JP2004299751A - 易開封性容器蓋に用いるプラグ部材及びそれを用いた易開封性容器蓋 - Google Patents

易開封性容器蓋に用いるプラグ部材及びそれを用いた易開封性容器蓋 Download PDF

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和雄 平
Daisuke Imota
大輔 芋田
Mamoru Shibasaka
守 柴坂
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達矢 長船
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Abstract

【課題】樹脂成分、低分子量物質等の内容物への溶出、移行が無く、溶出耐性に優れ、二律背反的な耐熱性とシール性をマッチングさせて、内容物を熱間充填、充填後レトルト殺菌する場合にも、耐熱性と完全な密封シール性を確保出来、開口のリシールが可能な反復弾性を備えた易開封性容器蓋用プラグ材を提供する。又、開封後の開口のリシール性を備えた易開封性容器蓋を提供する。
【解決手段】密封接着する易開封タブ用プラグ部材であり、可撓性タブ部材に接着一体化されて、容器蓋開口に嵌合される前記プラグ部材が、オレフィン系樹脂と、熱可塑性エラストマー及びゴム状組成物の少なくとも一種との樹脂組成物から成り、ヘプタン溶出量が150ppm以下(25℃)、変形率(JIS K 6723)が30%未満(100℃)、圧縮永久歪み(JIS K 6262)が50〜95%(70℃)を特徴とする易開封用容器蓋用プラグ部材、及び、易開封性容器蓋。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、易開封性容器蓋に用いるプラグ部材及びそれを用いた易開封性容器蓋に関し、より詳細には、耐熱性に優れると共に溶出耐性、密封性に優れ、且つ、一旦開封した開口を再び仮封止する開封口リシールに有効なプラグ部材及び該プラグ部材を用いた易開封性容器蓋に関する。
【0002】
【従来の技術】
易開封性容器蓋(イージー・オープン蓋)は、缶詰、インスタントラーメン、スナック菓子等の食缶やコーラ、ビール、ジュース等の各種飲料を収容する飲料缶等の食品容器蓋として広く使用されている。
【0003】
このような容器蓋には、易開封性(イージー・オープン性)や密封性(シール性)と共に内容物の性質如何よっては耐内圧強度や耐腐食性、特に構成部材から内容物中への成分溶出が無いことが強く求められる。
又、内容物を熱間充填したり充填後レトルト殺菌するものには充分な耐熱性も求められる。
【0004】
一般に、このような容器の密封に用いるシール材、特に蓋密閉に用いるキャップシール材等には、従来から、二律背反的で両立し難い性格を有する耐熱性とシール性を良好にバランスさせマッチングさせる工夫がなされてきた。 このようなシール性を維持する目的で熱可塑性樹脂に柔軟性を付与するために、従来からシール材には、エチレン・プロピレン共重合ゴム(EPR)、エチレン・プロピレン・ブタジエン系共重合ゴム、芳香族ビニルポリマーとポリブタジエンのブロック共重合体やその水添物、シリコンゴム等を配合したり、流動パラフィン等を大量に配合する等の処理がなされてきた。
【0005】
然し、これらの配合は、耐熱性を低下させるため、その配合量をバランスの取れた最適割合に特定することが極めて困難であった。
又、内容物が、脂肪含有食品等の場合に於いては、特に、樹脂成分、低分子量物質の内容物への溶出、移行が無視出来ないと云う問題も生ずる。
【0006】
従来技術としては、本発明と若干その目的とする要求性能を異にするが、キャップライナーの耐熱性や耐レトルト性などの改善をうたった提案がある。
例えば、特許文献1には、比較的密度の低い低密度ポリエチレン(LDPE;d=0.915〜0.930g/cm3)を主成分樹脂として用い、他に線状低密度ポリエチレンやエチレン・プロピレン共重合体(EPR)或いはスチレンーエチレン・ブチレンースチレンブロック共重合体(SEBS)等の配合例が開示されているが、ベース樹脂の耐熱性、特に耐熱クリープ性の点で未だ不十分である。
又、特許文献2には、SEBS系或いはスチレンーエチレン・プロピレンースチレン共重合体ゴム(SEPS)系の水添物重合体をその主要成分に用い、他に耐熱性のあるポリプロピレン系樹脂(PP)、融点135℃以上のEPRを配合したものを用いることが提案されているが、耐熱性、耐油性の点で未だ充分とは云えない。
【0007】
【特許文献1】
特開平5ー163389号公報
【特許文献2】
特開平14ー239481号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
又、極最近に至り、易開封性容器蓋、特にパーシャルオープンのステイ・オン・タイプの易開封性容器蓋にリシール性を持たせ、一旦開封した開口を再び軽く仮止する等により容器内を暫時再密閉したり、蓋付きのままレトルト処理したり出来る容器蓋の提供が俄に要望されるようになってきた。
【0009】
従来の樹脂被覆金属箔タブ、開封片等では、それを用いてリシールした場合、密封性が殆ど得られなかったり、例え、リシール時の密閉性が得らるものであっても既開封と未開封との識別が付き難かったりして、その目的を充分に達成することが出来ない。
【0010】
本出願人は、開封片である開封用タブに、蓋体の開口に嵌合し得るプラグ部材を付設する構成により、上記リシール性が充分に達成出来、且つ、既開封、未開封の識別も容易に出来る易開封性容器蓋を発明し、既に特許出願している。
【0011】
本発明の第一の目的は、例え、内容物が、脂肪含有食品等の場合であっても樹脂成分、低分子量物質等の内容物への溶出、移行が無く、溶出耐性に優れ、且つ、二律背反的で両立し難い耐熱性とシール性を良好にマッチングさせて、内容物を熱間充填したり充填後レトルト殺菌する場合にも、充分な耐熱性と完全な密封シール性を確保出来、更に、開口のリシールが可能な反復弾性を備えた易開封性容器蓋に用いるプラグ材を提供することにある。
【0012】
又、更に、本発明の第二の目的は、上記プラグ材を用いることにより、一旦開封した後の開口のリシール性を備えた易開封性容器蓋を提供するにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、容器蓋の開口を外面側から覆い密封接着するように施された易開封用タブに用いるプラグ部材であって、可撓性タブ部材に接着一体化されて前記開封用タブを構成すると共に前記容器蓋開口に嵌合されるものに於いて、
前記プラグ部材が、オレフィン系樹脂と、熱可塑性エラストマー及びゴム状組成物から選ばれた少なくとも一種との樹脂組成物から成り、且つ、25℃に於けるヘプタン溶出量が150ppm以下、100℃での変形率(JIS K 6723)が30%未満、70℃に於ける圧縮永久歪み(JIS K 6262)が50〜95%の範囲にあることを特徴とする易開封用容器蓋のタブに用いるプラグ部材が提供される。
【0014】
本発明のプラグ部材は、その構成材料が、オレフィン系樹脂と熱可塑性エラストマー及びゴム状組成物から選ばれた少なくとも一種とを、本発明のプラグ部材に必要な特定の物性値を具現するように選択、配合して得られた特定樹脂組成物から成る点が顕著な特徴である。
【0015】
即ち、樹脂組成物が優れた耐熱性とシール性及び耐溶出性を具現するための最適の指標として、ヘプタン溶出量と圧縮変形率を採用し、ヘプタン溶出量を一定以下に抑え、100℃での圧縮変形率を一定以下にすることで、ベース樹脂の選択、配合量の最適化が可能となる。
【0016】
又、耐熱性とシール性確保に必要な別の特性として、JIS K 6723に準じて計測される125℃での変形率が30%未満に、JIS K 6262に準じて計測される70℃での圧縮永久歪みが50%以上95%未満に夫々設定されることにより、高温充填時或いはレトルト殺菌時のシール性を確保することが出来る。
更に、容器蓋開封後の開口リシールに必要な反復弾性も付与される。
【0017】
本発明のプラグ部材に於いて、構成材料である樹脂組成物に於けるオレフィン系樹脂成分は、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂及びエチレン又はプロピレンに少量の他オレフィンを共重合させた共重合体樹脂から選ばれた少なくとも一種であり、熱可塑性エラストマー成分、ゴム状組成物成分が、エチレン・αーオレフィン共重合ゴム、エチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴム、エチレン・酢酸ビニル共重合ゴム、酸変性エチレン・酢酸ビニル共重合ゴム、スチレン・イソプレンブロック共重合ゴム、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合ゴム、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合ゴム、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレンブロック共重合ゴム、水素添加スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合ゴム、水素添加スチレン・エチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合ゴム、水素添加スチレン・エチレン・プロピレン・スチレンブロック共重合ゴム、シリコンゴム、シラン架橋ポリエチレン、シラン架橋ポリプロピレン、シラン架橋エチレン・酢酸ビニル共重合ゴムから選ばれた一種、又はこれらゴムの2種以上のブレンド組成物であることが、本発明で規定した上記物性要件を具現する樹脂組成物の配合条件を容易に見出すことが出来、耐熱性、シール性、低溶出性、リシール性の何れをも充足するプラグを得ることが容易である点で好ましい。
【0018】
又、上記エチレン・αーオレフィン共重合ゴムのαーオレフィン成分は、プロピレン、1ーブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1ーデセン、1ーウンデセン、1−ドデセンから選ばれた少なくとも1種であることが上記同様の理由からより好ましく、特に、前記プラグ部材が、ポリエチレン樹脂又はポリプロピレン樹脂/エチレン・αーオレフィン共重合ゴム/スチレン・エチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合ゴム又はその水添物又はスチレン・エチレン・プロピレン・スチレンブロック共重合ゴム又はその水添物、の三種類の重合体を混合して成る樹脂組成物であることが好ましい。
【0019】
更に、前記プラグ部材を構成する樹脂組成物の常温下での硬度が、加硫ゴムの永久歪み試験方法(JIS K 6262)に準じた、タイプAデュロメータ圧子よる測定値で、80乃至95、タイプDデュロメータ圧子よる測定値で50乃至75の範囲に夫々あることが容器落下等による変形応力、押圧応力等に抗して形状保持とシール性、リシール性を保持する観点からより好ましい。
【0020】
更に、本発明によれば、予め形成された開口を備えた蓋体と該蓋体の外面側に該開口を覆い且つ開口周辺部で密封接着するように施された開封用タブとからなる易開封性容器蓋であって、前記開封用タブが、可撓性タブ部材と該タブ部材に接着一体化すると共に前記蓋部材の開口部に嵌合可能に形成されたプラグ部材とから成る易開封性容器蓋に於いて、
前記プラグ部材として、その構成材料がオレフィン系樹脂と、熱可塑性エラストマー及びゴム状組成物から選ばれた少なくとも一種との樹脂組成物から成り、且つ、25℃に於けるヘプタン溶出量が150ppm以下、100℃での変形率(JIS K 6723)が30%未満、70℃に於ける圧縮永久歪み(JISK 6262)が50〜95%の範囲にあるものを用いることを特徴とする易開封用容器蓋が提供される。
【0021】
上記本発明の容器蓋の易開封タブを構成するもう一つの部材である可撓性タブ部材は、金属箔の両面に樹脂皮膜が形成された積層体からなるもの、特に、積層体が2軸延伸ポリエチレンテレフタレート層/アルミニウム層/シーラントフィルム層から成り、各層間をウレタン系接着剤を用いたドライラミネートにより作製したものが、強度特性、耐久性、及び、プラグとの接着性等の観点から特に好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に易開封性容器蓋に用いる本発明のプラグ部材、該プラグ部材を用い、リシール性を備えた本発明の易開封性容器蓋を一部図面を参照してより詳細に説明する。
【0023】
図1乃至図5は、本発明のプラグ部材及びそれを用いた容器蓋の全体構成を説明するための斜視図であって、図1は組込前の状態での本発明のプラグ部材を含む容器蓋の主要構成を示し、図2は容器蓋が開封された状態を示す。
又、図3は一部部材形状が異なる以外図1、2で示した容器蓋と同じ本発明のプラグ部材を用いた容器蓋の組込前主要構成部材を示し、図4はその容器蓋の未開封状態とその状態での蓋の断面構造を示す。図5は、本発明の他の態様での容器蓋の未開封状態とその状態での蓋の断面構造を示す。
図1、図2から明らかなように、本発明の容器蓋は、全体として示す蓋部材1と全体として示す開封用タブ2とからなる。
【0024】
蓋部材1は、予め形成された開口1aを有し、開封用タブ2は、可撓性のタブ部材2aと本発明のプラグ部材2bとからなり、プラグ部材2bは蓋部材1の開口1aに嵌合するように、この図の容器の場合、ほぼ円錐台形に形成され、底面側が可撓性タブ部材2aの符号2dで表されている部分に接着される。
そして、開封用タブ2は、蓋部材1の開口1aを覆い、且つ、開口1aの周辺部とタブ2の可撓性タブ部材2aが密封接着するように設けられている。
【0025】
この容器蓋では開封用タブ2の接着は可撓性タブ部材2aの部分のみで行われているが、可撓性タブ部材2aのみでなくプラグ部材2bとも接着させることも可能で、この態様のものは、高温、衝撃等の過酷な条件に曝される容器の未開封時密閉性だけでなく、リシール時の密閉性をも含めてより良好な密閉性を担保出来る観点から好ましい。
【0026】
又、開封用タブ2は、それが蓋部材1の開口部1a上に配設された状態での開封開始端2fから開口を挟んだ対向側部分に蓋部材1と強固に結合する部分を有し、図1、2に示した態様の容器蓋では、当該部分には3筋のカールが形成されている。
この3筋のカール形状は蓋部材1の対応する位置にも設けられ、両者のこれらカール同志が接着されることにより両部材がこの部分で強固に接合固定されている。
これにより、開封用タブ2をその開封開始端2fから引剥して容器開封した後においてもタブ2が蓋部材1から脱離しない構成となっている(図2参照:ステイオン・タブ・タイプ)。
【0027】
図3,4に示した容器蓋は、蓋部材1’と開封用タブ2’とからなり、蓋部材1’が開口1a’を有し、開封用タブ2’は、可撓性タブ部材2a’とプラグ部材2b’からなり、プラグ部材が開口1a’に嵌合するように形成されて可撓性タブ部材2a’に接着一体化される点は前記図1,2の容器と同じである。
そして、この容器蓋でも、開封用タブ2’は、開口1a’を覆い、且つ、その周辺部と可撓性タブ部材2a’とが密着状に設けられる。
ただ、この容器蓋には、前記図1,2の容器のカールは設けられてい無く、蓋部材1’と可撓性タブ部材2a’との接着部は平坦面である。
その替わりに、図3,4の容器蓋では、両部材の接着固定部分の直前部分2c’で可撓性タブ部材2a’が幅方向に両側から切欠かれ、ここで引剥進行が停止するように構成されている。
【0028】
上記本発明の易開封性容器蓋を開封するには、前記開封用タブ2(2’)のつまみ2e(2e’)を指でつまみながら該タブ2(2’)を、その開封開始端部2f(2f’)から手前側に引いて蓋部材1(1’)の開口部1a(1a’)上を引き剥がし、前記タブ2(2’)、蓋1(1’)両部材の固定接着部分の前で停止する。
又、一度開封した後のリシールは、開封用タブ2(2’)のプラグ部材2b(2b’)の接着部2d(2d’)上面を押圧する等によりプラグを開口に再嵌着させる。
【0029】
本発明の容器蓋に於いて、易開封用タブを構成し本発明のプラグ部材が接着される可撓性タブ部材は、通常この種の容器蓋に用いられる開封片やタブ構成材であって前記プラグ材と接合可能な材料であれば必ずしもこれに限定されるものではないが、金属箔の両面に樹脂皮膜が形成された積層体からなるものがタブ引裂き時の引張り強度と可撓性とのバランス上、及び、腐食耐性の点から特に好ましい。
【0030】
このような積層材の具体的な好適例として、アルミニウム箔の片面側に2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)を他面側にシーラントフィルム(例えばPP)を夫々ウレタン系接着剤を用いてドライラミネートして得た積層材を挙げることが出来る。
【0031】
本発明の容器蓋の重要な特徴は、開封用タブに、開口に嵌合する形状のプラグ部材を付設した点にある。
このプラグ部材がやや肉厚であることにより、リシール時の弾性反発力等が強く、従来のテープタブのみで開口部を覆う場合に比べて格段に優れたリシール密封性を示す。
【0032】
上記本発明のプラグ部材は、オレフィン系樹脂と、熱可塑性エラストマー及びゴム状組成物から選ばれた少なくとも一種との樹脂組成物から成る。
耐熱性の高いオレフィン系樹脂成分、柔軟な粘弾性体樹脂乃至エラストマー成分、顕著なゴム弾性を示す成分の3成分をバランス良く配合した樹脂組成物が特に好ましい。
【0033】
オレフィン系樹脂としては、好適には、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂及びエチレン又はプロピレンに少量の他オレフィンを共重合させた共重合体樹脂及びそれらの混合組成物を挙げることが出来る。
【0034】
より具体的には、チグラー法(低圧法)やフィリップす法(中圧法)、スタンダード法(中圧法)等により製造された高密度ポリエチレン(HDPE)、高圧法で製造された低密度ポリエチレン(LDPE)、メタロセン触媒等を用いて製造された線状低密度ポリエチレン(LLDPE)等のポリエチレン樹脂類、ナッタ触媒,メタロセン触媒等を用いて製造された結晶性のランダム又はブロックポリプロピレン樹脂及びエチレン又はプロピレンに少量、通常10%未満の他オレフィン、例えば炭素数3〜18のαオレフィン、ノルボルネン等、を共重合させた結晶性共重合体樹脂乃至非晶性共重合体樹脂及びそれら樹脂の混合組成物等を例示出来る。
【0035】
又、オレフィン系樹脂と共に本発明のプラグの必須構成材として用いられる熱可塑性エラストマー又はゴム状組成物としては、エチレンにプロピレン、1ーブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1ーデセン、1ーウンデセン、1−ドデセン、1−ブテン等を共重合させた、例えばエチレン・プロピレン共重合ゴム(EPR)等のエチレン・αーオレフィン共重合ゴム、エチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴム(EPDM)、エチレン・酢酸ビニル共重合ゴム(EVA)、酸変性エチレン・酢酸ビニル共重合ゴム(acid modifiedEVA)、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合ゴム(SIS)、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合ゴム(SBS)、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合ゴム(SEBS)、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレンブロック共重合ゴム(SEPS)、水素添加スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合ゴム(HSBS)、水素添加スチレン・エチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合ゴム(HSEBS)、水素添加スチレン・エチレン・プロピレン・スチレンブロック共重合ゴム(HSEPS)、メチルシリコンゴム(MQ)等のシリコンゴム、シラン架橋ポリエチレン、シラン架橋ポリプロピレン、シラン架橋エチレン・酢酸ビニル共重合ゴム等の熱可塑性エラストマー、ゴム状組成物又はこれらゴムの2種以上のブレンド組成物を挙げることが出来る。
【0036】
本発明に於いては、上記オレフィン系樹脂と上記熱可塑性エラストマー又はゴム状組成物の少なくとも一種をとを組み合わせ、25℃に於けるヘプタン溶出量が150ppm以下、100℃での変形率(JIS K 6723)が30%未満、70℃に於ける圧縮永久歪み(JIS K 6262)が50〜95%の範囲にある特定物性を具備した樹脂組成物とするが、特に、ポリエチレン樹脂又はポリプロピレン樹脂に、エチレン・αーオレフィン共重合ゴム及びスチレン・エチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合ゴム又はその水添物又はスチレン・エチレン・プロピレン・スチレンブロック共重合ゴム又はその水添物の三種類の重合体を組み合わせて混合した組成物が、上記本発明のプラグとして必要な物性が容易に得られる点から好ましい。
【0037】
これら樹脂とゴムの配合割合は、オレフィン系樹脂の種類と組合せで用いる熱可塑性エラストマー又はゴム状組成物の種類により変動し、選択される組合せに応じて上記物性が具現される範囲の組成に適宜設定されるが、溶出性とプラグ材質の物性を考慮すると、例えば、ポリエチレン/エチレン・αオレフィン共重合体/SEBS三成分配合組成物の場合、SEBSを3乃至25、好ましくは5乃至20重量%、SEBSと比較的低密度のエチレン・αーオレフィン共重合体の総和が10乃至60重量%、好ましくは15乃至50重量%の範囲である必要がある。
また、ポリプロピレン/エチレン・αオレフィン共重合体/SEPS三成分配合組成物の場合、SEPSを3乃至35、好ましくは5乃至25重量%、SEPSと比較的低密度のエチレン・αーオレフィン共重合体の総和が10乃至65重量%、好ましくは15乃至55重量%の範囲である必要がある。
【0038】
本発明のプラグ部材は、その25℃に於けるヘプタン溶出量が150ppm以下、好ましくは100ppm以下、100℃での変形率(JIS K 6723)が30%未満、好ましくは25%以下、70℃に於ける圧縮永久歪み(JISK 6262)が50〜95%、好ましくは55〜90の範囲となるように素材組成、成形態様を選択調整する。
【0039】
これにより、例え、容器の内容物が、脂肪含有食品等であっても、又、容器が、熱間充填、充填後レトルト殺菌処理等により高温に曝されても、該プラグから樹脂成分、低分子量物質等の内容物への溶出、移行が無く、溶出耐性に優れ、且つ、充分な耐熱性と完全な密封シール性を確保出来、更に、開口のリシールが可能な反復弾性を備える。
【0040】
更に、常温下での硬度が、加硫ゴムの永久歪み試験方法(JIS K 6262)に準じた、タイプAデュロメータ圧子よる測定値で、80〜95、より好ましくは80〜90、タイプDデュロメータ圧子よる測定値で50〜75、より好ましくは55〜85の範囲に夫々あることが密封シール性、特に密封強度性、と開口リシール性の観点から好ましい。
【0041】
本発明のプラグ部材を構成する樹脂組成物には上記必須構成成分に、少量の流動パラフィン、石油樹脂を添加しても良く、これにより組成物により柔軟性や基材密着性を付与できる。
【0042】
上記プラグ部材の成形法としては、射出成形又は圧縮成形等の方法を挙げることが出来、可撓性タブ部材との接合は、夫々の材質に応じて、適宜、接着剤による接着、或いは、熱接着等を用いて良い。
又、開封用タブ製作時にインサート成形により同時形成させることも出来る。
【0043】
【実施例】
(評価試験法)
本発明のプラグ部材の物性評価は下記試験法に基づいて実施した。
a)nーヘプタン溶出量: 食品衛生法、食品添加物等の規格基準(昭和34年厚生省告示第370号)の、器具及び容器包装の規格試験(昭和57年厚生省告示第20号)での試験法に準じ、夫々の樹脂サンプルについて厚さ0.6mmのプレスシートを作成し、所定面積のサンプル片に付いて、25℃、60分のn−ヘプタン還流か下での重量減少をppmで表示した。
b)加熱変形率: JIS K6723軟質ポリ塩化ビニルコンパウンドにおける加熱変形試験に準じて、100℃での加熱変形率(%)を測定した。
c)圧縮永久歪: JIS K6262加硫ゴムの永久ひずみ試験方法に準じて、70℃で25%の圧縮を与え、22時間経過後、負荷を除去し、室温24時間放置後の残留歪みを測定し、圧縮永久歪(%)を見積もった。
d)硬度: JIS K7215プラスチックのデュロメータ硬さ試験方法に準じて、厚さ6mmのプレスシートを用い、タイプA、Dデュロメータ圧子を用いて、常温下の硬さを評価した。
【0044】
(缶蓋の製作)
内外面に塗料をコイルコート・焼付けした板厚0.25mmのアルミ5052材から、内径20mmの飲口をプレス搾口し、その部分を折り曲げ加工した飲口開口付き公称211径蓋材を打ち抜き、更に巻締周縁部にカール加工を施した。
外面塗料として、ポリエチレン系樹脂と接着可能な塗料系(酸変性ポリエチレン粉末含有エポキシフェノール系塗料)…缶材A塗料、ポリプロピレン系樹脂と接着可能な塗料系(酸変性ポリプロピレン粉末含有エポキシフェノール系塗料)…缶材B塗料を用いた。
【0045】
次いで、カール部にシーリングコンパウンドを120g/枚施し、所定の乾燥を行い蓋基材(蓋部材)を得た。
次いで、タブ部材作製用の素材として2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚さ25μm)、アルミニウム箔(80μm)、シーラントフィルム(50μm)を夫々ウレタン系接着剤を用いてドライラミネート積層したPET/Al/シーラントフィルムからなる複合フィルムを用意し、所定幅に切り出し、プレスにて持ち手リンク加工等を施し、テープタブ形状に形成した。
タブ部材のシーラントフィルムとして、a;ポリエチレン系樹脂と接着可能な樹脂系、b;ポリプロピレン系樹脂と接着可能な樹脂系、の2種類を用意した。
プラグ部材用素材として、表1〜表5に記載のものを用い、何れも射出成形機で樹脂温度220〜250℃にて前記タブ部材にインサートインジェクションしてタブ部材上にプラグ部材を一体形成させた。
尚、タブ部材との接着性を確保するため、必要に応じてタブ部材に80〜120℃の補助加熱を行った。
プラグ部材を設けたタブを、前記蓋基材に嵌合させ、蓋を作製した。
この場合、ポリエチレン系プラグ(表1,表2,表4,表5)には、缶材A塗料、タブ材aフィルムを組合せで用い、ポリプロピレン系プラグ(表3)には、缶材B塗料、タブ材bフィルムを組合せで用いた。
【0046】
(実缶での評価)
作製した夫々の缶蓋を用いて、内容量350mlのスチール製DI(Draw & Ironing )缶に、335mlのコーヒー飲料充填し、巻締加工を施した後125℃、30分の加熱殺菌を行った。(表1,表3、表4:実施例1、実施例5〜8、実施例9,実施例10、比較例1〜3)。
又、別の評価として、同様の缶胴を用い、330mlのオレンジジュースを85℃にて充填した(表2,表5:実施例2〜5、実施例11〜13)。
常温放置後24時間後に漏洩の有無を、各水準で100缶打検或いは真空度チェックして確認し、更に漏洩のなかったものについて開封試験として開封時の強度、開封後プラグを再度開口部に押し込むリシール性の評価を行った。
開封強度は各10缶の算術平均値/kgで表し、リシール性としてリシール時の嵌合感と嵌合した後横倒した場合の漏洩の有無を基準にして:◎ パチンと嵌合される、○ 僅かに漏洩があるが嵌合される、△ 嵌合されるが漏洩する、×嵌合されない、
の区分符号で示した。
実缶評価の結果を表6,表7に示した。
【0047】
【表1】
Figure 2004299751
【0048】
【表2】
Figure 2004299751
【0049】
【表3】
Figure 2004299751
【0050】
【表4】
Figure 2004299751
【0051】
【表5】
Figure 2004299751
【0052】
上記の結果から、ある程度融点の高い樹脂を用いた組成物の場合、圧縮永久歪みが大きすぎ、耐熱性はあるものの、嵌合時の応力によりクリープを起こし、嵌合が弛んでしまい、レトルトでの漏洩が多発し、又、リシール性も損なわれることが判る(比較例1)。
【0053】
スチレン・ブタジエンブロック共重合体の水添物(SEBS)を多く添加すると圧縮永久歪みは改善されるがヘプタン溶出量が増加し、ある程度以上添加すると、ヘプタン溶出量が容器の衛生基準を超えてしまう(比較例2)。
【0054】
又、流動パラフィンを多く添加すると圧縮永久歪みは良好となるが、ヘプタン溶出量が著しく増大する(比較例3)。
【0055】
実施例1の組成物のように、耐熱性の高い成分、柔軟な成分、ゴム弾性を示す成分(SEBS)をバランス良く配合することが重要であることが判る。
耐熱性の高い成分としてHDPE、比較的密度の高いLDPE等を用いたものは、ホット充填用にも充分好適に使用出来(実施例2,3)、柔軟成分の一部をEVA(エチレン・酢酸ビニル共重合体)やLLDPEとしたものも好適に使用できる(実施例3,4)。
又、少量であれば流動パラフィンの添加も有効である(実施例5)。
【0056】
耐熱性が高く、レトルト殺菌に於いても、シール性が充分維持されるプラグ材として、ポリプロピレン(PP)系樹脂をベースとするものが有効で、ポリプロピレンホモポリマー(実施例6)、ブロックポリマー(実施例7)ランダムポリマー(実施例8,9)等各種のものを用いることができ、柔軟な第2成分としては、エチレン含量の高いポリプロピレン・エチレン共重合体(実施例6、7、9)やメタロセン触媒による共重合体(実施例8)等も用いることができる。
【0057】
更に、ゴム弾性を付与するために、スチレン・イソプレンブロック共重合体(SIS)の水添物(SEPS)がPP樹脂との混和性の点から有効で(実施例6)他にSEPSやエチレンプロピレンラバーも有効である(実施例8、9)。
又、石油樹脂の添加で柔軟性と基材との密着性も改良できる。
【0058】
PP系プラグを用いることで、耐熱性に加えてヘプタン溶出性も改善されるが、樹脂の剛性が上昇した分、開封強度が上昇する傾向があるが、実用上支障無く使用でき、寧ろピルファープルーフ、いたずら防止の観点から安心感が得られる。
【0059】
エチレン系プラグ材の耐熱性を更に向上させた例として、エチレン・ノルボルネン共重合体をベースに用いたものを挙げることが出来る(実施例10,11)。
加熱変形率が大幅に改善される結果、クリープ性が改善される。
開封強度を低下させるため、この系でも柔軟性をある程度付与することが必要で、ゴム弾性付与にシリコンゴム粒子を配合するのも有効である(実施例11)。
SEBS,SEPS、EPR等のゴム弾性付与成分に替える、或いはそれらと併用する第3成分として架橋性樹脂を配合することも出来、これにより圧縮永久歪みが小さくなり、この点からシール性の向上効果が期待出来る。
【0060】
EDPM系(EPRとエチレン・プロピレン・ジエン共重合体にパーオキサイドにより永久架橋を導入した樹脂)(実施例12)、架橋樹脂I:カルボン酸変性樹脂(エチレン酢酸ビニル共重合体の無水マレイン酸1%変性物)と水酸基含有化合物(1,4ーシクロヘキサンジメチロール)10wt%含有LDPEの等量混合物(実施例13)、架橋樹脂II:シラン架橋樹脂を含む樹脂を製造工程中で何らかの水分を付与して架橋を形成させたもの(実施例14)等がある。
【0061】
架橋樹脂Iは、成形時の温度180℃以上では通常の流動性を示すが、レトルト殺菌温度では充分な架橋性を示す。
【0062】
【表6】
Figure 2004299751
【0063】
【表7】
Figure 2004299751
【0064】
【発明の効果】
上述したとおり、本発明の易開封性容器蓋に用いるプラグ部材は、内容物が、脂肪含有食品等の場合であっても樹脂成分、低分子量物質等の内容物への溶出、移行が無く、溶出耐性に優れ、且つ、二律背反的で両立し難い耐熱性とシール性を良好にマッチングさせて、内容物を熱間充填したり充填後レトルト殺菌する場合にも、充分な耐熱性と完全な密封シール性を確保出来、更に、開口のリシールが可能な反復弾性を備える。
又、上記プラグを装着した本発明の容器蓋は、一度開封された容器の開口リシール性に優れ、然も未開封、既開封の識別も容易に出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラグ部材を用いた容器蓋の主要構成部材を示す斜視図。
【図2】図1の容器蓋が完成後開封された状態を示す斜視図。
【図3】本発明の他の態様の容器蓋の主要構成部材を示す斜視図。
【図4】図3の容器蓋の完成後未開封状態の断面構造を示す斜視図。
【図5】本発明の他の態様の容器蓋の完成後未開封状態の断面構造を示す一部拡大断面図。
【符号の説明】
1、1’ 蓋部材
1a、1a’ 開口部
1c、1c’ カール部(蓋部材)
1h,1i、1g’ 開口部端縁
2、2’ 開封用タブ
2a、2a’ 可撓性タブ部材
2b、2b’ プラグ部材
2c カール部(可撓性タブ部材)
2c’ 切欠部
2d、2d’ プラグ接着面
2e、2e’ つまみ
2f、2f’ 開封開始端部
2i 可撓性タブ部材端縁
A、B 接着部
C 嵌合封止部

Claims (9)

  1. 容器蓋の開口を外面側から覆い密封接着するように施された易開封用タブに用いるプラグ部材であって、可撓性タブ部材に接着一体化されて前記開封用タブを構成すると共に前記容器蓋開口に嵌合されるものに於いて、
    前記プラグ部材が、オレフィン系樹脂と、熱可塑性エラストマー及びゴム状組成物から選ばれた少なくとも一種との樹脂組成物から成り、且つ、25℃に於けるヘプタン溶出量が150ppm以下、100℃での変形率(JIS K 6723)が30%未満、70℃に於ける圧縮永久歪み(JIS K 6262)が50〜95%の範囲にあることを特徴とする易開封用容器蓋のタブに用いるプラグ部材。
  2. 前記プラグ部材を構成する樹脂組成物のオレフィン系樹脂成分が、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂及びエチレン又はプロピレンに少量の他オレフィンを共重合させた共重合体樹脂から選ばれた少なくとも一種である請求項1記載のプラグ部材。
  3. 前記プラグ部材を構成する樹脂組成物の熱可塑性エラストマー成分、ゴム状組成物成分が、エチレン・αーオレフィン共重合ゴム、エチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴム、エチレン・酢酸ビニル共重合ゴム、酸変性エチレン・酢酸ビニル共重合ゴム、スチレン・イソプレンブロック共重合ゴム、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合ゴム、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合ゴム、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレンブロック共重合ゴム、水素添加スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合ゴム、水素添加スチレン・エチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合ゴム、水素添加スチレン・エチレン・プロピレン・スチレンブロック共重合ゴム、シリコンゴム、シラン架橋ポリエチレン、シラン架橋ポリプロピレン、シラン架橋エチレン・酢酸ビニル共重合ゴムから選ばれた一種、又はこれらゴムの2種以上のブレンド組成物である請求項1又は2に記載のプラグ部材。
  4. 前記エチレン・αーオレフィン共重合ゴムのαーオレフィン成分がプロピレン、1ーブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1ーデセン、1ーウンデセン、1−ドデセンから選ばれた少なくとも1種である請求項3記載のプラグ部材。
  5. 前記プラグ部材が、ポリエチレン樹脂又はポリプロピレン樹脂/エチレン・αーオレフィン共重合ゴム/スチレン・エチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合ゴム又はその水添物又はスチレン・エチレン・プロピレン・スチレンブロック共重合ゴム又はその水添物、の三種類の重合体を混合して成る樹脂組成物である請求項1乃至4の何れかに記載のプラグ部材。
  6. 前記プラグ部材を構成する樹脂組成物の常温下での硬度が、加硫ゴムの永久歪み試験方法(JIS K 6262)に準じた、タイプAデュロメータ圧子よる測定値で、80乃至95、タイプDデュロメータ圧子よる測定値で50乃至75の範囲に夫々ある請求項1乃至5の何れかに記載のプラグ部材。
  7. 予め形成された開口を備えた蓋体と該蓋体の外面側に該開口を覆い且つ開口周辺部で密封接着するように施された開封用タブとからなる易開封性容器蓋であって、前記開封用タブが、可撓性タブ部材と該タブ部材に接着一体化すると共に前記蓋部材の開口部に嵌合可能に形成されたプラグ部材とから成る易開封性容器蓋に於いて、
    前記プラグ部材として、その構成材料がオレフィン系樹脂と、熱可塑性エラストマー及びゴム状組成物から選ばれた少なくとも一種との樹脂組成物から成り、且つ、25℃に於けるヘプタン溶出量が150ppm以下、100℃での変形率(JIS K 6723)が30%未満、70℃に於ける圧縮永久歪み(JISK 6262)が50〜95%の範囲にあるものを用いることを特徴とする易開封用容器蓋。
  8. 前記可撓性タブ部材が、金属箔の両面に樹脂皮膜が形成された積層体からなる請求項6記載の容器蓋。
  9. 前記可撓性タブ部材を構成する積層体が2軸延伸ポリエチレンテレフタレート層/アルミニウム層/シーラントフィルム層から成り、各層間をウレタン系接着剤を用いたドライラミネートにより作製した請求項7又は8記載の容器蓋。
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CN106580695A (zh) * 2017-01-24 2017-04-26 苏州创扬医药科技股份有限公司 一种兽药用输液组合盖

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