JP2004297948A - 圧電アクチュエータおよびこれを備えた装置 - Google Patents
圧電アクチュエータおよびこれを備えた装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】振動板の振動を正確に検出できる圧電アクチュエータおよびこれを備えた装置を提供する。
【解決手段】振動板51の変位検出電極517Aを、取付部515A,515Bに対して当接部513の反対側に設けた。このため、当接部513が被駆動体4に接触するときの接触振動が変位検出電極517Aに直接伝わることがなく、変位検出電極517Aには、振動板51の振動に伴う圧電効果による検出電圧のみが生じる。また、振動板51の変位検出電極517Aが設けられた部分は、取付部515A,515Bに対して当接部513が設けられた側と反対側であるため、当接部513の被駆動体4への接触等により、振動板51の変位検出電極517Aが設けられた部分の変形が抑えられることがなく、変位検出電極517Aには、本来の振動板51の振動に伴う圧電効果による検出電圧が生じる。
【選択図】 図3
【解決手段】振動板51の変位検出電極517Aを、取付部515A,515Bに対して当接部513の反対側に設けた。このため、当接部513が被駆動体4に接触するときの接触振動が変位検出電極517Aに直接伝わることがなく、変位検出電極517Aには、振動板51の振動に伴う圧電効果による検出電圧のみが生じる。また、振動板51の変位検出電極517Aが設けられた部分は、取付部515A,515Bに対して当接部513が設けられた側と反対側であるため、当接部513の被駆動体4への接触等により、振動板51の変位検出電極517Aが設けられた部分の変形が抑えられることがなく、変位検出電極517Aには、本来の振動板51の振動に伴う圧電効果による検出電圧が生じる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電素子の変位で被駆動体を駆動する圧電アクチュエータおよびこれを備えた装置に関する。
【0002】
【背景技術】
従来、圧電素子の変位で被駆動体を駆動する圧電アクチュエータが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の圧電アクチュエータは、矩形薄板状の補強板の両面に圧電素子が積層された積層構造を有する振動板と、この振動板を支持する支持部とを備えている。振動板の長手方向の一端側には、被駆動体に当接される当接部が設けられている。圧電素子には、略矩形状の駆動電極および変位検出電極が設けられている。そして、支持部は、振動板の長手方向中央よりもやや一端側に配設されている。
【0003】
このような圧電アクチュエータのうち、特許文献1の図8に示された圧電アクチュエータでは、駆動電極は、圧電素子の表面の略中央に配設されており、変位検出電極は、当該表面における振動板の長手方向中央よりも一端側に、駆動電極を挟むように配設されている。つまり、この圧電アクチュエータでは、2つの変位検出電極は、支持部よりも一端側(当接部側)に配設されている。
特許文献1の図11に示された圧電アクチュエータでは、駆動電極は、圧電素子の表面の略中央に配設されており、変位検出電極は、当該表面における振動板の長手方向中央を挟んで一端側と他端側に配設されている。つまり、この圧電アクチュエータでは、変位検出電極は、支持部よりも当接部側およびその反対側に1つずつ配設されている。
特許文献1の図12に示された圧電アクチュエータでは、圧電素子の表面を4分割したそれぞれの位置に電極が配設されている。これらの電極は、たとえば対角に配設された2つ電極が駆動電極として使用されるときには、他方の対角に配設された2つの電極が変位検出電極として使用される。つまり、この圧電アクチュエータでは、変位検出電極は、支持部よりも当接部側およびその反対側に1つずつ配設されている。
このような圧電アクチュエータでは、駆動電極に電圧を印加して振動板を振動させると、この振動に伴い変位検出電極が変形し、変位検出電極にはこの変形に伴う圧電効果により検出電圧が生じる。この検出電圧により振動板の振動を検出するとともに、前記検出電圧の振幅が最も大きくなるように駆動電極に印加する電圧を制御している。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−268953号公報([0028]〜[0041]、図2、図8、図11および図12)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特許文献1の圧電アクチュエータでは、圧電素子から供給される電力によって振動板の振動状態を検出する変位検出電極のうち少なくとも1つが、支持部に対して一端側(当接部側)に設けられているので、当接部が被駆動体に接触するときの接触振動が、変位検出電極に直接的に伝わる。このとき、変位検出電極には、振動板の振動に伴う圧電効果による電圧に加えて、接触振動に伴う圧電効果による電圧がノイズとして生じるので、検出電圧を正確に検出できないという問題がある。
しかも通常、振動板が振動し当接部が被駆動体に接触したときの振動板の当接部側の変形は、支持部よりも他端側の部分が駆動電圧の印加に従って自由に動くのに対して、支持部と被駆動体とに挟まれ生じる反力により変位検出電極部分が自由に動けない。そのため、変位検出電極に生じる検出電圧は、本来の振動に伴う圧電効果による検出電圧よりも低くなる。また、検出される波形は、被駆動体との接触部から生じるメカ的な振動により影響され他端側のように正確ではない。したがって、このような変位検出電極にノイズが載ると、波形が乱れて検出電圧を検出し難くなるという問題が生じる。そこで、この問題を解決するために、2つの変位検出電極からの検出電圧を加えたり差分を取る等して重ね合わせることで、検出電圧を検出し易くするという方法が考えられる。しかし上述したように、当接部が被駆動体に接触すると、振動板の支持部よりも当接部側の部分の変形が抑えられ、中でも特に当接部が設けられた一隅部の変形が抑えられるので、特許文献1の図8の構成のように、圧電素子の一端側の各隅部近傍に設けられた変位検出電極では、それぞれ異なる変形量となり、また、特許文献1の図11および図12の構成のように、支持部よりも当接部側およびその反対側に配設された変位検出電極においても、それぞれ異なる変形量となってしまい、圧電効果によって生じる各変位検出電極の検出電圧波形も異なってしまう。このため、これらの検出電圧を重ね合わせたとしても正確な波形が得難く、やはり検出電圧を容易に検出することはできない。
【0006】
本発明は、振動板の振動を正確に検出できる圧電アクチュエータおよびこれを備えた装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、被駆動体に当接される当接部および電圧が印加される圧電素子を有する振動板と、この振動板を支持する支持部とを備えた圧電アクチュエータであって、前記振動板の一方の表面には、前記支持部に対して前記当接部の反対側の位置に前記振動板の振動を検出する変位検出電極が設けられていることを特徴とする圧電アクチュエータである。
この発明によれば、振動板の振動を検出する変位検出電極を、振動板の一方の表面であるとともに、振動板を元枠に支持するためのアーム部である支持部に対して当接部の反対側の位置に設けている。換言すれば、変位検出電極を、当接部が被駆動体に接触している部分から中心を挟んで遠い場所に設けているので、接触振動(当接部が被駆動体に接触するときの振動)が変位検出電極に直接伝わらず、変位検出電極には、振動板の振動に伴う圧電効果による検出電圧のみが生じる。
また、振動板の変位検出電極が設けられた部分を、支持部に対して当接部の反対側の位置に設けたので、当接部が被駆動体へ接触等しても振動板の変位検出電極が設けられた部分の変形が抑えられることがなく、変位検出電極に生じる検出電圧は、本来の振動板の振動に伴う圧電効果によるものとなる。
以上により、検出電圧が正確に検出されるようになり、振動板の振動が正確に検出される。
【0008】
本発明では、前記圧電素子は、前記振動板の一方の平面に設けられていることが望ましい。
この発明によれば、振動板の一方の平面に圧電素子を設けたので、材料コストの削減になる。
【0009】
本発明では、前記振動板の他方の表面には、平面的に見て前記変位検出電極に重なる位置に別の変位検出電極または前記変位検出電極と略同一形状の疑似電極が設けられていることが望ましい。
この発明によれば、振動板の他方の表面において、平面的に見て振動板の一方の表面に設けられた変位検出電極と重なる位置に、別の変位検出電極を設けた場合には、圧電効果により各変位検出電極に生じる検出電圧の波形が等しくなるので、これらの検出電圧を重ね合わせると振幅量が2倍になり検出電圧の検出が容易になる。これに対して、前記変位検出電極と略同一形状の疑似電極を設けた場合には、振動板の両面の圧電素子における電圧が印加される電極の形状がほぼ同じになり、振動板の両面においてほぼ同じ形状に電圧が印加される。このため、振動板の振動は、振動板の両面でほぼ同じになるので、振動板の表面と垂直方向の動きのずれを抑えられる。
【0010】
本発明では、前記振動板の一方または両方の表面には、当該表面の略中心を挟んで前記変位検出電極および前記疑似電極と対称位置に別の疑似電極が設けられていることが望ましい。
この発明によれば、振動板の一方または両方の表面における当該表面の略中心を挟んで変位検出電極および疑似電極と対称位置に別の疑似電極を設けたので、当該表面には、前記略中心を挟んで対称の位置にそれぞれ電圧が印加されない部分が形成される。換言すれば、圧電素子の電圧が印加される電極の形状も、当該表面の略中心を挟んで対称の形状となり、振動板の当該表面の略中心を挟んで対称の形状に電圧が印加されるから、振動板の振動も当該表面の略中心を挟んで対称の振動となる。また、縦振動と屈曲振動との複合振動を確実に実現できる。なお、上述した略中心とは、振動板の幅方向および縦方向の各々中点付近を指している。
【0011】
本発明では、前記振動板は、略矩形板状に形成され、前記当接部は、前記振動板の隅部近傍に設けられていることが望ましい。
この発明によれば、振動板は略矩形状に形成され、当接部は振動板の隅部近傍に設けられているので、振動板に縦振動を励振させるような電圧を印加しても、振動板の重量アンバランスにより、振動板の振動を縦振動と屈曲振動との複合振動にすることができる。
【0012】
本発明では、前記振動板の振動は、一次の縦振動と二次の屈曲振動との複合振動であることが望ましい。
この発明によれば、振動板の振動は、一次の縦振動と二次の屈曲振動との複合振動なので、当接部は楕円軌道を描いて振動する。このことにより、たとえば当接部と被駆動体とが接触したときに、当接部が描く楕円軌道の方向と被駆動体の駆動方向とが略一致するようにそれぞれの部材を配設すれば、被駆動体の駆動が容易になる。
【0013】
本発明では、前記振動板は、略矩形板状に形成され、前記圧電素子の長辺の長さを1とすると短辺の長さは0.274以上であり、かつ、前記一次の縦振動と前記二次の屈曲振動との振動比は、前記一次の縦振動の共振振動数に対する前記二次の屈曲振動の共振周波数の比が1.00よりも大きく1.03よりも小さくなるように設定されていることが望ましい。
この発明によれば、一次の縦振動および二次の屈曲振動の共振周波数が互いに近接しているので、これらの共振周波数近傍で圧電素子を振動させると、一次の縦振動および二次の屈曲振動が同時に現れ易くなり、圧電アクチュエータの当接部は楕円軌道を描いて振動する。この楕円軌道によって当接部は被駆動体を押圧して駆動することが可能となる。この時、圧電素子は、一次の縦振動および二次の屈曲振動のそれぞれの共振点付近で励振されるので、それぞれの振動振幅が大きくなる。このことにより、当接部の楕円軌道の振幅も大きくなり、被駆動体を高効率で駆動することが可能となる。
ここで、当接部が設けられた圧電アクチュエータの短辺が0.274よりも小さい場合には、一次の縦振動の共振周波数が二次の屈曲振動の共振周波数よりも大きくなり、良好な楕円軌道を描くことができない。この時、一次の縦振動の共振周波数に対する二次の屈曲振動の共振周波数の比は1.00以下である。また、一次の縦振動の共振周波数に対する二次の屈曲振動の共振周波数の比が1.03以上の場合には、一次の縦振動の共振点と二次の屈曲振動の共振点が離れてしまい、両振動の振幅を同時に良好にすることができない。
【0014】
本発明の装置は、前述の圧電アクチュエータを備えたことを特徴とする。
この発明によれば、前述の圧電アクチュエータを備えているので、前述のような効果を奏することができる装置の提供が可能になる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。なお、後述する第2実施形態以降の実施形態において、第1実施形態と同一構成要件については、同一符号を付しその説明を省略もしくは簡略化する。
【0016】
[第1実施形態]
図1において、1は液体吐出装置であり、この液体吐出装置1は、内部に液体が流通するチューブ2と、このチューブ2を押圧するボール3と、このボール3をチューブ2上で転動させる被駆動体としてのロータ4と、ロータ4を回転駆動する圧電アクチュエータ5と、ボール3の転動軌跡を規定するリテーナ6とを備えている。また、これらの構成部品、つまりチューブ2の一部、ボール3、ロータ4、圧電アクチュエータ5、およびリテーナ6は、ケース部材7に収納されている。
【0017】
図2には、液体吐出装置1のロータ4および圧電アクチュエータ5を含む側断面図が示されている。ケース部材7は、チューブ2が配置される基部71と、基部71の開口部分を覆う蓋部材72とを備えている。基部71および蓋部材72には外周近傍にそれぞれ複数箇所(本実施形態では四箇所)の孔711,721が形成されている。これらの孔711,721には位置決めピン73が貫通しており、これらの位置決めピン73のうち対角線上の位置決めピン73Aが孔711,721に弱い圧入状態で嵌合されている。これにより、基部71および蓋部材72の接触面の面内方向の位置が規定され、これらの相対的な位置のずれが防止されている。
また、基部71において蓋部材72に対向する面の孔711近傍の端部には切欠712が形成されている。この切欠712により、基部71および蓋部材72が接触した時に両者の間に隙間が形成されている。
【0018】
基部71の蓋部材72に対向する面の略中央には、チューブ2が配置されるチューブガイド溝713が形成されている。このチューブガイド溝713は、円弧状部分と、この円弧状部分の両端から基部71の端部に向かって互いに平行に形成された二つの直線部分とを備えている。チューブ2は、ケース部材7の外部からこのチューブガイド溝713に沿って配置され、再び外部へ配置されている。チューブガイド溝713の基部71端部には、チューブ2がチューブガイド溝713に沿ってたるみなくセットされるように、ストッパ714がそれぞれ取り付けられている。
なお、チューブ2の材料は、シリコーンゴム、ポリウレタン、その他の弾性材料が採用できる。
ボール3は、複数(本実施形態では二つ)設けられ、チューブガイド溝713の円弧状部分に沿って等間隔、つまり本実施形態では180°間隔でチューブ2のチューブガイド溝713に当接される側とは反対側に配置されている。
【0019】
ロータ4は、環状に形成されており、ステンレス鋼や、鉄、アルミニウム、その他の材料で構成されている。なおロータ4の材料は、耐摩耗性を考慮して鉄で構成された部品にニッケルリンの無電解めっきを施して硬化処理を行ったものを採用してもよい。このロータ4の内周側にはデルリンやポリテトラフルオロエチレン(Poly Tetra Fluoro Ethylene, PTFE)などの低摩擦係数の材料で構成された環状のブッシュ41が圧入されている。ブッシュ41は、蓋部材72に固定されたロータ軸74に回転可能に支持されており、ブッシュ41の中心は、蓋部材72においてチューブガイド溝713の円弧状部分の中心位置に対応する位置に配置されている。
【0020】
また、ロータ軸74の内周には、断面略三角形状のツメ部741が形成され、このツメ部741には四つ割ピン75が係合されている。これにより、四つ割ピン75は、基部71と蓋部材72とを近接させた位置で維持している。
ロータ4のボール3に対向する面には押圧ゴム42が設けられ、ボール3に当接されている。また、ロータ4の側面には凹部43が形成されている。ここで、ロータ4とチューブガイド溝713との距離は、ボール3の直径とチューブ2の直径との和より小さく設定されている。これによって、ボール3はロータ4の押圧ゴム42でチューブ2側に押し付けられ、チューブ2がチューブガイド溝713の形状に沿って押しつぶされるようになっている。
【0021】
リテーナ6は、ロータ4と基部71との間に回転可能に設けられ、リング状に形成されている。リテーナ6の内周側は基部71に環状に設けられた突起76に当接されることで平面方向のずれが防止されている。リテーナ6には周囲に沿って複数箇所(本実施形態では六箇所)のボール保持部61が等間隔に形成されている。これらのボール保持部61のうち、対向する二つにボール3が配置されている。また、リテーナ6の外周には、凸部62が形成されており、リテーナ6の側面にはこの凸部62の通過を検出する回転検出手段63が設けられている。この回転検出手段63は、検出端子631,632と、屈曲部分633を有する板ばね634と、検出端子631および検出端子632が板ばね634を介して電気的に接続されたときに作動する図示しない検知装置とが設けられている。検出端子631は、図1における基部71の右側面近傍に設けられている。検出端子632は、基部71の下側面近傍に設けられている。板ばね634は、屈曲部分633が凸部62の回転軌道上に位置するように、かつ、板ばね634の一端側部分が検出端子632に接触しないように、検出端子631に取り付けられている。
【0022】
圧電アクチュエータ5は、図3(A),(B)に示すように、振動板51と、駆動回路52と、検出制御回路53とを備えている。
振動板51は、矩形平板状に形成された補強板511と、この補強板511の表裏両面に設けられた矩形平板状の圧電素子512A,512Bとを備えている。
【0023】
補強板511は、ステンレス鋼、その他の材料から構成され、略矩形状に形成されている。また、補強板511の対角方向両端には、同一形状を有する当接部513および凸部514がそれぞれ一体的に形成されている。このように補強板511の対角位置に当接部513および凸部514を設け、振動板51として非対称の形状とすることにより、圧電素子512A,512Bを長手方向に沿って伸縮させたときに、振動板51は、一次の縦振動に加えて、重量アンバランスによる二次の屈曲振動が励振される。このとき、当接部513は、一次の縦振動と二次の屈曲振動とを組み合わせた楕円軌道を描いて振動する(図3(A)参照)。この当接部513は、この当接部513が振動しロータ4の凹部43(図2)に当接されたときに、前記楕円軌道の方向とロータ4の回転方向とが略一致するように配設されている。補強板511の長手方向略中央には、当該長手方向に直交するように支持部としての取付部515A,515Bが一体的に形成されている。
【0024】
圧電素子512A,512Bは、チタン酸ジルコニウム酸鉛(PZT(登録商標))、水晶、ニオブ酸リチウム、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、メタニオブ酸鉛、ポリフッ化ビニリデン、亜鉛ニオブ酸鉛、スカンジウムニオブ酸鉛等の各種材料により形成されている。これら圧電素子512A,512Bの両面には、図示しないニッケルメッキおよび金メッキによるメッキ層が形成されている。これら圧電素子512A,512Bの寸法や厚さは、前記一次の縦振動の共振周波数に対する前記二次の共振周波数の比が、1.00よりも大きく1.03よりも小さくなるように設定されている。また、圧電素子512A,512Bの長辺の長さを1としたときに短辺の長さが、0.274となるように形成されている。
圧電素子512Aは、補強板511の蓋部材72側の面(図3(B)における上側の面)に接着されている。この圧電素子512Aの表面には、前記メッキ層を溝516で分割することにより、略矩形板状の変位検出電極517Aと、この変位検出電極517Aを除いた略L字板状の駆動電極518Aとが形成されている。変位検出電極517Aは、取付部515A側の長辺に沿ってかつ長手方向略中央から当接部513側と反対側の端部(凸部514側の端部)にかけて設けられている。この変位検出電極517Aは、検出制御回路53と電気的に接続されている。そして、駆動電極518Aは、駆動回路52と電気的に接続されている。
圧電素子512Bは、補強板511の基部71側の面(図3(B)における下側の面)に接着されている。この圧電素子512Bの表面全体には、前記メッキ層により矩形状の駆動電極518Bが形成されている。この駆動電極518Bは、駆動回路52と電気的に接続されている。
このように変位検出電極517Aを、取付部515Aに対して当接部513と反対側に配設することにより、接触振動が変位検出電極517Aに直接伝わらないようにしている。
【0025】
図4には、振動板51の取付構造を表す側断面図が示されている。振動板51は、図1,図2および図4に示すように、この振動板51をロータ4側に付勢する腕部本体541と、この腕部本体541を支持する支持板542とにより支持されている。振動板51の取付部515Aは、腕部本体541を介して支持板542にねじ543,544によって二箇所で固定されている。また取付部515Bは、腕部本体541と同じ厚さのスペーサを介して支持板542にねじ545によって固定されている。そして、腕部本体541および支持板542は、蓋部材72にねじ546で回転可能に固定されている。腕部本体541には、振動板51が支持された側とは反対側の一端に略U字形の弾性部547が一体的に形成されている。この弾性部547は先端が係止部材548によって蓋部材72に係止されている。この弾性部547は、ねじ546を中心に振動板51を付勢しており、これによって振動板51の当接部513はロータ4の凹部43に適切な付勢力で押し付けられている。
【0026】
駆動回路52は、駆動電極518A,518Bに電圧を印加して、振動板51を振動させるものである。この駆動回路52から発せられる電圧の波形は、特に限定されず、たとえばサイン波、矩形波、台形波などを用いることができる。
検出制御回路53は、変位検出電極517Aからの検出電圧を検出することで振動板51の振動を検出するとともに、前記検出電圧の振幅が最大となるように駆動回路52から発せられる電圧の周波数を制御するものである。
【0027】
このような液体吐出装置1は、次のように動作する。
まず、駆動回路52によって駆動電極518A,518Bに電圧を印加すると、圧電素子512A,512Bが伸縮する。すると、前述した重量アンバランスにより、振動板51には一次の縦振動と二次の屈曲振動との複合振動が励振され、当接部513は楕円軌道を描いて振動する。この楕円軌道の一部で当接部513がロータ4の側面(凹部43)を押すことにより、ロータ4が図1の矢印R方向に回転する。この動作を適当な振動数で繰り返すことにより、ロータ4を所定の回転数で回転させる。
このロータ4の回転数は、駆動電極518A,518Bに印加される電圧の周波数を調整することで調整されている。具体的には、振動板51が振動すると、この振動に伴い変位検出電極517Aが変形し、変位検出電極517Aには、この変形に伴う圧電効果により検出電圧が生じる。この検出電圧が検出制御回路53に入力されると、検出制御回路53は、入力された検出電圧の振幅が最大となるように駆動回路52を制御し、駆動電極518A,518Bに印加される電圧の周波数を調整する。このように駆動回路52から発せられる電圧の周波数を、検出電極に応じて検出制御回路53で調整することにより、ロータ4の回転数を調整している。
【0028】
圧電アクチュエータ5によってロータ4が回転すると、押圧ゴム42に押圧されているボール3は摩擦によってチューブ2を押しつぶしながら転動する。これによって、チューブ2内の二つのボール3に挟まれた流体が移動する。一方のボール3がチューブガイド溝713の円弧状部分の端部まで移動すると、チューブ2は直線部分に沿ってケース部材7の外部に向かい、一方ボール3は押圧ゴム42とともにロータ軸74を中心に回転を続けるので、チューブ2の押圧が解除される。この状態で、もう一方のボール3が転動しながら液体を円弧状部分に沿って押し出し、これによってチューブ2から液体が吐出される。一方のボール3はその間に再び円弧状部分上に配置され、チューブ2を押しつぶして、もう一方のボール3とで挟まれた液体を移動させる。これを繰り返すことによってチューブ2内の液体を連続で吐出させる。
ボール3は、その転動にともなってボール保持部61を押し、これによってリテーナ6が回転する。この際、回転検出手段63はリテーナ6の凸部62の通過を検知しボール3の回転数を検知する。具体的には、リテーナ6が回転し凸部62が検出端子632近傍を通過するときに、凸部62と板ばね634の屈曲部分633とが接触し、板ばね634が弾性変形する。そして、この弾性変形により板ばね634と検出端子632とが接触すると、検出端子631と検出端子632とが板ばね634を介して電気的に接続され、図示しない検知装置が作動しボール3の回転数が検知される。
【0029】
液体吐出装置1を使用しない時には、四つ割ピン75とツメ部741との係合を外せば、チューブ2の圧閉が解除される。なお、例えば位置決めピン73の基部71への嵌合が強く、チューブ2および押圧ゴム42の弾性力で蓋部材72が基部71から離間しない場合には、切欠712に爪やドライバなどをあてて蓋部材72と基部71とを離間させると簡単に離間させることができる。
【0030】
このような第1実施形態によれば、以下に示すような効果がある。
(1)液体吐出装置1に用いられている圧電アクチュエータ5の変位検出電極517Aは、取付部515A,515Bに対して当接部513の反対側の位置に設けられているので、当接部513がロータ4に接触するときの接触振動が、変位検出電極517Aに直接伝わることがなく、変位検出電極517Aに、振動板51の振動に伴う圧電効果による検出電圧のみを生じさせることができる。また、振動板51の変位検出電極517Aが設けられた部分は、取付部515A,515Bに対して当接部513が設けられた側と反対側であるため、当接部513のロータ4への接触等により、振動板51の変位検出電極517Aが設けられた部分の変形が抑えられることがなく、変位検出電極517Aに、本来の振動板51の振動に伴う圧電効果による検出電圧を生じさせることができる。
以上のことから、検出電圧を正確に検出できるので、振動板51の振動を正確に検出できる。
【0031】
(2)振動板51は矩形板状とされ、当接部513および凸部514が振動板51の長手方向の一端に設けられているので、振動板51に縦振動を励振させる電圧を印加したときに、振動板51の重量アンバランスにより、振動板51の振動を縦振動と屈曲振動との複合振動にすることができる。
【0032】
(3)振動板51の振動は、一次の縦振動と二次の屈曲振動との複合振動であるので、当接部513を楕円軌道を描いて振動させることができる。そして、この当接部513は、振動しロータ4の凹部43(図2)に当接されたときに、前記楕円軌道の方向とロータ4の回転方向とが略一致するように配設されているので、ロータ4を容易に回転させることができる。
【0033】
(4)圧電素子512A,512Bの寸法や厚さは、前記一次の縦振動の共振周波数に対する前記二次の屈曲振動の共振周波数の比が、1.00よりも大きく1.03よりも小さくなるように設定され、かつ、圧電素子512A,512Bの長辺の長さを1としたときに短辺の長さが0.274となるように形成されているので、前記一次の縦振動および前記二次の屈曲振動の共振周波数近傍で圧電素子512A,512Bを振動させると、これら圧電素子512A,512Bを、前記一次の縦振動および前記二次の屈曲振動のそれぞれの共振点付近で励振させることができ、それぞれの振動振幅を大きくできる。したがって、当接部513の楕円軌道の振幅も大きくなるので、ロータ4を高効率で駆動させることができる。
【0034】
(5)変位検出電極517Aを複数設けずに1つだけ設けたので、配線を少なくすることができコストダウンを図ることができる。
【0035】
[第2実施形態]
図5(A),(B)には、液体吐出装置1に用いられる第2実施形態の振動板81が示されている。この振動板81は、略矩形平板状に形成された補強板511と、この補強板511の表裏両面に設けられた平板状の圧電素子512A,512Bとを備えている。
圧電素子512Aの表面には、メッキ層を溝816で分割することにより略矩形板状の変位検出電極817Aと、略U字板状の駆動電極818Aとが形成されている。変位検出電極817Aは、第1実施形態の変位検出電極517Aよりも小さく形成されており、取付部515A側の長辺に沿った取付部515Aと凸部514側の端部との略中央に設けられている。この変位検出電極817Aは、検出制御回路53と電気的に接続されている。そして、駆動電極818Aは、駆動回路52と電気的に接続されている。
圧電素子512Bの表面には、メッキ層を溝816で分割することにより略矩形板状の変位検出電極817Bと、略U字板状の駆動電極818Bとが形成されている。変位検出電極817Bは、紙面上方から見て変位検出電極817Aと同じ平面位置に設けられている。この変位検出電極817Bは、検出制御回路53と電気的に接続されている。そして、駆動電極818Bは、駆動回路52と電気的に接続されている。
【0036】
このような振動板81を備えた液体吐出装置1のロータ4の回転数は、次のように調整される。
振動板81が振動すると、この振動に伴い変位検出電極817A,817Bが変形し、これら変位検出電極817A,817Bには圧電効果により検出電圧が生じる。これらの検出電圧が検出制御回路53に入力されると、検出制御回路53は、これらの検出電圧を重ね合わせたものの振幅が最大となるように、駆動電極818A,818Bに印加される電圧の周波数を調整する。
【0037】
このような第2実施形態によれば、第1実施形態の(1)〜(4)の効果に加え、以下に示す効果がある。
(6)圧電素子512Bの表面における、紙面上方から見て圧電素子512Aの変位検出電極817Aと同じ平面位置に、変位検出電極817Bを設けたので、振動板81が振動したときの変位検出電極817Aの変形量と、変位検出電極817Bの変形量とを等しい量とすることができる。したがって、変位検出電極817A,817Bに生じる検出電圧の波形を等しくすることができるので、これらの検出電圧を重ね合わせることにより、検出電圧の振幅量は2倍になり検出電圧の検出を容易にできる。
【0038】
(7)変位検出電極817A,817Bは、第1実施形態の変位検出電極517Aよりも小さく形成されているとともに、取付部515A側の長辺に沿った取付部515Aと凸部514側の端部との略中央つまり振動板51の二次の屈曲振動の腹近傍に設けられている。したがって、変位検出電極817A,817Bには、振動板51の変形が最も著しい前記二次の屈曲振動の腹近傍の振動に伴う検出電圧が生じるので、変位検出電極817A,817Bの大きさが小さくても十分な検出電圧を得ることができるとともに、小さくなることで当接部513からもより離間することになり、ノイズを載り難くすることができる。
【0039】
[第3実施形態]
図6には、液体吐出装置1に用いられる第3実施形態の振動板82が示されている。この振動板82は、略矩形平板状に形成された補強板511と、この補強板511の表裏両面に設けられた平板状の圧電素子512A,512Bとを備えている。
圧電素子512Aの表面には、メッキ層を溝826で分割することにより略矩形板状の変位検出電極827Aと、略Z字板状の駆動電極828Aと、変位検出電極827Aと同一形状を有する疑似電極829Aとが形成されている。変位検出電極827Aは、第1実施形態の変位検出電極517Aと略同一位置に設けられている。疑似電極829Aは、当該表面の略中心を挟んで変位検出電極827Aと対称位置(点対称)に設けられている。
圧電素子512Bの表面全体には、略矩形状の駆動電極828Bが形成されている。
このような振動板82を備えた液体吐出装置1のロータ4の回転数の調整方法は、第1実施形態のそれと同様なので説明を省略する。
【0040】
このような第3実施形態によれば、第1実施形態の(1)〜(5)の効果に加え、以下に示す効果がある。
(8)圧電素子512Aの表面に、当該表面の略中心を挟んで変位検出電極827Aと対称位置に疑似電極829Aを設けたので、駆動電極828Aの形状を前記略中心を挟んで対称の形状にできる。したがって、振動板82を当該表面の略中心を挟んで対称に振動させることができる。また、縦振動と屈曲振動との複合振動を確実に実現できる。
【0041】
[第4実施形態]
図7には、液体吐出装置1に用いられる第4実施形態の振動板83が示されている。この振動板83は、略矩形平板状に形成された補強板511と、この補強板511の表裏両面に設けられた平板状の圧電素子512A,512Bとを備えている。
圧電素子512Aの表面には、メッキ層を溝836で分割することにより略矩形板状の変位検出電極837Aと、略Z字板状の駆動電極838Aと、変位検出電極837Aと同一形状を有する疑似電極839Aとが形成されている。変位検出電極837Aは、第2実施形態の変位検出電極817Aと略同一位置に設けられている。疑似電極839Aは、当該表面の略中心を挟んで変位検出電極837Aと対称位置(点対称)に設けられている。
圧電素子512Bの表面には、メッキ層を溝836で分割することにより変位検出電極837Bと、駆動電極838Bと、疑似電極839Bとが形成されている。変位検出電極837Bおよび疑似電極839Bは、紙面上方から見て変位検出電極837Aおよび疑似電極839Aと同じ平面位置に設けられている。
このような第4実施形態によれば、第1実施形態の(1)〜(4)の効果に加え、第2実施形態の(6),(7)および第3実施形態の(8)の効果を一度に奏することができる。
【0042】
なお、本発明は前記実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の目的を達成できるものであれば、次に示すような変形形態も適用されるものである。
たとえば、第1および第3実施形態では、補強板511の両面に圧電素子512A,512Bを設けていたが、圧電素子512Bを設けない構成にすれば、圧電アクチュエータ5の材料コストを削減できる。
第2実施形態の変位検出電極817Bや第4実施形態の変位検出電極837Bを、検出制御回路53に接続せずに疑似電極としての機能を持たせても良い。
第1実施形態の振動板51に設けられた変位検出電極517Aを、図8(A)〜(C)に示すように、楕円形状、半円形状、三角形状等任意の形状に形成して良い。また、第2実施形態の変位検出電極、第3および第4実施形態の変位検出電極および疑似電極についても、図8(A)〜(C)に示すような形状にして良い。
圧電アクチュエータ5では、振動板51に2つの取付部515A,515Bを設けたが、取付部に対して当接部の反対側の位置に変位検出電極が設けられる構成ならば、どちらか一方のみだけを設ける構成にしても良い。
圧電アクチュエータ5の形状を略矩形板状としたが、この形状に限らず他の形状としても良い。また、圧電素子の形状を他の形にしても良い。
本発明の構成を、重量アンバランスにより、当接部513が楕円軌道を描いて振動する圧電アクチュエータ5に適用したが、たとえば図8(D)に示すように、振動板84の短辺の略中央に当接部843を設け、圧電素子512Aの表面にメッキ層を溝846で分割することにより、変位検出電極847Aと、3つの駆動電極848Aと、疑似電極849Aとを形成し、各駆動電極848Aの配置パターンにより当接部843が楕円軌道を描いて振動するような圧電アクチュエータ5に適用しても良い。
本発明の圧電アクチュエータは、液体吐出装置1に限らず、時計のカレンダー駆動部、指針の駆動部、ファンモータ、ピンアクチュエータなど、様々な装置に適用できる。
【0043】
本発明を実施するための最良の構成、方法等は、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した形状、材質等を限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質等の限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、振動板の振動を検出する変位検出電極は、振動板の一方の表面の支持部に対して当接部の反対側の位置に設けられているので、変位検出電極に、本来の振動板の振動に伴う圧電効果による検出電圧を生じさせることができる。したがって、検出電圧を正確に検出できるので、振動板の振動を正確に検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る液体吐出装置の平面図。
【図2】第1実施形態に係る液体吐出装置の側断面図。
【図3】第1実施形態に係る圧電アクチュエータを示す図。
【図4】第1実施形態に係る液体吐出装置の側断面図。
【図5】第2実施形態に係る圧電アクチュエータを示す図。
【図6】第3実施形態に係る圧電アクチュエータを示す図。
【図7】第4実施形態に係る圧電アクチュエータを示す図。
【図8】本発明の圧電アクチュエータの変形例を示す図。
【符号の説明】
1…液体吐出装置(装置)、4…ロータ(被駆動体)、5…圧電アクチュエータ、51…振動板、512A,512B…圧電素子、513…当接部、515A,515B…取付部(支持部)、517A,817A,817B,827A,837A,837B,847A…変位検出電極、829A,839A,839B,849A…疑似電極。
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電素子の変位で被駆動体を駆動する圧電アクチュエータおよびこれを備えた装置に関する。
【0002】
【背景技術】
従来、圧電素子の変位で被駆動体を駆動する圧電アクチュエータが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の圧電アクチュエータは、矩形薄板状の補強板の両面に圧電素子が積層された積層構造を有する振動板と、この振動板を支持する支持部とを備えている。振動板の長手方向の一端側には、被駆動体に当接される当接部が設けられている。圧電素子には、略矩形状の駆動電極および変位検出電極が設けられている。そして、支持部は、振動板の長手方向中央よりもやや一端側に配設されている。
【0003】
このような圧電アクチュエータのうち、特許文献1の図8に示された圧電アクチュエータでは、駆動電極は、圧電素子の表面の略中央に配設されており、変位検出電極は、当該表面における振動板の長手方向中央よりも一端側に、駆動電極を挟むように配設されている。つまり、この圧電アクチュエータでは、2つの変位検出電極は、支持部よりも一端側(当接部側)に配設されている。
特許文献1の図11に示された圧電アクチュエータでは、駆動電極は、圧電素子の表面の略中央に配設されており、変位検出電極は、当該表面における振動板の長手方向中央を挟んで一端側と他端側に配設されている。つまり、この圧電アクチュエータでは、変位検出電極は、支持部よりも当接部側およびその反対側に1つずつ配設されている。
特許文献1の図12に示された圧電アクチュエータでは、圧電素子の表面を4分割したそれぞれの位置に電極が配設されている。これらの電極は、たとえば対角に配設された2つ電極が駆動電極として使用されるときには、他方の対角に配設された2つの電極が変位検出電極として使用される。つまり、この圧電アクチュエータでは、変位検出電極は、支持部よりも当接部側およびその反対側に1つずつ配設されている。
このような圧電アクチュエータでは、駆動電極に電圧を印加して振動板を振動させると、この振動に伴い変位検出電極が変形し、変位検出電極にはこの変形に伴う圧電効果により検出電圧が生じる。この検出電圧により振動板の振動を検出するとともに、前記検出電圧の振幅が最も大きくなるように駆動電極に印加する電圧を制御している。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−268953号公報([0028]〜[0041]、図2、図8、図11および図12)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特許文献1の圧電アクチュエータでは、圧電素子から供給される電力によって振動板の振動状態を検出する変位検出電極のうち少なくとも1つが、支持部に対して一端側(当接部側)に設けられているので、当接部が被駆動体に接触するときの接触振動が、変位検出電極に直接的に伝わる。このとき、変位検出電極には、振動板の振動に伴う圧電効果による電圧に加えて、接触振動に伴う圧電効果による電圧がノイズとして生じるので、検出電圧を正確に検出できないという問題がある。
しかも通常、振動板が振動し当接部が被駆動体に接触したときの振動板の当接部側の変形は、支持部よりも他端側の部分が駆動電圧の印加に従って自由に動くのに対して、支持部と被駆動体とに挟まれ生じる反力により変位検出電極部分が自由に動けない。そのため、変位検出電極に生じる検出電圧は、本来の振動に伴う圧電効果による検出電圧よりも低くなる。また、検出される波形は、被駆動体との接触部から生じるメカ的な振動により影響され他端側のように正確ではない。したがって、このような変位検出電極にノイズが載ると、波形が乱れて検出電圧を検出し難くなるという問題が生じる。そこで、この問題を解決するために、2つの変位検出電極からの検出電圧を加えたり差分を取る等して重ね合わせることで、検出電圧を検出し易くするという方法が考えられる。しかし上述したように、当接部が被駆動体に接触すると、振動板の支持部よりも当接部側の部分の変形が抑えられ、中でも特に当接部が設けられた一隅部の変形が抑えられるので、特許文献1の図8の構成のように、圧電素子の一端側の各隅部近傍に設けられた変位検出電極では、それぞれ異なる変形量となり、また、特許文献1の図11および図12の構成のように、支持部よりも当接部側およびその反対側に配設された変位検出電極においても、それぞれ異なる変形量となってしまい、圧電効果によって生じる各変位検出電極の検出電圧波形も異なってしまう。このため、これらの検出電圧を重ね合わせたとしても正確な波形が得難く、やはり検出電圧を容易に検出することはできない。
【0006】
本発明は、振動板の振動を正確に検出できる圧電アクチュエータおよびこれを備えた装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、被駆動体に当接される当接部および電圧が印加される圧電素子を有する振動板と、この振動板を支持する支持部とを備えた圧電アクチュエータであって、前記振動板の一方の表面には、前記支持部に対して前記当接部の反対側の位置に前記振動板の振動を検出する変位検出電極が設けられていることを特徴とする圧電アクチュエータである。
この発明によれば、振動板の振動を検出する変位検出電極を、振動板の一方の表面であるとともに、振動板を元枠に支持するためのアーム部である支持部に対して当接部の反対側の位置に設けている。換言すれば、変位検出電極を、当接部が被駆動体に接触している部分から中心を挟んで遠い場所に設けているので、接触振動(当接部が被駆動体に接触するときの振動)が変位検出電極に直接伝わらず、変位検出電極には、振動板の振動に伴う圧電効果による検出電圧のみが生じる。
また、振動板の変位検出電極が設けられた部分を、支持部に対して当接部の反対側の位置に設けたので、当接部が被駆動体へ接触等しても振動板の変位検出電極が設けられた部分の変形が抑えられることがなく、変位検出電極に生じる検出電圧は、本来の振動板の振動に伴う圧電効果によるものとなる。
以上により、検出電圧が正確に検出されるようになり、振動板の振動が正確に検出される。
【0008】
本発明では、前記圧電素子は、前記振動板の一方の平面に設けられていることが望ましい。
この発明によれば、振動板の一方の平面に圧電素子を設けたので、材料コストの削減になる。
【0009】
本発明では、前記振動板の他方の表面には、平面的に見て前記変位検出電極に重なる位置に別の変位検出電極または前記変位検出電極と略同一形状の疑似電極が設けられていることが望ましい。
この発明によれば、振動板の他方の表面において、平面的に見て振動板の一方の表面に設けられた変位検出電極と重なる位置に、別の変位検出電極を設けた場合には、圧電効果により各変位検出電極に生じる検出電圧の波形が等しくなるので、これらの検出電圧を重ね合わせると振幅量が2倍になり検出電圧の検出が容易になる。これに対して、前記変位検出電極と略同一形状の疑似電極を設けた場合には、振動板の両面の圧電素子における電圧が印加される電極の形状がほぼ同じになり、振動板の両面においてほぼ同じ形状に電圧が印加される。このため、振動板の振動は、振動板の両面でほぼ同じになるので、振動板の表面と垂直方向の動きのずれを抑えられる。
【0010】
本発明では、前記振動板の一方または両方の表面には、当該表面の略中心を挟んで前記変位検出電極および前記疑似電極と対称位置に別の疑似電極が設けられていることが望ましい。
この発明によれば、振動板の一方または両方の表面における当該表面の略中心を挟んで変位検出電極および疑似電極と対称位置に別の疑似電極を設けたので、当該表面には、前記略中心を挟んで対称の位置にそれぞれ電圧が印加されない部分が形成される。換言すれば、圧電素子の電圧が印加される電極の形状も、当該表面の略中心を挟んで対称の形状となり、振動板の当該表面の略中心を挟んで対称の形状に電圧が印加されるから、振動板の振動も当該表面の略中心を挟んで対称の振動となる。また、縦振動と屈曲振動との複合振動を確実に実現できる。なお、上述した略中心とは、振動板の幅方向および縦方向の各々中点付近を指している。
【0011】
本発明では、前記振動板は、略矩形板状に形成され、前記当接部は、前記振動板の隅部近傍に設けられていることが望ましい。
この発明によれば、振動板は略矩形状に形成され、当接部は振動板の隅部近傍に設けられているので、振動板に縦振動を励振させるような電圧を印加しても、振動板の重量アンバランスにより、振動板の振動を縦振動と屈曲振動との複合振動にすることができる。
【0012】
本発明では、前記振動板の振動は、一次の縦振動と二次の屈曲振動との複合振動であることが望ましい。
この発明によれば、振動板の振動は、一次の縦振動と二次の屈曲振動との複合振動なので、当接部は楕円軌道を描いて振動する。このことにより、たとえば当接部と被駆動体とが接触したときに、当接部が描く楕円軌道の方向と被駆動体の駆動方向とが略一致するようにそれぞれの部材を配設すれば、被駆動体の駆動が容易になる。
【0013】
本発明では、前記振動板は、略矩形板状に形成され、前記圧電素子の長辺の長さを1とすると短辺の長さは0.274以上であり、かつ、前記一次の縦振動と前記二次の屈曲振動との振動比は、前記一次の縦振動の共振振動数に対する前記二次の屈曲振動の共振周波数の比が1.00よりも大きく1.03よりも小さくなるように設定されていることが望ましい。
この発明によれば、一次の縦振動および二次の屈曲振動の共振周波数が互いに近接しているので、これらの共振周波数近傍で圧電素子を振動させると、一次の縦振動および二次の屈曲振動が同時に現れ易くなり、圧電アクチュエータの当接部は楕円軌道を描いて振動する。この楕円軌道によって当接部は被駆動体を押圧して駆動することが可能となる。この時、圧電素子は、一次の縦振動および二次の屈曲振動のそれぞれの共振点付近で励振されるので、それぞれの振動振幅が大きくなる。このことにより、当接部の楕円軌道の振幅も大きくなり、被駆動体を高効率で駆動することが可能となる。
ここで、当接部が設けられた圧電アクチュエータの短辺が0.274よりも小さい場合には、一次の縦振動の共振周波数が二次の屈曲振動の共振周波数よりも大きくなり、良好な楕円軌道を描くことができない。この時、一次の縦振動の共振周波数に対する二次の屈曲振動の共振周波数の比は1.00以下である。また、一次の縦振動の共振周波数に対する二次の屈曲振動の共振周波数の比が1.03以上の場合には、一次の縦振動の共振点と二次の屈曲振動の共振点が離れてしまい、両振動の振幅を同時に良好にすることができない。
【0014】
本発明の装置は、前述の圧電アクチュエータを備えたことを特徴とする。
この発明によれば、前述の圧電アクチュエータを備えているので、前述のような効果を奏することができる装置の提供が可能になる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。なお、後述する第2実施形態以降の実施形態において、第1実施形態と同一構成要件については、同一符号を付しその説明を省略もしくは簡略化する。
【0016】
[第1実施形態]
図1において、1は液体吐出装置であり、この液体吐出装置1は、内部に液体が流通するチューブ2と、このチューブ2を押圧するボール3と、このボール3をチューブ2上で転動させる被駆動体としてのロータ4と、ロータ4を回転駆動する圧電アクチュエータ5と、ボール3の転動軌跡を規定するリテーナ6とを備えている。また、これらの構成部品、つまりチューブ2の一部、ボール3、ロータ4、圧電アクチュエータ5、およびリテーナ6は、ケース部材7に収納されている。
【0017】
図2には、液体吐出装置1のロータ4および圧電アクチュエータ5を含む側断面図が示されている。ケース部材7は、チューブ2が配置される基部71と、基部71の開口部分を覆う蓋部材72とを備えている。基部71および蓋部材72には外周近傍にそれぞれ複数箇所(本実施形態では四箇所)の孔711,721が形成されている。これらの孔711,721には位置決めピン73が貫通しており、これらの位置決めピン73のうち対角線上の位置決めピン73Aが孔711,721に弱い圧入状態で嵌合されている。これにより、基部71および蓋部材72の接触面の面内方向の位置が規定され、これらの相対的な位置のずれが防止されている。
また、基部71において蓋部材72に対向する面の孔711近傍の端部には切欠712が形成されている。この切欠712により、基部71および蓋部材72が接触した時に両者の間に隙間が形成されている。
【0018】
基部71の蓋部材72に対向する面の略中央には、チューブ2が配置されるチューブガイド溝713が形成されている。このチューブガイド溝713は、円弧状部分と、この円弧状部分の両端から基部71の端部に向かって互いに平行に形成された二つの直線部分とを備えている。チューブ2は、ケース部材7の外部からこのチューブガイド溝713に沿って配置され、再び外部へ配置されている。チューブガイド溝713の基部71端部には、チューブ2がチューブガイド溝713に沿ってたるみなくセットされるように、ストッパ714がそれぞれ取り付けられている。
なお、チューブ2の材料は、シリコーンゴム、ポリウレタン、その他の弾性材料が採用できる。
ボール3は、複数(本実施形態では二つ)設けられ、チューブガイド溝713の円弧状部分に沿って等間隔、つまり本実施形態では180°間隔でチューブ2のチューブガイド溝713に当接される側とは反対側に配置されている。
【0019】
ロータ4は、環状に形成されており、ステンレス鋼や、鉄、アルミニウム、その他の材料で構成されている。なおロータ4の材料は、耐摩耗性を考慮して鉄で構成された部品にニッケルリンの無電解めっきを施して硬化処理を行ったものを採用してもよい。このロータ4の内周側にはデルリンやポリテトラフルオロエチレン(Poly Tetra Fluoro Ethylene, PTFE)などの低摩擦係数の材料で構成された環状のブッシュ41が圧入されている。ブッシュ41は、蓋部材72に固定されたロータ軸74に回転可能に支持されており、ブッシュ41の中心は、蓋部材72においてチューブガイド溝713の円弧状部分の中心位置に対応する位置に配置されている。
【0020】
また、ロータ軸74の内周には、断面略三角形状のツメ部741が形成され、このツメ部741には四つ割ピン75が係合されている。これにより、四つ割ピン75は、基部71と蓋部材72とを近接させた位置で維持している。
ロータ4のボール3に対向する面には押圧ゴム42が設けられ、ボール3に当接されている。また、ロータ4の側面には凹部43が形成されている。ここで、ロータ4とチューブガイド溝713との距離は、ボール3の直径とチューブ2の直径との和より小さく設定されている。これによって、ボール3はロータ4の押圧ゴム42でチューブ2側に押し付けられ、チューブ2がチューブガイド溝713の形状に沿って押しつぶされるようになっている。
【0021】
リテーナ6は、ロータ4と基部71との間に回転可能に設けられ、リング状に形成されている。リテーナ6の内周側は基部71に環状に設けられた突起76に当接されることで平面方向のずれが防止されている。リテーナ6には周囲に沿って複数箇所(本実施形態では六箇所)のボール保持部61が等間隔に形成されている。これらのボール保持部61のうち、対向する二つにボール3が配置されている。また、リテーナ6の外周には、凸部62が形成されており、リテーナ6の側面にはこの凸部62の通過を検出する回転検出手段63が設けられている。この回転検出手段63は、検出端子631,632と、屈曲部分633を有する板ばね634と、検出端子631および検出端子632が板ばね634を介して電気的に接続されたときに作動する図示しない検知装置とが設けられている。検出端子631は、図1における基部71の右側面近傍に設けられている。検出端子632は、基部71の下側面近傍に設けられている。板ばね634は、屈曲部分633が凸部62の回転軌道上に位置するように、かつ、板ばね634の一端側部分が検出端子632に接触しないように、検出端子631に取り付けられている。
【0022】
圧電アクチュエータ5は、図3(A),(B)に示すように、振動板51と、駆動回路52と、検出制御回路53とを備えている。
振動板51は、矩形平板状に形成された補強板511と、この補強板511の表裏両面に設けられた矩形平板状の圧電素子512A,512Bとを備えている。
【0023】
補強板511は、ステンレス鋼、その他の材料から構成され、略矩形状に形成されている。また、補強板511の対角方向両端には、同一形状を有する当接部513および凸部514がそれぞれ一体的に形成されている。このように補強板511の対角位置に当接部513および凸部514を設け、振動板51として非対称の形状とすることにより、圧電素子512A,512Bを長手方向に沿って伸縮させたときに、振動板51は、一次の縦振動に加えて、重量アンバランスによる二次の屈曲振動が励振される。このとき、当接部513は、一次の縦振動と二次の屈曲振動とを組み合わせた楕円軌道を描いて振動する(図3(A)参照)。この当接部513は、この当接部513が振動しロータ4の凹部43(図2)に当接されたときに、前記楕円軌道の方向とロータ4の回転方向とが略一致するように配設されている。補強板511の長手方向略中央には、当該長手方向に直交するように支持部としての取付部515A,515Bが一体的に形成されている。
【0024】
圧電素子512A,512Bは、チタン酸ジルコニウム酸鉛(PZT(登録商標))、水晶、ニオブ酸リチウム、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、メタニオブ酸鉛、ポリフッ化ビニリデン、亜鉛ニオブ酸鉛、スカンジウムニオブ酸鉛等の各種材料により形成されている。これら圧電素子512A,512Bの両面には、図示しないニッケルメッキおよび金メッキによるメッキ層が形成されている。これら圧電素子512A,512Bの寸法や厚さは、前記一次の縦振動の共振周波数に対する前記二次の共振周波数の比が、1.00よりも大きく1.03よりも小さくなるように設定されている。また、圧電素子512A,512Bの長辺の長さを1としたときに短辺の長さが、0.274となるように形成されている。
圧電素子512Aは、補強板511の蓋部材72側の面(図3(B)における上側の面)に接着されている。この圧電素子512Aの表面には、前記メッキ層を溝516で分割することにより、略矩形板状の変位検出電極517Aと、この変位検出電極517Aを除いた略L字板状の駆動電極518Aとが形成されている。変位検出電極517Aは、取付部515A側の長辺に沿ってかつ長手方向略中央から当接部513側と反対側の端部(凸部514側の端部)にかけて設けられている。この変位検出電極517Aは、検出制御回路53と電気的に接続されている。そして、駆動電極518Aは、駆動回路52と電気的に接続されている。
圧電素子512Bは、補強板511の基部71側の面(図3(B)における下側の面)に接着されている。この圧電素子512Bの表面全体には、前記メッキ層により矩形状の駆動電極518Bが形成されている。この駆動電極518Bは、駆動回路52と電気的に接続されている。
このように変位検出電極517Aを、取付部515Aに対して当接部513と反対側に配設することにより、接触振動が変位検出電極517Aに直接伝わらないようにしている。
【0025】
図4には、振動板51の取付構造を表す側断面図が示されている。振動板51は、図1,図2および図4に示すように、この振動板51をロータ4側に付勢する腕部本体541と、この腕部本体541を支持する支持板542とにより支持されている。振動板51の取付部515Aは、腕部本体541を介して支持板542にねじ543,544によって二箇所で固定されている。また取付部515Bは、腕部本体541と同じ厚さのスペーサを介して支持板542にねじ545によって固定されている。そして、腕部本体541および支持板542は、蓋部材72にねじ546で回転可能に固定されている。腕部本体541には、振動板51が支持された側とは反対側の一端に略U字形の弾性部547が一体的に形成されている。この弾性部547は先端が係止部材548によって蓋部材72に係止されている。この弾性部547は、ねじ546を中心に振動板51を付勢しており、これによって振動板51の当接部513はロータ4の凹部43に適切な付勢力で押し付けられている。
【0026】
駆動回路52は、駆動電極518A,518Bに電圧を印加して、振動板51を振動させるものである。この駆動回路52から発せられる電圧の波形は、特に限定されず、たとえばサイン波、矩形波、台形波などを用いることができる。
検出制御回路53は、変位検出電極517Aからの検出電圧を検出することで振動板51の振動を検出するとともに、前記検出電圧の振幅が最大となるように駆動回路52から発せられる電圧の周波数を制御するものである。
【0027】
このような液体吐出装置1は、次のように動作する。
まず、駆動回路52によって駆動電極518A,518Bに電圧を印加すると、圧電素子512A,512Bが伸縮する。すると、前述した重量アンバランスにより、振動板51には一次の縦振動と二次の屈曲振動との複合振動が励振され、当接部513は楕円軌道を描いて振動する。この楕円軌道の一部で当接部513がロータ4の側面(凹部43)を押すことにより、ロータ4が図1の矢印R方向に回転する。この動作を適当な振動数で繰り返すことにより、ロータ4を所定の回転数で回転させる。
このロータ4の回転数は、駆動電極518A,518Bに印加される電圧の周波数を調整することで調整されている。具体的には、振動板51が振動すると、この振動に伴い変位検出電極517Aが変形し、変位検出電極517Aには、この変形に伴う圧電効果により検出電圧が生じる。この検出電圧が検出制御回路53に入力されると、検出制御回路53は、入力された検出電圧の振幅が最大となるように駆動回路52を制御し、駆動電極518A,518Bに印加される電圧の周波数を調整する。このように駆動回路52から発せられる電圧の周波数を、検出電極に応じて検出制御回路53で調整することにより、ロータ4の回転数を調整している。
【0028】
圧電アクチュエータ5によってロータ4が回転すると、押圧ゴム42に押圧されているボール3は摩擦によってチューブ2を押しつぶしながら転動する。これによって、チューブ2内の二つのボール3に挟まれた流体が移動する。一方のボール3がチューブガイド溝713の円弧状部分の端部まで移動すると、チューブ2は直線部分に沿ってケース部材7の外部に向かい、一方ボール3は押圧ゴム42とともにロータ軸74を中心に回転を続けるので、チューブ2の押圧が解除される。この状態で、もう一方のボール3が転動しながら液体を円弧状部分に沿って押し出し、これによってチューブ2から液体が吐出される。一方のボール3はその間に再び円弧状部分上に配置され、チューブ2を押しつぶして、もう一方のボール3とで挟まれた液体を移動させる。これを繰り返すことによってチューブ2内の液体を連続で吐出させる。
ボール3は、その転動にともなってボール保持部61を押し、これによってリテーナ6が回転する。この際、回転検出手段63はリテーナ6の凸部62の通過を検知しボール3の回転数を検知する。具体的には、リテーナ6が回転し凸部62が検出端子632近傍を通過するときに、凸部62と板ばね634の屈曲部分633とが接触し、板ばね634が弾性変形する。そして、この弾性変形により板ばね634と検出端子632とが接触すると、検出端子631と検出端子632とが板ばね634を介して電気的に接続され、図示しない検知装置が作動しボール3の回転数が検知される。
【0029】
液体吐出装置1を使用しない時には、四つ割ピン75とツメ部741との係合を外せば、チューブ2の圧閉が解除される。なお、例えば位置決めピン73の基部71への嵌合が強く、チューブ2および押圧ゴム42の弾性力で蓋部材72が基部71から離間しない場合には、切欠712に爪やドライバなどをあてて蓋部材72と基部71とを離間させると簡単に離間させることができる。
【0030】
このような第1実施形態によれば、以下に示すような効果がある。
(1)液体吐出装置1に用いられている圧電アクチュエータ5の変位検出電極517Aは、取付部515A,515Bに対して当接部513の反対側の位置に設けられているので、当接部513がロータ4に接触するときの接触振動が、変位検出電極517Aに直接伝わることがなく、変位検出電極517Aに、振動板51の振動に伴う圧電効果による検出電圧のみを生じさせることができる。また、振動板51の変位検出電極517Aが設けられた部分は、取付部515A,515Bに対して当接部513が設けられた側と反対側であるため、当接部513のロータ4への接触等により、振動板51の変位検出電極517Aが設けられた部分の変形が抑えられることがなく、変位検出電極517Aに、本来の振動板51の振動に伴う圧電効果による検出電圧を生じさせることができる。
以上のことから、検出電圧を正確に検出できるので、振動板51の振動を正確に検出できる。
【0031】
(2)振動板51は矩形板状とされ、当接部513および凸部514が振動板51の長手方向の一端に設けられているので、振動板51に縦振動を励振させる電圧を印加したときに、振動板51の重量アンバランスにより、振動板51の振動を縦振動と屈曲振動との複合振動にすることができる。
【0032】
(3)振動板51の振動は、一次の縦振動と二次の屈曲振動との複合振動であるので、当接部513を楕円軌道を描いて振動させることができる。そして、この当接部513は、振動しロータ4の凹部43(図2)に当接されたときに、前記楕円軌道の方向とロータ4の回転方向とが略一致するように配設されているので、ロータ4を容易に回転させることができる。
【0033】
(4)圧電素子512A,512Bの寸法や厚さは、前記一次の縦振動の共振周波数に対する前記二次の屈曲振動の共振周波数の比が、1.00よりも大きく1.03よりも小さくなるように設定され、かつ、圧電素子512A,512Bの長辺の長さを1としたときに短辺の長さが0.274となるように形成されているので、前記一次の縦振動および前記二次の屈曲振動の共振周波数近傍で圧電素子512A,512Bを振動させると、これら圧電素子512A,512Bを、前記一次の縦振動および前記二次の屈曲振動のそれぞれの共振点付近で励振させることができ、それぞれの振動振幅を大きくできる。したがって、当接部513の楕円軌道の振幅も大きくなるので、ロータ4を高効率で駆動させることができる。
【0034】
(5)変位検出電極517Aを複数設けずに1つだけ設けたので、配線を少なくすることができコストダウンを図ることができる。
【0035】
[第2実施形態]
図5(A),(B)には、液体吐出装置1に用いられる第2実施形態の振動板81が示されている。この振動板81は、略矩形平板状に形成された補強板511と、この補強板511の表裏両面に設けられた平板状の圧電素子512A,512Bとを備えている。
圧電素子512Aの表面には、メッキ層を溝816で分割することにより略矩形板状の変位検出電極817Aと、略U字板状の駆動電極818Aとが形成されている。変位検出電極817Aは、第1実施形態の変位検出電極517Aよりも小さく形成されており、取付部515A側の長辺に沿った取付部515Aと凸部514側の端部との略中央に設けられている。この変位検出電極817Aは、検出制御回路53と電気的に接続されている。そして、駆動電極818Aは、駆動回路52と電気的に接続されている。
圧電素子512Bの表面には、メッキ層を溝816で分割することにより略矩形板状の変位検出電極817Bと、略U字板状の駆動電極818Bとが形成されている。変位検出電極817Bは、紙面上方から見て変位検出電極817Aと同じ平面位置に設けられている。この変位検出電極817Bは、検出制御回路53と電気的に接続されている。そして、駆動電極818Bは、駆動回路52と電気的に接続されている。
【0036】
このような振動板81を備えた液体吐出装置1のロータ4の回転数は、次のように調整される。
振動板81が振動すると、この振動に伴い変位検出電極817A,817Bが変形し、これら変位検出電極817A,817Bには圧電効果により検出電圧が生じる。これらの検出電圧が検出制御回路53に入力されると、検出制御回路53は、これらの検出電圧を重ね合わせたものの振幅が最大となるように、駆動電極818A,818Bに印加される電圧の周波数を調整する。
【0037】
このような第2実施形態によれば、第1実施形態の(1)〜(4)の効果に加え、以下に示す効果がある。
(6)圧電素子512Bの表面における、紙面上方から見て圧電素子512Aの変位検出電極817Aと同じ平面位置に、変位検出電極817Bを設けたので、振動板81が振動したときの変位検出電極817Aの変形量と、変位検出電極817Bの変形量とを等しい量とすることができる。したがって、変位検出電極817A,817Bに生じる検出電圧の波形を等しくすることができるので、これらの検出電圧を重ね合わせることにより、検出電圧の振幅量は2倍になり検出電圧の検出を容易にできる。
【0038】
(7)変位検出電極817A,817Bは、第1実施形態の変位検出電極517Aよりも小さく形成されているとともに、取付部515A側の長辺に沿った取付部515Aと凸部514側の端部との略中央つまり振動板51の二次の屈曲振動の腹近傍に設けられている。したがって、変位検出電極817A,817Bには、振動板51の変形が最も著しい前記二次の屈曲振動の腹近傍の振動に伴う検出電圧が生じるので、変位検出電極817A,817Bの大きさが小さくても十分な検出電圧を得ることができるとともに、小さくなることで当接部513からもより離間することになり、ノイズを載り難くすることができる。
【0039】
[第3実施形態]
図6には、液体吐出装置1に用いられる第3実施形態の振動板82が示されている。この振動板82は、略矩形平板状に形成された補強板511と、この補強板511の表裏両面に設けられた平板状の圧電素子512A,512Bとを備えている。
圧電素子512Aの表面には、メッキ層を溝826で分割することにより略矩形板状の変位検出電極827Aと、略Z字板状の駆動電極828Aと、変位検出電極827Aと同一形状を有する疑似電極829Aとが形成されている。変位検出電極827Aは、第1実施形態の変位検出電極517Aと略同一位置に設けられている。疑似電極829Aは、当該表面の略中心を挟んで変位検出電極827Aと対称位置(点対称)に設けられている。
圧電素子512Bの表面全体には、略矩形状の駆動電極828Bが形成されている。
このような振動板82を備えた液体吐出装置1のロータ4の回転数の調整方法は、第1実施形態のそれと同様なので説明を省略する。
【0040】
このような第3実施形態によれば、第1実施形態の(1)〜(5)の効果に加え、以下に示す効果がある。
(8)圧電素子512Aの表面に、当該表面の略中心を挟んで変位検出電極827Aと対称位置に疑似電極829Aを設けたので、駆動電極828Aの形状を前記略中心を挟んで対称の形状にできる。したがって、振動板82を当該表面の略中心を挟んで対称に振動させることができる。また、縦振動と屈曲振動との複合振動を確実に実現できる。
【0041】
[第4実施形態]
図7には、液体吐出装置1に用いられる第4実施形態の振動板83が示されている。この振動板83は、略矩形平板状に形成された補強板511と、この補強板511の表裏両面に設けられた平板状の圧電素子512A,512Bとを備えている。
圧電素子512Aの表面には、メッキ層を溝836で分割することにより略矩形板状の変位検出電極837Aと、略Z字板状の駆動電極838Aと、変位検出電極837Aと同一形状を有する疑似電極839Aとが形成されている。変位検出電極837Aは、第2実施形態の変位検出電極817Aと略同一位置に設けられている。疑似電極839Aは、当該表面の略中心を挟んで変位検出電極837Aと対称位置(点対称)に設けられている。
圧電素子512Bの表面には、メッキ層を溝836で分割することにより変位検出電極837Bと、駆動電極838Bと、疑似電極839Bとが形成されている。変位検出電極837Bおよび疑似電極839Bは、紙面上方から見て変位検出電極837Aおよび疑似電極839Aと同じ平面位置に設けられている。
このような第4実施形態によれば、第1実施形態の(1)〜(4)の効果に加え、第2実施形態の(6),(7)および第3実施形態の(8)の効果を一度に奏することができる。
【0042】
なお、本発明は前記実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の目的を達成できるものであれば、次に示すような変形形態も適用されるものである。
たとえば、第1および第3実施形態では、補強板511の両面に圧電素子512A,512Bを設けていたが、圧電素子512Bを設けない構成にすれば、圧電アクチュエータ5の材料コストを削減できる。
第2実施形態の変位検出電極817Bや第4実施形態の変位検出電極837Bを、検出制御回路53に接続せずに疑似電極としての機能を持たせても良い。
第1実施形態の振動板51に設けられた変位検出電極517Aを、図8(A)〜(C)に示すように、楕円形状、半円形状、三角形状等任意の形状に形成して良い。また、第2実施形態の変位検出電極、第3および第4実施形態の変位検出電極および疑似電極についても、図8(A)〜(C)に示すような形状にして良い。
圧電アクチュエータ5では、振動板51に2つの取付部515A,515Bを設けたが、取付部に対して当接部の反対側の位置に変位検出電極が設けられる構成ならば、どちらか一方のみだけを設ける構成にしても良い。
圧電アクチュエータ5の形状を略矩形板状としたが、この形状に限らず他の形状としても良い。また、圧電素子の形状を他の形にしても良い。
本発明の構成を、重量アンバランスにより、当接部513が楕円軌道を描いて振動する圧電アクチュエータ5に適用したが、たとえば図8(D)に示すように、振動板84の短辺の略中央に当接部843を設け、圧電素子512Aの表面にメッキ層を溝846で分割することにより、変位検出電極847Aと、3つの駆動電極848Aと、疑似電極849Aとを形成し、各駆動電極848Aの配置パターンにより当接部843が楕円軌道を描いて振動するような圧電アクチュエータ5に適用しても良い。
本発明の圧電アクチュエータは、液体吐出装置1に限らず、時計のカレンダー駆動部、指針の駆動部、ファンモータ、ピンアクチュエータなど、様々な装置に適用できる。
【0043】
本発明を実施するための最良の構成、方法等は、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した形状、材質等を限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質等の限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、振動板の振動を検出する変位検出電極は、振動板の一方の表面の支持部に対して当接部の反対側の位置に設けられているので、変位検出電極に、本来の振動板の振動に伴う圧電効果による検出電圧を生じさせることができる。したがって、検出電圧を正確に検出できるので、振動板の振動を正確に検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る液体吐出装置の平面図。
【図2】第1実施形態に係る液体吐出装置の側断面図。
【図3】第1実施形態に係る圧電アクチュエータを示す図。
【図4】第1実施形態に係る液体吐出装置の側断面図。
【図5】第2実施形態に係る圧電アクチュエータを示す図。
【図6】第3実施形態に係る圧電アクチュエータを示す図。
【図7】第4実施形態に係る圧電アクチュエータを示す図。
【図8】本発明の圧電アクチュエータの変形例を示す図。
【符号の説明】
1…液体吐出装置(装置)、4…ロータ(被駆動体)、5…圧電アクチュエータ、51…振動板、512A,512B…圧電素子、513…当接部、515A,515B…取付部(支持部)、517A,817A,817B,827A,837A,837B,847A…変位検出電極、829A,839A,839B,849A…疑似電極。
Claims (8)
- 被駆動体に当接される当接部および電圧が印加される圧電素子を有する振動板と、この振動板を支持する支持部とを備えた圧電アクチュエータであって、前記振動板の一方の表面には、前記支持部に対して前記当接部の反対側の位置に前記振動板の振動を検出する変位検出電極が設けられていることを特徴とする圧電アクチュエータ。
- 請求項1に記載の圧電アクチュエータにおいて、前記圧電素子は、前記振動板の一方の平面に設けられていることを特徴とする圧電アクチュエータ。
- 請求項1に記載の圧電アクチュエータにおいて、前記振動板の他方の表面には、平面的に見て前記変位検出電極に重なる位置に別の変位検出電極または前記変位検出電極と略同一形状の疑似電極が設けられていることを特徴とする圧電アクチュエータ。
- 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の圧電アクチュエータにおいて、前記振動板の一方または両方の表面には、当該表面の略中心を挟んで前記変位検出電極および前記疑似電極と対称位置に別の疑似電極が設けられていることを特徴とする圧電アクチュエータ。
- 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の圧電アクチュエータにおいて、前記振動板は略矩形板状に形成され、前記当接部は前記振動板の隅部近傍に設けられていることを特徴とする圧電アクチュエータ。
- 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の圧電アクチュエータにおいて、前記振動板の振動は、一次の縦振動と二次の屈曲振動との複合振動であることを特徴とする圧電アクチュエータ。
- 請求項6に記載の圧電アクチュエータにおいて、前記振動板は、略矩形板状に形成され、前記圧電素子の長辺の長さを1とすると短辺の長さは0.274以上であり、かつ、前記一次の縦振動と前記二次の屈曲振動との振動比は、前記一次の縦振動の共振振動数に対する前記二次の屈曲振動の共振周波数の比が1.00よりも大きく1.03よりも小さくなるように設定されていることを特徴とする圧電アクチュエータ。
- 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の圧電アクチュエータを備えたことを特徴とする装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003088815A JP2004297948A (ja) | 2003-03-27 | 2003-03-27 | 圧電アクチュエータおよびこれを備えた装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003088815A JP2004297948A (ja) | 2003-03-27 | 2003-03-27 | 圧電アクチュエータおよびこれを備えた装置 |
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ID=33402844
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JP2003088815A Withdrawn JP2004297948A (ja) | 2003-03-27 | 2003-03-27 | 圧電アクチュエータおよびこれを備えた装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007166816A (ja) * | 2005-12-15 | 2007-06-28 | Seiko Epson Corp | 圧電アクチュエータ、圧電アクチュエータの駆動方法、および電子機器 |
JP2012157139A (ja) * | 2011-01-25 | 2012-08-16 | Canon Inc | 異物除去ユニットおよびそれを備える光学機器 |
-
2003
- 2003-03-27 JP JP2003088815A patent/JP2004297948A/ja not_active Withdrawn
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