JP2004343016A - 研磨パッド及び研磨方法 - Google Patents

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Nobuo Kawahashi
信夫 川橋
Toru Hasegawa
亨 長谷川
Takao Yamazaki
隆生 山崎
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Abstract

【課題】本発明は、弾性率の温度依存性を小さくすることにより、被研磨面の研磨速度の低下の抑制し研磨性能の安定化に優れる研磨パッド及びこれを用いた研磨方法を提供する。
【解決手段】本研磨パッドは、架橋重合体(1,2−ポリブタジエン)を含有する非水溶性マトリックス材と、非水溶性マトリックス材中に分散された水溶性粒子(βサイクロデキストリン)とを含有する研磨層を備え、研磨パッドを構成する研磨層の30℃の弾性率(E’30C)と60℃の弾性率(E’60C)の比(E’30C/E’60C)が6.0以下である。この研磨パッドは、未架橋1,2−ポリブタジエン20部と、未架橋酢酸ビニル−エチレン共重合体80部と、βサイクロデキストリン40部と架橋剤(有機過酸化物)7部とを加えて混練成形し、加熱架橋して得る。本発明の研磨方法はこの研磨パッドを用いる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、研磨パッド及びこれを用いた研磨方法に関し、更に詳しくは研磨速度の安定した研磨パッド及びこれを用いた研磨方法に関する。この研磨パッド及びこの研磨方法は半導体ウェハ等の表面の研磨に好適に利用できる。
【0002】
【従来の技術】
半導体ウェハ等の高い平坦性を有する表面を形成できる研磨方法としてCMP(Chemical Mechanical Polishing)が近年注目されている。CMPでは研磨パッドと被研磨面とを摺動しながら、研磨パッド表面に砥粒が分散された水系分散体であるスラリーを流下させて研磨が行われる。このCMPにおいて生産性を大きく左右する因子として被研磨面の研磨速度が挙げられるが、この研磨速度を安定して保つことが重要とされている。
【0003】
従来より、CMPでは微細な気泡を含有するポリウレタンフォームを研磨パッドとして用い、この樹脂の表面に開口する穴(以下、「ポア」という)にスラリーを保持させて研磨が行われている(例えば、特許文献1、2及び3参照。)。
しかしながらポリウレタンフォームでは発泡を自在に制御することは難しく、発泡気泡の大きさ、発泡密度等をフォームの全域に渡って均一に制御することは極めて困難である。この結果、ポリウレタンフォームからなる研磨パッドの品質がばらつき、被研磨面の研磨速度及び加工状態がばらつく原因となっている。
【0004】
この発泡に対してよりポアの制御が容易な研磨パッドとして、可溶物を種々の樹脂中に分散させたものが知られている(例えば、特許文献1及び3参照。)。
しかし、研磨パッドとして実際に使用した場合の母材(マトリックス材)に関する検討は行われていない。
また、上記特許文献2においては、マトリックス構成材料が検討され、より安定した研磨と研磨速度の向上は認められているものの、実用的に十分とは言えない。
【0005】
【特許文献1】
特表平8−500622号公報、
【特許文献2】
特開2000−34416号公報
【特許文献3】
特開2000−33552号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、研磨パッドにおける弾性率の温度依存性を小さくすることにより、被研磨面の研磨速度の低下の抑制により研磨性能の安定化に優れる研磨パッド及びこれを用いた研磨方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、研磨中におけるパッドのスラリーの保持性及び被研磨面の研磨速度が次第に低下する機構、及び材料面からの改良手法を詳細に検討した。その結果連続的に研磨を行った場合、パッドの表面温度が上昇し、パッドが熱的な影響により弾性率の低下を起こしていることが、判明した。この弾性率の低下は、パッド表面に形成された毛羽立ちが研磨におけるずり応力により切断されやすくなり、その結果研磨速度が低下することを示唆する。即ち、研磨パッドの材料が熱的な影響を受けやすい場合、研磨速度が低下する傾向にある。研磨パッドの研磨速度が低下した場合、ダイアモンドドレッサーによるドレッシングを行い、表面の毛羽立ちを再生する工程を行うが、ダイアモンドドレッサーによるドレッシングを長時間実施すると、パッドが摩耗し、パッドの寿命を縮めることとなる。
本発明は、以下に示すとおりである。
(1)架橋重合体を含有する非水溶性マトリックス材と、該非水溶性マトリックス材中に分散された水溶性粒子とを含有する研磨層を備える研磨パッドにおいて、研磨パッドを構成する研磨層の30℃の弾性率(E’30C){以下、単に「30℃弾性率]ともいう。}と60℃の弾性率(E’60C){以下、単に「60℃弾性率]ともいう。}の比(以下、単に「E’30C/E’60C比」ともいう。)が6.0より小さいことを特徴とする研磨パッド。
(2)上記30℃弾性率が、100〜1000MPaである上記(1)に記載の研磨パッド。
(3)上記60℃弾性率が、30〜800MPaである上記(2)に記載の研磨パッド。
(4)上記非水溶性マトリックス材のメチルエチルケトン不溶分が、該非水溶性マトリックス材を100質量%とした場合に、40質量%以上である上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の研磨パッド。
(5)上記架橋重合体は、架橋前マトリックス材料100部(以下、単に「部」ともいう)に架橋剤を2〜15部を配合して架橋させて得られたものである上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の研磨パッド。
(6)上記架橋重合体の少なくとも一部は、架橋された、1,2−ポリブタジエン、酢酸ビニル−エチレン共重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、ウレタン樹脂及びブタジエン−ジビニルベンゼン共重合体のうちから選ばれた少なくとも1種である上記(1)乃至(5)のいずれかに記載の研磨パッド。
(7)上記水溶性粒子がアミノ基、エポキシ基及びオキサゾリン基のうちから選ばれる少なくとも1種を含有するカップリング剤で処理されている上記(1)乃至(6)のいずれかに記載の研磨パッド。
(8)上記(1)乃至(7)のいずれかに記載の研磨パッドを用いて被研磨体の被研磨面を研磨することを特徴とする研磨方法。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明の研磨パッドは、これを構成する研磨層の弾性率の温度依存性を制御することを特徴とする。
本発明における「弾性率」とは、通常のエラストマー材料で用いられる動的弾性率のことを示す。
この動的弾性率は、研磨層を幅2.5mm、厚み2mm、長さ30mmの短冊状に切削し、動的弾性率試験機を用い、測定温度は−20〜130℃、初期荷重は50g、動歪みは0.05%及び周波数は10rad/sの条件で各30℃弾性率と60℃弾性率を測定した場合の値である。
本発明におけるE’30C/E’60C比は、6.0以下(通常1.2以上)である。好ましくは5.0以下、より好ましくは4.0以下、更に好ましくは3.5以下、特に好ましくは3.0以下である。この弾性率の比が6.0を超える場合は、連続的に研磨を行って温度が上がった場合において初期の研磨速度が維持できず、経時的に研磨速度が小さくなり実用に適さない。
【0009】
また、研磨層の上記30℃弾性率は、好ましくは100〜1000MPaであり、より好ましくは100〜900MPa、更に好ましくは150〜800MPa、より更に好ましくは200〜700MPa、特に好ましくは250〜600MPaである。
この30℃弾性率が上記範囲内であると、連続的に研磨を行って温度が上がった場合においても研磨速度の低下が抑制されるので、安定した研磨性能が得られる。この30℃弾性率が100MPa未満である場合は、研磨圧力が均一にならず、ウェハのディッシング等の平坦性が低下し研磨性能が劣る場合がある。更に、1000MPaを超える場合は、パッドが堅くなりすぎ、研磨速度の低下を招き研磨性能に劣る場合がある。
【0010】
また、上記60℃弾性率は、好ましくは30〜800MPaであり、より好ましくは40〜600MPa、更に好ましくは50〜500MPa、より更に好ましくは60〜400MPa、特に好ましくは70〜350MPaである。
この60℃弾性率が上記範囲内であると、連続的に研磨を行って温度が上昇した場合においても研磨速度の減少が抑制されるので安定した研磨性能が得られる。更に、60℃弾性率が30MPa未満である場合は、研磨圧力が均一にならず、ウェハのディッシング等の平坦性が低下し研磨性能が劣る場合がある。また、800MPaを超える場合は、パッドが固くなりすぎ、研磨速度の低下を招き研磨性能に劣る場合がある。
【0011】
上記E’30C/E’60C比、30℃弾性率及び60℃弾性率の組合せは、例えば、以下の▲1▼〜▲5▼とすることができる。
▲1▼好ましくはE’30C/E’60C比が6.0以下であり、30℃弾性率が100〜1000MPaであり且つ60℃弾性率が30〜800MPa
▲2▼より好ましくはE’30C/E’60C比が5.0以下であり、30℃弾性率が100〜900MPaであり、且つ60℃弾性率が40〜600MPa
▲3▼更に好ましくはE’30C/E’60Cが4.0以下であり、30℃弾性率が150〜800MPaであり、且つ60℃弾性率が50〜500MPa
▲4▼より更に好ましくはE’30C/E’60C比が3.5以下であり、30℃弾性率が200〜700MPaであり、且つ60℃弾性率が60〜400MPa
▲5▼特に好ましくはE’30C/E’60C比が3.0以下であり、30℃弾性率が250〜600MPaであり、且つ60℃弾性率が70〜350MPa
上記の組合せ範囲であると、研磨速度の低下を抑制され、初期の研磨速度が適切で有り且つ研磨時に摺動等によって温度が上昇した場合であっても初期の研磨速度が維持されやすいため、研磨性能の安定化を図れる。
【0012】
本発明の研磨パッドは、架橋重合体を含有する非水溶性マトリックス材(以下、単に「マトリックス材」ともいう)とマトリックス材中に分散された水溶性粒子を含有する研磨層を備える。
上記「架橋重合体」は、マトリックス材を構成し、架橋構造を有することによりマトリックス材に弾性回復力を付与する。架橋重合体を含有することにより、研磨時に研磨パッドにかかるずり応力による変位を小さく抑えることができ、研磨時及びドレッシング時にマトリックス材が過度に引き延ばされ塑性変形してポアが埋まること、また、研磨パッド表面が過度に毛羽立つこと等を効果的に抑制できる。従って、ポアが効率よく形成され研磨時のスラリーの保持性の低下が少なく、また、毛羽立ちが少なく研磨平坦性を阻害することもない。
【0013】
本発明の架橋重合体としては、▲1▼官能基やエチレン性不飽和部位を有する樹脂で、且つ触媒または熱等の外部エネルギーを加えることで架橋する硬化性樹脂を架橋させた架橋樹脂、▲2▼架橋反応が可能な架橋性原料{ゴム(エラストマーも含む)・樹脂}を架橋反応させた架橋ゴム、▲3▼架橋可能な架橋性原料{樹脂・ゴム(エラストマーも含む)}を架橋反応させた架橋樹脂、▲4▼アイオノマー等が挙げられる。
【0014】
架橋前の上記硬化性樹脂としては、例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体(ABS樹脂等)、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体等が挙げられる。
上記架橋ゴムを構成することとなる上記架橋性原料としては、例えば、ブタジエンゴム、1,2−ポリブタジエン、ポリイソプレン、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム等のジエン系重合体、アクリルゴム、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体、シリコーンゴム、フッ素ゴム及びスチレン−イソプレンゴム等が挙げられる。
上記架橋樹脂を構成することとなる上記架橋性原料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン系樹脂、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体の水素添加ブロック共重合体(SEBS)、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素系樹脂・ゴム、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル系樹脂・ゴム、ポリスチレン、アクリル−スチレン共重合体、ナイロン−6、ナイロン−66、ナイロン−12等のポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、及びウレタン樹脂等が挙げられる。
上記例示化合物のうちの1種又は2種以上を用いることができる。
また、上記架橋重合体は、酸無水物基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、エポキシ基、アミノ基等により変性された重合体、又は他の単量体を共重合させて得られた重合体であってもよい。これらの変性により、後述する水溶性粒子や、スラリーとの親和性を調節することができる。
【0015】
上記架橋重合体の少なくとも一部は、1,2−ポリブタジエン、酢酸ビニル−エチレン共重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、ウレタン樹脂及びブタジエン−ジビニルベンゼン共重合体のうちから選ばれたものの少なくとも1種を架橋させたものであることが好ましい。これらの架橋された重合体は、弾性率の温度依存性を小さくすることができる。
更に、上記架橋重合体の中でも、スラリー中に含有される強酸や強アルカリに対して安定であり、且つ吸水による軟化が少ないことから、架橋ゴムを用いることが好ましい。この架橋ゴムが、1,2−ポリブタジエンを架橋させたものである場合は、他の架橋ゴムに比較して硬度の高いゴムを得やすい。
【0016】
尚、上記エチレン−α−オレフィン共重合体は繰り返し単位として、エチレン単位とα−オレフィン単位とを有し、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体はエチレン単位とα−オレフィン単位と、非共役ジエン単位とを有する。α−オレフィンはエチレン以外のα−オレフィンであり、炭素数3以上、特に炭素数3〜12のα−オレフィンが好ましい。この素数数3〜12のα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、5−メチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−ノネン、5−エチル−1−ヘキセン、1−デセン、3−メチル−1−ブテン等が挙げられる。これらのうちではプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンが好ましい。これらのα−オレフィンは1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。
非共役ジエンとしては、1,4−ヘキサジエン、1,6−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン等の直鎖の非環状ジエン;5−メチル−1,4−ヘキサジエン、3,7−ジメチル−1,6−オクタジエン、5,7−ジメチルオクタ−1,6−ジエン、3,7−ジメチル−1,7−オクタジエン、7−メチルオクタ−1,6−ジエン、ジヒドロミルセン等の分岐鎖の非環状ジエン;テトラヒドロインデン、メチルテトラヒドロインデン、ジシクロペンタジエン、ビシクロ−(2,2,1)−ヘプタ−2,5−ジエン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−プロペニル−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、5−シクロヘキシリデン−2−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネン等の脂環式ジエン等が挙げられる。
これらの非共役ジエンは1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。また、特に好ましい非共役ジエンとしては、1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン及び5−エチリデン−2−ノルボルネン等が挙げられる。
繰り返し単位として、エチレン単位と、炭素数3〜12のα−オレフィン単位とを有する共重合体としては、エチレン−プロピレン、エチレン−ブテン、エチレン−へキセン、エチレン−オクテン共重合体等の共重合体があげられる。
また、繰り返し単位として、エチレン単位と、炭素数3〜12のα−オレフィン単位と、非共役ジエン単位とを有する共重合体としては、エチレン−プロピレン−5−エチリデン−2−ノルボルネン、エチレン−1−ブテン−5−エチリデン−2−ノルボルネン、エチレン−1−ヘキセン−5−エチリデン−2−ノルボルネン、エチレン−1−オクテン−5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体等の共重合体が挙げられる。
【0017】
架橋重合体は、どのような方法で架橋されたものであってもよい。即ち、例えば、有機過酸化物、硫黄、硫黄化合物等を用いた化学架橋されたものであってもよく、加熱による熱架橋されたものであってもよく、電子線照射等による放射線架橋されたものであってもよく、更にはこれらのうちの2種以上の架橋方法により架橋されたものであってもよい。通常は架橋剤を用いて架橋させる。この架橋剤は、半導体研磨においては、硫黄等の不純物を嫌うため有機過酸化物が好ましい。この有機過酸化物としては、例えば、過酸化ジクミル、過酸化ジ−t−ブチル等のアルキルパーオキサイド、過酸化ジエチル、過酸化ジアセチル、過酸化ジアシル等が挙げられる。これらのうちで過酸化ジクミルが好ましく用いられる。また、これらの1種類を用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
【0018】
上記架橋剤の配合量は、架橋前マトリックス材100部に対して好ましくは、2〜15部、より好ましくは3〜13部、更に好ましくは4〜12部、特に好ましくは5〜11部である。上記架橋剤の配合量が2部未満であると、架橋重合体の含有量が少なすぎるため、パッドの弾性率の熱依存性を小さくすることが困難な場合がある。また、15部を超える場合は、配合量に比例した効果が得られない場合があるためである。
【0019】
このマトリックス材のメチルエチルケトン不溶分は、マトリックス材を100質量%とした場合に、40質量%以上(100質量%も含む。)であることが好ましい。より好ましくは50質量%以上、更に好ましくは60質量%以上、特に好ましくは80質量%以上である。上記範囲であると、パッドの弾性率の熱依存性を抑制し、更に弾性回復力を向上させることができるし、強度にも優れることとなる。
このメチルエチルケトン不溶分(質量%)測定方法は、ポリマー1gにメチルエチルケトン100mlを加え室温で24時間浸漬した後、遠心分離機(「himac CP65β」 日立製作所社製)を用いて、ポリマー溶液を2,300rpmで1時間遠心分離した。遠心管の底部に残った不溶分を40℃で24時間真空乾燥し、メチルエチルケトン不溶分としてその質量を測定する。
【0020】
上記マトリックス材には架橋重合体以外に架橋されていない重合体を含有することができる。この架橋されていない重合体は特に限定されず、架橋重合体で詳述した前記架橋前重合体を適用できる。即ち、この架橋されていない重合体としては、(1)架橋性重合体(未架橋重合体)を原料として架橋反応させた場合の未反応で残存している未架橋重合体(例えば、過酸化物により架橋させた場合の未反応で架橋されない重合体)、及び(2)その架橋条件において本来架橋されないで残存した非架橋性重合体(例えば硫黄加硫により架橋する架橋性重合体とこれにより架橋されない非架橋性重合体とを含む組成物を硫黄加硫させた場合の元来硫黄加硫されないで残存する非架橋性重合体)が含まれる。これらは単独で又は組み合わされて含有される。
【0021】
これらの架橋されていない重合体は、酸無水物基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、エポキシ基、アミノ基等により変性された重合体であってもよい。変性により、後述する水溶性粒子や、スラリーとの親和性を調節することができる。これらの変成された重合体は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0022】
上記「水溶性粒子」は、水と接触することによりマトリックス材表面から遊離して、スラリーによる研磨を行う場合のスラリーを保持するための空孔(ポア)を形成できるものをいう。水溶性粒子が研磨パッドから遊離した後にできるこの空孔の平均孔径、即ち脱離する前のマトリックス中に含まれるこの水溶性粒子の大きさ(平均径)は、0.1〜500μmとすることができ、好ましくは0.5〜100μm、より好ましくは5〜50μmである。
更に、この空孔はスラリーを保持し、研磨屑を一時的に滞留させる機能を有する。
この水溶性粒子には、水溶性高分子等のような、水に溶解する物質の他、吸水性樹脂等のような、水との接触により膨潤(ゲル化)し、これにより遊離することができるものを含むものとする。尚、この水溶性粒子は、水を主成分とし、メタノール等が混合された媒体によって溶解又は膨潤するものであってもよい。また、この水溶性粒子は、通常分散体としてマトリックス材中に分散されている。
【0023】
水溶性粒子としては、通常、粒子形状が用いられるが、これに限らず、繊維状(例えばウィスカ状、他の線状等)、板状、スピンドル状、針状、無定型及びテトラポッド状等の異形形状等とすることもできる。
この水溶性粒子の平均粒径は0.1〜500μmとすることができ、好ましくは0.5〜100μm、より好ましくは5〜50μmである。この平均粒径が0.1μm未満の場合は、形成される空孔が小さく、砥粒を十分に保持できる研磨パッドが得られないことがある。一方、これが500μmを超える場合は、得られる研磨パッドの機械的強度が低下してしまうことがある。尚、この平均粒径はマトリックス中における水溶性粒子の最大長さの平均値であるものとする。
また、この水溶性粒子の材料は、有機系でも無機系でもよい。このうち、有機系のものが好ましい。
【0024】
有機系水溶性粒子としては、デキストリン、シクロデキストリン、マンニット、糖類(乳糖等)、セルロース類(ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース等)、でんぷん、タンパク質、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルスルホン酸、ポリアクリル酸、ポリエチレンオキサイド、水溶性の感光性樹脂、スルホン化ポリイソプレン等を挙げることができる。これらの1種類を用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
無機系水溶性粒子としては、酢酸カリウム、硝酸カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、臭化カリウム、リン酸カリウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム及び硝酸カルシウム等を挙げることができる。これらの1種類を用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
【0025】
この水溶性粒子の研磨パッド中の含有量は、マトリックス材と水溶性粒子との合計を100体積%とした場合に、水溶性粒子は0.1〜90体積%(より好ましくは1〜60体積%、更に好ましくは2〜40体積%)であることが好ましい。水溶性粒子の含有量が0.1体積%未満であると、得られる研磨パッドにおいてポアが十分に形成されず研磨速度が低下する傾向にある。一方、90体積%を超えて水溶性粒子を含有する場合は、得られる研磨パッドにおいて研磨パッド内部に存在する水溶性粒子が膨潤又は溶解することを十分に防止でき難くなる傾向にあり、研磨パッドの硬度及び機械的強度を適正な値に保持し難くなる。
【0026】
また、水溶性粒子は、研磨パッド内において表層に露出した場合にのみ水溶し、研磨パッド内部では吸湿したり、膨潤しないことが好ましい。このため、水溶性粒子は最外部の少なくとも一部に吸湿及び膨潤を抑制する外殻を備えることが好ましい。この外殻は水溶性粒子に物理的に吸着していても、水溶性粒子と化学結合していても、更にはこの両方により水溶性粒子に接していてもよい。このような外殻を形成する材料としては、エポキシ樹脂、ポリイミド、ポリアミド、ポリシリケート及び各種カップリング材等を挙げることができる。これらの材料は1種又は2種以上を用いることができる。
尚、この外殻は水溶性粒子の一部のみに形成されていても十分に上記効果を得ることができる。
【0027】
上記水溶性粒子は、より好ましくは、カップリング剤処理されたものである。このカップリング剤の中でも、アミノ基、エポキシ基及びオキサゾリン基のうちの少なくとも1種を含有するカップリング剤で処理されたものが好ましい。これらのカップリング材は1種又は2種以上を用いることができる。
このカップリング剤の使用割合は、水溶性粒子を100質量%とした場合に好ましくは0.001〜10質量%、より好ましくは0.01〜5質量%、更に好ましくは0.05〜4質量%である。カップリング材の使用割合が0.001質量%未満であると研磨速度の減少率の吸湿及び膨潤を抑制する効果が十分でない場合があるためである。
【0028】
また、マトリックス材と水溶性粒子との親和性、並びにマトリックス材に対する水溶性粒子の分散性を制御するため、相溶化剤を配合することができる。相溶化剤としては、酸無水物基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、エポキシ基、オキサゾリン基及びアミノ基等により変性された重合体、ブロック共重合体、並びにランダム共重合体、更に、種々のノニオン系界面活性剤、カップリング剤等を挙げることができる。
【0029】
更に、マトリックス材は上記水溶性粒子及び相溶化剤以外にも、従来からスラリーに含有されている砥粒、酸化剤、多価金属イオン、有機酸、アルカリ金属の水酸化物及び酸、界面活性剤、スクラッチ防止剤、pH調節剤等の少なくとも1種を含有させることができる。これにより、この研磨パッドを用いた場合には、研磨時に水のみを供給して研磨を行うことも可能となる。更に、マトリックス材には、必要に応じて、充填剤、軟化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤、可塑剤等の各種の添加剤を含有させることができる。
【0030】
上記砥粒としては、シリカ粒子、アルミナ粒子、セリア粒子、ジルコニア粒子及びチタニア粒子等の無機粒子、ポリスチレン等の有機粒子、及びポリスチレン/シリカ等の有機/無機複合粒子が挙げられる。
また、上記酸化剤としては、水溶性のものであれば特に制限されることなく使用することができる。この酸化剤としては、具体的には、過酸化水素、過酢酸、過安息香酸、tert−ブチルハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物、過マンガン酸カリウム等の過マンガン酸化合物、重クロム酸カリウム等の重クロム酸化合物、ヨウ素酸カリウム等のハロゲン酸化合物、硝酸及び硝酸鉄等の硝酸化合物、過塩素酸等の過ハロゲン酸化合物、フェリシアン化カリウム等の遷移金属塩、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、硝酸鉄、硝酸セリウムアンモニウム等の多価金属の塩、並びにケイタングステン酸、リンタングステン酸、ケイモリブデン酸、リンモリブデン酸等のへテロポリ酸等が拳げられる。これらのうち2種以上を組み合わせて使用しても良い。また、これらのうちでは、金属元素を含有せず、分解生成物が無害である過酸化水素及び有機過酸化物が特に好ましい。これらの酸化剤を含有させることにより、特にウェハの被加工膜等の金属層を研磨する場合に、研磨速度を大きく向上させることができる。
酸化剤の含有量は、パッド全体を100部とした場合に、0〜10部とすることができ、特に0〜5部とすることが好ましい。
【0031】
上記多価金属イオンとしては、アルミニウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、錫、アンチモン、タンタル、タングステン、鉛及びセリウム等の金属のイオンが挙げられる。これらは1種のみであってもよいし、2種以上の多価金属イオンが併存していてもよい。この多価金属イオンとしては、アルミニウム、チタン、クロム、マンガン、鉄、銅、亜鉛、錫及びセリウムから選ばれるl種以上の金属のイオンであることが、研磨速度がより高くなるため特に好ましい。これらのうち、特に鉄イオン又は銅イオンが好ましい。更に、上記多価金属イオンを構成する金属塩としては、アルミニウムの硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩及びグルコン酸塩、鉄(III)の硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩及びグルコン酸塩、並びに、銅(II)の硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩及びグルコン酸塩のうちの1種又は2種以上とすることができる。尚、これらの硝酸鉄(III)等は酸化剤としても作用する。パッド全体に含まれる多価金属イオンの含有量は、0〜10質量%、特に0〜5質量%であることが好ましい。
【0032】
上記有機酸は、上記酸化剤を安定化させることができ、更に、研磨速度をより向上させることができる。この有機酸としては、パラトルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、イソプレンスルホン酸、グルコン酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、グリコール酸、マロン酸、ギ酸、シユウ酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸及びフタル酸等が挙げられる。これらのうち、グルコン酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、グリコール酸、マロン酸、ギ酸、シユウ酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸及びフタル酸等が好ましい。特に、これらのうち、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、フタル酸が好ましい。これらの有機酸は1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。パッド全体に含まれる有機酸の含有量は、0〜10質量%、特に0〜5質量%であることが好ましい。
【0033】
上記界面活性剤としては、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤等、いずれも使用することができる。カチオン系界面活性剤としては、脂肪族アミン塩、脂肪族アンモニウム塩等が挙げられる。また、アニオン系界面活性剤としては、脂肪酸石鹸、アルキルエーテルカルボン酸塩等のカルボン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩等のスルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等の硫酸エステル塩、アルキルリン酸エステル等のリン酸エステル塩などを挙げることができる。更に、非イオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のエーテル型、グリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテル等のエーテルエステル型、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、グリセリンエステル、ソルビタンエステル等のエステル型などを挙げることができる。パッド全体に含まれる界面活性剤の含有量は、0〜10質量%、特に0〜5質量%であることが好ましい。
【0034】
上記スクラッチ防止剤としては、ビフェノール、ビピリジル、2−ビニルピリジン及び4−ビニルピリジン、サリチルアルドキシム、o−フェニレンジアミン及びm−フェニレンジアミン、カテコール、o−アミノフェノール、チオ尿素、N−アルキル基含有(メタ)アクリルアミド、N−アミノアルキル基含有(メタ)アクリルアミド、7−ヒドロキシ−5−メチル−1,3,4−トリアザインドリジン、5−メチル−1H−ベンゾトリアゾール、フタラジン、メラミン及び3−アミノ−5,6−ジメチル−1,2,4−トリアジン等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。
上記充填剤としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、クレー等の剛性を向上させる材料、二酸化マンガン、三酸化二マンガン、炭酸バリウム等の研磨効果を備える材料等を用いてもよい。
【0035】
また、水溶性粒子をマトリックス材中に分散させる方法は特に限定されないが、通常、マトリックス材、水溶性粒子及びその他の添加剤等を混練して得ることができる。この混練においてマトリックス材は加工し易いように加熱されて混練されるが、この時の温度において水溶性粒子は固体であることが好ましい。固体であることにより、マトリックス材との相溶性の大きさに関わらず水溶性粒子を前記の好ましい平均粒径を呈する状態で分散させ易くなる。従って、使用するマトリックス材の加工温度により、水溶性粒子の種類を選択することが好ましい。
【0036】
本発明の研磨パッドの製造方法は特に限定されない。混練工程を有する場合は公知の混練機等により混練を行うことができる。例えば、ロール、ニーダー、バンバリーミキサー、押出機(単軸、多軸)等の混練機を挙げることができる。尚、混練された研磨パッド用組成物は、プレス成形、押出成形、射出成形等を行うことによりシート状、ブロック状又はフィルム状等の所望の形状に加工することができる。また、これを所望の大きさに加工することにより研磨パッドを得ることができる。
【0037】
本発明の研磨パッドの表面(研磨面)にはスラリーの排出性を向上させる目的等で必要に応じて溝及びドットパターンを所定の形状で形成できる。また、この研磨パッドの裏面(研磨面と反対側)に、例えばより軟質な層を張り合わせた研磨パッドのような多層構造を呈する研磨パッドとすることもできる。更に、この研磨パッドの形状は特に限定されず、円盤状、ベルト状、ローラー状等研磨装置に応じて適宜選択することができる。また、本発明の研磨パッドに貫通穴を設け、透光性を有する終点検出用の窓を装着することもできる。
【0038】
本発明の研磨パッドは、研磨パッドの裏面側に積層される支持層を備えることができる。この支持層は、研磨パッドの研磨面とは反対面の裏面側に積層される層である。
支持層の形状は特に限定されず、平面形状は、例えば、方形(四角形等)や円形等とすることができる。更に、通常、薄板状とすることができる。この支持層は、通常、研磨パッドと同じ平面形状とすることができる。
【0039】
更に、支持層を構成する材料は特に限定されず、種々の材料を用いることができるが、特に所定の形状及び性状への成形が容易であり、適度な弾力性を付与できること等から有機材料を用いることが好ましい。この有機材料としては、前述する透光性部材を構成するマトリックス材として適用される種々の材料を用いることができる。但し、支持層を構成する材料と、研磨層を構成する材料とは同一であっても異なっていてもよい。
【0040】
また、支持層の数は限定されず、1層であっても、2層以上であってもよい。更に、2層以上の支持層を積層する場合には各層は同じものであっても、異なるものであってもよい。また、この支持層の硬度も特に限定されないが、研磨パッドよりも軟質であることが好ましい。これにより、研磨パッド全体として、十分な柔軟性を有し、被研磨面の凹凸に対する適切な追随性を備えることができる。
【0041】
また、本発明の研磨パッドは、研磨パッドを研磨時に研磨装置に固定するための固定用層を備えることができる。固定用層は、研磨パッド自身を固定できるものであればよく特に限定されない。この固定用層としては、例えば、両面テープを用いて形成された層とすることができる。
【0042】
本発明の被研磨体の被研磨面の研磨方法は、本発明の研磨パッドを用いる。本発明の被研磨面の研磨方法によると、研磨性能を低下させることなく被研磨面を研磨できる。
本発明の被研磨体の研磨方法としては、例えば、図1に示すような研磨装置を用いることができる。即ち、回転可能な定盤2と、回転及び縦横への移動が可能な加圧ヘッド3と、スラリーを単位時間に一定量ずつ定盤上に滴下できるスラリー供給部5を備える装置である。
この研磨装置では、定盤上に本発明の研磨パッド1を固定し、一方、加圧ヘッドの下端面に半導体ウェハ4を固定して、この半導体ウェハを研磨パッドに所定の圧力で押圧しながら押しつけるように当接させる。そして、スラリー供給部からスラリーを所定量ずつ定盤上に滴下しながら、定盤及び加圧ヘッドを回転させることで半導体ウェハと研磨パッドとを摺動させて研磨を行う。
【0043】
この装置は具体的には、荏原製作所社製、「EPO−112」、「EPO−222」(荏原製作所社製)や、ラップマスター(SFT社製、型式「LGP−510」、「LGP−552」)や、Mirra(アプライドマテリアル社製)や、Teres(ラム・リサーチ社製)及びAVANTI 472(Speed Fam−IPEC社製)等を用いることができる。
【0044】
また、半導体ウェハの研磨を行う際の研磨条件は、研磨対象等により適宜選択すればよく特に限定されない。連続して研磨を行う場合の、初期の研磨速度は、大きいほうが好ましいが研磨条件により異なる。好ましくは80nm/分、より好ましくは100nm/分である。また、連続研磨後も安定しているほうが好ましい。他の条件に関しては、例えば、以下のとおりである。
▲1▼スラリー供給量;100〜300mL/分
▲2▼研磨荷重;200〜600g/cm
▲3▼定盤回転数;50〜100rpm
▲4▼ヘッド回転数;50〜100rpm。
【0045】
本研磨方法においては、被研磨体の被研磨面を構成する被研磨膜としては、シリコン酸化膜、アモルファスシリコン膜、多結晶シリコン膜、単結晶シリコン膜、シリコン窒化膜、TEOS系酸化膜、低誘電率の絶縁膜(例えば、シルセスキオキサン、フッ素添加SiO等)、バリアメタル膜(例えば、Si、TaN及びTiN等の窒化物系材料、タンタル、チタン等の金属膜)及び配線材料となる金属膜(純銅膜、純タングステン膜、純アルミニウム膜、合金膜等)等が挙げられる。これらの被研磨膜のうちで、シリコン酸化膜、TEOS系酸化膜、シルセスキオキサン及びフッ素添加SiO等が好ましい。
【0046】
また、被研磨体としては、例えば、埋め込み材料を伴う被研磨体及び埋め込み材料を伴わない被研磨体等が挙げられる。
例えば、この被研磨体としては、基板に、シリコン酸化物等からなる第1絶縁膜、溝を有する第2絶縁膜(TEOS系酸化膜等)、バリアメタル膜(Si、TaN及びTiN等)、配線材料となる金属膜(純銅膜、純タングステン膜、純アルミニウム膜、合金膜等)が順次形成された積層基板等が挙げられる。
更に、埋め込み材料を伴う被研磨体は、例えば、少なくともその表面側に溝を備える半導体装置となる基板(通常、少なくともウェハとこのウェハの表面に形成された絶縁膜とを備える。更には、絶縁膜表面に研磨時のストッパとなるストッパ層を備えることができる。)の表面側に少なくとも溝内に所望の材料が埋め込まれるように堆積等(CVD等による)した積層体等である。この被研磨体の研磨に際しては、余剰に堆積等された埋め込み材料を本発明の研磨パッドを用いて研磨により除去し、その表面を平坦化する研磨を行うことができる。被研磨体が埋め込み材料の下層にストッパ層を備える場合にはストッパ層の研磨も研磨の後期には同時に行うことができる。
【0047】
埋め込み材料は、例えば、以下のものが挙げられる。
▲1▼STI工程に用いられるP−TEOS、PE−TEOS、O3−TEOS、HDP−SiO及びFSG(フッ素添加SiO系絶縁性膜)等のSiO系絶縁材料
▲2▼ダマシン工程に用いられるAl及びCu等のうちの少なくとも1種からなるメタル配線用材料
▲3▼ビアプラグ形成工程に用いられるAl、Cu及びW等のうちの少なくとも1種からなるビアプラグ用材料
▲4▼層間絶縁膜形成工程に用いられるP−TEOS、PE−TEOS、O3−TEOS、HDP−SiO及びFSG等のSiO系絶縁材料、BPSG(SiOにB及び/又はPを含有させた材料)、Low−k(有機系の低誘電絶縁材)、SOG、及び、HSQ−SOG(水素含有多孔質SOG)等の層間絶縁膜材料等。また、上記ストッパ層を構成するストッパ材料としてはSi、TaN及びTiN等の窒化物系材料、タンタル、チタン、タングステン等の金属系材料等。
【0048】
例えば、この埋め込み型積層体は図2に示される。即ち、積層基板9は、シリコン等からなる基板91と、このシリコン基板91の上に形成されたシリコン酸化物等からなる絶縁膜92と、この絶縁膜92の上に形成されたシリコン窒化物等からなる絶縁膜93と、この絶縁膜93の上に溝を設けるように形成されたPTEOS(テトラエトキシシランを原料としてCVD法で合成された材料)等からなる絶縁膜94と、この絶縁膜94及び上記溝を覆うように形成されたタンタル等からなるバリアメタル膜95と、更に、上記溝を充填し且つ上記バリアメタル膜95の上に形成された金属銅等の配線材料からなる膜96(表面には溝が形成されており、凹凸面となっている。)と、を備える。
一方、埋め込み材料を伴わない被研磨体としては、ポリシリコン及びベアシリコン等が挙げられる。
上記研磨方法によると、連続して半導体ウェハの被研磨面を研磨し、パッドの温度が上昇した場合であっても、研磨速度の低下が小さく、安定した研磨性能が維持できる。
【0049】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
[1]研磨パッドの作製
実施例1
未架橋スチレン−ブタジエンブロック共重合体(JSR社製、品名「JSR TR2000」)100部と、水溶性粒子であるβ−サイクロデキストリン(横浜国際バイオ研究所社製、品名「デキシパールβ−100」、平均粒径20μm)40部と、を160℃に調温された二軸押し出し機を用いて混練した。その後、有機過酸化物(日本油脂社製、品名「パークミルD40」)7.0部を添加してさらに混練した。この混練物を170℃に調温された金型内で18分間保持して架橋処理を行い、直径60cm、厚さ3mmの研磨パッドを得た。
得られた研磨パッドにおいて、熱分解ガスクロマトグラフ法(以下、単に「Py−GC」という)による、研磨パッド全体を100体積%とした場合の水溶性粒子の体積割合は約21体積%であった。
実施例2
未架橋1,2−ポリブタジエン(JSR社製、品名「JSR RB830」)20部と、未架橋エチレン−酢酸ビニル共重合体(東ソー社製、品名「ウルトラセン630」)80部とした以外は、実施例1と同様にして直径60cm、厚さ3mmの研磨パッドを得た。
得られた研磨パッドにおいて、Py−GCによる非水溶性マトリックス中の1,2−ポリブタジエンの含有量は18質量%であった。更に、水溶性粒子の体積割合は実施例1と同じように約21体積%であった。
比較例1
未架橋1,2−ポリブタジエン(品名「JSR RB830」)を100部と、水溶性粒子であるβ−サイクロデキストリン(品名「デキシパールβ−100」、平均粒径20μm)40部と、を160℃に調温された二軸押し出し機を用いて混練した。その後、有機過酸化物(品名「パークミルD40」)1.0部を添加してさらに混練した。この混練物を170℃調温された金型内で18分間保持して架橋処理を行い、直径60cm、厚さ3mmの研磨パッドを得た。水溶性粒子の体積割合は約21体積%であった。
【0050】
[2]弾性率評価
実施例1、2及び比較例1で得られた研磨パッドを幅2.5mm、厚み2mm、長さ30mmの短冊状に切削し、レオメトリック・サイエンティフィック・エフ・イー社製動的弾性率試験機(RSAII)を用い、測定温度は−20〜130℃、初期荷重は50g、動歪みは0.05%、周波数は10rad/sの条件で測定を行い、各30℃弾性率と60℃弾性率を測定し、E’30C/E’60C比を計算した。これら結果を表1に示した。
【0051】
[3]研磨速度測定
実施例1,2、比較例1で得られた研磨パッドを研磨装置(SFT社製、型式「ラップマスター LM−15」)の定盤上に装着し、定盤の回転数を50rpmとし、3倍に希釈した化学機械研磨用スラリー(JSR社製、商品名「CMS1101」)を流量100cc/分の条件で用いて、SiO膜ウェハの2分間研磨を10回繰り返し、研磨速度安定性を評価した。研磨速度は光学式膜厚計により研磨前後の膜厚を測定し、これらの膜厚から算出した。測定結果を表1に示した。
【0052】
【表1】
Figure 2004343016
【0053】
[4]実施例の効果
比較例1(E’30C/E’60C比は8.57)によると、研磨速度はウェハ1回目の研磨速度は190nm/分であり、10回目の研磨速度は30nm/分であり、10回使用後の研磨速度の減少率は−84%と大きい。
これに対して実施例1(E’30C/E’60C比は、3.09)よると、研磨速度はウェハ1回目の研磨速度は101nm/分であり、10回目の研磨速度は115nm/分であり、10回使用後の研磨速度はむしろ13.9%上がっており、その低下がない。また、実施例2(E’30C/E’60C比は、1.56)よると、研磨速度はウェハ1回目の研磨速度は150nm/分であり10回目の研磨速度は120nm/分であり、10回使用後の研磨速度の減少率は20%と小さい。
以上のことから、実施例1及び2は、比較例に比べて、10回使用後の研磨速度の低下が極めて小さい。
また、本実施例1及び2のパッドは未架橋重合体も架橋剤を配合して混練した後、加熱架橋させて製作されているので、架橋重合体部分がマトリックス中に均一に分散されている。従って、これのパッドは研磨性能の安定したものとなる。 以上より、本実施例1、2のパッド及びこれを用いた研磨方法は、連続的に研磨を行って、研磨層の温度が上昇した場合であってもE’30C/E’60C比が小さく、研磨速度の低下が極めて小さいことがわかる。
【0054】
【発明の効果】
本発明の研磨パッドは、連続的に研磨を行った場合に研磨速度の減少が抑制され、且つ研磨層の温度が上昇した場合であっても研磨速度が適切であるため安定した研磨性能が得られる。
従って、ドレッシング回数を少なくすることができるため、ドレッサーによる積算したドレッシング時間を少なくすることができ、パッドの寿命を長くすることが可能となる。
また、研磨層の30℃の弾性率が100〜1000MPaである場合は、連続的に研磨を行った場合に研磨速度の減少が抑制され、且つ初期の研磨速度が適切であるため安定した研磨性能が得られる。
更に、研磨層の60℃弾性率が、30〜800MPaである場合には、連続的に研磨を行って研磨層の温度が上昇した場合であっても研磨速度が適切であるため安定した研磨性能が得られる。
また、非水溶性マトリックス材のメチルエチルケトン不溶分が、該非水溶性マトリックス材を100質量%とした場合に、40質量%以上である場合には、マトリックス材中の架橋重合体の含有量が適切であるため、優れた研磨性能を有する。
更に、上記架橋重合体は、架橋前マトリックス材料100部に架橋剤を2〜15部を配合して架橋させて得られたものである場合には、メチルエチルケトン不溶分が、適度であり、優れた研磨性能を有する。
また、マトリックス材に含有される架橋重合体の少なくとも一部は架橋された、1,2−ポリブタジエン、酢酸ビニル−エチレン共重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、ウレタン樹脂及びブタジエン−ジビニルベンゼン系共重合体のうちから選ばれた1種以上である場合は、パッドは弾性率の温度依存性を小さく、弾性回復力を付与されるため、優れた研磨性能を有する。
また、研磨パッドを構成するマトリックス材に含有される水溶性粒子がアミノ基、エポキシ基及びオキサゾリン基のうちから選ばれた少なくとも1種を含有するカップリング剤で処理されている場合は、水溶性粒子がマトリックス材及び研磨スラリーとの相溶性が高いため、マトリックス材に水溶性粒子を均一に分散でき、スラリーの保持も良好であり、パッドの研磨性能に優れる。
また、本発明の研磨方法によれば、連続して研磨して研磨層の温度が上昇した場合であっても、半導体ウェハの被研磨面の研磨速度を低下させることが少なく、能率的に披研磨面を研磨することができる。
上記より本発明は半導体ウェハ等の表面の研磨に広く利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】研磨装置の一例の模式図である。
【図2】半導体ウェハの被研磨面の模式図である。
【符号の説明】
1:研磨パッド、2:定盤、3:加圧ヘッド、4:半導体ウェハ、5:スラリー供給部、9:積層基板、91:基板、92:シリコン酸化物絶縁膜、93:シリコン窒化物、94:PTEOS絶縁膜、95:バリアメタル、96:銅膜。

Claims (8)

  1. 架橋重合体を含有する非水溶性マトリックス材と、該非水溶性マトリックス材中に分散された水溶性粒子とを含有する研磨層を備える研磨パッドにおいて、研磨パッドを構成する研磨層の30℃の弾性率(E’30C)と60℃の弾性率(E’60C)の比(E’30C/E’60C)が6.0以下であることを特徴とする研磨パッド。
  2. 上記研磨層の30℃の弾性率(E’30C)が、100〜1000MPaであることを特徴とする請求項1に記載の研磨パッド。
  3. 上記研磨層の60℃の弾性率(E’60C)が、30〜800MPaであることを特徴とする請求項2に記載の研磨パッド。
  4. 上記非水溶性マトリックス材のメチルエチルケトン不溶分が、該非水溶性マトリックス材を100質量%とした場合に、40質量%以上である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の研磨パッド。
  5. 上記架橋重合体は、架橋前マトリックス材100部に架橋剤を2〜15部を配合して架橋させて得られたものである請求項1乃至4のいずれか1項に記載の研磨パッド。
  6. 上記架橋重合体の少なくとも一部は、架橋された、1,2−ポリブタジエン、酢酸ビニル−エチレン共重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、ウレタン樹脂及びブタジエン−ジビニルベンゼン共重合体のうちから選ばれる少なくとも1種である請求項1乃至5のいずれか1項に記載の研磨パッド。
  7. 上記水溶性粒子がアミノ基、エポキシ基及びオキサゾリン基のうちから選ばれる少なくとも1種を含有するカップリング剤で処理されている請求項1乃至6のいずれか1項に記載の研磨パッド。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の研磨パッドを用いて被研磨体の被研磨面を研磨することを特徴とする研磨方法。
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