JP2004298566A - 生体用部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】人工骨等として用いた場合に、該部材の中心部にまで容易に血管を導入することができ、骨の再生の促進を図ることができ、しかも、容易に製造することができる生体用部材を提供する。
【解決手段】内部に互いに連通する気孔を有するセラミックス多孔体からなり、直径1mm以上10mm以下の円形断面を有する少なくとも3本の円柱状のセラミックス棒状体1が、チタンゲージ11内に収容されて一体化されている生体用部材を人工骨等として用いる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生体用部材に関し、より詳細には、再生に時間を要する大型の人工骨等に好適に利用することができる生体用部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
セラミックスは、優れた強度特性、生体為害性が低い等の観点から、人工骨等の生体用部材に利用されている。
特に、前記生体用部材のうち、人工骨については、自家骨等との適合性を有し、また、経時的な生体組織への吸収により定着する等の特性を有していることが好ましいことから、骨の主な組成成分であるリン酸カルシウム系化合物からなるセラミックスが、より好適な材料として実用されるようになった。
【0003】
前記リン酸カルシウム系化合物としては、例えば、リン酸三カルシウム、リン酸四カルシウム、ハイドロキシアパタイト等があり、これらの材料からなるセラミックスは、荷重を支える緻密体、気孔内に細胞を導入して骨と一体化する多孔体、あるいはまた、両者の複合体の形態で利用されている。
【0004】
前記セラミックス多孔体の中でも、特に、骨を形成する細胞が中まで侵入しやすく、また、該細胞に栄養分等を十分に供給することができることから、気孔率が高く、かつ、各気孔が全体にわたって連通している構成からなるセラミックス多孔体が好適であるとの提案が既になされている(例えば、特許文献1、2参照。)。
【0005】
また、多孔体における気孔が一定方向に連通しており、一定方向に対する強度および加工性に優れた多孔体骨補填材や、焼成時に焼失する網状繊維等とハイドロキシアパタイトとの積層成形体を焼成して、連続二次元多孔体構造とする方法等が開示されている(例えば、特許文献3、4参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−302567号公報
【特許文献2】
特開2002−17846号公報
【特許文献3】
特開平7−23994号公報
【特許文献4】
特開昭62−295666号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そして、現在は、上記のようなセラミックスからなる生体用材料を用いて、さらに、如何にして患部の早期回復を図るかという課題に対する研究が進められている。
その一つとして、人工骨内部に血管を導入することにより、人工骨の中心部(内部)における血液の流れを確保し、骨の再生の促進を図ることが検討されている。
【0008】
しかしながら、焼結により硬化したセラミックスに、人工血管を導入する加工は、手間を要するものであり、また、人工血管自体の研究開発も要求されるものであることから、別途に作製したセラミックスと人工血管とを後から組み込んで一体化させることは非常に困難であった。
【0009】
本発明は、上記技術的課題を解決するためになされたものであり、人工骨等として用いた場合に、該部材の中心部にまで容易に血管を導入することができ、血管の形成の促進により、骨の再生の促進を図ることができ、しかも、容易に製造することができる生体用部材を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る生体用部材は、少なくとも3本の生体埋入に適するセラミックス棒状体が、チタンゲージ内に収容されて一体化されていることを特徴とする。
このような生体用部材は、製造が容易であり、しかも、該部材の中心部にまで容易に血管を導入することができ、人工骨等として用いた場合に、骨の再生を促進することができる。
【0011】
前記セラミックス棒状体は、内部に互いに連通する気孔を有するセラミックス多孔体からなることが好ましい。
上記のような多孔体であれば、生体用部材中への細胞の侵入、付着容易性を担保するとともに、セラミックス棒状体の外周面からの血管の導入形成も可能となる。
【0012】
また、前記セラミックス棒状体は、直径1mm以上10mm以下の円形断面を有する円柱棒状体であることが好ましい。
セラミックス棒状体同士の間に血管が導入される十分な隙間を確保するとともに、強度を担保する観点から、本発明に係る生体用部材は、上記のような太さを有する円柱棒状体により構成することが好ましい。
【0013】
さらに、前記セラミックス棒状体は、気孔率が65%以上85%以下であり、撹拌起泡により形成されたものであることが好ましい。
前記気孔率は、生体用部材中への細胞の侵入、付着容易性および適度な強度を担保する観点から規定したものであり、また、撹拌起泡によれば、生体用部材として好適な高気孔率、気孔性状等を均質かつ容易に制御することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、図面を参照して、より詳細に説明する。
図1に、本発明に係る生体用部材の実施態様を示す。
図1に示した生体用部材は、多数の円柱棒状体からなるセラミックス棒状体1を、チタンゲージ11内に収容して一体化させたものである。
前記チタンゲージ11は、各セラミックス棒状体1が脱落しないように、全体をしっかりと把持固定するためのものである。
したがって、チタンゲージ11は、図1に示すように、セラミックス棒状体1の束の側周面全体、または、長手方向における一部を収容するように形成されることが好ましい。
【0015】
また、図2に示すように、チタンゲージ11は、セラミックス棒状体1の束の片端面または両端面も、メッシュ状に形成してもよい。
このように、セラミックス棒状体1の束のできるだけ全体をチタンゲージ11で覆うようにすることにより、セラミックス棒状体1の脱落をより防止することができる。
【0016】
前記チタンゲージ11は、チタンワイヤをメッシュ状に編んで形成したものでも、一体的に形成されたものであってもよい。
チタンは、強度に優れた金属であり、しかも、生体為害性がないとされるものであり、生体用部材の構成材料として好適に用いることができる。
なお、前記チタンゲージ11のメッシュの粗さは、セラミックス棒状体1が脱落しないように全体を把持固定できる程度で十分であり、細胞等の侵入効率を低下させるほど細かくないことが好ましい。
【0017】
図3に、前記セラミックス棒状体1の束のうち、互いに隣接する3本のセラミックス棒状体1についての部分的な拡大図を示す。一体化されたセラミックス棒状体1同士の間には、管状の隙間3が形成されている。この管状の隙間3は、血管導入用のスペース等に利用することができる。
【0018】
図3に示したように、セラミックス棒状体1が円柱棒状体である場合、その円形断面の直径は1mm以上10mm以下であることが好ましい。
前記直径が1mm未満である場合には、セラミックス棒状体1が多孔体からなる場合、強度が極端に低下し、加工が困難となる。
一方、前記直径が10mmを超える場合には、各セラミックス棒状体1同士の間の隙間3が大きくなりすぎ、骨の再生が十分に行われない。
前記直径は、好ましくは、2mm以上5mm以下である。
なお、セラミックス棒状体の断面形状が円形でない場合であっても、該セラミックス棒状体のサイズは、同程度であることが好ましい。例えば、矩形断面の場合、一辺の長さが1mm以上10mm以下程度であることが好ましい。
【0019】
前記セラミックス棒状体1は、セラミックス多孔体からなることが好ましく、該多孔体は、ほぼ球状の気孔が相互に連通している構造であることが好ましい。
さらに、前記多孔体は、生体用部材中への細胞の侵入、付着容易性および適度な強度を担保する観点から、例えば、上記特許文献1(特開2000−302567号公報)に記載されたような平均気孔径、気孔率、連通部の平均開口径等を有していることが好ましい。
【0020】
本発明においては、前記多孔体の気孔率は65%以上85%以下であることがより好ましい。
前記気孔率が65%未満である場合は、セラミックス棒状体の中心部に、細胞が侵入し、十分に行き渡り、付着することが困難となる。
一方、前記気孔率が85%を超える場合は、セラミックス棒状体の十分な強度が得られず、破損しやすくなる。
【0021】
また、前記多孔体の平均気孔径は50μm以上800μm以下であることが好ましく、より好ましくは、80μm以上300μm以下である。
さらに、ほぼ球状である各気孔の連通部の平均開口径は、細胞の吸収速度、培養速度等の促進を図る観点から、3μm以上、より好ましくは10μm以上であり、かつ、外部に連通する気孔が、前記多孔体の体積の40%以上を占めることが好ましく、より好ましくは、55%以上を占める。
なお、この連通気孔の体積は、水銀ポロシメータにより測定することができる。
【0022】
また、上記のような多孔体からなるセラミックス棒状体は、撹拌起泡により形成されたものであることが好ましい。
撹拌気泡によれば、上記のような生体用部材として好適な高気孔率、気孔性状等を均質かつ容易に制御することができるため好ましい。
【0023】
撹拌起泡による多孔体からなるセラミックス棒状体の製造方法も、例えば、上記特許文献1に記載されているような方法を用いることができる。
ハイドロキシアパタイトを用いた場合の具体的な製造方法を以下に示す。
まず、分散剤が添加された水に、ハイドロキシアパタイト粉末と、ポリエチレンイミン等の架橋性樹脂を添加し、撹拌混合して、原料スラリーを調製する。
さらに、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等の起泡剤を添加し、撹拌起泡させて、気泡の均質化および安定化を図り、泡沫スラリーを調製する。
次に、この泡沫スラリーに、ソルビトールポリグリシジルエーテル等の架橋剤(ゲル化剤)を添加して、撹拌混合して、多孔質スラリーを調製する。
そして、この多孔質スラリーを注型して成形し、泡構造を維持した状態の多孔質ゲル化体(架橋体)とした後、焼成することにより、多孔体からなるセラミックス棒状体が得られる。
【0024】
前記セラミックス棒状体の材質は、多孔体または緻密体のいずれの場合であっても、リン酸カルシウム系セラミックスであるハイドロキシアパタイト(Ca(POOH)またはハイドロキシアパタイトと三リン酸カルシウム(以下、TCPという)の複合体からなることが好ましい。
ハイドロキシアパタイトは、骨の主組成成分であり、強度等の機械的特性にも比較的優れており、生体為害性もなく好適な材質である。また、本発明に係る生体用部材が人工骨として用いられる場合、経時的に徐々に生体組織に吸収され、生体骨との代替性にも優れているという利点を有している。
なお、前記ハイドロキシアパタイトは、その一部の水酸基またはリン酸基の一部が、炭酸基で置換されたものであってもよい。
【0025】
図4に、セラミックス棒状体の束の他の実施態様を示す。図4に示すように、セラミックス棒状体1の本数が多い場合には、セラミックス多孔体1aとセラミックス緻密体1bとを組み合わせ、セラミックス多孔体1aの長手方向の途中に、欠損部4を形成してもよい。
このように、棒状体1の途中に欠損部4が形成されていても、セラミックス多孔体1aがセラミックス緻密体1bと組み合わされ、かつ、これらはチタンゲージに収容されて一体化されているため、生体用部材全体としては、十分な強度を保持することができる。
【0026】
前記セラミックス多孔体1aに形成された欠損部4は、例えば、図5に示すように、棒状体が分断された状態であっても、棒状体自体は連続したままで、部分的に削り取られたような状態であってもよい。
このように、隣接するセラミックス棒状体1同士の間の隙間3だけでなく、上記のような欠損部4を所々に形成することにより、これらの多数の欠損部4が、血管導入を助長する働きをする。
なお、前記欠損部3は、研削加工の他、例えば、ハイドロキシアパタイトとTCPの複合体から、TCPのみを溶出させることにより形成することもできる。
【0027】
前記セラミックス棒状体1は、セラミックス多孔体1aのみで構成するよりも、図4に示すように、一部にセラミックス緻密体1bを混在させ、これらのセラミックス多孔体1aとセラミックス緻密体1bとを組み合わせた構成とした方が、セラミックス棒状体全体の強度向上を図ることができる。
このように、要求される強度に応じて、セラミックス多孔体1aとセラミックス緻密体1bとを適宜配置して組み合わせることにより、任意のサイズの生体用部材を容易に得ることができる。
【0028】
なお、このとき、前記セラミックス棒状体の束の外周面は、セラミックス緻密体1bのみとならないようにすることが好ましい。細胞等が該生体用部材内部に侵入可能であるように、セラミックス棒状体の束の外周の少なくとも一部、好ましくは2カ所以上において、セラミックス多孔体1aが露出するように形成し、該セラミックス多孔体1aの連通気孔が外部と通じた状態となるようにすることが好ましい。
【0029】
前記セラミックス緻密体1bは、通常のセラッミックス材の製造方法により得られるもので差し支えない。
例えば、上記した多孔体からなるセラミックス棒状体の製造方法において、ハイドロキシアパタイト粉末のスラリーに起泡剤を添加せずに、架橋剤(ゲル化剤)のみを添加して、撹拌混合して得られた緻密質スラリーを成形、焼成して得られたものを、前記セラミックス緻密体として用いることができる。
【0030】
図6に、セラミックス棒状体の束の他の実施態様を示す。図6に示すセラミックス棒状体1は、円柱棒状体1cと角柱棒状体1dとを交互に組み合わせたものである。
このように、セラミックス棒状体は、断面形状が同一でも、異なるものであってもよい。
したがって、本発明に係るセラミックス棒状体は、円形断面が同径の円柱棒状体を複数組み合わせたものに限られず、円形断面の径が異なる円柱棒状体を組み合わせたもの、また、図6に示すように、円柱棒状体1cと角柱棒状体1dとを組み合わせたものであってもよい。
【0031】
図7に、セラミックス棒状体の束の実施態様を示す。図7に示すセラミックス棒状体1の束は、チタンロッド5を芯として、その周囲をセラミックス棒状体1で覆うようにして結束させたものである。
前記セラミックス棒状体1は、多孔体または緻密体のいずれからなる場合であっても、例えば、人工骨として、本発明に係る生体用部材を用いる場合には、セラミックス棒状体の長手方向と人工骨の軸方向を合わせて、該軸方向において十分な強度が得られるようにすることが重要である。
したがって、特に強度が要求される場合には、図7に示すように、セラミックス棒状体1中に、セラミックス緻密体の代わりに、あるいはまた、セラミックス緻密体とともに、チタンロッドを組み込むことにより強度向上を図ることもできる。
【0032】
上記のような構成からなる本発明に係る生体用部材は、長手方向の両端からだけでなく、側周面からも毛細血管等の血管の侵入が容易であり、また、該生体用部材の中心部(内部)にも、血管が伸張するための十分なスペースが確保されているため、血管が生体用部材全体に容易に形成され、その結果、骨の形成の促進を図ることができる。
【0033】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づきさらに具体的に説明するが、本発明は下記の実施例により制限されるものではない。
[実施例1]
ハイドロキシアパタイトスラリーを調製し、撹拌起泡させた後、厚さ20mmの板状体に成形した。この成形体を架橋重合により固化させた後、乾燥させ、焼成した。得られた焼結体を切断・研磨し、直径3mm、長さ25mmの円柱棒状体を多数加工した。
これらの円柱棒状体をチタンワイヤにより形成した円筒状のチタンゲージに密に詰め込み、直径約30mm、長さ25mmのほぼ円柱状の図1に示すような生体用部材を作製した。
得られた生体用部材の両端面を揃えた後、軸方向から、荷重をかけたところ、荷重50kgでも、該生体用部材に変化はなかった。
前記生体用部材を顕微鏡観察したところ、気孔径は平均150μm、気孔同士の連通孔の開口径は平均約50μmであった。
また、前記生体用部材を着色して水中に1分間沈めた後、取り出して切断したところ、該生体用部材の中心部まで、着色水が浸入していることが認められた。
【0034】
[実施例2]
ハイドロキシアパタイトスラリーを調製し、撹拌起泡させた後、厚さ20mmの板状体に成形した。この成形体を架橋重合により固化させた後、乾燥させ、焼成した。得られた焼結体を切断・研磨し、直径3mm、長さ25mmの円柱棒状体と3mm×3mm×25mmの角柱棒状体を多数加工した。
前記円柱棒状体と角柱棒状体を、図6に示すように、なるべく交互に配置して、チタンワイヤにより形成した円筒状のチタンゲージに密に詰め込み、直径約30mm、長さ25mmのほぼ円柱状の生体用部材を作製した。
得られた生体用部材の両端面を揃えた後、軸方向から、荷重をかけたところ、荷重50kgでも、該生体用部材に変化はなかった。
前記生体用部材を顕微鏡観察したところ、気孔径は平均150μm、気孔同士の連通孔の開口径は平均約50μmであった。
また、前記生体用部材を着色して水中に1分間沈めた後、取り出して切断したところ、該生体用部材の中心部まで、着色水が浸入していることが認められた。
【0035】
[実施例3]
ハイドロキシアパタイトスラリーを調製し、撹拌起泡せずに、厚さ20mmの板状体に成形した。この成形体を架橋重合により固化させた後、乾燥させ、焼成した。得られた焼結体を切断・研磨し、3mm×3mm×25mmの角柱棒状体(緻密体)を多数加工した。
前記角柱棒状体(緻密体)と、実施例1と同様の円柱棒状体(多孔体)を、均等に混在させて配置して、チタンワイヤにより形成した円筒状のチタンゲージに密に詰め込み、直径約30mm、長さ25mmのほぼ円柱状の生体用部材を作製した。
なお、円柱棒状体(多孔体)は、1本を長手方向において2〜3本に分割し、1本の途中に欠損部が存在するように加工した。そして、図3に示すように、各欠損部は全体に均等になるようにした。
得られた生体用部材の両端面を揃えた後、軸方向から、荷重をかけたところ、荷重50kgでも、該生体用部材に変化はなかった。
また、前記生体用部材を着色して水中に1分間沈めた後、取り出して切断したところ、該生体用部材の中心部まで、着色水が浸入していることが認められた。
【0036】
上記実施例1〜3において得られた生体用部材は、いずれも両端面のみならず、側周面にも至る所に、100μm以上の隙間があるため、血管形成に好適な構造であった。また、いずれも、全体として均質な構造であり、各生体用部材内部にも、血管が形成されるための十分なスペースがあることが認められた。
さらに、軸方向には十分な荷重を支えることができるため、頚骨、大腿骨等の大きな骨に対応する人工骨としても用いることができることが確認された。
【0037】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明に係る生体用部材は、人工骨等として用いた場合に、該部材の中心部にまで容易に血管を導入することができ、血管の形成を促進することにより、骨の再生の促進を図ることができる。
また、本発明に係る生体用部材は、複数のセラミックス棒状体を組み合わせることにより形成可能であるため、容易に製造することができ、また、軸方向において優れた強度を有する。
したがって、本発明に係る生体用部材は、人工骨として好適であり、特に、再生に時間を要する頚骨、大腿骨等の大型の骨に対応する人工骨に好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る生体用部材の第1の実施態様を示した斜視図である。
【図2】本発明に係る生体用部材の第2の実施態様を示した斜視図である。
【図3】セラミックス棒状体の束の一部を拡大した斜視図である。
【図4】セラミックス棒状体の束の他の実施態様を示した斜視図である。
【図5】欠損部4を拡大した斜視図である。
【図6】セラミックス棒状体の束の他の実施態様を示した斜視図である。
【図7】セラミックス棒状体の束の他の実施態様を示した斜視図である。
【符号の説明】
1 セラミックス棒状体
1a セラミックス多孔体
1b セラミックス緻密体
1c 円柱棒状体
1d 角柱棒状体
3 隙間
4 欠損部
5 チタンロッド
11 チタンゲージ

Claims (4)

  1. 少なくとも3本の生体埋入に適するセラミックス棒状体が、チタンゲージ内に収容されて一体化されていることを特徴とする生体用部材。
  2. 前記セラミックス棒状体は、内部に互いに連通する気孔を有するセラミックス多孔体からなることを特徴とする請求項1記載の生体用部材。
  3. 前記セラミックス棒状体は、直径1mm以上10mm以下の円形断面を有する円柱棒状体であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の生体用部材。
  4. 前記セラミックス棒状体は、気孔率が65%以上85%以下であり、撹拌起泡により形成されたものであることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の生体用部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101726885B1 (ko) 2008-10-17 2017-04-26 내셔널 유니버시티 오브 싱가포르 뼈 회복 및 긴 뼈 조직 공학용 흡수성 골격

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