JP2004293420A - ドライポンプの潤滑油シール構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】軸受等を潤滑する潤滑油室内の潤滑油のポンプ室側への進入を極小化すると共に、シールの性能の低下を抑えて長期間安定して使用可能でメカロスの少ない多段式ドライポンプの潤滑油のシール構造を提供すること。
【解決手段】ポンプ室4と潤滑油室3との間に回転軸20と共に回転するVリング9を内蔵するシール室17が形成され、シール室17とポンプ室4との間に中間室23が形成され、中間室23と潤滑油室3とを気液分離機能を備える気液分離室12を介して連通させている。
【選択図】 図1
【解決手段】ポンプ室4と潤滑油室3との間に回転軸20と共に回転するVリング9を内蔵するシール室17が形成され、シール室17とポンプ室4との間に中間室23が形成され、中間室23と潤滑油室3とを気液分離機能を備える気液分離室12を介して連通させている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドライポンプの潤滑油シール構造に関するものであり、詳細には、ポンプ室で発生する圧力変動の影響を受けることなく、寿命の長い潤滑油シール構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、特許文献1の第2図に示されるように、ポンプ室内に、2つの同じ断面形状のロータが各々回転軸に取り付けられたものを有するルーツ式ドライポンプが知られている。ロータ同士の間、ロータとハウジング内壁との間には、わずかな間隙が設けられており、ロータは無潤滑で回転する。ロータは互いに逆方向に回転し、吸入口から取り入れた気体をオイルフリーのクリーンな状態のまま大気に放出する。
【0003】
特許文献1の第1図には、軸受4に潤滑油18を供給するための潤滑油室5が記載されている。回転軸2に取り付けられた回転板の一部が潤滑油18に接して潤滑油18を巻き上げて軸受4を潤滑している。
しかし、潤滑油がポンプ室1内に進入することは阻止しなければならないので、その目的のため、ドライシール16、油切り板13,油切り室12,油戻し溝15、及び油戻り通路14を構成している。
回転軸2を伝わって進入してきた潤滑油は、油切り板13により遠心力で外側にはね飛ばされる。飛ばされた潤滑油は、油切り室12の壁面を伝わって油戻り通路14から潤滑油室5に戻る。ここで、ドライシール16側へ戻る潤滑油は、油戻し溝15に沿って流れるため、ドライシール16側へ潤滑油が流れ込むことがない。
【0004】
【特許文献1】
特公平7−111175号公報(第1図、第2図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に開示されている技術には、次のような問題があった。
(1)ドライポンプのロータの回転数は、一般に容積効率をあげて排気性能をあげるため、3000rpm以上の高速で運転されている。そのため、第1図に示されるドライシール16のように、リップ状のリップ部が回転軸と接触する接触式のシールでは、シール面での摩擦が大きくなり、メカロスがおおきくなる問題があった。また、接触部における発熱も多くなり、シールの耐久性が低下する問題や、有機物質が発生してポンプ室側に進入する恐れがあった。特に、第1図のドライシール16は、ポンプ室内の圧力が低下してリップ部両側の差圧が高くなると、リップ部の形状が差圧により回転軸に強く押しつけられる構造を採用しているため、この問題が顕著となる。
【0006】
(2)特許文献1の問題を解決するために、接触式のドライシール16を用いるのを止めて、非接触式シールを採用することも考えられる。
しかしながら、非接触式シールでは、潤滑部とポンプ室とが隙間で連通しているので、ポンプの排気条件によって発生する大きな圧力変動により、潤滑油がポンプ室内に漏れる恐れがあった。ポンプ室内に潤滑油が漏れた場合、ドライポンプを停止したときに、潤滑油の蒸気が真空チャンバに進入する恐れがあり、問題であった。
【0007】
本発明は、上述問題点を解決するためになされたものであり、軸受等を潤滑する潤滑油室内の潤滑油のポンプ室側への進入を極小化すると共に、シールの性能の低下を抑えて長期間安定して使用可能でメカロスの少ないドライポンプの潤滑油のシール構造を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本発明のドライポンプのシール構造は、次のような構成を有している。
(1)ポンプ室と、回転軸へ供給する潤滑油を貯える潤滑油室とを備えるドライポンプの潤滑油シール構造において、ポンプ室と潤滑油室との間に回転軸と共に回転するV形シールリングを内蔵するシール室が形成され、シール室とポンプ室との間に中間室が形成され、中間室とシール室とを気液分離機能を備える気液分離室を介して連通させる。
ここで、V形シールリングとは、樹脂材料等の弾性材料からなり、回転軸に密着して固定された本体部と、本体部からリップ状に突き出たリップ部と、本体とリップ部を繋ぐ弾性変形する部分とを備える。このリップ部が非回転時にはシール室の壁面と接触し、回転時には、非接触状態または僅かに接触した状態となる。
【0009】
(2)(1)に記載するドライポンプの潤滑油シール構造において、回転軸の、ポンプ室と中間室との間の位置に、複数の非接触式シールリングが付設され、前記複数の非接触式シールリングの間に不活性ガスを供給するガス流路が形成されていることを特徴とする。
【0010】
上記構成を有する本発明のドライポンプのシール構造は、次のように作用する。
シール室内にあって回転軸に付設され、回転軸と共に回転するV形シールリングのリップ部は、非回転時にはシール室の内壁面に接触しているが、回転軸が回転している時には、遠心力により、内壁面から離れて非接触状態となっている。従って、リップ部が回転により、シール室の内壁面と摩擦することがなく、リップが損傷されることがない。また、摩擦熱も発生しないので、弾性材の性能の劣化を起こさない。
【0011】
そして、回転軸を伝わってくる潤滑油は、回転時には、リップ部で遠心力により外側にはね飛ばされ、シール室の外壁に沿って潤滑油戻り通路から潤滑油室に戻る。回転軸が回転していない時には、リップ部がシール室の内壁面に接触しているので、潤滑油が中間室側に進入することが防止される。
【0012】
一方、ドライポンプの運転状況(排気条件)によって、ポンプ室内の圧力は大きく変動する場合がある。このときに、ポンプ室側の圧力が低下するとシール室内の圧力が相対的に高くなる可能性がある。その場合には、リップ部が相対的に高くなった圧力で押されてシール室内壁面に押しつけられるため、摩擦によるメカロスの発生や摩擦熱による劣化の問題を発生する。
しかし、本発明では、中間室とシール室とを気液分離室を介して連通しているので、シール室と中間室とがほぼ同じ圧力に保つことができるため、
リップ部がシール室の内壁面に接触することがない。
【0013】
言い換えると、ポンプ室内の圧力変動に対して、非接触シールリングはラビリンスとして機能し、中間室はバッファ空間として作用して、ポンプ室で発生する圧力変動を減衰させて、シール室へ圧力変動が伝わるのを防止する。さらに、中間室と連通されている気液分離室もバッファ空間として作用するため、全体としてバッファ空間が大きくなり減衰機能を高くすることができる。
気液分離室の持つ気液分離機能は、回転時にはね飛ばされた潤滑油を、気液分離により潤滑油はシール室に戻し、気体のみ中間室に流れるのを許す作用を行う。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照にして説明する。図1は、本発明の一実施の形態であるルーツタイプのドライポンプのポンプ室と潤滑油室との近傍のシール構造を示す断面図である。図1のドライポンプは、例えば複数のポンプ室を有する多段式ドライポンプである。
ポンプハウジング1と潤滑油室3との間には、軸受ハウジング2が配設されている。軸受ハウジング2内には、排気ロータ5と一体に形成されている回転軸20を支持する2つの軸受19が付設されている。
潤滑油室3には、回転軸の端部が突出しており、そこに潤滑油撥ねかけ板21が固設されている。潤滑油撥ねかけ板21は、回転軸20と共に回転して軸受19に、潤滑油室3の底部に貯えられている潤滑油22を撥ね上げて供給する。
【0015】
軸受19の左側には、ラビリンスハウジング15が付設されている。ラビリンスハウジング15の左側には、シール室17が形成されている。
シール室17は、回転軸20と一体的に回転するVリング9を内蔵している。Vリング9は、樹脂材料等の弾性材料により構成されている。Vリング9は、スナップリング10により軸方向に固定されている。Vリング9は、図2(a)に示すように、リップ状のリップ部26と円柱状の本体部28とを、弾性力のあるヒンジ部27で繋いだ形で構成している。
【0016】
Vリング9は、回転軸20が回転していないときには、図2(a)に示すように、リップ部26がシール室17のシール室壁面24に接触している。また、回転軸20が回転しているときには、遠心力により、図2(b)に示すように、リップ部26が矢印の方向に浮き上がり、シール室壁面24と非接触の状態である。
なお、Vリング9のカウンターフェイスとなるシール室壁面24側に、螺旋溝を形成してポンプ作用を起こさせると、さらにシール性能を向上させることができる。
【0017】
シール室7の左側には、中間室23が形成されている。ポンプハウジング1には、排気ロータ5を内蔵するポンプ室4が形成されている。ポンプ室4と中間室23との間では、軸受ハウジング2と回転軸20との隙間は僅かなスペースとされており、2つの非接触式シールリング6,7が回転軸20側に取り付けられている。本実施の形態では、非接触式シールリング6,7として、断面矩形状の円状リングを用いているが、例えば、ラビリンスシール等を用いても良い。
また、2つの非接触式シールリング6,7の間には、不活性ガスである窒素ガスを供給するための流路8が形成されている。これは、排気対象気体が反応性ガスの場合に、軸受等を保護するために僅かな量の窒素ガスを流すのに用いるためである。
【0018】
中間室23とシール室17とは、連通管路11,14によって、ポンプハウジング1の外部に設置されている気液分離室12を介して連通されている。気液分離室12の内部は、例えば、ステンレスメッシュで構成される油セパレータ13を内蔵している。油セパレータ13は低圧力損失で、潤滑油または油蒸気分子と気体とを分離できる機能を有している。
本実施の形態では、気液分離室12と油セパレータ13とを外部に設けたが、軸受側ハウジング2内に設けても良い。
【0019】
ラビリンスシールハウジング15は、ラビリンスシール溝16が形成されたものであり、潤滑油がシール室17へ進入するのを防止する機能を果たしているが、他の非接触シール、例えば板状のものを交差させたものでも良い。
また、軸受ハウジング2のシール室17の下部には、潤滑油室3の潤滑油22と連通する潤滑油戻し管路18が形成されている。これは、ラビリンスシール溝16から漏れ出た潤滑油を潤滑油室3に戻すためのものである。
【0020】
次に、上記構成を有するドライポンプのシール構造の作用を説明する。
回転軸20が回転されて排気ロータ5が回転すると、ポンプ室4内で真空排気作用が行われる。このとき、非接触シールリング6のポンプ室4側近傍のポンプ室側隙間25は減圧された状態にある。ここで、ドライポンプのロータ隙間等からの漏れのため、ルーツタイプのドライポンプでは、大きな圧力変動が発生する場合がある。その圧力変動の大きさは、実験によれば、10kPa近傍から4kPa前後の圧力変動が発生する。
【0021】
本実施の形態では、この大きな圧力変動に対して、非接触シールリング6,7及び中間室23を設けているので、非接触シールリング6,7は気体の絞り部として機能し、中間室23は気体圧力変動のバッファとして機能するため、圧力変動を減衰させることができ、中間室23の圧力変動を極小に保つことができる。
さらに、中間室23は、圧力損失の小さい気液分離室12を介してシール室17と連通管路11,14で連通されているので、バッファ空間の体積はより大きくなるため、ポンプ室側軸隙間25付近での大きな圧力変動は、シール室17では十分小さくなっている。同時に、Vリング9のリップ部26の中間室23側とシール室17側との両側での圧力差を十分小さく保つことができる。
【0022】
一方、Vリング9については、次の2つのことが周知である。第1に、シール前後の圧力差が小さい状態で、シール面圧を低くして回転軸20と一体となって回転するときには、図2(b)に示すように、遠心力でリップ部26が外周方向(矢印で示す。)に変形することである。第2に、カウンターフェイスとは、さらに小さな面圧または隙間を持った状態で、油滴や油蒸気分子をシールするように作用し、そのときにはシール効果とシール寿命が長いことである。
【0023】
本実施の形態においては、中間室23とシール室17とを気液分離室12を介して連通しているので、ポンプ室4で圧力変動が発生しても、シール室17と中間室23とをほぼ同じ圧力に保つことができるため、リップ部26の前後の圧力差を極小とすることができ、リップ部26がシール室17の内壁面24に接触することがない。
【0024】
回転軸20は高速回転しているので、リップ部26まで進入してきた油滴や油蒸気分子は、遠心力ではね飛ばされ、シール室17から中間室23、さらには非接触シール6,7を介して連通しているポンプ室4に油滴や油蒸気分子が移動することはない。
回転軸20が停止しているときには、Vリング9のリップ部26は、所定の面圧で、シール室壁面24に押圧されており、シール室17と中間室23とは隔離されているため、潤滑油22や油蒸気分子が、シール室17から中間室23へ進入することがない。
また、気液分離室12を介して連通管路11,14を経ていく経路では、油セパレータ13が油成分を分離するので、油蒸気分子等が中間室23へ進入することがない。
【0025】
潤滑油室3に貯えられている潤滑油22は、回転軸20の回転に伴って、潤滑油撥ねかけ板21により、軸受19に撥ねかけられ軸受19を潤滑する。この潤滑油22は基本的には、ラビリンスシール16によりシール室17へ進入しないようになっている。しかし、ラビリンスシール16は構造上、隙間があるので、運転状況により発生する圧力変動によっては、潤滑油22や油蒸気分子がシール室17へ進入することがある。
この場合には、前述したように、Vリング9により、油滴や油蒸気分子は、Vリング9の回転による遠心力で撥ね飛ばされ、シール室17から中間室23へ移動することはない。すなわち、油滴や油蒸気分子は、シール室17内で浮遊したり、シール室17の壁面に付着して重力により下方に落ちたりする。シール室17の下部に落ちた潤滑油は、潤滑油戻し管路18で、潤滑油室3に戻される。
【0026】
なお、排気対象気体が排気プロセスにおいて凝縮したり析出したりする反応性ガスの場合には、軸受ハウジング2の外部から、希釈や冷却を目的とする窒素ガスが、パージガス供給孔8を介して、非接触式シールリング6,7の間に供給される。このときには、ポンプ室4と軸隙間25の圧力変動は、この窒素ガス供給によりさらに緩和されるので、Vリング9のシール作用が安定し、シール性能、シール寿命が共に向上する。
【0027】
以上詳細に説明したように、本実施の形態の多段式ドライポンプのシール構造によれば、ポンプ室4と潤滑油室3との間に回転軸20と共に回転するVリング9を内蔵するシール室17が形成され、シール室17とポンプ室4との間に中間室23が形成され、中間室23とシール室17とを気液分離機能を備える気液分離室12を介して連通させているので、シール室17と中間室23とがほぼ同じ圧力に保つことができるため、回転軸20が回転しているときに、リップ部26がシール室の内壁面24に接触することがなく、Vリング9のシール性能とシール寿命とを共に向上させることができる。
【0028】
本発明は、以上説明した実施の形態に限定されることなく、色々な変形が可能である。
例えば、本実施の形態では、V形シールリングとして、Vリング9を使用しているが、非回転時にはカウンターフェイスに接触し、遠心力によりカウンターフェースと非接触状態となるシールリングならば別な形状であっても、本発明を適用できる。
【0029】
【発明の効果】
本発明のドライポンプのシール構造によれば、ポンプ室と潤滑油室との間に回転軸と共に回転するV形シールリングを内蔵するシール室が形成され、シール室とポンプ室との間に中間室が形成され、中間室と潤滑油室とを気液分離機能を備える気液分離室を介して連通させているので、シール室と中間室とがほぼ同じ圧力に保つことができるため、回転軸が回転しているときに、リップ部がシール室の内壁面に接触することがなく、V形シールリングのシール性能とシール寿命とを共に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】多段式ドライポンプのシール構造を示す断面図である。
【図2】(a)は、回転軸が回転していないときのVリングの状態を示す断面図である。
(b)は、回転軸が回転しているときのVリングの状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ポンプハウジング
2 軸受ハウジング
3 潤滑油室
4 ポンプ室
5 排気ロータ
6,7 非接触式シールリング
8 パージガス供給孔
9 Vリング
11,14 連通管路
12 気液分離室
13 油セパレータ
17 シール室
20 回転軸
23 中間室
24 シール室壁面
26 リップ部
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドライポンプの潤滑油シール構造に関するものであり、詳細には、ポンプ室で発生する圧力変動の影響を受けることなく、寿命の長い潤滑油シール構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、特許文献1の第2図に示されるように、ポンプ室内に、2つの同じ断面形状のロータが各々回転軸に取り付けられたものを有するルーツ式ドライポンプが知られている。ロータ同士の間、ロータとハウジング内壁との間には、わずかな間隙が設けられており、ロータは無潤滑で回転する。ロータは互いに逆方向に回転し、吸入口から取り入れた気体をオイルフリーのクリーンな状態のまま大気に放出する。
【0003】
特許文献1の第1図には、軸受4に潤滑油18を供給するための潤滑油室5が記載されている。回転軸2に取り付けられた回転板の一部が潤滑油18に接して潤滑油18を巻き上げて軸受4を潤滑している。
しかし、潤滑油がポンプ室1内に進入することは阻止しなければならないので、その目的のため、ドライシール16、油切り板13,油切り室12,油戻し溝15、及び油戻り通路14を構成している。
回転軸2を伝わって進入してきた潤滑油は、油切り板13により遠心力で外側にはね飛ばされる。飛ばされた潤滑油は、油切り室12の壁面を伝わって油戻り通路14から潤滑油室5に戻る。ここで、ドライシール16側へ戻る潤滑油は、油戻し溝15に沿って流れるため、ドライシール16側へ潤滑油が流れ込むことがない。
【0004】
【特許文献1】
特公平7−111175号公報(第1図、第2図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に開示されている技術には、次のような問題があった。
(1)ドライポンプのロータの回転数は、一般に容積効率をあげて排気性能をあげるため、3000rpm以上の高速で運転されている。そのため、第1図に示されるドライシール16のように、リップ状のリップ部が回転軸と接触する接触式のシールでは、シール面での摩擦が大きくなり、メカロスがおおきくなる問題があった。また、接触部における発熱も多くなり、シールの耐久性が低下する問題や、有機物質が発生してポンプ室側に進入する恐れがあった。特に、第1図のドライシール16は、ポンプ室内の圧力が低下してリップ部両側の差圧が高くなると、リップ部の形状が差圧により回転軸に強く押しつけられる構造を採用しているため、この問題が顕著となる。
【0006】
(2)特許文献1の問題を解決するために、接触式のドライシール16を用いるのを止めて、非接触式シールを採用することも考えられる。
しかしながら、非接触式シールでは、潤滑部とポンプ室とが隙間で連通しているので、ポンプの排気条件によって発生する大きな圧力変動により、潤滑油がポンプ室内に漏れる恐れがあった。ポンプ室内に潤滑油が漏れた場合、ドライポンプを停止したときに、潤滑油の蒸気が真空チャンバに進入する恐れがあり、問題であった。
【0007】
本発明は、上述問題点を解決するためになされたものであり、軸受等を潤滑する潤滑油室内の潤滑油のポンプ室側への進入を極小化すると共に、シールの性能の低下を抑えて長期間安定して使用可能でメカロスの少ないドライポンプの潤滑油のシール構造を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本発明のドライポンプのシール構造は、次のような構成を有している。
(1)ポンプ室と、回転軸へ供給する潤滑油を貯える潤滑油室とを備えるドライポンプの潤滑油シール構造において、ポンプ室と潤滑油室との間に回転軸と共に回転するV形シールリングを内蔵するシール室が形成され、シール室とポンプ室との間に中間室が形成され、中間室とシール室とを気液分離機能を備える気液分離室を介して連通させる。
ここで、V形シールリングとは、樹脂材料等の弾性材料からなり、回転軸に密着して固定された本体部と、本体部からリップ状に突き出たリップ部と、本体とリップ部を繋ぐ弾性変形する部分とを備える。このリップ部が非回転時にはシール室の壁面と接触し、回転時には、非接触状態または僅かに接触した状態となる。
【0009】
(2)(1)に記載するドライポンプの潤滑油シール構造において、回転軸の、ポンプ室と中間室との間の位置に、複数の非接触式シールリングが付設され、前記複数の非接触式シールリングの間に不活性ガスを供給するガス流路が形成されていることを特徴とする。
【0010】
上記構成を有する本発明のドライポンプのシール構造は、次のように作用する。
シール室内にあって回転軸に付設され、回転軸と共に回転するV形シールリングのリップ部は、非回転時にはシール室の内壁面に接触しているが、回転軸が回転している時には、遠心力により、内壁面から離れて非接触状態となっている。従って、リップ部が回転により、シール室の内壁面と摩擦することがなく、リップが損傷されることがない。また、摩擦熱も発生しないので、弾性材の性能の劣化を起こさない。
【0011】
そして、回転軸を伝わってくる潤滑油は、回転時には、リップ部で遠心力により外側にはね飛ばされ、シール室の外壁に沿って潤滑油戻り通路から潤滑油室に戻る。回転軸が回転していない時には、リップ部がシール室の内壁面に接触しているので、潤滑油が中間室側に進入することが防止される。
【0012】
一方、ドライポンプの運転状況(排気条件)によって、ポンプ室内の圧力は大きく変動する場合がある。このときに、ポンプ室側の圧力が低下するとシール室内の圧力が相対的に高くなる可能性がある。その場合には、リップ部が相対的に高くなった圧力で押されてシール室内壁面に押しつけられるため、摩擦によるメカロスの発生や摩擦熱による劣化の問題を発生する。
しかし、本発明では、中間室とシール室とを気液分離室を介して連通しているので、シール室と中間室とがほぼ同じ圧力に保つことができるため、
リップ部がシール室の内壁面に接触することがない。
【0013】
言い換えると、ポンプ室内の圧力変動に対して、非接触シールリングはラビリンスとして機能し、中間室はバッファ空間として作用して、ポンプ室で発生する圧力変動を減衰させて、シール室へ圧力変動が伝わるのを防止する。さらに、中間室と連通されている気液分離室もバッファ空間として作用するため、全体としてバッファ空間が大きくなり減衰機能を高くすることができる。
気液分離室の持つ気液分離機能は、回転時にはね飛ばされた潤滑油を、気液分離により潤滑油はシール室に戻し、気体のみ中間室に流れるのを許す作用を行う。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照にして説明する。図1は、本発明の一実施の形態であるルーツタイプのドライポンプのポンプ室と潤滑油室との近傍のシール構造を示す断面図である。図1のドライポンプは、例えば複数のポンプ室を有する多段式ドライポンプである。
ポンプハウジング1と潤滑油室3との間には、軸受ハウジング2が配設されている。軸受ハウジング2内には、排気ロータ5と一体に形成されている回転軸20を支持する2つの軸受19が付設されている。
潤滑油室3には、回転軸の端部が突出しており、そこに潤滑油撥ねかけ板21が固設されている。潤滑油撥ねかけ板21は、回転軸20と共に回転して軸受19に、潤滑油室3の底部に貯えられている潤滑油22を撥ね上げて供給する。
【0015】
軸受19の左側には、ラビリンスハウジング15が付設されている。ラビリンスハウジング15の左側には、シール室17が形成されている。
シール室17は、回転軸20と一体的に回転するVリング9を内蔵している。Vリング9は、樹脂材料等の弾性材料により構成されている。Vリング9は、スナップリング10により軸方向に固定されている。Vリング9は、図2(a)に示すように、リップ状のリップ部26と円柱状の本体部28とを、弾性力のあるヒンジ部27で繋いだ形で構成している。
【0016】
Vリング9は、回転軸20が回転していないときには、図2(a)に示すように、リップ部26がシール室17のシール室壁面24に接触している。また、回転軸20が回転しているときには、遠心力により、図2(b)に示すように、リップ部26が矢印の方向に浮き上がり、シール室壁面24と非接触の状態である。
なお、Vリング9のカウンターフェイスとなるシール室壁面24側に、螺旋溝を形成してポンプ作用を起こさせると、さらにシール性能を向上させることができる。
【0017】
シール室7の左側には、中間室23が形成されている。ポンプハウジング1には、排気ロータ5を内蔵するポンプ室4が形成されている。ポンプ室4と中間室23との間では、軸受ハウジング2と回転軸20との隙間は僅かなスペースとされており、2つの非接触式シールリング6,7が回転軸20側に取り付けられている。本実施の形態では、非接触式シールリング6,7として、断面矩形状の円状リングを用いているが、例えば、ラビリンスシール等を用いても良い。
また、2つの非接触式シールリング6,7の間には、不活性ガスである窒素ガスを供給するための流路8が形成されている。これは、排気対象気体が反応性ガスの場合に、軸受等を保護するために僅かな量の窒素ガスを流すのに用いるためである。
【0018】
中間室23とシール室17とは、連通管路11,14によって、ポンプハウジング1の外部に設置されている気液分離室12を介して連通されている。気液分離室12の内部は、例えば、ステンレスメッシュで構成される油セパレータ13を内蔵している。油セパレータ13は低圧力損失で、潤滑油または油蒸気分子と気体とを分離できる機能を有している。
本実施の形態では、気液分離室12と油セパレータ13とを外部に設けたが、軸受側ハウジング2内に設けても良い。
【0019】
ラビリンスシールハウジング15は、ラビリンスシール溝16が形成されたものであり、潤滑油がシール室17へ進入するのを防止する機能を果たしているが、他の非接触シール、例えば板状のものを交差させたものでも良い。
また、軸受ハウジング2のシール室17の下部には、潤滑油室3の潤滑油22と連通する潤滑油戻し管路18が形成されている。これは、ラビリンスシール溝16から漏れ出た潤滑油を潤滑油室3に戻すためのものである。
【0020】
次に、上記構成を有するドライポンプのシール構造の作用を説明する。
回転軸20が回転されて排気ロータ5が回転すると、ポンプ室4内で真空排気作用が行われる。このとき、非接触シールリング6のポンプ室4側近傍のポンプ室側隙間25は減圧された状態にある。ここで、ドライポンプのロータ隙間等からの漏れのため、ルーツタイプのドライポンプでは、大きな圧力変動が発生する場合がある。その圧力変動の大きさは、実験によれば、10kPa近傍から4kPa前後の圧力変動が発生する。
【0021】
本実施の形態では、この大きな圧力変動に対して、非接触シールリング6,7及び中間室23を設けているので、非接触シールリング6,7は気体の絞り部として機能し、中間室23は気体圧力変動のバッファとして機能するため、圧力変動を減衰させることができ、中間室23の圧力変動を極小に保つことができる。
さらに、中間室23は、圧力損失の小さい気液分離室12を介してシール室17と連通管路11,14で連通されているので、バッファ空間の体積はより大きくなるため、ポンプ室側軸隙間25付近での大きな圧力変動は、シール室17では十分小さくなっている。同時に、Vリング9のリップ部26の中間室23側とシール室17側との両側での圧力差を十分小さく保つことができる。
【0022】
一方、Vリング9については、次の2つのことが周知である。第1に、シール前後の圧力差が小さい状態で、シール面圧を低くして回転軸20と一体となって回転するときには、図2(b)に示すように、遠心力でリップ部26が外周方向(矢印で示す。)に変形することである。第2に、カウンターフェイスとは、さらに小さな面圧または隙間を持った状態で、油滴や油蒸気分子をシールするように作用し、そのときにはシール効果とシール寿命が長いことである。
【0023】
本実施の形態においては、中間室23とシール室17とを気液分離室12を介して連通しているので、ポンプ室4で圧力変動が発生しても、シール室17と中間室23とをほぼ同じ圧力に保つことができるため、リップ部26の前後の圧力差を極小とすることができ、リップ部26がシール室17の内壁面24に接触することがない。
【0024】
回転軸20は高速回転しているので、リップ部26まで進入してきた油滴や油蒸気分子は、遠心力ではね飛ばされ、シール室17から中間室23、さらには非接触シール6,7を介して連通しているポンプ室4に油滴や油蒸気分子が移動することはない。
回転軸20が停止しているときには、Vリング9のリップ部26は、所定の面圧で、シール室壁面24に押圧されており、シール室17と中間室23とは隔離されているため、潤滑油22や油蒸気分子が、シール室17から中間室23へ進入することがない。
また、気液分離室12を介して連通管路11,14を経ていく経路では、油セパレータ13が油成分を分離するので、油蒸気分子等が中間室23へ進入することがない。
【0025】
潤滑油室3に貯えられている潤滑油22は、回転軸20の回転に伴って、潤滑油撥ねかけ板21により、軸受19に撥ねかけられ軸受19を潤滑する。この潤滑油22は基本的には、ラビリンスシール16によりシール室17へ進入しないようになっている。しかし、ラビリンスシール16は構造上、隙間があるので、運転状況により発生する圧力変動によっては、潤滑油22や油蒸気分子がシール室17へ進入することがある。
この場合には、前述したように、Vリング9により、油滴や油蒸気分子は、Vリング9の回転による遠心力で撥ね飛ばされ、シール室17から中間室23へ移動することはない。すなわち、油滴や油蒸気分子は、シール室17内で浮遊したり、シール室17の壁面に付着して重力により下方に落ちたりする。シール室17の下部に落ちた潤滑油は、潤滑油戻し管路18で、潤滑油室3に戻される。
【0026】
なお、排気対象気体が排気プロセスにおいて凝縮したり析出したりする反応性ガスの場合には、軸受ハウジング2の外部から、希釈や冷却を目的とする窒素ガスが、パージガス供給孔8を介して、非接触式シールリング6,7の間に供給される。このときには、ポンプ室4と軸隙間25の圧力変動は、この窒素ガス供給によりさらに緩和されるので、Vリング9のシール作用が安定し、シール性能、シール寿命が共に向上する。
【0027】
以上詳細に説明したように、本実施の形態の多段式ドライポンプのシール構造によれば、ポンプ室4と潤滑油室3との間に回転軸20と共に回転するVリング9を内蔵するシール室17が形成され、シール室17とポンプ室4との間に中間室23が形成され、中間室23とシール室17とを気液分離機能を備える気液分離室12を介して連通させているので、シール室17と中間室23とがほぼ同じ圧力に保つことができるため、回転軸20が回転しているときに、リップ部26がシール室の内壁面24に接触することがなく、Vリング9のシール性能とシール寿命とを共に向上させることができる。
【0028】
本発明は、以上説明した実施の形態に限定されることなく、色々な変形が可能である。
例えば、本実施の形態では、V形シールリングとして、Vリング9を使用しているが、非回転時にはカウンターフェイスに接触し、遠心力によりカウンターフェースと非接触状態となるシールリングならば別な形状であっても、本発明を適用できる。
【0029】
【発明の効果】
本発明のドライポンプのシール構造によれば、ポンプ室と潤滑油室との間に回転軸と共に回転するV形シールリングを内蔵するシール室が形成され、シール室とポンプ室との間に中間室が形成され、中間室と潤滑油室とを気液分離機能を備える気液分離室を介して連通させているので、シール室と中間室とがほぼ同じ圧力に保つことができるため、回転軸が回転しているときに、リップ部がシール室の内壁面に接触することがなく、V形シールリングのシール性能とシール寿命とを共に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】多段式ドライポンプのシール構造を示す断面図である。
【図2】(a)は、回転軸が回転していないときのVリングの状態を示す断面図である。
(b)は、回転軸が回転しているときのVリングの状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ポンプハウジング
2 軸受ハウジング
3 潤滑油室
4 ポンプ室
5 排気ロータ
6,7 非接触式シールリング
8 パージガス供給孔
9 Vリング
11,14 連通管路
12 気液分離室
13 油セパレータ
17 シール室
20 回転軸
23 中間室
24 シール室壁面
26 リップ部
Claims (2)
- ポンプ室と、回転軸へ供給する潤滑油を貯える潤滑油室とを備えるドライポンプの潤滑油シール構造において、
前記ポンプ室と前記シール室との間に、前記回転軸と共に回転するV形シールリングを内蔵するシール室が形成され、
前記シール室と前記ポンプ室との間に中間室が形成され、
前記中間室と前記シール室とを気液分離機能を備える気液分離室を介して連通させることを特徴とするドライポンプの潤滑油シール構造。 - 請求項1に記載するドライポンプの潤滑油シール構造において、
前記回転軸の、前記ポンプ室と前記中間室との間の位置に、複数の非接触式シールリングが付設され、
前記複数の非接触式シールリングの間に不活性ガスを供給するガス流路が形成されていることを特徴とするドライポンプの潤滑油シール構造。
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JP2003087089A JP2004293420A (ja) | 2003-03-27 | 2003-03-27 | ドライポンプの潤滑油シール構造 |
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- 2003-03-27 JP JP2003087089A patent/JP2004293420A/ja active Pending
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