JP2004290407A - 拍動流検出方法および超音波診断装置 - Google Patents

拍動流検出方法および超音波診断装置 Download PDF

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Abstract

【課題】構成が簡単で且つ検出精度が高い拍動流検出方法および超音波診断装置を提供する。
【解決手段】造影剤を注入してBモード画像を撮影し、Bモード画像の各ピクセルの異なる時相でのピクセル値を基に各ピクセルの拍動度を求め、各ピクセルを拍動度に応じた輝度とした拍動度画像を生成し、表示する。
【効果】血流に造影剤を注入してBモード画像を撮影するため、拍動流検出に関して信号対雑音比が高くなり、拍動流の検出精度が高くなる。また、速度演算手段,分散演算手段およびパワー演算手段が不必要になり、構成が簡単になる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、拍動流検出方法および超音波診断装置に関し、さらに詳しくは、構成が簡単で且つ検出精度が高い拍動流検出方法および超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、MTIフィルタにより運動物体の映像データを選択的に抽出し、異なった時相の映像データの変化量を変化量算出手段により算出し、変化量を基に拍動流を検出する超音波診断装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、MTIフィルタにより運動物体の映像データを選択的に抽出し、異なった時相の映像データから速度演算手段,分散演算手段,パワー演算手段で速度値,分散値,パワー値を算出し、速度値,分散値,パワー値を基に拍動流を検出する技術が提案されている(例えば、非特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
実開平4−13103号公報(第1図、第2図)
【非特許文献1】
鈴木陽一その他「新しい超音波カラードプラの手法:Pulsate Flow Detection(PDF)」映像情報MEDICAL, Vol.31, No.12, 通巻637号,1999年6月号別冊(第678頁の図2)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記運動物体の映像データの変化量を基に拍動流を検出する従来技術は、構成が簡単になる利点があるが、運動物体の映像データにおける信号対雑音比が低いため、検出精度が低い問題点がある。
一方、運動物体の速度値,分散値,パワー値を基に拍動流を検出する従来技術は、検出精度が高い利点があるが、速度演算手段と分散演算手段とパワー演算手段とが必要になり、構成が複雑になる問題点がある。さらに、造影剤を用いた場合、造影剤の主成分である微小気泡の崩壊が見かけ上の分散値を大きくしてしまうため、検出精度が低下してしまう問題点がある。
そこで、本発明の目的は、構成が簡単で且つ検出精度が高い拍動流検出方法および超音波診断装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
第1の観点では、本発明は、造影剤を注入してBモード画像を撮影し、Bモード画像の各ピクセルの異なる時相でのピクセル値を基に各ピクセルの拍動度を求めることを特徴とする拍動流検出方法を提供する。
Bモード画像中の拍動が強い部分のピクセル値は、拍動の周期と一致しない間隔の時相で比較すると、大きくなったり、小さくなったりする。一方、拍動が弱い部分のピクセル値は、時相によらず、ほぼ一定になる。よって、異なる時相でのピクセル値を基に、拍動度(拍動の程度を示す指標)を求めることが出来る。
そして、上記第1の観点による拍動流検出方法では、血流に造影剤を注入してBモード画像を撮影するため、血流からのエコーは比較的強くなり、組織からのエコーは比較的弱くなる。よって、信号対雑音比が高くなり、拍動流の検出精度が高くなる。また、速度演算手段,分散演算手段およびパワー演算手段が不必要になり、構成が簡単になる。
【0006】
第2の観点では、本発明は、上記構成の拍動流検出方法において、前記拍動度は、異なる時刻のピクセル値の差分値であることを特徴とする拍動流検出方法を提供する。
拍動の周期と一致しない間隔の時相で比較すると、異なる時刻のピクセル値の差分値は、拍動が強い部分では、大きくなったり、小さくなったりする。一方、拍動が弱い部分では、常に小さくなる。つまり、拍動の程度によって異なる振舞いを示す。よって、異なる時刻のピクセル値の差分値を、拍動度として用いることが出来る。
【0007】
第3の観点では、本発明は、上記構成の拍動流検出方法において、前記拍動度は、所定時間区間のピクセル値の分散値であることを特徴とする拍動流検出方法を提供する。
所定時間区間のピクセル値の分散値は、拍動が強い部分では大きくなり、拍動が弱い部分では小さくなる。つまり、拍動の程度によって異なる値を示す。よって、所定時間区間のピクセル値の分散値を、拍動度として用いることが出来る。
【0008】
第4の観点では、本発明は、上記構成の拍動流検出方法において、前記拍動度は、異なる時刻のピクセル値の差分値の、所定時間区間の最大値であることを特徴とする拍動流検出方法を提供する。
拍動の周期と一致しない間隔の時相で比較すると、異なる時刻のピクセル値の差分値は、拍動が強い部分では、大きくなったり、小さくなったりする。一方、拍動が弱い部分では、常に小さくなる。そこで、異なる時刻のピクセル値の差分値の、所定時間区間の最大値に着目すると、拍動が強い部分では常に大きな値になり、拍動が弱い部分では常に小さな値になる。つまり、拍動の程度によって異なる値を示す。よって、異なる時刻のピクセル値の差分値の、所定時間区間の最大値を、拍動度として用いることが出来る。
【0009】
第5の観点では、本発明は、上記構成の拍動流検出方法において、操作者が前記所定時間区間を変更可能であることを特徴とする拍動流検出方法を提供する。
上記第5の観点による拍動流検出方法では、操作者が時間区間を変更可能であるため、応答性を重視するときは時間区間を短めにし、安定性を重視するときは時間区間を長めにする、といった手動調整が可能になる。
【0010】
第6の観点では、本発明は、上記構成の拍動流検出方法において、各ピクセルを前記拍動度に応じた輝度とした拍動度画像を表示することを特徴とする拍動流検出方法を提供する。
上記第6の観点による拍動流検出方法では、2次元画像上で拍動の強い部分と弱い部分とを視認できる。
【0011】
第7の観点では、本発明は、上記構成の拍動流検出方法において、前記拍動度が所定値より大きいピクセルは赤色系で表示し、前記拍動度が所定値より小さいピクセルは青色系で表示することを特徴とする拍動流検出方法を提供する。
上記第7の観点による拍動流検出方法では、動脈を赤色系で、静脈を青色系で識別できる。
【0012】
第8の観点では、本発明は、上記構成の拍動流検出方法において、前記Bモード画像の代わりに、同一音線についての複数回の受信信号を合成した合成信号に基づく画像を用いることを特徴とする拍動流検出方法を提供する。
同一音線についての複数回の受信信号は、時相の異なる受信信号である。このため、合成信号は、速度依存性を持っている。
そこで、上記第8の観点による拍動流検出方法では、合成信号に基づく画像を用いることで、より高精度に拍動流を検出できるようになる。
【0013】
第9の観点では、本発明は、上記構成の拍動流検出方法において、前記Bモード画像の代わりに、同一音線について位相および振幅の少なくとも一方を変調した複数回の送信パルスの送信を行って得られた複数回の受信信号を合成した合成信号に基づく画像を用いることを特徴とする拍動流検出方法を提供する。
同一音線について位相および振幅の少なくとも一方を変調した複数回の送信パルスの送信を行って得られた複数回の受信信号を合成した合成信号は、速度依存性を持っている。
そこで、上記第9の観点による拍動流検出方法では、合成信号に基づく画像を用いることで、より高精度に拍動流を検出できるようになる。
【0014】
第10の観点では、本発明は、上記構成の拍動流検出方法において、前記Bモード画像の代わりに、同一音線について位相反転した2回の送信パルスの送信を行って得られた2回の受信信号を加算した合成信号に基づく画像を用いることを特徴とする拍動流検出方法を提供する。
同一音線について位相反転した2回の送信パルスの送信を行って得られた2回の受信信号を加算した合成信号は、流れのある部分では受信信号が打ち消し合わないが、流れのない部分では受信信号が打ち消し合うため弱くなる。つまり、合成信号は、速度依存性を持っている。
そこで、上記第10の観点による拍動流検出方法では、合成信号に基づく画像を用いることで、より高精度に拍動流を検出できるようになる。
【0015】
第11の観点では、本発明は、超音波探触子と、前記超音波探触子を駆動して超音波の送受信を行い受信信号を出力する送受信手段と、前記受信信号からBモード画像を生成するBモード処理手段と、前記Bモード画像を記憶する画像記憶手段と、時相の異なるBモード画像のピクセル値の変化を基に各ピクセルの拍動度を算出する拍動度演算手段とを具備したことを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第11の観点による超音波診断装置では、前記第1の観点による拍動流検出方法を好適に実施できる。
【0016】
第12の観点では、本発明は、上記構成の超音波診断装置において、前記拍動度演算手段は、あるピクセルの時刻iでのピクセル値をdiとするとき、拍動度Hiを、
Hi=|di−di−1|
により求めることを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第12の観点による超音波診断装置では、前記第2の観点による拍動流検出方法を好適に実施できる。
【0017】
第13の観点では、本発明は、上記構成の超音波診断装置において、前記拍動度演算手段は、あるピクセルの時刻iでのピクセル値をdiとし、nを自然数とするとき、拍動度Hiを、
Hi=j=i−nΣ{dj−j=i−nΣdj/(n+1)}
により求めることを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第13の観点による超音波診断装置では、前記第3の観点による拍動流検出方法を好適に実施できる。
【0018】
第14の観点では、本発明は、上記構成の超音波診断装置において、前記拍動度演算手段は、あるピクセルの時刻iでのピクセル値をdiとし、nを自然数とし、max{α,ω}をαからωまでの値の最大値とするとき、拍動度Hiを、
Hi=max{|di−di−1|,|di−n+1−di−n|}
により求めることを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第14の観点による超音波診断装置では、前記第4の観点による拍動流検出方法を好適に実施できる。
【0019】
第15の観点では、本発明は、上記構成の超音波診断装置において、操作者が時間区間を設定するための時間区間設定手段を具備すると共に、前記拍動度演算手段は、設定された時間区間から前記自然数nを定めることを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第15の観点による超音波診断装置では、前記第5の観点による拍動流検出方法を好適に実施できる。
【0020】
第16の観点では、本発明は、上記構成の超音波診断装置において、各ピクセルを前記拍動度に応じた輝度とした拍動度画像を生成する拍動度画像生成手段を具備したことを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第16の観点による超音波診断装置では、前記第6の観点による拍動流検出方法を好適に実施できる。
【0021】
第17の観点では、本発明は、上記構成の超音波診断装置において、前記拍動度が所定値より大きいピクセルは赤色系で表示し、前記拍動度が所定値より小さいピクセルは青色系で表示する表示色制御手段を具備したことを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第17の観点による超音波診断装置では、前記第7の観点による拍動流検出方法を好適に実施できる。
【0022】
第18の観点では、本発明は、上記構成の超音波診断装置において、前記送受信手段および前記Bモード処理手段の代わりに、同一音線についての複数回の送受信を行って複数回の受信信号を出力する送受信手段と、前記複数回の受信信号の合成信号を出力する合成信号出力手段と、前記合成信号からBモード画像を生成するBモード処理手段とを具備したことを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第18の観点による超音波診断装置では、前記第8の観点による拍動流検出方法を好適に実施できる。
【0023】
第19の観点では、本発明は、上記構成の超音波診断装置において、前記送受信手段および前記Bモード処理手段の代わりに、同一音線について位相および振幅の少なくとも一方を変調した複数回の送信パルスの送信を行って複数回の受信信号を出力する送受信手段と、前記複数回の受信信号の合成信号を出力する合成信号出力手段と、前記合成信号からBモード画像を生成するBモード処理手段とを具備したことを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第19の観点による超音波診断装置では、前記第9の観点による拍動流検出方法を好適に実施できる。
【0024】
第20の観点では、本発明は、上記構成の超音波診断装置において、前記送受信手段および前記Bモード処理手段の代わりに、同一音線について位相反転した2回の送信パルスの送信を行って2回の受信信号を出力する送受信手段と、前記2回の受信信号を加算した合成信号を出力する合成信号出力手段と、前記合成信号からBモード画像を生成するBモード処理手段とを具備したことを特徴とする超音波診断装置を提供する。
上記第20の観点による超音波診断装置では、前記第10の観点による拍動流検出方法を好適に実施できる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図に示す実施形態により本発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
【0026】
−第1の実施形態−
図1は、第1の実施形態に係る超音波診断装置100を示す構成図である。
この超音波診断装置100は、超音波探触子1と、超音波探触子1を駆動して所望の送信方向へ超音波パルスを送信すると共にエコーを受信して受信信号を出力する送受信部2と、受信信号からBモード画像を生成するBモード処理部3と、画像等の表示を制御する表示制御部4と、画像等を表示する表示部5と、画像を記憶する画像記憶部6と、時相の異なるBモード画像のピクセル値の変化を基に各ピクセルの拍動度を算出する拍動度演算部7と、各ピクセルを拍動度に応じた輝度とした拍動度画像を生成する拍動度画像生成部8と、操作者が指示を入力するための操作部9と、全体の動作を制御する全体制御部10とを具備している。
【0027】
図2は、造影剤を注入して撮像したBモード画像の例示図である。
大動脈A中のピクセルaと、門脈V中のピクセルvと、組織S中のピクセルsとに着目する。
【0028】
図3は、大動脈A中のピクセルaのピクセル値の時間変化を示す例示図である。
大動脈Aでは、強い拍動があり、約1秒周期で血流が速くなったり、遅くなったりする。時相t2,t3,t8は、血流が速くなった時相であり、造影剤のリフレッシュレートが上がるため、エコーが強く、ピクセル値が大きくなる。一方、時相t1,t4,t5,t6,t7,t9は、血流が遅くなった時相であり、造影剤のリフレッシュレートが下がるため、エコーが弱く、ピクセル値が小さくなる。
【0029】
サンプリング周期(時相の間隔)τは、フレーム周期と一致させてもよいし、フレーム周期より長くしてもよい。操作者による設定変更可能とすることが好ましい。
【0030】
図4は、門脈V中のピクセルvのピクセル値の時間変化を示す例示図である。
門脈Vでは、ほとんど拍動がなく、血流は略一定である。従って、造影剤のリフレッシュレートが略一定であるため、エコーの強さも略一定であり、ピクセル値が略一定である。
【0031】
図5は、組織S中のピクセルsのピクセル値の時間変化を示す例示図である。
血管に比べて組織S中には造影剤の供給が十分でないため、エコーが弱く、ピクセル値が小さくなる。
【0032】
拍動度演算部7は、あるピクセルの時刻iでのピクセル値をdiとするとき、拍動度Hiを、
Hi=|di−di−1|
により求める。
【0033】
図3,図4,図5の例では、次のようになる。
H2=|d2−d1|
H3=|d3−d2|


H8=|d8−d7|
H9=|d9−d8|
【0034】
すると、大動脈A中のピクセルaの拍動度Hiは、図3から判るように、大きくなったり(H2,H4,H8,H9)、小さくなったりする(H3,H5,H6,H7)。
一方、門脈V中のピクセルvの拍動度Hiは、図4から判るように、小さいままである。
また、組織S中のピクセルsの拍動度Hiは、図5から判るように、小さいままである。
【0035】
拍動度画像生成部8は、各ピクセルを拍動度Hiに応じた輝度とした拍動度画像を生成する。また、拍動度Hiが所定の閾値より大きいピクセルは赤色系で表示し、小さいピクセルは青色系で表示する。この閾値は、操作者が設定変更可能であり、大動脈A中のピクセルaの拍動度Hiの最大値より小さく且つ門脈V中のピクセルvの拍動度Hiの最大値より大きい範囲内で適当に設定する。
この結果、拍動度画像では、大動脈Aは、約1秒周期で明るくなったり暗くなったりし、明るい時は赤色系で見える。暗くなった時は青色系で表示されているが、暗いため、黒く見える。門脈Vや組織Sは、暗いため、黒く見える。
【0036】
第1の実施形態に係る超音波診断装置100によれば、拍動度の高い動脈が明るくなったり暗くなったりし、明るい時は赤色系で見え、暗くなった時は黒く見え、動脈以外は黒く見える拍動度画像が得られる。
そして、血流に造影剤を注入してBモード画像を撮影するため、信号対雑音比が高くなり、拍動流の検出精度が高くなる。また、速度演算手段,分散演算手段およびパワー演算手段が不必要になり、構成が簡単になる。
【0037】
−第2の実施形態−
第2の実施形態に係る超音波診断装置は、第1の実施形態に係る超音波診断装置100と拍動度演算手段7の動作が異なる。それ以外は同じである。
【0038】
拍動度演算部7は、あるピクセルの時刻iでのピクセル値をdiとし、nを自然数とするとき、拍動度Hiを、
Hi=j=i−nΣ{dj−j=i−nΣdj/(n+1)}
により求める。
【0039】
自然数nは、操作者が操作部9から設定した時間区間を基に、拍動度演算部7が求める。例えば、時間区間をサンプリング周期τで除算し、商の整数部をnとする。ここで、時間区間を300ms、τ=90msとすると、n=3となる。
【0040】
図3,図4,図5の例では、次のようになる。
Figure 2004290407
【0041】
すると、大動脈A中のピクセルaの拍動度Hiは、図3から判るように、小さな値になる(H7)こともあるが、大体は大きな値になる(H4,H5,H6,H8,H9)。
一方、門脈V中のピクセルvの拍動度Hiは、図4から判るように、小さな値になる。
また、組織S中のピクセルsの拍動度Hiは、図5から判るように、小さな値になる。
【0042】
拍動度画像生成部8は、各ピクセルを拍動度Hiに応じた輝度とした拍動度画像を生成する。また、拍動度Hiが所定の閾値より大きいピクセルは赤色系で表示し、小さいピクセルは青色系で表示する。この閾値は、操作者が設定変更可能であり、大動脈A中のピクセルaの拍動度Hiの最大値より小さく且つ門脈V中のピクセルvの拍動度Hiの最大値より大きい範囲内で適当に設定する。
この結果、拍動度画像では、大動脈Aは、明るく赤色系で見える。門脈Vや組織Sは、青色系で表示されているが、暗いため、黒く見える。
【0043】
第2の実施形態に係る超音波診断装置によれば、拍動度の高い動脈が明るく赤色系で見え、動脈以外は黒く見える拍動度画像が得られる。
そして、血流に造影剤を注入してBモード画像を撮影するため、信号対雑音比が高くなり、拍動流の検出精度が高くなる。また、速度演算手段,分散演算手段およびパワー演算手段が不必要になり、構成が簡単になる。
【0044】
−第3の実施形態−
第3の実施形態に係る超音波診断装置は、第1の実施形態に係る超音波診断装置100と拍動度演算手段7の動作が異なる。それ以外は同じである。
【0045】
拍動度演算部7は、あるピクセルの時刻iでのピクセル値をdiとし、nを自然数とし、max{α,ω}をαからωまでの値の最大値とするとき、拍動度Hiを、
Hi=max{|di−di−1|,|di−n+1−di−n|}
により求める。
【0046】
自然数nは、操作者が操作部9から設定した時間区間を基に、拍動度演算部7が求める。例えば、時間区間をサンプリング周期τで除算し、商の整数部をnとする。ここで、時間区間を400ms、τ=90msとすると、n=4となる。
【0047】
図3,図4,図5の例では、次のようになる。
H5=d5−d4,d4−d3,d3−d2,d2−d1のうちの最大値
H6=d6−d5,d5−d4,d4−d3,d3−d2のうちの最大値


H8=d8−d7,d7−d6,d6−d5,d5−d4のうちの最大値
H9=d9−d8,d8−d7,d7−d6,d6−d5のうちの最大値
【0048】
すると、大動脈A中のピクセルaの拍動度Hiは、図3から判るように、大きな値になる。
一方、門脈V中のピクセルvの拍動度Hiは、図4から判るように、小さな値になる。
また、組織S中のピクセルsの拍動度Hiは、図5から判るように、小さな値になる。
【0049】
拍動度画像生成部8は、各ピクセルを拍動度Hiに応じた輝度とした拍動度画像を生成する。また、拍動度Hiが所定の閾値より大きいピクセルは赤色系で表示し、小さいピクセルは青色系で表示する。この閾値は、操作者が設定変更可能であり、大動脈A中のピクセルaの拍動度Hiの最大値より小さく且つ門脈V中のピクセルvの拍動度Hiの最大値より大きい範囲内で適当に設定する。
この結果、拍動度画像では、大動脈Aは、明るく赤色系で見える。門脈Vや組織Sは、青色系で表示されているが、暗いため、黒く見える。
【0050】
第3の実施形態に係る超音波診断装置によれば、拍動度の高い動脈が明るく赤色系で見え、動脈以外は黒く見える拍動度画像が得られる。
そして、血流に造影剤を注入してBモード画像を撮影するため、信号対雑音比が高くなり、拍動流の検出精度が高くなる。また、速度演算手段,分散演算手段およびパワー演算手段が不必要になり、構成が簡単になる。
【0051】
−第4の実施形態−
図6は、第4の実施形態に係る超音波診断装置400を示す構成図である。
この超音波診断装置400は、送受信部2の動作および送受信部2とBモード処理部3の間に合成処理部11が介設されている点以外は、第1〜第3の実施形態に係る超音波診断装置と同じである。
【0052】
送受信部2は、同一音線について同じ送信パルスで2回の送受信を行って、2回の受信信号を出力する。
合成処理部11は、2回の受信信号の差分信号を出力する。
【0053】
第4の実施形態に係る超音波診断装置によれば、第1〜第3の実施形態に係る超音波診断装置と同じ効果が得られる。
さらに、同じ送信パルスの2回の送信を行って得られた2回の受信信号は、流れのない部分では同じ受信信号になるが、流れのある部分では同じ受信信号にならない。従って、差分信号は、流れのある部分では大きな信号になるが、流れのない部分では小さな信号になる。このため、拍動流検出に関して信号対雑音比が上がり、より高精度に拍動流を検出できるようになる。
【0054】
−第5の実施形態−
図7は、第5の実施形態に係る超音波診断装置500を示す構成図である。
この超音波診断装置500は、送受信部2の動作および送受信部2とBモード処理部3の間に合成処理部12が介設されている点以外は、第1〜第3の実施形態に係る超音波診断装置と同じである。
【0055】
送受信部2は、同一音線について位相反転した送信パルスで2回の送受信を行って、2回の受信信号を出力する。
合成処理部12は、2回の受信信号の加算信号を出力する。
【0056】
第5の実施形態に係る超音波診断装置によれば、第1〜第3の実施形態に係る超音波診断装置と同じ効果が得られる。
さらに、位相反転した送信パルスで2回の送信を行って得られた2回の受信信号は、流れのない部分では位相反転した受信信号になるが、流れのある部分では位相反転した受信信号にならない。従って、加算信号は、流れのある部分では大きな信号になるが、流れのない部分では小さな信号になる。このため、拍動流検出に関して信号対雑音比が上がり、より高精度に拍動流を検出できるようになる。
【0057】
−他の実施形態−
造影剤のリフレッシュレートと整合するようにパルス繰り返し周波数を調整したり、間欠送信を行うようにしてもよい。
また、ゴーレイ(Golay)コードやバーカー(Barker)コードを使用した符号化励起を行ってもよい。
【0058】
【発明の効果】
本発明の拍動流検出方法および超音波診断装置によれば、血流に造影剤を注入してBモード画像を撮影するため、拍動流検出に関して信号対雑音比が高くなり、拍動流の検出精度が高くなる。また、速度演算手段,分散演算手段およびパワー演算手段が不必要になり、構成が簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る超音波診断装置を示す構成図である。
【図2】Bモード画像の例示図である。
【図3】大動脈に対応する領域中のピクセル値の時間変化を示す説明図である。
【図4】門脈に対応する領域中のピクセル値の時間変化を示す説明図である。
【図5】組織に対応する領域中のピクセル値の時間変化を示す説明図である。
【図6】第4の実施形態に係る超音波診断装置を示す構成図である。
【図7】第5の実施形態に係る超音波診断装置を示す構成図である。
【符号の説明】
1 超音波探触子
2 送受信部
3 Bモード処理部
4 表示制御部
5 表示部
6 画像記憶部
7 拍動度演算部
8 拍動度画像生成部
9 操作部
10 全体制御部
11,12 合成処理部
100,400,500 超音波診断装置

Claims (20)

  1. 造影剤を注入してBモード画像を撮影し、Bモード画像の各ピクセルの異なる時相でのピクセル値を基に各ピクセルの拍動度を求めることを特徴とする拍動流検出方法。
  2. 請求項1に記載の拍動流検出方法において、前記拍動度は、異なる時刻のピクセル値の差分値であることを特徴とする拍動流検出方法。
  3. 請求項1に記載の拍動流検出方法において、前記拍動度は、所定時間区間のピクセル値の分散値であることを特徴とする拍動流検出方法。
  4. 請求項1に記載の拍動流検出方法において、前記拍動度は、異なる時刻のピクセル値の差分値の、所定時間区間の最大値であることを特徴とする拍動流検出方法。
  5. 請求項3または請求項4に記載の拍動流検出方法において、操作者が前記所定時間区間を変更可能であることを特徴とする拍動流検出方法。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の拍動流検出方法において、各ピクセルを前記拍動度に応じた輝度とした拍動度画像を表示することを特徴とする拍動流検出方法。
  7. 請求項1から請求項7のいずれかに記載の拍動流検出方法において、前記拍動度が所定値より大きいピクセルは赤色系で表示し、前記拍動度が所定値より小さいピクセルは青色系で表示することを特徴とする拍動流検出方法。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載の拍動流検出方法において、前記Bモード画像の代わりに、同一音線についての複数回の受信信号を合成した合成信号に基づく画像を用いることを特徴とする拍動流検出方法。
  9. 請求項1から請求項7のいずれかに記載の拍動流検出方法において、前記Bモード画像の代わりに、同一音線について位相および振幅の少なくとも一方を変調した複数回の送信パルスの送信を行って得られた複数回の受信信号を合成した合成信号に基づく画像を用いることを特徴とする拍動流検出方法。
  10. 請求項9に記載の拍動流検出方法において、前記Bモード画像の代わりに、同一音線について位相反転した2回の送信パルスの送信を行って得られた2回の受信信号を加算した合成信号に基づく画像を用いることを特徴とする拍動流検出方法。
  11. 超音波探触子と、前記超音波探触子を駆動して超音波の送受信を行い受信信号を出力する送受信手段と、前記受信信号からBモード画像を生成するBモード処理手段と、前記Bモード画像を記憶する画像記憶手段と、時相の異なるBモード画像のピクセル値の変化を基に各ピクセルの拍動度を算出する拍動度演算手段とを具備したことを特徴とする超音波診断装置。
  12. 請求項11に記載の超音波診断装置において、前記拍動度演算手段は、あるピクセルの時刻iでのピクセル値をdiとするとき、拍動度Hiを、
    Hi=|di−di−1|
    により求めることを特徴とする超音波診断装置。
  13. 請求項11に記載の超音波診断装置において、前記拍動度演算手段は、あるピクセルの時刻iでのピクセル値をdiとし、nを自然数とするとき、拍動度Hiを、
    Hi=j=i−nΣ{dj−j=i−nΣdj/(n+1)}
    により求めることを特徴とする超音波診断装置。
  14. 請求項11に記載の超音波診断装置において、前記拍動度演算手段は、あるピクセルの時刻iでのピクセル値をdiとし、nを自然数とし、max{α,ω}をαからωまでの値の最大値とするとき、拍動度Hiを、
    Hi=max{|di−di−1|,|di−n+1−di−n|}
    により求めることを特徴とする超音波診断装置。
  15. 請求項13または請求項14に記載の超音波診断装置において、操作者が時間区間を設定するための時間区間設定手段を具備すると共に、前記拍動度演算手段は、設定された時間区間から前記自然数nを定めることを特徴とする超音波診断装置。
  16. 請求項11から請求項15のいずれかに記載の超音波診断装置において、各ピクセルを前記拍動度に応じた輝度とした拍動度画像を生成する拍動度画像生成手段を具備したことを特徴とする超音波診断装置。
  17. 請求項11から請求項16のいずれかに記載の超音波診断装置において、前記拍動度が所定値より大きいピクセルは赤色系で表示し、前記拍動度が所定値より小さいピクセルは青色系で表示する表示色制御手段を具備したことを特徴とする超音波診断装置。
  18. 請求項11から請求項17のいずれかに記載の超音波診断装置において、前記送受信手段および前記Bモード処理手段の代わりに、同一音線についての複数回の送受信を行って複数回の受信信号を出力する送受信手段と、前記複数回の受信信号の合成信号を出力する合成信号出力手段と、前記合成信号からBモード画像を生成するBモード処理手段とを具備したことを特徴とする超音波診断装置。
  19. 請求項11から請求項17のいずれかに記載の超音波診断装置において、前記送受信手段および前記Bモード処理手段の代わりに、同一音線について位相および振幅の少なくとも一方を変調した複数回の送信パルスの送信を行って複数回の受信信号を出力する送受信手段と、前記複数回の受信信号の合成信号を出力する合成信号出力手段と、前記合成信号からBモード画像を生成するBモード処理手段とを具備したことを特徴とする超音波診断装置。
  20. 請求項19に記載の超音波診断装置において、前記送受信手段および前記Bモード処理手段の代わりに、同一音線について位相反転した2回の送信パルスの送信を行って2回の受信信号を出力する送受信手段と、前記2回の受信信号を加算した合成信号を出力する合成信号出力手段と、前記合成信号からBモード画像を生成するBモード処理手段とを具備したことを特徴とする超音波診断装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007098142A (ja) * 2005-10-07 2007-04-19 Medison Co Ltd 超音波映像処理方法
JP2011200598A (ja) * 2010-03-26 2011-10-13 Chiba Univ 画像処理装置及び方法
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