JP2004295244A - 歩行者用交通信号機 - Google Patents
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Abstract
【課題】信号機に対する興味を確実に高め、信号機の表示を一層注目させることが可能な歩行者用交通信号機を提供する。
【解決手段】歩行者用交通信号機1は、前面に発光面を有するケーシング3と、ケーシング3内に配設される発光手段と、発光面から放射される光の態様を、絵柄に相当する絵柄領域38及び絵柄の背景となる背景領域37で互いに異ならせ、絵柄を表示させる絵柄表示手段と、絵柄を動的に変化させる動画表示制御手段と、交通信号機に関連しない情報を認識し、その情報を発光面に表示させる情報表示手段とを具備する。発光面は、横断可能領域31と横断禁止領域30とに区画され、情報表示手段は、横断可能領域31または横断禁止領域30のうち、絵柄が表示される側の反対の領域に情報を表示させる。
【選択図】 図5
【解決手段】歩行者用交通信号機1は、前面に発光面を有するケーシング3と、ケーシング3内に配設される発光手段と、発光面から放射される光の態様を、絵柄に相当する絵柄領域38及び絵柄の背景となる背景領域37で互いに異ならせ、絵柄を表示させる絵柄表示手段と、絵柄を動的に変化させる動画表示制御手段と、交通信号機に関連しない情報を認識し、その情報を発光面に表示させる情報表示手段とを具備する。発光面は、横断可能領域31と横断禁止領域30とに区画され、情報表示手段は、横断可能領域31または横断禁止領域30のうち、絵柄が表示される側の反対の領域に情報を表示させる。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、歩行者用交通信号機に関するものであり、特に横断者等の絵柄が表示される歩行者用交通信号機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、歩行者用交通信号機は、赤色及び青色に着色された別々の発光面上に、横断者等の形状をした絵柄を表示するとともに、内部に配設された電球の点灯状態を切替えることにより、横断可能状態及び横断禁止状態を表現している。
【0003】
ところで、従来の歩行者用交通信号機では、発光される色が何を意味しているのかはわからない者(例えば幼児)、または色覚の認識が困難な者にとっては、信号の状態を判断できなかったり、間違って判断したりする恐れがあった。なお、発光面上には、絵柄が表示されているものの、この絵柄は何ら変化しないため、インパクトがなく、歩行者の注意を集めることが難しかった。
【0004】
そこで、本願出願人は、絵柄を動的に表示させる歩行者用交通信号機を先に提案した(特願2002―280280)。つまり、絵柄領域を経時的に変化させることで絵柄を動的に表示させ、発光面上で動く絵柄を視覚的に認識させるものである。また、上記の出願には、横断禁止状態に切替わるまでの残時間、及び横断可能状態に切替わるまでの残時間を算出するとともに、それらの残時間を、横断禁止領域(横断禁止状態のときに絵柄が表示される領域)または横断可能領域(横断可能状態のときに絵柄が表示される領域)のうち、絵柄が表示される側の反対の領域に表示させる技術も開示されている。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の歩行者用交通信号機では、情報として表示されるのは、信号機の状態が切替わるまでの残時間のみであるため、情報の提供が単調となり、信号機の注目度を向上させることが困難となる恐れがある。特に、表示される情報(残時間)は、信号機の状態が切替わると同時に無意味なものとなることから、信号機に対する歩行者の興味を高めることが困難である。
【0006】
そこで本発明は、信号機に対する興味を確実に高め、信号機の表示を一層注目させることが可能な歩行者用交通信号機を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる歩行者用交通信号機は、前面に発光面を有するケーシングと、該ケーシング内に配設される発光手段と、前記発光面から放射される光の態様を、絵柄に相当する絵柄領域、及び該絵柄の背景となる背景領域で互いに異ならせ、前記発光面上に前記絵柄を表示させる絵柄表示手段と、該絵柄表示手段によって表示される前記絵柄を動的に変化させる動画表示制御手段と、交通信号機に関連しない情報を認識し、該情報を前記発光面に表示させる情報表示手段とを具備し、前記発光面は、前記横断可能状態の絵柄を表示する横断可能領域と、前記横断禁止状態の絵柄を表示する横断禁止領域とに区画され、前記情報表示手段は、前記横断可能領域または前記横断禁止領域のうち、前記絵柄が表示される側の反対の領域に前記情報を表示させるものである。
【0008】
ここで、「発光手段」は、放射される光の態様を変化させることにより、横断者の行動を促すものであり、例えばLED(発光ダイオード)を挙げることできる。
【0009】
したがって、本発明の歩行者用交通信号機によれば、絵柄表示手段によって、発光手段の態様を、絵柄領域と、絵柄領域の背景になる背景領域とで異ならせる。また、動画表示制御手段によって、絵柄領域を経時的に変化させる。これにより、発光面上に絵柄が動的に表示され、横断者(歩行者)は、動く絵柄を視覚的に認識することが可能となる。また、横断禁止状態または横断可能状態の少なくともいずれか一方では、交通信号機に関連しない情報が認識され、その情報が絵柄を表示しない側の発光面に表示される。これにより、横断者に新たな情報を提供することが可能になる。また、本来使用されない側の領域を利用して各種情報が表示されるため、信号機を大型化することなく情報を提供することが可能になる。
【0010】
なお、前記情報としては、以下のものを例示することができる。
(1)天候(天気予報を含む)、外気温、湿度、及び大気状況等、自然環境に関する環境情報。
(2)宣伝・広告、ニュース、及びメッセージ等、通知に関する通知情報。
(3)地震、災害、及び事故等、緊急時の緊急情報。
【0011】
ここで、天候や外気温等の環境情報が表示されると、歩行者に、衣服の調整、雨具の準備、幼児等への配慮等を促すことが可能となる。特に、環境情報は、人間の生活に直接関係するため、これらの情報を取得しようとする意識が働き、信号機を注目させることが可能となる。
【0012】
一方、ニュース等の通知情報が表示されると、歩行者に、社会状況の変化を容易に且つ速やかに取得させることが可能になる。換言すれば、信号機によって不特定多数の人に情報を伝達することができるとともに、速報性に優れた情報提供システムを実現することが可能になる。
【0013】
また、災害や事故等に関する緊急情報が表示されると、歩行者に、災害等に関する状況を速やかに把握させ、避難や救助等、災害への速やかな対応を促進させることができる。また、情報の取得が容易であることから、避難する人々に安心感を与え、災害時の混乱を抑制することが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態である歩行者用交通信号機について、図1乃至図7に基づき説明する。図1乃至図3は歩行者用交通信号機の構成を示す斜視図、分解斜視図及び縦断面図であり、図4は歩行者用交通信号機の機能的構成を示すブロック図であり、図5は歩行者用交通信号機の表示形態を示す説明図であり、図6は横断可能状態における絵柄の動的表示を示す説明図であり、図7は歩行者用交通信号機における処理の流れを示すフローチャートである。
【0015】
図1乃至図3に示すように、本実施形態の歩行者用交通信号機1は、前面に二つの窓部2が形成された略直方体形状のケーシング3と、ケーシング3の窓部2を内側から塞ぐ二枚の前面パネル4と、前面パネル4の後方に配設され複数の発光手段5が取付けられた基板6と、個々の発光手段5を制御する制御装置7とから構成されている。
【0016】
ケーシング3は、例えば金属製の板材で形成され、前側の構成部材である前部10と、後側の構成部材である後部11とから構成されている。ケーシング3の前部10と後部11とは、一方の側部がヒンジ12によって回動可能に連結され、他方の側部が係止金具13によって係止されている。なお、後部11の上面には接続口14が形成されている。この接続口14には、電柱又は支柱(図示しない)から伸びるアームが連結され、電力供給線や信号を送受信するための信号線(図示しない)が配線されるようになっている。
【0017】
前面パネル4は、透明又は半透明の部材からなり、発光手段5の光が前面パネル4を通って外部に放射されるようになっている。つまり、前面パネル4が本発明の発光面に相当する。なお、前面パネル4を半透明部材で形成した場合には、通過する光を拡散することが可能になり、発光手段5の輪郭を曖昧にすることが可能になる。つまり、発光手段5によって表示される絵柄の輪郭を滑らかに見せることができる。
【0018】
発光手段5は、半導体のPN接合に順方向のバイアス電圧を加えることによって、可視光を放射する複数の発光ダイオードから構成され、特に本実施形態では、色の三原色(R(赤)、G(緑)、B(青))の光を放射する3つの発光ダイオードを砲弾型素子に内蔵している。つまり発光手段5はこれらを組合わせて発光することで多彩な色を表現することができるフルカラー発光ダイオードから構成されている。発光ダイオードの特徴として、省電力、省スペース、長寿命が挙げられ、これらを歩行者用交通信号機1に用いることでメンテナンス性に優れる。また、高輝度、広視野角の特徴も備えているので、より多くの歩行者に表示状態を認識させることが可能になる。
【0019】
基板6には、発光手段5を取付けるための取付孔(図示しない)が一定の間隔で平面状に設けられており、これらの取付孔に発光手段5の電極端子が嵌挿されている。このため、発光面全域から均等な光を放射させることができるとともに、各発光手段5における光の放射態様を変化させることにより、絵柄領域と背景領域とを視覚的に区別させることができるようになっている。
【0020】
図4に示すように、制御装置7は、外部の装置(例えば情報提供装置)に対して通信可能な機能を有するコンピュータ等から構築されている。機能的な構成として、前面パネル4に絵柄を動的または静的に表示させるための絵柄表示手段17及び動画表示制御手段19を備えている。絵柄表示手段17は、図5に示すように、前面パネル4から放射される光の態様を、絵柄に相当する絵柄領域38と、絵柄の背景となる背景領域37とで互いに異ならせ、前面パネル4上に絵柄32を表示させるものである。具体的には、図5(a)に示す横断禁止状態では、背景領域37に対応する発光手段5を赤色発光させるとともに、絵柄領域38に対応する発光手段5を黄色発光させる。図5(b)に示す横断可能状態では、背景領域37に対応する発光手段5を青色発光させるとともに、絵柄領域38に対応する発光手段5を黄色発光させる。動画表示制御手段19は、横断可能状態のとき、絵柄に関するのデータを動画記憶手段18から読出すとともに、図6に示すように、表示される絵柄35を動的に変化させるものである。これにより、絵柄(キャラクター)が歩いているかのように見せることができ、歩行者に信号機の状態を確実に把握させることが可能になる。なお、横断可能状態及び横断禁止状態の切替えは、制御信号認識手段20によって認識された外部制御信号を基に、切替制御手段21によって行われる。
【0021】
また、図4に示すように、制御装置7には、情報入力手段23によって入力された情報、すなわち信号機に関連しない情報を、発光手段5を用いて表示させる情報表示手段24が設けられている。特に、この情報は、横断禁止領域30または横断可能領域31のうち、絵柄32,35が表示される側の反対の領域(本来消灯される領域)に表示されるようになっている。つまり、図5(a)に示す横断禁止状態では、情報33(第一情報)が横断可能領域31に表示され、図5(b)に示す横断可能状態では、第二情報34(第二情報)が横断禁止領域30に表示される。なお、表示される情報は特に限定されるものではないが、本例では、第一情報33として「ニュース」が表示され、第二情報34として「外気温及び天気予報」が表示される。「ニュース」は、思考動作を伴うため、横断禁止状態のとき、すなわち立ち止まって視認する際の情報として適しており、一方「外気温及び天気予報」は瞬時に内容を把握することができるため、横断可能状態のとき、すなわち横断中に取得する情報として適している。
【0022】
なお、「外気温及び天気予報」の代わりに、「湿度」や「大気汚染の状況」等、自然環境に関する環境情報を表示させるようにしてもよい。また、「ニュース」の代わりに、宣伝・広告やメッセージ等の通知情報を表示させるようにしてもよい。さらに、地震や災害等の緊急時には、それに関連する情報を表示させるようにしてもよい。これによれば、歩行者に、災害等に関する状況を速やかに把握させ、避難や救助等、災害への対応を促進させることが可能になる。
【0023】
次に、実施形態の歩行者用交通信号機1の動作を、図7のフローチャートに基づいて説明する。まず、切替制御手段21に入力される外部制御信号が、横断可能状態への切替を指示したか否かを判断する。横断可能状態への切替指示があった場合(ステップS1においてYES)には、動画表示制御手段19及び絵柄表示手段17によって、横断可能領域31に絵柄35を動的に表示させる(ステップS2)(図5(b)参照)。具体的には、背景領域37に対応する発光手段5を青色発光させるとともに、絵柄領域38に対応する発光手段5を黄色発光させる。そして、絵柄35に相当する絵柄領域38、すなわち絵柄領域38に対応する発光手段5を経時的に変化させることで絵柄35を動的に表示する。つまり、図6(a)〜(c)に示すように、背景領域37に対して、絵柄領域38に相当する絵柄35(横断状態を示す絵柄35)を動的に表示することにより、今の状態が歩行可能な状態であることを横断者に知らせる。
【0024】
また、これと同時に、横断禁止領域30に第二情報34(外気温や天気予報)を表示させる(ステップS3)。これにより、横断中の歩行者が外気温や天気予報を認識することが可能になり、衣服の調整、雨具の準備、幼児等への配慮等が促される。つまり、これらの情報は、人間の生活に直接関係するため、この情報を取得しようとする意識によって、信号機を注目させることができる。
【0025】
その後、横断可能状態において、外部制御信号により点滅表示の指示があった場合(ステップS4においてYES)には、横断可能領域31の背景領域37に対応する発光手段5を点滅させる(ステップS5)。点滅表示状態が表す意味は、横断可能状態から横断禁止状態に移行する際に、横断者を安全に且つ確実に横断禁止状態に導くためのものである。これにより、点滅表示状態になってからの横断歩道への駆け込みなど、危険な横断を抑制することができる。
【0026】
外部制御信号により、横断禁止状態に移る指示があった場合(ステップS6においてYES)には、図5(a)に示す横断禁止状態に移行し、横断禁止領域30に絵柄32を表示させる(ステップS7)。具体的には、背景領域37に対応する発光手段5を赤色発光させるとともに、絵柄領域38に対応する発光手段5を継続して黄色発光させる。また、これと同時に横断可能領域31に第一情報33(ニュース等)を表示させる(ステップS8)。これにより、横断待ちの歩行者が「ニュースの内容」を認識することが可能になる。
【0027】
その後、外部制御信号により、横断可能状態に移る指示があった場合(ステップS9においてYES)には、ステップS2の処理に戻り、上記の表示動作を繰り返す。
【0028】
以上のように、本例の歩行者用交通信号機1は、絵柄35を動的に表示するため、横断者に与える情報量を増加させ、絵柄35が何の動作を意味しているのかを明確に認識させることができる。つまり、色の意味がわからない幼児や色覚異常者でも、絵柄35の動的表示により、横断可能状態を確実に認識させることができる。また、絵柄35の動的表示により、横断者にインパクトを与え、注意を集めることができる。特に、横断可能状態の時に表示される絵柄35のみが動的に表示され、横断禁止状態では絵柄32が停止(静的に表示)されるため、横断可能状態と横断禁止状態の区別を明確に認識させ、誤った認識を確実に防止することができる。
【0029】
また、本例の歩行者用交通信号機1は、信号機と関連しない情報(例えば、ニュース)が視認可能となることから、横断中の歩行者に対して、社会状況の変化を容易に且つ速やかに取得させることが可能になる。特に、横断禁止状態では、横断可能領域31を利用して情報を表示し、一方、横断可能状態では、横断禁止領域30を利用して情報を表示することから、従来の信号機の大きさを変えることなく、情報を表示することができる。したがって、視認性に優れ、情報を認識することによる利便性及び安全性を高めることができる。また、情報を表示させるための専用の装置を別途設ける場合と比較して安価に構成できる。
【0030】
さらに、本例の歩行者用交通信号機1は、複数の発光手段5を一定の間隔で平面上に配設しているため、発光面から光を均等に放射することができ、発光手段5によって表現しようとする絵柄をより忠実に表示することができる。特に、本例では、各発光手段5として発光ダイオードを採用しているため、消費電力を減らすことができ、環境に及ぼす影響を軽減できる。また長寿命であることから、メンテナンスにかかる費用を減らすことができる。
【0031】
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の改良及び設計の変更が可能である。
【0032】
例えば、上記二つの実施形態では、発光手段5として発光ダイオードを採用する場合を示したが、例えば液晶ディスプレイを用いるようにしてもよい。液晶ディスプレイの構造は、2枚のガラス基板と、ガラス基板の間に介設された液晶層と、ガラス基板の裏側に配されたバックライトとからなる。つまり、液晶によって光の透過を制御することにより、絵柄領域38と背景領域37とにおける表示態様を互いに異ならせるものである。
【0033】
上記実施形態では、人間の形状を呈した絵柄を動的に表示する方法として、発光面の略中央で主に手の部分と足の部分とを動かすことにより実現するものを示したが、発光面の一端から他端へスクロールするように、発光面全体を使って動的に表示させるようにしてもよい。
【0034】
上記実施形態では、外部制御信号によって表示状態が切替えられるものを示したが、押しボタンを設け、横断禁止状態の間に押しボタンが操作されると、操作されてから一定時間経過した後に、横断可能状態に移行させるようにしてもよい。
【0035】
また、上記実施形態では、横断禁止状態のとき第一情報33を表示し、横断可能状態のとき第二情報34を表示させるものを示したが、同じ情報を継続して表示させるようにしてもよい。但し、上記実施形態のように信号の状態の切替えに応じて、表示させる情報を変更させるようにすれば、情報を注目している歩行者に対しても、信号の切替わりを確実に認識させることができる。なお、横断禁止状態のときのみ、または横断可能状態のときのみ情報を表示させるように構成してもよい。
【0036】
さらに、上記実施形態では、信号機に関連しない情報のみを表示させるものを示したが、これらの情報に加え、信号機に関連する情報も表示させるようにしてもよい。なお、信号機に関連する情報としては、横断可能状態から横断禁止状態に切替わるまでの残時間(横断可能時間)、または横断禁止状態から横断可能状態に切替わるまでの残時間(待ち時間)を例示することができる。
【0037】
【発明の効果】
以上のように、本発明の歩行者用交通信号機は、絵柄を動的に表示させるため、横断者に与える情報量を増加させ、表示状態を一層明確に認識させることができる。特に、色の意味がわからない幼児や、色覚異常者であっても、絵柄の動的表示により、横断可能状態であることを確実に認識させることができる。つまり横断者の安全性を大きく向上できる。また、絵柄が動いていることから、横断者にインパクトを与え、注意を集めることができる。さらに、信号機に関連しない各種情報が視認可能となることから、待ち時間における横断者のストレスを抑制するとともに、信号機を注目させることができる。特に、本来使用されない側の領域を利用して情報が表示されるため、従来の信号機の大きさを変えることなく、情報を大きく表示させることができる。このため、視認性に優れ、情報を認識することによる利便性及び安全性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明一実施形態である歩行者用交通信号機の構成を示す斜視図である。
【図2】歩行者用交通信号機の構成を示す分解斜視図である。
【図3】歩行者用交通信号機の内部構成を示す縦断面図である。
【図4】歩行者用交通信号機における機能的構成を示すブロック図である。
【図5】歩行者用交通信号機の表示形態を示す説明図である。
【図6】歩行者用交通信号機における絵柄の動的表示を示す説明図である。
【図7】歩行者用交通信号機における処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 歩行者用交通信号機
4 前面パネル(発光面)
5 発光手段
19 動画表示制御手段
24 情報表示手段
30 横断禁止領域
31 横断可能領域
32,35 絵柄
33 第一情報(情報)
34 第二情報(情報)
37 背景領域
38 絵柄領域
【発明の属する技術分野】
本発明は、歩行者用交通信号機に関するものであり、特に横断者等の絵柄が表示される歩行者用交通信号機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、歩行者用交通信号機は、赤色及び青色に着色された別々の発光面上に、横断者等の形状をした絵柄を表示するとともに、内部に配設された電球の点灯状態を切替えることにより、横断可能状態及び横断禁止状態を表現している。
【0003】
ところで、従来の歩行者用交通信号機では、発光される色が何を意味しているのかはわからない者(例えば幼児)、または色覚の認識が困難な者にとっては、信号の状態を判断できなかったり、間違って判断したりする恐れがあった。なお、発光面上には、絵柄が表示されているものの、この絵柄は何ら変化しないため、インパクトがなく、歩行者の注意を集めることが難しかった。
【0004】
そこで、本願出願人は、絵柄を動的に表示させる歩行者用交通信号機を先に提案した(特願2002―280280)。つまり、絵柄領域を経時的に変化させることで絵柄を動的に表示させ、発光面上で動く絵柄を視覚的に認識させるものである。また、上記の出願には、横断禁止状態に切替わるまでの残時間、及び横断可能状態に切替わるまでの残時間を算出するとともに、それらの残時間を、横断禁止領域(横断禁止状態のときに絵柄が表示される領域)または横断可能領域(横断可能状態のときに絵柄が表示される領域)のうち、絵柄が表示される側の反対の領域に表示させる技術も開示されている。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の歩行者用交通信号機では、情報として表示されるのは、信号機の状態が切替わるまでの残時間のみであるため、情報の提供が単調となり、信号機の注目度を向上させることが困難となる恐れがある。特に、表示される情報(残時間)は、信号機の状態が切替わると同時に無意味なものとなることから、信号機に対する歩行者の興味を高めることが困難である。
【0006】
そこで本発明は、信号機に対する興味を確実に高め、信号機の表示を一層注目させることが可能な歩行者用交通信号機を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる歩行者用交通信号機は、前面に発光面を有するケーシングと、該ケーシング内に配設される発光手段と、前記発光面から放射される光の態様を、絵柄に相当する絵柄領域、及び該絵柄の背景となる背景領域で互いに異ならせ、前記発光面上に前記絵柄を表示させる絵柄表示手段と、該絵柄表示手段によって表示される前記絵柄を動的に変化させる動画表示制御手段と、交通信号機に関連しない情報を認識し、該情報を前記発光面に表示させる情報表示手段とを具備し、前記発光面は、前記横断可能状態の絵柄を表示する横断可能領域と、前記横断禁止状態の絵柄を表示する横断禁止領域とに区画され、前記情報表示手段は、前記横断可能領域または前記横断禁止領域のうち、前記絵柄が表示される側の反対の領域に前記情報を表示させるものである。
【0008】
ここで、「発光手段」は、放射される光の態様を変化させることにより、横断者の行動を促すものであり、例えばLED(発光ダイオード)を挙げることできる。
【0009】
したがって、本発明の歩行者用交通信号機によれば、絵柄表示手段によって、発光手段の態様を、絵柄領域と、絵柄領域の背景になる背景領域とで異ならせる。また、動画表示制御手段によって、絵柄領域を経時的に変化させる。これにより、発光面上に絵柄が動的に表示され、横断者(歩行者)は、動く絵柄を視覚的に認識することが可能となる。また、横断禁止状態または横断可能状態の少なくともいずれか一方では、交通信号機に関連しない情報が認識され、その情報が絵柄を表示しない側の発光面に表示される。これにより、横断者に新たな情報を提供することが可能になる。また、本来使用されない側の領域を利用して各種情報が表示されるため、信号機を大型化することなく情報を提供することが可能になる。
【0010】
なお、前記情報としては、以下のものを例示することができる。
(1)天候(天気予報を含む)、外気温、湿度、及び大気状況等、自然環境に関する環境情報。
(2)宣伝・広告、ニュース、及びメッセージ等、通知に関する通知情報。
(3)地震、災害、及び事故等、緊急時の緊急情報。
【0011】
ここで、天候や外気温等の環境情報が表示されると、歩行者に、衣服の調整、雨具の準備、幼児等への配慮等を促すことが可能となる。特に、環境情報は、人間の生活に直接関係するため、これらの情報を取得しようとする意識が働き、信号機を注目させることが可能となる。
【0012】
一方、ニュース等の通知情報が表示されると、歩行者に、社会状況の変化を容易に且つ速やかに取得させることが可能になる。換言すれば、信号機によって不特定多数の人に情報を伝達することができるとともに、速報性に優れた情報提供システムを実現することが可能になる。
【0013】
また、災害や事故等に関する緊急情報が表示されると、歩行者に、災害等に関する状況を速やかに把握させ、避難や救助等、災害への速やかな対応を促進させることができる。また、情報の取得が容易であることから、避難する人々に安心感を与え、災害時の混乱を抑制することが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態である歩行者用交通信号機について、図1乃至図7に基づき説明する。図1乃至図3は歩行者用交通信号機の構成を示す斜視図、分解斜視図及び縦断面図であり、図4は歩行者用交通信号機の機能的構成を示すブロック図であり、図5は歩行者用交通信号機の表示形態を示す説明図であり、図6は横断可能状態における絵柄の動的表示を示す説明図であり、図7は歩行者用交通信号機における処理の流れを示すフローチャートである。
【0015】
図1乃至図3に示すように、本実施形態の歩行者用交通信号機1は、前面に二つの窓部2が形成された略直方体形状のケーシング3と、ケーシング3の窓部2を内側から塞ぐ二枚の前面パネル4と、前面パネル4の後方に配設され複数の発光手段5が取付けられた基板6と、個々の発光手段5を制御する制御装置7とから構成されている。
【0016】
ケーシング3は、例えば金属製の板材で形成され、前側の構成部材である前部10と、後側の構成部材である後部11とから構成されている。ケーシング3の前部10と後部11とは、一方の側部がヒンジ12によって回動可能に連結され、他方の側部が係止金具13によって係止されている。なお、後部11の上面には接続口14が形成されている。この接続口14には、電柱又は支柱(図示しない)から伸びるアームが連結され、電力供給線や信号を送受信するための信号線(図示しない)が配線されるようになっている。
【0017】
前面パネル4は、透明又は半透明の部材からなり、発光手段5の光が前面パネル4を通って外部に放射されるようになっている。つまり、前面パネル4が本発明の発光面に相当する。なお、前面パネル4を半透明部材で形成した場合には、通過する光を拡散することが可能になり、発光手段5の輪郭を曖昧にすることが可能になる。つまり、発光手段5によって表示される絵柄の輪郭を滑らかに見せることができる。
【0018】
発光手段5は、半導体のPN接合に順方向のバイアス電圧を加えることによって、可視光を放射する複数の発光ダイオードから構成され、特に本実施形態では、色の三原色(R(赤)、G(緑)、B(青))の光を放射する3つの発光ダイオードを砲弾型素子に内蔵している。つまり発光手段5はこれらを組合わせて発光することで多彩な色を表現することができるフルカラー発光ダイオードから構成されている。発光ダイオードの特徴として、省電力、省スペース、長寿命が挙げられ、これらを歩行者用交通信号機1に用いることでメンテナンス性に優れる。また、高輝度、広視野角の特徴も備えているので、より多くの歩行者に表示状態を認識させることが可能になる。
【0019】
基板6には、発光手段5を取付けるための取付孔(図示しない)が一定の間隔で平面状に設けられており、これらの取付孔に発光手段5の電極端子が嵌挿されている。このため、発光面全域から均等な光を放射させることができるとともに、各発光手段5における光の放射態様を変化させることにより、絵柄領域と背景領域とを視覚的に区別させることができるようになっている。
【0020】
図4に示すように、制御装置7は、外部の装置(例えば情報提供装置)に対して通信可能な機能を有するコンピュータ等から構築されている。機能的な構成として、前面パネル4に絵柄を動的または静的に表示させるための絵柄表示手段17及び動画表示制御手段19を備えている。絵柄表示手段17は、図5に示すように、前面パネル4から放射される光の態様を、絵柄に相当する絵柄領域38と、絵柄の背景となる背景領域37とで互いに異ならせ、前面パネル4上に絵柄32を表示させるものである。具体的には、図5(a)に示す横断禁止状態では、背景領域37に対応する発光手段5を赤色発光させるとともに、絵柄領域38に対応する発光手段5を黄色発光させる。図5(b)に示す横断可能状態では、背景領域37に対応する発光手段5を青色発光させるとともに、絵柄領域38に対応する発光手段5を黄色発光させる。動画表示制御手段19は、横断可能状態のとき、絵柄に関するのデータを動画記憶手段18から読出すとともに、図6に示すように、表示される絵柄35を動的に変化させるものである。これにより、絵柄(キャラクター)が歩いているかのように見せることができ、歩行者に信号機の状態を確実に把握させることが可能になる。なお、横断可能状態及び横断禁止状態の切替えは、制御信号認識手段20によって認識された外部制御信号を基に、切替制御手段21によって行われる。
【0021】
また、図4に示すように、制御装置7には、情報入力手段23によって入力された情報、すなわち信号機に関連しない情報を、発光手段5を用いて表示させる情報表示手段24が設けられている。特に、この情報は、横断禁止領域30または横断可能領域31のうち、絵柄32,35が表示される側の反対の領域(本来消灯される領域)に表示されるようになっている。つまり、図5(a)に示す横断禁止状態では、情報33(第一情報)が横断可能領域31に表示され、図5(b)に示す横断可能状態では、第二情報34(第二情報)が横断禁止領域30に表示される。なお、表示される情報は特に限定されるものではないが、本例では、第一情報33として「ニュース」が表示され、第二情報34として「外気温及び天気予報」が表示される。「ニュース」は、思考動作を伴うため、横断禁止状態のとき、すなわち立ち止まって視認する際の情報として適しており、一方「外気温及び天気予報」は瞬時に内容を把握することができるため、横断可能状態のとき、すなわち横断中に取得する情報として適している。
【0022】
なお、「外気温及び天気予報」の代わりに、「湿度」や「大気汚染の状況」等、自然環境に関する環境情報を表示させるようにしてもよい。また、「ニュース」の代わりに、宣伝・広告やメッセージ等の通知情報を表示させるようにしてもよい。さらに、地震や災害等の緊急時には、それに関連する情報を表示させるようにしてもよい。これによれば、歩行者に、災害等に関する状況を速やかに把握させ、避難や救助等、災害への対応を促進させることが可能になる。
【0023】
次に、実施形態の歩行者用交通信号機1の動作を、図7のフローチャートに基づいて説明する。まず、切替制御手段21に入力される外部制御信号が、横断可能状態への切替を指示したか否かを判断する。横断可能状態への切替指示があった場合(ステップS1においてYES)には、動画表示制御手段19及び絵柄表示手段17によって、横断可能領域31に絵柄35を動的に表示させる(ステップS2)(図5(b)参照)。具体的には、背景領域37に対応する発光手段5を青色発光させるとともに、絵柄領域38に対応する発光手段5を黄色発光させる。そして、絵柄35に相当する絵柄領域38、すなわち絵柄領域38に対応する発光手段5を経時的に変化させることで絵柄35を動的に表示する。つまり、図6(a)〜(c)に示すように、背景領域37に対して、絵柄領域38に相当する絵柄35(横断状態を示す絵柄35)を動的に表示することにより、今の状態が歩行可能な状態であることを横断者に知らせる。
【0024】
また、これと同時に、横断禁止領域30に第二情報34(外気温や天気予報)を表示させる(ステップS3)。これにより、横断中の歩行者が外気温や天気予報を認識することが可能になり、衣服の調整、雨具の準備、幼児等への配慮等が促される。つまり、これらの情報は、人間の生活に直接関係するため、この情報を取得しようとする意識によって、信号機を注目させることができる。
【0025】
その後、横断可能状態において、外部制御信号により点滅表示の指示があった場合(ステップS4においてYES)には、横断可能領域31の背景領域37に対応する発光手段5を点滅させる(ステップS5)。点滅表示状態が表す意味は、横断可能状態から横断禁止状態に移行する際に、横断者を安全に且つ確実に横断禁止状態に導くためのものである。これにより、点滅表示状態になってからの横断歩道への駆け込みなど、危険な横断を抑制することができる。
【0026】
外部制御信号により、横断禁止状態に移る指示があった場合(ステップS6においてYES)には、図5(a)に示す横断禁止状態に移行し、横断禁止領域30に絵柄32を表示させる(ステップS7)。具体的には、背景領域37に対応する発光手段5を赤色発光させるとともに、絵柄領域38に対応する発光手段5を継続して黄色発光させる。また、これと同時に横断可能領域31に第一情報33(ニュース等)を表示させる(ステップS8)。これにより、横断待ちの歩行者が「ニュースの内容」を認識することが可能になる。
【0027】
その後、外部制御信号により、横断可能状態に移る指示があった場合(ステップS9においてYES)には、ステップS2の処理に戻り、上記の表示動作を繰り返す。
【0028】
以上のように、本例の歩行者用交通信号機1は、絵柄35を動的に表示するため、横断者に与える情報量を増加させ、絵柄35が何の動作を意味しているのかを明確に認識させることができる。つまり、色の意味がわからない幼児や色覚異常者でも、絵柄35の動的表示により、横断可能状態を確実に認識させることができる。また、絵柄35の動的表示により、横断者にインパクトを与え、注意を集めることができる。特に、横断可能状態の時に表示される絵柄35のみが動的に表示され、横断禁止状態では絵柄32が停止(静的に表示)されるため、横断可能状態と横断禁止状態の区別を明確に認識させ、誤った認識を確実に防止することができる。
【0029】
また、本例の歩行者用交通信号機1は、信号機と関連しない情報(例えば、ニュース)が視認可能となることから、横断中の歩行者に対して、社会状況の変化を容易に且つ速やかに取得させることが可能になる。特に、横断禁止状態では、横断可能領域31を利用して情報を表示し、一方、横断可能状態では、横断禁止領域30を利用して情報を表示することから、従来の信号機の大きさを変えることなく、情報を表示することができる。したがって、視認性に優れ、情報を認識することによる利便性及び安全性を高めることができる。また、情報を表示させるための専用の装置を別途設ける場合と比較して安価に構成できる。
【0030】
さらに、本例の歩行者用交通信号機1は、複数の発光手段5を一定の間隔で平面上に配設しているため、発光面から光を均等に放射することができ、発光手段5によって表現しようとする絵柄をより忠実に表示することができる。特に、本例では、各発光手段5として発光ダイオードを採用しているため、消費電力を減らすことができ、環境に及ぼす影響を軽減できる。また長寿命であることから、メンテナンスにかかる費用を減らすことができる。
【0031】
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の改良及び設計の変更が可能である。
【0032】
例えば、上記二つの実施形態では、発光手段5として発光ダイオードを採用する場合を示したが、例えば液晶ディスプレイを用いるようにしてもよい。液晶ディスプレイの構造は、2枚のガラス基板と、ガラス基板の間に介設された液晶層と、ガラス基板の裏側に配されたバックライトとからなる。つまり、液晶によって光の透過を制御することにより、絵柄領域38と背景領域37とにおける表示態様を互いに異ならせるものである。
【0033】
上記実施形態では、人間の形状を呈した絵柄を動的に表示する方法として、発光面の略中央で主に手の部分と足の部分とを動かすことにより実現するものを示したが、発光面の一端から他端へスクロールするように、発光面全体を使って動的に表示させるようにしてもよい。
【0034】
上記実施形態では、外部制御信号によって表示状態が切替えられるものを示したが、押しボタンを設け、横断禁止状態の間に押しボタンが操作されると、操作されてから一定時間経過した後に、横断可能状態に移行させるようにしてもよい。
【0035】
また、上記実施形態では、横断禁止状態のとき第一情報33を表示し、横断可能状態のとき第二情報34を表示させるものを示したが、同じ情報を継続して表示させるようにしてもよい。但し、上記実施形態のように信号の状態の切替えに応じて、表示させる情報を変更させるようにすれば、情報を注目している歩行者に対しても、信号の切替わりを確実に認識させることができる。なお、横断禁止状態のときのみ、または横断可能状態のときのみ情報を表示させるように構成してもよい。
【0036】
さらに、上記実施形態では、信号機に関連しない情報のみを表示させるものを示したが、これらの情報に加え、信号機に関連する情報も表示させるようにしてもよい。なお、信号機に関連する情報としては、横断可能状態から横断禁止状態に切替わるまでの残時間(横断可能時間)、または横断禁止状態から横断可能状態に切替わるまでの残時間(待ち時間)を例示することができる。
【0037】
【発明の効果】
以上のように、本発明の歩行者用交通信号機は、絵柄を動的に表示させるため、横断者に与える情報量を増加させ、表示状態を一層明確に認識させることができる。特に、色の意味がわからない幼児や、色覚異常者であっても、絵柄の動的表示により、横断可能状態であることを確実に認識させることができる。つまり横断者の安全性を大きく向上できる。また、絵柄が動いていることから、横断者にインパクトを与え、注意を集めることができる。さらに、信号機に関連しない各種情報が視認可能となることから、待ち時間における横断者のストレスを抑制するとともに、信号機を注目させることができる。特に、本来使用されない側の領域を利用して情報が表示されるため、従来の信号機の大きさを変えることなく、情報を大きく表示させることができる。このため、視認性に優れ、情報を認識することによる利便性及び安全性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明一実施形態である歩行者用交通信号機の構成を示す斜視図である。
【図2】歩行者用交通信号機の構成を示す分解斜視図である。
【図3】歩行者用交通信号機の内部構成を示す縦断面図である。
【図4】歩行者用交通信号機における機能的構成を示すブロック図である。
【図5】歩行者用交通信号機の表示形態を示す説明図である。
【図6】歩行者用交通信号機における絵柄の動的表示を示す説明図である。
【図7】歩行者用交通信号機における処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 歩行者用交通信号機
4 前面パネル(発光面)
5 発光手段
19 動画表示制御手段
24 情報表示手段
30 横断禁止領域
31 横断可能領域
32,35 絵柄
33 第一情報(情報)
34 第二情報(情報)
37 背景領域
38 絵柄領域
Claims (4)
- 前面に発光面を有するケーシングと、
該ケーシング内に配設される発光手段と、
前記発光面から放射される光の態様を、絵柄に相当する絵柄領域、及び該絵柄の背景となる背景領域で互いに異ならせ、前記発光面上に前記絵柄を表示させる絵柄表示手段と、
該絵柄表示手段によって表示される前記絵柄を動的に変化させる動画表示制御手段と、
交通信号機に関連しない情報を認識し、該情報を前記発光面に表示させる情報表示手段と
を具備し、
前記発光面は、前記横断可能状態の絵柄を表示する横断可能領域と、前記横断禁止状態の絵柄を表示する横断禁止領域とに区画され、
前記情報表示手段は、前記横断可能領域または前記横断禁止領域のうち、前記絵柄が表示される側の反対の領域に前記情報を表示させることを特徴とする歩行者用交通信号機。 - 前記情報には、天候、外気温、湿度、及び大気状況等、自然環境に関する環境情報が含まれていることを特徴とする請求項1に記載の歩行者用交通信号機。
- 前記情報には、宣伝・広告、ニュース、及びメッセージ等、通知に関する通知情報が含まれていることを特徴とする請求項1に記載の歩行者用交通信号機。
- 前記情報には、地震、災害、及び事故等、緊急時の緊急情報が含まれていることを特徴とする請求項1に記載の歩行者用交通信号機。
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