JP2004288607A - 有機el発光素子およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明の有機EL発光素子は支持基板上に設けられた第1電極と、該第1電極に直交して対向配置された第2電極と、第1電極と第2電極間に配置された有機EL層とを含む有機EL発光素子であって、前記第1電極が、複数の領域に分割され、該複数の領域のそれぞれで対応する複数のバス電極と接続される第1電極部からなり、第1電極の複数の領域がそれぞれ独立して駆動される。本発明の製造方法は、前記第1電極を形成する工程が、(1)支持基板上に第1電極との接続部を有する複数のバス電極を形成する工程、(2)前記バス電極の接続部以外の、前記バス電極の少なくとも一部を覆うように絶縁膜を形成する工程、(3)対応する複数のバス電極のみに接続部で接続するように第1電極を形成する工程とを含む。
【選択図】 図3
Description
本発明の第1は有機EL発光素子に関する。第1の実施形態では、該素子は支持基板上に設けられた第1電極と、該第1電極に直交して対向配置された第2電極と、これら第1電極と第2電極間に配置された有機EL層とを含む有機EL発光素子であって、前記第1電極が、複数の領域に分割され、該複数の領域のそれぞれで対応する複数のバス電極と接続される第1電極部からなり、第1電極の複数の領域がそれぞれ独立して駆動される。本発明では、前記第1電極部の複数のバス電極が絶縁膜により絶縁されていることが好ましい。さらに前記バス電極が絶縁膜と交互に積層されており、前記絶縁膜はバス電極と第1電極が接続される接続部に開口部を有していてもよい。
特に本発明では、バス電極が異なる材料で形成されることが好ましい。
本発明はパッシブマトリックス駆動方式の有機EL発光素子であって、その第1電極の構造に特徴を有する有機EL発光素子に関する。本発明の有機EL発光素子はパッシブマトリックス駆動方式であれば特に限定されないが、例えば図1に示す構造の有機EL発光素子を挙げることができる。図1(a)および(b)は、それぞれ、積層タイプのいわゆるボトムエミッション型およびトップエミッション型パッシブマトリックス駆動方式の有機EL発光素子であり、図1(c)は、貼り合わせタイプのトップエミッション型パッシブマトリックス駆動方式の有機EL発光素子である。
第1の実施形態は、バス電極を積層型で形成する例である。
第1の例を図5に示す。第1の例は、第1電極を2つの領域AおよびBに分割し、領域Aのバス電極近傍に絶縁膜を設ける場合の例である。図5(a)は、第1電極部の一部の平面図であり、図5(b)および(c)は、図5(a)のa−a’断面図、およびb−b’断面図である。第1電極(502、504、506)の各々は、赤、緑、青の各発光色に対応するもので、これらの電極の各々は、上述の第1電極基板の上に設けられた、表示部508と、外部駆動回路との接続部510および引き出し部512とから構成されている。この表示部は、領域A(これらの領域の第1電極を、502A、504A、506A、とする)と領域B(これらの領域の第1電極を、502B、504B、506B、とする)を有し、領域Aには、図5(b)の断面図に示すように、第1電極基板514の主表面に設けられた第1バス電極516の上に、絶縁膜520を介して第2バス電極518が設けられ、さらに、この第2バス電極518上に第1電極(502A、504A、506A)が設けられている。また、領域Bには、図5(c)の断面図に示すように、第1電極基板514の表面に設けられた第1バス電極516の上に第1電極(502B、504B、506B)が設けられた構造を有する。図5に示される例では、バス電極と第1電極の接続部は第1電極の側面522に沿って設けられている。すなわち、第1電極部は、領域Aにおいて、第1の補助配線である第1バス電極516/絶縁膜520/第2の補助配線である第2バス電極518/第1電極(502A、504A、506A)という構造を有し、領域Bにおいては第1の補助配線である第1バス電極516/第1電極(502B、504B、506B)という構造を有する。
また、図7には、上述の第1電極部の配線部分の断面SEM像である。この図に示すように、第1電極部の第1バス電極516、第2バス電極518、絶縁膜520、第1電極(502、504、506)は第1電極基板上に断線することなく形成されていることがわかる。
図10(a)は、第1電極部の一部の平面図であり、図10(b)、(c)および(d)は、図10(a)のa−a’断面図、b−b’断面図およびc−c’断面図である。第1電極(502、504、506)の各々は、赤、緑、青の各発光色に対応するもので、これらの電極の各々は、上述の第1電極基板の上に設けられた、表示部508と、外部駆動回路との接続部510および引き出し部512とから構成されている。この表示部は、領域A(これらの領域の第1電極を、502A、504A、506A、とする)と、領域B(これらの領域の第1電極を、502B、504B、506B、とする)と、領域C(これらの領域の第1電極を、502C、504C、506C、とする)とを有し、絶縁膜がこれらの領域AおよびBにわたって、第1電極部の一部に設けられる。
第2の実施形態は、バス電極を並列型で形成する例である。第1の例を図13に示す。この例は、第1電極を2つの領域A、Bに分割する例である。図13(a)は、第1電極部の一部の平面図であり、図13(b)、(c)および(d)は、それぞれ、図13(a)のa−a’断面図、b−b’の断面図およびc−c’断面図である。図13に示されるように、第1電極部は、第1電極基板の上に設けられた表示部1302と外部駆動回路との接続部1304および引き出し部1306とから構成されている。この表示部1302は、領域Aと領域Bの2つの領域を有している。図13の例では、絶縁膜がこれらの領域にわたって、第1電極部の一部に設けられる。このうち、領域Aには、図13(b)および(c)の断面図に示すように、第1電極基板1308の表面上に第1バス電極1310と第2バス電極1312とが設けられている。第1バス電極は第1電極の間に形成され、第2バス電極は隣接する第1バス電極間に形成される。第1電極(1314A、1316A、1318A)は、第1バス電極1310の上に形成された絶縁膜1320の一部に重なるように、そして第2バス電極と接触するように設けられる。即ち、第2バス電極は第1電極(1314A、1316A、1318A)の一方の端部1322の側で第1電極(1314A、1316A、1318A)と接触する。絶縁膜1320は第1電極間にあり、これに一部重なり、且つ、第1バス電極上を覆うように形成されている。
第2の例においても、絶縁膜1320の少なくとも両側面部はテーパー形状に形成することが好ましい。これら絶縁膜のテーパー形状の第1電極基板1308表面となす傾斜角度は7°以上30°未満となるように設計することが好ましい。これは、絶縁膜の上に形成される第1電極(1314、1316、1318)の導電性を充分に確保することができるためである。好ましくはこの角度は7°以上10°未満である。
この例においても、絶縁膜1320は、少なくとも接続部でテーパー形状に形成することが好ましい。これら絶縁膜のテーパー形状の傾斜角度は7°以上30°未満となるように設計することが好ましい。これは、絶縁膜の上に形成される第1電極(1314、1316、1318)の導電性を充分に確保することができるためである。好ましくはこの角度は7°以上10°未満である。
次に第3の実施形態を説明する。第3の実施形態は、バス電極を積層型と並列型を併用して設けるものである。
図18を参照して、第3の実施形態を説明する。図18の例は、第1の絶縁膜1820と第2の絶縁膜11842の2種類の絶縁膜を用いる。また、第1バス電極と第2バス電極を積層型で形成し、第3バス電極をこれらと並列に形成する例である。
この例においても、第1の絶縁膜1842と第2の絶縁膜1820において、少なくとも接続部が設けられる部分はテーパー形状に形成することが好ましい。これら絶縁膜のテーパー形状は傾斜角度は7°以上30°未満となるように設計することが好ましい。これは、絶縁膜の上に形成される第1電極(1814、1816、1818)の導電性を充分に確保することができるためである。好ましくはこの角度は7°以上10°未満である。
以下に本発明の絶縁膜の形成位置についてバス電極との関係で述べる。本発明では、先に述べてきたように絶縁膜は複数のバス電極間を絶縁するためなどの目的に設けられるが、この目的を達成する限り、有機EL発光素子の外部駆動回路との接続部、引き出し部、表示部の種々の位置に配置することができる。しかし、本発明では、特定の位置に絶縁膜を設けることによりバス電極の短絡防止、バス電極のピッチの確保など、種々の目的を達成することができ、高精細で長期にわたって安定に駆動する有機EL発光素子を得ることができる。
上述のようにして得られた第1電極上に有機発光層116を形成する。有機発光層116は、抵抗加熱蒸着装置などを用いて、例えば正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層、電子注入層を、真空を破らずに順次成膜すればよい。なお、有機発光層116はこの構成に限らず、例えば、以下のような種々の形態をとりうる。それぞれの形態においても、各層は抵抗加熱蒸着装置などを用いて成膜すればよい。以下の例では、第1電極および第2電極を含めた構成を示した。
(B)陽極/正孔注入層/有機発光層/陰極
(C)陽極/有機発光層/電子輸送層/陰極
(D)陽極/正孔注入層/有機発光層/電子輸送層/陰極
(E)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/有機発光層/電子輸送層/陰極
(F)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/有機発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
以下の説明では、図24および図25を参照する。以下の実施例では、有機EL発光素子は画素数320×240×RGB、画素ピッチ0.195mmで形成した。本実施例では、図24に示すように有機EL発光素子の表示部を2つの領域(領域1:領域A1、B1と領域2:領域A2、B2)のように中央で分割し、この分割した領域1と領域2の第1電極を2分割する例である。領域1と領域2の各々に設けられる第1バス電極および第2バス電極は、それぞれ外部駆動回路への接続部2410A、2410Bの上下2方向から取り出す。この実施例に示すような構造とすることにより、本実施例では画面を走査線方向に4つの領域に分割し、デューティー比を1/60とした。
本実施例は、積層型の無機膜層を適用した場合の本発明の有機EL発光素子の性能比較例である。以下に、この有機EL発光素子の作製プロセスを説明する。
透明支持基板102としてのコーニングガラスTM(100×100×0.7mm)上に、厚さ1.5μmのブラックマトリックス(富士フイルムアーチ社製、CK7800)を形成し、青色フィルター材料(富士フィルムアーチ社製、カラーモザイクCB−7001)をスピンコート法で塗布し、フォトリソグラフィ法によりパターンニングを実施して、青色フィルタ層110Bの線幅0.57mm、ピッチ0.195mm、膜厚10μmのラインパターンを得た。
蛍光色素としてクマリン6(0.7重量部)を溶剤のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)120重量部へ溶解させた。光重合性樹脂(V259PA/P5、新日鐵化学(株)製)100重量部を加えて溶解させ、塗布溶液を得た。この塗布溶液を、青色フィルターのラインパターンが形成済である、透明支持基板102上に、スピンコート法で塗布し、フォトリソグラフィ法によりパターンニングを実施して、緑色変換フィルター層110Gの線幅0.57mm、ピッチ0.195mm、膜厚10μmのラインパターンを得た。
蛍光色素としてクマリン6(0.6重量部)、ローダミン6G(0.3重量部)、ベーシックバイオレット11(0.3重量部)を溶剤のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)120重量部へ溶解させた。光重合性樹脂(V259PA/P5、新日鐵化学(株)製)100重量部を加えて溶解させ、塗布溶液を得た。この塗布溶液を、青色フィルタおよび緑色変換フィルタ層のラインパターンが形成済である、透明支持基板102上に、スピンコート法で塗布し、フォトリソグラフィ法によりパターンニングを実施して、赤色変換フィルタ層110Rの線幅0.57mm、ピッチ0.195mm、膜厚10μmのラインパターンを得た。
これらの色変換フィルタ層110の上に、UV硬化型樹脂(エポキシ変性アクリレート;JSR社製、NN810)をスピンコート法にて塗布し、高圧水銀灯にて照射して膜厚8μmで高分子膜層112を形成した。このとき、色変換フィルタ層のパターンは変形がなく、かつ、高分子膜層109の上面は平坦であった。
室温において、DCスパッタ法によりSiOx膜を300nm成膜して無機膜層を形成した。スパッタターゲットにはSiを用い、スパッタガスとしてArおよび酸素の混合ガスを用いた。
第1バス電極2402としてAlパターンを形成した。第1バス電極は外部駆動回路との接続部位から表示パネル内の、領域1および領域2の所定部位(本実施例では表示部内の中央部までの領域)まで配線される。DCスパッタ法により、室温でAl膜を300nm形成した。スパッタターゲットにはAlを用い、スパッタガスとしてArを用いた。フォトリソグラフィによりレジストをパターンニングした後に燐酸と硝酸と酢酸の混合液をエッチング液として用いてパターンニングすることにより配線幅7μmのパターンを形成した。この第1バス電極の抵抗率はおよそ8.0×10−6Ωcmであった。
ノボラック系樹脂を材料としたポジ型フォトレジスト(JSR社製JEM700R2)を用い、厚さ1μmの絶縁膜34をフォトリソグラフィ法により形成した。ポストベークにより絶縁膜と支持基板102とのなす角度(テーパー角)が約10°となるように制御した。絶縁膜34と支持基板102とがなすテーパー角は、フォトリソグラフィ法によるパターン形成直後は約70°であるが、ポストベークによりテーパー形状が変化する。表1は、ポストベーク温度とテーパー角との関係をまとめたものである。なお、絶縁膜を第1バス電極と第1電極との接合部および外部駆動回路との接合部を除いて形成した。
第2バス電極2404としてMoパターンを形成した。第2バス電極は外部駆動回路との接続部位から表示部の領域Aの端部から所定の位置(本実施例では領域Aと領域Bの境まで)の位置まで配線される。DCスパッタ法により、室温でMo膜を300nm形成した。スパッタターゲットにはMoを用い、スパッタガスとしてArを用いた。フォトリソグラフィによりレジストをパターンニングした後に燐酸と硝酸と酢酸の混合液をエッチング液として用いてパターンニングすることにより配線幅7μmのパターンを形成した。この第2バス電極204の抵抗率はおよそ1.5×10−5Ωcmであった。
第1電極2406としてIn−Zn酸化物パターンを形成した。第1電極は表示領域に走査線方向に4つの領域に分割して形成される。DCスパッタ法により、室温でIn−Zn酸化物膜を200nm形成した。スパッタターゲットにはIn−Zn酸化物焼成ターゲットを用い、スパッタガスとしてArおよび酸素の混合ガスを用いた。フォトリソグラフィによりレジストをパターンニングした後にシュウ酸をエッチング液として用いてパターンニングすることにより配線幅58μm、間隙7μmのパターンを形成した。
以上の工程に続き、第1電極2406を形成した第1電極基板を抵抗加熱蒸着装置内に装着し、正孔注入層124、正孔輸送層126、有機発光層128、電子注入層130を、真空を破らずに順次成膜した。成膜に際して真空槽内圧は1×10−4Paまで減圧した。正孔注入層は銅フタロシアニン(CuPc)を100nm積層した。正孔輸送層は4,4′−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(α−NPD)を20nm積層した。発光層は4,4′−ビス[2,2′−ジフェニルビニル)ビフェニル(DPVBi)を30nm積層した。電子注入層はアルミキレート(Alq)を20nm積層した。
画素数320×240×RGB、画素ピッチ0.195mmのパネルにおいて、信号線を第1電極のみで形成し、駆動デゥーティ1/240のパネルを形成した(比較例1)。また、画素数320×240×RGB、画素ピッチ0.195mmのパネルにおいて、信号線を第1電極のみで形成し、中央部で分割することにより駆動デゥーティ1/120のパネルを形成した(比較例2)。
以下に、第2の実施例を説明する。この実施例では、有機EL発光素子は画素数320×240×RGB、画素ピッチ0.195mmで形成した。第1電極の分割は実施例1と同様であり、デューティー比は1/60である。本実施例では、第1バス電極と第2バス電極を並列に設ける並列型の例である。並列型の場合、実施例1と同様に第1バス電極上に絶縁膜を形成し、この上に第2バス電極を形成することができる。
透明支持基板としてコーニングガラスTM(50×50×1.1mm)を用い、この上に厚さ1.5μmのブラックマトリックス(富士フイルムアーチ社製、CK7800)を形成し、青色フィルター材料(富士フィルムアーチ社製、カラーモザイクCB−7001)をスピンコート法で塗布した後フォトリソグラフィ法によりパターンニングを実施して、青色フィルタの線幅0.57mm、ピッチ0.195mm、膜厚10μmのラインパターンを得た。
蛍光色素としてクマリン6(0.7重量部)を溶剤のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)120重量部へ溶解させた。光重合性樹脂(V259PA/P5、新日鐵化学(株)製)100重量部を加えて溶解させ塗布液を得た。この塗布溶液を、青色フィルターのラインパターンが形成済である透明支持基板上にスピンコート法で塗布し、フォトリソグラフィ法によりパターンニングを実施して、緑色変換フィルターの線幅0.57mm、ピッチ0.195mm、膜厚10μmのラインパターンを得た。
蛍光色素としてクマリン6(0.6重量部)、ローダミン6G(0.3重量部)、ベーシックバイオレット11(0.3重量部)を溶剤のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)120重量部へ溶解させた。光重合性樹脂(V259PA/P5、新日鐵化学(株)製)100重量部を加えて溶解させ塗布液を得た。この塗布溶液を、青色フィルタおよび緑色変換フィルタのラインパターンが形成済である透明支持基板上にスピンコート法で塗布し、フォトリソグラフィ法によりパターンニングを実施して、赤色変換フィルタの線幅0.57mm、ピッチ0.195mm、膜厚10μmのラインパターンを得た。
これらの色変換フィルタの上に、UV硬化型樹脂(エポキシ変性アクリレート;JSR社製、NN810)をスピンコート法にて塗布し、高圧水銀灯にて照射して膜厚8μmで高分子膜層を形成した。このとき、色変換フィルターのパターンは変形がなく、かつ、高分子膜層の上面は平坦であった。
室温において、DCスパッタ法によりSiOx膜を300nm成膜して無機膜層を形成した。スパッタターゲットにはSiを用い、スパッタガスとしてArおよび酸素の混合ガスを用いた。
第1バス電極としてAlパターンを形成した。第1バス電極は外部駆動回路との接続部位から表示部内の、領域1および領域2の所定部位まで(本実施例では表示部内の約1/4までの領域)配線される。DCスパッタ法により、室温でAl膜を300nm形成した。スパッタターゲットにはAlを用い、スパッタガスとしてArを用いた。フォトリソグラフィによりレジストをパターンニングした後に燐酸と硝酸と酢酸の混合液をエッチング液として用いてパターンニングすることにより配線幅7μmのパターンを形成した。このようにして形成した第1バス電極(Al電極)の抵抗率はおよそ8.0×10−6Ωcmであった。
絶縁膜としてSiOx膜をリフトオフ法により形成した。リフトオフレジストを、第1バス電極と第1電極との接合部および外部駆動回路との接合部に形成した。次いで、DCスパッタ法により室温においてSiOx膜を300nm形成した後に、レジスト剥離液でリフトオフレジストを除去し、絶縁膜を第1バス電極と第1電極との接合部および外部駆動回路との接合部を除いて形成した。
第2バス電極としてMoパターンを形成した。第2バス電極は外部駆動回路との接続部位から表示部の端部の位置(引き出し部に近い側)まで配線される。DCスパッタ法により、室温でMo膜を300nm形成した。スパッタターゲットにはMoを用い、スパッタガスとしてArを用いた。フォトリソグラフィによりレジストをパターンニングした後に燐酸と硝酸と酢酸の混合液をエッチング液として用いてパターンニングすることにより配線幅7μmのパターンを形成した。この第2バス電極(Mo電極)の抵抗率はおよそ1.5×10−5Ωcmであった。
第1電極としてIn−Zn酸化物パターンを形成した。第1電極は表示領域に走査線方向に4つの領域に分割して形成される。DCスパッタ法により、室温でIn−Zn酸化物膜を200nm形成した。スパッタターゲットにはIn−Zn酸化物焼成ターゲットを用い、スパッタガスとしてArおよび酸素の混合ガスを用いた。フォトリソグラフィによりレジストをパターンニングした後に蓚酸をエッチング液として用いてパターンニングすることにより配線幅58μm、間隙7μmのパターンを形成した。
以上の工程に続き、第1電極を形成した第1電極基板を抵抗加熱蒸着装置内に装着し、正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層、電子注入層を、真空を破らずに順次成膜した。成膜に際して真空槽内圧は1×10−4Paまで減圧した。正孔注入層は銅フタロシアニン(CuPc)を100nm積層した。正孔輸送層は4,4′−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(α−NPD)を20nm積層した。発光層は4,4′−ビス[2,2′−ジフェニルビニル)ビフェニル(DPVBi)を30nm積層した。電子注入層はアルミキレート(Alq)を20nm積層した。
以下に、第3の実施例を説明する。この実施例では、有機EL発光素子は画素数320×240×RGB、画素ピッチ0.195mmで形成した。第1電極の分割は実施例1と同様であり、デューティー比は1/60である。本実施例では、第1バス電極と第2バス電極を並列に設ける並列型の例である。本実施例の場合、第1バス電極上および本実施例では、絶縁膜を外部駆動回路との接続部の一部に絶縁膜を形成した。このような絶縁膜の例は図20(b)に示してある。本実施例では、第1バス電極、絶縁膜、第2バス電極は、この順に逐次形成される。
透明支持基板としてコーニングガラスTM(50×50×1.1mm)を用い、この上に厚さ1.5μmのブラックマトリックス(富士フイルムアーチ社製、CK7800)を形成し、青色フィルター材料(富士フィルムアーチ社製、カラーモザイクCB−7001)をスピンコート法で塗布した後フォトリソグラフィ法によりパターンニングを実施して、青色フィルタの線幅0.57mm、ピッチ0.195mm、膜厚10μmのラインパターンを得た。
蛍光色素としてクマリン6(0.7重量部)を溶剤のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)120重量部へ溶解させた。光重合性樹脂(V259PA/P5、新日鐵化学(株)製)100重量部を加えて溶解させ塗布液を得た。この塗布溶液を、青色フィルターのラインパターンが形成済である透明支持基板上にスピンコート法で塗布し、フォトリソグラフィ法によりパターンニングを実施して、緑色変換フィルターの線幅0.57mm、ピッチ0.195mm、膜厚10μmのラインパターンを得た。
蛍光色素としてクマリン6(0.6重量部)、ローダミン6G(0.3重量部)、ベーシックバイオレット11(0.3重量部)を溶剤のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)120重量部へ溶解させた。光重合性樹脂(V259PA/P5、新日鐵化学(株)製)100重量部を加えて溶解させ塗布液を得た。この塗布溶液を、青色フィルタおよび緑色変換フィルタのラインパターンが形成済である透明支持基板上にスピンコート法で塗布し、フォトリソグラフィ法によりパターンニングを実施して、赤色変換フィルタの線幅0.57mm、ピッチ0.195mm、膜厚10μmのラインパターンを得た。
これらの色変換フィルタの上に、UV硬化型樹脂(エポキシ変性アクリレート;JSR社製、NN810)をスピンコート法にて塗布し、高圧水銀灯にて照射して膜厚8μmで高分子膜層を形成した。このとき、色変換フィルターのパターンは変形がなく、かつ、高分子膜層の上面は平坦であった。
室温において、DCスパッタ法によりSiOx膜を300nm成膜して無機膜層を形成した。スパッタターゲットにはSiを用い、スパッタガスとしてArおよび酸素の混合ガスを用いた。
第1バス電極としてAlパターンを形成した。第1バス電極は外部駆動回路との接続部位から表示部内の、領域1および領域2の所定部位まで(本実施例では表示部内の中央部までの領域)配線される。DCスパッタ法により、室温でAl膜を300nm形成した。スパッタターゲットにはAlを用い、スパッタガスとしてArを用いた。フォトリソグラフィによりレジストをパターンニングした後に燐酸と硝酸と酢酸の混合液をエッチング液として用いてパターンニングすることにより配線幅7μmのパターンを形成した。このようにして形成した第1バス電極(Al電極)の抵抗率はおよそ8.0×10−6Ωcmであった。
絶縁膜としてSiOx膜をリフトオフ法により形成した。リフトオフレジストを、第1バス電極と第1電極との接合部、および外部駆動回路との接合部に形成した後、DCスパッタ法により室温においてSiOx膜を300nm形成した。なお、外部駆動回路との接続部では、絶縁膜は引き出し部に近い方の約中程までに形成される(例えば、図20(b)参照。)。この後、レジスト剥離液でリフトオフレジストを除去し、絶縁膜を第1バス電極と第1電極との接合部および外部駆動回路との接合部を除いて形成した。
第2バス電極としてMoパターンを形成した。第2バス電極は外部駆動回路との接続部のほぼ中央部から表示部の約1/4の位置まで配線される。DCスパッタ法により、室温でMo膜を300nm形成した。スパッタターゲットにはMoを用い、スパッタガスとしてArを用いた。フォトリソグラフィによりレジストをパターンニングした後に燐酸と硝酸と酢酸の混合液をエッチング液として用いてパターンニングすることにより配線幅7μmのパターンを形成した。この第2バス電極(Mo電極)の抵抗率はおよそ1.5×10−5Ωcmであった。
第1電極としてIn−Zn酸化物パターンを形成した。第1電極は表示領域に走査線方向に4つの領域に分割して形成される。DCスパッタ法により、室温でIn−Zn酸化物膜を200nm形成した。スパッタターゲットにはIn−Zn酸化物焼成ターゲットを用い、スパッタガスとしてArおよび酸素の混合ガスを用いた。フォトリソグラフィによりレジストをパターンニングした後に蓚酸をエッチング液として用いてパターンニングすることにより配線幅58μm、間隙7μmのパターンを形成した。
以上の工程に続き、第1電極を形成した第1電極基板を抵抗加熱蒸着装置内に装着し、正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層、電子注入層を、真空を破らずに順次成膜した。成膜に際して真空槽内圧は1×10−4Paまで減圧した。正孔注入層は銅フタロシアニン(CuPc)を100nm積層した。正孔輸送層は4,4′−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(α−NPD)を20nm積層した。発光層は4,4′−ビス[2,2′−ジフェニルビニル)ビフェニル(DPVBi)を30nm積層した。電子注入層はアルミキレート(Alq)を20nm積層した。
以下に、第4の実施例を説明する。この実施例では、有機EL発光素子は画素数320×240×RGB、画素ピッチ0.195mmで形成した。第1電極の分割は実施例1と同様であり、デューティー比は1/60である。本実施例では、第1バス電極と第2バス電極を並列に設ける並列型の例である。本実施例の場合、第1バス電極上および引き出し部の全面に絶縁膜を形成した。本実施例では、第1バス電極、絶縁膜、次いで第2バス電極を逐次形成する例である。
透明支持基板としてコーニングガラスTM(50×50×1.1mm)を用い、この上に厚さ1.5μmのブラックマトリックス(富士フイルムアーチ社製、CK7800)を形成し、青色フィルター材料(富士フィルムアーチ社製、カラーモザイクCB−7001)をスピンコート法で塗布した後フォトリソグラフィ法によりパターンニングを実施して、青色フィルタの線幅0.57mm、ピッチ0.195mm、膜厚10μmのラインパターンを得た。
蛍光色素としてクマリン6(0.7重量部)を溶剤のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)120重量部へ溶解させた。光重合性樹脂(V259PA/P5、新日鐵化学(株)製)100重量部を加えて溶解させ塗布液を得た。この塗布溶液を、青色フィルターのラインパターンが形成済である透明支持基板上にスピンコート法で塗布し、フォトリソグラフィ法によりパターンニングを実施して、緑色変換フィルターの線幅0.57mm、ピッチ0.195mm、膜厚10μmのラインパターンを得た。
蛍光色素としてクマリン6(0.6重量部)、ローダミン6G(0.3重量部)、ベーシックバイオレット11(0.3重量部)を溶剤のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)120重量部へ溶解させた。光重合性樹脂(V259PA/P5、新日鐵化学(株)製)100重量部を加えて溶解させ塗布液を得た。この塗布溶液を、青色フィルタおよび緑色変換フィルタのラインパターンが形成済である透明支持基板上にスピンコート法で塗布し、フォトリソグラフィ法によりパターンニングを実施して、赤色変換フィルタの線幅0.57mm、ピッチ0.195mm、膜厚10μmのラインパターンを得た。
これらの色変換フィルタの上に、UV硬化型樹脂(エポキシ変性アクリレート;JSR社製、NN810)をスピンコート法にて塗布し、高圧水銀灯にて照射して膜厚8μmで高分子膜層を形成した。このとき、色変換フィルターのパターンは変形がなく、かつ、高分子膜層の上面は平坦であった。
室温において、DCスパッタ法によりSiOx膜を300nm成膜して無機膜層を形成した。スパッタターゲットにはSiを用い、スパッタガスとしてArおよび酸素の混合ガスを用いた。
第1バス電極としてAlパターンを形成した。第1バス電極は外部駆動回路との接続部位から表示部内の、領域1および領域2の所定部位まで(本実施例では表示部内の中央部までの領域)配線される。DCスパッタ法により、室温でAl膜を300nm形成した。スパッタターゲットにはAlを用い、スパッタガスとしてArを用いた。フォトリソグラフィによりレジストをパターンニングした後に燐酸と硝酸と酢酸の混合液をエッチング液として用いてパターンニングすることにより配線幅7μmのパターンを形成した。このようにして形成した第1バス電極(Al電極)の抵抗率はおよそ8.0×10−6Ωcmであった。
絶縁膜としてノボラック系樹脂を材料としたポジ型フォトレジスト(JSR社製JEM700R2)をフォトリソグラフィ法により形成した。なお、絶縁膜は、第1バス電極上と引き出し部の全面に形成した。実施例1と同様に、ポストベークにより絶縁膜の端部および側面部のテーパー形状を傾斜角度が約10°となるように制御した。
第2バス電極としてMoパターンを形成した。第2バス電極は外部駆動回路との接続部のほぼ中央部から表示部の約1/4の位置まで配線される。DCスパッタ法により、室温でMo膜を300nm形成した。スパッタターゲットにはMoを用い、スパッタガスとしてArを用いた。フォトリソグラフィによりレジストをパターンニングした後に燐酸と硝酸と酢酸の混合液をエッチング液として用いてパターンニングすることにより配線幅7μmのパターンを形成した。この第2バス電極(Mo電極)の抵抗率はおよそ1.5×10−5Ωcmであった。
第1電極としてIn−Zn酸化物パターンを形成した。第1電極は表示領域に走査線方向に4つの領域に分割して形成される。DCスパッタ法により、室温でIn−Zn酸化物膜を200nm形成した。スパッタターゲットにはIn−Zn酸化物焼成ターゲットを用い、スパッタガスとしてArおよび酸素の混合ガスを用いた。フォトリソグラフィによりレジストをパターンニングした後に蓚酸をエッチング液として用いてパターンニングすることにより配線幅58μm、間隙7μmのパターンを形成した。
以上の工程に続き、第1電極を形成した第1電極基板を抵抗加熱蒸着装置内に装着し、正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層、電子注入層を、真空を破らずに順次成膜した。成膜に際して真空槽内圧は1×10−4Paまで減圧した。正孔注入層は銅フタロシアニン(CuPc)を100nm積層した。正孔輸送層は4,4′−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(α−NPD)を20nm積層した。発光層は4,4′−ビス[2,2′−ジフェニルビニル)ビフェニル(DPVBi)を30nm積層した。電子注入層はアルミキレート(Alq)を20nm積層した。
以下に、第5の実施例を説明する。この実施例では、有機EL発光素子は画素数320×240×RGB、画素ピッチ0.195mmで形成した。第1電極の分割は実施例1と同様であり、デューティー比は1/60である。本実施例では、第1バス電極と第2バス電極を積層型で形成する例である。また、本実施例では、第1バス電極と第2バス電極の線幅が異なるように形成した。本実施例の場合、第1バス電極上および引き出し部の全面に絶縁膜を形成した。
透明支持基板としてコーニングガラスTM(50×50×1.1mm)を用い、この上に厚さ1.5μmのブラックマトリックス(富士フイルムアーチ社製、CK7800)を形成し、青色フィルター材料(富士フィルムアーチ社製、カラーモザイクCB−7001)をスピンコート法で塗布した後フォトリソグラフィ法によりパターンニングを実施して、青色フィルタの線幅0.57mm、ピッチ0.195mm、膜厚10μmのラインパターンを得た。
蛍光色素としてクマリン6(0.7重量部)を溶剤のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)120重量部へ溶解させた。光重合性樹脂(V259PA/P5、新日鐵化学(株)製)100重量部を加えて溶解させ塗布液を得た。この塗布溶液を、青色フィルターのラインパターンが形成済である透明支持基板上にスピンコート法で塗布し、フォトリソグラフィ法によりパターンニングを実施して、緑色変換フィルターの線幅0.57mm、ピッチ0.195mm、膜厚10μmのラインパターンを得た。
蛍光色素としてクマリン6(0.6重量部)、ローダミン6G(0.3重量部)、ベーシックバイオレット11(0.3重量部)を溶剤のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)120重量部へ溶解させた。光重合性樹脂(V259PA/P5、新日鐵化学(株)製)100重量部を加えて溶解させ塗布液を得た。この塗布溶液を、青色フィルタおよび緑色変換フィルタのラインパターンが形成済である透明支持基板上にスピンコート法で塗布し、フォトリソグラフィ法によりパターンニングを実施して、赤色変換フィルタの線幅0.57mm、ピッチ0.195mm、膜厚10μmのラインパターンを得た。
これらの色変換フィルタの上に、UV硬化型樹脂(エポキシ変性アクリレート;JSR社製、NN810)をスピンコート法にて塗布し、高圧水銀灯にて照射して膜厚8μmで高分子膜層を形成した。このとき、色変換フィルターのパターンは変形がなく、かつ、高分子膜層の上面は平坦であった。
室温において、DCスパッタ法によりSiOx膜を300nm成膜して無機膜層を形成した。スパッタターゲットにはSiを用い、スパッタガスとしてArおよび酸素の混合ガスを用いた。
第1バス電極としてAlパターンを形成した。第1バス電極は外部駆動回路との接続部位から表示部内の、領域1および領域2の所定部位まで(本実施例では表示部内の中央部までの領域)配線される。DCスパッタ法により、室温でAl膜を300nm形成した。スパッタターゲットにはAlを用い、スパッタガスとしてArを用いた。フォトリソグラフィによりレジストをパターンニングした後に燐酸と硝酸と酢酸の混合液をエッチング液として用いてパターンニングすることにより配線幅10μmのパターンを形成した。このようにして形成した第1バス電極(Al電極)の抵抗率はおよそ8.0×10−6Ωcmであった。
絶縁膜としてノボラック系樹脂を材料としたポジ型フォトレジスト(JSR社製JEM700R2)をフォトリソグラフィ法により形成した。なお、絶縁膜は、第1バス電極上と引き出し部の全面に形成した。実施例1と同様に、ポストベークにより絶縁膜の端部および側面部のテーパー形状を傾斜角度が約10°となるように制御した。
第2バス電極として第1バス電極と同じ材料であるAlをパターン形成した。第2バス電極は外部駆動回路との接続部から表示部の端部(領域Aの引き出し部近傍)の位置まで配線される。DCスパッタ法により、室温でAl膜を300nm形成した。スパッタターゲットにはAlを用い、スパッタガスとしてArを用いた。フォトリソグラフィによりレジストをパターンニングした後に燐酸と硝酸と酢酸の混合液をエッチング液として用いてパターンニングすることにより配線幅5μmのパターンを形成した。本実施例では、第1バス電極の配線長は約44mmであり、第2バス電極の配線長は約22mmであった。従って配線幅をそれぞれ10μmおよび5μmとしたことにより、第1バス電極と第2バス電極の配線抵抗はほぼ等しくなった。
第1電極としてIn−Zn酸化物パターンを形成した。第1電極は表示領域に走査線方向に4つの領域に分割して形成される。DCスパッタ法により、室温でIn−Zn酸化物膜を200nm形成した。スパッタターゲットにはIn−Zn酸化物焼成ターゲットを用い、スパッタガスとしてArおよび酸素の混合ガスを用いた。フォトリソグラフィによりレジストをパターンニングした後に蓚酸をエッチング液として用いてパターンニングすることにより配線幅55μm、間隙10μmのパターンを形成した。
以上の工程に続き、第1電極を形成した第1電極基板を抵抗加熱蒸着装置内に装着し、正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層、電子注入層を、真空を破らずに順次成膜した。成膜に際して真空槽内圧は1×10−4Paまで減圧した。正孔注入層は銅フタロシアニン(CuPc)を100nm積層した。正孔輸送層は4,4′−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(α−NPD)を20nm積層した。発光層は4,4′−ビス[2,2′−ジフェニルビニル)ビフェニル(DPVBi)を30nm積層した。電子注入層はアルミキレート(Alq)を20nm積層した。
102 支持基板
104 第一電極
106 第二電極
108 ブラックマトリックス
110 色変換フィルタ層
112 平坦化層
114 パッシベーション層
116 有機発光層
118 封止部材
120 外周封止層
302n バス電極
304n 絶縁膜
Claims (23)
- 支持基板上に設けられた第1電極と、該第1電極に直交して対向配置された第2電極と、これら第1電極と第2電極間に配置された有機EL層とを含む有機EL発光素子であって、前記第1電極が、複数の領域に分割され、該複数の領域のそれぞれで対応する複数のバス電極と接続される第1電極部からなり、第1電極の複数の領域がそれぞれ独立して駆動されることを特徴とする有機EL発光素子。
- 前記第1電極部の複数のバス電極が絶縁膜により絶縁されていることを特徴とする請求項1に記載の有機EL発光素子。
- 前記バス電極が絶縁膜と少なくとも一部で交互に積層されており、前記絶縁膜はバス電極と第1電極が接続される接続部に開口部を有することを特徴とする請求項2に記載の有機EL発光素子。
- 前記複数のバス電極が支持基板上に形成され、該複数のバス電極の少なくとも一部を覆って絶縁膜が形成されることを特徴とする請求項2に記載の有機EL発光素子。
- 前記絶縁膜がノボラック樹脂、ポリイミドおよびアクリル系樹脂から選択される高分子材料、または、酸化珪素、酸化窒素、酸化窒化珪素および酸化アルミニウムから選択される無機材料からなることを特徴とする請求項2から4に記載の有機EL発光素子。
- バス電極と複数に分割された第1電極の接続部が複数に分割された第1電極間の隣接する端部から等距離にあることを特徴とする請求項1から5に記載の有機EL発光素子。
- 前記複数のバス電極が、外部駆動回路への接続部と引き出し部を含み、前記絶縁膜が、これらの領域の少なくとも一部に形成され、前記複数のバス電極の各々が絶縁膜と交互に積層されていることを特徴とする請求項2から6に記載の有機EL発光素子。
- 前記第1電極がインジウム、スズ、亜鉛の酸化物またはこれらの混合酸化物よりなる材料から選択され、前記複数のバス電極がAl、Al合金、Ag、Ag合金、Cu、Ni、Cr、Mo、Wからなる金属から選択されることを特徴とする請求項1から7に記載の有機EL発光素子。
- 前記複数のバス電極が少なくとも一部で異なる金属から選択されることを特徴とする請求項8に記載の有機EL発光素子。
- 第1電極とバス電極が接続されている接続部が有機EL発光素子の発光に寄与する開口部以外の領域にあることを特徴とする請求項1から9に記載の有機EL発光素子。
- 第1電極が2または3に分割されていることを特徴とする請求項1から10に記載の有機EL発光素子。
- 支持基板上に、複数の領域に分割され、該複数の領域のそれぞれで対応する複数のバス電極と接続される複数に分割された第1電極を形成する工程と、有機EL層および第2電極を形成する工程とを含む、有機EL発光素子の製造方法であって、前記第1電極を形成する工程が、
(1)支持基板上に第1電極との接続部を有する複数のバス電極を形成する工程と、
(2)対応する複数のバス電極のみに前記接続部で接続するように、分割された第1電極を形成する工程と
を含むことを特徴とする有機EL発光素子の製造方法。 - 支持基板上に、複数の領域に分割され、該複数の領域のそれぞれで対応する複数のバス電極と接続される複数に分割された第1電極を形成する工程と、有機EL層および第2電極を形成する工程とを含む、有機EL発光素子の製造方法であって、前記第1電極を形成する工程が、
(1)支持基板上に第1電極との接続部を有する複数のバス電極を形成する工程と、
(2)前記バス電極の接続部以外であって、前記バス電極の少なくとも一部を覆うように絶縁膜を形成する工程と、
(3)対応する複数のバス電極のみに前記接続部で接続するように、分割された第1電極を形成する工程と
を含むことを特徴とする有機EL発光素子の製造方法。 - 支持基板上に、複数の領域に分割され、該複数の領域のそれぞれで対応する複数のバス電極と接続される複数に分割された第1電極を形成する工程と、有機EL層および第2電極を形成する工程とを含む、有機EL発光素子の製造方法であって、前記第1電極を形成する工程が、
(1)支持基板上に第1電極との接続部を有する1または複数のバス電極を形成する工程と、
(2)バス電極の接続部以外であって、前記バス電極を覆うように絶縁膜を形成する工程と、
(3)前記(1)および(2)の工程を繰り返し、必要な複数のバス電極を形成する工程と、
(4)対応する複数のバス電極のみに接続部で接続するように、分割された第1電極を形成する工程と
を含むことを特徴とする有機EL発光素子の製造方法。 - 前記絶縁膜が、リフトオフ法、ドライエッチング法またはフォトリソグラフィ法により形成されることを特徴とする請求項13または14に記載の有機EL発光素子の製造方法。
- 前記絶縁膜がノボラック樹脂、ポリイミドおよびアクリル系樹脂から選択される高分子材料、または、酸化珪素、酸化窒素、酸化窒化珪素および酸化アルミニウムから選択される無機材料からなることを特徴とする請求項13から15に記載の有機EL発光素子の製造方法。
- 前記第1電極がインジウム、スズ、亜鉛の酸化物またはこれらの混合酸化物よりなる材料から選択され、前記複数のバス電極がAl、Al合金、Ag、Ag合金、Cu、Ni、Cr、Mo、Wからなる金属から選択されることを特徴とする請求項12から16に記載の有機EL発光素子の製造方法。
- 前記複数のバス電極が少なくとも一部で異なる金属から選択されることを特徴とする請求項17に記載の有機EL発光素子の製造方法。
- 前記バス電極数および第1電極の分割数が2または3であることを特徴とする請求項12から18に記載の有機EL発光素子の製造方法。
- 前記絶縁膜がテーパー形状に形成され、該テーパー形状の傾斜角度が7°以上30°未満であることを特徴とする。請求項2から11に記載の有機EL発光素子。
- 前記第1電極側または第2電極側に色変換フィルタをさらに含むことを特徴とする請求項1から11に記載の有機EL発光素子。
- 前記(1)の工程が、基板上に色変換フィルタを形成する工程を含み、該色変換フィルタ上にバス電極を形成することを特徴とする請求項12から19に記載の有機EL発光素子の製造方法。
- 前記有機EL層と第2電極を形成する工程の後に、第2電極側に色変換フィルタを形成する工程を含むことを特等とする請求項12から19に記載の有機EL発光素子の製造方法。
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