JP2004294325A - 測距装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】外光輝度が低輝度の場合の到達距離を確保し、遠距離での良好な測距特性が得られる測距装置を提供することを目的とする。
【解決手段】測距装置は、発光手段と、受光手段と、遠側信号またはクランプ信号を出力するクランプ手段と、近側信号とクランプ手段から出力された信号との比を演算して出力比信号を出力する演算手段と、外光輝度測定手段と、外光輝度が低輝度であるほど最遠判定しきい値を遠距離側に対応するしきい値として設定するしきい値設定手段と、出力比信号の値が最遠判定しきい値よりも近距離側ある場合には出力比信号を変換式により距離信号に変換し、近距離側でない場合には所定の一定値の距離信号に変換する変換手段と、を備えている。
【選択図】 図6
【解決手段】測距装置は、発光手段と、受光手段と、遠側信号またはクランプ信号を出力するクランプ手段と、近側信号とクランプ手段から出力された信号との比を演算して出力比信号を出力する演算手段と、外光輝度測定手段と、外光輝度が低輝度であるほど最遠判定しきい値を遠距離側に対応するしきい値として設定するしきい値設定手段と、出力比信号の値が最遠判定しきい値よりも近距離側ある場合には出力比信号を変換式により距離信号に変換し、近距離側でない場合には所定の一定値の距離信号に変換する変換手段と、を備えている。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラ等に用いるのに好適なアクティブ型の測距装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、カメラにおけるアクティブ型の測距装置として、特開平10−281756号公報に記載されるように、CPUにおいて出力比信号を距離に応じた距離信号に変換する際に、出力比信号が基準被検体反射率で定められたクランプ効果有無判断基準レベルより近側である場合には第1の変換式に従って、クランプ効果有無判断基準レベルより近側でない場合には外光輝度応じて第1の変換式および第2の変換式の何れかに従って、変換することとする測距装置が知られている。上記測距装置においてはAF信号値を距離信号値に変換する際、AF信号値が所定のしきい値よりも遠距離側になった場合には、それ以上の遠距離側の信号はすべて所定の最遠設定値に対応する最遠距離信号値に変換することとしている。このことによって、測距対象物があまりに遠距離に存在しAF信号値が微弱であり、ノイズ成分が無視できなくなる場合にも正確な測定を可能にしている。
【0003】
また、特開昭60−189720号公報に開示された測距装置では、被写体輝度に応じた判定レベル手段により無限遠位置を判定することとしている。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−281756号公報
【特許文献2】
特開昭60−189720号公報
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特開平10−281756号公報に開示された測距装置においては、例えば外光輝度が低い場合にはノイズ成分が少ないため、外光輝度が高い場合よりも遠距離まで正確な測距ができるはずであるが、上記測距装置ではしきい値を固定の値としているため、正確な測距が出来る遠距離限界まで達しない近距離側において最遠判定がなされ、所定の最遠設定値に対応する最遠距離信号値に変換されてしまうこととなってしまう(図14(a)参照)。すなわち、測距対象物との距離に応じた適切な距離信号を得ることができる限界の距離(以下「到達距離」という)が短くなってしまう。図14は被写体反射率36%の条件下で上記測距装置によって測距を行った場合の距離と距離信号の関係を表したグラフであり、(a)は外光輝度が低輝度(Lv=7)の条件、(b)は外光輝度が中輝度(Lv=14)の条件、(c)は外光輝度が高輝度(Lv=16)の条件で測距を行った結果を表している。
【0006】
特に測距対象物の反射率が低い場合においては反射率が高い場合よりも近距離側でAF信号が微弱となってしまうため、さらに近距離側で所定信号値に変換されてしまう(図15(a)参照)。このため変換された距離信号値と距離との関係を表すグラフが理想的な線形グラフから大きく外れ、測距誤差の許容範囲を示す線(図中の破線)を遠距離側へはみ出してしまい、測距誤差が許容範囲をこえてしまう場合が出てくる。図15は被写体反射率9%の条件下で上記測距装置によって測距を行った場合の距離と距離信号の関係を表したグラフであり、(a)は外光輝度が低輝度(Lv=7)の条件、(b)は外光輝度が中輝度(Lv=14)の条件、(c)は外光輝度が高輝度(Lv=16)の条件で測距を行った結果を表している。また、図中の2本の破線に囲まれた部分が測距誤差の許容範囲内であることを意味する。
【0007】
また、特開昭60−189720号公報に開示された測距装置では、無限遠判定レベル設定の変更によって外光ノイズに対応するため、外光輝度が高輝度の場合には無限遠判定がされる距離よりも少し近距離の付近において外光の影響が大きくなり測距特性が悪化し、測距誤差の許容範囲を近距離側にはみ出すこととなる(図16(c)参照)。図16は被写体反射率36%の条件下で特開昭60−189720号公報に開示された測距装置によって測距を行った場合の距離と距離信号の関係を表したグラフであり、(a)は外光輝度が低輝度(Lv=7)の条件、(b)は外光輝度が中輝度(Lv=14)の条件、(c)は外光輝度が高輝度(Lv=16)の条件で測距を行った結果を表している。また、図中の2本の破線に囲まれた部分が測距誤差の許容範囲内であることを意味する。
【0008】
上述したように従来の測距装置では外光輝度が変動した場合の到達距離が充分得られず、遠距離において測距特性が悪くなる等の問題点があった。
【0009】
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、外光輝度が低輝度の場合の到達距離を確保し、遠距離での良好な測距特性が得られる測距装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明の測距装置は、測距対象物に向けて光束を出力する発光手段と、測距対象物に投光された光束の反射光を、測距対象物までの距離に応じた受光位置で受光し、その受光位置に基づいて、受光光量が一定であれば距離が遠いほど大きな値である遠側信号と、受光光量が一定であれば距離が近いほど大きな値である近側信号とを出力する受光手段と、近側信号と遠側信号から出力された信号との比を演算して出力比信号を出力する演算手段と、外光輝度を測定する輝度測定手段と、輝度測定手段により測定された外光輝度が低輝度であるほど最遠判定しきい値を遠距離側に対応するしきい値として設定し、高輝度であるほど近距離側に対応するしきい値として設定するしきい値設定手段と、 出力比信号が最遠判定しきい値よりも近距離側に対応する信号である場合には出力比信号を所定の変換式により距離信号に変換し、出力比信号が最遠判定しきい値よりも近距離側に対応する信号でない場合には所定の一定値の距離信号に変換する変換手段と、を備えることを特徴とする。
【0011】
この測距装置によれば、外光輝度に応じて最遠判定しきい値が上下し、外光輝度が低い場合には最遠判定しきい値が遠距離側に設定されることとなるため、変換手段において比較的遠距離になるまでは距離信号が所定の一定値に変換されてしまうこともなく、AF信号に応じた距離信号が比較的遠距離まで得られることとなるため、外光輝度が低い場合において長い到達距離を確保することができる。
【0012】
また、本発明の測距装置は、測距対象物に向けて光束を出力する発光手段と、
測距対象物に投光された光束の反射光を、測距対象物までの距離に応じた受光位置で受光し、その受光位置に基づいて、受光光量が一定であれば距離が遠いほど大きな値である遠側信号と、受光光量が一定であれば距離が近いほど大きな値である近側信号とを出力する受光手段と、遠側信号を入力してクランプ信号のレベルと大小比較し、遠側信号のレベルがクランプ信号のレベル以上である場合には遠側信号をそのまま出力し、クランプ信号のレベル以上でない場合にはクランプ信号を出力するクランプ手段と、近側信号とクランプ手段から出力された信号との比を演算して出力比信号を出力する演算手段と、外光輝度を測定する輝度測定手段と、輝度測定手段により測定された外光輝度が低輝度であるほど最遠判定しきい値を遠距離側に対応するしきい値として設定し、高輝度であるほど近距離側に対応するしきい値として設定するしきい値設定手段と、出力比信号が最遠判定しきい値よりも近距離側に対応する信号である場合には出力比信号を所定の変換式により距離信号に変換し、出力比信号が最遠判定しきい値よりも近距離側に対応する信号でない場合には所定の一定値の距離信号に変換する変換手段と、を備えることを特徴とする。
【0013】
また、この測距装置は、しきい値設定手段が、輝度測定手段により測定された外光輝度が所定の第1輝度レベルより低輝度である場合には最遠判定しきい値を第1レベル値とし、外光輝度が第1輝度レベルより低輝度でない場合には第1レベル値よりも近距離側に対応する第2レベル値として設定すること、を特徴としてもよい。
【0014】
この測距装置によれば最遠判定しきい値を外光輝度によって2段階にのみ分けているため、最遠判定しきい値が連続的な値として得る場合よりもプログラム容量や処理時間の節約を図ることが出来る。
【0015】
また、本発明の測距装置は、変換手段が、出力比信号の値が最遠判定しきい値よりも近距離側に対応する信号である場合において、出力比信号が基準被検体反射率で定められたクランプ効果有無判断基準レベルより近側である場合には第1変換式に従って出力比信号を距離に応じた距離信号に変換し、出力比信号が基準被検体反射率で定められたクランプ効果有無判断基準レベルより近側でない場合であって、輝度測定手段により測定された外光輝度が所定の第2輝度レベルより高輝度である場合には第1変換式に従って、外光輝度が第2輝度レベルよりも低輝度である場合には第2変換式に従って、出力比信号を距離に応じた距離信号に変換し、第1変換式は、第2変換式よりも出力比信号を遠距離側の距離信号に変換することを特徴としてもよい。
【0016】
この測距装置によれば、クランプ効果有無判断基準レベルより近側のAF信号を変換する際に、外光輝度が所定レベルよりも高輝度の場合には低輝度の場合よりも遠距離側の距離信号に変換することとしているので、外光輝度の影響で近距離側に偏る傾向にあったAF信号を適切に変換し、測距精度を向上することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。尚、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。先ず、本実施形態に係る測距装置の全体の構成について説明する。図1は、本実施形態に係る測距装置の構成図である。
【0018】
CPU1は、この測距装置を備えるカメラ全体を制御するものであり、EEPROM2に予め記憶されているプログラムおよびパラメータに基づいて、この測距装置を含むカメラ全体を制御する。この図に示す測距装置においては、CPU1は、ドライバ3を制御してIRED4からの赤外光の出射を制御するとともに、ドライバ3に供給される電源電圧(或いは、ドライバ3からIRED4に供給される駆動電流から求められる電源電圧)の値を入力する。また、CPU1は、自動焦点用IC(以下「AFIC」という。)10の動作を制御するとともに、AFIC10から出力されるAF信号を入力する。さらに、CPU1は、測光センサ71により測定された外光輝度の値を入力し、また、温度センサ72により測定された温度の値を入力する。なお、電源電圧については、ドライバ3やIRED4に限らず、電池の電圧を直接に測定してもよいし、他の構成部品に供給される電圧を測定してもよい。
【0019】
IRED4から出射された赤外光は、IRED4の前面に配された投光レンズ(図示せず)を介して測距対象物に投光され、その一部が反射され、そして、その反射光は、受光素子であるPSD(Photo Sensitive Detector)5の前面に配された受光レンズ(図示せず)を介してPSD5の受光面上の何れかの位置で受光される。この受光位置は、測距対象物までの距離に応じたものである。そして、PSD5は、その受光位置に応じた2つの信号I1およびI2を出力する。信号I1は、受光光量が一定であれば距離が近いほど大きな値である近側信号であり、信号I2は、受光光量が一定であれば距離が遠いほど大きな値である遠側信号であり、信号I1およびI2の和は、PSD5が受光した反射光の光量を表し、出力比(I1/(I1+I2))は、PSD5の受光面上の受光位置すなわち測距対象物までの距離を表す。そして、近側信号I1は、AFIC10のPSDN端子に入力し、遠側信号I2は、AFIC10のPSDF端子に入力する。ただし、実際には、外界条件により近側信号I1および遠側信号I2それぞれに定常光成分I0が付加された信号がAFIC10に入力される場合がある。
【0020】
AFIC10は、集積回路(IC)であって、第1信号処理回路11、第2信号処理回路12、クランプ回路13、演算回路14および積分回路15から構成される。第1信号処理回路11は、PSD5から出力された信号I1+I0を入力し、その信号に含まれる定常光成分I0を除去して、近側信号I1を出力するものであり、また、第2信号処理回路12は、PSD5から出力された信号I2+I0を入力し、その信号に含まれる定常光成分I0を除去して、遠側信号I2を出力するものである。
【0021】
クランプ回路13は、第2信号処理回路12から出力された遠側信号I2を入力し、或る一定レベルのクランプ信号Icおよび遠側信号I2それぞれのレベルを大小比較し、前者が大きいときにはクランプ信号Ic を出力し、そうでないときには遠側信号I2をそのまま出力する。以下では、このクランプ回路13から出力される信号をI2cで表す。ここで、クランプ信号Ic は、図4で示す距離L4 に対応する遠側信号I2のレベルと略同じレベルとする。
【0022】
演算回路14は、第1信号処理回路11から出力された近側信号I1と、クランプ回路13から出力された信号I2c(遠側信号I2 およびクランプ信号Ic の何れか)とを入力し、出力比(I1/(I1+I2c))を演算し、その結果を出力する。積分回路15は、その出力比を入力し、AFIC10のCINT 端子に接続された積分コンデンサ6とともに、その出力比を多数回積算し、これによりS/N比の改善を図る。そして、その積算された出力比は、AF信号としてAFIC10のSOUT端子から出力される。
【0023】
CPU1は、AFIC10から出力されたAF信号を入力し、所定の演算を行ってAF信号を距離信号に変換し、その距離信号をレンズ駆動回路7に送出する。レンズ駆動回路7は、その距離信号に基づいて撮影レンズ8を合焦動作させる。なお、CPU1におけるAF信号から距離信号への変換演算については後述する。
【0024】
次に、AFIC10の第1信号処理回路11、クランプ回路13および積分回路15について、より具体的な回路構成について説明する。図2は、本実施形態に係る測距装置における第1信号処理回路11および積分回路15の回路図である。また、図3は、本実施形態に係る測距装置におけるクランプ回路13の回路図である。なお、第2信号処理回路12も、第1信号処理回路11と同様の回路構成である。
【0025】
第1信号処理回路11は、その回路図が図2に示されており、PSD5から出力された定常光成分I0を含む近側信号I1を入力し、これに含まれる定常光成分I0を除去して、近側信号I1を出力するものである。PSD5の近距離側端子から出力される電流(I1+I0)は、AFIC10のPSDN端子を経て、第1信号処理回路11のオペアンプ20の−入力端子に入力される。オペアンプ20の出力端子はトランジスタ21のベース端子に接続されており、トランジスタ21のコレクタ端子は、トランジスタ22のベース端子に接続されている。トランジスタ22のコレクタ端子には、オペアンプ23の−入力端子が接続され、このコレクタ端子の電位が演算回路14に接続されている。さらに、トランジスタ22のコレクタ端子には圧縮ダイオード24のカソード端子が、また、オペアンプ23の+入力端子には圧縮ダイオード25のカソード端子がそれぞれ接続されており、これら圧縮ダイオード24および25それぞれのアノード端子には第1基準電源26が接続されている。
【0026】
また、AFIC10のCHF端子には定常光除去コンデンサ27が外付けされており、この定常光除去コンデンサ27は、第1信号処理回路11内の定常光除去用トランジスタ28のベース端子に接続されている。定常光除去コンデンサ27とオペアンプ23はスイッチ29を介して接続されており、このスイッチ29のオン/オフはCPU1により制御される。定常光除去用トランジスタ28のコレクタ端子はオペアンプ20の−入力端子に接続されており、トランジスタ28のエミッタ端子は他端が接地された抵抗30に接続されている。
【0027】
図3にAFIC10のクランプ回路13の具体的な構成図を示す。
【0028】
図3に示すように、クランプ回路13には、遠側信号I2のレベルを判定するコンパレータ37が設けられている。コンパレータ37の+入力端子は、第2信号処理回路12のトランジスタ22のコレクタ端子に接続されるとともに、スイッチ38を介して演算回路14の入力端子に接続されている。一方、コンパレータ37の−入力端子は、+入力端子に接続されているトランジスタ22及び圧縮ダイオード24と同様に、トランジスタ51のコレクタ端子及び圧縮ダイオード52のカソード端子と接続されるとともに、スイッチ39を介して演算回路14の入力端子に接続されている。
【0029】
また、トランジスタ51のベース端子には、クランプ電流源41が接続されている。クランプ電流源41には、定電流源42aとスイッチ43aが直列接続され、定電流源42bとスイッチ43bが直列接続され、定電流源42cとスイッチ43cが直列接続され、定電流源42dとスイッチ43dが直列接続されており、それらのスイッチ43a〜43dの他端側がトランジスタ51のベース端子に接続されている。
【0030】
例えば、定電流源42aは一定電流値0.125nAを出力し、定電流源42bは一定電流値0.25nAを出力し、定電流源42cは一定電流値0.5nAを出力し、定電流源42dは一定電流値1.0nAを出力するものが用いられる。
【0031】
スイッチ43a〜43dは、クランプレベル切替回路16から出力される信号Q1〜Q4により制御されて開閉する。そして、クランプ電流源41は、その閉じられたスイッチに対応する定電流源それぞれからの電流の総和であるクランプ電流をトランジスタ51のベース端子に入力する。このクランプ電流はトランジスタ51のベース電流となり、その大きさに応じたコレクタ電位がコンパレータ37の−入力端子に入力される。なお、クランプ電流は、測距装置の製造時に適宜設定される。
【0032】
また、スイッチ39にはコンパレータ37の出力端子が接続されており、コンパレータ37の出力信号が入力される。また、スイッチ38にはインバータ40を介してコンパレータ37の出力端子が接続されており、コンパレータ37の出力信号が反転されて入力される。従って、スイッチ38及び39は、コンパレータ37の出力信号により、一方がオン状態となると他方がオフ状態となる関係にある。
【0033】
また、コンパレータ37の出力信号は、CMOUT端子を通じてAFIC10から出力されCPU1に入力される。このコンパレータ37の出力信号は、+入力端子に入力される遠側信号I2が−入力端子に入力されるクランプ信号ICより大きいときには高電位の信号となり、逆に+入力端子に入力される遠側信号I2が−入力端子に入力されるクランプ信号ICより小さいときには低電位の信号となる。
【0034】
このため、コンパレータ37は、クランプ回路13から出力される出力信号I2Cが遠側信号I2であるかクランプ信号ICであるかを検出する出力信号検出手段として機能する。
【0035】
積分回路15は、その回路構成が図2に示されている。AFIC10のCINT端子に外付けされた積分コンデンサ6は、スイッチ60を介して演算回路14の出力端子に接続され、スイッチ62を介して定電流源63に接続され、スイッチ65を介してオペアンプ64の出力端子に接続され、また、直接にオペアンプ64の−入力端子に接続され、さらに、その電位がAFIC10のSOUT端子から出力される。これらスイッチ60,62および65は、CPU1からの制御信号により制御される。また、オペアンプ64の+入力端子には、第2基準電源66が接続されている。
【0036】
以上のように構成されるAFIC10の作用について、図2および図3を参照しながら説明する。CPU1は、IRED4を発光させていないときには、第1信号処理回路11のスイッチ29をオン状態にする。このときにPSD5から出力される定常光成分I0 は、第1信号処理回路11に入力して、オペアンプ20ならびにトランジスタ21および22から構成される電流増幅器により電流増幅され、圧縮ダイオード24により対数圧縮されて電圧信号に変換され、この電圧信号がオペアンプ23の−入力端子に入力する。オペアンプ20に入力する信号が大きいと、圧縮ダイオードのVF が大きくなるので、オペアンプ23から出力される信号が大きく、したがって、コンデンサ27が充電される。すると、トランジスタ28にベース電流が供給されることになるので、トランジスタ28にコレクタ電流が流れ、第1信号処理回路11に入力した信号I0のうちオペアンプ20に入力する信号は小さくなる。そして、この閉ループの動作が安定した状態では、第1信号処理回路11に入力した信号I0 の全てがトランジスタ28に流れ、コンデンサ27には、そのときのベース電流に対応した電荷が蓄えられる。
【0037】
CPU1がIRED4を発光させるとともにスイッチ29をオフ状態にすると、このときにPSD5から出力される信号I1+I0のうち定常光成分I0は、コンデンサ27に蓄えられた電荷によりベース電位が印加されているトランジスタ28にコレクタ電流として流れ、近側信号I1は、オペアンプ20ならびにトランジスタ21および22から構成される電流増幅器により電流増幅され、圧縮ダイオード24により対数圧縮され電圧信号に変換されて出力される。すなわち、第1信号処理回路11からは、定常光成分I0が除去されて近側信号I1のみが出力され、その近側信号I1は、演算回路14に入力する。一方、第2信号処理回路12も、第1信号処理回路11と同様に、定常光成分I0が除去されて遠側信号I2のみが出力され、その遠側信号I2は、クランプ回路13に入力する。
【0038】
クランプ回路13に入力した遠側信号I2は、クランプ回路13の判定用コンパレータ37の+入力端子に入力する。予めカメラの調整段階で設定されたクランプ電流源41から出力される信号はトランジスタ51のベース電流として流れ、これに伴い生じるトランジスタ51のコレクタ端子の電位(クランプ信号Ic )が判定用コンパレータ37の−入力端子に入力する。遠側信号I2 とクランプ信号Ic とは、判定用コンパレータ37により大小比較され、その結果に応じて、スイッチ38および39のうち一方がオンされ、他方がオフされる。すなわち、遠側信号I2がクランプ信号Ic より大きいときには、スイッチ38がオン状態となり、スイッチ39がオフ状態となり、クランプ回路13の出力信号I2cとして遠側信号I2が出力される。大小関係が逆の場合には、スイッチ38がオフ状態となり、スイッチ39がオン状態となり、クランプ回路13の出力信号I2cとしてクランプ信号Ic が出力される。
【0039】
クランプ回路13から出力された信号I2cおよび第1信号処理回路11から出力された近側信号I1は、演算回路14に入力され、演算回路14により出力比(I1/(I1+I2c))が演算されて出力され、その出力比は、積分回路15に入力する。測距を開始するにあたっては、スイッチ60、62がオフ状態とされるとともに、スイッチ65が所定時間オン状態とされ、積分コンデンサ6は第2基準電源66の基準電圧VREF2の電位に充電される。IRED4が所定回数だけパルス発光しているときには、積分回路15のスイッチ60はオン状態とされ、スイッチ62、65はオフ状態とされ、演算回路14から出力された出力比信号によって積分コンデンサ6が放電積分され積分コンデンサ6の電位が階段状に減少する。そして、所定回数のパルス発光が終了するとスイッチ60がオフ状態とされ、スイッチ62はオン状態とされて、積分コンデンサ6の電位は、定電流源63から供給される定電流による逆積分により充電され増加していく。CPU1は、積分コンデンサ6の電位をモニタして、元の電位VREF2の電位に復帰するのに要する時間を測定し、その時間に基づいてAF信号を求め、更に、測距対象物までの距離を求める。
【0040】
このようにして得られたAF信号と測距対象物までの距離Lとの関係を図4に示す。図4は、本実施形態に係る測距装置の積分回路から出力されるAF信号と測距対象物までの距離との関係を示す図である。この図に示すグラフにおいて、横軸は、測距対象物までの距離Lの逆数(1/L)であり、縦軸は、出力比(I1/(I1+I2))すなわちAF信号である。この図に示すように、測距対象物までの距離Lが或る距離L4 以下(L≦L4 )では、クランプ回路13から出力される信号は、I2であり、出力比は、I1/(I1+I2)であり、距離Lの逆数(1/L)に対して出力比は略線形関係にあり、距離Lが大きく(1/Lが小さく)なると出力比は小さくなる。また、距離Lが距離L4 以上(L≧L4 )では、クランプ回路13から出力される信号は、Ic であり、出力比は、I1/(I1+Ic)であり、この場合も、距離Lが大きくなると出力比は小さくなる。このように、クランプ回路13を用いれば、測距対象物までの距離Lは、出力比(AF信号)から一意的かつ安定に決定することができる。
【0041】
CPU1は、このようにして得られたAF信号に基づいて、撮影レンズ8の駆動量を表す距離信号を演算により求め、その距離信号をレンズ駆動回路7に送出して撮影レンズ8を合焦動作させる。図5は、本実施形態に係る測距装置におけるAF信号から距離信号への変換の説明図である。この図に示すグラフでは、横軸は、測距対象物までの距離Lの逆数(1/L)であり、左縦軸はAF信号であり、右縦軸は距離信号である。また、このグラフでは、距離LとAF信号との関係および距離Lと距離信号との関係をそれぞれ示しており、特に、距離L2,L3,L4およびL5(ただし、L2<L3<L4<L5)それぞれに対して、AF信号はy2,y3,y4およびy5それぞれであり、距離信号はx2,x3,x4およびx5それぞれであることを示している。
【0042】
ここで、距離L≦L4 の範囲および距離L>L4 の範囲それぞれにおいて、AF信号は距離Lの逆数(1/L)に対して略線形関係であり、また、距離Lの全範囲において、距離信号は距離Lの逆数(1/L)に対して略線形関係である。したがって、距離L≦L4 の範囲および距離L>L4 の範囲それぞれにおいて、AF信号と距離信号との間の関係も略線形関係である。
【0043】
以下、得られたAF信号(以下yで表す)から距離信号(以下xで表す)を算出するCPU1の処理について図6を参照しながら説明する。まず、CPU1は測光センサ71から得られた外光輝度の高低に応じて、最遠判定しきい値(INFDATA)を設定する。すなわち、外光輝度が低いほど最遠判定しきい値を遠距離側に設定し、外光輝度が高いほど最遠判定しきい値を近距離側に設定する(ステップS10)。
【0044】
図9は測光センサ71で得られる外光輝度とそれに対応してPSD5で得られるAF信号との関係を表したグラフである。すなわち、測距対象物が無限遠に相当する位置にある状態(IRED4から発せられた赤外光がPSD5に反射光として到達しない状態)においてAFIC10から出力されるAF信号と輝度との関係を表したものである。図9のグラフはカメラの複数の試作品から外光輝度とAF信号との関係の平均的データを求め、予め作成したものである。図9のグラフは例えば、AF窓(投光)22aを遮光テープで覆い、外光輝度を変化させながらAF信号を測定することによって作成される。この場合、野外で外光輝度を測定しながら対応するAF信号を測定してもよいし、輝度箱にカメラを対面させて輝度を変化させながら対応するAF信号を測定してもよい。3つの曲線はそれぞれクランプ信号のレベルが0.5nAの場合、0.75nAの場合、1nAの場合を表している。例えばクランプ信号レベルが0.75nAに設定されているカメラにおいては、図9の0.75nAの曲線を基にして最遠判定しきい値を求める。例えば、外光輝度がLv13の場合にはそれに対応する曲線上のAF信号値を採用し、最遠判定しきい値=610と設定すれば良い。図9の曲線は輝度が高くなるほどAF信号値が大きくなる曲線であるので、結果として最遠判定しきい値は外光輝度が低いほど遠距離側に、外光輝度が高いほど近距離側に設定されることとなる。
【0045】
なお、ここでは最遠判定しきい値を図9の曲線を基に連続的に設定するようにしたが、たとえば基準となる輝度レベル(第1輝度レベル)を定め、外光輝度との大小を比較し、その結果に応じて最遠判定しきい値の設定値を2段階に分割する方法でもよい。例えば、外光輝度が第1輝度レベルより低い場合には最遠判定しきい値を第1レベル値とし、高い場合には第2レベル値とするなどしてもよい。但し、この場合の第1輝度レベルは後述する第2輝度レベルよりも低い輝度に対応するレベルとする。この例については第二実施形態として後述する。
【0046】
AFIC10より得られたAF信号がもし上記最遠判定しきい値よりも小さかった場合(遠距離側であった場合)は最遠距離信号値(AFINF)を距離信号としてセットし、処理を終了する(ステップS20、ステップS30)。最遠距離信号値とは、無限遠まで所定のぼけ範囲内に納まるようにカメラの設計上定められた有限距離に対応する距離信号値をいう。得られたAF信号が所定以上に遠距離であった場合には上記のような処理を行うこととし、遠距離であっても安定した撮影レンズ8の合焦制御を行うことができるようにしている。
【0047】
次に、外光輝度の高低によって、AF信号から距離信号への変換式を決定する(ステップS40)。AF信号yを距離信号xへ変換する変換式は
x=y・A+B
という一次式で表されるが、この式におけるパラメータA,Bの組合せはあらかじめ(A,B)=(A2,B2)及び(A,B)=(A3,B3)の2種類が準備されており、まずは測光センサ71より得られた外光輝度の高低によってそのいずれの組を採用するかを決定する。
【0048】
準備されているバラメータA2、B2は図5の符号を参照し次式(1),(2)で表され、変換式は(3)で表される。
A2=(x3−x2)/(y3−y2) …(1)
B2=x2−y2・A2 …(2)
x=y・A2+B2 …(3)
準備されているバラメータA3、B3は図5の符号を参照し次式(4),(5)で表され、変換式は(6)で表される。
A3=(x5−x4)/(y5−y4) …(4)
B3=X4−y4・A3 …(5)
x=y・A3+B3 …(6)
である。上式のとおり、(A,B)=(A2,B2)の組の方が(A,B)=(A3,B3)の組よりも遠距離側の距離信号に変換されることとなる。
【0049】
測光センサ71より得られた外光輝度が所定の第2輝度レベルよりも高い場合には(A,B)=(A2,B2)の組を採用し(ステップS50)、それ以外の場合には(A,B)=(A3,B3)の組を採用する(ステップS60)。また外光輝度が第2輝度レベルよりも低い場合であってもAF信号xの値が基準被検体反射率(36%)で定められるクランプ効果有無判断基準レベルCOUNT_B に対応するAF信号よりも大きい場合(より近距離側の場合)には(A,B)=(A2,B2)の組を採用する(ステップS70)。なお、基準被検体反射率の場合、クランプ効果有無判断基準レベルCOUNT_B に対応する距離LはL4 であり、また、COUNT_B はy4 に等しい。すなわち、距離L≦L4 の範囲では、(A,B)=(A2,B2)の組が採用されることとなる(ステップS70、ステップS60)。
【0050】
すなわち上記変換式パラメータの選択の処理をまとめると、外光輝度が低輝度範囲及び中輝度範囲の場合においては、L≦L4の範囲で(A,B)=(A2,B2)、L>L4の範囲で(A,B)=(A3,B3)が採用される。一方、高輝度範囲においてはすべてのLの範囲において(A,B)=(A2,B2)が採用されることとなる。
【0051】
そして、採用された変換式(3)式又は(6)式の何れかに基づきAF信号yを距離信号xに変換する(ステップS80)。ここで、変換された距離信号xが最遠距離信号値AFINFよりも小さく(遠距離側に)なっていないことを確認し、もし小さくなってしまった場合には最遠距離信号値AFINFを距離信号としてセットし直し、処理を終了する(ステップS90、ステップS30)。
【0052】
なお、パラメータA2((1)式),B2((2)式),A3((4)式)およびB3((5)式)、ならびに、外光輝度の標準範囲(すなわち、 (3)式および (6)式の何れの変換式を選択するかの判断基準)は、この測距装置が組み込まれるカメラ毎に製造時に求められ、EEPROM2等に予め記憶されている。そして、これらのパラメータは測距時にCPU1により読み出されて、(3)式または(6)式の演算が行われて、AF信号yから距離信号xへ変換される。
【0053】
上述のとおり、本実施形態に係る測距装置では、外光輝度が低輝度範囲で遠距離において正確な測距が比較的容易になるときは最遠判定しきい値が遠距離側に設定され、限界まで最遠判定がされずに距離に応じた距離信号を得ることができるため、適切な到達距離が確保でき、遠距離における測距特性が向上することとなる。
【0054】
なお、上記実施形態においては出力比信号をAF信号に変換する際に、積分回路15を用い、積分コンデンサ6の電位をモニタして、元の電位に復帰するのに要する時間に基づいてAF信号を求めているが、積分回路15の変わりに図7に示すように積分回路15aを用いてもよい。
【0055】
この場合、積分回路15aは、この出力比信号(距離演算値)の入力を受け、AFIC10のCINT端子33に接続された積分コンデンサ6とともにその出力比を多数回積算し、これによりS/N比の改善を図る。そして、CPU1は、その積算された出力比をAF信号(距離データ)として受信する。CPU1は、AFIC10からAF信号を受信すると、所定の演算を行ってAF信号を距離信号に変換し、その距離信号をレンズ駆動回路7に送出する。レンズ駆動回路7は、その距離信号に基づいて撮影レンズ8を合焦動作させる。
【0056】
積分回路15aは、以下のような構成である。図8を参照すると、AFIC10のCINT端子33に外付けされた積分コンデンサ6は、スイッチ60を介して演算回路14の出力端子に接続され、スイッチ62を介して定電流源63に接続され、スイッチ69を介して接地されている。また、積分コンデンサ6の電位は、上述のようにCPU1によって読み出される。なお、スイッチ60、スイッチ62、及びスイッチ69は、CPU1からの制御信号により制御される。
【0057】
測距を開始するにあたっては、スイッチ60、62はオフ状態とされるとともに、スイッチ69が所定時間オン状態とされ、積分コンデンサ6は放電され電圧が0ボルトとなる。IRED4が所定回数だけパルス発光しているときには、積分回路15aのスイッチ60はオン状態とされ、スイッチ62、69はオフ状態とされる。積分回路15aの積分コンデンサ6は、演算回路14から出力された出力比、即ち距離演算値を受信し、その距離演算値の値に応じた電圧値だけ充電される。これにより、積分コンデンサ6の電圧は、IRED4の発光毎に距離演算値が入力され階段状に増加する。一段一段の電圧上昇量は、それ自体、測距対象物までの距離に対応した距離情報であるが、本実施形態では、IRED4の各パルス発光により得られる電圧上昇量の総和をもって距離情報としている。
【0058】
積分コンデンサ6に対して所定の発光回数分の距離演算値の入力が終了した後、スイッチ60はオフ状態とされ、CPU1は、積分コンデンサ6の電圧をA/D変換して読込み、距離演算値の積分結果をAF信号(距離データ)として読み出す。
【0059】
次に本発明の第二の実施形態について説明する。本実施形態は測距装置の全体の構成やAFIC10の第1信号処理回路11、クランプ回路13、積分回路15などの具体的な回路構成及び距離信号の基本的な算出処理については第一の実施形態と同様である。第一実施形態とは、距離信号の算出処理において外光輝度に基づいて最遠判定しきい値を決定する処理のみが異なっている。
【0060】
第一実施形態では最遠判定しきい値を図9の曲線を基に連続的に設定するようにしたが、本実施形態では基準となる輝度レベル(第1輝度レベル)を定め、外光輝度との大小を比較し、その結果に応じて最遠判定しきい値の設定値を2段階に分けることとしている。このとき第1輝度レベルは例えば外光ノイズがAF信号のしきい値に到達する輝度を選択する。本実施形態では外光輝度がLv12(第1輝度レベル)より低い場合には最遠判定しきい値をINFDATA=535(第1レベル値)とし、高い場合にはINFDATA=837(第2レベル値)とする(図10、ステップS12、S14、S16)。
【0061】
この場合、AF信号yを距離信号xに変換する変換式を選択する基準となる第2輝度レベルは上記第1輝度レベルよりも高く、Lv15としている。すなわち図11に示すように、AF信号yから距離信号xを算出する処理として外光輝度によってLv12未満(以下「低輝度範囲」という。)、Lv12〜15(以下「中輝度範囲」という。)、Lv15以上(以下「低輝度範囲」という。)の3種類の外光輝度範囲に分けられることとなる。
【0062】
このように最遠判定しきい値を連続的な値とするのではなく2段階にのみ分けることとすれば、プログラム容量や処理時間を節約することが出来る。同様にして、2段階に分割する方法だけでなく、3段階以上の多段階に分割する方法を採ってもよい。
【0063】
次に、第二実施形態に係る測距装置における計算結果を示す。図12は被写体反射率36%の条件下で上記測距装置によって測距を行った場合の距離と距離信号の関係を表したグラフであり、(a)は外光輝度が低輝度(Lv=7)の条件、(b)は外光輝度が中輝度(Lv=14)の条件、(c)は外光輝度が高輝度(Lv=16)の条件で測距を行った結果を表している。また、図中の2本の破線に囲まれた部分が測距誤差の許容範囲内であることを意味する。
【0064】
この計算においては外光輝度が低輝度範囲であるため最遠判定しきい値は従来のしきい値より遠距離側に対応する第1レベル値にセットされている。ここで第1レベル値は距離信号=67に相当するAF信号値である。従来の測距装置によれば最遠判定しきい値が距離信号=118に相当するAF信号値に固定されているため、1/L=0.1以上の遠距離においてはすべて距離信号値が最遠設定値になってしまうところ(図14(a)参照)、本実施形態の測距装置によれば図12(a)に示すとおり1/L=0.05の距離までは最遠判定がなされず、距離信号と距離の略線形関係が得られることとなる。すなわち、外光輝度が低輝度範囲の場合の遠距離の測距特性が改善され、到達距離も適切に確保されていることとなる。
【0065】
図13は被写体反射率が低い条件での測距結果であり、被写体反射率9%の条件下で上記測距装置によって測距を行った場合の距離と距離信号の関係を表したグラフであり、(a)は外光輝度が低輝度(Lv=7)の条件、(b)は外光輝度が中輝度(Lv=14)の条件、(c)は外光輝度が高輝度(Lv=16)の条件で測距を行った結果を表している。また、図中の2本の破線に囲まれた部分が測距誤差の許容範囲内であることを意味する。最遠判定しきい値が距離信号=118に相当するAF信号値に固定されている従来の測距装置によれば1/L=0.15以上の遠距離においてはすべて距離信号値が最遠設定値になってしまい、広い範囲で測距誤差の許容範囲を超えていたところ(図15(a)参照)、図13(a)に示すとおり1/L=0.07程度まで最遠判定がなされていないこととなり、測距誤差の許容範囲を超える部分が大きく減少したことがわかる。すなわち、外光輝度が低輝度範囲の場合の遠距離の測距特性及び到達距離が、被写体反射率が低い場合には特に改善されていることとなる。
【0066】
図12(c)は外光輝度が高輝度(Lv=16)、被写体反射率36%の条件下で上記測距装置によって測距を行った場合の距離と距離信号の関係を表したグラフである。図12(c)を見ると、同一条件での従来の測距装置による距離と距離信号の関係を表したグラフ(図16(c))では1/L=0.05〜0.07の距離において測距誤差が許容範囲を超えていたところ、当該距離における測距誤差が改善され、許容範囲を超えている部分が減少している。
【0067】
また、本実施形態に係る測距装置では距離信号算出において変換式を外光輝度によって変化させることとしている。このため、外光輝度が高輝度範囲である場合には外光輝度の影響でAF信号が近距離側になってしまう傾向があったが、高輝度範囲の場合には、遠距離側の距離信号に変換されることなり改善されることとなる。
【0068】
外光輝度が高輝度範囲である場合には外光輝度により図16(c)のように1/L=0.05〜0.7の範囲で許容錯乱円の範囲をはみ出してしまっていたところ、高輝度範囲においてはかかる範囲を変換する際に変換式パラメータ(A,B)=(A2,B2)が用いられ、より遠距離側の距離信号に変換されることなったため図12(c)のように改善され、許容錯乱円の範囲内に入る部分が多くなった。
【0069】
以上詳述したように、本実施形態に係る測距装置によれば、外光輝度が低く、特に被写体反射率が低い場合において遠距離測距の精度が優れ、適切な到達距離を確保することが可能となる。
【0070】
なお、本発明は上記した実施形態に限定されることなく種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態の測距装置では、第2信号処理回路12から出力された遠側信号I2と一定レベルのクランプ信号Icとを大小比較し、何れかの信号を出力するクランプ回路13を有しているが、本発明は、クランプ回路を有せず、近側信号と遠側信号を直接演算回路に入力し演算する測距装置にも適用可能である
【0071】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したとおり本発明によれば、外光輝度が低輝度の場合の到達距離を確保し、遠距離での良好な測距特性が得られる測距装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る測距装置の構成図である。
【図2】実施形態に係る測距装置における第1信号処理回路および積分回路の回路図である。
【図3】実施形態に係る測距装置におけるクランプ回路の回路図である。
【図4】実施形態に係る測距装置の積分回路から出力されるAF信号と測距対象物までの距離との関係を示す図である。
【図5】実施形態に係る測距装置におけるAF信号から距離信号への変換の説明図である。
【図6】第一実施形態の距離信号算出処理のフロー図である。
【図7】実施形態に係る測距装置の変形例の構成図である。
【図8】実施形態に係る測距装置の変形例における第1信号処理回路および出力回路の回路図である。
【図9】外界輝度によるAF信号値を表したグラフである。
【図10】第二実施形態の距離信号算出処理のフロー図である。
【図11】外界輝度による範囲分けの説明図である。
【図12】標準被写体反射率の条件下で測距を行った場合の距離と距離信号の関係を表したグラフであり、(a)は外光輝度が低輝度、(b)は外光輝度が中輝度、(c)は外光輝度が高輝度の条件で測距を行った結果である。
【図13】低被写体反射率の条件下で測距を行った場合の距離と距離信号の関係を表したグラフであり、(a)は外光輝度が低輝度、(b)は外光輝度が中輝度、(c)は外光輝度が高輝度の条件で測距を行った結果である。
【図14】従来の測距装置によって標準被写体反射率の条件下で測距を行った場合の距離と距離信号の関係を表したグラフであり、(a)は外光輝度が低輝度、(b)は外光輝度が中輝度、(c)は外光輝度が高輝度の条件で測距を行った結果である。
【図15】従来の測距装置によって低被写体反射率の条件下で測距を行った場合の距離と距離信号の関係を表したグラフであり、(a)は外光輝度が低輝度、(b)は外光輝度が中輝度、(c)は外光輝度が高輝度の条件で測距を行った結果である。
【図16】従来の測距装置によって従来の測距装置によって測距を行った場合の距離と距離信号の関係を表したグラフであり、(a)は外光輝度が低輝度、(b)は外光輝度が中輝度、(c)は外光輝度が高輝度の条件で測距を行った結果である。
【符号の説明】
1…CPU、2…EEPROM、3…ドライバ、4…IRED(発光ダイオード)、5…PSD(位置検出素子)、6…積分コンデンサ、7…レンズ駆動回路、8…撮影レンズ、10…AFIC(自動焦点用IC)、11…第1信号処理回路、12…第2信号処理回路、13…クランプ回路、14…演算回路、15…積分回路。
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラ等に用いるのに好適なアクティブ型の測距装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、カメラにおけるアクティブ型の測距装置として、特開平10−281756号公報に記載されるように、CPUにおいて出力比信号を距離に応じた距離信号に変換する際に、出力比信号が基準被検体反射率で定められたクランプ効果有無判断基準レベルより近側である場合には第1の変換式に従って、クランプ効果有無判断基準レベルより近側でない場合には外光輝度応じて第1の変換式および第2の変換式の何れかに従って、変換することとする測距装置が知られている。上記測距装置においてはAF信号値を距離信号値に変換する際、AF信号値が所定のしきい値よりも遠距離側になった場合には、それ以上の遠距離側の信号はすべて所定の最遠設定値に対応する最遠距離信号値に変換することとしている。このことによって、測距対象物があまりに遠距離に存在しAF信号値が微弱であり、ノイズ成分が無視できなくなる場合にも正確な測定を可能にしている。
【0003】
また、特開昭60−189720号公報に開示された測距装置では、被写体輝度に応じた判定レベル手段により無限遠位置を判定することとしている。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−281756号公報
【特許文献2】
特開昭60−189720号公報
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特開平10−281756号公報に開示された測距装置においては、例えば外光輝度が低い場合にはノイズ成分が少ないため、外光輝度が高い場合よりも遠距離まで正確な測距ができるはずであるが、上記測距装置ではしきい値を固定の値としているため、正確な測距が出来る遠距離限界まで達しない近距離側において最遠判定がなされ、所定の最遠設定値に対応する最遠距離信号値に変換されてしまうこととなってしまう(図14(a)参照)。すなわち、測距対象物との距離に応じた適切な距離信号を得ることができる限界の距離(以下「到達距離」という)が短くなってしまう。図14は被写体反射率36%の条件下で上記測距装置によって測距を行った場合の距離と距離信号の関係を表したグラフであり、(a)は外光輝度が低輝度(Lv=7)の条件、(b)は外光輝度が中輝度(Lv=14)の条件、(c)は外光輝度が高輝度(Lv=16)の条件で測距を行った結果を表している。
【0006】
特に測距対象物の反射率が低い場合においては反射率が高い場合よりも近距離側でAF信号が微弱となってしまうため、さらに近距離側で所定信号値に変換されてしまう(図15(a)参照)。このため変換された距離信号値と距離との関係を表すグラフが理想的な線形グラフから大きく外れ、測距誤差の許容範囲を示す線(図中の破線)を遠距離側へはみ出してしまい、測距誤差が許容範囲をこえてしまう場合が出てくる。図15は被写体反射率9%の条件下で上記測距装置によって測距を行った場合の距離と距離信号の関係を表したグラフであり、(a)は外光輝度が低輝度(Lv=7)の条件、(b)は外光輝度が中輝度(Lv=14)の条件、(c)は外光輝度が高輝度(Lv=16)の条件で測距を行った結果を表している。また、図中の2本の破線に囲まれた部分が測距誤差の許容範囲内であることを意味する。
【0007】
また、特開昭60−189720号公報に開示された測距装置では、無限遠判定レベル設定の変更によって外光ノイズに対応するため、外光輝度が高輝度の場合には無限遠判定がされる距離よりも少し近距離の付近において外光の影響が大きくなり測距特性が悪化し、測距誤差の許容範囲を近距離側にはみ出すこととなる(図16(c)参照)。図16は被写体反射率36%の条件下で特開昭60−189720号公報に開示された測距装置によって測距を行った場合の距離と距離信号の関係を表したグラフであり、(a)は外光輝度が低輝度(Lv=7)の条件、(b)は外光輝度が中輝度(Lv=14)の条件、(c)は外光輝度が高輝度(Lv=16)の条件で測距を行った結果を表している。また、図中の2本の破線に囲まれた部分が測距誤差の許容範囲内であることを意味する。
【0008】
上述したように従来の測距装置では外光輝度が変動した場合の到達距離が充分得られず、遠距離において測距特性が悪くなる等の問題点があった。
【0009】
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、外光輝度が低輝度の場合の到達距離を確保し、遠距離での良好な測距特性が得られる測距装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明の測距装置は、測距対象物に向けて光束を出力する発光手段と、測距対象物に投光された光束の反射光を、測距対象物までの距離に応じた受光位置で受光し、その受光位置に基づいて、受光光量が一定であれば距離が遠いほど大きな値である遠側信号と、受光光量が一定であれば距離が近いほど大きな値である近側信号とを出力する受光手段と、近側信号と遠側信号から出力された信号との比を演算して出力比信号を出力する演算手段と、外光輝度を測定する輝度測定手段と、輝度測定手段により測定された外光輝度が低輝度であるほど最遠判定しきい値を遠距離側に対応するしきい値として設定し、高輝度であるほど近距離側に対応するしきい値として設定するしきい値設定手段と、 出力比信号が最遠判定しきい値よりも近距離側に対応する信号である場合には出力比信号を所定の変換式により距離信号に変換し、出力比信号が最遠判定しきい値よりも近距離側に対応する信号でない場合には所定の一定値の距離信号に変換する変換手段と、を備えることを特徴とする。
【0011】
この測距装置によれば、外光輝度に応じて最遠判定しきい値が上下し、外光輝度が低い場合には最遠判定しきい値が遠距離側に設定されることとなるため、変換手段において比較的遠距離になるまでは距離信号が所定の一定値に変換されてしまうこともなく、AF信号に応じた距離信号が比較的遠距離まで得られることとなるため、外光輝度が低い場合において長い到達距離を確保することができる。
【0012】
また、本発明の測距装置は、測距対象物に向けて光束を出力する発光手段と、
測距対象物に投光された光束の反射光を、測距対象物までの距離に応じた受光位置で受光し、その受光位置に基づいて、受光光量が一定であれば距離が遠いほど大きな値である遠側信号と、受光光量が一定であれば距離が近いほど大きな値である近側信号とを出力する受光手段と、遠側信号を入力してクランプ信号のレベルと大小比較し、遠側信号のレベルがクランプ信号のレベル以上である場合には遠側信号をそのまま出力し、クランプ信号のレベル以上でない場合にはクランプ信号を出力するクランプ手段と、近側信号とクランプ手段から出力された信号との比を演算して出力比信号を出力する演算手段と、外光輝度を測定する輝度測定手段と、輝度測定手段により測定された外光輝度が低輝度であるほど最遠判定しきい値を遠距離側に対応するしきい値として設定し、高輝度であるほど近距離側に対応するしきい値として設定するしきい値設定手段と、出力比信号が最遠判定しきい値よりも近距離側に対応する信号である場合には出力比信号を所定の変換式により距離信号に変換し、出力比信号が最遠判定しきい値よりも近距離側に対応する信号でない場合には所定の一定値の距離信号に変換する変換手段と、を備えることを特徴とする。
【0013】
また、この測距装置は、しきい値設定手段が、輝度測定手段により測定された外光輝度が所定の第1輝度レベルより低輝度である場合には最遠判定しきい値を第1レベル値とし、外光輝度が第1輝度レベルより低輝度でない場合には第1レベル値よりも近距離側に対応する第2レベル値として設定すること、を特徴としてもよい。
【0014】
この測距装置によれば最遠判定しきい値を外光輝度によって2段階にのみ分けているため、最遠判定しきい値が連続的な値として得る場合よりもプログラム容量や処理時間の節約を図ることが出来る。
【0015】
また、本発明の測距装置は、変換手段が、出力比信号の値が最遠判定しきい値よりも近距離側に対応する信号である場合において、出力比信号が基準被検体反射率で定められたクランプ効果有無判断基準レベルより近側である場合には第1変換式に従って出力比信号を距離に応じた距離信号に変換し、出力比信号が基準被検体反射率で定められたクランプ効果有無判断基準レベルより近側でない場合であって、輝度測定手段により測定された外光輝度が所定の第2輝度レベルより高輝度である場合には第1変換式に従って、外光輝度が第2輝度レベルよりも低輝度である場合には第2変換式に従って、出力比信号を距離に応じた距離信号に変換し、第1変換式は、第2変換式よりも出力比信号を遠距離側の距離信号に変換することを特徴としてもよい。
【0016】
この測距装置によれば、クランプ効果有無判断基準レベルより近側のAF信号を変換する際に、外光輝度が所定レベルよりも高輝度の場合には低輝度の場合よりも遠距離側の距離信号に変換することとしているので、外光輝度の影響で近距離側に偏る傾向にあったAF信号を適切に変換し、測距精度を向上することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。尚、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。先ず、本実施形態に係る測距装置の全体の構成について説明する。図1は、本実施形態に係る測距装置の構成図である。
【0018】
CPU1は、この測距装置を備えるカメラ全体を制御するものであり、EEPROM2に予め記憶されているプログラムおよびパラメータに基づいて、この測距装置を含むカメラ全体を制御する。この図に示す測距装置においては、CPU1は、ドライバ3を制御してIRED4からの赤外光の出射を制御するとともに、ドライバ3に供給される電源電圧(或いは、ドライバ3からIRED4に供給される駆動電流から求められる電源電圧)の値を入力する。また、CPU1は、自動焦点用IC(以下「AFIC」という。)10の動作を制御するとともに、AFIC10から出力されるAF信号を入力する。さらに、CPU1は、測光センサ71により測定された外光輝度の値を入力し、また、温度センサ72により測定された温度の値を入力する。なお、電源電圧については、ドライバ3やIRED4に限らず、電池の電圧を直接に測定してもよいし、他の構成部品に供給される電圧を測定してもよい。
【0019】
IRED4から出射された赤外光は、IRED4の前面に配された投光レンズ(図示せず)を介して測距対象物に投光され、その一部が反射され、そして、その反射光は、受光素子であるPSD(Photo Sensitive Detector)5の前面に配された受光レンズ(図示せず)を介してPSD5の受光面上の何れかの位置で受光される。この受光位置は、測距対象物までの距離に応じたものである。そして、PSD5は、その受光位置に応じた2つの信号I1およびI2を出力する。信号I1は、受光光量が一定であれば距離が近いほど大きな値である近側信号であり、信号I2は、受光光量が一定であれば距離が遠いほど大きな値である遠側信号であり、信号I1およびI2の和は、PSD5が受光した反射光の光量を表し、出力比(I1/(I1+I2))は、PSD5の受光面上の受光位置すなわち測距対象物までの距離を表す。そして、近側信号I1は、AFIC10のPSDN端子に入力し、遠側信号I2は、AFIC10のPSDF端子に入力する。ただし、実際には、外界条件により近側信号I1および遠側信号I2それぞれに定常光成分I0が付加された信号がAFIC10に入力される場合がある。
【0020】
AFIC10は、集積回路(IC)であって、第1信号処理回路11、第2信号処理回路12、クランプ回路13、演算回路14および積分回路15から構成される。第1信号処理回路11は、PSD5から出力された信号I1+I0を入力し、その信号に含まれる定常光成分I0を除去して、近側信号I1を出力するものであり、また、第2信号処理回路12は、PSD5から出力された信号I2+I0を入力し、その信号に含まれる定常光成分I0を除去して、遠側信号I2を出力するものである。
【0021】
クランプ回路13は、第2信号処理回路12から出力された遠側信号I2を入力し、或る一定レベルのクランプ信号Icおよび遠側信号I2それぞれのレベルを大小比較し、前者が大きいときにはクランプ信号Ic を出力し、そうでないときには遠側信号I2をそのまま出力する。以下では、このクランプ回路13から出力される信号をI2cで表す。ここで、クランプ信号Ic は、図4で示す距離L4 に対応する遠側信号I2のレベルと略同じレベルとする。
【0022】
演算回路14は、第1信号処理回路11から出力された近側信号I1と、クランプ回路13から出力された信号I2c(遠側信号I2 およびクランプ信号Ic の何れか)とを入力し、出力比(I1/(I1+I2c))を演算し、その結果を出力する。積分回路15は、その出力比を入力し、AFIC10のCINT 端子に接続された積分コンデンサ6とともに、その出力比を多数回積算し、これによりS/N比の改善を図る。そして、その積算された出力比は、AF信号としてAFIC10のSOUT端子から出力される。
【0023】
CPU1は、AFIC10から出力されたAF信号を入力し、所定の演算を行ってAF信号を距離信号に変換し、その距離信号をレンズ駆動回路7に送出する。レンズ駆動回路7は、その距離信号に基づいて撮影レンズ8を合焦動作させる。なお、CPU1におけるAF信号から距離信号への変換演算については後述する。
【0024】
次に、AFIC10の第1信号処理回路11、クランプ回路13および積分回路15について、より具体的な回路構成について説明する。図2は、本実施形態に係る測距装置における第1信号処理回路11および積分回路15の回路図である。また、図3は、本実施形態に係る測距装置におけるクランプ回路13の回路図である。なお、第2信号処理回路12も、第1信号処理回路11と同様の回路構成である。
【0025】
第1信号処理回路11は、その回路図が図2に示されており、PSD5から出力された定常光成分I0を含む近側信号I1を入力し、これに含まれる定常光成分I0を除去して、近側信号I1を出力するものである。PSD5の近距離側端子から出力される電流(I1+I0)は、AFIC10のPSDN端子を経て、第1信号処理回路11のオペアンプ20の−入力端子に入力される。オペアンプ20の出力端子はトランジスタ21のベース端子に接続されており、トランジスタ21のコレクタ端子は、トランジスタ22のベース端子に接続されている。トランジスタ22のコレクタ端子には、オペアンプ23の−入力端子が接続され、このコレクタ端子の電位が演算回路14に接続されている。さらに、トランジスタ22のコレクタ端子には圧縮ダイオード24のカソード端子が、また、オペアンプ23の+入力端子には圧縮ダイオード25のカソード端子がそれぞれ接続されており、これら圧縮ダイオード24および25それぞれのアノード端子には第1基準電源26が接続されている。
【0026】
また、AFIC10のCHF端子には定常光除去コンデンサ27が外付けされており、この定常光除去コンデンサ27は、第1信号処理回路11内の定常光除去用トランジスタ28のベース端子に接続されている。定常光除去コンデンサ27とオペアンプ23はスイッチ29を介して接続されており、このスイッチ29のオン/オフはCPU1により制御される。定常光除去用トランジスタ28のコレクタ端子はオペアンプ20の−入力端子に接続されており、トランジスタ28のエミッタ端子は他端が接地された抵抗30に接続されている。
【0027】
図3にAFIC10のクランプ回路13の具体的な構成図を示す。
【0028】
図3に示すように、クランプ回路13には、遠側信号I2のレベルを判定するコンパレータ37が設けられている。コンパレータ37の+入力端子は、第2信号処理回路12のトランジスタ22のコレクタ端子に接続されるとともに、スイッチ38を介して演算回路14の入力端子に接続されている。一方、コンパレータ37の−入力端子は、+入力端子に接続されているトランジスタ22及び圧縮ダイオード24と同様に、トランジスタ51のコレクタ端子及び圧縮ダイオード52のカソード端子と接続されるとともに、スイッチ39を介して演算回路14の入力端子に接続されている。
【0029】
また、トランジスタ51のベース端子には、クランプ電流源41が接続されている。クランプ電流源41には、定電流源42aとスイッチ43aが直列接続され、定電流源42bとスイッチ43bが直列接続され、定電流源42cとスイッチ43cが直列接続され、定電流源42dとスイッチ43dが直列接続されており、それらのスイッチ43a〜43dの他端側がトランジスタ51のベース端子に接続されている。
【0030】
例えば、定電流源42aは一定電流値0.125nAを出力し、定電流源42bは一定電流値0.25nAを出力し、定電流源42cは一定電流値0.5nAを出力し、定電流源42dは一定電流値1.0nAを出力するものが用いられる。
【0031】
スイッチ43a〜43dは、クランプレベル切替回路16から出力される信号Q1〜Q4により制御されて開閉する。そして、クランプ電流源41は、その閉じられたスイッチに対応する定電流源それぞれからの電流の総和であるクランプ電流をトランジスタ51のベース端子に入力する。このクランプ電流はトランジスタ51のベース電流となり、その大きさに応じたコレクタ電位がコンパレータ37の−入力端子に入力される。なお、クランプ電流は、測距装置の製造時に適宜設定される。
【0032】
また、スイッチ39にはコンパレータ37の出力端子が接続されており、コンパレータ37の出力信号が入力される。また、スイッチ38にはインバータ40を介してコンパレータ37の出力端子が接続されており、コンパレータ37の出力信号が反転されて入力される。従って、スイッチ38及び39は、コンパレータ37の出力信号により、一方がオン状態となると他方がオフ状態となる関係にある。
【0033】
また、コンパレータ37の出力信号は、CMOUT端子を通じてAFIC10から出力されCPU1に入力される。このコンパレータ37の出力信号は、+入力端子に入力される遠側信号I2が−入力端子に入力されるクランプ信号ICより大きいときには高電位の信号となり、逆に+入力端子に入力される遠側信号I2が−入力端子に入力されるクランプ信号ICより小さいときには低電位の信号となる。
【0034】
このため、コンパレータ37は、クランプ回路13から出力される出力信号I2Cが遠側信号I2であるかクランプ信号ICであるかを検出する出力信号検出手段として機能する。
【0035】
積分回路15は、その回路構成が図2に示されている。AFIC10のCINT端子に外付けされた積分コンデンサ6は、スイッチ60を介して演算回路14の出力端子に接続され、スイッチ62を介して定電流源63に接続され、スイッチ65を介してオペアンプ64の出力端子に接続され、また、直接にオペアンプ64の−入力端子に接続され、さらに、その電位がAFIC10のSOUT端子から出力される。これらスイッチ60,62および65は、CPU1からの制御信号により制御される。また、オペアンプ64の+入力端子には、第2基準電源66が接続されている。
【0036】
以上のように構成されるAFIC10の作用について、図2および図3を参照しながら説明する。CPU1は、IRED4を発光させていないときには、第1信号処理回路11のスイッチ29をオン状態にする。このときにPSD5から出力される定常光成分I0 は、第1信号処理回路11に入力して、オペアンプ20ならびにトランジスタ21および22から構成される電流増幅器により電流増幅され、圧縮ダイオード24により対数圧縮されて電圧信号に変換され、この電圧信号がオペアンプ23の−入力端子に入力する。オペアンプ20に入力する信号が大きいと、圧縮ダイオードのVF が大きくなるので、オペアンプ23から出力される信号が大きく、したがって、コンデンサ27が充電される。すると、トランジスタ28にベース電流が供給されることになるので、トランジスタ28にコレクタ電流が流れ、第1信号処理回路11に入力した信号I0のうちオペアンプ20に入力する信号は小さくなる。そして、この閉ループの動作が安定した状態では、第1信号処理回路11に入力した信号I0 の全てがトランジスタ28に流れ、コンデンサ27には、そのときのベース電流に対応した電荷が蓄えられる。
【0037】
CPU1がIRED4を発光させるとともにスイッチ29をオフ状態にすると、このときにPSD5から出力される信号I1+I0のうち定常光成分I0は、コンデンサ27に蓄えられた電荷によりベース電位が印加されているトランジスタ28にコレクタ電流として流れ、近側信号I1は、オペアンプ20ならびにトランジスタ21および22から構成される電流増幅器により電流増幅され、圧縮ダイオード24により対数圧縮され電圧信号に変換されて出力される。すなわち、第1信号処理回路11からは、定常光成分I0が除去されて近側信号I1のみが出力され、その近側信号I1は、演算回路14に入力する。一方、第2信号処理回路12も、第1信号処理回路11と同様に、定常光成分I0が除去されて遠側信号I2のみが出力され、その遠側信号I2は、クランプ回路13に入力する。
【0038】
クランプ回路13に入力した遠側信号I2は、クランプ回路13の判定用コンパレータ37の+入力端子に入力する。予めカメラの調整段階で設定されたクランプ電流源41から出力される信号はトランジスタ51のベース電流として流れ、これに伴い生じるトランジスタ51のコレクタ端子の電位(クランプ信号Ic )が判定用コンパレータ37の−入力端子に入力する。遠側信号I2 とクランプ信号Ic とは、判定用コンパレータ37により大小比較され、その結果に応じて、スイッチ38および39のうち一方がオンされ、他方がオフされる。すなわち、遠側信号I2がクランプ信号Ic より大きいときには、スイッチ38がオン状態となり、スイッチ39がオフ状態となり、クランプ回路13の出力信号I2cとして遠側信号I2が出力される。大小関係が逆の場合には、スイッチ38がオフ状態となり、スイッチ39がオン状態となり、クランプ回路13の出力信号I2cとしてクランプ信号Ic が出力される。
【0039】
クランプ回路13から出力された信号I2cおよび第1信号処理回路11から出力された近側信号I1は、演算回路14に入力され、演算回路14により出力比(I1/(I1+I2c))が演算されて出力され、その出力比は、積分回路15に入力する。測距を開始するにあたっては、スイッチ60、62がオフ状態とされるとともに、スイッチ65が所定時間オン状態とされ、積分コンデンサ6は第2基準電源66の基準電圧VREF2の電位に充電される。IRED4が所定回数だけパルス発光しているときには、積分回路15のスイッチ60はオン状態とされ、スイッチ62、65はオフ状態とされ、演算回路14から出力された出力比信号によって積分コンデンサ6が放電積分され積分コンデンサ6の電位が階段状に減少する。そして、所定回数のパルス発光が終了するとスイッチ60がオフ状態とされ、スイッチ62はオン状態とされて、積分コンデンサ6の電位は、定電流源63から供給される定電流による逆積分により充電され増加していく。CPU1は、積分コンデンサ6の電位をモニタして、元の電位VREF2の電位に復帰するのに要する時間を測定し、その時間に基づいてAF信号を求め、更に、測距対象物までの距離を求める。
【0040】
このようにして得られたAF信号と測距対象物までの距離Lとの関係を図4に示す。図4は、本実施形態に係る測距装置の積分回路から出力されるAF信号と測距対象物までの距離との関係を示す図である。この図に示すグラフにおいて、横軸は、測距対象物までの距離Lの逆数(1/L)であり、縦軸は、出力比(I1/(I1+I2))すなわちAF信号である。この図に示すように、測距対象物までの距離Lが或る距離L4 以下(L≦L4 )では、クランプ回路13から出力される信号は、I2であり、出力比は、I1/(I1+I2)であり、距離Lの逆数(1/L)に対して出力比は略線形関係にあり、距離Lが大きく(1/Lが小さく)なると出力比は小さくなる。また、距離Lが距離L4 以上(L≧L4 )では、クランプ回路13から出力される信号は、Ic であり、出力比は、I1/(I1+Ic)であり、この場合も、距離Lが大きくなると出力比は小さくなる。このように、クランプ回路13を用いれば、測距対象物までの距離Lは、出力比(AF信号)から一意的かつ安定に決定することができる。
【0041】
CPU1は、このようにして得られたAF信号に基づいて、撮影レンズ8の駆動量を表す距離信号を演算により求め、その距離信号をレンズ駆動回路7に送出して撮影レンズ8を合焦動作させる。図5は、本実施形態に係る測距装置におけるAF信号から距離信号への変換の説明図である。この図に示すグラフでは、横軸は、測距対象物までの距離Lの逆数(1/L)であり、左縦軸はAF信号であり、右縦軸は距離信号である。また、このグラフでは、距離LとAF信号との関係および距離Lと距離信号との関係をそれぞれ示しており、特に、距離L2,L3,L4およびL5(ただし、L2<L3<L4<L5)それぞれに対して、AF信号はy2,y3,y4およびy5それぞれであり、距離信号はx2,x3,x4およびx5それぞれであることを示している。
【0042】
ここで、距離L≦L4 の範囲および距離L>L4 の範囲それぞれにおいて、AF信号は距離Lの逆数(1/L)に対して略線形関係であり、また、距離Lの全範囲において、距離信号は距離Lの逆数(1/L)に対して略線形関係である。したがって、距離L≦L4 の範囲および距離L>L4 の範囲それぞれにおいて、AF信号と距離信号との間の関係も略線形関係である。
【0043】
以下、得られたAF信号(以下yで表す)から距離信号(以下xで表す)を算出するCPU1の処理について図6を参照しながら説明する。まず、CPU1は測光センサ71から得られた外光輝度の高低に応じて、最遠判定しきい値(INFDATA)を設定する。すなわち、外光輝度が低いほど最遠判定しきい値を遠距離側に設定し、外光輝度が高いほど最遠判定しきい値を近距離側に設定する(ステップS10)。
【0044】
図9は測光センサ71で得られる外光輝度とそれに対応してPSD5で得られるAF信号との関係を表したグラフである。すなわち、測距対象物が無限遠に相当する位置にある状態(IRED4から発せられた赤外光がPSD5に反射光として到達しない状態)においてAFIC10から出力されるAF信号と輝度との関係を表したものである。図9のグラフはカメラの複数の試作品から外光輝度とAF信号との関係の平均的データを求め、予め作成したものである。図9のグラフは例えば、AF窓(投光)22aを遮光テープで覆い、外光輝度を変化させながらAF信号を測定することによって作成される。この場合、野外で外光輝度を測定しながら対応するAF信号を測定してもよいし、輝度箱にカメラを対面させて輝度を変化させながら対応するAF信号を測定してもよい。3つの曲線はそれぞれクランプ信号のレベルが0.5nAの場合、0.75nAの場合、1nAの場合を表している。例えばクランプ信号レベルが0.75nAに設定されているカメラにおいては、図9の0.75nAの曲線を基にして最遠判定しきい値を求める。例えば、外光輝度がLv13の場合にはそれに対応する曲線上のAF信号値を採用し、最遠判定しきい値=610と設定すれば良い。図9の曲線は輝度が高くなるほどAF信号値が大きくなる曲線であるので、結果として最遠判定しきい値は外光輝度が低いほど遠距離側に、外光輝度が高いほど近距離側に設定されることとなる。
【0045】
なお、ここでは最遠判定しきい値を図9の曲線を基に連続的に設定するようにしたが、たとえば基準となる輝度レベル(第1輝度レベル)を定め、外光輝度との大小を比較し、その結果に応じて最遠判定しきい値の設定値を2段階に分割する方法でもよい。例えば、外光輝度が第1輝度レベルより低い場合には最遠判定しきい値を第1レベル値とし、高い場合には第2レベル値とするなどしてもよい。但し、この場合の第1輝度レベルは後述する第2輝度レベルよりも低い輝度に対応するレベルとする。この例については第二実施形態として後述する。
【0046】
AFIC10より得られたAF信号がもし上記最遠判定しきい値よりも小さかった場合(遠距離側であった場合)は最遠距離信号値(AFINF)を距離信号としてセットし、処理を終了する(ステップS20、ステップS30)。最遠距離信号値とは、無限遠まで所定のぼけ範囲内に納まるようにカメラの設計上定められた有限距離に対応する距離信号値をいう。得られたAF信号が所定以上に遠距離であった場合には上記のような処理を行うこととし、遠距離であっても安定した撮影レンズ8の合焦制御を行うことができるようにしている。
【0047】
次に、外光輝度の高低によって、AF信号から距離信号への変換式を決定する(ステップS40)。AF信号yを距離信号xへ変換する変換式は
x=y・A+B
という一次式で表されるが、この式におけるパラメータA,Bの組合せはあらかじめ(A,B)=(A2,B2)及び(A,B)=(A3,B3)の2種類が準備されており、まずは測光センサ71より得られた外光輝度の高低によってそのいずれの組を採用するかを決定する。
【0048】
準備されているバラメータA2、B2は図5の符号を参照し次式(1),(2)で表され、変換式は(3)で表される。
A2=(x3−x2)/(y3−y2) …(1)
B2=x2−y2・A2 …(2)
x=y・A2+B2 …(3)
準備されているバラメータA3、B3は図5の符号を参照し次式(4),(5)で表され、変換式は(6)で表される。
A3=(x5−x4)/(y5−y4) …(4)
B3=X4−y4・A3 …(5)
x=y・A3+B3 …(6)
である。上式のとおり、(A,B)=(A2,B2)の組の方が(A,B)=(A3,B3)の組よりも遠距離側の距離信号に変換されることとなる。
【0049】
測光センサ71より得られた外光輝度が所定の第2輝度レベルよりも高い場合には(A,B)=(A2,B2)の組を採用し(ステップS50)、それ以外の場合には(A,B)=(A3,B3)の組を採用する(ステップS60)。また外光輝度が第2輝度レベルよりも低い場合であってもAF信号xの値が基準被検体反射率(36%)で定められるクランプ効果有無判断基準レベルCOUNT_B に対応するAF信号よりも大きい場合(より近距離側の場合)には(A,B)=(A2,B2)の組を採用する(ステップS70)。なお、基準被検体反射率の場合、クランプ効果有無判断基準レベルCOUNT_B に対応する距離LはL4 であり、また、COUNT_B はy4 に等しい。すなわち、距離L≦L4 の範囲では、(A,B)=(A2,B2)の組が採用されることとなる(ステップS70、ステップS60)。
【0050】
すなわち上記変換式パラメータの選択の処理をまとめると、外光輝度が低輝度範囲及び中輝度範囲の場合においては、L≦L4の範囲で(A,B)=(A2,B2)、L>L4の範囲で(A,B)=(A3,B3)が採用される。一方、高輝度範囲においてはすべてのLの範囲において(A,B)=(A2,B2)が採用されることとなる。
【0051】
そして、採用された変換式(3)式又は(6)式の何れかに基づきAF信号yを距離信号xに変換する(ステップS80)。ここで、変換された距離信号xが最遠距離信号値AFINFよりも小さく(遠距離側に)なっていないことを確認し、もし小さくなってしまった場合には最遠距離信号値AFINFを距離信号としてセットし直し、処理を終了する(ステップS90、ステップS30)。
【0052】
なお、パラメータA2((1)式),B2((2)式),A3((4)式)およびB3((5)式)、ならびに、外光輝度の標準範囲(すなわち、 (3)式および (6)式の何れの変換式を選択するかの判断基準)は、この測距装置が組み込まれるカメラ毎に製造時に求められ、EEPROM2等に予め記憶されている。そして、これらのパラメータは測距時にCPU1により読み出されて、(3)式または(6)式の演算が行われて、AF信号yから距離信号xへ変換される。
【0053】
上述のとおり、本実施形態に係る測距装置では、外光輝度が低輝度範囲で遠距離において正確な測距が比較的容易になるときは最遠判定しきい値が遠距離側に設定され、限界まで最遠判定がされずに距離に応じた距離信号を得ることができるため、適切な到達距離が確保でき、遠距離における測距特性が向上することとなる。
【0054】
なお、上記実施形態においては出力比信号をAF信号に変換する際に、積分回路15を用い、積分コンデンサ6の電位をモニタして、元の電位に復帰するのに要する時間に基づいてAF信号を求めているが、積分回路15の変わりに図7に示すように積分回路15aを用いてもよい。
【0055】
この場合、積分回路15aは、この出力比信号(距離演算値)の入力を受け、AFIC10のCINT端子33に接続された積分コンデンサ6とともにその出力比を多数回積算し、これによりS/N比の改善を図る。そして、CPU1は、その積算された出力比をAF信号(距離データ)として受信する。CPU1は、AFIC10からAF信号を受信すると、所定の演算を行ってAF信号を距離信号に変換し、その距離信号をレンズ駆動回路7に送出する。レンズ駆動回路7は、その距離信号に基づいて撮影レンズ8を合焦動作させる。
【0056】
積分回路15aは、以下のような構成である。図8を参照すると、AFIC10のCINT端子33に外付けされた積分コンデンサ6は、スイッチ60を介して演算回路14の出力端子に接続され、スイッチ62を介して定電流源63に接続され、スイッチ69を介して接地されている。また、積分コンデンサ6の電位は、上述のようにCPU1によって読み出される。なお、スイッチ60、スイッチ62、及びスイッチ69は、CPU1からの制御信号により制御される。
【0057】
測距を開始するにあたっては、スイッチ60、62はオフ状態とされるとともに、スイッチ69が所定時間オン状態とされ、積分コンデンサ6は放電され電圧が0ボルトとなる。IRED4が所定回数だけパルス発光しているときには、積分回路15aのスイッチ60はオン状態とされ、スイッチ62、69はオフ状態とされる。積分回路15aの積分コンデンサ6は、演算回路14から出力された出力比、即ち距離演算値を受信し、その距離演算値の値に応じた電圧値だけ充電される。これにより、積分コンデンサ6の電圧は、IRED4の発光毎に距離演算値が入力され階段状に増加する。一段一段の電圧上昇量は、それ自体、測距対象物までの距離に対応した距離情報であるが、本実施形態では、IRED4の各パルス発光により得られる電圧上昇量の総和をもって距離情報としている。
【0058】
積分コンデンサ6に対して所定の発光回数分の距離演算値の入力が終了した後、スイッチ60はオフ状態とされ、CPU1は、積分コンデンサ6の電圧をA/D変換して読込み、距離演算値の積分結果をAF信号(距離データ)として読み出す。
【0059】
次に本発明の第二の実施形態について説明する。本実施形態は測距装置の全体の構成やAFIC10の第1信号処理回路11、クランプ回路13、積分回路15などの具体的な回路構成及び距離信号の基本的な算出処理については第一の実施形態と同様である。第一実施形態とは、距離信号の算出処理において外光輝度に基づいて最遠判定しきい値を決定する処理のみが異なっている。
【0060】
第一実施形態では最遠判定しきい値を図9の曲線を基に連続的に設定するようにしたが、本実施形態では基準となる輝度レベル(第1輝度レベル)を定め、外光輝度との大小を比較し、その結果に応じて最遠判定しきい値の設定値を2段階に分けることとしている。このとき第1輝度レベルは例えば外光ノイズがAF信号のしきい値に到達する輝度を選択する。本実施形態では外光輝度がLv12(第1輝度レベル)より低い場合には最遠判定しきい値をINFDATA=535(第1レベル値)とし、高い場合にはINFDATA=837(第2レベル値)とする(図10、ステップS12、S14、S16)。
【0061】
この場合、AF信号yを距離信号xに変換する変換式を選択する基準となる第2輝度レベルは上記第1輝度レベルよりも高く、Lv15としている。すなわち図11に示すように、AF信号yから距離信号xを算出する処理として外光輝度によってLv12未満(以下「低輝度範囲」という。)、Lv12〜15(以下「中輝度範囲」という。)、Lv15以上(以下「低輝度範囲」という。)の3種類の外光輝度範囲に分けられることとなる。
【0062】
このように最遠判定しきい値を連続的な値とするのではなく2段階にのみ分けることとすれば、プログラム容量や処理時間を節約することが出来る。同様にして、2段階に分割する方法だけでなく、3段階以上の多段階に分割する方法を採ってもよい。
【0063】
次に、第二実施形態に係る測距装置における計算結果を示す。図12は被写体反射率36%の条件下で上記測距装置によって測距を行った場合の距離と距離信号の関係を表したグラフであり、(a)は外光輝度が低輝度(Lv=7)の条件、(b)は外光輝度が中輝度(Lv=14)の条件、(c)は外光輝度が高輝度(Lv=16)の条件で測距を行った結果を表している。また、図中の2本の破線に囲まれた部分が測距誤差の許容範囲内であることを意味する。
【0064】
この計算においては外光輝度が低輝度範囲であるため最遠判定しきい値は従来のしきい値より遠距離側に対応する第1レベル値にセットされている。ここで第1レベル値は距離信号=67に相当するAF信号値である。従来の測距装置によれば最遠判定しきい値が距離信号=118に相当するAF信号値に固定されているため、1/L=0.1以上の遠距離においてはすべて距離信号値が最遠設定値になってしまうところ(図14(a)参照)、本実施形態の測距装置によれば図12(a)に示すとおり1/L=0.05の距離までは最遠判定がなされず、距離信号と距離の略線形関係が得られることとなる。すなわち、外光輝度が低輝度範囲の場合の遠距離の測距特性が改善され、到達距離も適切に確保されていることとなる。
【0065】
図13は被写体反射率が低い条件での測距結果であり、被写体反射率9%の条件下で上記測距装置によって測距を行った場合の距離と距離信号の関係を表したグラフであり、(a)は外光輝度が低輝度(Lv=7)の条件、(b)は外光輝度が中輝度(Lv=14)の条件、(c)は外光輝度が高輝度(Lv=16)の条件で測距を行った結果を表している。また、図中の2本の破線に囲まれた部分が測距誤差の許容範囲内であることを意味する。最遠判定しきい値が距離信号=118に相当するAF信号値に固定されている従来の測距装置によれば1/L=0.15以上の遠距離においてはすべて距離信号値が最遠設定値になってしまい、広い範囲で測距誤差の許容範囲を超えていたところ(図15(a)参照)、図13(a)に示すとおり1/L=0.07程度まで最遠判定がなされていないこととなり、測距誤差の許容範囲を超える部分が大きく減少したことがわかる。すなわち、外光輝度が低輝度範囲の場合の遠距離の測距特性及び到達距離が、被写体反射率が低い場合には特に改善されていることとなる。
【0066】
図12(c)は外光輝度が高輝度(Lv=16)、被写体反射率36%の条件下で上記測距装置によって測距を行った場合の距離と距離信号の関係を表したグラフである。図12(c)を見ると、同一条件での従来の測距装置による距離と距離信号の関係を表したグラフ(図16(c))では1/L=0.05〜0.07の距離において測距誤差が許容範囲を超えていたところ、当該距離における測距誤差が改善され、許容範囲を超えている部分が減少している。
【0067】
また、本実施形態に係る測距装置では距離信号算出において変換式を外光輝度によって変化させることとしている。このため、外光輝度が高輝度範囲である場合には外光輝度の影響でAF信号が近距離側になってしまう傾向があったが、高輝度範囲の場合には、遠距離側の距離信号に変換されることなり改善されることとなる。
【0068】
外光輝度が高輝度範囲である場合には外光輝度により図16(c)のように1/L=0.05〜0.7の範囲で許容錯乱円の範囲をはみ出してしまっていたところ、高輝度範囲においてはかかる範囲を変換する際に変換式パラメータ(A,B)=(A2,B2)が用いられ、より遠距離側の距離信号に変換されることなったため図12(c)のように改善され、許容錯乱円の範囲内に入る部分が多くなった。
【0069】
以上詳述したように、本実施形態に係る測距装置によれば、外光輝度が低く、特に被写体反射率が低い場合において遠距離測距の精度が優れ、適切な到達距離を確保することが可能となる。
【0070】
なお、本発明は上記した実施形態に限定されることなく種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態の測距装置では、第2信号処理回路12から出力された遠側信号I2と一定レベルのクランプ信号Icとを大小比較し、何れかの信号を出力するクランプ回路13を有しているが、本発明は、クランプ回路を有せず、近側信号と遠側信号を直接演算回路に入力し演算する測距装置にも適用可能である
【0071】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したとおり本発明によれば、外光輝度が低輝度の場合の到達距離を確保し、遠距離での良好な測距特性が得られる測距装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る測距装置の構成図である。
【図2】実施形態に係る測距装置における第1信号処理回路および積分回路の回路図である。
【図3】実施形態に係る測距装置におけるクランプ回路の回路図である。
【図4】実施形態に係る測距装置の積分回路から出力されるAF信号と測距対象物までの距離との関係を示す図である。
【図5】実施形態に係る測距装置におけるAF信号から距離信号への変換の説明図である。
【図6】第一実施形態の距離信号算出処理のフロー図である。
【図7】実施形態に係る測距装置の変形例の構成図である。
【図8】実施形態に係る測距装置の変形例における第1信号処理回路および出力回路の回路図である。
【図9】外界輝度によるAF信号値を表したグラフである。
【図10】第二実施形態の距離信号算出処理のフロー図である。
【図11】外界輝度による範囲分けの説明図である。
【図12】標準被写体反射率の条件下で測距を行った場合の距離と距離信号の関係を表したグラフであり、(a)は外光輝度が低輝度、(b)は外光輝度が中輝度、(c)は外光輝度が高輝度の条件で測距を行った結果である。
【図13】低被写体反射率の条件下で測距を行った場合の距離と距離信号の関係を表したグラフであり、(a)は外光輝度が低輝度、(b)は外光輝度が中輝度、(c)は外光輝度が高輝度の条件で測距を行った結果である。
【図14】従来の測距装置によって標準被写体反射率の条件下で測距を行った場合の距離と距離信号の関係を表したグラフであり、(a)は外光輝度が低輝度、(b)は外光輝度が中輝度、(c)は外光輝度が高輝度の条件で測距を行った結果である。
【図15】従来の測距装置によって低被写体反射率の条件下で測距を行った場合の距離と距離信号の関係を表したグラフであり、(a)は外光輝度が低輝度、(b)は外光輝度が中輝度、(c)は外光輝度が高輝度の条件で測距を行った結果である。
【図16】従来の測距装置によって従来の測距装置によって測距を行った場合の距離と距離信号の関係を表したグラフであり、(a)は外光輝度が低輝度、(b)は外光輝度が中輝度、(c)は外光輝度が高輝度の条件で測距を行った結果である。
【符号の説明】
1…CPU、2…EEPROM、3…ドライバ、4…IRED(発光ダイオード)、5…PSD(位置検出素子)、6…積分コンデンサ、7…レンズ駆動回路、8…撮影レンズ、10…AFIC(自動焦点用IC)、11…第1信号処理回路、12…第2信号処理回路、13…クランプ回路、14…演算回路、15…積分回路。
Claims (4)
- 測距対象物に向けて光束を出力する発光手段と、
前記測距対象物に投光された前記光束の反射光を、前記測距対象物までの距離に応じた受光位置で受光し、その受光位置に基づいて、受光光量が一定であれば前記距離が遠いほど大きな値である遠側信号と、受光光量が一定であれば前記距離が近いほど大きな値である近側信号とを出力する受光手段と、
前記近側信号と前記遠側信号から出力された信号との比を演算して出力比信号を出力する演算手段と、
外光輝度を測定する輝度測定手段と、
前記輝度測定手段により測定された外光輝度が低輝度であるほど最遠判定しきい値を遠距離側に対応するしきい値として設定し、高輝度であるほど近距離側に対応するしきい値として設定するしきい値設定手段と、
前記出力比信号が前記最遠判定しきい値よりも近距離側に対応する信号である場合には前記出力比信号を所定の変換式により距離信号に変換し、前記出力比信号が前記最遠判定しきい値よりも近距離側に対応する信号でない場合には所定の一定値の距離信号に変換する変換手段と、
を備えることを特徴とする測距装置。 - 測距対象物に向けて光束を出力する発光手段と、
前記測距対象物に投光された前記光束の反射光を、前記測距対象物までの距離に応じた受光位置で受光し、その受光位置に基づいて、受光光量が一定であれば前記距離が遠いほど大きな値である遠側信号と、受光光量が一定であれば前記距離が近いほど大きな値である近側信号とを出力する受光手段と、
前記遠側信号を入力してクランプ信号のレベルと大小比較し、前記遠側信号のレベルが前記クランプ信号のレベル以上である場合には前記遠側信号をそのまま出力し、前記クランプ信号のレベル以上でない場合には前記クランプ信号を出力するクランプ手段と、
前記近側信号と前記クランプ手段から出力された信号との比を演算して出力比信号を出力する演算手段と、
外光輝度を測定する輝度測定手段と、
前記輝度測定手段により測定された外光輝度が低輝度であるほど最遠判定しきい値を遠距離側に対応するしきい値として設定し、高輝度であるほど近距離側に対応するしきい値として設定するしきい値設定手段と、
前記出力比信号が前記最遠判定しきい値よりも近距離側に対応する信号である場合には前記出力比信号を所定の変換式により距離信号に変換し、前記出力比信号が前記最遠判定しきい値よりも近距離側に対応する信号でない場合には所定の一定値の距離信号に変換する変換手段と、
を備えることを特徴とする測距装置。 - 前記しきい値設定手段は、前記輝度測定手段により測定された外光輝度が所定の第1輝度レベルより低輝度である場合には最遠判定しきい値を第1レベル値とし、前記外光輝度が前記第1輝度レベルより低輝度でない場合には前記第1レベル値よりも近距離側に対応する第2レベル値として設定すること、を特徴とする請求項1又は2に記載の測距装置。
- 前記変換手段は、
前記出力比信号の値が前記最遠判定しきい値よりも近距離側に対応する信号である場合において、
前記出力比信号が基準被検体反射率で定められたクランプ効果有無判断基準レベルより近側である場合には第1変換式に従って前記出力比信号を前記距離に応じた距離信号に変換し、
前記出力比信号が基準被検体反射率で定められた前記クランプ効果有無判断基準レベルより近側でない場合であって、前記輝度測定手段により測定された外光輝度が所定の第2輝度レベルより高輝度である場合には前記第1変換式に従って、前記外光輝度が前記第2輝度レベルよりも低輝度である場合には第2変換式に従って、前記出力比信号を前記距離に応じた距離信号に変換し、
前記第1変換式は、
前記第2変換式よりも前記出力比信号を遠距離側の距離信号に変換することを特徴とする請求項2又は3に記載の測距装置。
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