JP2004304543A - ハーフトーン化処理方法及びハーフトーン化処理システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】特定手段s2が、各画素ごとに任意の輝度値を有する二値画像を走査して二以上の画素から成る画素ブロックを特定し(特定ステップ)、誤差計算手段s3が、各輝度値パターンごとに、前記特定ステップにおいて特定された画素ブロックを前記輝度値パターンで置換した場合に得られる二値画像に対し二次元フィルタ処理を行うことで得られる復元多値画像について、原多値画像との誤差を計算し(誤差計算ステップ)、更新手段s4が、前記誤差計算ステップにおいて計算された誤差が所定条件を満たす輝度値パターンで、当該画素ブロックの輝度値を更新する(更新ステップ)。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、各画素の輝度が多値で表される原多値画像を各画素の輝度が二値で表される二値画像に変換するハーフトーン化処理方法及びハーフトーン化処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
画像を出力する出力装置には、各画素の輝度が多値で表される多値画像(すなわち、各画素が0以上1以下の実数の輝度値をとる多値画像、連続階調画像とも呼ばれる)を出力可能なものもあるが、例えばドットの有無によって画像を出力するプリンタなどのように、各画素の輝度が二値で表される二値画像(すなわち、各画素が0または1の輝度値をとる画像)しか出力できない出力装置も多い。このように二値画像しか出力できない出力装置を使用して多値画像を出力するときは、出力対象である原多値画像を二値画像に変換し、原多値画像を擬似的に表現する二値画像を出力する。この変換処理はハーフトーン化処理(或いは綱点処理)と呼ばれている。
【0003】
たとえば、モノクロプリンタでは、原多値画像にハーフトーン化処理を施して二値画像を生成し、この二値画像の各画素に対して輝度値が0の場合は黒いドットを白い紙に印刷する。また、カラープリンタにおいても、カラー多値画像をCMYK(シアン、マゼンダ、イエロー、ブラック)の色成分に分解し、各色成分ごとにモノクロ多値画像とみなし、このモノクロ多値画像にハーフトーン化処理を行って二値画像を生成し、各色のドットを紙に印刷する。
【0004】
かかるハーフトーン化処理においては、原多値画像により近似した二値画像を生成することにより、二値画像によって原多値画像を可能な限り再現することが要求されており、特に原多値画像にはない目障りな模様やモアレがなく、輪郭が鮮明であり、且つ、再現する階調にムラやざらつきのないことが要求される。
【0005】
ハーフトーン化処理の方法としては、ディザ法や誤差拡散法が広く使用されている。ディザ法は、原多値画像を同じ大きさのブロックに分割し、各ブロック毎にディザ行列を用いて、対応する二値画像の輝度値を定める方法である。誤差拡散法は、入力多値画像の画素をラスタスキャン順に走査しながら、対応する二値画像の画素の輝度値を決定し、決定する際に生じる入力多値画像の輝度値と二値画像の輝度値の誤差を、周囲の輝度値未決定画素に拡散させる方法である。
【0006】
しかし、ディザ法ではブロック毎に処理を行うので、原多値画像で同じ輝度値をとる画素が連続した広い領域にある場合、各ブロックが同じパターンの二値画像を出力するので、ブロックの大きさの周期をもつ目障りな模様が発生しやすい。また、ブロックを大きくすれば、原多値画像の階調を高い精度で再現できるようになるが、輪郭がぼやけて鮮明な画像が得られない。また、誤差拡散法では、ディザ法にくらべて目障りな模様やモアレが比較的発生しにくいが、誤差を周囲に拡散させるため輪郭がぼやけるという問題が生じる。
【0007】
これらの問題が発生しにくいハーフトーン化処理方法として、ダイレクト・バイナリー・サーチ(DBS)法がある。ダイレクト・バイナリー・サーチ(DBS)法は、例えば下記の非特許文献1に開示されている。
【0008】
【非特許文献1】
DBSが最初に発表された論文は、タイトル「Model based halftoning using direct binary search」、著者「M. Analoui, J.P. Allebach」、発表誌「Proceedings SPIE Human Vision, Visual Proceedings, and Digital Display III」(Volume 1666, pages 96−108, August 1992)である。
【0009】
以下に、DBS法について説明する。まず、各画素ごとに任意の輝度値を有する二値画像を一画素単位で走査しながら一の画素を特定する。その特定された一の画素(以下、注目画素という)について、注目画素の輝度値を0から1または1から0に反転したり、隣接する画素の輝度値と交換することにより、注目画素の輝度値を置換した場合に得られる二値画像に二次元フィルタ処理を行って復元多値画像を生成し、復元多値画像と原多値画像との誤差(以下、置換後誤差という)を計算する。また、注目画素の置換前の二値画像に二次元フィルタ処理を行って得られる復元多値画像についても、原多値画像との誤差(以下、置換前誤差という)を計算する。置換前誤差よりも置換後誤差が小さい場合は、二値画像の注目画素の輝度値を置換後の輝度値で更新する。置換前誤差よりも置換後誤差が大きい場合は、輝度値の更新を行うことなく次の注目画素について同一の処理を行う。以下、走査の過程において順次特定される注目画素について同様の処理を繰り返して行う。
【0010】
かかるDBS法では、ハーフトーン化処理の最初に使用される初期二値画像をランダムなノイズ画像とすることにより、ディザ法や誤差拡散法で問題となっていた周期的で目障りな模様やモアレの発生を避けることができる。また、誤差拡散法のように輝度値を近傍に拡散させる作業を行わないので、輪郭の鮮明な二値画像が得られるという利点を有する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、DBS法では、一画素単位で走査が行われ、輝度値の反転や輝度値の交換による輝度値の置換が一画素単位で行われるので、最終的に得られる二値画像に二次元フィルタ処理を施して得られる復元多値画像は、原多値画像と比較して誤差が大きくなり、この二値画像を出力装置に出力すると、出力画像に階調のムラやざらつきが現れるという問題が生じていた。
【0012】
また、とくに出力装置としてプリンタ等を使用する場合は、ドットが形成される画素が一定数以上隣接した状態で集中していないとドット抜けや画像のボケが生じる場合があるため、ハーフトーン化処理においてはドットが集中して形成される二値画像が求められている。たとえば、輝度値0の画素にドットを印刷して画像を形成するプリンタを例に説明すると、輝度値が0である画素に対して上下左右に隣接する画素の輝度値が1である場合は、輝度値1の画素に上下左右が囲まれた輝度値0の画素に孤立したドットを一つ印刷することとなる。このように孤立したドットを印刷する場合は、一画素という小さな面積にインクやトナーなどの印刷塗料を付着させる必要があるため、印刷塗料が付着しにくく、ドット抜けが生じる場合があるという問題が生じていた。とくに、レーザプリンタにおいては、感光体ドラムにトナーを付着させる工程においてドット抜けが生じやすく、大きな問題となっていた。一方、輝度値0の画素が複数隣接した状態で集中していれば、複数画素が連結した広い面積に印刷塗料を付着させることとなり、ドット抜けが生じにくくなる。また、プリンタの性能や印刷用紙の素材や印刷塗料の素材によっては、各画素のドットが滲むなどしてドットの輪郭がボケた状態となる場合があり、孤立したドットについては狭い面積のドットに生じた輪郭のボケがそのまま視認され、画像がボケるという問題が生じていた。一方で、輝度値0の画素が複数隣接するように集中していれば、ドットが連続して形成されるために、各画素に形成されたドットは互いに一部重なり合い、各画素の輪郭のボケが目立たなくなる。このため、ハーフトーン化処理においては、ドットが形成される輝度値0の画素が複数集中して配列している二値画像を得ることが求められている。
【0013】
また、プリンタ等の出力装置によっては、例えば輝度値が1である画素に対して上下左右に隣接する画素の輝度値が0の場合、輝度値0に対応して印刷等によって形成されたドットがにじみ、輝度値1の画素に対応する白抜き部分が欠落することがある。よって、輝度値1の画素についても、互いに隣接した状態で集中して配列している二値画像を得ることが求められている。
【0014】
なお、上記は輝度値0の画素にドットが形成される場合について説明したが、輝度値1の画素にドットが形成される場合もあり、どちらの画素にドットが形成されるかは、プログラムの設定などに依存する。複数のドットが集中して配列する傾向にある二値画像はドット集中型二値画像と呼ばれ、一方、孤立したドットが拡散するように配列する傾向にある二値画像はドット拡散型二値画像と呼ばれている。
【0015】
本発明は上記のような課題に鑑みなされたもので、第1の目的は、階調にムラやざらつきのない二値画像を得ることができるハーフトーン化処理方法及びハーフトーン化処理システムを提供することにある。また、第2の目的は、ドット抜けや画像ボケや白抜き部分の欠落が生じにくい二値画像を得ることができるハーフトーン化処理方法及びハーフトーン化処理システムを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載のハーフトーン化処理方法は、各画素の輝度が多値で表される原多値画像を各画素の輝度が二値で表される二値画像に変換するハーフトーン化処理方法であり、
各画素ごとに任意の輝度値を有する二値画像を走査して二以上の画素から成る画素ブロックを特定する特定ステップと、
二値により表される輝度の組み合わせから成る複数の組み合わせパターンを輝度値パターンとすると、各輝度値パターンごとに、前記特定ステップにおいて特定された画素ブロックを前記輝度値パターンで置換した場合に得られる二値画像に対し二次元フィルタ処理を行うことで得られる復元多値画像について、原多値画像との誤差を計算する誤差計算ステップと、
前記誤差計算ステップにおいて計算された誤差が所定条件を満たす輝度値パターンで、当該画素ブロックの輝度値を更新する更新ステップとを備えることを特徴とする。
【0017】
本発明の請求項8記載のハーフトーン化処理システムは、各画素の輝度が多値で表される原多値画像を各画素の輝度が二値で表される二値画像に変換するハーフトーン化処理システムであり、
各画素ごとに任意の輝度値を有する二値画像を走査して二以上の画素から成る画素ブロックを特定する特定手段と、
二値により表される輝度の組み合わせから成る複数の組み合わせパターンを輝度値パターンとすると、各輝度値パターンごとに、前記特定手段によって特定された画素ブロックを前記輝度値パターンで置換した場合に得られる二値画像に対し二次元フィルタ処理を行うことで得られる復元多値画像について、原多値画像との誤差を計算する誤差計算手段と、
前記誤差計算手段によって計算された誤差が所定条件を満たす輝度値パターンで、当該画素ブロックの輝度値を更新する更新手段とを備えることを特徴とする。
【0018】
請求項1又は請求項8記載の発明によれば、例えばユーザが、デジタルカメラで撮影等して得られた原多値画像をプリンタ等に二値画像として出力する操作を行うと、ハーフトーン化処理システムは以下の処理を行う。まず、特定手段が、各画素ごとに任意の輝度値を有する二値画像を走査して二以上の画素から成る画素ブロックを特定する(特定ステップ)。特定手段により画素ブロックが特定されると、誤差計算手段が、二値により表される輝度の組み合わせから成る複数の組み合わせパターンを輝度値パターンとすると、各輝度値パターンごとに、前記特定手段によって特定された画素ブロックを前記輝度値パターンで置換した場合に得られる二値画像に対し二次元フィルタ処理を行うことで得られる復元多値画像について、原多値画像との誤差を計算する(誤差計算ステップ)。前記誤差計算手段によって各輝度値パターンごとに誤差が計算されると、更新手段が、前記誤差計算手段によって計算された誤差が所定条件を満たす輝度値パターンで、当該画素ブロックの輝度値を更新する(更新ステップ)。そして、更新ステップ又は更新手段によって当該画素ブロックの輝度値が更新された二値画像について、特定手段が次の画素ブロックを特定する特定ステップを行い、次の画素ブロックについて誤差計算ステップ、更新ステップ、設定ステップが繰り返されることとなる。したがって、二以上の画素から成る画素ブロック単位で誤差計算や輝度値の更新が行われるため、一画素ごとに誤差計算や輝度値の更新を行うDBS法と比較して、本発明により最終的に得られる二値画像は、原多値画像にはない階調ムラやざらつきが少ないものとなる。
【0019】
本発明の請求項2記載のハーフトーン化処理方法は、前記請求項1記載のハーフトーン化処理方法を前提として、前記誤差計算ステップにおいて、復元多値画像と原多値画像について互いに対応する画素ごとに輝度値の差を計算し、計算された輝度値の差を合計した値を復元多値画像と原多値画像との誤差とすることを特徴とする。
【0020】
本発明の請求項9記載のハーフトーン化処理システムは、前記請求項8記載のハーフトーン化処理システムを前提として、前記誤差計算手段は、復元多値画像と原多値画像について互いに対応する画素ごとに輝度値の差を計算し、計算された輝度値の差を合計した値を復元多値画像と原多値画像との誤差とすることを特徴とする。
【0021】
請求項2又は請求項9記載の発明によれば、誤差計算ステップにおいて又は誤差計算手段が、復元多値画像と原多値画像について互いに対応する画素ごとに輝度値の差を計算し、算出された輝度値の差を合計した値を復元多値画像と原元多値画像との誤差とする。復元多値画像と原多値画像について互いに対応する画素としては、例えば両多値画像において同一座標にある画素が挙げられる。
【0022】
本発明の請求項3記載のハーフトーン化処理方法は、前記請求項1又は請求項2記載のハーフトーン化処理方法を前提として、前記更新ステップにおける所定条件は、前記誤差計算ステップにおいて輝度値パターンごとに計算された誤差の中で最小の誤差であるという条件であることを特徴とする。
【0023】
本発明の請求項10記載のハーフトーン化処理システムは、前記請求項8又は請求項9記載のハーフトーン化処理システムを前提として、前記更新手段における所定条件は、前記誤差計算手段によって輝度値パターンごとに計算された誤差の中で最小の誤差であるという条件であることを特徴とする。
【0024】
請求項3又は請求項10記載の発明によれば、更新ステップにおいて又は更新手段が、複数の輝度値パターンのうち原多値画像と復元多値画像との誤差が最小となる輝度値パターンで、画素ブロックの輝度値を更新する。かかる条件とすることにより、最終的に得られる二値画像は、原多値画像にはない階調ムラやざらつきが更に少ないものとなり、原多値画像に更に近似したものとなる。
【0025】
本発明の請求項4記載のハーフトーン化処理方法は、前記請求項1乃至請求項3記載のいずれかのハーフトーン化処理方法を前提として、前記誤差計算ステップでは、前記画素ブロックを前記輝度値パターンで置換した場合に得られる二値画像において、画素の輝度値の配列が所定の配列条件に適合しない場合は、前記誤差に所定値を加算することを特徴とする。
【0026】
本発明の請求項11記載のハーフトーン化処理システムは、前記請求項8乃至請求項10記載のいずれかのハーフトーン化処理システムを前提として、前記誤差計算手段は、前記画素ブロックを前記輝度値パターンで置換した場合に得られる二値画像において、画素の輝度値の配列が所定の配列条件に適合しない場合は、前記誤差に所定値を加算することを特徴とする。
【0027】
請求項4又は請求項11記載の発明によれば、誤差計算ステップにおいて又は誤差計算手段が、前記画素ブロックを前記輝度値パターンで置換した場合に得られる二値画像において、画素の輝度値が所定の配列条件に適合しない場合は、前記誤差に所定値を加算する。したがって、画素の輝度値が所定の配列条件に適合しない二値画像については誤差が大きくなり、更新ステップ又は更新手段においては、輝度値の配列が所定の配列条件に適合することとなる輝度値パターンで画素ブロックが更新されやすくなる。
【0028】
本発明の請求項5記載のハーフトーン化処理方法は、前記請求項4記載のハーフトーン化処理方法を前提として、前記配列条件には、ドットが形成される一の画素にはドットが形成される他の画素が所定数以上隣接して配列していることを条件として含むことを特徴とする。
【0029】
本発明の請求項12記載のハーフトーン化処理システムは、前記請求項11記載のハーフトーン化処理システムを前提として、前記配列条件には、ドットが形成される一の画素にはドットが形成される他の画素が所定数以上隣接して配列していることを条件として含むことを特徴とする。
【0030】
請求項5又は請求項12記載の発明によれば、誤差計算ステップにおいて又は誤差計算手段が、ドットが形成される一の画素(通常は輝度値0の画素)にはドットが形成される他の画素が所定数以上隣接して配列していることを少なくとも配列条件とし、この配列条件に適合しない場合は、復元多値画像と原多値画像との誤差に所定値を加算する。したがって、ドットが形成される一の画素に対してドットが形成される画素が所定数未満しか隣接していない場合、例えばドットが形成される画素が一つだけ孤立した状態で配列している場合などは、誤差計算ステップ又は誤差計算手段において誤差に所定値が加算されて誤差が大きくなり、更新ステップ又は更新手段においては、二値画像が上記配列パターンに適合することとなる輝度値パターンにより更新されやすくなる。したがって、最終的に得られる二値画像はドット集中型二値画像となりやすく、この二値画像をプリンタ等に出力すると、ドット抜けや各画素の輪郭ボケを原因とする画像ボケが少ない画像が出力される。なお、配列条件としては、少なくとも上記条件が含まれていれば良く、上記条件と他の条件とが組み合わせられて配列条件とされても良い。
【0031】
本発明の請求項6記載のハーフトーン化処理方法は、前記請求項4又は請求項5記載のハーフトーン化処理方法を前提として、前記配列条件には、ドットが形成されない一の画素にはドットが形成されない他の画素が所定数以上隣接して配列していることを条件として含むことを特徴とする。
【0032】
本発明の請求項13記載のハーフトーン化処理システムは、前記請求項11又は請求項12記載のハーフトーン化処理システムを前提として、前記配列条件には、ドットが形成されない一の画素にはドットが形成されない他の画素が所定数以上隣接して配列していることを条件として含むことを特徴とする。
【0033】
請求項6又は請求項13記載の発明によれば、誤差計算ステップにおいて又は誤差計算手段が、前記配列条件には、ドットが形成されない一の画素(通常は輝度値1の画素)にはドットが形成されない他の画素が所定数以上隣接して配列していることが少なくとも配列条件として含まれており、この配列条件に適合しない場合は、復元多値画像と原多値画像との誤差に所定値を加算する。上記配列条件に適合しない場合、例えばドットが形成されない画素が一つだけ孤立した状態で配列している場合などは、誤差計算ステップ又は誤差計算手段において誤差に所定値が加算されて誤差が大きくなり、更新ステップ又は更新手段においては、二値画像の輝度値の配列が所定条件に適合することとなる輝度値パターンで画素ブロックが更新されやすくなる。したがって、最終的に得られる二値画像をプリンタ等の出力装置に出力すると、ドットが形成されない画素に対応する白抜き部分が印刷塗料などのにじみを原因として欠落するという問題が生じにくく、白抜き部分の欠落が少ない画像が出力される。なお、配列条件としては、少なくとも上記条件が含まれていれば良く、上記条件と他の条件とが組み合わせられて配列条件とされても良い。
【0034】
本発明の請求項7記載のハーフトーン化処理方法は、前記請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のハーフトーン化処理方法を前提として、特定ステップにおいて、特定ブロックの範囲(形状)を少なくとも一回変更することを特徴とする。
【0035】
本発明の請求項14記載のハーフトーン化処理システムは、前記請求項8乃至請求項13のいずれかに記載のハーフトーン化処理システムを前提として、特定手段が特定ブロックの範囲(形状)を少なくとも一回変更することを特徴とする。
【0036】
請求項7又は請求項14記載の発明によれば、特定ステップにおいて又は特定手段は、画素ブロックを構成する画素の個数や配列を異ならせることにより、画素ブロックを少なくとも一回変形させて特定し、誤差計算ステップにおいて又は誤差計算手段は、変形された画素ブロックについて輝度値パターンで置換した場合に得られる二値画像に対し二次元フィルタ処理を行うことで得られる復元多値画像について、原多値画像との誤差を計算する。したがって、画素ブロックの範囲(形状)を一定とした場合とは異なる二値画像が得られ、画素ブロックの範囲(形状)を変更することにより誤差が更に小さくなる場合にも対応することが可能となる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のハーフトーン化処理システム及びハーフトーン化処理方法について詳述する。
【0038】
(第1の実施の形態)
図1は、本実施の形態のハーフトーン化処理システムSys1を実現するコンピュータシステムSys1及びそれに接続される入力装置5や出力装置6などを示す図である。本実施の形態のハーフトーン化処理システムSys1はパーソナルコンピュータ等のコンピュータシステムSys1により実現され、このコンピュータシステムSys1は中央演算処理装置1と、メモリ等の記憶手段2と、入力出力インターフェース3と、それらを接続する内部バス4などから構成されている。コンピュータシステムSys1の入力出力インターフェース3には、入力装置5や出力装置6やネットワークNETを介してサーバ等が接続されている。入力装置5は、コンピュータシステムSys1に画像データを入力するメモリカードやデジタルカメラやスキャナやハードディスク等である。出力装置6は、コンピュータシステムSys1からの画像データを画像として出力するプリンタやディスプレイ等である。コンピュータシステムSys1は、汎用的なコンピュータシステムであり、ハーフトーン化処理に際して本実施の形態のハーフトーン化処理システムSys1として機能するだけでなく、入力装置5から入力された画像の記憶や、ハーフトーン化処理の前に行われる前処理(拡大縮小処理やCMYK処理等)や、画像を出力装置に出力するなどの他の処理を行うシステムとしても機能する。
【0039】
ハーフトーン化処理システムSys1は、各画素の輝度が多値で表される原多値画像を各画素の輝度が二値で表される二値画像に変換するシステムであり、特定手段s2と、誤差計算手段s3と、更新手段s4とを備え、さらに初期二値画像生成手段s1とハーフトーン化処理終了条件判断手段s5とを備える。記憶手段2にはプログラムが格納されており、中央演算処理装置1がこのプログラムを実行することにより、コンピュータシステムSys1を前記各手段s1〜s5を備えるハーフトーン化処理システムSys1として機能させている。
【0040】
本実施の形態では、ユーザが入力装置5からコンピュータシステムSys1に原多値画像Gaを入力し、プリンタ等の出力装置6に出力する場合を例に説明する。図2は、コンピュータシステムSys1の原多値画像Gaの入力から二値画像Gbの出力までの一連の動作を示す概略フローチャートである。コンピュータシステムSys1は、この一連の動作のうちハーフトーン化処理を行うステップ(Step3)において、ハーフトーン化処理システムSys1として機能する。
【0041】
ユーザは、まず入力装置5から原多値画像GaをコンピュータシステムSys1に入力する。原多値画像Gaは、例えばデジタルカメラで撮影された画像や、ネットワークを介して接続されたサーバに公開されている画像や、スキャナで読み込まれた画像などであり、0以上1以下の多値で表される輝度を有する画素が複数配列して構成されている。本実施の形態では、5行5列に25個の画素が配列した原多値画像Ga(図8参照)を例に説明するが、これに限られない。コンピュータシステムSys1は、入力された原多値画像Gaを、入力出力インターフェース3と内部バス4を経由させて、記憶手段(メモリ等)2に記憶する(Step1)。
【0042】
つぎにユーザは、コンピュータシステムSys1に、原多値画像Gaの出力要求を入力する。たとえば、ディスプレイに印刷コマンド用ウィンドウを表示させ、用紙サイズや印刷部数等を指定した後に、印刷の開始を要求する「OK」のボタンをマウスでクリックすることによりプリンタに出力要求を行ったり、原多値画像Gaを示すアイコンをクリックすることによりディスプレイに表示するよう出力要求を行う。
【0043】
コンピュータシステムSys1は、ユーザからの出力要求を検知すると、記憶手段2に記憶された原多値画像Gaに対して、ハーフトーン化処理の前に必要な前処理を行う(Step2)。前処理としては、例えば入力された原多値画像Gaが符号化されている場合は復号化を行う復号化処理や、原多値画像GaをRGB表色系のイメージデータに変換するRGB処理や、RGB変換された原多値画像Gaを所定の倍率に拡大又は縮小する拡大縮小処理や、RGB表色系の原多値画像GaをCMYK表色系に変換するCMYK色変換処理などがある。
【0044】
コンピュータシステムSys1は、上記前処理が終了すると、記憶手段2に記憶されているプログラムによりハーフトーン化処理システムSys1として機能する(Step3)。ハーフトーン化処理システムSys1は、メモリ2に記憶された原多値画像Gaに対してハーフトーン化処理を行う(Step3)。ハーフトーン化処理は、図5に示すように、二値画像Gb(詳細は後述する)をラスタスキャン順に走査ウィンドウW(詳細は後述する)で走査しながら、走査ウィンドウWにより特定された画素ブロックBn(詳細は後述する)の各画素の輝度値を更新することにより行われる。具体的には、ハーフトーン化処理は、ハーフトーン化処理システムSys1が備える以下の各手段s1,s2,s3,s4,s5により、各手段に対応する各ステップ(Step11〜Step15)を順次実行する方法で行われる。図3(a)は、ハーフトーン化処理ステップ(step3)におけるハーフトーン化処理システムSys1の動作を抽出して示す概略フローチャートである。
【0045】
(初期二値画像生成ステップ:Step11)ハーフトーン化処理システムSys1は、初期二値画像生成手段s1により、各画素の輝度値に0又は1の初期値を設定した二値画像Gbを生成し(図4)、この二値画像Gbを記憶手段2に格納する。二値画像Gbの画素の配列は、原多値画像Gaと同一の5行5列である。輝度の初期値の設定方法としては、総ての画素の輝度値を0又は1に設定する方法がある。また、各画素ごとに乱数を用いて一定の確率で輝度値を1に設定する方法や、あるいは、乱数を用いて原多値画像Gaの各画素ごとにその輝度値に依存した確率で、二値画像Gbの同じ座標にある画素の輝度値を1とする方法がある。たとえば、原多値画像Gaを構成する一の画素の輝度値がXのときに、二値画像Gbの同じ座標にある画素の輝度値を確率Xで1とし、確率(1−X)で0とする。これらの乱数を用いる方法を用いれば、ハーフトーン化処理の後に出力装置6に出力される二値画像Gbに周期的で目障りな模様が生じにくくなる。なお、この初期の二値画像Gbとしては、各画素ごとに任意の輝度値を有する二値画像Gbが予め記憶手段2に記憶されていてもよく、この場合は初期二値画像生成手段s1とこのステップ(Step11)の処理は不要である。
【0046】
(特定ステップ:Step12)つぎに、ハーフトーン化処理システムSys1は、特定手段s2により、二値画像Gbを走査ウィンドウWにより画素ブロックBの単位で走査して、一の画素ブロックBを特定する。図5(a)(b)はその説明図である。
【0047】
画素ブロックBとは、二値画像Gbを構成する複数画素のうち二以上の画素から成るブロックである。本実施の形態では、画素ブロックBは2行2列の4つの画素から成る正方形状の画素の集合体であり、画素ブロックB1から画素ブロックB16までの16の画素ブロックがある。画素ブロックBの配列や画素数や形状はこれに限られず、それ以上又は以下の複数の画素を含む他の形状の画素ブロックBでも良い。
【0048】
走査ウィンドウWとは、二値画像Gbを走査しながら画素ブロックBを特定するウィンドウである。本実施の形態では、一画素ごとに走査ウィンドウWを列方向(図5(a)の矢印方向)に1画素分だけ移動させながらラスタスキャン順に二値画像Gbを走査して画素ブロックB1から画素ブロックB16を順次特定する。走査ウィンドウWを行方向に移動させたり、ランダムに移動させて走査しても良く、走査の順序は問わない。以下、特定ステップ(Step12)において走査ウィンドウWにより特定された一の画素ブロックを画素ブロックBn(本実施の形態ではnは1から16までのいずれかの値)として説明する。
【0049】
(誤差計算ステップ:Step13)
つぎに、ハーフトーン化処理システムSys1は、誤差計算手段s3により、複数の輝度値パターンPごとに、前記特定手段s2により特定された画素ブロックBnを上記輝度値パターンPで置換した場合に得られる二値画像Gbに対して二次元フィルタ処理を行うことにより得られる復元多値多像Grについて、原多値画像Gaとの誤差Eを計算する。以下、詳細に説明する。
【0050】
輝度値パターンPは、図6(a)に示すように、二値により表される輝度の組み合わせから成る輝度値の組み合わせパターンであり、画素ブロックBnの各画素に対応するように輝度値が配列されて構成されている。本実施の形態では、各輝度値パターンPは2行2列の4つの輝度が配列された二次元行列で構成されており、各輝度の総ての組み合わせから16通りの輝度値パターンP1〜P16が使用される。輝度値パターンPは、あらかじめプログラムに記述されるなどして記憶手段2に記憶されていても良いし、誤差計算ステップ(Step13)の処理ごとに生成されても良い。また、輝度値パターンPとしては、本実施の形態のように総ての組み合わせを輝度値パターンPとして使用しても良いし、その中のいくつかの組み合わせのみを輝度値パターンPとして使用しても良い。図3(b)は、誤差計算ステップ(Step13)におけるハーフトーン化処理システムSys1の動作を抽出して示す概略フローチャートである。誤差計算手段s3は、各輝度値パターンP1〜P16ごとに以下のステップ(置換ステップStep13−1、二次元フィルタ処理ステップStep13−2、計算ステップStep13−3、誤差計算終了条件判断ステップStep13−4)を行う。
【0051】
(置換ステップ:Step13−1)
誤差計算手段s3は、特定ステップ(Step12)において特定された画素ブロックBnを、輝度値パターンP1からP16のうち一の輝度値パターンPxで置換する(図6(b)参照)。本実施の形態では、まず輝度値パターンP1で置換する(図6(b)Gb11参照)。
【0052】
(二次元フィルタ処理ステップ:Step13−2)
次に、誤差計算手段s3は、置換ステップ(Step13−1)において画素ブロックBnの輝度値が一の輝度値パターンPxで置換された二値画像Gbに二次元フィルタ処理を行い、復元多値画像Grを生成する(図7)。二次元フィルタ処理とは、二値画像Gbが目視されたときの人間の視覚特性を考慮して、二値画像Gnの各画素の輝度値を増減させて、人間の網膜に映る画像を擬似的に再現した復元多値画像Grを生成する処理であり、ぼかしや平滑化と呼ばれる。たとえば、本実施の形態では、人間が二値画像Gbを目視するときは、隣接する画素同士が影響し合った状態で認識される視覚特性を考慮して、各画素ごとに隣接する画素の輝度値に依存して輝度値を増減させ、復元多値画像Grを生成する。二次元フィルタFは二次元ガウス分布に基づいたk行l列の二次元行列であり、k行l列で配列する値w(k,l)から構成されている。二次元フィルタFとしては、画像の輪郭ぼけを少なくしながら画像を滑らかにできる荷重平均フィルタが好ましい。荷重平均フィルタは、画素の位置によって異なる重み付けにより平均をするフィルタであり、中央の値が大きく、周辺の画素に向かって除々に値が小さくなるようにしたものなど様々な種類があるが、どの種類の荷重平均フィルタを使用するかは適宜選択すればよい。本実施の形態の二次元フィルタFは3行3列の二次元行列を用いた荷重平均フィルタFであるが、それ以上又は以下の大きさや他の形状でも良い。
【0053】
具体的には、二値画像Gbの座標(i,j)の輝度値をb(i,j)、二次元フィルタ処理のための二次元行列(すなわち二次元フィルタF)のk行l列の値をw(k,l)、二値画像Gbに二次元フィルタ処理を行って得られる復元多値画像Grの座標(i,j)の輝度値をr(i,j)と表わすと、誤差計算手段s3は、復元多値画像Grの座標(i,j)の輝度値r(i,j)を以下の数式1で計算する。
【0054】
【0055】
二次元フィルタ処理のための二次元行列(すなわち二次元フィルタF)の全要素の合計が1になるように定めることにより、各輝度値r(i,j)は0以上1以下の実数値となる。
【0056】
数式1において、輝度値b(i+k,j+l)が大きさ5×5の二値画像Gbの範囲外になり得る。例えば、r(1,1)の値を計算するのに、数式1では、b(0,0)の値が必要になる。そこで、範囲外の画素の輝度値b(i+k,j+l)は任意に決め、数式1を評価することができる。例えば、範囲外の画素の輝度値を範囲内にある最もユークリッド距離で近い画素の輝度値にすることができる。上記例では、輝度値b(0,0)を範囲内の最もユークリッド距離で近い画素の輝度値b(1,1)とすることができる。
【0057】
二次元フィルタFによる復元画像の輝度値r(i,j)を求める数式1は一例であり、r(i,j)を、二値画像の位置(i,j)とその近傍の画素の輝度値に依存して任意に定めることができる。例えば、位置(i,j)とその上下左右に隣接する画素の輝度値を引数とする任意の関数gを用いて以下の数式2とすることができる。
【0058】
【0059】
(計算ステップ:Step13−3)
つぎに、誤差計算手段s3は、前記二次元フィルタ処理ステップ(Step13−2)において生成された復元多値画像Grと原多値画像Gaとの誤差Eを計算する。たとえば、図8に示すように、原多値画像Gaと復元多値画像Grについて互いに対応する画素ごとに輝度値の差eを計算し、算出された輝度値の差eを合計した値を原多値画像Gaと復元多値画像Grとの誤差Eとする。原多値画像Gaの座標(i,j)の輝度値をa(i,j)とすると、原多値画像Gaと復元多値画像Grの同一座標(i,j)における輝度値の差e(i,j)は以下の式で計算される。
e(i,j)=|a(i,j)−r(i,j)|・・・(数式3)
誤差計算手段s3は、復元多値画像Grと原多値画像Gaの誤差Eを以下の数式4で計算する。
【0060】
【0061】
数式4により、二値画像Gbが目視されたときに認識される画像である復元多値画像Grと原多値画像Gaとの誤差が計算されるので、二値画像Gbと原多値画像との誤差を計算する場合と比較して、算出された誤差が実際に目視されたときの誤差に近い値となる。
【0062】
ここで、誤差Eを計算する数式は上述のものに限らず、誤差の主旨を逸脱しない範囲で変更可能である。たとえば、誤差計算手段s3は、任意の増加関数fを使用して、以下の数式5で誤差Eを計算することも可能である。
【0063】
【0064】
たとえば、増加関数fとして自乗関数f(x)=x2とすると、数式6のようになる。
【0065】
【0066】
(誤差計算終了条件判断ステップ:Step13−4)
誤差計算手段s3は、上記計算ステップ(Step13−3)が終了すると、総ての輝度値パターンP1〜P16について誤差Eを計算したことを誤差計算終了条件とし、この終了条件を満たしていない場合は再度置換ステップ(Step13−1)に戻り、残りの各輝度値パターンPについて上記置換ステップ(Step13−1)、二次元フィルタ処理ステップ(Step13−2)、計算ステップ(Step13−3)、誤差計算終了条件判断ステップ(Step13−4)を行う。総ての輝度値パターンP1〜P16について誤差Eを計算しており、終了条件を満たしている場合は更新ステップ(Step14)に進む。このように、各輝度値パターンP1〜P16ごとに上記各ステップ(Step13−1からStep13−4)を繰り返して行い、各輝度値パターンP1〜P16について誤差Eを算出する。
【0067】
なお、上記計算ステップ(Step13−3)については、誤差Eは、数式4や数式5や数式6に従って忠実に25個の総ての画素から成る全領域について計算する必要はなく、置換ステップ(Step13−1)における画素ブロックBnの輝度値の置換により復元多値画像Grの輝度値に影響が及ぶ範囲についてのみ計算しても良い。たとえば、図9に示すように、置換ステップ(Step13−1)において座標(2,2)(2,3)(3,2)(3,3)の四つの画素から成る画素ブロックB6の輝度値が各輝度値パターンP1〜P16で置換される場合は、二次元フィルタ処理ステップ(Step13−2)において座標(1,1)(1,4)(4,1)(4,4)の内側にある16画素から成る領域の輝度値が影響を受けて変化するが、他の座標の輝度値は一定であるので、上記16画素から成る領域のみについて誤差Eを計算しても良い。これにより、全画素から成る領域について誤差Eの計算を行う場合と比較して、処理量を減少させ、処理時間を短縮することができる。なお、この場合は二次元フィルタ処理ステップ(Step13−2)においては、上記影響が及ぶ範囲についてのみ二次元フィルタ処理を行うことにより、さらに処理量の減少及び処理時間の短縮を図ることができる。
【0068】
また、上記誤差計算ステップ(Step13)については、総ての輝度値パターンP1〜P16に対して誤差計算ステップ(Step13)を行わずに、一部の輝度値パターンPに対してのみ誤差計算ステップ(Step13)を行っても良い。たとえば、画素ブロックBnに対応する原多値画像Gaの画素が総て輝度値1である場合は、総ての画素が輝度値0である輝度値パターンP1で画素ブロックBnを置換することにより原多値画像Gaが良好に再現されることはほとんど無く、逆に、画素ブロックBnに対応する原多値画像Gaの画素の輝度値が総て輝度値0である場合は、総ての画素が輝度値1である輝度値パターンP16で画素ブロックBnを置換することにより原多値画像Gaが良好に再現されることはほとんど無いため、この輝度値パターンP1やP16については誤差計算ステップ(Step13)を省略する。たとえば、原多値画像Gaにおける4つの画素の輝度値a(2,2),a(2,3),a(3,2),a(3,3)がいずれも輝度値1の場合、二値画像Gbにおける画素ブロックB6の4つの画素の輝度値b(2,2),b(2,3),b(3,2),b(3,3)を輝度値パターンP1で置換しても原多値画像Gaを良好に再現することはほとんどないので、このような輝度値パターンP1に対しては誤差計算ステップ(Step13)を省略する。これにより、総ての輝度値パターンP1〜P16について誤差計算ステップ(Step13)を行う場合と比較して、処理量を減少させ、処理時間を短縮することができる。
【0069】
(更新ステップ:Step14)
つぎに、ハーフトーン化処理システムSys1は、更新手段s4により、誤差計算ステップ(Step13)において計算された誤差Eが所定条件を満たす一の輝度値パターンPで、特定ステップ(Step12)において特定された画素ブロックBnの輝度値を更新する。誤差Eの所定条件としては、誤差計算ステップ(Step13)において各輝度値パターンP1〜P16ごとに計算された誤差Eの中で最小の誤差Eであることを条件とするのが好ましい。かかる条件とすることにより、画素ブロックBnは誤差Eが最小となる輝度値パターンPで更新されるため、更新ステップ(Step14)を行うたびに、二値画像Gbは原多値画像Gaに近似していく。このハーフトーン化処理により最終的に得られる二値画像Gbは、原多値画像Gaには無い階調ムラやざらつきが少なく、原多値画像Gaにより近似した画像となる。
【0070】
上記誤差Eの他の所定条件としては、誤差Eが所定値以下であることを条件としても良い。所定値としては、ハーフトーン化処理により最終的に得られる二値画像(すなわち、プリンタ等の出力装置に出力される二値画像)Gbにおいて、原多値画像Gaには無い階調ムラやざらつきが視認されにくい程度に十分に小さい値とすることが好ましい。誤差Eが最小であることを条件とすると、誤差計算手段s3は総ての輝度値パターンP1〜P16について誤差計算ステップ(Step13)を行う必要があるが、誤差Eが所定値以下であることを条件とすることにより、所定値以下となる誤差Eが算出された時点で誤差計算ステップ(Step13)を終了することとなるので、処理量の軽減及び処理時間の短縮を図ることができる。
【0071】
(ハーフトーン化処理終了条件判断ステップ:Step15)
つぎに、ハーフトーン化処理システムSys1は、ハーフトーン化処理終了条件判断手段s5により、ハーフトーン化処理を終了するための終了条件が満たされているか否かを判断し、終了条件が満たされていない場合は特定ステップ(Step12)に戻り、終了条件が満たされている場合はハーフトーン化処理ステップ(Step3)を終了して次の出力ステップ(Step4)に進む。ここで、ハーフトーン化処理終了条件としては、「二値画像Gbの総ての画素ブロックBについて更新ステップ(Step14)が行われたこと」を条件とする。たとえば、座標(1,1)(2,1)(1,2)(2,2)の画素から成る最初の画素ブロックB1から最後の画素ブロックB16までラスタスキャン順に走査する本実施の形態では、座標(4,4)(4,5)(5,4)(5,5)の画素から成る最後の画素ブロックB16について上記更新ステップ(Step14)が終了済みの場合はハーフトーン化処理を終了することを終了条件とする。この条件の場合は、二値画像Gbについて一通り(例えばラスタスキャン順に走査する場合は、画素ブロックB1から画素ブロックB16まで)更新ステップ(Step14)が行われた時点でハーフトーン化処理が終了し、次の出力ステップ(Step4)へ進む。一方、途中の画素ブロックBnまでしか更新ステップ(Step14)が行われていない場合は、特定ステップ(Step12)に戻る。図5に示すように、次の特定ステップ(Step12)においては、画素ブロックBnの輝度値が更新された二値画像Gbについて走査が行われ、走査ウィンドウWが1画素分だけ移動して次の画素ブロックB(n+1)が特定される。その後、特定された画素ブロックB(n+1)について、誤差計算ステップ(Step13)以降の処理が行われることとなる。
【0072】
また、他の終了条件として、「更新ステップ(Step14)において得られた二値画像Gbの復元多値画像Grと、原多値画像Gaとの誤差Eが所定値以下であること」としても良い。この条件の場合は、画素ブロックBnについて上記更新ステップ(Step14)が終了した時点で、その二値画像Gbの復元多値画像Grと原多値画像Gaとの誤差Eが所定値以下である場合は出力ステップ(Step4)に進み、所定値よりも大きい場合は再度特定ステップ(Step12)に戻って次の画素ブロックB(n+1)を特定する。また、他の条件として、「二値画像Gbの総ての画素ブロックB1〜B16について更新ステップ(Step14)が行われたこと」且つ「更新ステップにおいて得られた二値画像Gbの復元多値画像Grと、原多値画像Gaとの誤差Eが所定値以下であること」の両方を終了条件としても良い。この条件の場合は、最後の画素ブロックB16について上記更新ステップ(Step14)が終了し、且つその更新ステップ(Step14)において得られた二値画像Gbの復元多値画像Grと原多値画像Gaとの誤差Eが所定値以下である場合は出力ステップ(Step4)に進む。一方、最後の画素ブロックB16について上記更新ステップ(Step14)が終了した時点で上記誤差Eが所定値以下でない場合は特定ステップ(Step12)に戻り、走査を開始した最初の画素ブロックB1に走査ウィンドウWを移動させてこの画素ブロックB1を特定し、再度最初の画素ブロックB1から上記各ステップ(Step11からStep15)を行う。さらに他の条件として「更新ステップ(Step14)があらかじめ決めた規定回数実行されたこと」を終了条件としても良く、この条件の場合は例えば画素ブロックB1〜B16について規定回数繰り返して上記各ステップ(Step11〜Step15)が行われることとなり、規定回数を増減させることにより処理量及び処理時間をある程度制御することができる。また他の条件として「画像ブロックBnについて輝度値が更新された二値画像Gbと、その直前に実行された画素ブロックB(n−1)について輝度値が更新された二値画像Gbが同一であること」を終了条件としても良く、この条件の場合は画素ブロックBnの輝度値を更新しても誤差Eが変化しなくなるまで上記各ステップ(Step11からStep15)が繰り返し行われ、可能な限り原多値画像Gaに近似した二値画像Gbを得ることができる。
【0073】
(出力ステップ:Step4)
ハーフトーン化処理システムSys1によりハーフトーン化処理ステップ(Step3)が終了すると、コンピュータシステムSys1は、内部バス4及び入力出力インターフェース3を経由してプリンタやディスプレイ等の出力装置6に上記二値画像Gbを出力する。上記二値画像Gbはネットワークを介して遠隔地のプリンタやディスプレイに出力されても良い。たとえばコンピュータシステムSys1が二値画像Gbをプリンタに出力した場合は、プリンタは、コンピュータシステムSys1から入力された二値画像Gbの輝度値0の画素にトナーなどの印刷塗料を塗布してドットを形成し、二値画像Gbを印刷する。また、例えば二値画像Gbを液晶ディスプレイに出力した場合は、液晶ディスプレイは、輝度値0の画素についてはバックライトからの光を遮断状態とし、輝度値1の画素については光を透過状態として二値画像Gbを可視画像として出力する。出力装置6により出力された二値画像Gbは、原多値画像Gaには無い階調ムラやざらつきが少なく、目視されたときに原多値画像Gaをより近い状態で再現するものとなる。
【0074】
ここで、特定ステップ(Step12)においては、特定手段s2が走査ウィンドウWの範囲(形状)を変更して、特定される画素ブロックBの範囲(形状)を変更するようにしても良い。画素ブロックBの範囲(形状)は少なくとも一回変更させれば良く、偶数回目の特定ステップでは走査ウィンドウWの形状を一の形状(例えば2行3列)とし、奇数回目では他の形状(例えば3行2列)とすることで、画素ブロックBの範囲(形状)が奇数番目と偶数番目とで異なるようにしても良い。また、二値画像Gbについて最初の画素ブロックB1から最後の画素ブロックB16までの走査が複数回繰り返して行われる場合は、奇数回目の走査については画素ブロックBを一の範囲(例えば2行3列)とし、偶数回目の走査については画素ブロックBを他の範囲(例えば3行2列)としても良い。また、画素ブロックBを構成する画素の個数を異ならせることにより、画素ブロックBを他の範囲(形状)に変更しても良い。記憶手段2には、各形状の画素ブロックBに対応して輝度値パターンPが記憶されており、誤差計算ステップ(Step13)においては、各形状の画素ブロックBに応じた輝度値パターンPで画素ブロックBが置換される。走査ウィンドウW及び画素ブロックBの範囲(形状)を変更し、誤差計算ステップにおいて範囲(形状)が変更された画素ブロックBの輝度値を置換すると、走査ウィンドウW及び画素ブロックBの範囲(形状)を一定とした場合とは異なる二値画像が得られ、階調ムラやざらつきが更に少ない二値画像が得られる場合があるからである。
【0075】
(第1の実施の形態の実施例)
第1の実施の形態の実施例として、ハーフトーン化処理ステップ(Step3)のみに限定し、ハーフトーン化処理システムSys1の動作を説明する。
【0076】
ハーフトーン化処理システムSys1は、初期二値画像生成手段s1により、二値画像Gbを生成し(初期二値画像生成ステップ(Step11)、図4参照)、特定手段s2により、二値画像Gbを走査して最初の画素ブロックB1を特定する(特定ステップ(Step12)、図5(b)Gb1参照)。つぎに、ハーフトーン化処理システムSys1は、誤差計算手段s3により誤差Eを計算する(誤差計算ステップ(Step13))。誤差計算ステップ(Step13)を詳細に説明すると、まず二値画像Gbの画素ブロックB1を輝度値パターンP1で置換し(置換ステップ(Step13−1)、図6(b)Gb11参照)、この二値画像Gbに二次元フィルタ処理を行って復元多値画像Grを生成し(二次元フィルタ処理ステップ(Step13−2))、この復元多値画像Grについて原多値画像Gaとの誤差Eを計算する(計算ステップ(Step13−3))。次にハーフトーン化処理システムSys1は、総ての輝度値パターンPについて誤差Eを計算したか判断する(誤差計算終了条件判断ステップ(Step13−4))。この時点では輝度値パターンP1について誤差Eを計算しただけであるので、再度置換ステップ(Step13−1)に戻り、次の輝度値パターンP2について置換ステップ(図6(b)Gb12参照)、二次元フィルタ処理ステップ、計算ステップ、誤差計算終了条件判断ステップを行う。ハーフトーン化処理システムSys1は、同様に輝度値パターンP3からP16まで上記各ステップ(Step13−1からStep13−4)の処理を行い、誤差計算終了条件判断ステップ(Step13−4)において輝度値パターンP16となったときに総ての輝度値パターンP1〜P16について誤差Eを計算したと判断して更新ステップ(Step14)に進む。ハーフトーン化処理システムSys1は、更新手段s4により、上記誤差計算ステップ(Step13)において各輝度値パターンP1〜P16ごとに計算された誤差Eの中から、誤差Eが最小となる一の輝度値パターンPで二値画像Gbの画素ブロックB1の輝度値を更新する(更新ステップ(Step14))。つぎに、ハーフトーン化処理システムSys1は、ハーフトーン化処理終了条件判断手段s5により、「更新ステップにおいて更新された画素ブロックBが最後の画素ブロックB16である」という終了条件を満たすか判断する(ハーフトーン化処理終了条件判断ステップ:Step15)。現時点では特定された画素ブロックBは最初の画素ブロックB1であるので、再度特定ステップ(Step12)に戻る。次の特定ステップ(Step12)では、ハーフトーン化処理システムSys1は、画素ブロックB1について輝度値が更新された状態の二値画像Gbを走査して次の画素ブロックB2を特定し(図5(b)Gb2参照)、以下画素ブロックB1の場合と同様の処理を行う。その後、ハーフトーン化処理システムSys1は、各画素ブロックB3からB16まで同様の処理を行う。そして、更新ステップ(Step14)において画素ブロックB16が更新された後に、ハーフトーン化処理終了条件判断ステップ(Step15)において終了条件を満たすと判断し、出力ステップ(Step4)に進む。出力ステップ(Step4)では、二値画像Gbがプリンタ等の出力装置6に出力される。
【0077】
なお、ハーフトーン化処理終了条件として「二値画像Gbの総ての画素ブロックBについて更新ステップ(Step14)が行われたこと」且つ「更新ステップにおいて得られた二値画像Gbの復元多値画像Grと原多値画像Gaとの誤差Eが所定値以下であること」を条件とした場合は、ハーフトーン化処理システムSys1は、更新ステップ(Step14)において更新された画素ブロックBnが最後の画素ブロックB16であっても「画素ブロックB16の輝度値が更新された二値画像Gbの復元多値画像Grと原多値画像Gaとの誤差Eが所定値以下である」ことを満たしていなければ、終了条件を満たさないと判断し、再度特定ステップ(Step12)に戻る。次の特定ステップ(Step12)では、ハーフトーン化処理システムSys1は、画素ブロックB16の輝度値が更新された二値画像Gbを走査して最初の画素ブロックB1を特定し、同様の処理を繰り返す。
【0078】
(第2の実施の形態)
本実施の形態は、前記第1の実施の形態とほぼ同様であるが、誤差計算ステップ(Step13)のみ異なり、特に誤差計算ステップ(Step13)のうち計算ステップ(Step13−3)において異なる。
【0079】
(計算ステップ:Step13−3)
本実施の形態の誤差計算ステップ(Step13)における計算ステップ(Step13−3)では、置換ステップ(Step13−1)において画素ブロックBnを一の輝度値パターンPで置換した場合に得られる二値画像Gb(以下、置換ステップで得られる二値画像Gbという)について、輝度値の配列が所定の配列条件に適合しない場合は、誤差Eに所定値dを加算する。本実施の形態では、ドットが形成される一の画素にはドットが形成される他の画素が一つ以上隣接して配列していることを配列条件(以下、配列条件1という)としている。
【0080】
本実施の形態では、置換ステップ(Step13−1)における二値画像Gbの各画素の輝度値が、予め記憶手段2に記憶されている配列パターンAPに適合するか否かを判断することにより、配列条件1に適合するか否かを判断している。具体的には、二値で表される輝度が配列したパターンを配列パターンAPとすると、輝度値の配列が異なる複数種類の配列パターンAPがハーフトーン化処理システムSys2の記憶手段2に記憶されている。配列パターンAPとしては、図10(a)に示すように、座標(i,j)の画素(図10(a)中太線に囲まれた画素、以下注目画素という)の輝度値が0のときに、その座標(i,j)の注目画素に対して上下左右のいずれかに隣接する画素、すなわち(i−1,j)の画素、又は(i,j−1)の画素、又は(i+1,j)の画素、又は(i,j+1)の画素のいずれかが輝度値0である4つの配列パターンAPa1〜APa4が記憶されている。そして、ハーフトーン化処理システムSys2は、原多値画像Gaと復元多値画像Grの同一座標(i,j)の画素における輝度の差eを計算する際に、置換ステップ(Step13−1)で得られる二値画像Gbの同一座標(i,j)の画素を注目画素とすると、注目画素が輝度値0のときに上記配列パターンAPa1〜APa4のいずれかに適合するかを判断する。二値画像Gbの同一座標(i,j)の画素を注目画素としたときに上記配列パターンAP1〜AP4のいずれかに適合する場合は、輝度値の差e(i,j)を上記数式3で計算する。配列パターンAP1〜AP4のいずれにも適合しない場合は、上記数式3で算出される輝度値の差e(i,j)に所定値dを加算した値を、その座標(i,j)の輝度値の差e(i,j)とする。具体的には、下記の数式7で計算する。
e(i,j)=|a(i,j)−r(i,j)|+d・・・(数式7)
誤差Eは、上記第1の実施の形態と同様に数式4や数式5や数式6で計算される。これにより、上記配列条件1に適合しない画素の数に応じて、誤差Eに所定値dが加算されることとなり、配列条件1に適合しない画素が多いほど誤差Eが大きくなる。なお、本実施の形態では、注目画素が輝度値1であることを配列条件0とし、座標(i,j)の注目画素が輝度値1である配列パターンAP0も配列パターンAPの一つとして記憶されている。注目画素が輝度値1の場合は数式3で計算され、誤差e(i,j)に所定値dが加算されることはない。輝度値1にはドットが形成されず、ドット抜けやドット輪郭ボケといった問題がそもそも生じないためである。
【0081】
更新ステップ(Step14)は第1の実施の形態と同様であるが、配列条件1を満たす画素が少なく、二値画像Gbにおいて輝度値0の画素が孤立した配列となるような(すなわち、輝度値0の画素に対して隣接する総ての画素の輝度値が1となるような)輝度値パターンPでは画素ブロックBnが更新されにくくなる。一方、配列条件1を満たす画素が多く、二値画像Gbにおいて輝度値0の一の画素に対して輝度値0の他の画素が少なくとも一つ隣接する配列となるような輝度値パターンPでは画素ブロックBnが更新されやすくなる。したがって、更新ステップ(Step14)により生成される二値画像Gbは輝度値0が集中して配列する傾向にあるドット集中型二値画像となる。
【0082】
出力ステップ(Step4)は第1の実施の形態と同様である。出力される二値画像Gbはドット集中型二値画像であるため、ドット抜けや画像ボケの問題が生じにくくなる。すなわち、二値画像Gbにおいてドットが形成される輝度値0の画素が一つだけ孤立して存在する場合は、ドットが形成される一画素の面積が狭すぎるため、トナーなどの印刷塗料が付着しにくく、ドット抜けの問題が生じやすい。また、プリンタによっては各画素のドットに印刷された塗料がにじんだり、ディスプレイによっては各画素のドットの輪郭がボケる場合があり、輝度値0の画素が孤立して存在する場合は、ドットの輪郭のボケがそのまま画像のボケとして視認される。これに対して、ドット集中型二値画像である二値画像Gbはドットが形成される輝度値0の画素が集中して存在するため、ドットが形成される画素が互いに連続した状態となって面積が広くなり、印刷塗料が付着しやすくなる。また、集中して配列した状態の輝度値0の画素にドットが形成されると、形成されたドットが連結状態となって各ドットの輪郭ボケが目立ちにくくなるため、画像ボケが抑制される。
【0083】
なお、本実施の形態の配列条件は上記条件に限らず、プリンタの性能等により、輝度値0を有する画素が二つ隣接する程度の面積ではトナー等の印刷塗料が付着しにくい場合等には、その程度に応じて配列パターンAPの注目画素に隣接する輝度値0の画素の個数を増減させればよい。例えば、ドットが形成される一の画素にはドットが形成される他の画素が二以上隣接して配列していることを配列条件2として、配列パターンAPを輝度値0の注目画素に輝度値0である他の画素が二つ隣接している配列パターンAPb1〜APb4(図10(b))、配列パターンAPc1〜APc8(図10(c))としても良いし、また、ドットが形成される一の画素にはドットが形成される他の画素が三つ以上隣接して配列していることを配列条件3として、配列パターンAPを輝度値0の注目画素に輝度値0の他の画素が三つ隣接している配列パターンAPd1〜APd4(図10(d))としても良い。また、予め複数の配列パターンAPを記憶手段2に記憶しておくことなく、輝度値0の画素に隣接する画素を走査し、隣接する画素に輝度値0の画素が無い場合に配列条件を満たさないとして所定値dを加算するようにしても良い。
【0084】
また、所定値dを増減させることにより、二値画像Gbにおいて輝度値0の画素が互いに所定数隣接する確率を調節しても良い。確率を高めるときは所定値dをある程度大きく設定する。また、複数の配列条件について所定値dを異ならせることにより重み付けして使用しても良い。たとえば、輝度値0の一の画素に輝度値0の他の画素が二つ隣接しているときの所定値d1、一つ隣接しているときの所定値d2、隣接していないときの所定値d3を、d1<d2<d3となるようにしても良い。
【0085】
(第2の実施の形態の他の例1)
第2の実施の形態の他の例として、ドットが形成されない輝度値1の一の画素にはドットが形成されない輝度値1の他の画素が所定数以上隣接して配列していること、を配列条件とする。例えば、ドットが形成されない一の画素にはドットが形成されない他の画素が一つ以上隣接して配列していることを配列条件4とする場合は、図11(a)に示すように、座標(i,j)の注目画素に対して上下左右のいずれかに隣接する画素、すなわち(i−1,j)の画素、又は(i,j−1)の画素、又は(i+1,j)の画素、又は(i,j+1)の画素のいずれかが輝度値1である4つの配列パターン配列パターンAPa11〜APa14のいずれかに適合するかを判断する。この配列パターンAPa11〜APa14に適合しない場合は、その座標(i,j)の輝度値の差e(i,j)には所定値dが加算される(数式7参照)。したがって、画素ブロックBnは、輝度値1の画素に対して上下左右のいずれかの画素が輝度値1となるような輝度値パターンPで更新されやすくなり、プリンタ等に印刷したときに白抜き部分の欠落が生じにくい二値画像Gbとなる。
【0086】
プリンタの性能等により、トナー等の印刷塗料のにじむ程度に大小があるため、その程度に応じて隣接する輝度値1の画素の個数を増減させればよい。例えば、ドットが形成されない一の画素にはドットが形成されない他の画素が二つ以上隣接して配列していることを配列条件5とする場合は、輝度値1の注目画素に輝度値1である他の画素が二つ隣接している配列パターンAPb11〜APb14(図11(b))及びAPc11〜APc18(図11(c))を使用し、また、ドットが形成されない一の画素にはドットが形成されない他の画素が三つ以上隣接して配列していることを配列条件6とする場合は、輝度値1の注目画素に輝度値1の他の画素が三つ隣接している配列パターンAPd11〜APd14(図11(d))を使用する。
【0087】
(第2の実施の形態の他の例2)
さらに、「ドットが形成される一の画素にはドットが形成される他の画素が所定数以上隣接して配列しており、且つ、ドットが形成されない一の画素にはドットが形成されない他の画素が所定数以上隣接して配列していること」を配列条件としても良い。たとえば、配列条件1又は配列条件4のいずれかに適合することを配列条件としたり、配列条件2又は配列条件5のいずれかに適合することを配列条件としたり、配列条件3又は配列条件6のいずれかに適合することを配列条件としても良い。これにより、ハーフトーン化処理により最終的に得られる二値画像は、ドット集中型二値画像であり且つ輝度値1の画素についても集中して配列する傾向にある二値画像となる。したがって、出力装置に出力したときに、ドット抜けや画像ボケが生じにくく、且つ、白抜き部分の欠落も生じにくい二値画像が得られる。
【0088】
なお、かかる配列条件を使用する方法及びシステムは、従来のDBS法に適用することも可能である。これにより、従来のDBS法による二値画像についてもドット集中型二値画像が得られ、また輝度値1の画素についても集中して配列する傾向にある二値画像が得られる。
【0089】
上記各実施の形態は、コンピュータシステムSys1,Sys2をハーフトーン化処理システムSys1,Sys2として機能させた場合を例に説明したが、プリンタ等の出力装置に内蔵されている記憶手段にプログラムを記憶させ、このプログラムにより出力装置に内蔵されているCPUをハーフトーン化処理システムとして機能させても良い。また、上記各手段s1〜s5の一部、または全部を実現する回路を実装したFPGAやASICなどの集積回路をプリンタ等の出力装置6に搭載し、出力装置6がハーフトーン化処理システムとしての機能を有するようにしても良い。
【0090】
(比較実験)
本発明の有効性を証明するために、本発明のハーフトーン化処理システムを用いた本発明のハーフトーン化処理方法と、従来のハーフトーン化処理方法(DBS法、誤差拡散法、ディザ法)とを比較する比較実験を行った。実験方法は、原多値画像をそれぞれのハーフトーン化処理方法でハーフトーン化処理を行うことにより二値画像を生成し、その二値画像をプリンタにより印刷して、各方法により生成された二値画像を比較した。図12(A)は原多値画像であり、(B)は誤差拡散法、(C)はディザ法、(D)はDBS法により生成された二値画像であり、(E)は本発明の第1の実施の形態のハーフトーン化処理システムSys1を用いたハーフトーン化処理方法により生成された二値画像であり、(F)は本発明の第2の実施の形態のハーフトーン化処理システムSys2を用いたハーフトーン化処理方法において上記配列条件1又は上記配列条件0のいずれかに適合することを配列条件としたときの二値画像、(G)は上記配列条件2又は上記配列条件0のいずれかに適合することを配列条件としたときの二値画像、(H)は上記配列条件3又は上記配列条件0のいずれかに適合することを配列条件としたときの二値画像であり、(I)は上記配列条件1又は配列条件4のいずれかに適合することを配列条件としたときの二値画像、(J)は上記配列条件2又は配列条件5のいずれかに適合することを配列条件としたときの二値画像、(K)上記配列条件3又は上記配列条件6のいずれかに適合することを配列条件としたときの二値画像である。
【0091】
本発明の第1の実施の形態のハーフトーン化処理システムSys1を用いたハーフトーン化処理方法により生成された二値画像(E)は、DBS法による二値画像(D)と比較して、原多値画像には無い階調ムラやざらつきが少なくなっており、原多値画像Gaにより近似したものとなっている。また、DBS法ではドットが形成される画素が孤立して配列する傾向にあるドット拡散型二値画像となっているのに対して、本発明の第2の実施の形態のハーフトーン化処理システムSys2を用いたハーフトーン化処理方法により生成された二値画像(F)(G)(H)は、それぞれドットが形成される画素が二以上、三以上、四以上集中して配列する傾向にあるドット集中型二値画像となっている。したがって、二値画像(F)(G)(H)は、印刷塗料が付着しにくいプリンタや各ドットの輪郭がボケるプリンタを使用した場合でも、ドット抜けや各画素の輪郭ボケを原因とする画像ボケが生じにくい良好な二値画像となる。また、本発明の第2の実施の形態の他の例におけるハーフトーン化処理システムSys2を用いたハーフトーン化処理方法により生成された二値画像(I)(J)(K)は、ドット集中型二値画像であり、更にそれぞれドットが形成されない輝度値1の画素が二以上、三以上、四以上集中して配列する傾向にある二値画像となっている。したがって、ドット抜けや画像ボケが生じにくいだけでなく、印刷塗料などのにじみを原因として白抜き部分が欠落するという問題が生じにくく、さらに良好な二値画像を得ることができる。なお、参考として、誤差拡散法による二値画像(B)と比較すると、本発明により生成された二値画像(E)から(K)は一定の周期を持つ目障りな模様やモアレが少なく、また、ディザ法による二値画像(C)と比較すると輪郭のボケが少なく、本発明によれば誤差拡散法やディザ法による二値画像と比較しても良好な二値画像が得られることがわかる。
【0092】
【発明の効果】
本発明のハーフトーン化処理方法及びハーフトーン化処理システムによれば、二以上の画素から成る画素ブロック単位で誤差計算や輝度値の更新が行われるため、一画素ごとに誤差計算や輝度値の更新を行うDBS法と比較して、原多値画像には無い階調ムラやざらつきが少ない二値画像が得られる。したがって、二値画像は原多値画像をより近い状態で再現するものとなり、この二値画像が目視されると原多値画像により近似したものとして認識される。
【0093】
さらに、本発明のハーフトーン化処理方法及びハーフトーン化処理システムによれば、上記画素ブロックを前記輝度値パターンで置換した場合に得られる二値画像において、画素の輝度値の配列が所定条件に適合しない場合は、上記誤差に所定値を加算するため、更新ステップ又は更新手段においては、輝度値が好ましい配列となる輝度値パターンで画素ブロックが更新される。とくに、ドットが形成される一の画素にはドットが形成される他の画素が所定数以上隣接して配列していることを配列条件に含むと、ハーフトーン化処理により最終的に生成される二値画像は、ドットが形成される輝度値0の画素が複数集中して配列する傾向にあるドット集中型二値画像となりやすくなる。したがって、ドットが形成される画素が互いに連続して面積が広くなり、印刷塗料が付着しやすくなる。また、複数連続した輝度値0の画素にドットが形成されると、形成されたドットが連結して各ドットの輪郭ボケが目立ちにくくなるため、画像全体として画像ボケが抑制される。この二値画像をプリンタやディスプレイなどに出力すると、ドット抜けや画像ボケのない良好な画像が出力される。また、ドットが形成されない一の画素にはドットが形成される他の画素が所定数以上隣接して配列していることを配列条件に含むと、ハーフトーン化処理により最終的に生成される二値画像は、ドットが形成されない輝度値1の画素が複数集中して配列する傾向にある二値画像となりやすくなる。したがって、本発明によって最終的に得られる二値画像をプリンタ等の出力装置に出力すると、ドットが形成されない画素に対応する白抜き部分が印刷塗料などのにじみを原因として欠落するという問題が生じにくく、白抜き部分についても明瞭な画像が出力される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の本実施の形態のハーフトーン化処理システムを実現するコンピュータシステム及びそれに接続される入力装置や出力装置などを示す図。
【図2】上記実施の形態のコンピュータシステムの原多値画像の入力から二値画像の出力までの一連の動作を示す概略フローチャート。
【図3】(a)は上記実施の形態のハーフトーン化処理ステップにおけるハーフトーン化処理システムの動作を抽出して示す概略フローチャート、(b)は誤差計算ステップにおけるハーフトーン化処理システムの動作を抽出して示す概略フローチャート。
【図4】上記実施の形態の二値画像を示す図。
【図5】二値画像を走査ウィンドウにより画素ブロックの単位で走査して、一の画素ブロックを特定する処理を説明する説明図。
【図6】(a)は上記実施の形態の輝度値パターンを示す図、(b)は二値画像の一の画素ブロックを各輝度値パターンで置換した場合の二値画像を示す図。
【図7】上記実施の形態の誤差計算ステップに含まれる二次元フィルタ処理ステップを説明する説明図。
【図8】上記実施の形態の誤差計算ステップに含まれる計算ステップを説明する説明図。
【図9】画素ブロックの輝度値の置換により復元多値画像の輝度値に影響が及ぶ範囲を説明する説明図。
【図10】(a)は本発明の第2の実施の形態の配列パターンを示す図、(b)と(c)と(d)は配列パターンの他の例を示す図。
【図11】(a)は本発明の第2の実施の形態の他の例における配列パターンを示す図、(b)と(c)は配列パターンの他の例を示す図。
【図12】従来のハーフトーン化処理方法により得られる二値画像と本発明のハーフトーン化処理方法により得られる二値画像を示す図。
【符号の説明】
Sys1,Sys2 ハーフトーン化処理システム(コンピュータシステム)
1 中央演算処理装置
2 記憶手段
3 入力出力インターフェース
4 内部バス
5 入力装置
6 出力装置
s1 初期二値画像生成手段
s2 特定手段
s3 誤差計算手段
s4 更新手段
s5 ハーフトーン化処理終了条件判断手段
Ga 原多値画像
Gb 二値画像
Gr 復元多値画像
W 走査ウィンドウ
F 二次元フィルタ
B 画素ブロック
B1 最初の画素ブロック
B16 最後の画素ブロック
P(P1〜P16) 輝度値パターン
AP 配列パターン
Claims (14)
- 各画素の輝度が多値で表される原多値画像を各画素の輝度が二値で表される二値画像に変換するハーフトーン化処理方法であり、
各画素ごとに任意の輝度値を有する二値画像を走査して二以上の画素から成る画素ブロックを特定する特定ステップと、
二値により表される輝度の組み合わせから成る複数の組み合わせパターンを輝度値パターンとすると、各輝度値パターンごとに、前記特定ステップにおいて特定された画素ブロックを前記輝度値パターンで置換した場合に得られる二値画像に対し二次元フィルタ処理を行うことで得られる復元多値画像について、原多値画像との誤差を計算する誤差計算ステップと、
前記誤差計算ステップにおいて計算された誤差が所定条件を満たす輝度値パターンで、当該画素ブロックの輝度値を更新する更新ステップとを備えることを特徴とするハーフトーン化処理方法。 - 前記誤差計算ステップにおいて、復元多値画像と原多値画像について互いに対応する画素ごとに輝度値の差を計算し、計算された輝度値の差を合計した値を復元多値画像と原多値画像との誤差とすることを特徴とする請求項1記載のハーフトーン化処理方法。
- 前記更新ステップにおける所定条件は、前記誤差計算ステップにおいて輝度値パターンごとに計算された誤差の中で最小の誤差であるという条件であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のハーフトーン化処理方法。
- 前記誤差計算ステップでは、前記画素ブロックを前記輝度値パターンで置換した場合に得られる二値画像において、画素の輝度値の配列が所定の配列条件に適合しない場合は、前記誤差に所定値を加算することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のハーフトーン化処理方法。
- 前記配列条件には、ドットが形成される一の画素にはドットが形成される他の画素が所定数以上隣接して配列していることを条件として含むことを特徴とする請求項4記載のハーフトーン化処理方法。
- 前記配列条件には、ドットが形成されない一の画素にはドットが形成されない他の画素が所定数以上隣接して配列していることを条件として含むことを特徴とする請求項4又は請求項5記載のハーフトーン化処理方法。
- 前記特定ステップにおいて、画素ブロックの範囲を少なくとも一回変更することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のハーフトーン化処理方法。
- 各画素の輝度が多値で表される原多値画像を各画素の輝度が二値で表される二値画像に変換するハーフトーン化処理システムであり、
各画素ごとに任意の輝度値を有する二値画像を走査して二以上の画素から成る画素ブロックを特定する特定手段と、
二値により表される輝度の組み合わせから成る複数の組み合わせパターンを輝度値パターンとすると、各輝度値パターンごとに、前記特定手段によって特定された画素ブロックを前記輝度値パターンで置換した場合に得られる二値画像に対し二次元フィルタ処理を行うことで得られる復元多値画像について、原多値画像との誤差を計算する誤差計算手段と、
前記誤差計算手段によって計算された誤差が所定条件を満たす輝度値パターンで、当該画素ブロックの輝度値を更新する更新手段とを備えることを特徴とすることを特徴とするハーフトーン化処理システム。 - 前記誤差計算手段は、復元多値画像と原多値画像について互いに対応する画素ごとに輝度値の差を計算し、計算された輝度値の差を合計した値を復元多値画像と原多値画像との誤差とすることを特徴とする請求項8記載のハーフトーン化処理システム。
- 前記更新手段における所定条件は、前記誤差計算手段によって輝度値パターンごとに計算された誤差の中で最小の誤差であるという条件であることを特徴とする請求項8又は請求項9記載のハーフトーン化処理システム。
- 前記誤差計算手段は、前記画素ブロックを前記輝度値パターンで置換した場合に得られる二値画像において、画素の輝度値の配列が所定の配列条件に適合しない場合は、前記誤差に所定値を加算することを特徴とする請求項8乃至請求項10のいずれかに記載のハーフトーン化処理システム。
- 前記配列条件には、ドットが形成される一の画素にはドットが形成される他の画素が所定数以上隣接して配列していることを条件として含むことを特徴とする請求項11記載のハーフトーン化処理システム。
- 前記配列条件には、ドットが形成されない一の画素にはドットが形成されない他の画素が所定数以上隣接して配列していることを条件として含むことを特徴とする請求項11又は請求項12記載のハーフトーン化処理システム。
- 前記特定手段は、画素ブロックの範囲を少なくとも一回変更することを特徴とする請求項8乃至請求項13のいずれかに記載のハーフトーン化処理システム。
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