JP2004298053A - 紙製育苗ポット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】底面板1の相対向する2辺に折り曲げ線a、bを介して外側に向かって広幅の第一側面板2、第二側面板3が連設され、前記底面板1の他の相対向する2辺に折り曲げ線c、dを介して外側に向かって広幅の第三側面板4、第四側面板5が連設され、前記第一側面板2、第二側面板3の両側端には折り曲げ線e、f、g、hを介して、貼着用フラップ6、7、8、9が設けられ、該フラップ6、7、8、9と第三側面板4、第四側面板5とを貼着して組み立て、上部が開放した積み重ね可能であることを特徴とする紙製育苗ポットである。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、紙製育苗ポットに関するものであり、詳しくは、育苗ポットに種を植えて苗業者が育苗のために使用するもので、育苗したポットを購入した生産者(農家、家庭菜園者)は、育苗ポット毎地植えすることができるので移植の手間がいらず、根巻きが良く、短期間で完全に生分解するので苗の活着も良く土壌をいためない紙製育苗ポットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の育苗ポットは、大別すると、熱可塑性プラスチック樹脂を真空成形法、圧空真空成形法、ブロー成形法、射出成形法などにより成形したプラスチック樹脂ポットや土壌、堆肥の中に生息する好気性微生物や分解酵素により、生分解して二酸化炭素や水に分解する生分解性プラスチック樹脂を同様に成形した生分解性プラスチック樹脂ポット、及び新聞紙、雑誌などの再生故紙を成形したパルプモールドポットなどがある。
【0003】
先ず、熱可塑性プラスチック樹脂を成形したプラスチック樹脂ポットは、黒い色をしたポリエチレンなどの樹脂を使用して成形したポットが一般的で製造が容易で、安価なこともあり、年間50億個以上生産されている。
【0004】
しかしながら、汎用されているプラスチック樹脂の多くはきわめて安定であるため、そのプラスチック樹脂を成形したプラスチック樹脂ポットは、土中などの環境中に投棄、拡散されれば半永久的にその形を残したまま留まり、さまざま形で地球環境に悪い影響を与え続けることになる。
【0005】
したがって、該プラスチック樹脂ポットは、土中に埋めて移植する方法は不可能であり、地植えの時、該樹脂ポットから苗を取り出して植えるため移植の手間がかかる。
【0006】
また、苗を地植えした後に残ってしまった、該樹脂ポットを集めてゴミ回収日まで保管する必要があり、該樹脂ポットを保管する場所の確保や廃棄処理を行うための経費が発生する。
【0007】
その解決策として、現在最も注目されているのがリサイクルとプラスチック樹脂ポットの代替品として、生分解性プラスチック樹脂の使用による生分解性プラスチック樹脂ポットである。
【0008】
特に、自然界で分解、消化される生分解性プラスチック樹脂は、より環境保全に適合した材料として注目されている。
【0009】
その生分解性プラスチック樹脂には、多くの種類があり、微生物系としてバイオポリエステル、バクテリアセルロース、微生物多糖(プルラン、カードランなど)などがある。
【0010】
化学合成系には、脂肪族ポリエステル(ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート、ポリグリコール酸、ポリ乳酸など)、ポリビニルアルコール、ポリアミノ酸類などがある。
【0011】
また、天然物系には、キトサン/セルロース、澱粉、酢酸セルロースなどがあり、複合物としては、澱粉/脂肪族ポリエステル、澱粉/ポリビニルアルコールなどがある。
【0012】
育苗ポット材料に該生分解性プラスチック樹脂を使用することにより、ポット毎土に埋めることが可能となり、移植の手間および移植の際の根の損傷を防ぐことができる。
【0013】
また、該育苗ポットが土壌、堆肥の中に生息する好気性微生物や分解酵素により生分解を受け、最終的に二酸化炭素や水に分解し、無機物になれば廃プラスチックの処理問題も解決できるなどの利点がある。
【0014】
しかしながら、生分解性プラスチック樹脂ポットは、ポリエチレンなどの汎用性のあるプラスチック樹脂ポットより、価格が高く3倍以上もすること、また一般的には廃棄後に有機性廃棄物と共に高温コンポスト化装置[生ゴミから有機肥料(堆肥)を造る装置]に投入し、堆肥化するように設計されているので、単に土中に埋めても生分解する期間が長いなどの問題点も多くなかなか普及しないのが現状である。
【0015】
次に、新聞紙などの再生故紙を成形したパルプモールドポットは、紙製なので通気性も確保でき、更にそのまま定植しても土中で分解するので移植の手間および移植の際の根の損傷を防ぐことができる。
【0016】
また、保水性があり、上部の紙が乾くことで、水をやる時の目安になり、根巻きも良く、苗の老化を遅らせ日持ちの良い苗ができる。
【0017】
通気性もあるので、たまり水ができないために強い苗ができ、水苔が生えにくく、暑い時期の高温障害も起こり難い長所がある。
【0018】
新聞紙などの古紙を主原料にするというリサイクル推進という側面もあり環境適性に優れたパルプモールドポットである。
【0019】
しかしながら、該パルプモールドポットは、再生故紙の成形品で小さな穴あけ加工ができず、該ポットの肉厚が厚いため、土中での生分解に長時間要するため用途が限定される問題がある。
【0020】
以上のように、従来の熱可塑性プラスチック樹脂を真空成形法、圧空真空成形法、ブロー成形法、射出成形法などにより成形したプラスチック樹脂ポットや土壌、堆肥の中に生息する好気性微生物や分解酵素により、生分解して二酸化炭素や水に分解する生分解性プラスチック樹脂を同様に成形した生分解性プラスチック樹脂ポット、及び新聞紙、雑誌などの再生故紙を成形したパルプモールドポットなどでは、1長1短があり、性能面、価格面、作業性など全ての条件を満足することができない。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は係る従来技術の問題点を解決しようとするものであり、育苗ポットに種を植えて苗業者が育苗のために使用するもので、育苗したポットを購入した生産者(農家、家庭菜園者)は、育苗ポット毎地植えすることができるので移植の手間がいらず、根巻きが良く、土壌、堆肥の中に生息する好気性微生物や分解酵素により、短期間で完全に生分解するので苗の活着も良く土壌をいためない紙製育苗ポットを提供する。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、本発明の請求項1に係る発明は、底面板1の相対向する2辺に折り曲げ線a、bを介して外側に向かって広幅の第一側面板2、第二側面板3が連設され、前記底面板1の他の相対向する2辺に折り曲げ線c、dを介して外側に向かって広幅の第三側面板4、第四側面板5が連設され、前記第一側面板2、第二側面板3の両側端には折り曲げ線e、f、g、hを介して、貼着用フラップ6、7、8、9が設けられ、該フラップ6、7、8、9と第三側面板4、第四側面板5とを貼着して組み立て、上部が開放した積み重ね可能であることを特徴とする紙製育苗ポットである。
【0023】
本発明の請求項2に係る発明は、請求項1記載の紙製育苗ポットにおいて、前記底面板1と前記第一側面板2、第二側面板3、第三側面板4及び第四側面板5との折り曲げ線a、b、c、dに底面板1内側に向かって突出する切り込み線を設け、該切り込み線に沿って折り曲げることにより起立させてなる立脚部13が設けられていることを特徴とする紙製育苗ポットである。
【0024】
本発明の請求項3に係る発明は、請求項1又は2記載の紙製育苗ポットにおいて、前記底面板1の中心部に貫通孔10が設けられていることを特徴とする紙製育苗ポットである。
【0025】
本発明の請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれか1項記載の紙製育苗ポットにおいて、前記底面板1につなぎ部11aを有する切り込み線により未貫通孔11が設けられていることを特徴とする紙製育苗ポットである。
【0026】
本発明の請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれか1項記載の紙製育苗ポットにおいて、前記第一側面板2、第二側面板3、第三側面板4及び第四側面板5につなぎ部12aを有する切り込み線により未貫通孔12が設けられていることを特徴とする紙製育苗ポットである。
【0027】
本発明の請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のいずれか1項記載の紙製育苗ポットにおいて、前記底面板1、第一側面板2、第二側面板3、第三側面板4及び第四側面板5は、生分解性がある紙層を主体とした基材で構成されていることを特徴とする紙製育苗ポットである。
【0028】
本発明の請求項7に係る発明は、請求項1乃至6のいずれか1項記載の紙製育苗ポットにおいて、前記基材上に印刷インキ層が設けられていることを特徴とする紙製育苗ポットである。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図1及び図2に基づいて詳細に説明する。
【0030】
図1は、本発明に係る紙製育苗ポットの1実施例を示す平面図であり、図2は本発明に係る紙製育苗ポットの1実施例を示す斜視図である。
【0031】
本発明の紙製育苗ポットは、図1に示すように、底面板1の相対向する2辺に折り曲げ線a、bを介して外側に向かって広幅の第一側面板2、第二側面板3が連設され、前記底面板1の他の相対向する2辺に折り曲げ線c、dを介して外側に向かって広幅の第三側面板4、第四側面板5が連設され、前記第一側面板2、第二側面板3の両側端には折り曲げ線e、f、g、hを介して、貼着用フラップ6、7、8、9が設けられ、該フラップ6、7、8、9と第三側面板4、第四側面板5とを貼着して組み立て、上部が開放した積み重ね可能である紙製育苗ポットである。
【0032】
前記底面板1と前記第一側面板2、第二側面板3、第三側面板4及び第四側面板5との折り曲げ線a、b、c、dに底面板1内側に向かって突出する切り込み線を設け、該切り込み線に沿って折り曲げることにより起立させてなる立脚部13が設けられている。
【0033】
該立脚部13を紙製育苗ポットの底面板1に付けることにより、該ポットの底面部に明かりを取り入れて育苗期間中に苗の根が該ポットの外に出ないようにしている。
【0034】
叉即ち、植物の根は暗い方へ根を張る性質があるためで、一般的に育苗ポットでは、根はポットの中で巻くように根を張るのが良いとされている。
【0035】
前記底面板1の中心部には、切り込み線による貫通孔10が設けられ、水はけを良くしている。
【0036】
更に、前記底面板1につなぎ部11aを有する切り込み線により未貫通孔11が設けられている。
【0037】
また、前記第一側面板2、第二側面板3、第三側面板4及び第四側面板5につなぎ部12aを有する切り込み線により未貫通孔12が設けられている。
【0038】
前記底面板1、第一側面板2、第二側面板3、第三側面板4及び第四側面板5は、生分解性がある紙層を主体とした基材で構成され、該基材上に印刷インキ層が設けられている。
【0039】
以上のように、土壌、堆肥の中に生息する好気性微生物や分解酵素により生分解する紙層を主体とした基材で構成され、土中で短時間に完全に生分解し、該ポットの底面板1と周辺を構成する第一側面板2、第二側面板3、第三側面板4及び第四側面板5に未貫通孔11、12を設けることにより、苗の活着(根が張ること)が良く、土壌をいためない。
【0040】
また、該ポット全体に未貫通孔11、12を設けることにより、育苗期間中は、毎日水やりするので、該ポットの強度が必要になり、地中では苗の活着と生分解を促進することが要求されるので、この大気中と地中との相反する要求を満たすことができる。
【0041】
前記基材は、単紙のままであると、その紙の主成分であるセルロース繊維が親水性であるうえ、紙層は多孔質で隙間が多く、極めて吸水性に富んでいるので、紙単体で成形した育苗ポットは、水にぬれると剛性を失い、容器の役割を損なってしまう。
【0042】
そこで公知のサイズ剤を紙面に塗布するか、或いはパルプスラリー中に抄き込み耐水性を付与して剛性をもたせる内添サイズ剤を使用する方法が取られている。
【0043】
前記内添サイズ剤には、ロジン(天然樹脂)を主成分としたロジンサイズ剤やロジンを加熱溶解し、無水マレイン酸やフマール酸などを付加反応させ、強化ロジンを製造し、該強化ロジンをアルカリ水に溶解させ強化ロジンのアルカリ金属塩である、いわゆる強化ロジンサイズ剤やロジンエマルジョン型サイズ剤、更には合成サイズ剤(オレフィン誘導体であるアルケニルコハク酸ソーダ塩)などがある。
【0044】
前記ロジンとは、マツ科植物から得られる樹脂で、その主成分はアビエチン酸、ピマール酸などの樹脂酸で製法によりガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジンの3種類に分類される。
【0045】
ガムロジンは、マツの幹に傷をつけて集めた生松脂を水蒸気蒸留し、揮発成分のテレピン油を除いて得られる樹脂である。
【0046】
ウッドロジンは、マツの伐採後の根株をチップ化して溶剤抽出し、更に蒸留してテレピン油を除いて得られる樹脂である。
【0047】
トール油ロジンは、クラフト法パルプの生産時の蒸解廃液から得られる粗トール油を原料として蒸留し、ピッチ、脂肪酸類を除いて得られる樹脂である。
【0048】
また、前記基材上に公知のオフセット印刷方式などで印刷インキ層を設けることができるので樹脂ポットと同じように植物の種類によって赤色、青色、黄色などのカラフルなポットが作製できる。
【0049】
更に、育苗ポットは、紙層を主体にした基材を使用しているので花が咲いた植物の絵柄や実がなった植物の絵柄などを容易に印刷できるので何の植物の育苗ポットであるかも外観から容易に判断でき、特に家庭菜園者などには適した紙製育苗ポットである。
【0050】
以上のように、本発明の紙製育苗ポットは、底面板1の相対向する2辺に折り曲げ線a、bを介して外側に向かって広幅の第一側面板2、第二側面板3が連設され、前記底面板1の他の相対向する2辺に折り曲げ線c、dを介して外側に向かって広幅の第三側面板4、第四側面板5が連設され、前記第一側面板2、第二側面板3の両側端には折り曲げ線e、f、g、hを介して、貼着用フラップ6、7、8、9が設けられ、該フラップ6、7、8、9と第三側面板4、第四側面板5とを貼着して組み立て、上部が開放した積み重ね可能である紙製育苗ポットである。
【0051】
前記底面板1と前記第一側面板2、第二側面板3、第三側面板4及び第四側面板5との折り曲げ線a、b、c、dに底面板1内側に向かって突出する切り込み線を設け、該切り込み線に沿って折り曲げることにより起立させてなる立脚部13が設けられているので、該ポットの底面部に明かりを取り入れて育苗期間中に苗の根が該ポットの外に出ないようにしている。
【0052】
また、該底面板1の中心部には、切り込み線による貫通孔10が設けられ、水はけを良くし、更に、該底面板1につなぎ部11aを有する切り込み線により未貫通孔11が設けられ、更に前記第一側面板2、第二側面板3、第三側面板4及び第四側面板5につなぎ部12aを有する切り込み線により未貫通孔12が設けられた紙製育苗ポットにより、育苗ポット毎地植えすることができるので移植の手間がいらず、根巻きが良く、短期間で完全に生分解するので苗の活着も良く土壌をいためない紙製育苗ポットを提供することができる。
【0053】
【実施例】
次に実施例により、本発明を具体的に説明する。
【0054】
<実施例1>
本発明の紙製育苗ポットは、基材として化学パルプから抄造した坪量325g/m2のライナー原紙(故紙率40%前後)を使用した。
【0055】
該基材にロジン系サイズ剤を抄き込みして耐水性のあるシート状の板紙を作製した。
【0056】
次に、該シート状板紙片面上に赤色顔料からなる印刷インキをオフセット印刷方式により、トマトの絵柄を印刷した。
【0057】
以上のような方法で作製した紙製育苗ポット用の印刷シートを所定の寸法、形状に公知の紙器用打ち抜き機により、打ち抜きを行い、手貼りにより紙製育苗ポットを作製し、該紙製育苗ポットの育苗性能、該育苗ポットの生分解性などを観察した。
【0058】
2個の紙製育苗ポットにトマトの種を植え付け、両ポット共、17日程度でポットの苗の生長が、約25cmになり、茎は太く葉も大きくて四方に広がっていて育ちが早いように見え、葉の色も深みがあるように感じた。
【0059】
次に、3日後、両方共、紙製育苗ポット毎、プランタに移植し、5日後には約45cmに生長し、茎は太く葉も大きくて四方に広がって非常に育ちが良く、花つきも良かった。
【0060】
6日後、開花し、更に3日後実が成った。蔓の生長と実の付き具合を観察したところ、蔓の生長/実の付き具合は、一つのポットの方は、蔓100cm/実の付き具合2房=5ケであった。
【0061】
もう一つのポットの方は、蔓94cm/実の付き具合1房=3ケであった。
【0062】
次に、この時点での紙製育苗ポットは、両方のポット共、ほぼ100%生分解して跡形も無かった。
【0063】
両方の紙製育苗ポット共、約1ケ月後1房に5〜6ケ実が成り、色づいたので収穫した。
【0064】
<比較例1>
従来の2個のポリエチレン樹脂製のポットに実施例1と同様にトマトの種を植え付け、両ポット共、17日程度でポットの苗の生長が、約18cmになり、茎、葉ともに順調に育ち、通常通り生長した。
【0065】
次に、3日後、両方共、樹脂製育苗ポットから苗を取り出してプランタに移植し、5日後には約33cmに生長し、茎、葉ともに順調に育ち、通常通り生長したが、この時点では、まだ花つきは無かった。
【0066】
6日後、開花し、更に3日後実が成った。蔓の生長と実の付き具合を観察したところ、蔓の生長/実の付き具合は、一つのポットの方は、蔓105cm/実の付き具合3房=6ケであった。
【0067】
もう一つのポットの方は、蔓85cm/実の付き具合1房=3ケであった。
【0068】
従来の両方の樹脂ポット共、約1ケ月後、1房に5〜6ケ実が成り、色づいたので収穫した。
【0069】
【表1】
【0070】
表1は、本発明に係る1実施例の紙製育苗ポットと従来のポリエチレン樹脂ポットにおけるトマトの生育状況をテストした観察結果をまとめた比較表である。尚、評価結果の中で花つきの項目における符号の○は良好、×は不良を表現している。
【0071】
以上のように、紙製育苗ポットは、従来のプラスチック樹脂ポットより、育苗にも良好な効果があり、且つ育苗ポット毎地植えすることができるので移植の手間がいらず、根巻きが良く、短期間で完全に生分解するので苗の活着も良く土壌をいためない紙製育苗ポットを提供することができる。
【0072】
【発明の効果】
本発明は、底面板の相対向する2辺に折り曲げ線を介して外側に向かって広幅の第一側面板、第二側面板が連設され、前記底面板の他の相対向する2辺に折り曲げ線を介して外側に向かって広幅の第三側面板、第四側面板が連設され、前記第一側面板、第二側面板の両側端には折り曲げ線を介して、貼着用フラップが設けられ、該フラップと第三側面板、第四側面板とを貼着して組み立て、該底面板と該第一側面板、第二側面板、第三側面板及び第四側面板との折り曲げ線に底面板内側に向かって突出する切り込み線を設け、該切り込み線に沿って折り曲げることにより起立させてなる立脚部を設け、該底面板の中心部に貫通孔を設け、該貫通孔の周囲につなぎ部を有する切り込み線により未貫通孔を設け、更に、前記第一側面板、第二側面板、第三側面板及び第四側面板に未貫通孔を設け、上部が開放した積み重ね可能である紙製育苗ポットにより、育苗ポット毎地植えすることができるので移植の手間がいらず、根巻きが良く、短期間で完全に生分解するので苗の活着も良く土壌をいためない紙製育苗ポットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る紙製育苗ポットの1実施例を示す平面図である。
【図2】本発明に係る紙製育苗ポットの1実施例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1・・・底面板
2・・・第一側面板
3・・・第二側面板
4・・・第三側面板
5・・・第四側面板
6・・・貼着用フラップ
7・・・貼着用フラップ
8・・・貼着用フラップ
9・・・貼着用フラップ
10・・・貫通孔
11・・・未貫通孔 11a・・・つなぎ部
12・・・未貫通孔 12a・・・つなぎ部
13・・・立脚部
a・・・折り曲げ線
b・・・折り曲げ線
c・・・折り曲げ線
d・・・折り曲げ線
e・・・折り曲げ線
f・・・折り曲げ線
g・・・折り曲げ線
h・・・折り曲げ線
Claims (7)
- 底面板の相対向する2辺に折り曲げ線を介して外側に向かって広幅の第一側面板、第二側面板が連設され、前記底面板の他の相対向する2辺に折り曲げ線を介して外側に向かって広幅の第三側面板、第四側面板が連設され、前記第一側面板、第二側面板の両側端には折り曲げ線を介して、貼着用フラップが設けられ、該フラップと第三側面板、第四側面板とを貼着して組み立て、上部が開放した積み重ね可能であることを特徴とする紙製育苗ポット。
- 前記底面板と前記第一側面板、第二側面板、第三側面板及び第四側面板との折り曲げ線に底面板内側に向かって突出する切り込み線を設け、該切り込み線に沿って折り曲げることにより起立させてなる立脚部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の紙製育苗ポット。
- 前記底面板の中心部に貫通孔が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の紙製育苗ポット。
- 前記底面板につなぎ部を有する切り込み線により未貫通孔が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の紙製育苗ポット。
- 前記第一側面板、第二側面板、第三側面板及び第四側面板につなぎ部を有する切り込み線により未貫通孔が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の紙製育苗ポット。
- 前記底面板、第一側面板、第二側面板、第三側面板及び第四側面板は、生分解性がある紙層を主体とした基材で構成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の紙製育苗ポット。
- 前記基材上に印刷インキ層が設けられていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の紙製育苗ポット。
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2003
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