JP2004300566A - 樹脂めっき品の外観改善方法及びその製品 - Google Patents
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Abstract
【目的】強化樹脂でありながら、良好なめっき外観を有する樹脂めっき品を製造することで部品の軽量化、及び、加工に制限の少ない樹脂めっき品の外観改善方法及びその製品を提供すること。
【構成】表面に微細な凹凸を有するいわゆるサテン調めっきを施すことで、強化樹脂成形品表面に発生する濃淡のある凹凸による見栄えの悪さを覆い隠し、均一で良好な外観を得ることができるため
【構成】表面に微細な凹凸を有するいわゆるサテン調めっきを施すことで、強化樹脂成形品表面に発生する濃淡のある凹凸による見栄えの悪さを覆い隠し、均一で良好な外観を得ることができるため
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、合成樹脂(例えば熱可塑性プラスチックス)製品へのめっきにおいて、この合成樹脂に主構成成分以外の改質、改良を目的とした固形物を含有させているものであって、このめっきの表面が、電気ニッケルめっきにより光を乱反射させる微細な凹凸を有しているめっきであることを特徴とする樹脂めっき品の外観改善方法及びその製品に関する。本特許願に記載する改質、改良とは、固形物等を含有しない合成樹脂本来の機械強度、熱特性、耐薬品性、電気特性などの諸物性や成形性、表面処理性などの加工特性の少なくとも何某かの物性・特性のうち1つが向上していることを指す。
【0002】
【従来の技術】
従来、良好な外観が必要な樹脂めっきに使用される合成樹脂素材は、一般にアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(以下ABSと記載)、ABSのアロイ材(以下ABSアロイと記載)、ポリカーボネート(以下PCと記載)、ポリアミド6(以下PA−6と記載)、変性ポリフェニレンエーテル(以下PPEと記載)が使用されている。これらの樹脂は、ほとんど改質や改良を行うことなく、良好なめっき外観を得ることができる。PA−6に関しては、めっき性改良のため、珪酸カルシウムなどのいわゆる無機フィラーが含有されているため、上記の他の樹脂に比べると外観性に劣る。このため、PA−6のめっきでは、外観が少しでも向上するように、平滑電着性の高い電気銅めっきを他の樹脂めっきよりも厚く付けるようにしている。この電気銅めっきは、素地の凹凸が数マイクロメートルから数十マイクロメートルのものであれば、膜厚を20マイクロメートルから40マイクロメートルめっきすることで、素地の凹凸をほぼ平滑にする。これらの樹脂にめっきをした製品は、自動車、自動二輪車、水回りや日用雑貨などの部品に樹脂の性能と見合った用途として使用されている。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようにほとんど改質・改良が行われていない樹脂では使用できない用途が発生した場合、さらなる特性や物性の向上を図るために主構成成分以外に固形物を混ぜることがある。本特許願では、以下、固形物を混ぜることを強化する、固形物を強化材、固形物を混ぜた樹脂を強化樹脂、固形物を混ぜていない樹脂を非強化樹脂と記載する。この強化樹脂により成形すると、製品表面に凹凸が成形時の樹脂・強化材の流れや配向により濃淡をもって現れ、良好な外観の成形品が得られない。また、めっきを施すために成形品を強酸や強アルカリで処理すると強化材が溶解または脱落することで、数十マイクロメーターから数百マイクロメーターのクレーター状・蛸壷状の穴ができ、良好な外観が得られない。これら成形時の凹凸やめっき前処理時の凹凸は、前述した平滑電着性の高い銅めっきを数百マイクロメートルのめっきをしても、平滑にすることは難しいため、外観を必要とする部品への樹脂めっき素材としては強化樹脂は使用することができなかった。そのため、これら非強化樹脂で使用できない部位で金属外観が求められる用途には、重量が嵩み、加工に制限のある金属製の部品を使用せざるを得なかった。
【0004】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、強化樹脂でありながら、良好なめっき外観を有する樹脂めっき品を製造することで部品の軽量化、及び、加工に制限の少ない樹脂めっき品の外観改善方法及びその製品を提供することにある。
【0005】
【課題が解決する手段】
上記問題点を解決するため、鋭意検討をした結果、強化樹脂へのめっきとして、特殊な電気ニッケルめっきをめっき皮膜の一層として電気銅めっき以降に施すことにより問題点を解決し得ることを見いだした。すなわち、本発明の要旨は、強化樹脂へのめっきにおいて、めっき表面に微細な凹凸を形成する電気ニッケルめっきを施すことにある。
【0006】
強化樹脂は、射出成形や射出圧縮成形などの成形技術により所望の形状に成形される。このときに発生する成形品表面の凹凸は、表面に微細な凹凸を形成するいわゆるサテン調ニッケルめっき(以下、サテン調めっきと記載する)を施すことで、視覚的に覆い隠すことは可能であるが、成形条件などでなるべく発生を少なくすることが望ましい。強化樹脂により成形された成形品を強酸あるいは強アルカリなどを用いて、めっきを施す。表面に薄い金属導電層を形成するまでを通常めっき前処理と称するが、各々の樹脂に見合った工程を採ることが望ましい。めっき前処理後に銅めっき、ニッケルめっき、クロムめっきなどの電気めっきを必要に応じて積層していく。この電気めっきの1つとして、サテン調めっきを積層する。このサテン調めっきは、ニッケル金属が主であるため、耐腐食性が良くないため、サテン調めっきの上層ニクロムめっきを施すことが望ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明を実施例により以下に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0008】
第一の実施例では、樹脂材料としてシンジオタクチックポリスチレン(以下SPSと記載:出光石油化学(株)製)を用い、強化材として短繊維状のガラス、いわゆるガラスフィラーを練り込んだグレードを例に挙げて説明する。ここでは、ガラスフィラーの直径約10マイクロメートル、長さ約500マイクロメートルのものをSPSとの重量比で30%添加した市販グレードの出光石油化学(株)製SPS C−130を用いている。
【0009】
前記SPSの強化材を周知の成形技術により所望の形状に成形する。ここでは、射出成形技術を用いて、型締め圧力200トンの射出成形機により自動二輪車のマフラーカバー1を成形する。このとき射出成形機のシリンダー温度は、250℃〜330℃、好ましくは260℃〜310℃、射出速度は、20cm↑3/秒〜200cm↑3/秒、射出圧力は、50MPa〜200MPa、保持圧は、2MPa〜10MPa、金型温度は、60℃〜160℃、好ましくは110℃〜150℃で成形する。100℃以下の比較的低温の金型で成形した製品は、成形後に100℃以上の熱が加わると2次収縮するため、注意が必要である。
【0010】
上記成形材料、強化材及び成形条件は、第一の実施例の一般的は樹脂材料と成形条件であるため、成形品に要求される性能、品質や意匠により上記樹脂材料、強化材や成形方法、成形条件を採らなくとも良い。ただし、樹脂材料に関しては、強化材を充填させた強化樹脂を使用することが本発明の主たる構成となっているため、強化樹脂を使用せずに実施することは本発明の趣旨から逸脱する。
【0011】
上記のごとく成形した成形品表面には、成形時の樹脂や強化材の流れや配向により、ユズ肌状の表面や無光沢表面などの外観が成形品部位により異なって発生するため、不均一な外観状態を呈することとなる。また、この不均一な外観状態は、成形時の条件の変動などにより異なった部位に発生することがあるため、従来までは、大量生産を目的とした外観めっき部品には使用できなかった。
【0012】
そこで、前記マフラーカバーを周知のめっき技術とサテン調めっきを組み合わせてめっきする。ここでは、表1の工程を経てめっき処理をした。以下表1について述べる。各工程には記載してある薬品のほかに、所要量になるように水を使用している。この水は、工業用水や井戸水でもかまわないが、イオン交換水や純水を用いることが望ましい。各工程間には、水洗や湯洗等があり、必要により弱酸性溶液による洗浄を入れる。表面調整の薬品として、CP−コンディショナーBDを用いているが、これは(株)キザイ製の薬品である。また、触媒付与は一般的なキャタライザー浴を用い、触媒活性には一般的な塩酸アクセレーター浴を用いたが、どの様なめっき浴を用いてもかまわない。無電解めっきとして、奥野製薬工業(株)製TMP無電解めっき液を用い、表に記載してある濃度になるように調整した。ストライクめっきは、1A/dm↑2〜5A/dm↑2で、電気銅めっきは、1A/dm↑2〜6A/dm↑2で、半光沢電気ニッケルめっきは、1A/dm↑2〜6A/dm↑2で、光沢電気ニッケルめっきは、1A/dm↑2〜6A/dm↑2で、サテン調めっきは、1A/dm↑2〜10A/dm↑2で、クロムめっきは、8A/dm↑2〜20A/dm↑2でめっき処理した。
【0013】
表1の処理条件及び表2の薬品は、本実施例による一般的な条件及び処理方法であり、樹脂材料や成形品の成形条件、要求される品質・意匠によっては、上記条件、薬品組成及び処理方法を採らなくても良く、上記に記載されている処理・薬品を使用せず、または、上記に記載されていない処理・薬品を使用しても良い。ただし、処理方法として、サテン調めっきは、本発明の主たる構成となるため、除外して実施することは本発明の趣旨から逸脱する。サテン調めっきとしては、上記以外に、アトテックジャパン(株)製ベロアニッケル、上村工業(株)製ダイヤサテン、荏原ユージライト(株)製サチライトニッケルなどが一般的に知られており、上記で使用したパールブライトと同様の効果が期待される。
【0014】
上記のごときめっきしたカバー1は、図4の断面図のごとく、表面に微細な凹凸を形成する。この微細な凹凸は、製品の全表面に均一に形成され、光を乱反射させることにより、光沢の少ない外観を呈する。この光沢の少ない外観は、一般的にサテン調あるいは梨地状と呼ばれており、光沢の抑えられた表面は、樹脂成形品表面に発生している不均一な凹凸を視覚的に消してしまう。従って、めっき後の表面外観は、均一で優美なサテン調外観を有しており、工業製品として大量生産可能な外観部品を製造できる。
【0015】
第2の実施例として、樹脂材料としてPPSを用い、強化材には、直径約5マイクロメートル、長さ約300マイクロメートルのガラスフィラー及び、粒径約5マイクロメートルの粒状炭酸カルシウムをそれぞれPPSとの重量比でそれぞれ30%添加した。ガラスフィラーは、強度などの物性向上のために、炭酸カルシウムは表面処理性向上のために添加した。ベースとなるPPS樹脂はポリプラスチックス(株)製フォートロン0220A9を用いた。
【0016】
前記PPS強化材を周知の成形技術により所望の形状に成形する。ここでは、射出成形技術を用いて、型締め圧力100トンの射出成形機によりバイクのエレメントカバー10を成形する。このとき射出成形機のシリンダー温度は、250℃〜350℃、好ましくは290℃〜320℃、射出速度は、10cm↑3/秒〜250cm↑3/秒、射出圧力は、20MPa〜150MPa、保持圧は、2MPa〜10MPa、金型温度は、60℃〜160℃、好ましくは130℃〜150℃で成形する。
【0017】
上記成形材料、強化材及び成形条件は、第一の実施例と同様に第二の実施例の一般的は樹脂材料と成形条件であるため、成形品に要求される性能、品質や意匠により上記樹脂材料、強化材や成形条件を採らなくとも良い。ただし、樹脂材料に関しては、強化材を充填させた強化樹脂を使用することが本発明の主たる構成となっているため、強化樹脂を使用せずに実施することは本発明の趣旨から逸脱する。
【0018】
上記のごとく成形した成形品表面には、第一の実施例と同様に、不均一な外観状態を呈することとなる。また、PPS強化樹脂へのめっきは、以下に示すめっきの表面粗化工程により著しく製品表面が粗化されてしまうため、従来の処理方法では、なめらかで均一な外観のめっき品を製造することができなかった。
【0019】
第二の実施例では、表3の工程によりめっきをおこなった。以下、表3に沿って説明する。各工程には記載してある薬品のほかに、所要濃度になるように水を使用している。この水は、工業用水や井戸水でもかまわないが、イオン交換水や純水を用いることが望ましい。各工程間には、水洗や湯洗等があり、必要により弱酸性溶液による洗浄を入れる。表面調整の薬品として、奥野製薬工業(株)製のコンディライザーSPを用いているが、これに限定されるものではない。また、触媒付与は一般的なキャタライザー浴を用い、触媒活性には一般的な塩酸アクセレーター浴を用いたが、どの様なめっき浴を用いてもかまわない。無電解めっきとして、奥野製薬工業(株)製TMP無電解めっき液を用い、表に記載してある濃度になるように調整した。ストライクめっきは、1A/dm↑2〜5A/dm↑2で、電気銅めっきは、1A/dm↑2〜6A/dm↑2で、半光沢電気ニッケルめっきは、1A/dm↑2〜6A/dm↑2で、光沢電気ニッケルめっきは、1A/dm↑2〜6A/dm↑2で、サテン調めっきは、1A/dm↑2〜10A/dm↑2で、ジュール(シール)ニッケルめっきは、2A/dm↑2〜8A/dm↑2で、クロムめっきは、8A/dm↑2〜20A/dm↑2でめっきする。このとき、光沢剤の添加量及びめっき時間、陰極電流密度により、めっき仕上がり表面の色合いが変化するため、条件の管理を十分に行うことが望ましい。
【0020】
上記処理条件は、本実施例による一般的な条件及び処理方法であり、樹脂材料や成形品の成形条件、要求される品質・意匠によっては、上記条件、薬品組成及び処理方法を採らなくても良く、上記に記載されている処理・薬品を使用しないまたは、上記に記載されていない処理・薬品を使用しても良い。ただし、処理方法として、サテン調めっきは、本発明の主たる構成となるため、除外して実施することは本発明の趣旨から逸脱する。また、本実施例では、ジュールニッケルめっきを用いたが、このニッケルめっき液に含まれるセラミックスなどの微粒子は、めっき品の耐腐食性を向上させることが目的であり、一般にサテン調めっきのごとく、表面で光を乱反射させるものではないため、本発明の範囲に属さない。
【0021】
上記のごときめっきしたカバー10は、第1の実施例と同様に、表面に微細な凹凸を形成し、光沢の抑えられた表面は、樹脂成形品表面に発生している不均一な凹凸を視覚的に消してしまう。従って、めっき後の表面外観は、均一で優美なサテン調外観を有しており、工業製品として大量生産可能な外観部品を製造できる。
【0022】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の外観改善方法及びその製品によると、めっき表面に微細な凹凸を有するいわゆるサテン調ニッケルめっきを施すことで、強化樹脂成形品表面に成形時に発生する濃淡のある凹凸やめっき前処理時の強化材の脱落等で発生する従来のめっきでは平坦にすることができない凹凸による不均一な外観を視覚的に覆い隠し、均一で良好な外観を得ることができるため、非強化樹脂では使用に耐えることができない部位であり、且つ、外観が必要な部位にも樹脂めっき品を使用することができ、部品の軽量化及び形状の自由度が向上するという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した第一の実施例によるマフラーカバーの斜視図
【図2】第一実施例によるマフラーカバーの正面図
【図3】第一実施例による図2の断面図
【図4】第一実施例による断面拡大概念図
【表1】第一実施例によるSPSのめっき工程
【表2】第一実施例による電気めっき光沢剤一覧
【表1】第二実施例によるPPSのめっき工程
【表2】第二実施例による電気めっき光沢剤一覧
【符号の説明】
1 … マフラーカバー
2 … クロムめっき層
3 … サテン調めっき層
4 … 光沢ニッケルめっき層
5 … 半光沢ニッケルめっき層
6 … 銅めっき層
7 … SPS樹脂
【発明の属する技術分野】
本発明は、合成樹脂(例えば熱可塑性プラスチックス)製品へのめっきにおいて、この合成樹脂に主構成成分以外の改質、改良を目的とした固形物を含有させているものであって、このめっきの表面が、電気ニッケルめっきにより光を乱反射させる微細な凹凸を有しているめっきであることを特徴とする樹脂めっき品の外観改善方法及びその製品に関する。本特許願に記載する改質、改良とは、固形物等を含有しない合成樹脂本来の機械強度、熱特性、耐薬品性、電気特性などの諸物性や成形性、表面処理性などの加工特性の少なくとも何某かの物性・特性のうち1つが向上していることを指す。
【0002】
【従来の技術】
従来、良好な外観が必要な樹脂めっきに使用される合成樹脂素材は、一般にアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(以下ABSと記載)、ABSのアロイ材(以下ABSアロイと記載)、ポリカーボネート(以下PCと記載)、ポリアミド6(以下PA−6と記載)、変性ポリフェニレンエーテル(以下PPEと記載)が使用されている。これらの樹脂は、ほとんど改質や改良を行うことなく、良好なめっき外観を得ることができる。PA−6に関しては、めっき性改良のため、珪酸カルシウムなどのいわゆる無機フィラーが含有されているため、上記の他の樹脂に比べると外観性に劣る。このため、PA−6のめっきでは、外観が少しでも向上するように、平滑電着性の高い電気銅めっきを他の樹脂めっきよりも厚く付けるようにしている。この電気銅めっきは、素地の凹凸が数マイクロメートルから数十マイクロメートルのものであれば、膜厚を20マイクロメートルから40マイクロメートルめっきすることで、素地の凹凸をほぼ平滑にする。これらの樹脂にめっきをした製品は、自動車、自動二輪車、水回りや日用雑貨などの部品に樹脂の性能と見合った用途として使用されている。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようにほとんど改質・改良が行われていない樹脂では使用できない用途が発生した場合、さらなる特性や物性の向上を図るために主構成成分以外に固形物を混ぜることがある。本特許願では、以下、固形物を混ぜることを強化する、固形物を強化材、固形物を混ぜた樹脂を強化樹脂、固形物を混ぜていない樹脂を非強化樹脂と記載する。この強化樹脂により成形すると、製品表面に凹凸が成形時の樹脂・強化材の流れや配向により濃淡をもって現れ、良好な外観の成形品が得られない。また、めっきを施すために成形品を強酸や強アルカリで処理すると強化材が溶解または脱落することで、数十マイクロメーターから数百マイクロメーターのクレーター状・蛸壷状の穴ができ、良好な外観が得られない。これら成形時の凹凸やめっき前処理時の凹凸は、前述した平滑電着性の高い銅めっきを数百マイクロメートルのめっきをしても、平滑にすることは難しいため、外観を必要とする部品への樹脂めっき素材としては強化樹脂は使用することができなかった。そのため、これら非強化樹脂で使用できない部位で金属外観が求められる用途には、重量が嵩み、加工に制限のある金属製の部品を使用せざるを得なかった。
【0004】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、強化樹脂でありながら、良好なめっき外観を有する樹脂めっき品を製造することで部品の軽量化、及び、加工に制限の少ない樹脂めっき品の外観改善方法及びその製品を提供することにある。
【0005】
【課題が解決する手段】
上記問題点を解決するため、鋭意検討をした結果、強化樹脂へのめっきとして、特殊な電気ニッケルめっきをめっき皮膜の一層として電気銅めっき以降に施すことにより問題点を解決し得ることを見いだした。すなわち、本発明の要旨は、強化樹脂へのめっきにおいて、めっき表面に微細な凹凸を形成する電気ニッケルめっきを施すことにある。
【0006】
強化樹脂は、射出成形や射出圧縮成形などの成形技術により所望の形状に成形される。このときに発生する成形品表面の凹凸は、表面に微細な凹凸を形成するいわゆるサテン調ニッケルめっき(以下、サテン調めっきと記載する)を施すことで、視覚的に覆い隠すことは可能であるが、成形条件などでなるべく発生を少なくすることが望ましい。強化樹脂により成形された成形品を強酸あるいは強アルカリなどを用いて、めっきを施す。表面に薄い金属導電層を形成するまでを通常めっき前処理と称するが、各々の樹脂に見合った工程を採ることが望ましい。めっき前処理後に銅めっき、ニッケルめっき、クロムめっきなどの電気めっきを必要に応じて積層していく。この電気めっきの1つとして、サテン調めっきを積層する。このサテン調めっきは、ニッケル金属が主であるため、耐腐食性が良くないため、サテン調めっきの上層ニクロムめっきを施すことが望ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明を実施例により以下に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0008】
第一の実施例では、樹脂材料としてシンジオタクチックポリスチレン(以下SPSと記載:出光石油化学(株)製)を用い、強化材として短繊維状のガラス、いわゆるガラスフィラーを練り込んだグレードを例に挙げて説明する。ここでは、ガラスフィラーの直径約10マイクロメートル、長さ約500マイクロメートルのものをSPSとの重量比で30%添加した市販グレードの出光石油化学(株)製SPS C−130を用いている。
【0009】
前記SPSの強化材を周知の成形技術により所望の形状に成形する。ここでは、射出成形技術を用いて、型締め圧力200トンの射出成形機により自動二輪車のマフラーカバー1を成形する。このとき射出成形機のシリンダー温度は、250℃〜330℃、好ましくは260℃〜310℃、射出速度は、20cm↑3/秒〜200cm↑3/秒、射出圧力は、50MPa〜200MPa、保持圧は、2MPa〜10MPa、金型温度は、60℃〜160℃、好ましくは110℃〜150℃で成形する。100℃以下の比較的低温の金型で成形した製品は、成形後に100℃以上の熱が加わると2次収縮するため、注意が必要である。
【0010】
上記成形材料、強化材及び成形条件は、第一の実施例の一般的は樹脂材料と成形条件であるため、成形品に要求される性能、品質や意匠により上記樹脂材料、強化材や成形方法、成形条件を採らなくとも良い。ただし、樹脂材料に関しては、強化材を充填させた強化樹脂を使用することが本発明の主たる構成となっているため、強化樹脂を使用せずに実施することは本発明の趣旨から逸脱する。
【0011】
上記のごとく成形した成形品表面には、成形時の樹脂や強化材の流れや配向により、ユズ肌状の表面や無光沢表面などの外観が成形品部位により異なって発生するため、不均一な外観状態を呈することとなる。また、この不均一な外観状態は、成形時の条件の変動などにより異なった部位に発生することがあるため、従来までは、大量生産を目的とした外観めっき部品には使用できなかった。
【0012】
そこで、前記マフラーカバーを周知のめっき技術とサテン調めっきを組み合わせてめっきする。ここでは、表1の工程を経てめっき処理をした。以下表1について述べる。各工程には記載してある薬品のほかに、所要量になるように水を使用している。この水は、工業用水や井戸水でもかまわないが、イオン交換水や純水を用いることが望ましい。各工程間には、水洗や湯洗等があり、必要により弱酸性溶液による洗浄を入れる。表面調整の薬品として、CP−コンディショナーBDを用いているが、これは(株)キザイ製の薬品である。また、触媒付与は一般的なキャタライザー浴を用い、触媒活性には一般的な塩酸アクセレーター浴を用いたが、どの様なめっき浴を用いてもかまわない。無電解めっきとして、奥野製薬工業(株)製TMP無電解めっき液を用い、表に記載してある濃度になるように調整した。ストライクめっきは、1A/dm↑2〜5A/dm↑2で、電気銅めっきは、1A/dm↑2〜6A/dm↑2で、半光沢電気ニッケルめっきは、1A/dm↑2〜6A/dm↑2で、光沢電気ニッケルめっきは、1A/dm↑2〜6A/dm↑2で、サテン調めっきは、1A/dm↑2〜10A/dm↑2で、クロムめっきは、8A/dm↑2〜20A/dm↑2でめっき処理した。
【0013】
表1の処理条件及び表2の薬品は、本実施例による一般的な条件及び処理方法であり、樹脂材料や成形品の成形条件、要求される品質・意匠によっては、上記条件、薬品組成及び処理方法を採らなくても良く、上記に記載されている処理・薬品を使用せず、または、上記に記載されていない処理・薬品を使用しても良い。ただし、処理方法として、サテン調めっきは、本発明の主たる構成となるため、除外して実施することは本発明の趣旨から逸脱する。サテン調めっきとしては、上記以外に、アトテックジャパン(株)製ベロアニッケル、上村工業(株)製ダイヤサテン、荏原ユージライト(株)製サチライトニッケルなどが一般的に知られており、上記で使用したパールブライトと同様の効果が期待される。
【0014】
上記のごときめっきしたカバー1は、図4の断面図のごとく、表面に微細な凹凸を形成する。この微細な凹凸は、製品の全表面に均一に形成され、光を乱反射させることにより、光沢の少ない外観を呈する。この光沢の少ない外観は、一般的にサテン調あるいは梨地状と呼ばれており、光沢の抑えられた表面は、樹脂成形品表面に発生している不均一な凹凸を視覚的に消してしまう。従って、めっき後の表面外観は、均一で優美なサテン調外観を有しており、工業製品として大量生産可能な外観部品を製造できる。
【0015】
第2の実施例として、樹脂材料としてPPSを用い、強化材には、直径約5マイクロメートル、長さ約300マイクロメートルのガラスフィラー及び、粒径約5マイクロメートルの粒状炭酸カルシウムをそれぞれPPSとの重量比でそれぞれ30%添加した。ガラスフィラーは、強度などの物性向上のために、炭酸カルシウムは表面処理性向上のために添加した。ベースとなるPPS樹脂はポリプラスチックス(株)製フォートロン0220A9を用いた。
【0016】
前記PPS強化材を周知の成形技術により所望の形状に成形する。ここでは、射出成形技術を用いて、型締め圧力100トンの射出成形機によりバイクのエレメントカバー10を成形する。このとき射出成形機のシリンダー温度は、250℃〜350℃、好ましくは290℃〜320℃、射出速度は、10cm↑3/秒〜250cm↑3/秒、射出圧力は、20MPa〜150MPa、保持圧は、2MPa〜10MPa、金型温度は、60℃〜160℃、好ましくは130℃〜150℃で成形する。
【0017】
上記成形材料、強化材及び成形条件は、第一の実施例と同様に第二の実施例の一般的は樹脂材料と成形条件であるため、成形品に要求される性能、品質や意匠により上記樹脂材料、強化材や成形条件を採らなくとも良い。ただし、樹脂材料に関しては、強化材を充填させた強化樹脂を使用することが本発明の主たる構成となっているため、強化樹脂を使用せずに実施することは本発明の趣旨から逸脱する。
【0018】
上記のごとく成形した成形品表面には、第一の実施例と同様に、不均一な外観状態を呈することとなる。また、PPS強化樹脂へのめっきは、以下に示すめっきの表面粗化工程により著しく製品表面が粗化されてしまうため、従来の処理方法では、なめらかで均一な外観のめっき品を製造することができなかった。
【0019】
第二の実施例では、表3の工程によりめっきをおこなった。以下、表3に沿って説明する。各工程には記載してある薬品のほかに、所要濃度になるように水を使用している。この水は、工業用水や井戸水でもかまわないが、イオン交換水や純水を用いることが望ましい。各工程間には、水洗や湯洗等があり、必要により弱酸性溶液による洗浄を入れる。表面調整の薬品として、奥野製薬工業(株)製のコンディライザーSPを用いているが、これに限定されるものではない。また、触媒付与は一般的なキャタライザー浴を用い、触媒活性には一般的な塩酸アクセレーター浴を用いたが、どの様なめっき浴を用いてもかまわない。無電解めっきとして、奥野製薬工業(株)製TMP無電解めっき液を用い、表に記載してある濃度になるように調整した。ストライクめっきは、1A/dm↑2〜5A/dm↑2で、電気銅めっきは、1A/dm↑2〜6A/dm↑2で、半光沢電気ニッケルめっきは、1A/dm↑2〜6A/dm↑2で、光沢電気ニッケルめっきは、1A/dm↑2〜6A/dm↑2で、サテン調めっきは、1A/dm↑2〜10A/dm↑2で、ジュール(シール)ニッケルめっきは、2A/dm↑2〜8A/dm↑2で、クロムめっきは、8A/dm↑2〜20A/dm↑2でめっきする。このとき、光沢剤の添加量及びめっき時間、陰極電流密度により、めっき仕上がり表面の色合いが変化するため、条件の管理を十分に行うことが望ましい。
【0020】
上記処理条件は、本実施例による一般的な条件及び処理方法であり、樹脂材料や成形品の成形条件、要求される品質・意匠によっては、上記条件、薬品組成及び処理方法を採らなくても良く、上記に記載されている処理・薬品を使用しないまたは、上記に記載されていない処理・薬品を使用しても良い。ただし、処理方法として、サテン調めっきは、本発明の主たる構成となるため、除外して実施することは本発明の趣旨から逸脱する。また、本実施例では、ジュールニッケルめっきを用いたが、このニッケルめっき液に含まれるセラミックスなどの微粒子は、めっき品の耐腐食性を向上させることが目的であり、一般にサテン調めっきのごとく、表面で光を乱反射させるものではないため、本発明の範囲に属さない。
【0021】
上記のごときめっきしたカバー10は、第1の実施例と同様に、表面に微細な凹凸を形成し、光沢の抑えられた表面は、樹脂成形品表面に発生している不均一な凹凸を視覚的に消してしまう。従って、めっき後の表面外観は、均一で優美なサテン調外観を有しており、工業製品として大量生産可能な外観部品を製造できる。
【0022】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の外観改善方法及びその製品によると、めっき表面に微細な凹凸を有するいわゆるサテン調ニッケルめっきを施すことで、強化樹脂成形品表面に成形時に発生する濃淡のある凹凸やめっき前処理時の強化材の脱落等で発生する従来のめっきでは平坦にすることができない凹凸による不均一な外観を視覚的に覆い隠し、均一で良好な外観を得ることができるため、非強化樹脂では使用に耐えることができない部位であり、且つ、外観が必要な部位にも樹脂めっき品を使用することができ、部品の軽量化及び形状の自由度が向上するという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した第一の実施例によるマフラーカバーの斜視図
【図2】第一実施例によるマフラーカバーの正面図
【図3】第一実施例による図2の断面図
【図4】第一実施例による断面拡大概念図
【表1】第一実施例によるSPSのめっき工程
【表2】第一実施例による電気めっき光沢剤一覧
【表1】第二実施例によるPPSのめっき工程
【表2】第二実施例による電気めっき光沢剤一覧
【符号の説明】
1 … マフラーカバー
2 … クロムめっき層
3 … サテン調めっき層
4 … 光沢ニッケルめっき層
5 … 半光沢ニッケルめっき層
6 … 銅めっき層
7 … SPS樹脂
Claims (4)
- 合成樹脂製品へのめっきにおいて、該製品を構成する合成樹脂が主構成成分以外に該合成樹脂の改質、改良を目的として固形物を含有させているものであって、該めっきの表面が、電気ニッケルめっきにより光を乱反射させる微細な凹凸形状を構成せしめたことを特徴とする樹脂めっき品の外観改善方法及びその製品
- 前記合成樹脂が、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体、ポリカーボネート、ポリアミド、シンジオタクチックポリスチレン、ポリフェニルサルファイド、変性ポリフェニレンエーテルのいずれか少なくとも1種類を主構成成分とする請求項1の樹脂めっき品の外観改善方法及びその製品
- 前記固形物が、針状、長繊維状、短繊維状、帯状、短冊状、粒状、塊状、薄片状のいずれか少なくとも一種類の形状であるガラス、珪酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭素、タルクの内、少なくとも1種類よりなる請求項1乃至2の樹脂めっき品の外観改善方法及びその製品
- 前記電気ニッケルめっきが少なくとも有機物のエマルジョンまたは無機物のパウダーを含有するめっき液を使用してめっきされることを特徴とする請求項1乃至3の樹脂めっき品の外観改善方法及びその製品
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US9364860B2 (en) | 2007-09-10 | 2016-06-14 | Kojima Industries Corporation | Decorated resin molded article and method for producing the same |
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