JP2004293286A - 耐火部材と、その施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 免震建物等に好適であり、耐火性、防水性、施工性、品質安定性に優れた耐火部材と、その施工方法を提供する。
【解決手段】 耐火部材10は、構造物1を構成する2つの対向する構成体である防火壁2,3の間隔4内に装着され、不燃材から形成されたベース体15と、ベース体の防火壁3と対向する一方の面から防火壁3に向かって延出し防火壁3に弾接する可撓性を有する封止体としてガスケット20と、ベース体の他方の面と防火壁2とを隙間5を有して固定する固定手段としてタッピングビス25と、ガスケットと隣接してベース体の一方の面に固定した熱膨張性耐火材30とを備える。タッピングビス25は防火壁3に向かって耐火部材10を移動させて固定位置を調整できる。隙間5にモルタル35を充填し耐火部材を間隔4内に固定して施工する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、耐火部材に係り、特に、免震装置を備え防火壁等の構成体が相互に移動可能に設置されている構造物において、防火区画を形成するように構成体同士の間隔内に設置される耐火部材と、その施工方法に関する。
従来から免震構造部の耐火被覆材としては、珪酸カルシウム板、セラミックファイバーブランケットハードボード、PC板、ALC板等の不燃材料が使用されてきた。これら材料は耐火性に優れているが、免震構造部においてはその免震機能を発揮するため、必ずスリット部を設けなければならない。これらスリット部に耐火性能を付与する材料として、セラミックファイバーブランケット等の繊維系無機材料(例えばニチアス製「メンシンメジ」;セラミックファイバーとロックウールを鋼板で覆った構成)を装填している。
また、この種の免震構造部における耐火構造としては、上下に区分される柱などの構造体間や、構造体と基礎との間に免震装置を設置し、免震装置の周囲を囲むように上下の構造体や基礎から不燃材や準不燃材を用いる複数枚の板状体を、上下方向の板状体間に免震スリットが形成されるように、また、隣接する左右の板状体間にもスリットが形成されるように取り付け、これらスリットに耐火性能を有するガスケットを挿着する構造が開示されている。そして、ガスケットに並べて、平常時には隙間が確保されるように熱により発泡する発泡材を配設している(例えば、特許文献1参照)。
さらに、この種の構造として、上下に区分される柱などの構造体間や、構造体と基礎との間に免震装置を設置し、免震装置の周囲を囲むように上下の構造体や基礎から耐火板を、上下方向の耐火板間に免震スリットが形成されるように取り付け、セラミックファイバーなどの耐火性繊維を内部に詰めた耐火ガスケットを免震スリットに挿着する構造が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平11−22062号公報(図1,2) 特開2001−20406公報(図1)
ところで、前記の免震構造部の耐火被覆材は、前記のスリット部に耐火性能を付与する材料を装填することで耐火性能や免震機能は満たされるが、地震時の変形追従性、防水性に問題があった。
特許文献1に記載の耐火構造では、火災発生時に発泡材が膨張し耐火性能を発揮するが、ガスケットと発泡材を板状体の免震スリットやスリットに挿入固定するため固定が不十分になり、地震発生時にガスケットや、発泡材が脱落する恐れがあった。また、現場での施工となるため施工ムラが生じやすく品質管理が十分にできなかった。
また、特許文献2に記載のセラミックファイバーなどの耐火繊維を内部に詰めた耐火ガスケットでは、火災発生時に耐火ガスケットが焼結、収縮するため、耐火性能が十分ではない。また、施工性を向上させるために取り付け金物と一体化した例が挙げられているが、火災発生時には、金物が変形することで耐火性能が十分に発揮されなくなる恐れがあった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、耐火性、防水性、施工性、品質安定性に優れ、施工性が良好で2つの構造物構成体の間隔内に容易に装着することができ、免震機能を損なうことなく耐火性能が安定している耐火部材と、その施工方法を提供することにある。また、防水性等の耐久性を長期間に亘って維持できる耐火部材と、その施工方法を提供することにある。
前記目的を達成すべく、本発明に係る耐火部材は、構造物を構成する2つの対向する構成体の間隔内に装着される耐火部材であって、この耐火部材は基体としてのベース体と、ベース体の一方の面から前記構成体の一方に向かって延出し該構成体に弾接する可撓性を有する封止体と、ベース体の一方の面に固定した熱膨張性耐火材とを備え、ベース体は構成体の他方に固定するものであることを特徴とする。構造物の構成体としては、防火壁や基礎、柱、梁等が適用される。ベース体は前記の間隔に挿入しやすい棒状体や板状体が好ましい。耐火部材は、ベース体の他方の面と構成体の他方とを隙間を有して固定する固定手段を備えると好適である。
前記のごとく構成された本発明の耐火部材は、ベース体の一方の面側は封止体が構造物構成体の一方と弾接して封止し、他方の面側は構成体の他方に固定され、好ましくは固定手段により構成体と隙間を有して固定され、この隙間にはモルタル等の不燃材料が充填されて施工されるため、免震装置を備える構造物において、一方の構成体に対して他方の構成体が移動したとき、封止体の部分で滑動することができ、相対変位を妨げることはない。そして、封止体が構成体に弾接しているので防水性能が安定している。また、火災等が発生したときには、熱膨張性耐火部材が膨張して封止体側の隙間を塞ぐため、防火区画が破られることを防止できる。耐火部材を構成するベース体は、不燃材、金属材、プラスチック材のいずれか、又はこれらを組み合わせた材料で形成されると好ましい。
また、本発明に係る耐火部材の好ましい具体的な態様としては、前記固定手段は、構成体の一方に向かって耐火部材を移動させて、その固定位置を調整可能であることを特徴としている。この構成によれば、固定手段を調整して例えば耐火部材を上下させることにより、封止体を構造体の一方に弾接させることができ、封止体と構造体との間に隙間が生じることなく耐火部材を防水状態に固定することができる。
さらに、本発明に係る耐火部材の好ましい具体的な他の態様としては、前記封止体及び/又は熱膨張性耐火材は、金属材料又はプラスチック材料からなる留め具を介してベース体に固定されることを特徴としている。特に、ベース体が不燃材から構成される場合好ましい。この構成によれば、金属材料又はプラスチック材料からなる留め具を介して、ベース体を加工することなく封止体や熱膨張性耐火材を容易に固定することができ、可撓性を有する封止体や熱膨張性耐火材の固定状態を安定させることができると共に、摩耗によって封止体が減った場合、容易に交換できる。また、留め具は、前記の固定手段を構成する金具等と一体的に形成してもよい。
前記耐火部材は、ベース体と平行状態に対向し封止体が弾接する対向板材を更に備えることを特徴とする。ベース体と対向板材とを溝等により係合させ、封止体が弾接した状態で平行に対向させる手段を備えると好ましい。このように構成すると、封止体は防火壁等の構成体に直接対接せず、対向板材に対接するため、ガスケット等の封止体の耐久性を向上させることができ、防水性能を長期間に亘って安定させることができる。
本発明に係る耐火部材の施工方法は、前記の耐火部材を、構造物を構成する2つの対向する構成体の間隔内に装着する施工方法であって、封止体が構成体の一方と弾接するように耐火部材を前記の間隔内に位置させ、ベース体の他方の面と構成体の他方とを固定する。具体的には、前記の間隔内において、構成体の一方に封止体を弾接させ、ベース体と構成体の他方との間にモルタル等を充填してベース体を固定することを特徴とする。このように構成された本発明の耐火部材の施工方法は、封止体が構成体の一方と弾接するように構成体の間隔内に耐火部材を位置させて固定するため、耐火部材を対向する構成体の一方と防水状態を保って容易に装着することができる。
本発明に係る耐火部材の施工方法の他の態様は、前記の耐火部材を、構造物を構成する2つの対向する構成体の間隔内に装着する施工方法であって、封止体が構成体の一方と弾接するように耐火部材を固定手段を用いて前記の間隔内に固定したあと、固定手段側のベース体と構成体の他方との隙間を不燃材料で充填することを特徴とする。不燃材料としてはモルタルが好ましく、モルタルをベース体と構成体の他方との隙間に充填して耐火部材を確実に固定できる。
このように構成された本発明の耐火部材の施工方法は、封止体が構成体の一方と弾接するように固定手段を調整して耐火部材を間隔内に固定したあと、固定手段側のベース体と構成体の他方との隙間をモルタル等の不燃材料で充填するため、容易な施工で2つの対向する構成体の間隔が一定でなくても間隔を確実に塞ぐことができ、平常時には免震装置の機能を妨げることなく防水性能を維持でき、火災時には安定した防火性能を達成することができる。
本発明に係る耐火部材の施工方法の他の態様は、前記の耐火部材を、構造物を構成する2つの対向する構成体の間隔内に装着する施工方法であって、封止体が構成体の一方と弾接するように耐火部材を固定手段を用いて間隔内に固定したあと、固定手段及び構成体の他方をモルタル等の不燃材料で被覆して該不燃材料をベース体に対接させることを特徴とする。この構成によれば、前記の施工方法と同様に、構成体同士の間隔が一定でなくてもこの間隔を確実に塞ぐことができ、平常時には免震装置の機能を妨げることなく防水性能を維持でき、火災時には安定した防火性能を達成することができる。
本発明に係る耐火部材の施工方法のさらに他の態様は、前記の対向板材を備える耐火部材を、構造物を構成する2つの対向する構成体の間隔内に装着する施工方法であって、前記ベース体を構成体の一方に固定し、対向板材と構成体の他方との間に不燃材料を充填することを特徴とする。ベース体と対向板材とが所定の間隙を持って連結されていると好ましい。このように構成した施工方法によれば、対向板材により不燃材料の充填が容易に行え、ベース体と対向板材とを平行にできるため封止体の弾接状態を安定させた状態で耐火部材を構成体の間隔内に装着することができる。
本発明に係る耐火部材の装着構造は、前記の耐火部材を、構造物を構成する2つの対向する構成体の間隔内に装着する構造であって、前記封止体が構成体の一方と弾接するように耐火部材を前記間隔内に位置させた状態で、ベース体の他方の面と構成体の他方とを固定したことを特徴とする。この構成によれば、施工性が良く、耐火性、防水性に優れ、免震機能を損なうことなく耐火性能が安定している構造とすることができる。
以上の説明から理解できるように、本発明の耐火部材は、免震装置を備える免震構造物の相対移動する2つの構成体間の間隔内に装着することができ、平常時や地震発生時には防水状態を保って相互に移動することを妨げず、火災発生時には熱膨張性耐火材が2つの構成体間の間隔を塞いで防火区画を確実に区分けして、火炎や煙が進入するのを防止できる。耐火部材が、ベース体と平行な対向板材を備えると、封止体の弾接状態を安定でき、防水性能が向上するとともに長期間に亘って防水状態を安定させることができる。
また、本発明の耐火部材の施工方法は、耐火部材はユニット化されているため、2つの構成体間の間隔内に固定位置を上下に調整して容易に固定することができ、固定手段を調整して封止体を一方の構成体に容易に弾接させることができ、施工が容易で安定した防水性能を確保できる。耐火部材が、ベース体と平行な対向板材を備える場合、モルタル等の不燃材料の充填が容易に行える。
以下、本発明に係る耐火部材の一実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る耐火部材を示し、(a)は要部正面図、(b)はその右側面図、(c)は要部斜視図、図2は、図1の耐火部材を2つの対向する構成体の間隔内に固定した状態を示し、(a)その要部斜視図、(b)はその断面図、(c)は施工後の断面図、(d)は火災時の断面図である。
図1,2において、耐火部材10は、建物等の構造物1を構成する2つの対向する構成体として、例えば防火壁2,3の間隔4内に装着されるものであり、不燃材から形成されたベース体15と、このベース体の一方の面から突出し構成体の一方である上方の防火壁3に向かって延出し防火壁3に弾接する可撓性を有する封止体であるガスケット20と、このベース体15の他方の面と防火壁2とを隙間5を有して固定する固定手段としてタッピングビス25と、ガスケット20と隣接してベース体15の一方の面に固定した熱膨張性耐火材30とを備えている。耐火部材10はベース体15の他方の面(下面)をタッピングビス25で固定して、防火壁2,3の間に装着される構成となっている。
この耐火部材10は、タッピングビス25を防火壁2内の鉄筋6に連結して固定された状態で、隙間5内にモルタル35等の不燃材料を充填して間隔4内に固定されるものである。下方の防火壁2とベース体15とはモルタル35で隙間なく固定され、図示していない免震装置で防火壁2,3が相対的に移動してもガスケット20で隙間が発生しない状態で図2cのように移動が許容される。このため、防水性能を低下させることなく、免震機能を損なうことはない。また、火災が発生すると、図2dのようにガスケット20は焼失しても、移動を許容する空間部で熱膨張性耐火材30が膨張して膨張耐火材31となって、この空間を閉塞するため、火炎や煙が進入することを防止できるものである。
ベース体15は断面形状が長方形の長尺の棒状体で構成され、例えば縦20〜30mm程度で横100mm程度の長方形断面であり、長さが1〜2m程度の不燃材の棒状体として形成され、防火壁2,3の間隔4に挿入しやすい薄型の形状となっている。ベース体15は、例えば珪酸カルシウム板等の板材を短冊状に切断して形成される。
耐火部材10のベース体15は、従来公知の不燃材料が用いられる。例えば前記の珪酸カルシウム板の他に、繊維混入珪酸カルシウム板、炭酸カルシウム板、石膏ボード、強化石膏ボード、パーライトセメント板、繊維強化セメント板、木片セメント板、木粉セメント板、スラグ石膏板、スレート板、ALC板、窯業系板、モルタル、PC板、ガラス繊維強化コンクリート板、ロックウール保温板、セラミックブランケット、セラミックブランケットハードボード、アルミナシリカ繊維フェルト等の無機質板などを用いることができる。これらは単独で使用してもよく、複数種複合して使用してもよい。また、これらの材料に対して、塗装処理、撥水処理等を施してもよい。
ベース体15の防火壁3と対向する上面には、その長手方向に沿って取付溝16が形成され、この取付溝には封止体として前記のガスケット20が嵌合固定され、構成体の一方である防火壁3に向かって延出している。ガスケット20は可撓性を有するシリコンゴム等から形成されるが、シリコンゴムガスケットに限らず、EPDMガスケット、クロロプレンゴムガスケット、クロロスルホン化ポリエチレンガスケット等を用いてもよい。これらガスケット20の形状は矩形状、フィン状、筒状など特に形状にはこだわらないが、施工後は対向する防火壁等の構成体に接触する際、面あるいは線で弾接し、防水性を発揮するものが好適である。
これらのガスケット20とベース体15とは、前記のように取付溝16に嵌合して固定することに限らず、従来公知の接着剤、粘着材を用いて固定したり、タッカー、ビス、釘などを用いて物理的に固定したり、留め具に接着もしくは嵌合して留め具をベース体15に固定するようにしてもよい。
固定手段を構成する前記のタッピングビス25は、ベース体15のガスケット20と反対の他面側に固定され、ベース体にねじ込まれることによりその突出長さが変化し、突出部分が下方の防火壁2から突出する鉄筋6に連結されることにより耐火部材10の固定位置を調整することができる。すなわち、一方の構成体である下方の防火壁2からは上方に向かって鉄筋6が所定のピッチで突出しており、タッピングビス25は、この鉄筋6のピッチに合わせてベース体15の下面にねじ込まれ、ビスの頭部と鉄筋6の端部とが突き合わされて固定される。このため、タッピングビス25のねじ込み量を予め調整することによって、耐火部材10の上下方向の固定位置を調整することができる。
熱膨張性耐火材30は、前記のようにベース体15の一方の面上にガスケット20に隣接して固定され、従来公知の熱膨張性耐火材料が用いられる。熱膨張性耐火材30は、例えば厚さが数mmのシート状材料を幅30〜60mm程度に切断して帯状材料として固定される。ベース体15と熱膨張性耐火材30とは、従来公知の接着剤、粘着材を用いて固定することができ、タッカー、ビス、釘などを用いて物理的に固定することができる。これらは併用してもよい。また、後述する金属材料又はプラスチック材料からなる留め具に接着もしくは嵌合して留め具をベース体15に固定することによって、ベース体15と熱膨張性耐火材30とを固定してもよい。
熱膨張性耐火材30は、例えば、積水化学工業製フィブロック、住友スリーエム製ファイアバリア、三井金属塗料化学製メジヒカット、ケミーリンツ社製インツメックス等が挙げられる。これら熱膨張性耐火材は平常時には薄いシート状であり、平常時又は地震発生時には熱膨張性耐火材30と構造材である防火壁2,3間に空間が存在し免震構造を損なうことなく機能するが、火災時には膨張してその空間を閉塞し、火炎の貫通を防止すると共に断熱性能を発揮し、裏面側への熱の伝達を防止する。
耐火部材10は、ベース体15に封止体であるガスケット20、タッピングビス25等の固定手段、熱膨張性耐火材30が固定、ユニット化されて構成されているため、構造物1の対向する2つの防火壁2,3の間隔4内への施工を容易にできると共に、施工後は防火性能の安定化を図ることができ、耐火部材10を施工後も防火壁2,3は相互に移動できるため、免震建物に使用したとき、その免震機能を損なうことがない。
前記の如く構成された本実施形態の耐火部材10の構造物1への施工方法について以下に説明する。耐火部材10は、前記のように不燃材で形成されたベース体15に対して、一方の面側にガスケット20と熱膨張性耐火材30を固定し、他方の面に固定手段としてタッピングビス25を備えてユニット化されている。この耐火部材10を施工する防火壁2,3の間隔4には、下方の防火壁2の上面から上方の防火壁3に向かって所定のピッチで鉄筋6の頭部が突出している。
耐火部材10のタッピングビス25を鉄筋6のピッチに合わせてねじ込んで伸縮させ、タッピングビス25の頭部と鉄筋6の端部が対接したときに、ガスケット20が防火壁3の対向面に弾接する長さに調整する。タッピングビス25は鉄筋6のピッチに合わせて複数本の長さを調整する。タッピングビス25の調整後、耐火部材10を防火壁2,3の間隔4内に挿入し、タッピングビス25の頭部と鉄筋6の端部を対接させると、反対面のガスケット20は防火壁2の対向面に弾接し、熱膨張性耐火材30はベース体15と上部の防火壁3との空間に位置する。タッピングビス25の頭部と鉄筋6の端部とは、溶接により接合してもよく、接着により固定してもよい。このあと、下方の防火壁2とベース体15との隙間5を、不燃材料としてモルタル35等で充填する。
このようにして防火壁2,3の間隔4内に施工された耐火部材10は、ベース体15が下方の防火壁2にモルタル35で固定され、ガスケット20と防火壁3とが弾接した状態となり、防水状態を保ったまま耐火部材10と上方の防火壁3との相対移動が許容される。したがって地震発生時には図示していない免震装置が機能し防火壁2,3が相対的に移動しても、その機能を妨げることはない。火災発生時には熱膨張性耐火材30が膨張し、ベース体15と上方の防火壁3との空間を閉塞する。これにより火災の火炎や煙が防火壁2,3の間隔4を通して進入することを防止できる。
「耐火部材の作製」
ベース体15としてケイカル板(幅100×高さ25×長さ1525mm)を用い、これに溝加工(深さ10mm、幅2mm)を行った後、撥水処理を施した。このベース体15に対して、ガスケット20(高さ30×厚み2×長さ1525mm)を溝部分に差し込んで固定した。そして、熱膨張性耐火材(積水化学工業製フィブロック、幅50×厚み2×長さ1525mm)30をベース体15の一方の面にタッカーを用いて固定した。熱膨張性耐火材30と反対側にタッピングビス(φ4×長さ40mm)25を300mmピッチでねじ込み、露出高さが20mmとなるように固定した。
「耐火部材の施工」
予め2つの構造物構成体である防火壁2,3の間隔4に、固定用の鉄筋6を露出させた免震層の壁に対して、耐火部材10の固定手段であるタッピングビス25と鉄筋6を、ベース体15と防火壁2との隙間が15mmとなるように連結施工し耐火部材10を固定した。さらにタッピングビス25と鉄筋6とを連結した隙間5にモルタル35を充填して装着した。
「耐火部材の作製」
ベース体15としてケイカル板(幅100×高さ25×長さ1525mm)を用い、撥水処理を施した。このベース体に対して、アルミ型材からなる留め具(幅30×厚み1.5mm長さ1525mm)にガスケット(高さ20×厚み2×長さ1525mm)20を嵌合し、アルミ型材をタッピングビス(φ4×長さ15mm)25を用いて500mmピッチでねじ込み固定した。熱膨張性耐火材(積水化学工業製フィブロック、幅50×厚み2×長さ1525mm)30をベース体15の一方の面にタッカーを用いて固定した。熱膨張性耐火材と反対側にタッピングビス(φ4×長さ40mm)25を300mmピッチでねじ込み露出高さが20mmとなるように固定した。
「耐火部材の施工」
実施例1と同様に耐火部材10を対向する2つの構造物構成体である防火壁2,3の間に挿入して施工した。
「耐火性能」
各実施例の構成を有効加熱1000×1000mmの垂直炉を使用して、ISO834に準拠して2時間の耐火試験を行い、裏面温度の測定と火炎の貫通の有無について実験した。裏面温度の平均温度が室温+140℃以内、最高温度が室温+180℃以内、裏面の発炎及び火炎の貫通のないことを確認した。
本発明の他の実施形態を図3〜5に基づき詳細に説明する。図3は封止体の他の実施形態を示す断面図、図4は耐火部材の他の実施形態を示す断面図、図5は固定手段の他の実施形態を示す要部斜視図及び断面図である。なお、図3〜5において、前記した実施形態と実質的に同等の構成については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
図3aに示すガスケット21は、断面が逆T字状で先端が尖ってなく、アルミニウムの押出し材やプラスチック成形材の留め具40をベース体15の溝に圧入して固定している。このガスケット21は防火壁3に弾接して湾曲され、相対変位を可能に防水性を確保している。また、図3bに示すガスケット22は上部に空洞の筒部が形成され、金属材料又はプラスチック材料から形成された留め具41をベース体15にピンや釘で留めて固定している。このガスケット22は防火壁3に弾接して扁平となり、相対変位を許容すると共に防水性を確保している。
図4aに示す耐火部材10Aは、断面が逆T字状で先端が尖ったガスケット23の下端を挿入する嵌合溝を有する金属製又はプラスチック製の留め具42をベース体15の上面にビス留めしている。図4bに示す耐火部材10Bは、ベース体15の上面の一部、側面、下面の一部を覆う略コ字状の留め具43を用いてガスケット23を固定している。そして、熱膨張性耐火材30はプラスチック又は金属製の留め具32に嵌め込まれ、留め具はベース体15に釘留め又はピンやねじで安定的に固定されている。
図4cに示す耐火部材10Cは、前記と同様の留め具44を使用して2列に突出するガスケット24を固定している。図4dに示す耐火部材10Dはベース体15の中央部から上方に向けてガスケット23を留め具42で固定し、熱膨張性耐火材30を両側部に固定している。図4eに示す耐火部材10Eはベース体15の中央部の熱膨張性耐火材30の両側に2つのガスケット23,23を留め具43,43で平行に固定している。
また、図4fに示す耐火部材10Fは、前記の各実施形態と異なり上下反転した状態で間隔4内に固定されている。すなわち、固定手段である固定ボルト26は、その頭部が吊下げ金具26aにより支持され、吊下げ金具は上方の防火壁3にピンで固定されている。ベース体15の下方の面に熱膨張性耐火材30が固定されている。そして、ベース体15の一方の側面から突出した状態で水切り金具45が固定されている。水切り金具45は板金等でベース体15を挟むように形成され、ガスケット23を支持する溝部が一体的に形成されている。水切り金具45の溝部にガスケット23を支持すると、ガスケットは防火壁2に向かって下方に延出し防火壁2に弾接する。水切り金具45の上端は上方に折り曲げられ、隙間5内に位置している。隙間5内にモルタル35を充填すると、水切り金具45の上端はモルタル35内に埋め込まれる。
このように、ベース体15に対して、もしくは留め具に対して、あらかじめ金属や金属製の水切り材を取付けてもよい。水切り材は従来公知の材料が用いられ、アルミニウムや塗装鋼板などの金属材料や、塩化ビニル樹脂などのプラスチック材料を用いることができる。水切り金具45を備えてユニット化された耐火部材10Fを外壁部に使用すれば、耐火部材の装着と水切り材の設置が一度で行えるため施工がより簡便になる。
熱膨張性耐火材30とガスケット20のいずれか又は両方が固定される金属材料又はプラスチック材料からなる留め具は従来公知の材料が用いられ、金属材料では例えば、アルミニウム、ステンレス、亜鉛メッキ鋼板、アルミニウム・亜鉛合金メッキ鋼板等の成型品、加工品が挙げられ、プラスチック材料では例えば、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン、ポリスチレン等の成型品、加工品が挙げられる。これらの留め具の形状は特に限定されないが、平板状、L型状、コの字状などが挙げられる。
図5aにおいて、耐火部材10Gは、固定手段の一方としてアルミニウムの押出し材の固定金具46が固定されている。この固定金具46は一方の防火壁2に向かって延出する垂直壁部46aを備え、この垂直壁部には所定のピッチで延出方向に長い長孔46bが形成されている。そして、下方の防火壁2に固定される固定手段の他方である支持金具47のネジ孔に固定ビス47aが長孔46bを貫通して螺合している。固定ビス47aを緩めて長孔46b内を移動させることにより、耐火部材10Gの間隔内での上下位置を調整することができる。
この実施形態においても、支持金具47を防火壁2に接着あるいはピン等を打ち込んで固定することにより、耐火部材10Gの上下位置を調整して間隔内に固定することができる。なお、固定金具46は断面T字状で、支持金具47は断面L字状の例を示したが、両方の金具を断面T字状としてもよく、両方の金具を断面L字状としてもよい。
図5bにおいて、耐火部材10Hは、固定手段としてアルミニウムの押出し材の固定金具48が固定されている。この固定金具は防火壁2に向かって延出する垂直壁部48aを備え、この垂直壁部に連続してベース体の下面に対接する水平壁部と、さらにベース体の側面に対接する側壁部とを備え、側壁部の上部にガスケット23の取付溝部が形成されている。そして、垂直壁部48aには所定のピッチで延出方向に長い長孔48bが形成されている。固定金具48は防火壁2に埋め込まれたアンカー49のネジ孔に固定ボルト49aが長孔48bを貫通して螺合している。したがって、固定ボルト49aを緩めて長孔48b内を移動させることにより、耐火部材10Hの間隔内での上下位置を調整することができる。
図5cにおいて、耐火部材10Iは、固定手段として防火壁2に埋設された右ネジのアンカーボルト50と、ベース体15の下方から突出する左ネジの固定ボルト51と、アンカーボルトと固定ボルトを連結する下方の右ネジのネジ孔と上方の左ネジのネジ孔を有する長ナット52とを備えている。長ナット52を左回転させると長ナット52にアンカーボルト50及び固定ボルト51がねじ込まれてベース体15を下降させることができ、右回転させるとベース体15を上昇させることができる。
図5dにおいて、耐火部材10Jは、固定手段としてベース体15の下方から突出する固定ボルト53と、この固定ボルトが螺合する長ナット54とを備え、長ナット54のネジ孔には防火壁2から突出する鉄筋6が緩く嵌合するように構成されている。この固定手段は、長ナット54を回転させて上下位置を設定し、長ナットのネジ孔内に鉄筋6を挿入することで長ナット54の下面が防火壁2の上面に対接して耐火部材10Jは固定される。この例では、耐火部材10Jを間隔内に一端固定したあとでも、長ナット54を回転させて耐火部材の上下位置を変更することができる。
図5eにおいて、耐火部材10Kは、固定手段として防火壁2に埋設されたアンカーボルト55と、ベース体15を上下方向に貫通する固定孔15aと、ベース体15をアンカーボルトに固定する固定具として2つの固定ナット56とを備えている。なお、固定ナット56とベース体との間に平座金を入れて固定しているが、無くてもよい。この固定手段は、下方の固定ナット56をアンカーボルト55にねじ込んでからアンカーボルトの頭部に固定孔15aを外嵌し、上部の固定ナット56でベース体15を挟んで固定するものであり、一方のナットを緩めてベース体15の上下位置を調整し、他方の固定ナットを締め込んでベース体15を挟持して固定することで固定位置を調整可能である。
つぎに、前記した耐火部材の施工方法の他の態様について、図6を参照して以下に説明する。この施工方法は、前記した施工方法に対して構造物構成体の間隔を形成する一方の構成体は鉄筋等の支持体であり、この支持体と固定手段とをモルタル等の不燃材料で被覆し、不燃材料をベース体に対接させたことを特徴とするものである。
本実施形態では、下方の防火壁2と上方の鉄筋3Aとが間隔4を有して対向(図6a)しており、耐火部材10は前記の実施形態とは上下反転した状態で鉄筋3Aの下端に連結して固定(図6b)される。この連結固定は、例えば鉄筋3Aの下端に右雄ネジを形成し、耐火部材10から上方に突出する固定ボルト57には左雄ネジを形成する。そして、上部に右雌ネジを形成し下部に左雌ネジを形成した長ナット58で、鉄筋3A及び固定ボルト57に螺合して、長ナット58を回転させることで軸方向に伸縮可能に連結する。
このように耐火部材10は、上方の鉄筋3Aから吊下げた状態で固定され、ガスケット20は下方の防火壁2に弾接し、熱膨張性耐火材30は下方の防火壁2とベース体15との間に位置する。このあと、耐火部材10の外周面に接した状態で鉄筋3Aの周囲に型枠60,60を組み(図6c)、型枠内に不燃材料としてモルタルを耐火部材10の上部まで充填して防火壁61を形成(図6d)する。これにより、鉄筋3A、固定ボルト57及び長ナット58はモルタルの防火壁61で被覆され、防火壁はベース体15に対接して隙間は生じない。
耐火部材10は前記の実施形態と同様にユニット化されており、固定ボルト57に対して長ナット58を回してその固定位置を調整することにより、ガスケット20を下方の防火壁2の対向面に押付けて弾接させることができる。そして上部の鉄筋3Aをモルタルで被覆して、防火壁61をベース体15に対接させるため、耐火部材10と上方の構造物構成体である防火壁61との間に隙間が発生せず、耐火性能を向上させることができる。また、防水性能を保ったまま、免震機能を妨げることがない。
なお、図6bに示すように、下方の防火壁2と耐火部材10のベース体15とを平行状態に空間を空けて対向させるときに、スペーサ62を介在させると耐火部材10の固定が容易となる。このスペーサ62は型枠60を取付けるときにも挟んだ状態としておき、モルタルを充填して固化させて防火壁61を形成したあと、型枠60と共に取外せばよい。スペーサ62を使用すると、防火壁2と耐火部材10との平行状態が一定して、施工精度を向上させることができる。
つぎに、図7を参照して、本発明の他の実施形態を説明する。この実施形態は、前記した実施形態に対し、ベース体が金属材料、あるいはプラスチック材料から形成され、ベース体の封止体を備える面と反対の面には、固定手段を備えていないことを特徴とするものである。図示の例において、耐火部材70は基体として金属板材から構成されるベース体71を備えており、ベース体71の上面側に、封止体としてのガスケット72と熱膨張性耐火材73とを備えており、ベース体71の下面側には固定手段等は何もなく平坦面となっている。ガスケット72はシリコンゴム等の弾性体から形成され、先端が鋭角的に尖っており、ベース体の溝部に固定されている。
耐火部材70は前記した各実施形態と同様に、構造物を構成する2つの対向する構成体の間隔内に装着される耐火部材である。耐火部材70の基体となるベース体71は、基本的にはガスケット72と熱膨張性耐火材73を取付けるベースとなるものであり、容易に湾曲せず、変形しにくいものが好ましく、例えばアルミニウムの押出し材や、プラスチックの押出し材を使用できる。このように押出し材でベース体71を構成すると、ガスケット72を取付ける溝や、図示していないが熱膨張性耐火材を固定する溝等を一体的に形成できて好ましい。
この耐火部材70を防火壁等の構成体間に装着するときは、例えば接着剤を使用してベース体71の他方の面(下面)を構成体の上面に接着して固定することができ、またモルタル等で埋め込んで固定することができる。この耐火部材70のガスケット72は対向する構成体に向かって延出し、装着時に対向する面に弾接するもので可撓性を有しており、この構成により装着時に雨水等の進入を防止する防水機能を有している。熱膨張性耐火材73は前記の実施形態と同様のものを用いており、火災等の熱で膨張して断熱性を有する膨張耐火材を形成し、対向する構成体の間の空間を閉塞する。
図8を参照して、この耐火部材70を装着する動作について説明する。耐火部材70を、図8aに示す防火壁2,3(構成体)の間隔内に装着するときは、図8bに示すように、耐火部材70の高さに合わせて間隔の高さを調整する。例えば、間隔の高さが100mmで、耐火部材70のベース体71の下面からガスケット72の上端までの高さが30mmの場合、型枠75を組んでモルタル76を打ち込み、モルタル上面と対向する防火壁3の間隔が20mm程度となるようにモルタル量を調整する。すなわち、仕上がりの間隔が耐火部材70の高さより小さくなるようにモルタル76を仕上げる。なお、図示の例では型枠75の高さと、仕上がり後のモルタル76の高さを一致させているが、型枠を僅かに高くする等、適宜変更することができる。
この後、図8cに示すように、モルタル76の上面に耐火部材70を固定する。耐火部材70の固定は、例えばモルタル76が固化したあと接着剤を用いて固定する。耐火部材70を固定すると、前記のとおり間隔の高さが耐火部材70の高さより小さいため、ガスケット72は湾曲して上方の防火壁3の下面に弾接する。このため、地震時には防火壁2,3の相対移動を許容して、防水性を確保することができる。なお、耐火部材70の固定は接着剤によらず、モルタルが柔らかい状態でモルタル上面に耐火部材を押し込み、一部埋め込んだ状態で固定してもよい。このときに、ベース体71に貫通孔を形成しておくと、モルタルが貫通孔を通して上部に盛り上がり、耐火部材70の固定を確実にすることができる。
図8cの状態で火災が発生すると、図8dのようにガスケット72は焼失し、ベース体71がプラスチックの場合は焼失し、金属製のベース体71は焼失する場合もあるが、熱膨張性耐火材73が膨張して断熱性を有する膨張耐火材74が形成され、モルタル76と上部の防火壁3との間を確実に閉塞する。この結果、防火壁2,3の間隔を通して火炎や煙が進入することを防止できる。
図9に示す装着例は、図7に示す耐火部材70を上下反転して装着する例を示している。すなわち、防火壁2,3の間隔内に2つのスペーサS1,S2を設置し、耐火部材70をガスケット72が下を向くような状態でスペーサにベース体71の端部を載せている。スペーサS1,S2の高さはガスケット72の高さより小さく設定され、ガスケット72の下端は湾曲して下方の防火壁2の上面に弾接している(図9a)。このあと、防火壁2,3に対接させて型枠77を組み、耐火部材70およびスペーサS1,S2の上方と防火壁3の下方の空間をモルタル78等の不燃材料で充填する(図9b)。図9cは、スペーサを外した完成状態を示し、耐火部材70はベース体71がモルタル78に埋め込まれて固定され、ガスケット72が下方の防火壁2の上面に弾接している。耐火部材70を逆さに固定した場合でも、防水状態を維持した状態で上下の防火壁2,3の相対移動を許容している。
図10は耐火部材の他の態様を示している。図10aに示す耐火部材70Aは、ベース体71Aが平板状でなく溝部を備えている。このベース体71Aは、例えば溝部を有するアルミ等の押出し材で構成されている。ベース体71Aをこのように形成することで、裏面への熱伝導を抑制させることができる。また、ベース体に凹凸を形成することで、防火壁へのモルタル等による固定を確実にすることができる。なお、ベース体は金属板材をプレス加工等の板金加工で溝部を形成してもよい。
図10bに示す耐火部材70Bは、ベース体71の中央部にガスケット72が位置しており、ガスケットの両側に熱膨張性耐火材73A,73Bが設置されている。この例の耐火部材70Bは、火災時に2つの熱膨張性耐火材が膨張することで、膨張耐火材が二重に形成されるため、火炎や煙の進入をより効果的に防止することができ、火災時における防炎、防煙の信頼性を向上できる。なお、前記実施形態と同じ参照符号は、前記の各実施形態と同等の構成であり、詳細な説明を省略している。
図11に示す耐火部材80は、防火壁2,3の間隔内に装着する際に、耐火部材の位置決めを容易にするためにベース体81から一体的に延出形成されたリブ81aを備えている。ベース体81は金属またはプラスチックから形成された板材であり、一面側にガスケット82と熱膨張性耐火材83が固定され、他面側は平坦面となっている。このリブ81aはガスケットを固定する側に、ベース体81の長手方向に沿ってガスケットを保持する溝と共に一体的に形成され、その高さはガスケットの高さより小さく設定されている。ベース体81は金属あるいはプラスチックの押出し材で形成されているが、金属板を板金加工して端部を折り曲げてリブを形成してもよい。
この例に示す耐火部材80を装着するときは、図11bに示す防火壁2,3の間隔内において、上方の防火壁3の下面にリブ81aを押付け、ガスケットを弾接させた状態で耐火部材80を保持し、この状態で図11cに示すように耐火部材80の下方にモルタル84等を打設する。これにより、耐火部材80は、ガスケット82が防火壁3の下面に弾接すると共に、リブ81aが対接した状態でモルタル84の上部に固定される。図11cの状態で地震等により防火壁2,3が相対的に移動すると、リブ81aは屈曲あるいは折れることにより、相対移動を許容する。
なお、耐火部材80の固定は、先にモルタル等の不燃材料を充填して高さをそろえ、モルタルの上面に耐火部材80を接着等で固定してもよい。このとき、ベース体81から突出するリブ81aは、上方の防火壁3の下面に接触して、固定状態が安定する。火災等で耐火部材80が加熱されると、熱膨張性耐火材83は膨張して断熱性を有する膨張耐火材を形成し、防火壁2,3の間隔を確実に塞ぐ。
図12に示す耐火部材80Aは、耐火部材80と略同一構成を有し、特徴点はベース体81Aが上方にリブ81bを有すると共に下方にもリブ81cを有している。上方のリブ81bは前記の実施形態と同様に対向する構成体に対接してガスケット82を構成体に弾接させ、下方のリブ81cは固定手段を構成する。すなわち、耐火部材80Aを固定するときは、図12bのように固定手段を構成するリブ81cに、例えば断面がL字状の金具85をビス等で連結し、上方のリブ81bを防火壁3の下面に対接させ、ガスケット82を防火壁3の下面に弾接させ、金具85を下方の防火壁2に載置、あるいは固定して耐火部材80Aを位置決めする。
そして、図12cのようにベース体81Aの下面と防火壁2の上面との空間をモルタル86等で充填する。モルタル86の充填は、必要に応じて型枠を使用する。このように上下に突出したリブ81b,81cを用いることで、防火壁2,3の間隔内に容易に設置でき、装着を容易に行える。この耐火部材80Aも、地震時には上方のリブ81bは屈曲あるいは折れることにより、防火壁2,3の相対移動を許容する。また、ガスケット82により、防水状態を達成できる。
図13に示す耐火部材80Bは、耐火部材80と略同一構成を有し、特徴点はベース体81Bが上方に突出する2つのリブ81d,81eを有している。リブ81d,81eは同じ高さで、ガスケット82より僅かに低い高さに設定されている。リブ81d,81eはベース体81の両端部に位置し、それらの間隔内にガスケット82と熱膨張性耐火材83が固定されており、下面側は平坦面となっている。
この耐火部材80Bを対向する構成体の間隔に装着するときは、図13bに示すように上下反転してリブ81d,81eを防火壁2の上面に対接させる。これにより、高さの高いガスケット82は先端が湾曲して防火壁2の下面に弾接する。また、2つのリブ81d,81eは同じ高さであり、防火壁2の上面と平行状態となる。つぎに、図13cのように型枠87を組み、ベース体81Bの上部の型枠内にモルタル等の不燃材料を充填して防火壁88を形成する。この防火壁88が構成体の他方を構成する。図13dは型枠87を外した完成状態を示しており、リブ81d,81eが防火壁2に対接し、リブ81d,81e間でガスケット82が防火壁2の上面に弾接している。これにより防火壁2と防火壁88との間の防水状態を確保して両者の相対移動を許容している。地震等により防火壁2と防火壁88とが相対移動すると、図13eに示すようにリブ81d,81eが湾曲し、あるいは折れ曲がって移動を妨げない。
図14に示す耐火部材90は、前記した耐火部材80と略同一構成の下方部材と、これに対向する上方部材とから構成されている。下方部材は、金属やプラスチック製の板材で形成したベース体91と、ベース体の上面から上方に延出するガスケット92と、ベース体91の上面に固定された熱膨張性耐火材93とを備えている。この耐火部材のベース体91は、耐火部材70と比較して幅が大きく設定されており、装着する防火壁と略同じ幅を有している。上方部材を構成する対向板材94は、金属製、あるいはプラスチック製であり、ベース体91とほぼ同じ寸法、厚さで形成されている。耐火部材90は下方部材のベース体91と平行状態に対向する対向板材94とを備え、所定の間隙で対向させたときにガスケット92が対向板材94に弾接する構成となっている。
図15は、図14に示す耐火部材90の防火壁の間隔内への装着動作を示す説明図である。防火壁2,3は所定の間隔で対向しており、図15aのように下方の防火壁2の上部にモルタル95を打設する。このとき、図示していないが型枠を防火壁2の両側に設置すると打設が容易である。モルタル95が固化したあと、図15bのように上面に耐火部材90のベース体91を接着等により固定する。
ベース体91を固定後に、図15cのようにスペーサSを挟んで対向板材94を設置する。スペーサSの高さはガスケット92の高さより小さく設定され、ガスケット92は対向板材94に弾接して上部が湾曲する。ついで、対向板材94と上方の防火壁3との間の空間にモルタル96を打設する。モルタル96の打設は、対向板材94と防火壁3との間に充填するため容易に行える。このときも、同様に型枠を外側に設置すると打設が容易となる。図15dは、上方のモルタル96が固化して対向板材94を固定し、スペーサSを外した完成状態を示している。
この実施形態では、防火壁2,3の略中間に耐火部材90を装着できるメリットがある。また、耐火部材90のガスケット92は対向板材94に弾接するため、防火壁に弾接する場合と比較して防水性能を向上させることができる。さらに、地震時に上下の防火壁2,3が相対移動したとき、ガスケット92は対向板材94の面を摺動するため、ガスケットの上端が摩耗せず耐久性を向上させることができる。また、地震時にガスケットが滑らかに移動できるため、免震住宅等に好適である。
図16は、耐火部材100が下方部材と上方部材とから構成され、下方部材と上方部材とが所定の間隙で対向できる構成となっている。下方部材はベース体101の上面に封止体としてガスケット102が固定され、ベース体の上面中間部には熱膨張性耐火材103が固定されている。この実施形態のベース体101も下面は平坦で固定手段等は備えていない。上方部材はベース体101と平行状態に対向し、ガスケット102が弾接する対向板材104であり、ベース体101と略同じ幅で、同じ厚さの金属板材、またはプラスチック板材である。
この耐火部材100は、ベース体101と対向板材104とが協働することで所定の間隙を持って対向させることができるものである。すなわち、ベース体101から上方に向かって2本のリブ101a,101bが突出形成されており、対向板材104から下方に向かって同じ位置関係で2本のリブ104a,104bが突出形成されており、2本のリブ同士が連結できる構成となっている。リブ101a,104bは平板状であり、先端まで同じ厚さで形成されており、リブ101b,104aは先端に溝が形成され、この溝にリブ101a,104bの先端が挿入できるように構成されている。挿入状態は、固く入り込む嵌合状態や、緩く入り込んで長手方向に摺動できる状態等、適宜設定できる。
このようなリブの構成により、ベース体101と対向板材104は長手方向に直交する方向の移動を防止して、所定の間隔で持って対向した状態に保持できるため、前記実施形態の動作説明におけるスペーサSの挿入(図15c)を省くことができる。すなわち、リブ101b,104aの溝に、リブ101a,104bの先端を挿入させてガスケット102が対向板材104に弾接する所定の間隙を有する状態とすることができる。
この耐火部材100の施工方法は、図16bに示すように防火壁2の上部にモルタル95等の不燃材料を打設して間隔を狭くし、モルタル95の上面に耐火部材100を固定する。耐火部材100はリブ同士を組み合わせてセット状態としてベース体101を接着等で固定すると好ましい。なお、ベース体をモルタルで固定してもよいのは勿論である。このあと、対向板材104と上方の防火壁3との空間をモルタル96等の不燃材料で充填して固定する。
なお、対向する防火壁2,3の間隔が狭い場合は、モルタル95の打設を省略してベース体を直接固定し、上方のモルタルで対向板材を固定することもできる。このように防火壁2,3の間隔内に装着された耐火部材100は、ガスケット102が対向板材104に弾接して防水性が確保され、防水性は長期間に亘って維持できる。火災時には熱膨張性耐火材103が膨張して断熱性を有する膨張耐火材で隙間を塞ぎ、炎や煙の進入を防止することができる。また、地震時には、対向するリブが湾曲あるいは折れることで防火壁2,3の相対移動を可能とする。
以上、本発明の一実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。例えば、耐火部材のベース体は断面が長方形状のものを示したが、形状は長方形に限られるものでなく、また角部が直角でなくアール面取りしたものやコーナー面取りしたものでもよい。
耐火部材を構造物構成体に固定する固定手段の1つとして、タッピングビスを鉄筋に連結して固定する例を示したが、タッピングビスを防火壁の上面に直接、接着して固定するように構成してもよい。また、固定手段として、防火壁とベース体とから対向して軸部を突設させ、これらの軸部をパイプに通して任意の長さでパイプをかしめて固定する等、適宜の手段を用いることができる。ベース体を構成する平板状の板材は、木質材料や、他の材料で形成してもよい。
本発明に係る耐火部材の一実施形態を示し、(a)は要部正面図、(b)はその右側面図、(c)は要部斜視図。 図1の耐火部材を2つの対向する構成体の間隔内に固定した状態を示し、(a)その要部斜視図、(b)はその断面図、(c)施工後の断面図、(d)火災発生時の断面図。 (a),(b)は、それぞれ図1の耐火部材に使用する封止体の他の実施形態を示す断面図と、構成体との弾接状態を示す断面図。 (a)〜(f)は、それぞれ図1の耐火部材に使用する封止体と留め具のさらに他の実施形態の断面図。 図1の耐火部材に使用する防火部材の固定手段の他の実施形態を示し、(a),(b)は要部斜視図、(c),(d),(e)は断面図。 本発明に係る耐火部材の施工方法の他の実施形態を示す動作説明図。 本発明に係る耐火部材の他の実施形態を示す要部斜視図。 図7の耐火部材の施工方法を示す動作説明図。 図7の耐火部材の他の施工方法を示す動作説明図。 図7に示す耐火部材の変更例を示す断面図。 本発明に係る耐火部材のさらに他の実施形態を示す断面図と、その施工方法を示す動作説明図。 本発明に係る耐火部材のさらに他の実施形態を示す断面図と、その施工方法を示す動作説明図。 本発明に係る耐火部材のさらに他の実施形態を示す断面図と、その施工方法を示す動作説明図。 本発明に係る耐火部材のさらに他の実施形態を示す要部斜視図。 図14に示す耐火部材の施工方法を示す動作説明図。 本発明に係る耐火部材のさらに他の実施形態を示す要部斜視図と、その動作説明を示す要部斜視図。
符号の説明
1…構造物、2,3…防火壁(構造物構成体)、3A…鉄筋(構造物構成体)、4…間隔、5…隙間、6…鉄筋、10,10A〜10K…耐火部材、15…ベース体、15a…固定孔、20〜24…ガスケット(封止体)、25…タッピングビス(固定手段)、26…固定ボルト(固定手段)、30…熱膨張性耐火材、35…モルタル(不燃材料)、32,40〜44…留め具、45…水切り金具、46,48…固定金具、51,53,57…固定ボルト、52,54,58…長ナット、56…固定ナット、61…防火壁、70,70A,70B,80,80A,80B,90,100…耐火部材、71,71A,81,91,101…ベース体、72,82,92,102…ガスケット(封止体)、73,73A,73B,83,93,103…熱膨張性耐火材、94,104…対向板材、101a,101b,104a,104b…リブ

Claims (11)

  1. 構造物を構成する2つの対向する構成体の間隔内に装着される耐火部材であって、
    該耐火部材は、基体としてのベース体と、該ベース体の一方の面から前記構成体の一方に向かって延出し該構成体に弾接する可撓性を有する封止体と、前記ベース体の一方の面に固定した熱膨張性耐火材とを備え、前記ベース体は前記構成体の他方に固定するものであることを特徴とする耐火部材。
  2. 前記耐火部材は、前記ベース体の他方の面と前記構成体の他方とを隙間を有して固定する固定手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の耐火部材。
  3. 前記ベース体は、不燃材、金属材、プラスチック材のいずれか、又はこれらを組み合わせた材料で形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の耐火部材。
  4. 前記固定手段は、前記構成体の一方に向かって前記耐火部材を移動させて、その固定位置を調整可能であることを特徴とする請求項2に記載の耐火部材。
  5. 前記封止体及び/又は熱膨張性耐火材は、金属材料又はプラスチック材料からなる留め具を介して前記ベース体に固定されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の耐火部材。
  6. 前記耐火部材は、前記ベース体と平行状態に対向し前記封止体が弾接する対向板材を更に備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の耐火部材。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の耐火部材を、構造物を構成する2つの対向する構成体の間隔内に装着する施工方法であって、
    前記封止体が前記構成体の一方と弾接するように前記耐火部材を前記間隔内に位置させ、前記ベース体の他方の面と前記構成体の他方とを固定することを特徴とする耐火部材の施工方法。
  8. 請求項2〜5のいずれかに記載の耐火部材を、構造物を構成する2つの対向する構成体の間隔内に装着する施工方法であって、
    前記封止体が前記構成体の一方と弾接するように前記耐火部材を前記固定手段を用いて前記間隔内に固定したあと、前記固定手段側の前記ベース体と前記構成体の他方との隙間を不燃材料で充填することを特徴とする耐火部材の施工方法。
  9. 請求項2〜5のいずれかに記載の耐火部材を、構造物を構成する2つの対向する構成体の間隔内に装着する施工方法であって、
    前記封止体が前記構成体の一方と弾接するように前記耐火部材を前記固定手段を用いて前記間隔内に固定したあと、前記固定手段及び前記構成体の他方を不燃材料で被覆して該不燃材料を前記ベース体に対接させることを特徴とする耐火部材の施工方法。
  10. 請求項6に記載の耐火部材を、構造物を構成する2つの対向する構成体の間隔内に装着する施工方法であって、
    前記ベース体を前記構成体の一方に固定し、前記対向板材と前記構成体の他方との間に不燃材料を充填することを特徴とする耐火部材の施工方法。
  11. 請求項1〜5のいずれかに記載の耐火部材を、構造物を構成する2つの対向する構成体の間隔内に装着する構造であって、
    前記封止体が前記構成体の一方と弾接するように前記耐火部材を前記間隔内に位置させた状態で、前記ベース体の他方の面と前記構成体の他方とを固定したことを特徴とする耐火部材の装着構造。
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