JP2004302397A - 導光表示板 - Google Patents
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Abstract
【課題】高輝度で光ムラの無い大型の導光表示板を得る。
【解決手段】導光表示板において、透明板1に凹凸画像層及びまたは微細亀裂の集合による微細亀裂画像層5を形成させ、前記透明板の基材と、前記凹凸画像層及びまたは前記微細画像層との界面が鏡面で、入光した光のうち前記凹凸及びまたは微細亀裂画像層に到達した光を屈折させ、拡散反射画像層3に到達させる成分と入光側と離れた側に向かわせる成分とのよって、輝度の向上と、光均一化をはかる。
【選択図】図2
【解決手段】導光表示板において、透明板1に凹凸画像層及びまたは微細亀裂の集合による微細亀裂画像層5を形成させ、前記透明板の基材と、前記凹凸画像層及びまたは前記微細画像層との界面が鏡面で、入光した光のうち前記凹凸及びまたは微細亀裂画像層に到達した光を屈折させ、拡散反射画像層3に到達させる成分と入光側と離れた側に向かわせる成分とのよって、輝度の向上と、光均一化をはかる。
【選択図】図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は表示の分野で利用される導光表示板に関するもので、詳しくは透明ガラス、透明プラスチックの板の表面にレーザー、サンドブラスト、機械彫刻、インジェクション成型及び特願平8−288976に記載の亀裂形成手段などによって形成した画像層に密着させた、スクリーン印刷、インクジェット及び粘着面を有する着色フィルムなどによって拡散反射画像層を形成させ、日中などの明るい環境下でも明確視認できるとともに、夜間など暗い環境下でも、該板の端面から入光した光が、前記密着された2層の画像層によって、屈折反射するので、高輝度で均一な光を放つ、視認性の高い画像が得られる導光表示板を提供できる。
【0002】
【従来の技術】
従来、バックライトの分野の導光板は透明な樹脂を使用し入光させる光源からの距離に対応させてドットの粗密を印刷や成型によって形成させ均一に全面が光る様な手段がなされている。
また、商業空間等における表示板として、透明板にサンドブラスト、レーザー機械彫刻などによって該透明板の表面を凹凸に加工して画像を形成する、特願平8−288976に記載の微細亀裂群によって画像を形成させるなどの後、該板の端面から光を入光させて、画像面で屈折反射させて、暗空間における画像認識させる手段があった。
さらにまた、古典的手法として機械彫刻した深溝にインクをいれて彫刻した面の反対側からみると凸画像として表示するものがあった。
さらに、同じく透明板に着色インクを印刷して、導光表示するものが汎用的な方法として多く使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記のバックライトの場合は、毎回ドットの粗密のための煩雑な設計・試作が必要で、且つ高価なイニシャルコストがかかり、表示する画像が毎回異なる用途には実質上採用出来なかった。
さらに、前記の機械彫刻などによる凹凸や亀裂の形成によって画像を形成させた導光表示板は、大型画像でも比較的均一に光る画像が視認できるが、明るい空間や日中の屋外では、画像が視認できなかった。
また、機械彫刻による深溝にインクを入れる導光表示板は日中の屋外でも視認できるが、大型画像の場合は、加工が長時間要し高コストになるとともに、溝が深いので大型画像の場合は、入光する側の溝によって、入光する側から離れた画像に陰ができ、いわゆる光ムラができる欠点があつた。
さらに、透明板に着色インクを印刷する導光表示板は、透明板の入光した光を着色インク即ち拡散反射画像層と透明板の界面における拡散反射のみで光らせるので暗い空間における小型の画像の場合は有効であったが、一般の商業空間では輝度が低く光源の光を入れた効果がほとんど無く、さらに大型の画像表示は光ムラが顕著で使用できなかった。
【0004】
本発明は前述の欠点を解消し、大型画像で、明暗いずれの空間においても光ムラがなくて視認性が高く、且つ、個別画像表示を低コストで製作する事が出来る導光表示板に関するものである。
さらに、透明板に着色インクのみを印刷した導光表示板に比較して、大幅に画像の輝度を向上させた導光表示板に関するものである。
【0005】
【課題を解決する手段】
本発明の目的を達成するために、透明板の表面に半長球状の鏡面状の溝の集合で凹凸画像をレーザー加工機で形成し、該凹凸画像層の上に該凹凸画像層とほぼ同一の拡散反射画像層をスクリーン印刷で形成することによって本発明の導光表示板が構成される。
【0006】
同じく目的を達成するために、特願平8−288976に記載の手段によって微細亀裂群を集合した微細亀裂画像層を透明板に形成した後、該亀裂画像層の上に該亀裂画像層とほぼ同一サイズの拡散反射層を、該亀裂画像層の亀裂部にインクが入らない粘度に調整したインクと版圧によってスクリーン印刷によって形成したことによって本発明の導光表示板が構成される。
【0007】
微細亀裂画像層を形成する手段としては、特願平8−288976によるものに加えて、透明樹脂板の表面にレーザー光を照射した後、該樹脂板の表面にレーザー光による熱ひずみが残存している間に、有機溶剤の蒸気または有機溶剤に接触させて微細亀裂画像層を形成させる方法がある。
【0008】
さらに、微細亀裂画像層を形成する手段として、透明ガラス板の表面にレーザー光を照射するとほぼ同時に、液体窒素ガスなどの極低温の冷気を吹き付けて、微細亀裂画像層を形成する方法がある。
【0009】
前記の凹凸画像層及びまたは微細亀裂の集合による微細亀裂画像層は透明板の基材との界面が鏡面なので、透明板の端面から入光した光のうち、凹凸画像及び又は微細亀裂画像層に到達する光はその殆どが屈折され、拡散反射画像層に到達する成分と入光した側から離れる側にむかう成分とに別れ、拡散反射画像層に到達した光が高輝度化させ、前記離れる側に向かう光が光均一化させる。
【0010】
また、拡散反射層を形成する手段として、透明板に凹凸及びまたは微細亀裂の集合による画像層を形成した後、インクジェット方式によって、該画像層に密着するようにインクによる拡散反射画像層を形成する方法がある。この場合微細亀裂画像層の亀裂にインクが浸み込まないように透明板の表面とインクとの接触角が大とするような選択が必要であるが、インクが浸み込む場合は紫外線硬化特性を有するインクジェットインクを使用し、インク粒が透明板に接触したと同時に紫外線を照射して、インクが浸み込むことを防止した拡散反射画像層が形成される。
【0011】
さらに、拡散反射層を形成する手段として、顔料または染料を分散したベースと同一の分光特性及び屈折率の粘着層または転写層を有するマーキングフィルムまたは転写フィルムを前記凹凸及びまたは微細亀裂の集合による画像層に密着させて拡散反射画像層が形成される。
【0012】
【発明の実施形態】
【実施例1】
図1の部分拡大断面図において、厚さ5mm高さ900mm幅1800mmの透明アクリル板1(クラレ(株)製商品名パラグラス)にNC炭酸ガスレーザー加工機で、深さ0.5mm幅1mm長さ3mmの長半球状の溝を幅方向2mm、長さ方向4mmピッチで集合したアルファベットの大文字で文字幅100mm、一文字サイズが約550mm角で3文字の凹凸画像層2を形成した後、前記文字と同サイズの文字を赤インクを使用してスクリーン印刷によって拡散反射画像層3を形成した。このとき凹凸画像層2の凹部分に空気層4が内在するように該インクの粘度、版圧等調整する。
透明アクリル板の幅方向から、LED(発光ダイオード)光源((株)東芝製品番TLRE180)を定格電流に設定し7mmピッチで配列したLEDユニットの光を入光し、10mの距離から目視したところ、上下方向に違和感のなく光ムラの無い表示が得られた。
【0013】
【実施例2】
図2の部分拡大図において、厚さ5mm、高さ1.1m、幅1.3mの片面ハードコートしたアクリル板1(クラレ(株)製商品名コモグラス)の中心部に、高さ800mm、幅580mmの漢字文字を1mmドットに分解した画像をPPC機でドット状にトナー画像が形成された用紙を、該アクリル板に密着させキセノンランプで焼き付け露光を行った後、酢酸メチルに浸漬しメチルアルコールで洗浄乾燥させると微細亀裂画像層2が形成された。
次に、同一の漢字文字を赤色インクで前記微細亀裂画像層2に合わせてスクリーン印刷で拡散反射画像層3を形成し、7mmピッチに配列した赤色LEDのユニットを上下に設け、定格電流で点灯させて、距離3mと10mで肉眼で観察したところ、殆ど光ムラが無く明るい画像が得られた。
また、このときの文字中心部分の輝度はスポット径30mmにして輝度計(トプコン製BM−7)で測定したところ50cd/平方mであった。
次に、図3の部分拡大図に示した同一の透明アクリル板1に同一の拡散画像層3のみを形成し、同一条件で視認したところ、光源から離れるに従って、文字の幅方向に顕著な光ムラがあるとともに、文字全体に光ムラが視認された。
同じく、輝度測定をしたところ35cd/平方mであった。
図2に示したように、アクリル板1を導光してきた光は、該アクリル板の表面との角度が臨界角以内であっても、微細亀裂画像層5に到達した場合のその大部分が図示したように、アクリル板1と空気層4の界面で屈折され、さらに空気層4とアクリル板1で屈折するなどによって、拡散反射画像層3に到達し拡散反射され高輝度の画像として認識される。
また、この微細亀裂画像層は5は幅2〜5ミクロン程度で、深さが10〜20ミクロン程度であり、アクリル板1の表面に近い部分の光を拡散反射層3に到達させるものであり、到達しえなかった光の大部分は屈折によって、光源から離れた側に出光されるので、光均一化に寄与する。
【0014】
【実施例3】厚さ8mm縦横100mmの透明アクリル板にNCレーザー加工機でビーム幅0.5mm長さ1mmのスリット状に、該アクリル板が溶解しない程度の出力にして、幅方向1mm、長さ方向2mmのピッチで、文字サイズ縦横80mmの画像作成の為の、レーザービームを順次照射する。照射された直後のアクリル板に乳酸メチルを含浸したフエルトペン状の接触部材でアクリルの表面を順次接触させるとスリット状の照射痕の部分に放射状に微細亀裂群が形成された。該微細亀裂群を集合した微細亀裂画像層の文字画像を形成した透明アクリル板を、油性顔料インクを使用するピエゾバランス方式のインクジェットヘッドを取り付けたXYステージにセットして前記文字画像の部分に赤のインクによる拡散反射画像層として形成した導光表示板のサンプルAを作成した。
次に、前記サンプルと同一サイズ、同一画像のサンプルBを実施例2に記載した手段によって作成し、実施例1に記載したLEDユニットを使用して、各々のサンプルA、Bの輝度と輝度ムラを自社製の輝度計測システムで測定したところ輝度及び、輝度ムラの差は殆どなく、本実施例による方法によって実施例1に示した大型の導光表示板にした場合、遜色のないものになることが判った。
【0015】
【実施例4】
厚さ8mm縦横100mmの透明ガラス板にNC炭酸ガスレーザー加工機でビーム幅0.5mm長さ1mmのスリット状に該ガラス板が熔解しない程度に出力を調整して、幅方向1mm長さ方向2mmのピッチで実施例3と同一の画像の作成の為、レーザービームを照射した直後に内径1mmのノズルでその照射位置に対応させ、液体窒素を噴出させてその熱ひずみによって微細亀裂群を生じさせて該微細亀裂群の集合によって微細亀裂画像層を形成し、次いで、赤色の熱転写インクフィルムを所定の文字サイズにカットして、アイロンで加熱転写させて拡散反射画像層を形成し、サンプルCを作成した。
次に、実施例3と同一の方法で測定を行ったところ、実施例1,3と比較して多少輝度が低く輝度ムラがでたが、大型の導光表示板にした場合、実用上十分使用出来ることが判った。
【0016】
【発明の効果】本発明の導光表示板は日中などの明るい環境や夜間などの暗い環境下のいずれの場合でも、薄型で光ムラが無く、輝度の高い視認性が良好な少量の光源で省エネの大画面表示ができる効果がある。
さらに、NCレーザー加工による微細亀裂画像層を形成し、インクジェット方式によるインクによって拡散反射画像層を形成出来るので、デジタル制御が容易で、少量多品種の画像の導光表示板を低コストで得られることである。
またさらに、透明ガラスに微細亀裂画像層を形成したことにより、静電気の影響が少なく、清掃が容易でメンテナンス性が高く、且つ高耐熱性、不燃で安全性の高い導光表示板を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す導光表示板の部分拡大断面図である。
【図2】本発明の他の実施例の部分拡大断面図である。
【図3】本発明の実施例を補足説明する部分拡大断面である。
【符号の説明】
1 アクリル板
2 凹凸画像層
3 拡散反射画像層
4 空気層
5 微細亀裂画像層
【発明の属する技術分野】
本発明は表示の分野で利用される導光表示板に関するもので、詳しくは透明ガラス、透明プラスチックの板の表面にレーザー、サンドブラスト、機械彫刻、インジェクション成型及び特願平8−288976に記載の亀裂形成手段などによって形成した画像層に密着させた、スクリーン印刷、インクジェット及び粘着面を有する着色フィルムなどによって拡散反射画像層を形成させ、日中などの明るい環境下でも明確視認できるとともに、夜間など暗い環境下でも、該板の端面から入光した光が、前記密着された2層の画像層によって、屈折反射するので、高輝度で均一な光を放つ、視認性の高い画像が得られる導光表示板を提供できる。
【0002】
【従来の技術】
従来、バックライトの分野の導光板は透明な樹脂を使用し入光させる光源からの距離に対応させてドットの粗密を印刷や成型によって形成させ均一に全面が光る様な手段がなされている。
また、商業空間等における表示板として、透明板にサンドブラスト、レーザー機械彫刻などによって該透明板の表面を凹凸に加工して画像を形成する、特願平8−288976に記載の微細亀裂群によって画像を形成させるなどの後、該板の端面から光を入光させて、画像面で屈折反射させて、暗空間における画像認識させる手段があった。
さらにまた、古典的手法として機械彫刻した深溝にインクをいれて彫刻した面の反対側からみると凸画像として表示するものがあった。
さらに、同じく透明板に着色インクを印刷して、導光表示するものが汎用的な方法として多く使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記のバックライトの場合は、毎回ドットの粗密のための煩雑な設計・試作が必要で、且つ高価なイニシャルコストがかかり、表示する画像が毎回異なる用途には実質上採用出来なかった。
さらに、前記の機械彫刻などによる凹凸や亀裂の形成によって画像を形成させた導光表示板は、大型画像でも比較的均一に光る画像が視認できるが、明るい空間や日中の屋外では、画像が視認できなかった。
また、機械彫刻による深溝にインクを入れる導光表示板は日中の屋外でも視認できるが、大型画像の場合は、加工が長時間要し高コストになるとともに、溝が深いので大型画像の場合は、入光する側の溝によって、入光する側から離れた画像に陰ができ、いわゆる光ムラができる欠点があつた。
さらに、透明板に着色インクを印刷する導光表示板は、透明板の入光した光を着色インク即ち拡散反射画像層と透明板の界面における拡散反射のみで光らせるので暗い空間における小型の画像の場合は有効であったが、一般の商業空間では輝度が低く光源の光を入れた効果がほとんど無く、さらに大型の画像表示は光ムラが顕著で使用できなかった。
【0004】
本発明は前述の欠点を解消し、大型画像で、明暗いずれの空間においても光ムラがなくて視認性が高く、且つ、個別画像表示を低コストで製作する事が出来る導光表示板に関するものである。
さらに、透明板に着色インクのみを印刷した導光表示板に比較して、大幅に画像の輝度を向上させた導光表示板に関するものである。
【0005】
【課題を解決する手段】
本発明の目的を達成するために、透明板の表面に半長球状の鏡面状の溝の集合で凹凸画像をレーザー加工機で形成し、該凹凸画像層の上に該凹凸画像層とほぼ同一の拡散反射画像層をスクリーン印刷で形成することによって本発明の導光表示板が構成される。
【0006】
同じく目的を達成するために、特願平8−288976に記載の手段によって微細亀裂群を集合した微細亀裂画像層を透明板に形成した後、該亀裂画像層の上に該亀裂画像層とほぼ同一サイズの拡散反射層を、該亀裂画像層の亀裂部にインクが入らない粘度に調整したインクと版圧によってスクリーン印刷によって形成したことによって本発明の導光表示板が構成される。
【0007】
微細亀裂画像層を形成する手段としては、特願平8−288976によるものに加えて、透明樹脂板の表面にレーザー光を照射した後、該樹脂板の表面にレーザー光による熱ひずみが残存している間に、有機溶剤の蒸気または有機溶剤に接触させて微細亀裂画像層を形成させる方法がある。
【0008】
さらに、微細亀裂画像層を形成する手段として、透明ガラス板の表面にレーザー光を照射するとほぼ同時に、液体窒素ガスなどの極低温の冷気を吹き付けて、微細亀裂画像層を形成する方法がある。
【0009】
前記の凹凸画像層及びまたは微細亀裂の集合による微細亀裂画像層は透明板の基材との界面が鏡面なので、透明板の端面から入光した光のうち、凹凸画像及び又は微細亀裂画像層に到達する光はその殆どが屈折され、拡散反射画像層に到達する成分と入光した側から離れる側にむかう成分とに別れ、拡散反射画像層に到達した光が高輝度化させ、前記離れる側に向かう光が光均一化させる。
【0010】
また、拡散反射層を形成する手段として、透明板に凹凸及びまたは微細亀裂の集合による画像層を形成した後、インクジェット方式によって、該画像層に密着するようにインクによる拡散反射画像層を形成する方法がある。この場合微細亀裂画像層の亀裂にインクが浸み込まないように透明板の表面とインクとの接触角が大とするような選択が必要であるが、インクが浸み込む場合は紫外線硬化特性を有するインクジェットインクを使用し、インク粒が透明板に接触したと同時に紫外線を照射して、インクが浸み込むことを防止した拡散反射画像層が形成される。
【0011】
さらに、拡散反射層を形成する手段として、顔料または染料を分散したベースと同一の分光特性及び屈折率の粘着層または転写層を有するマーキングフィルムまたは転写フィルムを前記凹凸及びまたは微細亀裂の集合による画像層に密着させて拡散反射画像層が形成される。
【0012】
【発明の実施形態】
【実施例1】
図1の部分拡大断面図において、厚さ5mm高さ900mm幅1800mmの透明アクリル板1(クラレ(株)製商品名パラグラス)にNC炭酸ガスレーザー加工機で、深さ0.5mm幅1mm長さ3mmの長半球状の溝を幅方向2mm、長さ方向4mmピッチで集合したアルファベットの大文字で文字幅100mm、一文字サイズが約550mm角で3文字の凹凸画像層2を形成した後、前記文字と同サイズの文字を赤インクを使用してスクリーン印刷によって拡散反射画像層3を形成した。このとき凹凸画像層2の凹部分に空気層4が内在するように該インクの粘度、版圧等調整する。
透明アクリル板の幅方向から、LED(発光ダイオード)光源((株)東芝製品番TLRE180)を定格電流に設定し7mmピッチで配列したLEDユニットの光を入光し、10mの距離から目視したところ、上下方向に違和感のなく光ムラの無い表示が得られた。
【0013】
【実施例2】
図2の部分拡大図において、厚さ5mm、高さ1.1m、幅1.3mの片面ハードコートしたアクリル板1(クラレ(株)製商品名コモグラス)の中心部に、高さ800mm、幅580mmの漢字文字を1mmドットに分解した画像をPPC機でドット状にトナー画像が形成された用紙を、該アクリル板に密着させキセノンランプで焼き付け露光を行った後、酢酸メチルに浸漬しメチルアルコールで洗浄乾燥させると微細亀裂画像層2が形成された。
次に、同一の漢字文字を赤色インクで前記微細亀裂画像層2に合わせてスクリーン印刷で拡散反射画像層3を形成し、7mmピッチに配列した赤色LEDのユニットを上下に設け、定格電流で点灯させて、距離3mと10mで肉眼で観察したところ、殆ど光ムラが無く明るい画像が得られた。
また、このときの文字中心部分の輝度はスポット径30mmにして輝度計(トプコン製BM−7)で測定したところ50cd/平方mであった。
次に、図3の部分拡大図に示した同一の透明アクリル板1に同一の拡散画像層3のみを形成し、同一条件で視認したところ、光源から離れるに従って、文字の幅方向に顕著な光ムラがあるとともに、文字全体に光ムラが視認された。
同じく、輝度測定をしたところ35cd/平方mであった。
図2に示したように、アクリル板1を導光してきた光は、該アクリル板の表面との角度が臨界角以内であっても、微細亀裂画像層5に到達した場合のその大部分が図示したように、アクリル板1と空気層4の界面で屈折され、さらに空気層4とアクリル板1で屈折するなどによって、拡散反射画像層3に到達し拡散反射され高輝度の画像として認識される。
また、この微細亀裂画像層は5は幅2〜5ミクロン程度で、深さが10〜20ミクロン程度であり、アクリル板1の表面に近い部分の光を拡散反射層3に到達させるものであり、到達しえなかった光の大部分は屈折によって、光源から離れた側に出光されるので、光均一化に寄与する。
【0014】
【実施例3】厚さ8mm縦横100mmの透明アクリル板にNCレーザー加工機でビーム幅0.5mm長さ1mmのスリット状に、該アクリル板が溶解しない程度の出力にして、幅方向1mm、長さ方向2mmのピッチで、文字サイズ縦横80mmの画像作成の為の、レーザービームを順次照射する。照射された直後のアクリル板に乳酸メチルを含浸したフエルトペン状の接触部材でアクリルの表面を順次接触させるとスリット状の照射痕の部分に放射状に微細亀裂群が形成された。該微細亀裂群を集合した微細亀裂画像層の文字画像を形成した透明アクリル板を、油性顔料インクを使用するピエゾバランス方式のインクジェットヘッドを取り付けたXYステージにセットして前記文字画像の部分に赤のインクによる拡散反射画像層として形成した導光表示板のサンプルAを作成した。
次に、前記サンプルと同一サイズ、同一画像のサンプルBを実施例2に記載した手段によって作成し、実施例1に記載したLEDユニットを使用して、各々のサンプルA、Bの輝度と輝度ムラを自社製の輝度計測システムで測定したところ輝度及び、輝度ムラの差は殆どなく、本実施例による方法によって実施例1に示した大型の導光表示板にした場合、遜色のないものになることが判った。
【0015】
【実施例4】
厚さ8mm縦横100mmの透明ガラス板にNC炭酸ガスレーザー加工機でビーム幅0.5mm長さ1mmのスリット状に該ガラス板が熔解しない程度に出力を調整して、幅方向1mm長さ方向2mmのピッチで実施例3と同一の画像の作成の為、レーザービームを照射した直後に内径1mmのノズルでその照射位置に対応させ、液体窒素を噴出させてその熱ひずみによって微細亀裂群を生じさせて該微細亀裂群の集合によって微細亀裂画像層を形成し、次いで、赤色の熱転写インクフィルムを所定の文字サイズにカットして、アイロンで加熱転写させて拡散反射画像層を形成し、サンプルCを作成した。
次に、実施例3と同一の方法で測定を行ったところ、実施例1,3と比較して多少輝度が低く輝度ムラがでたが、大型の導光表示板にした場合、実用上十分使用出来ることが判った。
【0016】
【発明の効果】本発明の導光表示板は日中などの明るい環境や夜間などの暗い環境下のいずれの場合でも、薄型で光ムラが無く、輝度の高い視認性が良好な少量の光源で省エネの大画面表示ができる効果がある。
さらに、NCレーザー加工による微細亀裂画像層を形成し、インクジェット方式によるインクによって拡散反射画像層を形成出来るので、デジタル制御が容易で、少量多品種の画像の導光表示板を低コストで得られることである。
またさらに、透明ガラスに微細亀裂画像層を形成したことにより、静電気の影響が少なく、清掃が容易でメンテナンス性が高く、且つ高耐熱性、不燃で安全性の高い導光表示板を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す導光表示板の部分拡大断面図である。
【図2】本発明の他の実施例の部分拡大断面図である。
【図3】本発明の実施例を補足説明する部分拡大断面である。
【符号の説明】
1 アクリル板
2 凹凸画像層
3 拡散反射画像層
4 空気層
5 微細亀裂画像層
Claims (6)
- 透明板の端面の少なくとも1端面から光源の光を入光させる表示板において、前記端面を除く少なくとも1面に、前記入光させた光を屈折させる手段として、凹凸及びまたは微細亀裂の集合による画像層を形成させるとともに、前記凹凸及びまたは微細亀裂の集合による画像層を形成した表面部分に密着させた拡散反射画像層を形成したことを特徴とする導光表示板。
- 請求項1における凹凸面及びまたは微細亀裂の集合による画像層と拡散反射画像層の主たる密着部分を凹凸面の凸部分及びまたは微細亀裂の内面を除く部分とすることによって、空気層を内在させたことを特徴とする請求項1記載の導光表示板。
- 請求項1及び2における微細亀裂は透明樹脂にレーザー光を照射することによって、熱ひずみを生じさた後、有機溶剤または有機溶剤蒸気に接触させることによって形成したことを特徴とする請求項1及び2の導光表示板。
- 請求項1及び2における微細亀裂は透明ガラスにレーザー光を照射することによって、熱ひずみを生じさせた直後の照射面に零下30度以下の冷気を接触させて形成したことを特徴とする請求項1及び2の導光表示板。
- 請求項1及び2における拡散反射画像層はインクジェット方式の印刷によるインク層としたことを特徴とする請求項1,2,3及び4の導光表示板。
- 請求項1及び2の拡散反射画像層は粘着層または転写層が基材の樹脂、顔料及び染料の分光特性、屈折率と同一であるマーキングフィルム及びまたは転写フィルムによって形成したことを特徴とする請求項1,2,3及び4の導光表示板。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003129591A JP2004302397A (ja) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | 導光表示板 |
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JP2003129591A JP2004302397A (ja) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | 導光表示板 |
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---|---|
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100375133C (zh) * | 2004-12-27 | 2008-03-12 | 北京高科能光电技术有限公司 | 一种交直流供电的侧光源发光板 |
JP5103552B1 (ja) * | 2012-03-05 | 2012-12-19 | 株式会社発研セイコー | 照明装置 |
-
2003
- 2003-03-31 JP JP2003129591A patent/JP2004302397A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100375133C (zh) * | 2004-12-27 | 2008-03-12 | 北京高科能光电技术有限公司 | 一种交直流供电的侧光源发光板 |
JP5103552B1 (ja) * | 2012-03-05 | 2012-12-19 | 株式会社発研セイコー | 照明装置 |
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