JP2004291109A - 軟質非鉄金属板の表面仕上用不織布研磨材 - Google Patents

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Abstract

【課題】軟質非鉄金属板の表面仕上の際に発生するワイルドスクラッチを抑制可能にし、製品歩留率を大幅に向上し得る軟質非鉄金属板の表面仕上用不織布研磨材を提供すること。
【解決手段】繊維ウェブを一次バインダーで結合した不織布原反に、二次バインダーと砥粒とのスラリーを付着した不織布研磨材であって、繊維ウェブを構成する繊維の繊維径を15〜50μmの範囲にし、その見掛け密度を0.020〜0.200g/cmの範囲にし、スラリーの乾燥固形分付着量を不織布原反に対して100〜200%の範囲にして成る。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に電極材やプリント基板等となる銅箔等のような比較的軟らかい非鉄金属板(以下、軟質非鉄金属板という)の表面仕上に用いる不織布研磨材に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、金属の研磨面の表面仕上には、不織布研磨材が用いられている。というのは、不織布研磨材が、他の材質の研磨材に比較して、凹凸部分への追随性や均一研磨性に優れているからである。
【0003】
従来の不織布研磨材は、太い繊維径の繊維からなる嵩高ウェブを一次バインダーで結合して低密度嵩高不織布基材を形成した後、この低密度嵩高不織布基材に二次バインダーと砥粒とを付着したものである(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特公昭55−20827号公報(第3頁、第5頁)
【0005】
特許文献1には、繊維として太さ20デニール(22dtex程度)の繊維を用いること、二次バインダーと砥粒(1:1〜4)との乾燥固形分付着量を繊維に対して400%にすること、不織布研磨材の見掛け密度を0.1〜0.050g/cmにすることが記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来技術の不織布研磨材を用いて、軟質非鉄金属板(例えば電極材用銅箔)の表面仕上を行うと、筋条の研磨痕だけでなく、一般にディープスクラッチ又はワイルドスクラッチ(以下、ワイルドクラッチという)といわれる深い傷が頻発して欠陥製品となり、製品の歩留率が極めて悪かった。
このため、従来技術の不織布研磨材に代わる軟質非鉄金属板の表面仕上に適した不織布研磨材が求められている。
【0007】
本発明は、特に軟質非鉄金属板の表面仕上の際に発生するワイルドスクラッチを抑制可能にし、製品の歩留率を大幅に向上し得る軟質非鉄金属板の表面仕上用不織布研磨材を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、ワイルドスクラッチを生じた不織布研磨材を分析したところ、これら不織布研磨材には、大きな樹脂塊が太い繊維の交差部分に水掻き状に点在しており、この大きな樹脂塊がワイルドスクラッチの原因になっていることを知見した。そして、この知見に基づいて、繊維ウェブを一次バインダーで結合した不織布原反に二次バインダーと砥粒とのスラリー(以下、単にスラリーということもある)を付着した不織布研磨材を、繊維ウェブの繊維の繊維径と、その見掛け密度と、不織布原反に対するスラリーの乾燥固形分付着量とを種々変えて作製し、分析・研究した結果、これらを最適範囲にしてウェブの繊維表面積を大にし、かつ繊維間の空隙を小にすることによって、大きな樹脂塊の生成を可成的に解消し得ることを見出し、本発明を完成したものである。
【0009】
すなわち、本発明は、繊維ウェブを繊維径15〜50μmの範囲の繊維で構成し、繊維ウェブの見掛け密度を0.020〜0.200g/cmの範囲にし、かつスラリーの乾燥固形分付着量を不織布原反に対して100〜200%の範囲にして成る。
【0010】
この手段によれば、繊維ウェブを構成する繊維の繊維径と見掛け密度と不織布原反に対するスラリーの乾燥固形分付着量とを特定範囲にしたから、従来技術の不織布研磨材に比較して、繊維ウェブの繊維表面積が大になり、かつ繊維間の空隙が小になり、繊維交差部分の空間に生成する樹脂塊が小さくなる。よって、軟質非鉄金属板の表面仕上に使用しても、大きな樹脂塊に起因するワイルドスクラッチの発生が抑制される。
【0011】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態について説明する。
【0012】
本発明に係る不織布研磨材は、繊維径が所定範囲内である同一又は異種の繊維をカード機で開繊し、クロスラッパーで積層したクロスウェブに上方からニードルパンチ加工を施して、見掛け密度を所定範囲に調整した繊維ウェブを形成し、この繊維ウェブを一次バインダーで結合して不織布原反を作製し、この不織布原反に二次バインダーに砥粒を混合したスラリーを、乾燥固形分付着量が不織布原反に対して所定範囲になるように調整して、付着して製造することができる。
ところで、上記不織布研磨材は、クロスウェブに代えて、ランドウェブマシンで形成したランドウェブを用いても製造することができる。この場合、ニードルパンチ加工は省略する。
【0013】
繊維ウェブの構成繊維としては、繊維径が15〜50μmの範囲のものを用い、この範囲内であれば、同一繊維径又は異なる繊維径のものを組み合わして使用することができる。また、繊維の種類としては、一定の強度を有するものであれば特に限定されるものでないが、一般的にはナイロン、ポリエステルを単独又は組み合わして用いることができ、実用的にはバインダーとの接着性が良好なナイロンが好適である。
【0014】
繊維ウェブの見掛け密度は0.020〜0.200g/cmの範囲にする。というのは、0.020g/cm未満になると繊維間の空隙が大になって、表面積が小になり、繊維交差部分の空間に大きな樹脂塊が生じ易くなる傾向になり、また0.200g/cmを越えると硬くなり、軟質非鉄金属板への馴染み性が阻害される傾向になり、仕上面が均一に研磨され難くなるからである。
この見掛け密度は、目付と厚みを調整することによって最適範囲にすることができる。厚みは、軟質非鉄金属板の表面仕上用としては4〜10mmの範囲が実用的である。
【0015】
不織布原反に対するスラリーの乾燥固形分付着量は、絞りロールで以て調整して、不織布原反に対して100〜200%の範囲にする。この範囲にしたのは、100%未満にすると表面仕上に必要な砥粒の絶対量が不足して、研磨ムラが生じ、また200%を越えると剛性がアップして、軟質非鉄金属板への馴染み性が阻害されるだけでなく、繊維交差部分の空間に生ずる樹脂塊も大になる傾向になるからである。
【0016】
一次、二次バインダーは不織布加工用バインダーであるエマルジョンポリマーを使用することができるが、一次バインダーとしては、アクリル系又は合成ゴム系(例えば、SBRラテックス、NBRラテックス等)が好適であり、二次バインダーとしては、合成樹脂系(例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等)が好適である。
【0017】
また、砥粒の研磨剤粒子しては、シリコンカーバイド、酸化アルミニウム、酸化ジルコニュウム、窒化ホウ素、酸化クロム等不織布研磨材一般に使用されるものであればよい。粒度しては、非鉄金属板の表面仕上には、#1000〜#3000の範囲が好適である。
【0018】
ところで、本発明に係る不織布研磨材は、電極材用銅箔の表面仕上には積層バフロールとして、またプリント基板用銅箔の表面仕上にはフラップホイールとして成形することができ、また銅箔以外の印刷用基板用アルミニウム箔等ような軟質非鉄金属についても用いることができる。
【0019】
【実施例】
不織布原反に対するスラリーの乾燥固形分付着量を一定(136%)にして、見掛け密度を変化させた実施例1−4と比較例1−2とを作製した。
【0020】
(実施例1)
6.6dtex(27μm)、カット長64mmのナイロン6繊維50wt%と、3.3dtex(19μm)、カット長38mmのナイロン6繊維50wt%とから成るクロスウェブに、上方からニードルパンチ加工(20P/cm×7mm)を施して見掛け密度0.022g/cmの繊維ウェブを作製し、この繊維ウェブにSBR(乾燥固形分付着量30g/m)をスプレー法にて付着させて、目付140g/m、厚さ5mmの不織布原反(繊維重量110g/m)を作製した。次に、この不織布原反に、フェノール樹脂と砥粒(シリコンカーバイド、#1500)とを固形比100/150に調整したスラリーを乾燥固形分付着量190g/m付着した不織布研磨材を作製した。
【0021】
Figure 2004291109
【0022】
Figure 2004291109
【0023】
次に、繊維に対する見掛け密度を一定(0.022g/cm)にして、不織布原反に対するスラリーの乾燥固形分付着量をを変化させた実施例5−6と比較例3−4とを作製した。
【0024】
Figure 2004291109
【0025】
Figure 2004291109
【0026】
本発明の作用・効果を確認するために、実施例1−5と比較例1−4の不織布研磨材を用いて、外径400mmφ、巾150mmの積層バフロールを作製し、被研磨品として電極材用銅箔(巾80cm、10m巻き)を用いて、表面仕上の研磨試験を下記試験条件で行った。
【0027】
試験条件
ロール回転速度:周速1000m/分
銅箔の送り:ワンパス
銅箔の送り速度:20m/分
【0028】
試験後の各銅箔について、始・中・終の三点(長さ30cm)をサンプリングし、これらのサンプリング品の仕上面を目視検査し、ワイルドスクラッチの発生度合について下記の評価基準によってA、B、Cの三段階評価を行った。その結果を表1に示す。
評価基準
A:ワイルドスクラッチが殆ど無い。
B:ワイルドスクラッチがよく見れば3〜6個程度有る。
C:ワイルドスクラッチが10個程度有る。
ここで、試験評価したワイルドスクラッチとは、サンプリング品を研磨方向に傾きを変えて目視によって容易に確認できた深い傷を意味する。
【0029】
【表1】
Figure 2004291109
【0030】
表1から明らかなように、実施例1−5はワイルドスクラッチの発生度合を激減することができ、良好な仕上面が得られることが確認できた。
【0031】
ところで、積層バフロールを3本並列して、同様の試験を行ったが、同様の結果が得られた。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、ワイルドスラッチを可成的に抑制して、軟質非鉄金属板の表面仕上を行うことができ、製品の歩留率を大幅に向上することができる。

Claims (1)

  1. 繊維ウェブを一次バインダーで結合した不織布原反に、二次バインダーと砥粒のスラリーを付着した不織布研磨材であって、繊維ウェブを構成する繊維の繊維径が15〜50μmの範囲であり、見掛け密度が0.020〜0.200g/cmの範囲であり、スラリーの乾燥固形分付着量が不織布原反に対して100〜200%の範囲であることを特徴とする軟質非鉄金属板の表面仕上用不織布研磨材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104308754A (zh) * 2014-08-27 2015-01-28 上海道邦磨料磨具有限公司 一种橡胶结合剂微型砂轮配方及其生产方法

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