JP2004289881A - モータおよび記録媒体駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】コア15およびコイル17を有するステータ2と、これらコア15およびコイル17に対向して円環状に複数の磁極を配列した永久磁石25を有するロータ3とを備え、前記永久磁石25の軸方向に前記ステータ2と対向する前記永久磁石25の表面に磁性材料層29を備えることを特徴とするモータ1を提供する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コアおよびコイルを有するステータと、コアおよびコイルに対向して円環状に複数の磁極を配列した永久磁石を有するロータとを備えたモータ、およびこのモータを備えた記録媒体駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、据え置き型のパーソナルコンピュータや携行可能なノートパソコン等の端末装置に搭載されるハードディスク装置(以下、HDDと呼ぶ。)には、ディスク状に形成された記録媒体を所定の回転速度で回転させるモータが設けられている(例えば、特許文献1参照。)。
このモータは、図10に示すように、円環状に複数の磁極を配列した永久磁石81を固定したロータ83と、永久磁石81の内周面81aに対向する位置にコア85およびコイル87を備えたステータ89と、ステータ89に対してロータ83を回転自在とする軸受部91とを備えている。永久磁石81の軸方向の表面81bには、ステータ89を構成するベース部材93の表面93aが対向して位置しており、永久磁石81およびベース部材93の間には隙間(以下、エアギャップと呼ぶ。)が設けられている。また、ベース部材93は、非磁性材料であるアルミニウムにより形成されており、このベース部材93に対してロータ83および永久磁石81を回転させた際に、ベース部材93に永久磁石81の磁束が伝達しても、うず電流や磁気ヒステリシスが発生することを防止していた。
【0003】
【特許文献1】
特許第3184795号公報(第3−4頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のモータでは、アルミニウムによりベース部材93を形成しているが、アルミニウム等の金属材料は高価であるため、モータのコスト削減を図るために鉄等の安価な金属材料をベース部材93に用いることが要求されている。
しかしながら、鉄等の安価な金属材料は磁性材料であるため、ベース部材93に対してロータ83および永久磁石81を回転させた際には、ベース部材93にうず電流が発生すると共に、ベース部材93の影響を受けて永久磁石81の磁気回路の磁気ヒステリシスが発生する。したがって、モータの動力の損失となるうず電流損や磁気ヒステリシス損からなる鉄損が生じるという問題があった。
特に、HDDに設けられるモータに対しては薄型化が要求されているため、鉄損の発生を防止することを目的として、永久磁石81とベース部材93とのエアギャップを大きくできないという問題があった。
【0005】
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、鉄損の発生を防止すると共に薄型化を図ることができるモータを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明のモータは、コアおよびコイルを有するステータと、これらコアおよびコイルに対向して円環状に複数の磁極を配列した永久磁石を有するロータとを備え、前記永久磁石の軸方向に前記ステータと対向する前記永久磁石の表面に磁性材料層を備えることを特徴とする。
【0007】
この発明に係るモータによれば、永久磁石の各磁極の表面に出入りする磁束の方向が磁性材料層によって拘束されるため、この磁束がステータに到達することがない。したがって、ステータが鉄等の磁性材料から形成されていても、永久磁石がステータに近接した状態でステータに対して相対的に回転する際に、モータの動力の損失となるうず電流損や磁気ヒステリシス損からなる鉄損が発生しない。また、永久磁石をステータの表面に近接して配置できるため、モータの薄型化を図ることができる。
【0008】
また、モータにおいて、前記磁性材料層が、磁性材料からなる板状部材であることを特徴とする。
また、前記磁性材料層が、磁性材料からなる板状部材であることを特徴とする。
これらの発明に係るモータによれば、永久磁石の表面に板状部材を固定したり、永久磁石の表面にメッキを施してメッキ層を形成することにより、永久磁石の表面に出入りする磁束がステータに到達することを確実に防止できる。
また、磁性材料層としてメッキ層を形成する場合には、その厚さを容易に薄く形成できるため、ロータの軽量化を図り、ロータを回転させるために要する消費電力を削減できる。
【0009】
また、本発明に係るモータは、前記磁性材料層の先端が、前記永久磁石の周面から、前記ステータのコアに向けて突出していることを特徴とする。
この発明に係るモータによれば、コアに対向する周面側に位置する永久磁石の表面に出入りする磁束が、コアに向けて突出する磁性材料層の先端を通るように拘束されるため、ステータの周面に出入りする磁束だけではなく、永久磁石の表面に出入りする磁束もモータの動力として利用できる。
【0010】
また、本発明に係る記録媒体駆動装置は、前記モータを備え、前記ロータに薄板状の記録媒体を固定する固定部が設けられていることを特徴とする。
この発明に係る記録媒体駆動装置によれば、モータを回転させる際に鉄損が発生しないため、記録媒体に記録を書き込む際、もしくは、記録媒体から記録を読み出す際に、記録媒体を回転させる消費電力の削減を図ることができる。また、モータの薄型化を図ることにより、記録媒体駆動装置の薄型化を図ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1および図2はこの発明に係る一実施形態を示す図である。この実施の形態に係るモータは、薄板の円盤状に形成された磁気記録媒体等のディスク型記録媒体を回転させる記録媒体駆動装置に適用したものである。図1に示すように、このモータ1は、ステータ2と、ステータ2に対して中心軸線A1回りに回転するロータ3と、ステータ2に対してロータ3を回転自在に支持する軸受部4とを備えている。
【0012】
軸受部4は、ロータ3に固定された軸体5と、この軸体5を挿入する軸体挿入穴7aを有し、有底略円筒状に形成されたスリーブ7と、軸体5と軸体挿入穴7aとの隙間に充填されたオイル等の液体9とを備えており、所謂液体動圧軸受を構成している。
すなわち、軸体5の外面やスリーブ7の内面には、液体9を集めるための動圧発生溝11が形成されており、この動圧発生溝11は、軸体5を中心軸線A1回りに回転させた際に、液体9を集めて動圧を発生させる。そして、この動圧が軸受の役割を果たし、スリーブ7により軸体5を回転可能に支持するようになっている。
なお、スリーブ7は、ステータ2の一部を構成しており、オーステナイト系ステンレスやアルミニウム等の非磁性材料から構成されている。
【0013】
ステータ2は、浅底の略円筒状に形成されたベース部材(ステータ用部材)13と、ベース部材13の内周面13aに固定された複数のコア15と、各コア15に巻き付けられた導線からなるコイル17とを備えている。ベース部材13は、磁性材料である鉄により形成されている。また、ベース部材13の底壁部14の中央部には、中心軸線A1を中心とした穴14aが形成されており、この穴14aに軸受部4のスリーブ7が固定されるようになっている。
各コア15は、複数のケイ素鋼板を中心軸線A1方向に積層したものであり、ベース部材13の内周面13aから半径方向内方に突出している。コイル17は、図示しない電源と電気的に接続されており、コア15およびコイル17により交番磁界が形成できるようになっている。
【0014】
ロータ3は、有底略円筒状に形成されており、その底壁部19の中央部には、中心軸線A1を中心とした貫通孔19aが形成されている。ロータ3は、この貫通孔19aに軸受部4の軸体5を嵌め込むことにより軸体5に固定されることになる。ロータ3の底壁部19の周縁から中心軸線A1方向に突出する円筒壁部21の先端部には、円環状に形成された中心軸線A1方向に面する表面21aが形成されている。このロータ3は、この表面21aがベース部材13の底壁部14の内面14bに対向するように配置されている。この円筒壁部21の表面21aには、円環状に形成されたロータ磁石部23が接着剤等により固定されている。
【0015】
ロータ磁石部23は、ベース部材13の内面14aとの間に微小なエアギャップを有するように配されており、このエアギャップの大きさは、0.15〜0.3mmとなっている。このロータ磁石部23は、図2に示すように、永久磁石25と、中心軸線A1方向に面する永久磁石25の表面25aおよび裏面(表面)25bに、それぞれ接着剤により固定された板状部材(磁性材料層)27,29とを備えている。
永久磁石25は、円環状に複数の磁極を配列し、これら各磁極の磁束方向が概ね永久磁石25の径方向と一致する所謂ラジアル異方性のネオジウム磁石となっている。この永久磁石25は、ロータ3に固定された状態において、その外周面25cとコア15の内周面15aとの間に一定の隙間を有するように位置している。
板状部材27,29は、磁性材料である純鉄からなり、円環状の薄板に形成したものである。これら板状部材27,29の外径寸法は永久磁石25よりも大きく形成されており、板状部材27,29の半径方向外方側の周縁部が、永久磁石25の外周面25cからコア15に向けて突出している。
【0016】
ロータ磁石部23は、以上のように構成されているため、永久磁石25の各磁極の表面25aおよび裏面25bに出入りする磁束Φa,Φcの方向が、板状部材27,29により拘束されている。特に、永久磁石25の裏面25bに出入りする磁束Φa,Φcは、ベース部材13の内面14bに対向する板状部材29からベース部材13に到達することがない。
なお、コア15およびコイル17において交番磁界が発生した場合には、永久磁石25の表面25aおよび裏面25bのうち、半径方向外方側の周縁に出入りする磁束Φcが、永久磁石25の外周面25cから突出する板状部材27,29の先端部に出入りするように、その方向が板状部材27,29により拘束されることになる。
【0017】
また、ロータ3の底壁部19の周縁には、ディスク型記録媒体30を支持するための段部(固定部)19bが形成されている。この段部19bにディスク型記録媒体30の中央に形成された中央孔30aを嵌め込むことにより、ディスク型記録媒体30が、ロータ3および軸体5と共に中心軸線A1回りに回転できるようになっている。
この段部19bを有するロータ3を備えたモータ1によりHDD等の記録媒体駆動装置40が構成されることになる。
【0018】
以上のように構成された記録媒体駆動装置50において、ディスク型記録媒体40を回転させる場合には、コア7およびコイル9において交番磁界を発生させ、この交番磁界を永久磁石21に作用させてロータ3を回転させる。この際には、交番磁界が永久磁石25の外周面25cに出入りする磁束Φb、および永久磁石25の表面25aおよび裏面25bのうち、半径方向外方側の周縁に出入りする磁束Φcに作用する。
また、この際には、永久磁石25の裏面25bに出入りする磁束Φa,Φcが、鉄から形成されるベース部材13に到達しないため、モータの動力の損失となるうず電流損や磁気ヒステリシス損からなる鉄損が発生しない。
【0019】
上記のように、モータ1によれば、ステータ2を構成するベース部材13に対向する永久磁石25の裏面25bに純鉄からなる板状部材29を固定することにより、鉄損の発生を防止してモータ1を回転させるための電力をモータ1の回転に有効に活用できる。また、永久磁石25をベース部材13に近接して配置できるため、モータ1の薄型化を図ることができる。
さらに、ステータ2を構成するベース部材13が磁性体である鉄等の安価な金属材料により形成されているため、モータ1の製造コスト削減を図ることができる。
また、板状部材27,29の先端を永久磁石25の外周面25cからステータ2のコア15に向けて突出させることにより、永久磁石25の表面25aおよび裏面25bのうち、半径方向外方側の周縁に出入りする磁束Φcもモータ1の駆動力として利用できるため、モータ1を回転させるために要する消費電力を削減できる。
【0020】
また、このモータ1を記録媒体駆動装置40に設けた場合には、ディスク型記録媒体30に記録を書き込む際、もしくは、ディスク型記録媒体30から記録を読み出す際に、ディスク型記録媒体30を回転させる消費電力の削減を図ることができると共に、記録媒体駆動装置40の薄型化を図ることができる。
また、安価な金属材料によりモータ1を構成できるため、記録媒体駆動装置40の製造コスト削減を図ることができる。
【0021】
また、このモータ1が、ディスク型記録媒体30を回転させる記録媒体駆動装置40に適用される場合には、モータを効率よく回転させることができるため、ディスク型記録媒体30に記録を書き込む際、もしくは、ディスク型記録媒体30から記録を読み出す際に、ディスク型記録媒体30を回転させるための消費電力を削減できる。また、安価な金属材料によりモータ1を構成できるため、記録媒体駆動装置40の製造コスト削減を図ることができる。
【0022】
なお、上記の実施形態においては、板状部材27,29を永久磁石25の外周面25bから半径方向外方に突出させるとしたが、この突出した板状部材27,29の先端部をコア15の内周面15aに向けて折り曲げるとしてもよい。この構成の場合には、板状部材27,29の先端部に出入りする磁束Φcをコア15の内周面15aに向けて集中させることができるため、モータ1をさらに効率よく回転させることができる。
また、板状部材27,29を永久磁石25の表面25aおよび裏面25bに固定するとしたが、これら板状部材27,29に加えて、円筒状に形成された純鉄の円筒部材を永久磁石25の内周面に固定するとしても構わない。この構成の場合には、円筒部材により永久磁石25の内周面25dに出入りする磁束方向が拘束されるため、この磁束がスリーブ7に到達しない。したがって、スリーブ7を鉄等の磁性材料により形成してもよく、モータ1の製造コストをさらに削減できる。
【0023】
さらに、例えば、図3に示すように、前述の板状部材27,29および円筒部材53を一体的に形成して断面コ字状の囲繞部材51を構成するとしてもよい。
そして、この囲繞部材51は、例えば、図4(a)に示すように、薄肉の円筒部材55により構成されるとしてもよい。すなわち、この円筒部材55の軸方向両端を周方向にわたって複数の端部片57に切り分け、図4(b)に示すように、これら端部片57を半径方向外方側に折り曲げて囲繞部材51を構成する。したがって、これら複数の端部片57が板状部材27,29に相当する部分を構成し、円筒部材55の中途部が、永久磁石25の内周面25dに固定される円筒部材53に相当する部分を構成することになる。
この円筒部材55により囲繞部材51を構成する場合には、端部片57により永久磁石25を挟み込むことができるため、接着剤等を使用せずに囲繞部材51を永久磁石25に固定することができる。また、円板状に形成した純鉄に貫通孔を形成して板状部材27,29を構成する場合と比較して、材料の無駄をなくすことができる。
【0024】
また、永久磁石25の内周面25dに円筒部材53を固定することに限らず、例えば、図5に示すように、ロータ3に一体的に形成されたリターンヨーク59を永久磁石25の内周面25dに固定するとしてもよい。ただし、この構成の場合には、ロータ3を磁性材料により形成する必要がある。
【0025】
また、コア15およびコイル17は、円環状の永久磁石25の外周面25cに対向して配されるとしたが、これに限ることはなく、少なくともこれら永久磁石25、コア15およびコイル17によりロータ3を回転させるように構成されていればよい。したがって、コア15およびコイル17を、図6に示すように、スリーブ7の外周面に固定し、これらコア15およびコイル17の半径方向外方側に対向するようにロータ磁石部26をロータ3に固定するとしてもよい。
なお、この構成の場合には、板状部材27,29の内径寸法が永久磁石25よりも小さく形成されており、板状部材27,29の半径方向内方側の周縁部が、永久磁石25の内周面25dからコア15に向けて突出する。
【0026】
モータ1を上述のように構成した場合には、永久磁石25の表面25aおよび裏面25bに固定する2つの板状部材27,29を一体的に形成しても構わない。すなわち、例えば、図7(a)に示すように、永久磁石25の軸方向長さと同じ寸法を有する板状の連結部材63の両端部に2つの板状部材27,29の外周縁部を連結した眼鏡型部材61を構成してもよい。この眼鏡型部材61を永久磁石25に固定する際には、図7(b)に示すように、連結部材63を永久磁石25の外周面25cに当接させると共に、板状部材27,29の表面を永久磁石25の表面25aおよび裏面25bに当接させるように、眼鏡型部材61を折り曲げる。
【0027】
また、図6に示すように、永久磁石25がコア15およびコイル17の半径方向外方側に位置している場合には、板状部材27,29に加えて、永久磁石25の外周面25cにも磁性材料からなる円筒部材を設けてもよい。さらに、これら板状部材27,29および円筒部材を一体的に形成して断面コ字状の囲繞部材を構成してもよい。そして、この囲繞部材は、例えば、図8(a)に示すように、帯状に形成された帯状部67と、帯状部67の幅方向両端部から突出する複数の突出片69とから構成される板状の囲繞用板材65から構成するとしてもよい。なお、この囲繞用板材65は、帯状部67の長さ寸法が、外周面25cの周方向長さに等しく、かつ、帯状部67の幅寸法が、外周面25cの軸方向長さに等しくなるように形成されている。
【0028】
この囲繞用板材65を永久磁石25に固定する際には、図8(b)に示すように、帯状部67の長さ方向の両端部67a,67bを互いに突き合わせて囲繞用板材65を円筒状に形成し、各突出片69を半径方向内方側に折り曲げて断面コ字状の囲繞部材71を構成する。したがって、これら複数の突出片69が板状部材27,29に相当する部分を構成し、帯状部67が永久磁石25の外周面25cに固定される部分を構成することになる。
これら眼鏡型部材61や囲繞部材65を使用する場合には、前述した囲繞部材51と同様にして、板状部材27,29により永久磁石25を挟み込むことができるため、接着剤等を使用することなく、板状部材27,29を永久磁石25に容易に固定できる。
【0029】
さらに、板状部材27,29を純鉄により形成するとしたが、これに限ることはなく、少なくとも永久磁石25の磁束の方向を拘束する磁性材料により形成されていればよい。したがって、例えば、板状部材27,29をケイ素鋼板や冷間圧延材料(SPC、SPCD)により形成するとしてもよい。
また、永久磁石25の表面25aおよび裏面25bに板状部材27,29を固定するとしたが、これに限ることはなく、例えば、磁性材料のメッキを施してメッキ層を形成するとしてもよい。この場合には、メッキ層の厚さを容易に薄く形成できるため、ロータ3の軽量化を図り、ロータ3を回転させるために要する消費電力を削減できる。
【0030】
また、永久磁石25の表面25aおよび裏面25bに板状部材27,29やメッキ層を設けるとしたが、これに限ることはなく、少なくとも永久磁石25の裏面25bに出入りする磁束Φaがベース部材13に到達することを防止できればよい。したがって、例えば、図9に示すように、永久磁石25の裏面25bのみに板状部材29やメッキ層を設けるとしてもよい。
また、永久磁石25の裏面25bに設けられる板状部材29やメッキ層の厚さは、永久磁石25とベース部材13とのエアギャップを小さくしてモータ1を薄く構成できるように0.3mm以下とすることが好ましく、永久磁石25の裏面25bに出入りする磁束Φaがベース部材13に到達しないように0.05mm以上とすることが好ましい。
【0031】
また、軸受部4は、所謂液体動圧軸受から構成されるとしたが、これに限ることはなく、少なくともステータ2に対してロータ3を回転自在とする構成であればよい。したがって、軸受部4を、例えばボールベアリングから構成するとしてもよい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ステータに対向する永久磁石の表面に板状部材やメッキ層からなる磁性材料層を形成することにより、鉄損の発生を防止して、モータを回転させるための電力をモータの回転に有効に活用できる。また、永久磁石をステータの表面に近接して配置できるため、モータの薄型化を図ることができる。
さらに、メッキ層を形成したり、磁性材料層の先端を永久磁石の周面からステータのコアに向けて突出させた場合には、モータを回転させるために要する消費電力を削減できる。
【0033】
また、このモータを記録媒体駆動装置に設けた場合には、記録媒体に記録を書き込む際、もしくは、記録媒体から記録を読み出す際に、記録媒体を回転させる消費電力の削減を図ることができると共に、記録媒体駆動装置の薄型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係るモータを示す断面図である。
【図2】図1のモータにおいて、コアに対向して位置するロータ磁石部を示す拡大断面図である。
【図3】この発明の他の実施形態に係るモータにおいて、ロータ磁石部を示す拡大断面図である。
【図4】図3のロータ磁石部において、永久磁石に固定する囲繞部材を示しており、(a)は、囲繞部材を構成する円筒部材を示す斜視図、(b)は、永久磁石に固定する際の形状を示す斜視図である。
【図5】この発明の他の実施形態に係るモータにおいて、ロータ磁石部を示す拡大断面図である。
【図6】他の実施形態に係るモータを示す断面図である。
【図7】図6のモータにおいて、永久磁石に固定する眼鏡型部材を示しており、(a)は、平面図であり、(b)は、永久磁石に固定する際の形状を示す斜視図である。
【図8】図6のモータにおいて、永久磁石に固定する囲繞部材を示しており、(a)は、囲繞部材を構成する囲繞用板材を示す平面図であり、(b)は、永久磁石に固定する際の形状を示す斜視図である。
【図9】他の実施形態に係るモータにおいて、ロータ磁石部を示す拡大断面図である。
【図10】従来のモータの一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 モータ
2 ステータ
3 ロータ
5 ベース部材(ステータ用部材)
15 コア
17 コイル
19b 段部(固定部)
25 永久磁石
25b 裏面(表面)
25c 外周面
25d 内周面
27,29 板状部材(磁性材料層)
30 ディスク型記録媒体
40 記録媒体駆動装置
Claims (5)
- コアおよびコイルを有するステータと、これらコアおよびコイルに対向して円環状に複数の磁極を配列した永久磁石を有するロータとを備え、
前記永久磁石の軸方向に前記ステータと対向する前記永久磁石の表面に磁性材料層を備えることを特徴とするモータ。 - 前記磁性材料層が、磁性材料からなる板状部材であることを特徴とする請求項1に記載のモータ。
- 前記磁性材料層が、メッキ層からなることを特徴とする請求項1に記載のモータ。
- 前記磁性材料層の先端が、前記永久磁石の周面から、前記ステータのコアに向けて突出していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のモータ。
- 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のモータを備え、前記ロータに薄板状の記録媒体を固定する固定部が設けられていることを特徴とする記録媒体駆動装置。
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