JP2004304680A - 放送表示装置、放送表示装置の放送表示方法,コンピュータプログラム、並びにコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】補助情報の受信を必要とすることなく、ユーザーが最適な電子番組情報を経過状況に沿って得られる放送表示装置を提供する。
【解決手段】チューナー101で受信した放送を電子番組情報104と映像103に分離し、電子番組情報から表示情報123を抽出するもので、電子番組情報は複数の番組情報を含み、番組情報は、複数の部分情報と番組開始および終了時刻情報を含み、さらに部分情報は番組開始からの経過時間情報と本文情報を含むように構成され、テレビ100で放送中の番組の番組情報に関する番組開始時刻,部分情報の番組開始からの経過時間,及び現在時刻に基づき、その部分情報に格納された本文情報を表示情報として抽出対象とするか否か判断し、抽出された表示情報と映像とを合成してテレビに表示する。
【選択図】 図1
【解決手段】チューナー101で受信した放送を電子番組情報104と映像103に分離し、電子番組情報から表示情報123を抽出するもので、電子番組情報は複数の番組情報を含み、番組情報は、複数の部分情報と番組開始および終了時刻情報を含み、さらに部分情報は番組開始からの経過時間情報と本文情報を含むように構成され、テレビ100で放送中の番組の番組情報に関する番組開始時刻,部分情報の番組開始からの経過時間,及び現在時刻に基づき、その部分情報に格納された本文情報を表示情報として抽出対象とするか否か判断し、抽出された表示情報と映像とを合成してテレビに表示する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、送信される電子番組情報(EPG情報)と映像とを含む放送を表示する放送表示装置、その放送表示装置の放送表示方法,コンピュータプログラム、並びにコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、テレビ放送の付加的情報として、番組表や放送内容のプログラムを、電波を通して送信し、チューナーで受信した後、映像とともに表示するシステム(EPG)が知られている。
それらの電子番組情報(EPG情報)は、図16で示すように、従来、1つの番組に対して、1パターンの情報が提供されるものであったため、電子番組情報には番組の途中までのあらすじ等を含む場合が多かった。
【0003】
しかし、例えば開始から終了まで2時間の番組を1時間経過したところ(図16の現在位置)から見始めた場合、ユーザーがそれ以前のあらすじを知りたいと思っても、提供される電子番組情報に、1時間経過するまでのあらすじがすべて含まれているとは限らないので、それまでの経過を知ることができないことがあった。
また、ユーザーが先に知りたくないあらすじ、例えばストーリの結末など、「起承転結」の「起承」部分を視聴しているときに、「転」,「転結」,「結」のあらすじが表示されてしまうのはユーザーにとって興ざめするところである。
【0004】
これに対して、予め1つの番組に対して複数の電子番組情報が提供されるものが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−292424号公報
【0006】
このように、予め1つの番組に対して複数の電子番組情報が提供されるものによれば、複数の電子番組情報のそれぞれがタグ(特許文献1の中ではシーン識別子として表されている)を持ち、番組受信時に複数の電子番組情報のうち現在表示すべき情報のタグを示す補助情報を番組と共に受信する手法を採用している。
【0007】
より具体的に一例をあげて説明すれば、図17,図18に示すように、電子番組情報(EPG情報)は、複数の番組情報1,2,3,・・・からなり、その1つの番組情報は、放送局の名前(例えば「HNK」),その番組の放送開始時刻(例えば「19:00」),放送終了時刻(例えば「19:59」),番組名(例えば「アニメ「桃太郎」」),そして、複数の部分情報1,2,3,・・・からなっている。さらに、その1つの部分情報は、タグ名と対応するテキスト等の番組情報からなる。例えば、部分情報1は、「AAA」とするタグ名と「おじいさんは山に芝刈りにおばあさんは川に洗濯に行きました。」という番組情報,部分情報2は、「BBB」とするタグ名と「ももの中から元気な男の子が生まれました。」という番組情報,部分情報3は、「CCC」とするタグ名と「桃太郎は家来を連れて鬼が島に鬼退治に行きました。」という番組情報,部分情報4は、「DDD」とするタグ名と「桃太郎は鬼をやっつけて宝物をたくさん持って返りましたとさ。」という番組情報からなる。そして、これらの、電子番組情報(EPG情報)はHDDなどに事前に蓄積されている。
また、タグ情報は、複数のタグ名1,2,3,・・・からなり、放送中に放送信号とともにリアルタイムで送られてくるようになっている。
例えば、図19に示すように、番組開始から15分経過した時点で、「AAA」というタグ情報が送られ、番組開始から30分経過した時点で、さらに「BBB」というタグ情報が送られ、番組開始から45分経過した時点で、さらに「CCC」また、図は省略したが、番組開始から55分経過した時点で、さらに「DDD」というタグ情報が送られるようになっている。
【0008】
これによれば、電子番組情報に含まれる複数の情報が、例えば15分経過までのあらすじ、30分経過までのあらすじ、45分経過までのあらすじ、55分経過までのあらすじ、といったように経過時間にともなう情報になっていれば、番組放送時の経過時間にともなって異なる電子番組情報を表示することが可能となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この手法によれば、予め受信している複数の電子番組情報に加えて、番組受信時に複数の電子番組情報のうち現在表示すべき情報のタグを示す補助情報を番組と共に受信する必要があるためシステムが複雑になるといった問題がある。
例えば、前述した特許文献1であれば、タグを出力する付加情報出力部が別に必要になるため送信システムが複雑となるのに加え、それを受信するための専用の受信部が必要になるため受信システムも複雑になっていまう。
【0010】
そこで本発明は、タグ等の補助情報の受信を必要としない簡素な構成によって、ユーザーが最適な電子番組情報を経過状況に沿って得ることのできるようにすることを目的にする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために請求項1に記載の放送表示装置は、電子番組情報と映像とを含む放送を受信する受信手段と、該受信手段で受信された前記放送を前記電子番組情報と前記映像とに分離する分離手段と、該分離手段で分離された前記電子番組情報を記憶する電子番組情報記憶手段と、前記電子番組情報から表示情報を抽出する抽出手段と、前記放送を表示する表示手段と、現在時刻を計時する現在時刻計時手段と、少なくとも前記映像を前記表示手段に表示させる制御手段と、を備え、前記電子番組情報は一又は二以上の番組情報を含み、該番組情報は、複数の部分情報と番組開始時刻情報と番組終了時刻情報を含み、さらに前記部分情報は番組開始からの経過時間情報とそれに対応した本文情報を含むように構成されてなる放送表示装置であって、
前記抽出手段は、前記表示手段に表示させられている放送中の番組の番組情報に関する番組開始時刻,前記放送中の番組情報に格納された前記部分情報の番組開始からの経過時間,及び、前記現在時刻計時手段より得られる現在時刻に基づき、その部分情報に格納された本文情報を前記表示情報として抽出対象とするか否か判断し、前記制御手段は、前記抽出手段で抽出された表示情報と前記映像とを合成して前記表示手段に表示させることを特徴とする。
【0012】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の放送表示装置において、前記抽出手段は、前記表示手段に表示させられている放送中の番組の番組情報に関する番組開始時刻に、前記放送中の番組情報に格納された前記部分情報の番組開始からの経過時間を加算した加算時刻が、現在時刻を超えているか否か判断し、前記加算時刻が現在時刻を超えない条件を満たす、前記経過時間情報が格納されたすべての部分情報に格納された本文情報を、前記表示情報として抽出することを特徴とする。
【0013】
さらに、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の放送表示装置において、前記抽出手段は、前記表示手段に表示させられている放送中の番組の番組情報に関する番組開始時刻に、前記放送中の番組情報に格納された前記部分情報の番組開始からの経過時間を加算した加算時刻が、現在時刻を超えているか否か判断し、前記加算時刻が現在時刻を超えない条件を満たす、前記経過時間情報が格納されたすべての部分情報のうち、現在時刻に一番近くなる、前記経過時間情報が格納された部分情報に格納された本文情報を、前記表示情報として抽出することを特徴とする。
【0014】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の放送表示装置において、前記分離手段で分離された映像を録画する番組録画手段と、該番組録画手段で録画された映像を再生する番組再生手段と、該番組再生手段によって再生される時間を計時する再生時間計時手段と、を更に備え、
前記抽出手段は、前記番組再生手段を介して、前記表示手段に表示させられている再生中の番組の番組情報に格納された前記部分情報の番組開始からの経過時間が、再生時間を超えているか否か判断し、前記経過時間が再生時間を超えていないと、その部分情報に格納された本文情報を、前記表示情報として抽出し、前記制御手段は、前記抽出手段で抽出された表示情報と前記番組再生手段によって再生させられた映像とを合成して前記表示手段に表示させることを特徴とする。
【0015】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の放送表示装置において、前記抽出手段は、前記表示手段に表示させられている再生中の番組の番組情報について、過去に視聴があったか否かを判断し、視聴がないと判断すると、前記再生中の番組の番組情報に格納された前記部分情報の番組開始からの経過時間が、再生時間を超えているか否か判断し、前記経過時間が再生時間を超えていないと、その部分情報に格納された本文情報を、前記表示情報として抽出するが、視聴があると判断すると、前記再生中の番組の番組情報に格納されたすべての部分情報に格納された本文情報を、前記表示情報として抽出することを特徴とする。
【0016】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のうちいずれか一つに記載のに放送表示装置において、ユーザーが前記電子番組情報を利用するか否かを選択するユーザー選択情報入力手段を更に備え、前記抽出手段は、前記ユーザー選択情報入力手段を介して、前記電子番組情報を利用することが選択された場合のみ、前記抽出の処理を行うことを特徴とする。
【0017】
また、請求項7に記載の放送表示方法は、放送を表示する放送表示装置の放送表示方法であって、一又は二以上の番組情報を含み、該番組情報は、複数の部分情報と番組開始時刻情報と番組終了時刻情報を含み、さらに前記部分情報は番組開始からの経過時間情報とそれに対応した本文情報を含むように構成されてなる電子番組情報と、及び、映像とを含む放送を受信するステップと、前記受信された前記放送を前記電子番組情報と前記映像とに分離するステップと、前記分離された前記電子番組情報を記憶するステップと、表示させられている放送中の番組の番組情報の番組開始時刻に、前記放送中の番組情報に格納された前記部分情報の番組開始からの経過時間を加算した加算時刻が、現在時刻を超えているか否か判断し、前記加算時刻が現在時刻を超えていないと、その部分情報に格納された本文情報を、表示情報として抽出するステップと、前記抽出された表示情報と前記映像とを合成して表示させるステップと、を備えることを特徴とする。
【0018】
また、請求項8に記載のコンピュータプログラムは、放送を表示する放送表示装置に、一又は二以上の番組情報を含み、該番組情報は、複数の部分情報と番組開始時刻情報と番組終了時刻情報を含み、さらに前記部分情報は番組開始からの経過時間情報とそれに対応した本文情報を含むように構成されてなる電子番組情報と、及び、映像とを含む放送を受信するステップと、前記受信された前記放送を前記電子番組情報と前記映像とに分離するステップと、前記分離された前記電子番組情報を記憶するステップと、表示させられている放送中の番組の番組情報の番組開始時刻に、前記放送中の番組情報に格納された前記部分情報の番組開始からの経過時間を加算した加算時刻が、現在時刻を超えているか否か判断し、前記加算時刻が現在時刻を超えていないと、その部分情報に格納された本文情報を、表示情報として抽出するステップと、前記抽出された表示情報と前記映像とを合成して表示させるステップと、を実行させることを特徴とする。
【0019】
また、請求項9に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、請求項8に記載のコンピュータプログラムを記録したことを特徴とする。
【0020】
本発明の請求項1に記載の放送表示装置によれば、送信される電子番組情報は一又は二以上の番組情報を含み、番組情報は、複数の部分情報と番組開始時刻情報と番組終了時刻情報を含み、さらに部分情報は番組開始からの経過時間情報とそれに対応した本文情報を含むように構成されてなり、抽出手段は、表示手段に表示させられている放送中の番組の番組情報に関する番組開始時刻,部分情報の番組開始からの経過時間,及び、現在時刻に基づき、その部分情報に格納された本文情報を表示情報として抽出対象とするか否か判断し、制御手段は、抽出された表示情報と映像とを合成して表示手段に表示させるので、1つの番組に対して時間経過をともなう複数の部分情報の本文情報が含まれる電子番組情報を受信することによって、ユーザーは時間経過状況に適した情報、つまり、番組途中で視聴し始めた場合にそれまでのあらすじを知ることができる。
しかも、従来例で示したような、時間経過を判断するためにタグ等の補助情報の受信を必要としないため、受信システムが特に複雑化することなく、装置全体の構成の簡素化が図られる。
なお、抽出手段と制御手段とは、例えば1つのCPU等によって処理を行うようにしてもよく、CPU等を抽出手段と制御手段にそれぞれ設けるようにしてもよい。
【0021】
特に請求項2に記載の放送表示装置によれば、抽出手段は、加算時刻が、現在時刻を超えているか否か判断し、加算時刻が現在時刻を超えない条件を満たす、経過時間情報が格納されたすべての部分情報に格納された本文情報を累積して、表示情報として抽出するので、番組がストーリー性又は連続性を有するもの、例えば、ドラマ、映画、といった場合に有効であり、また請求項3に記載の放送表示装置によれば、抽出手段は、同様に、加算時刻が、現在時刻を超えているか否か判断し、加算時刻が現在時刻を超えない条件を満たす、経過時間情報が格納されたすべての部分情報のうち、現在時刻に一番近くなる、経過時間情報が格納された部分情報に格納された本文情報だけを、表示情報として抽出するので、1つの番組がストーリー性又は連続性を有しない複数のコーナーを有するものに関する場合、例えば、1つのニュース番組が、トップニュース,今日の特集,スポーツニュース,お天気コーナー等、複数のコーナーを有する場合や、バラエティ番組が複数のコーナーを有する場合等に、それらコーナーに対応する個別情報だけを抽出する場合に有効である。
【0022】
また請求項4に記載の放送表示装置によれば、録画番組を再生する場合も、請求項1乃至3に示した如く、リアルタイムに放送を視聴する場合と同様に、ユーザーは録画番組を再生する時間の経過状況に適した情報、つまり、録画番組の再生途中で視聴し始めた場合にそれまでのあらすじを知ることができる。
【0023】
また請求項5に記載の放送表示装置によれば、1度視聴した番組に対してはすべての部分情報に格納された本文情報を映像とともに表示するようにしたので、録画番組を再生するときに、部分情報の本文情報を表示手段に表示可能にするといったリアルタイム扱いにする番組を未視聴の番組に限定することができる。つまり、1度視聴した録画番組についてはユーザーはそのあらすじを把握しているので、すべてのあらすじをユーザーに知らせても興ざめ等することはない。
【0024】
また請求項6に記載の放送表示装置によれば、ユーザー選択情報入力手段を介して、電子番組情報を利用することが選択された場合のみ、抽出の処理を行うようにしたので、あらすじは全て見たい等、ユーザーの要望に的確に答えることができる。
【0025】
また請求項7に記載の放送表示方法,請求項8に記載のコンピュータプログラム,請求項9に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体によれば、1つの番組に対して時間経過をともなう複数の部分情報の本文情報が含まれる電子番組情報を受信することによって、ユーザーは時間経過状況に適した情報、つまり、番組途中で視聴し始めた場合にそれまでのあらすじを知ることができる。
しかも、従来例で示したような、時間経過を判断するためにタグ等の補助情報の受信を必要としないため、受信システムが特に複雑化することはない。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1〜図5を参照して本発明の第1の実施の形態における放送表示装置およびその表示方法について説明する。
実施の形態1に記載の放送表示装置は、図1の電気的構成概要に示すように、放送局(図示しない)から送信される映像と音声からなる放送をアンテナを介して受信し処理を施した後、テレビ100にその放送を表示するもので、それに加えて、電子番組情報(EPG情報)についても受信可能で、受信した電子番組情報を映像とともにテレビ100に表示することができる。
【0027】
より詳細には、この放送表示装置は、表示手段としてのテレビ100と、送信される映像と音声とそして電子番組情報(EPG情報)からなる放送をアンテナを介して受信するチューナー101と、チューナー101で受信された放送を映像信号103と電子番組情報(EPG情報)104とに分離する分離手段102と、制御プログラム等が記憶されたROM105と、前記分離手段102で分離された電子番組情報104を記憶するEPG記憶手段120が格納されたRAM106と、装置全体の制御をつかさどりテレビ100に映像を表示させるCPU107と、現在時刻を計時する時計108と、抽出条件入力手段121と、抽出条件入力手段121から入力された抽出条件に従って、電子番組情報104から表示情報123を抽出する抽出手段122と、テレビ100のメニュー表示等を文字や図面で画面上に表示する機能を有するOSD(On Screen Display)表示手段109と、抽出手段122で抽出された表示情報123と映像より合成画像を作成するオーバーレイ手段110を備えている。また、リモコン130を介してユーザー入力手段131を制御できるようになっている。電子番組情報を映像とともにテレビ100に表示するか否かを、このユーザーがこのリモコン130を使用して選択できるようになっている。また、自動的に電子番組情報を映像とともにテレビ100に表示するようにすることもできる。
【0028】
映像とともに送信される電子番組情報(EPG情報)は、図2,図3に示すように、複数(一つの場合でもよい)の番組情報1,2,3,・・・を含み、その1つの番組情報は、放送局の名前(例えば「HNK」),その番組の放送開始時刻(例えば「19:00」),放送終了時刻(例えば「19:59」),番組名(例えば「アニメ「桃太郎」」),そして、複数の部分情報1,2,3,・・・を含んでいる。さらに、その1つの部分情報は、番組開始時刻からの経過時間(オフセット)を示す時刻オフセット情報とそれに対応するテキスト等の番組情報(本文情報)からなる。
例えば、部分情報1は、「0:15」とする時刻オフセット情報(番組開始時刻から15分が経過したことを示している)と「おじいさんは山に芝刈りにおばあさんは川に洗濯に行きました。」という番組情報(本文情報),部分情報2は、「0:30」とする時刻オフセット情報と「ももの中から元気な男の子が生まれました。」という番組情報,部分情報3は、「0:45」とする時刻オフセット情報と「桃太郎は家来を連れて鬼が島に鬼退治に行きました。」という番組情報,部分情報4は、「0:55」とする時刻オフセット情報と「桃太郎は鬼をやっつけて宝物をたくさん持って返りましたとさ。」という番組情報からなる。
【0029】
次に、抽出手段122が表示情報123を抽出する処理を、図4,図5のフローチャートによって説明する。なお、入力される抽出条件は、番組開始時刻,時刻オフセット情報,現在時刻,及びこれらの関係からなる。また、抽出手段122には、CPU(図示しない)が備わっているが、この役割をCPU107に兼務させることもできる。
図4に示すように、抽出手段122が処理を開始すると、現在、テレビ100で放送されている番組のチャンネル,現在時刻,電子番組情報(EPG情報)が入力される。なお、ここでは時刻オフセット情報の値は昇順に入力(セット)されるようになっている。
先ず、検索対象として、先頭の番組情報を入力する(ステップ1「以下、ステップという語を省略する。」)。図3のデータを参考にすれば、番組情報1が検索対象に入力される。次に、現在のテレビチャンネルが検索対象番組のチャンネルか否かを判断し(2)、検索対象番組のチャンネルであれば、現在時刻がその検索対象番組の放送時間内(例えば、番組情報1の場合は、19:00〜19:59)であるか判断し(3)、放送時間内であれば、表示情報を選択する処理を行う(4)。現在のテレビチャンネルが検索対象番組のチャンネルでないか、あるいは、現在のチャンネルが検索対象番組のチャンネルであっても現在時刻がその検索対象番組の放送時間内でなれば、最後の番組情報になるまで、次の番組情報(番組情報2,3,・・・)を検索対象とし(5,6)、ステップ2に戻る。そして、最後の番組情報まで、検索対象に入れ、それでも、ステップ2及びステップ3の内容を満足していない場合には、表示情報に「なし」の表示を入力して(7)、処理を終了する。この場合には、「なし」という表示がされた表示情報が出力される。
【0030】
次に、表示情報選択(4)の処理は、図5に示すように、処理が開始されると、フラグFに0をセットし、検索対象に、先頭の部分情報を入力する(41)。図3のデータを参考にすれば、「0:15」という時刻オフセット情報と「おじいさんは山に芝刈りにおばあさんは川に洗濯に行きました。」という番組情報(本文情報)からなる部分情報1が入力される。そして、番組開始時刻(番組情報1の場合は、「19:00」)に部分情報の時刻オフセット情報(部分情報1の場合は、「0:15」)を加算した加算時刻(この場合は、「19:15」)と、現在時刻とを比較する(42)。
【0031】
そして、加算時刻が現在時刻を超えていなければ、その事実(ステップ42でYES 加算時刻が現在時刻を超えていないという事実)が少なくとも1回以上あったことを示す、フラグFに1をセットし(43)、最後の部分情報になるまで、次の部分情報(部分情報2,3,4)を検索対象とし(44,45)、ステップ42に戻る。そして、最後の番組情報まで、検索対象に入れ、それでも、ステップ42の内容を満足する場合には、検索対象以前のすべての部分情報を表示情報として入力して(46)、処理を終了する。例えば、図3に示す番組情報1の場合、現在時刻が19:55〜19:59までの場合には、部分情報1,2,3,4に関する加算時刻が、それぞれ、19:15,19:30,19:45,19:55であり、これらは、現在時刻を超えてないため、部分情報1,2,3,4のすべての番組情報(本文情報)が表示情報として入力される。すなわち、テレビ100には、現在、放送中の番組の映像とともに、「おじいさんは山に芝刈りにおばあさんは川に洗濯に行きました。」という部分情報1に関する番組情報(本文情報),「ももの中から元気な男の子が生まれました。」という部分情報2に関する番組情報(本文情報),「桃太郎は家来を連れて鬼が島に鬼退治に行きました。」という部分情報3に関する番組情報(本文情報),「桃太郎は鬼をやっつけて宝物をたくさん持って返りましたとさ。」という部分情報4に関する番組情報(本文情報)のすべてが累積された状態、すなわち、「おじいさんは山に芝刈りにおばあさんは川に洗濯に行きました。ももの中から元気な男の子が生まれました。桃太郎は家来を連れて鬼が島に鬼退治に行きました。桃太郎は鬼をやっつけて宝物をたくさん持って返りましたとさ。」という状態で表示される。
【0032】
一方、ステップ42が、加算時刻が現在時刻を超えると、抽出手段122は、フラグFの状態が1であるか判断し(47)、フラグFが1であると、現在、検索対象のレジスタに入力されているものより、一つ前の検索対象以前のすべての部分情報を表示情報として入力して(48)、処理を終了する。例えば、図3に示す番組情報1の場合、現在時刻が19:40であるとすると、部分情報1,2,に関する加算時刻は、19:15,19:30で現在時刻(19:40)を超えていないが、次の部分情報3の場合は、その加算時刻が19:45で、現在時刻を超えるため、現在、検索対象のレジスタに入力されているもの(部分情報3)より、一つ前の検索対象(部分情報2)以前のすべての部分情報、すなわち、「おじいさんは山に芝刈りにおばあさんは川に洗濯に行きました。」という部分情報1に関する番組情報(本文情報)と,「ももの中から元気な男の子が生まれました。」という部分情報2に関する番組情報(本文情報)とが、「おじいさんは山に芝刈りにおばあさんは川に洗濯に行きました。ももの中から元気な男の子が生まれました。」という状態で表示情報として入力される。
【0033】
また、ステップ47でフラグFが0の場合、すなわち、加算時刻が現在時刻を超えない場合が一度もない場合には、表示情報に「なし」の表示を入力して(49)、処理を終了する。この場合には、「なし」という表示がされた表示情報が出力される。例えば、図3に示す番組情報1の場合、現在時刻が19:00〜19:15未満であるとすると、部分情報1に関する加算時刻は、19:15で現在時刻を超えるため、表示情報に「なし」の表示が入力され,部分情報は何も表示情報として選択されない。
【0034】
これによれば、1つの番組に対して時間経過をともなう複数の番組情報(本文情報)が含まれる電子番組情報を受信することによって、ユーザーは時間経過状況に適した情報、つまり、番組途中で視聴し始めた場合にそれまでのあらすじを知ることができる。本実施形態の場合は、15分経過,30分経過,45分経過,55分経過の4種類の番組情報が含まれる電子番組情報を受信するようにしたが、その時間や時間間隔はこれに限定されるものではなく、また0分経過の番組情報が含まれる電子番組情報を受信するようにしてもよい。
しかも、時間経過を判断するためにタグ等の補助情報の受信を必要としないため、受信システムが特に複雑化することなく、装置全体の構成の簡素化が図られる。つまり、送信側が、図16に示すように、電子番組情報のフォーマットとして、時刻オフセット情報と本文情報を一体にしたもの(部分情報)を送信するようにするだけで、その後の処理は受信側で特にシステムを複雑化することなく行うことができる。
【0035】
(実施の形態2)
次に図6〜図8を参照して本発明の第2の実施の形態における放送表示装置およびその表示方法について説明する。なお、第1の実施の形態と同一の部分には同一符号を付しその説明を省略する。
上述した実施の形態1に記載の放送表示装置およびその表示方法では、番組がストーリー性又は連続性を有するものに関する場合に有効で、現在時刻を超えないあらすじを部分情報として累積してすべて映像とともにテレビ100に表示するようにしたものであったが、この実施の形態2に記載の放送表示およびその表示方法は、実施の形態1に記載の放送表示装置およびその表示方法に加えて、1つの番組がストーリー性又は連続性を有しない複数のコーナーを有するものに関する場合、例えば、図7に示すように、「ニュース19」という番組名の中に、「トップニュース」,「今日の特集」,「スポーツニュース」,「お天気コーナー」という4つのコーナーを有するものに関する場合、それらコーナーに対応する個別情報だけを部分情報として映像とともにテレビ100に表示することが可能なようにしたものである。なお、電気的構成概要は、図1と同一であるので、その説明を省略する。
【0036】
図6,図7に示すように、1つの番組情報は、放送局の名前(例えば「HNK」),その番組の放送開始時刻(例えば「19:00」),放送終了時刻(例えば「19:59」),番組名(例えば「ニュース19」」),そして、複数の部分情報1,2,3,・・・を含んでいる。そして、さらに、電子番組情報(EPG情報)の種別を示す情報、例えば、部分情報を個別情報とする場合には、「0」が入力され、部分情報を第1の実施の形態のように、部分情報を累積情報とする場合には、「1」が入力されるようになっている。
【0037】
図7に示すものは、電子番組情報(EPG情報)の種別として部分情報を個別情報とする、「0」が入力された場合を示している。
このとき、1つの部分情報は、番組開始時刻からの経過時間(オフセット)を示す時刻オフセット情報とそれに対応するテキスト等の番組情報(本文情報)からなり、個別情報を表示する。
例えば、部分情報1は、「0:00」とする時刻オフセット情報(番組開始時刻から00分が経過したことを示している)と「トップニュース」に関する番組情報(本文情報),部分情報2は、「0:15」とする時刻オフセット情報と「今日の特集」に関する番組情報,部分情報3は、「0:30」とする時刻オフセット情報と「スポーツニュース」に関する番組情報,そして部分情報4は、「0:45」とする時刻オフセット情報と「お天気コーナー」に関する番組情報からなる。
【0038】
次に、抽出手段122が表示情報123を抽出する処理は、第1の実施の形態で示した図4の場合と同一である。また、その表示情報選択(4)の処理については、第1の実施の形態に関し図5に示したものと、若干相違するので、図8を参照して図5の場合と相違する部分について説明する。なお、図5の場合と同一処理をする箇所には同一符号を付した。
第1の実施の形態の場合と比較して、図5で示したステップ46の処理にかえて、図8ではステップ51〜53の処理を設け、図5のステップ48の処理にかえて、図8ではステップ54〜56を設けたところが相違する。
【0039】
すなわち、ステップ44で検索対象が最後の部分情報までいくと、抽出手段122は、電子番組情報(EPG情報)の種別は累積情報であるか否か(個別情報であるか)を判断する(51)。そして、種別が累積情報であると、第1の実施の形態の図5のステップ46と同様に、検索対象以前のすべての部分情報を表示情報として入力して(52)、処理を終了する。
一方、ステップ51における種別が個別情報であると、抽出手段122は、検索対象の部分情報、すなわち、最後の部分情報を表示情報として入力して(53)、処理を終了する。例えば、図7に示す番組情報1の場合、現在時刻が19:45〜19:59までの場合には、部分情報1,2,3,4に関する加算時刻が、それぞれ、19:00,19:15,19:30,19:45であり、これらは、現在時刻を超えてないため、最後の部分情報である部分情報4の番組情報(本文情報)が表示情報として入力される。すなわち、テレビ100には、現在、放送中の番組の映像とともに、「お天気コーナー」に関する部分情報4に対応した番組情報(本文情報)だけが個別に表示される。
【0040】
また、ステップ47でフラグFが1であると、抽出手段122は、電子番組情報(EPG情報)の種別は累積情報であるか否か(個別情報であるか)を判断する(54)。そして、種別が累積情報であると、第1の実施の形態の図5のステップ48と同様に、現在、検索対象のレジスタに入力されているものより、一つ前の検索対象以前のすべての部分情報を表示情報として入力して(55)、処理を終了する。
一方、ステップ54における種別が個別情報であると、抽出手段122は、現在、検索対象のレジスタに入力されているものより、一つ前の検索対象の部分情報を表示情報として入力して(56)、処理を終了する。例えば、図7に示す番組情報1の場合、現在時刻が19:30〜19:45であるとすると、部分情報1,2,3に関する加算時刻は、19:00,19:15,19:30で現在時刻(19:40)を超えていないが、次の部分情報4の場合は、その加算時刻が19:45で、現在時刻を超えるため、現在、検索対象のレジスタに入力されているもの(部分情報4)より、一つ前の検索対象(部分情報3)の部分情報、すなわち、「スポーツニュース」に関する部分情報3に対応した番組情報(本文情報)だけが個別に表示される。
【0041】
これにより、現在時刻が19:00〜19:15であれば、「トップニュース」に関する部分情報1に対応した番組情報(本文情報)だけが個別に表示され、現在時刻が19:15〜19:30であれば、「今日の特集」に関する部分情報2に対応した番組情報(本文情報)だけが個別に表示され、現在時刻が19:30〜19:45であれば、「スポーツニュース」に関する部分情報3に対応した番組情報(本文情報)だけが個別に表示され、現在時刻が19:45〜19:59であれば、「お天気コーナー」に関する部分情報4に対応した番組情報(本文情報)だけが個別に表示されるようになっている。
【0042】
このように実施の形態2では、電子番組情報(EPG情報)の種別を判断し、累積情報にも個別情報にも対応できるようにしたので、累積情報であれば、実施の形態1の効果が得られ、個別情報であれば、実施の形態2個有の効果が得られる。
【0043】
(実施の形態3)
次に図9〜図12を参照して本発明の第3の実施の形態における放送表示装置およびその表示方法について説明する。なお、第1の実施の形態と同一の部分には同一符号を付しその説明を省略する。
上述した実施の形態1に記載の放送表示装置およびその表示方法では、リアルタイムに放送されている番組の映像とともに電子番組情報(EPG情報)をテレビ100に表示可能にするものであったが、この実施の形態3に記載の放送表示およびその表示方法は、録画番組の再生中に電子番組情報(EPG情報)をテレビ100に表示可能にするものである。なお、電気的構成概要は、図9に示すようなもので、第1の実施の形態の図1とは、分離手段102によって分離された映像信号103を録画する手段として機能するエンコーダ104と、番組を再生しその信号をオーバーレイ手段110に入力する手段として機能するデコーダ105と、そして、録画番組を記憶するディスク装置150とを付加した点が相違する。また、番組情報として図10に示すように、録画ファイル名が付加された点が第1の実施の形態の図2とは相違する。
【0044】
次に、抽出手段122が表示情報123を抽出する処理は、第1の実施の形態で示した図4の場合のステップ2,3の処理にかえて、図11ではステップ10を設けたところと、入力情報として現在の再生ファイル名と再生位置(時間)を入力したところが相違する。すなわち、ステップ10では、抽出手段122は、検索対象の番組の録画ファイル名が、現在の再生ファイル名と等しいか否かを判断し、等しければ、第1の実施の形態の場合と同様にステップ4以下の処理に、等しくなければ、第1の実施の形態の場合と同様にステップ5以下の処理を行うようにしたものである。
【0045】
そして、表示情報選択(4)の処理については、第1の実施の形態で示した図5の場合のステップ42にかえて、図12ではステップ20を設けたところが相違する。すなわち、ステップ20では、部分情報の時刻オフセット情報と再生位置(時間)とを比較したものであり、部分情報の時刻オフセット情報が再生位置(時間)を超えない場合には、第1の実施の形態の場合と同様にステップ43以下の処理を行い、部分情報の時刻オフセット情報が再生位置(時間)を超える場合には、第1の実施の形態の場合と同様にステップ47以下の処理を行うようにしたものである。
【0046】
これによれば、録画番組を再生する場合も、リアルタイムに放送を視聴する場合のように、ユーザーは録画番組を再生する時間の経過状況に適した情報、つまり、録画番組の再生途中で視聴し始めた場合にそれまでのあらすじを知ることができる。
【0047】
なお、図13,図14に示すように、番組情報として、ユーザーが録画番組を既に視聴したか否かを示す情報フラグ、例えば、「0」の場合は未視聴、「1」の場合は視聴(済み)とする情報を付加し、表示情報選択(4)の処理として、ステップ41の前処理として、番組は未視聴か否かを判断する処理(30)を設け、未視聴の場合には、図12の場合と同様にステップ41以下の処理を行うようにし、ステップ30で視聴済みの場合には、すべての部分情報に関する番組情報(本文情報)を表示情報として表示する(31)ようにしてもよい。ここで、「視聴済み」とは、録画済みコンテンツの一部を視聴した(アクセスした)、または全てを視聴したこと以外にも、リアルタイムで放送を視聴している場合も含まれ得ることを意味する。なお、録画番組を既に視聴したか否かについての情報は、ユーザーが、リモコン130を使用して、あるいは直接、入力するようにしてもよい。
これによれば、録画番組を再生するときに、電子番組情報(EPG情報)をテレビ100に表示可能にするといったリアルタイム扱いにする番組を未視聴の番組に限定することができる。
【0048】
なお、本発明の実施の形態1乃至3では、加算時刻(番組開始時刻+部分情報の時刻オフセット時間)と現在時刻を比較し、あるいは、部分情報の時刻オフセット時間と再生時間を比較し、一定の条件を満たす場合に、映像とともに部分情報に関する番組情報(本文情報)をテレビ100に表示するようにしたが、図15に示すように、ユーザーのリモコン130,あるいは直接のキー入力による場合だけに、部分情報に関する番組情報(本文情報)をテレビ100に表示するようにしたり、あるいは、表示している部分情報に関する番組情報(本文情報)の前の部分情報に関する番組情報(本文情報)、又は、表示している部分情報に関する番組情報(本文情報)の後の部分情報に関する番組情報(本文情報)を、キー入力だけで表示可能にすることもできる。
これによれば、あらすじは全て見たい等、ユーザーの要望に的確に答えることができる。
【0049】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、1つの番組に対して時間経過をともなう複数の部分情報の本文情報が含まれる電子番組情報を受信することによって、ユーザーは時間経過状況に適した情報、つまり、番組途中で視聴し始めた場合にそれまでのあらすじを知ることができる。
しかも、従来例で示したような、時間経過を判断するためにタグ等の補助情報の受信を必要としないため、受信システムが特に複雑化することなく、装置全体の構成の簡素化が図られる。
【0050】
また、加算時刻が現在時刻を超えない条件を満たす、経過時間情報が格納されたすべての部分情報に格納された本文情報を累積して、表示情報として抽出することにより、番組がストーリー性又は連続性を有するものに関する場合に有効となる。また、加算時刻が現在時刻を超えない条件を満たす、経過時間情報が格納されたすべての部分情報のうち、現在時刻に一番近くなる、経過時間情報が格納された部分情報に格納された本文情報だけを個別に、表示情報として抽出することにより、1つの番組がストーリー性又は連続性を有しない複数のコーナーを有するものに関する場合に有効となる。
【0051】
さらに本発明によれば、録画番組を再生する場合も、リアルタイムに放送を視聴する場合と同様に、ユーザーは録画番組を再生する時間の経過状況に適した情報、つまり、録画番組の再生途中で視聴し始めた場合にそれまでのあらすじを知ることができる。
【0052】
また本発明によれば、1度視聴した番組に対してはすべての部分情報に格納された本文情報を映像とともに表示することができるので、録画番組を再生するときに、部分情報の本文情報を表示手段に表示可能にするといったリアルタイム扱いにする番組を未視聴の番組に限定することができる。
【0053】
また本発明によれば、ユーザー選択情報入力手段を介して、電子番組情報を利用することが選択された場合のみ、抽出の処理を行うようにしたので、ユーザーの要望に的確に答えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る発明の電気的構成概要を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る発明のデータ構造を示すブロック図である。
【図3】図2に示すデータ構造の具体例を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る発明の抽出手段による抽出処理を示すフローチャートである。
【図5】図4に示す表示情報選択の処理を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る発明のデータ構造を示すブロック図である。
【図7】図6に示すデータ構造の具体例を示すブロック図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る発明の表示情報選択の処理を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係る発明の電気的構成概要を示すブロック図である。
【図10】本発明の第3の実施の形態に係る発明のデータ構造を示すブロック図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態に係る発明の抽出手段による抽出処理を示すフローチャートである。
【図12】図11に示す表示情報選択の処理を示すフローチャートである。
【図13】本発明の第3の実施の形態に係る発明の別のデータ構造を示すブロック図である。
【図14】図13に示すデータ構造に対応した表示情報選択の処理を示すフローチャートである。
【図15】本発明の実施の形態に係る発明の他の操作についての処理を示すフローチャートである。
【図16】電子番組情報(EPG情報)の表示について、従来の場合と本発明の実施の形態に係る発明の場合とを比較して示したタイミングチャートである。
【図17】従来例に係る発明のデータ構造を示すブロック図である。
【図18】図17に示すデータ構造の具体例を示すブロック図である。
【図19】図17,図18に示すタグ情報の付加を経時的に示したブロック図である。
【符号の説明】
100 テレビ(表示手段)
101 チューナー(受信手段)
102 分離手段
105 ROM
106 RAM
107 CPU(制御手段)
108 時計(現在時刻計時手段,再生時間計時手段)
120 EPG記憶手段(電子番組情報記憶手段)
122 抽出手段
123 表示情報
130 リモコン(ユーザー選択情報入力手段)
141 エンコーダ(番組録画手段)
142 デコーダ(番組再生手段)
150 ディスク装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、送信される電子番組情報(EPG情報)と映像とを含む放送を表示する放送表示装置、その放送表示装置の放送表示方法,コンピュータプログラム、並びにコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、テレビ放送の付加的情報として、番組表や放送内容のプログラムを、電波を通して送信し、チューナーで受信した後、映像とともに表示するシステム(EPG)が知られている。
それらの電子番組情報(EPG情報)は、図16で示すように、従来、1つの番組に対して、1パターンの情報が提供されるものであったため、電子番組情報には番組の途中までのあらすじ等を含む場合が多かった。
【0003】
しかし、例えば開始から終了まで2時間の番組を1時間経過したところ(図16の現在位置)から見始めた場合、ユーザーがそれ以前のあらすじを知りたいと思っても、提供される電子番組情報に、1時間経過するまでのあらすじがすべて含まれているとは限らないので、それまでの経過を知ることができないことがあった。
また、ユーザーが先に知りたくないあらすじ、例えばストーリの結末など、「起承転結」の「起承」部分を視聴しているときに、「転」,「転結」,「結」のあらすじが表示されてしまうのはユーザーにとって興ざめするところである。
【0004】
これに対して、予め1つの番組に対して複数の電子番組情報が提供されるものが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−292424号公報
【0006】
このように、予め1つの番組に対して複数の電子番組情報が提供されるものによれば、複数の電子番組情報のそれぞれがタグ(特許文献1の中ではシーン識別子として表されている)を持ち、番組受信時に複数の電子番組情報のうち現在表示すべき情報のタグを示す補助情報を番組と共に受信する手法を採用している。
【0007】
より具体的に一例をあげて説明すれば、図17,図18に示すように、電子番組情報(EPG情報)は、複数の番組情報1,2,3,・・・からなり、その1つの番組情報は、放送局の名前(例えば「HNK」),その番組の放送開始時刻(例えば「19:00」),放送終了時刻(例えば「19:59」),番組名(例えば「アニメ「桃太郎」」),そして、複数の部分情報1,2,3,・・・からなっている。さらに、その1つの部分情報は、タグ名と対応するテキスト等の番組情報からなる。例えば、部分情報1は、「AAA」とするタグ名と「おじいさんは山に芝刈りにおばあさんは川に洗濯に行きました。」という番組情報,部分情報2は、「BBB」とするタグ名と「ももの中から元気な男の子が生まれました。」という番組情報,部分情報3は、「CCC」とするタグ名と「桃太郎は家来を連れて鬼が島に鬼退治に行きました。」という番組情報,部分情報4は、「DDD」とするタグ名と「桃太郎は鬼をやっつけて宝物をたくさん持って返りましたとさ。」という番組情報からなる。そして、これらの、電子番組情報(EPG情報)はHDDなどに事前に蓄積されている。
また、タグ情報は、複数のタグ名1,2,3,・・・からなり、放送中に放送信号とともにリアルタイムで送られてくるようになっている。
例えば、図19に示すように、番組開始から15分経過した時点で、「AAA」というタグ情報が送られ、番組開始から30分経過した時点で、さらに「BBB」というタグ情報が送られ、番組開始から45分経過した時点で、さらに「CCC」また、図は省略したが、番組開始から55分経過した時点で、さらに「DDD」というタグ情報が送られるようになっている。
【0008】
これによれば、電子番組情報に含まれる複数の情報が、例えば15分経過までのあらすじ、30分経過までのあらすじ、45分経過までのあらすじ、55分経過までのあらすじ、といったように経過時間にともなう情報になっていれば、番組放送時の経過時間にともなって異なる電子番組情報を表示することが可能となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この手法によれば、予め受信している複数の電子番組情報に加えて、番組受信時に複数の電子番組情報のうち現在表示すべき情報のタグを示す補助情報を番組と共に受信する必要があるためシステムが複雑になるといった問題がある。
例えば、前述した特許文献1であれば、タグを出力する付加情報出力部が別に必要になるため送信システムが複雑となるのに加え、それを受信するための専用の受信部が必要になるため受信システムも複雑になっていまう。
【0010】
そこで本発明は、タグ等の補助情報の受信を必要としない簡素な構成によって、ユーザーが最適な電子番組情報を経過状況に沿って得ることのできるようにすることを目的にする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために請求項1に記載の放送表示装置は、電子番組情報と映像とを含む放送を受信する受信手段と、該受信手段で受信された前記放送を前記電子番組情報と前記映像とに分離する分離手段と、該分離手段で分離された前記電子番組情報を記憶する電子番組情報記憶手段と、前記電子番組情報から表示情報を抽出する抽出手段と、前記放送を表示する表示手段と、現在時刻を計時する現在時刻計時手段と、少なくとも前記映像を前記表示手段に表示させる制御手段と、を備え、前記電子番組情報は一又は二以上の番組情報を含み、該番組情報は、複数の部分情報と番組開始時刻情報と番組終了時刻情報を含み、さらに前記部分情報は番組開始からの経過時間情報とそれに対応した本文情報を含むように構成されてなる放送表示装置であって、
前記抽出手段は、前記表示手段に表示させられている放送中の番組の番組情報に関する番組開始時刻,前記放送中の番組情報に格納された前記部分情報の番組開始からの経過時間,及び、前記現在時刻計時手段より得られる現在時刻に基づき、その部分情報に格納された本文情報を前記表示情報として抽出対象とするか否か判断し、前記制御手段は、前記抽出手段で抽出された表示情報と前記映像とを合成して前記表示手段に表示させることを特徴とする。
【0012】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の放送表示装置において、前記抽出手段は、前記表示手段に表示させられている放送中の番組の番組情報に関する番組開始時刻に、前記放送中の番組情報に格納された前記部分情報の番組開始からの経過時間を加算した加算時刻が、現在時刻を超えているか否か判断し、前記加算時刻が現在時刻を超えない条件を満たす、前記経過時間情報が格納されたすべての部分情報に格納された本文情報を、前記表示情報として抽出することを特徴とする。
【0013】
さらに、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の放送表示装置において、前記抽出手段は、前記表示手段に表示させられている放送中の番組の番組情報に関する番組開始時刻に、前記放送中の番組情報に格納された前記部分情報の番組開始からの経過時間を加算した加算時刻が、現在時刻を超えているか否か判断し、前記加算時刻が現在時刻を超えない条件を満たす、前記経過時間情報が格納されたすべての部分情報のうち、現在時刻に一番近くなる、前記経過時間情報が格納された部分情報に格納された本文情報を、前記表示情報として抽出することを特徴とする。
【0014】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の放送表示装置において、前記分離手段で分離された映像を録画する番組録画手段と、該番組録画手段で録画された映像を再生する番組再生手段と、該番組再生手段によって再生される時間を計時する再生時間計時手段と、を更に備え、
前記抽出手段は、前記番組再生手段を介して、前記表示手段に表示させられている再生中の番組の番組情報に格納された前記部分情報の番組開始からの経過時間が、再生時間を超えているか否か判断し、前記経過時間が再生時間を超えていないと、その部分情報に格納された本文情報を、前記表示情報として抽出し、前記制御手段は、前記抽出手段で抽出された表示情報と前記番組再生手段によって再生させられた映像とを合成して前記表示手段に表示させることを特徴とする。
【0015】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の放送表示装置において、前記抽出手段は、前記表示手段に表示させられている再生中の番組の番組情報について、過去に視聴があったか否かを判断し、視聴がないと判断すると、前記再生中の番組の番組情報に格納された前記部分情報の番組開始からの経過時間が、再生時間を超えているか否か判断し、前記経過時間が再生時間を超えていないと、その部分情報に格納された本文情報を、前記表示情報として抽出するが、視聴があると判断すると、前記再生中の番組の番組情報に格納されたすべての部分情報に格納された本文情報を、前記表示情報として抽出することを特徴とする。
【0016】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のうちいずれか一つに記載のに放送表示装置において、ユーザーが前記電子番組情報を利用するか否かを選択するユーザー選択情報入力手段を更に備え、前記抽出手段は、前記ユーザー選択情報入力手段を介して、前記電子番組情報を利用することが選択された場合のみ、前記抽出の処理を行うことを特徴とする。
【0017】
また、請求項7に記載の放送表示方法は、放送を表示する放送表示装置の放送表示方法であって、一又は二以上の番組情報を含み、該番組情報は、複数の部分情報と番組開始時刻情報と番組終了時刻情報を含み、さらに前記部分情報は番組開始からの経過時間情報とそれに対応した本文情報を含むように構成されてなる電子番組情報と、及び、映像とを含む放送を受信するステップと、前記受信された前記放送を前記電子番組情報と前記映像とに分離するステップと、前記分離された前記電子番組情報を記憶するステップと、表示させられている放送中の番組の番組情報の番組開始時刻に、前記放送中の番組情報に格納された前記部分情報の番組開始からの経過時間を加算した加算時刻が、現在時刻を超えているか否か判断し、前記加算時刻が現在時刻を超えていないと、その部分情報に格納された本文情報を、表示情報として抽出するステップと、前記抽出された表示情報と前記映像とを合成して表示させるステップと、を備えることを特徴とする。
【0018】
また、請求項8に記載のコンピュータプログラムは、放送を表示する放送表示装置に、一又は二以上の番組情報を含み、該番組情報は、複数の部分情報と番組開始時刻情報と番組終了時刻情報を含み、さらに前記部分情報は番組開始からの経過時間情報とそれに対応した本文情報を含むように構成されてなる電子番組情報と、及び、映像とを含む放送を受信するステップと、前記受信された前記放送を前記電子番組情報と前記映像とに分離するステップと、前記分離された前記電子番組情報を記憶するステップと、表示させられている放送中の番組の番組情報の番組開始時刻に、前記放送中の番組情報に格納された前記部分情報の番組開始からの経過時間を加算した加算時刻が、現在時刻を超えているか否か判断し、前記加算時刻が現在時刻を超えていないと、その部分情報に格納された本文情報を、表示情報として抽出するステップと、前記抽出された表示情報と前記映像とを合成して表示させるステップと、を実行させることを特徴とする。
【0019】
また、請求項9に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、請求項8に記載のコンピュータプログラムを記録したことを特徴とする。
【0020】
本発明の請求項1に記載の放送表示装置によれば、送信される電子番組情報は一又は二以上の番組情報を含み、番組情報は、複数の部分情報と番組開始時刻情報と番組終了時刻情報を含み、さらに部分情報は番組開始からの経過時間情報とそれに対応した本文情報を含むように構成されてなり、抽出手段は、表示手段に表示させられている放送中の番組の番組情報に関する番組開始時刻,部分情報の番組開始からの経過時間,及び、現在時刻に基づき、その部分情報に格納された本文情報を表示情報として抽出対象とするか否か判断し、制御手段は、抽出された表示情報と映像とを合成して表示手段に表示させるので、1つの番組に対して時間経過をともなう複数の部分情報の本文情報が含まれる電子番組情報を受信することによって、ユーザーは時間経過状況に適した情報、つまり、番組途中で視聴し始めた場合にそれまでのあらすじを知ることができる。
しかも、従来例で示したような、時間経過を判断するためにタグ等の補助情報の受信を必要としないため、受信システムが特に複雑化することなく、装置全体の構成の簡素化が図られる。
なお、抽出手段と制御手段とは、例えば1つのCPU等によって処理を行うようにしてもよく、CPU等を抽出手段と制御手段にそれぞれ設けるようにしてもよい。
【0021】
特に請求項2に記載の放送表示装置によれば、抽出手段は、加算時刻が、現在時刻を超えているか否か判断し、加算時刻が現在時刻を超えない条件を満たす、経過時間情報が格納されたすべての部分情報に格納された本文情報を累積して、表示情報として抽出するので、番組がストーリー性又は連続性を有するもの、例えば、ドラマ、映画、といった場合に有効であり、また請求項3に記載の放送表示装置によれば、抽出手段は、同様に、加算時刻が、現在時刻を超えているか否か判断し、加算時刻が現在時刻を超えない条件を満たす、経過時間情報が格納されたすべての部分情報のうち、現在時刻に一番近くなる、経過時間情報が格納された部分情報に格納された本文情報だけを、表示情報として抽出するので、1つの番組がストーリー性又は連続性を有しない複数のコーナーを有するものに関する場合、例えば、1つのニュース番組が、トップニュース,今日の特集,スポーツニュース,お天気コーナー等、複数のコーナーを有する場合や、バラエティ番組が複数のコーナーを有する場合等に、それらコーナーに対応する個別情報だけを抽出する場合に有効である。
【0022】
また請求項4に記載の放送表示装置によれば、録画番組を再生する場合も、請求項1乃至3に示した如く、リアルタイムに放送を視聴する場合と同様に、ユーザーは録画番組を再生する時間の経過状況に適した情報、つまり、録画番組の再生途中で視聴し始めた場合にそれまでのあらすじを知ることができる。
【0023】
また請求項5に記載の放送表示装置によれば、1度視聴した番組に対してはすべての部分情報に格納された本文情報を映像とともに表示するようにしたので、録画番組を再生するときに、部分情報の本文情報を表示手段に表示可能にするといったリアルタイム扱いにする番組を未視聴の番組に限定することができる。つまり、1度視聴した録画番組についてはユーザーはそのあらすじを把握しているので、すべてのあらすじをユーザーに知らせても興ざめ等することはない。
【0024】
また請求項6に記載の放送表示装置によれば、ユーザー選択情報入力手段を介して、電子番組情報を利用することが選択された場合のみ、抽出の処理を行うようにしたので、あらすじは全て見たい等、ユーザーの要望に的確に答えることができる。
【0025】
また請求項7に記載の放送表示方法,請求項8に記載のコンピュータプログラム,請求項9に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体によれば、1つの番組に対して時間経過をともなう複数の部分情報の本文情報が含まれる電子番組情報を受信することによって、ユーザーは時間経過状況に適した情報、つまり、番組途中で視聴し始めた場合にそれまでのあらすじを知ることができる。
しかも、従来例で示したような、時間経過を判断するためにタグ等の補助情報の受信を必要としないため、受信システムが特に複雑化することはない。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1〜図5を参照して本発明の第1の実施の形態における放送表示装置およびその表示方法について説明する。
実施の形態1に記載の放送表示装置は、図1の電気的構成概要に示すように、放送局(図示しない)から送信される映像と音声からなる放送をアンテナを介して受信し処理を施した後、テレビ100にその放送を表示するもので、それに加えて、電子番組情報(EPG情報)についても受信可能で、受信した電子番組情報を映像とともにテレビ100に表示することができる。
【0027】
より詳細には、この放送表示装置は、表示手段としてのテレビ100と、送信される映像と音声とそして電子番組情報(EPG情報)からなる放送をアンテナを介して受信するチューナー101と、チューナー101で受信された放送を映像信号103と電子番組情報(EPG情報)104とに分離する分離手段102と、制御プログラム等が記憶されたROM105と、前記分離手段102で分離された電子番組情報104を記憶するEPG記憶手段120が格納されたRAM106と、装置全体の制御をつかさどりテレビ100に映像を表示させるCPU107と、現在時刻を計時する時計108と、抽出条件入力手段121と、抽出条件入力手段121から入力された抽出条件に従って、電子番組情報104から表示情報123を抽出する抽出手段122と、テレビ100のメニュー表示等を文字や図面で画面上に表示する機能を有するOSD(On Screen Display)表示手段109と、抽出手段122で抽出された表示情報123と映像より合成画像を作成するオーバーレイ手段110を備えている。また、リモコン130を介してユーザー入力手段131を制御できるようになっている。電子番組情報を映像とともにテレビ100に表示するか否かを、このユーザーがこのリモコン130を使用して選択できるようになっている。また、自動的に電子番組情報を映像とともにテレビ100に表示するようにすることもできる。
【0028】
映像とともに送信される電子番組情報(EPG情報)は、図2,図3に示すように、複数(一つの場合でもよい)の番組情報1,2,3,・・・を含み、その1つの番組情報は、放送局の名前(例えば「HNK」),その番組の放送開始時刻(例えば「19:00」),放送終了時刻(例えば「19:59」),番組名(例えば「アニメ「桃太郎」」),そして、複数の部分情報1,2,3,・・・を含んでいる。さらに、その1つの部分情報は、番組開始時刻からの経過時間(オフセット)を示す時刻オフセット情報とそれに対応するテキスト等の番組情報(本文情報)からなる。
例えば、部分情報1は、「0:15」とする時刻オフセット情報(番組開始時刻から15分が経過したことを示している)と「おじいさんは山に芝刈りにおばあさんは川に洗濯に行きました。」という番組情報(本文情報),部分情報2は、「0:30」とする時刻オフセット情報と「ももの中から元気な男の子が生まれました。」という番組情報,部分情報3は、「0:45」とする時刻オフセット情報と「桃太郎は家来を連れて鬼が島に鬼退治に行きました。」という番組情報,部分情報4は、「0:55」とする時刻オフセット情報と「桃太郎は鬼をやっつけて宝物をたくさん持って返りましたとさ。」という番組情報からなる。
【0029】
次に、抽出手段122が表示情報123を抽出する処理を、図4,図5のフローチャートによって説明する。なお、入力される抽出条件は、番組開始時刻,時刻オフセット情報,現在時刻,及びこれらの関係からなる。また、抽出手段122には、CPU(図示しない)が備わっているが、この役割をCPU107に兼務させることもできる。
図4に示すように、抽出手段122が処理を開始すると、現在、テレビ100で放送されている番組のチャンネル,現在時刻,電子番組情報(EPG情報)が入力される。なお、ここでは時刻オフセット情報の値は昇順に入力(セット)されるようになっている。
先ず、検索対象として、先頭の番組情報を入力する(ステップ1「以下、ステップという語を省略する。」)。図3のデータを参考にすれば、番組情報1が検索対象に入力される。次に、現在のテレビチャンネルが検索対象番組のチャンネルか否かを判断し(2)、検索対象番組のチャンネルであれば、現在時刻がその検索対象番組の放送時間内(例えば、番組情報1の場合は、19:00〜19:59)であるか判断し(3)、放送時間内であれば、表示情報を選択する処理を行う(4)。現在のテレビチャンネルが検索対象番組のチャンネルでないか、あるいは、現在のチャンネルが検索対象番組のチャンネルであっても現在時刻がその検索対象番組の放送時間内でなれば、最後の番組情報になるまで、次の番組情報(番組情報2,3,・・・)を検索対象とし(5,6)、ステップ2に戻る。そして、最後の番組情報まで、検索対象に入れ、それでも、ステップ2及びステップ3の内容を満足していない場合には、表示情報に「なし」の表示を入力して(7)、処理を終了する。この場合には、「なし」という表示がされた表示情報が出力される。
【0030】
次に、表示情報選択(4)の処理は、図5に示すように、処理が開始されると、フラグFに0をセットし、検索対象に、先頭の部分情報を入力する(41)。図3のデータを参考にすれば、「0:15」という時刻オフセット情報と「おじいさんは山に芝刈りにおばあさんは川に洗濯に行きました。」という番組情報(本文情報)からなる部分情報1が入力される。そして、番組開始時刻(番組情報1の場合は、「19:00」)に部分情報の時刻オフセット情報(部分情報1の場合は、「0:15」)を加算した加算時刻(この場合は、「19:15」)と、現在時刻とを比較する(42)。
【0031】
そして、加算時刻が現在時刻を超えていなければ、その事実(ステップ42でYES 加算時刻が現在時刻を超えていないという事実)が少なくとも1回以上あったことを示す、フラグFに1をセットし(43)、最後の部分情報になるまで、次の部分情報(部分情報2,3,4)を検索対象とし(44,45)、ステップ42に戻る。そして、最後の番組情報まで、検索対象に入れ、それでも、ステップ42の内容を満足する場合には、検索対象以前のすべての部分情報を表示情報として入力して(46)、処理を終了する。例えば、図3に示す番組情報1の場合、現在時刻が19:55〜19:59までの場合には、部分情報1,2,3,4に関する加算時刻が、それぞれ、19:15,19:30,19:45,19:55であり、これらは、現在時刻を超えてないため、部分情報1,2,3,4のすべての番組情報(本文情報)が表示情報として入力される。すなわち、テレビ100には、現在、放送中の番組の映像とともに、「おじいさんは山に芝刈りにおばあさんは川に洗濯に行きました。」という部分情報1に関する番組情報(本文情報),「ももの中から元気な男の子が生まれました。」という部分情報2に関する番組情報(本文情報),「桃太郎は家来を連れて鬼が島に鬼退治に行きました。」という部分情報3に関する番組情報(本文情報),「桃太郎は鬼をやっつけて宝物をたくさん持って返りましたとさ。」という部分情報4に関する番組情報(本文情報)のすべてが累積された状態、すなわち、「おじいさんは山に芝刈りにおばあさんは川に洗濯に行きました。ももの中から元気な男の子が生まれました。桃太郎は家来を連れて鬼が島に鬼退治に行きました。桃太郎は鬼をやっつけて宝物をたくさん持って返りましたとさ。」という状態で表示される。
【0032】
一方、ステップ42が、加算時刻が現在時刻を超えると、抽出手段122は、フラグFの状態が1であるか判断し(47)、フラグFが1であると、現在、検索対象のレジスタに入力されているものより、一つ前の検索対象以前のすべての部分情報を表示情報として入力して(48)、処理を終了する。例えば、図3に示す番組情報1の場合、現在時刻が19:40であるとすると、部分情報1,2,に関する加算時刻は、19:15,19:30で現在時刻(19:40)を超えていないが、次の部分情報3の場合は、その加算時刻が19:45で、現在時刻を超えるため、現在、検索対象のレジスタに入力されているもの(部分情報3)より、一つ前の検索対象(部分情報2)以前のすべての部分情報、すなわち、「おじいさんは山に芝刈りにおばあさんは川に洗濯に行きました。」という部分情報1に関する番組情報(本文情報)と,「ももの中から元気な男の子が生まれました。」という部分情報2に関する番組情報(本文情報)とが、「おじいさんは山に芝刈りにおばあさんは川に洗濯に行きました。ももの中から元気な男の子が生まれました。」という状態で表示情報として入力される。
【0033】
また、ステップ47でフラグFが0の場合、すなわち、加算時刻が現在時刻を超えない場合が一度もない場合には、表示情報に「なし」の表示を入力して(49)、処理を終了する。この場合には、「なし」という表示がされた表示情報が出力される。例えば、図3に示す番組情報1の場合、現在時刻が19:00〜19:15未満であるとすると、部分情報1に関する加算時刻は、19:15で現在時刻を超えるため、表示情報に「なし」の表示が入力され,部分情報は何も表示情報として選択されない。
【0034】
これによれば、1つの番組に対して時間経過をともなう複数の番組情報(本文情報)が含まれる電子番組情報を受信することによって、ユーザーは時間経過状況に適した情報、つまり、番組途中で視聴し始めた場合にそれまでのあらすじを知ることができる。本実施形態の場合は、15分経過,30分経過,45分経過,55分経過の4種類の番組情報が含まれる電子番組情報を受信するようにしたが、その時間や時間間隔はこれに限定されるものではなく、また0分経過の番組情報が含まれる電子番組情報を受信するようにしてもよい。
しかも、時間経過を判断するためにタグ等の補助情報の受信を必要としないため、受信システムが特に複雑化することなく、装置全体の構成の簡素化が図られる。つまり、送信側が、図16に示すように、電子番組情報のフォーマットとして、時刻オフセット情報と本文情報を一体にしたもの(部分情報)を送信するようにするだけで、その後の処理は受信側で特にシステムを複雑化することなく行うことができる。
【0035】
(実施の形態2)
次に図6〜図8を参照して本発明の第2の実施の形態における放送表示装置およびその表示方法について説明する。なお、第1の実施の形態と同一の部分には同一符号を付しその説明を省略する。
上述した実施の形態1に記載の放送表示装置およびその表示方法では、番組がストーリー性又は連続性を有するものに関する場合に有効で、現在時刻を超えないあらすじを部分情報として累積してすべて映像とともにテレビ100に表示するようにしたものであったが、この実施の形態2に記載の放送表示およびその表示方法は、実施の形態1に記載の放送表示装置およびその表示方法に加えて、1つの番組がストーリー性又は連続性を有しない複数のコーナーを有するものに関する場合、例えば、図7に示すように、「ニュース19」という番組名の中に、「トップニュース」,「今日の特集」,「スポーツニュース」,「お天気コーナー」という4つのコーナーを有するものに関する場合、それらコーナーに対応する個別情報だけを部分情報として映像とともにテレビ100に表示することが可能なようにしたものである。なお、電気的構成概要は、図1と同一であるので、その説明を省略する。
【0036】
図6,図7に示すように、1つの番組情報は、放送局の名前(例えば「HNK」),その番組の放送開始時刻(例えば「19:00」),放送終了時刻(例えば「19:59」),番組名(例えば「ニュース19」」),そして、複数の部分情報1,2,3,・・・を含んでいる。そして、さらに、電子番組情報(EPG情報)の種別を示す情報、例えば、部分情報を個別情報とする場合には、「0」が入力され、部分情報を第1の実施の形態のように、部分情報を累積情報とする場合には、「1」が入力されるようになっている。
【0037】
図7に示すものは、電子番組情報(EPG情報)の種別として部分情報を個別情報とする、「0」が入力された場合を示している。
このとき、1つの部分情報は、番組開始時刻からの経過時間(オフセット)を示す時刻オフセット情報とそれに対応するテキスト等の番組情報(本文情報)からなり、個別情報を表示する。
例えば、部分情報1は、「0:00」とする時刻オフセット情報(番組開始時刻から00分が経過したことを示している)と「トップニュース」に関する番組情報(本文情報),部分情報2は、「0:15」とする時刻オフセット情報と「今日の特集」に関する番組情報,部分情報3は、「0:30」とする時刻オフセット情報と「スポーツニュース」に関する番組情報,そして部分情報4は、「0:45」とする時刻オフセット情報と「お天気コーナー」に関する番組情報からなる。
【0038】
次に、抽出手段122が表示情報123を抽出する処理は、第1の実施の形態で示した図4の場合と同一である。また、その表示情報選択(4)の処理については、第1の実施の形態に関し図5に示したものと、若干相違するので、図8を参照して図5の場合と相違する部分について説明する。なお、図5の場合と同一処理をする箇所には同一符号を付した。
第1の実施の形態の場合と比較して、図5で示したステップ46の処理にかえて、図8ではステップ51〜53の処理を設け、図5のステップ48の処理にかえて、図8ではステップ54〜56を設けたところが相違する。
【0039】
すなわち、ステップ44で検索対象が最後の部分情報までいくと、抽出手段122は、電子番組情報(EPG情報)の種別は累積情報であるか否か(個別情報であるか)を判断する(51)。そして、種別が累積情報であると、第1の実施の形態の図5のステップ46と同様に、検索対象以前のすべての部分情報を表示情報として入力して(52)、処理を終了する。
一方、ステップ51における種別が個別情報であると、抽出手段122は、検索対象の部分情報、すなわち、最後の部分情報を表示情報として入力して(53)、処理を終了する。例えば、図7に示す番組情報1の場合、現在時刻が19:45〜19:59までの場合には、部分情報1,2,3,4に関する加算時刻が、それぞれ、19:00,19:15,19:30,19:45であり、これらは、現在時刻を超えてないため、最後の部分情報である部分情報4の番組情報(本文情報)が表示情報として入力される。すなわち、テレビ100には、現在、放送中の番組の映像とともに、「お天気コーナー」に関する部分情報4に対応した番組情報(本文情報)だけが個別に表示される。
【0040】
また、ステップ47でフラグFが1であると、抽出手段122は、電子番組情報(EPG情報)の種別は累積情報であるか否か(個別情報であるか)を判断する(54)。そして、種別が累積情報であると、第1の実施の形態の図5のステップ48と同様に、現在、検索対象のレジスタに入力されているものより、一つ前の検索対象以前のすべての部分情報を表示情報として入力して(55)、処理を終了する。
一方、ステップ54における種別が個別情報であると、抽出手段122は、現在、検索対象のレジスタに入力されているものより、一つ前の検索対象の部分情報を表示情報として入力して(56)、処理を終了する。例えば、図7に示す番組情報1の場合、現在時刻が19:30〜19:45であるとすると、部分情報1,2,3に関する加算時刻は、19:00,19:15,19:30で現在時刻(19:40)を超えていないが、次の部分情報4の場合は、その加算時刻が19:45で、現在時刻を超えるため、現在、検索対象のレジスタに入力されているもの(部分情報4)より、一つ前の検索対象(部分情報3)の部分情報、すなわち、「スポーツニュース」に関する部分情報3に対応した番組情報(本文情報)だけが個別に表示される。
【0041】
これにより、現在時刻が19:00〜19:15であれば、「トップニュース」に関する部分情報1に対応した番組情報(本文情報)だけが個別に表示され、現在時刻が19:15〜19:30であれば、「今日の特集」に関する部分情報2に対応した番組情報(本文情報)だけが個別に表示され、現在時刻が19:30〜19:45であれば、「スポーツニュース」に関する部分情報3に対応した番組情報(本文情報)だけが個別に表示され、現在時刻が19:45〜19:59であれば、「お天気コーナー」に関する部分情報4に対応した番組情報(本文情報)だけが個別に表示されるようになっている。
【0042】
このように実施の形態2では、電子番組情報(EPG情報)の種別を判断し、累積情報にも個別情報にも対応できるようにしたので、累積情報であれば、実施の形態1の効果が得られ、個別情報であれば、実施の形態2個有の効果が得られる。
【0043】
(実施の形態3)
次に図9〜図12を参照して本発明の第3の実施の形態における放送表示装置およびその表示方法について説明する。なお、第1の実施の形態と同一の部分には同一符号を付しその説明を省略する。
上述した実施の形態1に記載の放送表示装置およびその表示方法では、リアルタイムに放送されている番組の映像とともに電子番組情報(EPG情報)をテレビ100に表示可能にするものであったが、この実施の形態3に記載の放送表示およびその表示方法は、録画番組の再生中に電子番組情報(EPG情報)をテレビ100に表示可能にするものである。なお、電気的構成概要は、図9に示すようなもので、第1の実施の形態の図1とは、分離手段102によって分離された映像信号103を録画する手段として機能するエンコーダ104と、番組を再生しその信号をオーバーレイ手段110に入力する手段として機能するデコーダ105と、そして、録画番組を記憶するディスク装置150とを付加した点が相違する。また、番組情報として図10に示すように、録画ファイル名が付加された点が第1の実施の形態の図2とは相違する。
【0044】
次に、抽出手段122が表示情報123を抽出する処理は、第1の実施の形態で示した図4の場合のステップ2,3の処理にかえて、図11ではステップ10を設けたところと、入力情報として現在の再生ファイル名と再生位置(時間)を入力したところが相違する。すなわち、ステップ10では、抽出手段122は、検索対象の番組の録画ファイル名が、現在の再生ファイル名と等しいか否かを判断し、等しければ、第1の実施の形態の場合と同様にステップ4以下の処理に、等しくなければ、第1の実施の形態の場合と同様にステップ5以下の処理を行うようにしたものである。
【0045】
そして、表示情報選択(4)の処理については、第1の実施の形態で示した図5の場合のステップ42にかえて、図12ではステップ20を設けたところが相違する。すなわち、ステップ20では、部分情報の時刻オフセット情報と再生位置(時間)とを比較したものであり、部分情報の時刻オフセット情報が再生位置(時間)を超えない場合には、第1の実施の形態の場合と同様にステップ43以下の処理を行い、部分情報の時刻オフセット情報が再生位置(時間)を超える場合には、第1の実施の形態の場合と同様にステップ47以下の処理を行うようにしたものである。
【0046】
これによれば、録画番組を再生する場合も、リアルタイムに放送を視聴する場合のように、ユーザーは録画番組を再生する時間の経過状況に適した情報、つまり、録画番組の再生途中で視聴し始めた場合にそれまでのあらすじを知ることができる。
【0047】
なお、図13,図14に示すように、番組情報として、ユーザーが録画番組を既に視聴したか否かを示す情報フラグ、例えば、「0」の場合は未視聴、「1」の場合は視聴(済み)とする情報を付加し、表示情報選択(4)の処理として、ステップ41の前処理として、番組は未視聴か否かを判断する処理(30)を設け、未視聴の場合には、図12の場合と同様にステップ41以下の処理を行うようにし、ステップ30で視聴済みの場合には、すべての部分情報に関する番組情報(本文情報)を表示情報として表示する(31)ようにしてもよい。ここで、「視聴済み」とは、録画済みコンテンツの一部を視聴した(アクセスした)、または全てを視聴したこと以外にも、リアルタイムで放送を視聴している場合も含まれ得ることを意味する。なお、録画番組を既に視聴したか否かについての情報は、ユーザーが、リモコン130を使用して、あるいは直接、入力するようにしてもよい。
これによれば、録画番組を再生するときに、電子番組情報(EPG情報)をテレビ100に表示可能にするといったリアルタイム扱いにする番組を未視聴の番組に限定することができる。
【0048】
なお、本発明の実施の形態1乃至3では、加算時刻(番組開始時刻+部分情報の時刻オフセット時間)と現在時刻を比較し、あるいは、部分情報の時刻オフセット時間と再生時間を比較し、一定の条件を満たす場合に、映像とともに部分情報に関する番組情報(本文情報)をテレビ100に表示するようにしたが、図15に示すように、ユーザーのリモコン130,あるいは直接のキー入力による場合だけに、部分情報に関する番組情報(本文情報)をテレビ100に表示するようにしたり、あるいは、表示している部分情報に関する番組情報(本文情報)の前の部分情報に関する番組情報(本文情報)、又は、表示している部分情報に関する番組情報(本文情報)の後の部分情報に関する番組情報(本文情報)を、キー入力だけで表示可能にすることもできる。
これによれば、あらすじは全て見たい等、ユーザーの要望に的確に答えることができる。
【0049】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、1つの番組に対して時間経過をともなう複数の部分情報の本文情報が含まれる電子番組情報を受信することによって、ユーザーは時間経過状況に適した情報、つまり、番組途中で視聴し始めた場合にそれまでのあらすじを知ることができる。
しかも、従来例で示したような、時間経過を判断するためにタグ等の補助情報の受信を必要としないため、受信システムが特に複雑化することなく、装置全体の構成の簡素化が図られる。
【0050】
また、加算時刻が現在時刻を超えない条件を満たす、経過時間情報が格納されたすべての部分情報に格納された本文情報を累積して、表示情報として抽出することにより、番組がストーリー性又は連続性を有するものに関する場合に有効となる。また、加算時刻が現在時刻を超えない条件を満たす、経過時間情報が格納されたすべての部分情報のうち、現在時刻に一番近くなる、経過時間情報が格納された部分情報に格納された本文情報だけを個別に、表示情報として抽出することにより、1つの番組がストーリー性又は連続性を有しない複数のコーナーを有するものに関する場合に有効となる。
【0051】
さらに本発明によれば、録画番組を再生する場合も、リアルタイムに放送を視聴する場合と同様に、ユーザーは録画番組を再生する時間の経過状況に適した情報、つまり、録画番組の再生途中で視聴し始めた場合にそれまでのあらすじを知ることができる。
【0052】
また本発明によれば、1度視聴した番組に対してはすべての部分情報に格納された本文情報を映像とともに表示することができるので、録画番組を再生するときに、部分情報の本文情報を表示手段に表示可能にするといったリアルタイム扱いにする番組を未視聴の番組に限定することができる。
【0053】
また本発明によれば、ユーザー選択情報入力手段を介して、電子番組情報を利用することが選択された場合のみ、抽出の処理を行うようにしたので、ユーザーの要望に的確に答えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る発明の電気的構成概要を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る発明のデータ構造を示すブロック図である。
【図3】図2に示すデータ構造の具体例を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る発明の抽出手段による抽出処理を示すフローチャートである。
【図5】図4に示す表示情報選択の処理を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る発明のデータ構造を示すブロック図である。
【図7】図6に示すデータ構造の具体例を示すブロック図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る発明の表示情報選択の処理を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係る発明の電気的構成概要を示すブロック図である。
【図10】本発明の第3の実施の形態に係る発明のデータ構造を示すブロック図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態に係る発明の抽出手段による抽出処理を示すフローチャートである。
【図12】図11に示す表示情報選択の処理を示すフローチャートである。
【図13】本発明の第3の実施の形態に係る発明の別のデータ構造を示すブロック図である。
【図14】図13に示すデータ構造に対応した表示情報選択の処理を示すフローチャートである。
【図15】本発明の実施の形態に係る発明の他の操作についての処理を示すフローチャートである。
【図16】電子番組情報(EPG情報)の表示について、従来の場合と本発明の実施の形態に係る発明の場合とを比較して示したタイミングチャートである。
【図17】従来例に係る発明のデータ構造を示すブロック図である。
【図18】図17に示すデータ構造の具体例を示すブロック図である。
【図19】図17,図18に示すタグ情報の付加を経時的に示したブロック図である。
【符号の説明】
100 テレビ(表示手段)
101 チューナー(受信手段)
102 分離手段
105 ROM
106 RAM
107 CPU(制御手段)
108 時計(現在時刻計時手段,再生時間計時手段)
120 EPG記憶手段(電子番組情報記憶手段)
122 抽出手段
123 表示情報
130 リモコン(ユーザー選択情報入力手段)
141 エンコーダ(番組録画手段)
142 デコーダ(番組再生手段)
150 ディスク装置
Claims (9)
- 電子番組情報と映像とを含む放送を受信する受信手段と、
該受信手段で受信された前記放送を前記電子番組情報と前記映像とに分離する分離手段と、
該分離手段で分離された前記電子番組情報を記憶する電子番組情報記憶手段と、
前記電子番組情報から表示情報を抽出する抽出手段と、
前記放送を表示する表示手段と、
現在時刻を計時する現在時刻計時手段と、
少なくとも前記映像を前記表示手段に表示させる制御手段と、を備え、
前記電子番組情報は一又は二以上の番組情報を含み、該番組情報は、複数の部分情報と番組開始時刻情報と番組終了時刻情報を含み、さらに前記部分情報は番組開始からの経過時間情報とそれに対応した本文情報を含むように構成されてなる放送表示装置であって、
前記抽出手段は、前記表示手段に表示させられている放送中の番組の番組情報に関する番組開始時刻,前記放送中の番組情報に格納された前記部分情報の番組開始からの経過時間,及び、前記現在時刻計時手段より得られる現在時刻に基づき、その部分情報に格納された本文情報を前記表示情報として抽出対象とするか否か判断し、
前記制御手段は、前記抽出手段で抽出された表示情報と前記映像とを合成して前記表示手段に表示させることを特徴とする放送表示装置。 - 前記抽出手段は、前記表示手段に表示させられている放送中の番組の番組情報に関する番組開始時刻に、前記放送中の番組情報に格納された前記部分情報の番組開始からの経過時間を加算した加算時刻が、現在時刻を超えているか否か判断し、前記加算時刻が現在時刻を超えない条件を満たす、前記経過時間情報が格納されたすべての部分情報に格納された本文情報を、前記表示情報として抽出することを特徴とする請求項1に記載の放送表示装置。
- 前記抽出手段は、前記表示手段に表示させられている放送中の番組の番組情報に関する番組開始時刻に、前記放送中の番組情報に格納された前記部分情報の番組開始からの経過時間を加算した加算時刻が、現在時刻を超えているか否か判断し、前記加算時刻が現在時刻を超えない条件を満たす、前記経過時間情報が格納されたすべての部分情報のうち、現在時刻に一番近くなる、前記経過時間情報が格納された部分情報に格納された本文情報を、前記表示情報として抽出することを特徴とする請求項1に記載の放送表示装置。
- 前記分離手段で分離された映像を録画する番組録画手段と、
該番組録画手段で録画された映像を再生する番組再生手段と、
該番組再生手段によって再生される時間を計時する再生時間計時手段と、を更に備え、
前記抽出手段は、前記番組再生手段を介して、前記表示手段に表示させられている再生中の番組の番組情報に格納された前記部分情報の番組開始からの経過時間が、再生時間を超えているか否か判断し、前記経過時間が再生時間を超えていないと、その部分情報に格納された本文情報を、前記表示情報として抽出し、
前記制御手段は、前記抽出手段で抽出された表示情報と前記番組再生手段によって再生させられた映像とを合成して前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一つに記載の放送表示装置。 - 前記抽出手段は、前記表示手段に表示させられている再生中の番組の番組情報について、過去に視聴があったか否かを判断し、視聴がないと判断すると、前記再生中の番組の番組情報に格納された前記部分情報の番組開始からの経過時間が、再生時間を超えているか否か判断し、前記経過時間が再生時間を超えていないと、その部分情報に格納された本文情報を、前記表示情報として抽出するが、視聴があると判断すると、前記再生中の番組の番組情報に格納されたすべての部分情報に格納された本文情報を、前記表示情報として抽出することを特徴とする請求項4に記載の放送表示装置。
- ユーザーが前記電子番組情報を利用するか否かを選択するユーザー選択情報入力手段を更に備え、
前記抽出手段は、前記ユーザー選択情報入力手段を介して、前記電子番組情報を利用することが選択された場合のみ、前記抽出の処理を行うことを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか一つに記載の放送表示装置。 - 放送を表示する放送表示装置の放送表示方法であって、
一又は二以上の番組情報を含み、該番組情報は、複数の部分情報と番組開始時刻情報と番組終了時刻情報を含み、さらに前記部分情報は番組開始からの経過時間情報とそれに対応した本文情報を含むように構成されてなる電子番組情報と、及び、映像とを含む放送を受信するステップと、
前記受信された前記放送を前記電子番組情報と前記映像とに分離するステップと、
前記分離された前記電子番組情報を記憶するステップと、
表示させられている放送中の番組の番組情報の番組開始時刻に、前記放送中の番組情報に格納された前記部分情報の番組開始からの経過時間を加算した加算時刻が、現在時刻を超えているか否か判断し、前記加算時刻が現在時刻を超えていないと、その部分情報に格納された本文情報を、表示情報として抽出するステップと、
前記抽出された表示情報と前記映像とを合成して表示させるステップと、
を備えることを特徴とする放送表示装置の放送表示方法。 - 放送を表示する放送表示装置に、
一又は二以上の番組情報を含み、該番組情報は、複数の部分情報と番組開始時刻情報と番組終了時刻情報を含み、さらに前記部分情報は番組開始からの経過時間情報とそれに対応した本文情報を含むように構成されてなる電子番組情報と、及び、映像とを含む放送を受信するステップと、
前記受信された前記放送を前記電子番組情報と前記映像とに分離するステップと、
前記分離された前記電子番組情報を記憶するステップと、
表示させられている放送中の番組の番組情報の番組開始時刻に、前記放送中の番組情報に格納された前記部分情報の番組開始からの経過時間を加算した加算時刻が、現在時刻を超えているか否か判断し、前記加算時刻が現在時刻を超えていないと、その部分情報に格納された本文情報を、表示情報として抽出するステップと、
前記抽出された表示情報と前記映像とを合成して表示させるステップと、
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。 - 前記請求項8に記載のコンピュータプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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