JP2004301928A - 薄膜形成方法および薄膜を有する被処理体 - Google Patents

薄膜形成方法および薄膜を有する被処理体 Download PDF

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Abstract

【課題】マスク材がパターニングされた被処理体上において、マスク材を除く領域に液体材料を塗布し、濡れ性の差によりパターニングを行い、その後固化した際に、パターン形成された薄膜の形状を矩形化できる薄膜形成方法および薄膜を有する被処理体を提供すること。
【解決手段】被処理体1上にマスク材をパターニングして、パターン形成されたマスク材を除く被処理体1の領域に薄膜を形成する方法であって、パターン形成されたマスク材の形状の一部分を垂直形状2Aに形成し、パターン形成されたマスク材の形状の残りの部分をテーパー形状8に形成するマスク形成工程S1と、被処理体1上の領域に液体材料5を塗布して、薄膜を形成する薄膜形成工程S2と、マスク材を除去する除去工程ST8と、を有する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄膜形成方法および薄膜を有する被処理体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、濡れ性の異なるパターンが形成された基材上の親液性の領域に対して液体材料を付着させることにより、パターニングを行うという技術がある。たとえば、カラーフィルタの製造方法には、撥液性を有するマスク材のパターンが形成された基材上において、そのマスク材を除く基板上の領域に、インクジェット方式記録装置によりインクを噴射して付着させることにより薄膜の画素部を形成して、カラーフィルタを得る方法がある(たとえば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−227012号公報(第4頁〜第7頁、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような方法では、撥液部であるマスク材の側壁面に対する液体材料の接触角が90度以下であるため、焼成後の液体材料がメニスカスな形状になるという問題がある。このようなメニスカスな形状では、親液性領域内での色むらが生じてしまう。また液体材層間絶縁膜などの微細な構造を形成する際には、液体材料の薄膜はその後、断面でみて矩形形状にするための工程を必要とし、コスト高となる。また、工程が多いほど歩留まりが低下するという問題を有している。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、マスク材がパターニングされた被処理体上において、マスク材を除く領域に液体材料を塗布し、濡れ性の差によりパターニングを行い、その後固化した際に、パターン形成された薄膜の断面形状を矩形化できる薄膜形成方法および薄膜を有する被処理体を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の薄膜形成方法は、被処理体上にマスク材をパターニングして、前記パターン形成された前記マスク材を除く前記被処理体の領域に薄膜を形成する方法であって、前記パターン形成された前記マスク材の形状の一部分を垂直形状に形成し、前記パターン形成された前記マスク材の形状の残りの部分をテーパー形状に形成するマスク形成工程と、前記被処理体上の領域に液体材料を塗布して、前記薄膜を形成する薄膜形成工程と、前記マスク材を除去する除去工程と、を有することを特徴とする。
【0007】
この発明では、被処理体の領域に塗布された液体材料は、マスク材の垂直形状の部分において薄膜形成がされて、その断面形状が矩形化することができる。すなわち、固化後の液体材料の厚さを、マスク材の垂直形状の部分の厚さと同じとすることにより、マスク材を覆うように存在する液体材料は、固化中マスク材の残り部であるテーパー形状部分では、そのテーパー角度が液体材料のマスク材に対する接触角よりも低いため、接触角が90°未満であっても、メニスカスな形状を取らず、最終的に垂直形状の部分において固化して薄膜化して、その薄膜の高さ方向の断面形状は矩形にすることができる。マスク材はその後除去する。
【0008】
上記構成において、前記マスク材が少なくとも2層以上のマスク材から形成されるのが望ましい。
このような構成によれば、マスク材が少なくとも2層以上のマスク材から形成することができるので、マスク材の垂直形状の部分とマスク材のテーパー形状の部分を分けて形成でき、マスク材の形成作業が簡単かつ確実に行える。
【0009】
上記構成において、2層以上の前記マスク材において、前記マスクの前記一部分が1層目であり、前記1層目が垂直形状部分を有し、前記マスクの前記残りの部分である2層目以上が、テーパー形状部分であることを特徴とするのが望ましい。
このような構成によれば、マスク材の1部分が1層目であり、その1層目は垂直形状部分である。マスク材の残りの部分が2層目以上に相当し、テーパー形状部分である。
【0010】
上記構成において、前記被処理体に対する前記テーパー形状部分の角度が、前記液体材料の前記マスク材に対する接触角よりも低いのが望ましい。
このような構成によれば、マスク材のテーパー形状部分の角度が、液体材料のマスク材に対する接触角よりも低いこと、マスク材の垂直形状の部分の厚さと同じとすることにより、最終的に垂直形状の部分において固化して薄膜化して、その薄膜の高さ方向の断面形状は矩形にすることができる。
【0011】
上記構成において、2層以上の前記マスク材において、その表面が撥液性を有するのが望ましい。
このような構成によれば、2層以上のマスク材はその表面が撥液性を有していることにより、マスク材を除く被処理体の領域との濡れ性の差により、液体材料をパターニングすることができる。
【0012】
上記構成において、2層以上の前記マスク材において、前記マスク材がフォトレジスト、または樹脂組織物から成るのが望ましい。
このような構成によれば、マスク材はフォトレジストまたは樹脂組織物から成る。
【0013】
上記構成において、2層以上の前記マスク材をパターニングする工程が、露光、現像工程、フォトエッチング工程から成るのが望ましい。
このような構成によれば、2層以上のマスク材をパターニングする場合には、露光、現像工程およびフォトエッチング工程を行う。
【0014】
上記構成において、パターニングされた2層以上の前記マスク材を真空中で紫外線照射処理を行うのが望ましい。
このような構成によれば、パターニングされた2層以上のマスク材は、真空中で紫外線照射処理を行うことにより、耐熱性、耐薬品性を向上させるというメリットがある。
【0015】
上記構成において、前記液体材料を固化させる際、固化後の前記液体材料の厚さを前記マスク材の垂直形状部分とテーパー形状部分との交点と同じ高さに制御するのが望ましい。
このような構成によれば、マスク材を形成することで撥液処理を行った後に、液体材料が塗布されること、固化後の液体材料の厚さを、マスク材の垂直形状の部分の厚さと同じとすることにより、マスク材を覆うように存在する液体材料は、固化中マスク材の残り部であるテーパー形状部分では、そのテーパー角度が液体材料のマスク材に対する接触角よりも低いため、接触角が90°未満であっても、メニスカスな形状を取らない。これによって、液体材料から薄膜が、最終的にマスク材の垂直形状の部分の高さの厚さの薄膜となり、その薄膜の高さ方向の断面は矩形化されたものになる。
【0016】
上記構成において、固化後の前記液体材料の膜厚は、液体材料の塗布量と、溶質の濃度の調整により制御するのが望ましい。
このような構成によれば、固化後の液体材料の膜厚は、液体材料の塗布量と溶質の濃度の調整により制御できる。
【0017】
本発明の薄膜を有する被処理体は、被処理体上にマスク材をパターニングして、前記パターン形成された前記マスク材を除く前記被処理体の領域に薄膜が形成されている被処理体であり、前記パターン形成された前記マスク材の形状の一部分が垂直形状部分であり、残りの部分がテーパー形状部分であり、前記被処理体の領域には、前記薄膜が形成されていることを特徴とする。
【0018】
この発明では、被処理体の領域に塗布された液体材料は、マスク材の垂直形状の部分において薄膜形成がされて、その断面形状が矩形化することができる。すなわち固化後の液体材料の厚さを、マスク材の垂直形状の部分の厚さと同じとすることにより、マスク材を覆うように存在する液体材料は、固化中マスク材の残り部であるテーパー形状部分では、そのテーパー角度が液体材料のマスク材に対する接触角よりも低いため、接触角が90°未満であっても、メニスカスな形状を取らず、最終的に垂直形状の部分において固化して薄膜化して、その断面形状は矩形にすることができる。マスク材はその後除去する。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
図1と図2は、本発明の薄膜形成方法の好ましい実施形態を示している。
図1は、薄膜形成方法のマスク形成工程S1である現像ステップST1から現像およびベィク(焼成)ステップST4までを示している。
図2は、薄膜形成方法の薄膜形成工程S2と除去ステップST8までを示している。
【0020】
図1(a)に示す現像ステップST1から図1(d)の現像およびベィクステップST4までは、マスク形成工程S1を示している。
図2(e)の撥水処理ステップST5から図2(g)の焼成ステップST7は、薄膜形成工程S2を示している。そして図2(h)の除去ステップST8はマスク材を除去する工程であり、剥離ステップともいう。
【0021】
まず図1に示すマスク形成工程S1について説明する。
図1(a)の現像ステップST1では、基板1および第1層目のマスク材層2を示している。
基板1は、機械的強度などの要求項目が満たされる材質、たとえばガラス基板やセラミックス基板などが採用できる。
マスク材層2は、フォトレジスト、または樹脂組成物から成る。マスク材層2のフォトレジストは、たとえばノボラック系i線レジストを採用でき、樹脂組織物としては、たとえば、感光性ポリイミドを採用できる。
【0022】
図1(a)の現像ステップST1では、基板1の一方の面1A側に、マスク材層2が所定のパターンで形成されている。このマスク材層2は、所定のパターンにより形成されていて、複数の開口部3を有している。この開口部3は一方の面1A側に形成された開口部である。開口部3はマスク材層2により囲まれて形成された部分である。
なお、マスク材層2の下地としては、本発明においては、基板1の一方の面1Aに薄膜が何層も積層されていても用いることができる。さらには処理面である一方の面1Aが平坦でなくても、マスク材層2の下地として基板1は用いることができる。
【0023】
次に、図1(b)の液体塗布ステップST2では、基板1の一方の面1A側に、マスク材をマスク材層2と一方の面1Aを覆うようにして塗布して、必要に応じてプリベィク(予備焼成)を行うことにより、マスク材層4が形成されている。
このマスク材層4は、第2のマスク材層に相当し、図1(a)のマスク材層2は第1層目のマスク材層に相当する。
【0024】
マスク材層2とマスク材層4の材料としては、フォトレジスト、または樹脂組織物が望ましく、特にマスク材層4の材料としては、光照射または光照射と熱処理、現像処理により光照射部分の樹脂組織物が残存する物が望ましい。
マスク材層2とマスク材層4の形成には、ディップコート法、スピンコート法、LSMCD(Liquid Source Misted ChemicalDeposition)法、インクジェット法、スリットコート法等のいずれかの塗布方法を用いることができる。
【0025】
次に、図1(c)の露光ステップST3に移る。
この露光ステップST3では、遮光材7がマスク材層4に対面するようにして間隔をおいて平行に配置されている。この遮光材7は開口部7Aを有している。
露光用の光Lは、遮光材7の開口部7Aを通過して、マスク材層4に露光される。この際、マスク材層4がマスク材層2の上部に残存するように露光を行う。すなわち、遮光材7の開口部7Aは、マスク材層2に対面する位置に配置されていることになる。
【0026】
次に、図1(d)の現像およびベィクステップST4では、露光後のマスク材層4が、現像および固化されてパターニングが完成される。図1(c)に示す露光ステップST3では、露光の際に基板1と遮光材7との距離を十分に設けている。焼成後にマスク材層2に対してマスク材層4がテーパー形状部分を有するように露光を行う。
【0027】
マスク材層2は、図1(a)および図1(d)に示すように垂直形状部分2Aを有している。この垂直形状部分2Aは、基板1の一方の面1Aに対して垂直に形成された部分である。
これに対して図1(d)のマスク材層4は、テーパー形状部分8が露光により形成される。このテーパー形状部分8は、マスク材層2の上面およびマスク材層4の底面に対してテーパー角度θで形成されている傾斜部もしくは傾斜面である。
このマスク材層2の垂直形状部分2Aとマスク材層4のテーパー形状部分8は、次に充填される液体材料5を局所的に充填する際の仕切り壁となる部分である。
【0028】
マスク材層2の頂面部分70に対するマスク材層4のテーパー形状部分8のテーパー角度θが、液体材料5のマスク材層2,4に対する接触角よりも低いことが望ましい。
つまり、このマスク材層2の頂面部分70と基材1の一方の面1Aは平行である。したがって、一方の面1Aに対するマスク材層4のテーパー角度θが、液体材料5のマスク材層2,4に対する接触角よりも低いということである。
テーパー形状部分8のテーパー角度θを液体材料のマスク材層2,4に対する接触角よりも低くすることで、その後固化した際、マスク材層2,4に対する液体材料5の接触角が90°未満であっても断面矩形な薄膜を得ることができる。
【0029】
次いで、図1(d)の現像およびベィクステップST4では、パターニングされた基板1に対して、真空中でUV(紫外線)照射処理を行う。
真空中でUV照射を行うことにより、マスク材層内の分子の結合が進みマスク材層の耐熱性、耐薬品性を向上することができる。
しかしながら、耐熱性、耐薬品性を向上する必要のないときは、この紫外線照射処理を行う必要はない。
【0030】
次に、図2の薄膜形成工程S2について説明する。
図2(e)の撥水処理ステップST5に移る。
この撥水処理ステップST5では、真空紫外線照射処理が施された基板1に対して撥水処理が行われる。
撥水処理の方法としては、たとえばフルオロカーボンプラズマによる撥水処理等が用いることができるが、特に限定されるものではない。また、上記マスク材層4に撥水材料が含有されている場合は、この撥水処理を行う必要はない。
【0031】
本発明によれば、マスク材に対する塗布液体材料の接触角がどの程度でもマスク材層4のテーパー形状部分8のテーパー角度θを変化させることで、固化後の液体材料5を矩形化することができるため、撥水処理としては下地の濡れ性の差により液体材料5をパターニングできる程度であればよい。テーパー角度θは、好ましくは10°以上である。10°未満である場合には、図2(f)のように液体材料5を塗布した際にパターニングすることが困難である。
【0032】
次に、図2(f)の液体塗布ステップST6では、撥水処理された基板1に液体材料5を塗布し、下地の濡れ性の差によりパターニングを行う。つまり、液体材料5は、マスク材層2、およびマスク材層4と前記マスク材層2,4を除く領域の濡れ性の差によりパターニングが行える。
塗布方法としてはディップコート法、スピンコート法、LSMCD法、インクジェット法、スリットコート法等のいずれかを用いることができる。
また、塗布される液体材料5の材質に関しては、材料が液体状態であれば特に限定されるものではない。また、液体材料は溶液である必要は無く、溶媒に分散された染料、顔料、微粒子を用いることもできる。
【0033】
液体材料5を塗布する際には、固化後の液体材料5の厚さは、第1層マスク材であるマスク材層2の垂直形状部分2Aと第2層マスク材であるマスク材層4のテーパー形状部分8との交点90の高さと同じ高さになるよう塗布するのが望ましい。
なお、塗布と固化は1回で行う必要はなく、何度も行ってもよい。ただしその際には、最後の塗布と固化の際に固化後の液体材料5の厚さが、マスク材層2の垂直形状部分2Aとマスク材層4のテーパー形状部分8との交点90の高さと同じ高さになるよう塗布するのが望ましい。
【0034】
図2(g)に示すように、固化後の液体材料5の厚さは、第1層マスク材であるマスク材層2の垂直形状部分2Aと第2層マスク材であるマスク材層4のテーパー形状部分8との交点90の高さと同じ高さにすることにより、仮にマスク材層に対する液体材料5の接触角が不十分であっても、固化後の液体材料5の形状がメニスカスな形状をとらず、図2(g)の焼成ステップST7において示すように固化後の塗布材料である薄膜5Aは、図2(g)の断面でみて矩形形状化することができる。
【0035】
次に、図2(h)の除去(剥離)ステップST8に移る。
マスク材層2およびマスク材層4は、除去されることにより、薄膜5Aが基板1の一方の面1Aに残して形成することができる。
マスク材層2とマスク材層4の除去の方法としては、オゾンアッシング法、真空圧酸素プラズマアッシング法、大気圧酸素プラズマアッシング法のいずれかが挙げられる。しかし、除去方法はマスク材層2,4を除去できるものであれば限定されない。
【0036】
実施例
図1に示すように所望の薄膜の厚さ0.2μmでマスク材層2が形成された基板1上に、マスク材層4としての樹脂組織物を乾燥後の膜厚が0.4μmになるようにスピンコートし、110℃で5分間のプリベィクを行ってマスク材層4を形成した。
【0037】
次いで、マスク材層2側からフォトマスクを通し低圧水銀灯を用いて、プロキミティが160μmで、200mJ/cmの光量の紫外線を照射してマスク材層4に対して全面露光を行った。
事前に調査した結果、次に塗布する塗布液の撥水処理されたマスク材層に対する接触角が48°であったため、図1(d)に示すように、パターン露光したマスク材層4のマスク材層2に対するテーパー角θが48°となるようパターン露光と、230℃30分間のポストベィクを行った。
【0038】
次いで、マスク材層2,4は、真空中においてUV処理を行った後、図2(e)に示すように、大気圧プラズマを用いフッ素基をマスク材層2,4に結合させることで撥水処理を行った。
次いで、6cm/minの速度でディップコート法を用い、製品番号ITO−05C(高純度化学研究所製)のITOを、下地の濡れ性の差を利用してマトリクス状のパターンに形成した後、110℃で5分間のプリベィクを行った。
【0039】
事前に調査した結果、ITO−05Cは固化後の膜厚が1回のディップコート法で1000×10‐10mとなるため、上記ディップコート法の工程を2回行った後、400℃で10分間の熱処理を行い固化させた。
次いで、図2(h)に示すようにマスク材層2,4をオゾンアッシング法を用いて剥離を行い本発明の薄膜の形成を行った。
【0040】
このようにして作成された薄膜は走査型電子顕微鏡により観察したところ、図2(h)の薄膜5Aの断面形状は、メニスカスな形状を形成しておらず、矩形化されたものであった。
上記のような本発明の薄膜製造方法は、カラーフィルタの薄膜、TFT(Thin Film Transistor)、半導体製造工程などの薄膜形成工程に適用することができる。
【0041】
本発明による薄膜の形成方法を用いることにより、各種薄膜形成工程において、マスク材層を用いて液体材料を成膜して固化した際に液体材料がメニスカスな形状を形成することなく、薄膜5Aは図1(h)の断面でみて確実に矩形化することができる。なお、マスク材層の積層数は2層に限らず、3層以上であってもよい。すなわち、図1と図2の本発明による薄膜形成方法では、2層から成るマスク材について説明している。しかし本発明においては、マスク材の1部が垂直形状部分であり、残りの部分がテーパー形状部分であることを特徴とするものであるが、マスク材に関しては、1層もしくは3層以上の多層であってもよく、マスク材層の積層数と形態は特に制限されるものではない。
【0042】
本発明の薄膜形成方法では、基板上に、マスク材をパターニングする工程を少なくとも有し、パターン形成されたマスク材を除く基板上の領域に薄膜を形成する方法である。マスク材の形状の一部分は垂直形状部分とし、残りの部分はテーパー形状部分となるように、マスク材をパターニングすることを特徴としている。
その後マスク材層は撥液処理を行い、液体材料を塗布し下地の濡れ性の差によりパターニングを行い固化した際に、固化後の薄膜の高さはマスク材層の垂直形状部分とテーパー形状部分との交点の高さにすることで矩形化された薄膜を得ることができる。
本発明の薄膜形成方法では、マスク材層全体が撥液部であり、マスク材層のない被処理体の部分が親液部ということを意味している。
第2層目のマスク材層4がテーパー形状部分を有していることにより、塗布された液体材料が矩形になるという理由は以下の通りである。液体材料を塗布した時点では、テーパー形状部分にも液体材料は存在している。
しかし、その後の固化工程において、(1)固化の途中で、テーパー形状部分のテーパー角度θが、液体材料のマスク材層に対する接触角よりも小さいことと、(2)固化後の液体材料の厚さを第1層目のマスク材層2の垂直形状の部分の高さと同じにすること、の2つの構成により、図2(h)のように高さ方向についての断面形状が矩形化された薄膜5Aが得られる。
【0043】
このように、本発明では、液体材料を、濡れ性の異なるパターンが形成された基材上の親液性の領域に塗布して焼成した際に矩形形状の薄膜が得られる。
本発明は、上記実施形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。
上記実施形態の各構成は、その一部を省略したり、上記とは異なるように任意に組み合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薄膜形成方法におけるマスク形成工程を示す図。
【図2】本発明の薄膜形成方法における薄膜形成工程および剥離工程を示す図。
【符号の説明】
1・・・基板(被処理体の一例)、2・・・マスク材層(第1層目のマスク材層)、2A・・・マスク材層の垂直形状部分、3・・・マスク材層の開口部、4・・・マスク材層(第2層目のマスク材層)、5・・・液体材料、5A・・・液体材料の薄膜、7・・・遮光材、8・・・マスク材層のテーパー形状部分、S1・・・マスク形成工程、S2・・・薄膜形成工程、ST8・・・除去ステップ(除去工程)

Claims (11)

  1. 被処理体上にマスク材をパターニングして、前記パターン形成された前記マスク材を除く前記被処理体の領域に薄膜を形成する方法であって、
    前記パターン形成された前記マスク材の形状の一部分を垂直形状に形成し、前記パターン形成された前記マスク材の形状の残りの部分をテーパー形状に形成するマスク形成工程と、
    前記被処理体上の領域に液体材料を塗布して、前記薄膜を形成する薄膜形成工程と、
    前記マスク材を除去する除去工程と、を有することを特徴とする薄膜形成方法。
  2. 前記マスク材が少なくとも2層以上のマスク材から形成される請求項1に記載の薄膜形成方法。
  3. 2層以上の前記マスク材において、前記マスクの前記一部分が1層目であり、前記1層目が垂直形状部分を有し、前記マスクの前記残りの部分である2層目以上が、テーパー形状部分であることを特徴とする請求項2に記載の薄膜形成方法。
  4. 前記被処理体に対する前記テーパー形状部分の角度が、前記液体材料の前記マスク材に対する接触角よりも低い請求項1〜3のいずれかに記載の薄膜形成方法。
  5. 2層以上の前記マスク材において、その表面が撥液性を有する請求項2〜4のいずれかに記載の薄膜形成方法。
  6. 2層以上の前記マスク材において、前記マスク材がフォトレジスト、または樹脂組織物から成る請求項2〜4のいずれかに記載の薄膜形成方法。
  7. 2層以上の前記マスク材をパターニングする工程が、露光、現像工程、フォトエッチング工程から成る請求項2〜4のいずれかに記載の薄膜形成方法。
  8. パターニングされた2層以上の前記マスク材は真空中で紫外線照射処理を行う請求項2〜4,7のいずれかに記載の薄膜形成方法。
  9. 前記液体材料を固化させる際、固化後の前記液体材料の厚さは、前記マスク材の前記垂直形状部分と前記テーパー形状部分との交点と同じ高さに制御する請求項2〜9のいずれかに記載の薄膜形成方法。
  10. 固化後の前記液体材料の膜厚は、液体材料の塗布量と、溶質の濃度の調整により制御する請求項9に記載の薄膜形成方法。
  11. 被処理体上にマスク材をパターニングして、前記パターン形成された前記マスク材を除く前記被処理体の領域に液体材料を充填することで薄膜が形成されている被処理体であり、
    前記パターン形成された前記マスク材の形状の一部分が垂直形状部分であり、前記マスク材の残りの部分がテーパー形状部分であり、前記被処理体の領域には、前記薄膜が形成されていることを特徴とする薄膜を有する被処理体。
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