JP2004293719A - 絞り弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】ボディが低くて軽量な絞り弁を実現する。
【解決手段】有効受圧面積の概ね等しい受圧室31,32を軸方向に仕切るランド21aが中間部に形成されているスプール21と、このスプール21の下端側が摺動可能に内挿され且つその端角を着座させて流路を閉じるシート22aが下端部に形成されているスリーブ22と、スリーブ22の上端部が嵌挿固定されるとともにスプール21の上端側が摺動可能に内挿され且つスプール21の軸方向変位または位置を検出するセンサ27が組み込まれているボディ23+24+25とを備えた絞り弁20において、ランド21aをスリーブ22との摺動部位に形成することにより、ボディが、ランド21aを囲う役割から開放されて、低くなる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、シート弁からなる絞り弁に関し、詳しくは、流路の絞り量がシートの開度に応じて決まり、シートの開度がスプールの変位・位置に対応して決まり、スプールがランド両側の圧力に応じてバランスピストンの如く軸方向に移動し、スプールの変位・位置がセンサで検出可能になっている絞り弁に関する。
シート弁のうち、俗にカートリッジ弁やロジック弁などと呼ばれる弁構造を基本とする、パイロット形の絞り弁である。
一端部の中空内にシートの形成されたスリーブにスプールが内挿され、そのスリーブの他端部がボディに固定されたものであり、絞りの対象となる流路が形成されたマニホールドブロック等に装着して使用されるが、その際、装着先の挿着穴にスリーブが挿入され、それに被さるようにしてボディが装着面にボルトで固定されるようになっている。
【0002】
【従来の技術】
大形の油圧機器たとえば金属成形用のダイカスト機などでは、大流量の制御が必要とされ、そのようなところにパイロット形の絞り弁が使用される。
この場合、主弁である絞り弁には、大流量化と小形化の双方に適した所謂カートリッジ弁タイプのシート弁が採用され、パイロット弁には、電磁式の比例弁やサーボ弁などが採用される。そして、大流量を流す流路であるメインラインに主弁が介挿され、その主弁におけるスプールの位置を検出したセンサの出力に基づいて、主弁におけるシートの開度すなわち流路の絞り具合が、フィードバック制御されるのである。
【0003】
このような大形の絞り弁として、中間部にランドが形成されて中太り状になっているスプールを持つものや(例えば特許文献1参照)、受圧室を仕切るランド相当の径方向張出部が端部に形成されて片太り状になっているスプールを持つものものが(例えば特許文献2参照)、知られている。
このような従来の絞り弁では、スプールを摺動可能に内挿するハウジングが、シートの形成されたスリーブと、センサの組み込まれたボディとを、組み合わせて構成される。また、スプールには両端に連通する内腔・中空が形成されており、スプールランドやランド相当張出部がハウジングのうちのボディのところで摺動するようになっている。
【0004】
【特許文献1】
特公平4−54111号公報 (第1頁、図1)
【特許文献2】
特許第3354531号公報 (第1頁、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
もっとも、このような従来の絞り弁では、カートリッジ弁タイプの採用によって小形化されているとはいっても、大流量を制御するものは依然として大きい。例えば、最大流量6300L/minの絞り弁では、ボディだけでも、直径が約250mm、高さが約280mmで、重さが概ね75kgある。このように重いと、製造原価が高くつくばかりか、設置時や保守時の取り扱い負担が大きい。そのため、更なる小形化・軽量化が要請されるが、直径は規格に基づいて決まりほとんど縮小の余地が無い。
【0006】
一方、ボディの高さに関しては、工夫の余地があるが、スプールとセンサとが軸方向に直列的に並んでいるため、高くなりがちである。特に、ランドがスプールの中間部に形成されている言わば中太りスプールを持つタイプは、そうでないものよりも、ボディが高くなりがちである。
しかしながら、バランスピストン風の中太りスプールは、スプールのうちで最も基本的なもので、製造し易いうえ、使い慣れているので制御手法の確立や動作状態の安定化なども行い易い。
【0007】
そこで、そのような中太りスプールの採用を前提として、センサを組み込んだボディの高さが低くなるよう、絞り弁の構造に工夫を凝らすことが技術的な課題となる。
この発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、ボディが低くて軽量な絞り弁を実現することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するために発明された第1乃至第3の解決手段について、その構成および作用効果を以下に説明する。
【0009】
[第1の解決手段]
第1の解決手段の絞り弁は、出願当初の請求項1に記載の如く、第1受圧室と第2受圧室とを軸方向に仕切るランドが中間部に形成されており且つ前記ランドに作用して軸方向推進力を生じさせる有効受圧面積に関して前記第1受圧室の面積と前記第2受圧室の面積とが概ね等しくなっているスプールと、このスプールの一端側が摺動可能に内挿され且つその端角を着座させて流路を閉じるシートが一端部に形成されているスリーブと、前記スリーブの他端部が嵌挿固定されるとともに前記スプールの他端側が摺動可能に内挿され且つ前記スプールの軸方向変位または位置を検出するセンサが組み込まれているボディとを備えた絞り弁において、前記ランドが前記スリーブとの摺動部位に形成されている、というものである。
【0010】
このような第1の解決手段の絞り弁にあっては、スプールのランドがボディのところからスリーブのところへ移っている。
これにより、ボディは、スプール中間部を囲うという役割から開放されるので、それに随伴して、高さを削減することが可能となる。
したがって、この発明によれば、ボディが低くて軽量な絞り弁を実現することができる。
【0011】
[第2の解決手段]
第2の解決手段の絞り弁は、出願当初の請求項2に記載の如く、上記の第1の解決手段の絞り弁であって、前記ボディのうち前記センサの組込部分が総て又はその組込部分のうち少なくとも先端部が、前記スプールの内腔に、前記他端側から遊挿されている、というものである。
【0012】
このような第2の解決手段の絞り弁にあっては、ボディからスリーブへランドを移したスプールのところへ、センサ組込部分も移っている。そして、センサ組込部分の少なくとも先端部とスプールとが、干渉することなく並列化される。
これにより、ボディは、センサを囲うという役割は果たしながらも、センサ組込部分をも囲うという負担からは、開放される。或いは少なくとも、そのような負担が軽減される。そのため、更に高さを削減することが可能となる。
したがって、この発明によれば、ボディが更に低くて一層軽量な絞り弁を実現することができる。
【0013】
[第3の解決手段]
第3の解決手段の絞り弁は、出願当初の請求項3に記載の如く、上記の第1,第2の解決手段の絞り弁であって、前記第1,第2受圧室に連通接続されたパイロット弁が前記ボディに装着されている、というものである。
また、出願当初の請求項4に記載の如く、さらに、前記ボディのうち前記センサの組込部分が前記スプールと同じ穴に内挿して固定されており、前記組込部分の外周面に溝が形成されていて、この溝が前記パイロット弁に至る連通路の一部を成している、というものである。
【0014】
このような第3の解決手段の絞り弁にあっては、パイロット弁がボディに装着されたことにより、主弁の軽量化・小形化にとどまらず、パイロット弁も含めた弁機構全体がコンパクトになる。
さらに、ボディを経由してパイロット弁に至る連通路の一部が、センサ組込部分の外周溝を通るようにしたことにより、ボディ中央のスプール内挿穴が、パイロット弁への連通路にも利用されることとなる。
これにより、ボディ内の連通路が短縮されて、迂回路が減るので、それに伴って、ボディの高さを更に削減することが可能となる。
したがって、この発明によれば、ボディが更に低くて一層軽量な絞り弁を実現することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
このような解決手段で達成された本発明の絞り弁について、これを実施するための具体的な形態を、以下の第1〜第3実施例により説明する。
図1〜図3に示した第1実施例は、上述した第1の解決手段(当初請求項1)を具現化したものであり、図4に示した第2実施例は、上述した第2の解決手段(当初請求項2)を具現化したものであり、図5に示した第3実施例は、上述した第3の解決手段(当初請求項3,4)を具現化したものである。
【0016】
【第1実施例】
本発明の絞り弁の第1実施例について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図1は、油圧回路用マニホールドブロックに装着した状態の絞り弁の構造を示しており、(a)が詳細な縦断面図、(b)が簡略な縦断面図である。また、図2は、(a)が絞り弁の平面図、(b)が絞り弁の正面図、(c)が装着先マニホールドブロックの部分平面図である。
【0017】
この絞り弁20は、金属製のスプール21とスリーブ22とボディ23〜25とを具えていて、これらを要部とするものであり、さらに、位置検出のため、センサコイル27とコア26を内蔵している。
その他、吊上用アイボルトや、連結用ボルト、取付用ボルト、シール用Oリング及びバックアップリング、パイロットライン及びコントロールライン等の連通路を形成するキリ穴およびそれにねじ込まれた密栓、リテーナ等の細かな係止部材、電線引出用部材なども装備されているが、これらは、本発明の説明に必須ではなく、実用上の必要に応じて適宜設けられるものなので、図1(b)ではその図示を省いて要部21〜27構造だけを示し、その要部によって画される油路31〜36にも符号を付している。
【0018】
スプール21は、円筒状部材の外周面ほぼ中央に鍔状のランド21aを張出形成したものであり、このランド21aの外周面にも、その他の外周面にも、スリーブ22やボディ23〜25の中空に内挿されて軸方向に円滑に摺動するよう、平滑な表面仕上げが施されるとともに、図示しない流体固着防止用の細い環状溝が適宜ピッチで形成されている。ランド21aより下側(一端側)の外径と上側(他端側)の外径はほぼ等しくなっている。スプール21の内腔34は、上下の両端面に開口していて、両側の油室(流体室)や油路(流路)を、具体的にはボディやスリーブとで形成される背圧室33とAポート35とを、連通させている。また、スプール内腔34のうちスプール21の上端部(他端側)に当たるところは少し拡径されていて、そこにコア26が装着されている。コア26は、細長い磁性体の棒であり、スプール21の外へ突き出て、センサコイル27の中空に届くようになっている。
【0019】
スリーブ22は、スプール21より一回り太い円筒状部材からなり、外径が下端部(一端部)から上端部(他端部)へ3段階に太くなっている。内径は、下端部(一端部)から上端部(他端部)にかけて、小径,太径,中径,太径の順になっている。その小径はスプール21着座のためスプール21の下端側外径より小さく、下方の太径はBポート36確保のためスプール21の下端側外径より大きく、中径は摺動のためスプール21の下端側外径より僅かに大きく、上方の太径は摺動のためランド21aの外径より僅かに大きい。スリーブ22の下端部における中空で小径部分のうち太径との境界段差に移る角部には、スプール21の下端外周における円形の角が当接したときそれを受け止めて着座させるため、面取りが施されて、シート22aが形成されている。
【0020】
そして、そのようなスリーブ22の中空にスプール21が内挿された状態では、スプール21が軸方向に摺動可能となり、スプール21がシート22aに着座したときにはスリーブ22の中空の小径部のAポート35(流路)とその直ぐ上のBポート36(流路)とが遮断され、スプール21がシート22aから離れるとAポート35とBポート36とが連通するようになっている。また、スリーブ22の中空のうち上方の太径部は、ランド21aによって仕切られて、下方の環状受圧室31(第1受圧室)と、上方の環状受圧室32(第2受圧室)とに分かれる。ランド21aの上下の段差が等しいので、それら受圧室31,32の受圧面積のうちスプール21の軸方向推力を生じる部分(有効受圧面積)も等しくなっている。
【0021】
さらに、スリーブ22には、ボディ23〜25のうち後述のベース23を経由して受圧室31に至るパイロットラインP1(連通路)と、やはりベース23を経由して受圧室32に至るパイロットラインP2(連通路)も、穿孔形成されている。スリーブ22とスプール21とで画される受圧室31は、パイロットラインP1にだけ連通する。
また、スリーブ22は、マニホールドブロック10のスリーブ挿着穴10aに挿入されると、Aポート35がメインラインAに連通し、Bポート36がメインラインBに連通するようになっている。スリーブ22は、スリーブ挿着穴10aの深さより長く形成されていて、挿着状態で上端部(他端部)がスリーブ挿着穴10aから少し突き出るようになっている。そこから更にスプール21の上端部(他端側)が少し突き出るようにもなっている。
【0022】
ボディ23〜25は、完全な一体物でも良いが、この例では、製造や保守の容易化等のため、ベース23とセンサ組込ブシュ24とカバー25とを分割可能に連結させたものとなっており、それらが常態では相互にボルト等でしっかり固定されている。
ベース23の軸芯部には2段の貫通穴が形成されており、その穴のうち下方の大径部には奥までスリーブ22の上端部(他端部)が気密に嵌挿され、その状態でベース23とスリーブ22もボルト等で固定的に連結されて、絞り弁20全体が一体的に組み上がるようになっている。
【0023】
ベース23の貫通穴の残り即ち中間部分と上方部分は相対的に小径になっているが、その小径部のうち下方すなわち中間部分にはスプール21の上端部(他端側)が軸方向摺動可能に内挿され、小径部のうち上方にはセンサ組込ブシュ24が気密に嵌挿されている。これにより、背圧室33はスプール内腔34を介してAポート35にだけ連通し、受圧室32はパイロットラインP2にだけ連通するものとなる。また、スプール21から上へ延びているコア26が、センサ組込ブシュ24の中空内に射し込んで来ることとなる。
【0024】
センサ組込ブシュ24は、中空内にセンサコイル27が格納されており、コア26はセンサコイル27の中まで達して遊挿状態となる。センサ組込ブシュ24の下端部にはコア26を長手方向へ摺動可能に貫通させるよう小穴が形成されているが、そこを通って背圧室33からセンサコイル27格納空間へ油(流体)が漏れたりしないよう、適宜なシール部材が配されている。
カバー25は、ベース23に上から被せられて、センサ組込ブシュ24とセンサコイル27とを抜け落ちないよう固定するようになっている。
【0025】
また、ボディ23〜25には、マニホールドブロック10においてスリーブ挿着穴10aの周りに穿孔形成されたコントロールラインX,Yを経由させるための連通路が、キリ加工等にて穿孔形成されている。コントロールラインX,Yは、適宜な配管にて後述のパイロット弁40に連通接続されるようになっている。パイロットラインP1,P2も同様である。これらの連通路は、干渉しないよう、互いを避けて、異なる部位に形成されている。さらに、ボディ23〜25には、スリーブ挿着穴10a周りに放射状配置された複数のネジ穴10bにボルトを挿通させる穴や、位置決めピン用穴10cに対応した小穴も、形成されている。これらの穴は、例えば「ISO 7368」規格等に則って配置される。
【0026】
こうして、出来た絞り弁20にあっては、例えば最大流量6300L/minの場合、ボディの直径は約250mmで従来品と変わらないが、ボディの高さは約150mmと低くなっており、それに伴ってボディの重さが概ね41kgと軽くなっている。ちなみに、スリーブ22やスプール21も含めた総重量は約75kgである。
【0027】
この第1実施例の絞り弁20について、その使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。図2は、(a)が絞り弁20の平面図、(b)が絞り弁20の正面図、(c)が装着先マニホールドブロック10の部分平面図、(d)が絞り弁20を組み込んだ回路例の記号図である。また、図3は、(a),(b)何れも流路を強調した簡略縦断面図であり、(a)が閉状態、(b)が開状態を示している。
【0028】
この絞り弁20は(図2(a),(b)参照)、スプール内蔵のスリーブ22とセンサ内蔵のボディ23〜25とが連結固定されて一体的になっているので、アイボルトにフック等を掛け、クレーン等で吊り上げてマニホールドブロック10上へ運び、そこで降ろして、スリーブ22をスリーブ挿着穴10aに挿入させ、位置決めピン用穴10cを利用したボディ23〜25の位置決めを行ったうえで、各ネジ穴10bにボルトを螺合させる。こうして、絞り弁20がマニホールドブロック10に装着され、Aポート35とメインラインAとの連通接続(流路)、Bポート36とメインラインBとの連通接続(流路)、コントロールラインXの延長接続(連通路)、コントロールラインYの延長接続(連通路)も、随伴して、確立される。
【0029】
主弁となる絞り弁20の装着が済んだら、パイロット弁40を接続する(図2(d)参照)。パイロット弁40には、比例電磁式の方向制御弁か或いはサーボ弁が採用され、その4ポートのうち入力側の2ポートにはコントロールラインX,Yがそれぞれ連通接続され、出力側の2ポートにはパイロットラインP1,P2がそれぞれ連通接続される。このようなパイロット弁40と絞り弁20との接続は適宜な配管等を用いて行われる。そして、パイロット弁40は、駆動電流Eに従う開度で、コントロールラインXとパイロットラインP1とを連通させると同時にコントロールラインYとパイロットラインP2とを連通させたり、逆にコントロールラインXとパイロットラインP2とを連通させると同時にコントロールラインYとパイロットラインP1とを連通させたり、それらの中立状態になったりする。
【0030】
駆動電流Eはコントローラ50(ドライバ、電子制御装置)が生成する。コントローラ50は、コア26の相対位置に応じてセンサコイル27のインダクタンスが変化することに基づいて、スリーブ22におけるスプール21の位置すなわちシート22aからのスプール21下端角の変位を検出するが、この検出変位Dをフィードバック信号として入力し、上位コントローラ或いは設定器等から与えられた開度指令Cと検出変位Dと比較して、差が無くなるような駆動電流Eを演算生成して出力する。
【0031】
一方、絞り弁20装着先のマニホールドブロック10には、油圧ポンプ11の吐出圧(高圧)をコントロールラインXに導く油路や、油タンク13への放出圧(低圧)をコントロールラインYに導く油路の他、メインラインA,Bをそれぞれ油圧回路12に導く太い油路(流路)も、穿孔形成されている。油圧回路12には、詳細な図示は割愛したが、大径の油圧シリンダ等の大形アクチュエータが設けられており、それにメインラインA,Bを介して大流量の圧油が送給される。例えば6300L/minの流量が流される。
【0032】
その流量制御を、絞り弁20がスプール21端角とシート22aとの開度調節にて行う(図3参照)。具体的には、スプール21の両端面の圧力はバランスしているので、受圧室31より受圧室32を高圧にすれば、スプール21が下降してシート22aに着座し(図3(a)参照)、この状態では、メインラインAとメインラインBとが遮断される。これに対し、受圧室32より受圧室31を高圧にすれば、スプール21が上昇してシート22aから離脱して(図3(b)参照)、メインラインAとメインラインBとが連通する。
【0033】
その状態では(図3(b)参照)、スプール21の上昇がコア26の上昇移動としてセンサコイル27によって検出され、その検出変位Dが開度指令Cに一致すると、コントローラ50のフィードバック制御にて、パイロット弁40が作動させられ、これによってパイロットラインP1,P2の圧力差すなわち受圧室31,32の圧力差が無くされるので、スプール21の上昇移動が止まり、シート22aからのスプール21端角の変位・相対位置が開度指令Cに一致・対応した状態が維持される。開度指令Cが変更されると、その差を打ち消すようスプール21が上下動する。
【0034】
こうして、シート22aのところの開度が開度指令Cに追従するようフィードバック制御される。
流路における絞りの開度が適切に制御されれば、油圧ポンプ11の吐出圧や圧力制御弁での設定圧に対応して、流路には大流量であっても良く制御された所望流量の圧油が流れる。
【0035】
【第2実施例】
本発明の絞り弁の第2実施例について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図4は、(a)が詳細な縦断面図、(b)が簡略な縦断面図である。
この絞り弁60が上述した絞り弁20と相違するのは、センサ組込ブシュ24とカバー25とが一体化されてセンサ組込ブシュ61になった点と、そのブシュ先端部61aが細くなって下方へ降りて来た点と、スプール21のスプール内腔34のうち上端側(他端側)の内腔拡径部34aが深くなって下方すなわち中間部まで延びて来た点である。これに伴い、ブシュ先端部61aは内腔拡径部34a内に上端側から入り込んで遊挿状態となり、その分だけセンサコイル27とコア26も下降して長さ方向で半分以上がスプール21の内腔に納まる。
【0036】
この場合、パイロットラインP1,P2やコントロールラインX,Yの干渉回避を上手に行えば、センサコイル27を下げた分だけ或いはそれに可成り近い程度、ボディ23+61の高さを低くすることができる。
こうして、出来た絞り弁60にあっては、例えば最大流量6300L/minの場合、ボディの直径は変わらないが、ボディの高さは約115mmと低くなっており、それに伴ってボディの重さが概ね31kgと軽くなり、スリーブ22やスプール21も含めた総重量も約65kgと軽くなっている。
【0037】
【第3実施例】
本発明の絞り弁の第3実施例について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図5(a)は、絞り弁20を改造した絞り弁70の詳細な縦断面図、図5(b)は、絞り弁60を改造した絞り弁80の詳細な縦断面図である。
これらの絞り弁70,80が上述した絞り弁20,60と相違するのは、パイロット弁40がアダプタブロック71を介在させてボディに装着されている点と、それに伴ってボディ内の連通路の経路が一部変更された点である。
【0038】
具体的には、ベース23の側面のうちコントロールラインX側のところに横からアダプタブロック71が装着され、その上面にパイロット弁40が取り付けられる。コントロールラインXばかりでなくコントロールラインYやパイロットラインP1,P2も、ベース23を経由してアダプタブロック71内に及び、そこで上向きに方向転換してパイロット弁40に至るようになっている。パイロットラインP1,パイロットラインP2は、スリーブ22における穿孔位置をコントロールラインX寄りに集中させることで、コントロールラインXと同様、比較的短い経路で而も干渉することなく、連通状態を確立することができる。
【0039】
これに対し、アダプタブロック71から離れて始まるコントロールラインYの連通路は、ベース23内を、マニホールドブロック10表面に接する下面から立ち上がり、それから水平に反対側のアダプタブロック71へ延びている。ベース23を横切る途中で、ベース23の軸芯部分の貫通穴のうちの小径部分を通過する。この穴の小径部分は、スプール21の上端部が摺動可能に内挿されるとともに、絞り弁70ではセンサ組込ブシュ24が気密かつ固定的に嵌挿され(図5(a)参照)、絞り弁80ではセンサ組込ブシュ61が気密かつ固定的に嵌挿される(図5(b)参照)ところであり、そのセンサ組込ブシュ24,61の外周面には溝37が一巡して彫り込み形成されている。
【0040】
この場合、溝37がセンサ組込ブシュ24,61とベース23とに挟まれて環状の油路を形成するが、これがベース23内で貫通路によって分断されたコントロールラインYを繋ぐので、コントロールラインYも、センサコイル27を迂回しつつ、短距離でアダプタブロック71及びパイロット弁40に達する。
しかも、そのような連通路が、ベース23における形成に関しては、密栓の不要な2本のキリ穴を直交させることで、容易に形成できる。
したがって、製造コストを下げることができるうえ、連通路の迂回がネックになっているようなときには、ベース23の高さを更に低くすることができる。
【0041】
【その他】
なお、上記の各実施例では、油圧用の絞り弁を例に説明したが、本発明の適用は油圧に限られるものでなく、本発明は、水や,化学薬液,混合液など,その他の流体制御や液圧回路にも、適用することができる。
また、受圧室31,32の有効受圧面積は、厳密に一致している必要は無く、それらが概ね等しいか否かは、背圧室33やAポート35の軸方向受圧面積と対比して十分に小さいかどうかで、判断される。例えば、受圧室31,32の有効受圧面積に例えば何割かの相違があっても、その面積差が背圧室33等の面積より桁違いに小さいものであれば、概ね等しいと言える。
さらに、上述した流量や重量は比較のための一例にすぎず、本発明の絞り弁は、種々のサイズで作ることができる。
また、上記第3実施例では、溝37を経由する連通路として、コントロールラインYを挙げたが、パイロット弁40の装着部位等によっては、コントロールラインXや,パイロットラインP1,P2が溝37を経由するようにしても良い。
【0042】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の第1の解決手段の絞り弁にあっては、スプールランドをスリーブのところへ移して、それを囲う役割からボディが開放されるようにしたことにより、ボディが低くて軽量な絞り弁を実現することができたという有利な効果が有る。
【0043】
また、本発明の第2の解決手段の絞り弁にあっては、センサ組込部分とスプールとが干渉することなく並列化されるようにもしたことにより、ボディが更に低くて一層軽量な絞り弁を実現することができたという有利な効果を奏する。
【0044】
さらに、本発明の第3の解決手段の絞り弁にあっては、ボディ中央のスプール内挿穴をパイロット弁への連通路にも利用して、ボディ内の迂回路が減るようにもしたことにより、ボディが更に低くて一層軽量な絞り弁を実現することができたという有利な効果が有る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の絞り弁の第1実施例について、(a)が詳細な縦断面図、(b)が簡略な縦断面図である。
【図2】(a)が絞り弁の平面図、(b)が正面図、(c)が装着先の平面図、(d)が回路例の記号図である。
【図3】(a),(b)何れも流路を強調した簡略縦断面図であり、(a)が閉状態、(b)が開状態を示している。
【図4】本発明の絞り弁の第2実施例について、(a)が詳細な縦断面図、(b)が簡略な縦断面図である。
【図5】本発明の絞り弁の第3実施例について、(a),(b)何れも詳細な縦断面図である。
【符号の説明】
10…マニホールドブロック、
10a…スリーブ挿着穴、10b…ネジ穴、10c…位置決め穴、
11…油圧ポンプ、12…油圧回路、13…油タンク、
20…絞り弁、
21…スプール(ピストン、弁体)、21a…ランド、
22…スリーブ(ケーシング)、22a…シート(弁座)、
23…ベース(ボディ、ケーシング)、
24…センサ組込ブシュ(センサ支持部材、ボディ、ケーシング)、
25…カバー(蓋体、ボディ、ケーシング)、
26…コア、27…コイル(変位センサ、位置センサ)、
31…第1受圧室、32…第2受圧室、33…背圧室、
34…スプール内腔、34a…内腔拡径部、
35…Aポート(流路)、36…Bポート(流路)、37…溝、
40…パイロット弁、50…コントローラ、
60…絞り弁、61…センサ組込ブシュ、61a…ブシュ先端部、
70…絞り弁、71…アダプタブロック、
80…絞り弁、
A…メインライン(流路)、B…メインライン(流路)、
C…開度指令、D…検出変位、E…駆動電流、
P1,P2…パイロットライン、X,Y…コントロールライン

Claims (4)

  1. 有効受圧面積の概ね等しい第1,第2受圧室を軸方向に仕切るランドが中間部に形成されているスプールと、このスプールの一端側が摺動可能に内挿され且つその端角を着座させて流路を閉じるシートが一端部に形成されているスリーブと、前記スリーブの他端部が嵌挿固定されるとともに前記スプールの他端側が摺動可能に内挿され且つ前記スプールの軸方向変位または位置を検出するセンサが組み込まれているボディとを備えた絞り弁において、前記ランドが前記スリーブとの摺動部位に形成されていることを特徴とする絞り弁。
  2. 前記ボディのうち前記センサの組込部分の少なくとも先端部が前記スプールの内腔に前記他端側から遊挿されていることを特徴とする請求項1記載の絞り弁。
  3. 前記第1,第2受圧室に連通接続されたパイロット弁が前記ボディに装着されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載された絞り弁。
  4. 前記ボディは前記センサの組込部分が前記スプールと同じ穴に内挿され固定されたものであり、前記組込部分の外周面に溝が形成されており、この溝が前記パイロット弁に至る連通路の一部を成している、ことを特徴とする請求項3記載の絞り弁。
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