JP2004301622A - 薬液注入方法およびその装置 - Google Patents

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則彦 大西
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Abstract

【課題】液面計による測定で吐出量の管理と、薬液の残量の管理を同時にすることができる簡便な方法と、コンパクトな装置とを提供するものである。
【解決手段】薬液貯蔵タンク1とポンプ20との間の配管60に薬液貯蔵タンクの断面積よりも小さい断面積のパイプ状の液面測定タンク10と、液面測定タンクの上部に液面測定タンクの液面の高さを連続的に測定する液面計40と、薬液貯蔵タンクと液面測定タンクの間の配管に開閉弁30とを設け、開閉弁30が開いているときの液面測定タンク10の薬液面の最高の高さから薬液貯蔵タンク1の貯蔵量を演算し、開閉弁が閉じているときの液面測定タンク10の薬液面の減少速度からポンプ20の吐出量を演算する方法と装置である。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポンプにより薬液注入対象液へ薬液を所定量注入する薬液注入方法および薬液注入装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば排水処理等の水処理施設において、所定量の薬液を排水等の薬液注入対象液に対してポンプで注入することが行われている。この薬液の注入量が所定量よりも少ないと薬液注入対象液中の薬液の濃度が低下して十分な水処理を行うことができず、また、この薬液の注入量が所定量よりも多いと薬液注入対象液中の薬液の濃度が濃くなりすぎて、薬液が無駄であるばかりでなく、薬液注入対象液のpHが異常に変化して装置の腐食を生ずる場合や、環境への影響等が発生する恐れがある。
【0003】
そのため、この薬液の注入において、所定量を正しく注入するために薬液の吐出量を制御することが試みられている。
また、連続的に薬液を注入するためには、薬液の残量を適時測定して、薬液不足とならないようにする必要があった。そのため図6に示すように薬液貯蔵タンク1の上部に液面計140を設けて、薬液の液面の高さを測定することもおこなわれている。しかし、通常、薬液貯蔵タンク1は大量の薬液を貯蔵しておくためにその内径は大きく、ポンプ120により薬液の吐出を続けても、液面の高さの変化は図7に示すように小さく、短時間で異常を検出することは困難であった。
【0004】
そこで例えば、ポンプの吐出量の異常を診断する装置としてポンプの先の配管に吐出圧を計測する圧力計と吐出量を計測する流量計を設けて、吐出圧と流量の値とを、予め定めた値と比較して異常を診断する装置がある(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、この場合は、流量計と圧力計を配管の途中に設置する必要があり工事が面倒である。
【0005】
また、ポンプの運転時間を積算するとともに、薬液の吐出量を圧力で検出してパルス信号を発信する圧力センサーを設けて、運転時間の積算から得られた吐出量と圧力センサーの値から得られた吐出量を比較して、ポンプの吐出状態を監視する装置がある(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、ポンプの運転時間の積算による場合は、積算のための時間が必要であり、タイムリーな運転状態の監視が十分ではない場合があった。
【0006】
さらに、薬液貯蔵タンクの液面を計測する液面計と吐出する薬液の流量を検出する流量計を設けて、液面計で薬液の残量を検出するとともに、流量計で薬液の吐出量を制御しているものがある(例えば、特許文献3参照。)。
しかしながら、この場合は、薬液貯蔵タンクの液面を計測する液面計と吐出する薬液の流量を検出する流量計それぞれ別に設ける必要があり、設備も高価になり、取付け工事も手間が必要であった。
【0007】
【特許文献1】
特開平7−97983号公報(第2−3頁、第1図)
【特許文献2】
特開平11−47728号公報(第2−3頁、第1図)
【特許文献3】
特開平7−101403号公報(第2−3頁、第1図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、1個の連続測定可能な液面計による測定で吐出量の管理と、薬液の残量の管理を同時にすることができる簡便な方法と、コンパクトな装置とを提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための請求項1の本発明は、薬液貯蔵タンクから所定量の薬液をポンプにより吐出する薬液注入方法において、薬液貯蔵タンクとポンプとの間の配管に薬液貯蔵タンクの断面積よりも小さい断面積のパイプ状の液面測定タンクと、液面測定タンクに液面測定タンクの液面の高さを連続的に測定する液面計と、薬液貯蔵タンクと液面測定タンクの間の配管に開閉弁とを設け、開閉弁が開いているときの液面測定タンクの薬液面の最高の高さから薬液貯蔵タンクの貯蔵量を演算し、開閉弁が閉じているときの液面測定タンクの薬液面の減少速度からポンプの吐出量を演算することを特徴とするものである。
【0010】
請求項1の本発明では、薬液貯蔵タンクとポンプとの間の配管にパイプ状の液面測定タンクを設け、その液面測定タンクの上部に液面の高さを連続的に測定する液面計を設けたため、液面計が1個のみで測定が可能であり、装置が簡単で安価である。
また、開閉弁が開いているときは、薬液貯蔵タンクから薬液が急速に液面測定タンクに充填されて、液面測定タンクの薬液面の最高の高さと薬液貯蔵タンクの液面の高さを同一にすることができて、液面測定タンクの液面の高さの測定から、薬液貯蔵タンクの貯蔵量を容易に演算することができる。
液面測定タンクの断面積は、薬液貯蔵タンクの断面積よりも小さいので、開閉弁が閉じているときの液面測定タンクの薬液面の減少速度は、薬液貯蔵タンクから直接吐出する場合の薬液貯蔵タンクの薬液面の減少速度よりも大きく、減少速度の測定が容易であり、ポンプの吐出量をより正確に演算することができる。
【0011】
上記課題を解決するための請求項2の本発明は、薬液貯蔵タンクから所定量の薬液をポンプにより吐出する薬液注入方法において、薬液貯蔵タンクとポンプとの間の配管に開閉弁と薬液貯蔵タンクの断面積よりも小さい断面積のパイプ状の液面測定タンクを設け、薬液貯蔵タンクから開閉弁を経由して液面測定タンクへ薬液を注入し、液面測定タンクの液面の高さの増加が止まったときに開閉弁を閉じ、ポンプにより液面測定タンク内の薬液を吐出し、液面測定タンクの薬液面の高さが減少して所定の高さに達したときに開閉弁を開く方法であって、液面測定タンクに液面計を設けて液面測定タンク内の液面の高さを連続的に測定し、演算装置へ液面計の液面高さの測定値を送信し、演算装置により、液面測定タンクへ薬液注入時に薬液面の高さの増加が止まったときに開閉弁を閉じる動作指令を伝達し、液面測定タンクの薬液面の高さが減少して所定の高さに達したときに、開閉弁を開く動作指令を開閉弁に伝達し、ポンプにより吐出されて減少する液面測定タンクの薬液面高さの減少速度から吐出速度を演算するとともに、液面測定タンクの薬液面高さの増加が止まったときの高さから、薬液貯蔵タンクの貯蔵量を演算することを特徴とするものである。
【0012】
請求項2の本発明では、薬液貯蔵タンクから開閉弁を経由して液面測定タンクへ薬液を注入し、液面測定タンクの液面の高さの増加が止まったときに開閉弁を閉じるようにしたため、薬液貯蔵タンクと液面測定タンクの液面が同一になったときに、薬液貯蔵タンクから液面測定タンクへの薬液の流入が止まるため、開閉弁を閉じ、その時の液面測定タンクの液面高さを測定すれば、薬液貯蔵タンクの液面高さと同一であり、薬液貯蔵タンクの液面高さ即ち薬液の残量を演算することができる。
【0013】
ポンプにより液面測定タンク内の薬液を吐出し、液面測定タンクの薬液面の高さが減少して所定の高さに達したときに開閉弁を開くため、液面測定タンクの薬液が減少したときに、開閉弁を開くのみで自動的に薬液を補充することができる。このようにして、液面測定タンクへの薬液の補充をポンプを使用することなしに自動的に繰り返し行うことができる。
【0014】
液面測定タンクに液面計を設けて液面測定タンク内の液面の高さを連続的に測定し、演算装置へ液面計の液面高さの測定値を送信するため、液面の高さの変化を連続的に捉えることができ、演算装置も連続的な演算ができる。
演算装置により、液面測定タンクへ薬液注入時に薬液面の高さの増加が止まったときに開閉弁を閉じる動作指令を伝達し、液面測定タンクの薬液面の高さが減少して所定の高さに達したときに、開閉弁を開く動作指令を開閉弁に伝達したため、演算装置により自動的に開閉弁の開閉を行うことができる。
【0015】
液面測定タンクの薬液面高さの減少速度から吐出速度を演算するとともに、液面測定タンクの薬液面高さの増加が止まったときの高さから、薬液貯蔵タンクの貯蔵量を演算することができるため、液面の高さを連続的に測定することのみによって、薬液の吐出速度と、薬液貯蔵タンクの貯蔵量の両方を測定できるため装置が簡素化できる。
【0016】
上記課題を解決するための請求項3の本発明は、演算装置により、ポンプの吐出量または薬液貯蔵タンクの貯蔵量が所定値以下になった場合に警報を発するものである。
【0017】
請求項3の本発明では、演算装置により、ポンプの吐出量または薬液貯蔵タンクの貯蔵量が所定値以下になった場合に警報することができるため、簡単な指標で迅速に異常状態を感知することができるとともに、離れた場所まで警報を伝達することができ、薬液注入装置の付近に作業者が常駐する必要が無いため効率的である。
【0018】
上記課題を解決するための請求項4の本発明は、薬液貯蔵タンクから所定量の薬液をポンプにより吐出する薬液注入装置において、薬液注入装置は、薬液貯蔵タンクとポンプとの間の配管に薬液貯蔵タンクの断面積よりも小さい断面積のパイプ状の液面測定タンクと、液面測定タンクに液面測定タンクの液面の高さを連続的に測定する液面計と、薬液貯蔵タンクと液面測定タンクの間の配管に開閉弁と、液面計からの信号を演算する演算装置とを有し、開閉弁が開いているときの液面測定タンクの薬液面の最高の高さの測定値から薬液貯蔵タンクの貯蔵量を演算装置で演算し、開閉弁が閉じているときの液面測定タンクの薬液面の減少速度からポンプの吐出量を演算することを特徴とするものである。
【0019】
請求項4の本発明では、薬液貯蔵タンクとポンプとの間の配管にパイプ状の液面測定タンクを設け、その液面測定タンクの上部に液面の高さを連続的に測定する液面計を設けたため、測定装置は液面計のみであり、また、配管に液面測定タンクと開閉弁を取付けるのみで良いため、装置がコンパクトになる。
また、演算装置は、開閉弁を開いて、薬液貯蔵タンクから薬液を急速に液面測定タンクに充填して、液面測定タンクの薬液面の最高の高さと薬液貯蔵タンクの液面の高さを同一にすることにより、液面測定タンクの液面の高さを測定することのみで、薬液貯蔵タンクの残存貯蔵量を容易に演算することができる。
【0020】
また、液面測定タンクの断面積は、薬液貯蔵タンクの断面積よりも小さいので、開閉弁が閉じているときの液面測定タンクの薬液面の減少速度は、薬液貯蔵タンクから直接吐出する場合の薬液貯蔵タンクの薬液面の減少速度よりも大きく、減少速度の測定が容易であり、演算装置は、ポンプの吐出量をより正確に演算することができる。
【0021】
上記課題を解決するための請求項5の本発明は、薬液貯蔵タンクから所定量の薬液をポンプにより吐出する薬液注入装置において、薬液注入装置は、ポンプと、薬液貯蔵タンクとポンプとの間の配管に薬液貯蔵タンクの断面積よりも小さい断面積のパイプ状の液面測定タンクと、液面測定タンクと薬液貯蔵タンクとの間の配管に設けられた開閉弁と、液面測定タンクに設けられた液面計と、液面計の出力を受ける演算装置とを有し、液面計は、液面測定タンク内の液面の高さを連続的に測定し、その測定値を前記演算装置に出力し、開閉弁は、演算装置の動作指令により薬液貯蔵タンクから液面測定タンクへの薬液の注入をする配管を開閉し、演算装置は、開閉弁を開いて薬液を薬液貯蔵タンクから液面測定タンクへ注入時に液面測定タンクの薬液面高さの増加が止まったときに、その薬液面の高さから薬液貯蔵タンクの貯蔵量を演算するとともに、開閉弁を閉じる動作信号を開閉弁に伝達し、ポンプによる薬液の吐出で液面測定タンクの薬液が減少して薬液面の高さが所定の高さに達したときに開閉弁を開く動作指令を開閉弁に伝達し、ポンプにより吐出されて減少する液面測定タンクの薬液面高さの減少速度からポンプの送液速度を演算することを特徴とするものである。
【0022】
請求項5の本発明では、開閉弁の開閉により薬液貯蔵タンクから開閉弁を経由して液面測定タンクへ薬液をポンプを使用しなくても自動的に注入することができる。液面測定タンクの液面の高さの増加が止まったときに開閉弁を閉じるようにして、液面測定タンクの液面高さを測定することにより、薬液貯蔵タンクの薬液の残量を容易に測定できる。ポンプにより液面測定タンク内の薬液を吐出し、液面測定タンクの薬液面の高さが減少して所定の高さに達したときに開閉弁を開くため、液面測定タンクの薬液が減少したときに、開閉弁を開いて自動的に薬液を補充することができる。このため、液面測定タンクへの薬液の補充を自動的に繰り返し行うことができる。
【0023】
液面測定タンクに液面計を設けて液面測定タンク内の液面の高さを連続的に測定し、演算装置へ液面計の液面高さの測定値を送信するため、液面の高さの変化を連続的に捉えることができ、演算装置も連続的な演算ができる。
液面測定タンクの薬液面高さの減少速度から吐出速度を演算するとともに、液面測定タンクの薬液面高さの増加が止まったときの高さから、薬液貯蔵タンクの貯蔵量を演算することができるため、液面の高さの測定から、薬液の吐出速度と、薬液貯蔵タンクの貯蔵量の両方を測定できるため装置が簡素化できる。
【0024】
上記課題を解決するための請求項6の本発明は、演算装置は、送液速度または薬液貯蔵タンクの貯蔵量が所定値以下になった場合に、警報を発するものである。
【0025】
請求項6の本発明では、演算装置により、ポンプの吐出量または薬液貯蔵タンクの貯蔵量が所定値以下になった場合に警報することができるため、迅速に異常状態を感知することができるとともに、自動運転が可能な薬液注入装置である。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、本装置の概要を示す基本構成図である。図1において、薬液貯蔵タンク1は、円筒状の内部に薬液等の液体を多量に貯蔵することができるタンクである。液面測定タンク10は、細長いパイプ状のタンクであり、その大きさは、薬液の吐出量により定められるが、例えばその容量は数時間程度で吐出することができる量を選定することができる。例えば、毎分50mlの吐出量を必要とする場合は、内径が30mm程度のものが使用できる。このように、液面測定タンク10の内径は薬液貯蔵タンク1の内径と比べてはるかに小さいので、液面の変化を精密に測定できる。
【0027】
液面測定タンク10の水平方向の断面は、円形、楕円形、多角形等のいずれでもよい。その断面が上下方向に均一で、液面の高さの変化により吐出量が演算可能であれば使用できる。
薬液貯蔵タンク1は、必ずしも円筒である必要はなく、薬液貯蔵タンク1の液面の高さから薬液の残量が演算可能であれば、いずれの形状も使用することができる。
液面測定タンク10は、薬液貯蔵タンク1の近くに設ける方が薬液の薬液貯蔵タンク1からの流入がスムースで早くなる。液面測定タンク10は薬液貯蔵タンク1と同様に垂直に立てて設置することが液面高さの測定上好ましい。
【0028】
液面測定タンク10の上部には液面計40が取付けられている。液面計40は、液面測定タンク10の上部に設置する形式の液面計としては、静電容量式液面計(例えば、ノーケン株式会社製「CM300/690型」)、超音波式液面計(例えば、山本電気株式会社製「YU−05型」)、超音波式液面計(例えば、ノーケン株式会社製「IQ300型」)等があり、液面測定タンク10の底部に設置する形式の液面計としては、圧力式液面計(例えば、長野計器株式会社製「ZP80型」)等があり、適宜選択して使用することができる。静電容量式液面計は、水位の変化で静電容量が変化することにより液面の高さを測定するものであり、超音波液面計は、超音波液面計から発信された超音波が液面に反射されて返ってくる時間で液面の高さを測定するものであり、圧力式液面計は、水位の変化で水圧が変化する変化することにより液面の高さを測定するものであり、いずれも液面の変化を連続的に測定することが可能である。液面を連続的に測定できるものならばいずれの測定装置も使用することができる。なお、連続的に測定するとは、吐出量と液面測定タンク10の液面の変化の速度に応じて、液面の高さの連続的変化を検出することができれば良いため、吐出量が少なく液面の変化が緩やかであれば一定の間隔、例えば10秒ごと、1分ごと、10分ごと等の液面の変化量に応じた測定でも良い。
【0029】
液面計40で測定された液面測定タンク10の液面の高さのデータは演算装置50へ送信される。演算装置50は、後述のとおり、液面計40の測定値から、薬液貯蔵タンク1の薬液の残存する貯蔵量と薬液注入対象液へ薬液を吐出するポンプ20(後述)の吐出量を演算する。
【0030】
薬液貯蔵タンク1と液面測定タンク10との間は配管60により連結されている。この配管60には開閉弁30が取付けられている。この開閉弁30の開閉により間欠的に薬液貯蔵タンク1から液面測定タンク10へ薬液が送液される。この開閉弁30の開閉は演算装置50からの信号により行われる。
薬液を吐出するポンプ20と液面測定タンク10は、配管60により連結されている。ポンプ20から吐出された薬液は、さらに吐出配管61により薬液注入対象液まで送液される。
【0031】
次に、薬液の送液方法と、その送液の制御方法について図1〜図3に基づき説明する。
まず最初に開閉弁30を開き、薬液を配管60を経由して液面測定タンク10に送液する。この配管60の内径は、注入する薬液の量に比べて十分に太いため、薬液は短時間のうちに液面測定タンク10に充填される。そして、薬液貯蔵タンク1と液面測定タンク10の液面の高さが同一となり、液面の上昇が止まったときに薬液の流入は止まり液面の高さは最高となる。図2におけるA点である。図2は、液面測定タンク10の液面の高さの時間的な変化を示すグラフである。このとき液面測定タンク10と薬液貯蔵タンク1の液面の高さは配管60により連通されているので、図1に示すように両方ともA点となり同一であり、液面測定タンク10の液面の高さを測定することにより薬液貯蔵タンク1の薬液の残量を測定することができる。
【0032】
この液面の上昇が止まったときに、液面計40の信号を受けて液面高さの上昇が止まったことを感知して、演算装置50は、開閉弁30を閉じるように開閉弁30に信号を送る。そのため、薬液が薬液貯蔵タンク1から液面測定タンク10への流入が止まる。
そのときポンプ20は既に薬液の吐出を開始しており、ポンプ20の作動に伴い薬液は薬液注入対象液に吐出されるとともに、その分だけ液面測定タンク10の液面が図2のDで示すように低下し始める。このとき、上述のように薬液が薬液貯蔵タンク1から液面測定タンク10へ流入することがないので、液面測定タンク10の液面の低下の程度は、正確にポンプ20の吐出量と比例する。
【0033】
前述のとおり薬液の液面高さの変化を図2に示しているが、この薬液の液面高さの時間当たりの変化量(液面高さの時間による微分値)を演算装置50で演算すればポンプ20の薬液の時間当たりの吐出量、即ち吐出速度を検出することができる。この薬液の液面高さの時間当たりの変化量からポンプ20の吐出量を演算した結果が図3である。図2のDにおいてグラフの勾配、即ち液面の高さの変化は若干緩やかであり、ポンプ20の吐出速度は図3のDで示すように遅い。その後、図2のEで示すように勾配が若干きつくなっているが、これは図3のEに示すように吐出速度を早くしたためである。このように、薬液の液面高さを連続的に測定することによりポンプ20の吐出速度を演算することができる。
【0034】
その後さらに吐出速度をあげて、薬液の吐出を続けると図2に示すように液面測定タンク10の薬液の吐出と薬液貯蔵タンク1からの補充を繰り返して、薬液貯蔵タンク1の薬液は徐々に減少する。薬液貯蔵タンク1の液面は図2では、折れ線部分のピークの値であり、この値をプロットしたものが図3の丸印で示したものである。図3におけるタンク液面とは、薬液貯蔵タンク1の液面を意味している。
図2と図3のFで示している部分はグラフの勾配が緩やかになり薬液の吐出速度が低下したことを示している。このようにしてポンプの吐出に何らかの異常が生じたことを知ることができる。
【0035】
この薬液の吐出速度をモニターすることによりポンプ20の吐出の異常状態を素早くチェックできる。本発明は液面測定タンク10の液面の変化を連続的に測定しているため、薬液貯蔵タンク1の液面の変化よりもはるかに精度良く変化を検出することができるとともに、変化量(液面高さの時間による微分値)を連続的に測定することができるため、異常状態が素早く検知することができるので、薬液の注入の監視には好ましい。
【0036】
この薬液の吐出量の変化に応じて演算装置50からポンプ20へ駆動速度を変化させるように信号を出すことも可能である。それによって、望ましい範囲の吐出速度を維持することができる。
ポンプ20により薬液を吐出して、液面測定タンク10の液面が低下して液面下限値である図1及び図2のBに示す液面の高さに到達すると、液面計40の信号を受けて演算装置50は開閉弁30に対して弁を開くように信号を発する。そして、開閉弁30が開くと、薬液貯蔵タンク1から薬液が液面測定タンク10に流入して、薬液貯蔵タンク1と液面測定タンク10の液面の高さが同じとなり、薬液の流入が止まった時点で、開閉弁30は閉じられる。これが図2におけるA1点である。このようにして、薬液貯蔵タンク1の液面はAからA1に若干低下する。
【0037】
このようにして、薬液貯蔵タンク1から液面測定タンク10へ薬液を間欠的に注入することを繰り返しつつ、ポンプ20で連続的に液面測定タンク10から薬液注入対象液へ薬液を注入し続けることができる。そして、液面測定タンク10から薬液注入対象液へ薬液を注入し続けると、薬液貯蔵タンク1から液面測定タンク10へ薬液を注入したときの液面測定タンク10の液面の最高の高さ、すなわち薬液貯蔵タンク1の液面の高さは、図2のA点、A1点等のグラフのピーク値が示すように徐々に低下していく。そして、所定の液面の高さ(図2と図3の点線Cの値)以下になったとき、演算装置50は警報を発する。これによって、薬液貯蔵タンク1に薬液を補充することができる。
【0038】
次に、薬液貯蔵タンク1の容量が吐出量に比べて大きい場合を図4と図5に示す。まず図4と図5におけるG部分では液面測定タンク10からの薬液の吐出速度を小さくし、H部分で吐出速度を上げているが、I部分では液面が変化しなくなり、吐出速度がゼロとなり、何らかの異常が生じたことがわかる。従来の図7に示すように薬液貯蔵タンク1の液面の高さのみを測定していた場合は、液面の高さの変化が少ないためすぐには異常が検知できないが、本発明の場合は、液面測定タンク10の液面の変化は図4のように短時間でも明確に測定、検知することができるため、薬液の注入量の制御が明確に、容易にできる。
なお、図4では、ポンプ20の吐出が止まった後に、Jの部分とKの部分とで段階的に吐出速度を上げている。
【0039】
【発明の効果】
本発明は、このように液面測定タンク10の液面を測定することのみで薬液貯蔵タンクの薬液貯蔵量とポンプの吐出量の両方を算出することができるため、装置がコンパクトであり、既設のタンクやポンプを大きく改造することなしに、付加するのみで、設置できるため設置が容易であり、安価である。
また、液面測定タンクの液面を連続的に測定するため、異常の検出を素早く、的確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すもので、薬液注入装置の基本構成図である。
【図2】本発明の実施の形態を示すもので、液面測定タンクの液面の変化を示すグラフである。
【図3】本発明の実施の形態を示すもので、薬液のポンプから吐出速度と薬液貯蔵タンクの液面の高さの推移を示すグラフである。
【図4】本発明の他の実施の形態を示すもので、液面測定タンクの液面の変化を示すグラフである。
【図5】本発明の他の実施の形態を示すもので、薬液のポンプから吐出速度と薬液貯蔵タンクの液面の高さの推移を示すグラフである。
【図6】従来の薬液注入装置の基本構成図である。
【図7】従来の薬液貯蔵タンクの液面の高さの推移を示すグラフである。
【符号の説明】
1 薬液貯蔵タンク
10 液面測定タンク
20 ポンプ
30 開閉弁
40 液面計
50 演算装置
60 配管
61 吐出配管

Claims (6)

  1. 薬液貯蔵タンクから所定量の薬液をポンプにより吐出する薬液注入方法において、
    前記薬液貯蔵タンクと前記ポンプとの間の配管に前記薬液貯蔵タンクの断面積よりも小さい断面積のパイプ状の液面測定タンクと、該液面測定タンクに前記液面測定タンクの液面の高さを連続的に測定する液面計と、前記薬液貯蔵タンクと液面測定タンクの間の配管に開閉弁とを設け、
    該開閉弁が開いているときの前記液面測定タンクの薬液面の最高の高さから前記薬液貯蔵タンクの貯蔵量を演算し、前記開閉弁が閉じているときの前記液面測定タンクの薬液面の減少速度から前記ポンプの吐出量を演算することを特徴とする薬液注入方法。
  2. 薬液貯蔵タンクから所定量の薬液をポンプにより吐出する薬液注入方法において、
    前記薬液貯蔵タンクと前記ポンプとの間の配管に開閉弁と前記薬液貯蔵タンクの断面積よりも小さい断面積のパイプ状の液面測定タンクを設け、前記薬液貯蔵タンクから前記開閉弁を経由して前記液面測定タンクへ薬液を注入し、前記液面測定タンクの液面の高さの増加が止まったときに前記開閉弁を閉じ、前記ポンプにより前記液面測定タンク内の薬液を吐出し、前記液面測定タンクの薬液面の高さが減少して所定の高さに達したときに前記開閉弁を開く方法であって、
    前記液面測定タンクに液面計を設けて前記液面測定タンク内の液面の高さを連続的に測定し、
    演算装置へ前記液面計の液面高さの測定値を送信し、
    前記演算装置により、前記液面測定タンクへ薬液注入時に薬液面の高さの増加が止まったときに前記開閉弁を閉じる動作指令を伝達し、前記液面測定タンクの薬液面の高さが減少して所定の高さに達したときに前記開閉弁を開く動作指令を前記開閉弁に伝達し、前記ポンプにより吐出されて減少する前記液面測定タンクの薬液面高さの減少速度から吐出速度を演算するとともに、前記液面測定タンクの薬液面高さの増加が止まったときの高さから前記薬液貯蔵タンクの貯蔵量を演算することを特徴とする薬液注入方法。
  3. 前記演算装置により、前記ポンプの吐出量または前記薬液貯蔵タンクの貯蔵量が所定値以下になった場合に警報を発する請求項1または2記載の薬液注入方法。
  4. 薬液貯蔵タンクから所定量の薬液をポンプにより吐出する薬液注入装置において、
    該薬液注入装置は、前記薬液貯蔵タンクと前記ポンプとの間の配管に前記薬液貯蔵タンクの断面積よりも小さい断面積のパイプ状の液面測定タンクと、該液面測定タンクに前記液面測定タンクの液面の高さを連続的に測定する液面計と、前記薬液貯蔵タンクと液面測定タンクの間の配管に開閉弁と、前記液面計からの信号を演算する演算装置とを有し、
    前記演算装置は、前記開閉弁が開いているときの前記液面測定タンクの薬液面の最高の高さの測定値から前記薬液貯蔵タンクの貯蔵量を演算し、前記開閉弁が閉じているときの前記液面測定タンクの薬液面の減少速度から前記ポンプの吐出量を演算することを特徴とする薬液注入装置。
  5. 薬液貯蔵タンクから所定量の薬液をポンプにより吐出する薬液注入装置において、
    該薬液注入装置は、前記ポンプと、前記薬液貯蔵タンクと前記ポンプとの間の配管に前記薬液貯蔵タンクの断面積よりも小さい断面積のパイプ状の液面測定タンクと、該液面測定タンクと前記薬液貯蔵タンクとの間の配管に設けられた開閉弁と、該液面測定タンクに設けられた液面計と、該液面計の出力を受ける演算装置とを有し、
    前記液面計は、前期液面測定タンク内の液面の高さを連続的に測定し、その測定値を前記演算装置に出力し、
    前記開閉弁は、前記演算装置の動作指令により前記薬液貯蔵タンクから前記液面測定タンクへの薬液の注入をする配管を開閉し、
    前記演算装置は、前記開閉弁を開いて薬液を前記薬液貯蔵タンクから前記液面測定タンクへ注入時に前記液面測定タンクの薬液面高さの増加が止まったときに、その薬液面の高さから前記薬液貯蔵タンクの貯蔵量を演算するとともに、前記開閉弁を閉じる動作信号を開閉弁に伝達し、前記ポンプによる薬液の吐出で前記液面測定タンクの薬液が減少して薬液面の高さが所定の高さに達したときに前記開閉弁を開く動作指令を前記開閉弁に伝達し、前記ポンプにより吐出されて減少する前記液面測定タンクの薬液面高さの減少速度から前記ポンプの送液速度を演算することを特徴とする薬液注入装置。
  6. 前記演算装置は、前記送液速度または前記薬液貯蔵タンクの貯蔵量が所定値以下になった場合に、警報を発する請求項4または5記載の薬液注入装置。
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