JP2004303448A - 光源装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光源装置において自然対流および放射により効率よく熱移動せしめ、光源ランプの周辺温度を低減させて光源装置の寿命および信頼性の向上を図るとともに、低価格化を実現できる光源装置を提供する。
【解決手段】光源ランプ2と光源ランプ2から出射された光を反射する反射鏡1とを備えた光源装置10において、反射鏡1は、光源ランプ2からの可視光を反射し、かつ赤外放射を透過する多重干渉膜が蒸着されたダイクロイック反射鏡であって、反射鏡1の外周部1dに沿って外周部1dの少なくとも一部を覆う熱吸収体4を設けるものとする。
【選択図】 図1
【解決手段】光源ランプ2と光源ランプ2から出射された光を反射する反射鏡1とを備えた光源装置10において、反射鏡1は、光源ランプ2からの可視光を反射し、かつ赤外放射を透過する多重干渉膜が蒸着されたダイクロイック反射鏡であって、反射鏡1の外周部1dに沿って外周部1dの少なくとも一部を覆う熱吸収体4を設けるものとする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光源装置に関し、特に、光学機器用、映像機器用、工業用光学装置などに用いられる高圧放電ランプ及び蛍光ランプなどを内蔵した光源装置の冷却構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光学機器、映像機器および工業用光学装置などの照明光学系は、通常、光源ランプと、光源ランプから出射された光を反射するための回転放物面あるいは回転楕円面を有する反射鏡とを含む光源装置を備えている。
光源装置の光源ランプとして、液晶プロジェクタ用にメタルハライドランプや高圧水銀ランプ、また、写真現像用のハロゲンランプ、工業用の紫外線硬化用の紫外線ランプ、映写用のキセノンランプ等が利用されている。又、光源ランプの防爆用に透過性の前面板が反射鏡の開口面に設けられている。
【0003】
従来の光源装置においては、光源ランプの高輝度化(高ワット化)に伴う発熱量の増加と、反射鏡の小型化に伴い該反射鏡の表面積の減少による冷却能力の低下により、光源ランプ及び反射鏡の温度が高くなる。そのため、通常、送風システムによる強制空冷にて反射鏡の表面を冷却し、光源ランプ周辺の温度上昇を抑制している。
【0004】
ここで、従来の光源ランプの構造について、高圧水銀ランプを例に挙げて説明する。
高圧水銀ランプAは、例えば、図9に示すように、硬質ガラスや結晶化ガラスなどの耐熱ガラスの凹面に多重干渉膜が形成された反射鏡1、陰極−陽極間のアーク放電により封印された水銀原子を励起することにより発光させる光源ランプ2、防爆用の前面板3および強制冷却用のファン11を備えている。なお、ランプによっては前面板3が設けられていない場合もある。
【0005】
前記光源ランプ2の入力に対するエネルギー変換の配分は、可視光30%、赤外放射50%、紫外光10%、およびその他電極、発光管などの損失10%程度である。
【0006】
前記光源ランプ2からの可視光と赤外放射は、反射鏡1の多重干渉膜により可視光と赤外放射とに分離される。可視光は、前記反射鏡1にて反射してランプ前面に照射され、赤外放射は、反射鏡1を透過するとともに一部が反射鏡1に吸収されて熱に変換される。
【0007】
前記光源ランプ2からの遠赤外放射(波長3.0μm以上)は、反射鏡1のガラスの特性から遠赤外領域で急激に透過率が減少するため大部分が反射鏡に吸収され熱変換される。それらの熱変換された反射鏡1の熱は、反射鏡1のガラス肉厚を伝播して反射鏡表面から強制冷却あるいは自然対流、放射により空気中に熱輸送される。従って、光源装置において光源を冷却することは、光源ランプ2の周辺温度を所定の温度に保つために必要であり、反射鏡1からの熱輸送(冷却)が非常に重要である。
【0008】
以下に、図10に示す従来の光源装置の反射鏡に生じる熱量の関係を示す。
反射鏡における熱量は、
Δt1=Q×L/(K×S1)
Q=Q1+Q2、Q2=σ×f×S×(T14−T24)
hc=β×c×(Δt2/L)0.25
Q:熱量
Q1:対流により除去される熱量
Q2:放射により除去される熱量
L:反射鏡の厚さ
K:熱伝導率
S:反射鏡の断面積
hc:対流熱伝導率
β:空気の伝導率、比熱、粘性率などで決まる値
c:表面形状で決まる値
σ:ステファン・ボルツマン定数
f:形態係数
e:放射率(吸収率)
S:放射物体の表面積
T:反射鏡の絶対温度
【0009】
そこで、光源ランプ及び反射鏡の冷却手段として、反射鏡に熱伝導率の良い材料に変えるもの(特許文献1を参照)や、反射鏡と同じガラス材で放熱フィンを一体で設けるもの(特許文献2を参照)などの冷却性能を向上させる技術が開示されている。
【0010】
【特許文献1】
特開2001−125194号公報(第1−5頁、図3)
【特許文献2】
特開平9−55109号公報(第2−6頁、図2)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の光源装置は、光源ランプ及び反射鏡の冷却手段として強制的な送風システムを取付けることを前提としたものであって、このような強制冷却方式によると、光源装置の熱伝達率が自然対流、放射を利用した場合と比較して10倍もの冷却効果があるが、経費や消費電力の増大、騒音問題及び装置構成が複雑になるという欠点がある。そのため、光源装置の冷却手段としては、自然対流、放射を利用したものであって、強制冷却と同程度の冷却効果を有しかつ単純な構造のものが望まれている。
【0012】
ここで、前記高圧水銀ランプAの自然対流および放射による熱移動の形態を図10に示す。
前記反射鏡1の熱量Qは、反射鏡1で分離された赤外放射の一部が反射鏡内で吸収された熱量と前記遠赤外放射による熱量の合計で、200Wランプの反射鏡への熱輸送量は約140Wで、その内、約90Wが反射鏡に熱吸収される。
熱量Qは、反射鏡1の肉厚Lを熱伝導することにより発生する温度上昇Δt1と、反射鏡の表面より自然対流及び放射にて除去される熱量に釣り合う温度上昇Δt2とに分けられる。
【0013】
前記温度上昇Δt1は、熱伝導率により決まる値で、熱伝導率が大きくなれば温度上昇値は小さく、且つ各部の温度分布が小さくなる。
しかしながら、自然対流、放射で決まるΔt2は、表面の空気温度による熱伝達係数、放射率、表面積、形状などで決まる値であり熱伝導率の影響を受けない。
【0014】
従って、光源装置の冷却手段に自然対流および放射を利用した場合、反射鏡1の熱輸送の効率を高めるため、反射鏡1の熱伝導率を大きくする、反射鏡の赤外透過率を高める、反射鏡の表面積を大きくするなどの対応が必要となる。
【0015】
すなわち、特許文献2のように反射鏡に熱伝導率の高いセラミック材料を用いた場合は、反射鏡の熱量が同じであれば、Δt1は、熱伝導率が大きくなれば温度上昇値は小さく、且つ各部の温度分布差が小さくなる。
【0016】
しかしながら、本来反射鏡より透過していた赤外放射は、多重干渉膜が蒸着された不透明な反射鏡では、反射鏡面でセラミック固有の放射率(吸収率)により一部は反射して光源ランプ側に戻り、残りがセラミック内で吸収され熱蓄積されるという問題がある。
【0017】
例えば、熱伝導率の良いSiO2の放射率は、資料によると0.66で、約30%が反射し70%がセラミック反射鏡に熱蓄積され、その熱量が加算される。
反射鏡の総熱量は、200Wランプの場合、約40Wが追加され約130Wにもなるため、反射鏡の温度Δt1及びΔt2は更に高くなる。
また、多重干渉膜のない反射鏡では、反射鏡にて可視光と共には赤外放射も反射され、照射物に大きな熱影響を与えるという問題がある。
【0018】
また、特許文献1のように反射鏡に同材料のガラス材で放熱フィンを一体で設けた場合には、熱量Qに対し、放熱フィンを設けたことにより自然対流および放射による熱移動量が増し、温度上昇値Δt2は下がる。
しかしながら、その反面、放熱フィンを設けたことにより、フィン先端までの熱移動距離Lが長くなり、ガラス材の熱伝導率が小さい分、温度上昇値Δt1が高くなるという問題がある。
【0019】
一方、ガラス加工において、表面積を増すためにできるだけ薄肉のフィン形状が求められるが、粘性の高いガラス材による薄肉の加工成形は難しく、放熱効果を期待するほどの表面積を確保することが難しい。
【0020】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、光源装置において自然対流および放射により効率よく熱移動せしめ、光源ランプの周辺温度を低減させて光源装置の寿命および信頼性の向上を図るとともに、低価格化を実現できる光源装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明は、光源装置に係り、光源ランプと該光源ランプから出射された光を反射する反射鏡とを備えた光源装置において、前記反射鏡は、前記光源ランプからの可視光を反射し、かつ赤外放射を透過する多重干渉膜が蒸着されたダイクロイック反射鏡であって、該反射鏡の外周部に沿って該外周部の少なくとも一部を覆う熱吸収体を設けたことを特徴とするものである。
【0022】
このように構成することで、前記光源ランプからの赤外放射および電極などからの熱放射、熱伝導により反射鏡に熱蓄積された熱を熱吸収体に熱伝導させて、前記反射鏡の温度上昇を抑制することができ、光源ランプの周辺温度を低減させることで光源装置の寿命および信頼性の向上を図ることができる。
【0023】
また、本発明は、前記熱吸収体の材質にグラファイトを用いることが好ましい。このように構成することで、グラファイトの大きな熱伝導率により反射鏡の温度上昇を著しく低減することができる。
【0024】
また、本発明は、前記熱吸収体を前記反射鏡と一体的に設け、前記多重干渉膜を前記熱吸収体の反射鏡と対向する面に蒸着することが好ましい。
このように構成することで、赤外放射に対して高い熱吸収率により反射鏡面での反射を減少させて、照射面への熱影響を軽減させることができる。
【0025】
また、本発明は、前記熱吸収体として、前記光源ランプからの赤外放射および電極などからの熱放射、熱伝導により熱蓄積された熱を大気中に熱移動させる熱移動手段を備えることが好ましい。
さら、本発明は、前記熱移動手段として、前記熱吸収体の少なくとも一部の外周部に放熱フィンを一体的に突出形成することが好ましい。
このように構成することで、熱吸収体に熱蓄積された熱を、熱移動手段、例えば、放熱フィンにより広い表面積から効果的に大気中に放熱することができる。
【0026】
また、本発明は、前記放熱フィンの少なくとも一部を、例えば、アルミニウムのような金属により形成することが好ましい。
このように構成することで、熱伝導率の高い放熱フィンを構成して、より効果的に大気中への放熱を行うことができる。
【0027】
また、本発明は、前記熱吸収体を、グラファイトの熱伝導率の異方性に対し、肉厚方向に熱伝導率が大きくなるように配向することが好ましい。
このように構成することで、前記熱吸収体の反射鏡側付近に熱が溜まることなく、反射鏡側から外部側に向かい効率良く熱伝導することができる。
【0028】
また、本発明は、前記熱吸収体を、グラファイトの熱伝導率の異方性に対し、放熱フィンの突出方向に熱伝導率が大きくなるように配向することが好ましい。
このように構成することで、反射鏡側より熱吸収体に向かい高効率な熱伝導を実現できる。
【0029】
また、本発明は、前記金属製の放熱フィンを、薄い板状フィンが配列されたコルゲートフィンとすることが好ましい。
このように構成することで、さらに放熱効果の高い放熱フィンを構成することができる。
【0030】
また、本発明は、前記熱吸収体を、前記反射鏡の光軸に沿った方向で少なくとも2分割で構成するものとすることが好ましい。
このように構成することで、反射鏡と熱吸収体の熱膨張を考慮して、反射鏡の外周部に沿って分割形成された熱吸収体同士の間に隙間をとって配設して、ガラスと同程度の小さい熱膨張率を有する反射鏡の熱膨張、収縮による小さい機械的歪に対して、該反射鏡と熱吸収体との密着性を安定させることができる。
【0031】
また、本発明は、前記光学装置において、前記反射鏡に前記熱吸収体を取付けるための弾性部材を備え、前記弾性部材の反力により前記熱吸収体を前記反射鏡の外周部に押圧して取付けることが好ましい。
特に、本発明は、前記弾性部材として、少なくとも板ばね状部材または線ばね状部材のうちの何れかの部材を用いることが好ましい。
このように構成することで、熱影響により熱吸収体が熱膨張、収縮して機械的歪が生じても、熱吸収体を反射鏡に常に押圧することができるので前記熱吸収体と反射鏡との密着性を保つことができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1〜図4は発明を実施する形態の一例であって、図1は本発明に係る第1の実施形態の光源装置の全体構成を示す斜視図、図2は前記光源装置の構成を示す側断面図、図3は前記光源装置の反射鏡と熱吸収体との取付け状態の一例を示す側断面図、図4は図3のA−A断面矢視図である。
【0033】
本実施形態は、図1、図2に示すように、反射鏡1と、該反射鏡1の中央部に配設された光源ランプ2と、前記反射鏡1の開口部1aを覆う前面板3とを備えた光源装置10であって、前記反射鏡1の外周部に沿って熱吸収体4を設けたものである。
【0034】
前記前面板3は、透光性の部材で形成され、光源ランプ2の破裂によるガラス破片の飛散を防止する保護部材である。
【0035】
前記反射鏡1は、光源ランプ2の発光部2aを焦点とする回転放物面形状あるいは楕円曲面形状で形成され、前方に開口部1aが拡開形成されるとともに、凹状の底部1bの中央部に光源ランプ2が装着される取付け部1cが後方に向かい突出形成されている。そして、光源ランプ2の発光部2aより放射した光が平行光あるいは集光光として前面板3より出射されるように構成されている。
【0036】
また、前記反射鏡1は、内面に多重干渉膜が蒸着されたダイクロイック反射鏡であって、用途によって可視光線あるいは紫外線を反射し、赤外放射は反射鏡1のガラス面を透過するようにされている。
【0037】
前記反射鏡1の外周部1dに沿って、前記開口部1aと取付け部1cの端部を除き、該反射鏡1の前端から後端に亘り外周部1dを覆うように熱吸収体4が一体的に形成されている。
【0038】
前記熱吸収体4は、天然グラファイト(黒鉛)を素材として、射出あるいは押出しなどの加工方法にて成形され、前記反射鏡1の外周部1dに接する内側面は該反射鏡1の表面に密着するように成形され、図2に示すように、前記反射鏡1の開口側から光源ランプ2付近にかけて略同じ厚さで外周部1dを被覆するとともに、前記光源ランプ2付近から底部および取付け部1cに亘り前記被覆部より厚く形成されている。また、前記熱吸収体4の外周部には、複数の放熱フィン4aが突出形成されている。
【0039】
前記熱吸収体4は、グラファイトの特徴である熱伝導率の異方性を利用して、厚さの薄い箇所よりも厚い箇所の熱伝導率が大きくなるように成形されるとともに、放熱フィン4aの突出方向に向かい熱伝導率が大きくなるように成形されている。
【0040】
ここで、グラファイトの物性は、熱伝導率が銅素材と同じ370W/m・K、ガラスの熱膨張率と同程度の3.1×10‐6/K‐1、赤外放射に対する放射率が0.97である。
【0041】
前記熱吸収体4と反射鏡1との接する部分には、表面の微小な凹凸により空気層が生じないようにシリコングリスなどの熱伝導の良いバインダーが塗布されている。
【0042】
前記放熱フィン4aは、図1、図2に示すように、平面視で前記反射鏡1を略中央部に配置した矩形状を呈し、熱吸収体4の前端から後端に亘り光源ランプ2の中心線P方向に沿って略等間隔で所定の隙間をとって、その中心線Pに対して略垂直方向に突出形成されている。
【0043】
前記放熱フィン4aのフィン形状は、できるだけ表面積を得るために成形能力から約0.5〜1.0mmと薄く、自然対流性能からフィンピッチは8mm以上としている。なお、強制冷却に用いられる放熱ファンの場合は5mmピッチ以下でも可能である。
【0044】
また、前記放熱フィン4aのフィン高さは、光源装置10の大きさ、対流熱伝達係数hc(図10参照)などから小さい方が効率的で、必要な表面積との兼ね合いによるが、通常に5mm程度が好ましい。
【0045】
なお、前記熱吸収体4は、反射鏡1の形状により一体型あるいは分割型で構成することが可能であるが、本実施形態では一例として、図3、図4に示すように、正面視で2分割で構成したものを採用している。
【0046】
この実施例において、反射鏡1の開口側端部には、熱吸収体4の前端側の放熱フィン4a1と対向するように、外側に向かい突出した係止部1eが開口側端部に沿って延設されている。
【0047】
前記反射鏡1と熱吸収体4とは、前記係止部1eと放熱フィン4a1とを重ね合わせた状態で、板ばねで形成されたクリップ7で固定されるとともに、線ばね(引張りコイルばね)5とロープ6とを組み合わせた取付け部材8により前記熱吸収体4の外周部を締付けて、前記熱吸収体4を反射鏡1に圧接するようにして固定されている。
【0048】
前記取付け部材8は、線ばね5の両端部に形成されたフック部5aのロープ6の端部を取付けたものであって、線ばね5の張力により常に熱吸収体4を反射鏡に押圧固定するとともに、熱膨張による熱吸収体4の微小な動きにも順応させている。
【0049】
次に、本実施形態の光源装置10の放熱作用について説明する。
光源装置10において、光源ランプ2からの発光は、光源ランプ2からの可視光と赤外放射は、反射鏡1の多重干渉膜により可視光と赤外放射に分離される(図9を参照)。
【0050】
可視光は、前記反射鏡1で反射してランプ前面に照射され、赤外放射は、前記反射鏡1を透過して熱吸収体4に吸収されて熱変換されるとともに、一部が反射鏡1に吸収されて熱変換される。
【0051】
熱変換された反射鏡1の熱は、反射鏡1と密着した熱吸収体4に伝播される。
熱吸収体4において熱変換された熱と反射鏡1から伝播された熱は、放熱フィン4aに伝播されて、該放熱フィン4aの表面から自然対流および放射により大気中に熱輸送される。
このようにして放熱フィン4aから放熱することで冷却された熱吸収体4により、光源ランプ2からの熱影響による反射鏡1の温度上昇を抑制することができる。
【0052】
以上のように構成したので、本実施形態の光源装置10によれば、反射鏡1に熱吸収体4を一体的に設けたことで、自然対流および放射により効率よく熱移動することができ、光源ランプ2による反射鏡1の温度上昇を抑制することができる。
【0053】
また、本実施形態によれば、反射鏡1を、その内面に多重干渉膜が蒸着されたダイクロイック反射鏡として、可視光線あるいは紫外線を反射し、一方、赤外放射を反射鏡1のガラス面を透過させることで熱吸収体4に熱を吸収させ、反射鏡1のガラス面の温度上昇を抑制することができる。
【0054】
また、本実施形態によれば、熱吸収体4を反射鏡1の外周部1d全体に亘り被覆するように形成したので、反射鏡1の外周部全体より蓄熱された熱を吸収することができる。さらに、前記熱吸収体4の材質を熱伝導率の大きい天然グラファイトとしたので、効率良く反射鏡1から熱を吸収することができる。
また、前記熱吸収体4の外周部1d全体に放熱フィン4aを形成したので、効率良く放熱することができる。
【0055】
さらに、本実施形態によれば、前記熱吸収体4と反射鏡1との接する部分にシリコングリスなどの熱伝導の良いバインダーを塗布したので、反射鏡1から熱吸収体4への熱伝導を高効率で行うことができる。
【0056】
また、本実施形態によれば、熱吸収体4を2分割で構成したので、部品構成を簡略化できるとともに、組付けを容易にできる。
また、前記熱吸収体4の反射鏡1への取付けについては、反射鏡1の中心線P方向の固定を前端部でクリップ7により挟持し、該反射鏡1の外周方向の固定を線ばね5とロープ6とを組み合わせた取付け部材8により前記熱吸収体4の外周部を締付けて固定するようにしたので、熱影響により反射鏡1や熱吸収体4に機械的歪が生じても、中心軸P方向に沿った歪や外周方向の歪に対しても順応することができる。
【0057】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
図5、図6は発明を実施する形態の一例であって、図5は本発明に係る第2の実施形態の光源装置の全体構成を示す斜視図、図6は前記光源装置の構成を示す側断面図である。図中において、上述した他の実施形態と同様な構成要素は、同一の符号を付することで説明を省略する。
【0058】
本実施形態は、図5、図6に示すように、反射鏡1と、該反射鏡1の中央部に配設された光源ランプ2と、前記反射鏡1の開口部1aを覆う前面板3とを備えた光源装置20であって、前記反射鏡1の外周部に沿って熱吸収体24を設けたものである。
【0059】
前記熱吸収体24は、天然グラファイト(黒鉛)を素材として、射出あるいは押出しなどの加工方法にて成形され、前記反射鏡1の外周部1dに接する内側面は該反射鏡1の表面に密着するように成形され、図6に示すように、前記反射鏡1の外周部1dの光源ランプ2付近から底部および取付け部1cに亘り厚く形成されている。また、前記熱吸収体24の外周部には、複数の放熱フィン24aが突出形成されている。
【0060】
前記熱吸収体24は、グラファイトの特徴である熱伝導率の異方性を利用して、厚さの薄い箇所よりも厚い箇所の熱伝導率が大きくなるように成形されるとともに、放熱フィン24aの突出方向に向かい熱伝導率が大きくなるように成形されている。
【0061】
前記熱吸収体24と反射鏡1との接する部分には、表面の微小な凹凸により空気層が生じないようにシリコングリスなどの熱伝導の良いバインダーが塗布されている。
【0062】
前記放熱フィン24aは、図5、図6に示すように、平面視で前記反射鏡1を略中央部に配置した矩形状を呈し、熱吸収体24の前端から後端に亘り光源ランプ2の中心線P方向に沿って略等間隔で所定の隙間をとって、その中心線Pに対して略垂直方向に突出形成されている。
【0063】
前記放熱フィン24aのフィン形状およびフィン高さは、第1の実施形態に係る放熱フィン4aと略同等の仕様で構成されているため説明を省略する。
【0064】
また、前記熱吸収体24は、反射鏡1の形状により一体型あるいは分割型で構成することが可能であるが、第1の実施形態に係る熱吸収体4と同様に2分割で構成されている。また、前記反射鏡1への取付け構造は、第1の実施形態と略同様に構成されているため説明を省略する。
【0065】
次に、本実施形態の光源装置20の放熱作用について説明する。
光源装置20において、光源ランプ2からの発光は、図6に示すように、光源ランプ2からの可視光と赤外放射は、反射鏡1の多重干渉膜により可視光と赤外放射に分離される。
【0066】
可視光は、前記反射鏡1で反射してランプ前面に照射され、赤外放射は、前記反射鏡1を透過して、熱吸収体24に覆われた部分においては該熱吸収体24吸収されて熱変換されるとともに、一部が反射鏡1に吸収されて熱変換される。
【0067】
熱変換された反射鏡1の熱は、反射鏡1と密着した熱吸収体24に伝播される。熱吸収体24において熱変換された熱と反射鏡1から伝播された熱は、放熱フィン24aに伝播されて、該放熱フィン24aの表面から自然対流および放射により大気中に熱輸送される。
【0068】
このようにして放熱フィン24aから放熱することで冷却された熱吸収体24により、光源ランプ2からの熱影響による反射鏡1の温度上昇を抑制することができる。
【0069】
以上のように構成したので、本実施形態の光源装置20によれば、反射鏡1に熱吸収体24を一体的に設けたことで、自然対流および放射により効率よく熱移動することができ、特に反射鏡1の光源ランプ2周辺の温度上昇を抑制することができる。
【0070】
また、本実施形態によれば、熱吸収体24は、反射鏡1の光源ランプ2付近および該光源ランプ2が装着される取付け部1cの外周部を覆うようにしたので、コンパクトな構成で特に発熱源となる光源ランプ2付近を効果的に冷却することができる。
【0071】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
図7の(a)は本発明に係る第3の実施形態の光源装置の全体構成を示す側面図、(b)は(a)のB矢視図である。図中において、上述した他の実施形態と同様な構成要素は、同一の符号を付することで説明を省略する。
【0072】
本実施形態は、図7の(a)、(b)に示すように、反射鏡1と、該反射鏡1の中央部に配設された光源ランプ2とを備えた光源装置30であって、前記反射鏡1の外周部に沿って熱吸収体34を設けたものである。
【0073】
前記反射鏡1の外周部1dに沿って、前記開口部1aと取付け部1cの端部を除き、該反射鏡1の前端から後端に亘り外周部1dを覆うように熱吸収体34が一体的に形成されている。
【0074】
前記熱吸収体34は、天然グラファイト(黒鉛)を素材として、射出あるいは押出しなどの加工方法にて成形され、前記反射鏡1の外周部1dに接する内側面は該反射鏡1の表面に密着するように成形され、図7の(a)に示すように、前記反射鏡1の開口側から光源ランプ2付近にかけて略同じ厚さで外周部1dを被覆するとともに、前記光源ランプ2付近から底部および取付け部1cに亘り前記被覆部より厚く形成されている。
また、前記熱吸収体34は、グラファイトの特徴である熱伝導率の異方性を利用して、厚さの薄い箇所よりも厚い箇所の熱伝導率が大きくなるように成形されている。
【0075】
前記熱吸収体34と反射鏡1との接する部分には、表面の微小な凹凸により空気層が生じないようにシリコングリスなどの熱伝導の良いバインダーが塗布されている。
【0076】
前記熱吸収体34の外周部には、前記光源ランプ2付近から底部および取付け部1cに亘り複数のアルミ製のコルゲートフィン9が設けられている。
前記コルゲートフィン9は、薄いアルミ板を何層にも組み合わせたもので、該コルゲートフィン9の板厚は、グラファイトで成形された前述した放熱フィン4a、24aの板厚の1/3から1/4程度と薄く形成されている。
【0077】
前記熱吸収体34の反射鏡1への取付けは、第1の実施形態と略同様に図示しない板ばねを用いたクリップ7あるいは線ばね5とロープ6とを組み合わせた取付け部材8で固定するように構成されているため説明を省略する。
【0078】
以上のように構成したので、本実施形態によれば、前記熱吸収体34の外周部おける単位長さ当りのコルゲートフィン9のフィン数を前述した実施形態に係る放熱フィン4a、24aよりも多く取付けることができるので、放熱される表面積が増すことにより自然対流による冷却効果が高められる。
【0079】
また、前記コルゲートフィン9を、図1に示すような第1の実施形態の放熱フィン4aのように、熱吸収体34の外周部全体に亘り設けることにより、さらに放熱する表面積が増すことで自然対流による冷却効果を高めることが可能である。
【0080】
また、本実施形態によれば、前記反射鏡1とコルゲートフィン9との間に熱吸収体34を設けることで、赤外放射に対する熱吸収、熱伝導、熱膨張などに対する緩衝効果を持たせることができる。
【0081】
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
図8の(a)は本発明に係る第4の実施形態の光源装置の全体構成を示す側面図、(b)は(a)のC矢視図である。図中において、上述した他の実施形態と同様な構成要素は、同一の符号を付することで説明を省略する。
【0082】
本実施形態は、図8の(a)、(b)に示すように、反射鏡1と、該反射鏡1の中央部に配設された光源ランプ2とを備えた光源装置40であって、前記反射鏡1の外周部に沿って熱吸収体44を設けたものである。
【0083】
前記熱吸収体44は、天然グラファイト(黒鉛)を素材として、射出あるいは押出しなどの加工方法にて成形され、前記反射鏡1の外周部1dに接する内側面は該反射鏡1の表面に密着するように成形され、図8の(a)に示すように、前記反射鏡1の外周部1dの光源ランプ2付近から底部および取付け部1cに亘り厚く形成されている。
また、前記熱吸収体44は、グラファイトの特徴である熱伝導率の異方性を利用して、厚さの薄い箇所よりも厚い箇所の熱伝導率が大きくなるように成形されている。
【0084】
前記熱吸収体34と反射鏡1との接する部分には、表面の微小な凹凸により空気層が生じないようにシリコングリスなどの熱伝導の良いバインダーが塗布されている。
【0085】
前記熱吸収体34の外周部には、前記光源ランプ2付近から底部および取付け部1cに亘り複数のアルミ製のコルゲートフィン9が設けられている。
【0086】
前記熱吸収体44の反射鏡1への取付けは、第1の実施形態と略同様に図示しない板ばねを用いたクリップ7あるいは線ばね5とロープ6とを組み合わせた取付け部材8で固定するように構成されているため説明を省略する。
【0087】
以上のように構成したので、本実施形態によれば、第3の実施形態と同様に前記熱吸収体44の外周部おける単位長さ当りのコルゲートフィン9のフィン数を前述した実施形態に係る放熱フィン4a、24aよりも多く取付けることができるので、放熱される表面積が増すことにより自然対流による冷却効果が高められる。
【0088】
また、本実施形態によれば、反射鏡1とコルゲートフィン9との間に熱吸収体44を設けることで、赤外放射に対する熱吸収、熱伝導、熱膨張などに対する緩衝効果を持たせることができる。
【0089】
尚、本発明の光源装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0090】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明の光源装置によれば、反射鏡に蓄積された熱を自然対流および放射により効率よく熱移動して、光源ランプ周辺の温度上昇を低減させて光源装置の寿命および信頼性の向上を図るとともに、簡単な冷却構造により低価格化を実現できるという優れた効果を奏し得る。
【0091】
詳しくは、本発明によれば、光源ランプと反射鏡とを備えた光源装置において、前記反射鏡は、前記光源ランプからの可視光を反射し、かつ赤外放射を透過する多重干渉膜が蒸着されたダイクロイック反射鏡であって、該反射鏡の外周部に沿って該外周部の少なくとも一部を覆う熱吸収体を設けることで、前記光源ランプからの赤外放射および電極などからの熱放射、熱伝導により反射鏡に熱蓄積された熱を熱吸収体に熱伝導させて、前記反射鏡の温度上昇を抑制することができる。これにより、光源ランプの周辺温度を低減させることで光源装置の寿命および信頼性の向上を図ることができる。
また、反射鏡のガラス材として、耐熱(結晶化)ガラスに替えて汎用の硬質ガラスを採用することができるので、光源装置の低価格化を図ることができる。
【0092】
さらに、本発明によれば、前記熱吸収体の材質にグラファイトを用いることで、大きな熱伝導率による温度上昇Δt1の低下と、薄型成形が可能なことによる広い表面積の放熱フィンによる温度上昇Δt2の低下により、自然対流、放射を利用した冷却が可能となり、反射鏡の温度上昇を著しく低減することができる。
【0093】
また、本発明によれば、前記熱吸収体を前記反射鏡と一体的に設け、前記多重干渉膜を前記熱吸収体の反射鏡と対向する面に蒸着することで、赤外放射に対して高い熱吸収率により反射鏡面での反射を減少させて、照射面への熱影響を軽減させることができる。
【0094】
また、本発明によれば、前記熱吸収体として、前記光源ランプからの赤外放射および電極などからの熱放射、熱伝導により熱蓄積された熱を大気中に熱移動させる熱移動手段を備え、前記熱移動手段として、前記熱吸収体の少なくとも一部の外周部に放熱フィンを一体的に突出形成することで、熱吸収体に熱蓄積された熱を、熱移動手段、例えば、放熱フィンにより広い表面積から効果的に大気中に放熱することができる。これにより、自然冷却により、経費、消費電力、騒音及び複雑さなどが軽減できる。
【0095】
また、本発明によれば、前記放熱フィンの少なくとも一部を、例えば、アルミニウムのような金属により形成することで、熱伝導率の高い放熱フィンを構成して、より効果的に大気中への放熱を行うことができる。
さらに、本発明によれば、前記熱吸収体を、グラファイトの熱伝導率の異方性に対し、肉厚方向に熱伝導率が大きくなるように配向することで、前記熱吸収体の反射鏡側付近に熱が溜まることなく、反射鏡側から外部側に向かい効率良く熱伝導することができる。
【0096】
また、本発明によれば、前記熱吸収体を、グラファイトの熱伝導率の異方性に対し、放熱フィンの突出方向に熱伝導率が大きくなるように配向することで、より熱吸収体に向かい高効率な熱伝導を実現できる。
さらに、本発明によれば、前記金属製の放熱フィンを、薄い板状フィンが配列されたコルゲートフィンとすることで、放熱される表面積が大きくなり、さらに放熱効果の高い放熱フィンを構成することができる。
【0097】
また、本発明によれば、前記熱吸収体を、前記反射鏡の光軸に沿った方向で少なくとも2分割で構成し、反射鏡の外周部に沿って分割形成された熱吸収体同士の間に隙間をとって配設することで、ガラスと同程度の小さい熱膨張率を有する反射鏡の熱膨張、収縮による小さい機械的歪に対して、該反射鏡と熱吸収体との密着性を安定させることができる。
【0098】
また、本発明によれば、前記光学装置において、前記反射鏡に前記熱吸収体を取付けるための弾性部材、例えば、板ばね状部材や線ばね状部材を備え、前記板ばね状部材や線ばね状部材の反力により前記熱吸収体を前記反射鏡の外周部に押圧して取付けるように構成することで、熱影響により熱吸収体が熱膨張、収縮して機械的歪が生じても、熱吸収体を反射鏡に常に押圧することができるので該熱吸収体と反射鏡との密着性を保つことができる、などの著しい効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施形態の光源装置の全体構成を示す斜視図である。
【図2】前記光源装置の構成を示す側断面図である。
【図3】前記光源装置の反射鏡と熱吸収体との取付け状態の一例を示す側断面図である。
【図4】図3のA−A断面矢視図である。
【図5】本発明に係る第2の実施形態の光源装置の全体構成を示す斜視図である。
【図6】前記光源装置の構成を示す側断面図である。
【図7】(a)は本発明に係る第3の実施形態の光源装置の全体構成を示す側面図、(b)は(a)のB矢視図である。
【図8】(a)は本発明に係る第4の実施形態の光源装置の全体構成を示す側面図、(b)は(a)のC矢視図である。
【図9】従来の光源装置の構成を示す説明図である。
【図10】従来の光源装置における自然対流と放射熱の関係式である。
【符号の説明】
1 反射鏡
2 光源ランプ
3 前面板
4、24、34、44 熱吸収体
4a、4a1、24a 放熱フィン
5 線ばね
6 ロープ
7 クリップ
8 取付け部材
9 コルゲートフィン
10、20、30、40 光源装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、光源装置に関し、特に、光学機器用、映像機器用、工業用光学装置などに用いられる高圧放電ランプ及び蛍光ランプなどを内蔵した光源装置の冷却構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光学機器、映像機器および工業用光学装置などの照明光学系は、通常、光源ランプと、光源ランプから出射された光を反射するための回転放物面あるいは回転楕円面を有する反射鏡とを含む光源装置を備えている。
光源装置の光源ランプとして、液晶プロジェクタ用にメタルハライドランプや高圧水銀ランプ、また、写真現像用のハロゲンランプ、工業用の紫外線硬化用の紫外線ランプ、映写用のキセノンランプ等が利用されている。又、光源ランプの防爆用に透過性の前面板が反射鏡の開口面に設けられている。
【0003】
従来の光源装置においては、光源ランプの高輝度化(高ワット化)に伴う発熱量の増加と、反射鏡の小型化に伴い該反射鏡の表面積の減少による冷却能力の低下により、光源ランプ及び反射鏡の温度が高くなる。そのため、通常、送風システムによる強制空冷にて反射鏡の表面を冷却し、光源ランプ周辺の温度上昇を抑制している。
【0004】
ここで、従来の光源ランプの構造について、高圧水銀ランプを例に挙げて説明する。
高圧水銀ランプAは、例えば、図9に示すように、硬質ガラスや結晶化ガラスなどの耐熱ガラスの凹面に多重干渉膜が形成された反射鏡1、陰極−陽極間のアーク放電により封印された水銀原子を励起することにより発光させる光源ランプ2、防爆用の前面板3および強制冷却用のファン11を備えている。なお、ランプによっては前面板3が設けられていない場合もある。
【0005】
前記光源ランプ2の入力に対するエネルギー変換の配分は、可視光30%、赤外放射50%、紫外光10%、およびその他電極、発光管などの損失10%程度である。
【0006】
前記光源ランプ2からの可視光と赤外放射は、反射鏡1の多重干渉膜により可視光と赤外放射とに分離される。可視光は、前記反射鏡1にて反射してランプ前面に照射され、赤外放射は、反射鏡1を透過するとともに一部が反射鏡1に吸収されて熱に変換される。
【0007】
前記光源ランプ2からの遠赤外放射(波長3.0μm以上)は、反射鏡1のガラスの特性から遠赤外領域で急激に透過率が減少するため大部分が反射鏡に吸収され熱変換される。それらの熱変換された反射鏡1の熱は、反射鏡1のガラス肉厚を伝播して反射鏡表面から強制冷却あるいは自然対流、放射により空気中に熱輸送される。従って、光源装置において光源を冷却することは、光源ランプ2の周辺温度を所定の温度に保つために必要であり、反射鏡1からの熱輸送(冷却)が非常に重要である。
【0008】
以下に、図10に示す従来の光源装置の反射鏡に生じる熱量の関係を示す。
反射鏡における熱量は、
Δt1=Q×L/(K×S1)
Q=Q1+Q2、Q2=σ×f×S×(T14−T24)
hc=β×c×(Δt2/L)0.25
Q:熱量
Q1:対流により除去される熱量
Q2:放射により除去される熱量
L:反射鏡の厚さ
K:熱伝導率
S:反射鏡の断面積
hc:対流熱伝導率
β:空気の伝導率、比熱、粘性率などで決まる値
c:表面形状で決まる値
σ:ステファン・ボルツマン定数
f:形態係数
e:放射率(吸収率)
S:放射物体の表面積
T:反射鏡の絶対温度
【0009】
そこで、光源ランプ及び反射鏡の冷却手段として、反射鏡に熱伝導率の良い材料に変えるもの(特許文献1を参照)や、反射鏡と同じガラス材で放熱フィンを一体で設けるもの(特許文献2を参照)などの冷却性能を向上させる技術が開示されている。
【0010】
【特許文献1】
特開2001−125194号公報(第1−5頁、図3)
【特許文献2】
特開平9−55109号公報(第2−6頁、図2)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の光源装置は、光源ランプ及び反射鏡の冷却手段として強制的な送風システムを取付けることを前提としたものであって、このような強制冷却方式によると、光源装置の熱伝達率が自然対流、放射を利用した場合と比較して10倍もの冷却効果があるが、経費や消費電力の増大、騒音問題及び装置構成が複雑になるという欠点がある。そのため、光源装置の冷却手段としては、自然対流、放射を利用したものであって、強制冷却と同程度の冷却効果を有しかつ単純な構造のものが望まれている。
【0012】
ここで、前記高圧水銀ランプAの自然対流および放射による熱移動の形態を図10に示す。
前記反射鏡1の熱量Qは、反射鏡1で分離された赤外放射の一部が反射鏡内で吸収された熱量と前記遠赤外放射による熱量の合計で、200Wランプの反射鏡への熱輸送量は約140Wで、その内、約90Wが反射鏡に熱吸収される。
熱量Qは、反射鏡1の肉厚Lを熱伝導することにより発生する温度上昇Δt1と、反射鏡の表面より自然対流及び放射にて除去される熱量に釣り合う温度上昇Δt2とに分けられる。
【0013】
前記温度上昇Δt1は、熱伝導率により決まる値で、熱伝導率が大きくなれば温度上昇値は小さく、且つ各部の温度分布が小さくなる。
しかしながら、自然対流、放射で決まるΔt2は、表面の空気温度による熱伝達係数、放射率、表面積、形状などで決まる値であり熱伝導率の影響を受けない。
【0014】
従って、光源装置の冷却手段に自然対流および放射を利用した場合、反射鏡1の熱輸送の効率を高めるため、反射鏡1の熱伝導率を大きくする、反射鏡の赤外透過率を高める、反射鏡の表面積を大きくするなどの対応が必要となる。
【0015】
すなわち、特許文献2のように反射鏡に熱伝導率の高いセラミック材料を用いた場合は、反射鏡の熱量が同じであれば、Δt1は、熱伝導率が大きくなれば温度上昇値は小さく、且つ各部の温度分布差が小さくなる。
【0016】
しかしながら、本来反射鏡より透過していた赤外放射は、多重干渉膜が蒸着された不透明な反射鏡では、反射鏡面でセラミック固有の放射率(吸収率)により一部は反射して光源ランプ側に戻り、残りがセラミック内で吸収され熱蓄積されるという問題がある。
【0017】
例えば、熱伝導率の良いSiO2の放射率は、資料によると0.66で、約30%が反射し70%がセラミック反射鏡に熱蓄積され、その熱量が加算される。
反射鏡の総熱量は、200Wランプの場合、約40Wが追加され約130Wにもなるため、反射鏡の温度Δt1及びΔt2は更に高くなる。
また、多重干渉膜のない反射鏡では、反射鏡にて可視光と共には赤外放射も反射され、照射物に大きな熱影響を与えるという問題がある。
【0018】
また、特許文献1のように反射鏡に同材料のガラス材で放熱フィンを一体で設けた場合には、熱量Qに対し、放熱フィンを設けたことにより自然対流および放射による熱移動量が増し、温度上昇値Δt2は下がる。
しかしながら、その反面、放熱フィンを設けたことにより、フィン先端までの熱移動距離Lが長くなり、ガラス材の熱伝導率が小さい分、温度上昇値Δt1が高くなるという問題がある。
【0019】
一方、ガラス加工において、表面積を増すためにできるだけ薄肉のフィン形状が求められるが、粘性の高いガラス材による薄肉の加工成形は難しく、放熱効果を期待するほどの表面積を確保することが難しい。
【0020】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、光源装置において自然対流および放射により効率よく熱移動せしめ、光源ランプの周辺温度を低減させて光源装置の寿命および信頼性の向上を図るとともに、低価格化を実現できる光源装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明は、光源装置に係り、光源ランプと該光源ランプから出射された光を反射する反射鏡とを備えた光源装置において、前記反射鏡は、前記光源ランプからの可視光を反射し、かつ赤外放射を透過する多重干渉膜が蒸着されたダイクロイック反射鏡であって、該反射鏡の外周部に沿って該外周部の少なくとも一部を覆う熱吸収体を設けたことを特徴とするものである。
【0022】
このように構成することで、前記光源ランプからの赤外放射および電極などからの熱放射、熱伝導により反射鏡に熱蓄積された熱を熱吸収体に熱伝導させて、前記反射鏡の温度上昇を抑制することができ、光源ランプの周辺温度を低減させることで光源装置の寿命および信頼性の向上を図ることができる。
【0023】
また、本発明は、前記熱吸収体の材質にグラファイトを用いることが好ましい。このように構成することで、グラファイトの大きな熱伝導率により反射鏡の温度上昇を著しく低減することができる。
【0024】
また、本発明は、前記熱吸収体を前記反射鏡と一体的に設け、前記多重干渉膜を前記熱吸収体の反射鏡と対向する面に蒸着することが好ましい。
このように構成することで、赤外放射に対して高い熱吸収率により反射鏡面での反射を減少させて、照射面への熱影響を軽減させることができる。
【0025】
また、本発明は、前記熱吸収体として、前記光源ランプからの赤外放射および電極などからの熱放射、熱伝導により熱蓄積された熱を大気中に熱移動させる熱移動手段を備えることが好ましい。
さら、本発明は、前記熱移動手段として、前記熱吸収体の少なくとも一部の外周部に放熱フィンを一体的に突出形成することが好ましい。
このように構成することで、熱吸収体に熱蓄積された熱を、熱移動手段、例えば、放熱フィンにより広い表面積から効果的に大気中に放熱することができる。
【0026】
また、本発明は、前記放熱フィンの少なくとも一部を、例えば、アルミニウムのような金属により形成することが好ましい。
このように構成することで、熱伝導率の高い放熱フィンを構成して、より効果的に大気中への放熱を行うことができる。
【0027】
また、本発明は、前記熱吸収体を、グラファイトの熱伝導率の異方性に対し、肉厚方向に熱伝導率が大きくなるように配向することが好ましい。
このように構成することで、前記熱吸収体の反射鏡側付近に熱が溜まることなく、反射鏡側から外部側に向かい効率良く熱伝導することができる。
【0028】
また、本発明は、前記熱吸収体を、グラファイトの熱伝導率の異方性に対し、放熱フィンの突出方向に熱伝導率が大きくなるように配向することが好ましい。
このように構成することで、反射鏡側より熱吸収体に向かい高効率な熱伝導を実現できる。
【0029】
また、本発明は、前記金属製の放熱フィンを、薄い板状フィンが配列されたコルゲートフィンとすることが好ましい。
このように構成することで、さらに放熱効果の高い放熱フィンを構成することができる。
【0030】
また、本発明は、前記熱吸収体を、前記反射鏡の光軸に沿った方向で少なくとも2分割で構成するものとすることが好ましい。
このように構成することで、反射鏡と熱吸収体の熱膨張を考慮して、反射鏡の外周部に沿って分割形成された熱吸収体同士の間に隙間をとって配設して、ガラスと同程度の小さい熱膨張率を有する反射鏡の熱膨張、収縮による小さい機械的歪に対して、該反射鏡と熱吸収体との密着性を安定させることができる。
【0031】
また、本発明は、前記光学装置において、前記反射鏡に前記熱吸収体を取付けるための弾性部材を備え、前記弾性部材の反力により前記熱吸収体を前記反射鏡の外周部に押圧して取付けることが好ましい。
特に、本発明は、前記弾性部材として、少なくとも板ばね状部材または線ばね状部材のうちの何れかの部材を用いることが好ましい。
このように構成することで、熱影響により熱吸収体が熱膨張、収縮して機械的歪が生じても、熱吸収体を反射鏡に常に押圧することができるので前記熱吸収体と反射鏡との密着性を保つことができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1〜図4は発明を実施する形態の一例であって、図1は本発明に係る第1の実施形態の光源装置の全体構成を示す斜視図、図2は前記光源装置の構成を示す側断面図、図3は前記光源装置の反射鏡と熱吸収体との取付け状態の一例を示す側断面図、図4は図3のA−A断面矢視図である。
【0033】
本実施形態は、図1、図2に示すように、反射鏡1と、該反射鏡1の中央部に配設された光源ランプ2と、前記反射鏡1の開口部1aを覆う前面板3とを備えた光源装置10であって、前記反射鏡1の外周部に沿って熱吸収体4を設けたものである。
【0034】
前記前面板3は、透光性の部材で形成され、光源ランプ2の破裂によるガラス破片の飛散を防止する保護部材である。
【0035】
前記反射鏡1は、光源ランプ2の発光部2aを焦点とする回転放物面形状あるいは楕円曲面形状で形成され、前方に開口部1aが拡開形成されるとともに、凹状の底部1bの中央部に光源ランプ2が装着される取付け部1cが後方に向かい突出形成されている。そして、光源ランプ2の発光部2aより放射した光が平行光あるいは集光光として前面板3より出射されるように構成されている。
【0036】
また、前記反射鏡1は、内面に多重干渉膜が蒸着されたダイクロイック反射鏡であって、用途によって可視光線あるいは紫外線を反射し、赤外放射は反射鏡1のガラス面を透過するようにされている。
【0037】
前記反射鏡1の外周部1dに沿って、前記開口部1aと取付け部1cの端部を除き、該反射鏡1の前端から後端に亘り外周部1dを覆うように熱吸収体4が一体的に形成されている。
【0038】
前記熱吸収体4は、天然グラファイト(黒鉛)を素材として、射出あるいは押出しなどの加工方法にて成形され、前記反射鏡1の外周部1dに接する内側面は該反射鏡1の表面に密着するように成形され、図2に示すように、前記反射鏡1の開口側から光源ランプ2付近にかけて略同じ厚さで外周部1dを被覆するとともに、前記光源ランプ2付近から底部および取付け部1cに亘り前記被覆部より厚く形成されている。また、前記熱吸収体4の外周部には、複数の放熱フィン4aが突出形成されている。
【0039】
前記熱吸収体4は、グラファイトの特徴である熱伝導率の異方性を利用して、厚さの薄い箇所よりも厚い箇所の熱伝導率が大きくなるように成形されるとともに、放熱フィン4aの突出方向に向かい熱伝導率が大きくなるように成形されている。
【0040】
ここで、グラファイトの物性は、熱伝導率が銅素材と同じ370W/m・K、ガラスの熱膨張率と同程度の3.1×10‐6/K‐1、赤外放射に対する放射率が0.97である。
【0041】
前記熱吸収体4と反射鏡1との接する部分には、表面の微小な凹凸により空気層が生じないようにシリコングリスなどの熱伝導の良いバインダーが塗布されている。
【0042】
前記放熱フィン4aは、図1、図2に示すように、平面視で前記反射鏡1を略中央部に配置した矩形状を呈し、熱吸収体4の前端から後端に亘り光源ランプ2の中心線P方向に沿って略等間隔で所定の隙間をとって、その中心線Pに対して略垂直方向に突出形成されている。
【0043】
前記放熱フィン4aのフィン形状は、できるだけ表面積を得るために成形能力から約0.5〜1.0mmと薄く、自然対流性能からフィンピッチは8mm以上としている。なお、強制冷却に用いられる放熱ファンの場合は5mmピッチ以下でも可能である。
【0044】
また、前記放熱フィン4aのフィン高さは、光源装置10の大きさ、対流熱伝達係数hc(図10参照)などから小さい方が効率的で、必要な表面積との兼ね合いによるが、通常に5mm程度が好ましい。
【0045】
なお、前記熱吸収体4は、反射鏡1の形状により一体型あるいは分割型で構成することが可能であるが、本実施形態では一例として、図3、図4に示すように、正面視で2分割で構成したものを採用している。
【0046】
この実施例において、反射鏡1の開口側端部には、熱吸収体4の前端側の放熱フィン4a1と対向するように、外側に向かい突出した係止部1eが開口側端部に沿って延設されている。
【0047】
前記反射鏡1と熱吸収体4とは、前記係止部1eと放熱フィン4a1とを重ね合わせた状態で、板ばねで形成されたクリップ7で固定されるとともに、線ばね(引張りコイルばね)5とロープ6とを組み合わせた取付け部材8により前記熱吸収体4の外周部を締付けて、前記熱吸収体4を反射鏡1に圧接するようにして固定されている。
【0048】
前記取付け部材8は、線ばね5の両端部に形成されたフック部5aのロープ6の端部を取付けたものであって、線ばね5の張力により常に熱吸収体4を反射鏡に押圧固定するとともに、熱膨張による熱吸収体4の微小な動きにも順応させている。
【0049】
次に、本実施形態の光源装置10の放熱作用について説明する。
光源装置10において、光源ランプ2からの発光は、光源ランプ2からの可視光と赤外放射は、反射鏡1の多重干渉膜により可視光と赤外放射に分離される(図9を参照)。
【0050】
可視光は、前記反射鏡1で反射してランプ前面に照射され、赤外放射は、前記反射鏡1を透過して熱吸収体4に吸収されて熱変換されるとともに、一部が反射鏡1に吸収されて熱変換される。
【0051】
熱変換された反射鏡1の熱は、反射鏡1と密着した熱吸収体4に伝播される。
熱吸収体4において熱変換された熱と反射鏡1から伝播された熱は、放熱フィン4aに伝播されて、該放熱フィン4aの表面から自然対流および放射により大気中に熱輸送される。
このようにして放熱フィン4aから放熱することで冷却された熱吸収体4により、光源ランプ2からの熱影響による反射鏡1の温度上昇を抑制することができる。
【0052】
以上のように構成したので、本実施形態の光源装置10によれば、反射鏡1に熱吸収体4を一体的に設けたことで、自然対流および放射により効率よく熱移動することができ、光源ランプ2による反射鏡1の温度上昇を抑制することができる。
【0053】
また、本実施形態によれば、反射鏡1を、その内面に多重干渉膜が蒸着されたダイクロイック反射鏡として、可視光線あるいは紫外線を反射し、一方、赤外放射を反射鏡1のガラス面を透過させることで熱吸収体4に熱を吸収させ、反射鏡1のガラス面の温度上昇を抑制することができる。
【0054】
また、本実施形態によれば、熱吸収体4を反射鏡1の外周部1d全体に亘り被覆するように形成したので、反射鏡1の外周部全体より蓄熱された熱を吸収することができる。さらに、前記熱吸収体4の材質を熱伝導率の大きい天然グラファイトとしたので、効率良く反射鏡1から熱を吸収することができる。
また、前記熱吸収体4の外周部1d全体に放熱フィン4aを形成したので、効率良く放熱することができる。
【0055】
さらに、本実施形態によれば、前記熱吸収体4と反射鏡1との接する部分にシリコングリスなどの熱伝導の良いバインダーを塗布したので、反射鏡1から熱吸収体4への熱伝導を高効率で行うことができる。
【0056】
また、本実施形態によれば、熱吸収体4を2分割で構成したので、部品構成を簡略化できるとともに、組付けを容易にできる。
また、前記熱吸収体4の反射鏡1への取付けについては、反射鏡1の中心線P方向の固定を前端部でクリップ7により挟持し、該反射鏡1の外周方向の固定を線ばね5とロープ6とを組み合わせた取付け部材8により前記熱吸収体4の外周部を締付けて固定するようにしたので、熱影響により反射鏡1や熱吸収体4に機械的歪が生じても、中心軸P方向に沿った歪や外周方向の歪に対しても順応することができる。
【0057】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
図5、図6は発明を実施する形態の一例であって、図5は本発明に係る第2の実施形態の光源装置の全体構成を示す斜視図、図6は前記光源装置の構成を示す側断面図である。図中において、上述した他の実施形態と同様な構成要素は、同一の符号を付することで説明を省略する。
【0058】
本実施形態は、図5、図6に示すように、反射鏡1と、該反射鏡1の中央部に配設された光源ランプ2と、前記反射鏡1の開口部1aを覆う前面板3とを備えた光源装置20であって、前記反射鏡1の外周部に沿って熱吸収体24を設けたものである。
【0059】
前記熱吸収体24は、天然グラファイト(黒鉛)を素材として、射出あるいは押出しなどの加工方法にて成形され、前記反射鏡1の外周部1dに接する内側面は該反射鏡1の表面に密着するように成形され、図6に示すように、前記反射鏡1の外周部1dの光源ランプ2付近から底部および取付け部1cに亘り厚く形成されている。また、前記熱吸収体24の外周部には、複数の放熱フィン24aが突出形成されている。
【0060】
前記熱吸収体24は、グラファイトの特徴である熱伝導率の異方性を利用して、厚さの薄い箇所よりも厚い箇所の熱伝導率が大きくなるように成形されるとともに、放熱フィン24aの突出方向に向かい熱伝導率が大きくなるように成形されている。
【0061】
前記熱吸収体24と反射鏡1との接する部分には、表面の微小な凹凸により空気層が生じないようにシリコングリスなどの熱伝導の良いバインダーが塗布されている。
【0062】
前記放熱フィン24aは、図5、図6に示すように、平面視で前記反射鏡1を略中央部に配置した矩形状を呈し、熱吸収体24の前端から後端に亘り光源ランプ2の中心線P方向に沿って略等間隔で所定の隙間をとって、その中心線Pに対して略垂直方向に突出形成されている。
【0063】
前記放熱フィン24aのフィン形状およびフィン高さは、第1の実施形態に係る放熱フィン4aと略同等の仕様で構成されているため説明を省略する。
【0064】
また、前記熱吸収体24は、反射鏡1の形状により一体型あるいは分割型で構成することが可能であるが、第1の実施形態に係る熱吸収体4と同様に2分割で構成されている。また、前記反射鏡1への取付け構造は、第1の実施形態と略同様に構成されているため説明を省略する。
【0065】
次に、本実施形態の光源装置20の放熱作用について説明する。
光源装置20において、光源ランプ2からの発光は、図6に示すように、光源ランプ2からの可視光と赤外放射は、反射鏡1の多重干渉膜により可視光と赤外放射に分離される。
【0066】
可視光は、前記反射鏡1で反射してランプ前面に照射され、赤外放射は、前記反射鏡1を透過して、熱吸収体24に覆われた部分においては該熱吸収体24吸収されて熱変換されるとともに、一部が反射鏡1に吸収されて熱変換される。
【0067】
熱変換された反射鏡1の熱は、反射鏡1と密着した熱吸収体24に伝播される。熱吸収体24において熱変換された熱と反射鏡1から伝播された熱は、放熱フィン24aに伝播されて、該放熱フィン24aの表面から自然対流および放射により大気中に熱輸送される。
【0068】
このようにして放熱フィン24aから放熱することで冷却された熱吸収体24により、光源ランプ2からの熱影響による反射鏡1の温度上昇を抑制することができる。
【0069】
以上のように構成したので、本実施形態の光源装置20によれば、反射鏡1に熱吸収体24を一体的に設けたことで、自然対流および放射により効率よく熱移動することができ、特に反射鏡1の光源ランプ2周辺の温度上昇を抑制することができる。
【0070】
また、本実施形態によれば、熱吸収体24は、反射鏡1の光源ランプ2付近および該光源ランプ2が装着される取付け部1cの外周部を覆うようにしたので、コンパクトな構成で特に発熱源となる光源ランプ2付近を効果的に冷却することができる。
【0071】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
図7の(a)は本発明に係る第3の実施形態の光源装置の全体構成を示す側面図、(b)は(a)のB矢視図である。図中において、上述した他の実施形態と同様な構成要素は、同一の符号を付することで説明を省略する。
【0072】
本実施形態は、図7の(a)、(b)に示すように、反射鏡1と、該反射鏡1の中央部に配設された光源ランプ2とを備えた光源装置30であって、前記反射鏡1の外周部に沿って熱吸収体34を設けたものである。
【0073】
前記反射鏡1の外周部1dに沿って、前記開口部1aと取付け部1cの端部を除き、該反射鏡1の前端から後端に亘り外周部1dを覆うように熱吸収体34が一体的に形成されている。
【0074】
前記熱吸収体34は、天然グラファイト(黒鉛)を素材として、射出あるいは押出しなどの加工方法にて成形され、前記反射鏡1の外周部1dに接する内側面は該反射鏡1の表面に密着するように成形され、図7の(a)に示すように、前記反射鏡1の開口側から光源ランプ2付近にかけて略同じ厚さで外周部1dを被覆するとともに、前記光源ランプ2付近から底部および取付け部1cに亘り前記被覆部より厚く形成されている。
また、前記熱吸収体34は、グラファイトの特徴である熱伝導率の異方性を利用して、厚さの薄い箇所よりも厚い箇所の熱伝導率が大きくなるように成形されている。
【0075】
前記熱吸収体34と反射鏡1との接する部分には、表面の微小な凹凸により空気層が生じないようにシリコングリスなどの熱伝導の良いバインダーが塗布されている。
【0076】
前記熱吸収体34の外周部には、前記光源ランプ2付近から底部および取付け部1cに亘り複数のアルミ製のコルゲートフィン9が設けられている。
前記コルゲートフィン9は、薄いアルミ板を何層にも組み合わせたもので、該コルゲートフィン9の板厚は、グラファイトで成形された前述した放熱フィン4a、24aの板厚の1/3から1/4程度と薄く形成されている。
【0077】
前記熱吸収体34の反射鏡1への取付けは、第1の実施形態と略同様に図示しない板ばねを用いたクリップ7あるいは線ばね5とロープ6とを組み合わせた取付け部材8で固定するように構成されているため説明を省略する。
【0078】
以上のように構成したので、本実施形態によれば、前記熱吸収体34の外周部おける単位長さ当りのコルゲートフィン9のフィン数を前述した実施形態に係る放熱フィン4a、24aよりも多く取付けることができるので、放熱される表面積が増すことにより自然対流による冷却効果が高められる。
【0079】
また、前記コルゲートフィン9を、図1に示すような第1の実施形態の放熱フィン4aのように、熱吸収体34の外周部全体に亘り設けることにより、さらに放熱する表面積が増すことで自然対流による冷却効果を高めることが可能である。
【0080】
また、本実施形態によれば、前記反射鏡1とコルゲートフィン9との間に熱吸収体34を設けることで、赤外放射に対する熱吸収、熱伝導、熱膨張などに対する緩衝効果を持たせることができる。
【0081】
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
図8の(a)は本発明に係る第4の実施形態の光源装置の全体構成を示す側面図、(b)は(a)のC矢視図である。図中において、上述した他の実施形態と同様な構成要素は、同一の符号を付することで説明を省略する。
【0082】
本実施形態は、図8の(a)、(b)に示すように、反射鏡1と、該反射鏡1の中央部に配設された光源ランプ2とを備えた光源装置40であって、前記反射鏡1の外周部に沿って熱吸収体44を設けたものである。
【0083】
前記熱吸収体44は、天然グラファイト(黒鉛)を素材として、射出あるいは押出しなどの加工方法にて成形され、前記反射鏡1の外周部1dに接する内側面は該反射鏡1の表面に密着するように成形され、図8の(a)に示すように、前記反射鏡1の外周部1dの光源ランプ2付近から底部および取付け部1cに亘り厚く形成されている。
また、前記熱吸収体44は、グラファイトの特徴である熱伝導率の異方性を利用して、厚さの薄い箇所よりも厚い箇所の熱伝導率が大きくなるように成形されている。
【0084】
前記熱吸収体34と反射鏡1との接する部分には、表面の微小な凹凸により空気層が生じないようにシリコングリスなどの熱伝導の良いバインダーが塗布されている。
【0085】
前記熱吸収体34の外周部には、前記光源ランプ2付近から底部および取付け部1cに亘り複数のアルミ製のコルゲートフィン9が設けられている。
【0086】
前記熱吸収体44の反射鏡1への取付けは、第1の実施形態と略同様に図示しない板ばねを用いたクリップ7あるいは線ばね5とロープ6とを組み合わせた取付け部材8で固定するように構成されているため説明を省略する。
【0087】
以上のように構成したので、本実施形態によれば、第3の実施形態と同様に前記熱吸収体44の外周部おける単位長さ当りのコルゲートフィン9のフィン数を前述した実施形態に係る放熱フィン4a、24aよりも多く取付けることができるので、放熱される表面積が増すことにより自然対流による冷却効果が高められる。
【0088】
また、本実施形態によれば、反射鏡1とコルゲートフィン9との間に熱吸収体44を設けることで、赤外放射に対する熱吸収、熱伝導、熱膨張などに対する緩衝効果を持たせることができる。
【0089】
尚、本発明の光源装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0090】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明の光源装置によれば、反射鏡に蓄積された熱を自然対流および放射により効率よく熱移動して、光源ランプ周辺の温度上昇を低減させて光源装置の寿命および信頼性の向上を図るとともに、簡単な冷却構造により低価格化を実現できるという優れた効果を奏し得る。
【0091】
詳しくは、本発明によれば、光源ランプと反射鏡とを備えた光源装置において、前記反射鏡は、前記光源ランプからの可視光を反射し、かつ赤外放射を透過する多重干渉膜が蒸着されたダイクロイック反射鏡であって、該反射鏡の外周部に沿って該外周部の少なくとも一部を覆う熱吸収体を設けることで、前記光源ランプからの赤外放射および電極などからの熱放射、熱伝導により反射鏡に熱蓄積された熱を熱吸収体に熱伝導させて、前記反射鏡の温度上昇を抑制することができる。これにより、光源ランプの周辺温度を低減させることで光源装置の寿命および信頼性の向上を図ることができる。
また、反射鏡のガラス材として、耐熱(結晶化)ガラスに替えて汎用の硬質ガラスを採用することができるので、光源装置の低価格化を図ることができる。
【0092】
さらに、本発明によれば、前記熱吸収体の材質にグラファイトを用いることで、大きな熱伝導率による温度上昇Δt1の低下と、薄型成形が可能なことによる広い表面積の放熱フィンによる温度上昇Δt2の低下により、自然対流、放射を利用した冷却が可能となり、反射鏡の温度上昇を著しく低減することができる。
【0093】
また、本発明によれば、前記熱吸収体を前記反射鏡と一体的に設け、前記多重干渉膜を前記熱吸収体の反射鏡と対向する面に蒸着することで、赤外放射に対して高い熱吸収率により反射鏡面での反射を減少させて、照射面への熱影響を軽減させることができる。
【0094】
また、本発明によれば、前記熱吸収体として、前記光源ランプからの赤外放射および電極などからの熱放射、熱伝導により熱蓄積された熱を大気中に熱移動させる熱移動手段を備え、前記熱移動手段として、前記熱吸収体の少なくとも一部の外周部に放熱フィンを一体的に突出形成することで、熱吸収体に熱蓄積された熱を、熱移動手段、例えば、放熱フィンにより広い表面積から効果的に大気中に放熱することができる。これにより、自然冷却により、経費、消費電力、騒音及び複雑さなどが軽減できる。
【0095】
また、本発明によれば、前記放熱フィンの少なくとも一部を、例えば、アルミニウムのような金属により形成することで、熱伝導率の高い放熱フィンを構成して、より効果的に大気中への放熱を行うことができる。
さらに、本発明によれば、前記熱吸収体を、グラファイトの熱伝導率の異方性に対し、肉厚方向に熱伝導率が大きくなるように配向することで、前記熱吸収体の反射鏡側付近に熱が溜まることなく、反射鏡側から外部側に向かい効率良く熱伝導することができる。
【0096】
また、本発明によれば、前記熱吸収体を、グラファイトの熱伝導率の異方性に対し、放熱フィンの突出方向に熱伝導率が大きくなるように配向することで、より熱吸収体に向かい高効率な熱伝導を実現できる。
さらに、本発明によれば、前記金属製の放熱フィンを、薄い板状フィンが配列されたコルゲートフィンとすることで、放熱される表面積が大きくなり、さらに放熱効果の高い放熱フィンを構成することができる。
【0097】
また、本発明によれば、前記熱吸収体を、前記反射鏡の光軸に沿った方向で少なくとも2分割で構成し、反射鏡の外周部に沿って分割形成された熱吸収体同士の間に隙間をとって配設することで、ガラスと同程度の小さい熱膨張率を有する反射鏡の熱膨張、収縮による小さい機械的歪に対して、該反射鏡と熱吸収体との密着性を安定させることができる。
【0098】
また、本発明によれば、前記光学装置において、前記反射鏡に前記熱吸収体を取付けるための弾性部材、例えば、板ばね状部材や線ばね状部材を備え、前記板ばね状部材や線ばね状部材の反力により前記熱吸収体を前記反射鏡の外周部に押圧して取付けるように構成することで、熱影響により熱吸収体が熱膨張、収縮して機械的歪が生じても、熱吸収体を反射鏡に常に押圧することができるので該熱吸収体と反射鏡との密着性を保つことができる、などの著しい効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施形態の光源装置の全体構成を示す斜視図である。
【図2】前記光源装置の構成を示す側断面図である。
【図3】前記光源装置の反射鏡と熱吸収体との取付け状態の一例を示す側断面図である。
【図4】図3のA−A断面矢視図である。
【図5】本発明に係る第2の実施形態の光源装置の全体構成を示す斜視図である。
【図6】前記光源装置の構成を示す側断面図である。
【図7】(a)は本発明に係る第3の実施形態の光源装置の全体構成を示す側面図、(b)は(a)のB矢視図である。
【図8】(a)は本発明に係る第4の実施形態の光源装置の全体構成を示す側面図、(b)は(a)のC矢視図である。
【図9】従来の光源装置の構成を示す説明図である。
【図10】従来の光源装置における自然対流と放射熱の関係式である。
【符号の説明】
1 反射鏡
2 光源ランプ
3 前面板
4、24、34、44 熱吸収体
4a、4a1、24a 放熱フィン
5 線ばね
6 ロープ
7 クリップ
8 取付け部材
9 コルゲートフィン
10、20、30、40 光源装置
Claims (12)
- 光源ランプと該光源ランプから出射された光を反射する反射鏡とを備えた光源装置において、
前記反射鏡は、前記光源ランプからの可視光を反射し、かつ赤外放射を透過する多重干渉膜が蒸着されたダイクロイック反射鏡であって、該反射鏡の外周部に沿って該外周部の少なくとも一部を覆う熱吸収体を設けたことを特徴とする光源装置。 - 前記熱吸収体は、材質にグラファイトを用いたことを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
- 前記熱吸収体は、前記反射鏡と一体的に設けられ、前記多重干渉膜は、前記熱吸収体の反射鏡と対向する面に蒸着されたことを特徴とする請求項1または2に記載の光源装置。
- 前記熱吸収体は、前記光源ランプからの赤外放射および電極などからの熱放射、熱伝導により熱蓄積された熱を大気中に熱移動させる熱移動手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至3のうちの何れか一項に記載の光源装置。
- 前記熱移動手段として、前記熱吸収体の少なくとも一部の外周部に放熱フィンを一体的に突出形成したことを特徴とする請求項4に記載の光源装置。
- 前記放熱フィンは、少なくとも一部が金属により形成されたことを特徴とする請求項5に記載の光源装置。
- 前記熱吸収体は、グラファイトの熱伝導率の異方性に対し、肉厚方向に熱伝導率が大きくなるように配向されたことを特徴とする請求項2に記載の光源装置。
- 前記熱吸収体は、グラファイトの熱伝導率の異方性に対し、放熱フィンの突出方向に熱伝導率が大きくなるように配向されたことを特徴とする請求項5に記載の光源装置。
- 前記金属製の放熱フィンは、薄い板状フィンが配列されたコルゲートフィンとすることを特徴とする請求項6に記載の光源装置。
- 前記熱吸収体は、前記反射鏡の光軸に沿った方向で少なくとも2分割で構成されたことを特徴とする請求項1乃至9のうちの何れか一項に記載の光源装置。
- 前記光学装置は、前記反射鏡に前記熱吸収体を取付けるための弾性部材を備え、前記弾性部材の反力により前記熱吸収体を前記反射鏡の外周部に押圧して取付けることを特徴とする請求項10に記載の光源装置。
- 前記弾性部材として、少なくとも板ばね状部材または線ばね状部材のうちの何れかの部材を用いることを特徴とする請求項11に記載の光源装置。
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