JP2004303064A - サンプル管理方法、サンプル管理装置、端末装置、サンプル管理プログラムおよびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】サンプルに所定の処理操作を施すサービスを支援するサンプル管理サーバ1であって、サンプルに対する処理操作の進捗を管理する進捗管理部11と、通信ネットワークN1を介して接続された依頼者端末2から、処理操作の途中あるいは終了後に処理操作への制御指示を受信する再解析受付部26とを備える。これにより、処理操作の途中あるいは終了後に処理操作を変更可能であるため、依頼者が自分で処理する場合のように、処理操作の途中あるいは終了後に処理操作を自由にやり直すことができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばDNAサンプルの受託解析システムにおいてサンプルの管理を支援するサンプル管理方法、サンプル管理装置、端末装置、サンプル管理プログラムおよびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
遺伝子解析のために研究者が従来自分で行っていた培養から解析までの処理操作を、効率よく、高精度に行うために、専門の遺伝子解析センタによるDNAサンプルの受託解析が行われている。そして、このような遺伝子解析センタでは、より速く、より安全・確実な処理操作を実現するために、多量のサンプルとそのデータを厳しく管理する必要がある。そのため、遺伝子解析センタでは、マイクロプレート等の管理機能を備え、多くの装置やソフトウェアと協調して、受託解析の処理操作を支援するサンプル管理システムが利用されている。
【0003】
例えば、下記非特許文献1には、罹患頻度の高い多因子疾患の発症に関与する遺伝子群を同定するプロジェクトを支援するための解析システム(サンプル管理システムが記載されている。この解析システムは、各共同研究機関から提供された多数の検体を効率良く解析することを目的としている。具体的には、上記解析システムは、(i)受託時に疾患リスト、診療記録、疫学調査等のデータを登録するとともに、サンプルに2Dコード(サンプルID,プレートID)を付与し、(ii)解析処理(希釈・分注、解析用PCR、フラグメント解析、SNPs解析、遺伝子タイピング解析)の進捗状況を管理し、(iii)解析終了時にサンプル情報と解析結果をデータベース化するとともに、データを自動転送する、等の機能を有する。
【0004】
【非特許文献1】
“Genomics/Proteomicsにおける実験データのラボ情報管理システム(LIMS)”、アプライドバイオシステムズジャパン株式会社、Bio WAVE、第20号、2−5頁
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、遺伝子解析のために研究者が自分で培養から解析までの処理操作を行う場合、研究者は処理操作の途中あるいは終了後に自由にやり直すことが可能であった。
【0006】
しかしながら、上記従来のサンプル管理システム、受託解析においてサンプルに所定の処理操作を効率良く行うためのものであるため、依頼者である研究者が処理操作の途中あるいは終了後に処理操作を変更するための機能を備えていなかった。その結果、例えば、研究者がシーケンス結果を見て不適当であった場合に、プライマーを変更して、直ちに再解析することができなかった。
【0007】
そこで、受託解析でありながら、依頼者(研究者)が自分で処理操作する場合のように、処理操作の途中あるいは終了後に自由にやり直すなど、依頼者による処理操作の柔軟な制御(再解析など)を可能とするサンプル管理システムが求められていた。
【0008】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、例えばDNAサンプルの受託解析を支援するシステムであって、依頼者が処理操作の途中あるいは終了後に処理操作を柔軟に制御することを可能とするサンプル管理方法、サンプル管理装置、端末装置を提供することにある。また、本発明の目的には、上記サンプル管理装置を実現するサンプル管理プログラム、およびこれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することも含まれる。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明のサンプル管理方法は、サンプルに所定の処理操作を施すサービスを支援するサンプル管理方法であって、サンプル管理装置において、上記サンプルに対する処理操作の進捗を管理する進捗管理処理と、上記サンプル管理装置が、通信ネットワークを介して接続された依頼者の端末装置から、上記処理操作の途中あるいは終了後に処理操作への制御指示を受信する制御指示受信処理と、を含むことを特徴としている。
【0010】
また、本発明のサンプル管理装置は、サンプルに所定の処理操作を施すサービスを支援するサンプル管理装置であって、上記サンプルに対する処理操作の進捗を管理する進捗管理手段と、通信ネットワークを介して接続された依頼者の端末装置から、上記処理操作の途中あるいは終了後に処理操作への制御指示を受信する制御指示受付手段と、を備えることを特徴としている。
【0011】
上記の方法および構成により、サンプル管理装置は、サンプルに対する処理操作の途中あるいは終了後に、処理操作への制御指示を依頼者の端末装置から受信して、進捗管理に加えることができる。すなわち、サンプル管理装置は、サンプルに対する処理操作の途中あるいは終了後に、依頼者から、処理操作のやり直しや条件変更の指示を受けることができる。それゆえ、サンプル管理装置は、依頼者からの指示に従って処理操作装置を制御したり、処理操作の作業者に指示を提示することが可能になる。
【0012】
よって、上記サンプル管理装置によれば、処理操作の途中あるいは終了後に処理操作を変更可能であるため、依頼者は自分で処理する場合のように、処理操作の途中あるいは終了後に処理操作を自由にやり直すことができる。すなわち、依頼者が処理操作を柔軟に制御可能なサービスを提供することが可能となる。
【0013】
さらに、本発明のサンプル管理装置は、上記サービスがDNAサンプルの解析処理であることを特徴としている。
【0014】
上記の構成により、さらに、遺伝子解析の受託解析サービスにおいて、一連の処理操作の途中あるいは終了後に処理操作が変更可能となるため、依頼者が自分で処理する場合のように、処理操作の途中あるいは終了後に自由にやり直すことができる。例えば、培養の結果、菌数の増加が十分でなかった場合にやり直すことや、シーケンス結果が不適当であった場合にプライマーを変更するとともに、PCR反応を温度を変えてやり直すことが可能となる。
【0015】
よって、依頼者による処理操作の柔軟な制御が可能なDNAサンプルの受託解析サービスを実現できる。しかも、従来依頼者が自分で行っていた培養から解析処理までの処理操作を、専門のセンタが代わりに行うことで、効率よく、高精度に行うという受託解析サービス本来の目的を害することがない。
【0016】
さらに、本発明のサンプル管理装置は、上記処理操作に、培養、DNA精製、シークエンス反応、シーケンシング、アセンブル、相同性検索のいずれか1つが含まれることを特徴としている。
【0017】
上記の構成により、さらに、サンプル管理装置は、培養、DNA精製、シークエンス反応、シーケンシング、アセンブル、相同性検索等を含む処理操作を統一的に制御できる。よって、ウェットな実験系の流れとドライな情報処理の流れとを含むDNAサンプルの受託解析処理サービスにおいて、依頼者が処理操作を柔軟に制御可能でありながら、正確かつ効率的にサンプルを管理できる。
【0018】
さらに、本発明のサンプル管理装置は、上記処理操作への制御指示が、サンプルの再解析の依頼であることを特徴としている。
【0019】
上記の構成により、さらに、依頼者が、サンプル解析の途中あるいは終了後、依頼者の端末装置からサンプル解析のやり直し(再解析依頼)を依頼することが可能となる。
【0020】
さらに、本発明のサンプル管理装置は、上記制御指示受付手段が、上記端末装置から、サンプルの再解析の依頼とともに、使用するプライマーを指定したプライマー情報を受信するものであることを特徴としている。
【0021】
上記の構成により、さらに、依頼者が、再解析を依頼する際、使用するプライマーを設定することが可能となる。
【0022】
さらに、本発明のサンプル管理装置は、上記プライマー情報で指定されたプライマーを使用してシークエンス反応およびシーケンシングを行うように解析装置を制御する解析装置制御手段を備えることを特徴としている。
【0023】
上記の構成により、さらに、サンプル管理装置は、依頼者から再解析の指示とともに受信したプライマー情報で指定されたプライマーを使用して、シークエンス反応およびシーケンシングをやり直すことができる。
【0024】
さらに、本発明のサンプル管理装置は、上記プライマー情報が、あらかじめサンプル管理装置に登録された塩基配列を指定する情報を含むことを特徴としている。
【0025】
上記の構成により、さらに、使用頻度の高いプライマーの塩基配列をあらかじめ登録しておくことにより、データベースのデータ構造が簡単化できるとともに、処理/解析装置を含むサンプル管理システムの動作を効率化できる。また、プライマーを指定する際、依頼者はあらかじめ登録されたプライマーを選択するだけでよく、具体的な塩基配列を設定する必要がない。よって、依頼者がプライマーを指定する際に行う操作を簡単化できる。
【0026】
さらに、本発明のサンプル管理装置は、上記プライマー情報が、塩基配列を定義した情報を含むことを特徴としている。
【0027】
上記の構成により、さらに、依頼者は使用するプライマーの塩基配列として、任意の塩基配列を指定できる。
【0028】
さらに、本発明のサンプル管理装置は、上記端末装置から、相同性検索の検索条件を指定した相同性検索条件情報を受信するものであることを特徴としている。
【0029】
上記の構成により、さらに、依頼者は操作端末から相同性検索の検索条件を設定することが可能となる。
【0030】
さらに、本発明のサンプル管理装置は、上記サンプルに対する処理操作の進捗状況を、上記進捗管理手段から取得して、上記端末装置へ送信する進捗状況報告手段を備えることを特徴としている。
【0031】
上記の構成により、さらに、サンプル管理装置は、所定のタイミングによって、あるいは、依頼者の端末装置からの要求に応じて、端末装置へサンプルに対する処理操作の進捗状況を通知できる。例えば、サンプル管理装置は、依頼者の端末装置から進捗状況の確認依頼をサンプル識別情報(サンプルID)とともに受信し、サンプル識別情報に基づきデータベースから進捗状況のデータを取得して、依頼者の端末装置へ送信する。なお、報告の形式としては、進捗状況を記載した文書をHTMLで作成して端末装置において表示させたり、電子メールアドレスへ送信したりすることができる。
【0032】
さらに、本発明のサンプル管理装置は、上記サンプルに対する解析結果を、上記端末装置へ送信する解析結果報告手段を備えることを特徴としている。
【0033】
上記の構成により、さらに、サンプル管理装置は、所定のタイミングによって、あるいは、依頼者の端末装置からの要求に応じて、端末装置へサンプルに対する解析結果を通知できる。例えば、サンプル管理装置は、依頼者の端末装置から進捗状況の確認依頼をサンプル識別情報(サンプルID)とともに受信し、サンプル識別情報に基づきデータベースから解析結果のデータ(シーケンス結果、クロマトチャート、相同性検索結果、等)を取得して、依頼者の端末装置へ送信する。なお、報告の形式としては、解析結果を記載した文書をHTMLで作成して端末装置において表示させたり、電子メールアドレスへ送信したりすることができる。
【0034】
さらに、本発明のサンプル管理装置は、上記サンプルを依頼者から受領した時のサンプルの形態を示すサンプル形態情報に基づいて請求費用を算出する課金手段を備えることを特徴としている。
【0035】
例えば、DNAサンプルの受託解析処理サービスにおいては、受託時のサンプルの送付形態に応じて、処理操作の開始段階が異なり、サービスのコストが異なる。
【0036】
そこで、上記の構成により、さらに、サンプル管理装置は、処理操作の開始段階を考慮した請求費用を課金することができる。なお、サンプル管理装置は、受託時に依頼者の端末装置から受信した「サンプルの送付形態」の情報をサンプル形態情報としてデータベースに登録しておいてもよい。また、上記課金手段は、算出した請求費用を依頼者の端末装置やあらかじめ指定された決済機関へ送信してもよい。
【0037】
さらに、本発明のサンプル管理装置は、上記サンプルに施された解析回数を示す解析回数情報に基づいて請求費用を算出する課金手段を備えることを特徴としている。
【0038】
上記の構成により、さらに、サンプル管理装置は、サンプルに施された解析回数を示す解析回数情報、すなわち再解析の回数を考慮した請求費用を課金することができる。なお、解析回数情報としては、サンプル識別情報(サンプルID)に含まれる「グリセロールストックからの複製回数」や、シーケンスプレート識別情報(シーケンスプレートID)に含まれる「同一内容のシーケンスプレートが存在する場合の通し番号」が利用できる。
【0039】
さらに、本発明のサンプル管理装置は、上記課金手段が、上記請求費用をあらかじめ設定された送信先へ送信するものであることを特徴としている。
【0040】
上記の構成により、さらに、サンプル管理装置は、算出した請求費用を、あらかじめ設定された送信先、例えば、依頼者の端末装置や依頼者が指定した決済機関のコンピュータへ送信することができる。
【0041】
また、本発明の端末装置は、上記のサンプル管理装置と通信ネットワークを介して接続されていることを特徴としている。
【0042】
上記の構成により、依頼者は端末装置を使って、遠隔地からサンプル管理装置の機能を利用して、サンプルに所定の処理操作を施すサービス(例えば、DNAサンプルの解析処理)を受けることが可能となる。
【0043】
また、本発明のサンプル管理プログラムは、コンピュータを上記の各手段として機能させるコンピュータ・プログラムである。
【0044】
上記の構成により、コンピュータで上記サンプル管理装置の各手段を実現することによって、上記サンプル管理装置を実現することができる。
【0045】
また、本発明のサンプル管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、上記の各手段をコンピュータに実現させて、上記サンプル管理装置を動作させるサンプル管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0046】
上記の構成により、上記記録媒体から読み出されたサンプル管理プログラムによって、上記サンプル管理装置をコンピュータ上に実現することができる。
【0047】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態について図1から図56に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0048】
図2に示すように、本実施の形態に係るサンプル管理システム100は、DNAサンプルの受託解析を行ういわゆる遺伝子解析センタA1に設置され、通信ネットワークN1を介して、依頼者が所属する外部の依頼者サイトA2の依頼者端末2に接続されている。
【0049】
遺伝子解析センタA1は、依頼者より郵便等で送付されたサンプルに各種の作業(培養、DNA精製、シークエンス反応、シーケンシング、解析処理(アセンブル、相同性検索)等)を施し、得られたデータを依頼者に送付するサービスを提供する。遺伝子解析センタA1は、依頼者の依頼登録および解析結果の報告を、インターネット等の通信ネットワークN1を介してサンプル管理サーバ1によって行う。
【0050】
そのため、サンプル管理サーバ1は、遺伝子解析センタA1におけるサンプルの管理、解析データの管理、作業の履歴の管理を行う。また、サンプル管理サーバ1は、遺伝子解析センタA1における受託解析サービスに関し、依頼者端末2に対して、依頼の登録、進捗状況の確認、結果データヘのアクセスなどの処理のインターフェイスを提供する。
【0051】
なお、サンプル管理サーバ1は、遺伝子の受託解析サービスにおけるDNAサンプルの管理に最適であるが、他の対象物の受託処理サービスにおける対象物の管理一般に適用可能である。また、ネットワークを含む装置構成、データ構造、表示画面は一例であり、これによって本発明が限定されるものではない。
【0052】
詳細には、サンプル管理サーバ1は、サンプル、プレート、シーケンスプレート等にIDを付与し、このIDに従ってデータを管理する。プレートおよびシーケンスプレートには、プレートIDおよびシーケンスプレートIDのコードラベルが貼付される。サンプルIDおよびシーケンスプレートIDには、再解析の回数が含まれる。プレートおよびシーケンスプレートのコードラベルは、IDが変更される度に貼り替えられる。さらに、サンプル管理サーバ1は、サンプルIDを用いて、再解析の回数を考慮した料金を算出し依頼者へ課金する。
【0053】
サンプル管理サーバ1は、ユーザを3つの権限に分別して、権限によりユーザが使用できる機能を限定している。具体的には、解析依頼を行う依頼者には「依頼者権限」を、遺伝子解析センタA1での作業に従事する作業者には「作業者権限」を、サンプル管理サーバ1の管理者には「管理者権限」を与える。よって、サンプル管理サーバ1にアクセスするためには、あらかじめユーザ登録を行う必要がある。
【0054】
依頼者のユーザ登録は、依頼者が電子メールやFAX等にてサンプル管理サーバ1の管理者宛てに所定の情報(例えば、氏名、所属、住所、電話番号、FAX番号、電子メールアドレス、ログイン名、IP(internet protocol)アドレス等)を通知し、管理者がユーザ登録して、ログイン名および初期パスワードを依頼者へ電子メールやFAX等にて通知する。また、作業者の場合も、依頼者のユーザ登録と同様の手順で登録できる。なお、ログイン名は、ユーザ間で重複しないように設定する。また、パスワードは、原則としてユーザでの自己管理とし、個々のユーザ本人以外は知らないものとする。管理者によるユーザ登録の作業については、管理者権限機能として後述する。
【0055】
管理者によってユーザ登録処理およびファイアウォール装置(図示せず)へのアクセス許可の追加処理が完了すると、依頼者にアクセス用のログイン名と初期パスワードが連絡され、サンプル管理サーバ1ヘのアクセス試験を行うことが可能となる。
【0056】
このように、サンプル管理サーバ1では、第三者によるデータの盗聴を防ぐために、ファイアウォール装置によるアクセス制限、および通信の暗号化を行う。よって、サンプル管理サーバ1では、外部より預かったサンプルの処理結果であるシーケンスデータを通信ネットワークN1を介して安全に参照可能である。
【0057】
サンプル管理サーバ1のユーザは、端末(依頼者端末2、作業者端末3、管理者端末4)のHTML(Hyper Text Markup Language)ブラウザ2a,3a,4a(図1)を利用して、サンプル管理サーバ1にアクセスする。
【0058】
ユーザが端末(依頼者端末2、作業者端末3、管理者端末4)からサンプル管理サーバ1にアクセスすると、サンプル管理サーバ1は端末にインターフェイスの画面を表示させるためのHTML文書を作成し、送信する。
【0059】
通常、端末からサンプル管理サーバ1にアクセスすると、サンプル管理サーバ1は、端末のブラウザ2a,3a,4aにログイン画面(図示せず)を表示させる。
【0060】
このログイン画面では、ユーザが入力したログイン名とパスワード(ユーザが変更するまでは初期パスワード)に基づいて、ユーザ認証を行い、ユーザの権限を判別する。ユーザがログイン画面で正しいログイン名とパスワードを入力すると、サンプル管理サーバ1は、端末にメイン画面50(図3)を表示させる。なお、ログイン名およびパスワードが一致しない場合、ログインは失敗し、エラー画面(図示せず)を表示させる。
【0061】
図3に示すように、メイン画面50は、左右に分割されており、左側のフレームに各機能へのメニューボタン51が、右側のフレームに各機能に対応した画面が表示されるメイン表示領域52が配されている。なお、メイン表示領域52は初期段階では空白になっている。
【0062】
ここで、サンプル管理サーバ1は、ユーザ権限に応じてメニューボタン51を表示させる。すなわち、メイン画面50は、ユーザ権限に応じて変化する。具体的には、依頼者権限では、[ログアウト]ボタンb10、[依頼登録]ボタンb11、[サンプル検索]ボタンb12、[BLAST設定]ボタンb13、[状況確認メール]ボタンb14、[プライマー登録]ボタンb15、[パスワード変更]ボタンb16が表示され、他のボタンは表示されない。作業者権限では、依頼者権限で表示されるボタンb11〜b16に加えて、[作業履歴登録]ボタンb21、[コードラベル印刷]ボタンb22、[プレートレイアウト]ボタンb23、[サンプル処理登録]ボタンb24が表示される。管理者権限では、依頼者権限で表示されるボタンb11〜b16,b21〜b24に加えて、[ユーザ管理]ボタンb31、[作業ID登録]ボタンb32、[統計]ボタンb33が表示される。すなわち、サンプル管理サーバ1のすべての機能を利用できるのは、管理者権限のあるユーザのみである。
【0063】
つづいて、サンプル管理サーバ1の機能を、ユーザ権限ごとに、依頼者権限、作業者権限、管理者権限の順で説明する。
【0064】
なお、サンプル管理サーバ1からのログアウトは、ユーザがメニューの[ログアウト]ボタンb10を押すと確認ウィンドウ(図示せず)が表示され、この確認ウィンドウで[OK]ボタンが押すとログアウト処理が行われる。
【0065】
[1]依頼者権限機能
まず、依頼者権限で利用可能な機能について説明する。以下では、ユーザを依頼者として説明するが、作業者あるいは管理者が利用する場合も同様である。
【0066】
(1)依頼登録
依頼者によってメニューボタン51の[依頼登録]ボタンb11が押されると、サンプル管理サーバ1は依頼登録処理を開始して、依頼者端末2のメイン表示領域52にサンプル種別選択画面w1(図4)を表示させる。
【0067】
図4に示すように、サンプル種別選択画面w1では、新規サンプルによる「新規解析」と、登録済みサンプルによる「再解析」の2つが、ラジオボタンによって選択可能となっている。
【0068】
ここで、「新規解析」の依頼について説明する。なお、「再解析」の依頼については後述する。
【0069】
サンプル種別選択画面w1において、依頼者が「新規解析」を選択後、[送信]ボタンを押すと、サンプル管理サーバ1はサンプル登録設定処理を開始して、依頼者端末2のメイン表示領域52にサンプル登録設定画面w2(図5)を表示させる。
【0070】
図5に示すように、サンプル登録設定画面w2では、依頼者が新規登録するサンプルについて、「サンプル数」、「サンプル形態(サンプルの送付形態)」、「送付方法」、「返信方法」、「プライマー」を設定する。なお、図5は、依頼者が5本の精製DNA(エッペンドルフチューブ)を遺伝子解析センタA1に郵送し、ユニバーサルプライマーと依頼者登録プライマーを使用して解析した結果をMO(magneto−optical)ディスクで受領するように設定した場合の表示例である。
【0071】
「サンプル数」には、登録するサンプルの件数を数値入力して設定する。なお、サンプルの形態がプレート類の場合は1件ずつの登録となる。
【0072】
「サンプル形態」には、依頼者が遺伝子解析センタA1にサンプルを送付する形態(媒体)を設定する。例えば、プルダウンメニューにより所定の容器(図6)の中から選択できる。
【0073】
「送付方法」には、依頼者が遺伝子解析センタA1にサンプルを送付する方法(媒体)を設定する。例えば、プルダウンメニューにより、「郵送」か「持参」が選択できる。
【0074】
「返信方法」には、依頼者が遺伝子解析センタA1からサンプルの解析結果を受領する方法を設定する。例えば、プルダウンメニューにより、「FTP(file transfer protocol)」、「MO」、「CD−R」、「DAT」から選択できる。なお、「FTP」を選択した場合、通信ネットワークN1からのデータ取得を意味し、他の記録媒体での返送は行われない。また、「MO」「CD−R」「DAT」を選択した場合、併せて「FTP」によるデータの取得が可能である。
【0075】
「プライマー」には、シーケンシング処理時に使用するプライマーを指定する。例えば、サンプル登録設定画面w2では、「ユニバーサルプライマー」を使用するか否かと、「依頼者登録プライマー」使用するか否かとが、それぞれチェックボックスにより設定できる。また、右側のプルダウンメニューでは、あらかじめ登録されている依頼者登録プライマーから用いる件数を指定できる。依頼者プライマーが登録されていない場合には、依頼者登録プライマーに関する設定は表示されない。なお、使用するプライマーの詳細な設定は次の解析条件登録設定画面w3(図7)で行う。また、依頼者登録プライマーの登録は、後述するようにプライマー情報入力画面w14(図19)で行う。
【0076】
つぎに、サンプル登録設定画面w2(図5)において、依頼者がサンプル登録設定情報を入力後、[送信]ボタンを押すと、サンプル管理サーバ1は依頼者端末2のメイン表示領域52に解析条件登録設定画面w3(図7)を表示させる。
【0077】
図7に示すように、解析条件登録設定画面w3では、BLAST検索の要否設定と、使用するプライマーの選択とが可能である。
【0078】
「サンプル名」は、サンプルを特定するための名称である。よって、全サンプルを通じて名称の重複がないように設定される。なお、遺伝子解析センタA1での作業において複数のサンプルが派生する場合は、指定されたサンプル名の後ろに通し番号を付加して登録される。また、プレート形態の依頼の場合、内包されるサンプルは、プレート名にプレート上のウェルの座標が付加された符号がサンプル名として登録される。サンプル管理サーバ1が通し番号等を追加するので、設定可能な文字数に制限がある場合にはサンプル名を短めに設定することが望ましい。
【0079】
「BLAST」では、BLAST検索自動処理の要/不要を設定する。例えば、チェックボックスをチェックするとBLAST検索自動処理を行う設定となる。なお、BLAST検索自動処理のパラメータは、後述するBLASTパラメータ設定画面w12(図17)で設定する。また、「cDNA library(tube)」および「agar plate」での依頼の場合、この設定は行わない。
【0080】
「プライマー」では、シーケンシング処理時に使用するプライマーを指定する。ここでは、個々のサンプルヘの設定ではなく、サンプル登録設定に含まれる全てのサンプルに対して共通の設定となる。別のプライマーの設定は、別のサンプル登録設定を行うことで可能である。
【0081】
なお、サンプル管理サーバ1は、サンプル登録設定画面w2のプライマー設定欄の設定に基づき、解析条件登録設定画面w3のプライマー選択欄を作成する。
【0082】
解析条件登録設定画面w3では、ユニバーサルプライマーの選択はチェックボックスで行い、依頼者登録されているプライマーはプルダウンメニューより選択する。ユニバーサルプライマーは、遺伝子解析センタA1においてあらかじめ設定されている配列である。依頼者登録プライマーは、依頼者がサンプル管理サーバ1に登録したプライマーである。
【0083】
つぎに、解析条件登録設定画面w3において、依頼者が解析条件登録設定情報を入力後、[送信]ボタンを押すと、サンプル管理サーバ1は依頼者端末2のメイン表示領域52にサンプル登録結果画面w4(図8)を表示させる。
【0084】
サンプル登録結果画面w4では、サンプル登録および解析条件の設定内容が確認できる。サンプル登録結果画面w4において、依頼者が登録内容が正しいことを確認後、[登録]ボタンを押すことで新規解析依頼の登録が行われる。一方、登録内容に誤りがある場合、依頼者が[修正]ボタンを押すことでサンプル登録設定画面w2(図5)に戻る。
【0085】
サンプル管理サーバ1は、サンプル登録結果画面w4において[登録]ボタンが押されたことを受信すると、ユーザ登録時に登録した電子メールアドレス宛に登録内容を記載した電子メールを送信する。これで、新規解析(新規サンプル)の依頼登録が完了する。その後、依頼者は、実際に遺伝子解析センタA1へサンプルを送付する際、サンプル登録結果画面w4を印刷した紙(登録情報のプリントアウト)を同封する。
【0086】
ここで、サンプル登録結果画面w4では、各サンプルごとにコードラベル(例えば、2次元コード)が表示される。これは、サンプル登録設定画面w2(図5)および解析条件登録設定画面w3(図7)での設定内容に基づいて、サンプル管理サーバ1が発行したものであり、依頼者端末2がサンプルIDとともに受信して表示する。遺伝子解析センタA1では、依頼者から受領したサンプルに同封された登録情報のプリントアウトのコードラベルを読み取ることによって、サンプル管理サーバ1に登録されている情報と、サンプルの実物との対応をとることができる。なお、依頼者は、反応条件等の詳細な指定を記載したメモを作成してサンプルに同封する。
【0087】
(2)サンプル検索
依頼者によってメニューボタン51の[サンプル検索]ボタンb12が押されると、サンプル管理サーバ1はサンプル検索処理を開始して、依頼者端末2のメイン表示領域52にサンプル検索設定画面w5(図9)を表示させる。
【0088】
依頼者がサンプル情報の閲覧および処理結果の参照を行う場合、サンプル検索設定画面w5で検索条件を設定して、サンプル管理サーバ1に登録されているサンプルから対象のサンプルを検索する。例えば、図9に示したサンプル検索設定画面w5では、サンプル検索条件として「サンプル名」、「サンプルID」、「登録日」、「状態」が設定される。なお、サンプル検索条件の項目および内容の詳細は図10に示すとおりである。
【0089】
サンプル検索設定画面w5では、検索項目左側のチェックボックスをチェックすることで、検索条件を選択することができる。複数のチェックボックスが選択されている場合、選択されている項目でのAND検索を実施する。また、チェックボックスが1つもチェックされていない場合、全てのサンプルのデータを表示する。
【0090】
「サンプル名」および「サンプルID」欄への設定は前方一致での検索となる。例えば、「サンプル名」欄に「Sample」と入力すると、「Sample」、「Sample−1」、「Sample−a」、「Sample−prep」等が全てヒットする。また、ワイルドカード(%)を用いた指定も可能である。「S%1」と指定を行った場合、「“S”から始まって“1”で終わるもの」という指定となる。
【0091】
なお、作業者権限および依頼者権限では、自己のデータのみが検索対象となる。一方、管理者権限では、上記検索条件に加えて、ユーザのログイン名が設定できる。
【0092】
サンプル検索設定画面w5において、依頼者がサンプル検索条件を設定後[検索]ボタンを押すと、サンプル管理サーバ1はサンプル検索処理を行い、サンプル検索結果画面w6a(図11(a))を表示する。
【0093】
サンプル検索結果画面w6aでは、解析依頼の登録日、サンプル名、サンプルID、該当サンプルの解析の進捗状態、シーケンス結果のID、使用プライマー名、シーケンス処理結果画面w7(図12)へのリンク、BLAST検索結果画面w8(図13)へのリンクが表示される。なお、管理者権限では、上記項目に加えて、ユーザのログイン名が表示される。
【0094】
また、サンプル検索結果画面w6b(図11(b))は、シーケンス処理が行われていないサンプルの場合の表示例である。よって、シーケンス結果画面へのリンクの欄には「シーケンス待ち」と、BLAST検索結果画面へのリンクの欄には「検索待ち」あるいは「検索なし」と表示される。
【0095】
また、サンプル検索設定画面w5(図9)において、依頼者がサンプル検索条件を設定後[メール]ボタンを押すと、サンプル管理サーバ1はサンプル検索処理を行い、サンプル検索結果画面w6aの表示内容のテキストデータを依頼者の電子メールアドレス宛へ送信する。なお、送信するテキストデータは、CSV(Comma Separated Value)形式のデータにして添付できる。
【0096】
また、サンプル検索結果画面w6aにおいて、依頼者がシーケンシング欄の[シーケンス結果]ボタンを押すと、サンプル管理サーバ1は設定されているリンクに従ってシーケンス処理結果画面w7(図12)を別ウィンドウで表示させる。さらに、シーケンス処理結果画面w7において、依頼者が[波形データファイルダウンロード]ボタンを押すと、サンプル管理サーバ1は表示しているシーケンス結果を得た波形データ(クロマトチャート)ファイルを依頼者端末2へ送信する。
【0097】
また、サンプル検索結果画面w6aにおいて、依頼者がBLAST欄の[検索結果]ボタンを押すと、サンプル管理サーバ1は設定されているリンクに従ってBLAST検索結果画面w8(図13)を別ウィンドウで表示させる。なお、BLAST検索結果画面w8を表示させる際、サンプル管理サーバ1は、依頼者にユーザ名とパスワードの入力を求める。
【0098】
(3)メール報告
依頼者によってメニューボタン51の[状況確認メール]ボタンb14が押されると、サンプル管理サーバ1は報告対象サンプル検索設定画面(図示せず)を表示する。なお、報告対象サンプル検索設定画面は、上述のサンプル検索設定画面w5(図9)と同様である。
【0099】
そして、サンプル管理サーバ1は、検索結果から依頼者によって選択されたサンプルに関する情報をあらかじめ設定された電子メールアドレス宛へ送信する。
【0100】
(4)再解析依頼
つづいて、登録済みサンプルに対する再解析依頼について説明する。
【0101】
上述したように、依頼者によってメニューボタン51の[依頼登録]ボタンb11が押されると、サンプル管理サーバ1は依頼登録処理を開始して、依頼者端末2のメイン表示領域52にサンプル種別選択画面w1(図4)を表示させる。サンプル種別選択画面w1において、依頼者が「再解析」を選択後、[送信]ボタンを押すと、サンプル管理サーバ1は再解析設定処理を開始して、依頼者端末2のメイン表示領域52に再解析サンプル登録設定画面w9(図14)を表示させる。
【0102】
図14に示すように、再解析サンプル登録設定画面w9には、使用プライマー指定部61と、サンプル検索条件指定部62が設けられている。
【0103】
使用プライマー指定部61では、チェックボックスをチェックすることにより、使用するプライマーの指定を行う。なお、「Universal_F」および「Universal_R」はユニバーサルプライマー、「Primer_A」は依頼者登録プライマーである。
【0104】
サンプル検索条件指定部62では、すでに登録されているサンプルから再解析を行う再解析対象サンプルを選択する。サンプル検索条件指定部62におけるサンプルの検索条件の指定方法は、サンプル情報を閲覧する際のサンプル検索設定画面w5(図9)と同様である。
【0105】
つぎに、再解析サンプル登録設定画面w9において、依頼者が使用プライマーおよびサンプル検索条件を指定後、[検索]ボタンを押すと、サンプル管理サーバ1は対象サンプルの検索を行い、依頼者端末2のメイン表示領域52に再解析対象組合せ選択画面w10(図15)を表示させる。
【0106】
図15に示すように、再解析対象組合せ選択画面w10では、サンプルとプライマーの2次元表となっており、再解析を実施する組合せをチェックボックスで選択する。なお、図15は、選択状態の一例を示す。
【0107】
つぎに、再解析対象組合せ選択画面w10において、依頼者が再解析するサンプルとプライマーとの組み合わせを入力後、[送信]ボタンを押すと、サンプル管理サーバ1は依頼者端末2のメイン表示領域52に再解析対象組合せ確認画面w11(図16)を表示させる。
【0108】
再解析対象組合せ確認画面w11では、再解析を実施するサンプルとプライマーの組合せが確認できる。再解析対象組合せ確認画面w11において、依頼者が登録内容が正しいことを確認後、[登録]ボタンを押すと、サンプル管理サーバ1は再解析依頼の登録を行う。一方、登録内容に誤りがある場合、依頼者が[修正]ボタンを押すと、再解析対象組合せ選択画面w10(図15)に戻る。
【0109】
ここで、サンプル管理サーバ1は、再解析対象組合せ確認画面w11において、依頼者が[登録]ボタンを押すと、ユーザ登録時に登録した電子メールアドレス宛に再解析の登録内容を記載した電子メールを送信する。これで、再解析の依頼登録が完了する。
【0110】
(5)BLAST検索自動処理設定
つづいて、BLAST(Basic Local Alignment Search Technique:基礎的局所アラインメント検索法)検索自動処理用の設定編集について説明する。
【0111】
依頼者によってメニューボタン51の[BLAST設定]ボタンb13が押されると、サンプル管理サーバ1はBLAST検索自動処理用の設定編集処理を開始して、依頼者端末2のメイン表示領域52にBLASTパラメータ設定画面w12(図17)を表示させる。
【0112】
図17に示すように、BLASTパラメータ設定画面w12では、例えば、GENBANKデータベースに対する検索パラメータと、GENPEPTデータベースに対する検索パラメータとを同時に設定できる。具体的には、各データベースに対して、類似配列の出現期待数の閾値(Expect)(実数(0〜10.0))、ワードサイズ(WordSize)(整数)、フィルタリングの使用の有無(Filter)(ON/OFF)、候補配列の最大表示数(Descriptions)(整数)、候補配列のアライメントの最大表示数(Alignments)(整数(0〜250))が設定可能である。
【0113】
BLASTパラメータ設定画面w12において、依頼者がパラメータを設定後、[設定保存]ボタンを押すと、サンプル管理サーバ1は設定をデータベース11(図1)に保存する。一方、依頼者が[破棄]ボタンを押すと、画面上での変更がキャンセルされ、変更前の設定が表示される。
【0114】
(6)サンプル情報メール
つづいて、サンプル情報メールについて説明する。
【0115】
依頼者によってメニューボタン51の[状況確認メール]ボタンb14が押されると、サンプル管理サーバ1はログイン名から特定した依頼者より受けたすべての依頼の情報を電子メールで、依頼者の電子メールアドレス宛へ送信する。
【0116】
(7)プライマー登録、プライマー情報確認
つづいて、シーケンシングの際に使用するプライマーの登録およびプライマー情報の確認について説明する。
【0117】
依頼者によってメニューボタン51の[プライマー登録]ボタンb15が押されると、サンプル管理サーバ1はシーケンシングプライマーの登録および確認の処理を開始して、依頼者端末2のメイン表示領域52にプライマー情報画面w13(図18)を表示させる。
【0118】
図18に示すように、プライマー情報画面w13は、[登録]か[検索]かを選択できるラジオボタンと、検索する際のプライマーIDおよびプライマー名を入力するテキストボックスを備えている。
【0119】
プライマー情報画面w13において、依頼者が[登録]のラジオボタンを選択後、[送信]ボタンを押すと、サンプル管理サーバ1は新規プライマー登録処理を開始して、依頼者端末2のメイン表示領域52にプライマー情報入力画面w14(図19)を表示させる。
【0120】
図19に示すように、プライマー情報入力画面w14では、プライマー名(Primer Name)、塩基配列(Sequence)、コメント(Comment)が入力できる。なお、プライマー名の入力は必須である。また、登録したプライマーは、サンプル解析依頼登録時の解析条件登録設定画面w3(図7)において選択可能となる。依頼者登録プライマーは登録を行った依頼者でのみ使用可能となる。
【0121】
プライマー情報入力画面w14において、依頼者が各項目を入力後、[送信]ボタンを押すと、サンプル管理サーバ1は依頼者端末2のメイン表示領域52にプライマー情報登録内容確認画面w15(図20)を表示させる。図20は、プライマー情報登録内容確認画面w15の入力例を示す。
【0122】
この時、サンプル管理サーバ1はプライマー名と塩基配列とをチェックする。具体的には、プライマー名は解析依頼時のプライマー指定を行う際のキーとなるため、すでに使用されているプライマー名での登録は行えない。そこで、使用済みのプライマー名で登録しようとした場合、警告画面(図示せず)を表示し、登録を行わない。また、塩基配列が同じプライマーが登録済みであった場合も、警告画面(図示せず)を表示して、登録を行わない。
【0123】
上記チェックの結果エラーがない場合、プライマー情報登録内容確認画面w15において、依頼者が各項目の内容確認後、[登録]ボタンを押すと、サンプル管理サーバ1は設定されたプライマーをその依頼者の依頼者登録プライマーとしてデータベース11に格納する。設定内容に問題があり、依頼者が[キャンセル]ボタンを押した場合、プライマー情報入力画面w14(図19)に戻る。
【0124】
一方、プライマー情報画面w13(図18)において、依頼者が[検索]のラジオボタンを選択し検索条件であるプライマーID(Primer ID)およびプライマー名(Primer Name)を入力後、[送信]ボタンを押すと、サンプル管理サーバ1は依頼者の依頼者登録プライマーから該当するプライマーを検索して、依頼者端末2のメイン表示領域52にプライマー情報画面w16(図21)を表示させる。
【0125】
例えば、プライマーの検索では、前方一致で行い、プライマーIDとプライマー名の双方が指定されている場合はAND検索を行う。なお、検索条件が入力されていない場合、使用可能なプライマー全ての情報を表示する。
【0126】
(8)パスワード変更
つづいて、ログイン時のユーザ認証のパスワードの変更について説明する。
【0127】
依頼者によってメニューボタン51の[パスワード変更]ボタンb16が押されると、サンプル管理サーバ1はパスワード変更処理を開始して、依頼者端末2のメイン表示領域52にパスワード変更画面(図示せず)を表示させる。サンプル管理サーバ1は、パスワード変更画面で依頼者が入力した新たなパスワードの書式等をチェックし、適当であれば、データベース11に登録する。
【0128】
[2]作業者権限機能
次に、作業者権限で利用可能な機能について説明する。なお、以下では、ユーザを作業者として説明するが、管理者が利用する場合も同様である。
【0129】
(1)作業履歴登録
作業者によってメニューボタン51の[作業履歴登録]ボタンb21が押されると、サンプル管理サーバ1は作業履歴登録処理を開始して、作業者端末3のメイン表示領域52に作業履歴登録画面w21(図22)を表示させる。
【0130】
作業者は、解析作業の履歴を登録する際、対象のサンプルのサンプルID、作業に割り当てられた作業ID、作業者自身の作業者IDを管理情報として登録する。具体的には、作業者は、コードリーダ3c(図1)を用いて、サンプルID、作業ID、作業者IDをあらかじめプリントされたそれぞれのコードラベルから読み取り、作業履歴登録画面w21の各入力フィールドへ転送することで入力する。その後、作業者が[送信]ボタンを押すと、サンプル管理サーバ1は各IDを作業履歴データに登録する。なお、サンプルID欄にプレートlDを指定した場合は、プレートに内包されているサンプル全てに関する作業履歴データを登録する。
【0131】
(2)コードラベル印刷
コードラベルは、IDを直接入力しての印刷と、DBに登録されているIDから選択しての印刷の二通りの方法で印刷できる。作業者によってメニューボタン51の[コードラベル印刷]ボタンb22が押されると、サンプル管理サーバ1はコードラベル印刷処理を開始して、作業者端末3のメイン表示領域52にID種別選択画面w22(図23)を表示させる。
【0132】
図23に示すように、ID種別選択画面w22では、サンプルID、プレートID、依頼者ID、作業者ID、作業IDのいずれかをラジオボタンで選択できる。そして、ID種別選択画面w22において、作業者がlD種別を選択後、[送信]ボタンを押すと、サンプル管理サーバ1は作業者端末3のメイン表示領域52にID指定画面w23(図24)を表示させる。
【0133】
図24に示すように、ID指定画面w23では、「ID入力」、「DB選択」のいずれかをラジオボタンで選択できる。そして、ID指定画面w23において、作業者が「ID入力」を選択するとともに、右隣のID入力欄にIDを入力し後、[送信]ボタンを押すと、サンプル管理サーバ1は指定されたコードラベルの画像データを作業者端末3へ送信し、作業者端末3がこれをプリンタ3b(図1)に出力する。
【0134】
一方、ID指定画面w23において、作業者が「DB選択」を選択するとともに、右隣の検索条件入力欄に条件を入力した後、[送信]ボタンを押すと、サンプル管理サーバ1は検索条件に合致したIDのリストを作業者端末3に送信して、メイン表示領域52にID検索結果画面(図示せず)に表示させる。なお、検索条件は、例えば前方一致で設定してもよい。そして、ID検索結果画面において作業者がIDを選択してコードラベルの印刷を指示すると、サンプル管理サーバ1は指定されたコードラベルの画像データを作業者端末3へ送信し、作業者端末3がこれをプリンタ3b(図1)に出力する。
【0135】
(3)プレートレイアウト
遺伝子解析センタA1でプレートを作成する場合には、プレートデータの作成・登録処理を行う。
【0136】
作業者によってメニューボタン51の[プレートレイアウト]ボタンb23が押されると、サンプル管理サーバ1はプレートレイアウト処理を開始して、作業者端末3のメイン表示領域52にプレート種別選択画面w24(図25)を表示させる。
【0137】
図25に示すように、プレート種別選択画面w24では、「Glycerol Stock Plate」、「Deep Well plate」、「DNA plate」、「96−Well Sequence Plate」、「384−Well Sequence Plate」のいずれかをラジオボタンによって選択できる。そして、作業者が、作成するプレートの種類を選択した後、[送信]ボタンを押すと、サンプル管理サーバ1は作業者端末3のメイン表示領域52に選択されたプレートに応じた設定画面を表示させる。ここで、プレートの種類によって設定画面および操作方法が異なるため、以下、(i)「Glycerol Stock Plate」、「Deep Well plate」、「DNA plate」、(ii)「96−Well Sequence Plate」、(iii)「384−Well Sequence Plate」の3つに分けて説明する。
【0138】
(i)「Glycerol Stock Plate」、「Deep Well plate」、「DNA plate」
プレート種別選択画面w24において、作業者が「Glycerol Stock Plate」、「Deep Well plate」、「DNA plate」のいずれかを選択した後、[送信]ボタンを押すと、サンプル管理サーバ1は作業者端末3のメイン表示領域52にレイアウト設定方法選択画面w25(図26)を表示させる。
【0139】
図26に示すように、レイアウト設定方法選択画面w25では、レイアウト指定方法として「サンプル個別指定」および「CSVファイルアップロード」のいずれかをラジオボタンによって選択できる。
【0140】
レイアウト設定方法選択画面w25において、作業者が「サンプル個別指定」を選択した後、[送信]ボタンを押すと、サンプル管理サーバ1は作業者端末3のメイン表示領域52にレイアウト設定画面w26(図27)を表示させる。
【0141】
図27に示すように、レイアウト設定画面w26では、プレート上の個々のウェルに対して1つずつサンプルIDを指定できる。なお、図27は、プレートを横向きに置き、上から見た場合の配置でサンプル指定欄が配置されている。
【0142】
レイアウト設定画面w26において、作業者が個々の入力欄ヘサンプルIDを指定した後、[送信]ボタンを押すと、設定した内容を示す設定内容確認画面(図示せず)に切り替わり、この設定内容確認画面で作業者が[登録]ボタンを押すと、レイアウトがサンプル管理サーバ1のデータベース11に登録される。なお、レイアウト設定画面w26において、[リセット]ボタンを押すと、全ての入力が取り消され、入力画面が初期状態に戻る。
【0143】
一方、レイアウト設定方法選択画面w25(図26)において、作業者が「CSVファイルアップロード」を選択した後、[送信]ボタンを押すと、サンプル管理サーバ1は作業者端末3のメイン表示領域52にファイルアップロード画面(図示せず)を表示させる。このファイルアップロード画面では、プレート上のサンプルIDレイアウトを記載したCSVファイルを、ファイル名等を指定して作業者端末3に読み込むことができる。CSVファイルからのデータ読み込みに成功すると、作業者端末3のメイン表示領域52にはレイアウト設定画面w26と同様の画面が表示される。そして、その後の操作は、「サンプル個別指定」の場合と同じである。なお、ファイルアップロード時に規定のフォーマットに則っていない場合は、エラー画面が表示される。
【0144】
(ii)「96−Well Sequence Plate」
プレート種別選択画面w24(図25)において、作業者が「96−Well Sequence Plate」を選択した後、[送信]ボタンを押すと、サンプル管理サーバ1は作業者端末3のメイン表示領域52にレイアウト設定方法選択画面w27(図28)を表示させる。
【0145】
図28に示すように、レイアウト設定方法選択画面w27では、レイアウト指定方法として「チューブから作成」、「プレートから作成」、「CSVファイルアップロード」のいずれかをラジオボタンによって選択できる。「チューブから作成」は、チューブ形態のサンプルからシーケンサ用の96ウェルプレートを作成する際に使用する。「プレートから作成」は、プレート上のサンプルからシーケンサ用の96ウェルプレートを作成する際に使用する。「CSVファイルアップロード」は、プレート上のサンプルIDレイアウトを定義したCSVデータファイルより情報を読み込み登録する際に使用する。
【0146】
レイアウト設定方法選択画面w27において、作業者が「チューブから作成」を選択した後、[送信]ボタンを押すと、サンプル管理サーバ1は作業者端末3のメイン表示領域52にレイアウト設定画面w28(図29)を表示させる。
【0147】
図29に示すように、レイアウト設定画面w28では、下部にプレート上のレイアウト設定部63があり、上部にプライマー設定部64がある。
【0148】
レイアウト設定部63では、プレート上の個々のウェルに対してチューブ1つずつサンプルlDを指定できる。具体的には、図29は、プレートを横向きに置き上から見た場合の配置であり、各ウェルに対し、サンプルIDとプライマーの指定欄が配置してあり、個々の入力欄ヘチューブに割り当てられているサンプルIDを指定することができる。
【0149】
プライマー設定部64では、プライマーの指定方法を、プレート全体に1つ指定する方法と、個々のウェルヘ個別に指定する方法との二つから選択できる。
【0150】
一つのプライマーをプレート全体に使用する場合は、「Apply this primer to all well」側のラジオボタンをチェックし、その隣のメニューより使用するプライマーを選択する。また、個々のウェルに対して個別にプライマーを指定する場合は、「Specify primer to each well」側のラジオボタンをチェックし、レイアウト設定欄のメニューで使用するプライマーを選択する。
【0151】
さらに、一度プレート全体を1つのプライマーに指定して特定のウェルのみ別のプライマーを指定する場合は、「Apply this primer to all well」側のプライマー選択メニューで使用するプライマーを選択後、隣の[変更]ボタンを押すことで全てのウェルのプライマー指定を変更した後に特定のウェルのプライマー指定を変更することで対応可能である。
【0152】
レイアウト設定画面w28において、作業者がレイアウト設定後、[送信]ボタンを押すと、設定した内容を示す設定内容確認画面(図示せず)に切り替わり、この設定内容確認画面で作業者が[登録]ボタンを押すと、レイアウトがサンプル管理サーバ1のデータベース11に登録される。なお、レイアウト設定画面w28において、[リセット]ボタンを押すと、全ての入力が取り消され、入力画面が初期状態に戻る。
【0153】
また、レイアウト設定方法選択画面w27(図28)において、作業者が「プレートから作成」を選択した後、[送信]ボタンを押すと、サンプル管理サーバ1は作業者端末3のメイン表示領域52にレイアウト設定画面w29(図30)を表示させる。
【0154】
図30に示すように、レイアウト設定画面w29は、「チューブから作成」の場合のレイアウト設定画面w28(図29)とほぼ同じである。異なるのは、レイアウト設定画面w29では、各ウェルに対する指定欄がプレートIDの指定欄とそのプレート上と座標指定欄の2つになっている点のみである。よって、「プレートから作成」場合、個々のウェルに対するサンプルの指定をサンプルを取り出したプレートのIDと座標を指定すること以外は、上述した「チューブから作成」の場合と同様であるので、説明を省略する。
【0155】
また、レイアウト設定方法選択画面w27(図28)において、作業者が「CSVファイルアップロード」を選択した後、[送信]ボタンを押すと、サンプル管理サーバ1は作業者端末3のメイン表示領域52にファイルアップロード画面w30(図31)を表示させる。
【0156】
図31に示すように、ファイルアップロード画面w30は、レイアウト定義ファイル指定部65と、プライマー指定部66とで構成されている。
【0157】
レイアウト定義ファイル指定部65では、プレート上のサンプルIDレイアウトを記載したCSVファイルのファイル名等を指定する。
【0158】
プライマー指定部66では、プレート全体へ1つのプライマーを指定する方法と、各ウェルヘのプライマー指定定義ファイルにより指定する方法といずれかでプライマーを指定する。プレート全体へ1つのプライマーを指定する場合、「プライマー選択」のラジオボタンを選択し、その後メニューによりプライマーを指定する。一方、定義ファイルによる指定を行う場合、「CSVファイル」のラジオボタンを選択し、[参照]ボタンを利用して定義ファイルを指定する。
【0159】
ファイルアップロード画面w30において、作業者がレイアウトおよびプライマーを指定後、[アップロード]ボタンを押すことでデータが読み込まれ、アップロード後の操作は他のプレートレイアウト作成時と同じとなる。なお、ファイルアップロード時に規定のフォーマットに則っていないCVSファイル用いた場合はエラー画面が表示される。
【0160】
(iii)「384−Well Sequence Plate」
プレート種別選択画面w24(図25)において、作業者が「384−Well Sequence Plate」を選択した後、[送信]ボタンを押すと、サンプル管理サーバ1は作業者端末3のメイン表示領域52にレイアウト設定画面w31(図32)を表示させる。
【0161】
図32に示すように、レイアウト設定画面w31は、384−Well Sequence Plateを横向きで置いた場合の左上側4ウェル分の設定画面となっている。4枚の94−Well Sequence Plateから1枚の384−Well Sequence Plateを作成する場合、384−Well Sequence Plateのレイアウトは94−Well Sequence Plateのレイアウトが市松模様状に配置されたものとなる。そのため、レイアウト設定画面w31では、左上の4ウェルにそれぞれ入るシーケンスプレートのIDを設定欄に指定する。
【0162】
レイアウト設定画面w31において、作業者がそれぞれの入力欄にプレートlDを指定後、[送信]ボタンを押すと、サンプル管理サーバ1は作業者端末3のメイン表示領域52に設定確認画面(図示せず)を表示させる。なお、以降の操作は他プレートレイアウト作成時と同様であるため、説明を省略する。
【0163】
(4)サンプル処理登録
作業者によってメニューボタン51の[サンプル処理登録]ボタンb24が押されると、サンプル管理サーバ1はサンプル処理登録を開始して、作業者端末3のメイン表示領域52にサンプル処理登録画面w32(図33)を表示させる。サンプル処理登録では、遺伝子解析センタA1の作業で、サンプルを分岐させた場合の登録処理を行う。
【0164】
図33に示すように、サンプル処理登録画面w32は、処理指定部67と、処理内容設定部68とから構成されている。
【0165】
処理指定部67では、「cDNAライブラリからシャーレを作成する場合(cDNA library Tube−>Agar Plate)」か、「シャーレからDNAチューブを切り分けする場合(Agar Plate−>Purified DNA Tube)」かのいずれであるかを指定する。
【0166】
処理内容設定部68では、処理により作成されたサンプルの数である「サンプル数(Number of Samples)」、および、処理を行ったサンルのIDである「オリジナルサンプルID(Original Request ID)」を指定する。
【0167】
サンプル処理登録画面w32において、作業者がそれぞれの入力欄に入力後、[送信]ボタンを押すと、サンプル管理サーバ1は登録処理を行うとともに、作業者端末3のメイン表示領域52に登録内容を表示させる。なお、作成されたサンプル名は元となった“サンプル名”+“_”+“通し番号”となる。
【0168】
[3]管理者権限機能
次に、管理者権限で利用可能な機能について説明する。
【0169】
(1)ユーザ管理
管理者によってメニューボタン51の[ユーザ管理]ボタンb31が押されると、サンプル管理サーバ1はユーザ管理処理を開始して、管理者端末4のメイン表示領域52にユーザ管理処理選択画面(図示せず)を表示させる。このユーザ管理処理選択画面では、「新規ユーザ登録」および「ユーザ情報編集」から実行する処理を選択できる。
【0170】
上記ユーザ管理処理選択画面において、管理者が「新規ユーザ登録」を選択した場合、サンプル管理サーバ1は管理者端末4のメイン表示領域52にユーザ情報登録画面w41(図34)を表示させる。
【0171】
図34に示すように、ユーザ情報登録画面w41では、「依頼者ID(Client ID)」、「ログイン名(login name)」、「ユーザ名(Name)」、「所属(Affiliation)」、「グループ(Group)」、「エイリアス(Alias)」、「住所(Address)」、「電話番号(Telephone number)」、「FAX番号(Fax number)」、「電子メールアドレス(E−Mail address)」、「コメント(Comment)」、「ユーザ権限(Authority)」、「初期パスワード(Initial password)」を登録できる。
【0172】
なお、「ログイン名」は、サンプル管理システム1ヘのログイン時の認証名であり、重複登録は不可である。「ユーザ権限」は、「依頼者(Client User)」、「作業者(Operator)」、「管理者(Administrator)」のうちから選択される。「エイリアス」は、所属+名前であり、ユーザ整理用のデータである。「住所」は、解析結果の返送先として使用される。「コメント」は、自由入カ欄である。
【0173】
ユーザ情報登録画面w41において、管理者が各項目を設定後、[送信]ボタンを押すと、サンプル管理サーバ1は登録処理を実行し、管理者端末4のメイン表示領域52に登録内容確認画面(図示せず)を表示させる。
【0174】
上記ユーザ管理処理選択画面において、管理者が「ユーザ情報編集」を選択した場合、サンプル管理サーバ1は管理者端末4のメイン表示領域52に各ユーザのユーザIDやログイン名を示したユーザ一覧画面(図示せず)を表示させる。ユーザ一覧画面からは、選択したユーザの情報を編集するユーザ情報編集画面(図示せず)やパスワードを変更するパスワード設定画面(図示せず)を呼び出すことができる。なお、ユーザ情報編集画面は、上記ユーザ情報登録画面w41(図34)とほぼ同じ構成であり、同じ項目が編集できる。
【0175】
(2)作業ID登録
管理者によってメニューボタン51の[作業ID登録]ボタンb32が押されると、サンプル管理サーバ1は作業ID登録処理を開始して、管理者端末4のメイン表示領域52に作業ID登録画面w42(図35)を表示させる。作業ID登録処理では、管理者が作業IDの登録を行う。
【0176】
図35に示すように、作業ID登録画面w42では、新規に登録する作業IDおよび作業名を設定できる。また、図35では、下部に既存lDの作業IDおよび作業名の一覧が表示されている。作業ID登録画面w42において、管理者が新規IDを設定後、[送信]ボタンを押すと、サンプル管理サーバ1は登録処理を実行する。なお、作業IDとして既存のIDを指定した場合はエラーとなり登録処理は行われない。
【0177】
(3)リクエスト統計情報表示
管理者によってメニューボタン51の[統計]ボタンb33が押されると、サンプル管理サーバ1は統計処理を開始して、管理者端末4のメイン表示領域52に統計情報画面w43(図36)を表示させる。統計情報としては、例えば、当月の依頼受付総数と日付ごとの依頼受付件数とを集計して表示する。
【0178】
つづいて、図1および図2を参照しながら、サンプル管理システム100の各部の構成について詳細に説明する。
【0179】
図1および図2に示すように、遺伝子解析センタA1の構内には、サンプル管理サーバ(サンプル管理装置)1、作業者端末3、管理者端末4、処理/解析装置5が、通信ネットワークN2を介して接続されている。また、サンプル管理サーバ1は、依頼者サイトA2に設けられた依頼者端末(端末装置)2と、通信ネットワークN1を介して接続されている。
【0180】
上述のように、サンプル管理サーバ1は、遺伝子解析センタA1におけるDNAサンプルの受託解析サービスを支援するためにサンプルを管理するものである。特に、サンプル管理サーバ1は、処理操作の途中あるいは終了後に処理操作をやり直す、すなわち、サンプルの再解析の依頼を処理する機能を有する。
【0181】
再解析が必要となる原因としては、次のものがある。例えば、▲1▼DNAを含む菌を培養したときに、菌の生育が著しく悪かった場合、▲2▼DNA精製を行った際、DNAの収量が著しく低かった場合。これらの場合は、グリセロールストックから再度複製を行うことになる。また、▲3▼機械、試薬、反応等によりシーケンス処理に不具合が発生した場合、すなわち、シーケンス反応において反応自体に起因する問題(操作ミスなども含む)、あるいは、シーケンサー(解析装置)にかけた際の電気泳動などの不具合により、要求する品質のデータが全く得られなかった場合。この場合、同一内容のシーケンスプレートを改めて作り、解析することになる。なお、別プライマーによる再解析も含まれる。
【0182】
なお、再解析が必要となる原因は、もっぱら上記列挙した項目のものであり、これらは「グリセロールストックからの複製」と「同一内容のシーケンスプレート」の作成のいずれかにより対処できる。よって、いずれの場合(▲1▼〜▲3▼)も、「グリセロールストックからの複製」と「同一内容のシーケンスプレート」とを原則として同時に発生させない。これにより、再解析に関するコストを最低限に抑えることができる。
【0183】
したがって、サンプル管理サーバ1は、サンプルIDの「グリセロールストックからの複製回数」、および、シーケンスプレートIDの「同一内容のシーケンスプレートが存在する場合の通し番号」を管理する。そして、これら2つのデータは、基本的に独立して変更されるものであり、連動しない。ここで、サンプルIDの「グリセロールストックからの複製回数」は、グリセロールストックより復元処理を行った場合にのみカウントアップされる。また、シーケンスプレートIDの「同一内容のシーケンスプレートが存在する場合の通し番号」は、反応プレートから複数のシーケンスプレートを分注(作成)する場合、内容は同一なシーケンスプレートが複数作成されるので、その分別のための番号である。なお、サンプル管理サーバ1において、他に再解析の回数を示す情報がある場合は、適宜追加できることは言うまでもない。
【0184】
図1に示すように、依頼者端末2は、サンプル管理サーバ1のユーザインターフェイスとしてHTML文書を閲覧するためのブラウザ2a、依頼情報や報告を印刷するためのプリンタ2b、電子メールを送受信するためのメーラ2cを少なくとも備えている。
【0185】
作業者端末3は、サンプル管理サーバ1のユーザインターフェイスとしてHTML文書を閲覧するためのブラウザ3a、プレートIDおよびシーケンスプレートIDをシール紙等に印刷するためのプリンタ3b、プレートおよびシーケンスプレートに貼付されたコードラベルからプレートIDおよびシーケンスプレートIDを読み取るためのコードリーダ3cを少なくとも備えている。
【0186】
なお、作業者端末3は、処理操作の作業ごと、処理/解析装置5ごと、あるいは作業者ごとに配置されることが望ましい。これにより、処理器具(プレート、シーケンスプレート、等)のIDを操作時に読み取り、処理操作の進捗をデータベース11へ登録することが容易となる。また、IDは2次元コードやバーコードでコードラベルに印刷できる。ただし、コードの形態は任意であり、ICタグを利用することも可能である。
【0187】
管理者端末4は、サンプル管理サーバ1のユーザインターフェイスとしてHTML文書を閲覧するためのブラウザ4aを少なくとも備えている。
【0188】
処理/解析装置5は、遺伝子解析にともなう一連の処理操作を行う装置、具体的には、培養、DNA精製、シークエンス反応、シーケンシング、アセンブル、相同性検索等を行う装置である。処理/解析装置5には、サンプル管理サーバ1から自動制御できるものも含まれている。
【0189】
つづいて、サンプル管理サーバ1の構成について説明する。サンプル管理サーバ1は、データベース11、データ管理部12、報告処理部13、処理/解析装置制御部(解析装置制御手段)14、メール通信部15、HTML通信部16、制御通信部17を備えて構成されている。
【0190】
データベース11は、サンプル管理サーバ1に関わるデータ(ユーザ情報、サンプル情報、解析結果、等)を格納している。なお、格納するデータの詳細は後述する。
【0191】
データ管理部12は、進捗管理部(進捗管理手段、サンプル受領確認手段)21、ID管理部(識別情報管理手段、サンプル識別情報送信手段、サンプル識別情報変更手段)22、ユーザ情報管理部23、サンプル情報管理部24、処理/解析結果管理部25、再解析受付部(制御指示受付手段)26を備えている。
【0192】
進捗管理部21は、サンプルに対する処理操作の進捗をサンプルIDおよび他のIDを用いて管理する(進捗管理処理)。進捗管理部21は、サンプルに対する処理操作の履歴登録やスケジューリングを行う。例えば、サンプルの処理操作の際、作業者が作業者端末3のコードリーダ3cを用いてプレートID、シーケンスプレートID、作業ID、作業者ID等を読み取らせ、各IDと関連付けて処理操作の進捗をデータベース11に登録する。なお、プレートIDおよびシーケンスプレートIDは、プレートおよびシーケンスプレートに貼付されたコードラベル(2次元コード等)から取得できる。また、サンプルIDと、プレートIDおよびシーケンスプレートIDとの対応関係は、ID管理部22によって管理されている。
【0193】
また、サンプルを依頼者から受領した時、作業者は、サンプルとともに送付されたプリント紙のコードラベルを作業者端末3のコードリーダ3cを用いて読み取ったサンプルIDをサンプル管理サーバ1へ送信する。これにより、進捗管理部21は、サンプルを依頼者から受領したことを確認し、データベース11に登録できる。なお、サンプルIDは、依頼者端末2から依頼した時に、ID管理部22によって生成され、依頼者端末2へ送信される。
【0194】
ID管理部22は、サンプル管理サーバ1で使用するすべてのIDを生成し、管理する。主なIDとしては、サンプルに付与するサンプルID、プレートに付与するプレートID、シーケンスプレートに付与するシーケンスプレートIDが挙げられる。そして、ID管理部22は、サンプルID、プレートID、シーケンスプレートIDの対応関係をデータベース11に格納して管理する。
【0195】
また、ID管理部22は、サンプルに施された解析回数を示す解析回数情報を含めてサンプルIDを決定するとともに、再解析が発生した時、サンプルIDに含まれる解析回数情報を変更する(サンプル識別情報変更処理)。サンプルIDに含まれる解析回数情報としては、「グリセロールストックからの複製回数」と「シーケンス反応プレートへ分注された回数」が利用できる。
【0196】
また、ID管理部22は、サンプルに施された解析回数を示す解析回数情報を含めてシーケンスプレートIDを決定するとともに、再解析が発生した時、シーケンスプレートIDに含まれる解析回数情報を変更する。シーケンスプレートIDに含まれる解析回数情報としては、同一内容のシーケンスプレートが存在する場合の通し番号が利用できる。
【0197】
また、ID管理部22は、依頼者端末2から依頼を受けた時、生成したサンプルIDを依頼者端末2へ送信する。なお、ID管理部22は、依頼者端末2から依頼を受けた時に仮のサンプルIDを発行し、サンプルを受領した時に正式のサンプルIDを発行してもよい。
【0198】
ユーザ情報管理部23は、サンプル管理サーバ1におけるユーザに関する情報を、データベース11に格納して管理する。
【0199】
サンプル情報管理部24は、サンプル管理サーバ1におけるサンプルに関する情報を、データベース11に格納して管理する。
【0200】
処理/解析結果管理部25は、処理/解析装置5および作業者端末3から収集された進捗や解析結果の情報を、データベース11に格納して管理する。
【0201】
再解析受付部26は、依頼者端末2から処理操作の途中あるいは終了後に処理操作への制御指示を受付け、ID管理部22にサンプルIDの変更を指示する。また、サンプルの再解析の依頼とともに、使用するプライマーを指定したプライマー情報を受け取れば、サンプル情報管理部24へ通知する。
【0202】
報告処理部13は、主に依頼者への報告を行う。そのために、報告処理部13は、進捗状況報告部(進捗状況報告手段)31、解析結果報告部(解析結果報告手段)32、課金部(課金手段)33を備えている。
【0203】
進捗状況報告部31は、サンプルに対する処理操作の進捗状況を、進捗管理部21から取得して、依頼者端末2へ送信する。具体的には、依頼者端末2から進捗状況の確認依頼をサンプルIDとともに受信すると、進捗管理部21がサンプルIDに基づきデータベース11から進捗状況のデータを取得し、このデータを進捗状況報告部31がHTML通信部16および/あるいはメール通信部15を通じて依頼者端末2へ送信する。
【0204】
解析結果報告部32は、サンプルに対する解析結果を、サンプル情報管理部24から取得して、依頼者端末2へ送信する。具体的には、依頼者端末2から解析結果の送信依頼をサンプルIDとともに受信すると、サンプル情報管理部24がサンプルIDに基づきデータベース11から解析結果のデータを取得し、このデータを解析結果報告部32がHTML通信部16を通じて依頼者端末2へ送信する。
【0205】
課金部33は、サンプルIDに含まれる解析回数情報に基づいて請求費用を算出する。これにより、サンプルに施された解析回数、すなわち、やり直し(再解析依頼)回数を考慮した請求費用を算出できる。
【0206】
また、課金部33は、サンプルを依頼者から受領した時のサンプルの形態を示すサンプル形態情報に基づいて請求費用を算出する。なお、サンプル形態情報は、受託時に依頼者端末2から受信して、データベース11に登録される。これにより、解析の開始段階を考慮した請求費用を算出できる。
【0207】
そして、課金部33は、算出した請求費用をあらかじめ設定された送信先へ電子メール等で送信する。送信先としては、例えば、依頼者端末2や依頼者によって指定された決済機関のコンピュータが挙げられる。
【0208】
処理/解析装置制御部14は、処理/解析装置5から進捗情報や解析結果(シーケンス結果、クロマトチャート、相同性検索結果、等)を取得する。また、処理/解析装置制御部14は、自動制御可能な処理/解析装置5について、所定のタイミングで起動の可否を判定して、処理/解析を自動実行させることができる。上記判定には、プレートIDあるいはシーケンスプレートIDが利用できる。
【0209】
また、処理/解析装置制御部14は、プライマー情報で指定されたプライマーを使用してシークエンス反応およびシーケンシングを行うように、シーケンサ等を制御する。なお、プライマー情報は、あらかじめサンプル管理装置に登録された塩基配列(ユニバーサルプライマー)を指定する情報であっても、塩基配列(依頼者登録プライマー)を定義した情報であってもよい。また、処理/解析装置制御部14は、依頼者が指定した相同性検索の検索条件(相同性検索条件情報)に従って、BLAST検索を実施する。
【0210】
メール通信部15は、進捗状況、解析結果、課金情報等を、依頼者端末2からの要求により、あるいは、自動的に、あらかじめ指定された電子メールアドレス宛(メーラ2c)に送信する。
【0211】
HTML通信部16は、依頼者端末2、作業者端末3、管理者端末4のブラウザ2a,3a,4aに、サンプル管理サーバ1とのユーザインターフェイスを実現するために、HTML文書の作成および送受信を行う。
【0212】
制御通信部17は、処理/解析装置5からのデータを収集するとともに、処理/解析装置制御部14からの制御信号を処理/解析装置5へ送信する。
【0213】
つづいて、図37から図56を参照しながら、サンプル管理サーバ1で扱うデータのデータ構造およびIDの付与規則について詳細に説明する。
【0214】
図37、図40、図42から図46は、サンプルID、プレートID、シーケンスプレートID、プライマーID、作業者ID、作業ID、依頼者IDのそれぞれのフォーマットを示す説明図である。また、図47は、サンプル情報の関連を示す説明図である。図48は、依頼者・作業者情報の関連を示す説明図である。また、図49から図55は、サンプルID、プレートID、シーケンスプレートID、プライマーID、作業者ID、作業ID、依頼者IDに関連するそれぞれのテーブル情報を示す説明図である。
【0215】
これらのIDは、適当なタイミングでID管理部22によって付与され、他のデータと関連づけられてデータベース11に格納される。これにより、例えば図56の作業履歴テーブルtblが各サンプルIDについて生成できる。
【0216】
サンプルID(サンプル識別情報)に含まれる「グリセロールストックからの複製回数」と「シーケンス反応プレートへ分注された回数」が、サンプルに施された解析回数を示す解析回数情報である(図37)。また、サンプルIDのテーブル情報に含まれる「RequestテーブルのType」が、サンプルを依頼者から受領した時のサンプルの形態を示すサンプル形態情報である(図49)。
【0217】
サンプルIDは、サンプルのリクエスト、受領、プレート作成、シーケンシングという一連の流れにおいて、ID管理部22により状態に応じたIDが付与される。
【0218】
具体的には、図38に示すように、リクエスト(図面左の破線枠内)に対しては、例えば次のようにIDが付与される。
【0219】
まず、サンプルID“26001”は、チューブに入ったライブラリ(図6)としてサンプルを受領した場合を示している。これをペトリディッシュ内の寒天培地に撒くことにより複数のコロニーが生じる。このときのペトリディッシュに対するサンプルIDが“26002”、“26003”、…となる。そして、各ペトリディッシュのコロニーを液体培養に移したとき、“2600200100”、“2600300100”等のIDが付与される。液体培養した菌から精製したDNAに対してはそれぞれ同一のIDが付与される。また、一枚のペトリディッシュから通常複数のコロニーを選ぶので、この場合IDは“2600200200”、“2600200300”、…のように付与される。
【0220】
また、サンプルID“26004”は、コロニーが発生した寒天培地を含むペトリディッシュの形態(図6)でサンプルを受領した場合を示している。このとき派生するサンプルのID“2600400100”、…は、上述の例と同じである。
【0221】
また、サンプルID“26005”は、精製DNAを含むチューブ(図6)の集合としてサンプルを受領した場合を示している。その中の個々のサンプルに対しては“2600500100”、“2600500200”、…のようにIDが付与される。
【0222】
また、サンプルID“26006”は、マイクロタイタープレートの個々の穴に異なるDNAを含むものとしてサンプルを受領した場合を示している。その中に含まれるサンプルは“260060??00”の集合体であり、例えばサンプルIDは“2600600100”、“2600600200”、…のように付与される。
【0223】
次に、精製DNAおよびディープウェルグリセロールストックプレート(図面中央の破線枠内)に対しては、例えば次のようにIDが付与される。上記の各リクエスト(図面左の破線枠内)に示された各形態の受領サンプルから派生するDNAサンプルを含むものとしてプレートIDを発生させる。図38では、“2600200100”(これに加えてどのようなサンプルIDのDNAと組み合わせてもよい)を含むプレートとして“P260010D”を示している。なお、内包するサンプルIDとプレートIDとの間では、ID付与(命名)規則について何ら相関はないが、データベース上で相互に関連づけられている。
【0224】
次に、シーケンス用プレート(図面右の破線枠内)に対しては、例えば次のようにIDが付与される。まず、プレート中の個々のDNAについてシーケンス反応を行うとき、反応ごとにプライマーとの組み合わせが定義され、これがサンプルIDの末尾桁に反映される。例えば、サンプルID“2600200100”のサンプルに対して行ったシーケンス反応の1つには“2600200101”というIDが付与され、それを含むシーケンス用プレートとして“S2600011”が発生する。
【0225】
また、同一のDNA“2600200100”に対し異なるプライマーの組み合わせで反応を行って“2600200102”、“2600200103”、…が発生し、これを含むシーケンス用プレートに対しては“S2600021”のIDが発生する。
【0226】
また、例えば“S2600021”についてシーケンス反応あるいはシーケンサー(解析装置)にかけた際の電気泳動等の不具合により要求する品質のデータが得られなかったとき、“S2600021”中に含まれていたものと全て同一のDNAサンプルとプライマーの組み合わせで反応をやり直した場合、そのシーケンス用プレートには“S2600022”のシーケンスプレートIDが付与される。このように、シーケンスプレートIDでは、「同一内容のシーケンスプレートが存在する場合の通し番号」が繰り上げて付与される。
【0227】
グリセロールストックが発生する場合には、ID管理部22によりサンプルID(サンプル識別情報)に含まれる「グリセロールストックからの複製回数」を増加させ、個々のサンプルが判別できるようIDが付与される。
【0228】
具体例として、図39に、グリセロールストック(菌体)からのサンプルIDの流れの例を示す。
【0229】
▲1▼(図面の中段)まず、チューブ“2600100100”が出発サンプルのグリセロールストック(図6の凍結ストックに相当)である。これを“P260010B”のプレート中で培養する。このときそのサンプルのIDは“2600100100”のまま不変である。培養後、DNA精製を行い、新たにプレートID“P260010D”が発生する。その中のサンプルIDは“2600100100”のまま不変である。このDNAについてシーケンス反応を行うと、シーケンスプレートID“S2600011”が発生する。その中には、例えば、サンプル“2600100101”、“2600100102”が含まれる。なお、この例では、同一DNAについて異なるプライマーの組み合わせで2つの反応を行っている。
【0230】
▲2▼(図面の上段)次に、上記▲1▼の“2600100100”(グリセロールストック)からの複製を行うと、サンプルID“2600100110”(図面の上段)が発生する。これは菌の培養サンプルに相当する。培養後、DNA精製を行い、サンプルID“2600100110”のDNA溶液(上段左から2番目)が得られる。このDNA溶液を含むプレートを作成した際、そのプレートIDは“P260020D”となる。同一サンプルに対するIDは“2600100110”のまま不変である。このDNAについてシーケンス反応を行う場合に作成されるシーケンス用プレートのIDは、“S2600021”となる。その中には、例えば、同一DNAについて異なるプライマーとの組み合わせで行った2つの反応液“2600100111”、“2600100112”が含まれる。
【0231】
▲3▼(図面の下段)次に、上記▲1▼で作成した菌の培養プレート“P260010B”を複製すると、プレート“P260010G”(図面の下段)の凍結ストックが得られる。この中のサンプルIDは▲1▼、▲2▼の過程を前提とすると、末尾2桁目が繰り上がって“2600100120”となる。このグリセロールストックから複製を作成し、培養、DNA精製を行う場合、それぞれ“P260011B”、“P260011D”のプレートが得られる。その中のサンプルIDは“2600100120”のまま不変で推移する。得られたDNAについてシーケンス反応を行い、作成されたシーケンスプレートIDは“S2600031”となる。その中には、例えば、同一DNAについて異なるプライマーとの組み合わせで行った2つの反応液“2600100121”、“2600100122”が含まれる。
【0232】
プレートは処理の状態によってグリセロールストック、ディープウェルプレート、精製DNAプレートと変化するが、プレートに含まれるサンプルは変化しない。この変化はプレートIDの8桁目のアルファベットで識別する。
【0233】
具体例として、図41に、プレートIDの流れの例を示す。図41では、図中の3段目、4段目、2段目、1段目の順にIDが発生する。
【0234】
まず、3段目左のグリセロールストックプレート“P260011G”が出発サンプルであり、これから培養を行うことにより、中央のディープウェルプレート“P260011B”が発生する。さらに、DNA精製を行って右の精製DNAプレート“P260011D”が発生する。培養時に菌が生育しない、あるいは、DNA精製時の収量が極めて低い場合には、複製が必要となるので、4段目に示すように複製の操作を行う(操作内容は3段目と同じである)。
【0235】
ここで、上記プレート中のウェルに含まれるサンプルは各座標でいずれも同一のものであるが、座標を変えたものが発生した場合(新規サンプルを含んだウェルが生じる場合を含む)、2段目中央のように“XXX”の桁(図40参照)が繰り上がったプレートID“260021B”が発生する。このプレートは培養のためのディープウェルプレートであり、これに対応するグリセロールストックプレートのID“P260021G”を仮想的に発生させることができる(2段目左)。また、同IDのグリセロールストックプレートを作成することもでる。
【0236】
2段目右は、この培養からDNA精製を行い、得られたDNAを含むプレート“P260021D”である。
【0237】
1段目は、受領サンプルの形態が個別のチューブに入った凍結ストック(図6参照)である場合であり、これを培養するために中央のディープウェルプレート“P260031B”を作成する。これに対応するグリセロールストックプレートのID“P260031G”を仮想的に発生させることができる(1段目左)。また、受領サンプルであるチューブから、まずグリセロールストックプレートを実際に発生させ、そこから培養を行うことも可能である(図中点線)。この場合でも付与されるプレートIDはそれぞれ同じものになる。このサンプルについてDNA精製を行い得られたプレートに対しては、1段目右のようにプレートID“P260031D”が付与される。
【0238】
ここで、サンプル管理サーバ1は、ワークステーションやパーソナルコンピュータ等の汎用のコンピュータをベースに構成できる。また、依頼者端末2、作業者端末3、管理者端末4は、パーソナルコンピュータ等の汎用のコンピュータをベースに構成できる。
【0239】
すなわち、上記のサンプル管理サーバ1、依頼者端末2、作業者端末3、管理者端末4は、それぞれの機能を実現するプログラムの命令を実行するCPU(central processing unit )、ブートロジックを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データベースを格納するハードディスク等の記憶装置(記録媒体)、キーボードやマウス等の入力機器、モニタ、スピーカー、プリンタ等の出力機器、外部のネットワークに接続するネットワーク接続機器が、内部バスによって接続されて構成されている。
【0240】
そして、上記のサンプル管理サーバ1、依頼者端末2、作業者端末3、管理者端末4の機能は、記憶装置に格納されたプログラムを必要に応じてRAMに展開してCPUで実行することでそれぞれ実現される。
【0241】
依頼者端末2、作業者端末3、管理者端末4は、サンプル管理サーバ1に対してクライアント端末であり、サーバであるサンプル管理サーバ1に通信ネットワークN1を介して接続可能であり、標準的なインターネット閲覧機能(HTMLブラウザ)を有していればよい。なお、上記HTMLブラウザは、(a)フレーム表示に対応していること、(b)JavaScript(登録商標)の動作が可能であること、(c)Cookieが有効であること、が望ましい。
【0242】
通信ネットワークN1としては専らインターネットを想定しているが、これに限定されず他のイントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等も適用可能である。
【0243】
本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアであるサンプル管理プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU、DSP)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0244】
具体的には、上記サンプル管理サーバ1が備えるデータ管理部12、報告処理部13、処理/解析装置制御部14、メール通信部15、HTML通信部16、制御通信部17は、サンプル管理サーバ1のメモリ(図示せず)に格納された所定のプログラムを、マイクロプロセッサなどが実行することにより実現される。
【0245】
上記プログラムコードを供給するための記録媒体は、システムあるいは装置と分離可能に構成することができる。また、上記記録媒体は、プログラムコードを供給可能であるように固定的に担持する媒体であってもよい。そして、上記記録媒体は、記録したプログラムコードをコンピュータが直接読み取ることができるようにシステムあるいは装置に装着されるものであっても、外部記憶装置としてシステムあるいは装置に接続されたプログラム読み取り装置を介して読み取ることができるように装着されるものであってもよい。
【0246】
例えば、上記記録媒体としては、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0247】
また、上記プログラムコードは、コンピュータが記録媒体から読み出して直接実行できるように記録されていてもよいし、記録媒体から主記憶のプログラム記憶領域へ転送された後コンピュータが主記憶から読み出して実行できるように記録されていてもよい。
【0248】
さらに、システムあるいは装置を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。そして、通信ネットワークとしては、特に限定されず、具体的には、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、具体的には、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。
【0249】
なお、プログラムコードを記録媒体から読み出して主記憶に格納するためのプログラム、および、通信ネットワークからプログラムコードをダウンロードするためのプログラムは、コンピュータによって実行可能にあらかじめシステムあるいは装置に格納されているものとする。
【0250】
上述した機能は、コンピュータが読み出した上記プログラムコードを実行することによって実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOSなどが実際の処理の一部または全部を行うことによっても実現される。
【0251】
さらに、上述した機能は、上記記録媒体から読み出された上記プログラムコードが、コンピュータに装着された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行うことによっても実現される。
【0252】
【発明の効果】
以上のように、本発明のサンプル管理方法は、サンプルに所定の処理操作を施すサービスを支援するサンプル管理方法であって、サンプル管理装置において、上記サンプルに対する処理操作の進捗を管理する進捗管理処理と、上記サンプル管理装置が、通信ネットワークを介して接続された依頼者の端末装置から、上記処理操作の途中あるいは終了後に処理操作への制御指示を受信する制御指示受信処理と、を含む方法である。
【0253】
また、本発明のサンプル管理装置は、サンプルに所定の処理操作を施すサービスを支援するサンプル管理装置であって、上記サンプルに対する処理操作の進捗を管理する進捗管理手段と、通信ネットワークを介して接続された依頼者の端末装置から、上記処理操作の途中あるいは終了後に処理操作への制御指示を受信する制御指示受付手段と、を備える構成である。
【0254】
それゆえ、上記のサンプル管理方法およびサンプル管理装置によれば、処理操作の途中あるいは終了後に処理操作を変更可能であるため、依頼者は自分で処理する場合のように、処理操作の途中あるいは終了後に処理操作を自由にやり直すことができる。したがって、依頼者が処理操作を柔軟に制御可能なサービスを提供することが可能となるという効果を奏する。
【0255】
さらに、本発明のサンプル管理装置は、上記サービスがDNAサンプルの解析処理である。
【0256】
それゆえ、さらに、依頼者による処理操作の柔軟な制御が可能なDNAサンプルの受託解析サービスを実現できるという効果を奏する。しかも、従来依頼者が自分で行っていた培養から解析処理までの処理操作を、専門のセンタが代わりに行うことで、効率よく、高精度に行うという受託解析サービス本来の目的を害することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るサンプル管理システムの詳細を示す機能ブロック図である。
【図2】図1に示したサンプル管理システムの概略を示す説明図である。
【図3】図1に示した依頼者端末、作業者端末、管理者端末の表示画面を示す説明図である。
【図4】図1に示した依頼者端末の表示画面を示す説明図である。
【図5】図1に示した依頼者端末の表示画面を示す説明図である。
【図6】図1に示したサンプル管理システムで扱うサンプルの概要を示す説明図である。
【図7】図1に示した依頼者端末の表示画面を示す説明図である。
【図8】図1に示した依頼者端末の表示画面を示す説明図である。
【図9】図1に示した依頼者端末の表示画面を示す説明図である。
【図10】図1に示した依頼者端末の表示画面を示す説明図である。
【図11】図11(a)および図11(b)は、図1に示した依頼者端末の表示画面を示す説明図である。
【図12】図1に示した依頼者端末の表示画面を示す説明図である。
【図13】図1に示した依頼者端末の表示画面を示す説明図である。
【図14】図1に示した依頼者端末の表示画面を示す説明図である。
【図15】図1に示した依頼者端末の表示画面を示す説明図である。
【図16】図1に示した依頼者端末の表示画面を示す説明図である。
【図17】図1に示した依頼者端末の表示画面を示す説明図である。
【図18】図1に示した依頼者端末の表示画面を示す説明図である。
【図19】図1に示した依頼者端末の表示画面を示す説明図である。
【図20】図1に示した依頼者端末の表示画面を示す説明図である。
【図21】図1に示した依頼者端末の表示画面を示す説明図である。
【図22】図1に示した作業者端末の表示画面を示す説明図である。
【図23】図1に示した作業者端末の表示画面を示す説明図である。
【図24】図1に示した作業者端末の表示画面を示す説明図である。
【図25】図1に示した作業者端末の表示画面を示す説明図である。
【図26】図1に示した作業者端末の表示画面を示す説明図である。
【図27】図1に示した作業者端末の表示画面を示す説明図である。
【図28】図1に示した作業者端末の表示画面を示す説明図である。
【図29】図1に示した作業者端末の表示画面を示す説明図である。
【図30】図1に示した作業者端末の表示画面を示す説明図である。
【図31】図1に示した作業者端末の表示画面を示す説明図である。
【図32】図1に示した作業者端末の表示画面を示す説明図である。
【図33】図1に示した作業者端末の表示画面を示す説明図である。
【図34】図1に示した管理者端末の表示画面を示す説明図である。
【図35】図1に示した管理者端末の表示画面を示す説明図である。
【図36】図1に示した管理者端末の表示画面を示す説明図である。
【図37】図1に示したサンプル管理システムで扱うサンプルIDのフォーマットを示す説明図である。
【図38】図1に示したサンプル管理システムにおけるサンプルIDの流れを示す説明図である。
【図39】図1に示したサンプル管理システムにおけるサンプルIDの流れを示す説明図である。
【図40】図1に示したサンプル管理システムで扱うプレートIDのフォーマットを示す説明図である。
【図41】図1に示したサンプル管理システムにおけるプレートIDの流れを示す説明図である。
【図42】図1に示したサンプル管理システムで扱うシーケンスプレートIDのフォーマットを示す説明図である。
【図43】図1に示したサンプル管理システムで扱うプライマーIDのフォーマットを示す説明図である。
【図44】図1に示したサンプル管理システムで扱う作業者IDのフォーマットを示す説明図である。
【図45】図1に示したサンプル管理システムで扱う作業IDのフォーマットを示す説明図である。
【図46】図1に示したサンプル管理システムで扱う依頼者IDのフォーマットを示す説明図である。
【図47】図1に示したサンプル管理システムで扱うサンプル情報の関連を示す説明図である。
【図48】図1に示したサンプル管理システムで扱う依頼者・作業者情報の関連を示す説明図である。
【図49】図1に示したサンプル管理システムで扱うサンプルIDに関連するテーブル情報を示す説明図である。
【図50】図1に示したサンプル管理システムで扱うプレートIDに関連するテーブル情報を示す説明図である。
【図51】図1に示したサンプル管理システムで扱うシーケンスプレートIDに関連するテーブル情報を示す説明図である。
【図52】図1に示したサンプル管理システムで扱うプライマーIDに関連するテーブル情報を示す説明図である。
【図53】図1に示したサンプル管理システムで扱う作業者IDに関連するテーブル情報を示す説明図である。
【図54】図1に示したサンプル管理システムで扱う作業IDに関連するテーブル情報を示す説明図である。
【図55】図1に示したサンプル管理システムで扱う依頼者IDに関連するテーブル情報を示す説明図である。
【図56】図1に示したサンプル管理システムの動作の概略を示す説明図である。
【符号の説明】
1 サンプル管理サーバ(サンプル管理装置)
2 依頼者端末(端末装置)
14 処理/解析装置制御部(解析装置制御手段)
21 進捗管理部(進捗管理手段、サンプル受領確認手段)
22 ID管理部(識別情報管理手段、サンプル識別情報送信手段、サンプル識別情報変更手段)
26 再解析受付部(制御指示受付手段)
31 進捗状況報告部(進捗状況報告手段)
32 解析結果報告部(解析結果報告手段)
33 課金部(課金手段)
N1 通信ネットワーク
Claims (18)
- サンプルに所定の処理操作を施すサービスを支援するサンプル管理方法であって、
サンプル管理装置において、上記サンプルに対する処理操作の進捗を管理する進捗管理処理と、
上記サンプル管理装置が、通信ネットワークを介して接続された依頼者の端末装置から、上記処理操作の途中あるいは終了後に処理操作への制御指示を受信する制御指示受信処理と、を含むことを特徴とするサンプル管理方法。 - サンプルに所定の処理操作を施すサービスを支援するサンプル管理装置であって、
上記サンプルに対する処理操作の進捗を管理する進捗管理手段と、
通信ネットワークを介して接続された依頼者の端末装置から、上記処理操作の途中あるいは終了後に処理操作への制御指示を受信する制御指示受付手段と、を備えることを特徴とするサンプル管理装置。 - 上記サービスがDNAサンプルの解析処理であることを特徴とする請求項2に記載のサンプル管理装置。
- 上記処理操作に、培養、DNA精製、シークエンス反応、シーケンシング、アセンブル、相同性検索のいずれか1つが含まれることを特徴とする請求項2または3に記載のサンプル管理装置。
- 上記処理操作への制御指示が、サンプルの再解析の依頼であることを特徴とする請求項3または4に記載のサンプル管理装置。
- 上記制御指示受付手段が、上記端末装置から、サンプルの再解析の依頼とともに、使用するプライマーを指定したプライマー情報を受信するものであることを特徴とする請求項5に記載のサンプル管理装置。
- 上記プライマー情報で指定されたプライマーを使用してシークエンス反応およびシーケンシングを行うように解析装置を制御する解析装置制御手段を備えることを特徴とする請求項6に記載のサンプル管理装置。
- 上記プライマー情報が、あらかじめサンプル管理装置に登録された塩基配列を指定する情報を含むことを特徴とする請求項6または7に記載のサンプル管理装置。
- 上記プライマー情報が、塩基配列を定義した情報を含むことを特徴とする請求項6または7に記載のサンプル管理装置。
- 上記端末装置から、相同性検索の検索条件を指定した相同性検索条件情報を受信することを特徴とする請求項3から9のいずれか1項に記載のサンプル管理装置。
- 上記サンプルに対する処理操作の進捗状況を、上記進捗管理手段から取得して、上記端末装置へ送信する進捗状況報告手段を備えることを特徴とする請求項2から10のいずれか1項に記載のサンプル管理装置。
- 上記サンプルに対する解析結果を、上記端末装置へ送信する解析結果報告手段を備えることを特徴とする請求項3から11のいずれか1項に記載のサンプル管理装置。
- 上記サンプルを依頼者から受領した時のサンプルの形態を示すサンプル形態情報に基づいて請求費用を算出する課金手段を備えることを特徴とする請求項2から12のいずれか1項に記載のサンプル管理装置。
- 上記サンプルに施された解析回数を示す解析回数情報に基づいて請求費用を算出する課金手段を備えることを特徴とする請求項3から13のいずれか1項に記載のサンプル管理装置。
- 上記課金手段が、上記請求費用をあらかじめ設定された送信先へ送信するものであることを特徴とする請求項13または14に記載のサンプル管理装置。
- 請求項2から15のいずれか1項に記載のサンプル管理装置と通信ネットワークを介して接続されていることを特徴とする端末装置。
- 請求項2から15のいずれか1項に記載のサンプル管理装置を動作させるサンプル管理プログラムであって、コンピュータを上記の各手段として機能させるためのサンプル管理プログラム。
- 請求項17に記載のサンプル管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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