JP2004289405A - 地上波デジタル放送中継システム - Google Patents
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Abstract
【課題】放送局からのデジタル信号を光信号に変換して光ファイバケーブルを通して送信所に送信するので、気候の変動に関係なく安定した地上波デジタル中継を行うことができるとともに、送信所での送信電波の回り込み等の問題を生じない地上波デジタル放送中継システムを提供することにある。
【解決手段】放送局から放送される放送番組の電気信号を光信号に変換する手段と、変換された光信号を前記放送局から第1の送信所まで接続された光ファイバケーブルを介して前記第1の送信所へ送信する手段と、前記第1の送信所で受信した光信号を電気信号に変換する手段と、家庭等のアンテナで受信できる信号に変換する手段と、変換された信号を前記第1の送信所のアンテナから地上波デジタル電波として送信する手段とで地上波デジタル放送中継システムを構成している。
【選択図】 図1
【解決手段】放送局から放送される放送番組の電気信号を光信号に変換する手段と、変換された光信号を前記放送局から第1の送信所まで接続された光ファイバケーブルを介して前記第1の送信所へ送信する手段と、前記第1の送信所で受信した光信号を電気信号に変換する手段と、家庭等のアンテナで受信できる信号に変換する手段と、変換された信号を前記第1の送信所のアンテナから地上波デジタル電波として送信する手段とで地上波デジタル放送中継システムを構成している。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地上波デジタル放送中継システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の放送はアナログ放送であり、各放送局から第送信所に電波を送信し、第送信所はチャンネルで第2送信所に放送波中継をし、第2送信所はbチャンネルで第3送信所に放送波中継している。このように、送信所ごとに送信チャンネルを変えて送信している。送信所での送信電波と受信電波のチャンネルが異なるので、送信電波が送信所の受信アンテナに回り込んでも影響を及ぼさない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
現在のアナログ放送では送信所ごとに送信チャンネルを変えているので電波の回り込み問題は生じないが、地上波デジタル放送では単一周波数中継(SFN)が前提となるため、そのような送信所では放送波中継がスムーズにいかない。SFNでは電波の回り込みが発生しやすく、放送波中継が実施困難になるという欠点がある。
【0004】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、放送局からのデジタル信号を光信号に変換して光ファイバケーブルを通して送信所に送信すること、さらに、送信所から別の送信所に光ファイバケーブルを通して送信していくので、気候の変動に関係なく中継を行うことができるとともに、各送信所のアンテナからは地上波デジタル電波の送信のみとなるので、送信所での送信電波の回り込みの問題を生じない。また、周波数リソースが空けられるため、移動中継等で無線チャンネルを効率よく使用することができる。本発明は地上波デジタル放送を確実に実施可能とするための地上波デジタル放送中継システムを提供することを目的としている。
【0005】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は放送局から放送される放送番組の電気信号を光信号に変換する手段と、変換された光信号を前記放送局から第1の送信所まで接続された光ファイバケーブルを介して前記第1の送信所へ送信する手段と、前記第1の送信所で受信した光信号を電気信号に変換する手段と、家庭等のアンテナで受信できる信号に変換する手段と、変換された信号を前記第1の送信所のアンテナから地上波デジタル電波として送信する手段とで地上波デジタル放送中継システムを構成している。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施の形態により、本発明を詳細に説明する。
【0008】
図1および図2に示す本発明の第1の実施の形態において、1は本発明の地上波デジタル放送中継システムで、この地上波デジタル放送中継システム1は、放送番組を送信する少なくともつの放送局2と第1の送信所3間を少なくとも1本の光ファイバケーブル4で接続する手段5と、前記放送局2において、映像信号と音声信号を符号化する手段6と、これをMPEG2−TS()する手段7と、MPEG2−TSを多重化する手段8と、このTS信号を64QAM変調する手段9と、この64QAM変調された電気信号を光信号に変換する手段10と、この変換された光信号を前記放送局2から前記光ファイバケーブル4を介して前記第1の送信所3へ送信する手段11と、前記第1の送信所3に設置された受信装置で受信した光信号を電気信号に変換する手段13と、この変換された電気信号を64QAM復調した上、このTS信号をOFDM変調する手段14と、このOFDM変調されたデジタル信号を前記第1の送信所3に設置されたアンテナを有する送信装置15から送発信する手段16とで構成されている。
【0009】
前記放送局2と送信所3間を接続する光ファイバケーブル4は、該放送局2と中継局である送信局3間の地中、海底、海中や埋設された管路等に敷設され、この場合、既に敷設された光ファイバケーブルを利用することもできる。前記光ファイバケーブル4はマルチモード光ファイバ、単一モード光ファイバ、グレーテッド形光ファイバ等、伝搬方法により選択的に使用されてもよく、従来の光ファイバ以外でも、伝搬方法、敷設距離、敷設方法等を鑑みて、効率のよい光ファイバ等を使用してもよい。
【0010】
前記放送局2は、放送信号を送受配信する施設を所有している地上放送局で、前記第1の送信所3は地上波デジタル放送を各家庭に送信できるように各地に設置された親局や中継局で、放送局が保有する送信所、あるいは複数の放送局が共同で管理している送信所である。
【0011】
ここで、本発明のシステムの概要を説明する。
前記放送局2で送受配信する、放送番組や中継現場から集められるデジタル放送に用いられるデジタル信号を光信号に変換した後、前記放送局2から前記光ファイバケーブル4を介して前記第1の送信所3へ送信される。
第1の送信所3ではで受信した光信号を変換、復調して、処理されたデジタル信号を送信装置15により前記第1の送信所3に設置されたアンテナから送信する。
なお、例えば各放送局から伝達される64QAM変調された信号を多重化する、すなわち周波数分割多重処理を施すことにより、複数の放送局2で1回線を共有することができ、効率よく信号を伝送することができる。
【0012】
【発明の異なる実施の形態】
次に、図3ないし図9に示す本発明の異なる実施の形態につき説明する。なお、これらの本発明の異なる実施の形態の説明に当って、前記本発明の第1の実施の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0013】
図3ないし図5に示す本発明の第2の実施の形態において、前記本発明の第1の実施の形態と主に異なる点は、第1の放送局3と第1〜第NまでのN個、本実施の形態では1箇所の第2の送信所17があって,第1から第2の送信所17間は、直列に光ファイバーケーブル4で接続されており、前記第1の放送局2と前記第1送信所3間も光ファイバケーブル4で接続され、前記第1の放送局2から前記第1の送信所3に送信された光信号は、第1の送信所で光信号を分配手段としての分配器18を介して2分配し、2分配された他方の光信号は電気信号に変換されて、64QAM復調され、さらにOFDM変調されて、送信装置15により前記第1の送信所3のアンテナより地上波デジタル電波が送信されるとともに、もう一方の光信号は前記光ファイバケーブル4を介しての第2の送信所17に送信される。前記第2の送信所17では前記第1の送信所3と同様の処理で地上波デジタル電波を送信する点で、このような地上波デジタル放送中継システム1Aにしても本発明の第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
なお、本実施の形態では、第2の送信所17までの経路を説明したが、これに限らず、N個の送信所を用いた場合には、第1および第2の送信所間と同様に、光ファイバケーブルを通して第N送信所まで中継する。
また、第1の送信所から第Nの送信所の光ファイバ線路途中に必要であれば、光信号増幅器を設置してもよい。
さらに、図5に示すように、山間部等に設置されている既存の複数個の中継局を統合して第2の送信所として設置されてもよい。
【0014】
図6および図7に示す本発明の第3の実施の形態において、前記本発明の第2の実施の形態と主に異なる点は、複数の放送局、本実施の形態では5箇所の放送局2、2a、2b、2c、2dと複数の第2送信所、本実施の形態では3つの第2送信所17、17a、17bを構成し、3つの第2の送信所17、17a、17bと第の送信所3間を光ファイバケーブル4で接続した点で、このような地上波デジタル放送中継システム1Bでは、第1の送信所3において、5箇所の放送局2、2a、2b、2c、2dから前記光ファイバケーブル4を介して前記第1の送信所に送信された光信号を受信して、電気信号変換手段13を介して各光信号を電気信号に変換し、それぞれの電気信号を分配手段18Aを介して少なくとも2分配する。2分配された一方の電気信号は、変調手段14を介して64QAM復調して、OFDM変調し、第1の送信所から地上波デジタル電波を送信装置15を介して送信される。
前記分配手段18Aにより2分配された他方の電気信号は、合成手段19を介して合成され、この合成された電気信号を光信号変換手段10を介して光信号に変換された後、この光信号を分配手段としての分配器20を介して分配され、3箇所の第2の送信所17、17a、17bに送信される。
各第2の送信所17、17a、17bにおいて、受信した光信号を電気信号変換手段13を介して電気信号に変換され、この電気信号をそれぞれの放送局の信号に分割する手段21を介して分配され、分配された電気信号をそれぞれ変調手段14を介して64QAM復調して、OFDM変調し、送信装置15を介して各送信所17、17a、17bのアンテナから地上波デジタル電波を送信する。
【0015】
なお、光信号は光ファイバケーブル4によって各送信所に送信されるが、途中、光信号を増幅して送信所に送信されてもよい。
また、本実施の形態では、5つの放送局の場合について説明したが、本発明はこれに限らず、2、3、6、8つ等の複数個の放送局を接続してもよい。
さらに、前記第2の送信所についても本発明はこれに限らず、2、5、6、8箇所等の複数箇所の送信所を接続してもよい。
【0016】
図8および図9に示す本発明の第4の実施の形態において、前記本発明の第1の実施の形態と主に異なる点は、放送局2と第1の送信所3間に複数の光ファイバケーブル、本実施の形態では2本の光ファイバケーブル4、4を用いた点で、このように構成した地上波デジタル放送中継システム1Cにしても本発明の第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることができるとともに、2本の光ファイバケーブルを使用することにより、1本がトラブルで使用不可能になっても残りの1本を使用することができるので、復旧作業に余計な時間をかけることなく、放送を続行することができる。
【0017】
なお、前記本発明の異なる実施の形態では主に第1の実施の形態を基にして説明したが、本発明はこれに限らず、各実施の形態に使用された構成を組み合わせて使用しても同様な作用効果が得られる。
また、本発明の各実施の形態の分配手段や分割手段で用いられる分配器や分割器は、それぞれ送信所や中継局に対応する数に分配や分割することができる装置を使用することができる。
【0018】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
【0019】
(1)放送局から放送される放送番組の電気信号を光信号に変換する手段と、変換された光信号を前記放送局から第1の送信所まで接続された光ファイバケーブルを介して前記第1の送信所へ送信する手段と、前記第1の送信所で受信した光信号を電気信号に変換する手段と、家庭等のアンテナで受信できる信号に変換する手段と、変換された信号を前記第1の送信所のアンテナから地上波デジタル電波として送信する手段とからなるので、送信所でのアンテナによる電波の受信がなく、送信所のアンテナから地上波デジタル電波の送信をしても、電波の回り込み現象は起こらない。
したがって、SFNの回り込み対策の必要がなくなるので、中継局での回り込み電波キャンセラー装置等が不要だから、システム構成が容易になる。
【0020】
(2)前記(1)によって、放送局からのデジタル信号を光信号に変換して光ファイバケーブルを通して送信所に送信するので、気候の変動に関係なく安定した高品質の地上波デジタル放送を中継することができる。
【0021】
(3)前記(1)によって、従来のように各放送局は自前の中継放送システムを構築する必要はなく、送信所を共同利用することによって、合理的な地上波デジタル放送中継を行うことができる。
したがって、容易にコストの低減を図ることができる。
【0022】
(4)前記(1)によって、チャンネルが単一なので、他のチャンネルは効率よく他の用途に使用することができる。
【0023】
(5)前記(1)によって、光ファイバー1回線で複数の放送局のデータを送信することができるので、複数の放送局で共有して、効率よく使用することができる。
【0024】
(6)請求項1〜5も前記(1)〜(5)と同様な作用効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の概略図。
【図2】本発明の第1の実施の形態のフロー図。
【図3】本発明の第2の実施の形態の概略図。
【図4】本発明の第2の実施の形態のフロー図。
【図5】本発明の第2の実施の形態の参考図。
【図6】本発明の第3の実施の形態の概略図。
【図7】本発明の第3の実施の形態のフロー図。
【図8】本発明の第4の実施の形態の概略図。
【図9】本発明の第4の実施の形態のフロー図。
【符号の説明】
1、1A〜1C:地上波デジタル放送中継システム、
2:放送局、 3:第1の送信所、
4:光ファイバケーブル、 5:接続手段、
6:符号化手段、 7:MPEG2−TS手段、
8:多重化手段、 9:64QAM変調手段、
10:光信号変換手段、 11:送信手段、
13:電気信号変換手段、 14:変調手段、
15:送信装置、 16:送発信手段、
17:第2の送信所、 18、18A:分配手段、
19:合成手段、 20:分配手段、
21:分割手段。
【発明の属する技術分野】
本発明は、地上波デジタル放送中継システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の放送はアナログ放送であり、各放送局から第送信所に電波を送信し、第送信所はチャンネルで第2送信所に放送波中継をし、第2送信所はbチャンネルで第3送信所に放送波中継している。このように、送信所ごとに送信チャンネルを変えて送信している。送信所での送信電波と受信電波のチャンネルが異なるので、送信電波が送信所の受信アンテナに回り込んでも影響を及ぼさない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
現在のアナログ放送では送信所ごとに送信チャンネルを変えているので電波の回り込み問題は生じないが、地上波デジタル放送では単一周波数中継(SFN)が前提となるため、そのような送信所では放送波中継がスムーズにいかない。SFNでは電波の回り込みが発生しやすく、放送波中継が実施困難になるという欠点がある。
【0004】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、放送局からのデジタル信号を光信号に変換して光ファイバケーブルを通して送信所に送信すること、さらに、送信所から別の送信所に光ファイバケーブルを通して送信していくので、気候の変動に関係なく中継を行うことができるとともに、各送信所のアンテナからは地上波デジタル電波の送信のみとなるので、送信所での送信電波の回り込みの問題を生じない。また、周波数リソースが空けられるため、移動中継等で無線チャンネルを効率よく使用することができる。本発明は地上波デジタル放送を確実に実施可能とするための地上波デジタル放送中継システムを提供することを目的としている。
【0005】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は放送局から放送される放送番組の電気信号を光信号に変換する手段と、変換された光信号を前記放送局から第1の送信所まで接続された光ファイバケーブルを介して前記第1の送信所へ送信する手段と、前記第1の送信所で受信した光信号を電気信号に変換する手段と、家庭等のアンテナで受信できる信号に変換する手段と、変換された信号を前記第1の送信所のアンテナから地上波デジタル電波として送信する手段とで地上波デジタル放送中継システムを構成している。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施の形態により、本発明を詳細に説明する。
【0008】
図1および図2に示す本発明の第1の実施の形態において、1は本発明の地上波デジタル放送中継システムで、この地上波デジタル放送中継システム1は、放送番組を送信する少なくともつの放送局2と第1の送信所3間を少なくとも1本の光ファイバケーブル4で接続する手段5と、前記放送局2において、映像信号と音声信号を符号化する手段6と、これをMPEG2−TS()する手段7と、MPEG2−TSを多重化する手段8と、このTS信号を64QAM変調する手段9と、この64QAM変調された電気信号を光信号に変換する手段10と、この変換された光信号を前記放送局2から前記光ファイバケーブル4を介して前記第1の送信所3へ送信する手段11と、前記第1の送信所3に設置された受信装置で受信した光信号を電気信号に変換する手段13と、この変換された電気信号を64QAM復調した上、このTS信号をOFDM変調する手段14と、このOFDM変調されたデジタル信号を前記第1の送信所3に設置されたアンテナを有する送信装置15から送発信する手段16とで構成されている。
【0009】
前記放送局2と送信所3間を接続する光ファイバケーブル4は、該放送局2と中継局である送信局3間の地中、海底、海中や埋設された管路等に敷設され、この場合、既に敷設された光ファイバケーブルを利用することもできる。前記光ファイバケーブル4はマルチモード光ファイバ、単一モード光ファイバ、グレーテッド形光ファイバ等、伝搬方法により選択的に使用されてもよく、従来の光ファイバ以外でも、伝搬方法、敷設距離、敷設方法等を鑑みて、効率のよい光ファイバ等を使用してもよい。
【0010】
前記放送局2は、放送信号を送受配信する施設を所有している地上放送局で、前記第1の送信所3は地上波デジタル放送を各家庭に送信できるように各地に設置された親局や中継局で、放送局が保有する送信所、あるいは複数の放送局が共同で管理している送信所である。
【0011】
ここで、本発明のシステムの概要を説明する。
前記放送局2で送受配信する、放送番組や中継現場から集められるデジタル放送に用いられるデジタル信号を光信号に変換した後、前記放送局2から前記光ファイバケーブル4を介して前記第1の送信所3へ送信される。
第1の送信所3ではで受信した光信号を変換、復調して、処理されたデジタル信号を送信装置15により前記第1の送信所3に設置されたアンテナから送信する。
なお、例えば各放送局から伝達される64QAM変調された信号を多重化する、すなわち周波数分割多重処理を施すことにより、複数の放送局2で1回線を共有することができ、効率よく信号を伝送することができる。
【0012】
【発明の異なる実施の形態】
次に、図3ないし図9に示す本発明の異なる実施の形態につき説明する。なお、これらの本発明の異なる実施の形態の説明に当って、前記本発明の第1の実施の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0013】
図3ないし図5に示す本発明の第2の実施の形態において、前記本発明の第1の実施の形態と主に異なる点は、第1の放送局3と第1〜第NまでのN個、本実施の形態では1箇所の第2の送信所17があって,第1から第2の送信所17間は、直列に光ファイバーケーブル4で接続されており、前記第1の放送局2と前記第1送信所3間も光ファイバケーブル4で接続され、前記第1の放送局2から前記第1の送信所3に送信された光信号は、第1の送信所で光信号を分配手段としての分配器18を介して2分配し、2分配された他方の光信号は電気信号に変換されて、64QAM復調され、さらにOFDM変調されて、送信装置15により前記第1の送信所3のアンテナより地上波デジタル電波が送信されるとともに、もう一方の光信号は前記光ファイバケーブル4を介しての第2の送信所17に送信される。前記第2の送信所17では前記第1の送信所3と同様の処理で地上波デジタル電波を送信する点で、このような地上波デジタル放送中継システム1Aにしても本発明の第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
なお、本実施の形態では、第2の送信所17までの経路を説明したが、これに限らず、N個の送信所を用いた場合には、第1および第2の送信所間と同様に、光ファイバケーブルを通して第N送信所まで中継する。
また、第1の送信所から第Nの送信所の光ファイバ線路途中に必要であれば、光信号増幅器を設置してもよい。
さらに、図5に示すように、山間部等に設置されている既存の複数個の中継局を統合して第2の送信所として設置されてもよい。
【0014】
図6および図7に示す本発明の第3の実施の形態において、前記本発明の第2の実施の形態と主に異なる点は、複数の放送局、本実施の形態では5箇所の放送局2、2a、2b、2c、2dと複数の第2送信所、本実施の形態では3つの第2送信所17、17a、17bを構成し、3つの第2の送信所17、17a、17bと第の送信所3間を光ファイバケーブル4で接続した点で、このような地上波デジタル放送中継システム1Bでは、第1の送信所3において、5箇所の放送局2、2a、2b、2c、2dから前記光ファイバケーブル4を介して前記第1の送信所に送信された光信号を受信して、電気信号変換手段13を介して各光信号を電気信号に変換し、それぞれの電気信号を分配手段18Aを介して少なくとも2分配する。2分配された一方の電気信号は、変調手段14を介して64QAM復調して、OFDM変調し、第1の送信所から地上波デジタル電波を送信装置15を介して送信される。
前記分配手段18Aにより2分配された他方の電気信号は、合成手段19を介して合成され、この合成された電気信号を光信号変換手段10を介して光信号に変換された後、この光信号を分配手段としての分配器20を介して分配され、3箇所の第2の送信所17、17a、17bに送信される。
各第2の送信所17、17a、17bにおいて、受信した光信号を電気信号変換手段13を介して電気信号に変換され、この電気信号をそれぞれの放送局の信号に分割する手段21を介して分配され、分配された電気信号をそれぞれ変調手段14を介して64QAM復調して、OFDM変調し、送信装置15を介して各送信所17、17a、17bのアンテナから地上波デジタル電波を送信する。
【0015】
なお、光信号は光ファイバケーブル4によって各送信所に送信されるが、途中、光信号を増幅して送信所に送信されてもよい。
また、本実施の形態では、5つの放送局の場合について説明したが、本発明はこれに限らず、2、3、6、8つ等の複数個の放送局を接続してもよい。
さらに、前記第2の送信所についても本発明はこれに限らず、2、5、6、8箇所等の複数箇所の送信所を接続してもよい。
【0016】
図8および図9に示す本発明の第4の実施の形態において、前記本発明の第1の実施の形態と主に異なる点は、放送局2と第1の送信所3間に複数の光ファイバケーブル、本実施の形態では2本の光ファイバケーブル4、4を用いた点で、このように構成した地上波デジタル放送中継システム1Cにしても本発明の第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることができるとともに、2本の光ファイバケーブルを使用することにより、1本がトラブルで使用不可能になっても残りの1本を使用することができるので、復旧作業に余計な時間をかけることなく、放送を続行することができる。
【0017】
なお、前記本発明の異なる実施の形態では主に第1の実施の形態を基にして説明したが、本発明はこれに限らず、各実施の形態に使用された構成を組み合わせて使用しても同様な作用効果が得られる。
また、本発明の各実施の形態の分配手段や分割手段で用いられる分配器や分割器は、それぞれ送信所や中継局に対応する数に分配や分割することができる装置を使用することができる。
【0018】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
【0019】
(1)放送局から放送される放送番組の電気信号を光信号に変換する手段と、変換された光信号を前記放送局から第1の送信所まで接続された光ファイバケーブルを介して前記第1の送信所へ送信する手段と、前記第1の送信所で受信した光信号を電気信号に変換する手段と、家庭等のアンテナで受信できる信号に変換する手段と、変換された信号を前記第1の送信所のアンテナから地上波デジタル電波として送信する手段とからなるので、送信所でのアンテナによる電波の受信がなく、送信所のアンテナから地上波デジタル電波の送信をしても、電波の回り込み現象は起こらない。
したがって、SFNの回り込み対策の必要がなくなるので、中継局での回り込み電波キャンセラー装置等が不要だから、システム構成が容易になる。
【0020】
(2)前記(1)によって、放送局からのデジタル信号を光信号に変換して光ファイバケーブルを通して送信所に送信するので、気候の変動に関係なく安定した高品質の地上波デジタル放送を中継することができる。
【0021】
(3)前記(1)によって、従来のように各放送局は自前の中継放送システムを構築する必要はなく、送信所を共同利用することによって、合理的な地上波デジタル放送中継を行うことができる。
したがって、容易にコストの低減を図ることができる。
【0022】
(4)前記(1)によって、チャンネルが単一なので、他のチャンネルは効率よく他の用途に使用することができる。
【0023】
(5)前記(1)によって、光ファイバー1回線で複数の放送局のデータを送信することができるので、複数の放送局で共有して、効率よく使用することができる。
【0024】
(6)請求項1〜5も前記(1)〜(5)と同様な作用効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の概略図。
【図2】本発明の第1の実施の形態のフロー図。
【図3】本発明の第2の実施の形態の概略図。
【図4】本発明の第2の実施の形態のフロー図。
【図5】本発明の第2の実施の形態の参考図。
【図6】本発明の第3の実施の形態の概略図。
【図7】本発明の第3の実施の形態のフロー図。
【図8】本発明の第4の実施の形態の概略図。
【図9】本発明の第4の実施の形態のフロー図。
【符号の説明】
1、1A〜1C:地上波デジタル放送中継システム、
2:放送局、 3:第1の送信所、
4:光ファイバケーブル、 5:接続手段、
6:符号化手段、 7:MPEG2−TS手段、
8:多重化手段、 9:64QAM変調手段、
10:光信号変換手段、 11:送信手段、
13:電気信号変換手段、 14:変調手段、
15:送信装置、 16:送発信手段、
17:第2の送信所、 18、18A:分配手段、
19:合成手段、 20:分配手段、
21:分割手段。
Claims (6)
- 放送局から放送される放送番組の電気信号を光信号に変換する手段と、変換された光信号を前記放送局から第1の送信所まで接続された光ファイバケーブルを介して前記第1の送信所へ送信する手段と、前記第1の送信所で受信した光信号を電気信号に変換する手段と、家庭等のアンテナで受信できる信号に変換する手段と、変換された信号を前記第1の送信所のアンテナから地上波デジタル電波として送信する手段とを備えることを特徴とする地上波デジタル放送中継システム。
- 放送番組を送信する放送局と送信所間を少なくとも1本の光ファイバケーブルで接続する手段と、前記放送局で映像信号等を多重化したデジタル信号であるTS(Transport Stream)信号を64QAM(64 Quadrature Amplitude ure Modulation)変調する手段と、この64QAM変調された電気信号を光信号に変換する手段と、その光信号を前記放送局から前記光ファイバケーブルを介して前記第1の送信所へ送信する手段と、前記第1の送信所で受信した光信号を電気信号に変換する手段と、この電気信号を64QAM復調する手段と、さらにこのTS信号をOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調する手段と、このOFDM変調されたデジタル信号を前記第1の送信所のアンテナから送信する手段とを備えることを特徴とする地上波デジタル放送中継システム。
- 放送番組を伝送する第1の放送局と第1の送信所間を光ファイバケーブルで接続する手段と、第1〜第NまでN個の送信所があって、前記第1の送信所〜第Nの送信所間を直列に光ファイバケーブルで接続する手段と、前記放送局から前記光ファイバケーブルを介して送信された光信号を前記第1の送信所で受信する手段と、前記第1の送信所にて受信した光信号を2分配する手段と、2分配した片方の光信号を電気信号に変換する手段と、この電気信号を64QAM復調する手段と、この64QAM復調したTS信号をOFDM変調する手段と、この信号を前記第の送信所のアンテナから地上波デジタル電波を送信する手段と、2分配したもう一方の光信号を前記第1の送信所から前記第2の送信所に前記光ファイバケーブルを介して送信する手段と、前記第2の送信所で前記第1の送信所で行った処理と同じ処理で地上波デジタル電波の送信を行うと共に、第3送信所に光信号を送信する手段と、以下同じ方法により第N送信所に光信号を送信していく手段と、前記第N送信所においては、受信した光信号を電気信号に変換する手段と、この電気信号を64QAM復調する手段と、これをさらにOFDM変調して、前記第Nの送信所のアンテナから、前記放送局の地上波デジタル電波を送信する手段とを備えることを特徴とする地上波デジタル放送中継システム。
- 放送番組を送信する複数個の放送局と第1の送信所間を光ファイバケーブルで接続する手段と、前記第1の送信所と複数個の第2の送信所間を光ファイバケーブルで接続する手段と、前記第1の送信所において、前記複数個の放送局から前記光ファイバケーブルを介して前記第1の送信所に送信された光信号を受信する手段と、各光信号を電気信号に変換する手段と、このそれぞれの電気信号を少なくとも2分配する手段と、この少なくとも2分配した一方の電気信号を64QAM復調する手段と、これをOFDM変調する手段と、第1の送信所から地上波デジタル電波を送信する手段と、少なくとも2分配された他方の電気信号を合成する手段と、この合成した電気信号を光信号に変換する手段と、この光信号を前記複数個の第2の送信所に対応する数に分配する手段と、この分配された光信号を前記複数個の第2の送信所にそれぞれ送信する手段と、第2の送信所において受信した光信号を電気信号に変換する手段と、この電気信号を各放送局の信号に分配する手段と、分配された電気信号をそれぞれ64QAM復調する手段と、これをOFDM変調して送信所のアンテナから地上波デジタル電波を送信する手段とを備えることを特徴とする地上波デジタル放送中継システム。
- 前記第1の送信所と前記第2の送信所を接続する光ファイバケーブル部位に光信号を増幅する手段を備えたことを特徴とする特許請求の範囲第3あるいは第4項のいずれかに記載の地上波デジタル放送中継システム。
- 中継現場からのデジタル信号や放送番組を光ファイバーで受信する少なくともつの放送局と、この放送局から送信されるデジタル信号を光ファイバーケーブルを通して中継することができる中継局とを特徴とする地上波デジタル放送中継システム。
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JP2003077898A Pending JP2004289405A (ja) | 2003-03-20 | 2003-03-20 | 地上波デジタル放送中継システム |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006211171A (ja) * | 2005-01-27 | 2006-08-10 | Hitachi Kokusai Electric Inc | 中継増幅器 |
JP2006345273A (ja) * | 2005-06-09 | 2006-12-21 | Nec Tokin Corp | 放送波光送信装置、光追加装置、電波再送信装置、光配信装置、および光中継システム |
JP2008060761A (ja) * | 2006-08-30 | 2008-03-13 | Nippon Television Network Corp | 放送中継システム及びその方法 |
-
2003
- 2003-03-20 JP JP2003077898A patent/JP2004289405A/ja active Pending
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