JP2004295339A - 無線データキャリア認識装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】搬送路13の両側に複数のアンテナ21A,21Bを、それぞれ搬送路13上が無線データキャリア10との交信エリア31,32となるように設ける。ただし、各アンテナ21A,22Aの交信エリア32は搬送方向にずらす。しかして、搬送路13上を搬送される複数の無線データキャリア10との無線通信により各アンテナ21A,22Aで受信した情報から、各無線データキャリア10が有する情報を重複することなく認識する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、固有の無線IDを有する無線データキャリアの情報を非接触で読取り認識する無線データキャリア認識装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、固有の無線IDが設定されるとともに情報の書換可能なメモリエリアを有し、無線を利用して非接触で無線IDの読出しや任意の情報の書込み及び読出しができる無線データキャリアが注目されている。
【0003】
例えば、書留郵便や小包郵便等の記録扱い郵便物にそれぞれ固有の無線ID(RFID)を有する無線データキャリアを貼付し、この無線データキャリアに当該キャリアが貼付された記録扱い郵便物に対して設定された追跡管理用コードを書込んで記憶させるとともに、郵便物の引受から配達までの各拠点に無線データキャリア認識装置をそれぞれ設置し、各拠点において、それぞれ記録扱い郵便物に貼付された無線データキャリアから追跡管理用コードを読取り認識し、情報センターに通知することによって、記録扱い郵便物の一元的な記録管理と迅速な追跡を可能とするシステムがある。(例えば、特許文献1参照)
このシステムでは、各拠点において、送達先別に区分された記録扱い郵便物を収容容器に収容してコンベア上を搬送させる間に、無線データキャリア認識装置によって収容容器に収容された複数の記録扱い郵便物にそれぞれ貼付された無線データキャリアの情報をまとめて読取り認識することが好ましい。そこで従来は、図6に示すように、複数の記録扱い郵便物を収容した収容容器1を搬送するコンベア2にトンネル状のアンテナ取付部3を設け、このアンテナ取付部3の両側部の内面に無線データキャリア認識装置のアンテナ4a,4bを正対して設ける。こうすることにより、図7に示すように、コンベア2の全幅にわたってアンテナ4a,4bの交信エリアが確保されるので、コンベア2上を搬送される収容容器1内の各記録扱い郵便物5にそれぞれ貼付された無線データキャリア6の情報を読取り認識することができる。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−175621号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、コンベア2の全幅にわたって交信エリアを確保するために、該コンベアの両側に正対するように一対のアンテナ4A,4bを配置した従来の無線データキャリア認識装置においては、アンテナ4A,4b毎にそれぞれ自己の交信エリア内において正対するアンテナに衝突して反射した電波や他方のアンテナから放射される電波との干渉が発生して、効率のよい認識を行なえないという問題があった。
【0006】
本発明はこのような事情に基づいてなされたものであり、その目的とするところは、コンベア等の搬送路上を搬送される複数の無線データキャリアの情報を効率よく認識できる無線データキャリア認識装置を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、搬送路の両側に複数のアンテナをそれぞれ搬送路上が無線データキャリアとの交信エリアとなるように設ける。ただし、複数のアンテナの各交信エリアは、それぞれ搬送路の搬送方向にずらす。しかして、複数のアンテナの各々の交信エリア内にある無線データキャリアとの無線通信により各アンテナで受信した情報から、搬送路上を搬送される複数の無線データキャリアが有する情報を重複することなく認識するようにしたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
なお、この実施の形態は、図1に示すように、無線データキャリアの1種である無線タグ10が貼付された複数の記録扱い郵便物11を収容した収容容器12を、搬送路であるコンベア13上を図中矢印X方向に搬送する途中で、前記収容容器12内の無線タグ10の情報を読取り認識する無線タグ認識装置に本発明を適用した場合である。
【0009】
図2は本実施の形態における無線タグ認識装置20の要部構成を示すブロック図である。無線タグ認識装置20は、無線データキャリア認識装置の1例であって、それぞれ送受信アンテナ21A,22Aを備えた第1及び第2の無線タグリーダ21,22と、これら無線タグリーダ21,22で読取った無線タグ10の情報を一時的に格納するタグ情報メモリ23と、上位装置とのインタフェース部24と、各部を制御するコントローラ25とからなる。
【0010】
図1に示すように、第1の無線タグリーダ21のアンテナ21Aは、コンベア13の搬送方向に沿った一方の側面側にコンベア13上を無線タグ10との交信エリア31とするように設けており、第2の無線タグリーダ22のアンテナ22Aは、コンベア13の搬送方向に沿った他方の側面側にやはりコンベア13上を無線タグ10との交信エリア32とするように設けている。アンテナ22Aの交信エリア32は、アンテナ21Aの交信エリア31よりもコンベア13の搬送方向Xに対して下流側に重ならない程度にずらしている。
【0011】
コントローラ25は、インタフェース部24を介して上位装置から無線タグ10の認識開始が指令されると、図3の流れ図に示す手順で各部を制御する。先ず、コントローラ25は、第1及び第2の無線タグリーダ21,22に読出し指令信号を出力する(ST1)。この信号は、それぞれ第1及び第2の無線タグリーダ21,22において無線通信に適した変調が加えられた後、アンテナ21A,22Aから電波として発信される。この電波を無線タグ10が受信すると、その無線タグ10は不揮発性メモリに記憶しているRFID等のタグ情報を電波として発信する。無線タグ10から発信された電波は、対応するアンテナ21A,22Aで受信され、タグ情報に復調された後、コントローラ25に送出される。これにより、第1の無線タグリーダ21は、交信エリア31内にある無線タグ10の情報を全て読取ることができる。また第2の無線タグリーダ22は、交信エリア32内にある無線タグ10の情報を全て読取ることができる。
【0012】
そこでコントローラ25は、読出し指令信号を出力後、いずれかの無線タグリーダ21,22からタグ情報を入力するのを待機する(ST2)。そして、タグ情報を入力する毎に、以下の処理を実行する。すなわち、第1の無線タグリーダ21からタグ情報を入力した場合には(ST3のYES)、コントローラ25は、そのタグ情報を記憶部であるタグ情報メモリ23に格納する(ST4)。
【0013】
一方、第2の無線タグリーダ22からタグ情報を入力した場合には(ST3のNO)、コントローラ25は、そのタグ情報でタグ情報メモリ23を検索する(ST5:検索手段)。その結果、同一のタグ情報がタグ情報メモリ23に格納されていなかった場合には(ST6のYES)、コントローラ25は、そのタグ情報をタグ情報メモリ23に格納する(ST7:情報追加手段)。これに対し、同一のタグ情報がタグ情報メモリ23に格納されていた場合には(ST6のNO)、コントローラ25は、その情報を破棄する。
【0014】
その後、コントローラ25は、インタフェース部24を介して上位装置から無線タグ10の認識終了が指令されると(ST8のYES)、この制御を終了する。
【0015】
このように構成された本実施の形態においては、無線タグ10は記録扱い郵便物11に貼付され、収容容器12に収容された状態で、コンベア13上をX方向に搬送される。ここで、例えば収容容器12の先端が交信エリア31に入ったことをセンサで検知すると、上位装置から無線タグ認識装置20に無線タグ10の認識開始が指令されるようにする。なお、他のタイミングで認識開始が指令されるようにしてもよい。
【0016】
認識開始が指令されると、アンテナ21A,22Aから読出し指令信号の電波が発信される。これにより、収容容器12がアンテナ21Aの交信エリア31内を通過する間に、当該収容容器12に収容されている記録扱い郵便物11にそれぞれ添付された無線タグ10のうち、少なくともコンベア13の幅方向の中心よりアンテナ21A側に寄っている無線タグ10の情報が全て第1の無線タグリーダ21によって読取られ、コントローラ25に送られて、タグ情報メモリ23に格納される。
【0017】
その後、収容容器12はアンテナ22Aの交信エリア32内を通過する。この間もアンテナ22Aからは読出し指令信号の電波が発信されているので、少なくともコンベア13の幅方向の中心よりアンテナ22A側に寄っている無線タグ10の情報が全て第2の無線タグリーダ21によって読取られ、コントローラ25に送られる。ただしこの場合には、タグ情報メモリ23が検索されて同一のタグ情報がタグ情報メモリ23に格納されているか否か判定される。そして、同一のタグ情報が格納されていないタグ情報のみタグ情報メモリ23に格納される。同一のタグ情報がタグ情報メモリ23に格納されている場合には、そのタグ情報は既に第1の無線タグリーダ21によって読取られているので破棄される。したがって、1つの無線タグ10の情報が重複してタグ情報メモリ23に格納されることはない。すなわち、無線タグ認識装置20によって同一の無線タグ10の情報が重複して認識されることはない。
【0018】
ここで、例えば収容容器12の後端が交信エリア32から外れたことをセンサで検知すると、上位装置から無線タグ認識装置20に無線タグ10の認識終了が指令されるようにする。こうすることにより、収容容器12の後端が交信エリア32から外れた時点で、各アンテナ21A,22Aから放射されていた読出し指令信号の電波が停止する。
【0019】
このように本実施の形態によれば、コンベア13の搬送方向に沿った一方の側面側に第1の無線タグリーダ21のアンテナ21Aを、他方の側面側に第2の無線タグリーダ22のアンテナ22Aを、それぞれアンテナ13上が無線タグ10との交信エリアとなるように設ける。そして、第1の無線タグリーダ21のアンテナ21Aで受信した情報と第2の無線タグリーダ22のアンテナ22Aで受信した情報とから、複数の無線タグ10が有する情報を重複することなく認識するようにしている。したがって、コンベア13上を搬送される複数の無線タグ10が有する情報を漏れなく認識することができる。しかも、この場合において、第1の無線タグリーダ21のアンテナ21Aの交信エリア31と第2の無線タグリーダ22のアンテナ22Aの交信エリア32とを、コンベア13の搬送方向に重ならない程度にずらしたので、各アンテナ21A,22Aの交信エリア31,32内において、他方のアンテナに衝突して反射した電波や他方のアンテナから放射される電波との干渉が発生することはない。したがって、全ての無線タグ10の情報を効率よく認識できるようになる。
【0020】
また、コンベアの両側に正対するように一対のアンテナを配置した従来構成では、それぞれの無線タグリーダでタグ情報を読取る毎に相手側のタグリーダで既に読取った情報なのか否かを判断しなければならなかったが、本実施の形態では、第2の無線タグリーダ22のアンテナ22Aを、第1の無線タグリーダ21のアンテナ21Aよりもコンベア13の搬送方向に対して下流側に設けたので、第1の無線タグリーダ21で読取った無線タグ10の情報はそのまま無線タグ情報メモリ23に記憶し、第2の無線タグリーダ22で読取った無線タグ10の情報のみメモリ23を検索して重複の有無を判断するように構成でき、認識処理を簡略化できる利点もある。
【0021】
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0022】
例えば前記実施の形態では、記録扱い郵便物11に貼付された無線タグ10の認識装置を示したが、本発明は、搬送路に沿って搬送される複数の無線データキャリア(タグ,カード等)の情報をまとめて読取り認識する無線データキャリア装置全般に適用できるものである。
【0023】
また、例えば前記実施の形態では、コンベア13からなる搬送路の直線部分の両側に第1の無線タグリーダ21のアンテナ21Aと第2の無線タグリーダ22のアンテナ22Aとを配置したが、図4に示すようにほぼL字状に曲がった曲げ部41Cを有する搬送路41において、その曲げ部41Cよりも搬送方向X1,X2に対して上流側にアンテナ21Aを配置し、下流側にアンテナ22Aを配置してもよい。こうすることにより、前記実施の形態と同様な作用効果を奏し得る。しかも、アンテナ21Aの交信エリア31とアンテナ22Aの交信エリア32は大きく離れるので干渉のおそれが全くない上、直線部分に同等距離を離してアンテナ21Aとアンテナ22Aを設ける場合と比べてアンテナ21A,22Aの間隔が狭くなり、コンパクト化できる。
【0024】
同様に、図5に示すように、ほぼU字状に曲がった曲げ部51Cを有する搬送路51において、その曲げ部51Cよりも搬送方向X1,X3に対して上流側にアンテナ21Aを配置し、下流側にアンテナ22Aを配置してもよい。こうすることにより、前記実施の形態と同様な作用効果を奏し得る上、やはり、直線部分に同等距離を離してアンテナ21Aとアンテナ22Aを設ける場合と比べてアンテナ21A,22Aの間隔が狭くなり、コンパクト化できる利点がある。
【0025】
また、前記実施の形態では、アンテナを第1のアンテナ21Aと第2のアンテナ22Aの2個のみ示したが、3個以上のアンテナを搬送路の搬送方向にずらして配置したものも本発明に含まれるものである。
【0026】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、コンベア等の搬送路上を搬送される複数の無線データキャリアの情報を効率よく認識できる無線データキャリア認識装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における搬送路と各アンテナとの位置関係を示す模式図。
【図2】同実施の形態における無線タグ認識装置の要部構成を示すブロック図。
【図3】同無線タグ認識装置のコントローラが実行する主要な制御手順を示す流れ図。
【図4】本発明の他の実施の形態における搬送路と各アンテナとの位置関係を示す模式図。
【図5】本発明のさらに他の実施の形態における搬送路と各アンテナとの位置関係を示す模式図。
【図6】従来例を示す斜視図。
【図7】従来例における搬送路と各アンテナとの位置関係を示す模式図。
【符号の説明】
10…無線タグ、11…記録扱い郵便物、12…収容容器、13…コンベア(搬送路)、21…第1の無線タグリーダ、21A…第1の無線タグリーダのアンテナ、22…第2の無線タグリーダ、22A…第1の無線タグリーダのアンテナ、23…タグ情報メモリ、24…インタフェース部、25…コントローラ、31,32…交信エリア,41,51…搬送路、41C,51C…曲げ部。
Claims (3)
- 搬送路の両側にそれぞれ当該搬送路上を交信エリアとするように配置された複数のアンテナと、
前記複数のアンテナの各々の交信エリア内にある無線データキャリアとの無線通信により各アンテナで受信した情報から、前記搬送路上を搬送される複数の無線データキャリアが有する情報を重複することなく認識するキャリア情報認識手段とを具備し、
前記複数のアンテナを前記搬送路の搬送方向にずらして配置したことを特徴とする無線データキャリア認識装置。 - 搬送路の両側にそれぞれ当該搬送路上を交信エリアとするように配置された第1及び第2のアンテナと、
前記第1のアンテナの交信エリア内にある無線データキャリアとの無線通信により前記第1のアンテナで受信した情報と、前記第2のアンテナの交信エリア内にある無線データキャリアとの無線通信により前記第2のアンテナで受信した情報とから、前記搬送路上を搬送される複数の無線データキャリアが有する情報を重複することなく認識するキャリア情報認識手段とを具備し、
前記第1のアンテナは、前記搬送路の搬送方向に沿った一方の側面側を通信領域とするように配置され、
前記第2のアンテナは、前記搬送路の搬送方向に沿った他方の側面側を交信エリアとするように配置されたことを特徴とする無線データキャリア認識装置。 - 前記キャリア情報認識手段は、前記第1のアンテナで受信した前記無線データキャリアからの情報を記憶する記憶部と、前記第2のアンテナで受信した前記無線データキャリアからの情報と同一の情報が前記記憶部に格納されているか検索する検索手段と、この検索手段により同一の情報が格納されていないと判定された情報を前記記憶部に追加する情報追加手段とを備えたことを特徴とする請求項2記載の無線データキャリア認識装置。
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JP2003085122A JP3920800B2 (ja) | 2003-03-26 | 2003-03-26 | 無線データキャリア認識装置 |
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JP2007172191A (ja) * | 2005-12-21 | 2007-07-05 | Fujitsu Ltd | 情報アクセス・システム、および非接触情報記憶装置内の情報にアクセスする方法 |
JP2009146400A (ja) * | 2007-11-22 | 2009-07-02 | Toshiba Tec Corp | 物品データ処理装置 |
JP2019164529A (ja) * | 2018-03-19 | 2019-09-26 | 富士通フロンテック株式会社 | 読取制御システムおよび読取制御方法 |
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