JP2004293734A - 電磁クラッチおよび気体圧縮機 - Google Patents

電磁クラッチおよび気体圧縮機 Download PDF

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Abstract

【課題】電磁クラッチへの外部からの異物侵入や電磁クラッチで発生する摩擦粉の飛散を防止し、さらに該摩擦粉のクラッチへの再付着を防止する。
【解決手段】電磁力によってクラッチ板42を吸着させて原動力を被駆動側に伝達する電磁クラッチ40であって、クラッチ板42の周囲にクラッチカバー60を配置するとともに、該クラッチカバー60の少なくとも内周面に帯磁部70を設ける。
【効果】摩擦面への外部からの異物、水分、油分等の進入、摩擦粉の再付着が防止され、クラッチの長寿命化、信頼性の向上効果が得られる。この電磁クラッチを用いる気体圧縮機では、駆動力が長期に亘り効率よく伝達され、動作効率が向上する。また、摩擦粉が内部に侵入するのを極力阻止でき、摩擦粉侵入による不具合発生を防止する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、駆動力を伝達するための電磁クラッチおよび、自動車や建物などの空調に使用され、冷媒ガス等の気体を圧縮して吐出する気体圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
カーエアコン等に用いられる気体圧縮機においては、エンジンのクランクシャフトプーリからベルト等によって原動力を伝達し、さらに電磁クラッチを介して回転駆動力を得ている。該電磁クラッチは、通常は、回転可能に保持された原動プーリと原動プーリ側に設けられた電磁石と、該電磁石の磁力によって原動プーリの端面に吸着されるクラッチ板とを有しており、前記クラッチ板に従動回転軸を連結して必要な回転駆動力を得る。この電磁クラッチには、必要に応じて周囲にクラッチカバーを設けることができる(例えば特許文献1。)。
【0003】
次に、上記した電磁クラッチを備える気体圧縮機の一例を図6および図7に基づいて説明する。
この気体圧縮機1では、気体圧縮部として、内周が筒状のシリンダ5と、該シリンダ5の軸方向両端部にあるフロントサイドブロック6およびリアサイドブロック7と、前記シリンダ5内に回転可能に配置されたロータ11と、該ロータ11に設けられたベーン溝に進退可能に収容されたベーン15とを有している。これらロータ11、ベーン15、シリンダ5によって仕切られてシリンダ圧縮室16が形成されている。上記各部材はフロントハウジング1aおよびリアハウジング1bに内蔵されており、前記ロータ11は回転軸10によって回転駆動される。
上記フロントハウジング1aは冷媒の吸入口2を有し、リアハウジング1bは吐出口3を有している。前記フロントハウジング1a内には、前記吸入口2に連通する吸入室4が設けられ、該吸入室4と前記シリンダ圧縮室16とがフロントサイドブロック6に形成した吸入部17と、シリンダ5に形成した吸入通路18とによって連通している。また、リアハウジング1bの前方側に内蔵されたリアサイドブロック7と、リアハウジング1bの後方側とで形成される空間内には前記シリンダ圧縮室16に連通する吐出室8が設けられている。
【0004】
前記リアサイドブロック7には、シリンダ圧縮室16に連通する圧縮気体吐出ポート20、吐出チャンバ21および吐出通路22が形成されており、該吐出通路22は、前記吐出室8に連通している。これによりシリンダ圧縮室16で圧縮された気体が該吐出ポート20、吐出チャンバ21、吐出通路22を通して前記吐出室8に放出される。なお、前記吐出ポート20は、リードバルブ23によって開閉可能になっている。
【0005】
上記回転軸10は、フロントサイドブロック6の軸受け25およびリアサイドブロック7の軸受け26に支持されているとともにフロントハウジング1aの開口部27を貫通してフロントハウジング1aの外部に伸張しており、その先端側に電磁クラッチ40が取り付けられている。
該電磁クラッチ40では、フロントハウジング1aに設けられたボス部28に転がり軸受29を介し原動プーリ41が取り付けられており、該原動プーリ41にベルト50を掛け渡すことによって図示しないエンジンのクランクシャフトプーリから原動力を伝達することができる。
【0006】
上記原動プーリ41の先端面と対向する位置には、円板状のクラッチ板42が配置されている。該クラッチ板42は、弾性部材43を介して軸心に位置する従動軸44に連結されており、該従動軸44は、回転軸10の先端部に取り付け固定されている。そして、原動プーリ41の内側には電磁石45が設置されており、該電磁石45の磁力により、クラッチ板42が原動プーリ41の端面側に引き寄せられ、かつ、このクラッチ板42のプーリ対向面(摩擦面)が該原動プーリ41の端面に密着接合すると、原動プーリ41の回転トルクがクラッチ板42を介して回転軸10に伝達され、該回転軸10と一体にロータ11が回転する。
【0007】
ロータ11が回転すると前記シリンダ圧縮室16の容積が繰り返し変化し、吸入室4側から圧縮室16内への冷媒ガスの吸入動作、圧縮室16内での吸入冷媒ガスの圧縮動作が行われる。圧縮動作では、上記吸入口2および吸入室4を通過して導入された冷媒がシリンダ圧縮室16内で圧縮され、シリンダ圧縮室16内が高圧となる。そして、圧縮室16内の気体が所定以上の圧力になるとこの圧力によってリードバルブ23が開き、圧縮気体が吐出ポート20、吐出チャンバ21、吐出通路22を介して吐出室8へと吐出され、さらに吐出口3を通して外部に圧縮気体が吐出される。
【0008】
また、上記構造の開放型気体圧縮機においては、その回転軸10を支持する軸受25、26にはオイルが圧送されるが、特にフロントサイドブロック6の軸受25に圧送されるオイルは、ベーン背圧としてサライ溝30の方向に流れ込むほか、これとは逆方向に流れてフロントサイドブロック6の開口部27側へ流出し外部に漏れるおそれがある。外部に漏れたオイルが電磁クラッチ40のクラッチ板42の摩擦面に付着すると、その摩擦抵抗が減少しスリップが生じるという問題があるため、上記開口部27からのオイル漏れは極力阻止することが必要である。このため上記構造の開放型気体圧縮機では、該開口部27にメカニカルシールやリップシール等の軸シール手段31を設け、この軸シール手段31で軸受25から開口部27側へ滲み出るオイルをシールする。さらに軸シール手段31から漏れたオイルを機外へ排出するためのドレーン孔33を開口部27に開設するなどしている。34は、ドレーン孔33に連通するドレーンチューブである。
【0009】
【特許文献1】
特開平11−336796号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記で説明したように、ハウジング外側に電磁クラッチを有する気体圧縮機においては、クラッチ板は外部雰囲気に露出している。しかし、クラッチ板が外部雰囲気に露出していると、外部からの異物、水分、油分等が進入し、クラッチ板の早期摩耗を招いたり、クラッチ板の吸着に支障が生じ、駆動力の伝達にロスを生じさせることがある。また、クラッチはその機能上、着脱を繰り返すと摩耗粉が発生し、その摩耗粉が外部に散らばることにより外部を汚すこともあった。
【0011】
このため、特許文献1に示すように電磁クラッチの周囲を囲うようにクラッチカバーを設けることが考えられる。このようにクラッチカバーを設けることによって外部からの異物等の侵入防止や外部への摩耗粉の飛散防止には効果があるものの、摩擦粉の飛散防止によって電磁クラッチ周辺に摩擦粉が留まり、この摩擦粉がクラッチ板や原動プーリに再度付着してクラッチ板の摩耗促進やクラッチ板の吸着不良を招くおそれがある。また、上記気体圧縮機では、電磁クラッチ側へのオイル漏れを防止する策として上記のようにドレーン孔、ドレーンチューブを設けているが、電磁クラッチで発生した摩耗粉が該開口部からドレーン孔に進入し、ドレーン孔のオイル排出機能が損なわれる可能性もある。
【0012】
本発明は、上記事情を背景としてなされたものであり、電磁クラッチへの外部からの異物等の侵入や外部への摩擦粉の飛散を防止するとともに、摩擦粉がクラッチ板等に再付着するのを防止する電磁クラッチを提供することを目的とする。さらに、他の目的は、上記電磁クラッチを気体圧縮機に備えることによって駆動力の効率的な伝達を維持することを可能にし、動作効率を良好に保つとともに、摩擦粉の内部侵入を防止して動作不良のおそれを排除することができる気体圧縮機を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明の電磁クラッチのうち請求項1記載の発明は、電磁力によってクラッチ板を吸着させて原動力を被駆動側に伝達する電磁クラッチであって、少なくとも前記クラッチ板の周囲にクラッチカバーを配置するとともに、該クラッチカバーの少なくとも内周面に帯磁部を設けたことを特徴とする。
【0014】
請求項2記載の電磁クラッチの発明は、請求項1記載の発明において、前記クラッチカバーの少なくとも内面の一部または全部を磁石で構成することによって前記帯磁部を設けたことを特徴とする。
【0015】
請求項3記載の電磁クラッチは、請求項1または2に記載の発明において、前記クラッチカバー近傍に磁石または電磁石を設置して前記帯磁部を設けたことを特徴とする。
【0016】
請求項4記載の電磁クラッチは、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、前記クラッチカバーの少なくとも内面内面の一部または全部を強磁性体で構成し、該強磁性体に磁石または電磁石を磁気的に接合することによって前記帯磁部を設けたことを特徴とする。
【0017】
請求項5記載の電磁クラッチは、請求項1〜4のいずれかに記載の発明において、前記帯磁部が、常時または一時的に帯磁するものであることを特徴とする。
【0018】
請求項6記載の気体圧縮機は、気体を外部から吸入する吸入口と、該吸入口に連通する吸入室と、該吸入室に連通して吸入室から導入される気体を圧縮する気体圧縮部と、前記気体圧縮部と連通し、該気体圧縮部で圧縮された気体が吐出される吐出室と、前記吐出室に連通して圧縮気体を外部に吐出する吐出口と、前記気体圧縮部を駆動する回転軸と、電磁力によってクラッチ板を吸着させて外部からの原動力を前記回転軸に伝達する電磁クラッチとを備え、該電磁クラッチは、少なくとも前記クラッチ板の周囲にクラッチカバーを配置するとともに、該クラッチカバーの少なくとも内周面に帯磁部が設けられていることを特徴とする。
【0019】
請求項7記載の気体圧縮機は、請求項6記載の発明において、前記気体圧縮部は、筒状のシリンダと、該シリンダの軸方向両端部にあるサイドブロックと、前記シリンダ内に回転可能に配置されたロータと、前記ロータに半径方向に出没自在に設けられたベーンとを備えることを特徴とする。
【0020】
すなわち、本発明の電磁クラッチによれば、クラッチ板付近の周囲にクラッチカバーを設けたので、外部からの異物、水分、油分等のクラッチ面への進入を防ぐ。また、クラッチ着脱の繰り返しにより発生したクラッチ板摩耗粉が外部に散らばることを防ぐ。さらに、上記クラッチカバーの内周面に帯磁部を設けたので、鉄などのクラッチ板摩耗粉を当該カバーの帯磁部に吸着させ、摩耗粉がカバー内部から外部に出たり、クラッチ板に再付着するのを効果的に防止する。また、クラッチ板周辺の摩擦粉を速やかに捕捉することができる。
【0021】
また、本発明の気体圧縮機によれば、上記電磁クラッチを備えているので、電磁クラッチにおいて上記作用が得られる。また、電磁クラッチから発生した摩擦粉がクラッチカバーで効果的に捕捉されるので、気体圧縮機内部への摩擦粉の侵入を極力阻止することができ、摩擦粉の侵入による不具合の発生を未然に防止することができる。
【0022】
なお、本発明の電磁クラッチでは、少なくともクラッチ板の周囲にクラッチカバーを配置するが、該クラッチカバーは、クラッチ板の周囲の全周に亘って配置されるものでもよく、また、周囲の一部に配置されるものであってもよい。また、該クラッチカバーは、クラッチ板の周囲に限って配置されるものの他、電磁クラッチの先端側を覆うなどの形状とすることもできる。クラッチカバーの配置は、原動側、従動側のいずれであってもよく、また、気体圧縮機等の適宜の箇所を介して取り付けられ不動に配置されるものであってもよい。
クラッチカバーで設ける帯磁部は、少なくともクラッチカバーの内面に設けるものであればよく、該内面の全部または一部に設ける。該帯磁部を設ける際には、摩擦粉の捕捉を効果的に行えるように考慮すればよい。帯磁部は、クラッチカバー自体を磁石とすることによってクラッチカバーの内面を帯磁部とすることができる。この場合にもクラッチカバーの一部または全部を磁石としてもよい。また、クラッチカバーの内面側に帯磁部が形成されるようにクラッチカバーの近傍に磁石または電磁石を配置してもよい。これら磁石の配置はクラッチカバーの内外面のいずれであってもよいが、効果的な磁力を得るという観点からはクラッチカバーの内面に配置するのが望ましい。さらに、クラッチカバーの一部または全部を強磁性体とし、該強磁性体部分に磁石または電磁石を磁気的に接合することで、前記強磁性体部分を帯磁部とすることもできる。
上記帯磁部は、磁石、電磁石によって常時帯磁させてもよく、また、電磁石のオンオフによって一時的に帯磁させてもよい。さらに磁石、電磁石の離接移動によって一時的な帯磁を行うことも可能である。
【0023】
また、本発明の電磁クラッチは、好適には気体圧縮機の駆動力伝達機構として用いられるが、該用途に限定されるものではなく、OA機器等の適宜の構成において駆動力を伝達する機構として用いることもできる。さらに、本発明の気体圧縮機は、代表的にはベーン式の気体圧縮機が用いられるが、これに限定されるものではなく回転型圧縮機の他、往復型圧縮機に用いることもできる。
【0024】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の一実施形態の電磁クラッチおよび気体圧縮機を図1を用い、さらに従来技術を示す図6、7を代用して説明する。
本発明の気体圧縮機では、圧縮機本体の構造は従来と同様の構造を有しており、従来構造と同様の構造については同一の符号を付してその説明を簡略化または省略する。
本発明の気体圧縮機においても、ベーン式気体圧縮機1の気体圧縮部として、シリンダ5と、フロントサイドブロック6およびリアサイドブロック7、ロータ11、ベーン15とを有している。これら各部材はフロントハウジング1aおよびリアハウジング1bに内蔵されている。フロントハウジング1aに吸入口2と吸入室4が設けられ、リアハウジング1bに吐出室8と吐出口3が設けられている。
【0025】
上記回転軸10は、軸受け25、26で支持されてフロントハウジング1aの開口部27を貫通し、その先端に電磁クラッチ40が取り付けられている。該電磁クラッチ40の内部構造は、従来と同様であり、その説明は省略する。
電磁クラッチ40の原動プーリ41と対向する位置には、円板状のクラッチ板42が配置されており、該クラッチ板42は、従来機と同様に気体圧縮機1の回転軸10に連結されている。該クラッチ板42は、原動プーリ41の内側に設置された電磁石の磁力により、原動プーリ41の端面側に引き寄せられるように構成されている。
また、原動プーリ41のクラッチ板側端部には、フランジ41aが形成されており、該フランジ41aに、上記クラッチ板42の周囲および電磁クラッチ40の先端側を覆うキャップ型のクラッチカバー60が取り付け固定されている。該クラッチカバー60は、全体が磁石で構成されており、該構成によってクラッチカバー60の内面を含む全面が帯磁部70となっている。
【0026】
この気体圧縮機1の動作について説明すると、原動プーリ41内の電磁石を動作させ、その磁力によってクラッチ板42を原動プーリ41の端面に吸着するとともに、原動プーリ41をベルト50によって回転する。すると、これに連れて原動プーリ50とクラッチ板42が回転し、さらに回転軸10、ロータ11が回転する。ロータ11が回転すると従来機と同様に、前記シリンダ圧縮室16の容積が繰り返し変化し、吸入室4側から圧縮室16内への冷媒ガスの吸入動作、圧縮室16内での吸入冷媒ガスの圧縮動作が行われる。なお、上記原動プーリ41の回転に連れてクラッチカバー60がクラッチ板42と同期して回転する。
【0027】
上記電磁クラッチ40では、図1に示すように、クラッチ板42の脱着の繰り返しによって経時的に摩擦粉が発生する。この際に、クラッチカバー60の内面には、帯磁部61が設けられており、該帯磁部61の磁力がクラッチ板42の周辺にも作用している。このため、クラッチ板42から飛散する摩擦粉は、帯磁部70の磁力によって引き寄せられて帯磁部70で捕捉される。このため摩擦粉が再度クラッチ面に付着したり、気体圧縮機1の開口部27から内部に侵入するのを極力防止することができる。また、摩擦粉が外部に飛散して外部を汚すことも防止される。さらに、クラッチ板42の周囲がクラッチカバー60で覆われているため、外部の異物等が侵入することも防止できる。なお、この実施形態では、クラッチカバーの全体を磁石で構成したが、一部を磁石で構成するものであってもよい。
【0028】
上記実施形態では、クラッチカバーを磁石によって構成するものについて説明したが、帯磁部として磁石や電磁石を配置するものであってもよい。
図2は、上記クラッチカバーを変更した他の実施形態を示すものである。なお、気体圧縮機の基本的な構造は同一であるため、その説明は省略する。また、電磁クラッチの内、上記実施形態と同様の構造については同一の符号を付して、その説明を省略または簡略化する。
【0029】
この実施形態のクラッチカバー61は、上記クラッチカバー60と同じ形状を有しており、原動プーリ41のフランジ41aに同様に取り付けられている。該クラッチカバー61は、その内周面にリング状の磁石が固定されており、該磁石によって帯磁部71が構成されている。なお、クラッチカバーの61の材質は、この例では強磁性体、非磁性体のいずれであってもよい。この実施形態においても、上記実施形態と同様に帯磁部71の磁力によって摩擦粉が捕捉され、上記実施形態と同様の作用、効果が得られる。なお、この実施形態では磁石の形状をリング状のものとしたが、磁石の形状、配置位置、配置数は、クラッチカバーの内面に帯磁部を設けることができるものであれば、適宜変更することができる。
【0030】
上記各実施形態では、原動プーリにキャップ型のクラッチカバーを取り付けたものを説明したが、本発明としては、クラッチカバーの形状、取り付け方法がこれらに限定されるものではない。
図3(a)、(b)、(c)は、磁石で構成されたクラッチカバーを設けた例である。図3(a)のクラッチカバー62は、円筒形の形状を有しており、円筒内面が帯磁部72になり、電磁クラッチ40の先端側が開放されている。クラッチカバーの一部が開放されていることにより放熱性を上げることができる。図3(b)は、原動プーリ41のクラッチ板側端部に円筒形状のクラッチカバー62を一体に形成したものであり、円筒内面が帯磁部73になっている。このクラッチカバーでは、電磁クラッチに取り付ける作業を省略することができる。図3(c)は、クラッチ板42側に原動プーリ41と僅かに隙間を有するように円筒形のクラッチカバー64を取り付けたものである。該クラッチカバー64の内面が帯磁部74となっている。この例では、クラッチ板42を覆う隙間が僅かであるので、内部への異物等の侵入を極力小さくできる。
【0031】
図4(a)、(b)、(c)は、クラッチカバーの内面にリング状の磁石を配置したものである。図4(a)のクラッチカバー65は、円筒形の形状を有しており、円筒内面に磁石の配置によって帯磁部75が設けられている。図4(b)は、原動プーリ41のクラッチ板側端部に円筒形状のクラッチカバー66を一体に形成したものであり、磁石の配置によって円筒内面に帯磁部76が設けられている。図4(c)は、クラッチ板42側に原動プーリ41と僅かに隙間を有するように円筒形のクラッチカバー67を取り付けたものである。磁石の配置によって該クラッチカバー67の内面に帯磁部77が設けられている。
【0032】
また、上記各例では、電磁クラッチの原動側または従動側にクラッチカバーを取り付けており、電磁クラッチの動作によってクラッチカバーも回転するものについて説明した。本発明では、クラッチカバーは、クラッチカバーの周囲に位置していればよく、電磁クラッチとともに回転することが要求されるものではない。図5は、クラッチカバー68が電磁クラッチ40とともに回転しない例である。すなわち、気体圧縮機のハウジング等(この例ではフロントハウジング1a)にステー35などを固定し、このステー35に、クラッチ板42の周囲を囲むよう配置したクラッチカバー68を固定している。このクラッチカバー68は、磁石で構成されており、その内面が帯磁部78となっている。なお、このクラッチカバーにおいても磁石を配置することによって帯磁部を設けることも可能であり、クラッチカバーの形状を適宜変更することも可能である。
【0033】
なお、上記各実施形態では、帯磁部を設ける方法としてクラッチカバーを磁石で構成するか、クラッチカバーの近傍に磁石を配置するものについて説明したが、本発明としては、磁石に変えて電磁石を用いることも可能である。
また、上記各実施形態では、電磁クラッチを適用するものとして気体圧縮機を説明したが、本発明の電磁クラッチとしては、適用範囲が気体圧縮機に限定されないことも当然である。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の電磁クラッチによれば、電磁力によってクラッチ板を吸着させて原動力を被駆動側に伝達する電磁クラッチであって、少なくとも前記クラッチ板の周囲にクラッチカバーを配置するとともに、該クラッチカバーの少なくとも内周面に帯磁部を設けたので、外部からの異物、水分、油分等の摩擦面への進入を防ぐ。また、クラッチ着脱の繰り返しにより発生した摩耗粉が外部に散らばることを防ぐ。また、当該カバーに帯磁部を設けることによりクラッチ板摩耗粉を当該帯磁部に吸着させ、摩耗粉をカバー内部から外部に出さないだけでなく、再度摩耗粉が摩擦面に進入することを防ぐ。これら機能により、クラッチの長寿命化が可能となり、信頼性も向上する。
また、上記電磁クラッチを気体圧縮機に用いれば、上記効果が得られるとともに、気体圧縮機内部への摩擦粉の侵入が防止され、摩擦粉侵入による不具合の発生を未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における電磁クラッチ及びその周辺を示す正面図である。
【図2】同じく他の実施形態における電磁クラッチ及びその周辺を示す正面図である。
【図3】同じく他の実施形態における電磁クラッチを示す正面図である。
【図4】同じく他の実施形態における電磁クラッチを示す正面図である。
【図5】同じくさらに他の実施形態における電磁クラッチ及びその正面図である。
【図6】従来の電磁クラッチを備える気体圧縮機の縦断面図である。
【図7】図6のVII−VII線断面図である。
【符号の説明】
1 ベーン式気体圧縮機
1a フロントハウジング
1b リアハウジング
2 吸入部
3 吐出部
5 シリンダ
6 フロントサイドブロック
7 リアサイドブロック
8 吐出室
10 回転軸
11 ロータ
15 ベーン
16 シリンダ圧縮室
17 吸入部
18 吸入通路
20 吐出ポート
21 吐出チャンバ
22 吐出通路
23 リードバルブ
25、26 軸受け
27 開口部
28 ボス部
29 転がり軸受
31 軸シール手段
33 ドレーン孔
34 ドレーンチューブ
35 ステー
40 電磁クラッチ
41 原動プーリ
42 クラッチ板
44 従動軸
50 ベルト
60、61、62、63、64、65、66、67、68 クラッチカバー
70、71、72、73、74、75、76、77、78 帯磁部

Claims (7)

  1. 電磁力によってクラッチ板を吸着させて原動力を被駆動側に伝達する電磁クラッチであって、少なくとも前記クラッチ板の周囲にクラッチカバーを配置するとともに、該クラッチカバーの少なくとも内周面に帯磁部を設けたことを特徴とする電磁クラッチ。
  2. 前記クラッチカバーの少なくとも内面の一部または全部を磁石で構成することによって前記帯磁部を設けたことを特徴とする請求項1記載の電磁クラッチ。
  3. 前記クラッチカバー近傍に磁石または電磁石を設置して前記帯磁部を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の電磁クラッチ。
  4. 前記クラッチカバーの少なくとも内面内面の一部または全部を強磁性体で構成し、該強磁性体に磁石または電磁石を磁気的に接合することによって前記帯磁部を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電磁クラッチ。
  5. 前記帯磁部は、常時または一時的に帯磁するものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電磁クラッチ。
  6. 気体を外部から吸入する吸入口と、該吸入口に連通する吸入室と、該吸入室に連通して吸入室から導入される気体を圧縮する気体圧縮部と、前記気体圧縮部と連通し、該気体圧縮部で圧縮された気体が吐出される吐出室と、前記吐出室に連通して圧縮気体を外部に吐出する吐出口と、前記気体圧縮部を駆動する回転軸と、電磁力によってクラッチ板を吸着させて外部からの原動力を前記回転軸に伝達する電磁クラッチとを備え、該電磁クラッチは、少なくとも前記クラッチ板の周囲にクラッチカバーを配置するとともに、該クラッチカバーの少なくとも内周面に帯磁部が設けられていることを特徴とする気体圧縮機。
  7. 前記気体圧縮部は、筒状のシリンダと、該シリンダの軸方向両端部にあるサイドブロックと、前記シリンダ内に回転可能に配置されたロータと、前記ロータに半径方向に出没自在に設けられたベーンとを備えることを特徴とする請求項6記載の気体圧縮機。
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