JP2004298592A - 和人形および装飾品 - Google Patents
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Abstract
【課題】人形の着物や周辺の装飾品の色褪せや表面キズの発生を軽減すると共に、暗闇で長時間高輝度に自然発光することができる和人形および装飾品を提供すること。
【解決手段】和人形(1)の着物、頭髪、人形本体の表面、および周囲の装飾品(20)の表面に、単一あるいは多成分系の金属酸化物ガラス膜により形成されるガラス膜層(11)を設けた。
【選択図】 図1
【解決手段】和人形(1)の着物、頭髪、人形本体の表面、および周囲の装飾品(20)の表面に、単一あるいは多成分系の金属酸化物ガラス膜により形成されるガラス膜層(11)を設けた。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、色褪せや表面キズの発生を軽減すると共に、暗闇で長時間高輝度に自然発光することができる和人形および装飾品に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、雛人形などの和人形や、和人形の周囲に配設される装飾品においては、日本の歴史とともに日本人の手により製作され発展してきた。そのため、和人形の着物や頭髪、また人形の顔等は非常に繊細に製作されると共に、装飾品の表面には漆や金箔等が施され、微妙な風合いや奥深い趣が醸し出されていた。また特に、雛人形などに用いる髪飾りを良く目立つようにして装飾効果を高め、豪華さや個性をより強調できるようにすることにより、人形の付加価値を高めることを特徴とする人形がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−293254号公報 (第1−3頁、図3)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上掲特許文献1の人形においては、黒色あるいは暗色とした頭髪の正面側面部に光り物の髪飾りを配し、その髪飾りの全体あるいはその一部が前方から視覚において頭髪の正面側面部を背景とするように構成したものであるため、人形全体の装飾効果を高めるまでには至らなかった。また、一般的な和人形や装飾品においては、装飾中に人形の着物や顔が色褪せたり、装飾品の表面に擦りキズが発生して外観的に劣化が生じるという問題があった。
【0005】
そこで本発明は上記の点に鑑み、人形の着物や周辺の装飾品の色褪せや表面キズの発生を軽減すると共に、暗闇で長時間高輝度に自然発光させることができる和人形および装飾品を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、和人形の着物、頭髪、人形本体の表面に、単一あるいは多成分系の金属酸化物ガラス膜により形成されるガラス膜層を設けたことを特徴とする。また、前記ガラス膜層は、加水分解可能な有機金属化合物を、水と有機溶媒の反応液中で、ホウ素イオンの存在下、ハロゲンイオンを触媒にしpHを4.5ないし5.0に調整しつつ加水分解、脱水縮合して反応生成物を生成し、200度以下の温度でガラス化してなる膜層により形成されている。そのため、ガラス膜層のコーティング効果により、人形の着物や頭髪等の色褪せを軽減することができる。
【0007】
また、前記和人形の表面とガラス膜層との間に、周囲の光を蓄え自然発光可能な蓄光剤による発光膜層を介在させたことにより、和人形が暗闇で高輝度に長時間自然発光し、高級感や深い趣を醸し出すことができる。
【0008】
また、ガラス膜層の表面に液状酸化チタンを塗布したことにより、光触媒作用が得られ、周辺の空気浄化や人形表面に塵や埃が付着することを軽減できる。
【0009】
さらに、台座、屏風、金箔装着部、鎧等の装飾品の表面に、上記の工程を施すことにより、色褪せやキズ発生を軽減させると共に、装飾品を暗闇で高輝度に長時間自然発光させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、発明の和人形および装飾品の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、図1は本発明の和人形および装飾品の正面図、図2は装飾品である鎧の正面図、図3は和人形および装飾品の表面の拡大断面図、図4および図5は他の好適例を示す拡大断面図をそれぞれ表す。
【0011】
図1に示す和人形1は、例えば、男雛aや女雛bにて構成された雛人形からなり、和人形1の着物2、頭髪3、人形本体4の基材10の表面には、単一あるいは多成分系の金属酸化物ガラス膜により形成されるガラス膜層11が設けられている。また、前記ガラス膜層11を形成する箇所は、例えば、着物2単体であったり、頭髪3や人形本体4のみであってもよい。なお、本発明の和人形1は、図示する雛人形に限らず、節句人形であってもよい。
【0012】
ガラス膜層11は、図3に示すように、前記基材10の表面をコーティングするように設けられる、単一あるいは多成分系の金属酸化物ガラス膜からなっている。そして、この金属酸化物ガラスからなるガラス膜層11の表面は、通常のガラス表面と同様に極めて滑らかである上に、鏡の表面のように光を反射するきらきらと輝く充分な光沢を有している。
【0013】
また、このガラス膜層11は光透過性にも優れており、ガラス膜層11内を通過する光が有する光力をなんら減光することがない。また、ガラス膜層11は耐候性も極めて優れており、長期間経過してもガラス自体が変色あるいは白濁することがなく、さらに塵埃や煤煙等が内部へと浸透することがく、外観的に劣化することがない。
【0014】
また、前記ガラス膜層11を形成する金属酸化物ガラスは、酸化チタンや酸化ケイ素と同様に光触媒効果があることが確認されている。周知のように光触媒効果は、光を受光した際に汚れ物質や臭い物質を分解除去することができるため、和人形1の表面に光触媒効作用を施すことにより、汚れの発生が抑えられると共に、表面に擦り傷が生じるのを軽減できる。
【0015】
前記ガラス膜層11を形成するには、予め、加水分解可能な有機金属化合物を、水と有機溶媒の反応液中で、ホウ素イオンの存在下、ハロゲンイオンを触媒にしpHを4.5ないし5.0に調整しつつ加水分解、脱水縮合して反応生成物を生成しておく。そして、この反応生成物を前記基材2の表面に所定厚み分塗布し、200度以下の温度でガラス化させることによりガラス膜を形成する。なお、この金属酸化物ガラスの形成方法は、特開平6−199528号公報(特許第2538527号)に記載された公知の技術である。
【0016】
なお、前記ガラス膜層11は、適宜希釈して汎用のスプレーにて噴霧することにより、和人形1の着物や頭髪等の表面に容易に施すことができる。
【0017】
また、他の好適例として、図4に示すように、前記基材10とガラス膜層11との間に、周囲の光を蓄え自然発光可能な蓄光剤による発光膜層12を介在させた。なお、前記発光膜層12を介在させる箇所は、人形の全面または任意の一部分に施すことが好ましい。
【0018】
発光膜層12は、光を蓄え自然発光が可能な蓄光剤からなっていて、この蓄光剤は、周知の金属化合物や希土類を複数混合し汎用の展色剤を混合して形成するものである。この発光膜層12の層幅は、日没後、周囲が暗くなても周囲の状況を確認するのに充分な光力を放つことが可能で、さらに夜が明けるまで光を放出し続ける充分な発光時間(約10時間)を確保するために必要な厚み、10cm四方に対し3ないし5gの蓄光剤を散布して形成される層幅を有している。
【0019】
前記発光膜層12を例えば着物2の図柄部分に設けることにより、図柄の周囲が暗闇で高輝度に長時間自然発光するため、和人形1の高級感や深い趣を醸し出すことができる。
【0020】
また、他の好適例として、図5に示すように、前記ガラス膜層11の表面に液状酸化チタン13を塗布することが好ましい。液状酸化チタン13は、アモルファスチタン酸溶液(PTAゾル)とペルオキソ改質アナタース(PAゾル)からなり、かかる液状酸化チタン13をガラス膜層11の表面に塗布することにより、光触媒作用が得られて周辺の空気浄化や人形表面に塵や埃が付着することを軽減できる。
【0021】
装飾品20は、前記和人形1の周囲に配設されるもので、図1に示す、和人形1が載置される台座21、和人形1の背部に配設される屏風22、また、装飾品20の一部に設けられた金箔装着部23、さらには、図2に示す鎧24等からなる。
【0022】
また、前記装飾品20の基材30の表面には、前記和人形1の基材10の表面と同様に、ガラス膜層31、発光膜層32、液状酸化チタン33が施されている。前記台座21、屏風22、金箔装着部23、および鎧24の表面に、上記の工程を施すことにより、色褪せやキズ発生を軽減させると共に、装飾品20を暗闇で高輝度に長時間自然発光させることができ、深い趣や高級感を醸し出すことができる。
【0023】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明の和人形および装飾品は、上述により以下に示す効果を奏するものである。
【0024】
和人形の着物、頭髪、人形本体の表面に、単一あるいは多成分系の金属酸化物ガラス膜により形成されるガラス膜層を設けた。また、前記ガラス膜層は、加水分解可能な有機金属化合物を、水と有機溶媒の反応液中で、ホウ素イオンの存在下、ハロゲンイオンを触媒にしpHを4.5ないし5.0に調整しつつ加水分解、脱水縮合して反応生成物を生成し、200度以下の温度でガラス化してなる膜層により形成されている。そのため、ガラス膜層のコーティング効果により、人形の着物や頭髪、また人形本体の色褪せや表面キズの発生を軽減することができる。
【0025】
また、前記和人形の表面とガラス膜層との間に、周囲の光を蓄え自然発光可能な蓄光剤による発光膜層を介在させたことにより、和人形が暗闇で高輝度に長時間自然発光し、高級感や深い趣を醸し出すことができる。
【0026】
また、ガラス膜層の表面に液状酸化チタンを塗布したことにより、光触媒作用が得られ、周辺の空気浄化や人形表面に塵や埃が付着することを軽減できる。
【0027】
さらに、台座、屏風、金箔装着部、および鎧等の装飾品の表面に、上記の工程を施すことにより、色褪せやキズ発生を軽減させると共に、装飾品を暗闇で高輝度に長時間自然発光させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の和人形および装飾品の正面図である。
【図2】本発明の装飾品である鎧の正面図である。。
【図3】和人形および装飾品の表面の拡大断面図である。
【図4】他の好適例を示す和人形および装飾品の拡大断面図である。
【図5】他の好適例を示す和人形および装飾品の拡大断面図である。
【符号の説明】
1・・・和人形
2・・・着物
3・・・頭髪
4・・・人形本体
10・・基材
11・・ガラス膜層
12・・発光膜層
13・・液状酸化チタン
20・・装飾品
21・・台座
22・・屏風
23・・金箔装着部
24・・鎧
30・・基材
31・・ガラス膜層
32・・発光膜層
33・・液状酸化チタン
a・・・男雛
b・・・女雛
【発明の属する技術分野】
本発明は、色褪せや表面キズの発生を軽減すると共に、暗闇で長時間高輝度に自然発光することができる和人形および装飾品に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、雛人形などの和人形や、和人形の周囲に配設される装飾品においては、日本の歴史とともに日本人の手により製作され発展してきた。そのため、和人形の着物や頭髪、また人形の顔等は非常に繊細に製作されると共に、装飾品の表面には漆や金箔等が施され、微妙な風合いや奥深い趣が醸し出されていた。また特に、雛人形などに用いる髪飾りを良く目立つようにして装飾効果を高め、豪華さや個性をより強調できるようにすることにより、人形の付加価値を高めることを特徴とする人形がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−293254号公報 (第1−3頁、図3)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上掲特許文献1の人形においては、黒色あるいは暗色とした頭髪の正面側面部に光り物の髪飾りを配し、その髪飾りの全体あるいはその一部が前方から視覚において頭髪の正面側面部を背景とするように構成したものであるため、人形全体の装飾効果を高めるまでには至らなかった。また、一般的な和人形や装飾品においては、装飾中に人形の着物や顔が色褪せたり、装飾品の表面に擦りキズが発生して外観的に劣化が生じるという問題があった。
【0005】
そこで本発明は上記の点に鑑み、人形の着物や周辺の装飾品の色褪せや表面キズの発生を軽減すると共に、暗闇で長時間高輝度に自然発光させることができる和人形および装飾品を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、和人形の着物、頭髪、人形本体の表面に、単一あるいは多成分系の金属酸化物ガラス膜により形成されるガラス膜層を設けたことを特徴とする。また、前記ガラス膜層は、加水分解可能な有機金属化合物を、水と有機溶媒の反応液中で、ホウ素イオンの存在下、ハロゲンイオンを触媒にしpHを4.5ないし5.0に調整しつつ加水分解、脱水縮合して反応生成物を生成し、200度以下の温度でガラス化してなる膜層により形成されている。そのため、ガラス膜層のコーティング効果により、人形の着物や頭髪等の色褪せを軽減することができる。
【0007】
また、前記和人形の表面とガラス膜層との間に、周囲の光を蓄え自然発光可能な蓄光剤による発光膜層を介在させたことにより、和人形が暗闇で高輝度に長時間自然発光し、高級感や深い趣を醸し出すことができる。
【0008】
また、ガラス膜層の表面に液状酸化チタンを塗布したことにより、光触媒作用が得られ、周辺の空気浄化や人形表面に塵や埃が付着することを軽減できる。
【0009】
さらに、台座、屏風、金箔装着部、鎧等の装飾品の表面に、上記の工程を施すことにより、色褪せやキズ発生を軽減させると共に、装飾品を暗闇で高輝度に長時間自然発光させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、発明の和人形および装飾品の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、図1は本発明の和人形および装飾品の正面図、図2は装飾品である鎧の正面図、図3は和人形および装飾品の表面の拡大断面図、図4および図5は他の好適例を示す拡大断面図をそれぞれ表す。
【0011】
図1に示す和人形1は、例えば、男雛aや女雛bにて構成された雛人形からなり、和人形1の着物2、頭髪3、人形本体4の基材10の表面には、単一あるいは多成分系の金属酸化物ガラス膜により形成されるガラス膜層11が設けられている。また、前記ガラス膜層11を形成する箇所は、例えば、着物2単体であったり、頭髪3や人形本体4のみであってもよい。なお、本発明の和人形1は、図示する雛人形に限らず、節句人形であってもよい。
【0012】
ガラス膜層11は、図3に示すように、前記基材10の表面をコーティングするように設けられる、単一あるいは多成分系の金属酸化物ガラス膜からなっている。そして、この金属酸化物ガラスからなるガラス膜層11の表面は、通常のガラス表面と同様に極めて滑らかである上に、鏡の表面のように光を反射するきらきらと輝く充分な光沢を有している。
【0013】
また、このガラス膜層11は光透過性にも優れており、ガラス膜層11内を通過する光が有する光力をなんら減光することがない。また、ガラス膜層11は耐候性も極めて優れており、長期間経過してもガラス自体が変色あるいは白濁することがなく、さらに塵埃や煤煙等が内部へと浸透することがく、外観的に劣化することがない。
【0014】
また、前記ガラス膜層11を形成する金属酸化物ガラスは、酸化チタンや酸化ケイ素と同様に光触媒効果があることが確認されている。周知のように光触媒効果は、光を受光した際に汚れ物質や臭い物質を分解除去することができるため、和人形1の表面に光触媒効作用を施すことにより、汚れの発生が抑えられると共に、表面に擦り傷が生じるのを軽減できる。
【0015】
前記ガラス膜層11を形成するには、予め、加水分解可能な有機金属化合物を、水と有機溶媒の反応液中で、ホウ素イオンの存在下、ハロゲンイオンを触媒にしpHを4.5ないし5.0に調整しつつ加水分解、脱水縮合して反応生成物を生成しておく。そして、この反応生成物を前記基材2の表面に所定厚み分塗布し、200度以下の温度でガラス化させることによりガラス膜を形成する。なお、この金属酸化物ガラスの形成方法は、特開平6−199528号公報(特許第2538527号)に記載された公知の技術である。
【0016】
なお、前記ガラス膜層11は、適宜希釈して汎用のスプレーにて噴霧することにより、和人形1の着物や頭髪等の表面に容易に施すことができる。
【0017】
また、他の好適例として、図4に示すように、前記基材10とガラス膜層11との間に、周囲の光を蓄え自然発光可能な蓄光剤による発光膜層12を介在させた。なお、前記発光膜層12を介在させる箇所は、人形の全面または任意の一部分に施すことが好ましい。
【0018】
発光膜層12は、光を蓄え自然発光が可能な蓄光剤からなっていて、この蓄光剤は、周知の金属化合物や希土類を複数混合し汎用の展色剤を混合して形成するものである。この発光膜層12の層幅は、日没後、周囲が暗くなても周囲の状況を確認するのに充分な光力を放つことが可能で、さらに夜が明けるまで光を放出し続ける充分な発光時間(約10時間)を確保するために必要な厚み、10cm四方に対し3ないし5gの蓄光剤を散布して形成される層幅を有している。
【0019】
前記発光膜層12を例えば着物2の図柄部分に設けることにより、図柄の周囲が暗闇で高輝度に長時間自然発光するため、和人形1の高級感や深い趣を醸し出すことができる。
【0020】
また、他の好適例として、図5に示すように、前記ガラス膜層11の表面に液状酸化チタン13を塗布することが好ましい。液状酸化チタン13は、アモルファスチタン酸溶液(PTAゾル)とペルオキソ改質アナタース(PAゾル)からなり、かかる液状酸化チタン13をガラス膜層11の表面に塗布することにより、光触媒作用が得られて周辺の空気浄化や人形表面に塵や埃が付着することを軽減できる。
【0021】
装飾品20は、前記和人形1の周囲に配設されるもので、図1に示す、和人形1が載置される台座21、和人形1の背部に配設される屏風22、また、装飾品20の一部に設けられた金箔装着部23、さらには、図2に示す鎧24等からなる。
【0022】
また、前記装飾品20の基材30の表面には、前記和人形1の基材10の表面と同様に、ガラス膜層31、発光膜層32、液状酸化チタン33が施されている。前記台座21、屏風22、金箔装着部23、および鎧24の表面に、上記の工程を施すことにより、色褪せやキズ発生を軽減させると共に、装飾品20を暗闇で高輝度に長時間自然発光させることができ、深い趣や高級感を醸し出すことができる。
【0023】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明の和人形および装飾品は、上述により以下に示す効果を奏するものである。
【0024】
和人形の着物、頭髪、人形本体の表面に、単一あるいは多成分系の金属酸化物ガラス膜により形成されるガラス膜層を設けた。また、前記ガラス膜層は、加水分解可能な有機金属化合物を、水と有機溶媒の反応液中で、ホウ素イオンの存在下、ハロゲンイオンを触媒にしpHを4.5ないし5.0に調整しつつ加水分解、脱水縮合して反応生成物を生成し、200度以下の温度でガラス化してなる膜層により形成されている。そのため、ガラス膜層のコーティング効果により、人形の着物や頭髪、また人形本体の色褪せや表面キズの発生を軽減することができる。
【0025】
また、前記和人形の表面とガラス膜層との間に、周囲の光を蓄え自然発光可能な蓄光剤による発光膜層を介在させたことにより、和人形が暗闇で高輝度に長時間自然発光し、高級感や深い趣を醸し出すことができる。
【0026】
また、ガラス膜層の表面に液状酸化チタンを塗布したことにより、光触媒作用が得られ、周辺の空気浄化や人形表面に塵や埃が付着することを軽減できる。
【0027】
さらに、台座、屏風、金箔装着部、および鎧等の装飾品の表面に、上記の工程を施すことにより、色褪せやキズ発生を軽減させると共に、装飾品を暗闇で高輝度に長時間自然発光させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の和人形および装飾品の正面図である。
【図2】本発明の装飾品である鎧の正面図である。。
【図3】和人形および装飾品の表面の拡大断面図である。
【図4】他の好適例を示す和人形および装飾品の拡大断面図である。
【図5】他の好適例を示す和人形および装飾品の拡大断面図である。
【符号の説明】
1・・・和人形
2・・・着物
3・・・頭髪
4・・・人形本体
10・・基材
11・・ガラス膜層
12・・発光膜層
13・・液状酸化チタン
20・・装飾品
21・・台座
22・・屏風
23・・金箔装着部
24・・鎧
30・・基材
31・・ガラス膜層
32・・発光膜層
33・・液状酸化チタン
a・・・男雛
b・・・女雛
Claims (11)
- 和人形の着物、頭髪、人形本体の表面に、単一あるいは多成分系の金属酸化物ガラス膜により形成されるガラス膜層を設けたことを特徴とする和人形。
- 前記ガラス膜層は、加水分解可能な有機金属化合物を、水と有機溶媒の反応液中で、ホウ素イオンの存在下、ハロゲンイオンを触媒にしpHを4.5ないし5.0に調整しつつ加水分解、脱水縮合して反応生成物を生成し、200度以下の温度でガラス化してなる膜層により形成したことを特徴とする請求項1記載の和人形。
- 前記和人形の表面とガラス膜層との間に、周囲の光を蓄え自然発光可能な蓄光剤による発光膜層を介在させた請求項1または2記載の和人形。
- 前記ガラス膜層の表面に液状酸化チタンを塗布した請求項1乃至3記載の和人形。
- 前記和人形の周囲に配設される装飾品であって、かかる装飾品の表面に、単一あるいは多成分系の金属酸化物ガラス膜により形成されるガラス膜層を設けたことを特徴とする装飾品。
- 前記装飾品の表面とガラス膜層との間に、周囲の光を蓄え自然発光可能な蓄光剤による発光膜層を介在させた請求項5記載の装飾品。
- 前記ガラス膜層の表面に液状酸化チタンを塗布した請求項5または6記載の装飾品。
- 前記装飾品は台座である請求項5乃至7記載の装飾品。
- 前記装飾品は屏風である請求項5乃至7記載の装飾品。
- 前記装飾品は金箔装着部である請求項5乃至7記載の装飾品。
- 前記装飾品は鎧である請求項5乃至7記載の装飾品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003128493A JP2004298592A (ja) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | 和人形および装飾品 |
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JP2003128493A JP2004298592A (ja) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | 和人形および装飾品 |
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Country Status (1)
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JP (1) | JP2004298592A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100548422C (zh) * | 2007-08-16 | 2009-10-14 | 张逸民 | 一种依客户提供的照片/图片而制作的个性化公仔及其制作方法 |
CN108463275A (zh) * | 2016-02-16 | 2018-08-28 | 株式会社万代 | 演出构件用的支座 |
JP2020037504A (ja) * | 2018-09-05 | 2020-03-12 | 久美子 藤原 | 装飾品の製作方法、装飾品、及び組成物 |
-
2003
- 2003-03-31 JP JP2003128493A patent/JP2004298592A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100548422C (zh) * | 2007-08-16 | 2009-10-14 | 张逸民 | 一种依客户提供的照片/图片而制作的个性化公仔及其制作方法 |
CN108463275A (zh) * | 2016-02-16 | 2018-08-28 | 株式会社万代 | 演出构件用的支座 |
CN108463275B (zh) * | 2016-02-16 | 2020-10-23 | 株式会社万代 | 演出构件用的支座 |
JP2020037504A (ja) * | 2018-09-05 | 2020-03-12 | 久美子 藤原 | 装飾品の製作方法、装飾品、及び組成物 |
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