JP2004298815A - 塗工方法及び塗工装置 - Google Patents

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Toshikazu Kawai
寿和 河合
Takumi Ichikawa
太空美 市川
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Abstract

【課題】被塗工物に対して直接又は塗工液を介して塗工具を接触させることなく任意の塗工パターンで塗工できる塗工方法及び塗工装置。
【解決手段】被塗工物W1の走行路R1と対面する一方の外側に、走行路R1から離隔して走行路R1を横断する方向(矢符B方向)に沿って設けた複数個の吐出口2aから走行路R1へ向かって液滴を飛び出させる第1のドット塗工用ヘッド2と、走行路R1から離隔して走行路R1を横断する方向(矢符B方向)に沿って設けた複数個の吐出口3aから走行路R1へ向かって液滴(図示略)を飛び出させる第2のドット塗工用ヘッド3とを並設したこと。走行する被塗工物W1の表面の塗工域に、第1塗工用吐出口2aから次々と飛び出す液滴を塗着して第1塗工層F1を形成し、第1塗工層の表面の全体又は一部に、第2塗工用の吐出口3bから次々と飛び出す液滴を塗着して第2塗工層F2を形成すること。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラスチックフィルム,紙若しくは金属箔等のシート状の被塗工物又はプラスチック板若しくはガラス板等の板状の被塗工物に、導電剤,絶縁剤,有機発光剤又は樹脂剤等の塗工液を塗工する塗工方法及び塗工装置に関するものであって、被塗工物に対して直接又は塗工液を介して塗工具を接触させることなく塗工する等の改良に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の塗工方法及び塗工装置は、塗工具としてロール,押し出しダイまたはドクターを用い、シート状又は板状等の被塗工物に塗工液を塗工していた(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−31912号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の塗工方法及び塗工装置には、被塗工物の塗工面に、塗工具であるロールの外周面,ダイの先端のワイピングリップ面又はドクターの計量面を直接又は塗工液を介して接触させるため次の如き問題点がある。
【0005】
(1)塗工具の加工精度又は被塗工物の厚み精度等が悪いと、均一厚みの塗工層を得ることが困難となる場合がある。
【0006】
(2)先に塗工して硬化前の第1塗工層の上に第2塗工層を重ね合わすように塗工する場合、第1塗工層に塗工具が接触して第1塗工層の層厚みを変化させることがあり、塗工層厚みに変動のある欠陥を生じさせることがある。
【0007】
(3)被塗工物の塗工面に塗工液を塗工する塗工領域と塗工しない非塗工領域とを交互に形成する間欠塗工が難しく、塗工領域及び非塗工領域を形成するパターンの種類についても制限がある。
【0008】
そこで、本発明は、これら問題を解決のために、被塗工物に対して直接又は塗工液を介して塗工具を接触させることなく任意の塗工パターンで塗工できる塗工方法及び塗工装置の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
被塗工物に対して塗工具を接触させることなく塗工するために請求項1記載の本発明が採用した手段は、走行する被塗工物の表面の塗工域に、該被塗工物の表面から離隔して走行方向と交差する方向に沿って設けた複数個の第1塗工用吐出口の各々から次々と飛び出す液滴を塗着して第1塗工層を形成し、該第1塗工層の表面の全体又は一部に、走行方向と交差する方向に沿って該被塗工物の表面から離隔して設けた第2塗工用の複数個の吐出口の各々から次々と飛び出す液滴を塗着して第2塗工層を形成することを特徴とする塗工方法である。
本発明にあっては、走行する被塗工物の表面から離隔して設けた第1塗工用及び第2塗工用の各吐出口から次々と飛び出す液滴を塗着させるので、被塗工物と各吐出口の接触がなく、所望層厚みの第1塗工層及び第2塗工層を重ね合わせて得ることができる。
【0010】
被塗工物に対して塗工具を接触させることなく第1塗工層と第2塗工層を交互に形成するために請求項2記載の本発明が採用した手段は、走行する被塗工物の表面の部分的な第1塗工域に、該被塗工物の表面から離隔して走行方向と交差する方向に沿って設けた複数個の第1塗工用吐出口の中で選択した吐出口から設定した時間帯に次々と飛び出す液滴を塗着して第1塗工層を形成し、該被塗工物の表面の該第1塗工域を除く第2塗工域に、該被塗工物の表面から離隔して走行方向と交差する方向に沿って設けた複数個の第2塗工用吐出口の中で選択した吐出口から設定した時間帯に次々と飛び出す液滴を塗着して第2塗工層を形成することを特徴とする塗工方法である。
本発明にあっては、走行する被塗工物の表面から離隔して設けた第1塗工用及び第2塗工用の各吐出口から次々と飛び出す液滴を塗着させるので、被塗工物と各吐出口の接触がなく、所望層厚みの第1塗工層と第2塗工層とを重ね合わせることなく交互に得ることができる。
【0011】
被塗工物に対して塗工具を接触させることなく第1塗工層と第2塗工層を部分的に重ね合わせて交互に形成するために請求項3記載の本発明が採用した手段は、走行する被塗工物の表面の部分的な第1塗工域に、該被塗工物の表面から離隔して走行方向と交差する方向に沿って設けた複数個の第1塗工用吐出口の中で選択した吐出口から設定した時間帯に次々と飛び出す液滴を塗着して第1塗工層を形成し、該被塗工物の表面の該第1塗工域を除く第2塗工域と該第2塗工域に隣接する該第1塗工域の隣接縁部とに、該被塗工物の表面から離隔して走行方向と交差する方向に沿って設けた複数個の第2塗工用吐出口の中で選択した吐出口から設定した時間帯に次々と飛び出す液滴を塗着して第2塗工層を形成することを特徴とする塗工方法である。
本発明にあっては、走行する被塗工物の表面から離隔して設けた第1塗工用及び第2塗工用の各吐出口から次々と飛び出す液滴を塗着させるので、被塗工物と各吐出口の接触がなく、所望層厚みの第1塗工層と第2塗工層とを部分的に重ね合わせて交互に得ることができる。
【0012】
被塗工物の両面に塗工具を接触させることなく両面塗工するために請求項4記載の本発明が採用した手段は、前記被塗工物の両側の表面の各々に、前記第1塗工層及び前記第2塗工層を形成する請求項1,2又は3記載の塗工方法である。
本発明にあっては、被塗工物の両面と各吐出口の接触がなく、被塗工物の各片面について所望層厚みの第1塗工層と第2塗工層とを部分的に重ね合わせて交互に得ることができる。
【0013】
枚葉の被塗工物に対して塗工具を接触させることなく塗工するために請求項5記載の本発明が採用した手段は、前記被塗工物は適宜大きさの枚葉物であり、次々と走行する各葉毎に前記第1塗工層及び前記第2塗工層を形成する請求項1,2,3又は4記載の塗工方法である。なお、走行する前方の被塗工物と後方の被塗工物との間に隙間があるときには、前後の被塗工物の走行と共に該隙間の部分が、第1,2塗工用吐出口と対向する領域を通過するときに、吐出口から該隙間に向かって液滴を飛び出させないようにするとよい。
本発明にあっては、枚葉の被塗工物の片面または両面に対して所望層厚みの第1塗工層と第2塗工層とを部分的に重ね合わせて交互に得ることができる。
【0014】
被塗工物の両面に塗工具を接触させることなく両面塗工するために請求項6記載の本発明が採用した手段は、走行する被塗工物の両側の表面の各塗工域に、該両側の表面の外側で該被塗工物の表面から離隔して走行方向と交差する方向に沿って設けた複数個の吐出口の各々から次々と飛び出す液滴を塗着して塗工層を形成することを特徴とする塗工方法である。なお、被塗工物の各片面に向かって飛び出す液滴の種類は、同一または異なるものとすることができる。
本発明にあっては、被塗工物の両側の各々に、走行する被塗工物の表面から離隔して設けた各吐出口から次々と飛び出す液滴を塗着させるので、被塗工物と各吐出口の接触がなく、所望層厚みの塗工層を得ることができる。
【0015】
被塗工物の両面に未塗工域のある間欠塗工をするために請求項7記載の本発明が採用した手段は、前記液滴の飛び出しを、前記複数個の吐出口の中で選択した吐出口から設定した時間帯に行い、前記塗工層と未塗工域とを交互に形成する請求項6記載の塗工方法である。
本発明にあっては、被塗工物の両側の各々に、塗工層と未塗工域とを交互に形成できる。
【0016】
枚葉の被塗工物の両面に対して塗工具を接触させることなく塗工するために請求項8記載の本発明が採用した手段は、前記被塗工物は適宜大きさの枚葉物であり、次々と走行する各葉毎に前記塗工層及び前記未塗工域を形成する請求項6又は7記載の塗工方法である。なお、走行する前方の被塗工物と後方の被塗工物との間に隙間があるときには、前後の被塗工物の走行と共に該隙間の部分が吐出口と対向する領域を通過するときに、吐出口から該隙間に向かって液滴を飛び出させないようにするとよい。
本発明にあっては、枚葉の被塗工物の両面に対して、所望層厚みの塗工層を得ることができる。
【0017】
被塗工物の片面に塗工具を接触させることなく塗工するために請求項9記載の本発明が採用した手段は、被塗工物の走行路と対面する一方の外側に、該走行路から離隔して走行路を横断する方向に沿って設けた複数個の吐出口から液滴を走行路へ向かって飛び出させる第1のドット塗工用ヘッドと、該走行路から離隔して走行路を横断する方向に沿って設けた複数個の吐出口から走行路へ向かって液滴を飛び出させる第2のドット塗工用ヘッドとを並設したことを特徴とする塗工装置である。
本発明にあっては、走行路を走行する被塗工物の表面に、該表面から離隔した第1のドット塗工用ヘッド及び第2のドット塗工用ヘッドの各吐出口から次々と飛び出す液滴を塗着させるので、被塗工物と各吐出口の接触がなく、所望層厚みの第1塗工層及び第2塗工層を得ることができる。
【0018】
被塗工物の片面に塗工具を接触させることなく第1塗工層及び第2塗工層を交互に塗工するために請求項10記載の本発明が採用した手段は、前記第1のドット塗工用ヘッド及び第2のドット塗工用ヘッドの各々は、複数個の吐出口の中で選択した吐出口から設定した時間帯に液滴を飛び出させる制御器を備えた請求項9記載の塗工装置である。
本発明にあっては、第1のドット塗工用ヘッド及び第2のドット塗工用ヘッドの液滴を飛び出させる吐出口を適宜選択することで、所望層厚みの第1塗工層及び第2塗工層を部分的に重ね合わせ又は重ね合わすことなく交互に得ることができる。
【0019】
被塗工物の両面に塗工具を接触させることなく塗工するために請求項11記載の本発明が採用した手段は、被塗工物の走行路と対面する両外側の各々に、該走行路から離隔して走行路を横断する方向に沿って設けた複数個の吐出口から走行路へ向かって液滴を飛び出させるドット塗工用ヘッドを設けたことを特徴とする塗工装置である。
本発明にあっては、走行路を走行する被塗工物の両面に、被塗工物の各片面から離隔したドット塗工用ヘッドの各吐出口から次々と飛び出す液滴を塗着させるので、被塗工物と各吐出口の接触がなく、所望層厚みの塗工層を得ることができる。
【0020】
被塗工物の両面に未塗工域のある間欠塗工をするために請求項12記載の本発明が採用した手段は、前記ドット塗工用ヘッドの各々は、複数個の吐出口の中で選択した吐出口から設定した時間帯に液滴を飛び出させる制御器を備えた請求項11記載の塗工装置である。
本発明にあっては、被塗工物の両面の各面に、吐出口から液滴を飛び出させると塗工層を形成し、液滴を飛び出させないと未塗工域を形成するので、被塗工物の両側の各々に、塗工層と未塗工域とを交互に形成できる。
【0021】
被塗工物の両面に塗工具を接触させることなく第1塗工層及び第2塗工層を塗工するために請求項13記載の本発明が採用した手段は、被塗工物の走行路と対面する両外側の各々に、該走行路から離隔して走行路を横断する方向に沿って設けた複数個の吐出口から走行路へ向かって液滴を飛び出させる第1のドット塗工用ヘッドと、該走行路から離隔して走行路を横断する方向に沿って設けた複数個の吐出口から液滴を飛び出させる第2のドット塗工用ヘッドとを並設したことを特徴とする塗工装置である。
本発明にあっては、走行路を走行する被塗工物の両面に、両面の各面から離隔した第1のドット塗工用ヘッド及び第2のドット塗工用ヘッドの各吐出口から次々と飛び出す液滴を塗着させるので、被塗工物と各吐出口の接触がなく、所望層厚みの第1塗工層及び第2塗工層を得ることができる。
【0022】
被塗工物の両面に塗工具を接触させることなく第1塗工層及び第2塗工層を交互に塗工するために請求項14記載の本発明が採用した手段は、前記第1のドット塗工用ヘッド及び第2のドット塗工用ヘッドの各々は、複数個の吐出口の中で選択した吐出口から設定した時間帯に液滴を飛び出させる制御器を備えた請求項13記載の塗工装置である。
本発明にあっては、被塗工物の両面の各面に、第1のドット塗工用ヘッド及び第2のドット塗工用ヘッドの液滴を飛び出させる吐出口を適宜選択することで、所望層厚みの第1塗工層及び第2塗工層を部分的に重ね合わせ又は重ね合わすことなく交互に得ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る塗工方法(以下、「本発明塗工方法」という)と、本発明に係る塗工装置(以下、「本発明塗工装置」という)を図面に示す実施の形態に基づいて説明する。
【0024】
(本発明塗工装置の第1の実施の形態)
図1は本発明塗工装置の第1の実施の形態を示すものであり、同図(A)は概略的に示す平面図、同図(B)は概略的に示す側面図、同図(C)はドット塗工用ヘッドの吐出口が設けられた外側面を示す図である。本実施の形態に係る本発明塗工装置1は、走行するシート状の被塗工物W1の片面に第1のドット塗工用ヘッド2及び第2のドット塗工用ヘッド3で塗工液を塗工するものである。本発明装置1は、被塗工物W1の片面に各ドット塗工用ヘッド2,3で同一又は異なる種類の塗工液を任意の塗工パターンで塗工することができる。
【0025】
本発明塗工装置1は、被塗工物W1の走行路R1と対面する一方の外側に、走行路R1から離隔して走行路R1を横断する方向(矢符B方向)に沿って設けた複数個の吐出口2aから走行路R1へ向かって液滴(図示略)を飛び出させる第1のドット塗工用ヘッド2と、走行路R1から離隔して走行路R1を横断する方向(矢符B方向)に沿って設けた複数個の吐出口3aから走行路R1へ向かって液滴(図示略)を飛び出させる第2のドット塗工用ヘッド3とを並設したものである。走行路R1は、ロール4,5,5で形成され、ロール4,5,5の外周面に接触するシート状の被塗工物W1を案内しつつ、回転駆動するロール4で被塗工物W1を所定速度で走行させるようにしてある。本発明塗工装置1は、ロール4の外側に各ドット塗工用ヘッド2,3を設け、ロール4の外周面に接触しつつ安定走行するシート状の被塗工物W1に安定して塗工できるようにしてある。
【0026】
前記各ドット塗工用ヘッド2,3は、矢符B方向に沿って複数個の吐出口(ノズル孔)2a(3a)を一列(図示略)又は複数列(図(C)は二列)を設け、各吐出口2a(3a)から塗工液の液滴を次々に飛び出させ、走行路R1を走行する被塗工物W1の片面へ液滴を塗着させるようにしてある。複数個の吐出口2a(3a)が一列状に延設する矢符B方向は、図(A)に示す如く走行路R1を走行するシート状の被塗工物W1の走行方向である矢符A方向と直交させる場合と、矢符A方向と斜め交差させる場合(図示略)とがある。
【0027】
前記各ドット塗工用ヘッド2(3)は、各吐出口2a(3a)から液滴を飛び出させる構造として公知のインクジェットヘッドと同様の構造が採用され、例えば、ヘッド内の塗工液用液路に面する圧電素子にパルス状の電圧を印加し、圧電素子の変形で液路内の塗工液を加圧して液路先端の吐出口2a(3a)から液滴を次々に飛び出させる圧電素子型(例えば、特公昭53−12138号公報等)、または、発熱抵抗体にパルス状の電圧を印加して発熱抵抗体の発する熱を液路の塗工液に瞬間的に与えて、沸騰気泡の体積膨張を利用して液路先端の吐出口2a(3a)から液滴を次々に飛び出させる沸騰気泡ジェット型(例えば、特開昭54−51837号公報等)が採用される。前記各ドット塗工用ヘッド2(3)は、パルス状の電圧を印加する圧電素子または発熱抵抗体を、吐出口2a(3a)の各宛毎に備えるか、また吐出口2a(3a)の複数個を一組として各組毎に備える。前記各ドット塗工用ヘッド2(3)は、塗工液供給装置(図示略)が接合され、塗工液供給装置から各ヘッド内の塗工液用液路へ塗工液が供給されるようになっている
【0028】
前記圧電素子型のドット塗工用ヘッド2(3)は、塗工液の粘度に使用限界があるものの適用液体の種類が多く、また粘度の高い液体を吐出する場合の問題を解決する手段も開発されており、粘度100mPa・s(100cp)までの液体を吐出することが可能である。逆に、沸騰気泡ジェット型はその特性上、使用する液体が限定され、使用範囲が狭い。
【0029】
前記各ドット塗工用ヘッド2(3)は、液滴を飛び出させる時間帯を設定する方式として、パルス状の電圧を印加して吐出口2a(3a)から液滴を飛び出させる飛翔時間帯と電圧を印加しないで吐出口2a(3a)から液滴を飛び出させない休止時間帯とを交互に設定するドロップオンデマンド型、または、休止時間帯を設けることなくパルス状の電圧を連続して印加するコンティニュアス型(例えば、特開昭55−37352号公報等)が採用される。パルス状の電圧は、制御器6から各ドット塗工用ヘッド2(3)の圧電素子または発熱抵抗体のドライバーに発せられる。前記各ドット塗工用ヘッド2(3)は、パルス状の電圧を印加する圧電素子または発熱抵抗体を選択することで、液滴を飛び出させる吐出口2a(3a)を選択して、任意の塗工パターンを得ることができる。パルス状の電圧を印加する圧電素子または発熱抵抗体の選択は、制御器6に内蔵したコンピュータ−に組み込まれたプログラムに従って行うことができる。
【0030】
更に、前記各ドット塗工用ヘッド2(3)は、吐出口2a(3a)から飛び出した液滴に空気流による飛翔力を与え、液滴の噴射速度を向上させることもある(例えば、特公昭57−20906号公報等)。
【0031】
本発明塗工装置1は、シート状の被塗工物W1に塗着した塗工層を乾燥又は硬化させるための処理装置7が必要に応じて設けられ、走行路R1が処理装置7を貫通するようにしてある。処理装置7としては、通過するシート状の被塗工物W1をノズルから吹き出すガスで浮揚状態に支持するタイプのもの、または、複数本のガイドロールでシート状の被塗工物W1を案内するタイプのもの等が採用される。
【0032】
本発明塗工装置1は、走行路R1を走行するシート状の被塗工物W1の表面に、該表面から離隔した第1のドット塗工用ヘッド2及び第2のドット塗工用ヘッド3の各吐出口2a(3a)から次々と飛び出す液滴を塗着させることで、被塗工物W1と各吐出口2a(3a)の接触を無くした状態で、図2,図3又は図4に示す塗工パターンで所望層厚みの第1塗工層F1及び第2塗工層F2を得る下記の本発明塗工方法を実施することができる。
【0033】
(本発明塗工方法の第1の実施の形態)
図2は本発明塗工方法の第1の実施の形態で得た塗工パターンを示すものである。本実施の形態に係る本発明塗工方法は、図1に示す走行路R1を走行する被塗工物W1の表面の塗工域Dに、第1塗工用(第1のドット塗工用ヘッド2)の複数個の吐出口2aの各々から次々と飛び出す液滴を塗着して図2に示す第1塗工層F1を形成し、第1塗工層F1の表面の全体(同図(A)(C)の場合)又は一部(同図(B)の場合)に、第2塗工用(第2のドット塗工用ヘッド3)の複数個の吐出口3aの各々から次々と飛び出す液滴を塗着して第2塗工層F2を形成することである。第1塗工層F1は、図2(A)(B)に示す如く、被塗工物W1の両耳端部W1a,W1aを除く塗工域Dの全域で走行方向(矢符A方向)へ連続的に形成するか、図2(C)に示す如く、未塗工域W1bを残して塗工域Dを複数に分割した各分割域W1cの全域で走行方向(矢符A方向)へ連続的に形成される。第2塗工層F2は、第1塗工層F1の上に重なり合うように形成される。なお、図2(A)(C)は、第2塗工層F2の一部を切り取って図示してある。
【0034】
図2(B)に示す如く、第2塗工層F2を点在させる場合には、図1に示す第2塗工用(第2のドット塗工用ヘッド3)の複数個の吐出口3aの中で選択した吐出口3aから設定した時間帯に次々と飛び出す液滴を塗着して第2塗工層F2を形成する。前記各ドット塗工用ヘッド3は、オンデマンド型を採用するとき、パルス状の電圧を印加する飛翔時間帯に吐出口3aから液滴を次々と飛び出させて第2塗工層F2を形成し、電圧を印加しない休止時間帯に未塗工域を形成する。また、連続噴射型を採用するときには、吐出口3aから飛び出す液滴を被塗工物W1へ直進させて第2塗工層F2を形成すると共に、吐出口3aから飛び出す液滴を被塗工物W1へ到達させないように進行方向を偏向してガータ(図示略)等で回収して未塗工域を形成する。
【0035】
本実施の形態に係る本発明塗工方法にあっては、走行する被塗工物W1の表面から離隔して設けた第1塗工用及び第2塗工用の各吐出口2a(3a)から次々と飛び出す液滴を塗着させるので、被塗工物W1と各吐出口2a(3a)の接触がなく、所望層厚みの第1塗工層F1及び第2塗工層F2を図2に示す塗工パターンの如く重ね合わせて得ることができる。
【0036】
(本発明塗工方法の第2の実施の形態)
図3は本発明塗工方法の第2の実施の形態で得た塗工パターンを示すものである。本実施の形態に係る本発明塗工方法は、走行する被塗工物W1の表面の部分的な第1塗工域W1dに、図1に示す第1塗工用(第1のドット塗工用ヘッド2)の複数個の吐出口2aの中で選択した吐出口2aから設定した時間帯に次々と飛び出す液滴を塗着して第1塗工層F1を形成し、被塗工物W1の表面の該第1塗工域W1dを除く第2塗工域W1eに、第2塗工用(第2のドット塗工用ヘッド3)の複数個の吐出口3aの中で選択した吐出口3aから設定した時間帯に次々と飛び出す液滴を塗着して第2塗工層F2を形成することである。本発明塗工方法は、第1塗工域W1d及び第2塗工域W1e以外に、未塗工域W1fを形成してある。
【0037】
前記各ドット塗工用ヘッド2(3)の作動は、オンデマンド型を採用するとき、パルス状の電圧を印加する飛翔時間帯に吐出口2a(3a)から液滴を次々と飛び出させて塗工層F1(F2)を形成し、電圧を印加しない休止時間帯に未塗工域W1fを形成する。また、連続噴射型を採用するときには、吐出口2a(3a)から飛び出す液滴を被塗工物W1へ直進させて塗工層F1(F2)を形成し、吐出口2a(3a)から飛び出す液滴を被塗工物W1へ到達させないように進行方向を偏向してガータ(図示略)等で回収して未塗工域W1fを形成する。
【0038】
本実施の形態に係る本発明塗工方法にあっては、走行する被塗工物W1の表面から離隔して設けた第1塗工用及び第2塗工用の各吐出口2a(3a)から次々と飛び出す液滴を塗着させるので、被塗工物W1と各吐出口2a(3a)の接触がなく、所望層厚みの第1塗工層F1と第2塗工層F2とを図3に示す塗工パターンの如く重ね合わせることなく交互に得ることができる。
【0039】
(本発明塗工方法の第3の実施の形態)
図4は本発明塗工方法の第3の実施の形態で得た塗工パターンを示すものである。本実施の形態に係る本発明塗工方法は、走行する被塗工物W1の表面の部分的な第1塗工域W1dに、図1に示す第1塗工用(第1のドット塗工用ヘッド2)の複数個の吐出口2aの中で選択した吐出口2aから設定した時間帯に次々と飛び出す液滴を塗着して第1塗工層F1を形成し、被塗工物W1の表面の第1塗工域W1dを除く第2塗工域W1eと該第2塗工域W1eに隣接する該第1塗工域W1dの隣接縁部W1d’とに、第2塗工用(第2のドット塗工用ヘッド3)の複数個の吐出口3aの中で選択した吐出口3aから設定した時間帯に次々と飛び出す液滴を塗着して第2塗工層F2を形成することである。同図(B)は未塗工域W1fを被塗工物W1の走行方向(矢符A方向)に沿って形成してある。なお、本発明塗工方法で得た塗工済シートの一例としは、被塗工物W1を合成樹脂フィルムからなる可撓性とし、第1塗工層F1を導電性とし、第2塗工層F2を絶縁性とすることで、電池等に用いる電極の素材とすることができる。
【0040】
前記各ドット塗工用ヘッド2(3)の作動は、デマンド型を採用するとき、または連続噴射型を採用するときも、前記本発明塗工方法の第2の実施の形態と実質的に同一であるので、ここでの説明を省略する。
【0041】
本実施の形態に係る本発明塗工方法にあっては、走行する被塗工物W1の表面から離隔して設けた第1塗工用及び第2塗工用の各吐出口2a(3a)から次々と飛び出す液滴を塗着させるので、被塗工物W1と各吐出口2a(3a)の接触がなく、所望層厚みの第1塗工層F1と第2塗工層F2とを部分的に重ね合わせて交互に得ることができる。
【0042】
(本発明塗工装置の第2の実施の形態)
図5は本発明塗工装置の第2の実施の形態を示すものであり、同図(A)は概略的に示す平面図、同図(B)は概略的に示す側面図である。本実施の形態に係る本発明塗工装置21が前記第1の実施の形態に係る本発明塗工装置1(図1参照)と相違する点は、ロール5,5の間に形成した走行路R2と対面する上方側に、走行路R2から離隔して第1のドット塗工用ヘッド2及び第2のドット塗工用ヘッド3を並設したことである。この相違点以外の構成は、本発明塗工装置1と実質的に同一であり、同一符号は同一構成部材等である。
【0043】
本実施の形態に係る本発明塗工装置21は、連続したシート状の被塗工物W1について前記本発明塗工方法の第1,2,3の実施の形態を実施することができ、図2,図3及び図4に示す塗工パターンを得ることができる。
【0044】
(本発明塗工装置の第3の実施の形態)
図6は本発明塗工装置の第3の実施の形態を示すものであり、同図(A)は概略的に示す平面図、同図(B)は概略的に示す側面図である。本実施の形態に係る本発明塗工装置31は、走行するプラスチック板若しくはガラス板等の板状からなる枚葉の被塗工物W2の片面に第1のドット塗工用ヘッド2及び第2のドット塗工用ヘッド3で塗工液を塗工するものである。本発明装置31は、被塗工物W2の片面に各ドット塗工用ヘッド2,3で同一又は異なる種類の塗工液を任意の塗工パターンで塗工することができる。
【0045】
本発明塗工装置31は、被塗工物W2の走行路R3と対面する一方の外側(図示の場合には上方)に、走行路R3から離隔して走行路R3を横断する方向(矢符B方向)に沿って設けた複数個の吐出口2aから走行路R3へ向かって液滴(図示略)を飛び出させる第1のドット塗工用ヘッド2と、走行路R3から離隔して走行路R3を横断する方向(矢符B方向)に沿って設けた複数個の吐出口3aから走行路R3へ向かって液滴(図示略)を飛び出させる第2のドット塗工用ヘッド3とを並設したものである。
【0046】
該走行路R3は、後方の搬入用搬送装置32と、中間の塗工用搬送装置33と、前方の搬出用搬送装置34とから形成されている。搬送装置32,33,34の各々は、前後の案内ローラ35,35に無端ベルト36を張架して構成され、回転駆動する無端ベルト36で被塗工物W2を所定速度で走行させるようにしてある。なお、搬送装置32,33,34の各々は、図示は省略したが、通気性の無端ベルトと、無端ベルトの裏面側に配置した吸引箱とを備え、無端ベルトの搬送面に被塗工物W2を吸着した状態で搬送できるようにし、被塗工物W2を垂直方向又は傾斜方向へ走行できるようにすることも可能である。
【0047】
前記第1のドット塗工用ヘッド2及び第2のドット塗工用ヘッド3は、前記本発明塗工装置の第1の実施の形態(図1参照)で用いたものと実質的に同一であるので、ここでの説明を省略する。第1のドット塗工用ヘッド2及び第2のドット塗工用ヘッド3の各々は、第1の実施の形態と同様に、複数個の吐出口2a(3a)の中で選択した吐出口2a(3a)から設定した時間帯に液滴を飛び出させる制御器6を備えている。本発明塗工装置31は、中間の塗工用搬送装置33に搬入・搬出される被塗工物W2を検知する検知装置37が設けられ、検知装置37の検知信号に基づいて各ドット塗工用ヘッド2,3の塗工開始・停止を制御して、所望の塗工パターンが得られるようにしてある。本発明塗工装置31は、塗工用搬送装置33の外側に各ドット塗工用ヘッド2,3を設けることにより、塗工用搬送装置33で安定走行する枚葉の被塗工物W2に各ドット塗工用ヘッド2,3を接触させることなく安定した塗工ができる。
【0048】
本実施の形態に係る本発明塗工装置31は、枚葉の被塗工物W2の片面について前記本発明塗工方法の第1,2,3の実施の形態を実施することができ、図2,図3及び図4に示す塗工パターンを得ることができる。なお、走行する前方の被塗工物W2と後方の被塗工物W2との間に隙間があるときには、前後の被塗工物W2,W2の走行と共に該隙間の部分が、各ドット塗工用ヘッド2,3と対向する領域を通過するときに、各ドット塗工用ヘッド2,3の吐出口2a(3a)から該隙間に向かって液滴を飛び出させないようにするとよい。
【0049】
(本発明塗工装置の第4の実施の形態)
図7は本発明塗工装置の第4の実施の形態を示すものであり、同図(A)は概略的に示す正面図、同図(B)は概略的に示す側面図である。本実施の形態に係る本発明塗工装置41は、走行するシート状の被塗工物W1の両側の各表面について第1のドット塗工用ヘッド2及び第2のドット塗工用ヘッド3で塗工液を塗工するものである。本発明装置41は、被塗工物W1の各片面について各ドット塗工用ヘッド2,3で同一又は異なる種類の塗工液を任意の塗工パターンで塗工することができる。
【0050】
本実施の形態に係る本発明塗工装置41は、被塗工物W1の走行路R4と対面する両外側の各々に、走行路R4から離隔して走行路R4を横断する方向(矢符B方向)に沿って設けた複数個の吐出口2aから走行路R4へ向かって液滴(図示略)を飛び出させる第1のドット塗工用ヘッド2と、走行路R4から離隔して走行路R4を横断する方向(矢符B方向)に沿って設けた複数個の吐出口3aから走行路R4へ向かって液滴(図示略)を飛び出させる第2のドット塗工用ヘッド3とを並設したものである。走行路R4は、ロール42から垂直または傾斜した状態で起立するように延設され、ロール42に接触するシート状の被塗工物W1を案内しつつ、回転駆動するロール42で被塗工物W1を所定速度で走行させるようにしてある。
【0051】
前記第1のドット塗工用ヘッド2及び第2のドット塗工用ヘッド3は、前記本発明塗工装置の第1の実施の形態(図1参照)で用いたものと実質的に同一であるので、ここでの説明を省略する。第1のドット塗工用ヘッド2及び第2のドット塗工用ヘッド3の各々は、第1の実施の形態と同様に、複数個の吐出口2a(3a)の中で選択した吐出口2a(3a)から設定した時間帯に液滴を飛び出させる制御器6を備えている。本発明塗工装置41は、走行路R4を走行する被塗工物W1の両側の各表面に、各表面から離隔した第1のドット塗工用ヘッド2及び第2のドット塗工用ヘッド3の各吐出口2a(3a)から次々と飛び出す液滴を塗着させるので、被塗工物W1と各吐出口2a(3a)の接触がなく、所望層厚みの第1塗工層及び第2塗工層を得ることができる。
【0052】
本実施の形態に係る本発明塗工装置41は、連続するシート状の被塗工物W1の両側の各表面について前記本発明塗工方法の第1,2,3の実施の形態を実施することができ、図2,図3及び図4に示す塗工パターンを得ることができる。被塗工物W1の両側の塗工パターンは、対称または非対称とすることができる。塗工済みシート状の被塗工物W1は、処理装置7を通過する間に、塗工層が乾燥または硬化する。
【0053】
(本発明塗工装置の第5の実施の形態)
図8は本発明塗工装置の第5の実施の形態を示すものであり、同図(A)は概略的に示す正面図、同図(B)は概略的に示す側面図である。本実施の形態に係る本発明塗工装置51は、走行するプラスチック板若しくはガラス板等の板状からなる枚葉の被塗工物W2の両側の各表面に第1のドット塗工用ヘッド2及び第2のドット塗工用ヘッド3で塗工液を塗工するものである。本発明装置51は、被塗工物W1の各片面について各ドット塗工用ヘッド2,3で同一又は異なる種類の塗工液を任意の塗工パターンで塗工することができる。
【0054】
本実施の形態に係る本発明塗工装置51は、被塗工物W1の走行路R5と対面する前後の両外側の各々に、走行路R5から離隔して走行路R5を横断する方向(矢符B方向)に沿って設けた複数個の吐出口2aから走行路R5へ向かって液滴(図示略)を飛び出させる第1のドット塗工用ヘッド2と、走行路R5から離隔して走行路R5を横断する方向(矢符B方向)に沿って設けた複数個の吐出口3aから走行路R5へ向かって液滴(図示略)を飛び出させる第2のドット塗工用ヘッド3とを並設したものである。
【0055】
該走行路R5は、下方の搬入用搬送装置52と中間の塗工用搬送装置53と上方の搬出用搬送装置54とから形成されている。搬送装置52,53,54の各々は、左右に把持用コンベア55,55を備え、被塗工物W2の両耳端側の各々を各把持用コンベア55で把持しつつ下方から上方へ被塗工物W2を搬送するようにしてある。左右の把持用コンベア55,55の各々は、上下の各案内ローラ56,56に張架した無端ベルト57の二組を対峙させ、二組の無端ベルト57,57で被塗工物W2の耳端側を挟持するようにしてある。なお、搬送装置52,53,54は、被塗工物W2を下方から上方へ垂直に走行させるタイプ以外に、上方から下方へ垂直に走行させるタイプ、傾斜方向へ走行させるタイプ、または水平方向へ搬送させるタイプに偏向することも可能である。
【0056】
前記第1のドット塗工用ヘッド2及び第2のドット塗工用ヘッド3は、前記本発明塗工装置の第1の実施の形態(図1参照)で用いたものと実質的に同一であるので、ここでの説明を省略する。第1のドット塗工用ヘッド2及び第2のドット塗工用ヘッド3の各々は、第1の実施の形態と同様に、複数個の吐出口2a(3a)の中で選択した吐出口2a(3a)から設定した時間帯に液滴を飛び出させる制御器6を備えている。本発明塗工装置51は、中間の塗工用搬送装置53に搬入・搬出される被塗工物W2を検知する検知装置37が設けられ、検知装置37の検知信号に基づいて各ドット塗工用ヘッド2,3の塗工開始・停止を制御して、所望の塗工パターンが得られるようにしてある。本発明塗工装置51は、塗工用搬送装置53の外側に各ドット塗工用ヘッド2,3を設けることにより、塗工用搬送装置53で安定走行する枚葉の被塗工物W2に各ドット塗工用ヘッド2,3を接触させることなく安定した塗工ができる。
【0057】
本実施の形態に係る本発明塗工装置51は、枚葉の被塗工物W2の両面の各片面について前記本発明塗工方法の第1,2,3の実施の形態を実施することができ、図2,図3及び図4に示す塗工パターンを得ることができる。被塗工物W2の両面の塗工パターンは、対称または非対称とすることができる。
【0058】
(本発明塗工装置の第6の実施の形態)
図9は本発明塗工装置の第6の実施の形態を示すものであり、同図(A)は概略的に示す正面図、同図(B)は概略的に示す側面図である。本実施の形態に係る本発明塗工装置61は、走行するシート状の被塗工物W1の両側の各表面についてドット塗工用ヘッド2で塗工液を塗工するものである。本発明装置61は、被塗工物W1の各片面について各ドット塗工用ヘッド2で一種類の塗工液を任意の塗工パターンで塗工することができる。両面に塗工される塗工液の種類を異にすることも可能である。
【0059】
本実施の形態に係る本発明塗工装置61は、前記第4の実施の形態の本発明塗工装置41(図7参照)からドット塗工用ヘッド3,3を除去した点が相違し、その他の構成が本発明塗工装置41と実質的に同一である。本発明塗工装置61は、被塗工物W1の走行路R4と対面する両外側の各々に、走行路R4から離隔して走行路R4を横断する方向(矢符B方向)に沿って設けた複数個の吐出口2aから走行路R4へ向かって液滴(図示略)を飛び出させる第1のドット塗工用ヘッド2を配置してある。走行路R4は、ロール42から垂直または傾斜した状態で起立するように延設され、ロール42に接触するシート状の被塗工物W1を案内しつつ、回転駆動するロール42で被塗工物W1を所定速度で走行させるようにしてある。
【0060】
前記ドット塗工用ヘッド2は、前記本発明塗工装置の第1の実施の形態(図1参照)で用いたものと実質的に同一であるので、ここでの説明を省略する。ドット塗工用ヘッド2は、第1の実施の形態と同様に、複数個の吐出口2a(3a)の中で選択した吐出口2a(3a)から設定した時間帯に液滴を飛び出させる制御器6を備えている。本発明塗工装置61は、走行路R4を走行する被塗工物W1の両面に、両面の各面から離隔したドット塗工用ヘッド2の各吐出口2aから次々と飛び出す液滴を塗着させるので、被塗工物W1と各吐出口2aの接触がなく、所望層厚みの塗工層を任意の塗工パターンで得ることができる。
【0061】
(本発明塗工装置の第7の実施の形態)
図10は本発明塗工装置の第7の実施の形態を示すものであり、同図(A)は概略的に示す正面図、同図(B)は概略的に示す側面図である。本実施の形態に係る本発明塗工装置71は、走行するプラスチック板若しくはガラス板等の板状からなる枚葉の被塗工物W2の両側の各表面にドット塗工用ヘッド2で塗工液を塗工するものである。本発明装置71は、被塗工物W2の各片面について各ドット塗工用ヘッド2で一種類の塗工液を任意の塗工パターンで塗工することができる。両面に塗工される塗工液の種類を異にすることも可能である。
【0062】
本実施の形態に係る本発明塗工装置71は、前記第5の実施の形態の本発明塗工装置51(図8参照)からドット塗工用ヘッド3,3を除去した点が相違し、その他の構成が本発明塗工装置51と実質的に同一である。本発明塗工装置71は、被塗工物W2の走行路R4と対面する両外側の各々に、走行路R5から離隔して走行路R4を横断する方向(矢符B方向)に沿って設けた複数個の吐出口2aから走行路R4へ向かって液滴(図示略)を飛び出させるドット塗工用ヘッド2を配置してある。走行路R5は、下方の搬入用搬送装置52と中間の塗工用搬送装置53と上方の搬出用搬送装置54とから形成されている。
【0063】
前記ドット塗工用ヘッド2は、前記本発明塗工装置の第1の実施の形態(図1参照)で用いたものと実質的に同一であるので、ここでの説明を省略する。ドット塗工用ヘッド2は、第1の実施の形態と同様に、複数個の吐出口2a(3a)の中で選択した吐出口2a(3a)から設定した時間帯に液滴を飛び出させる制御器6を備えている。本発明塗工装置71は、走行路R5を走行する被塗工物W2の両面に、両面の各面から離隔したドット塗工用ヘッド2の各吐出口2aから次々と飛び出す液滴を塗着させるので、被塗工物W2と各吐出口2aの接触がなく、所望層厚みの塗工層を任意の塗工パターンで得ることができる。
【0064】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明塗工方法は、走行する被塗工物と各吐出口の接触がなく、所望層厚みの第1塗工層及び第2塗工層を重ね合わせて得ることができる。
【0065】
請求項2記載の本発明塗工方法は、走行する被塗工物と各吐出口の接触がなく、所望層厚みの第1塗工層と第2塗工層とを重ね合わせることなく交互に得ることができる。
【0066】
請求項3記載の本発明塗工方法は、走行する被塗工物と各吐出口の接触がなく、所望層厚みの第1塗工層と第2塗工層とを部分的に重ね合わせて交互に得ることができる。
【0067】
請求項4記載の本発明塗工方法は、走行する被塗工物の両面と各吐出口の接触がなく、被塗工物の両面の各片面について所望層厚みの第1塗工層と第2塗工層とを部分的に重ね合わせて交互に得ることができる。
【0068】
請求項5記載の本発明塗工方法は、枚葉の被塗工物の片面または両面に対して所望層厚みの第1塗工層と第2塗工層とを部分的に重ね合わせて交互に得ることができる。
【0069】
請求項6記載の本発明塗工方法は、枚葉の被塗工物と各吐出口の接触がなく、所望層厚みの塗工層を得ることができる。
【0070】
請求項7記載の本発明塗工方法は、被塗工物の両側の各片面に塗工層と未塗工域とを交互に形成できる。
【0071】
請求項8記載の本発明塗工方法は、枚葉の被塗工物の両面に対して、所望層厚みの塗工層を得ることができる。
【0072】
請求項9記載の本発明塗工装置は、走行路を走行する被塗工物の表面に、各吐出口の接触がなく所望層厚みの第1塗工層及び第2塗工層を得ることができる。
【0073】
請求項10記載の本発明塗工装置は、走行路を走行する被塗工物の表面に、所望層厚みの第1塗工層及び第2塗工層を部分的に重ね合わせ又は重ね合わすことなく交互に得ることができる。
【0074】
請求項11記載の本発明塗工装置は、走行路を走行する被塗工物の両面に、各吐出口の接触がなく、所望層厚みの塗工層を得ることができる。
【0075】
請求項12記載の本発明塗工装置は、被塗工物の両面の各面に、塗工層と未塗工域とを交互に形成できる。
【0076】
請求項13記載の本発明塗工装置は、走行路を走行する被塗工物の両面に、各吐出口の接触がなく、所望層厚みの第1塗工層及び第2塗工層を得ることができる。
【0077】
請求項14記載の本発明塗工装置は、走行路を走行する被塗工物の両面の各面に、所望層厚みの第1塗工層及び第2塗工層を部分的に重ね合わせ又は重ね合わすことなく交互に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明塗工装置の第1の実施の形態を示すものであり、同図(A)は概略的に示す平面図、同図(B)は概略的に示す側面図、同図(C)はドット塗工用ヘッドの吐出口が設けられた外側面を示す図である。
【図2】(A),(B)及び(C)の各々は、本発明塗工方法の第1の実施の形態で得た塗工パターンを示すものである。
【図3】(A)及び(B)の各々は、本発明塗工方法の第2の実施の形態で得た塗工パターンを示すものである。
【図4】(A)及び(B)の各々は、本発明塗工方法の第3の実施の形態で得た塗工パターンを示すものである。
【図5】本発明塗工装置の第2の実施の形態を示すものであり、同図(A)は概略的に示す平面図、同図(B)は概略的に示す側面図である。
【図6】本発明塗工装置の第3の実施の形態を示すものであり、同図(A)は概略的に示す平面図、同図(B)は概略的に示す側面図である。
【図7】本発明塗工装置の第4の実施の形態を示すものであり、同図(A)は概略的に示す正面図、同図(B)は概略的に示す側面図である。
【図8】本発明塗工装置の第5の実施の形態を示すものであり、同図(A)は概略的に示す正面図、同図(B)は概略的に示す側面図である。
【図9】本発明塗工装置の第6の実施の形態を示すものであり、同図(A)は概略的に示す正面図、同図(B)は概略的に示す側面図である。
【図10】本発明塗工装置の第7の実施の形態を示すものであり、同図(A)は概略的に示す正面図、同図(B)は概略的に示す側面図である。
【符号の説明】
W1,W2…被塗工物、R1,R2,R3,R4,R5…走行路、2…第1のドット塗工用ヘッド、3…第2のドット塗工用ヘッド、2a,3a…吐出口、6…制御器、37…検知装置、F1…第1塗工層、F2…第2塗工層

Claims (14)

  1. 走行する被塗工物の表面の塗工域に、該被塗工物の表面から離隔して走行方向と交差する方向に沿って設けた複数個の第1塗工用吐出口の各々から次々と飛び出す液滴を塗着して第1塗工層を形成し、該第1塗工層の表面の全体又は一部に、該被塗工物の表面から離隔して走行方向と交差する方向に沿って設けた複数個の第2塗工用吐出口の各々から次々と飛び出す液滴を塗着して第2塗工層を形成することを特徴とする塗工方法。
  2. 走行する被塗工物の表面の部分的な第1塗工域に、該被塗工物の表面から離隔して走行方向と交差する方向に沿って設けた複数個の第1塗工用吐出口の中で選択した吐出口から設定した時間帯に次々と飛び出す液滴を塗着して第1塗工層を形成し、該被塗工物の表面の該第1塗工域を除く第2塗工域に、該被塗工物の表面から離隔して走行方向と交差する方向に沿って設けた複数個の第2塗工用吐出口の中で選択した吐出口から設定した時間帯に次々と飛び出す液滴を塗着して第2塗工層を形成することを特徴とする塗工方法。
  3. 走行する被塗工物の表面の部分的な第1塗工域に、該被塗工物の表面から離隔して走行方向と交差する方向に沿って設けた複数個の第1塗工用吐出口の中で選択した吐出口から設定した時間帯に次々と飛び出す液滴を塗着して第1塗工層を形成し、該被塗工物の表面の該第1塗工域を除く第2塗工域と該第2塗工域に隣接する該第1塗工域の隣接縁部とに、該被塗工物の表面から離隔して走行方向と交差する方向に沿って設けた複数個の第2塗工用吐出口の中で選択した吐出口から設定した時間帯に次々と飛び出す液滴を塗着して第2塗工層を形成することを特徴とする塗工方法。
  4. 前記被塗工物の両側の表面の各々に、前記第1塗工層及び前記第2塗工層を形成する請求項1,2,又は3記載の塗工方法。
  5. 前記被塗工物は適宜大きさの枚葉物であり、次々と走行する各葉毎に前記第1塗工層及び前記第2塗工層を形成する請求項1,2,3又は4記載の塗工方法。
  6. 走行する被塗工物の両側の表面の各塗工域に、該両側の表面の外側で該被塗工物の表面から離隔して走行方向と交差する方向に沿って設けた複数個の吐出口の各々から次々と飛び出す液滴を塗着して塗工層を形成することを特徴とする塗工方法。
  7. 前記液滴の飛び出しを、前記複数個の吐出口の中で選択した吐出口から設定した時間帯に行い、前記塗工層と未塗工域とを交互に形成する請求項6記載の塗工方法。
  8. 前記被塗工物は適宜大きさの枚葉物であり、次々と走行する各葉毎に前記塗工層及び前記未塗工域を形成する請求項6又は7記載の塗工方法。
  9. 被塗工物の走行路と対面する一方の外側に、該走行路から離隔して走行路を横断する方向に沿って設けた複数個の吐出口から液滴を走行路へ向かって飛び出させる第1のドット塗工用ヘッドと、該走行路から離隔して走行路を横断する方向に沿って設けた複数個の吐出口から走行路へ向かって液滴を飛び出させる第2のドット塗工用ヘッドとを並設したことを特徴とする塗工装置。
  10. 前記第1のドット塗工用ヘッド及び第2のドット塗工用ヘッドの各々は、複数個の吐出口の中で選択した吐出口から設定した時間帯に液滴を飛び出させる制御器を備えた請求項9記載の塗工装置。
  11. 被塗工物の走行路と対面する両外側の各々に、該走行路から離隔して走行路を横断する方向に沿って設けた複数個の吐出口から走行路へ向かって液滴を飛び出させるドット塗工用ヘッドを設けたことを特徴とする塗工装置。
  12. 前記ドット塗工用ヘッドの各々は、複数個の吐出口の中で選択した吐出口から設定した時間帯に液滴を飛び出させる制御器を備えた請求項11記載の塗工装置。
  13. 被塗工物の走行路と対面する両外側の各々に、該走行路から離隔して走行路を横断する方向に沿って設けた複数個の吐出口から走行路へ向かって液滴を飛び出させる第1のドット塗工用ヘッドと、該走行路から離隔して走行路を横断する方向に沿って設けた複数個の吐出口から液滴を飛び出させる第2のドット塗工用ヘッドとを並設したことを特徴とする塗工装置。
  14. 前記第1のドット塗工用ヘッド及び第2のドット塗工用ヘッドの各々は、複数個の吐出口の中で選択した吐出口から設定した時間帯に液滴を飛び出させる制御器を備えた請求項13記載の塗工装置。
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