JP2004290838A - 流体分離フィルタ及び流体分離モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】分離流体の分離効率が高く、かつ一回の成形で作製が可能な流体分離フィルタを提供する。
【解決手段】セラミック多孔質体からなる支持体2の内部に、一方の端面から対向する他方の端面に貫通するように、複数の主流体流路3aと複数の分離流体流路3bとが設けられ、且つ側面に設けられた開口部4が前記分離流体流路3bに接続することを具備することを特徴とし、前記主流体流路3aと前記分離流体流路3bとが交互に配置するように形成されていること、また、前記主流体流路3a及び前記分離流体流路3bの断面形状が略四角形で、お互いに略平行に配置していることが好ましい。
【選択図】図1
【解決手段】セラミック多孔質体からなる支持体2の内部に、一方の端面から対向する他方の端面に貫通するように、複数の主流体流路3aと複数の分離流体流路3bとが設けられ、且つ側面に設けられた開口部4が前記分離流体流路3bに接続することを具備することを特徴とし、前記主流体流路3aと前記分離流体流路3bとが交互に配置するように形成されていること、また、前記主流体流路3a及び前記分離流体流路3bの断面形状が略四角形で、お互いに略平行に配置していることが好ましい。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、天然ガスからのCO2回収などに代表される特定のガスを濃縮するプラント、混合溶剤からの特定物質の濃縮するプラント、アルコールからの脱水を行うプラント、水の純度を高める水処理プラントや淡水化プラント、工場排ガスや発電所から酸素や二酸化炭素等の特定ガスの分離を行う装置、食品関係又は医療関係の分離装置、水素ガスと酸素ガスを燃料として発電する燃料電池の酸素分離膜や水素分離膜として好適に使用できる流体分離フィルタ及び流体分離モジュールに関する。
【0002】
【従来技術】
従来から、各種の流体が混合された混合流体から特定流体だけを濾過分離するフィルタを始め、触媒担持体や電解隔壁等として多孔質体が用いられているが、安全かつ簡便なことからその適用範囲が拡がり、多孔質体を用いた特定の流体の分離濃縮技術は各種燃焼機関をはじめ、濃縮プラント、水処理プラント、食品工業や医療用機器の流体分離、燃料電池、更には廃棄物処理等の様々な分野において注目されている。
【0003】
このような多孔質体として、従来は高分子膜が使用されてきたが、近年は耐熱性、耐薬品性に優れたセラミック分離膜が注目されている。特に、最近はオンサイトでガス処理を行うため、小型のセラミック分離モジュールが求められている。
【0004】
このようなセラミック分離モジュールとして2種類の構造が提案された。第一が有機高分子膜などにおいて一般的に使われている中空糸を多数束ねた中空糸構造であり、第二が板状の支持体に膜を担持させた平板状支持体構造である。
【0005】
第一の中空糸構造では、例えば、耐食性、耐熱性を有する分離膜を表面に形成したチューブ状のセラミック支持体を複数束ねてフィルタとすることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
第二の平板状支持体構造は、平板状の気体分離膜セルが積層され、気体分離膜セル間にスペーサが設けられて流体の流路が形成され、気体分離膜セルの気体分離膜を透過した流体は、各段毎に取出口部材に集められ、通気孔から回収される(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
しかし、中空糸構造は、単位体積当たりの膜面積を向上させようとすると、チューブ状のセラミック支持体の径を小さくする必要があり、それにより強度が低くなりハンドリング時に破壊されやすいと共に、高圧領域での使用が困難となった。
【0008】
また、平板状支持体構造も、単位体積当たりの膜面積を向上させるために平板面積を大きくすると反りが発生し、強度低下を招いていた。
【0009】
そのような背景から、強度を保持したまま膜面積を増大させることを目的として、ハニカム構造(例えば、特許文献3参照)や、ブラウンミラーライト構造の酸化物からなるハニカム緻密体構造(例えば、特許文献4参照)が提案されている。
【0010】
〔特許文献1〕
特開平11−156167号公報
〔特許文献2〕
特開平2−198611号公報
〔特許文献3〕
特開平11−114358号公報
〔特許文献4〕
特開2001−104741号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献3のハニカム構造では、成形体の一端が封止されているため、供給された混合流体は、その一部が分離膜を透過し、残留した成分が分離膜付近に滞留するため、分離効率が低下するという問題があった。
【0012】
また特許文献4のハニカム緻密体構造は、ハニカム構造自体が緻密体であり、酸素イオン分離には高い分離性能を示すが、ガス分離として他のガス分離を行うことは困難である。
【0013】
さらに、特許文献3においてはプレス成形などにより一回の成形で製品が作られるものの、押し出し成形と比べて製造コストが高くなるという問題があり、特許文献4も、分離流体や供給流体の出入り口に用いられるスリットがハニカム長手方向の一部に設けられているため、押し出し成形で複雑な形状を一度の成形で作製することは困難であり、スリットを作製するためには一端押し出し成形した後、後加工を必要とするため、製造コストが高いという問題があった。
【0014】
そこで、本発明の目的は、分離流体の分離効率が高く、かつ一回の押出成形で作製が可能な流体分離フィルタ及び流体分離モジュールを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、多数の流路を支持体内部に形成し、供給する混合流体を一端から多端へ連続的に供給、流通させることで、流体の滞留が発生することなくフィルタ内を流れ、それにより分離効率が高く、また、分離流体をセラミック側面から回収することによって、分離流体の回収効率を高め、かつ一回の押出成形で支持体が作製でき、製造コストを低減可能な流体分離フィルタ及び流体分離モジュールを実現できるという新規な知見に基づく。
【0016】
即ち、セラミック多孔質体からなる支持体の内部に、一方の端面から対向する他方の端面に貫通するように、複数の主流体流路と複数の分離流体流路とが設けられ、且つ側面に設けられた開口部が前記分離流体流路に接続することを具備することを特徴とするものである。
【0017】
特に、前記主流体流路と前記分離流体流路とが交互に配置していることが好ましい。これにより支持体内を透過する分離流体の透過抵抗を低減でき、圧力損失による透過流量の低減を抑制できる。
【0018】
また、前記主流体流路及び前記分離流体流路の断面形状が略四角形で、お互いに略平行に配置していることが好ましい。
【0019】
さらに、前記主流体流路の断面形状が円であることが、分離膜面積増加、分離効率の向上、機械的強度の増加のために好ましい。
【0020】
前記主流体流路と前記分離流体流路との距離が0.2〜20mmであることが好ましい。これにより分離流体の透過抵抗を抑制でき、かつ充分な強度が得られる。
【0021】
また、前記主流体流路の壁面に、分離膜が設けられていることが、分離膜付近に残留成分が滞留するのを抑制し、分離性能をさらに向上する点で好ましい。
【0022】
前記分離膜の平均細孔径が0.2〜1nmであることが好ましい。これによりガスを分離する際に、高い分離性能を得ることがえきる。
【0023】
前記支持体の平均細孔径が0.06〜10μmであることが、分離膜の成膜性及び強度の点で好ましい。
【0024】
さらに、前記支持体が円筒形状で、直径に対する長さの比が1〜1000であることが好ましい。これにより、供給流体の分離膜への充分な接触時間を確保でき、分離性能を十分に発揮させることができる。
【0025】
本発明の流体分離モジュールは、上記の流体分離フィルタと、該流体分離フィルタを保持するための容器と、該流体分離フィルタに混合流体を供給するための流体導入口と、前記流体分離フィルタを通過して外部に排出するための排出口と、前記混合流体から分離された分離流体を回収するための分離流体取出口と、前記混合流体と前記分離流体とが混合しないように前記流体分離フィルタの端面に設けられた分離体とを具備することを特徴とするもので、一回の押出成形で作製が可能な流体分離フィルタを搭載し、分離流体の分離効率が高めることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明を、図を用いて説明する。
【0027】
本発明の流体分離フィルタ1は、その一例を図1(a)に示したように、セラミック多孔質体からなる支持体2と、その内部に設けられた複数の流体流路3とで構成される。そして、流体流路3は、混合流体を流すための主流体流路3aと分離流体流路3bとが複数設けられてなる。
【0028】
流体分離フィルタ1は、図1(b)に示すように、側面には開口部4が設けられ、分離流体流路3bと連結している。
【0029】
主流体流路3aと分離流体流路3bは、それぞれ複数からなり、交互に配置されていることが好ましい。主流体流路3aの表面に設けられた分離膜を通過した分離流体流路3bを効率良く回収し、外部へ分離流体として取り出すことができる。
【0030】
また、主流体流路3a及び分離流体流路3bは、一方の端面7aから他方の端面7bへ貫通するように設けられていることが重要である。このように構造が単純なため、押出成形法等の成形方法を用いて一体成形を行い、低コスト化を容易に達成することができる。
【0031】
主流体流路3aの断面形状は、図1(a)に示したように、略四角形、即ち略平板形状で、且つお互いに略平行に配置していることが好ましい。また、図1(a)には一対の分離流体流路3b間に一つの主流体流路3aが示されているが、図4に示したように、一対の分離流体流路3b間に複数の三角形、四角形、円形、五角形、六角形等が、並列に設けても良い。これらの形状により、分離特性、製造の容易さに大きな差はなく、使用される環境によって使い分ければ良い。
【0032】
流体は支持体2の内部を通って、主流体流路3aから分離流体流路3bへ移動するが、その際に特定の流体を分離する手段を備えることが好ましい。即ち、主流体流路3aの壁面に分離膜6が設けられていることが好ましい。これは、主流体流路3aの壁面で流体分離が行われるので、壁面との接触面付近には、透過しない流体が残留して濃縮され、薄い濃縮層が形成されるが、流体自身の流れによって濃縮層を除去して境界層の影響を低減し、分離流体の流量低下を抑制することができる。
【0033】
主流体流路3aの壁面に形成された分離膜6がピンホールなどの欠陥やクラックがあると、分離特性低下の原因となる。また、流体によっては分離膜6自体が複数の成分を分離するため、つまり特性の成分を効率良く透過させるため、分離膜6の平均細孔径と細孔径分布を制御するのが良い。
【0034】
具体的には、分離膜6の平均細孔径は、分離される成分とされない成分との組合せにもよるが、気体を分離する場合、0.2〜1nm、0.25〜0.9nm、更には0.3〜0.8nmであることが好ましい。より分子サイズに近い細孔径を有することでさらに分離性能を向上することができる。
【0035】
分離膜6は、Si、Ti、Zr及びAlの少なくとも1種を含むことが好ましい。これらは、酸化物として分離膜6を形成する。これらのうち、1nm以下の細孔径の作製が容易である観点でSiが更に良い。
【0036】
分離流体流路3bは、図2に示したように、一方の端面から対向する他方の端面に貫通するように形成されることが重要である。このように構造が単純なため、押出成形法等の成形方法を用いて一体成形を行い、低コスト化を容易に達成することができる。
【0037】
分離流体流路3bは、支持体2の側面に設けられた開口部4と接続されていることが重要であり、これによって、透過した流体を随時支持体2内部から回収することができる。なお、図2には、端面にシール材を用いて形成した分離体8も図示してある。なお、開口部4が支持体2の側面に、長手方向のほぼ全面に渡って設けられていることが、分離流体の回収速度を高める上で好ましい。
【0038】
主流体流路3aと分離流体流路3bとの距離tが0.2〜20mm、特に0.3〜10mm、更には0.4〜5mmであることが好ましい。これは、分離流体の透過抵抗を抑制でき、圧力損失をより低減し、また機械的強度を改善するためである。
【0039】
また、図1に示す分離流体が拡散する主流体流路3aと分離流体流路3bとの距離dが分離効率に非常に重要になってくる。距離dが短いと機械的強度が弱くなり、高厚領域での使用に適さなくなる。また厚すぎると、体積密度が低下し、多孔質内を拡散する分離流体の透過量低下を招き、分離効率低下の原因となる。そのため面間距離は0.1mm〜5mm、特に0.2mm〜2mmであることが好ましい。
【0040】
支持体2の形状は、特に限定されるものではないが、流体分離モジュールとして、容器の内部に装填し、接合やパッキンによる漏れ防止のためのシールを容易に行うため、円又は楕円が好ましい。
【0041】
前記支持体2が円筒形状の場合、直径dに対する長さ(全長)Lの比L/dが1〜1000であることが好ましい。断面形状が多角形である場合、対角線の最大長さに対する長さ(全長)の比が1〜1000であることが好ましい。
【0042】
混合流体が主流体流路3aを流れていくうちに、分離膜6を透過する成分がしだいに少なくなって分離能力が低下することを防ぎ、分離膜6の能力を十分に発揮することができる。
【0043】
支持体2の平均細孔径が0.06〜10μmであることが好ましい。これによって、分離膜6の支持体2上への成膜性が向上する。また、強度も改善することが可能である。
【0044】
なお、支持体2の表面部の平均細孔径は、例えば水素ガスを他のガスから分離するためには0.25〜0.6nm、CO2とCH4とを分離するためには0.3〜0.8nm、N2ガスとCF4ガスとを分離するためには0.35〜1.0nmの細孔径を有する分離膜6が必要とされるため、それらの細孔径を有する分離膜6が被覆可能な細孔、具体的には0.06μm〜10.0μm、特に0.1μm〜2.0μm、更には0.1〜1.0μmに設定することが好ましい。
【0045】
支持体2の気孔率は、少なくとも15%以上、特に20%以上、更には25%以上であることが好ましい。これにより分離流体の多孔質内での抵抗は低く抑えられ、透過した流体の移動がスムーズとなり分離効率がさらに向上する。
【0046】
支持体2の材料としては、α−アルミナや安定化ジルコニアを主成分とするセラミックスやシリカ系ガラス(分相ガラス)、Si3N4、SiC等を用いることができるものの、耐熱性が高いこと、容易に作製できること、及び低コストの点でα−アルミナを主成分とするセラミックスが良い。
【0047】
また、分離膜6を透過した分離流体は支持体2の内部を流れるため、透過速度を高めるため、支持体2内部における気孔率が分離膜6における気孔率よりも大きいことが好ましい。即ち、支持体2の気孔率は、支持体2としての機械強度を保ちつつ大きな透過係数を実現するため、60%以下、特に55%以下、さらには50%以下であることが好ましい。
【0048】
ここで流体の流れを図3によって説明する。複数の成分からなる混合流体は主流体流路3aを通り、そのうちの特定成分だけが分離膜6を透過し、支持体2内を拡散して分離流体流路3bへ移動する。透過した分離流体は流体分離フィルタ1の側面に設けられた開口部4から出ていく。
【0049】
混合流体は、主流体流路3aの表面に設けられた分離膜6と接していれば良く、その流れる方向、流量、或いは流速には特に制限がない。しかし、特定の成分を効率良く透過させるため、混合流体が流動していることが好ましい。
【0050】
また、混合流体の圧力は、透過速度を高めるため、加圧状態であることが好ましい。具体的には、気体の場合、1.5気圧以上、特に2気圧以上、さらには3気圧以上であることが好ましい。
【0051】
次に、流体分離フィルタの製造方法について説明する。
【0052】
まず、支持体を作製するため、所望の原料粉末を混合し、成形する。成形方法としては、プレス成形、押出成形、射出成形、冷間静水圧成形等の公知の成形手段を使用できるが、コストを考慮すると押出成形で作製することが望ましい。このようにして得られた成形体を所望の温度において焼成し、焼結体を得る。なお、所望により、中間層や分離膜の成膜性を向上させる目的で、主流体流路の表面を研磨し、表面を平滑化することもできる。
【0053】
次に、分離膜を作製する。分離膜は、ゾルゲル法、CVD法、スパッタ法などによって作製できるが、製造の容易さでゾルゲル法が好ましい。以下に、ゾルゲル法を用いた場合、特にSiを含む分離膜の製造方法を取り上げて説明する。
【0054】
分離膜の原料としては、トラメトキシシラン、テトラエトキシシラン及びテトラプロポキシシラン等のシリコンアルコキシドを用意する。
【0055】
この原料を用いて、まず、前駆体ゾルを作製する。即ち、シリコンアルコキシドをアルコール等の溶媒に溶解させ、水を加えて加水分解する。
【0056】
得られた前駆体ゾルを支持体の主流体流路の表面に塗布し、その後、焼成して分離膜を形成することができる。塗布方法としては、前駆体ゾル流体を流路に流通させる方法、CVD法による成膜を用いることが出来る。
【0057】
焼成温度及び焼成時間に関しては、分離膜の平均細孔径の大きさによって異なるが、ガス分離の場合には、平均細孔径が0.2〜1.0nm、特に0.3〜0.8nm、さらには0.4〜0.6nmとなるように上記の焼成条件を調整することが好ましく、これによって分離特性の高い膜の作製ができる。
【0058】
なお、0.2〜1.0nmの細孔径は、複数のガスからなる混合流体及びガスと流体との混合流体からガスを分離には好適であるが、複数の液体からなる混合流体から特定の液体を分離する場合には、1nm以上の細孔を有する分離膜を用いるのが良い。
【0059】
また、焼成においては、分離膜が、支持体表面との界面に反応生成物を生じることがないように焼成条件を制御することが好ましい。
【0060】
なお、分離膜の厚みが0.01〜5μm、特に0.1〜4μm、さらには0.5〜3μmとなるようにゾルの粒径を調整しておくのが良い。
【0061】
また、支持体と分離膜との間に中間層を設け、分離膜の密着性を高めることができる。中間層にはチタニア、ジルコニア、アルミナ等を用いることができ、原料としてはこれらのアルコキシドを準備すれば良い。
【0062】
次に、本発明の流体分離モジュールを、一実施例を用いて説明する。図5に示したように、上記の流体分離フィルタ101の端面部に分離体102を形成した後、容器103の内部に装着し、流体の漏れを防止するために設けられたOリングからなるパッキン104を介してフランジ105によって両端を固定した。
【0063】
一端のフランジ105には、流体を供給するための流体導入口106と、他端のフランジ106には流体分離フィルタ101を通過した流体を外部に排出するための排出口107とが設けられ、容器103には、流体分離フィルタ101で分離された分離流体を回収するための分離流体取出口108とを備えている。
【0064】
複数の成分を含む混合流体が、流体導入口106から供給され、混合流体が流体分離フィルタ101に設けられた複数の主流体流路を流れる際に、混合流体の一部が主流体流路の壁面に形成された分離膜を透過し、支持体の内部を移動して分離流体流路に達し、その後開口部を経由して分離流体取出口108から取り出すことができる。
【0065】
例えば、二酸化炭素(CO2)とメタン(CH4)を含む混合ガスを流体導入口106から供給し、流体分離フィルタ101の主流体流路に導入すると、二酸化炭素が分離膜を選択的に透過し、二酸化炭素を主成分とする分離流体を分離流体取出口108から取り出すことができ、また、二酸化炭素の割合が少なくなり、残りの成分の割合が増えた混合ガスが排出口から排出される。
【0066】
なお、分離流体取出口108から得られる分離流体は、特定の成分が高度に濃縮され、実質的に他の成分と分離される。ただし、混合流体の成分と分離する流体の組合せによっては、一度の分離では濃縮率が十分でない場合があるが、その場合には、分離流体をさらに流体分離フィルタを通して分離することによって濃縮率を高めることができる。
【0067】
ここで、分離膜を透過した分離流体は、分離流体として容器側面に設けられた分離流体取出口108から取り出すことが重要である。即ち、流体導入口106から導入された混合流体と、流体分離フィルタ101で分離された分離流体が混合せずに、分離流体取出口108から取り出せるようにシールを注意深く行うことが必要である。
【0068】
そのため、流体分離フィルタ101の端面から分離流体が漏れ出てこないように、分離体102を設けるが、その形態及び製造方法は特に制限されるものではないが、作製方法が簡単であるため、シール材を分離体102に塗布してこれを固化し、分離流体が分離流体取出口108へ流れるようにするのが良い。
【0069】
シール材は供給流体と分離流体が混合しなければ、所望の形状や材質を使用でき、混合流体の種類、圧力、温度などの環境に応じて、バイトンなどの有機系樹脂、フッ素(F)を含む有機系の樹脂、Siゴムの少なくとも1種をシール材として選定すればよい。
【0070】
また、シール材を用いる代わりに、分離体102としてゴム等のパッキンを用い、流体分離フィルタ101の端面に一定の圧力を加えてシールしても良い。
【0071】
さらに、支持体と熱膨張の近いセラミックや金属を支持板として選び、この支持板を接着剤で流体分離フィルタ101の端面に固定し、両端面から分離流体が漏れ出ないようにしても良い。
【0072】
このように混合流体と分離流体との混合を防止することで、透過した流体の取り出し効率が向上し、透過した流体が滞留しにくいため、分離効率を向上することができる。
【0073】
主流体流路と分離流体流路との距離tは小さいため、機械的損傷を防止するため、図2に示したように、分離流体流路3bの端面付近にシール材8を充填するのが好ましい。混合流体の圧力が高い場合、分離流体流路3bの空間を潰す方向に応力が加わるが、シール材8が分離流体流3b路の一部に充填され補強することで、空間を保持し、クラックや破壊を抑制することができる。
【0074】
本発明の流体分離モジュールは、高い耐圧性も示すため、高圧で用いられる天然ガスからのCO2分離や石油コンビナート等の石油化学プロセスにも好適に用いることができる。
【0075】
【実施例】
純度99.9%、平均粒径0.1μmのアルミナ粉末に対し、所定量の有機バインダ、潤滑剤、可塑剤及び水を添加、混合し、押し出し成形した後、大気中で1300℃にて焼成して、表1に示す形状で、気孔率39%を有するα−アルミナ質焼結体からなる円筒状支持体を作製した。この支持体の外表面を表面粗さRaが0.3μm以下となるように研磨した。
【0076】
次に、分離膜を作製した。即ち、金属アルコキシドの金属がTi、Zr及びAlの試料は、金属アルコキシド1モルに対して、水1モル及びHClを含むエタノール溶液を添加、混合した。
【0077】
また、金属がSiの場合には、テトラエトキシシラン(TEOS)1モルに対して、水1モルおよびHClを含むエタノール溶液を添加、混合して部分加水分解ゾルを作製し、金属アルコキシドのエタノール溶液を金属アルコキシドが1モルとなるように添加し、窒素気流下で攪拌し、複合アルコキシドを作製した。
【0078】
次に、得られた溶液に対し、水9.3モルとエタノールの混合溶液を添加し加水分解して、攪拌し、前駆体ゾルを作製した。成膜方法は中間層の形成と同様の方法で、分離膜を表面に形成し流体分離フィルタを得た。作製された分離膜の膜厚、平均細孔径を中間層と同様の手法で測定した。その結果膜厚は0.2μmで、平均細孔径は、0.4nmであった。
【0079】
得られた流体分離フィルタの端面の主流体流路以外の部位をガラスシールで目張りし、分離流体が漏れ出ないようにした。その際に、ガラスシールの一部が分離流体流路の内部に3〜10mm程度入り込ませて補強した。
【0080】
次いで、支持板を両端面に取り付け、容器内に装填して図5に示した流体分離モジュールを作製した。なお、流体分離フィルタの外形及び長さ、その比、主流体流路の形状を表1に示したが、主流体流路の平板とは、図1(a)の端面に示されたように、分離流体流路間に一つの主流体流路が設けられ、その断面形状が略平板形状(略四角形)であるものを言う。また、円、正方形、長方形、六角形、八角形、楕円は、図4に示した形状で、分離流体流路間に複数の主流体流路が設けられ、各形状が表に示されたものを言う。
【0081】
また、主流体流路と分離流体流路との距離tを端面において測定し、支持体及び分離膜の平均細孔径は、焼成を終了したときの酸化物膜の平均細孔径をアルゴン吸着法により求めた。
【0082】
この流体分離モジュールを用いて、二酸化炭素とメタン混合ガスの分離実験を行った。流体分離フィルタに50mol%の二酸化炭素を含む二酸化炭素/メタン混合ガスを圧力200kPa(2.0気圧)にて表1に示す流速で流し、透過ガス排出口で回収されるガスについて、透過流量を測定し、その濃度をガスクロマトグラフ(島津製作所製:GC−8A)、カラム充填材(GLサイエンス社製:Active Carbon)にて供給側、透過側の濃度分析を行い、二酸化炭素ガス、メタンガスの透過量/(膜面積×差圧×時間)で表される透過率及び透過率比を算出した。結果を表1に示した。
【0083】
【表1】
【0084】
本発明の試料No.1〜24は、透過率比が19.5以上と高かった。
【0085】
【発明の効果】
本発明は、多数の主流体流路を支持体内部に形成し、混合流体を主流体として一端から多端へ連続的に流れるように供給することで、主流体の一部が分離膜を透過して分離流体流路、開口部から外部に分離され、且つ主流体の残部が主流体流路の内部で滞留することなく流れるため、分離効率が高く、また、分離流体をセラミック側面から容易に回収でき、その回収効率を高め、また、一回の押出成形で支持体が作製できる構造を有するため、製造コストを低減することが可能な流体分離フィルタ及び流体分離モジュールを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の流体分離フィルタの構造を示すもので、(a)は斜視図、(b)は(a)は側面図である。
【図2】本発明の流体分離フィルタで、図1(a)におけるA−A’方向の概略断面図である。
【図3】本発明の流体分離フィルタの部分拡大図で、流体の流れを示したものである。
【図4】本発明の他の流体分離フィルタを示すもので、端面における側面図であり、主流体流路が(a)は三角形、四角形及び六角形、(b)は円である。
【図5】本発明の流体分離フィルタの構造を示す概略断面図である。
【符号の説明】
2・・・支持体
3・・・流体流路
3a・・・主流体流路
3b・・・分離流体流路
4・・・開口部
6・・・分離膜
101・・・流体分離フィルタ
102・・・分離体
103・・・容器
104・・・パッキン
105・・・フランジ
106・・・流体導入口
107・・・排出口
108・・・分離流体取出口
【発明の属する技術分野】
本発明は、天然ガスからのCO2回収などに代表される特定のガスを濃縮するプラント、混合溶剤からの特定物質の濃縮するプラント、アルコールからの脱水を行うプラント、水の純度を高める水処理プラントや淡水化プラント、工場排ガスや発電所から酸素や二酸化炭素等の特定ガスの分離を行う装置、食品関係又は医療関係の分離装置、水素ガスと酸素ガスを燃料として発電する燃料電池の酸素分離膜や水素分離膜として好適に使用できる流体分離フィルタ及び流体分離モジュールに関する。
【0002】
【従来技術】
従来から、各種の流体が混合された混合流体から特定流体だけを濾過分離するフィルタを始め、触媒担持体や電解隔壁等として多孔質体が用いられているが、安全かつ簡便なことからその適用範囲が拡がり、多孔質体を用いた特定の流体の分離濃縮技術は各種燃焼機関をはじめ、濃縮プラント、水処理プラント、食品工業や医療用機器の流体分離、燃料電池、更には廃棄物処理等の様々な分野において注目されている。
【0003】
このような多孔質体として、従来は高分子膜が使用されてきたが、近年は耐熱性、耐薬品性に優れたセラミック分離膜が注目されている。特に、最近はオンサイトでガス処理を行うため、小型のセラミック分離モジュールが求められている。
【0004】
このようなセラミック分離モジュールとして2種類の構造が提案された。第一が有機高分子膜などにおいて一般的に使われている中空糸を多数束ねた中空糸構造であり、第二が板状の支持体に膜を担持させた平板状支持体構造である。
【0005】
第一の中空糸構造では、例えば、耐食性、耐熱性を有する分離膜を表面に形成したチューブ状のセラミック支持体を複数束ねてフィルタとすることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
第二の平板状支持体構造は、平板状の気体分離膜セルが積層され、気体分離膜セル間にスペーサが設けられて流体の流路が形成され、気体分離膜セルの気体分離膜を透過した流体は、各段毎に取出口部材に集められ、通気孔から回収される(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
しかし、中空糸構造は、単位体積当たりの膜面積を向上させようとすると、チューブ状のセラミック支持体の径を小さくする必要があり、それにより強度が低くなりハンドリング時に破壊されやすいと共に、高圧領域での使用が困難となった。
【0008】
また、平板状支持体構造も、単位体積当たりの膜面積を向上させるために平板面積を大きくすると反りが発生し、強度低下を招いていた。
【0009】
そのような背景から、強度を保持したまま膜面積を増大させることを目的として、ハニカム構造(例えば、特許文献3参照)や、ブラウンミラーライト構造の酸化物からなるハニカム緻密体構造(例えば、特許文献4参照)が提案されている。
【0010】
〔特許文献1〕
特開平11−156167号公報
〔特許文献2〕
特開平2−198611号公報
〔特許文献3〕
特開平11−114358号公報
〔特許文献4〕
特開2001−104741号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献3のハニカム構造では、成形体の一端が封止されているため、供給された混合流体は、その一部が分離膜を透過し、残留した成分が分離膜付近に滞留するため、分離効率が低下するという問題があった。
【0012】
また特許文献4のハニカム緻密体構造は、ハニカム構造自体が緻密体であり、酸素イオン分離には高い分離性能を示すが、ガス分離として他のガス分離を行うことは困難である。
【0013】
さらに、特許文献3においてはプレス成形などにより一回の成形で製品が作られるものの、押し出し成形と比べて製造コストが高くなるという問題があり、特許文献4も、分離流体や供給流体の出入り口に用いられるスリットがハニカム長手方向の一部に設けられているため、押し出し成形で複雑な形状を一度の成形で作製することは困難であり、スリットを作製するためには一端押し出し成形した後、後加工を必要とするため、製造コストが高いという問題があった。
【0014】
そこで、本発明の目的は、分離流体の分離効率が高く、かつ一回の押出成形で作製が可能な流体分離フィルタ及び流体分離モジュールを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、多数の流路を支持体内部に形成し、供給する混合流体を一端から多端へ連続的に供給、流通させることで、流体の滞留が発生することなくフィルタ内を流れ、それにより分離効率が高く、また、分離流体をセラミック側面から回収することによって、分離流体の回収効率を高め、かつ一回の押出成形で支持体が作製でき、製造コストを低減可能な流体分離フィルタ及び流体分離モジュールを実現できるという新規な知見に基づく。
【0016】
即ち、セラミック多孔質体からなる支持体の内部に、一方の端面から対向する他方の端面に貫通するように、複数の主流体流路と複数の分離流体流路とが設けられ、且つ側面に設けられた開口部が前記分離流体流路に接続することを具備することを特徴とするものである。
【0017】
特に、前記主流体流路と前記分離流体流路とが交互に配置していることが好ましい。これにより支持体内を透過する分離流体の透過抵抗を低減でき、圧力損失による透過流量の低減を抑制できる。
【0018】
また、前記主流体流路及び前記分離流体流路の断面形状が略四角形で、お互いに略平行に配置していることが好ましい。
【0019】
さらに、前記主流体流路の断面形状が円であることが、分離膜面積増加、分離効率の向上、機械的強度の増加のために好ましい。
【0020】
前記主流体流路と前記分離流体流路との距離が0.2〜20mmであることが好ましい。これにより分離流体の透過抵抗を抑制でき、かつ充分な強度が得られる。
【0021】
また、前記主流体流路の壁面に、分離膜が設けられていることが、分離膜付近に残留成分が滞留するのを抑制し、分離性能をさらに向上する点で好ましい。
【0022】
前記分離膜の平均細孔径が0.2〜1nmであることが好ましい。これによりガスを分離する際に、高い分離性能を得ることがえきる。
【0023】
前記支持体の平均細孔径が0.06〜10μmであることが、分離膜の成膜性及び強度の点で好ましい。
【0024】
さらに、前記支持体が円筒形状で、直径に対する長さの比が1〜1000であることが好ましい。これにより、供給流体の分離膜への充分な接触時間を確保でき、分離性能を十分に発揮させることができる。
【0025】
本発明の流体分離モジュールは、上記の流体分離フィルタと、該流体分離フィルタを保持するための容器と、該流体分離フィルタに混合流体を供給するための流体導入口と、前記流体分離フィルタを通過して外部に排出するための排出口と、前記混合流体から分離された分離流体を回収するための分離流体取出口と、前記混合流体と前記分離流体とが混合しないように前記流体分離フィルタの端面に設けられた分離体とを具備することを特徴とするもので、一回の押出成形で作製が可能な流体分離フィルタを搭載し、分離流体の分離効率が高めることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明を、図を用いて説明する。
【0027】
本発明の流体分離フィルタ1は、その一例を図1(a)に示したように、セラミック多孔質体からなる支持体2と、その内部に設けられた複数の流体流路3とで構成される。そして、流体流路3は、混合流体を流すための主流体流路3aと分離流体流路3bとが複数設けられてなる。
【0028】
流体分離フィルタ1は、図1(b)に示すように、側面には開口部4が設けられ、分離流体流路3bと連結している。
【0029】
主流体流路3aと分離流体流路3bは、それぞれ複数からなり、交互に配置されていることが好ましい。主流体流路3aの表面に設けられた分離膜を通過した分離流体流路3bを効率良く回収し、外部へ分離流体として取り出すことができる。
【0030】
また、主流体流路3a及び分離流体流路3bは、一方の端面7aから他方の端面7bへ貫通するように設けられていることが重要である。このように構造が単純なため、押出成形法等の成形方法を用いて一体成形を行い、低コスト化を容易に達成することができる。
【0031】
主流体流路3aの断面形状は、図1(a)に示したように、略四角形、即ち略平板形状で、且つお互いに略平行に配置していることが好ましい。また、図1(a)には一対の分離流体流路3b間に一つの主流体流路3aが示されているが、図4に示したように、一対の分離流体流路3b間に複数の三角形、四角形、円形、五角形、六角形等が、並列に設けても良い。これらの形状により、分離特性、製造の容易さに大きな差はなく、使用される環境によって使い分ければ良い。
【0032】
流体は支持体2の内部を通って、主流体流路3aから分離流体流路3bへ移動するが、その際に特定の流体を分離する手段を備えることが好ましい。即ち、主流体流路3aの壁面に分離膜6が設けられていることが好ましい。これは、主流体流路3aの壁面で流体分離が行われるので、壁面との接触面付近には、透過しない流体が残留して濃縮され、薄い濃縮層が形成されるが、流体自身の流れによって濃縮層を除去して境界層の影響を低減し、分離流体の流量低下を抑制することができる。
【0033】
主流体流路3aの壁面に形成された分離膜6がピンホールなどの欠陥やクラックがあると、分離特性低下の原因となる。また、流体によっては分離膜6自体が複数の成分を分離するため、つまり特性の成分を効率良く透過させるため、分離膜6の平均細孔径と細孔径分布を制御するのが良い。
【0034】
具体的には、分離膜6の平均細孔径は、分離される成分とされない成分との組合せにもよるが、気体を分離する場合、0.2〜1nm、0.25〜0.9nm、更には0.3〜0.8nmであることが好ましい。より分子サイズに近い細孔径を有することでさらに分離性能を向上することができる。
【0035】
分離膜6は、Si、Ti、Zr及びAlの少なくとも1種を含むことが好ましい。これらは、酸化物として分離膜6を形成する。これらのうち、1nm以下の細孔径の作製が容易である観点でSiが更に良い。
【0036】
分離流体流路3bは、図2に示したように、一方の端面から対向する他方の端面に貫通するように形成されることが重要である。このように構造が単純なため、押出成形法等の成形方法を用いて一体成形を行い、低コスト化を容易に達成することができる。
【0037】
分離流体流路3bは、支持体2の側面に設けられた開口部4と接続されていることが重要であり、これによって、透過した流体を随時支持体2内部から回収することができる。なお、図2には、端面にシール材を用いて形成した分離体8も図示してある。なお、開口部4が支持体2の側面に、長手方向のほぼ全面に渡って設けられていることが、分離流体の回収速度を高める上で好ましい。
【0038】
主流体流路3aと分離流体流路3bとの距離tが0.2〜20mm、特に0.3〜10mm、更には0.4〜5mmであることが好ましい。これは、分離流体の透過抵抗を抑制でき、圧力損失をより低減し、また機械的強度を改善するためである。
【0039】
また、図1に示す分離流体が拡散する主流体流路3aと分離流体流路3bとの距離dが分離効率に非常に重要になってくる。距離dが短いと機械的強度が弱くなり、高厚領域での使用に適さなくなる。また厚すぎると、体積密度が低下し、多孔質内を拡散する分離流体の透過量低下を招き、分離効率低下の原因となる。そのため面間距離は0.1mm〜5mm、特に0.2mm〜2mmであることが好ましい。
【0040】
支持体2の形状は、特に限定されるものではないが、流体分離モジュールとして、容器の内部に装填し、接合やパッキンによる漏れ防止のためのシールを容易に行うため、円又は楕円が好ましい。
【0041】
前記支持体2が円筒形状の場合、直径dに対する長さ(全長)Lの比L/dが1〜1000であることが好ましい。断面形状が多角形である場合、対角線の最大長さに対する長さ(全長)の比が1〜1000であることが好ましい。
【0042】
混合流体が主流体流路3aを流れていくうちに、分離膜6を透過する成分がしだいに少なくなって分離能力が低下することを防ぎ、分離膜6の能力を十分に発揮することができる。
【0043】
支持体2の平均細孔径が0.06〜10μmであることが好ましい。これによって、分離膜6の支持体2上への成膜性が向上する。また、強度も改善することが可能である。
【0044】
なお、支持体2の表面部の平均細孔径は、例えば水素ガスを他のガスから分離するためには0.25〜0.6nm、CO2とCH4とを分離するためには0.3〜0.8nm、N2ガスとCF4ガスとを分離するためには0.35〜1.0nmの細孔径を有する分離膜6が必要とされるため、それらの細孔径を有する分離膜6が被覆可能な細孔、具体的には0.06μm〜10.0μm、特に0.1μm〜2.0μm、更には0.1〜1.0μmに設定することが好ましい。
【0045】
支持体2の気孔率は、少なくとも15%以上、特に20%以上、更には25%以上であることが好ましい。これにより分離流体の多孔質内での抵抗は低く抑えられ、透過した流体の移動がスムーズとなり分離効率がさらに向上する。
【0046】
支持体2の材料としては、α−アルミナや安定化ジルコニアを主成分とするセラミックスやシリカ系ガラス(分相ガラス)、Si3N4、SiC等を用いることができるものの、耐熱性が高いこと、容易に作製できること、及び低コストの点でα−アルミナを主成分とするセラミックスが良い。
【0047】
また、分離膜6を透過した分離流体は支持体2の内部を流れるため、透過速度を高めるため、支持体2内部における気孔率が分離膜6における気孔率よりも大きいことが好ましい。即ち、支持体2の気孔率は、支持体2としての機械強度を保ちつつ大きな透過係数を実現するため、60%以下、特に55%以下、さらには50%以下であることが好ましい。
【0048】
ここで流体の流れを図3によって説明する。複数の成分からなる混合流体は主流体流路3aを通り、そのうちの特定成分だけが分離膜6を透過し、支持体2内を拡散して分離流体流路3bへ移動する。透過した分離流体は流体分離フィルタ1の側面に設けられた開口部4から出ていく。
【0049】
混合流体は、主流体流路3aの表面に設けられた分離膜6と接していれば良く、その流れる方向、流量、或いは流速には特に制限がない。しかし、特定の成分を効率良く透過させるため、混合流体が流動していることが好ましい。
【0050】
また、混合流体の圧力は、透過速度を高めるため、加圧状態であることが好ましい。具体的には、気体の場合、1.5気圧以上、特に2気圧以上、さらには3気圧以上であることが好ましい。
【0051】
次に、流体分離フィルタの製造方法について説明する。
【0052】
まず、支持体を作製するため、所望の原料粉末を混合し、成形する。成形方法としては、プレス成形、押出成形、射出成形、冷間静水圧成形等の公知の成形手段を使用できるが、コストを考慮すると押出成形で作製することが望ましい。このようにして得られた成形体を所望の温度において焼成し、焼結体を得る。なお、所望により、中間層や分離膜の成膜性を向上させる目的で、主流体流路の表面を研磨し、表面を平滑化することもできる。
【0053】
次に、分離膜を作製する。分離膜は、ゾルゲル法、CVD法、スパッタ法などによって作製できるが、製造の容易さでゾルゲル法が好ましい。以下に、ゾルゲル法を用いた場合、特にSiを含む分離膜の製造方法を取り上げて説明する。
【0054】
分離膜の原料としては、トラメトキシシラン、テトラエトキシシラン及びテトラプロポキシシラン等のシリコンアルコキシドを用意する。
【0055】
この原料を用いて、まず、前駆体ゾルを作製する。即ち、シリコンアルコキシドをアルコール等の溶媒に溶解させ、水を加えて加水分解する。
【0056】
得られた前駆体ゾルを支持体の主流体流路の表面に塗布し、その後、焼成して分離膜を形成することができる。塗布方法としては、前駆体ゾル流体を流路に流通させる方法、CVD法による成膜を用いることが出来る。
【0057】
焼成温度及び焼成時間に関しては、分離膜の平均細孔径の大きさによって異なるが、ガス分離の場合には、平均細孔径が0.2〜1.0nm、特に0.3〜0.8nm、さらには0.4〜0.6nmとなるように上記の焼成条件を調整することが好ましく、これによって分離特性の高い膜の作製ができる。
【0058】
なお、0.2〜1.0nmの細孔径は、複数のガスからなる混合流体及びガスと流体との混合流体からガスを分離には好適であるが、複数の液体からなる混合流体から特定の液体を分離する場合には、1nm以上の細孔を有する分離膜を用いるのが良い。
【0059】
また、焼成においては、分離膜が、支持体表面との界面に反応生成物を生じることがないように焼成条件を制御することが好ましい。
【0060】
なお、分離膜の厚みが0.01〜5μm、特に0.1〜4μm、さらには0.5〜3μmとなるようにゾルの粒径を調整しておくのが良い。
【0061】
また、支持体と分離膜との間に中間層を設け、分離膜の密着性を高めることができる。中間層にはチタニア、ジルコニア、アルミナ等を用いることができ、原料としてはこれらのアルコキシドを準備すれば良い。
【0062】
次に、本発明の流体分離モジュールを、一実施例を用いて説明する。図5に示したように、上記の流体分離フィルタ101の端面部に分離体102を形成した後、容器103の内部に装着し、流体の漏れを防止するために設けられたOリングからなるパッキン104を介してフランジ105によって両端を固定した。
【0063】
一端のフランジ105には、流体を供給するための流体導入口106と、他端のフランジ106には流体分離フィルタ101を通過した流体を外部に排出するための排出口107とが設けられ、容器103には、流体分離フィルタ101で分離された分離流体を回収するための分離流体取出口108とを備えている。
【0064】
複数の成分を含む混合流体が、流体導入口106から供給され、混合流体が流体分離フィルタ101に設けられた複数の主流体流路を流れる際に、混合流体の一部が主流体流路の壁面に形成された分離膜を透過し、支持体の内部を移動して分離流体流路に達し、その後開口部を経由して分離流体取出口108から取り出すことができる。
【0065】
例えば、二酸化炭素(CO2)とメタン(CH4)を含む混合ガスを流体導入口106から供給し、流体分離フィルタ101の主流体流路に導入すると、二酸化炭素が分離膜を選択的に透過し、二酸化炭素を主成分とする分離流体を分離流体取出口108から取り出すことができ、また、二酸化炭素の割合が少なくなり、残りの成分の割合が増えた混合ガスが排出口から排出される。
【0066】
なお、分離流体取出口108から得られる分離流体は、特定の成分が高度に濃縮され、実質的に他の成分と分離される。ただし、混合流体の成分と分離する流体の組合せによっては、一度の分離では濃縮率が十分でない場合があるが、その場合には、分離流体をさらに流体分離フィルタを通して分離することによって濃縮率を高めることができる。
【0067】
ここで、分離膜を透過した分離流体は、分離流体として容器側面に設けられた分離流体取出口108から取り出すことが重要である。即ち、流体導入口106から導入された混合流体と、流体分離フィルタ101で分離された分離流体が混合せずに、分離流体取出口108から取り出せるようにシールを注意深く行うことが必要である。
【0068】
そのため、流体分離フィルタ101の端面から分離流体が漏れ出てこないように、分離体102を設けるが、その形態及び製造方法は特に制限されるものではないが、作製方法が簡単であるため、シール材を分離体102に塗布してこれを固化し、分離流体が分離流体取出口108へ流れるようにするのが良い。
【0069】
シール材は供給流体と分離流体が混合しなければ、所望の形状や材質を使用でき、混合流体の種類、圧力、温度などの環境に応じて、バイトンなどの有機系樹脂、フッ素(F)を含む有機系の樹脂、Siゴムの少なくとも1種をシール材として選定すればよい。
【0070】
また、シール材を用いる代わりに、分離体102としてゴム等のパッキンを用い、流体分離フィルタ101の端面に一定の圧力を加えてシールしても良い。
【0071】
さらに、支持体と熱膨張の近いセラミックや金属を支持板として選び、この支持板を接着剤で流体分離フィルタ101の端面に固定し、両端面から分離流体が漏れ出ないようにしても良い。
【0072】
このように混合流体と分離流体との混合を防止することで、透過した流体の取り出し効率が向上し、透過した流体が滞留しにくいため、分離効率を向上することができる。
【0073】
主流体流路と分離流体流路との距離tは小さいため、機械的損傷を防止するため、図2に示したように、分離流体流路3bの端面付近にシール材8を充填するのが好ましい。混合流体の圧力が高い場合、分離流体流路3bの空間を潰す方向に応力が加わるが、シール材8が分離流体流3b路の一部に充填され補強することで、空間を保持し、クラックや破壊を抑制することができる。
【0074】
本発明の流体分離モジュールは、高い耐圧性も示すため、高圧で用いられる天然ガスからのCO2分離や石油コンビナート等の石油化学プロセスにも好適に用いることができる。
【0075】
【実施例】
純度99.9%、平均粒径0.1μmのアルミナ粉末に対し、所定量の有機バインダ、潤滑剤、可塑剤及び水を添加、混合し、押し出し成形した後、大気中で1300℃にて焼成して、表1に示す形状で、気孔率39%を有するα−アルミナ質焼結体からなる円筒状支持体を作製した。この支持体の外表面を表面粗さRaが0.3μm以下となるように研磨した。
【0076】
次に、分離膜を作製した。即ち、金属アルコキシドの金属がTi、Zr及びAlの試料は、金属アルコキシド1モルに対して、水1モル及びHClを含むエタノール溶液を添加、混合した。
【0077】
また、金属がSiの場合には、テトラエトキシシラン(TEOS)1モルに対して、水1モルおよびHClを含むエタノール溶液を添加、混合して部分加水分解ゾルを作製し、金属アルコキシドのエタノール溶液を金属アルコキシドが1モルとなるように添加し、窒素気流下で攪拌し、複合アルコキシドを作製した。
【0078】
次に、得られた溶液に対し、水9.3モルとエタノールの混合溶液を添加し加水分解して、攪拌し、前駆体ゾルを作製した。成膜方法は中間層の形成と同様の方法で、分離膜を表面に形成し流体分離フィルタを得た。作製された分離膜の膜厚、平均細孔径を中間層と同様の手法で測定した。その結果膜厚は0.2μmで、平均細孔径は、0.4nmであった。
【0079】
得られた流体分離フィルタの端面の主流体流路以外の部位をガラスシールで目張りし、分離流体が漏れ出ないようにした。その際に、ガラスシールの一部が分離流体流路の内部に3〜10mm程度入り込ませて補強した。
【0080】
次いで、支持板を両端面に取り付け、容器内に装填して図5に示した流体分離モジュールを作製した。なお、流体分離フィルタの外形及び長さ、その比、主流体流路の形状を表1に示したが、主流体流路の平板とは、図1(a)の端面に示されたように、分離流体流路間に一つの主流体流路が設けられ、その断面形状が略平板形状(略四角形)であるものを言う。また、円、正方形、長方形、六角形、八角形、楕円は、図4に示した形状で、分離流体流路間に複数の主流体流路が設けられ、各形状が表に示されたものを言う。
【0081】
また、主流体流路と分離流体流路との距離tを端面において測定し、支持体及び分離膜の平均細孔径は、焼成を終了したときの酸化物膜の平均細孔径をアルゴン吸着法により求めた。
【0082】
この流体分離モジュールを用いて、二酸化炭素とメタン混合ガスの分離実験を行った。流体分離フィルタに50mol%の二酸化炭素を含む二酸化炭素/メタン混合ガスを圧力200kPa(2.0気圧)にて表1に示す流速で流し、透過ガス排出口で回収されるガスについて、透過流量を測定し、その濃度をガスクロマトグラフ(島津製作所製:GC−8A)、カラム充填材(GLサイエンス社製:Active Carbon)にて供給側、透過側の濃度分析を行い、二酸化炭素ガス、メタンガスの透過量/(膜面積×差圧×時間)で表される透過率及び透過率比を算出した。結果を表1に示した。
【0083】
【表1】
【0084】
本発明の試料No.1〜24は、透過率比が19.5以上と高かった。
【0085】
【発明の効果】
本発明は、多数の主流体流路を支持体内部に形成し、混合流体を主流体として一端から多端へ連続的に流れるように供給することで、主流体の一部が分離膜を透過して分離流体流路、開口部から外部に分離され、且つ主流体の残部が主流体流路の内部で滞留することなく流れるため、分離効率が高く、また、分離流体をセラミック側面から容易に回収でき、その回収効率を高め、また、一回の押出成形で支持体が作製できる構造を有するため、製造コストを低減することが可能な流体分離フィルタ及び流体分離モジュールを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の流体分離フィルタの構造を示すもので、(a)は斜視図、(b)は(a)は側面図である。
【図2】本発明の流体分離フィルタで、図1(a)におけるA−A’方向の概略断面図である。
【図3】本発明の流体分離フィルタの部分拡大図で、流体の流れを示したものである。
【図4】本発明の他の流体分離フィルタを示すもので、端面における側面図であり、主流体流路が(a)は三角形、四角形及び六角形、(b)は円である。
【図5】本発明の流体分離フィルタの構造を示す概略断面図である。
【符号の説明】
2・・・支持体
3・・・流体流路
3a・・・主流体流路
3b・・・分離流体流路
4・・・開口部
6・・・分離膜
101・・・流体分離フィルタ
102・・・分離体
103・・・容器
104・・・パッキン
105・・・フランジ
106・・・流体導入口
107・・・排出口
108・・・分離流体取出口
Claims (10)
- セラミック多孔質体からなる支持体の内部に、一方の端面から対向する他方の端面に貫通するように、複数の主流体流路と複数の分離流体流路とが設けられ、且つ側面に設けられた開口部が前記分離流体流路に接続することを具備することを特徴とする流体分離フィルタ。
- 前記主流体流路と前記分離流体流路とが交互に配置していることを特徴とする請求項1記載の流体分離フィルタ。
- 前記主流体流路及び前記分離流体流路の断面形状が略四角形で、お互いに略平行に配置していることを特徴とする請求項1又は2記載の流体分離フィルタ。
- 前記主流体流路の断面形状が円であることを特徴とする請求項1又は2記載の流体分離フィルタ。
- 前記主流体流路と前記分離流体流路との距離が0.2〜20mmであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の流体分離フィルタ。
- 前記主流体流路の壁面に、分離膜が設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の流体分離フィルタ。
- 前記分離膜の平均細孔径が0.2〜1nmであることを特徴とする請求項6記載の流体分離フィルタ。
- 前記支持体の平均細孔径が0.06〜10μmであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の流体分離フィルタ。
- 前記支持体が円筒形状で、直径に対する長さの比が1〜1000であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の流体分離フィルタ。
- 請求項1乃至9のいずれかに記載の流体分離フィルタと、該流体分離フィルタを保持するための容器と、該流体分離フィルタに混合流体を供給するための流体導入口と、前記流体分離フィルタを通過して外部に排出するための排出口と、前記混合流体から分離された分離流体を回収するための分離流体取出口と、前記混合流体と前記分離流体とが混合しないように前記流体分離フィルタの端面に設けられた分離体とを具備することを特徴とする流体分離モジュール。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003087262A JP2004290838A (ja) | 2003-03-27 | 2003-03-27 | 流体分離フィルタ及び流体分離モジュール |
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JP (1) | JP2004290838A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012056668A1 (ja) * | 2010-10-29 | 2012-05-03 | 株式会社日立製作所 | 水処理用逆浸透膜構造体及び逆浸透膜モジュール |
CN102688700A (zh) * | 2012-06-01 | 2012-09-26 | 清华大学 | 一种平板结构多孔陶瓷膜支撑体及其制备方法 |
JP2013223827A (ja) * | 2012-04-20 | 2013-10-31 | Kubota Corp | 膜エレメント |
JP2017018955A (ja) * | 2016-08-29 | 2017-01-26 | 株式会社クボタ | 膜エレメント |
-
2003
- 2003-03-27 JP JP2003087262A patent/JP2004290838A/ja active Pending
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