JP2004293934A - 気化式燃焼器の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】気化器ヒータのON−OFFによるオーバーシュート現象を解消し、予め燃焼レベルごとに定められた気化器温度を最小限の温度幅で一定に保持することにより噴出される気化ガス温度のバラツキを抑え、安定した燃焼状態を確保することを目的とする。
【解決手段】液体燃料を気化する気化器3の温度を燃焼量に応じて予め定められた制御温度(Toff)に保持するために、気化器ヒータ5がOFFした状態で制御温度(Toff)に対してある一定温度(Ton)まで下回った場合、気化器ヒータ5を半波通電により制御温度(Toff)に到達するまで間欠的に加熱する制御とした。
【選択図】 図1
【解決手段】液体燃料を気化する気化器3の温度を燃焼量に応じて予め定められた制御温度(Toff)に保持するために、気化器ヒータ5がOFFした状態で制御温度(Toff)に対してある一定温度(Ton)まで下回った場合、気化器ヒータ5を半波通電により制御温度(Toff)に到達するまで間欠的に加熱する制御とした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体燃料を気化させて燃焼させる気化式燃焼器の燃焼制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の燃焼制御装置においては、図6に示すように、液体燃料供給手段であるポンプにより気化器に送り込まれた液体燃料を気化させるために、気化器に埋設された気化器ヒータに通電し、該気化器の温度を気化器温度検出部により検出しながら燃焼量に応じて予め定められた制御温度(Toff)まで上昇させ、制御温度(Toff)に到達したらヒータをOFFさせる。また、高温に保持された気化器の温度が燃焼量に応じて予め定められた制御温度(Toff)に到達するようにヒータをOFFさせて気化器温度を低下させ、気化器の温度が定められた制御温度(Toff)に対してある一定温度を下回った場合、ヒータを半波通電させて気化器の温度を上昇させ、気化器の温度が定められた制御温度(Toff)になった時点でヒータを再度OFFさせる。これを繰り返すことで定められた制御温度(Toff)を保持しながら気化ガスの安定化をはかり燃焼させるという制御を行なうものであった。
【0003】
また、この他に特許文献1に示すように、気化器温度検出部に初回ヒータON時の気化器温度を検出する初期温度検出部と、この初期温度検出部の信号で出力するポストヒート制御部を設け、初期温度検出部が予め定めた温度以下を検出した場合、ポストヒート制御部を介してヒータOFF温度以上になった後も所定パターンでヒータを間欠的に加熱するようにしたものもあった。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−205559号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の制御において、前者に示したものは、気化器の温度が定められた制御温度(Toff)に対してある一定温度まで下回った場合、ヒータを全波又は半波で連続通電させて気化器の温度を上昇させている為、気化器の温度は急勾配で上昇していき、定められた制御温度(Toff)になった時点でヒータをOFFしてもオーバーシュートにより気化器の温度は大幅に制御温度(Toff)を上回ってしまう。
【0006】
これによって定められた制御温度(Toff)に対して温度の変動幅が大きくなり気化ガス温度もバラツキ、それに同期してフレーム電流の振れ幅も大きくなり燃焼が不安定となる傾向があった。
【0007】
また、後者に示したものは、気化器の温度が低い時、つまり初回点火時におけるアンダーシュートを防止するためのものであり、その後、気化器が安定した後の制御については通常のON−OFF制御に戻すものであり、前者に示すものと同様に安定した後のオーバーシュートについては特別な配慮はされていないものであった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するために本発明の請求項1では、本体内に液体燃料を供給するポンプと、液体燃料を気化する気化器と、気化ガスを燃焼させるバーナを設け、気化器には気化器ヒータと気化器温度検出部及び気化ガスをバーナへ向けて噴出させるノズルを有し、さらに気化器ヒータを制御部によりON−OFF制御する気化式燃焼器において、前記気化器の温度を燃焼量に応じて予め定められた制御温度(Toff)に保持するために、気化器ヒータがOFFした状態で制御温度(Toff)に対してある一定温度(Ton)まで下回った場合、気化器ヒータを半波通電により制御温度(Toff)に到達するまで間欠的に加熱するものである。
【0009】
また、請求項2では、前記制御部により気化器ヒータを半波通電で間欠的に加熱した状態である一定時間(to)経過した時点で定められた制御温度(Toff)に未到達の場合、気化器ヒータを半波通電の間欠加熱から半波通電の連続加熱にして定められた制御温度(Toff)まで上げることで制御温度(Toff)を保持するものである。
【0010】
また、請求項3では、前記制御部により気化器ヒータを半波通電で間欠的に加熱した状態である一定時間(to)経過する前に定められた下限温度(To)まで気化器の温度が低下した場合、気化器ヒータを半波通電の間欠加熱から半波通電の連続加熱にして定められた制御温度(Toff)まで上げることで制御温度(Toff)を保持するものである。
【0011】
さらに、請求項4では、前記制御部により間欠的に加熱制御する際、気化器ヒータのON時間は5秒以内とし、かつ、OFF時間がON時間よりも多くなるように設け、ON時間:OFF時間の比率は1:3以上となるように制御するものである。
【0012】
上記のような制御装置とすることにより、制御温度到達後のヒータ通電による気化器の温度上昇はゆるやかな勾配となり、ヒータOFF後のオーバーシュートも最小限に抑えることができ、安定した気化ガスをバーナに供給することができる。
【0013】
また、変質灯油の使用等により油量が通常よりも低くなったり、室温が非常に低い状態で使用した等の理由により気化器の受熱量が少なくなり間欠的な加熱では気化器の温度が制御温度まで到達しないか、又は通電しているのに気化器の温度が低下していく場合には自動的に連続加熱へ制御が切り替わり、気化器の受熱量を確保して気化器の温度を上昇させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施例を図面中の図1から図5に従って説明する。
【0015】
まず、図4及び図5において、本体1内に液体燃料を供給するポンプ2と、液体燃料を気化する気化器3と、気化ガスを燃焼させるバーナ4を設け、気化器3には気化器ヒータ5及び気化器温度検出部6及び気化ガスをバーナ4へ向けて噴出させるノズル7を有し、さらに気化器ヒータ5のON−OFFを制御する制御部8を設けている。
【0016】
また、バーナ4の上面には温風室9が設置され、本体1の背面と前面下部には送風ファン10と温風吹出口11が夫々設置されている。
【0017】
また、前記制御部8は、気化器3を燃焼量に応じて予め定められた制御温度(Toff)に保持するために、気化器ヒータ5がOFFした状態で制御温度(Toff)に対してある一定温度(Ton)まで下回った場合、気化器ヒータ5を半波通電により間欠的に加熱し、制御温度(Toff)に到達した時点でヒータをOFFさせる制御を行なうようにしている。
【0018】
上記の構成において、運転釦(図示せず)を操作して運転の開始が指示されると、気化器ヒータ5への通電が開始されるとともに、気化器温度検出部6を通して気化器3の温度を検知し、その温度が燃焼可能温度に達すると、ポンプ2を作動させて気化器3内の圧力を高め、気化ガスをノズル7からバーナ4内に噴出させる。同時に点火器(図示せず)を作動させてバーナ4に火炎を形成する。その後、送風ファン10を作動させて温風室9へ送風し、発生した温風を温風吹出口11を介して本体1の前面に放出する。
【0019】
燃焼が開始された後は、気化器3が正常な燃焼を維持するのに必要な温度に維持されるように気化器温度検出部6の信号を監視しながら気化器ヒータ5を制御する。
【0020】
そして、室温設定装置(図示せず)によって設定された室温になるようにポンプ2の駆動出力を高めて燃焼出力を増やし、一定室温の維持を目指す。逆に室温が高い場合には、ポンプ2の駆動出力を低下させて燃焼出力を落とし、一定室温の維持を目指す。
【0021】
次に、上記気化器3の温度制御について図1から図3を用いて従来例と比較しながら具体的に説明する。
【0022】
例えば、微弱運転の継続燃焼状態で、その時の制御温度がToff=280℃、制御幅が2℃、Ton=Toff−2=278℃に設定されている場合、従来であれば気化器ヒータ5がOFFした状態で気化器温度が278℃になると気化器ヒータ5がONに切り替わり、半波通電で連続加熱を開始し、気化器温度が上昇し数分後に制御温度の280℃を気化器温度検出部6で検出した時点で気化器ヒータ5をOFFさせる。この時、気化器ヒータはOFFしても余熱によるオーバーシュートにより295℃まで気化器温度は上昇するといった動きとなる。気化器温度がオーバーシュートにより大きく変動することで燃焼状態も変動し、炎電流の振れとなってあらわれ、炎電流が大きく波うつように検知される。安全装置である炎電流が暴れればちょっとしたことで異常検知し、消火してしまう恐れがあった。
【0023】
これに対して、本発明では、図1に示すように、例えば前記同様Toff=280℃、Toff=278℃に設定された状態で気化器ヒータを1秒ON−3秒OFFの間欠的な半波制御で行なう場合、気化器ヒータ5がOFFした状態で気化器温度が278℃になると気化器ヒータ5がONに切り替わり、1秒ON−3秒OFFといった間欠的な通電を繰り返し行なう。
【0024】
また、気化器温度がゆるやかに上昇しはじめて数分後に制御温度の280℃を気化器温度検出部6が検出した時点で気化器ヒータ5がOFFされる。この時の余熱による気化器温度のオーバーシュートは285℃と最小限に抑えられる。
【0025】
これにより気化器ヒータONごとのオーバーシュートが抑えられて安定した燃焼状態が保たれ、炎電流の暴れも発生せず安定した値を検知することができる。
【0026】
また、例えば変質灯油使用により油量が大幅に低くなったり、又は室温が0℃以下の状態で微弱燃焼を行なわせた等の理由により、バーナ4の炎から気化器3が受熱する熱量が少なくなってしまい、気化器ヒータ5による加熱のウエイトが高くなり、半波の間欠的な通電では気化器3に充分熱量が確保できず、気化器温度が制御温度まで到達しないか、又は通電しているのに低下していくといった現象が発生する場合がある。
【0027】
この時には、例えば制御温度に達しないまま一定時間(to=3分)が経過したり、あらかじめ設定した下限温度(To=275℃)になった場合、図2及び図3に示すように、自動的に半波の連続加熱へと制御を切り替えることで気化器3の受熱量を確保し、気化器温度を上昇させるものである。
【0028】
これにより、常に定められた制御温度で安定した気化器温度制御を行なうとともに、安定した燃焼状態を保つような制御装置となるものである。
【0029】
また、間欠的な気化器ヒータ5の半波通電制御を行なう際、ヒータのON時間1秒に対して例えばOFF時間3秒といったように、ON時間を5秒以内で設定したうえでOFF時間を3倍以上多く設定することで、気化器ヒータの通電に連動した本体電源電圧の変動によっておこる蛍光灯等のチラツキを感じさせない制御を行なうことができるものである。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、請求項1から4に示すように、気化器の制御温度を一定に保持するためのヒータ加熱を間欠的な通電とし、かつ様々な条件においても安定した制御温度を保持できるよう、加熱開始から一定時間経過後、または一定温度まで低下後、連続加熱に切り替える手段を有した制御装置としたものであり、これにより気化器ヒータのONごとの気化器のオーバーシュートを抑え、安定した燃焼状態を確保することで品質性の向上を図ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における一実施例の気化器温度制御パターン図である。
【図2】同一実施例の気化器温度制御パターン図である。
【図3】同一実施例の気化器温度制御パターン図である。
【図4】本発明の一実施例の気化式燃焼器概略構造図である。
【図5】同燃焼部の概略構造図である。
【図6】従来例の気化器温度制御パターン図である。
【符号の説明】
1 本体
2 ポンプ
3 気化器
4 バーナ
5 気化器ヒータ
6 気化器温度検出部
7 ノズル
8 制御部
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体燃料を気化させて燃焼させる気化式燃焼器の燃焼制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の燃焼制御装置においては、図6に示すように、液体燃料供給手段であるポンプにより気化器に送り込まれた液体燃料を気化させるために、気化器に埋設された気化器ヒータに通電し、該気化器の温度を気化器温度検出部により検出しながら燃焼量に応じて予め定められた制御温度(Toff)まで上昇させ、制御温度(Toff)に到達したらヒータをOFFさせる。また、高温に保持された気化器の温度が燃焼量に応じて予め定められた制御温度(Toff)に到達するようにヒータをOFFさせて気化器温度を低下させ、気化器の温度が定められた制御温度(Toff)に対してある一定温度を下回った場合、ヒータを半波通電させて気化器の温度を上昇させ、気化器の温度が定められた制御温度(Toff)になった時点でヒータを再度OFFさせる。これを繰り返すことで定められた制御温度(Toff)を保持しながら気化ガスの安定化をはかり燃焼させるという制御を行なうものであった。
【0003】
また、この他に特許文献1に示すように、気化器温度検出部に初回ヒータON時の気化器温度を検出する初期温度検出部と、この初期温度検出部の信号で出力するポストヒート制御部を設け、初期温度検出部が予め定めた温度以下を検出した場合、ポストヒート制御部を介してヒータOFF温度以上になった後も所定パターンでヒータを間欠的に加熱するようにしたものもあった。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−205559号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の制御において、前者に示したものは、気化器の温度が定められた制御温度(Toff)に対してある一定温度まで下回った場合、ヒータを全波又は半波で連続通電させて気化器の温度を上昇させている為、気化器の温度は急勾配で上昇していき、定められた制御温度(Toff)になった時点でヒータをOFFしてもオーバーシュートにより気化器の温度は大幅に制御温度(Toff)を上回ってしまう。
【0006】
これによって定められた制御温度(Toff)に対して温度の変動幅が大きくなり気化ガス温度もバラツキ、それに同期してフレーム電流の振れ幅も大きくなり燃焼が不安定となる傾向があった。
【0007】
また、後者に示したものは、気化器の温度が低い時、つまり初回点火時におけるアンダーシュートを防止するためのものであり、その後、気化器が安定した後の制御については通常のON−OFF制御に戻すものであり、前者に示すものと同様に安定した後のオーバーシュートについては特別な配慮はされていないものであった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するために本発明の請求項1では、本体内に液体燃料を供給するポンプと、液体燃料を気化する気化器と、気化ガスを燃焼させるバーナを設け、気化器には気化器ヒータと気化器温度検出部及び気化ガスをバーナへ向けて噴出させるノズルを有し、さらに気化器ヒータを制御部によりON−OFF制御する気化式燃焼器において、前記気化器の温度を燃焼量に応じて予め定められた制御温度(Toff)に保持するために、気化器ヒータがOFFした状態で制御温度(Toff)に対してある一定温度(Ton)まで下回った場合、気化器ヒータを半波通電により制御温度(Toff)に到達するまで間欠的に加熱するものである。
【0009】
また、請求項2では、前記制御部により気化器ヒータを半波通電で間欠的に加熱した状態である一定時間(to)経過した時点で定められた制御温度(Toff)に未到達の場合、気化器ヒータを半波通電の間欠加熱から半波通電の連続加熱にして定められた制御温度(Toff)まで上げることで制御温度(Toff)を保持するものである。
【0010】
また、請求項3では、前記制御部により気化器ヒータを半波通電で間欠的に加熱した状態である一定時間(to)経過する前に定められた下限温度(To)まで気化器の温度が低下した場合、気化器ヒータを半波通電の間欠加熱から半波通電の連続加熱にして定められた制御温度(Toff)まで上げることで制御温度(Toff)を保持するものである。
【0011】
さらに、請求項4では、前記制御部により間欠的に加熱制御する際、気化器ヒータのON時間は5秒以内とし、かつ、OFF時間がON時間よりも多くなるように設け、ON時間:OFF時間の比率は1:3以上となるように制御するものである。
【0012】
上記のような制御装置とすることにより、制御温度到達後のヒータ通電による気化器の温度上昇はゆるやかな勾配となり、ヒータOFF後のオーバーシュートも最小限に抑えることができ、安定した気化ガスをバーナに供給することができる。
【0013】
また、変質灯油の使用等により油量が通常よりも低くなったり、室温が非常に低い状態で使用した等の理由により気化器の受熱量が少なくなり間欠的な加熱では気化器の温度が制御温度まで到達しないか、又は通電しているのに気化器の温度が低下していく場合には自動的に連続加熱へ制御が切り替わり、気化器の受熱量を確保して気化器の温度を上昇させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施例を図面中の図1から図5に従って説明する。
【0015】
まず、図4及び図5において、本体1内に液体燃料を供給するポンプ2と、液体燃料を気化する気化器3と、気化ガスを燃焼させるバーナ4を設け、気化器3には気化器ヒータ5及び気化器温度検出部6及び気化ガスをバーナ4へ向けて噴出させるノズル7を有し、さらに気化器ヒータ5のON−OFFを制御する制御部8を設けている。
【0016】
また、バーナ4の上面には温風室9が設置され、本体1の背面と前面下部には送風ファン10と温風吹出口11が夫々設置されている。
【0017】
また、前記制御部8は、気化器3を燃焼量に応じて予め定められた制御温度(Toff)に保持するために、気化器ヒータ5がOFFした状態で制御温度(Toff)に対してある一定温度(Ton)まで下回った場合、気化器ヒータ5を半波通電により間欠的に加熱し、制御温度(Toff)に到達した時点でヒータをOFFさせる制御を行なうようにしている。
【0018】
上記の構成において、運転釦(図示せず)を操作して運転の開始が指示されると、気化器ヒータ5への通電が開始されるとともに、気化器温度検出部6を通して気化器3の温度を検知し、その温度が燃焼可能温度に達すると、ポンプ2を作動させて気化器3内の圧力を高め、気化ガスをノズル7からバーナ4内に噴出させる。同時に点火器(図示せず)を作動させてバーナ4に火炎を形成する。その後、送風ファン10を作動させて温風室9へ送風し、発生した温風を温風吹出口11を介して本体1の前面に放出する。
【0019】
燃焼が開始された後は、気化器3が正常な燃焼を維持するのに必要な温度に維持されるように気化器温度検出部6の信号を監視しながら気化器ヒータ5を制御する。
【0020】
そして、室温設定装置(図示せず)によって設定された室温になるようにポンプ2の駆動出力を高めて燃焼出力を増やし、一定室温の維持を目指す。逆に室温が高い場合には、ポンプ2の駆動出力を低下させて燃焼出力を落とし、一定室温の維持を目指す。
【0021】
次に、上記気化器3の温度制御について図1から図3を用いて従来例と比較しながら具体的に説明する。
【0022】
例えば、微弱運転の継続燃焼状態で、その時の制御温度がToff=280℃、制御幅が2℃、Ton=Toff−2=278℃に設定されている場合、従来であれば気化器ヒータ5がOFFした状態で気化器温度が278℃になると気化器ヒータ5がONに切り替わり、半波通電で連続加熱を開始し、気化器温度が上昇し数分後に制御温度の280℃を気化器温度検出部6で検出した時点で気化器ヒータ5をOFFさせる。この時、気化器ヒータはOFFしても余熱によるオーバーシュートにより295℃まで気化器温度は上昇するといった動きとなる。気化器温度がオーバーシュートにより大きく変動することで燃焼状態も変動し、炎電流の振れとなってあらわれ、炎電流が大きく波うつように検知される。安全装置である炎電流が暴れればちょっとしたことで異常検知し、消火してしまう恐れがあった。
【0023】
これに対して、本発明では、図1に示すように、例えば前記同様Toff=280℃、Toff=278℃に設定された状態で気化器ヒータを1秒ON−3秒OFFの間欠的な半波制御で行なう場合、気化器ヒータ5がOFFした状態で気化器温度が278℃になると気化器ヒータ5がONに切り替わり、1秒ON−3秒OFFといった間欠的な通電を繰り返し行なう。
【0024】
また、気化器温度がゆるやかに上昇しはじめて数分後に制御温度の280℃を気化器温度検出部6が検出した時点で気化器ヒータ5がOFFされる。この時の余熱による気化器温度のオーバーシュートは285℃と最小限に抑えられる。
【0025】
これにより気化器ヒータONごとのオーバーシュートが抑えられて安定した燃焼状態が保たれ、炎電流の暴れも発生せず安定した値を検知することができる。
【0026】
また、例えば変質灯油使用により油量が大幅に低くなったり、又は室温が0℃以下の状態で微弱燃焼を行なわせた等の理由により、バーナ4の炎から気化器3が受熱する熱量が少なくなってしまい、気化器ヒータ5による加熱のウエイトが高くなり、半波の間欠的な通電では気化器3に充分熱量が確保できず、気化器温度が制御温度まで到達しないか、又は通電しているのに低下していくといった現象が発生する場合がある。
【0027】
この時には、例えば制御温度に達しないまま一定時間(to=3分)が経過したり、あらかじめ設定した下限温度(To=275℃)になった場合、図2及び図3に示すように、自動的に半波の連続加熱へと制御を切り替えることで気化器3の受熱量を確保し、気化器温度を上昇させるものである。
【0028】
これにより、常に定められた制御温度で安定した気化器温度制御を行なうとともに、安定した燃焼状態を保つような制御装置となるものである。
【0029】
また、間欠的な気化器ヒータ5の半波通電制御を行なう際、ヒータのON時間1秒に対して例えばOFF時間3秒といったように、ON時間を5秒以内で設定したうえでOFF時間を3倍以上多く設定することで、気化器ヒータの通電に連動した本体電源電圧の変動によっておこる蛍光灯等のチラツキを感じさせない制御を行なうことができるものである。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、請求項1から4に示すように、気化器の制御温度を一定に保持するためのヒータ加熱を間欠的な通電とし、かつ様々な条件においても安定した制御温度を保持できるよう、加熱開始から一定時間経過後、または一定温度まで低下後、連続加熱に切り替える手段を有した制御装置としたものであり、これにより気化器ヒータのONごとの気化器のオーバーシュートを抑え、安定した燃焼状態を確保することで品質性の向上を図ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における一実施例の気化器温度制御パターン図である。
【図2】同一実施例の気化器温度制御パターン図である。
【図3】同一実施例の気化器温度制御パターン図である。
【図4】本発明の一実施例の気化式燃焼器概略構造図である。
【図5】同燃焼部の概略構造図である。
【図6】従来例の気化器温度制御パターン図である。
【符号の説明】
1 本体
2 ポンプ
3 気化器
4 バーナ
5 気化器ヒータ
6 気化器温度検出部
7 ノズル
8 制御部
Claims (4)
- 本体(1)内に液体燃料を供給するポンプ(2)と、液体燃料を気化する気化器(3)と、気化ガスを燃焼させるバーナ(4)を設け、気化器(3)には気化器ヒータ(5)と気化器温度検出部(6)及び気化ガスをバーナ(4)へ向けて噴出させるノズル(7)を有し、さらに気化器ヒータ(5)を制御部(8)によりON−OFF制御する気化式燃焼器において、前記気化器(3)の温度を燃焼量に応じて予め定められた制御温度(Toff)に保持するために、気化器ヒータ(5)がOFFした状態で制御温度(Toff)に対してある一定温度(Ton)まで下回った場合、気化器ヒータ(5)を半波通電により制御温度(Toff)に到達するまで間欠的に加熱することを特徴とする気化式燃焼器の制御装置。
- 前記制御部(8)により気化器ヒータ(5)を半波通電で間欠的に加熱した状態である一定時間(to)経過した時点で定められた制御温度(Toff)に未到達の場合、気化器ヒータ(5)を半波通電の間欠加熱から半波通電の連続加熱にして定められた制御温度(Toff)まで上げることで制御温度(Toff)を保持することを特徴とする請求項1記載の気化式燃焼器の制御装置。
- 前記制御部(8)により気化器ヒータ(5)を半波通電で間欠的に加熱した状態である一定時間(to)経過する前に定められた下限温度(To)まで気化器(3)の温度が低下した場合、気化器ヒータ(5)を半波通電の間欠加熱から半波通電の連続加熱にして定められた制御温度(Toff)まで上げることで制御温度(Toff)を保持することを特徴とする請求項2記載の気化式燃焼器の制御装置。
- 前記制御部(8)により間欠的に加熱制御する際、気化器ヒータ(5)のON時間は5秒以内とし、かつ、OFF時間がON時間よりも多くなるように設け、ON時間:OFF時間の比率は1:3以上となるように制御をすることを特徴とする請求項1記載の気化式燃焼器の制御装置。
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JP2003087328A JP2004293934A (ja) | 2003-03-27 | 2003-03-27 | 気化式燃焼器の制御装置 |
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---|---|---|---|
JP2003087328A JP2004293934A (ja) | 2003-03-27 | 2003-03-27 | 気化式燃焼器の制御装置 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003087328A Pending JP2004293934A (ja) | 2003-03-27 | 2003-03-27 | 気化式燃焼器の制御装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2004293934A (ja) |
-
2003
- 2003-03-27 JP JP2003087328A patent/JP2004293934A/ja active Pending
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