JP2004295484A - 問題解決方法、問題解決装置、問題解決プログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、メーカが責任をもって行うと費用人材面で負担となり、メーカに責任がない形で行うとトラブルが多発するという問題点を解決しつつ、ユーザ同士がWeb上で問題を解決できるようにする技術の提供を目的とする。
【解決手段】質問者の持つ問題を入力し、過去の実績情報に基づいて、その問題を回答することが可能な回答者を選定し、その選定した回答者の中から回答者を決定し、質問者がその回答者と相談できるようにするための処理を実行し、その回答者に対して相談に応じた謝礼を支払う。そして、質問者から回答者に対しての評価情報を取得し、その評価情報に基づいて、回答者に対して登録削除を含む罰則処置を施すように構成する。謝礼の支払いを受けることで、回答者は責任をもって問題の解決にあたり、罰則処置を設けることで、回答者の質的向上が図られ、これにより従来技術の持つ問題点を解決できる。
【選択図】 図1
【解決手段】質問者の持つ問題を入力し、過去の実績情報に基づいて、その問題を回答することが可能な回答者を選定し、その選定した回答者の中から回答者を決定し、質問者がその回答者と相談できるようにするための処理を実行し、その回答者に対して相談に応じた謝礼を支払う。そして、質問者から回答者に対しての評価情報を取得し、その評価情報に基づいて、回答者に対して登録削除を含む罰則処置を施すように構成する。謝礼の支払いを受けることで、回答者は責任をもって問題の解決にあたり、罰則処置を設けることで、回答者の質的向上が図られ、これにより従来技術の持つ問題点を解決できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、様々な問題をユーザグループ同士がWeb上で解決できるようにする問題解決方法及びその装置と、その問題解決方法の実現に用いられる問題解決プログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体とに関する。
【0002】
【従来の技術】
メーカ等によるユーザサポート等の問題解決は主として電話で行われており、近年ではメールによる解決も増えてきている。
【0003】
このときのコストの流れは概ね図9のようになっており、消費者がメーカの商品を購入して代金を支払い、メーカがサポートをアウトソーシングする場合、メーカがサポート会社へ料金を支払い、サポート会社がユーザサポートを行うという構図になっている。アウトソーシングしない場合には、サポート会社ではなく自社のサポート部門になることが変わるだけで基本的枠組みは同じである。
【0004】
Web利用した問題解決に関しては、下記の非特許文献1に記載されるような有志や同好の志によるCGI等を利用した質問回答の掲示板が存在する。
【0005】
一方、端末同士のリアルタイムな通信・共有システムとしては、下記の非特許文献2に記載されるNetForumや、下記の非特許文献3に記載されるMeetingPlaza(登録商標)などの電子会議システムや、米国マイクロソフトのNetMeeting(登録商標)などの映像通信システムが存在する。
【0006】
なお、報酬を支払う方法に関しては、銀行振込や商品券の送付といった方法がある。
【0007】
【非特許文献1】
excite掲示板〔平成15年2月12日検索〕、インターネット<URL:http://www.excite.co.jp/bbs/computer/software/language/thread?t=2387>
【非特許文献2】
松浦宣彦,松本敏宏,清末悌之,菅原昌平,正木茂樹,「簡易型多地点テレビ会議システムNetForumの開発と評価」,情報処理学会論文誌, Vol41,No11,pp.3142−3151 (2000 年11月発行)
【非特許文献3】
meeting plaza 電網会議室〔平成15年2月12日検索〕、インターネット<URL:http://www.meetingplaza.com/index−j.html>
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来技術には次のような問題がある。
【0009】
(1)様々な質問に回答するサービス、例えば商品のアフターサービスなどは、質問一件につき専任の回答者(例えばサポート要員の社員)が1人必要になるため、顧客を十分に満足させるために1人の質問者に大きな時間を割くと、多くの人員が必要となり費用負担が大きくなっていた。
【0010】
(2)様々な質問に回答するサービスに習熟するためには継続して学習を行う必要があった。そのため十分な技術・知識を持ったサポート要員を揃えることは難しく、サポート要員の知識が不足しているため質問者が満足できないことがあった。
【0011】
(3)掲示板などでは回答者は回答に答えたとしても見返りがなく、どのくらい役に立っているのかの指針もないため、継続的にサポートを行っていくわけではなかった。
【0012】
(4)ネットワーク上の掲示板での問題解決では回答者の特定ができず、回答者が責任も取らないため、いいかげんな回答や誹謗・中傷にさらされるなどのトラブルが存在した。
【0013】
(5)問題解決の手段として電話を利用した場合、図などを提示できないためにわかりにくいという問題がある。
【0014】
このように、従来の問題解決手法では、責任をもって行うと費用・人材面でメーカへの負担となっており、メーカに責任がない掲示板などを使って行うとトラブルの発生する可能性が高いという問題があった。
【0015】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、責任をもって行うと費用・人材面でメーカへの負担となり、メーカに責任がない形で行うとトラブルが多発することになるという従来技術の持つ問題点を解決しつつ、様々な問題をユーザグループ同士がWeb上で解決できるようにする新たな問題解決技術の提供を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明の問題解決装置は、質問者及び回答者が操作する利用者端末にネットワークを介して接続されるときにあって、▲1▼質問者の操作する利用者端末から、質問者の持つ問題を入力する入力手段と、▲2▼過去の実績情報に基づいて、入力手段の入力した問題を回答することが可能な回答者を選定する選定手段と、▲3▼選定手段の選定した回答者の中から、入力手段の入力した問題について回答する回答者を決定する決定手段と、▲4▼質問者が決定手段の決定した回答者と相談できるようにするための処理を実行する実行手段と、▲5▼決定手段の決定した回答者に対して、質問者との相談に応じた謝礼を支払う支払い手段と、▲6▼入力手段の入力した問題についての過去の回答例を検索して、質問者の操作する利用者端末に提示する提示手段と、▲7▼質問者の操作する利用者端末から、入力手段の入力した問題について相談を行った回答者に対しての評価情報を取得する取得手段と、▲8▼取得手段の取得した評価情報に基づいて、回答者に対して、回答者としての登録削除を含む罰則処置を施す罰則手段とを備えるように構成する。
【0017】
以上の各処理手段が動作することで実現される本発明の問題解決方法はコンピュータプログラムで実現できるものであり、このコンピュータプログラムは、半導体メモリなどのような適当な記録媒体に記録して提供したり、ネットワークを介して提供することができる。
【0018】
このように構成される本発明の問題解決装置は、質問者の操作する利用者端末から、質問者の持つ問題を入力すると、その問題についての過去の回答例を検索して、質問者の操作する利用者端末に提示する。
【0019】
この提示により問題を解決できない場合には、質問者は、利用者端末から、回答者との相談による解決を要求してくる。
【0020】
これから、この要求を受け取ると、本発明の問題解決装置は、過去の実績情報に基づいて、質問者の持つ問題を回答することが可能な回答者を選定して、その選定した回答者の中から、質問者の持つ問題について回答する回答者を決定する。
【0021】
例えば、選定した回答者とその者が持つ過去の実績情報とを質問者の操作する利用者端末に提示し、それに対する応答を受け取ることで、質問者の持つ問題について回答する回答者を決定するのである。
【0022】
続いて、本発明の問題解決装置は、質問者が決定した回答者と相談できるようにするための処理を実行する。
【0023】
例えば、質問者が回答者との相談による解決を要求してくるときに、回答者との即時的な相談による解決を要求する場合には、質問者と決定した回答者との間をリアルタイムな通信共有システム(例えばチャット)を使って接続させることで、質問者が決定した回答者と相談できるようにするための処理を実行するのである。
【0024】
一方、回答者との非即時的な相談による解決を要求する場合には、質問者と決定した回答者との間を非リアルタイムな通信システム(例えば電子メール)を使って接続させることで、質問者が決定した回答者と相談できるようにするための処理を実行するのである。
【0025】
この処理により質問者の持つ問題が解決することになるので、本発明の問題解決装置は、質問者との相談に応じた回答者に対して、その相談に応じた謝礼を支払う。
【0026】
この謝礼の支払いを受けることで、回答者は、責任をもって問題の解決にあたることになる。
【0027】
そして、本発明の問題解決装置は、質問者の操作する利用者端末から、その回答者に対しての評価情報を取得するとともに、その評価情報に基づいて、必要に応じて、回答者に対して、回答者としての登録削除を含む罰則処置を施す。
【0028】
この罰則処置を設けることで、回答者の質的な向上が図られるとともに、回答者の問題解決能力の向上が図られることになる。
【0029】
このように、本発明によれば、責任をもって行うと費用・人材面でメーカへの負担となり、メーカに責任がない形で行うとトラブルが多発することになるという従来技術の持つ問題点を解決しつつ、様々な問題をユーザグループ同士がWeb上で解決できるようになる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0031】
図1に、本発明を具備するアプリケーションシステムのシステム構成を図示する。
【0032】
この図に示すように、本実施形態例に係るアプリケーションシステムは、利用者端末1(質問者の操作する利用者端末を1、回答者の操作する利用者端末を1’と記載してある)と、コミニュティサーバ2と、謝礼支払いシステム3と、関連情報保管媒体4と、利用者情報保管媒体5と、利用者登録システム6とからなる。
【0033】
このように構成される本発明では、図2に示すように、質問者となる利用者は、コミニュティサーバ2を介して回答者となる利用者とやり取りすることで、メーカ100の提供する商品に発生するトラブルを解決し、これを受けて、メーカ100は、謝礼支払いシステム3を介して、回答者となる利用者に対して謝礼を支払うことになる。
【0034】
次に、このように構成される本発明について詳細に説明する。
【0035】
先ず最初に、本実施形態例に係る利用者端末1,1’の構成について説明する。質問者、回答者の利用者端末は異なるものではないが、便宜的に1と1’の2種に分けて書いてある。
【0036】
利用者端末1,1’は、利用者インタフェース11と通信制御手段12とを有する。
【0037】
利用者インタフェース11は、利用者が操作するヒューマンインタフェース(HI)であり、出力装置として機能するディスプレイ、キーボードや音声入力のためのインタフェースを含む。利用者は、この利用者インタフェース11を通じてコミニュティサーバ2に接続して、質問・回答・履歴の確認等を行うことができる。
【0038】
通信制御手段12は、コミニュティサーバ2との通信を行う手段であり、接続のためのハードウェア・ソフトウェアの双方を含む。
【0039】
次に、本実施形態例に係るコミニュティサーバ2の構成について説明する。
【0040】
コミニュティサーバ2は、履歴管理手段21と、利用者呼び出し手段22と、質問者・回答者接続手段23と、関連情報管理手段24と、通信制御手段25と、回答者情報表示手段26と、利用者情報管理手段27と、質問解釈・処理手段28と、利用者認証手段29と、回答者選択手段210と、回答者評価手段211と、罰則処置手段212とを有し、さらに、関連情報保管媒体4と利用者情報保管媒体5とを有するか、それにアクセス可能となっている。
【0041】
図1では便宜的に、関連情報保管媒体4および利用者情報保管媒体5をコミニュティサーバ2の外に置いているが、内部にあってもよい。
【0042】
履歴管理手段21は、質問/回答内容の登録・編集・削除・保管・読み出しの処理を行う。
【0043】
利用者呼び出し手段22は、利用者を呼び出す処理を行う。
【0044】
質問者・回答者接続手段23は、選択され応答した回答者と質問者とを接続する処理を行う。
【0045】
関連情報管理手段24は、関連情報の登録・編集・削除・保管・読み出しなどの処理を行う。
【0046】
通信制御手段25は、利用者端末1,1’との通信を行う手段であり、接続のためのハードウェア・ソフトウェアの双方を含む。
【0047】
回答者情報表示手段26は、質問者の質問相手を選択する際に表示する回答者の情報を表示する処理を行う。
【0048】
利用者情報管理手段27は、利用者情報保管媒体5に保管される利用者情報51への登録・更新・削除の処理を行う。
【0049】
質問解釈・処理手段28は、質問者となる利用者が利用者端末1を通じて送信してきた質問を解釈し、関連情報を表示し、適切な回答者のリストを利用者に提示する処理を行う。
【0050】
利用者認証手段29は、利用者端末1,1’を通じて接続してきた利用者を、利用者情報51に登録されたIDおよびパスワードを基にして認証する処理を行う。
【0051】
回答者選択手段210は、利用者情報51の履歴を基にして適切な回答者を選別する処理を行う。
【0052】
回答者評価手段211は、回答者の評価を行うための手段であり、質問者に答えてもらうアンケートの管理、時間の測定、応答の有無などの情報を管理する処理を行う。
【0053】
罰則処置手段212は、回答者評価手段211によるアンケートの結果、あまりにも評価が低い場合や、苦情が多い場合などについては、回答者へ警告を送ったり、回答者として登録を解除するなどの処理を行う。
【0054】
関連情報保管媒体4は、あらかじめ登録された参考情報41と、FAQ42(過去の回答例)と、回答情報43とを保管する。
【0055】
回答情報43は、非即時的な解決方法が選択されたときの回答者の回答を一時的に保管したものであり、運営形態によっても異なるが、ある一定の時間が過ぎると削除される。サーバの管理者などがこの情報の一部または全部をFAQ42に移すこともできる。
【0056】
これら参考情報41、FAQ42、回答情報43はテキストを含み、その他に、映像、静止画、音声を1つ以上含む場合がある。
【0057】
利用者情報保管媒体5は、利用者の認証や、謝礼の算定や、回答者の選択などに利用する利用者情報51を保管する。
【0058】
次に、本実施形態例に係る利用者登録システム6について説明する。
【0059】
利用者登録システム6は、利用者の登録を行うシステムである。例えば、通常のユーザサポートであれば、葉書などで行われたユーザ登録情報を自動読み取りや手動入力で利用者情報保管媒体5へ登録するシステムを指す。
【0060】
この利用者登録時に、利用者の質問・回答のそれぞれについて可能/不可能の属性を設定する。先のユーザサポートの例では全員が回答者・質問者となることが可能であるが、例えば学習塾などのサポートでは明確に質問者/回答者を分ける必要があり、先生は回答可・質問不可の属性を設定し、生徒は回答不可・質問可能の属性を設定する必要がある。
【0061】
次に、本実施形態例に係る謝礼支払いシステム3の構成について説明する。
【0062】
謝礼支払いシステム3は、謝礼算定手段31と、結果通知手段32とを有する。
【0063】
謝礼算定手段31は、利用者の履歴から回答者に支払う謝礼額を算定する処理を行う。
【0064】
結果通知手段32は、謝礼の支払い側(メーカなど)へ謝礼額を通知する処理を行う。
【0065】
次に、図3を使って、このように構成される本実施形態例に係る質問解決方法について、ステップに分けて説明する。
【0066】
ここで、質問者、回答者については予めコミニュティサーバ2に利用者登録しているものとする。
【0067】
〔ステップ1(S1)〕
質問者が、利用者端末1の利用者インタフェース11から通信制御手段12を通して質問を行う。
【0068】
〔ステップ2(S2)〕
ステップ1での質問内容を基に、コミニュティサーバ2の質問解釈・処理手段28が、質問者の質問する商品と質問内容とをキーにして関連情報保管媒体4を検索して、その検索により得られた参考情報41、FAQ42を質問者の操作する利用者端末1に表示する。
【0069】
このとき、参考情報41、FAQ42に対して過去の参照頻度などに応じて優先度を付けている場合には、その優先度の高いものから表示する。また、解決方法選択のメニューについても表示する。
【0070】
〔ステップ3(S3)〕
解決方法選択メニューの表示を受けて、質問者が解決方法を選択する。即時的な解決方法が選択された場合にはステップ4へ分岐し、非即時的な解決方法が選択された場合にはステップ16へ分岐し、参考資料を見て自力での解決を選択する場合にはステップ12へ分岐する。
【0071】
ここでいう即時的解決方法とは、例えば映像通信やチャットなどを使った問題の解決方法であり、非即時的解決方法とは、例えばメールを使った問題の解決方法である。
【0072】
〔ステップ4(S4)〕
コミニュティサーバ2の回答者選択手段210が、利用者情報51に記録されている回答者の過去の実績と現在の接続状況とを基に、質問に回答できる適切な回答者群を選択する。
【0073】
〔ステップ5(S5)〕
ステップ4で選択された回答者の中から、質問者が回答者を1人選択する(複数人選択することも可能)。
【0074】
なお、質問者に選択させるようにするのではなくて、コミニュティサーバ2の回答者選択手段210が、ステップ4で選択した回答者群の中から最終的な回答者を自動的に選択するようにしてもよい。
【0075】
〔ステップ6(S6)〕
コミニュティサーバ2の利用者呼び出し手段22が、選択された回答者(以後回答者)を呼び出す。呼び出しに応じなかった場合には、ステップ5に戻って新たな回答者を選択する。呼び出しに応じないことで回答者が1人もいなくなるなど所定の条件を満たしたときは、ステップ4からやりなおす。
【0076】
〔ステップ7(S7)〕
コミニュティサーバ2の質問者・回答者接続手段23が、回答者と質問者とを接続する。
【0077】
〔ステップ8(S8)〕
質問者と回答者との間でチャットや映像通信等の通信・共有システムを用い、問題を解決する。このとき、関連情報管理手段24を利用して関連情報を表示することが可能である。また、このとき用いる通信・共有システムとは、例えば前述のMeetingPlazaやNetMeetingである。
【0078】
〔ステップ9(S9)〕
コミニュティサーバ2の回答者評価手段211が、質問者の操作する利用者端末1の画面にアンケートを表示し、質問者がアンケートに答えることにより回答者に対する評価を行う。
【0079】
〔ステップ10(S10)〕
コミニュティサーバ2の通信制御手段25が、質問者・回答者間の接続を切断するなどの終了処理を行う。問題が解決していればステップ11へ進むが、利用者の選択によってステップ3へ戻り新たな解決方法を選択してもよい。
【0080】
〔ステップ11(S11)〕
コミニュティサーバ2の利用者情報管理手段27が、質問・回答の結果とステップ9での評価とに基づいて、質問者・回答者双方の履歴を利用者情報51へ記録する。
【0081】
〔ステップ12(S12)〕
質問者は、ステップ2で表示される一覧の中から、閲覧したい参考資料(参考情報)を選択する。検索方法を変更して新たに一覧を表示させ、その中から選択することもできる。
【0082】
〔ステップ13(S13)〕
コミニュティサーバ2は、質問者の選択した参考資料を表示する。参考資料はテキストを必ず含み、映像、静止画、音声が加わる場合がある。
【0083】
〔ステップ14(S14)〕
質問者が他の参考資料を閲覧する場合にはステップ12へ戻り、閲覧終了ならステップ15へ進む。
【0084】
〔ステップ15(S15)〕
質問者が他の解決方法を選択する場合にはステップ3へ戻り、終了ならステップ11へ進む。
【0085】
〔ステップ16(S16)〕
コミニュティサーバ2の回答者選択手段210は、コミニュティサーバ2の質問解釈・処理手段28が解釈した内容から、回答者の候補となる回答者群を選択して一覧表示する。
【0086】
〔ステップ17(S17)〕
質問者が質問を送信する回答者(群)を選択する。ここで、非即時的解決方法として電子メールを利用する場合には、コミニュティサーバ2は、質問者に対して、この選択した回答者(群)のメールアドレスを通知する。
【0087】
なお、質問者に選択させるようにするのではなくて、コミニュティサーバ2の回答者選択手段210が、ステップ16で選択した回答者群の中から最終的な回答者を自動的に選択するようにしてもよい。
【0088】
〔ステップ18(S18)〕
質問者は、コミニュティサーバ2を介して、選択された回答者(群)へ質問を送信する。
【0089】
〔ステップ19(S19)〕
回答者は回答を作成し、それをコミニュティサーバ2へ送信する。これを受けて、コミニュティサーバ2の関連情報管理部24が、その回答を回答情報43へ保存する。
【0090】
〔ステップ20(S20)〕
コミニュティサーバ2の利用者呼び出し手段22が、回答が得られた旨を適宜質問者に通知する。これを受けて、質問者は好きなときにコミニュティサーバ2にアクセスして、回答情報43に格納された回答を見ることができる。
【0091】
次に、本実施形態に係る謝礼支払い方法について説明する。
【0092】
先ず最初に、謝礼支払いシステム3の謝礼算定手段31は、企業の規定に従って、答えた回数、答えた質問の難易度、質問者の評価などの履歴を基に、謝礼の金額を計算する。
【0093】
例えば、n回質問に回答したときに、質問の難易度を1−10の10段階で表してEnとし、質問者による評価を1−10の10段階で表してDnとし、その回答者が継続的に回答を行ったり評価がずっと高いときなどのボーナスをBとするならば、
M=Σ(En*Dn)+B
とするような計算方法に従って、謝礼金額Mを算出するのである。
【0094】
また、あまりにも評価が低い場合や、苦情が多い場合などについては、コミニュティサーバ2の罰則処置手段212が、回答者へ警告を送ったり、回答者として登録を解除するなどの処置を行う。
【0095】
この謝礼金額の算定を受けて、謝礼支払いシステム3の結果通知手段32は、企業グループに支払額を通知する。
【0096】
これを受けて、企業グループは、回答者に謝礼を支払う。この支払いについては運用者が一括・代行しても良い。
【0097】
謝礼は現金である場合もあるし、なんらかの商品と交換可能なポイントなどや有価証券である場合もある。企業グループが発行しているポイントカードのポイントをサーバで管理し、そのポイントを増やす、といった方法もある。
【0098】
この謝礼は企業グループが回答者を雇用しているわけではないため、サポート担当を常駐させて賃金を文払うことに比較すると一般的に低コストであるし、育成費用も要らない。
【0099】
【実施例】
以下、メーカのユーザサポートをユーザグループが代行する実施例について説明する。
【0100】
例えば商品がPC(パーソナルコンピュータ)だったとすると、PCを十分に使いこなせ、善意で初心者に使い方を教えても良いと思ってる人達がいたとする。この集団をエキスパートユーザグループと称することにする。
【0101】
本発明を導入すると、消費者はコミニュティサーバ2を通してエキスパートユーザグループと問題解決を行うことになるので、コストの流れは図4に示すようなものとなる。
【0102】
この場合、この謝礼は企業グループが回答者を雇用しているわけではないため、サポート担当を常駐させて賃金を支払うことに比較すると賃金や育成費用の面で低コストであり、企業にとってメリットがある。一方、エキスパートユーザグループは、企業から謝礼を受け取ることができ、メリットがある。そして、消費者は、PCを十分に使いこなせるエキスパートユーザグループからサポートを受けることができることで、問題を解決できる。
【0103】
次に、問題解決の具体的な手順について説明する。
【0104】
(1)今回の例では、予め利用者(消費者)・回答者のどちらもが既存の方法(葉書やインターネットなど)でユーザ登録をしてあり、その際に、コミニュティサーバ2への接続に必要なユーザID、パスワードが与えられているものとする。
【0105】
(2)利用者AがメーカBの商品Cを購入し、その商品Cを利用するにあたってトラブルが発生したとする。
【0106】
(3)このとき、利用者Aは、自分の利用者端末1を使用してコミニュティサーバ2にアクセスし、ログインする。
【0107】
(4)続いて、利用者Aは、コミニュティサーバ2の表示する図5に示すような画面を使って、商品Cの名前やコードなどといった商品Cを特定できる情報と、具体的なトラブル内容とを入力する。
【0108】
(5)コミニュティサーバ2は、この入力情報を元に過去の回答例を検索して、その検索した回答例のタイトルを表示する。このタイトル表示を受けて、利用者Aは、見たいと思う回答例をクリックするので、コミニュティサーバ2は、図6に示すような画面を使って、クリックされた回答例の詳細を表示する。
【0109】
(6)利用者Aは、この回答例で解決しない場合には、図6に示す画面の持つ「直接聞く」ボタンを操作することで、人間による対応を選択する。このとき、利用者Aは、音声あるいは映像による即時的な解決方法と、文章等による非即時的な解決方法を選択できる。
【0110】
(7)利用者Aが即時的な解決方法を選択した場合には、コミニュティサーバ2は、現在回答できる状態にある回答者を検索して、図7に示すような画面を使って、その検索した回答者の一覧とその回答者についての情報(評価など)とを表示する。
【0111】
一方、利用者Aが非即時的な解決方法を選択した場合には、コミニュティサーバ2は、適切と判断する同答者(群)へメッセージを送信する。ここで、利用者Aが即時的な解決方法を選択した場合と同様に、利用者Aに回答者を選択させるようにしてもよい。
【0112】
以下、(8)〜(16) では、利用者Aが手順(6)で即時的な解決方法を選択した場合の処理について説明する。
【0113】
(8)利用者Aは、コミニュティサーバ2と対話することで、回答者との間の接続方法を選択する。接続方法としては、例えばチャット、ビデオチャット、VoIPなどから選択する。
【0114】
(9)コミニュティサーバ2は、選択された回答者(以後、回答者Dと表記する)へ呼び出しを行う。
【0115】
(10)回答者Dが呼び出しに応じると、手順(8)で指定された方法により、利用者Aの利用者端末1と回答者Dの利用者端末1’との間が接続される。このとき、回答者が呼び出しに応じなければ、コミニュティサーバ2は、その旨を利用者Aに伝えて、手順(7)へ戻る。
【0116】
(11)図8に示すような画面を使って、利用者Aと回答者Dとの間で質疑応答が行われることで、利用者Aと回答者Dとの間で問題の解決が図られる。このとき、コミニュティサーバ2にある資料や、回答者Dの利用者端末1’にある情報(図表など)を利用者A、回答者Dで共通に利用することもできる。
【0117】
(12)問題が解決したため、コミニュティサーバ2は、利用者Aと回答者Dとの間の接続を切る。
【0118】
(13)コミニュティサーバ2は、利用者Aに対して簡単なアンケートを提示し、これを受けて、利用者Aは、そのアンケートに答える。
【0119】
(14)コミニュティサーバ2は、利用者Aのアンケート結果、質問内容、解決に要した時間などを記録する。
【0120】
(15)コミニュティサーバ2は、類似の質問が多い質問の内で、アンケート結果が良好なものをFAQ42に加える。
【0121】
(16)回答者Dには、後日、謝礼支払いシステム3を通して、記録された内容を基にメーカBから謝礼が支払われる。回答者Dは、自分に対する評価や謝礼の額をコミニュティサーバ2にアクセスして結果を見ることもできる。
【0122】
以下、(8’)〜(12’)では、利用者Aが手順(6)で非即時的な解決方法を選択した場合の処理について説明する。
【0123】
(8’)回答者(群)が質問を基に回答を作成し、送信する。
【0124】
(9’)利用者Aは、この回答を見て、問題を解決する。
【0125】
(10’)コミニュティサーバ2は、利用者Aに対して簡単なアンケートを提示し、これを受けて、利用者Aは、そのアンケートに答える。
【0126】
(11’)コミニュティサーバ2は、利用者Aのアンケート結果、質問内容などを記録する。
【0127】
(12’)コミニュティサーバ2は、類似の質問が多い質問のうちでアンケート結果が良好なものをFAQ42に加えたり、管理者がFAQ42に残しておいた方がよいと思うものを管理者からの指示に従ってFAQ42に加える。このとき、修正を行うことなくそのままFAQ42に加えることもあるが、管理者が多少の修正を行ったものをFAQ42に加えることでもよい。
【0128】
図示実施形態例に従って本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、実施形態例では、メーカが販売した商品に対する問題解決を具体例にして本発明を説明したが、本発明はそのような分野にその利用が限られるものではなく、例えば、学習塾の個別指導といったような様々な分野への利用が可能である。
【0129】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、次のような多岐に渡る大きな効果が得られることになる。
【0130】
(1)利用者同士で問題を解決しあう仕組みを提供することで、専任の回答者を多くそろえなくても十分に質問に回答できるようになる。
【0131】
(2)質問者が質問・回答を通して学習可能にすることで、同じような質問があったときに回答者として答えられることができるようになり、継続的に学習しているのと同等の効果が見込め、質問回答情報の蓄積により質問したい人が1人で解決することも可能となる。
【0132】
(3)どのくらい役に立っているかの指針を閲覧可能にし、謝礼を支払うことでインセンティブが得られることから、回答者に継続的にサポートを行ってもらえるようになる。
【0133】
(4)回答者を特定できるため、誹謗中傷などトラブルを起こすような人物には警告などしかるべき処置を取ることができるようになる。
【0134】
(5)映像や図をネットワーク上でお互いに共有可能なシステムを提供することで、映像や図を用いた分かりやすい説明が可能になる。
【0135】
その他に、本発明によれば、副次的な効果として、本発明の提供するコミニュティで質問・回答を繰り返し、謝礼を貰うことで、仲間意識が芽生え、その商品やメーカに対する愛着や忠誠心を喚起することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具備するアプリケーションシステムのシステム構成図である。
【図2】本発明による問題解決の処理の説明図である。
【図3】本発明による問題解決の処理フローである。
【図4】本発明による問題解決におけるコストの流れの説明図である。
【図5】コミニュティサーバの表示する画面の一例を示す図である。
【図6】コミニュティサーバの表示する画面の一例を示す図である。
【図7】コミニュティサーバの表示する画面の一例を示す図である。
【図8】コミニュティサーバの表示する画面の一例を示す図である。
【図9】従来技術による問題解決におけるコストの流れの説明図である。
【符号の説明】
1 利用者端末
2 コミニュティサーバ
3 謝礼支払いシステム
4 関連情報保管媒体
5 利用者情報保管媒体
6 利用者登録システム
21 履歴管理手段
22 利用者呼び出し手段
23 質問者・回答者接続手段
24 関連情報管理手段
25 通信制御手段
26 回答者情報表示手段
27 利用者情報管理手段
28 質問解釈・処理手段
29 利用者認証手段
210 回答者選択手段
211 回答者評価手段
212 罰則処置手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、様々な問題をユーザグループ同士がWeb上で解決できるようにする問題解決方法及びその装置と、その問題解決方法の実現に用いられる問題解決プログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体とに関する。
【0002】
【従来の技術】
メーカ等によるユーザサポート等の問題解決は主として電話で行われており、近年ではメールによる解決も増えてきている。
【0003】
このときのコストの流れは概ね図9のようになっており、消費者がメーカの商品を購入して代金を支払い、メーカがサポートをアウトソーシングする場合、メーカがサポート会社へ料金を支払い、サポート会社がユーザサポートを行うという構図になっている。アウトソーシングしない場合には、サポート会社ではなく自社のサポート部門になることが変わるだけで基本的枠組みは同じである。
【0004】
Web利用した問題解決に関しては、下記の非特許文献1に記載されるような有志や同好の志によるCGI等を利用した質問回答の掲示板が存在する。
【0005】
一方、端末同士のリアルタイムな通信・共有システムとしては、下記の非特許文献2に記載されるNetForumや、下記の非特許文献3に記載されるMeetingPlaza(登録商標)などの電子会議システムや、米国マイクロソフトのNetMeeting(登録商標)などの映像通信システムが存在する。
【0006】
なお、報酬を支払う方法に関しては、銀行振込や商品券の送付といった方法がある。
【0007】
【非特許文献1】
excite掲示板〔平成15年2月12日検索〕、インターネット<URL:http://www.excite.co.jp/bbs/computer/software/language/thread?t=2387>
【非特許文献2】
松浦宣彦,松本敏宏,清末悌之,菅原昌平,正木茂樹,「簡易型多地点テレビ会議システムNetForumの開発と評価」,情報処理学会論文誌, Vol41,No11,pp.3142−3151 (2000 年11月発行)
【非特許文献3】
meeting plaza 電網会議室〔平成15年2月12日検索〕、インターネット<URL:http://www.meetingplaza.com/index−j.html>
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来技術には次のような問題がある。
【0009】
(1)様々な質問に回答するサービス、例えば商品のアフターサービスなどは、質問一件につき専任の回答者(例えばサポート要員の社員)が1人必要になるため、顧客を十分に満足させるために1人の質問者に大きな時間を割くと、多くの人員が必要となり費用負担が大きくなっていた。
【0010】
(2)様々な質問に回答するサービスに習熟するためには継続して学習を行う必要があった。そのため十分な技術・知識を持ったサポート要員を揃えることは難しく、サポート要員の知識が不足しているため質問者が満足できないことがあった。
【0011】
(3)掲示板などでは回答者は回答に答えたとしても見返りがなく、どのくらい役に立っているのかの指針もないため、継続的にサポートを行っていくわけではなかった。
【0012】
(4)ネットワーク上の掲示板での問題解決では回答者の特定ができず、回答者が責任も取らないため、いいかげんな回答や誹謗・中傷にさらされるなどのトラブルが存在した。
【0013】
(5)問題解決の手段として電話を利用した場合、図などを提示できないためにわかりにくいという問題がある。
【0014】
このように、従来の問題解決手法では、責任をもって行うと費用・人材面でメーカへの負担となっており、メーカに責任がない掲示板などを使って行うとトラブルの発生する可能性が高いという問題があった。
【0015】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、責任をもって行うと費用・人材面でメーカへの負担となり、メーカに責任がない形で行うとトラブルが多発することになるという従来技術の持つ問題点を解決しつつ、様々な問題をユーザグループ同士がWeb上で解決できるようにする新たな問題解決技術の提供を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明の問題解決装置は、質問者及び回答者が操作する利用者端末にネットワークを介して接続されるときにあって、▲1▼質問者の操作する利用者端末から、質問者の持つ問題を入力する入力手段と、▲2▼過去の実績情報に基づいて、入力手段の入力した問題を回答することが可能な回答者を選定する選定手段と、▲3▼選定手段の選定した回答者の中から、入力手段の入力した問題について回答する回答者を決定する決定手段と、▲4▼質問者が決定手段の決定した回答者と相談できるようにするための処理を実行する実行手段と、▲5▼決定手段の決定した回答者に対して、質問者との相談に応じた謝礼を支払う支払い手段と、▲6▼入力手段の入力した問題についての過去の回答例を検索して、質問者の操作する利用者端末に提示する提示手段と、▲7▼質問者の操作する利用者端末から、入力手段の入力した問題について相談を行った回答者に対しての評価情報を取得する取得手段と、▲8▼取得手段の取得した評価情報に基づいて、回答者に対して、回答者としての登録削除を含む罰則処置を施す罰則手段とを備えるように構成する。
【0017】
以上の各処理手段が動作することで実現される本発明の問題解決方法はコンピュータプログラムで実現できるものであり、このコンピュータプログラムは、半導体メモリなどのような適当な記録媒体に記録して提供したり、ネットワークを介して提供することができる。
【0018】
このように構成される本発明の問題解決装置は、質問者の操作する利用者端末から、質問者の持つ問題を入力すると、その問題についての過去の回答例を検索して、質問者の操作する利用者端末に提示する。
【0019】
この提示により問題を解決できない場合には、質問者は、利用者端末から、回答者との相談による解決を要求してくる。
【0020】
これから、この要求を受け取ると、本発明の問題解決装置は、過去の実績情報に基づいて、質問者の持つ問題を回答することが可能な回答者を選定して、その選定した回答者の中から、質問者の持つ問題について回答する回答者を決定する。
【0021】
例えば、選定した回答者とその者が持つ過去の実績情報とを質問者の操作する利用者端末に提示し、それに対する応答を受け取ることで、質問者の持つ問題について回答する回答者を決定するのである。
【0022】
続いて、本発明の問題解決装置は、質問者が決定した回答者と相談できるようにするための処理を実行する。
【0023】
例えば、質問者が回答者との相談による解決を要求してくるときに、回答者との即時的な相談による解決を要求する場合には、質問者と決定した回答者との間をリアルタイムな通信共有システム(例えばチャット)を使って接続させることで、質問者が決定した回答者と相談できるようにするための処理を実行するのである。
【0024】
一方、回答者との非即時的な相談による解決を要求する場合には、質問者と決定した回答者との間を非リアルタイムな通信システム(例えば電子メール)を使って接続させることで、質問者が決定した回答者と相談できるようにするための処理を実行するのである。
【0025】
この処理により質問者の持つ問題が解決することになるので、本発明の問題解決装置は、質問者との相談に応じた回答者に対して、その相談に応じた謝礼を支払う。
【0026】
この謝礼の支払いを受けることで、回答者は、責任をもって問題の解決にあたることになる。
【0027】
そして、本発明の問題解決装置は、質問者の操作する利用者端末から、その回答者に対しての評価情報を取得するとともに、その評価情報に基づいて、必要に応じて、回答者に対して、回答者としての登録削除を含む罰則処置を施す。
【0028】
この罰則処置を設けることで、回答者の質的な向上が図られるとともに、回答者の問題解決能力の向上が図られることになる。
【0029】
このように、本発明によれば、責任をもって行うと費用・人材面でメーカへの負担となり、メーカに責任がない形で行うとトラブルが多発することになるという従来技術の持つ問題点を解決しつつ、様々な問題をユーザグループ同士がWeb上で解決できるようになる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0031】
図1に、本発明を具備するアプリケーションシステムのシステム構成を図示する。
【0032】
この図に示すように、本実施形態例に係るアプリケーションシステムは、利用者端末1(質問者の操作する利用者端末を1、回答者の操作する利用者端末を1’と記載してある)と、コミニュティサーバ2と、謝礼支払いシステム3と、関連情報保管媒体4と、利用者情報保管媒体5と、利用者登録システム6とからなる。
【0033】
このように構成される本発明では、図2に示すように、質問者となる利用者は、コミニュティサーバ2を介して回答者となる利用者とやり取りすることで、メーカ100の提供する商品に発生するトラブルを解決し、これを受けて、メーカ100は、謝礼支払いシステム3を介して、回答者となる利用者に対して謝礼を支払うことになる。
【0034】
次に、このように構成される本発明について詳細に説明する。
【0035】
先ず最初に、本実施形態例に係る利用者端末1,1’の構成について説明する。質問者、回答者の利用者端末は異なるものではないが、便宜的に1と1’の2種に分けて書いてある。
【0036】
利用者端末1,1’は、利用者インタフェース11と通信制御手段12とを有する。
【0037】
利用者インタフェース11は、利用者が操作するヒューマンインタフェース(HI)であり、出力装置として機能するディスプレイ、キーボードや音声入力のためのインタフェースを含む。利用者は、この利用者インタフェース11を通じてコミニュティサーバ2に接続して、質問・回答・履歴の確認等を行うことができる。
【0038】
通信制御手段12は、コミニュティサーバ2との通信を行う手段であり、接続のためのハードウェア・ソフトウェアの双方を含む。
【0039】
次に、本実施形態例に係るコミニュティサーバ2の構成について説明する。
【0040】
コミニュティサーバ2は、履歴管理手段21と、利用者呼び出し手段22と、質問者・回答者接続手段23と、関連情報管理手段24と、通信制御手段25と、回答者情報表示手段26と、利用者情報管理手段27と、質問解釈・処理手段28と、利用者認証手段29と、回答者選択手段210と、回答者評価手段211と、罰則処置手段212とを有し、さらに、関連情報保管媒体4と利用者情報保管媒体5とを有するか、それにアクセス可能となっている。
【0041】
図1では便宜的に、関連情報保管媒体4および利用者情報保管媒体5をコミニュティサーバ2の外に置いているが、内部にあってもよい。
【0042】
履歴管理手段21は、質問/回答内容の登録・編集・削除・保管・読み出しの処理を行う。
【0043】
利用者呼び出し手段22は、利用者を呼び出す処理を行う。
【0044】
質問者・回答者接続手段23は、選択され応答した回答者と質問者とを接続する処理を行う。
【0045】
関連情報管理手段24は、関連情報の登録・編集・削除・保管・読み出しなどの処理を行う。
【0046】
通信制御手段25は、利用者端末1,1’との通信を行う手段であり、接続のためのハードウェア・ソフトウェアの双方を含む。
【0047】
回答者情報表示手段26は、質問者の質問相手を選択する際に表示する回答者の情報を表示する処理を行う。
【0048】
利用者情報管理手段27は、利用者情報保管媒体5に保管される利用者情報51への登録・更新・削除の処理を行う。
【0049】
質問解釈・処理手段28は、質問者となる利用者が利用者端末1を通じて送信してきた質問を解釈し、関連情報を表示し、適切な回答者のリストを利用者に提示する処理を行う。
【0050】
利用者認証手段29は、利用者端末1,1’を通じて接続してきた利用者を、利用者情報51に登録されたIDおよびパスワードを基にして認証する処理を行う。
【0051】
回答者選択手段210は、利用者情報51の履歴を基にして適切な回答者を選別する処理を行う。
【0052】
回答者評価手段211は、回答者の評価を行うための手段であり、質問者に答えてもらうアンケートの管理、時間の測定、応答の有無などの情報を管理する処理を行う。
【0053】
罰則処置手段212は、回答者評価手段211によるアンケートの結果、あまりにも評価が低い場合や、苦情が多い場合などについては、回答者へ警告を送ったり、回答者として登録を解除するなどの処理を行う。
【0054】
関連情報保管媒体4は、あらかじめ登録された参考情報41と、FAQ42(過去の回答例)と、回答情報43とを保管する。
【0055】
回答情報43は、非即時的な解決方法が選択されたときの回答者の回答を一時的に保管したものであり、運営形態によっても異なるが、ある一定の時間が過ぎると削除される。サーバの管理者などがこの情報の一部または全部をFAQ42に移すこともできる。
【0056】
これら参考情報41、FAQ42、回答情報43はテキストを含み、その他に、映像、静止画、音声を1つ以上含む場合がある。
【0057】
利用者情報保管媒体5は、利用者の認証や、謝礼の算定や、回答者の選択などに利用する利用者情報51を保管する。
【0058】
次に、本実施形態例に係る利用者登録システム6について説明する。
【0059】
利用者登録システム6は、利用者の登録を行うシステムである。例えば、通常のユーザサポートであれば、葉書などで行われたユーザ登録情報を自動読み取りや手動入力で利用者情報保管媒体5へ登録するシステムを指す。
【0060】
この利用者登録時に、利用者の質問・回答のそれぞれについて可能/不可能の属性を設定する。先のユーザサポートの例では全員が回答者・質問者となることが可能であるが、例えば学習塾などのサポートでは明確に質問者/回答者を分ける必要があり、先生は回答可・質問不可の属性を設定し、生徒は回答不可・質問可能の属性を設定する必要がある。
【0061】
次に、本実施形態例に係る謝礼支払いシステム3の構成について説明する。
【0062】
謝礼支払いシステム3は、謝礼算定手段31と、結果通知手段32とを有する。
【0063】
謝礼算定手段31は、利用者の履歴から回答者に支払う謝礼額を算定する処理を行う。
【0064】
結果通知手段32は、謝礼の支払い側(メーカなど)へ謝礼額を通知する処理を行う。
【0065】
次に、図3を使って、このように構成される本実施形態例に係る質問解決方法について、ステップに分けて説明する。
【0066】
ここで、質問者、回答者については予めコミニュティサーバ2に利用者登録しているものとする。
【0067】
〔ステップ1(S1)〕
質問者が、利用者端末1の利用者インタフェース11から通信制御手段12を通して質問を行う。
【0068】
〔ステップ2(S2)〕
ステップ1での質問内容を基に、コミニュティサーバ2の質問解釈・処理手段28が、質問者の質問する商品と質問内容とをキーにして関連情報保管媒体4を検索して、その検索により得られた参考情報41、FAQ42を質問者の操作する利用者端末1に表示する。
【0069】
このとき、参考情報41、FAQ42に対して過去の参照頻度などに応じて優先度を付けている場合には、その優先度の高いものから表示する。また、解決方法選択のメニューについても表示する。
【0070】
〔ステップ3(S3)〕
解決方法選択メニューの表示を受けて、質問者が解決方法を選択する。即時的な解決方法が選択された場合にはステップ4へ分岐し、非即時的な解決方法が選択された場合にはステップ16へ分岐し、参考資料を見て自力での解決を選択する場合にはステップ12へ分岐する。
【0071】
ここでいう即時的解決方法とは、例えば映像通信やチャットなどを使った問題の解決方法であり、非即時的解決方法とは、例えばメールを使った問題の解決方法である。
【0072】
〔ステップ4(S4)〕
コミニュティサーバ2の回答者選択手段210が、利用者情報51に記録されている回答者の過去の実績と現在の接続状況とを基に、質問に回答できる適切な回答者群を選択する。
【0073】
〔ステップ5(S5)〕
ステップ4で選択された回答者の中から、質問者が回答者を1人選択する(複数人選択することも可能)。
【0074】
なお、質問者に選択させるようにするのではなくて、コミニュティサーバ2の回答者選択手段210が、ステップ4で選択した回答者群の中から最終的な回答者を自動的に選択するようにしてもよい。
【0075】
〔ステップ6(S6)〕
コミニュティサーバ2の利用者呼び出し手段22が、選択された回答者(以後回答者)を呼び出す。呼び出しに応じなかった場合には、ステップ5に戻って新たな回答者を選択する。呼び出しに応じないことで回答者が1人もいなくなるなど所定の条件を満たしたときは、ステップ4からやりなおす。
【0076】
〔ステップ7(S7)〕
コミニュティサーバ2の質問者・回答者接続手段23が、回答者と質問者とを接続する。
【0077】
〔ステップ8(S8)〕
質問者と回答者との間でチャットや映像通信等の通信・共有システムを用い、問題を解決する。このとき、関連情報管理手段24を利用して関連情報を表示することが可能である。また、このとき用いる通信・共有システムとは、例えば前述のMeetingPlazaやNetMeetingである。
【0078】
〔ステップ9(S9)〕
コミニュティサーバ2の回答者評価手段211が、質問者の操作する利用者端末1の画面にアンケートを表示し、質問者がアンケートに答えることにより回答者に対する評価を行う。
【0079】
〔ステップ10(S10)〕
コミニュティサーバ2の通信制御手段25が、質問者・回答者間の接続を切断するなどの終了処理を行う。問題が解決していればステップ11へ進むが、利用者の選択によってステップ3へ戻り新たな解決方法を選択してもよい。
【0080】
〔ステップ11(S11)〕
コミニュティサーバ2の利用者情報管理手段27が、質問・回答の結果とステップ9での評価とに基づいて、質問者・回答者双方の履歴を利用者情報51へ記録する。
【0081】
〔ステップ12(S12)〕
質問者は、ステップ2で表示される一覧の中から、閲覧したい参考資料(参考情報)を選択する。検索方法を変更して新たに一覧を表示させ、その中から選択することもできる。
【0082】
〔ステップ13(S13)〕
コミニュティサーバ2は、質問者の選択した参考資料を表示する。参考資料はテキストを必ず含み、映像、静止画、音声が加わる場合がある。
【0083】
〔ステップ14(S14)〕
質問者が他の参考資料を閲覧する場合にはステップ12へ戻り、閲覧終了ならステップ15へ進む。
【0084】
〔ステップ15(S15)〕
質問者が他の解決方法を選択する場合にはステップ3へ戻り、終了ならステップ11へ進む。
【0085】
〔ステップ16(S16)〕
コミニュティサーバ2の回答者選択手段210は、コミニュティサーバ2の質問解釈・処理手段28が解釈した内容から、回答者の候補となる回答者群を選択して一覧表示する。
【0086】
〔ステップ17(S17)〕
質問者が質問を送信する回答者(群)を選択する。ここで、非即時的解決方法として電子メールを利用する場合には、コミニュティサーバ2は、質問者に対して、この選択した回答者(群)のメールアドレスを通知する。
【0087】
なお、質問者に選択させるようにするのではなくて、コミニュティサーバ2の回答者選択手段210が、ステップ16で選択した回答者群の中から最終的な回答者を自動的に選択するようにしてもよい。
【0088】
〔ステップ18(S18)〕
質問者は、コミニュティサーバ2を介して、選択された回答者(群)へ質問を送信する。
【0089】
〔ステップ19(S19)〕
回答者は回答を作成し、それをコミニュティサーバ2へ送信する。これを受けて、コミニュティサーバ2の関連情報管理部24が、その回答を回答情報43へ保存する。
【0090】
〔ステップ20(S20)〕
コミニュティサーバ2の利用者呼び出し手段22が、回答が得られた旨を適宜質問者に通知する。これを受けて、質問者は好きなときにコミニュティサーバ2にアクセスして、回答情報43に格納された回答を見ることができる。
【0091】
次に、本実施形態に係る謝礼支払い方法について説明する。
【0092】
先ず最初に、謝礼支払いシステム3の謝礼算定手段31は、企業の規定に従って、答えた回数、答えた質問の難易度、質問者の評価などの履歴を基に、謝礼の金額を計算する。
【0093】
例えば、n回質問に回答したときに、質問の難易度を1−10の10段階で表してEnとし、質問者による評価を1−10の10段階で表してDnとし、その回答者が継続的に回答を行ったり評価がずっと高いときなどのボーナスをBとするならば、
M=Σ(En*Dn)+B
とするような計算方法に従って、謝礼金額Mを算出するのである。
【0094】
また、あまりにも評価が低い場合や、苦情が多い場合などについては、コミニュティサーバ2の罰則処置手段212が、回答者へ警告を送ったり、回答者として登録を解除するなどの処置を行う。
【0095】
この謝礼金額の算定を受けて、謝礼支払いシステム3の結果通知手段32は、企業グループに支払額を通知する。
【0096】
これを受けて、企業グループは、回答者に謝礼を支払う。この支払いについては運用者が一括・代行しても良い。
【0097】
謝礼は現金である場合もあるし、なんらかの商品と交換可能なポイントなどや有価証券である場合もある。企業グループが発行しているポイントカードのポイントをサーバで管理し、そのポイントを増やす、といった方法もある。
【0098】
この謝礼は企業グループが回答者を雇用しているわけではないため、サポート担当を常駐させて賃金を文払うことに比較すると一般的に低コストであるし、育成費用も要らない。
【0099】
【実施例】
以下、メーカのユーザサポートをユーザグループが代行する実施例について説明する。
【0100】
例えば商品がPC(パーソナルコンピュータ)だったとすると、PCを十分に使いこなせ、善意で初心者に使い方を教えても良いと思ってる人達がいたとする。この集団をエキスパートユーザグループと称することにする。
【0101】
本発明を導入すると、消費者はコミニュティサーバ2を通してエキスパートユーザグループと問題解決を行うことになるので、コストの流れは図4に示すようなものとなる。
【0102】
この場合、この謝礼は企業グループが回答者を雇用しているわけではないため、サポート担当を常駐させて賃金を支払うことに比較すると賃金や育成費用の面で低コストであり、企業にとってメリットがある。一方、エキスパートユーザグループは、企業から謝礼を受け取ることができ、メリットがある。そして、消費者は、PCを十分に使いこなせるエキスパートユーザグループからサポートを受けることができることで、問題を解決できる。
【0103】
次に、問題解決の具体的な手順について説明する。
【0104】
(1)今回の例では、予め利用者(消費者)・回答者のどちらもが既存の方法(葉書やインターネットなど)でユーザ登録をしてあり、その際に、コミニュティサーバ2への接続に必要なユーザID、パスワードが与えられているものとする。
【0105】
(2)利用者AがメーカBの商品Cを購入し、その商品Cを利用するにあたってトラブルが発生したとする。
【0106】
(3)このとき、利用者Aは、自分の利用者端末1を使用してコミニュティサーバ2にアクセスし、ログインする。
【0107】
(4)続いて、利用者Aは、コミニュティサーバ2の表示する図5に示すような画面を使って、商品Cの名前やコードなどといった商品Cを特定できる情報と、具体的なトラブル内容とを入力する。
【0108】
(5)コミニュティサーバ2は、この入力情報を元に過去の回答例を検索して、その検索した回答例のタイトルを表示する。このタイトル表示を受けて、利用者Aは、見たいと思う回答例をクリックするので、コミニュティサーバ2は、図6に示すような画面を使って、クリックされた回答例の詳細を表示する。
【0109】
(6)利用者Aは、この回答例で解決しない場合には、図6に示す画面の持つ「直接聞く」ボタンを操作することで、人間による対応を選択する。このとき、利用者Aは、音声あるいは映像による即時的な解決方法と、文章等による非即時的な解決方法を選択できる。
【0110】
(7)利用者Aが即時的な解決方法を選択した場合には、コミニュティサーバ2は、現在回答できる状態にある回答者を検索して、図7に示すような画面を使って、その検索した回答者の一覧とその回答者についての情報(評価など)とを表示する。
【0111】
一方、利用者Aが非即時的な解決方法を選択した場合には、コミニュティサーバ2は、適切と判断する同答者(群)へメッセージを送信する。ここで、利用者Aが即時的な解決方法を選択した場合と同様に、利用者Aに回答者を選択させるようにしてもよい。
【0112】
以下、(8)〜(16) では、利用者Aが手順(6)で即時的な解決方法を選択した場合の処理について説明する。
【0113】
(8)利用者Aは、コミニュティサーバ2と対話することで、回答者との間の接続方法を選択する。接続方法としては、例えばチャット、ビデオチャット、VoIPなどから選択する。
【0114】
(9)コミニュティサーバ2は、選択された回答者(以後、回答者Dと表記する)へ呼び出しを行う。
【0115】
(10)回答者Dが呼び出しに応じると、手順(8)で指定された方法により、利用者Aの利用者端末1と回答者Dの利用者端末1’との間が接続される。このとき、回答者が呼び出しに応じなければ、コミニュティサーバ2は、その旨を利用者Aに伝えて、手順(7)へ戻る。
【0116】
(11)図8に示すような画面を使って、利用者Aと回答者Dとの間で質疑応答が行われることで、利用者Aと回答者Dとの間で問題の解決が図られる。このとき、コミニュティサーバ2にある資料や、回答者Dの利用者端末1’にある情報(図表など)を利用者A、回答者Dで共通に利用することもできる。
【0117】
(12)問題が解決したため、コミニュティサーバ2は、利用者Aと回答者Dとの間の接続を切る。
【0118】
(13)コミニュティサーバ2は、利用者Aに対して簡単なアンケートを提示し、これを受けて、利用者Aは、そのアンケートに答える。
【0119】
(14)コミニュティサーバ2は、利用者Aのアンケート結果、質問内容、解決に要した時間などを記録する。
【0120】
(15)コミニュティサーバ2は、類似の質問が多い質問の内で、アンケート結果が良好なものをFAQ42に加える。
【0121】
(16)回答者Dには、後日、謝礼支払いシステム3を通して、記録された内容を基にメーカBから謝礼が支払われる。回答者Dは、自分に対する評価や謝礼の額をコミニュティサーバ2にアクセスして結果を見ることもできる。
【0122】
以下、(8’)〜(12’)では、利用者Aが手順(6)で非即時的な解決方法を選択した場合の処理について説明する。
【0123】
(8’)回答者(群)が質問を基に回答を作成し、送信する。
【0124】
(9’)利用者Aは、この回答を見て、問題を解決する。
【0125】
(10’)コミニュティサーバ2は、利用者Aに対して簡単なアンケートを提示し、これを受けて、利用者Aは、そのアンケートに答える。
【0126】
(11’)コミニュティサーバ2は、利用者Aのアンケート結果、質問内容などを記録する。
【0127】
(12’)コミニュティサーバ2は、類似の質問が多い質問のうちでアンケート結果が良好なものをFAQ42に加えたり、管理者がFAQ42に残しておいた方がよいと思うものを管理者からの指示に従ってFAQ42に加える。このとき、修正を行うことなくそのままFAQ42に加えることもあるが、管理者が多少の修正を行ったものをFAQ42に加えることでもよい。
【0128】
図示実施形態例に従って本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、実施形態例では、メーカが販売した商品に対する問題解決を具体例にして本発明を説明したが、本発明はそのような分野にその利用が限られるものではなく、例えば、学習塾の個別指導といったような様々な分野への利用が可能である。
【0129】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、次のような多岐に渡る大きな効果が得られることになる。
【0130】
(1)利用者同士で問題を解決しあう仕組みを提供することで、専任の回答者を多くそろえなくても十分に質問に回答できるようになる。
【0131】
(2)質問者が質問・回答を通して学習可能にすることで、同じような質問があったときに回答者として答えられることができるようになり、継続的に学習しているのと同等の効果が見込め、質問回答情報の蓄積により質問したい人が1人で解決することも可能となる。
【0132】
(3)どのくらい役に立っているかの指針を閲覧可能にし、謝礼を支払うことでインセンティブが得られることから、回答者に継続的にサポートを行ってもらえるようになる。
【0133】
(4)回答者を特定できるため、誹謗中傷などトラブルを起こすような人物には警告などしかるべき処置を取ることができるようになる。
【0134】
(5)映像や図をネットワーク上でお互いに共有可能なシステムを提供することで、映像や図を用いた分かりやすい説明が可能になる。
【0135】
その他に、本発明によれば、副次的な効果として、本発明の提供するコミニュティで質問・回答を繰り返し、謝礼を貰うことで、仲間意識が芽生え、その商品やメーカに対する愛着や忠誠心を喚起することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具備するアプリケーションシステムのシステム構成図である。
【図2】本発明による問題解決の処理の説明図である。
【図3】本発明による問題解決の処理フローである。
【図4】本発明による問題解決におけるコストの流れの説明図である。
【図5】コミニュティサーバの表示する画面の一例を示す図である。
【図6】コミニュティサーバの表示する画面の一例を示す図である。
【図7】コミニュティサーバの表示する画面の一例を示す図である。
【図8】コミニュティサーバの表示する画面の一例を示す図である。
【図9】従来技術による問題解決におけるコストの流れの説明図である。
【符号の説明】
1 利用者端末
2 コミニュティサーバ
3 謝礼支払いシステム
4 関連情報保管媒体
5 利用者情報保管媒体
6 利用者登録システム
21 履歴管理手段
22 利用者呼び出し手段
23 質問者・回答者接続手段
24 関連情報管理手段
25 通信制御手段
26 回答者情報表示手段
27 利用者情報管理手段
28 質問解釈・処理手段
29 利用者認証手段
210 回答者選択手段
211 回答者評価手段
212 罰則処置手段
Claims (13)
- 質問者及び回答者が操作する利用者端末にネットワークを介して接続される問題解決装置で実行される問題解決方法であって、
質問者の操作する利用者端末から、質問者の持つ問題を入力する過程と、
過去の実績情報に基づいて、上記問題を回答することが可能な回答者を選定する過程と、
上記選定した回答者の中から、上記問題について回答する回答者を決定する過程と、
質問者が上記決定した回答者と相談できるようにするための処理を実行する過程と、
上記決定した回答者に対して、上記相談に応じた謝礼を支払う過程とを備えることを、
特徴とする問題解決方法。 - 請求項1記載の問題解決方法において、
上記問題についての過去の回答例を検索して、質問者の操作する利用者端末に提示する過程を備えることを、
特徴とする問題解決方法。 - 請求項1又は2記載の問題解決方法において、
質問者の操作する利用者端末から、上記問題について相談を行った回答者に対しての評価情報を取得する過程を備えることを、
特徴とする問題解決方法。 - 請求項3記載の問題解決方法において、
上記評価情報に基づいて、回答者に対して、回答者としての登録削除を含む罰則処置を施す過程を備えることを、
特徴とする問題解決方法。 - 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の問題解決方法において、
上記決定する過程では、上記選定した回答者とその者が持つ過去の実績情報とを質問者の操作する利用者端末に提示し、それに対する応答を受け取ることで、上記問題について回答する回答者を決定することを、
特徴とする問題解決方法。 - 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の問題解決方法において、
上記実行する過程では、質問者が回答者との即時的な相談による解決を要求する場合には、質問者と上記決定した回答者との間をリアルタイムな通信共有システムを使って接続させることを、
特徴とする問題解決方法。 - 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の問題解決方法において、
上記実行する過程では、質問者が回答者との非即時的な相談による解決を要求する場合には、質問者と上記決定した回答者との間を非リアルタイムな通信システムを使って接続させることを、
特徴とする問題解決方法。 - 質問者及び回答者が操作する利用者端末にネットワークを介して接続される問題解決装置であって、
質問者の操作する利用者端末から、質問者の持つ問題を入力する手段と、
過去の実績情報に基づいて、上記問題を回答することが可能な回答者を選定する手段と、
上記選定した回答者の中から、上記問題について回答する回答者を決定する手段と、
質問者が上記決定した回答者と相談できるようにするための処理を実行する手段と、
上記決定した回答者に対して、上記相談に応じた謝礼を支払う手段とを備えることを、
特徴とする問題解決装置。 - 請求項8記載の問題解決装置において、
上記問題についての過去の回答例を検索して、質問者の操作する利用者端末に提示する手段を備えることを、
特徴とする問題解決装置。 - 請求項8又は9記載の問題解決装置において、
質問者の操作する利用者端末から、上記問題について相談を行った回答者に対しての評価情報を取得する手段を備えることを、
特徴とする問題解決装置。 - 請求項10記載の問題解決装置において、
上記評価情報に基づいて、回答者に対して、回答者としての登録削除を含む罰則処置を施す手段を備えることを、
特徴とする問題解決装置。 - 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の問題解決方法の実現に用いられる処理をコンピュータに実行させるための問題解決プログラム。
- 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の問題解決方法の実現に用いられる処理をコンピュータに実行させるための問題解決プログラムを記録した記録媒体。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003087071A JP2004295484A (ja) | 2003-03-27 | 2003-03-27 | 問題解決方法、問題解決装置、問題解決プログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体 |
Publications (1)
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ID=33401521
Family Applications (1)
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Country Status (1)
Country | Link |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021519472A (ja) * | 2018-05-30 | 2021-08-10 | エーアイ スピーチ カンパニー リミテッドAi Speech Co., Ltd. | 対話システム間の知識共有方法、対話方法、知識共有装置、対話装置、電子機器及び記憶媒体 |
JP7475977B2 (ja) | 2020-06-12 | 2024-04-30 | 株式会社エクサ | 知識収集支援システム |
-
2003
- 2003-03-27 JP JP2003087071A patent/JP2004295484A/ja active Pending
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