JP2004290325A - 放射線画像撮影装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】カセッテの誤装着に伴う被写体の再撮影を防止できる放射線画像撮影装置を提供することを目的とする。
【解決手段】放射線画像情報検知部材20を収納するカセッテ13の周囲に放射線画像情報検知部材20を避けて設けられた溝131を検知する溝検出装置15を設けるとともに、溝検出装置15による検知結果に基づいて、カセッテ13が当該撮影に適するか否かを判断し、カセッテ13が当該撮影に適さないと判断した場合に、放射線源3から放射線が照射されないように放射線源3を制御する制御部19を設けた。
【選択図】 図1
【解決手段】放射線画像情報検知部材20を収納するカセッテ13の周囲に放射線画像情報検知部材20を避けて設けられた溝131を検知する溝検出装置15を設けるとともに、溝検出装置15による検知結果に基づいて、カセッテ13が当該撮影に適するか否かを判断し、カセッテ13が当該撮影に適さないと判断した場合に、放射線源3から放射線が照射されないように放射線源3を制御する制御部19を設けた。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は放射線画像撮影装置に係り、特に放射線画像情報検知部材を収納したカセッテの誤装着に伴う被写体の再撮影を防止するための構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、放射線の物質透過作用を利用する放射線画像撮影装置は、医療用画像診断や非破壊検査等に広く利用されている。特に、乳房の撮影に用いられる放射線画像撮影装置においては、通常、放射線に対して感度を示し放射線による二次元的な放射線画像を形成する放射線画像情報検知部材を、被写体を支持する被写体台の近傍に配設し、被写体を被写体台に固定した状態で放射線を照射して被写体の放射線撮影を行っている。しかし、この撮影方法によると被写体が略実寸大で撮影されるが、撮影された画像のコントラストが鮮明ではないため撮影部位の微細構造を判読するのが困難である。
【0003】
そこで近年では、一般の医療機関で使用されている放射線管(焦点サイズが30〜300μmの小焦点放射線源)を用いて位相コントラスト画像を得る方法が適用されている(例えば特許文献1参照)。これによれば、通常の吸収コントラストのみの画像に比べ、被写体の境界のコントラストをはっきりと描写でき、より鮮明かつ高精細な放射線画像を得ることができる。ただし、このような位相コントラスト画像を得るにあたっては、被写体と放射線画像情報検知部材との間に一定の間隔をあける必要がある。また、医療現場において被験者の負担を軽減する見地及び設備にかかるコスト面を考慮すれば、位相コントラスト画像を撮影するための「位相撮影モード」と、通常の吸収コントラストのみの画像を撮影するための「通常撮影モード」との両撮影モードでの放射線撮影を同一の放射線画像撮影装置で行えることが望ましい。
【0004】
そのため、被写体台の近傍に通常通り、吸収コントラスト用の放射線画像情報検知部材を着脱自在に支持する検知部材支持部を配設するのに加え、被写体台から離れた位置にも位相コントラスト用の放射線画像情報検知部材を着脱自在に支持する検知部材支持部を配設し、放射線画像情報検知部材の装着位置を被写体台の近傍と被写体台から下方に離れた位置とで切り換えることにより、通常撮影モードと位相撮影モードとの両撮影モードでの放射線撮影を同一の放射線画像撮影装置で行うことができるようになっている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−238871号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで通常撮影モードと位相撮影モードとにかかわらず、上記放射線画像情報検知部材はカセッテと呼ばれる持ち運び可能な薄型箱状の筐体に収納された状態で放射線画像撮影装置の各検知部材支持部に装着されるが、被験者の被写体を放射線撮影する前に、ユーザ自らが、使用する放射線画像撮影装置に適合するカセッテを判別して所定のカセッテを各検知部材支持部に装着しなければならない。ここでカセッテは所定規格に従うサイズを有しているため、ユーザには、外形形状からカセッテを判別する精細な注意力が要求される。したがって、不適合なカセッテが放射線画像撮影装置に装着されて撮影が行われた場合には、そのカセッテを他のカセッテに交換して再度放射線撮影をし直さなければならず、手間がかかる上、被験者が必要以上に被爆してしまうという問題があった。
【0007】
本発明の課題は、カセッテの誤装着に伴う被写体の再撮影を防止できる放射線画像撮影装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明による放射線画像撮影装置は、放射線源を有し、放射線を検知する放射線画像情報検知部材に、前記放射線源から照射され被写体を透過した放射線を検知させて放射線画像を記録する放射線画像撮影装置において、前記放射線画像情報検知部材を収納するカセッテの周囲に前記放射線画像情報検知部材を避けて設けられた溝を検知する溝検出装置を設けるとともに、前記溝検出装置による検知結果に基づいて、前記カセッテが当該撮影に適するか否かを判断し、前記カセッテが当該撮影に適さないと判断した場合に、前記放射線源から放射線が照射されないように前記放射線源を制御する制御部を設けたことを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、カセッテの周囲に前記放射線画像情報検知部材を避けて設けられた溝の有無に基づいて、当該カセッテが当該撮影に適するか否かを判断し、当該撮影に適さないと判断された場合には、放射線源から放射線が照射されることはない。
【0010】
請求項2に記載の放射線画像撮影装置は、請求項1に記載の放射線画像撮影装置において、警告を発する警告部を設け、前記制御部は、前記カセッテが当該撮影に適さないと判断した場合に、警告を発するように前記警告部を制御することを特徴とする。
【0011】
本発明によれば、カセッテの周囲に前記放射線画像情報検知部材を避けて設けられた溝の有無に基づいて、当該カセッテが当該撮影に適するか否かを判断し、当該撮影に適さないと判断された場合には、放射線源から放射線が照射されることがないとともに、警告が発せられる。
【0012】
請求項3に記載の放射線画像撮影装置は、放射線源を有し、放射線を検知する放射線画像情報検知部材に、前記放射線源から照射され被写体を透過した放射線を検知させて放射線画像を記録する放射線画像撮影装置において、前記放射線画像情報検知部材を収納するカセッテの周囲に前記放射線画像情報検知部材を避けて設けられた溝を検知する溝検出装置と、警告を発する警告部とを設けるとともに、前記溝検出装置による検知結果に基づいて、前記カセッテが当該撮影に適するか否かを判断し、前記カセッテが当該撮影に適さないと判断した場合に、警告を発するように前記警告部を制御する制御部を設けたことを特徴とする。
【0013】
本発明によれば、カセッテの周囲に前記放射線画像情報検知部材を避けて設けられた溝の有無に基づいて、当該カセッテにが当該撮影に適するか否かを判断し、当該撮影に適さないと判断された場合には、警告が発せられる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による放射線画像撮影装置として、乳房の放射線画像を撮影する乳房画像撮影装置1について、図1から図4を参照して説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。なお、以下の説明において、「X線」と「放射線」は同義に扱う。
【0015】
乳房画像撮影装置1は、支持台2を有しており、この支持台2には、放射線源3を備えた本体部4が、図示しない本体移動機構により、図1において上下方向に移動可能に支持されている。
【0016】
放射線源3としては、放射線の波長が0.01〜0.1nm前後のX線を放射するX線管を用いる。なお、X線管は、乳房画像においては微細なX線の透過を検出するために多量のX線を発生させる必要があり、この観点から、モリブデン、ロジウムの回転陽極をもつX線管であることが好ましい。
【0017】
また、X線管から発生したX線を取り出す取出口のサイズである焦点サイズが大きいと、放射されるX線量は多くなるが、画像がボケて不鮮明になる。特に、X線が被写体5を透過するときに屈折して被写体5の境界部分であるエッジが強調される位相コントラスト画像を得るために、被写体5と放射線画像情報検知部材20との間隔を離して撮影することが行われているが、この場合、焦点サイズが大きいとボケが生じやすい。そこで、位相コントラスト撮影を行うには、焦点サイズが、30μm以上で300μm以下であることが必要であり、50μm以上200μm以下であることが好ましい。
【0018】
放射線源3の下方であって放射線照射範囲には、被写体5を載置する方形状の被写体台6が、一端を本体部4に固定されて設けられているとともに、放射線源3と被写体台6との間には、被写体5を被写体台6に対して押圧する板状の押圧部7が、本体部4に対して摺動自在に設けられている。
【0019】
被写体台6の下方には、板状の部材により構成され、カセッテ13に収納された放射線画像情報検知部材20(図2参照)を、上面に装着することにより放射線画像情報検知部材20を支持する第1検知部材支持部8が、本体部4に固定された一端を支点に、図示しない支持部駆動機構により水平位置から下方に回動可能に設けられている。
【0020】
また、本体部4の下端には、下方に延在する支持軸9が設けられており、この支持軸9の所定の位置には、位相コントラスト撮影の際にカセッテ13に収納された放射線画像情報検知部材20を装着する第2検知部材支持部10および第3検知部材支持部11が、支持軸9に固定された一端を支点に、図示しない支持部駆動機構により水平位置から上方に回動可能に設けられている。
【0021】
なお、第3検知部材支持部11は、先端が、支持軸9に対して沿わせて収納した場合に第2検知部材支持部10の固定端と干渉しない大きさであり、先端には、補助板12が、第3検知部材支持部11の内部にスライドして出し入れ可能に設けられている。
【0022】
ここで、明瞭な位相コントラスト画像を得るためには、放射線源3と放射線画像情報検知部材20との間隔が75cm以上、被写体台6と放射線画像情報検知部材20との間隔が15cm以上である必要がある。このとき、被写体台6と放射線画像情報検知部材20との間隔が、大きい方が位相コントラストによるエッジ効果が大きくなるが、この間隔が、放射線源3と被写体台6との間隔に対してあまりに大きいと焦点サイズとの関係でボケが生じる。したがって、被写体台6と放射線画像情報検知部材20との間隔および放射線源3と被写体台6との間隔がともに大きいことが画質向上の面から望まれる。一方、これらの間隔を大きくすると、乳房画像撮影装置1全体が大きくなるため、撮影室の大きさや乳房画像撮影装置1の取扱いの便宜の面から問題となる。
【0023】
以上の観点から、放射線源3と第2検知部材支持部10,第3検知部材支持部11との間隔が85cm以上となるように、第2検知部材支持部10および第3検知部材支持部11の位置を定めることが、位相コントラスト画像を得る上で好ましい。一方、放射線源3と第2検知部材支持部10および第3検知部材支持部11との間隔が200cm以下となるようにすることが、装置の取扱いの便宜上好ましい。このとき、被写体台6は、放射線源3との間隔が50cm以上100cm以下となり、第2検知部材支持部10および第3検知部材支持部11との間隔が15cm以上100cm以下となるように設けることが、良好な画質を得る上で好ましい。なお、放射線源3と第2検知部材支持部10および第3検知部材支持部11との間隔を90cm以上165cm以下となるようにし、放射線源3と被写体台6との間隔が60cm以上75cm以下であり、被写体台6と第2検知部材支持部10および第3検知部材支持部11との間隔が30cm以上90cm以下であることがより好ましい。
【0024】
カセッテ13(図2参照)は、放射線画像情報検知部材20を収納する筐体であって、搬送時又は放射線撮影時における放射線画像情報検知部材20の物理的損傷を防止するとともに、放射線撮影後に放射線画像情報検知部材20に光が照射されるのを防止するものである。
【0025】
ここで、乳房画像を撮影するのに適した放射線画像情報検知部材20を収納するカセッテ13と乳房以外の部位の画像を撮影する放射線画像情報検知部材20を収納するカセッテ13とで、カセッテの周囲に前記放射線画像情報検知部材20を避けて設けられた溝131の有無あるいは溝131が設けられた位置により差異が設けられている。例えば、図2に示すように、乳房画像を撮影するのに適した放射線画像情報検知部材20を収納するカセッテ13の裏面すなわち検知部材支持部8,10,11に当接される面の周縁部であって前記放射線画像情報検知部材20を避けた位置には、溝131が設けられており、一方、乳房以外の部位の画像を撮影する放射線画像情報検知部材20を収納するカセッテ13の裏面には、このような溝131を設けられていない。なお、図2(A)において、小さい方のカセッテは吸収コントラスト画像撮影用のカセッテを示したものであり、大きい方のカセッテは位相コントラスト画像撮影用のカセッテを示したものである。
【0026】
放射線画像情報検知部材20としては、輝尽性蛍光体シート、X線エネルギーを光に変換するシンチレータとその光を読取る光半導体素子を2次元に配列した放射線画像情報検知部材20、X線エネルギーを直接に電気信号に変換する光導電体とその電気信号を読取る素子を2次元に配列した放射線画像情報検知部材20、X線を光に変換するシンチレータとその光をCCDやCMOSなどに集光するためのレンズとを組み合わせたものを2次元に配列した放射線画像情報検知部材20、あるいはX線を光に変換するシンチレータとその光を光ファイバでCCDやCMOSに導いて電気信号に置き換える放射線画像情報検知部材20を使用することができる。
【0027】
なお、放射線画像情報検知部材20は、通常の乳房画像撮影では、18cm×24cmまたは24cm×30cmの大きさのものを使用するが、位相コントラスト画像撮影では、画像が拡大されて撮影されるため、25cm×32cm以上の大きさのものを使用することがより好ましく、放射線画像情報検知部材20の取扱いの便宜上、35cm×43cm程度の大きさのものを使用することが望ましい。
【0028】
検知部材支持部8,10,11の上面には、図2に示すように、カセッテ13を装着する際に、カセッテ13の一角を当接させることでカセッテ13を所望の装着位置に位置決めするL字状のスライド部材14が、検知部材支持部8,10,11の対角方向に移動自在に配設されている。
【0029】
図2(B)に示すように、検知部材支持部8,10,11の内部の上面近傍であって溝131に対応する位置には、溝131に係合する係合部を有し、この係合部と逆側端部を支点として揺動する揺動部材151が、係合部を検知部材支持部8,10,11の上面から突出させて設けられている。揺動部材151の係合部側側部下方には、揺動部材151側に向けて光を出射する発光素子152が設けられており、揺動部材151の支点側側部下方には、発光素子152から出射される光を検知する受光素子153が設けられている。これら揺動部材151、発光素子152および受光素子153は、溝検出装置15を構成する。
【0030】
すなわち、検知部材支持部8,10,11の上面に、カセッテ13が装着され、溝131に係合部が係合すると、揺動部材151は、図2(B)において水平位置に保たれるため、受光素子153により光が検知され、これにより、溝131が検出されたことになる。一方、カセッテ13の所定位置に溝131が設けられていない場合は、カセッテ13により、係合部が、図2(B)において下方へ押されるため、揺動部材151により光が遮られて受光素子153により検知されず、これにより、溝131が検出されなかったことになる。
【0031】
なお、溝検出装置15はこれに限るものではなく、例えば、溝131に係合する係合部と溝131とが係合するか否か応じて移動する揺動部材を有し、この揺動部材と接触可能な接点の開閉により溝131を検出するマイクロスイッチを用いた溝検出装置15を検知部材支持部8,10,11の所定位置に設けるようにしてもよい。
【0032】
放射線源3や溝検出装置15、本体移動機構、支持部駆動機構等は、放射線画像の形成に関する操作を行う操作装置16に接続されており、操作装置16には、キーボードやタッチパネル等の入力部17およびCRTディスプレイや液晶ディスプレイ等の表示部18が設けられているとともに、放射線画像の形成に関する制御を行う制御装置(図示しない)が設けられている。
【0033】
この制御装置は、例えば、CPU、ROM、RAM(いずれも図示せず)からなり、ROMに記録された処理プログラムをRAMに展開してCPUによりこの処理プログラムを実行する制御部19を有している。
【0034】
この制御部19は、前述の処理プログラムに従い、放射線源3や溝検出装置15、本体移動機構、支持部駆動機構、入力部17および表示部18の動作状況等のステータスに基づいて、各構成の動作を制御するようになっている(図3参照)。
【0035】
特に、制御部19は、溝検出装置15に検知部材支持部に装着されたカセッテ13の所定位置に溝131が設けられているかを検知させ、検知された結果に基づいて、当該乳房画像撮影装置1に使用するのに適したカセッテ13であるかるか否か、あるいは当該検知部材支持部8,10,11に装着して撮影するのに適したカセッテ13であるか否かを判断するようになっている。
【0036】
具体的には、溝131が検出されなければ、制御部19は、当該乳房撮影装置に使用するのに不適合なカセッテ13であると判断し、溝131が検出されれば、制御部19は、当該乳房撮影装置に使用するのに適合するカセッテ13であると判断するようにする。
【0037】
また、吸収コントラスト画像撮影用のカセッテ13と位相コントラスト画像撮影用のカセッテ13とで異なる位置に溝131を設けた場合には、所定の位置に溝131が検出されなかった場合には、制御部19は、当該検知部材支持部に装着して撮影するのに不適合なカセッテ13であると判断し、溝131が検出された場合には、当該撮影に適合なカセッテ13であると判断するようにする。
【0038】
当該乳房画像撮影装置1により撮影するのに不適合なカセッテ13である、あるいは当該検知部材支持部8,10,11に装着して撮影するのに不適合なカセッテ13であると判断された場合には、制御部19は、表示部18に装着されたカセッテ13が不適合である旨の警告メッセージを表示させ、さらに、放射線源4から放射線を照射させないようにするようになっている。なお、この場合において、表示部は、請求項2および請求項3にいう警告部としての機能を有する。
【0039】
一方、適合なカセッテ13であると判断された場合には、制御部19は、ユーザの入力部17からの指示に応じて、放射線源から放射線を照射させるようになっている。
【0040】
次に、本実施形態の作用について説明する。
【0041】
ユーザにより入力部17から、吸収コントラスト画像撮影または位相コントラスト画像撮影の選択、放射線の強度、放射線量といった撮影条件が入力されると、この入力された撮影条件に基づいて、制御部19により支持部駆動装置を作動させ、所定の検知部材支持部8,10,11を床と略水平位置に配置させる。例えば、吸収コントラスト画像撮影の場合は、第1検知部材支持部8を床と略水平位置に配置させる。
【0042】
次に、ユーザにより、床と略水平位置に配置された検知部材支持部8,10,11の所定の位置に、放射線画像情報検知部材20を収納したカセッテ13が装着されると、制御部19により溝検出装置15に溝131を検知させ、この検知結果に基づいて、検知部材支持部に装着されているカセッテ13が、当該撮影に適した放射線画像情報検知部材20を収納したカセッテ13であるか否かが判断される。
【0043】
当該撮影に適していないと判断された場合、制御部19により、表示部18に警告メッセージを表示させ、放射線源4から放射線が照射されないようにさせる。この場合には、ユーザにより、表示部18に表示された警告メッセージが確認され、当該撮影に適した放射線画像情報検知部材20を収納したカセッテ13が装着し直される。
【0044】
以上より、本実施形態に係る乳房画像撮影装置1によれば、当該撮影に適さないカセッテ13が誤装着された場合には、自動的に放射線源4から放射線が照射されないようにされるため、被写体5の再撮影が防止され、被験者が必要以上に被爆するのを防止することができる。
【0045】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、当該撮影に適さないカセッテが誤装着された場合には、自動的に放射線源から放射線が照射されないようにされるため、被写体の再撮影が防止され、被験者が必要以上に被爆するのを防止することができる。
【0046】
請求項2に記載の発明によれば、当該撮影に適さないカセッテが誤装着された場合には、自動的に放射線源から放射線が照射されないようにされる上、警告が発せられるため、ユーザが誤装着に気付き当該撮影に適するカセッテを装着しなおすことにより、被写体の再撮影が防止され、被験者が必要以上に被爆するのを防止することができる。
【0047】
請求項3に記載の発明によれば、当該撮影に適さないカセッテが誤装着された場合には、警告が発せられるため、ユーザが誤装着に気付き当該撮影に適するカセッテを装着しなおすことにより、被写体の再撮影が防止され、被験者が必要以上に被爆するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による乳房画像撮影装置の一実施形態の構成を示す図である。
【図2】本発明による乳房画像撮影装置を構成する検知部材支持部に乳房画像撮影に用いるカセッテを装着した一例を示す図である。
【図3】本発明による乳房画像撮影装置の一実施形態の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
3 放射線源
8,10,11 検知部材支持部
13 カセッテ
131 溝
15 磁性体検出装置
18 表示部(警告部)
19 制御部
20 放射線画像情報検知部材
【発明の属する技術分野】
本発明は放射線画像撮影装置に係り、特に放射線画像情報検知部材を収納したカセッテの誤装着に伴う被写体の再撮影を防止するための構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、放射線の物質透過作用を利用する放射線画像撮影装置は、医療用画像診断や非破壊検査等に広く利用されている。特に、乳房の撮影に用いられる放射線画像撮影装置においては、通常、放射線に対して感度を示し放射線による二次元的な放射線画像を形成する放射線画像情報検知部材を、被写体を支持する被写体台の近傍に配設し、被写体を被写体台に固定した状態で放射線を照射して被写体の放射線撮影を行っている。しかし、この撮影方法によると被写体が略実寸大で撮影されるが、撮影された画像のコントラストが鮮明ではないため撮影部位の微細構造を判読するのが困難である。
【0003】
そこで近年では、一般の医療機関で使用されている放射線管(焦点サイズが30〜300μmの小焦点放射線源)を用いて位相コントラスト画像を得る方法が適用されている(例えば特許文献1参照)。これによれば、通常の吸収コントラストのみの画像に比べ、被写体の境界のコントラストをはっきりと描写でき、より鮮明かつ高精細な放射線画像を得ることができる。ただし、このような位相コントラスト画像を得るにあたっては、被写体と放射線画像情報検知部材との間に一定の間隔をあける必要がある。また、医療現場において被験者の負担を軽減する見地及び設備にかかるコスト面を考慮すれば、位相コントラスト画像を撮影するための「位相撮影モード」と、通常の吸収コントラストのみの画像を撮影するための「通常撮影モード」との両撮影モードでの放射線撮影を同一の放射線画像撮影装置で行えることが望ましい。
【0004】
そのため、被写体台の近傍に通常通り、吸収コントラスト用の放射線画像情報検知部材を着脱自在に支持する検知部材支持部を配設するのに加え、被写体台から離れた位置にも位相コントラスト用の放射線画像情報検知部材を着脱自在に支持する検知部材支持部を配設し、放射線画像情報検知部材の装着位置を被写体台の近傍と被写体台から下方に離れた位置とで切り換えることにより、通常撮影モードと位相撮影モードとの両撮影モードでの放射線撮影を同一の放射線画像撮影装置で行うことができるようになっている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−238871号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで通常撮影モードと位相撮影モードとにかかわらず、上記放射線画像情報検知部材はカセッテと呼ばれる持ち運び可能な薄型箱状の筐体に収納された状態で放射線画像撮影装置の各検知部材支持部に装着されるが、被験者の被写体を放射線撮影する前に、ユーザ自らが、使用する放射線画像撮影装置に適合するカセッテを判別して所定のカセッテを各検知部材支持部に装着しなければならない。ここでカセッテは所定規格に従うサイズを有しているため、ユーザには、外形形状からカセッテを判別する精細な注意力が要求される。したがって、不適合なカセッテが放射線画像撮影装置に装着されて撮影が行われた場合には、そのカセッテを他のカセッテに交換して再度放射線撮影をし直さなければならず、手間がかかる上、被験者が必要以上に被爆してしまうという問題があった。
【0007】
本発明の課題は、カセッテの誤装着に伴う被写体の再撮影を防止できる放射線画像撮影装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明による放射線画像撮影装置は、放射線源を有し、放射線を検知する放射線画像情報検知部材に、前記放射線源から照射され被写体を透過した放射線を検知させて放射線画像を記録する放射線画像撮影装置において、前記放射線画像情報検知部材を収納するカセッテの周囲に前記放射線画像情報検知部材を避けて設けられた溝を検知する溝検出装置を設けるとともに、前記溝検出装置による検知結果に基づいて、前記カセッテが当該撮影に適するか否かを判断し、前記カセッテが当該撮影に適さないと判断した場合に、前記放射線源から放射線が照射されないように前記放射線源を制御する制御部を設けたことを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、カセッテの周囲に前記放射線画像情報検知部材を避けて設けられた溝の有無に基づいて、当該カセッテが当該撮影に適するか否かを判断し、当該撮影に適さないと判断された場合には、放射線源から放射線が照射されることはない。
【0010】
請求項2に記載の放射線画像撮影装置は、請求項1に記載の放射線画像撮影装置において、警告を発する警告部を設け、前記制御部は、前記カセッテが当該撮影に適さないと判断した場合に、警告を発するように前記警告部を制御することを特徴とする。
【0011】
本発明によれば、カセッテの周囲に前記放射線画像情報検知部材を避けて設けられた溝の有無に基づいて、当該カセッテが当該撮影に適するか否かを判断し、当該撮影に適さないと判断された場合には、放射線源から放射線が照射されることがないとともに、警告が発せられる。
【0012】
請求項3に記載の放射線画像撮影装置は、放射線源を有し、放射線を検知する放射線画像情報検知部材に、前記放射線源から照射され被写体を透過した放射線を検知させて放射線画像を記録する放射線画像撮影装置において、前記放射線画像情報検知部材を収納するカセッテの周囲に前記放射線画像情報検知部材を避けて設けられた溝を検知する溝検出装置と、警告を発する警告部とを設けるとともに、前記溝検出装置による検知結果に基づいて、前記カセッテが当該撮影に適するか否かを判断し、前記カセッテが当該撮影に適さないと判断した場合に、警告を発するように前記警告部を制御する制御部を設けたことを特徴とする。
【0013】
本発明によれば、カセッテの周囲に前記放射線画像情報検知部材を避けて設けられた溝の有無に基づいて、当該カセッテにが当該撮影に適するか否かを判断し、当該撮影に適さないと判断された場合には、警告が発せられる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による放射線画像撮影装置として、乳房の放射線画像を撮影する乳房画像撮影装置1について、図1から図4を参照して説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。なお、以下の説明において、「X線」と「放射線」は同義に扱う。
【0015】
乳房画像撮影装置1は、支持台2を有しており、この支持台2には、放射線源3を備えた本体部4が、図示しない本体移動機構により、図1において上下方向に移動可能に支持されている。
【0016】
放射線源3としては、放射線の波長が0.01〜0.1nm前後のX線を放射するX線管を用いる。なお、X線管は、乳房画像においては微細なX線の透過を検出するために多量のX線を発生させる必要があり、この観点から、モリブデン、ロジウムの回転陽極をもつX線管であることが好ましい。
【0017】
また、X線管から発生したX線を取り出す取出口のサイズである焦点サイズが大きいと、放射されるX線量は多くなるが、画像がボケて不鮮明になる。特に、X線が被写体5を透過するときに屈折して被写体5の境界部分であるエッジが強調される位相コントラスト画像を得るために、被写体5と放射線画像情報検知部材20との間隔を離して撮影することが行われているが、この場合、焦点サイズが大きいとボケが生じやすい。そこで、位相コントラスト撮影を行うには、焦点サイズが、30μm以上で300μm以下であることが必要であり、50μm以上200μm以下であることが好ましい。
【0018】
放射線源3の下方であって放射線照射範囲には、被写体5を載置する方形状の被写体台6が、一端を本体部4に固定されて設けられているとともに、放射線源3と被写体台6との間には、被写体5を被写体台6に対して押圧する板状の押圧部7が、本体部4に対して摺動自在に設けられている。
【0019】
被写体台6の下方には、板状の部材により構成され、カセッテ13に収納された放射線画像情報検知部材20(図2参照)を、上面に装着することにより放射線画像情報検知部材20を支持する第1検知部材支持部8が、本体部4に固定された一端を支点に、図示しない支持部駆動機構により水平位置から下方に回動可能に設けられている。
【0020】
また、本体部4の下端には、下方に延在する支持軸9が設けられており、この支持軸9の所定の位置には、位相コントラスト撮影の際にカセッテ13に収納された放射線画像情報検知部材20を装着する第2検知部材支持部10および第3検知部材支持部11が、支持軸9に固定された一端を支点に、図示しない支持部駆動機構により水平位置から上方に回動可能に設けられている。
【0021】
なお、第3検知部材支持部11は、先端が、支持軸9に対して沿わせて収納した場合に第2検知部材支持部10の固定端と干渉しない大きさであり、先端には、補助板12が、第3検知部材支持部11の内部にスライドして出し入れ可能に設けられている。
【0022】
ここで、明瞭な位相コントラスト画像を得るためには、放射線源3と放射線画像情報検知部材20との間隔が75cm以上、被写体台6と放射線画像情報検知部材20との間隔が15cm以上である必要がある。このとき、被写体台6と放射線画像情報検知部材20との間隔が、大きい方が位相コントラストによるエッジ効果が大きくなるが、この間隔が、放射線源3と被写体台6との間隔に対してあまりに大きいと焦点サイズとの関係でボケが生じる。したがって、被写体台6と放射線画像情報検知部材20との間隔および放射線源3と被写体台6との間隔がともに大きいことが画質向上の面から望まれる。一方、これらの間隔を大きくすると、乳房画像撮影装置1全体が大きくなるため、撮影室の大きさや乳房画像撮影装置1の取扱いの便宜の面から問題となる。
【0023】
以上の観点から、放射線源3と第2検知部材支持部10,第3検知部材支持部11との間隔が85cm以上となるように、第2検知部材支持部10および第3検知部材支持部11の位置を定めることが、位相コントラスト画像を得る上で好ましい。一方、放射線源3と第2検知部材支持部10および第3検知部材支持部11との間隔が200cm以下となるようにすることが、装置の取扱いの便宜上好ましい。このとき、被写体台6は、放射線源3との間隔が50cm以上100cm以下となり、第2検知部材支持部10および第3検知部材支持部11との間隔が15cm以上100cm以下となるように設けることが、良好な画質を得る上で好ましい。なお、放射線源3と第2検知部材支持部10および第3検知部材支持部11との間隔を90cm以上165cm以下となるようにし、放射線源3と被写体台6との間隔が60cm以上75cm以下であり、被写体台6と第2検知部材支持部10および第3検知部材支持部11との間隔が30cm以上90cm以下であることがより好ましい。
【0024】
カセッテ13(図2参照)は、放射線画像情報検知部材20を収納する筐体であって、搬送時又は放射線撮影時における放射線画像情報検知部材20の物理的損傷を防止するとともに、放射線撮影後に放射線画像情報検知部材20に光が照射されるのを防止するものである。
【0025】
ここで、乳房画像を撮影するのに適した放射線画像情報検知部材20を収納するカセッテ13と乳房以外の部位の画像を撮影する放射線画像情報検知部材20を収納するカセッテ13とで、カセッテの周囲に前記放射線画像情報検知部材20を避けて設けられた溝131の有無あるいは溝131が設けられた位置により差異が設けられている。例えば、図2に示すように、乳房画像を撮影するのに適した放射線画像情報検知部材20を収納するカセッテ13の裏面すなわち検知部材支持部8,10,11に当接される面の周縁部であって前記放射線画像情報検知部材20を避けた位置には、溝131が設けられており、一方、乳房以外の部位の画像を撮影する放射線画像情報検知部材20を収納するカセッテ13の裏面には、このような溝131を設けられていない。なお、図2(A)において、小さい方のカセッテは吸収コントラスト画像撮影用のカセッテを示したものであり、大きい方のカセッテは位相コントラスト画像撮影用のカセッテを示したものである。
【0026】
放射線画像情報検知部材20としては、輝尽性蛍光体シート、X線エネルギーを光に変換するシンチレータとその光を読取る光半導体素子を2次元に配列した放射線画像情報検知部材20、X線エネルギーを直接に電気信号に変換する光導電体とその電気信号を読取る素子を2次元に配列した放射線画像情報検知部材20、X線を光に変換するシンチレータとその光をCCDやCMOSなどに集光するためのレンズとを組み合わせたものを2次元に配列した放射線画像情報検知部材20、あるいはX線を光に変換するシンチレータとその光を光ファイバでCCDやCMOSに導いて電気信号に置き換える放射線画像情報検知部材20を使用することができる。
【0027】
なお、放射線画像情報検知部材20は、通常の乳房画像撮影では、18cm×24cmまたは24cm×30cmの大きさのものを使用するが、位相コントラスト画像撮影では、画像が拡大されて撮影されるため、25cm×32cm以上の大きさのものを使用することがより好ましく、放射線画像情報検知部材20の取扱いの便宜上、35cm×43cm程度の大きさのものを使用することが望ましい。
【0028】
検知部材支持部8,10,11の上面には、図2に示すように、カセッテ13を装着する際に、カセッテ13の一角を当接させることでカセッテ13を所望の装着位置に位置決めするL字状のスライド部材14が、検知部材支持部8,10,11の対角方向に移動自在に配設されている。
【0029】
図2(B)に示すように、検知部材支持部8,10,11の内部の上面近傍であって溝131に対応する位置には、溝131に係合する係合部を有し、この係合部と逆側端部を支点として揺動する揺動部材151が、係合部を検知部材支持部8,10,11の上面から突出させて設けられている。揺動部材151の係合部側側部下方には、揺動部材151側に向けて光を出射する発光素子152が設けられており、揺動部材151の支点側側部下方には、発光素子152から出射される光を検知する受光素子153が設けられている。これら揺動部材151、発光素子152および受光素子153は、溝検出装置15を構成する。
【0030】
すなわち、検知部材支持部8,10,11の上面に、カセッテ13が装着され、溝131に係合部が係合すると、揺動部材151は、図2(B)において水平位置に保たれるため、受光素子153により光が検知され、これにより、溝131が検出されたことになる。一方、カセッテ13の所定位置に溝131が設けられていない場合は、カセッテ13により、係合部が、図2(B)において下方へ押されるため、揺動部材151により光が遮られて受光素子153により検知されず、これにより、溝131が検出されなかったことになる。
【0031】
なお、溝検出装置15はこれに限るものではなく、例えば、溝131に係合する係合部と溝131とが係合するか否か応じて移動する揺動部材を有し、この揺動部材と接触可能な接点の開閉により溝131を検出するマイクロスイッチを用いた溝検出装置15を検知部材支持部8,10,11の所定位置に設けるようにしてもよい。
【0032】
放射線源3や溝検出装置15、本体移動機構、支持部駆動機構等は、放射線画像の形成に関する操作を行う操作装置16に接続されており、操作装置16には、キーボードやタッチパネル等の入力部17およびCRTディスプレイや液晶ディスプレイ等の表示部18が設けられているとともに、放射線画像の形成に関する制御を行う制御装置(図示しない)が設けられている。
【0033】
この制御装置は、例えば、CPU、ROM、RAM(いずれも図示せず)からなり、ROMに記録された処理プログラムをRAMに展開してCPUによりこの処理プログラムを実行する制御部19を有している。
【0034】
この制御部19は、前述の処理プログラムに従い、放射線源3や溝検出装置15、本体移動機構、支持部駆動機構、入力部17および表示部18の動作状況等のステータスに基づいて、各構成の動作を制御するようになっている(図3参照)。
【0035】
特に、制御部19は、溝検出装置15に検知部材支持部に装着されたカセッテ13の所定位置に溝131が設けられているかを検知させ、検知された結果に基づいて、当該乳房画像撮影装置1に使用するのに適したカセッテ13であるかるか否か、あるいは当該検知部材支持部8,10,11に装着して撮影するのに適したカセッテ13であるか否かを判断するようになっている。
【0036】
具体的には、溝131が検出されなければ、制御部19は、当該乳房撮影装置に使用するのに不適合なカセッテ13であると判断し、溝131が検出されれば、制御部19は、当該乳房撮影装置に使用するのに適合するカセッテ13であると判断するようにする。
【0037】
また、吸収コントラスト画像撮影用のカセッテ13と位相コントラスト画像撮影用のカセッテ13とで異なる位置に溝131を設けた場合には、所定の位置に溝131が検出されなかった場合には、制御部19は、当該検知部材支持部に装着して撮影するのに不適合なカセッテ13であると判断し、溝131が検出された場合には、当該撮影に適合なカセッテ13であると判断するようにする。
【0038】
当該乳房画像撮影装置1により撮影するのに不適合なカセッテ13である、あるいは当該検知部材支持部8,10,11に装着して撮影するのに不適合なカセッテ13であると判断された場合には、制御部19は、表示部18に装着されたカセッテ13が不適合である旨の警告メッセージを表示させ、さらに、放射線源4から放射線を照射させないようにするようになっている。なお、この場合において、表示部は、請求項2および請求項3にいう警告部としての機能を有する。
【0039】
一方、適合なカセッテ13であると判断された場合には、制御部19は、ユーザの入力部17からの指示に応じて、放射線源から放射線を照射させるようになっている。
【0040】
次に、本実施形態の作用について説明する。
【0041】
ユーザにより入力部17から、吸収コントラスト画像撮影または位相コントラスト画像撮影の選択、放射線の強度、放射線量といった撮影条件が入力されると、この入力された撮影条件に基づいて、制御部19により支持部駆動装置を作動させ、所定の検知部材支持部8,10,11を床と略水平位置に配置させる。例えば、吸収コントラスト画像撮影の場合は、第1検知部材支持部8を床と略水平位置に配置させる。
【0042】
次に、ユーザにより、床と略水平位置に配置された検知部材支持部8,10,11の所定の位置に、放射線画像情報検知部材20を収納したカセッテ13が装着されると、制御部19により溝検出装置15に溝131を検知させ、この検知結果に基づいて、検知部材支持部に装着されているカセッテ13が、当該撮影に適した放射線画像情報検知部材20を収納したカセッテ13であるか否かが判断される。
【0043】
当該撮影に適していないと判断された場合、制御部19により、表示部18に警告メッセージを表示させ、放射線源4から放射線が照射されないようにさせる。この場合には、ユーザにより、表示部18に表示された警告メッセージが確認され、当該撮影に適した放射線画像情報検知部材20を収納したカセッテ13が装着し直される。
【0044】
以上より、本実施形態に係る乳房画像撮影装置1によれば、当該撮影に適さないカセッテ13が誤装着された場合には、自動的に放射線源4から放射線が照射されないようにされるため、被写体5の再撮影が防止され、被験者が必要以上に被爆するのを防止することができる。
【0045】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、当該撮影に適さないカセッテが誤装着された場合には、自動的に放射線源から放射線が照射されないようにされるため、被写体の再撮影が防止され、被験者が必要以上に被爆するのを防止することができる。
【0046】
請求項2に記載の発明によれば、当該撮影に適さないカセッテが誤装着された場合には、自動的に放射線源から放射線が照射されないようにされる上、警告が発せられるため、ユーザが誤装着に気付き当該撮影に適するカセッテを装着しなおすことにより、被写体の再撮影が防止され、被験者が必要以上に被爆するのを防止することができる。
【0047】
請求項3に記載の発明によれば、当該撮影に適さないカセッテが誤装着された場合には、警告が発せられるため、ユーザが誤装着に気付き当該撮影に適するカセッテを装着しなおすことにより、被写体の再撮影が防止され、被験者が必要以上に被爆するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による乳房画像撮影装置の一実施形態の構成を示す図である。
【図2】本発明による乳房画像撮影装置を構成する検知部材支持部に乳房画像撮影に用いるカセッテを装着した一例を示す図である。
【図3】本発明による乳房画像撮影装置の一実施形態の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
3 放射線源
8,10,11 検知部材支持部
13 カセッテ
131 溝
15 磁性体検出装置
18 表示部(警告部)
19 制御部
20 放射線画像情報検知部材
Claims (3)
- 放射線源を有し、
放射線を検知する放射線画像情報検知部材に、前記放射線源から照射され被写体を透過した放射線を検知させて放射線画像を記録する放射線画像撮影装置において、
前記放射線画像情報検知部材を収納するカセッテの周囲に前記放射線画像情報検知部材を避けて設けられた溝を検知する溝検出装置を設けるとともに、
前記溝検出装置による検知結果に基づいて、前記カセッテが当該撮影に適するか否かを判断し、前記カセッテが当該撮影に適さないと判断した場合に、前記放射線源から放射線が照射されないように前記放射線源を制御する制御部を設けたことを特徴とする放射線画像撮影装置。 - 警告を発する警告部を設け、
前記制御部は、前記カセッテが当該撮影に適さないと判断した場合に、警告を発するように前記警告部を制御することを特徴とする請求項1に記載の放射線画像撮影装置。 - 放射線源を有し、
放射線を検知する放射線画像情報検知部材に、前記放射線源から照射され被写体を透過した放射線を検知させて放射線画像を記録する放射線画像撮影装置において、
前記放射線画像情報検知部材を収納するカセッテの周囲に前記放射線画像情報検知部材を避けて設けられた溝を検知する溝検出装置と、
警告を発する警告部とを設けるとともに、
前記溝検出装置による検知結果に基づいて、前記カセッテが当該撮影に適するか否かを判断し、前記カセッテが当該撮影に適さないと判断した場合に、警告を発するように前記警告部を制御する制御部を設けたことを特徴とする放射線画像撮影装置。
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---|---|---|---|
JP2003084873A JP2004290325A (ja) | 2003-03-26 | 2003-03-26 | 放射線画像撮影装置 |
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JP2003084873A JP2004290325A (ja) | 2003-03-26 | 2003-03-26 | 放射線画像撮影装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008531985A (ja) * | 2005-02-10 | 2008-08-14 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | 衝撃吸収機能を有する携帯型x線検出プレート |
-
2003
- 2003-03-26 JP JP2003084873A patent/JP2004290325A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008531985A (ja) * | 2005-02-10 | 2008-08-14 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | 衝撃吸収機能を有する携帯型x線検出プレート |
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