JP2004291105A - 研磨パッド - Google Patents

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Abstract

【課題】研磨時にポアが形成されていなくとも研磨を行うことができ、特に優れた平坦化効果を発揮でき、更には大きな研磨速度を発揮できる研磨パッドを提供する。
【解決手段】本発明の研磨パッドは、架橋1,2−ポリブタジエンを含有する均一な中実体からなる研磨部構成基体を備える。更に、研磨部構成基体全体を100質量%とした場合に架橋1,2−ポリブタジエンが50質量%以上とすることができ、また、中実体は更に架橋エチレン−酢酸ビニル共重合体を含有できる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、研磨パッドに関する。更に詳しくは、優れた平坦化効果を有する研磨パッドに関する。本発明の研磨パッドは、半導体装置の製造において広く利用される。特に半導体ウェハ等の表面の化学機械研磨等に好適である。
【0002】
【従来の技術】
近年、平坦面を形成する方法としてChemical MechanicalPolishing(CMP)が注目されている。CMPでは研磨パッドと被研磨面とを摺動させながら、砥粒が分散された水系分散体であるスラリーを研磨パッド表面に供給し、研磨パッド表面に開口する穴(以下、「ポア」という)にスラリーを滞留させて研磨が行われる。
【0003】
本発明者らは、架橋重合体を含有する研磨パッド用組成物を用いた研磨パッドが優れた性能を発揮できることを見出した。この技術は下記特許文献1に開示されている。そのほか、従来より知られている研磨パッド等に関する技術として、下記特許文献2、下記特許文献3、下記特許文献4及び下記特許文献5等がある。しかし、各種性能の更なる向上を図る必要がある。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−334455号公報
【特許文献2】
特表平8−500622号公報
【特許文献3】
特開2000−34416号公報
【特許文献4】
特開2000−33552号公報
【特許文献5】
特開2000−34416号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、均一な中実体からなり、ポアが研磨時に形成されていなくとも研磨を行うことができ、特に優れた平坦化効果を発揮できる研磨パッドを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記(1)〜(5)の通りである。
(1)架橋1,2−ポリブタジエンを含有する均一な中実体からなる研磨部構成基体を備えることを特徴とする研磨パッド。
(2)上記研磨部構成基体全体を100質量%とした場合に、上記架橋1,2−ポリブタジエンが50質量%以上である上記(1)に記載の研磨パッド。
(3)上記中実体は、更に、架橋エチレン−酢酸ビニル共重合体を含有する上記(1)又は(2)に記載の研磨パッド。
(4)温度0〜80℃の間の縦弾性率の変化量が1000MPa以下である上記(1)乃至(3)のうちのいずれかに記載の研磨パッド。
(5)研磨面側に溝を備える上記(1)乃至(4)のうちのいずれかに記載の研磨パッド。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳しく説明する。
[1]研磨パッド
上記「架橋1,2−ポリブタジエン」(以下、単に「架橋PBD」ともいう)は、これが含有されることによりドレッシング時には適度な毛羽立ちを生じさせることができ、且つ弾性回復力が付与される。このため、毛羽立ちによりスラリーを適度に保持することができ良好な研磨を行うことができる。また、この毛羽立ちは弾性回復力により研磨時に塑性変形して短期間で潰れることが抑制され、良好な研磨状態を長く維持できる。更に、ドレッシング時に過度に毛羽立つことが抑制され、研磨平坦性が阻害されない。
【0008】
架橋PBDの含有量は、研磨部構成基体全体を100質量%とした場合に、通常10質量%以上であり、15質量%以上であることが好ましく、20質量%以上であることがより好ましく、30質量%以上であることが特に好ましく、50質量%以上であることがとりわけ好ましい。また、この研磨部構成基体全体が架橋PBDからなってもよい(100質量%)。架橋PBDの含有量が10質量%未満であると上記架橋PBDを含有する効果が十分に発揮され難い場合がある。
架橋PBDは、どのような方法で架橋されたものであってもよい。即ち、例えば、有機過酸化物、硫黄、硫黄化合物等を用いて化学架橋されたものであってもよく、加熱により熱架橋されたものであってもよく、電子線照射等による放射線架橋されたものであってもよく、更にはこれらのうちの2種以上の架橋方法により架橋されたものであってもよい。
【0009】
この研磨部構成基体は、架橋PBD以外にも他の架橋重合体を含有できる。他の架橋重合体の種類は特に限定されない。他の架橋重合体としては、熱可塑性樹脂、エラストマー、ゴム及び硬化性樹脂(熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂等、熱、光等により、硬化される樹脂)等の未架橋重合体のうちの1種が架橋されてなる架橋重合体や、これらの未架橋重合体のうちの2種以上が共架橋されてなる架橋重合体等を挙げることができる。
熱可塑性樹脂としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂(EVAを除く)、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体(ABS樹脂等)、ポリスチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂{(メタ)アクリレート系樹脂等}、ビニルエステル系樹脂(EVAを除く)、飽和ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、フッ素樹脂(ポリフッ化ビニリデン等)、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂等が挙げられる。
【0010】
エラストマーとしては、ポリオレフィン系エラストマー(EVAを除く)、スチレン系エラストマー{スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、その水素添加ブロック共重合体(SEBS)等}、熱可塑性ポリウレタン系エラストマー、熱可塑性ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、シリコーン樹脂系エラストマー、フッ素樹脂系エラストマー等が挙げられる。
【0011】
ゴムとしては、ブタジエン系ゴム(高シスブタジエンゴム、低シスブタジエンゴム等)、イソプレン系ゴム、スチレン−ブタジエン系ゴム、スチレン−イソプレン系ゴム等の共役ジエン系ゴム、アクロルニトリル−ブタジエン系ゴム等のニトリル系ゴム、アクリル系ゴム、エチレン−プロピレン系ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン系ゴム等のエチレン−α−オレフィン系ゴム、及び、ブチルゴムやシリコーンゴムやフッ素ゴム等のその他のゴムが挙げられる。
硬化性樹脂としては、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、ポリウレタン−ウレア系樹脂、ウレア系樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール系樹脂等が挙げられる。
【0012】
これらの他の架橋重合体は、架橋PBDと同様にどのような方法で架橋されたものであってもよい。また、これらの他の架橋重合体は、架橋PBDと共架橋されていてもよく、共架橋されていなくてもよい。また、これらの他の架橋重合体は、酸無水物基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、エポキシ基、アミノ基等により変性された重合体であってもよい。変性により、架橋PBDや、後述する水溶性粒子や、スラリーとの親和性を調節することができる。
【0013】
これらの他の架橋重合体が含有されることにより、(1)成形性が向上される。この成形性とは、成形のし易さ及びハンドリング性等を含むものである。例えば、金型内に研磨部構成基体(更には研磨パッド全体)となる未架橋物を充填し、架橋剤等を用いて金型内にて架橋させ、その後、得られた成形体を脱型する工程を行う場合がある。この脱型を行う時に成形体が割れたり、欠けたりすることを防止できる。また、(2)優れた耐摩耗性が付与される。このため、長寿命な研磨パッドを得ることができる。
これら他の架橋重合体の含有量は特に限定されないが、研磨部構成基体全体を100質量%とした場合に、5質量%以上とすることができ、更に10質量%以上とすることができ、特に20質量%以上とすることができる。但し、他の架橋重合体は通常90質量%以下である。他の架橋重合体の含有量が5質量%未満であると前記(1)及び(2)の効果が十分に発揮されない場合がある。
【0014】
上記他の架橋重合体の中でも、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリアクリル系樹脂、ビニルエステル系樹脂、飽和ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂及びポリアセタール系樹脂のうちの少なくとも1種が架橋又は共架橋された架橋重合体が好ましい。これらの架橋重合体は、成形性及び耐摩耗性を向上させる効果が大きい。また、吸水による軟化が少なく、スラリー中に含有される酸やアルカリに対して安定である。
【0015】
更に、これらの好ましい他の架橋重合体の中でも、特に架橋エチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、単に「架橋EVA」ともいう)を含有する場合は、上記の優れた成形性及び耐摩耗性が発揮されることに加えて、縦弾性率の温度依存性が低減される。特に、縦弾性率が温度に対してより緩やかに変化するように改善され、特定の温度範囲で急激に縦弾性率が変化することが抑制できる。温度依存性が低減されることにより研磨時の温度上昇により研磨部構成基体が過度に軟化することを抑制でき、研磨速度の低下を抑制できる。更に、温度に対してより緩やかに変化することにより軟化具合を予測でき、研磨初期からの研磨性能を保持させ易く、研磨を安定して行うことができる。
【0016】
この架橋EVAの含有量は、研磨部構成基体全体を100質量%とした場合に、10質量%以上とすることができ、更に20質量%以上とすることができ、特に30質量%以上とすることができる。但し、通常90質量%以下である(架橋PBDと架橋EVAのみからなっていてもよい)。架橋EVAの含有量が10質量%未満であると非水溶性マトリックスの縦弾性率の温度依存性が低減される効果が十分に発揮され難い場合がある。
また、架橋PBDと架橋EVAとの合計含有量は、研磨部構成基体全体を100質量%とした場合に20質量%以上であることが好ましく、35質量%以上であることがより好ましく、50質量%以上であることが特に好ましく、60質量%以上であることがとりわけ好ましい。
【0017】
架橋EVAの酢酸ビニル単位の含有量は特に限定されないが、通常、3質量%以上である。3質量%未満であると縦弾性率の温度依存性を低減する効果が十分に得られ難くなる場合がある。この酢酸ビニル単位の含有量は5〜50質量%であることが好ましく、5〜30質量%であることがより好ましく、10〜30質量%であることが特に好ましい。酢酸ビニル単位の含有量が50質量%を超えると、過架橋となり易く、十分な靭性を保持し難くなる場合がある。
【0018】
上記「研磨部構成基体」は、研磨パッドの全部又は一部であって、研磨パッドの研磨部を構成する。この研磨部はスラリーや水等の供給により被研磨体に対して研磨効果を発揮できる部分である。
この研磨部構成基体は、上記「均一な中実体」からなる。均一とは、電子顕微鏡を用いて観察した場合に、ミクロンオーダー(例えば、1〜10μmの範囲)での外観が均一であることを意味する。例えば、1μm以上の水溶性粒子及び中空カプセル等の異物を含有しないことを表す。また、中実とは、発泡形成された空孔や、中空カプセルを含有することにより形成される空孔等の中空部を有さないことを表す。但し、製造過程で取り込まれる等して形成された微細な空孔は発明の効果を損なわない限り有していてもよい。
【0019】
この研磨部構成基体の大きさは特に限定されないが、研磨パッドの研磨に供される側の面の少なくとも30%以上(より好ましくは50%以上、更に好ましくは70%以上)であることが好ましく、更には、研磨パッドの研磨に供される側の面の全部であってもよい。研磨部構成基体からなる上記面が30%未満であると研磨部構成基体を備える効果が十分に発揮され難い場合がある。
この研磨部構成基体以外の部分としては、例えば、光学式終点検出装置を用いて終点を検出するための窓部を挙げることができる。窓部としては、例えば、厚さ2mmにおいて、波長100〜300nmの間のいずれかの波長の光の透過率が0.1%以上(好ましくは2%以上)であるか、又は、波長100〜3000nmの間のいずれかの波長域における積算透過率が0.1%以上(好ましくは2%以上)であるものを用いることができる。
【0020】
本発明の研磨パッドが備える研磨部構成基体は、上記のように架橋PBDを含有することにより、JIS K 6251に準じて研磨部構成基体を構成する材料からなる試験片を80℃において破断させた場合に、破断後に残留する伸び(以下、単に「破断残留伸び」という)を100%以下とすることができる。即ち、破断した後の標線間合計距離が破断前の標線間距離の2倍以下となる。この破断残留伸びは30%以下(更に好ましくは10%以下、とりわけ好ましくは5%以下、通常0%以上)であることがより好ましい。破断残留伸びが100%を超えると、ドレッシング時に生じる毛羽立ちが過度に多くなり研磨平坦性が低下する場合があるため好ましくない。尚、この「破断残留伸び」とは、JIS K 6251「加硫ゴムの引張試験方法」に準じて、試験片形状ダンベル状3号形、引張速度500mm/分、試験温度80℃で引張試験を行い試験片を破断させた場合に、破断して分割された試験片の各々の標線から破断部までの合計距離から、試験前の標線間距離を差し引いた距離の伸び率である。また、実際の研磨においては摺動により発熱するため温度80℃における試験である。
【0021】
更に、他の架橋重合体として、架橋EVAを含有する場合は、温度0〜80℃の間の縦弾性率の変化量を1000MPa以下(更には800MPa以下、特に600MPa以下)に抑えることができる。これにより、特に研磨時及びドレッシング時に摺動等による発熱によって研磨部構成基体が過度に軟化することが防止される。
また、温度20〜50℃の間では、温度差10℃の間における縦弾性率の変化量を500MPa以下(更には400MPa以下、特に200MPa以下)に抑えることができる。これにより、研磨部構成基体の温度依存性はより緩やかに変化することとなり、温度による軟化具合を予測しつつ、研磨状態を制御し易くなる。
この縦弾性率は、引張りモードでの縦断性率を測定することができる粘弾性測定装置等を用いて、初期負荷100g、最大ひずみ0.01%、周波数0.2Hzとして測定した場合の値である。
【0022】
本発明の研磨パッドが備える研磨部構成基体中には、架橋PBDや他の架橋重合体以外にも未架橋重合体を含有することができる。未架橋重合体としては、前記熱可塑性樹脂、エラストマー、ゴム及び硬化性樹脂等の未架橋重合体を挙げることができる。この未架橋重合体は、前記架橋PBDや他の架橋重合体を得るための架橋処理時に架橋されずに残存した未架橋重合体を用いることができる。未架橋熱可塑性重合体の含有量は特に限定されないが、研磨部構成基体全体を100質量%とした場合に、0〜80質量%とすることができ、更には0〜60質量%とすることができ、特に5〜40質量%とすることができる。
これらの未架橋重合体の中でも特に未架橋熱可塑性重合体を含有する場合はドレッシング時の毛羽立ちが生じ易くなる。過度な毛羽立ちを有していると十分な研磨平坦性が得られない場合もあるが、毛羽立ちが無いとスラリーの保持がし難く、十分な研磨速度を得ることが困難な場合がある。従って、架橋PBDや他の架橋重合体と未架橋重合体とのバランスにより、ドレッシング時の毛羽立ちをコントロールし、研磨平坦性と研磨速度とのバランスを調節することができる。
【0023】
その他、均一な忠実体であることを損なわない範囲で、研磨部構成基体には、従来からスラリーに含有されている1μm未満の砥粒、酸化剤、アルカリ金属の水酸化物、酸、使用時に酸を発生する塩、pH調節剤、界面活性剤及びスクラッチ防止剤等の1種又は2種以上を含有することができる。これにより研磨時にスラリーに代えて水のみを供給して研磨を行うことも可能となる。
上記砥粒としては、シリカ、アルミナ、セリア、ジルコニア及びチタニア等からなる粒子を挙げることができる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。
上記酸化剤としては、過酸化水素、過酢酸、過安息香酸、tert−ブチルハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物、過マンガン酸カリウム等の過マンガン酸化合物、重クロム酸カリウム等の重クロム酸化合物、ヨウ素酸カリウム等のハロゲン酸化合物、硝酸及び硝酸鉄等の硝酸化合物、過塩素酸等の過ハロゲン酸化合物、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、並びにヘテロポリ酸等が挙げられる。これらの酸化剤のうちでは、分解生成物が無害である過酸化水素及び有機過酸化物の他、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩が特に好ましい。これらは1種又は2種以上を用いることができる。
【0024】
上記アルカリ金属の水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、及び水酸化セシウム等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。
上記酸としては有機酸及び無機酸が挙げられる。このうち有機酸としては、パラトルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、イソプレンスルホン酸、グルコン酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、グリコール酸、マロン酸、ギ酸、シユウ酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸及びフタル酸等が挙げられる。また、無機酸としては、硝酸、塩酸及び硫酸等が挙げられる。これら酸は1種又は2種以上を用いることができる。
上記塩としては、上記酸のアンモニウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。
【0025】
上記界面活性剤としては、カチオン系、アニオン系及びノニオン系を挙げることができる。このうちカチオン系界面活性剤としては、脂肪族アミン塩、脂肪族アンモニウム塩等が挙げられる。また、アニオン系界面活性剤としては、脂肪酸石鹸、アルキルエーテルカルボン酸塩等のカルボン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩等のスルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩等の硫酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩等のリン酸エステル塩などが挙げられる。更に、ノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のエーテル型、グリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテル等のエーテルエステル型、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、グリセリンエステル、ソルビタンエステル等のエステル型などが挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。
【0026】
上記スクラッチ防止剤としては、ビフェノール、ビピリジル、2−ビニルピリジン及び4−ビニルピリジン、サリチルアルドキシム、o−フェニレンジアミン及びm−フェニレンジアミン、カテコール、o−アミノフェノール、チオ尿素、N−アルキル基含有(メタ)アクリルアミド、N−アミノアルキル基含有(メタ)アクリルアミド、7−ヒドロキシ−5−メチル−1,3,4−トリアザインドリジン、5−メチル−1H−ベンゾトリアゾール、フタラジン、メラミン及び3−アミノ−5,6−ジメチル−1,2,4−トリアジン等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。
【0027】
更に、その他、均一な中実体であることを損なわない範囲で、充填剤、軟化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤、可塑剤、相溶化剤等の各種の添加剤を含有することができる。このうち充填剤としては炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、クレー等の剛性を向上させる材料、及びシリカ、アルミナ、セリア、チタニア、ジルコニア、二酸化マンガン、三酸化二マンガン、炭酸バリウム等の研磨効果を備える材料等を用いてもよい。また、相溶化剤としては、酸無水物基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、エポキシ基、オキサゾリン基及びアミノ基等により変性された重合体、ブロック共重合体、並びにランダム共重合体、更に、種々のノニオン系界面活性剤、カップリング剤等を挙げることができる。
【0028】
本発明の研磨パッドの形状は特に限定されないが、例えば、円盤状、ベルト状、ローラー状等とすることができ、研磨装置に応じて適宜選択することが好ましい。また、使用前における研磨パッドの大きさも特に限定されないが、円盤状の研磨パッドでは、例えば、直径0.5〜500cm(更に1.0〜250cm、特に20〜200cm)、厚さ0.1〜100mm(特に1〜10mm)とすることができる。また、本発明の研磨パッドの研磨面には、必要に応じて溝を設けることができる。溝を備えることによりスラリーを研磨面の隅々に行き渡らせ、また、一時的に滞留させる効果を発揮できる。更に、研磨時に生じる研磨屑等の廃棄物を効率よく排出する経路となる。これにより、研磨速度を向上させ、スクラッチを効果的に防止でき、研磨性能を安定させることができる。溝の形状は特に限定されず、環状、螺旋状、格子状、ドットパターン状等とすることができる。
また、本発明の研磨パッドの成形方法は特に限定されないが、金型を用いて成形することができる。また、シート状に成形した後、所定の形状に打ち抜いて得ることができる。更に、ブロック状に成形した後、所定の形状にスライスして得ることができる。
【0029】
更に、本発明の研磨パッドは、研磨部構成基体のみからなる単層体でもよく、他の層を備える複層体でもよい。複層体の研磨パッドにおける他の層としては、例えば、研磨部構成基体の裏面側(研磨に供される面の反対面側)に配される支持層や、この支持層と研磨部構成基体とを積層するための接合層等を挙げることができる。
【0030】
上記支持層は、研磨部構成基体を裏面側で支える層である。この支持層の特性は特に限定されないが、研磨部構成基体に比べてより軟質であることが好ましい。より軟質な支持層を備えることにより、研磨部構成基体の厚さが薄い(例えば、0.5mm以下)場合であっても、研磨時に研磨部構成基体が浮き上がることや、研磨部構成基体の表面が湾曲すること等を防止でき、安定して研磨を行うことができる。この支持層の硬度は、研磨部構成基体の硬度の90%以下(更には80%以下、特に70%以下、通常10%以上)であることが好ましい。更には、ショアD硬度において70以下(より好ましくは60以下、更に好ましくは50以下、通常1以上)であることが好ましい。
【0031】
また、支持層は、発泡体であっても、非発泡体であってもよい。更に、その平面形状は特に限定されず、研磨部構成基体と同じであっても異なっていてもよい。この支持層の平面形状としては、例えば、円形、多角形(四角形等)などとすることができる。また、その厚さも特に限定されないが、例えば、0.1〜5mm(更に好ましくは0.5〜2mm)とすることができる。但し、例えば、研磨部構成基体が光学式終点検出装置を用いて終点を検出するための窓部を備える場合には、この窓部を透過する光を遮らないように、研磨部構成基体と同様な窓部又は同じ窓部を備えることや、窓部を備えず光が通過する切り欠かれた形状とすることもできる。
【0032】
支持層を構成する材料も特に限定されないが、所定の形状及び性状への成形が容易であり、適度な弾性等を付与できることなどから有機材料を用いることが好ましい。有機材料としては、前記研磨部構成基体をなす各種重合体を適用することができる。但し、支持層を構成する有機材料は架橋重合体であっても、未架橋重合体であっても、非架橋重合体であってもよい。
また、支持層は1層のみを備えていてもよく、2層以上を備えていてもよい。更に、この支持層と研磨部構成基体とは直接接して熱融着等の方法により積層されていてもよく、上記接合層を介して積層されていてもよい。接合層としては、接着剤が硬化した層や、接着テープ等の粘着材からなる層等が挙げられる。
【0033】
本発明の研磨パッドは、CMPにおいても特に高い平坦性が要求されるSTI、Al及びCu等のメタル配線、Al、Cu及びW等を用いたビアプラグ、層間絶縁膜(酸化膜、Low−k及びBPSG等)、窒化膜(TaN及びTiN等)、ポリシリコン、ベアシリコン等の研磨に好適である。
【0034】
[2]研磨パッドの製造方法
前記[1]の研磨パッドを得る方法は特に限定されないが、例えば、所定の未架橋1,2−ポリブタジエンを含む必要な材料を混練機等により混練して得られる未架橋研磨パッド用組成物を架橋処理して得ることができる。
上記混練は、従来より公知の混練機を用いて行うことができる。混練機としては、例えば、ロール、ニーダー、バンバリーミキサー、押出機(単軸、多軸)等の混練機を挙げることができる。
また、上記架橋処理は、混練により得られた未架橋研磨パッド用組成物に対して行い、この未架橋研磨パッド用組成物中に含有される未架橋1,2−ポリブタジエン(以下、単に「未架橋PBD」ともいう)の少なくとも一部を架橋する処理である。未架橋重合体として未架橋PBDと、未架橋PBD以外の他の未架橋重合体が含有される場合、架橋処理においては未架橋PBDと他の未架橋重合体とは共架橋されても、共架橋されなくてもよい。また、未架橋PBDの架橋と他の未架橋重合体の架橋とを同時に行ってもよく、いずれか一方を先に行い他方を後から行ってもよい。また、架橋を行う方法は特に限定されず、有機過酸化物、硫黄、硫黄化合物等を用いた化学架橋、加熱による熱架橋、及び電子線照射等による放射線架橋などにより行うことができる。これらの中でも架橋効率が良いため、有機過酸化物を用いて架橋を行うことが好ましい。
【0035】
[3]研磨方法
本発明の研磨パッドは、各種の被研磨体の表面を研磨する研磨方法に使用することができる。この研磨方法によると、平坦性に優れた化学機械研磨を行うことができ、更に、高い研磨速度を得ることができる。
被研磨体は特に限定されず、各種の被研磨体を用いることができる。被研磨体としては、例えば、埋め込み材料を伴う被研磨体及び埋め込み材料を伴わない被研磨体等を挙げることができる。
埋め込み材料を伴う被研磨体は、例えば、少なくともその表面側に溝を備える半導体装置となる基板(通常、少なくともウェハとこのウェハの表面に形成された絶縁膜とを備える。更には、絶縁膜表面に研磨時のストッパとなるストッパ層を備えることができる。)の表面側に、少なくとも溝内に所望の材料が埋め込まれるように堆積等(CVD等による)した積層体等である。この被研磨体の研磨に際しては、余剰に堆積等された埋め込み材料を本発明の研磨パッドを用いて研磨により除去し、その表面を平坦化する研磨を行うことができる。被研磨体が埋め込み材料の下層にストッパ層を備える場合にはストッパ層の研磨も研磨の後期には同時に行うことができる。
【0036】
埋め込み材料は、特に限定されないが、例えば、▲1▼STI工程に用いられるP−TEOS、PE−TEOS、O−TEOS、HDP−SiO及びFSG(フッ素添加SiO系絶縁性膜)等のSiO系絶縁材料、▲2▼ダマシン工程に用いられるAl及びCu等のうちの少なくとも1種からなるメタル配線用材料、▲3▼ビアプラグ形成工程に用いられるAl、Cu及びW等のうちの少なくとも1種からなるビアプラグ用材料、▲4▼層間絶縁膜形成工程に用いられるP−TEOS、PE−TEOS、O−TEOS、HDP−SiO及びFSG等のSiO系絶縁材料、BPSG(SiOにB及び/又はPを含有させた材料)、Low−k(有機系の低誘電絶縁材)、SOG、及び、HSQ−SOG(水素含有多孔質SOG)等の層間絶縁膜材料等を挙げることができる。また、上記ストッパ層を構成するストッパ材料としてはSi、TaN及びTiN等の窒化物系材料を挙げることができる。
一方、埋め込み材料を伴わない被研磨体としては、ポリシリコン及びベアシリコン等を挙げることができる。
【0037】
また、被研磨体の研磨に際しては、通常、研磨剤を用いることができる。研磨剤は被研磨体により各々に適したものを適宜選択することが好ましいが、例えば、水系分散体を挙げることができる。水系分散体を構成する材料も特に限定されないが、例えば、水、砥粒、酸化剤、アルカリ金属の水酸化物、酸、pH調節剤、界面活性剤及びスクラッチ防止剤等の前述の各材料を挙げることができる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。
【0038】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
[1]研磨パッドの製造等
各々対応する製造例により下記研磨パッドを得た。また、研磨パッド6は市販品から用意した。
研磨パッド1(本発明品) ; 下記製造例1により得た
研磨パッド2(本発明品) ; 下記製造例2により得た
研磨パッド3(本発明品) ; 下記製造例3により得た
研磨パッド4(比較品) ; 下記製造例4により得た
研磨パッド5(比較品) ; 品名「IC1000/SUBA400」、ロデール・ニッタ社製、発泡体からなり、溝幅0.25mm、深さ0.4mm、ピッチ1.5mmである同心円状の溝を研磨面側に備える。
【0039】
製造例1(架橋PBDからなり、中実体である研磨パッド1)
未架橋1,2−ポリブタジエン(ジェイエスアール株式会社製、品名「JSRRB830」)100質量部を160℃に調温された二軸押し出し機を用いて混練した。その後、有機過酸化物(日本油脂株式会社製、品名「パークミルD40」)1質量部を添加してさらに混練した。その後、得られた混練物を170℃に調温された金型内で18分間保持して架橋処理を行い、直径60cm、厚さ3mmの研磨パッドを得た。次いで、この研磨パッドの一面側に切削加工機(加藤機械株式会社製)を用いて幅が0.5mm、深さが1mm、ピッチが1.5mm(隣り合う溝の間の距離は1mm)である同心円状の溝を形成し、研磨パッド1を得た。
【0040】
製造例2(架橋PBDと架橋EVAからなり、中実体である研磨パッド2)
未架橋1,2−ポリブタジエン(ジェイエスアール株式会社製、品名「JSRRB830」)70質量部と、未架橋エチレン−酢酸ビニル共重合体(東ソー株式会社製、品名「ウルトラセン630」)30質量部とを160℃に調温された二軸押し出し機を用いて混練した。その後、有機過酸化物(日本油脂株式会社製、品名「パークミルD40」)1.0質量部を添加してさらに混練した。その後、得られた混練物を170℃に調温された金型内で18分間保持して架橋処理を行い、直径60cm、厚さ3mmの研磨パッドを得た。次いで、製造例1と同様にして同じ形状及び寸法の溝を形成した。
【0041】
製造例3(架橋PBDと架橋PEからなり、中実体である研磨パッド3)
未架橋EVAに換えて未架橋ポリエチレン(日本ポリケム株式会社製、品名「YF30」)を用いた以外は、製造例2と同様にして、直径60cm、厚さ3mmの研磨パッドを得た。その後、製造例1と同様にして同じ形状及び寸法の溝を形成した。
【0042】
製造例4(未架橋重合体からなり、中実体である研磨パッド4)
未架橋1,2−ポリブタジエン(ジェイエスアール株式会社製、品名「JSRRB830」)80質量部と、未架橋エチレン−酢酸ビニル共重合体(東ソー株式会社製、品名「ウルトラセン630」)20質量部とを混練した(有機過酸化物を用いていない)。その後、170℃に調温された金型内で18分間保持して架橋処理を行い、直径60cm、厚さ3mmの研磨パッドを得た。その後、製造例1と同様にして同じ形状及び寸法の溝を形成した。
【0043】
[2]評価
(1)研磨性能の評価
▲1▼研磨速度の評価
上記[1]に示した研磨パッド1〜5をそれぞれ化学機械研磨装置(株式会社荏原製作所製、型式「EPO112」)の定盤上に装着し、定盤の回転数70rpm、2倍に希釈した化学機械研磨用スラリー(ジェイエスアール株式会社製、品名「CMS 1101」)の流量100cc/分の条件で、熱酸化膜が形成されたウェハを2分間研磨し、光学式膜厚計により研磨前後の膜厚を測定し、これらの膜厚から研磨速度を算出した。この結果を表1に示す。
【0044】
【表1】
Figure 2004291105
表中「*」は本発明の範囲外であることを表す。
【0045】
▲2▼ディッシングによる平坦性の評価
溝幅250μm、溝深さ0.8μmの溝がピッチ500μmで形成されたシリコン基板上に、積層膜厚2μm且つ初期段差0.9μmでTEOS膜が形成されたウェハ(SKW社製、商品名「SKW−7」)を、15%オーバーポリッシュとなるように研磨パッド1〜6を用い、下記研磨条件にて各々研磨した。その結果を微細形状測定装置(KLA−Tencor社製、形式「P−10」)を用いて測定した。各研磨パッドにより生じたディッシングの量を表1に併記した。
尚、15%オーバーポリッシュとは、初期段差であるXnmを研磨速度Ynm/分で研磨した場合、初期段差をちょうど研磨しきる理論時間であるX/Y(分)よりも15%長時間研磨することである。
【0046】
スラリー;品名「CMS1101」(ジェイエスアール株式会社製)
化学機械研磨装置;型式「EPO112」(株式会社荏原製作所製)
スラリー供給量;200mL/分
研磨荷重;400g/cm
定盤回転数;70rpm
ヘッド回転数;70rpm
研磨速度;400nm/分
研磨時間;5.75分(15%オーバーポリッシュ)
【0047】
(2)耐摩耗性の評価
研磨パッド1〜6から試験片を切り出し、JIS K 6264に従ってDIN摩耗試験機を用いた摩耗容積を測定した。この結果を表1に併記した。
【0048】
(3)縦弾性率の温度依存性の評価
研磨パッド1〜5を用い、固体用の粘弾性測定装置(レオメトリック・サイエンティフィック社製、形式「RSAII」)を使用し、2.5mm×1.0mmの短冊状の試験片を用いて、−20〜100℃、初期負荷100g、最大歪み0.01%、周波数0.2Hzの条件下において引張モードで縦弾性率を測定した。そして、0〜80℃の間の縦弾性率の変化量を算出し、表1に併記した。
【0049】
表1の結果より、比較例である研磨パッド4は、ディッシングが60nmと小さいこと、摩耗容積が200cmと比較的小さいこと、及び、縦弾性率の変化量が700MPaと比較的小さいことにおいては優れる。しかし、研磨速度が50nm/分と小さく、本発明の研磨パッドの23〜29%に留まっている。また、比較例である研磨パッド5は、研磨速度は180nm/分と比較的大きいこと、及び、摩耗容積が200cmと比較的小さいことにおいては優れている。しかし、ディッシングは130nmであり、本発明の研磨パッドの2〜2.4倍大きく、また、縦弾性率の変化量は1300MPaであり、本発明の研磨パッドの2.2〜2.6倍大きく劣っている。
【0050】
これに対して、本発明品の研磨パッド1〜3では、研磨速度は170〜220nm/分と大きく、ディッシングは55〜65nmと小さく、摩耗容積は150〜300cmと小さく、縦弾性率の変化量は500〜600MPaと小さく(即ち、0〜80℃の間において緩やかに変化している)、全ての評価においてバランスよく優れた性能を発揮できることが分かる。特に、架橋EVAを含有する研磨パッド2では、縦弾性率の変化量が本発明品である研磨パッド1及び3に比べても17%も小さく、摩耗容積は本発明品である研磨パッド1に比べても17%も小さいことが分かる。更に、架橋PEを含有する研磨パッド3では摩耗容積が、本発明品である研磨パッド1に比べてもその半分にまで減らすことができることが分かる。
【0051】
【発明の効果】
本発明の研磨パッドによると、平坦性に優れた化学機械研磨を行うことができる。更に、高い研磨速度でこの研磨を行うことができる。
また、研磨部構成基体が50質量%以上の架橋1,2−ポリブタジエンを含有する場合は、ドレッシングにより適度な毛羽立ちを形成でき、平坦性に優れた化学機械研磨を行うことができる。
更に、研磨部構成基体が、架橋エチレン−酢酸ビニル共重合体を含む場合は、研磨時の温度に依存することなく安定して研磨をおこなうことができる。
また、温度0〜80℃の間の縦弾性率の変化量が1000MPa以下である場合は、安定した研磨性能を発揮できる。
研磨面側に溝を備える場合は、研磨速度を向上させ、スクラッチを効果的に防止でき、研磨性能を安定させることができる。

Claims (5)

  1. 架橋1,2−ポリブタジエンを含有する均一な中実体からなる研磨部構成基体を備えることを特徴とする研磨パッド。
  2. 上記研磨部構成基体全体を100質量%とした場合に、上記架橋1,2−ポリブタジエンが50質量%以上である請求項1に記載の研磨パッド。
  3. 上記中実体は、更に、架橋エチレン−酢酸ビニル共重合体を含有する請求項1又は2に記載の研磨パッド。
  4. 温度0〜80℃の間の縦弾性率の変化量が1000MPa以下である請求項1乃至3のうちのいずれかの1項に記載の研磨パッド。
  5. 研磨面側に溝を備える請求項1乃至4のうちのいずれかの1項に記載の研磨パッド。
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