JP2004292331A - クロマン類縁化合物 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、優れた過酸化脂質生成抑制活性、5−リポキシゲナーゼ阻害活性、血糖降下活性、ロイコトリエン拮抗活性、サイトカイン作用阻害活性、カルシウム拮抗活性、抗酸化活性及び/又は神経細胞死保護活性を有する新規なクロマン類縁体、およびそれを含有する医薬に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明のクロマン類縁体に化学構造が類似し、かつ、腫瘍増殖抑制活性、過酸化脂質生成抑制活性、5−リポキシゲナーゼ阻害活性又は血糖降下活性を有する化合物が知られている(例えば、特許文献1参照。)が、本発明の化合物とは構造が異なっている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−275064号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者等は、新規な化学構造を有し、かつ、優れた過酸化脂質生成抑制活性、5−リポキシゲナーゼ阻害活性、血糖降下活性、ロイコトリエン拮抗活性、サイトカイン作用阻害活性、カルシウム拮抗活性、抗酸化活性及び/又は神経細胞死保護活性を有する誘導体の合成とその薬理活性について永年に亘り鋭意研究を行なった結果、既知の薬剤とは化学構造を異にする新規なクロマン類縁体がそれらの優れた活性を有することを見出し、本発明を完成した。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記一般式(1)
【0006】
【化3】
【0007】
[式中、R1は、水酸基、炭素数1乃至6個の脂肪族アシルオキシ基又はニコチノイルオキシ基を示し、
式A−Bは、式CH=CH基を示すか、又は、Aが、式−(C=O)−基、式−CH2−基、−CHOH−基若しくは式−(C=NOR4)−基(R4は、水素原子、炭素数1乃至6個のアルキル基(当該アルキル基は1個のカルボキシル基により置換されていても良い)又は炭素数7乃至18個のアラルキル基を示す。)を示し、Bが、−CH2−基若しくは−CHOH−基を示し、
Xは、式−O−基又は式−S(O)n−基(但し、nは0、1又は2を示す。)を示し、
Arは、ベンゼン環、ピリジン環又はビフェニレン基を示し、
Qは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1乃至6個のアルキル基(当該アルキル基は、1乃至3個のハロゲン原子で置換されていてもよい)又は炭素数1乃至6個のアルコキシ基を示し、
R2は、水素原子、炭素数1乃至6個のアルキル基を示し、
Yは、式−(C=O)−基又は式−SO2−基を示し、
R3は、炭素数1乃至6個のアルキル基(当該アルキル基は、1乃至3個のハロゲン原子で置換されていてもよい)又は炭素数1乃至6個のアルケニル基を示す。]で表される化合物、その薬理上許容しうる塩又はそのエステルである。
【0008】
また、本発明は、上記化合物(1)を有効成分として含有する医薬である。
【0009】
本願において、「ハロゲン原子」とは、例えば、弗素原子、塩素原子、臭素原子又は沃素原子を挙げることができ、好適には、弗素原子又は塩素原子である。
【0010】
本願において、「炭素数1乃至6個のアルキル基」とは、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、2−メチルブチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、n−ヘキシル、イソヘキシル、3−メチルペンチル、2−メチルペンチル、1−メチルペンチル、3,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、2−エチルブチルのような炭素数1乃至6個の直鎖又は分枝鎖アルキル基を挙げることができ、好適には、炭素数1乃至4個のものであり、さらに好適には、メチル基である。
【0011】
本願において、1乃至3個のハロゲンで置換された炭素数1乃至6個のアルキル基とは、1乃至3個の上記ハロゲン原子で置換されている炭素数1乃至6個のアルキル基であり、例えば、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、2−フルオロエチル、2−ジフルオロエチル、2−クロロエチル、2−ジクロロエチル、3−ブロモプロピル、4−クロロブチル、5−フルオロペンチル、6−ブロモヘキシル等を挙げることができ、好適には、トリフルオロメチル基である。
【0012】
本願において、「炭素数1乃至6個のアルケニル基」とは、例えば、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−メチル−2−プロペニル、1−メチル−1−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、2−エチル−2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、1−メチル−2−ブテニル、1−メチル−1−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−エチル−2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル−3−ブテニル、2−メチル−3−ブテニル、1−エチル−3−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、1−メチル−2−ペンテニル、2−メチル−2−ペンテニル、3−ペンテニル、1−メチル−3−ペンテニル、2−メチル−3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−メチル−4−ペンテニル、2−メチル−4−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニルのような炭素数2乃至6個の直鎖又は分枝鎖アルケニル基を挙げることができ、好適には、炭素数2乃至4個のものであり、さらに好適には、エテニル、2−プロペニル基である。
【0013】
本願において、「炭素数1乃至6個のアルコキシ基」とは、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、s−ブトキシ、イソブトキシ、tert−ブトキシ、n−ペントキシ、2−メチルブトキシ、イソペントキシ、ネオペントキシ、n−ヘキシルオキシ、2−メチルペントキシ、3−メチルペントキシ、4−メチルペントキシ、1,1−ジメチルブトキシ、2,2−ジメチルブトキシ、3,3−ジメチルブトキシ、1,2−ジメチルブトキシ、1,3−ジメチルブトキシ、2,3−ジメチルブトキシ、2−エチルブトキシ基を挙げることができ、好適には、直鎖の炭素数1乃至4個のものであり、さらに好適には、メトキシ又はエトキシ基である。
【0014】
本願において、「炭素数7乃至18個のアラルキル基」とは、例えば、ベンジル、α−ナフチルメチル、β−ナフチルメチル、インデニルメチル、フェナンスレニルメチル、アントラセニルメチル、ジフェニルメチル、1−フェネチル、2−フェネチル、1−ナフチルエチル、2−ナフチルエチル、1−フェニルプロピル、2−フェニルプロピル、3−フェニルプロピル、1−ナフチルプロピル、2−ナフチルプロピル、3−ナフチルプロピル、1−フェニルブチル、2−フェニルブチル、3−フェニルブチル、4−フェニルブチル、1−ナフチルブチル、2−ナフチルブチル、3−ナフチルブチル、4−ナフチルブチル、1−フェニルペンチル、2−フェニルペンチル、3−フェニルペンチル、4−フェニルペンチル、5−フェニルペンチル、1−ナフチルペンチル、2−ナフチルペンチル、3−ナフチルペンチル、4−ナフチルペンチル、5−ナフチルペンチル、1−フェニルヘキシル、2−フェニルヘキシル、3−フェニルヘキシル、4−フェニルヘキシル、5−フェニルヘキシル、6−フェニルヘキシル、1−ナフチルヘキシル、2−ナフチルヘキシル、3−ナフチルヘキシル、4−ナフチルヘキシル、5−ナフチルヘキシル、6−ナフチルヘキシル基を挙げることができ、好適には、ベンジル基である。
【0015】
本願において、「炭素数1乃至6個の脂肪族アシルオキシ基」とは、ホルミルオキシ、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ、イソブチリルオキシ、バレリオキシル、イソバレリルオキシ、ピバロイルオキシ、ヘキサノイルオキシのような炭素数1乃至6個の直鎖又は分枝鎖アルキルカルボニル基を挙げることができ、好適には、炭素数1乃至4個のものであり、さらに好適には、アセチルオキシ基である。
【0016】
本願において、「その薬理上許容される塩」とは、本発明の化合物(1)は、塩にすることができるので、その塩をいう。そのような塩としては、好適にはナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩のようなアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩のようなアルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、鉄塩、亜鉛塩、銅塩、ニッケル塩、コバルト塩等の金属塩;アンモニウム塩のような無機塩、t−オクチルアミン塩、ジベンジルアミン塩、モルホリン塩、グルコサミン塩、フェニルグリシンアルキルエステル塩、エチレンジアミン塩、N−メチルグルカミン塩、グアニジン塩、ジエチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン塩、クロロプロカイン塩、プロカイン塩、ジエタノールアミン塩、N−ベンジル−フェネチルアミン塩、ピペラジン塩、テトラメチルアンモニウム塩、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩のような有機塩等のアミン塩;弗化水素酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、沃化水素酸塩のようなハロゲン化水素酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、燐酸塩等の無機酸塩;メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩のような低級アルカンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩のようなアリ−ルスルホン酸塩、酢酸塩、りんご酸塩、フマ−ル酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、蓚酸塩、マレイン酸塩等の有機酸塩;及び、グリシン塩、リジン塩、アルギニン塩、オルニチン塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩のようなアミノ酸塩を挙げることができ、好適には、フマール酸塩、マレイン酸塩又は塩酸塩であり、さらに好適には、塩酸塩である。
【0017】
又、本発明の化合物(1)は、大気中に放置しておくことにより、水分を吸収し、吸着水が付いたり、水和物となる場合があり、そのような塩も本発明に包含される。
【0018】
更に、本発明の化合物(1)は、他のある種の溶媒を吸収し、溶媒和物となる場合があるが、そのような塩も本発明に包含される。
【0019】
「そのエステル」とは、本発明の化合物(1)は、場合によりエステルにすることができるので、そのエステルをいう。そのようなエステルとしては、「水酸基のエステル」と「カルボキシ基のエステル」を挙げることができ、各々のエステル残基が「一般的保護基」又は「生体内で加水分解のような生物学的方法により開裂し得る保護基」であるエステルをいう。
【0020】
「一般的保護基」とは、加水素分解、加水分解、電気分解、光分解のような化的方法により開裂し得る保護基をいい、「水酸基のエステル」に斯かる「一般的保護基」としては、例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、ペンタノイル、ピバロイル、バレリル、イソバレリル、オクタノイル、ノナノイル、デカノイル、3−メチルノナノイル、8−メチルノナノイル、3−エチルオクタノイル、3,7−ジメチルオクタノイル、ウンデカノイル、ドデカノイル、トリデカノイル、テトラデカノイル、ペンタデカノイル、ヘキサデカノイル、1−メチルペンタデカノイル、14−メチルペンタデカノイル、13,13−ジメチルテトラデカノイル、ヘプタデカノイル、15−メチルヘキサデカノイル、オクタデカノイル、1−メチルヘプタデカノイル、ノナデカノイル、アイコサノイル及びヘナイコサノイルのようなアルキルカルボニル基、スクシノイル、グルタロイル、アジポイルのようなカルボキシ化アルキルカルボニル基、クロロアセチル、ジクロロアセチル、トリクロロアセチル、トリフルオロアセチルのようなハロゲノ低級アルキルカルボニル基、シクロプロピルカルボニル、シクロブチルカルボニル、シクロペンチルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル、シクロヘプチルカルボニル、シクロオクチルカルボニルのような飽和環状炭化水素−カルボニル基、メトキシアセチルのような低級アルコキシ低級アルキルカルボニル基、(E)−2−メチル−2−ブテノイルのような不飽和アルキルカルボニル基等の「脂肪族アシル基」;ベンゾイル、α−ナフトイル、β−ナフトイル、ピリドイル、チエノイル、フロイルのようなアリ−ルカルボニル基、2−ブロモベンゾイル、4−クロロベンゾイルのようなハロゲノアリ−ルカルボニル基、2,4,6−トリメチルベンゾイル、4−トルオイルのような低級アルキル化アリ−ルカルボニル基、4−アニソイルのような低級アルコキシ化アリ−ルカルボニル基、2−カルボキシベンゾイル、3−カルボキシベンゾイル、4−カルボキシベンゾイルのようなカルボキシ化アリ−ルカルボニル基、4−ニトロベンゾイル、2−ニトロベンゾイルのようなニトロ化アリ−ルカルボニル基、2−(メトキシカルボニル) ベンゾイルのような低級アルコキシカルボニル化アリ−ルカルボニル基、4−フェニルベンゾイルのようなアリ−ル化アリ−ルカルボニル基等の「芳香族アシル基」;フェニルアセチル、α−ナフチルプロピオニル、β−ナフチルブチリル、ジフェニルイソブチリル、トリフェニルアセチル、α−ナフチルジフェニルイソブチリル、9−アンスリルペンタノイルのような1乃至3個のアリ−ル基で置換された低級アルキルカルボニル基、4−メチルフェニルアセチル、2,4,6−トリメチルフェニルホルミル、3,4,5−トリメチルフェニルブチリル、4−メトキシフェニルイソブチリル、4−メトキシフェニルジフェニルピバロイル、2−ニトロフェニルアセチル、4−ニトロフェニルプロピオニル、4−クロロフェニルブチリル、4−ブロモフェニルアセチル、4−シアノフェニルペンタノイルのような低級アルキル、低級アルコキシ、ニトロ、ハロゲン、シアノ基でアリ−ル環が置換された1乃至3個のアリ−ル基で置換された低級アルキルカルボニル基等の「アラルキルカルボニル基」;テトラヒドロピラン−2−イル、3−ブロモテトラヒドロピラン−2−イル、4−メトキシテトラヒドロピラン−4−イル、テトラヒドロチオピラン−2−イル、4−メトキシテトラヒドロチオピラン−4−イルのような「テトラヒドロピラニル又はテトラヒドロチオピラニル基」;テトラヒドロフラン−2−イル、テトラヒドロチオフラン−2−イルのような「テトラヒドロフラニル又はテトラヒドロチオフラニル基」;トリメチルシリル、トリエチルシリル、イソプロピルジメチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、メチルジイソプロピルシリル、メチルジ−t−ブチルシリル、トリイソプロピルシリルのようなトリ低級アルキルシリル基、ジフェニルメチルシリル、ジフェニルブチルシリル、ジフェニルイソプロピルシリル、フェニルジイソプロピルシリルのような1乃至2個のアリ−ル基で置換されたトリ低級アルキルシリル基等の「シリル基」;メトキシメチル、1,1−ジメチル−1−メトキシメチル、エトキシメチル、プロポキシメチル、イソプロポキシメチル、ブトキシメチル、tert−ブトキシメチルのような低級アルコキシメチル基、2−メトキシエトキシメチルのような低級アルコキシ化低級アルコキシメチル基、2,2,2−トリクロロエトキシメチル、ビス(2−クロロエトキシ)メチルのようなハロゲノ低級アルコキシメチル等の「アルコキシメチル基」;1−エトキシエチル、1−(イソプロポキシ)エチルのような低級アルコキシ化エチル基、2,2,2−トリクロロエチルのようなハロゲン化エチル基等の「置換エチル基」;ベンジル、α−ナフチルメチル、β−ナフチルメチル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、α−ナフチルジフェニルメチル、9−アンスリルメチルのような1乃至3個のアリ−ル基で置換された低級アルキル基、4−メチルベンジル、2,4,6−トリメチルベンジル、3,4,5−トリメチルベンジル、4−メトキシベンジル、4−メトキシフェニルジフェニルメチル、2−ニトロベンジル、4−ニトロベンジル、4−クロロベンジル、4−ブロモベンジル、4−シアノベンジルのような低級アルキル、低級アルコキシ、ニトロ、ハロゲン、シアノ基でアリ−ル環が置換された1乃至3個のアリ−ル基で置換された低級アルキル基等の「アラルキル基」;メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニルのような低級アルコキシカルボニル基、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、2−トリメチルシリルエトキシカルボニルのようなハロゲン又はトリ低級アルキルシリル基で置換された低級アルコキシカルボニル基等の「アルコキシカルボニル基」;ビニルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニルのような「アルケニルオキシカルボニル基」;ベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、3,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、2−ニトロベンジルオキシカルボニル、4−ニトロベンジルオキシカルボニルのような、1乃至2個の低級アルコキシ又はニトロ基でアリ−ル環が置換されていてもよい「アラルキルオキシカルボニル基」を挙げることができ、
一方、「カルボキシ基のエステル」に斯かる「一般的保護基」としては、好適には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、2−メチルブチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、n−ヘキシル、イソヘキシル、4−メチルペンチル、3−メチルペンチル、2−メチルペンチル、1−メチルペンチル、3,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、2−エチルブチルのような「低級アルキル基」;エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−メチル−2−プロペニル、1−メチル−1−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、2−エチル−2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、1−メチル−2−ブテニル、1−メチル−1−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−エチル−2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル−3−ブテニル、2−メチル−3−ブテニル、1−エチル−3−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、1−メチル−2−ペンテニル、2−メチル−2−ペンテニル、3−ペンテニル、1−メチル−3−ペンテニル、2−メチル−3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−メチル−4−ペンテニル、2−メチル−4−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニルのような「アルケニル基」;エチニル、2−プロピニル、1−メチル−2−プロピニル、2−メチル−2−プロピニル、2−エチル−2−プロピニル、2−ブチニル、1−メチル−2−ブチニル、2−メチル−2−ブチニル、1−エチル−2−ブチニル、3−ブチニル、1−メチル−3−ブチニル、2−メチル−3−ブチニル、1−エチル−3−ブチニル、2−ペンチニル、1−メチル−2−ペンチニル、2−メチル−2−ペンチニル、3−ペンチニル、1−メチル−3−ペンチニル、2−メチル−3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−メチル−4−ペンチニル、2−メチル−4−ペンチニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニルのような「アルキニル基」;トリフルオロメチル、トリクロロメチル、ジフルオロメチル、ジクロロメチル、ジブロモメチル、フルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2,2,2−トリクロロエチル、2−ブロモエチル、2−クロロエチル、2−フルオロエチル、2−ヨードエチル、3−クロロプロピル、4−フルオロブチル、6−ヨードヘキシル、2,2−ジブロモエチルのような「ハロゲノ低級アルキル基」;2−ヒドロキシエチル、2,3−ジヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、3,4−ジヒドロキシブチル、4−ヒドロキシブチルのような「ヒドロキシ低級アルキル基」;アセチルメチルのような「脂肪族アシル」−「低級アルキル基」;ベンジル、フェネチル、3−フェニルプロピル、α−ナフチルメチル、β−ナフチルメチル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、6−フェニルヘキシル、α−ナフチルジフェニルメチル、9−アンスリルメチルのような1乃至3個のアリ−ル基で置換された「低級アルキル基」、4−メチルベンジル、2,4,6−トリメチルベンジル、3,4,5−トリメチルベンジル、4−メトキシベンジル、4−メトキシフェニルジフェニルメチル、2−ニトロベンジル、4−ニトロベンジル、4−クロロベンジル、4−ブロモベンジル、4−シアノベンジル、4−シアノベンジルジフェニルメチル、ビス(2−ニトロフェニル)メチル、ピペロニル、4−メトキシカルボニルベンジルのような低級アルキル、低級アルコキシ、ニトロ、ハロゲン、シアノ、アルコキシカルボニル基でアリ−ル環が置換された1乃至3個のアリ−ル基で置換された低級アルキル基等の「アラルキル基」;トリメチルシリル、トリエチルシリル、イソプロピルジメチルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、メチルジイソプロピルシリル、メチルジtert−ブチルシリル、トリイソプロピルシリル、メチルジフェニルシリル、イソプロピルジフェニルシリル、ブチルジフェニルシリル、フェニルジイソプロピルシリルのような「シリル基」を挙げることができる。
【0021】
「生体内で加水分解のような生物学的方法により開裂し得る保護基」とは、人体内で加水分解等の生物学的方法により開裂し、フリーの酸又はその塩を生成する保護基をいい、そのような誘導体か否かは、ラットやマウスのような実験動物に静脈注射により投与し、その後の動物の体液を調べ、元となる化合物又はその薬理学的に許容される塩を検出できることにより決定でき、
「水酸基のエステル」に斯かる「生体内で加水分解のような生物学的方法により開裂し得る保護基」としては、例えば、ホルミルオキシメチル、アセトキシメチル、ジメチルアミノアセトキシメチル、プロピオニルオキシメチル、ブチリルオキシメチル、ピバロイルオキシメチル、バレリルオキシメチル、イソバレリルオキシメチル、ヘキサノイルオキシメチル、1−ホルミルオキシエチル、1−アセトキシエチル、1−プロピオニルオキシエチル、1−ブチリルオキシエチル、1−ピバロイルオキシエチル、1−バレリルオキシエチル、1−イソバレリルオキシエチル、1−ヘキサノイルオキシエチル、1−ホルミルオキシプロピル、1−アセトキシプロピル、1−プロピオニルオキシプロピル、1−ブチリルオキシプロピル、1−ピバロイルオキシプロピル、1−バレリルオキシプロピル、1−イソバレリルオキシプロピル、1−ヘキサノイルオキシプロピル、1−アセトキシブチル、1−プロピオニルオキシブチル、1−ブチリルオキシブチル、1−ピバロイルオキシブチル、1−アセトキシペンチル、1−プロピオニルオキシペンチル、1−ブチリルオキシペンチル、1−ピバロイルオキシペンチル、1−ピバロイルオキシヘキシルのような1−(「脂肪族アシル」オキシ)「低級アルキル基」;ホルミルチオメチル、アセチルチオメチル、ジメチルアミノアセチルチオメチル、プロピオニルチオメチル、ブチリルチオメチル、ピバロイルチオメチル、バレリルチオメチル、イソバレリルチオメチル、ヘキサノイルチオメチル、1−ホルミルチオエチル、1−アセチルチオエチル、1−プロピオニルチオエチル、1−ブチリルチオエチル、1−ピバロイルチオエチル、1−バレリルチオエチル、1−イソバレリルチオエチル、1−ヘキサノイルチオエチル、1−ホルミルチオプロピル、1−アセチルチオプロピル、1−プロピオニルチオプロピル、1−ブチリルチオプロピル、1−ピバロイルチオプロピル、1−バレリルチオプロピル、1−イソバレリルチオプロピル、1−ヘキサノイルチオプロピル、1−アセチルチオブチル、1−プロピオニルチオブチル、1−ブチリルチオブチル、1−ピバロイルチオブチル、1−アセチルチオペンチル、1−プロピオニルチオペンチル、1−ブチリルチオペンチル、1−ピバロイルチオペンチル、1−ピバロイルチオヘキシルのような1−(「脂肪族アシル」チオ)「低級アルキル基」;シクロペンチルカルボニルオキシメチル、シクロヘキシルカルボニルオキシメチル、1−シクロペンチルカルボニルオキシエチル、1−シクロヘキシルカルボニルオキシエチル、1−シクロペンチルカルボニルオキシプロピル、1−シクロヘキシルカルボニルオキシプロピル、1−シクロペンチルカルボニルオキシブチル、1−シクロヘキシルカルボニルオキシブチルのような1−(「シクロアルキル」カルボニルオキシ)「低級アルキル基」、ベンゾイルオキシメチルのような1−(「芳香族アシル」オキシ)「低級アルキル基」等の1−(アシルオキシ)「低級アルキル基」:メトキシカルボニルオキシメチル、エトキシカルボニルオキシメチル、プロポキシカルボニルオキシメチル、イソプロポキシカルボニルオキシメチル、ブトキシカルボニルオキシメチル、イソブトキシカルボニルオキシメチル、ペンチルオキシカルボニルオキシメチル、ヘキシルオキシカルボニルオキシメチル、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシメチル、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ(シクロヘキシル)メチル、1−(メトキシカルボニルオキシ)エチル、1−(エトキシカルボニルオキシ)エチル、1−(プロポキシカルボニルオキシ)エチル、1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル、1−(ブトキシカルボニルオキシ)エチル、1−(イソブトキシカルボニルオキシ)エチル、1−(tert−ブトキシカルボニルオキシ)エチル、1−(ペンチルオキシカルボニルオキシ)エチル、1−(ヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル、1−(シクロペンチルオキシカルボニルオキシ)エチル、1−(シクロペンチルオキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(シクロペンチルオキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル、1−(エトキシカルボニルオキシ)プロピル、2−(メトキシカルボニルオキシ)エチル、2−(エトキシカルボニルオキシ)エチル、2−(プロポキシカルボニルオキシ)エチル、2−(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル、2−(ブトキシカルボニルオキシ)エチル、2−(イソブトキシカルボニルオキシ)エチル、2−(ペンチルオキシカルボニルオキシ)エチル、2−(ヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル、1−(メトキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(エトキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(プロポキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(ブトキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(イソブトキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(ペンチルオキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(ヘキシルオキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(メトキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(エトキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(プロポキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(ブトキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(イソブトキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(メトキシカルボニルオキシ)ペンチル、1−(エトキシカルボニルオキシ)ペンチル、1−(メトキシカルボニルオキシ)ヘキシル、1−(エトキシカルボニルオキシ)ヘキシルのような(アルコキシカルボニルオキシ)アルキル基:フタリジル、ジメチルフタリジル、ジメトキシフタリジルのような「フタリジル基」:(5−フェニル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、[5−(4−メチルフェニル)−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル]メチル、[5−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル]メチル、[5−(4−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル]メチル、[5−(4−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル]メチル、(2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、(5−エチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、(5−プロピル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、(5−イソプロピル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、(5−ブチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルのようなオキソジオキソレニルメチル基等の「カルボニルオキシアルキル基」:前記「脂肪族アシル基」:前記「芳香族アシル基」:「コハク酸のハーフエステル塩残基」:「燐酸エステル塩残基」:「アミノ酸等のエステル形成残基」:カルバモイル基:1乃至2個の低級アルキル基で置換されたカルバモイル基:2−カルボキシエチルジチオエチル、3−カルボキシプロピルジチオエチル、4−カルボキシブチルジチオエチル、5−カルボキシペンチルジチオエチル、6−カルボキシヘキシルジチオエチルのようなカルボキシ「低級アルキル」ジチオエチル基:メチルジチオエチル、エチルジチオエチル、プロピルジチオエチル、ブチルジチオエチル、ペンチルジチオエチル、ヘキシルジチオエチルのような「低級アルキル」ジチオエチル基を挙げることができ、
一方、「カルボキシ基のエステル」に斯かる「生体内で加水分解のような生物学的方法により開裂し得る保護基」としては、具体的には、メトキシメチル、1−エトキシエチル、1−メチル−1−メトキシエチル、1−(イソプロポキシ)エチル、2−メトキシエチル、2−エトキシエチル、1,1−ジメチル−1−メトキシメチル、エトキシメチル、n−プロポキシメチル、イソプロポキシメチル、n−ブトキシメチル、tert−ブトキシメチルのような低級アルコキシ低級アルキル基、2−メトキシエトキシメチルのような低級アルコキシ化低級アルコキシ低級アルキル基、フェノキシメチルのような「アリール」オキシ「低級アルキル基」、2,2,2−トリクロロエトキシメチル、ビス(2−クロロエトキシ)メチルのようなハロゲン化低級アルコキシ低級アルキル基等の「アルコキシ低級アルキル基」:メトキシカルボニルメチルのような「低級アルコキシ」カルボニル「低級アルキル基」;シアノメチル、2−シアノエチルのようなシアノ「低級アルキル基」;メチルチオメチル、エチルチオメチルのような「低級アルキル」チオメチル基;;フェニルチオメチル、ナフチルチオメチルのような「アリール」チオメチル基;2−メタンスルホニルエチル、2−トリフルオロメタンスルホニルエチルのようなハロゲンで置換されてもよい「低級アルキル」スルホニル「低級アルキル基」;2−ベンゼンスルホニルエチル、2−トルエンスルホニルエチルのような「アリール」スルホニル「低級アルキル基」;ホルミルオキシメチル、アセトキシメチル、プロピオニルオキシメチル、ブチリルオキシメチル、ピバロイルオキシメチル、バレリルオキシメチル、イソバレリルオキシメチル、ヘキサノイルオキシメチル、1−ホルミルオキシエチル、1−アセトキシエチル、1−プロピオニルオキシエチル、1−ブチリルオキシエチル、1−ピバロイルオキシエチル、1−バレリルオキシエチル、1−イソバレリルオキシエチル、1−ヘキサノイルオキシエチル、2−ホルミルオキシエチル、2−アセトキシエチル、2−プロピオニルオキシエチル、2−ブチリルオキシエチル、2−ピバロイルオキシエチル、2−バレリルオキシエチル、2−イソバレリルオキシエチル、2−ヘキサノイルオキシエチル、1−ホルミルオキシプロピル、1−アセトキシプロピル、1−プロピオニルオキシプロピル、1−ブチリルオキシプロピル、1−ピバロイルオキシプロピル、1−バレリルオキシプロピル、1−イソバレリルオキシプロピル、1−ヘキサノイルオキシプロピル、1−アセトキシブチル、1−プロピオニルオキシブチル、1−ブチリルオキシブチル、1−ピバロイルオキシブチル、1−アセトキシペンチル、1−プロピオニルオキシペンチル、1−ブチリルオキシペンチル、1−ピバロイルオキシペンチル、1−ピバロイルオキシヘキシルのような「脂肪族アシル」オキシ「低級アルキル基」、シクロペンチルカルボニルオキシメチル、シクロヘキシルカルボニルオキシメチル、1−シクロペンチルカルボニルオキシエチル、1−シクロヘキシルカルボニルオキシエチル、1−シクロペンチルカルボニルオキシプロピル、1−シクロヘキシルカルボニルオキシプロピル、1−シクロペンチルカルボニルオキシブチル、1−シクロヘキシルカルボニルオキシブチルのような「シクロアルキル」カルボニルオキシ「低級アルキル基」、ベンゾイルオキシメチルのような「芳香族アシル」オキシ「低級アルキル基」等のアシルオキシ「低級アルキル基」;メトキシカルボニルオキシメチル、エトキシカルボニルオキシメチル、プロポキシカルボニルオキシメチル、イソプロポキシカルボニルオキシメチル、ブトキシカルボニルオキシメチル、イソブトキシカルボニルオキシメチル、ペンチルオキシカルボニルオキシメチル、ヘキシルオキシカルボニルオキシメチル、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシメチル、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ(シクロヘキシル)メチル、1−(メトキシカルボニルオキシ)エチル、1−(エトキシカルボニルオキシ)エチル、1−(プロポキシカルボニルオキシ)エチル、1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル、1−(ブトキシカルボニルオキシ)エチル、1−(イソブトキシカルボニルオキシ)エチル、1−(tert−ブトキシカルボニルオキシ)エチル、1−(ペンチルオキシカルボニルオキシ)エチル、1−(ヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル、1−(シクロペンチルオキシカルボニルオキシ)エチル、1−(シクロペンチルオキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(シクロペンチルオキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル、1−(エトキシカルボニルオキシ)プロピル、2−(メトキシカルボニルオキシ)エチル、2−(エトキシカルボニルオキシ)エチル、2−(プロポキシカルボニルオキシ)エチル、2−(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル、2−(ブトキシカルボニルオキシ)エチル、2−(イソブトキシカルボニルオキシ)エチル、2−(ペンチルオキシカルボニルオキシ)エチル、2−(ヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル、1−(メトキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(エトキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(プロポキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(ブトキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(イソブトキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(ペンチルオキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(ヘキシルオキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(メトキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(エトキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(プロポキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(ブトキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(イソブトキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(メトキシカルボニルオキシ)ペンチル、1−(エトキシカルボニルオキシ)ペンチル、1−(メトキシカルボニルオキシ)ヘキシル、1−(エトキシカルボニルオキシ)ヘキシルのような(アルコキシカルボニルオキシ)アルキル基;(5−フェニル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、[5−(4−メチルフェニル)−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル]メチル、[5−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル]メチル、[5−(4−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル]メチル、[5−(4−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル]メチル、(2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、(5−エチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、(5−プロピル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、(5−イソプロピル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、(5−ブチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルのようなオキソジオキソレニルメチル基等の「カルボニルオキシアルキル基」:フタリジル、ジメチルフタリジル、ジメトキシフタリジルのような「フタリジル基」:フェニル、インダニルのような「アリール基」:上記「低級アルキル基」:カルボキシメチルのような「カルボキシアルキル基」:及び、フェニルアラニンのような「アミノ酸のアミド形成残基」を挙げることができる。
【0022】
「薬理上許容されるエステル」とは、上記「生体内で加水分解のような生物学的方法により開裂し得る保護基」をエステル残基とするエステルをいう。
【0023】
本発明のガンの予防又は治療剤の有効成分である化合物(1)は、分子内に不斉炭素を有する場合があり、各々がR配位、S配位である立体異性体が存在するが、その各々、或いはそれらの任意の割合の混合物のいずれも本発明に包含される。
本発明の化合物(1)のうち、好適な化合物としては、
<1>R1が、水酸基又はアセチルオキシ基である化合物、その薬理上許容しうる塩又はそのエステル;
<2>式A−Bが、式CH=CH基であるか、又は、Aが、式−(C=O)−基、式−CH2−基、−CHOH−基若しくは式−(C=NOH)−基であり、Bが、−CH2−基若しくは−CHOH−基である化合物、その薬理上許容しうる塩又はそのエステル;
<3>Aが、式−(C=O)−基、式−CH2−基、−CHOH−基又は式−(C=NOH)−基であり、Bが、−CH2−基である化合物、その薬理上許容しうる塩又はそのエステル;
<4>Xが、式−O−基である化合物、その薬理上許容しうる塩又はそのエステル;
<5>Arが、ベンゼン環である化合物、その薬理上許容しうる塩又はそのエステル;
<6>Qが、水素原子である化合物、その薬理上許容しうる塩又はそのエステル;
<7>R2が、水素原子又はメチル基である化合物、その薬理上許容しうる塩又はそのエステル;
<8>Yが、式−SO2−基である化合物、その薬理上許容しうる塩又はそのエステル;
<9>R3が、炭素数1乃至6個のアルキル基である化合物、その薬理上許容しうる塩又はそのエステル;
<10>R3が、炭素数1乃至4個のアルキル基である化合物、その薬理上許容しうる塩又はそのエステル;
<11>R3が、メチル基である化合物、その薬理上許容しうる塩又はそのエステルをあげることができる。
【0024】
また、上記<1>乃至<11>から選択し、任意に組み合わせたものも、また、好適である。
【0025】
特に、一般式(1)において、R1が、水酸基又はアセチルオキシ基であり、Aが、式−(C=O)−基、式−CH2−基、−CHOH−基又は式−(C=NOH)−基であり、Bが、−CH2−基であり、Xが、式−O−基であり、Arが、ベンゼン環であり、Qが、水素原子であり、R2が、水素原子又はメチル基であり、Yが、式−SO2−基であり、R3が、メチル基である化合物、その薬理上許容しうる塩又はそのエステルが好適である。
以下の表1乃至表6に、本発明の化合物を具体的に例示する。なお、本発明の化合物は、これら例示化合物に限定されるものではない。
【0026】
以下の表において、Meは、メチル基を、Etは、エチル基を、Prは、プロピル基を、cPrは、シクロプロピル基を、iBuは、イソブチル基を、cPnは、シクロペンチル基を、Bnは、ベンジル基を、Acは、アセチル基を、Nctは、ニコチノイル基を、それぞれ示す。
【0027】
さらに、Arにおける(1,4)等は、1位でXと結合し、4位でN(R2)Y−R3と結合していること等を示す。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】
【表4】
【0032】
【表5】
【0033】
【表6】
【0034】
上記例示化合物のうち、好適なものは、
N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]バレルアミド
N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]イソバレルアミド
N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]N−メチルプロピオンアミド
N−[6−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−ピリジン−3−イル]アセトアミド
N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]アセトアミド
N−[4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]アセトアミド
N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
N−[4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
N−[4−(6−アセトキシ−4−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロメン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
N−[4−(6−ヒドロキシ−4−ヒドロキシイミノ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミドである。
【0035】
また、最も好適なものは、
N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]アセトアミド
N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
N−[4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
N−[4−(6−アセトキシ−4−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−2−トリフルオロメチルフェニル]クロロメタンスルホンアミドである。
【0036】
【発明の実施の形態】
本発明の、一般式(1)を有する化合物は、特開2002−275064号公報に記載の方法に準じて、製造することができる。
本発明の化合物を含有する医薬の投与形態としては、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤若しくはシロップ剤等による経口投与又は注射剤若しくは坐剤等による非経口投与を挙げることができ、これらの製剤は、賦形剤(例えば、乳糖、白糖、葡萄糖、マンニトール、ソルビトールのような糖誘導体;トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、α澱粉、デキストリンのような澱粉誘導体;結晶セルロースのようなセルロース誘導体;アラビアゴム;デキストラン;プルランのような有機系賦形剤:及び、軽質無水珪酸、合成珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、メタ珪酸アルミン酸マグネシウムのような珪酸塩誘導体;燐酸水素カルシウムのような燐酸塩;炭酸カルシウムのような炭酸塩;硫酸カルシウムのような硫酸塩等の無機系賦形剤を挙げることができる。)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムのようなステアリン酸金属塩;タルク;コロイドシリカ;ビーガム、ゲイ蝋のようなワックス類;硼酸;アジピン酸;硫酸ナトリウムのような硫酸塩;グリコール;フマル酸;安息香酸ナトリウム;DLロイシン;脂肪酸ナトリウム塩;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウムのようなラウリル硫酸塩;無水珪酸、珪酸水和物のような珪酸類;及び、上記澱粉誘導体を挙げることができる。)、結合剤(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、マクロゴール、及び、前記賦形剤と同様の化合物を挙げることができる。)、崩壊剤(例えば、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、内部架橋カルボキシメチルセルロースナトリウムのようなセルロース誘導体;カルボキシメチルスターチ、カルボキシメチルスターチナトリウム、架橋ポリビニルピロリドンのような化学修飾されたデンプン・セルロース類を挙げることができる。)、安定剤(メチルパラベン、プロピルパラベンのようなパラオキシ安息香酸エステル類;クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコールのようなアルコール類;塩化ベンザルコニウム;フェノール、クレゾールのようなフェノール類;チメロサール;デヒドロ酢酸;及び、ソルビン酸を挙げることができる。)、矯味矯臭剤(例えば、通常使用される、甘味料、酸味料、香料等を挙げることができる。)、希釈剤等の添加剤を用いて周知の方法で製造される。
【0037】
その使用量は症状、年齢、投与方法等により異なるが、例えば、経口投与の場合には、1回当り、下限として、0.01mg/kg 体重(好ましくは、0.1mg/kg体重)、上限として、1000mg/kg 体重(好ましくは、100mg/kg体重)を、静脈内投与の場合には、1回当り、下限として、0.001mg/kg体重(好ましくは、0.01mg/kg 体重)、上限として、100mg/kg体重(好ましくは、10mg/kg 体重)を1日当り1乃至数回症状に応じて投与することが望ましい。
【0038】
【実施例】
以下、実施例、製剤例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれに限られるものではない。
(実施例1)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]アセトアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)アニリン1.00gを無水テトラヒドロフラン20mlに溶解し、氷冷下トリエチルアミン0.91ml、次いで塩化アセチル2.31mlを加え、室温で1.5時間撹拌した。反応混合物を水にあけ、酢酸エチルで抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。酢酸エチルを減圧下に留去し、残渣をn−ヘキサン及び酢酸エチル混合溶媒を加えて超音波振動を与え、析出した結晶を濾取すると、融点138−139℃を有する目的化合物の白色粉末0.85gが得られた。
(実施例2)N−[4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]アセトアミド
実施例1で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]アセトアミド0.52gをメタノール20mlに溶解し、ナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液0.33mlを滴下した後、60度で3時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。酢酸エチルを減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:2)に付した。得られた白色固体をn−ヘキサン及び酢酸エチル混合溶媒を加えて超音波振動を与え、析出した結晶を濾取すると、融点128−131℃を有する目的化合物の白色粉末0.45gが得られた。
(実施例3)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]プロピオンアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)アニリン1.00g、無水テトラヒドロフラン20ml、トリエチルアミン0.42ml及び塩化プロピオニル0.26mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点165−169℃を有する目的化合物の白色結晶1.07gが得られた。
(実施例4)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]ブチルアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)アニリン1.00g、無水テトラヒドロフラン20ml、トリエチルアミン0.42ml及び塩化ブチリル0.26mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点159−160℃を有する目的化合物の白色粉末1.10gが得られた。
(実施例5)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]バレルアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)アニリン1.00g、無水テトラヒドロフラン20ml、トリエチルアミン0.42ml及び塩化バレロイル0.32mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点136−137℃を有する目的化合物の白色結晶1.07gが得られた。
(実施例6)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]イソバレルアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)アニリン1.00g、無水テトラヒドロフラン20ml、トリエチルアミン0.42ml及び塩化イソバレロイル0.33mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点148−150℃を有する目的化合物の白色結晶1.07gが得られた。
(実施例7)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]アクリルアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)アニリン3.71g、無水テトラヒドロフラン50ml、トリエチルアミン2.00g及び塩化アクリロイル1.03gを用い、実施例1に準じた方法により、融点171−173℃を有する目的化合物の白色結晶3.09gが得られた。
(実施例8)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]−シクロプロピルカルボキシアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)アニリン3.70g、無水テトラヒドロフラン30ml、シクロプロパンカルボン酸0.86g及びカルボニルジイミダゾール1.70gを用い、実施例1に準じた方法により、融点158−159℃を有する目的化合物の白色結晶2.92gが得られた。
(実施例9)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]N−メチルプロピオンアミド
実施例3で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]プロピオンアミド300mgを無水N,N−ジメチルホルムアミド6mlに溶かし、よう化メチル0.09mlを加え、次いで氷冷下水素化ナトリウム(55重量%)39mgを加え、室温で2.5時間撹拌した。N,N−ジメチルホルムアミドを減圧下に留去した後、水を加え、酢酸エチルで抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。酢酸エチルを減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1→1:1)に付すと、融点104−107℃を有する目的化合物の白色結晶0.31gが得られた。
【0039】
(実施例10)N−[4−(6−メトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]N−メチルブチルアミド
水素化ナトリウム(55重量%)48mgをヘキサンで洗浄し、無水N,N−ジメチルホルアミド8mlを加え、次いで氷冷下に実施例4で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]ブチルアミド400mgの無水N,N−ジメチルホルムアミド溶液2ml滴下した。室温で1.5時間撹拌した後、氷冷下でよう化メチル0.09mlを加え、室温で2.5時間撹拌した。N,N−ジメチルホルムアミドを減圧下に留去した後、水を加え、酢酸エチルで抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。酢酸エチルを減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1)及びHPLC(アセトニトリル:水=60:40→65:35)に付すと、融点85−89℃を有する目的化合物の白色結晶71mgが得られた。
(実施例11)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]クロロアセトアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)アニリン1.00g、無水テトラヒドロフラン20ml、トリエチルアミン0.42ml及び塩化クロロアセチル0.38mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点168−169℃を有する目的化合物の白色粉末1.20gが得られた。
(実施例12)N−[4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]クロロアセトアミド
実施例11で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]クロロアセトアミド300mg、メタノール6ml及びナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液0.12mlを用い、実施例2に準じた方法により、融点50−60℃を有する目的化合物の白色粉末87mgが得られた。
(実施例13)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]トリフルオロアセトアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)アニリン3.70g、無水テトラヒドロフラン60ml、トリエチルアミン1.70g及びトリフルオロ酢酸無水物2.3gを用い、実施例1に準じた方法により、融点192−193℃を有する目的化合物の白色粉末4.20gが得られた。
(実施例14)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−2−メトキシフェニル]アセトアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−2−メトキシアニリン300mg、無水テトラヒドロフラン6ml、トリエチルアミン0.58ml及び塩化アセチル0.18mlを用い、実施例1に準じた方法により、Rf値=0.23(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)を有する目的化合物の淡黄色粉末350mgが得られた。
(実施例15)N−[4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−2−メトキシフェニル]アセトアミド
実施例14で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−2−メトキシフェニル]アセトアミド0.13g、メタノール3ml及びナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液54μlを用い、実施例2に準じた方法により、Rf値=0.34(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)を有する目的化合物の黄色粘性油状物質100mgが得られた。
(実施例16)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−3−クロロフェニル]アセトアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−3−クロロフェニルアニリン0.80g、無水テトラヒドロフラン15ml、トリエチルアミン0.83ml及び塩化アセチル0.28mlを用い、実施例1に準じた方法により、Rf値=0.28(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)を有する目的化合物の白色泡沫状粉末0.83mgが得られた。
(実施例17)N−[3−クロロ−4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]アセトアミド
実施例16で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−3−クロロフェニル]アセトアミド0.40g、メタノール8ml及びナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液0.17mlを用い、実施例2に準じた方法により、Rf値=0.30(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)を有する目的化合物の白色泡沫状粉末0.34gが得られた。
(実施例18)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−3−トリフルオロメチルフェニル]アセトアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−3−トリフルオロメチルアニリン0.50g、無水テトラヒドロフラン10ml、トリエチルアミン0.48ml及び塩化アセチル0.12mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点158−160℃を有する目的化合物の白色粉末0.43gが得られた。
(実施例19)N−[6−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−ピリジン−3−イル]アセトアミド
6−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−ピリジン−3−イルアミン0.80g、無水テトラヒドロフラン16ml、トリエチルアミン1.70ml及び塩化アセチル0.52mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点50−60℃を有する目的化合物の白色粉末0.93gが得られた。
【0040】
(実施例20)N−[6−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−ピリジン−3−イル]アセトアミド
実施例19で得られたN−[6−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−ピリジン−3−イル]アセトアミド0.40g、メタノール8ml及びナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液0.17mlを用い、実施例2に準じた方法により、融点61−65℃を有する目的化合物の白色粉末0.22gが得られた。
(実施例21)N−[6−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−2−シクロペンチルオキシピリジン−3−イル]アセトアミド
6−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−2−シクロペンチルオキシピリジン−3−イルアミン0.80g、無水テトラヒドロフラン15ml、トリエチルアミン0.69ml、塩化アセチル0.23mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点50−60℃を有する目的化合物の白色泡沫状粉末0.53gが得られた。
(実施例22)N−[2−シクロペンチルオキシ−6−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−ピリジン−3−イル]アセトアミド
実施例21で得られたN−[6−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−2−シクロペンチルオキシピリジン−3−イル]アセトアミド0.25g、メタノール5ml及びナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液0.10mlを用い、実施例2に準じた方法により、融点54−60℃を有する目的化合物の白色泡沫状粉末0.22gが得られた。
(実施例23)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]アセトアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)アニリン0.50gを無水酢酸8mlに溶解し、ピリジン2mlを加え、室温で4.5時間撹拌した。溶剤を減圧下に留去した後、水を加え、酢酸エチルで抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。酢酸エチルを減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:2→1:3→1:4)に付すと、融点176−179℃を有する目的化合物の白色粉末0.48gが得られた。
1H−NMRスペクトル(δppm、 DMSO−d6) 1.42 (3H, s), 1.99 (3H, s), 2.02 (3H, s), 2.06 (3H, s), 2.31 (3H, s), 2.35 (3H, s), 2.75 (1H, d, J = 16.1Hz), 3.06 (1H, d, J = 16.1Hz), 4.05−4.2 (2H, m), 6.87 (2H, d, J = 9.0Hz), 7.45 (2H, d, J = 9.0Hz), 9.77 (1H, s, 重水の添加で消失)。
(実施例24)N−[4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]アセトアミド
実施例23で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]アセトアミド500mg、メタノール10ml及びナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液0.21mlを用い、実施例2に準じた方法により、融点224℃を有する目的化合物の白色粉末0.35gが得られた。
(実施例25)N−[4−(6−ニコチノイルオキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]アセトアミド
4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)アニリン0.51g、無水テトラヒドロフラン10ml、トリエチルアミン0.39ml及び塩化ニコチノイル0.21gを用い、実施例1に準じた方法により、融点117−119℃を有する目的化合物の白色結晶0.21gが得られた。
(実施例26)N−[4´−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)ビフェニル−4−イル]アセトアミド
6−アセトキシ−2−(4´−アミノビフェニル−4−イルオキシメチル)−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−4−オン0.20gを無水酢酸4mlおよびピリジン0.4mlを用い、実施例23に準じた方法により、融点98−101℃を有する目的化合物の白色結晶0.12gが得られた。
(実施例27)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルファニル)フェニル]アセトアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルファニル)アニリン0.50g、無水テトラヒドロフラン10ml、トリエチルアミン0.21ml及び塩化アセチル0.11mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点166−168℃を有する目的化合物の白色粉末0.36gが得られた。
(実施例28)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルフィニル)フェニル]アセトアミド及びN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルホニル)フェニル]アセトアミド
実施例27で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルファニル)フェニル]アセトアミド305mgをクロロホルム6mlに溶解し、80%m−クロロ過安息香酸231mgを加え、室温で4時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出し、抽出液を炭酸ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。酢酸エチルを減圧下に留去し、残渣を薄層シリカゲルクロマトグラフィー(ベンゼン:酢酸エチル=1:4)に付すと、融点153−158℃を有するN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルフィニル)フェニル]アセトアミドの白色粉末115mg及びRf値=0.47(ベンゼン:酢酸エチル=1:3)を有するN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルホニル)フェニル]アセトアミドの白色アモルファス176mgが得られた。
(実施例29)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)アニリン1.00g、ピリジン20ml及びメタンスルホニルクロリド0.23mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点70−72℃を有する目的化合物の淡桃色粉末1.10gが得られた。
1H−NMRスペクトル(δppm、 DMSO−d6) 1.33 (3H, s), 1.8−1.9 (1H, m), 1.92 (3H, s), 1.92 (3H, s), 1.98 (3H, s), 2.0−2.1 (1H, m), 2.30 (3H, s), 2.63 (2H, t, J = 6.7Hz), 2.87 (3H, s), 3.9−4.0 (2H, m), 6.96 (2H, d, J = 9.0Hz), 7.13 (2H, d, J = 9.0Hz), 9.36 (1H, s, 重水の添加で消失)。
(実施例30)N−[4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
実施例29で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド0.85g、メタノール20ml及びナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液0.37mlを用い、実施例2に準じた方法により、融点100−101℃を有する目的化合物の白色粉末0.71gが得られた。
1H−NMRスペクトル(δppm、 DMSO−d6) 1.29 (3H, s), 1.75−1.85 (1H, m), 1.95 (3H, s), 1.95−2.0 (1H, m), 2.02 (3H, s), 2.04 (3H, s), 2.57 (2H, t, J = 6.8Hz), 2.87 (3H, s), 3.9−4.0 (2H, m), 6.95 (2H, d, J = 8.9Hz), 7.12 (2H, d, J = 8.9Hz), 7.43 (1H, s, 重水の添加で消失), 9.35 (1H, s, 重水の添加で消失)。
【0041】
(実施例31)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]エタンスルホンアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)アニリン3.70g、無水テトラヒドロフラン50ml、トリエチルアミン3.50ml、エタンスルホニルクロリド1.53gを用い、実施例1に準じた方法により、融点128.5−129.5℃を有する目的化合物の白色粉末5.70gが得られた。
(実施例32)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]クロロメタンスルホンアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)アニリン2.00g、ピリジン40ml及びクロロメタンスルホニルクロリド0.53mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点133−134℃を有する目的化合物の白色粉末1.95gが得られた。
(実施例33)C−クロロ−N−[4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
実施例32で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]クロロメタンスルホンアミド17.9g、テトラヒドロフラン100ml及びナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液10gを用い、実施例2に準じた方法により、融点149−150.5℃を有する目的化合物の白色粉末8.49gが得られた。
(実施例34)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]トリフルオロメタンスルホンアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)アニリン1.00g、ピリジン20ml及びトリフルオロメタンスルホニルクロリド0.32mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点163−165℃を有する目的化合物の白色粉末1.01gが得られた。
(実施例35)N−[4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]トリフルオロメタンスルホンアミド
実施例34で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]トリフルオロメタンスルホンアミド0.65g、メタノール15ml及びナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液0.25mlを用い、実施例2に準じた方法により、Rf値=0.35(n−ヘキサン:酢酸エチル=3:1)を有する目的化合物の白色粉末0.40gが得られた。
(実施例36)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]−2,2,2−トリフルオロエタンスルホンアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)アニリン2.02g、無水テトラヒドロフラン30ml、トリエチルアミン1.00g及び2,2,2−トリフルオロエタンスルホニルクロリド1.00gを用い、実施例1に準じた方法により、融点151−153℃を有する目的化合物の白色粉末2.33gが得られた。
(実施例37)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]−N−メチルメタンスルホンアミド
水素化ナトリウム(55重量%)32mg、無水N,N−ジメチルホルアミド5ml、実施例29で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド0.30g及びよう化メチル47μlを用い、実施例10に準じた方法により、Rf値=0.62(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)を有する目的化合物の白色粉末0.25gが得られた。
(実施例38)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]−N−メチルクロロメタンスルホンアミド
水素化ナトリウム(55重量%)0.10g、無水N,N−ジメチルホルアミド20ml、実施例32で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]クロロメタンスルホンアミド1.00g及びよう化メチル0.15mlを用い、実施例10に準じた方法により、Rf値=0.50(n−ヘキサン:酢酸エチル=3:2)を有する目的化合物の白色粉末0.37gが得られた。
(実施例39)N−[4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]−N−メチルクロロメタンスルホンアミド
実施例38で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]N−メチルクロロメタンスルホンアミド0.30g、テトラヒドロフラン6ml及びナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液0.15mlを用い、実施例2に準じた方法により、Rf値=0.42(n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1)を有する目的化合物の無色油状物質95mgが得られた。
(実施例40)N−[4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−2−メトキシフェニル]メタンスルホンアミド
4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−2−メトキシアニリン0.20g、ピリジン4ml及びメタンスルホニルクロリド50μlを用い、実施例1に準じた方法により、融点96−101℃を有する目的化合物の白色粉末0.10gが得られた。
【0042】
(実施例41)C−クロロ−N−[4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−2−メトキシアニリン0.20g、ピリジン4ml及びクロロメタンスルホニルクロリド55μlを用い、実施例1に準じた方法により、Rf値=0.68(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)を有する目的化合物の淡黄色粉末80mgが得られた。
(実施例42)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−3−トリフルオロメチルフェニル]メタンスルホンアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−3−トリフルオロメチルアニリン0.50g、ピリジン10ml及びメタンスルホニルクロリド0.11mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点174−175℃を有する目的化合物の白色粉末0.48gが得られた。
(実施例43)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−3−トリフルオロメチルフェニル]クロロメタンスルホンアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−3−トリフルオロメチルアニリン0.50g、ピリジン10ml及びクロロメタンスルホニルクロリド0.12mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点188−189℃を有する目的化合物の白色粉末0.41gが得られた。
(実施例44)N−[6−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)ピリジン−3−イル]メタンスルホンアミド
6−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)ピリジン−2−イルアミン0.51g、ピリジン10ml及びメタンスルホニルクロリド0.13mlを用い、実施例1に準じた方法により、Rf値=0.43(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)を有する目的化合物の白色粉末0.45gが得られた。
(実施例45)C−クロロ−N−[6−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)ピリジン−3−イル]メタンスルホンアミド
6−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)ピリジン−2−イルアミン0.65g、ピリジン15ml及びメタンスルホニルクロリド0.20mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点56−60℃を有する目的化合物の白色粉末0.40gが得られた。
(実施例46)N−[2−シクロペンチルオキシ−6−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−ピリジン−3−イル]メタンスルホンアミド
N−[2−シクロペンチルオキシ−6−(6−メトキシメトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−ピリジン−3−イル]メタンスルホンアミド118mg、メタノール2ml、水1ml及び酢酸3mlの混合物を9時間加熱還流した。放冷後析出した結晶を濾取すると、融点167−169℃を有する目的化合物の白色粉末80mgが得られた。
(実施例47)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)アニリン1.50g、無水テトラヒドロフラン30ml、トリエチルアミン0.65ml及びメタンスルホニルクロリド0.36mlを用い、実施例1に準じた方法により、Rf値=0.20(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)を有する目的化合物の白色泡沫状粉末90mgが得られた。
(実施例48)N−[4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)アニリン1.00g、ピリジン20ml及びメタンスルホニルクロリド0.25mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点50−60℃を有する目的化合物の褐色粉末0.87gが得られた。
(実施例49)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]クロロメタンスルホンアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)アニリン1.50g、ピリジン30ml及びクロロメタンスルホニルクロリド0.42mlを用い、実施例1に準じた方法により、Rf値=0.24(n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1)を有する目的化合物の白色泡沫状粉末1.39gが得られた。
(実施例50)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]−N−メチルメタンスルホンアミド
水素化ナトリウム(55重量%)39mg、無水N,N−ジメチルホルアミド6ml、実施例47で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド0.30g及びよう化メチル0.08mlを用い、実施例10に準じた方法により、Rf値=0.26(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)を有する目的化合物の白色泡沫状粉末0.16gが得られた。
【0043】
(実施例51)N−[4´−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)ビフェニル−4−イル]メタンスルホンアミド
6−アセトキシ−2−(4´−アミノビフェニル−4−イルオキシメチル)−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−4−オン0.20g、無水テトラヒドロフラン5ml、トリエチルアミン0.07ml及びメタンスルホニルクロリド0.04mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点94−95℃を有する目的化合物の白色結晶84mgが得られた。
(実施例52)N−[4´−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)ビフェニル−4−イル]クロロメタンスルホンアミド
6−アセトキシ−2−(4´−アミノビフェニル−4−イルオキシメチル)−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−4−オン0.20g、無水テトラヒドロフラン5ml、トリエチルアミン0.08ml及びクロロメタンスルホニルクロリド0.05mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点90−93℃を有する目的化合物の白色結晶0.12gが得られた。
(実施例53)N−[4−(6−アセトキシ−4−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
実施例47で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド3.00gをメタノール30mlに溶解し、水素化ホウ素ナトリウム0.37gを加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物を水にあけ、塩酸水溶液で中和し、次いで酢酸エチルで抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。酢酸エチルを減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:2)に付すと、融点80−90℃を有する目的化合物の白色粉末2.96gが得られた。
1H−NMRスペクトル(δppm、 DMSO−d6) (1.45 (s), 1.45 (s), (3H)), (1.93 (s), 1.94 (s), (3H)), (1.98 (s), 1.99 (s), (3H)), (2.06 (s), 2.08 (s), (3H)), 2.0−2.3 (2H, m), (2.30 (s), 2.31 (s), (3H)), (2.85 (s), 2.88 (s), (3H)), 3.95−4.05 (2H, m), 4.7−4.8 (1H, m), 5.1−5.2 (1H, m,重水の添加で消失), (6.84 (d, J = 8.9Hz), 6.98 (d, J = 8.9Hz), (2H)), (7.09 (d, J = 8.9Hz), 7.14 (d, J = 8.9Hz), (2H)), 9.35 (1H, s, 重水の添加で消失)。
(実施例54)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロメン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
実施例53で得られたN−[4−(6−アセトキシ−4−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド2.70gをベンゼン30mlに溶解し、p−トルエンスルホン酸一水和物0.22gを加え、30分間加熱還流した。反応混合物を水にあけ、酢酸エチルで抽出し、抽出液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。酢酸エチルを減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)に付すと、融点59−64℃を有する目的化合物の淡黄色粉末2.40gが得られた。
(実施例55)N−[4−(6−アセトキシ−3,4−ジヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
実施例54で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロメン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド0.20gをアセトニトリル−水(2:1)6mlに溶解し、4−メチルモルホリン−N−オキシド0.11g及び四酸化オスミウムの2%水溶液0.57mlを加え、室温で8時間撹拌した。亜硫酸ナトリウム水溶液を加え30分撹拌した後、酢酸エチルで抽出し、抽出液を1規定塩酸水溶液及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。酢酸エチルを減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:2)に付すと、融点75−78℃を有する目的化合物の白色粉末0.10gが得られた。
(実施例56)N−[4−(6−ヒドロキシ−4−ヒドロキシイミノ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
実施例48で得られたN−[4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド0.15gをメタノール3mlに溶解し、塩化ヒドロキシルアンモニウム75mg及びピリジン0.09mlを加え、室温で1週間撹拌した。反応混合物を水にあけ、酢酸エチルで抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。酢酸エチルを減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:2)に付すと、融点69−74℃を有する目的化合物の白色粉末90mgが得られた。
(実施例57)N−[4−(6−アセトキシ−4−メトキシイミノ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
実施例47で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド0.20g、メタノール4ml、O−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩0.11mg及びピリジン0.11mlを用い、実施例56に準じた方法により、融点66−69℃を有する目的化合物の白色粉末0.18gが得られた。
(実施例58)N−[4−(6−アセトキシ−4−ベンジルオキシイミノ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
実施例47で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド0.20g、メタノール4ml、O−ベンジルヒドロキシルアミン塩酸塩0.21mg及びピリジン0.11mlを用い、実施例56に準じた方法により、融点130−131℃を有する目的化合物の白色粉末0.15gが得られた。
(実施例59)[6−アセトキシ−2−(4−メタンスルホニルアミノフェノキシメチル)−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−4−イリデンアミノオキシ]酢酸
実施例47で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド0.20g、メタノール4ml、アミノオキシ酢酸p−トルエンスルホン酸塩0.42mg及びピリジン0.11mlを用い、実施例56に準じた方法により、融点86−93℃を有する目的化合物の淡黄色粉末0.19gが得られた。
(実施例60)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルファニル)フェニル]メタンスルホンアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルファニル)アニリン0.50g、ピリジン10ml、メタンスルホニルクロリド0.12mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点57−62℃を有する目的化合物の白色アモルファス0.49gが得られた。
【0044】
(実施例61)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルフィニル)フェニル]メタンスルホンアミド及びN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルホニル)フェニル]メタンスルホンアミド
実施例60で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルファニル)フェニル]メタンスルホンアミド324mg、クロロホルム2ml及び80%m−クロロ過安息香酸226mgを用い、実施例28に準じた方法により、Rf値=0.19(ベンゼン:酢酸エチル=2:3)を有するN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルフィニル)フェニル]メタンスルホンアミドの微黄色アモルファス123mg及びRf値=0.69(ベンゼン:酢酸エチル=2:3)を有するN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルホニル)フェニル]メタンスルホンアミドの微黄色アモルファス115mgが得られた。
(実施例62)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルファニル)フェニル]クロロメタンスルホンアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルファニル)アニリン0.50g、ピリジン10ml、クロロメタンスルホニルクロリド0.13mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点50−60℃を有する目的化合物の黄色アモルファス0.50gが得られた。
(実施例63)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルフィニル)フェニル]クロロメタンスルホンアミド及びN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルホニル)フェニル]クロロメタンスルホンアミド
実施例62で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルファニル)フェニル]クロロメタンスルホンアミド398mg、クロロホルム3ml及び80%m−クロロ過安息香酸259mgを用い、実施例28に準じた方法により、Rf値=0.23(ベンゼン:酢酸エチル=3:2)を有するN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルフィニル)フェニル]クロロメタンスルホンアミドの微黄色アモルファス108mg及びRf値=0.70(ベンゼン:酢酸エチル=3:2)を有するN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルホニル)フェニル]クロロメタンスルホンアミドの白色アモルファス215mgが得られた。
(実施例64)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−2−トリフルオロメチルフェニル]クロロメタンスルホンアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−2−トリフルオロメチルアニリン0.40g、ピリジン10ml及びクロロメタンスルホニルクロリド0.09mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点51−61℃を有する目的化合物の淡黄色泡沫状粉末0.50gが得られた。
1H−NMRスペクトル(δppm、 DMSO−d6) 1.33 (3H, s), 1.8−1.9 (1H, m), 1.92 (3H, s), 1.92 (3H, s), 1.93 (3H, s), 2.0−2.1 (1H, m), 2.30 (3H, s), 2.6−2.7 (2H, m), 4.1−4.2 (2H, m), 5.00 (2H, s), 7.2−7.3 (2H, m), 7.4−7.5 (2H, m), 9.89 (1H, s, 重水の添加で消失)。
【0045】
(製剤例1)(ハ−ドカプセル剤)
標準二分式ハ−ドゼラチンカプセルの各々に、100 mgの粉末状の実施例1の化合物、150 mgのラクト−ス、50 mg のセルロ−ス及び6 mgのステアリン酸マグネシウムを充填することにより、単位カプセルを製造し、洗浄後、乾燥する。
(製剤例2)(ソフトカプセル剤)
消化性油状物、例えば、大豆油、綿実油又はオリ−ブ油中に入れた、実施例2の化合物の混合物を調製し、正置換ポンプでゼラチン中に注入して、100 mgの活性成分を含有するソフトカプセルを得、洗浄後、乾燥する。
(製剤例3)(錠剤)
常法に従って、100 mgの実施例3の化合物、0.2 mgのコロイド性二酸化珪素、5mgのステアリン酸マグネシウム、275 mgの微結晶性セルロ−ス、11 mg のデンプン及び98.8 mg のラクト−スを用いて製造する。
【0046】
尚、所望により、剤皮を塗布する。
(製剤例4)(注射剤)
1.5 重量% の実施例4の化合物を、10容量% のプロピレングリコ−ル中で攪拌し、次いで、注射用水で一定容量にした後、滅菌して製造する。
(製剤例5)(懸濁剤)
5 ml中に、100 mgの微粉化した実施例5の化合物、100 mgのナトリウムカルボキシメチルセルロ−ス、5 mgの安息香酸ナトリウム、1.0 g のソルビト−ル溶液(日本薬局方) 及び0.025 mlのバニリンを含有するように製造する。
(製剤例6)(クリ−ム)
40% のホワイトペトロラトム、3%の微結晶性ワックス、10% のラノリン、5%のスパン20、0.3%のトゥイ−ン20及び41.7% の水からなる5 g のクリ−ム中に100 mgの微粉化した実施例6の化合物を混入することにより製造する。
(製剤例7)(クリ−ム)
実施例7の化合物 2 重量部、1,2−プロパンジオ−ル 5 重量部、グリセロ−ルステアレ−ト 5 重量部、鯨ロウ 5 重量部、イソプロピルミリステ−ト 10重量部、ポリソルベ−ト 4 重量部の混合物を加温し、冷却し、次いで撹拌しながら、水、69重量部を加え、クリ−ムを製造する。
(製剤例8)(塗布用液剤)
実施例8の化合物 1 重量部をポリエチレングリコ−ル300 99重量部に混合して塗布用液剤を製造する。
(製剤例9)(軟膏)
実施例9の化合物 2 重量部、ポリエチレングリコ−ル400 40重量部、ポリエチレングリコ−ル1500 58重量部を加温下混合溶解した後、冷却して軟膏を製造する。
【0047】
(試験例)
(試験例1)
血糖降下作用
体重40g以上で高血糖状態を示す雄性KKマウスに、各化合物0,01%(約10mg/kg/day)の割合で粉末飼料F−2(船橋農場)に混ぜて3日間投与した。別に、粉末飼料のみを与えたマウスを対照群とした。次いで無麻酔下で尾静脈より採血し、遠心分離により得られた血漿中の血糖値をグルコローダーF(A&T社製)にて測定した。
【0048】
次式より血糖降下率を求めた。
【0049】
【数1】
血糖降下率(%)
=[(対照群血糖値−化合物投与群血糖値)/対照群血糖値]× 100
得られた結果を表7示す。
【0050】
【表7】
化合物 (0.01%) 血糖降下率
実施例29の化合物 20.1%
実施例30の化合物 31.7%
実施例64の化合物 26.1%
表7から、本発明の化合物は優れた血糖降下作用を示すことがわかる。
(試験例2)
血糖値上昇抑制作用
日本クレアより購入したC57BL/KsJ−db/dbマウスを使用し、粉末飼料F−2(船橋農場)と水は自由に摂取させた。実験には一群5匹を用い、平均体重及び平均血糖値(約300mg/dl)が近似値を示すように、対照群及び化合物投与群に群分けした。化合物は0.05%の割合で粉末飼料F−2に混ぜて7日間投与した。
【0051】
薬物投与開始前、および7日間投与後にマウスの尾静脈からヘパリン処理済みヘマトクリット毛細管にて採血し、遠心分離により得られた血漿中の血糖値をグルコローダーF(A&T社)にて測定した。
【0052】
次式より血糖値上昇抑制率を求めた。
【0053】
【数2】
【0054】
得られた結果を表8に示す。
【0055】
【表8】
化合物 (0.05%) 血糖値上昇抑制率
実施例23の化合物 91%
実施例53の化合物 96%
実施例64の化合物 75%
表8から、本発明の化合物は優れた血糖値上昇抑制作用を示すことが分かる。
(試験例3)
神経保護に関する抗酸化作用、脳虚血作用
(動物及び脳梗塞モデル)
脳梗塞は中大脳動脈閉塞(Middle cerebral artery occlusion, MCAO)法により導入した。雄性SDラット(体重200−300g,日本SLC)を3%イソフルラン及び酸素笑気混合ガス(3:7)吸入にて麻酔導入し、自発呼吸下にイソフルラン濃度を1%に維持した。手術中は温浴マット及び電球にて直腸温を37.0±0.5°Cに維持した。頸部正中切開を行ない、右側の総頸動脈,内頸動脈,外頸動脈を周囲の組織から剥離した。外頸動脈を遠位部で二重結紮後切断し、先端をシリコン被覆したナイロン糸を外頸動脈遠位端から挿入し、内頸動脈を介して中大脳動脈起始部を閉塞した。閉塞と同時に麻酔を終了し、一時的に閉創した。覚醒後は飼育箱に戻した。1.5時間後、麻酔下でナイロン糸を外頸動脈から抜去し、血流を再開させた。
(薬物処置)
実施例30の化合物を1.5時間MCAO開始及び終了直後に30 mg/kg, i.v.さらに血流再開3時間後に200 mg/kg, s.c.投与を行なった。
(梗塞体積測定)
血流再開22.5時間後に,抱水クロラールの腹腔内過剰投与により動物を安楽死させ、脳を摘出した。ブレインスライサー(米国アスター社製)を用いて脳先端から2mm厚の冠状断切片を6枚作製し、切片を2% 2,3,5−triphenyltetrazolium chloride (TTC)緩衝液中にて15分間室温で放置後、10%ホルマリン緩衝液中で一晩以上冷蔵保存した。デジタルカメラ(HC−2500,富士写真フィルム)で切片画像を取り込み、画像解析ソフト(MacSCOPE Ver.2.3,三谷商事)を用いて梗塞面積を計算した。なお、梗塞体積は梗塞面積の全切片での総和に切片厚を乗じ、さらに、浮腫による増大を考慮し、以下の数式により補正した。
【0056】
【数3】
補正梗塞体積=(梗塞体積)/{(梗塞側半球体積)/(非梗塞側半球体積)}
(脳浮腫測定)
脳浮腫は、梗塞側半球体積を非梗塞側半球体積で除した値で表した。
【0057】
その結果は以下の通り。
(梗塞体積,平均値±標準誤差)
溶媒群:152.0±22.9 mm3
実施例30の化合物群:73.5±15.3 mm3
(脳浮腫増大率,平均値±標準誤差)
溶媒群7.2±0.9%
実施例30の化合物群:3.9±0.6%
以上の結果から、本発明の化合物は優れた神経保護に関する抗酸化作用、脳虚血作用を示すことが分かる。
【0058】
【発明の効果】
本発明の有効成分である化合物は、優れた5−リポキシゲナーゼ阻害活性、過酸化脂質生成抑制活性及び/又は血糖降下活性を有するので、本発明は、糖尿病の予防剤又は治療剤として有用である。
【0059】
さらに、本発明の有効成分である化合物のうち、インスリン抵抗性改善作用、抗炎症作用、免疫調節作用、アルドース還元酵素阻害作用、PPAR活性化作用、抗骨粗鬆症作用、ロイコトリエン拮抗作用、脂肪細胞化促進作用、カルシウム拮抗作用、サイトカイン作用阻害活性、抗酸化活性、神経細胞死保護活性を有するものは、糖尿病、高脂血症、肥満症、耐糖能不全、高血圧症、脂肪肝、糖尿病合併症(例えば、網膜症、腎症、神経症、白内障、冠動脈疾患等である。)、動脈硬化症、妊娠糖尿病、多嚢胞卵巣症候群、心血管性疾患(例えば、虚血性心疾患等である。)、アテローム性動脈硬化症又は虚血性心疾患により惹起される細胞損傷(例えば、脳卒中により惹起される脳損傷等である。)、痛風、炎症性疾患(例えば、骨関節炎、疼痛、発熱、リウマチ性関節炎、炎症性腸炎、アクネ、日焼け、乾癬、湿疹、アレルギー性疾患、喘息、GI潰瘍、悪液質、自己免疫疾患、膵炎等である。)、骨粗鬆症、白内障、酸化ストレスが関与している神経変性疾患(例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病、脳卒中等である。)等の疾病にも使用し得る。
【発明の属する技術分野】
本発明は、優れた過酸化脂質生成抑制活性、5−リポキシゲナーゼ阻害活性、血糖降下活性、ロイコトリエン拮抗活性、サイトカイン作用阻害活性、カルシウム拮抗活性、抗酸化活性及び/又は神経細胞死保護活性を有する新規なクロマン類縁体、およびそれを含有する医薬に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明のクロマン類縁体に化学構造が類似し、かつ、腫瘍増殖抑制活性、過酸化脂質生成抑制活性、5−リポキシゲナーゼ阻害活性又は血糖降下活性を有する化合物が知られている(例えば、特許文献1参照。)が、本発明の化合物とは構造が異なっている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−275064号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者等は、新規な化学構造を有し、かつ、優れた過酸化脂質生成抑制活性、5−リポキシゲナーゼ阻害活性、血糖降下活性、ロイコトリエン拮抗活性、サイトカイン作用阻害活性、カルシウム拮抗活性、抗酸化活性及び/又は神経細胞死保護活性を有する誘導体の合成とその薬理活性について永年に亘り鋭意研究を行なった結果、既知の薬剤とは化学構造を異にする新規なクロマン類縁体がそれらの優れた活性を有することを見出し、本発明を完成した。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記一般式(1)
【0006】
【化3】
【0007】
[式中、R1は、水酸基、炭素数1乃至6個の脂肪族アシルオキシ基又はニコチノイルオキシ基を示し、
式A−Bは、式CH=CH基を示すか、又は、Aが、式−(C=O)−基、式−CH2−基、−CHOH−基若しくは式−(C=NOR4)−基(R4は、水素原子、炭素数1乃至6個のアルキル基(当該アルキル基は1個のカルボキシル基により置換されていても良い)又は炭素数7乃至18個のアラルキル基を示す。)を示し、Bが、−CH2−基若しくは−CHOH−基を示し、
Xは、式−O−基又は式−S(O)n−基(但し、nは0、1又は2を示す。)を示し、
Arは、ベンゼン環、ピリジン環又はビフェニレン基を示し、
Qは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1乃至6個のアルキル基(当該アルキル基は、1乃至3個のハロゲン原子で置換されていてもよい)又は炭素数1乃至6個のアルコキシ基を示し、
R2は、水素原子、炭素数1乃至6個のアルキル基を示し、
Yは、式−(C=O)−基又は式−SO2−基を示し、
R3は、炭素数1乃至6個のアルキル基(当該アルキル基は、1乃至3個のハロゲン原子で置換されていてもよい)又は炭素数1乃至6個のアルケニル基を示す。]で表される化合物、その薬理上許容しうる塩又はそのエステルである。
【0008】
また、本発明は、上記化合物(1)を有効成分として含有する医薬である。
【0009】
本願において、「ハロゲン原子」とは、例えば、弗素原子、塩素原子、臭素原子又は沃素原子を挙げることができ、好適には、弗素原子又は塩素原子である。
【0010】
本願において、「炭素数1乃至6個のアルキル基」とは、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、2−メチルブチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、n−ヘキシル、イソヘキシル、3−メチルペンチル、2−メチルペンチル、1−メチルペンチル、3,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、2−エチルブチルのような炭素数1乃至6個の直鎖又は分枝鎖アルキル基を挙げることができ、好適には、炭素数1乃至4個のものであり、さらに好適には、メチル基である。
【0011】
本願において、1乃至3個のハロゲンで置換された炭素数1乃至6個のアルキル基とは、1乃至3個の上記ハロゲン原子で置換されている炭素数1乃至6個のアルキル基であり、例えば、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、2−フルオロエチル、2−ジフルオロエチル、2−クロロエチル、2−ジクロロエチル、3−ブロモプロピル、4−クロロブチル、5−フルオロペンチル、6−ブロモヘキシル等を挙げることができ、好適には、トリフルオロメチル基である。
【0012】
本願において、「炭素数1乃至6個のアルケニル基」とは、例えば、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−メチル−2−プロペニル、1−メチル−1−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、2−エチル−2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、1−メチル−2−ブテニル、1−メチル−1−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−エチル−2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル−3−ブテニル、2−メチル−3−ブテニル、1−エチル−3−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、1−メチル−2−ペンテニル、2−メチル−2−ペンテニル、3−ペンテニル、1−メチル−3−ペンテニル、2−メチル−3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−メチル−4−ペンテニル、2−メチル−4−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニルのような炭素数2乃至6個の直鎖又は分枝鎖アルケニル基を挙げることができ、好適には、炭素数2乃至4個のものであり、さらに好適には、エテニル、2−プロペニル基である。
【0013】
本願において、「炭素数1乃至6個のアルコキシ基」とは、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、s−ブトキシ、イソブトキシ、tert−ブトキシ、n−ペントキシ、2−メチルブトキシ、イソペントキシ、ネオペントキシ、n−ヘキシルオキシ、2−メチルペントキシ、3−メチルペントキシ、4−メチルペントキシ、1,1−ジメチルブトキシ、2,2−ジメチルブトキシ、3,3−ジメチルブトキシ、1,2−ジメチルブトキシ、1,3−ジメチルブトキシ、2,3−ジメチルブトキシ、2−エチルブトキシ基を挙げることができ、好適には、直鎖の炭素数1乃至4個のものであり、さらに好適には、メトキシ又はエトキシ基である。
【0014】
本願において、「炭素数7乃至18個のアラルキル基」とは、例えば、ベンジル、α−ナフチルメチル、β−ナフチルメチル、インデニルメチル、フェナンスレニルメチル、アントラセニルメチル、ジフェニルメチル、1−フェネチル、2−フェネチル、1−ナフチルエチル、2−ナフチルエチル、1−フェニルプロピル、2−フェニルプロピル、3−フェニルプロピル、1−ナフチルプロピル、2−ナフチルプロピル、3−ナフチルプロピル、1−フェニルブチル、2−フェニルブチル、3−フェニルブチル、4−フェニルブチル、1−ナフチルブチル、2−ナフチルブチル、3−ナフチルブチル、4−ナフチルブチル、1−フェニルペンチル、2−フェニルペンチル、3−フェニルペンチル、4−フェニルペンチル、5−フェニルペンチル、1−ナフチルペンチル、2−ナフチルペンチル、3−ナフチルペンチル、4−ナフチルペンチル、5−ナフチルペンチル、1−フェニルヘキシル、2−フェニルヘキシル、3−フェニルヘキシル、4−フェニルヘキシル、5−フェニルヘキシル、6−フェニルヘキシル、1−ナフチルヘキシル、2−ナフチルヘキシル、3−ナフチルヘキシル、4−ナフチルヘキシル、5−ナフチルヘキシル、6−ナフチルヘキシル基を挙げることができ、好適には、ベンジル基である。
【0015】
本願において、「炭素数1乃至6個の脂肪族アシルオキシ基」とは、ホルミルオキシ、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ、イソブチリルオキシ、バレリオキシル、イソバレリルオキシ、ピバロイルオキシ、ヘキサノイルオキシのような炭素数1乃至6個の直鎖又は分枝鎖アルキルカルボニル基を挙げることができ、好適には、炭素数1乃至4個のものであり、さらに好適には、アセチルオキシ基である。
【0016】
本願において、「その薬理上許容される塩」とは、本発明の化合物(1)は、塩にすることができるので、その塩をいう。そのような塩としては、好適にはナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩のようなアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩のようなアルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、鉄塩、亜鉛塩、銅塩、ニッケル塩、コバルト塩等の金属塩;アンモニウム塩のような無機塩、t−オクチルアミン塩、ジベンジルアミン塩、モルホリン塩、グルコサミン塩、フェニルグリシンアルキルエステル塩、エチレンジアミン塩、N−メチルグルカミン塩、グアニジン塩、ジエチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン塩、クロロプロカイン塩、プロカイン塩、ジエタノールアミン塩、N−ベンジル−フェネチルアミン塩、ピペラジン塩、テトラメチルアンモニウム塩、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩のような有機塩等のアミン塩;弗化水素酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、沃化水素酸塩のようなハロゲン化水素酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、燐酸塩等の無機酸塩;メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩のような低級アルカンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩のようなアリ−ルスルホン酸塩、酢酸塩、りんご酸塩、フマ−ル酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、蓚酸塩、マレイン酸塩等の有機酸塩;及び、グリシン塩、リジン塩、アルギニン塩、オルニチン塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩のようなアミノ酸塩を挙げることができ、好適には、フマール酸塩、マレイン酸塩又は塩酸塩であり、さらに好適には、塩酸塩である。
【0017】
又、本発明の化合物(1)は、大気中に放置しておくことにより、水分を吸収し、吸着水が付いたり、水和物となる場合があり、そのような塩も本発明に包含される。
【0018】
更に、本発明の化合物(1)は、他のある種の溶媒を吸収し、溶媒和物となる場合があるが、そのような塩も本発明に包含される。
【0019】
「そのエステル」とは、本発明の化合物(1)は、場合によりエステルにすることができるので、そのエステルをいう。そのようなエステルとしては、「水酸基のエステル」と「カルボキシ基のエステル」を挙げることができ、各々のエステル残基が「一般的保護基」又は「生体内で加水分解のような生物学的方法により開裂し得る保護基」であるエステルをいう。
【0020】
「一般的保護基」とは、加水素分解、加水分解、電気分解、光分解のような化的方法により開裂し得る保護基をいい、「水酸基のエステル」に斯かる「一般的保護基」としては、例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、ペンタノイル、ピバロイル、バレリル、イソバレリル、オクタノイル、ノナノイル、デカノイル、3−メチルノナノイル、8−メチルノナノイル、3−エチルオクタノイル、3,7−ジメチルオクタノイル、ウンデカノイル、ドデカノイル、トリデカノイル、テトラデカノイル、ペンタデカノイル、ヘキサデカノイル、1−メチルペンタデカノイル、14−メチルペンタデカノイル、13,13−ジメチルテトラデカノイル、ヘプタデカノイル、15−メチルヘキサデカノイル、オクタデカノイル、1−メチルヘプタデカノイル、ノナデカノイル、アイコサノイル及びヘナイコサノイルのようなアルキルカルボニル基、スクシノイル、グルタロイル、アジポイルのようなカルボキシ化アルキルカルボニル基、クロロアセチル、ジクロロアセチル、トリクロロアセチル、トリフルオロアセチルのようなハロゲノ低級アルキルカルボニル基、シクロプロピルカルボニル、シクロブチルカルボニル、シクロペンチルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル、シクロヘプチルカルボニル、シクロオクチルカルボニルのような飽和環状炭化水素−カルボニル基、メトキシアセチルのような低級アルコキシ低級アルキルカルボニル基、(E)−2−メチル−2−ブテノイルのような不飽和アルキルカルボニル基等の「脂肪族アシル基」;ベンゾイル、α−ナフトイル、β−ナフトイル、ピリドイル、チエノイル、フロイルのようなアリ−ルカルボニル基、2−ブロモベンゾイル、4−クロロベンゾイルのようなハロゲノアリ−ルカルボニル基、2,4,6−トリメチルベンゾイル、4−トルオイルのような低級アルキル化アリ−ルカルボニル基、4−アニソイルのような低級アルコキシ化アリ−ルカルボニル基、2−カルボキシベンゾイル、3−カルボキシベンゾイル、4−カルボキシベンゾイルのようなカルボキシ化アリ−ルカルボニル基、4−ニトロベンゾイル、2−ニトロベンゾイルのようなニトロ化アリ−ルカルボニル基、2−(メトキシカルボニル) ベンゾイルのような低級アルコキシカルボニル化アリ−ルカルボニル基、4−フェニルベンゾイルのようなアリ−ル化アリ−ルカルボニル基等の「芳香族アシル基」;フェニルアセチル、α−ナフチルプロピオニル、β−ナフチルブチリル、ジフェニルイソブチリル、トリフェニルアセチル、α−ナフチルジフェニルイソブチリル、9−アンスリルペンタノイルのような1乃至3個のアリ−ル基で置換された低級アルキルカルボニル基、4−メチルフェニルアセチル、2,4,6−トリメチルフェニルホルミル、3,4,5−トリメチルフェニルブチリル、4−メトキシフェニルイソブチリル、4−メトキシフェニルジフェニルピバロイル、2−ニトロフェニルアセチル、4−ニトロフェニルプロピオニル、4−クロロフェニルブチリル、4−ブロモフェニルアセチル、4−シアノフェニルペンタノイルのような低級アルキル、低級アルコキシ、ニトロ、ハロゲン、シアノ基でアリ−ル環が置換された1乃至3個のアリ−ル基で置換された低級アルキルカルボニル基等の「アラルキルカルボニル基」;テトラヒドロピラン−2−イル、3−ブロモテトラヒドロピラン−2−イル、4−メトキシテトラヒドロピラン−4−イル、テトラヒドロチオピラン−2−イル、4−メトキシテトラヒドロチオピラン−4−イルのような「テトラヒドロピラニル又はテトラヒドロチオピラニル基」;テトラヒドロフラン−2−イル、テトラヒドロチオフラン−2−イルのような「テトラヒドロフラニル又はテトラヒドロチオフラニル基」;トリメチルシリル、トリエチルシリル、イソプロピルジメチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、メチルジイソプロピルシリル、メチルジ−t−ブチルシリル、トリイソプロピルシリルのようなトリ低級アルキルシリル基、ジフェニルメチルシリル、ジフェニルブチルシリル、ジフェニルイソプロピルシリル、フェニルジイソプロピルシリルのような1乃至2個のアリ−ル基で置換されたトリ低級アルキルシリル基等の「シリル基」;メトキシメチル、1,1−ジメチル−1−メトキシメチル、エトキシメチル、プロポキシメチル、イソプロポキシメチル、ブトキシメチル、tert−ブトキシメチルのような低級アルコキシメチル基、2−メトキシエトキシメチルのような低級アルコキシ化低級アルコキシメチル基、2,2,2−トリクロロエトキシメチル、ビス(2−クロロエトキシ)メチルのようなハロゲノ低級アルコキシメチル等の「アルコキシメチル基」;1−エトキシエチル、1−(イソプロポキシ)エチルのような低級アルコキシ化エチル基、2,2,2−トリクロロエチルのようなハロゲン化エチル基等の「置換エチル基」;ベンジル、α−ナフチルメチル、β−ナフチルメチル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、α−ナフチルジフェニルメチル、9−アンスリルメチルのような1乃至3個のアリ−ル基で置換された低級アルキル基、4−メチルベンジル、2,4,6−トリメチルベンジル、3,4,5−トリメチルベンジル、4−メトキシベンジル、4−メトキシフェニルジフェニルメチル、2−ニトロベンジル、4−ニトロベンジル、4−クロロベンジル、4−ブロモベンジル、4−シアノベンジルのような低級アルキル、低級アルコキシ、ニトロ、ハロゲン、シアノ基でアリ−ル環が置換された1乃至3個のアリ−ル基で置換された低級アルキル基等の「アラルキル基」;メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニルのような低級アルコキシカルボニル基、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、2−トリメチルシリルエトキシカルボニルのようなハロゲン又はトリ低級アルキルシリル基で置換された低級アルコキシカルボニル基等の「アルコキシカルボニル基」;ビニルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニルのような「アルケニルオキシカルボニル基」;ベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、3,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、2−ニトロベンジルオキシカルボニル、4−ニトロベンジルオキシカルボニルのような、1乃至2個の低級アルコキシ又はニトロ基でアリ−ル環が置換されていてもよい「アラルキルオキシカルボニル基」を挙げることができ、
一方、「カルボキシ基のエステル」に斯かる「一般的保護基」としては、好適には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、2−メチルブチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、n−ヘキシル、イソヘキシル、4−メチルペンチル、3−メチルペンチル、2−メチルペンチル、1−メチルペンチル、3,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、2−エチルブチルのような「低級アルキル基」;エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−メチル−2−プロペニル、1−メチル−1−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、2−エチル−2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、1−メチル−2−ブテニル、1−メチル−1−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−エチル−2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル−3−ブテニル、2−メチル−3−ブテニル、1−エチル−3−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、1−メチル−2−ペンテニル、2−メチル−2−ペンテニル、3−ペンテニル、1−メチル−3−ペンテニル、2−メチル−3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−メチル−4−ペンテニル、2−メチル−4−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニルのような「アルケニル基」;エチニル、2−プロピニル、1−メチル−2−プロピニル、2−メチル−2−プロピニル、2−エチル−2−プロピニル、2−ブチニル、1−メチル−2−ブチニル、2−メチル−2−ブチニル、1−エチル−2−ブチニル、3−ブチニル、1−メチル−3−ブチニル、2−メチル−3−ブチニル、1−エチル−3−ブチニル、2−ペンチニル、1−メチル−2−ペンチニル、2−メチル−2−ペンチニル、3−ペンチニル、1−メチル−3−ペンチニル、2−メチル−3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−メチル−4−ペンチニル、2−メチル−4−ペンチニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニルのような「アルキニル基」;トリフルオロメチル、トリクロロメチル、ジフルオロメチル、ジクロロメチル、ジブロモメチル、フルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2,2,2−トリクロロエチル、2−ブロモエチル、2−クロロエチル、2−フルオロエチル、2−ヨードエチル、3−クロロプロピル、4−フルオロブチル、6−ヨードヘキシル、2,2−ジブロモエチルのような「ハロゲノ低級アルキル基」;2−ヒドロキシエチル、2,3−ジヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、3,4−ジヒドロキシブチル、4−ヒドロキシブチルのような「ヒドロキシ低級アルキル基」;アセチルメチルのような「脂肪族アシル」−「低級アルキル基」;ベンジル、フェネチル、3−フェニルプロピル、α−ナフチルメチル、β−ナフチルメチル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、6−フェニルヘキシル、α−ナフチルジフェニルメチル、9−アンスリルメチルのような1乃至3個のアリ−ル基で置換された「低級アルキル基」、4−メチルベンジル、2,4,6−トリメチルベンジル、3,4,5−トリメチルベンジル、4−メトキシベンジル、4−メトキシフェニルジフェニルメチル、2−ニトロベンジル、4−ニトロベンジル、4−クロロベンジル、4−ブロモベンジル、4−シアノベンジル、4−シアノベンジルジフェニルメチル、ビス(2−ニトロフェニル)メチル、ピペロニル、4−メトキシカルボニルベンジルのような低級アルキル、低級アルコキシ、ニトロ、ハロゲン、シアノ、アルコキシカルボニル基でアリ−ル環が置換された1乃至3個のアリ−ル基で置換された低級アルキル基等の「アラルキル基」;トリメチルシリル、トリエチルシリル、イソプロピルジメチルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、メチルジイソプロピルシリル、メチルジtert−ブチルシリル、トリイソプロピルシリル、メチルジフェニルシリル、イソプロピルジフェニルシリル、ブチルジフェニルシリル、フェニルジイソプロピルシリルのような「シリル基」を挙げることができる。
【0021】
「生体内で加水分解のような生物学的方法により開裂し得る保護基」とは、人体内で加水分解等の生物学的方法により開裂し、フリーの酸又はその塩を生成する保護基をいい、そのような誘導体か否かは、ラットやマウスのような実験動物に静脈注射により投与し、その後の動物の体液を調べ、元となる化合物又はその薬理学的に許容される塩を検出できることにより決定でき、
「水酸基のエステル」に斯かる「生体内で加水分解のような生物学的方法により開裂し得る保護基」としては、例えば、ホルミルオキシメチル、アセトキシメチル、ジメチルアミノアセトキシメチル、プロピオニルオキシメチル、ブチリルオキシメチル、ピバロイルオキシメチル、バレリルオキシメチル、イソバレリルオキシメチル、ヘキサノイルオキシメチル、1−ホルミルオキシエチル、1−アセトキシエチル、1−プロピオニルオキシエチル、1−ブチリルオキシエチル、1−ピバロイルオキシエチル、1−バレリルオキシエチル、1−イソバレリルオキシエチル、1−ヘキサノイルオキシエチル、1−ホルミルオキシプロピル、1−アセトキシプロピル、1−プロピオニルオキシプロピル、1−ブチリルオキシプロピル、1−ピバロイルオキシプロピル、1−バレリルオキシプロピル、1−イソバレリルオキシプロピル、1−ヘキサノイルオキシプロピル、1−アセトキシブチル、1−プロピオニルオキシブチル、1−ブチリルオキシブチル、1−ピバロイルオキシブチル、1−アセトキシペンチル、1−プロピオニルオキシペンチル、1−ブチリルオキシペンチル、1−ピバロイルオキシペンチル、1−ピバロイルオキシヘキシルのような1−(「脂肪族アシル」オキシ)「低級アルキル基」;ホルミルチオメチル、アセチルチオメチル、ジメチルアミノアセチルチオメチル、プロピオニルチオメチル、ブチリルチオメチル、ピバロイルチオメチル、バレリルチオメチル、イソバレリルチオメチル、ヘキサノイルチオメチル、1−ホルミルチオエチル、1−アセチルチオエチル、1−プロピオニルチオエチル、1−ブチリルチオエチル、1−ピバロイルチオエチル、1−バレリルチオエチル、1−イソバレリルチオエチル、1−ヘキサノイルチオエチル、1−ホルミルチオプロピル、1−アセチルチオプロピル、1−プロピオニルチオプロピル、1−ブチリルチオプロピル、1−ピバロイルチオプロピル、1−バレリルチオプロピル、1−イソバレリルチオプロピル、1−ヘキサノイルチオプロピル、1−アセチルチオブチル、1−プロピオニルチオブチル、1−ブチリルチオブチル、1−ピバロイルチオブチル、1−アセチルチオペンチル、1−プロピオニルチオペンチル、1−ブチリルチオペンチル、1−ピバロイルチオペンチル、1−ピバロイルチオヘキシルのような1−(「脂肪族アシル」チオ)「低級アルキル基」;シクロペンチルカルボニルオキシメチル、シクロヘキシルカルボニルオキシメチル、1−シクロペンチルカルボニルオキシエチル、1−シクロヘキシルカルボニルオキシエチル、1−シクロペンチルカルボニルオキシプロピル、1−シクロヘキシルカルボニルオキシプロピル、1−シクロペンチルカルボニルオキシブチル、1−シクロヘキシルカルボニルオキシブチルのような1−(「シクロアルキル」カルボニルオキシ)「低級アルキル基」、ベンゾイルオキシメチルのような1−(「芳香族アシル」オキシ)「低級アルキル基」等の1−(アシルオキシ)「低級アルキル基」:メトキシカルボニルオキシメチル、エトキシカルボニルオキシメチル、プロポキシカルボニルオキシメチル、イソプロポキシカルボニルオキシメチル、ブトキシカルボニルオキシメチル、イソブトキシカルボニルオキシメチル、ペンチルオキシカルボニルオキシメチル、ヘキシルオキシカルボニルオキシメチル、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシメチル、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ(シクロヘキシル)メチル、1−(メトキシカルボニルオキシ)エチル、1−(エトキシカルボニルオキシ)エチル、1−(プロポキシカルボニルオキシ)エチル、1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル、1−(ブトキシカルボニルオキシ)エチル、1−(イソブトキシカルボニルオキシ)エチル、1−(tert−ブトキシカルボニルオキシ)エチル、1−(ペンチルオキシカルボニルオキシ)エチル、1−(ヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル、1−(シクロペンチルオキシカルボニルオキシ)エチル、1−(シクロペンチルオキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(シクロペンチルオキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル、1−(エトキシカルボニルオキシ)プロピル、2−(メトキシカルボニルオキシ)エチル、2−(エトキシカルボニルオキシ)エチル、2−(プロポキシカルボニルオキシ)エチル、2−(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル、2−(ブトキシカルボニルオキシ)エチル、2−(イソブトキシカルボニルオキシ)エチル、2−(ペンチルオキシカルボニルオキシ)エチル、2−(ヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル、1−(メトキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(エトキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(プロポキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(ブトキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(イソブトキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(ペンチルオキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(ヘキシルオキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(メトキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(エトキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(プロポキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(ブトキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(イソブトキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(メトキシカルボニルオキシ)ペンチル、1−(エトキシカルボニルオキシ)ペンチル、1−(メトキシカルボニルオキシ)ヘキシル、1−(エトキシカルボニルオキシ)ヘキシルのような(アルコキシカルボニルオキシ)アルキル基:フタリジル、ジメチルフタリジル、ジメトキシフタリジルのような「フタリジル基」:(5−フェニル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、[5−(4−メチルフェニル)−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル]メチル、[5−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル]メチル、[5−(4−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル]メチル、[5−(4−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル]メチル、(2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、(5−エチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、(5−プロピル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、(5−イソプロピル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、(5−ブチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルのようなオキソジオキソレニルメチル基等の「カルボニルオキシアルキル基」:前記「脂肪族アシル基」:前記「芳香族アシル基」:「コハク酸のハーフエステル塩残基」:「燐酸エステル塩残基」:「アミノ酸等のエステル形成残基」:カルバモイル基:1乃至2個の低級アルキル基で置換されたカルバモイル基:2−カルボキシエチルジチオエチル、3−カルボキシプロピルジチオエチル、4−カルボキシブチルジチオエチル、5−カルボキシペンチルジチオエチル、6−カルボキシヘキシルジチオエチルのようなカルボキシ「低級アルキル」ジチオエチル基:メチルジチオエチル、エチルジチオエチル、プロピルジチオエチル、ブチルジチオエチル、ペンチルジチオエチル、ヘキシルジチオエチルのような「低級アルキル」ジチオエチル基を挙げることができ、
一方、「カルボキシ基のエステル」に斯かる「生体内で加水分解のような生物学的方法により開裂し得る保護基」としては、具体的には、メトキシメチル、1−エトキシエチル、1−メチル−1−メトキシエチル、1−(イソプロポキシ)エチル、2−メトキシエチル、2−エトキシエチル、1,1−ジメチル−1−メトキシメチル、エトキシメチル、n−プロポキシメチル、イソプロポキシメチル、n−ブトキシメチル、tert−ブトキシメチルのような低級アルコキシ低級アルキル基、2−メトキシエトキシメチルのような低級アルコキシ化低級アルコキシ低級アルキル基、フェノキシメチルのような「アリール」オキシ「低級アルキル基」、2,2,2−トリクロロエトキシメチル、ビス(2−クロロエトキシ)メチルのようなハロゲン化低級アルコキシ低級アルキル基等の「アルコキシ低級アルキル基」:メトキシカルボニルメチルのような「低級アルコキシ」カルボニル「低級アルキル基」;シアノメチル、2−シアノエチルのようなシアノ「低級アルキル基」;メチルチオメチル、エチルチオメチルのような「低級アルキル」チオメチル基;;フェニルチオメチル、ナフチルチオメチルのような「アリール」チオメチル基;2−メタンスルホニルエチル、2−トリフルオロメタンスルホニルエチルのようなハロゲンで置換されてもよい「低級アルキル」スルホニル「低級アルキル基」;2−ベンゼンスルホニルエチル、2−トルエンスルホニルエチルのような「アリール」スルホニル「低級アルキル基」;ホルミルオキシメチル、アセトキシメチル、プロピオニルオキシメチル、ブチリルオキシメチル、ピバロイルオキシメチル、バレリルオキシメチル、イソバレリルオキシメチル、ヘキサノイルオキシメチル、1−ホルミルオキシエチル、1−アセトキシエチル、1−プロピオニルオキシエチル、1−ブチリルオキシエチル、1−ピバロイルオキシエチル、1−バレリルオキシエチル、1−イソバレリルオキシエチル、1−ヘキサノイルオキシエチル、2−ホルミルオキシエチル、2−アセトキシエチル、2−プロピオニルオキシエチル、2−ブチリルオキシエチル、2−ピバロイルオキシエチル、2−バレリルオキシエチル、2−イソバレリルオキシエチル、2−ヘキサノイルオキシエチル、1−ホルミルオキシプロピル、1−アセトキシプロピル、1−プロピオニルオキシプロピル、1−ブチリルオキシプロピル、1−ピバロイルオキシプロピル、1−バレリルオキシプロピル、1−イソバレリルオキシプロピル、1−ヘキサノイルオキシプロピル、1−アセトキシブチル、1−プロピオニルオキシブチル、1−ブチリルオキシブチル、1−ピバロイルオキシブチル、1−アセトキシペンチル、1−プロピオニルオキシペンチル、1−ブチリルオキシペンチル、1−ピバロイルオキシペンチル、1−ピバロイルオキシヘキシルのような「脂肪族アシル」オキシ「低級アルキル基」、シクロペンチルカルボニルオキシメチル、シクロヘキシルカルボニルオキシメチル、1−シクロペンチルカルボニルオキシエチル、1−シクロヘキシルカルボニルオキシエチル、1−シクロペンチルカルボニルオキシプロピル、1−シクロヘキシルカルボニルオキシプロピル、1−シクロペンチルカルボニルオキシブチル、1−シクロヘキシルカルボニルオキシブチルのような「シクロアルキル」カルボニルオキシ「低級アルキル基」、ベンゾイルオキシメチルのような「芳香族アシル」オキシ「低級アルキル基」等のアシルオキシ「低級アルキル基」;メトキシカルボニルオキシメチル、エトキシカルボニルオキシメチル、プロポキシカルボニルオキシメチル、イソプロポキシカルボニルオキシメチル、ブトキシカルボニルオキシメチル、イソブトキシカルボニルオキシメチル、ペンチルオキシカルボニルオキシメチル、ヘキシルオキシカルボニルオキシメチル、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシメチル、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ(シクロヘキシル)メチル、1−(メトキシカルボニルオキシ)エチル、1−(エトキシカルボニルオキシ)エチル、1−(プロポキシカルボニルオキシ)エチル、1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル、1−(ブトキシカルボニルオキシ)エチル、1−(イソブトキシカルボニルオキシ)エチル、1−(tert−ブトキシカルボニルオキシ)エチル、1−(ペンチルオキシカルボニルオキシ)エチル、1−(ヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル、1−(シクロペンチルオキシカルボニルオキシ)エチル、1−(シクロペンチルオキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(シクロペンチルオキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル、1−(エトキシカルボニルオキシ)プロピル、2−(メトキシカルボニルオキシ)エチル、2−(エトキシカルボニルオキシ)エチル、2−(プロポキシカルボニルオキシ)エチル、2−(イソプロポキシカルボニルオキシ)エチル、2−(ブトキシカルボニルオキシ)エチル、2−(イソブトキシカルボニルオキシ)エチル、2−(ペンチルオキシカルボニルオキシ)エチル、2−(ヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル、1−(メトキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(エトキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(プロポキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(ブトキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(イソブトキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(ペンチルオキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(ヘキシルオキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(メトキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(エトキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(プロポキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(イソプロポキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(ブトキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(イソブトキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(メトキシカルボニルオキシ)ペンチル、1−(エトキシカルボニルオキシ)ペンチル、1−(メトキシカルボニルオキシ)ヘキシル、1−(エトキシカルボニルオキシ)ヘキシルのような(アルコキシカルボニルオキシ)アルキル基;(5−フェニル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、[5−(4−メチルフェニル)−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル]メチル、[5−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル]メチル、[5−(4−フルオロフェニル)−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル]メチル、[5−(4−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル]メチル、(2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、(5−エチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、(5−プロピル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、(5−イソプロピル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル、(5−ブチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルのようなオキソジオキソレニルメチル基等の「カルボニルオキシアルキル基」:フタリジル、ジメチルフタリジル、ジメトキシフタリジルのような「フタリジル基」:フェニル、インダニルのような「アリール基」:上記「低級アルキル基」:カルボキシメチルのような「カルボキシアルキル基」:及び、フェニルアラニンのような「アミノ酸のアミド形成残基」を挙げることができる。
【0022】
「薬理上許容されるエステル」とは、上記「生体内で加水分解のような生物学的方法により開裂し得る保護基」をエステル残基とするエステルをいう。
【0023】
本発明のガンの予防又は治療剤の有効成分である化合物(1)は、分子内に不斉炭素を有する場合があり、各々がR配位、S配位である立体異性体が存在するが、その各々、或いはそれらの任意の割合の混合物のいずれも本発明に包含される。
本発明の化合物(1)のうち、好適な化合物としては、
<1>R1が、水酸基又はアセチルオキシ基である化合物、その薬理上許容しうる塩又はそのエステル;
<2>式A−Bが、式CH=CH基であるか、又は、Aが、式−(C=O)−基、式−CH2−基、−CHOH−基若しくは式−(C=NOH)−基であり、Bが、−CH2−基若しくは−CHOH−基である化合物、その薬理上許容しうる塩又はそのエステル;
<3>Aが、式−(C=O)−基、式−CH2−基、−CHOH−基又は式−(C=NOH)−基であり、Bが、−CH2−基である化合物、その薬理上許容しうる塩又はそのエステル;
<4>Xが、式−O−基である化合物、その薬理上許容しうる塩又はそのエステル;
<5>Arが、ベンゼン環である化合物、その薬理上許容しうる塩又はそのエステル;
<6>Qが、水素原子である化合物、その薬理上許容しうる塩又はそのエステル;
<7>R2が、水素原子又はメチル基である化合物、その薬理上許容しうる塩又はそのエステル;
<8>Yが、式−SO2−基である化合物、その薬理上許容しうる塩又はそのエステル;
<9>R3が、炭素数1乃至6個のアルキル基である化合物、その薬理上許容しうる塩又はそのエステル;
<10>R3が、炭素数1乃至4個のアルキル基である化合物、その薬理上許容しうる塩又はそのエステル;
<11>R3が、メチル基である化合物、その薬理上許容しうる塩又はそのエステルをあげることができる。
【0024】
また、上記<1>乃至<11>から選択し、任意に組み合わせたものも、また、好適である。
【0025】
特に、一般式(1)において、R1が、水酸基又はアセチルオキシ基であり、Aが、式−(C=O)−基、式−CH2−基、−CHOH−基又は式−(C=NOH)−基であり、Bが、−CH2−基であり、Xが、式−O−基であり、Arが、ベンゼン環であり、Qが、水素原子であり、R2が、水素原子又はメチル基であり、Yが、式−SO2−基であり、R3が、メチル基である化合物、その薬理上許容しうる塩又はそのエステルが好適である。
以下の表1乃至表6に、本発明の化合物を具体的に例示する。なお、本発明の化合物は、これら例示化合物に限定されるものではない。
【0026】
以下の表において、Meは、メチル基を、Etは、エチル基を、Prは、プロピル基を、cPrは、シクロプロピル基を、iBuは、イソブチル基を、cPnは、シクロペンチル基を、Bnは、ベンジル基を、Acは、アセチル基を、Nctは、ニコチノイル基を、それぞれ示す。
【0027】
さらに、Arにおける(1,4)等は、1位でXと結合し、4位でN(R2)Y−R3と結合していること等を示す。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】
【表4】
【0032】
【表5】
【0033】
【表6】
【0034】
上記例示化合物のうち、好適なものは、
N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]バレルアミド
N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]イソバレルアミド
N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]N−メチルプロピオンアミド
N−[6−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−ピリジン−3−イル]アセトアミド
N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]アセトアミド
N−[4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]アセトアミド
N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
N−[4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
N−[4−(6−アセトキシ−4−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロメン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
N−[4−(6−ヒドロキシ−4−ヒドロキシイミノ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミドである。
【0035】
また、最も好適なものは、
N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]アセトアミド
N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
N−[4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
N−[4−(6−アセトキシ−4−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−2−トリフルオロメチルフェニル]クロロメタンスルホンアミドである。
【0036】
【発明の実施の形態】
本発明の、一般式(1)を有する化合物は、特開2002−275064号公報に記載の方法に準じて、製造することができる。
本発明の化合物を含有する医薬の投与形態としては、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤若しくはシロップ剤等による経口投与又は注射剤若しくは坐剤等による非経口投与を挙げることができ、これらの製剤は、賦形剤(例えば、乳糖、白糖、葡萄糖、マンニトール、ソルビトールのような糖誘導体;トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、α澱粉、デキストリンのような澱粉誘導体;結晶セルロースのようなセルロース誘導体;アラビアゴム;デキストラン;プルランのような有機系賦形剤:及び、軽質無水珪酸、合成珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、メタ珪酸アルミン酸マグネシウムのような珪酸塩誘導体;燐酸水素カルシウムのような燐酸塩;炭酸カルシウムのような炭酸塩;硫酸カルシウムのような硫酸塩等の無機系賦形剤を挙げることができる。)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムのようなステアリン酸金属塩;タルク;コロイドシリカ;ビーガム、ゲイ蝋のようなワックス類;硼酸;アジピン酸;硫酸ナトリウムのような硫酸塩;グリコール;フマル酸;安息香酸ナトリウム;DLロイシン;脂肪酸ナトリウム塩;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウムのようなラウリル硫酸塩;無水珪酸、珪酸水和物のような珪酸類;及び、上記澱粉誘導体を挙げることができる。)、結合剤(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、マクロゴール、及び、前記賦形剤と同様の化合物を挙げることができる。)、崩壊剤(例えば、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、内部架橋カルボキシメチルセルロースナトリウムのようなセルロース誘導体;カルボキシメチルスターチ、カルボキシメチルスターチナトリウム、架橋ポリビニルピロリドンのような化学修飾されたデンプン・セルロース類を挙げることができる。)、安定剤(メチルパラベン、プロピルパラベンのようなパラオキシ安息香酸エステル類;クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコールのようなアルコール類;塩化ベンザルコニウム;フェノール、クレゾールのようなフェノール類;チメロサール;デヒドロ酢酸;及び、ソルビン酸を挙げることができる。)、矯味矯臭剤(例えば、通常使用される、甘味料、酸味料、香料等を挙げることができる。)、希釈剤等の添加剤を用いて周知の方法で製造される。
【0037】
その使用量は症状、年齢、投与方法等により異なるが、例えば、経口投与の場合には、1回当り、下限として、0.01mg/kg 体重(好ましくは、0.1mg/kg体重)、上限として、1000mg/kg 体重(好ましくは、100mg/kg体重)を、静脈内投与の場合には、1回当り、下限として、0.001mg/kg体重(好ましくは、0.01mg/kg 体重)、上限として、100mg/kg体重(好ましくは、10mg/kg 体重)を1日当り1乃至数回症状に応じて投与することが望ましい。
【0038】
【実施例】
以下、実施例、製剤例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれに限られるものではない。
(実施例1)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]アセトアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)アニリン1.00gを無水テトラヒドロフラン20mlに溶解し、氷冷下トリエチルアミン0.91ml、次いで塩化アセチル2.31mlを加え、室温で1.5時間撹拌した。反応混合物を水にあけ、酢酸エチルで抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。酢酸エチルを減圧下に留去し、残渣をn−ヘキサン及び酢酸エチル混合溶媒を加えて超音波振動を与え、析出した結晶を濾取すると、融点138−139℃を有する目的化合物の白色粉末0.85gが得られた。
(実施例2)N−[4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]アセトアミド
実施例1で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]アセトアミド0.52gをメタノール20mlに溶解し、ナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液0.33mlを滴下した後、60度で3時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。酢酸エチルを減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:2)に付した。得られた白色固体をn−ヘキサン及び酢酸エチル混合溶媒を加えて超音波振動を与え、析出した結晶を濾取すると、融点128−131℃を有する目的化合物の白色粉末0.45gが得られた。
(実施例3)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]プロピオンアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)アニリン1.00g、無水テトラヒドロフラン20ml、トリエチルアミン0.42ml及び塩化プロピオニル0.26mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点165−169℃を有する目的化合物の白色結晶1.07gが得られた。
(実施例4)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]ブチルアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)アニリン1.00g、無水テトラヒドロフラン20ml、トリエチルアミン0.42ml及び塩化ブチリル0.26mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点159−160℃を有する目的化合物の白色粉末1.10gが得られた。
(実施例5)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]バレルアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)アニリン1.00g、無水テトラヒドロフラン20ml、トリエチルアミン0.42ml及び塩化バレロイル0.32mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点136−137℃を有する目的化合物の白色結晶1.07gが得られた。
(実施例6)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]イソバレルアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)アニリン1.00g、無水テトラヒドロフラン20ml、トリエチルアミン0.42ml及び塩化イソバレロイル0.33mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点148−150℃を有する目的化合物の白色結晶1.07gが得られた。
(実施例7)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]アクリルアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)アニリン3.71g、無水テトラヒドロフラン50ml、トリエチルアミン2.00g及び塩化アクリロイル1.03gを用い、実施例1に準じた方法により、融点171−173℃を有する目的化合物の白色結晶3.09gが得られた。
(実施例8)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]−シクロプロピルカルボキシアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)アニリン3.70g、無水テトラヒドロフラン30ml、シクロプロパンカルボン酸0.86g及びカルボニルジイミダゾール1.70gを用い、実施例1に準じた方法により、融点158−159℃を有する目的化合物の白色結晶2.92gが得られた。
(実施例9)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]N−メチルプロピオンアミド
実施例3で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]プロピオンアミド300mgを無水N,N−ジメチルホルムアミド6mlに溶かし、よう化メチル0.09mlを加え、次いで氷冷下水素化ナトリウム(55重量%)39mgを加え、室温で2.5時間撹拌した。N,N−ジメチルホルムアミドを減圧下に留去した後、水を加え、酢酸エチルで抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。酢酸エチルを減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1→1:1)に付すと、融点104−107℃を有する目的化合物の白色結晶0.31gが得られた。
【0039】
(実施例10)N−[4−(6−メトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]N−メチルブチルアミド
水素化ナトリウム(55重量%)48mgをヘキサンで洗浄し、無水N,N−ジメチルホルアミド8mlを加え、次いで氷冷下に実施例4で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]ブチルアミド400mgの無水N,N−ジメチルホルムアミド溶液2ml滴下した。室温で1.5時間撹拌した後、氷冷下でよう化メチル0.09mlを加え、室温で2.5時間撹拌した。N,N−ジメチルホルムアミドを減圧下に留去した後、水を加え、酢酸エチルで抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。酢酸エチルを減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1)及びHPLC(アセトニトリル:水=60:40→65:35)に付すと、融点85−89℃を有する目的化合物の白色結晶71mgが得られた。
(実施例11)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]クロロアセトアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)アニリン1.00g、無水テトラヒドロフラン20ml、トリエチルアミン0.42ml及び塩化クロロアセチル0.38mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点168−169℃を有する目的化合物の白色粉末1.20gが得られた。
(実施例12)N−[4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]クロロアセトアミド
実施例11で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]クロロアセトアミド300mg、メタノール6ml及びナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液0.12mlを用い、実施例2に準じた方法により、融点50−60℃を有する目的化合物の白色粉末87mgが得られた。
(実施例13)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]トリフルオロアセトアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)アニリン3.70g、無水テトラヒドロフラン60ml、トリエチルアミン1.70g及びトリフルオロ酢酸無水物2.3gを用い、実施例1に準じた方法により、融点192−193℃を有する目的化合物の白色粉末4.20gが得られた。
(実施例14)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−2−メトキシフェニル]アセトアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−2−メトキシアニリン300mg、無水テトラヒドロフラン6ml、トリエチルアミン0.58ml及び塩化アセチル0.18mlを用い、実施例1に準じた方法により、Rf値=0.23(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)を有する目的化合物の淡黄色粉末350mgが得られた。
(実施例15)N−[4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−2−メトキシフェニル]アセトアミド
実施例14で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−2−メトキシフェニル]アセトアミド0.13g、メタノール3ml及びナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液54μlを用い、実施例2に準じた方法により、Rf値=0.34(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)を有する目的化合物の黄色粘性油状物質100mgが得られた。
(実施例16)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−3−クロロフェニル]アセトアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−3−クロロフェニルアニリン0.80g、無水テトラヒドロフラン15ml、トリエチルアミン0.83ml及び塩化アセチル0.28mlを用い、実施例1に準じた方法により、Rf値=0.28(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)を有する目的化合物の白色泡沫状粉末0.83mgが得られた。
(実施例17)N−[3−クロロ−4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]アセトアミド
実施例16で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−3−クロロフェニル]アセトアミド0.40g、メタノール8ml及びナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液0.17mlを用い、実施例2に準じた方法により、Rf値=0.30(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)を有する目的化合物の白色泡沫状粉末0.34gが得られた。
(実施例18)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−3−トリフルオロメチルフェニル]アセトアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−3−トリフルオロメチルアニリン0.50g、無水テトラヒドロフラン10ml、トリエチルアミン0.48ml及び塩化アセチル0.12mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点158−160℃を有する目的化合物の白色粉末0.43gが得られた。
(実施例19)N−[6−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−ピリジン−3−イル]アセトアミド
6−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−ピリジン−3−イルアミン0.80g、無水テトラヒドロフラン16ml、トリエチルアミン1.70ml及び塩化アセチル0.52mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点50−60℃を有する目的化合物の白色粉末0.93gが得られた。
【0040】
(実施例20)N−[6−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−ピリジン−3−イル]アセトアミド
実施例19で得られたN−[6−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−ピリジン−3−イル]アセトアミド0.40g、メタノール8ml及びナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液0.17mlを用い、実施例2に準じた方法により、融点61−65℃を有する目的化合物の白色粉末0.22gが得られた。
(実施例21)N−[6−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−2−シクロペンチルオキシピリジン−3−イル]アセトアミド
6−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−2−シクロペンチルオキシピリジン−3−イルアミン0.80g、無水テトラヒドロフラン15ml、トリエチルアミン0.69ml、塩化アセチル0.23mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点50−60℃を有する目的化合物の白色泡沫状粉末0.53gが得られた。
(実施例22)N−[2−シクロペンチルオキシ−6−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−ピリジン−3−イル]アセトアミド
実施例21で得られたN−[6−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−2−シクロペンチルオキシピリジン−3−イル]アセトアミド0.25g、メタノール5ml及びナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液0.10mlを用い、実施例2に準じた方法により、融点54−60℃を有する目的化合物の白色泡沫状粉末0.22gが得られた。
(実施例23)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]アセトアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)アニリン0.50gを無水酢酸8mlに溶解し、ピリジン2mlを加え、室温で4.5時間撹拌した。溶剤を減圧下に留去した後、水を加え、酢酸エチルで抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。酢酸エチルを減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:2→1:3→1:4)に付すと、融点176−179℃を有する目的化合物の白色粉末0.48gが得られた。
1H−NMRスペクトル(δppm、 DMSO−d6) 1.42 (3H, s), 1.99 (3H, s), 2.02 (3H, s), 2.06 (3H, s), 2.31 (3H, s), 2.35 (3H, s), 2.75 (1H, d, J = 16.1Hz), 3.06 (1H, d, J = 16.1Hz), 4.05−4.2 (2H, m), 6.87 (2H, d, J = 9.0Hz), 7.45 (2H, d, J = 9.0Hz), 9.77 (1H, s, 重水の添加で消失)。
(実施例24)N−[4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]アセトアミド
実施例23で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]アセトアミド500mg、メタノール10ml及びナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液0.21mlを用い、実施例2に準じた方法により、融点224℃を有する目的化合物の白色粉末0.35gが得られた。
(実施例25)N−[4−(6−ニコチノイルオキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]アセトアミド
4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)アニリン0.51g、無水テトラヒドロフラン10ml、トリエチルアミン0.39ml及び塩化ニコチノイル0.21gを用い、実施例1に準じた方法により、融点117−119℃を有する目的化合物の白色結晶0.21gが得られた。
(実施例26)N−[4´−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)ビフェニル−4−イル]アセトアミド
6−アセトキシ−2−(4´−アミノビフェニル−4−イルオキシメチル)−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−4−オン0.20gを無水酢酸4mlおよびピリジン0.4mlを用い、実施例23に準じた方法により、融点98−101℃を有する目的化合物の白色結晶0.12gが得られた。
(実施例27)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルファニル)フェニル]アセトアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルファニル)アニリン0.50g、無水テトラヒドロフラン10ml、トリエチルアミン0.21ml及び塩化アセチル0.11mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点166−168℃を有する目的化合物の白色粉末0.36gが得られた。
(実施例28)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルフィニル)フェニル]アセトアミド及びN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルホニル)フェニル]アセトアミド
実施例27で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルファニル)フェニル]アセトアミド305mgをクロロホルム6mlに溶解し、80%m−クロロ過安息香酸231mgを加え、室温で4時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出し、抽出液を炭酸ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。酢酸エチルを減圧下に留去し、残渣を薄層シリカゲルクロマトグラフィー(ベンゼン:酢酸エチル=1:4)に付すと、融点153−158℃を有するN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルフィニル)フェニル]アセトアミドの白色粉末115mg及びRf値=0.47(ベンゼン:酢酸エチル=1:3)を有するN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルホニル)フェニル]アセトアミドの白色アモルファス176mgが得られた。
(実施例29)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)アニリン1.00g、ピリジン20ml及びメタンスルホニルクロリド0.23mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点70−72℃を有する目的化合物の淡桃色粉末1.10gが得られた。
1H−NMRスペクトル(δppm、 DMSO−d6) 1.33 (3H, s), 1.8−1.9 (1H, m), 1.92 (3H, s), 1.92 (3H, s), 1.98 (3H, s), 2.0−2.1 (1H, m), 2.30 (3H, s), 2.63 (2H, t, J = 6.7Hz), 2.87 (3H, s), 3.9−4.0 (2H, m), 6.96 (2H, d, J = 9.0Hz), 7.13 (2H, d, J = 9.0Hz), 9.36 (1H, s, 重水の添加で消失)。
(実施例30)N−[4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
実施例29で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド0.85g、メタノール20ml及びナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液0.37mlを用い、実施例2に準じた方法により、融点100−101℃を有する目的化合物の白色粉末0.71gが得られた。
1H−NMRスペクトル(δppm、 DMSO−d6) 1.29 (3H, s), 1.75−1.85 (1H, m), 1.95 (3H, s), 1.95−2.0 (1H, m), 2.02 (3H, s), 2.04 (3H, s), 2.57 (2H, t, J = 6.8Hz), 2.87 (3H, s), 3.9−4.0 (2H, m), 6.95 (2H, d, J = 8.9Hz), 7.12 (2H, d, J = 8.9Hz), 7.43 (1H, s, 重水の添加で消失), 9.35 (1H, s, 重水の添加で消失)。
【0041】
(実施例31)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]エタンスルホンアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)アニリン3.70g、無水テトラヒドロフラン50ml、トリエチルアミン3.50ml、エタンスルホニルクロリド1.53gを用い、実施例1に準じた方法により、融点128.5−129.5℃を有する目的化合物の白色粉末5.70gが得られた。
(実施例32)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]クロロメタンスルホンアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)アニリン2.00g、ピリジン40ml及びクロロメタンスルホニルクロリド0.53mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点133−134℃を有する目的化合物の白色粉末1.95gが得られた。
(実施例33)C−クロロ−N−[4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
実施例32で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]クロロメタンスルホンアミド17.9g、テトラヒドロフラン100ml及びナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液10gを用い、実施例2に準じた方法により、融点149−150.5℃を有する目的化合物の白色粉末8.49gが得られた。
(実施例34)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]トリフルオロメタンスルホンアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)アニリン1.00g、ピリジン20ml及びトリフルオロメタンスルホニルクロリド0.32mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点163−165℃を有する目的化合物の白色粉末1.01gが得られた。
(実施例35)N−[4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]トリフルオロメタンスルホンアミド
実施例34で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]トリフルオロメタンスルホンアミド0.65g、メタノール15ml及びナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液0.25mlを用い、実施例2に準じた方法により、Rf値=0.35(n−ヘキサン:酢酸エチル=3:1)を有する目的化合物の白色粉末0.40gが得られた。
(実施例36)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]−2,2,2−トリフルオロエタンスルホンアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)アニリン2.02g、無水テトラヒドロフラン30ml、トリエチルアミン1.00g及び2,2,2−トリフルオロエタンスルホニルクロリド1.00gを用い、実施例1に準じた方法により、融点151−153℃を有する目的化合物の白色粉末2.33gが得られた。
(実施例37)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]−N−メチルメタンスルホンアミド
水素化ナトリウム(55重量%)32mg、無水N,N−ジメチルホルアミド5ml、実施例29で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド0.30g及びよう化メチル47μlを用い、実施例10に準じた方法により、Rf値=0.62(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)を有する目的化合物の白色粉末0.25gが得られた。
(実施例38)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]−N−メチルクロロメタンスルホンアミド
水素化ナトリウム(55重量%)0.10g、無水N,N−ジメチルホルアミド20ml、実施例32で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]クロロメタンスルホンアミド1.00g及びよう化メチル0.15mlを用い、実施例10に準じた方法により、Rf値=0.50(n−ヘキサン:酢酸エチル=3:2)を有する目的化合物の白色粉末0.37gが得られた。
(実施例39)N−[4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]−N−メチルクロロメタンスルホンアミド
実施例38で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]N−メチルクロロメタンスルホンアミド0.30g、テトラヒドロフラン6ml及びナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液0.15mlを用い、実施例2に準じた方法により、Rf値=0.42(n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1)を有する目的化合物の無色油状物質95mgが得られた。
(実施例40)N−[4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−2−メトキシフェニル]メタンスルホンアミド
4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−2−メトキシアニリン0.20g、ピリジン4ml及びメタンスルホニルクロリド50μlを用い、実施例1に準じた方法により、融点96−101℃を有する目的化合物の白色粉末0.10gが得られた。
【0042】
(実施例41)C−クロロ−N−[4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−2−メトキシアニリン0.20g、ピリジン4ml及びクロロメタンスルホニルクロリド55μlを用い、実施例1に準じた方法により、Rf値=0.68(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)を有する目的化合物の淡黄色粉末80mgが得られた。
(実施例42)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−3−トリフルオロメチルフェニル]メタンスルホンアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−3−トリフルオロメチルアニリン0.50g、ピリジン10ml及びメタンスルホニルクロリド0.11mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点174−175℃を有する目的化合物の白色粉末0.48gが得られた。
(実施例43)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−3−トリフルオロメチルフェニル]クロロメタンスルホンアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−3−トリフルオロメチルアニリン0.50g、ピリジン10ml及びクロロメタンスルホニルクロリド0.12mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点188−189℃を有する目的化合物の白色粉末0.41gが得られた。
(実施例44)N−[6−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)ピリジン−3−イル]メタンスルホンアミド
6−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)ピリジン−2−イルアミン0.51g、ピリジン10ml及びメタンスルホニルクロリド0.13mlを用い、実施例1に準じた方法により、Rf値=0.43(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)を有する目的化合物の白色粉末0.45gが得られた。
(実施例45)C−クロロ−N−[6−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)ピリジン−3−イル]メタンスルホンアミド
6−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)ピリジン−2−イルアミン0.65g、ピリジン15ml及びメタンスルホニルクロリド0.20mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点56−60℃を有する目的化合物の白色粉末0.40gが得られた。
(実施例46)N−[2−シクロペンチルオキシ−6−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−ピリジン−3−イル]メタンスルホンアミド
N−[2−シクロペンチルオキシ−6−(6−メトキシメトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−ピリジン−3−イル]メタンスルホンアミド118mg、メタノール2ml、水1ml及び酢酸3mlの混合物を9時間加熱還流した。放冷後析出した結晶を濾取すると、融点167−169℃を有する目的化合物の白色粉末80mgが得られた。
(実施例47)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)アニリン1.50g、無水テトラヒドロフラン30ml、トリエチルアミン0.65ml及びメタンスルホニルクロリド0.36mlを用い、実施例1に準じた方法により、Rf値=0.20(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)を有する目的化合物の白色泡沫状粉末90mgが得られた。
(実施例48)N−[4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)アニリン1.00g、ピリジン20ml及びメタンスルホニルクロリド0.25mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点50−60℃を有する目的化合物の褐色粉末0.87gが得られた。
(実施例49)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]クロロメタンスルホンアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)アニリン1.50g、ピリジン30ml及びクロロメタンスルホニルクロリド0.42mlを用い、実施例1に準じた方法により、Rf値=0.24(n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1)を有する目的化合物の白色泡沫状粉末1.39gが得られた。
(実施例50)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]−N−メチルメタンスルホンアミド
水素化ナトリウム(55重量%)39mg、無水N,N−ジメチルホルアミド6ml、実施例47で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド0.30g及びよう化メチル0.08mlを用い、実施例10に準じた方法により、Rf値=0.26(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)を有する目的化合物の白色泡沫状粉末0.16gが得られた。
【0043】
(実施例51)N−[4´−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)ビフェニル−4−イル]メタンスルホンアミド
6−アセトキシ−2−(4´−アミノビフェニル−4−イルオキシメチル)−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−4−オン0.20g、無水テトラヒドロフラン5ml、トリエチルアミン0.07ml及びメタンスルホニルクロリド0.04mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点94−95℃を有する目的化合物の白色結晶84mgが得られた。
(実施例52)N−[4´−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)ビフェニル−4−イル]クロロメタンスルホンアミド
6−アセトキシ−2−(4´−アミノビフェニル−4−イルオキシメチル)−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−4−オン0.20g、無水テトラヒドロフラン5ml、トリエチルアミン0.08ml及びクロロメタンスルホニルクロリド0.05mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点90−93℃を有する目的化合物の白色結晶0.12gが得られた。
(実施例53)N−[4−(6−アセトキシ−4−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
実施例47で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド3.00gをメタノール30mlに溶解し、水素化ホウ素ナトリウム0.37gを加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物を水にあけ、塩酸水溶液で中和し、次いで酢酸エチルで抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。酢酸エチルを減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:2)に付すと、融点80−90℃を有する目的化合物の白色粉末2.96gが得られた。
1H−NMRスペクトル(δppm、 DMSO−d6) (1.45 (s), 1.45 (s), (3H)), (1.93 (s), 1.94 (s), (3H)), (1.98 (s), 1.99 (s), (3H)), (2.06 (s), 2.08 (s), (3H)), 2.0−2.3 (2H, m), (2.30 (s), 2.31 (s), (3H)), (2.85 (s), 2.88 (s), (3H)), 3.95−4.05 (2H, m), 4.7−4.8 (1H, m), 5.1−5.2 (1H, m,重水の添加で消失), (6.84 (d, J = 8.9Hz), 6.98 (d, J = 8.9Hz), (2H)), (7.09 (d, J = 8.9Hz), 7.14 (d, J = 8.9Hz), (2H)), 9.35 (1H, s, 重水の添加で消失)。
(実施例54)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロメン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
実施例53で得られたN−[4−(6−アセトキシ−4−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド2.70gをベンゼン30mlに溶解し、p−トルエンスルホン酸一水和物0.22gを加え、30分間加熱還流した。反応混合物を水にあけ、酢酸エチルで抽出し、抽出液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。酢酸エチルを減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)に付すと、融点59−64℃を有する目的化合物の淡黄色粉末2.40gが得られた。
(実施例55)N−[4−(6−アセトキシ−3,4−ジヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
実施例54で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロメン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド0.20gをアセトニトリル−水(2:1)6mlに溶解し、4−メチルモルホリン−N−オキシド0.11g及び四酸化オスミウムの2%水溶液0.57mlを加え、室温で8時間撹拌した。亜硫酸ナトリウム水溶液を加え30分撹拌した後、酢酸エチルで抽出し、抽出液を1規定塩酸水溶液及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。酢酸エチルを減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:2)に付すと、融点75−78℃を有する目的化合物の白色粉末0.10gが得られた。
(実施例56)N−[4−(6−ヒドロキシ−4−ヒドロキシイミノ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
実施例48で得られたN−[4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド0.15gをメタノール3mlに溶解し、塩化ヒドロキシルアンモニウム75mg及びピリジン0.09mlを加え、室温で1週間撹拌した。反応混合物を水にあけ、酢酸エチルで抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。酢酸エチルを減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:2)に付すと、融点69−74℃を有する目的化合物の白色粉末90mgが得られた。
(実施例57)N−[4−(6−アセトキシ−4−メトキシイミノ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
実施例47で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド0.20g、メタノール4ml、O−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩0.11mg及びピリジン0.11mlを用い、実施例56に準じた方法により、融点66−69℃を有する目的化合物の白色粉末0.18gが得られた。
(実施例58)N−[4−(6−アセトキシ−4−ベンジルオキシイミノ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド
実施例47で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド0.20g、メタノール4ml、O−ベンジルヒドロキシルアミン塩酸塩0.21mg及びピリジン0.11mlを用い、実施例56に準じた方法により、融点130−131℃を有する目的化合物の白色粉末0.15gが得られた。
(実施例59)[6−アセトキシ−2−(4−メタンスルホニルアミノフェノキシメチル)−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−4−イリデンアミノオキシ]酢酸
実施例47で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド0.20g、メタノール4ml、アミノオキシ酢酸p−トルエンスルホン酸塩0.42mg及びピリジン0.11mlを用い、実施例56に準じた方法により、融点86−93℃を有する目的化合物の淡黄色粉末0.19gが得られた。
(実施例60)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルファニル)フェニル]メタンスルホンアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルファニル)アニリン0.50g、ピリジン10ml、メタンスルホニルクロリド0.12mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点57−62℃を有する目的化合物の白色アモルファス0.49gが得られた。
【0044】
(実施例61)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルフィニル)フェニル]メタンスルホンアミド及びN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルホニル)フェニル]メタンスルホンアミド
実施例60で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルファニル)フェニル]メタンスルホンアミド324mg、クロロホルム2ml及び80%m−クロロ過安息香酸226mgを用い、実施例28に準じた方法により、Rf値=0.19(ベンゼン:酢酸エチル=2:3)を有するN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルフィニル)フェニル]メタンスルホンアミドの微黄色アモルファス123mg及びRf値=0.69(ベンゼン:酢酸エチル=2:3)を有するN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルホニル)フェニル]メタンスルホンアミドの微黄色アモルファス115mgが得られた。
(実施例62)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルファニル)フェニル]クロロメタンスルホンアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルファニル)アニリン0.50g、ピリジン10ml、クロロメタンスルホニルクロリド0.13mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点50−60℃を有する目的化合物の黄色アモルファス0.50gが得られた。
(実施例63)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルフィニル)フェニル]クロロメタンスルホンアミド及びN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルホニル)フェニル]クロロメタンスルホンアミド
実施例62で得られたN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルファニル)フェニル]クロロメタンスルホンアミド398mg、クロロホルム3ml及び80%m−クロロ過安息香酸259mgを用い、実施例28に準じた方法により、Rf値=0.23(ベンゼン:酢酸エチル=3:2)を有するN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルフィニル)フェニル]クロロメタンスルホンアミドの微黄色アモルファス108mg及びRf値=0.70(ベンゼン:酢酸エチル=3:2)を有するN−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメチルスルホニル)フェニル]クロロメタンスルホンアミドの白色アモルファス215mgが得られた。
(実施例64)N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−2−トリフルオロメチルフェニル]クロロメタンスルホンアミド
4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)−2−トリフルオロメチルアニリン0.40g、ピリジン10ml及びクロロメタンスルホニルクロリド0.09mlを用い、実施例1に準じた方法により、融点51−61℃を有する目的化合物の淡黄色泡沫状粉末0.50gが得られた。
1H−NMRスペクトル(δppm、 DMSO−d6) 1.33 (3H, s), 1.8−1.9 (1H, m), 1.92 (3H, s), 1.92 (3H, s), 1.93 (3H, s), 2.0−2.1 (1H, m), 2.30 (3H, s), 2.6−2.7 (2H, m), 4.1−4.2 (2H, m), 5.00 (2H, s), 7.2−7.3 (2H, m), 7.4−7.5 (2H, m), 9.89 (1H, s, 重水の添加で消失)。
【0045】
(製剤例1)(ハ−ドカプセル剤)
標準二分式ハ−ドゼラチンカプセルの各々に、100 mgの粉末状の実施例1の化合物、150 mgのラクト−ス、50 mg のセルロ−ス及び6 mgのステアリン酸マグネシウムを充填することにより、単位カプセルを製造し、洗浄後、乾燥する。
(製剤例2)(ソフトカプセル剤)
消化性油状物、例えば、大豆油、綿実油又はオリ−ブ油中に入れた、実施例2の化合物の混合物を調製し、正置換ポンプでゼラチン中に注入して、100 mgの活性成分を含有するソフトカプセルを得、洗浄後、乾燥する。
(製剤例3)(錠剤)
常法に従って、100 mgの実施例3の化合物、0.2 mgのコロイド性二酸化珪素、5mgのステアリン酸マグネシウム、275 mgの微結晶性セルロ−ス、11 mg のデンプン及び98.8 mg のラクト−スを用いて製造する。
【0046】
尚、所望により、剤皮を塗布する。
(製剤例4)(注射剤)
1.5 重量% の実施例4の化合物を、10容量% のプロピレングリコ−ル中で攪拌し、次いで、注射用水で一定容量にした後、滅菌して製造する。
(製剤例5)(懸濁剤)
5 ml中に、100 mgの微粉化した実施例5の化合物、100 mgのナトリウムカルボキシメチルセルロ−ス、5 mgの安息香酸ナトリウム、1.0 g のソルビト−ル溶液(日本薬局方) 及び0.025 mlのバニリンを含有するように製造する。
(製剤例6)(クリ−ム)
40% のホワイトペトロラトム、3%の微結晶性ワックス、10% のラノリン、5%のスパン20、0.3%のトゥイ−ン20及び41.7% の水からなる5 g のクリ−ム中に100 mgの微粉化した実施例6の化合物を混入することにより製造する。
(製剤例7)(クリ−ム)
実施例7の化合物 2 重量部、1,2−プロパンジオ−ル 5 重量部、グリセロ−ルステアレ−ト 5 重量部、鯨ロウ 5 重量部、イソプロピルミリステ−ト 10重量部、ポリソルベ−ト 4 重量部の混合物を加温し、冷却し、次いで撹拌しながら、水、69重量部を加え、クリ−ムを製造する。
(製剤例8)(塗布用液剤)
実施例8の化合物 1 重量部をポリエチレングリコ−ル300 99重量部に混合して塗布用液剤を製造する。
(製剤例9)(軟膏)
実施例9の化合物 2 重量部、ポリエチレングリコ−ル400 40重量部、ポリエチレングリコ−ル1500 58重量部を加温下混合溶解した後、冷却して軟膏を製造する。
【0047】
(試験例)
(試験例1)
血糖降下作用
体重40g以上で高血糖状態を示す雄性KKマウスに、各化合物0,01%(約10mg/kg/day)の割合で粉末飼料F−2(船橋農場)に混ぜて3日間投与した。別に、粉末飼料のみを与えたマウスを対照群とした。次いで無麻酔下で尾静脈より採血し、遠心分離により得られた血漿中の血糖値をグルコローダーF(A&T社製)にて測定した。
【0048】
次式より血糖降下率を求めた。
【0049】
【数1】
血糖降下率(%)
=[(対照群血糖値−化合物投与群血糖値)/対照群血糖値]× 100
得られた結果を表7示す。
【0050】
【表7】
化合物 (0.01%) 血糖降下率
実施例29の化合物 20.1%
実施例30の化合物 31.7%
実施例64の化合物 26.1%
表7から、本発明の化合物は優れた血糖降下作用を示すことがわかる。
(試験例2)
血糖値上昇抑制作用
日本クレアより購入したC57BL/KsJ−db/dbマウスを使用し、粉末飼料F−2(船橋農場)と水は自由に摂取させた。実験には一群5匹を用い、平均体重及び平均血糖値(約300mg/dl)が近似値を示すように、対照群及び化合物投与群に群分けした。化合物は0.05%の割合で粉末飼料F−2に混ぜて7日間投与した。
【0051】
薬物投与開始前、および7日間投与後にマウスの尾静脈からヘパリン処理済みヘマトクリット毛細管にて採血し、遠心分離により得られた血漿中の血糖値をグルコローダーF(A&T社)にて測定した。
【0052】
次式より血糖値上昇抑制率を求めた。
【0053】
【数2】
【0054】
得られた結果を表8に示す。
【0055】
【表8】
化合物 (0.05%) 血糖値上昇抑制率
実施例23の化合物 91%
実施例53の化合物 96%
実施例64の化合物 75%
表8から、本発明の化合物は優れた血糖値上昇抑制作用を示すことが分かる。
(試験例3)
神経保護に関する抗酸化作用、脳虚血作用
(動物及び脳梗塞モデル)
脳梗塞は中大脳動脈閉塞(Middle cerebral artery occlusion, MCAO)法により導入した。雄性SDラット(体重200−300g,日本SLC)を3%イソフルラン及び酸素笑気混合ガス(3:7)吸入にて麻酔導入し、自発呼吸下にイソフルラン濃度を1%に維持した。手術中は温浴マット及び電球にて直腸温を37.0±0.5°Cに維持した。頸部正中切開を行ない、右側の総頸動脈,内頸動脈,外頸動脈を周囲の組織から剥離した。外頸動脈を遠位部で二重結紮後切断し、先端をシリコン被覆したナイロン糸を外頸動脈遠位端から挿入し、内頸動脈を介して中大脳動脈起始部を閉塞した。閉塞と同時に麻酔を終了し、一時的に閉創した。覚醒後は飼育箱に戻した。1.5時間後、麻酔下でナイロン糸を外頸動脈から抜去し、血流を再開させた。
(薬物処置)
実施例30の化合物を1.5時間MCAO開始及び終了直後に30 mg/kg, i.v.さらに血流再開3時間後に200 mg/kg, s.c.投与を行なった。
(梗塞体積測定)
血流再開22.5時間後に,抱水クロラールの腹腔内過剰投与により動物を安楽死させ、脳を摘出した。ブレインスライサー(米国アスター社製)を用いて脳先端から2mm厚の冠状断切片を6枚作製し、切片を2% 2,3,5−triphenyltetrazolium chloride (TTC)緩衝液中にて15分間室温で放置後、10%ホルマリン緩衝液中で一晩以上冷蔵保存した。デジタルカメラ(HC−2500,富士写真フィルム)で切片画像を取り込み、画像解析ソフト(MacSCOPE Ver.2.3,三谷商事)を用いて梗塞面積を計算した。なお、梗塞体積は梗塞面積の全切片での総和に切片厚を乗じ、さらに、浮腫による増大を考慮し、以下の数式により補正した。
【0056】
【数3】
補正梗塞体積=(梗塞体積)/{(梗塞側半球体積)/(非梗塞側半球体積)}
(脳浮腫測定)
脳浮腫は、梗塞側半球体積を非梗塞側半球体積で除した値で表した。
【0057】
その結果は以下の通り。
(梗塞体積,平均値±標準誤差)
溶媒群:152.0±22.9 mm3
実施例30の化合物群:73.5±15.3 mm3
(脳浮腫増大率,平均値±標準誤差)
溶媒群7.2±0.9%
実施例30の化合物群:3.9±0.6%
以上の結果から、本発明の化合物は優れた神経保護に関する抗酸化作用、脳虚血作用を示すことが分かる。
【0058】
【発明の効果】
本発明の有効成分である化合物は、優れた5−リポキシゲナーゼ阻害活性、過酸化脂質生成抑制活性及び/又は血糖降下活性を有するので、本発明は、糖尿病の予防剤又は治療剤として有用である。
【0059】
さらに、本発明の有効成分である化合物のうち、インスリン抵抗性改善作用、抗炎症作用、免疫調節作用、アルドース還元酵素阻害作用、PPAR活性化作用、抗骨粗鬆症作用、ロイコトリエン拮抗作用、脂肪細胞化促進作用、カルシウム拮抗作用、サイトカイン作用阻害活性、抗酸化活性、神経細胞死保護活性を有するものは、糖尿病、高脂血症、肥満症、耐糖能不全、高血圧症、脂肪肝、糖尿病合併症(例えば、網膜症、腎症、神経症、白内障、冠動脈疾患等である。)、動脈硬化症、妊娠糖尿病、多嚢胞卵巣症候群、心血管性疾患(例えば、虚血性心疾患等である。)、アテローム性動脈硬化症又は虚血性心疾患により惹起される細胞損傷(例えば、脳卒中により惹起される脳損傷等である。)、痛風、炎症性疾患(例えば、骨関節炎、疼痛、発熱、リウマチ性関節炎、炎症性腸炎、アクネ、日焼け、乾癬、湿疹、アレルギー性疾患、喘息、GI潰瘍、悪液質、自己免疫疾患、膵炎等である。)、骨粗鬆症、白内障、酸化ストレスが関与している神経変性疾患(例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病、脳卒中等である。)等の疾病にも使用し得る。
Claims (4)
- 下記一般式(1)
式A−Bは、式CH=CH基を示すか、又は、Aが、式−(C=O)−基、式−CH2−基、−CHOH−基若しくは式−(C=NOR4)−基(R4は、水素原子、炭素数1乃至6個のアルキル基(当該アルキル基は1個のカルボキシル基により置換されていても良い)又は炭素数7乃至18個のアラルキル基を示す。)を示し、Bが、−CH2−基若しくは−CHOH−基を示し、
Xは、式−O−基又は式−S(O)n−基(但し、nは0、1又は2を示す。)を示し、
Arは、ベンゼン環、ピリジン環又はビフェニレン基を示し、
Qは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1乃至6個のアルキル基(当該アルキル基は、1乃至3個のハロゲン原子で置換されていてもよい)又は炭素数1乃至6個のアルコキシ基を示し、
R2は、水素原子、炭素数1乃至6個のアルキル基を示し、
Yは、式−(C=O)−基又は式−SO2−基を示し、
R3は、炭素数1乃至6個のアルキル基(当該アルキル基は、1乃至3個のハロゲン原子で置換されていてもよい)又は炭素数1乃至6個のアルケニル基を示す。]で表される化合物、その薬理上許容しうる塩又はそのエステル。 - N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]アセトアミド、N−[4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド、N−[4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド若しくはN−[4−(6−アセトキシ−4−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニル]メタンスルホンアミド、その薬理上許容しうる塩又はそのエステル。
- 請求項1乃至3の化合物、その薬理上許容しうる塩又はそのエステルを含有する医薬。
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