφの位相差がπ/2である場合には、図22に示すように、P=0となる。更に、μとφの位相差がπの場合には、図23に示すように、P=−VIとなる。
【0056】
以上述べたように、交流電化方式の場合には、位相を変化させることで、自身のパンタグラフ点電圧を調整することが可能になり、他列車と自列車のパンタグラフ点電圧が異なれば、電気回路になっている故、エネルギ(電流)の移動があり、自由に必要な電力の送受が可能となる。
【0057】
一方、直流電化方式の場合には、エネルギ蓄積装置211を加えただけでは、パンタグラフ点電圧は各列車間で常に同一であることから、エネルギの受け渡しは不可能である。エネルギを受けるには、少なくとも他の1列車よりも電圧が低くなければならず、また、エネルギを渡す場合には、少なくとも他の1列車よりも電圧が高くなければならない。これを実現するために、エネルギ送受装置207としての昇降圧チョッパが、電圧制御部304により制御されている。
【0058】
この昇降圧チョッパによる制御について説明すれば、図24に示すように、エネルギ蓄積装置211とインバータ205、整流器204各々との間には、エネルギ送受装置207としての、例えば昇降圧チョッパが設けられている。その昇降圧チョッパ自体はまた、主にスイッチT2,TSとしてのIGBTから構成されており、スイッチT2,TSの切替えにより充放電が可能とされている。因みに、図24中、2405は平滑用キャパシタを示す。また、エネルギ送受経路(充放電経路)を太実線として示す。即ち、パンタグラフ104、リアクタンス2404及びスイッチ2402,2406からエネルギ送受経路が形成されており、機器の安全上、スイッチ2403及び抵抗器2401が併せて設けられている。
【0059】
より具体的に、先ずエネルギ蓄積装置211が充電される場合について説明すれば、その充電に際しては、スイッチTSは常時、OFF状態に、また、スイッチT2はON/OFFスイッチング状態におかれる。この際での電流I1の大きさを図25に示す。また、電流I2については、スイッチT2がON状態におかれた場合に流れるも、OFF状態におかれた場合には流れなくなる。したがって、スイッチT2のON/OFFスイッチング・タイミングが変更されることで、エネルギ蓄積装置211への電流量が容易に調整可能とされており、必要な電流量が流されることで、エネルギ蓄積装置211には自由にエネルギが蓄積され得ることになる。このように、他列車からのエネルギを自列車のエネルギ蓄積装置に蓄積することが可能とされている。電流I1,I2の方向については、スイッチT2,TSのON/OFF状態との関係として図26に示す。
【0060】
一方、エネルギ蓄積装置211から放電される場合について説明すれば、これは、スイッチT2は常時、OFF状態におかれ、また、スイッチTSはON/OFF状態におかれる。この際での電流I1,I2の大きさを図27(A),(B)に示す。図27(A),(B)より、スイッチTSがON状態におかれた場合に、電流I1は流れるも、電流I2は徐々に減少するか、もしくは流れない。また、スイッチTSがOFF状態におかれた場合には、電流I1は減少し、電流I2はそれまで流れていた電流I1が流れる。したがって、スイッチTSのON/OFFスイッチング・タイミングが変更されることで、平滑用キャパシタ2405への電流量が調整可能とされており、必要な電流量を流すことで、自由にエネルギを放電可能となっている。このように、自列車のエネルギを他列車に供給することが可能とされている。なお、電流I1,I2の方向については、スイッチT2,TSのON/OFF状態との関係として図28に示す。
【0061】
ところで、無線通信制御装置210での動作について再確認すれば、図29にその動作フローを示す。図示のように、ステップ2901では、他列車と無線通信することにより、エネルギを他列車に受けわたせる列車か、エネルギ補給が必要となる列車が存在するかが確認される。次のステップ2902では、送信元の列車のパンタグラフ点電圧と、送信元列車が▲1▼エネルギを供給したいか、▲2▼エネルギを補給されたいか、▲3▼供給も補給も行わないか、といった内容の情報がエネルギ制御装置208に送信されている。
【0062】
以上の例では、無線通信制御装置210と他列車各々との間で無線により送受信が行われることで、最終的に自列車のパンタグラフ点電圧が設定されているが、地上制御装置との間で漏洩同軸ケーブルを介し送受信を行うことにより、自列車のパンタグラフ点電圧を設定する方法も考えられる。これについて、図30により説明すれば、地上制御装置3001では、列車3006,3007それぞれに搭載されている無線通信制御装置210と無線交信を行い、送信元列車のパンタグラフ点電圧と、送信元列車が▲1▼エネルギを供給したいか、▲2▼エネルギを補給されたいか、▲3▼供給も補給も行わないか、といった内容の情報が受信される。この受信情報に基づき、地上制御装置3001により列車それぞれのパンタグラフ点電圧が設定された上、パンタグラフ点電圧設定情報として該当列車に送信されるようにすればよい。
【0063】
以上のようにして、地上制御装置3001によりパンタグラフ点電圧が設定されているが、この場合での無線通信制御装置210の動作について説明すれば、図31にその動作フローを示す。図示のように、ステップ3101では、地上制御装置3001との無線通信により、自列車のパンタグラフ点電圧と、▲1▼エネルギを供給したいか、▲2▼エネルギを補給されたいか、▲3▼供給も補給も行わないか、といった内容の情報とが地上制御装置3001に送信される。その後、ステップ3102では、地上制御装置3001からの情報(パンタグラフ点電圧設定情報)が受信された上、エネルギ制御装置208に転送されている。したがって、既述のステップ1608では、地上制御装置3001により決定されたパンタグラフ点電圧がそのまま用いられるようにすればよい。
【0064】
以上、述べたように、回生ブレーキ時でのエネルギロスが防止されるとともに、ある変電所区間内で、複数の列車が同時加速しても変電所のピーク電力が上がらないようにすることが可能となる。また、列車間でエネルギを送受することで、各列車が更に高効率な運転を行うことが可能となる。したがって、鉄道システム全体としての省力化を図れることになる。更に、変電所のピーク電力を下げることも可能となり、変電所の負荷・規模の軽減や、変電所の削減が可能となる。
【0065】
因みに、上記発明以外には、以下のような発明(1)〜(9)も考えられる。
即ち、
(1)エネルギを伝送する架線と自鉄道車両間のエネルギの送受信をパンタグラフを介して行われる鉄道車両において、同一線区を走行している他鉄道車両と前記架線及び前記パンタグラフを介してエネルギの送受信可能な通信制御部と、前記通信制御部で受信した他鉄道車両のエネルギと自鉄道列車のエネルギとに基づいて前記パンタグラフの電圧を制御する電圧制御部とを有する鉄道車両。
(2)請求項1記載のエネルギ送受可能鉄道車両において、自列車のパンタグラフ点電圧を自由に制御することができることを特徴とするエネルギ送受可能鉄道車両。
(3)請求項1、または2に記載のエネルギ送受可能鉄道車両において、エンジン、発電機、整流器、インバータ、モータ−を有する鉄道車両。
(4) 請求項1〜3の何れかに記載のエネルギ送受可能鉄道車両において、エネルギを格納し、エネルギの入出力が可能なエネルギ蓄積装置を有する鉄道車両。
(5)請求項1〜4の何れかに記載のエネルギ送受可能鉄道車両において、走行パターンもしくは停止パターンから列車の使用するエネルギを予測するエネルギ制御装置と各列車及び地上設備との通信を行うことができる装置を持つことを特徴とするエネルギ送受可能鉄道車両。
(6)請求項1〜4の何れかに記載のエネルギ送受可能鉄道車両において、走行パターンもしくは停止パターンから列車の使用するエネルギを予測するエネルギ制御装置と各列車及び地上設備との通信方法を持つことを特徴とするエネルギ送受可能鉄道車両。
(7)請求項1〜6の何れかに記載のエネルギ送受可能鉄道車両において、エネルギ送受可能鉄道車両の各列車及び地上設備との通信を行うことができる装置が無線通信制御装置であることを特徴とするエネルギ送受可能鉄道車両。
(8)請求項1〜7の何れかに記載のエネルギ送受可能鉄道車両において、発電機の電圧を調整する電圧制御装置を有することを特徴とするエネルギ送受可能鉄道車両。
(9)請求項1〜8の何れかに記載のエネルギ送受可能鉄道車両において、エネルギ蓄積装置が電圧を制御することができることを特徴とするエネルギ送受可能鉄道車両。
【0066】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき、具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0067】
【発明の効果】
電車やハイブリッド車両に搭載された場合に、回生エネルギが無駄なく有効利用されるばかりか、他鉄道車両との間で余剰エネルギが送受されることで、鉄道車両それぞれで効率的な運転が可能となるとともに、併せて変電所のピーク電力が異常に増大することが抑制可能とされた電力エネルギ送受制御システムが提供される。
【0068】
ハイブリッド車両に搭載された場合に、回生エネルギや発電機による発電エネルギが無駄なく有効利用されるばかりか、他鉄道車両との間で余剰エネルギが送受されることで、鉄道車両それぞれで効率的な運転が可能となるとともに、併せて変電所のピーク電力が異常に増大することが抑制可能とされた鉄道車両駆動システムが提供される。
【0069】
少なくとも、回生エネルギが無駄なく有効利用されるばかりか、他鉄道車両との間で余剰エネルギが送受されることで、それぞれで効率的な運転が可能となるとともに、併せて変電所のピーク電力が異常に増大することが抑制可能とされた、電車やハイブリッド車両としての鉄道車両が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】列車相互間での電力エネルギ送受態様を示す図である。
【図2】エネルギ送受が可能とされた列車の一例での概要構成を示す図である。
【図3】その1構成要素としてのエネルギ制御装置の構成(その1)を示す図である。
【図4】同じく、そのエネルギ制御装置の構成(その2)を示す図である。
【図5】同じく、そのエネルギ制御装置の構成(その3)を示す図である。
【図6】列車の走行パターン、停止パターンそれぞれの例を示す図である。
【図7】ダイヤデータベースを説明するための図である。
【図8】路線データベースを説明するための図である。
【図9】路線図の例を示す図である。
【図10】勾配データベースの例を示す図である。
【図11】曲線データベースの例を示す図である。
【図12】トンネルデータベースの例を示す図である。
【図13】速度制限データベースの例を示す図である。
【図14】臨時速度制限データベースの例を示す図である。
【図15】閉塞割データベースの例を示す図である。
【図16】エネルギ制御装置における運転制御部の一例での動作フローを示す図である。
【図17】エネルギ制御装置における電圧制御部による自列車のパンタグラフ点電圧制御処理フローを示す図である。
【図18】架線を介し2つの列車間でエネルギが授受されている状態を模式図として示す図である。
【図19】その模式図を更に簡略化したものを示す図である。
【図20】更にその等価回路を示す図である。
【図21】電圧と電流の位相差が0である場合でのエネルギの移動を説明するための図である。
【図22】同じく、電圧と電流の位相差がπ/2である場合でのエネルギの移動を説明するための図である。
【図23】同じく、電圧と電流の位相差がπである場合でのエネルギの移動を説明するための図である。
【図24】エネルギ送受装置としての一例での具体的構成を示す図である。
【図25】そのエネルギ送受装置によるエネルギ蓄積装置への充電電流を示す図である。
【図26】その充電の際に、エネルギ送受装置内における電流の方向をスイッチのON/OFF状態との関係として示す図である。
【図27】そのエネルギ送受装置によるエネルギ蓄積装置からの放電電流を示す図である。
【図28】その放電の際に、エネルギ送受装置内における電流の方向をスイッチのON/OFF状態との関係として示す図である。
【図29】無線通信制御装置での動作フローを示す図である。
【図30】地上制御装置との間での送受信により、自列車のパンタグラフ点電圧を設定する方法を説明するための図である。
【図31】その場合での無線通信制御装置の動作フローを示す図である。
【符合の説明】
103…架線、104a〜104c,104…パンタグラフ、102a〜102c,201…列車(鉄道車両)、202…ディーゼルエンジン、203…発電機、204…整流器、205…インバータ、206…車両駆動モータ、207…エネルギ送受装置、208…エネルギ制御装置、210…無線通信制御装置、211…エネルギ蓄積装置

Claims (6)

  1. 鉄道車両各々に搭載された状態で、同一線区を走行中の鉄道車両相互間での電力エネルギの送受を架線、パンタグラフを介し、可能ならしめるためのエネルギ送受制御システムであって、同一線区を走行中の他鉄道車両各々との間、または同一線区を走行中の鉄道車両全体を管理している地上制御装置との間で無線通信を行う無線通信制御装置と、該無線通信制御装置を介した無線通信により自鉄道車両でのパンタグラフ点電圧の決定を行うエネルギ制御装置と、直流電力を交流電力に変換するインバータと、該インバータに接続された車両駆動モータと、他鉄道車両、上記車両駆動モータそれぞれとの間で電力エネルギの入出力が可能とされているエネルギ蓄積装置と、パンタグラフに直接間接に接続され、且つ上記エネルギ蓄積装置に直接接続された状態で、上記エネルギ制御装置からのパンタグラフ点電圧の決定に基づき、電力エネルギの送受を行うエネルギ送受装置とを含むエネルギ送受制御システム。
  2. 請求項1記載のエネルギ送受制御システムにおいて、
    上記無線通信制御装置と、上記他鉄道車両各々、または上記地上制御装置との間での無線通信は、鉄道線路に沿って敷設されている漏洩同軸ケーブルを介し行われるエネルギ送受制御システム。
  3. 請求項1、または2に記載のエネルギ送受制御システムが搭載されてなる鉄道車両。
  4. 請求項1、または2に記載のエネルギ送受制御システムに加え、回転駆動力を発生するエンジンと、該エンジンにより駆動される発電機と、該発電機からの発電出力を整流する整流器とが設けられた上、上記整流器と上記インバータとの間には、上記エネルギ送受装置を介し上記エネルギ蓄積装置が接続されてなる鉄道車両駆動システム。
  5. 請求項4記載の鉄道車両駆動システムにおいて、
    上記エネルギ制御装置では、自鉄道車両でのパンタグラフ点電圧の決定に際して、走行パターン、あるいは停止パターンから予測される自鉄道車両での使用電力エネルギ、あるいは回生電力エネルギが、少なくとも考慮されてなる鉄道車両駆動システム。
  6. 請求項4、または5に記載の鉄道車両駆動システムが搭載されてなる鉄道車両。
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