JP2004292827A - 封止用エポキシ樹脂成形材料及び電子部品装置 - Google Patents

封止用エポキシ樹脂成形材料及び電子部品装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 薄型の表面実装型パッケージにおいてもチップシフトが少なく、耐リフロークラック性及び耐ボイド性に優れた封止用エポキシ樹脂成形材料、並びにこれにより封止した素子を備えた電子部品装置を提供する。
【解決手段】 (A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)硬化促進剤及び(D)充填剤を必須成分とし、円板フローが70mm以上である封止用エポキシ樹脂成形材料、並びにこの封止用エポキシ樹脂成形材料により封止された素子を備えた電子部品装置。
【選択図】 なし

Description

本発明は、特に薄型の表面実装型パッケージに好適な、耐リフロークラック性及び耐ボイド性に優れた封止用エポキシ樹脂成形材料並びにこれにより封止された素子を備える電子部品装置に関する。
従来から、トランジスタ、IC等の電子部品装置の素子封止の分野では生産性、コスト等の面から樹脂封止が主流となり、エポキシ樹脂成形材料が広く用いられている。この理由は、エポキシ樹脂が作業性、成形性、電気特性、耐湿性、耐熱性、機械特性、インサート品との接着性等の諸特性にバランスがとれているためである。
近年、電子部品の高密度実装化が進んでいる。これに伴い、電子部品装置は従来のピン挿入型のパッケージから、表面実装型のパッケージが主流になっている。表面実装型のIC、LSIなどは、実装密度を高くし実装高さを低くするために、薄型、小型のパッケージになっており、素子のパッケージに対する占有体積が大きくなり、パッケージの肉厚は非常に薄くなってきた。さらに、これらのパッケージは従来のピン挿入型のものと実装方法が異なっている。すなわち、ピン挿入型パッケージはピンを配線板に挿入した後、配線板裏面からはんだ付けを行うため、パッケージが直接高温にさらされることがなかった。しかし、表面実装型ICは配線板表面に仮止めを行い、はんだバスやリフロー装置などで処理されるため、直接はんだ付け温度(リフロー温度)にさらされる。この結果、ICパッケージが吸湿した場合、はんだ付け時に吸湿水分が急激に膨張気化して、発生した蒸気圧が剥離応力として働き、素子、リードフレーム等のインサートと封止用エポキシ樹脂成形材料との間で剥離が発生し、パッケージをクラックさせてしまう。現在、この現象が表面実装型ICに係わる大きな問題となっている。
また、TSOP(Thin Small Outline Package)、TQFP(Thin Quad FlatPackage)等の肉厚が非常に薄いパッケージでは、封止用エポキシ樹脂成形材料の流動性が低いと、成形時にチップシフトが発生し、これらのシフトにより、ボイドが発生したり、上下の封止用エポキシ樹脂成形材料の肉厚のバランスが崩れ、リフロークラックが発生したりしてしまう。
現行のベース樹脂組成で封止したICパッケージでは、上記の問題が避けられないため、ICを防湿梱包して出荷したり、配線板へ実装する前に予めICを十分乾燥して使用するなどの方法がとられている。しかし、これらの方法は手間がかかり、コストも高くなる。また、従来流動性の指標として用いられるスパイラルフローを低くする方向で、従来封止用エポキシ樹脂成形材料の組成設計を行ってきたが、これらの方法だけでは十分な解決には至っていない。
本発明はかかる状況に鑑みなされたもので、薄型の表面実装型パッケージにおいてもチップシフトが少なく、耐リフロークラック性及び耐ボイド性に優れた封止用エポキシ樹脂成形材料並びにこれにより封止した素子を備えた電子部品装置を提供するものである。
発明者らは上記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、従来の流動性評価方法(スパイラルフロー)では評価できない低せん断領域の流動性の測定が可能な円板フローがチップシフトに関係していることを突き止め、この円板フローを規定した特定の封止用エポキシ樹脂成形材料により上記の目的を達成しうることを見い出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、(1)(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)硬化促進剤及び(D)充填剤を必須成分とし、円板フローが70mm以上である封止用エポキシ樹脂成形材料、(2)(C)硬化促進剤が有機ホスフィン化合物とキノン化合物との付加物を含有する上記(1)記載の封止用エポキシ樹脂成形材料、(3)有機ホスフィン化合物がトリフェニルホスフィンで、キノン化合物が1,4−ベンゾキノンである上記(2)記載の封止用エポキシ樹脂成形材料、(4)(A)エポキシ樹脂に対してビフェニル型エポキシ樹脂の配合量が50重量%以下である上記(1)〜(3)のいずれかに記載の封止用エポキシ樹脂成形材料、(5)(B)硬化剤がフェノール・アラルキル樹脂を50重量%以上含有する上記(1)〜(4)のいずれかに記載の封止用エポキシ樹脂成形材料、及び(6)(D)充填剤の配合量が封止用エポキシ樹脂成形材料に対して78〜95重量%である上記(1)〜(5)のいずれかに記載の封止用エポキシ樹脂成形材料、並びに(7)上記(1)〜(7)のいずれかに記載の封止用エポキシ樹脂成形材料により封止された素子を備えた電子部品装置に関する。
本発明になる封止用エポキシ樹脂成形材料を用いてIC、LSI等の電子部品を封止すれば、実施例で示したようにTSOPのような薄型の表面実装型パッケージにおいてもチップシフトが少なく、耐リフロークラック性及び耐ボイド性が良好で、信頼性に優れる電子部品装置を得ることができるので、その工業的価値は大である。
本発明において用いられる(A)エポキシ樹脂は、封止用エポキシ樹脂成形材料に一般に使用されているもので特に制限はないが、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂をはじめとするフェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF等のフェノール類及び/又はα−ナフトール、β−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール類とホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等のアルデヒド基を有する化合物とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるノボラック樹脂をエポキシ化したもの、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、アルキル置換又は非置換のビフェノール等のジグリシジルエーテルなどのグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂、フタル酸、ダイマー酸等の多塩基酸とエピクロルヒドリンの反応により得られるグリシジルエステル型エポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタン、イソシアヌル酸等のポリアミンとエピクロルヒドリンの反応により得られるグリシジルアミン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンとフェノ−ル類及び/又はナフトール類との共縮合樹脂のエポキシ化物、ナフタレン環を有するエポキシ樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂等のアラルキル型フェノール樹脂のエポキシ化物、トリメチロールプロパン型エポキシ樹脂、テルペン変性エポキシ樹脂、オレフィン結合を過酢酸等の過酸で酸化して得られる線状脂肪族エポキシ樹脂、及び脂環族エポキシ樹脂などが挙げられ、これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なかでも、下記一般式(I)等で示されるビフェニル型エポキシ樹脂を用いる場合、連続作業性の観点から、その配合量はエポキシ樹脂に対して50重量%以下とすることが好ましい。
Figure 2004292827

(ここで、R〜Rは水素原子及び炭素数1〜10の置換又は非置換の一価の炭化水素基から選ばれ、全てが同一でも異なっていてもよい。nは0〜3の整数を示す。)
上記一般式(I)で示されるビフェニル型エポキシ樹脂としては、例えば、4,4’−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)ビフェニル又は4,4’−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)−3,3’,5,5’−テトラメチルビフェニルを主成分とするエポキシ樹脂、エピクロルヒドリンと4,4’−ビフェノール又は4,4’−(3,3’,5,5’−テトラメチル)ビフェノールとを反応させて得られるエポキシ樹脂等が挙げられる。
本発明において用いられる(B)硬化剤は、封止用エポキシ樹脂成形材料に一般に使用されているもので特に制限はないが、例えば、フェノール、クレゾール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェニルフェノール、アミノフェノール等のフェノール類及び/又はα−ナフトール、β−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール類とホルムアルデヒド等のアルデヒド基を有する化合物とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られる樹脂、フェノール類及び/又はナフトール類とジメトキシパラキシレン又はビス(メトキシメチル)ビフェニルから合成されるフェノール・アラルキル樹脂、ナフトール・アラルキル樹脂等のアラルキル型フェノール樹脂などが挙げられ、これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なかでも耐リフロークラック性及び接着性の観点からは、下記一般式(II)等で示されるフェノール・アラルキル樹脂が好ましく、Rが水素原子で、nの平均値が0〜8であるフェノール・アラルキル樹脂がより好ましく、具体例としては、p−キシリレン型ザイロック、m−キシリレン型ザイロック等が挙げられる。このフェノール・アラルキル樹脂を用いる場合、その配合量は、その性能を発揮するために硬化剤全量に対して50重量%以上が好ましい。
Figure 2004292827

(ここで、Rは水素原子及び炭素数1〜10の置換又は非置換の一価の炭化水素基から選ばれ、nは0〜10の整数を示す。)
(A)エポキシ樹脂と(B)硬化剤との当量比、すなわち、エポキシ樹脂中のエポキシ基数/硬化剤中の水酸基数の比は、特に制限はないが、それぞれの未反応分を少なく抑えるために0.5〜2の範囲に設定されることが好ましく、0.6〜1.3がより好ましい。成形性及び耐リフロークラック性に優れる封止用エポキシ樹脂成形材料を得るためには0.8〜1.2の範囲に設定されることがさらに好ましい。
本発明において用いられる(C)硬化促進剤は、封止用エポキシ樹脂成形材料に一般に使用されているもので特に制限はないが、例えば、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,5−ジアザ−ビシクロ(4,3,0)ノネン、5、6−ジブチルアミノ−1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等のシクロアミジン化合物及びこれらの化合物に無水マレイン酸、1,4−ベンゾキノン、2,5−トルキノン、1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルベンゾキノン、2,6−ジメチルベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−5−メチル−1,4−ベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−1,4−ベンゾキノン、フェニル−1,4−ベンゾキノン等のキノン化合物、ジアゾフェニルメタン、フェノール樹脂などのπ結合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有する化合物、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の3級アミン類及びこれらの誘導体、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類及びこれらの誘導体、トリブチルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス(4−メチルフェニル)ホスフィン、ジフェニルホスフィン、フェニルホスフィン等の有機ホスフィン化合物及びこれらの有機ホスフィン化合物に無水マレイン酸、上記キノン化合物、ジアゾフェニルメタン、フェノール樹脂等のπ結合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有するリン化合物、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、トリフェニルホスフィンテトラフェニルボレート、2−エチル−4−メチルイミダゾールテトラフェニルボレート、N−メチルモルホリンテトラフェニルボレート等のテトラフェニルボロン塩及びこれらの誘導体などが挙げられ、これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも成形性、耐リフロークラック性の観点からは有機ホスフィン化合物とキノン化合物との付加物が好ましく、トリフェニルホスフィンと1,4−ベンゾキノンとの付加物がより好ましい。
(C)硬化促進剤の配合量は、硬化促進効果が達成される量であれば特に制限されるものではないが、封止用エポキシ樹脂成形材料に対して0.005〜2重量%が好ましく、より好ましくは0.01〜1重量%である。0.005重量%未満では短時間での硬化性に劣る傾向があり、2重量%を超えると硬化速度が速すぎて良好な成形品を得ることが困難になる傾向がある。
本発明において用いられる(D)充填剤は、吸湿性、線膨張係数低減、熱伝導性向上及び強度向上のために成形材料に配合されるものであり、無機充填剤を用いることが好ましい。例えば、溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、ジルコン、珪酸カルシウム、炭酸カルシウム、チタン酸カリウム、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミ、窒化ホウ素、ベリリア、ジルコニア、ジルコン、フォステライト、ステアタイト、スピネル、ムライト、チタニア等の粉体、又はこれらを球形化したビーズ、ガラス繊維などが挙げられる。さらに、難燃効果のある無機充填剤としては水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硼酸亜鉛、モリブデン酸亜鉛等が挙げられる。これらの無機充填剤は単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、線膨張係数の低減の観点からは溶融シリカが、高熱伝導性の観点からはアルミナが好ましく、無機充填剤の形状は成形時の流動性及び金型摩耗性の点から球形が好ましい。(D)充填剤の配合量は、耐リフロークラック性及び成形性の観点から、封止用エポキシ樹脂成形材料に対して78〜95重量%が好ましく、80〜90重量%がより好ましい。
本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料は、チップシフトの発生を抑制する観点から、円板フローが70mm以上であることが必要で、72mm以上が好ましく、73mm以上がより好ましい。ここで円板フローとは、封止用エポキシ樹脂成形材料5gを、金型温度180℃、荷重78N、硬化時間90秒の条件で成形した成形品の長径及び短径の測定値の平均値をいう。
本発明においては、(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)硬化促進剤、(D)充填剤及びその他の添加剤として用いる成分の組み合わせ及び配合量を調整することによって、円板フローが70mm以上である封止用エポキシ樹脂成形材料を得ることができる。(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤及び(C)硬化促進剤の選定と(D)充填剤の配合量が特に重要である。
本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料には、樹脂成分と充填剤との接着性を高めるために、必要に応じて、エポキシシラン、メルカプトシラン、アミノシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、ビニルシラン等の各種シラン系化合物、チタン系化合物、アルミニウムキレート類、アルミニウム/ジルコニウム系化合物等の公知のカップリング剤を添加することができる。これらを例示すると、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ-アニリノプロピルトリメトキシシラン、γ-アニリノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−[ビス(β−ヒドロキシエチル)]アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(β−アミノエチル)アミノプロピルジメトキシメチルシラン、N−(トリメトキシシリルプロピル)エチレンジアミン、N−(ジメトキシメチルシリルイソプロピル)エチレンジアミン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等のシラン系カップリング剤、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート等のチタネート系カップリング剤などが挙げられ、これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記カップリング剤の配合量は、(D)充填剤に対して0.05〜3重量%であることが好ましく、0.1〜2.5重量%がより好ましい。0.05重量%未満ではフレームとの接着性が低下する傾向があり、3重量%を超えるとパッケージの成形性が低下する傾向がある。
本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料には、臭素化エポキシ樹脂、三酸化アンチモン、リン酸エステル、赤リン等の燐化合物、メラミン、メラミンシアヌレート、メラミン変性フェノール樹脂、グアナミン変性フェノール樹脂等の含窒素化合物、シクロホスファゼン等の燐/窒素含有化合物、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化モリブデン、フェロセン等の金属化合物などの従来公知の難燃剤を必要に応じて添加することができる。
また、本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料には、IC等の半導体素子の耐湿性、高温放置特性を向上させる観点から陰イオン交換体を添加することもできる。陰イオン交換体としては特に制限はなく、従来公知のものを用いることができるが、例えば、ハイドロタルサイト類や、マグネシウム、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、ビスマスから選ばれる元素の含水酸化物等が挙げられ、これらを単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。なかでも、下記一般式(III)で示されるハイドロタルサイトが好ましい。
Figure 2004292827

(0<X≦0.5、mは正の整数)
さらに、本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料には、その他の添加剤として、高級脂肪酸、高級脂肪酸金属塩、エステル系ワックス、ポリオレフィン系ワックス、ポリエチレン、酸化ポリエチレン等の離型剤、カーボンブラック等の着色剤、シリコーンオイルやシリコーンゴム粉末等の応力緩和剤などを必要に応じて配合することができる。
本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料は、各種原材料を均一に分散混合できるのであれば、いかなる手法を用いても調製できるが、一般的な手法として、所定の配合量の原材料をミキサー等によって十分混合した後、ミキシングロール、押出機等によって溶融混練した後、冷却、粉砕する方法を挙げることができる。成形条件に合うような寸法及び重量でタブレット化すると使いやすい。
本発明で得られる封止用エポキシ樹脂成形材料により素子を封止して得られる電子部品装置としては、リードフレーム、配線済みのテープキャリア、配線板、ガラス、シリコンウエハ等の支持部材に、半導体チップ、トランジスタ、ダイオード、サイリスタ等の能動素子、コンデンサ、抵抗体、コイル等の受動素子等の素子を搭載し、必要な部分を本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料で封止した、電子部品装置などが挙げられる。このような電子部品装置としては、例えば、リードフレーム上に半導体素子を固定し、ボンディングパッド等の素子の端子部とリード部をワイヤボンディングやバンプで接続した後、本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料を用いてトランスファ成形などにより封止してなる、DIP(DualInline Package)、PLCC(Plastic Leaded Chip Carrier)、QFP(QuadFlat Package)、SOP(Small Outline Package)、SOJ(Small OutlineJ-lead package)、TSOP(Thin Small Outline Package)、TQFP(ThinQuad Flat Package)等の一般的な樹脂封止型IC、テープキャリアにバンプで接続した半導体チップを、本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料で封止したTCP(Tape Carrier Package)、配線板やガラス上に形成した配線に、ワイヤーボンディング、フリップチップボンディング、はんだ等で接続した半導体チップ、トランジスタ、ダイオード、サイリスタ等の能動素子及び/又はコンデンサ、抵抗体、コイル等の受動素子を、本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料で封止したCOB(Chip On Board)モジュール、ハイブリッドIC、マルチチップモジュール、裏面に配線板接続用の端子を形成した有機基板の表面に素子を搭載し、バンプまたはワイヤボンディングにより素子と有機基板に形成された配線を接続した後、本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料で素子を封止したBGA(Ball Grid Array)、CSP(Chip Size Package)などが挙げられる。また、プリント回路板にも本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料は有効に使用できる。
本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料を用いて素子を封止する方法としては、低圧トランスファ成形法が最も一般的であるが、インジェクション成形法、圧縮成形法等を用いてもよい。
次に実施例により本発明を説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1〜10、比較例1〜2
エポキシ樹脂としてエポキシ当量195、軟化点65℃のo−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ樹脂1:住友化学工業株式会社製商品名ESCN−190)及び/又はエポキシ当量196、融点106℃のビフェニル型エポキシ樹脂(エポキシ樹脂2:油化シェルエポキシ株式会社製商品名エピコートYX−4000H)、硬化剤として軟化点70℃のフェノール・アラルキル樹脂(硬化剤1:三井化学株式会社製商品名ミレックスXL−225)及び/又はフェノールノボラック樹脂(硬化剤2:明和化成株式会社製商品名H−100)、硬化促進剤としてトリフェニルホスフィンと1,4−ベンゾキノンとの付加物(硬化促進剤1)又はジアザビシクロウンデセンのフェノールノボラック塩(硬化促進剤2:サンアプロ株式会社製商品名SA−841)、充填剤として平均粒径5.5μm、比表面積5.0m/gの角状溶融シリカ及び平均粒径30μm、比表面積3.8m/gの球状溶融シリカ、カップリング剤としてエポキシシラン(日本ユニカー株式会社製商品名A−187)、難燃剤として臭素含量48重量%のビスフェノールA型臭素化エポキシ樹脂(臭素化エポキシ:住友化学工業株式会社製商品名ESB−400T)及び三酸化アンチモン(住友金属鉱山株式会社製商品名RX)、離型剤としてポリエチレンワックス(クラリアントジャパン株式会社製商品名PED−191)及びカルナバワックス(株式会社セラリカNODA製)、着色剤としてカーボンブラック(キャボット・スペシャリティ・ケミカルズ・インク製商品名MONARCH800)をそれぞれ表1に示す重量部で配合し、予備混合(ドライブレンド)した後、混練温度80℃、混練時間10分の条件で二軸ロール混練を行い、冷却粉砕して、実施例1〜10及び比較例1〜2の封止用エポキシ樹脂成形材料を作製した。
Figure 2004292827

作製した実施例及び比較例の封止用エポキシ樹脂成形材料を、次の各試験により評価した。なお、封止用エポキシ樹脂成形材料は、トランスファ成形機により、金型温度180℃、成形圧力6.9MPa、硬化時間90秒の条件で成形した。また、後硬化は175℃で5時間行った。
(1)スパイラルフロー(流動性の指標)
EMMI−1−66に準じたスパイラルフロー測定用金型を用いて封止用エポキシ樹脂成形材料を上記の条件で成形し、流動距離(cm)を求めた。
(2)円板フロー
200mm(W)×200mm(D)×25mm(H)の上型と200mm(W)×200mm(D)×15mm(H)の下型を有する円板フロー測定用平板金型を用いて、上皿天秤にて秤量した封止用エポキシ樹脂成形材料5gを180℃に加熱した下型の中心部にのせ、5秒後に、180℃に加熱した上型を閉じて、荷重78N、硬化時間90秒の条件で圧縮成形し、ノギスで成形品の長径(mm)及び短径(mm)を測定して、その平均値(mm)を円板フローとした。
(3)Alピール接着力
アルミ(Al)ピール接着力は、厚み30μmのアルミホイルを金型に敷き、封止用エポキシ樹脂成形材料をトランスファ成形機で金型温度180℃、成形圧力6.9MPa、硬化時間90秒の条件で成形し、175℃で5時間の条件で後硬化して作製した試験片(127mm×12.7mm×4.0mm)を、テンシロン(オリエンテック社製RTM−100)を用い、引き剥がし速度50mm/分の条件で、12.7mm幅のアルミホイルを直角方向に引き剥がし、その強度(N/m)を測定した。
(4)チップシフト及びボイド
LOC(Lead On Chip)構造の42アロイリードフレーム(日立電線株式会社製)上に8.6mm×15.0mm×0.28mm厚のシリコーンチップを搭載した、リードフレーム上面からパッケージ上面までの厚みが0.22mm、チップ下面からパッケージ下面までの厚みが0.28mmのTSOP(Thin Small Outline Package)を、封止用エポキシ樹脂成形材料を用いて上記条件でプレス(エムテックス松村株式会社製ATOM TSOP 24p用)で175℃、9.8MPa、90sの条件で成形して作製し、チップシフト及び外観ウェルボイドの発生を観察し、チップシフトについてはシフト量20μm未満を良好、20μm以上を不良とし、ボイドについてはボイド量0.3mm未満のもの良好、0.3mm以上のものを不良とした。
(5)耐リフロークラック性
上記(4)と同様にして作製したTSOP(Thin Small Outline Package)を175℃で5時間後硬化した後、85℃/65%RH及び85℃/85%RHの条件で168時間加湿した後、240℃/15秒の条件でリフロー処理を行い、クラックの有無を観察し、外部クラック及び内部クラックの発生がともに見られないものを良好、内部クラックのみ発生しているものを可、両者とも発生しているものを不良とした。
(6)連続作業性
外形寸法14mm×20mm×2mmのQFP80ピンパッケージを1ショットで60個成形できる金型を用いて、封止用エポキシ樹脂成形材料を175℃、6.9Mpa、90秒の条件で連続50ショット成形し、カル部の張り付きを観察して、張り付きが見られたショット数で評価した。連続50ショットで張り付きが見られなかった場合は表2中に「>50」と表示した。評価結果を表2に示す。
Figure 2004292827

円板フローが本発明の規定範囲外の比較例1、2は、チップシフト及びボイドの発生が見られ、耐リフロークラック性に劣っている。これに対して、実施例1〜10はいずれもチップシフト及びボイドの発生が少なく、耐リフロークラック性も良好である。特に、エポキシ樹脂及び硬化剤を好ましい組成で用い、無機充填剤の配合量が78〜95重量%の範囲内である実施例1〜4は耐リフロークラック性に著しく優れ、連続作業性も良好であることが示される。

Claims (7)

  1. (A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)硬化促進剤及び(D)充填剤を必須成分とし、円板フローが70mm以上である封止用エポキシ樹脂成形材料。
  2. (C)硬化促進剤が有機ホスフィン化合物とキノン化合物との付加物を含有する請求項1記載の封止用エポキシ樹脂成形材料。
  3. 有機ホスフィン化合物がトリフェニルホスフィンで、キノン化合物が1,4−ベンゾキノンである請求項2記載の封止用エポキシ樹脂成形材料。
  4. (A)エポキシ樹脂に対してビフェニル型エポキシ樹脂の配合量が50重量%以下である請求項1〜3のいずれかに記載の封止用エポキシ樹脂成形材料。
  5. (B)硬化剤がフェノール・アラルキル樹脂を50重量%以上含有する請求項1〜4のいずれかに記載の封止用エポキシ樹脂成形材料。
  6. (D)充填剤の配合量が封止用エポキシ樹脂成形材料に対して78〜95重量%である請求項1〜5のいずれかに記載の封止用エポキシ樹脂成形材料。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の封止用エポキシ樹脂成形材料により封止された素子を備えた電子部品装置。
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