JP2004288245A - 媒体再生装置および履歴再生方法、ならびに履歴再生プログラムとその記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本再生装置では、制御部が、再生優先順位を取得するために、CDの再生時、各曲の再生カウントを取得する(S4)。そして、制御部が、各曲の再生カウントおよび収録時間から規格化カウントを算出し、これを再生比率として認識し、これに応じて、各CDに関する再生優先順位を決定する(S6)。ここで、通常、ユーザーの好きな曲であれば、その再生時間は長くなると考えられる。一方、好みの曲であれば、ユーザーは、その曲をなるべく完全に(最初から最後まで)再生しようとすると考えられる。従って、上記のような再生比率を用いることで、ユーザーの好みを適切に反映した再生優先順位を取得できる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、媒体に関する過去の再生結果に基づいて、媒体に含まれる複数のコンテンツをユーザーの好みの順序で再生する履歴再生を行うための媒体再生装置、および、その履歴再生方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、音楽コンテンツ(楽曲)等を記録するための媒体として、CD,MD,DVDといった、デジタルの光ディスクが多く用いられている。
このような光ディスクには、カセットテープ等に比べて、頭出し機能に優れているという利点がある。そして、この利点を利用して、例えば、ディスクに記録されている複数の曲から好みの曲だけを選択し、所望の順序で再生すること(メモリー再生;プログラム再生とも呼ばれる)が可能である。
【0003】
また、従来、ユーザーの好みの曲を自動的に選んで再生する、自動選曲方法が開発されている。また、その一例として、特許文献1には、各ディスクに関する過去の再生結果に基づいて、ユーザーの好みの曲を優先的に再生する方法(履歴再生)が開示されている。
【0004】
この文献の履歴再生では、各曲における、過去にメモリー再生された回数(再生回数;再生頻度)を使用するようになっている。すなわち、この方法では、メモリー再生の度に、各曲の「再生回数」をインクリメントしてゆく(カウントを増やしてゆく)。そして、ユーザーから履歴再生の指示があった場合、再生回数の多い曲を優先的に(先に)再生するようになっている。
なお、再生回数の記録は、再生装置に備えられた記憶装置に、光ディスク毎になされる。
【0005】
表6は、あるディスクに関する再生回数の記録例を示す表である。
この表では、メモリー再生回(1回目〜8回目)における、ディスク内の各曲(曲番1〜5)の再生回数を、一覧形式で表示するようになっている。
また、最下行には、1〜8回目までのメモリー再生における、各曲の再生回数の合計が示されている。
この表に基づいて履歴再生を行う場合、再生回数の多い曲番5や3の曲が優先的に再生されることになる。
【0006】
【表6】
【0007】
【特許文献1】
特開平4−351777号公報(公開日1992年12月7日)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような従来の履歴再生では、ユーザーの聴きたい曲を優先的に再生できない場合がある。
すなわち、この方法では、スキップや停止の指示により曲の再生が中断されたとき、再生回数をインクリメントするか否かを予め決定しておく必要がある。
そして、インクリメントする場合、再生が中断されても、最後まで再生したときと同様に再生回数が増えることになる。従って、メモリー再生に誤りがあった場合や、再生してはみたが好みではなかったなどの理由で再生を中断した曲につても、再生回数を増やしてしまう。
【0009】
一方、インクリメントしない場合には、例えば、曲の再生完了直前で中断したときでも、曲の冒頭で中断したときと同様に再生回数が増えないことになる。その結果、好きな曲だがエンディングだけ聴かなかった曲の再生回数を増やせないことになる。
【0010】
そこで、再生時間にある一定の閾値時間を設定し、再生時間が閾値時間を超えた場合に限り、再生回数をインクリメントする方法が考えられる。しかし、メモリー再生で選択された曲に対して、ユーザーが再生を中断する理由はさまざまであり、また、中断操作を行うタイミングもユーザーによって異なる。このため、ユーザーの意図を適切に反映できる閾値を決定することは極めて困難である。
【0011】
このように、再生回数の多いほどユーザーが好んで聴いている曲である、という前提に立った構成では、ユーザーの意思を適切に反映した履歴再生を行えないといえる。
【0012】
本発明は、上記のような従来の問題点を解決するために成されたものである。そして、その目的は、ユーザーの意思を適切に反映した履歴再生を行える媒体再生装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の媒体再生装置(本再生装置)は、複数のコンテンツを含む媒体に対し、各コンテンツに関するユーザーの好みの順序を反映した再生優先順位を設定し、この順位に基づいて媒体を再生する履歴再生を行うための媒体再生装置において、媒体の再生時、各コンテンツの再生時間を取得し、再生時間の長い順に再生優先順位を設定する制御部を備えていることを特徴としている。
【0014】
本再生装置は、CD(compact disc)やDVD(digital versatile disc)等の光ディスク、また、MD(mini disc)等の磁気ディスク、さらに、カセットテープ等の磁気テープなどの記録媒体を再生するための装置である。
【0015】
このような媒体には、通常、複数のコンテンツが記録されている。
ここで、コンテンツとは、ひとまとまりの音声(楽曲など)や映像(映画,テレビ番組など)のことであり、互いに区別可能な形態で媒体に記録されているものである。
【0016】
また、上記したように、本再生装置では、媒体を再生する手法として、履歴再生を用いることが可能となっている。
ここで、履歴再生とは、媒体に関する過去の再生結果(再生履歴)に基づいて、媒体に含まれる複数のコンテンツにおけるユーザーの好みの順位(再生優先順位)を決定し、この順位に沿って媒体を再生する方法である。
【0017】
また、特に、本再生装置では、履歴再生を良好に行うための制御部を備えている。
すなわち、本再生装置では、この制御部が、再生優先順位を決定するために、媒体の再生時(あるいは媒体の再生後)、媒体における各コンテンツの再生時間を取得する。そして、各コンテンツに対し、再生時間の長い順に再生優先順位を設定するようになっている。
【0018】
これにより、本再生装置では、再生時間の長いコンテンツの再生優先順位を高くできる。また、通常、ユーザーの好みのコンテンツであれば、再生の中断やスキップ等を行わないため、その再生時間は長くなると考えられる。
従って、本再生装置によれば、ユーザーの好みを適切に反映した再生優先順位を取得することが可能となる。
【0019】
また、本再生装置では、制御部が、再生時間に応じた量として、各コンテンツの再生比率を算出するようにしてもよい。そして、この再生比率の大きい(高い)順に再生優先順位を決めるようにしてもよい。
再生比率とは、各コンテンツの再生時間と収録時間との比、すなわち、〔再生時間/収録時間〕に応じた値である。
また、コンテンツの収録時間とは、そのコンテンツの全ての再生に要する時間のことである。
【0020】
上記したように、ユーザーは、好きなコンテンツの再生時間を長くすると考えられる。また、これに加えて、好みのコンテンツであれば、ユーザーは、そのコンテンツをなるべく完全に(最初から最後まで)再生しようとすると考えられる。
【0021】
従って、上記のような再生比率を用いれば、再生優先順位を、ユーザーの好みをより適切に反映したものとできる。
なお、上記のような再生比率としては、各コンテンツの再生時間と収録時間との比そのものであっても、また、この比を定数倍したものであってもよい。
【0022】
また、本再生装置において再生優先順位(あるいは再生比率)を求めるための再生時間として、再生時間そのものではなく、後述するような再生カウントを用いてもよい。
ここで、再生カウントとは、媒体の再生時、各コンテンツの再生時間が所定の閾値時間の整数倍となる度に所定数づつ(例えば1づつ)増えるものであり、再生時間にほぼ比例する値である。
【0023】
すなわち、この構成では、媒体の再生時、制御部が、各コンテンツの再生カウントを計測(取得)する。そして、制御部が、各コンテンツの再生優先順位を設定する際に、再生時間に代えて、この再生カウントを利用する。
また、上記のような再生比率を用いる場合には、再生比率として、その再生カウントと収録時間との比に応じた値を用いることとなる。
【0024】
この構成では、上記の所定数として「時間」より扱い易い値(整数など)を用いることで、再生カウントを扱い易い状態とできる。従って、再生優先順位の設定にかかる演算を簡略化できる。
なお、再生カウントを増加させる部材は、制御部であっても、本再生装置に備えられた他の部材(カウンタ)であってもよい。
【0025】
また、本再生装置によって、再生優先順位を設定済みの媒体を再生することもある。このような場合、制御部は、その再生優先順位に応じて、その媒体の履歴再生を行うこととなる。
【0026】
また、このように、以前に再生優先順位を設定したことのある媒体を再生する場合、制御部は、媒体の再生時に設定(算出)した再生優先順位(最新順位)と、以前に設定した再生優先順位(既定順位)とを用いて、その媒体に関する再生優先順位を新たに設定する(更新する)ことが好ましい。
【0027】
すなわち、これによれば、この媒体に関するユーザーの以前の好みと、最新の好みとの双方を考慮した再生優先順位を取得できる。従って、ユーザーの好感度を統計的に蓄積して利用できるので、再生優先順位を、ユーザーの好みをより適切に反映したものとできる。
【0028】
また、本再生装置では、上記のように求めた再生優先順位を、いずれかの部位に記憶しておくことが好ましい。ここで、再生優先順位の記憶先としては、媒体の所定の部位や、本再生装置に設けられた記憶部(ハードディスクなど)等を挙げられる。
【0029】
なお、媒体によっては、新たな情報を記録することが困難なものもある。従って、本再生装置に、各媒体に関する再生優先順位を記憶するための記憶部を備えておくことが好ましいといえる。
この構成では、媒体の再生時、制御部が、記憶部に記憶されている再生優先順位を読み出して、この順位に基づいて履歴再生を行うこととなる。
【0030】
また、本発明にかかる履歴再生方法(本再生方法)は、複数のコンテンツを含む媒体に対し、各コンテンツに関するユーザーの好みの順序を反映した再生優先順位を設定し、この順位に基づいて媒体を再生する履歴再生方法において、媒体の再生時、各コンテンツの再生時間を取得する再生時間取得工程と、再生時間の長い順に再生優先順位を設定する順位決定工程とを含んでいることを特徴としている。
【0031】
本再生方法は、上記した本再生装置において使用されている再生方法である。すなわち、本再生方法では、再生時間取得工程において各コンテンツの再生時間を取得し、その後、順位決定工程において、各コンテンツの再生優先順位を、再生時間の長い順に決定するようになっている。
【0032】
従って、本再生方法によれば、再生回数ではなく、再生時間の長い順に再生優先順位を決定するため、ユーザーの好みを適切に反映した再生優先順位を取得することが可能となっている。
【0033】
また、本再生方法においても、上記したような再生比率を用いて再生優先順位を設定してもよい。
すなわち、上記の順位決定工程において、各コンテンツの再生時間と収録時間との比に応じた再生比率を算出する再生比率算出工程を実施し、この再生比率の大きい(高い)順に、各コンテンツに再生優先順位を設定するようにしてもよい。
【0034】
また、本発明の履歴再生プログラムは、媒体再生装置(媒体を再生できる装置)に備えられたコンピューターを、上記した本再生装置の制御部として機能させるためのものである。
また、本発明の他の履歴再生プログラムは、媒体再生装置(媒体を再生できる装置)に備えられたコンピューターに、上記した本再生方法における再生時間取得工程と順位決定工程とを実行させるためのものである。
【0035】
上記のようなコンピューターにこれらのプログラムを読み取らせることで、本再生装置における制御部(あるいは本再生方法における各工程)の処理を、そのコンピューターによって実現することが可能となる。
【0036】
また、これらのプログラムをコンピューターによって読取可能な記録媒体に記録させておくことで、プログラムの保存・流通を容易に行えるようになる。
さらに、この記録媒体を読み込ませることで、コンピューターによって、本再生装置における制御部(あるいは本再生方法における各工程)の処理を実施できる。
【0037】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態について説明する。
本実施の形態にかかる光ディスク再生装置(本再生装置)は、CD(compact disc)を再生するためCDプレーヤーであり、アンプ(増幅器),スピーカーといった他の外部機器とともに、音響システムを構築するものである。
【0038】
そして、本再生装置は、通常の再生(収録順(曲番順)での再生)に加えて、CDに収録(記録)されている複数の曲から好みの曲だけを選択して所望の順序で再生する、メモリー再生を行うことが可能である。
【0039】
また、本再生装置は、履歴再生も行えるようになっている。
ここで、履歴再生とは、個々のCDに関する過去の再生結果(再生履歴)に基づいて、CDに含まれる複数の曲(楽曲)におけるユーザーの好みの順位(再生優先順位)を決定(推測)し、この順位に沿ってCDを再生する方法である。
【0040】
図2は、本再生装置の構成を示す説明図である。
この図に示すように、本再生装置は、ディスク再生部11,入力部12,制御部13,ROM14,RAM15,HD16および表示部17を備えた構成である。
【0041】
ディスク再生部11は、光ピックアップおよびディスクドライブを備えている(ともに図示せず)。そして、自身にセットされたCDをディスクドライブによって回転駆動するとともに、光ピックアップによって、CDに記録されている情報を読み取るものである。
さらに、ディスク再生部11は、読み取った情報を電気信号に変換し、外部装置(アンプなど)に出力する機能も有している。
【0042】
入力部12は、本再生装置に対するユーザーの指示を受け付けるものである。すなわち、入力部12は、本再生装置(ディスク再生部11)にセットされたCDに関する駆動指示(再生,停止,一時停止,スキップ,CDの取り出し(イジェクト)等の指示)を受け付け、制御部13に伝達するものである。
【0043】
また、入力部12は、メモリー再生を行う旨の指示、および、メモリー再生に関する情報(再生すべき曲番の情報およびその再生順序の情報;メモリー再生情報)を受け付け、制御部13に伝える機能も有している。
さらに、この入力部12には、履歴再生を行う旨の指示を受け付け、同様に制御部13に伝達する役割もある。
【0044】
制御部13は、本再生装置の全動作を制御する、本再生装置の中枢部である。すなわち、制御部13は、入力部12に対するユーザーの指示に応じて、ディスク再生部11を制御して、本再生装置(ディスク再生部11)にセットされたCDを再生させるものである。
【0045】
また、制御部13は、入力部12に入力されたメモリー再生情報に基づいて、ディスク再生部11を制御し、CDにおける所望の曲を所望の順序で再生(メモリー再生)させる機能も有している。
【0046】
さらに、制御部13は、本再生装置において再生された各CDに関する上記した再生優先順位を、そのCDの再生結果に基づいて決定する機能も有している。なお、この再生優先順位は、上記したように、本再生装置における履歴再生において使用されるものである。この履歴再生については、後に詳細に説明する。
【0047】
ROM(Read Only Memory)14は、制御部13によって使用される各種のプログラム(メモリー再生のためのプログラムなど)を記憶するためのメモリーである。
【0048】
RAM(Random Access Memory)15は、制御部13によって使用される一次記憶部であり、入力部12に入力されたメモリー再生情報等を記憶するものである。また、制御部13は、ROM14内のプログラムを使用する際に、これをRAM15に読み込ませるようになっている。
さらに、RAM15は、再生優先順位の算出時、後述する各曲に関する収録時間,再生時間,再生カウント,規格化カウント,最新順位,既定順位,最新順位と既定順位との和等の、再生優先順位の算出に必要な情報を一時記憶する機能も有している。
【0049】
HD(ハードディスク;hard disc)16は、制御部13の作成した、各ディスクにおける再生優先順位を記憶するための記憶部である。
また、表示部17は、本再生装置の動作状況や、ユーザーの指示を待機している旨(ユーザーによる指示入力待ちであること)をユーザーに示すための、液晶表示パネルである。
【0050】
ここで、本再生装置の特徴的な再生方法である、履歴再生について説明する。上記したように、履歴再生とは、各CDに関する過去の再生結果に基づいて、CDに含まれる複数の曲における再生優先順位を決定し、この順位に沿ってCDを再生する方法である。
そして、本再生装置の履歴再生は、各CDにおける全ての曲を、再生優先順位に沿って(ユーザーの好きな順に)再生するものである。
また、本再生装置では、履歴再生のために、制御部13が、各CDにおける再生優先順位をHD16に記憶するようになっている。
以下に、本再生装置における再生優先順位の算出について簡単に説明する。すなわち、本再生装置では、CDを再生したときに、制御部13が、そのCDの各曲における再生比率を算出する。
【0051】
ここで、再生比率とは、CDがディスク再生部11にセットされてから取り出されるまでの間における、各曲の再生時間と収録時間との比率〔再生時間/収録時間〕に応じた値である。
また、収録時間とは、その曲の全てを再生するために要する時間(曲の長さ)のことである。
【0052】
そして、制御部13が、再生比率の多い順に、CD内の曲に順位を付ける。その後、制御部13は、この順位を、そのCDにおける最新順位として認識する。また、制御部13は、過去の再生において算出した再生優先順位(既定順位)をHD16に記憶しているか否か、を判断する。そして、このCDに関する既定順位を記憶していない場合、このCDの再生優先順位として、最新順位をHD16に新たに記憶する。
【0053】
一方、このCDにおける既定順位をHD16に記憶していた場合、制御部13は、最新順位と既定順位とを用いて、このCDの再生優先順位を更新するようになっている。
すなわち、制御部13は、各曲における最新順位と既定順位との和を求め、この和の少ない順にCD内の曲に順位を付ける。そして、この順位を、再生優先順位としてHD16に記憶するように設定されている。
【0054】
次に、このような再生優先順位の算出、および、この順位を用いた履歴再生に関する動作を含む、本再生装置の動作について詳細に説明する。
図1は、本再生装置における動作の流れを示すフローチャートである。
【0055】
この図に示すように、本再生装置では、ディスク再生部11にCDがセットされると(開始)、制御部13は、ディスク再生部11を制御して、そのCDにおけるリードイン部のTOC情報を読み取らせる(S1)。
このTOC(Table of Contents)情報は、各CDの全曲数、および、全曲の収録時間を含むものである。
【0056】
その後、制御部13は、読み取ったTOC情報に基づいて、そのCDが再生優先順位(既定順位)を登録(記憶)しているものであるか否か(すなわち、このCDを過去に再生したことがあるか否か)、を判断する(S2)。
【0057】
なお、制御部13は、既定順位を記憶した全てのCDに関し、そのTOC情報(全曲数,全曲の収録時間)を記したリスト(再生CDリスト)を作成し、HD16に記憶している。そして、制御部13は、S1において読み取ったものと同様のTOC情報を有するCDが再生CDリストにあると判断した場合、そのCDに関する既定順位を登録していると認識するようになっている。
【0058】
その後、制御部13は、後述するような方法で、このCDの再生順序を設定する(S3)。そして、設定した再生順序に基づいて、ディスク再生部11を制御して、このCDを再生させる(S4)。
また、再生の終了後、制御部13は、ユーザーからCDの取り出し指示を受けた場合(S5)、ディスク再生部11を制御して、CDをイジェクトさせる。そして、このCDにおける再生優先順位をHD16に記憶・更新し(S6)、動作を終了する。
【0059】
次に、図1においてS3として示した、再生順序の設定処理について説明する。図3は、この処理の流れを示すフローチャートである。
このフローチャートに示すように、この処理では、制御部13は、再生にかかるCDの既定順位がHD16に登録(記憶)されている場合、表示部17を制御して、ユーザーに対し、履歴再生,メモリー再生情報,標準再生のいずれの方法で再生を行うかを問う表示を行い、ユーザーの入力を待機する(S12,S14,S16)。
【0060】
そして、ユーザーから履歴再生を行う旨の入力を受けた場合、制御部13は、再生順序を、HD16に記憶されているこのCDの既定順位に従って決定する(S13)。すなわち、制御部13は、HD16から既定順位を読み出し、再生順序をこの既定順位に一致させる。
【0061】
表1は、HD16に記憶されている既定順位の例を示す表である。上記したように、既定順位は、過去の再生に関する再生優先順位、すなわち、過去の再生結果から判断されるユーザーの好みの順位である。そして、この表に示すように、HD16では、CDにおける各曲の番号(曲番)と、その既定順位とが対応づけられて記憶されている。
【0062】
【表1】
【0063】
なお、既定順位は、CDの曲数をNとすると、0〜N−1の範囲となる(数値の小さいほど高順位)。
また、表1の例に従うと、再生順序は、曲番で、1⇒3⇒4⇒2⇒5⇒6、となる。
【0064】
また、本再生装置における既定順位(再生優先順位)の作成については、後に詳細に説明する。
また、ユーザーによる履歴再生の指示は、入力部12に配されている図示しない『履歴再生ボタン』をユーザーが押すことによってなされる。
【0065】
また、制御部13は、ユーザーからメモリー再生を行う旨の指示を受けた場合、入力部12に対するメモリー再生情報の入力(ユーザーによる入力)を待機する。なお、上記したように、メモリー再生情報とは、メモリー再生において再生すべき曲番の情報およびその再生順序の情報である。
そして、制御部13は、入力されたメモリー再生情報に基づいて、このCDの再生順序を決定する(S15)。
なお、ユーザーによるメモリー再生の指示は、入力部12に配されている図示しない『メモリー再生ボタン』をユーザーが押すことによってなされる。
【0066】
一方、ユーザーから標準再生の指示を受けた場合、制御部13は、このCDの再生順序を曲番順に設定する(S17)。
なお、標準再生の指示は、入力部12に配されている図示しない『再生ボタン』をユーザーが押すことによってなされる。
【0067】
また、標準再生における再生開始時の曲番は、ユーザーの指定に従う。すなわち、ユーザーは、収録順の1曲目から標準再生を行う場合には、『再生ボタン』だけを押す。
また、他の曲から標準再生を行いたい場合、ユーザーは、まず、入力部12に配されている図示しない『スタート曲指定ダイアル』によって、最初に再生したい曲番を指定し、その後、『再生ボタン』を押すことになる。
そして、S13,S15,S17のいずれかにおいて再生順序を設定した後、制御部13は、この処理を終了する。
【0068】
一方、制御部13は、再生にかかるCDの既定順位がHD16に登録されていない場合、表示部17を制御して、ユーザーに対し、メモリー再生あるいは標準再生のいずれの方法で再生を行うかを問う表示を行い、ユーザーの入力を待機する(S14,S16)。
そして、制御部13は、ユーザーの指示に従って再生順序を設定した後(S15,S17)、この処理を終了する。
【0069】
次に、図1においてS4として示した、再生処理について説明する。図4は、この処理の流れを示すフローチャートである。
この図に示すように、この処理では、制御部13は、図3の処理において決定された再生順序に基づいて、再生すべき曲(再生曲)を決定する(S21)。すなわち、再生の開始時であれば、再生順序における最上位の曲を再生曲に設定する。
【0070】
その後、制御部13は、図示しないタイマーを制御して、このタイマーの計測時間Tを0とする(初期化する;S22)とともに、この曲の再生カウントを0とする(初期化する)。
ここで、各曲の再生カウントとは、各曲の再生時間に比例して増加する値であり、RAM15に一時記憶されるようになっている。
そして、本再生装置では、各曲の再生時間が所定の閾値時間T0の整数倍となる度に、その曲の再生カウントを1だけ増やすように設定されている。
【0071】
次に、制御部13は、ディスク再生部11を制御して、S21において決定された曲を再生させるとともに(S23)、タイマーの計測をスタートさせ、その計測時間Tが、所定の閾値時間T0に到達したか否かを判断する(S24)。
そして、計測時間Tが閾値時間T0に到達したと判断した場合、制御部13は、この曲における再生カウントをインクリメント(1つ増加)し、タイマーの計測時間Tを初期化した後、タイムラグなしで、すぐに計測を再スタートさせる(S26)。
【0072】
また、この曲の再生が中断された場合、あるいは、この曲の再生が完了した場合(S27)、制御部13は、このCDの再生が終了したのか否かを判断する(S28)。
【0073】
なお、CDの再生が終了するとは、再生順序によって定められた全曲の再生が終了した場合、および、ユーザーによって『再生停止ボタン(ストップボタン)』の押された場合に相当する。
【0074】
また、S28においてCDの再生終了ではない場合とは、すなわち、再生されていた曲が再生順序の最後の曲でない場合であって、ユーザーによって図示しない『スキップボタン』が押された場合、および、この曲の再生が完了した場合である。なお、『スキップボタン』とは、曲の再生を中断して、再生順序に応じた次の曲の再生開始を指示するためのボタンである(再生順序における最終曲の再生中では、スキップボタンは効かない)。
【0075】
そして、CDの再生は終了していないと判断した場合、制御部13は、処理をS21に戻し、再生順序に従って次の曲の再生を実行する。
一方、制御部13は、S28においてCDの再生が終了したと判断した場合、処理を終了する。
【0076】
次に、図1においてS6として示した、再生優先順位の更新処理について説明する。図5は、この処理の流れを示すフローチャートである。
この図に示すように、この処理では、制御部13が、ディスク再生部11からイジェクトされたCDの再生結果から、各曲の再生比率、すなわち、〔再生時間/収録時間〕に応じた値を算出する(S31)。
【0077】
ここで、制御部13による再生比率の算出処理について説明する。なお、本再生装置では、再生比率の算出を、RAM15に一時記憶されている上記の再生カウントを用いて行うようになっている。
【0078】
表2は、あるCD(曲数6)における再生結果の例を示す表である。この表では、曲番1〜6の収録時間、実際に再生された時間(再生時間)、および、再生カウントが互いに対応づけられて示されている(この例では、上記した閾値時間T0が10秒に設定されている)。
【0079】
【表2】
【0080】
そして、制御部13は、各曲の再生カウントを、収録時間で規格化して規格化カウントを求める。
ここで、本再生装置では、各曲の規格化カウントを、以下の(1)式を用いて求めるようになっている。
CTC=(CTO/TP)×TS …(1)
ここで、CTCは規格化カウント,CTOは再生カウント,TPは収録時間(秒)をそれぞれ示す。また、TSは、CTCの値を適切な値(桁数)とするための定数(秒)である。
そして、制御部13は、このような規格化カウントを、各曲の再生比率として認識するようになっている。
【0081】
また、表3は、表2の例に応じた、規格化カウントを示す表である。この例では、上記の定数TSを3分(180秒)としている。
【0082】
【表3】
【0083】
また、この例では、規格化カウントにおける小数点以下の部分を切り捨てている。すなわち、曲番1の場合、
CTC=12/167×180≒12.934≒12
となる。
【0084】
なお、この規格化カウントより、曲番1の収録時間が3分であれば、約2分間(12×T0(10秒))聴取した計算となる。また、同様に、曲番5では、約1分間(6×10秒)聴取したこととなる。このように、規格化カウントは、単位時間(TS)あたりの再生時間に応じたものである。
【0085】
また、再生比率の算出後(S31の後)、制御部13は、算出した再生比率の多い順にCD内の曲に順位を付ける。そして、この順位を、そのCDにおける最新の再生優先順位(最新順位)として認識する(S32)。
【0086】
表4は、表2・表3の例に応じた、最新順位を示す表である。この表に示すように、この例では、曲番3の順位が最も高く(順位0)、曲番2・6の順位が最低となる(順位5)。従って、この例では、ユーザーは、曲番3の曲を最もしっかりと聴取したといえる。
【0087】
【表4】
【0088】
その後、制御部13は、最新順位を算出したCDに関し、過去の再生に関する再生優先順位(既定順位)をHD16に記憶しているか否かを、S2(図1参照)の結果に基づいて判断する。
そして、このCDに関する既定順位を記憶していない場合、このCDの再生優先順位として、最新順位をHD16に新たに記憶する。
【0089】
一方、このCDにおける既定順位をHD16に記憶していた場合、制御部13は、最新順位と既定順位とを用いて、このCDの再生優先順位を更新するようになっている。
すなわち、制御部13は、各曲における最新順位と既定順位との和を求め、この和の少ない順にCD内の曲に順位を付ける。そして、この順位を、再生優先順位(既定順位)としてHD16に記憶するように設定されている
表5は、表1〜表4の例に応じた、再生優先順位の算出結果を示す表である。すなわち、表5は、表1に示すような既定順位を有するCDを再生して表4のような最新順位を得た場合における、加算値(最新順位と既定順位との和)と、この加算値から求められた再生優先順位とを示すものである。
なお、表5に示すように、加算値の数値範囲は0〜2N−2である一方、加算値から求められる再生優先順位の数値範囲は0〜N−1となる。
【0090】
【表5】
【0091】
以上のように、本再生装置では、制御部13が、再生優先順位を取得するために、CDの再生時、各曲の再生カウントを取得する。そして、制御部13が、各曲の再生カウントおよび収録時間から規格化カウントを算出し、これを再生比率として認識する。その後、この再生比率の大きい順に、各CDに関する再生優先順位を決定するようになっている。
【0092】
ここで、通常、好みの曲であれば、ユーザーは、その曲をなるべく完全に(最初から最後まで)再生しようとすると考えられる。
また、一般に、ユーザーの好みによらず、収録時間の長い曲ほど再生時間(再生カウント)が増加する傾向もあると考えられる。従って、再生カウントが大きな曲であっても、ユーザーに好まれているとは限らないといえる。
【0093】
例えば、閾値時間を10秒とした場合、3分の曲を1分間聴取したときの再生カウントは6であり、6分の曲を2分間聴取したときの再生カウントは倍の12となる。ここで、再生カウントだけに応じて再生優先順位を決定すると、後者の曲の順位(優先度)は向上する。しかしながら、どちらの曲に関しても、全体の1/3を聴取したとういう点では同じである。
【0094】
また、表2の例では、曲番1の曲と曲番5の曲との再生カウントはともに12である。しかし、曲番1については全体の7割程度を聴取している一方、曲番5については半分も聴取してないともいえる。
【0095】
従って、本再生装置では、上記のような、再生カウント(再生時間)と収録時間との比に応じた再生比率を用いて、再生優先順位を設定している。これにより、ユーザーの好みをより適切に反映した再生優先順位を取得することが可能となっている。
【0096】
また、本再生装置では、再生比率を算出するために、「時間」より扱い易い、整数の再生カウントを用いている。従って、再生優先順位の設定にかかる演算を簡略化できるようになっている。
【0097】
また、本再生装置では、以前に再生優先順位を設定したことのあるCDを再生する場合、制御部13が、CDの再生時に設定(算出)した再生優先順位(最新順位)と、以前に設定した再生優先順位(既定順位)とを用いて、そのCDに関する再生優先順位を新たに更新するようになっている。
【0098】
従って、本再生装置では、再生したCDに関するユーザーの以前の好みと、最新の好みとの双方を考慮した再生優先順位を取得できる。従って、ユーザーの好感度を統計的に蓄積して利用できるので、再生優先順位を、ユーザーの好みをより適切に反映したものとできる。
【0099】
また、本再生装置では、表5に示したように、以前に再生優先順位を設定したことのあるCDを再生する場合、既定順位と最新順位との和を求め、この和から新たな再生優先順位(0〜N−1)を算出するようになっている。
ここで、再生優先順位を、既定順位と最新順位との和そのものとする構成としてもよい。この場合にも、制御部13は、再生優先順位の小さい順に履歴再生を行うこととなる。
【0100】
しかしながら、この構成では、再生を重ねるにつれて、そのCDの再生優先順位の数値が徐々に大きくなってしまう。このため、再生優先順位を記憶するためのHD16の容量を多くする必要がある。
また、この構成では、既定順位の数値が大きくなるので、再生優先順位における最新順位の寄与が小さくなってしまう。
【0101】
そこで、本実施の形態では、上記したように、再生優先順位の数値範囲を、常に0〜N−1となるように設定し、必要な記憶容量の抑制を図っている。
【0102】
また、上記のように、最新順位と既定順位とを同一の数値範囲とし、これらを対等に取り扱うことで、過去の全ての再生結果を再生優先順位に反映させる一方、再生優先順位における最新の再生結果の割合を高くしている(5割としている)。これにより、再生優先順位における最新の再生結果の影響力を強められるので、現時点におけるユーザーの好感度を再生優先順位に良好に反映させられる。従って、ユーザビリティを高められる。
【0103】
なお、本実施の形態では、上記した(1)式を用いて規格化カウントを求めるとしている。しかしながら、これに限らず、規格化カウントとして、〔再生カウント/収録時間〕を算出し、これを再生比率として認識するようにしてもよい。また、再生カウントや規格化カウントを用いる必要もない。すなわち、制御部13は、〔再生時間/収録時間〕を算出し、これを再生比率として認識するようにしてもよい。
【0104】
このように、本再生装置の再生比率としては、再生時間(あるいはそれにほぼ比例するもの;再生カウント等)と収録時間(あるいはそれにほぼ比例するもの)との比であれば、どのような値を用いてもよい。
【0105】
また、本実施の形態では、本再生装置を、上記のような再生比率に基づいて再生優先順位を決定するものであるとしている。しかしながら、これに限らず、本再生装置における再生優先順位を、再生時間(あるいは再生時間に応じたもの(例えば再生カウント))の長い順に決定するようにしてもよい。
【0106】
この場合、各曲の再生優先順位は、再生時間の長さによって決定される。また、通常、ユーザーの好みの曲であれば、再生の中断やスキップ等を行わないため、その再生時間は長くなると考えられる。
従って、この構成であっても、ユーザーの好みを適切に反映した再生優先順位を取得することが可能である。
【0107】
また、本実施の形態では、再生優先順位を決定する際、制御部13が、最新順位と既定順位とを同一の数値範囲とし、これらを対等に(1対1で)取り扱うとしている。しかしながら、これに限らず、最新順位(あるいは既定順位)に所定の係数を掛けて、再生優先順位における最新順位(および既定順位)の割合を変えられるようにしてもよい。なお、係数については、ユーザーの求める値に設定できることが好ましい。
【0108】
また、本実施の形態では、履歴再生時であっても、再生カウントをインクリメントするとしている。しかしながら、これに限らず、メモリー再生時だけ、あるいは、メモリー再生時および標準再生時だけ、再生カウントをインクリメントするようにしてもよい。
【0109】
また、本実施の形態では、再生カウントのインクリメントを、制御部13によって行うとしている。しかしながら、これに限らず、本再生装置に、制御部13とは別のカウンタを備え、これによって再生カウントのインクリメントを行うようにしてもよい。
【0110】
また、本実施の形態では、各曲の再生時間が所定の閾値時間T0の整数倍となる度に、その曲の再生カウントを1だけ増やすとしている。しかしながら、再生カウントの増加値は1に限らず、もっと大きな値でもよい。なお、この増加値は、データ処理の複雑化を避けるために、整数であることが好ましい。
【0111】
また、本実施の形態では、本再生装置の履歴再生が、各CDにおける全ての曲を、再生優先順位(既定順位)に応じて再生するものであるとしている。しかしながら、各CDの曲のうち、ユーザーの好みであると推測される所定数の曲(再生優先順位(既定順位)の高い数曲)だけを、再生優先順位に従って再生するようにしてもよい。
【0112】
また、図1では、S6として示した再生優先順位の更新処理を必ず行うようになっている。しかしながら、これに限らず、S6の直前に、再生優先順位の更新をするか否かを、ユーザーによって指定できるようにしてもよい。再生優先順位を更新しない場合、制御部13は、S6に代えて、図4に示した再生処理において取得した再生カウントのデータを破棄する処理を行うこととなる。
また、再生優先順位の更新をするか否かの指定を、図1におけるS4(再生処理)の前段階、例えば、S2(再生順序の設定処理)時等に行うようにしてもよい。この場合、図4に示した再生処理の前に、再生優先順位の更新をするか否かをあらかじめ決められる。従って、再生優先順位を更新しない場合、制御部13は、図4に示したS22,S24〜26の処理を省いて再生を行う。
【0113】
また、本実施の形態では、本再生装置のHD16に、複数の媒体(CD)に関する再生優先順位を記録するとしている。しかしながら、本再生装置に、1つの媒体に関する再生優先順位だけを、HD16あるいはRAM15に記録するようにしてもよい。この構成であっても、1つの媒体に関しては、履歴再生を行える。これにより、再生優先順位を記憶するための構成を簡略化できる。
【0114】
また、本実施の形態では、本再生装置が、個々の媒体(CD)の再生優先順位を記録するためのHD16を備えているとしている。しかしながら、これに限らず、各媒体の再生優先順位を、その媒体の所定の部位に記録するようにしてもよい。この場合、媒体の再生時に、制御部13が、ディスク再生部11を制御して、媒体から再生優先順位を読み出して、この順序に沿って履歴再生を行うことが好ましい。この構成であれば、再生優先順位を記憶するための構成を本再生装置に備える必要がなくなる。
【0115】
また、本実施の形態では、図1に示したS1〜S3の処理を、CDがセットされたときに行うとしている。しかしながら、これに限らず、これらS1〜S3の処理を、ユーザーによって本再生装置の電源がONにされたときに行うようにしてもよい。なお、この場合、電源のON時にディスク再生部11内にCDがセットされていない場合には、S1〜S3の処理は、CDのセット時まで待機することとなる。
【0116】
また、本実施の形態では、図1のS6の処理を、CDの取り出し後に行うとしている。しかしながら、これに限らず、ユーザーから本再生装置の電源をOFFとする指示がなされたときに、S6の処理を行うようにしてもよい。また、S6の処理を、CDの再生が終了したときに行うようにしてもよい。
【0117】
また、本実施の形態では、規格化カウントを算出する際、小数点以下の部分を切り捨てるとしている。しかしながら、小数点以下の部分については、四捨五入しても、また、切り上げてもよい。
【0118】
また、本実施の形態では、本再生装置をCDプレーヤーであるとしている。
しかしながら、これに限らず、本再生装置を、DVD(digital versatile disc)等の、他の光ディスク、また、MD(mini disc)等の磁気ディスク(装置に固定されたもの(ハードディスク等)も含む)、さらに、カセットテープ等の磁気テープ,MO(magnetic optical disc)等の光磁気ディスク,アナログのレコード(LP;long playing record),ICカード,光カード等のメモリカード、マスクROM,EPROM,EEPROM,フラッシュROM等の半導体メモリーなど、他の媒体を再生する装置としてもよい。
本再生装置を上記のような他の媒体用としても、媒体内の各曲に応じた再生優先順位を同様に設定すれば、この順位に基づいた履歴再生を行うことが可能である。
【0119】
また、本再生装置において再生優先順位を設定可能なコンテンツは、曲(楽曲)に限らない。すなわち、媒体内で区別可能に設定されていれば、どのようなコンテンツに対しても再生優先順位を設定できる。
従って、本再生装置において再生優先順位を設定可能なコンテンツとしては、例えば、映画,落語,効果音、ユーザーによって記録(録音・録画)された音声や映像(地上波放送や衛星放送によって配信されるテレビ・ラジオ番組,ユーザーによって撮影されたホームビデオの映像など)等を挙げられる。
【0120】
また、本実施の形態では、本再生装置を、アンプ(増幅器),スピーカーといった他の外部機器とともに音響システムを構築するものであるとしている。しかしながら、これに限らず、本再生装置を、自身にアンプおよびスピーカーを備えた、一体型の音響装置としてもよい。
【0121】
また、本実施の形態では、標準再生において最初に再生される曲(スタート曲)を決定するために、『スタート曲指定ダイアル』用いるとしている。しかしながら、これに限らず、このようなダイアルを備えなくとも、スキップボタンによって最初に再生される曲番を指定するように設定してもよい。また、常に曲番1の曲から再生されるようにしてもよい。
【0122】
また、本実施の形態では、再生順序における最終曲の再生中では、スキップボタンは効かないとしている。しかしながら、標準再生中(最終曲が最も曲番の大きい曲)である場合、最終曲の再生中にスキップボタンの押されたときに、再生順位の先頭の曲から再生を開始するようにしてもよい。
【0123】
また、本実施の形態では、表2等に示した例において、閾値時間を10秒としている。しかしながら、この閾値時間については、どのような値を設定してもかまわない(データ処理を簡易化するために、整数とすることが好ましい)。例えば、閾値時間を1秒とした場合には、再生カウントは再生時間[秒]と等しくなる。
すなわち、再生時間が2分であれば、再生カウントは120となる。また、閾値時間を、ユーザーの要望に応じて、自由に設定できるようにしてもよい。
【0124】
また、本実施の形態では、表示部17を液晶表示パネルとしているが、これに限らず、有機ELパネル等の他の表示パネルを用いてもよい。
【0125】
また、本再生装置を、複数のCDをセットできるように構成してもよい。
ここで、本実施の形態では、図1の処理を、ディスク再生部11にCDがセットされたときに開始するとしている。しかしながら、複数のCDをセット可能な構成では、図1の処理を、再生にかかるCDがユーザーによって選択されたときに開始することが好ましい。
【0126】
また、本実施の形態では、履歴再生を、複数の曲(コンテンツ)を含むCD(媒体)に対し、各曲に関するユーザーの好みの順序を反映した再生優先順位を設定し、この順位に基づいて媒体を再生する方法である、としている。
しかしながら、CDに何らかの序列を付けるための概念であれば、再生優先順位を使用しなくてもよい。この再生優先順位に代えて、例えば、優先度を示す『重み』を、各曲に対して設定してもよい。
【0127】
このような重み付けは、再生優先順位のような順位付けと同様に、優先度に応じて大きさの異なる整数の数値を用いることでなされる。例えば、N個の曲を含むCDに対しては、0〜N−1までの範囲で、重みの大きい(優先度の高い)曲ほど大きな数値を設定する、といった具合になされる。もちろん、重みの大きい曲ほど小さな数値を設定するようにしてもよい。
【0128】
このような観点から、履歴再生を、再生優先順位や上記の重みのような、優先度を示す指標(優先指標)を媒体内の各コンテンツに設定し、このような指標に応じて媒体を再生する方法である、と表現することもできる。
従って、本発明を、複数のコンテンツを含む媒体に対し、各コンテンツに関するユーザーの好みの順序を反映した優先指標を設定し、この指標に基づいて媒体を再生する履歴再生を行うための媒体再生装置において、媒体の再生時、各コンテンツの再生時間を取得し、再生時間の長い順に優先指標を設定する制御部を備えている、と表現することもできる。
【0129】
また、本実施の形態では、本再生装置において再生優先順位を設定するとしている。しかしながら、これに限らず、媒体を再生する装置と、本発明を用いて再生優先順位を設定する装置とを別体とするようにしてもよい。
すなわち、本発明を、複数のコンテンツを含む媒体に対し、各コンテンツに関するユーザーの好みの順序を反映した再生優先順位を設定する順位設定装置において、媒体の再生時、各コンテンツの再生時間を取得し、各コンテンツに対し、再生時間の長い順に再生優先順位を設定する制御部を備えている構成である、と表現することもできる。
【0130】
また、本再生装置における再生比率を、1回の再生における各曲の再生時間に相当するカウント(再生カウント)を、曲の長さ(時間)によって規格化した値である、と表現することもできる。
また、本再生装置における再生比率を、1回の再生における各曲の再生時間に応じたカウント(再生カウント)と、その曲の収録時間(長さ)との比に、定数をかけたものである、と表現することもできる。また、再生比率は、各曲における再生された割合に相当するものであるといえる。
また、本再生装置における履歴再生を、過去の再生結果に基づいた順序での再生、と表現することもできる。
【0131】
また、本発明を、媒体に関する過去の再生結果に基づいて、媒体に含まれる複数のコンテンツをユーザーの好みの順序で再生する履歴再生を行うための媒体再生装置において、媒体の再生時、各コンテンツの再生時間を取得し、各コンテンツに対し、再生時間の長い順に再生優先順位を設定する制御部を備えている構成である、と表現することもできる。
【0132】
また、本発明を、複数のコンテンツを含む媒体に対し、各コンテンツに関するユーザーの好みの順序を反映した再生優先順位を設定し、この順位に基づいて媒体を再生する履歴再生を行うための媒体再生装置において、媒体の再生時、各コンテンツの再生時間を取得し、各コンテンツの再生時間と収録時間との比に応じた再生比率を算出し、この再生比率の大きい順に各コンテンツに再生優先順位を設定する制御部を備えた構成である、と表現することもできる。
【0133】
また、本発明の履歴再生方法を、複数のコンテンツを含む媒体に対し、各コンテンツに関するユーザーの好みの順序を反映した再生優先順位を設定し、この順位に基づいて媒体を再生する履歴再生方法において、媒体の再生時、各コンテンツの再生時間を取得する再生時間取得工程と、再生時間の長い順に再生優先順位を設定する順位決定工程とを含んでいる方法である、と表現できる。
ここで、上記の再生時間取得工程は、本実施の形態では図4の処理に相当するものである。また、順位決定工程は、本実施の形態では図5の処理に応じたものである。
【0134】
また、本実施の形態では、本再生装置における全ての処理を、制御部13の制御により行うとしている。しかしながら、これに限らず、これらの処理を行うためのプログラムを記録媒体に記録し、このプログラムを読み出すことのできる情報処理装置を、制御部13に代えて用いるようにしてもよい。
【0135】
この構成では、情報処理装置の演算装置(CPUやMPU)が、記録媒体に記録されているプログラムを読み出して処理を実行する。従って、このプログラム自体が処理を実現するといえる。
【0136】
ここで、上記の情報処理装置としては、一般的なコンピューター(ワークステーションやパソコン)の他に、コンピューターに装着される、機能拡張ボードや機能拡張ユニットを用いることができる。
【0137】
また、上記のプログラムとは、処理を実現するソフトウェアのプログラムコード(実行形式プログラム,中間コードプログラム,ソースプログラム等)のことである。このプログラムは、単体で使用されるものでも、他のプログラム(OS等)と組み合わせて用いられるものでもよい。また、このプログラムは、記録媒体から読み出された後、装置内のメモリー(RAM等)にいったん記憶され、その後再び読み出されて実行されるようなものでもよい。
【0138】
また、プログラムを記録させる記録媒体は、情報処理装置と容易に分離できるものでもよいし、装置に固定(装着)されるものでもよい。さらに、外部記憶機器として装置に接続するものでもよい。
【0139】
このような記録媒体としては、ビデオテープやカセットテープ等の磁気テープ、フロッピー(登録商標)ディスクやハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROM,MO,MD,DVD,CD−R等の光ディスク(光磁気ディスク)、ICカード,光カード等のメモリカード、マスクROM,EPROM,EEPROM,フラッシュROM等の半導体メモリーなどを適用できる。
また、ネットワーク(イントラネット・インターネット等)を介して情報処理装置と接続されている記録媒体を用いてもよい。この場合、情報処理装置は、ネットワークを介するダウンロードによりプログラムを取得する。すなわち、上記のプログラムを、ネットワーク(有線回線あるいは無線回線に接続されたもの)等の伝送媒体(流動的にプログラムを保持する媒体)を介して取得するようにしてもよい。なお、ダウンロードを行うためのプログラムは、装置内(あるいは送信側装置・受信側装置内)にあらかじめ記憶されていることが好ましい。
【0140】
また、本発明は、再生装置の自動選曲方法に関するものであるといえる。また、自動選曲方法として、従来から、各ディスク毎にメモリー再生した曲の再生回数を記憶しておき、再生頻度の高い曲を優先的に、自動的に選曲して再生する方法が知られている。また、上記した表6は、上記手法を説明するために、メモリー再生回(1〜8)毎の再生曲番(1〜5)に対応して再生回数を一覧形式で記憶した例を示しているといえる。また、この方法では、再生中にスキップ又は停止操作された場合、当該曲番の再生回数を記憶しないのかを予め決定しておく必要がある。記憶しないとした場合は、演奏終了前に当該操作が行われた場合も再生回数がインクリメントされない。記憶するとした場合は、連続して当該操作が行われた場合も該当曲の再生回数が全てインクリメントされる。また、ある一定の閾値を設定し、閾値時間以上継続して再生された状態で当該操作が行われた場合に限り、再生回数をインクリメントする方法も考えられるが、ユーザーの意図に沿った閾値を決定することは困難であるといえる。
【0141】
また、本発明は、再生した曲の再生時間がある閾値時間経過する毎に、カウンタをインクリメントさせ、その結果に対応して再生順序を決定することで上記問題の解決を図るものであるともいえる。
【0142】
また、本再生装置にセットされたCDにおけるTOC情報の取得を、TOC READと表現することもできる。また、規格化カウントを、変換カウンタ値と表現してもよい。また、規格化カウントを、同一時間当たりの再生カウントと表現することもできる。
【0143】
また、本再生装置の動作を、以下のように設定してもよい。すなわち、まず、電源をONにし、次に、リードイン部のTOC(Table of Contents)情報を読み取る。次に、TOC情報より取得した全曲数、全曲の収録時間より該当する再生頻度情報が登録されているかを判定する。すなわち、取得した全曲数、全曲の収録時間を記憶されている全曲数、全曲収録時間情報リストの中から検索し、一致する情報があれば該当する再生頻度情報(再生優先順位)を取得する。次に、登録されていることが確認されれば、ユーザーに自動演奏(履歴再生)を行うかどうかを確認し、行うことを確認すれば再生頻度の高い曲から順に演奏を開始する。一方、登録されていることが確認されなければ、もしくは自動演奏を行わないことが確認されれば標準再生を開始する。どちらの再生とも再生時間がある閾値時間経過する毎に、カウンタ値をインクリメントさせる。ちなみにカウンタ値は演奏開始前にクリアしておく。カウンタ値は次曲遷移時、もしくは再生解除操作(スキップ,停止操作等)時に、曲毎に用意された書き換え可能なメモリー(RAM15)に格納しておく。これにより演奏途中で曲が切り替わったり、演奏停止操作を行った場合のデータも加味したりできるため、ユーザーがどの曲を好んで聴いているかを忠実に把握できる。
【0144】
次に、電源OFF要求発生時に、メモリー(RAM15)よりカウンタ値を取得し、同一時間当たりのデータに換算しメモリー(RAM15)に格納する。これは、演奏時間は曲毎に異なり演奏時間の長い曲程カウンタ値が増加するためである。従って、カウンタ値が大きい程ユーザーが好んで聴く曲とは限らない。例えば10秒毎にカウンタ値をインクリメントするとした場合、3分の曲を1分聴取すればカウンタ値は6となる。一方、6分の曲を2分聴取した場合は、カウンタ値は倍の12となるが、どちらも曲も曲全体の1/3聴取したとういう点では同じである。本発明では、上記点を考慮し取得したカウンタ値を同一時間当たりのデータに換算しメモリー(RAM15)に格納する。次に、換算されたデータより各曲に対して重み付け(順位付け)を行う。これは、再生を行う度に増加するカウンタ値(積算データ)を記憶しておくことは、有限の記憶領域しか有してないメモリーにあっては不可能であるからである。重み付けデータの範囲は該当ディスクの全曲数がNであれば0〜N−1までとなる。
【0145】
また、表4では、換算されたデータ値(規格化カウント)が大きいほど重み付けを大きくしているといえるが、逆でもよい(0→5,5→0でもよい)。また、重み付けの大きな曲から演奏することは、再生頻度の高い曲から演奏することと等しい。従って、既定順位のない場合、次回演奏時は曲番3→4→1→5→2→6(あるいは6→2)の順で演奏される。上記のように再生頻度情報を重み付けで管理することにより、容量の増加を抑制できる。次に、重み付けデータを書き換え不可能なメモリー(HD16)に記憶されている過去の重み付けデータ(既定順位)に加算する(範囲は0〜2N−2までとなる)。加算データより、再度重み付けを行う(範囲は0〜N−1となる)。これは、過去のデータを参照しつつ最も最近にユーザーが聴いた曲の傾向を反映させるためである。次に、更新された重み付けデータを、該当ディスクの再生頻度情報として書き換え不可能なメモリー(ROM14HD16)に格納する。
【0146】
また、表2の例では、曲番1は曲全体の7割程度聴取し、曲番5は曲全体の半分も聴取してないのに、カウンタ値は同じ値(=12)である。従って上記カウンタ値を再生頻度情報として利用することは好ましくない。従って上記カウンタ値を同一時間(TS)当たりのカウンタ値(CTC)に変換することが好ましい。また、変換カウントは上記した(1)式により求める。また、表3は、表2に示したカウンタ値を使用して、式(1)によりカウンタ値を変換した結果を示しているともいえる。また、この表3に示す値は実数型で計算を行った結果を整数型に変換した値であるともいえる。また、この例は、曲番5は3分間の音楽であれば約60[s](6×10[秒])聴取していることを示す。
【0147】
また、上記変換されたデータを過去のデータに加算していき、次回演奏時には積算データの大きい曲番から順に演奏していけば再生頻度順の演奏となるが、積算データを記憶しておくことは、有限の記憶領域しか有してないメモリーにあっては不可能であるともいえる。またユーザビリティとういう点では、ユーザーが過去に聴取したデータを考慮するより、最近聴取したデータを考慮して頻度を求める方が好ましい。従って、本再生装置では、上記カウンタ値を再生頻度に対応する重み付けデータに変換させているといえる。
【0148】
また、表4は、表3に示したデータを使用して各曲に対して重み付けをした結果であるといえる。この結果より曲番3の重み付けが最も大きく、曲番3を最も多く聴取したともいえる。また、重み付けの値は、表4に示したように最も重み付けの大きい曲番を0としてもよく、5としてもよい。また、表1は、書き換え不可能なメモリー(ROM14)に記憶されている過去の重み付けデータの例であるともいえる。この例では、曲番1の重み付けが最も大きく(=0)、曲番6の重み付けがもっとも小さい(=5)といえる。すなわち曲番1を最も多く聴取したことを示し、(過去の)自動演奏の曲順は曲番1→曲番3→曲番4→曲番2→曲番5→曲番6であったことを示す。
【0149】
また、表4より得られた結果から、頻度順に演奏するとすれば次回の演奏順序は曲番3→曲番4→曲番1→曲番5→曲番2→曲番6となる。しかし、現在の再生頻度の高い曲が必ずしもユーザーの好みの曲であるとは限らない。たまたま今回聴取したという場合も考えられる。従って、本再生装置では過去の重み付けデータすなわち過去の頻度情報も考慮して演奏順序を決定することで、ユーザーが最近好んで聴いた曲の傾向を求めるようにしてもよい。表5は、表4,表1の重み付けデータを加算した結果及び加算結果より重み付けデータを更新した結果であるともいえる。この結果より、ユーザーは最近曲番3を最も好んで聴いているといえる。従って、次回の演奏順序は曲番3→曲番1→曲番4→曲番5→曲番2→曲番6となる。
【0150】
また、本発明を、以下の第1・第2再生装置として表現することもできる。すなわち、第1再生装置は、記憶装置に記憶された再生頻度情報を基に自動演奏するものであって、演奏時間が予め規定した時間経過する毎にカウンタ値をインクリメントする頻度管理手段と前記頻度管理手段の管理結果を同一時間当たりのデータに換算する換算手段を有する構成である。
また、第2再生装置は、第1再生装置において、前記換算手段の換算結果に基づいてデータに対する重み付けを行う重み付け手段と、前記重み付け手段の重み付け結果と過去の重み付け結果を加算し、データに対する重み付けの更新を行う更新手段と、前記更新後の更新結果に対応して再生順序を決定するプログラム手段を有する構成である。
これら第1・第2再生装置によれば、ユーザーが最近聴いた曲の傾向を反映した再生順にて演奏することが可能であるため、ユーザビリティを向上させることができ、ディスク挿入毎のプログラム作業の手間を省くことが可能となる。
【0151】
【発明の効果】
以上のように、本発明の媒体再生装置(本再生装置)は、複数のコンテンツを含む媒体に対し、各コンテンツに関するユーザーの好みの順序を反映した再生優先順位を設定し、この順位に基づいて媒体を再生する履歴再生を行うための媒体再生装置において、媒体の再生時、各コンテンツの再生時間を取得し、再生時間の長い順に再生優先順位を設定する制御部を備えている構成である。
【0152】
本再生装置では、制御部が、再生優先順位を取得するために、媒体の再生時(あるいは媒体の再生後)、各コンテンツの再生時間を取得する。そして、各コンテンツに対し、再生時間の長い順に再生優先順位を設定するようになっている。
【0153】
これにより、本再生装置では、再生時間の長いコンテンツの再生優先順位を高くできる。また、通常、ユーザーの好みのコンテンツであれば、再生の中断やスキップ等を行わないため、その再生時間は長くなると考えられる。
従って、本再生装置によれば、ユーザーの好みを適切に反映した再生優先順位を取得することが可能となる。
【0154】
また、本再生装置では、制御部が、再生時間に応じた量として、各コンテンツの再生比率を算出するようにしてもよい。そして、この再生比率の大きい順に再生優先順位を求めるようにしてもよい。
再生比率とは、各コンテンツの再生時間と収録時間との比、すなわち、〔再生時間/収録時間〕に応じた値である。
また、コンテンツの収録時間とは、そのコンテンツの全ての再生に要する時間のことである。
【0155】
上記したように、ユーザーは、好きなコンテンツの再生時間を長くすると考えられる。また、これに加えて、好みのコンテンツであれば、ユーザーは、そのコンテンツをなるべく完全に(最初から最後まで)再生しようとすると考えられる。
【0156】
従って、上記のような再生比率を用いれば、再生優先順位を、ユーザーの好みをより適切に反映したものとできる。
なお、上記のような再生比率としては、各コンテンツの再生時間と収録時間との比そのものであっても、また、この比を定数倍したものであってもよい。
【0157】
また、本再生装置において再生優先順位(あるいは再生比率)を求めるための再生時間として、再生時間そのものではなく、後述するような再生カウントを用いてもよい。
ここで、再生カウントとは、媒体の再生時、各コンテンツの再生時間が所定の閾値時間の整数倍となる度に所定数づつ(例えば1づつ)増えるものであり、再生時間にほぼ比例する値である。
【0158】
すなわち、この構成では、媒体の再生時、制御部が、各コンテンツの再生カウントを計測する。そして、制御部が、各コンテンツの再生優先順位を設定する際に、再生時間に代えて、この再生カウントを利用する。
また、上記のような再生比率を用いる場合には、再生比率として、その再生カウントと収録時間との比に応じた値を用いることとなる。
【0159】
この構成では、上記の所定数として「時間」より扱い易い値(整数など)を用いることで、再生カウントを扱い易い状態とできる。従って、再生優先順位の設定にかかる演算を簡略化できる。
なお、再生カウントを増加させる部材は、制御部であっても、本再生装置に備えられた他の部材(カウンタ)であってもよい。
【0160】
また、本再生装置によって、再生優先順位を設定済みの媒体を再生することもある。このような場合、制御部は、その再生優先順位に応じて、その媒体の履歴再生を行うこととなる。
【0161】
また、このように、以前に再生優先順位を設定したことのある媒体を再生する場合、制御部は、媒体の再生時に設定(算出)した再生優先順位(最新順位)と、以前に設定した再生優先順位(既定順位)とを用いて、その媒体に関する再生優先順位を新たに設定する(更新する)ことが好ましい。
【0162】
すなわち、これによれば、この媒体に関するユーザーの以前の好みと、最新の好みとの双方を考慮した再生優先順位を取得できる。従って、ユーザーの好感度を統計的に蓄積して利用できるので、再生優先順位を、ユーザーの好みをより適切に反映したものとできる。
【0163】
また、本再生装置では、上記のように求めた再生優先順位を、いずれかの部位に記憶しておくことが好ましい。ここで、再生優先順位の記憶先としては、媒体の所定の部位や、本再生装置に設けられた記憶部(ハードディスクなど)等を挙げられる。
【0164】
なお、媒体によっては、新たな情報を記録することが困難なものもある。従って、本再生装置に、各媒体に関する再生優先順位を記憶するための記憶部を備えておくことが好ましいといえる。
この構成では、媒体の再生時、制御部が、記憶部に記憶されている再生優先順位を読み出して、この順位に基づいて履歴再生を行うこととなる。
【0165】
また、本発明の履歴再生方法(本再生方法)は、複数のコンテンツを含む媒体に対し、各コンテンツに関するユーザーの好みの順序を反映した再生優先順位を設定し、この順位に基づいて媒体を再生する履歴再生方法において、媒体の再生時、各コンテンツの再生時間を取得する再生時間取得工程と、再生時間の長い順に再生優先順位を設定する順位決定工程とを含んでいる方法である。
【0166】
本再生方法は、上記した本再生装置において使用されている再生方法である。すなわち、本再生方法では、再生時間取得工程において各コンテンツの再生時間を取得し、その後、順位決定工程において、各コンテンツの再生優先順位を、再生時間の長い順に決定するようになっている。
【0167】
従って、本再生方法によれば、再生回数ではなく、再生時間の長い順に再生優先順位を決定するため、ユーザーの好みを適切に反映した再生優先順位を取得することが可能となっている。
【0168】
また、本再生方法においても、上記したような再生比率を用いて再生優先順位を設定してもよい。
すなわち、上記の順位決定工程において、各コンテンツの再生時間と収録時間との比に応じた再生比率を算出する再生比率算出工程を実施し、この再生比率の大きい順に各コンテンツに再生優先順位を設定するようにしてもよい。
【0169】
また、本発明の履歴再生プログラムは、媒体再生装置(媒体を再生できる装置)に備えられたコンピューターを、上記した本再生装置の制御部として機能させるためのものである。
また、本発明の他の履歴再生プログラムは、媒体再生装置(媒体を再生できる装置)に備えられたコンピューターに、上記した本再生方法における再生時間取得工程と順位決定工程とを実行させるためのものである。
【0170】
上記のようなコンピューターにこれらのプログラムを読み取らせることで、本再生装置における制御部(あるいは本再生方法における各工程)の処理を、そのコンピューターによって実現することが可能となる。
【0171】
また、これらのプログラムをコンピューターによって読取可能な記録媒体に記録させておくことで、プログラムの保存・流通を容易に行えるようになる。
さらに、この記録媒体を読み込ませることで、コンピューターによって、本再生装置における制御部(あるいは本再生方法における各工程)の処理を実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる再生装置における、動作の流れを示すフローチャートである。
【図2】上記した再生装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図1においてS3として示した、再生順序の設定処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】図1においてS4として示した、再生処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】図1においてS6として示した、再生頻度順位の更新処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
11 ディスク再生部
12 入力部
13 制御部
14 ROM
15 RAM
16 HD(記憶部)
17 表示部
Claims (10)
- 複数のコンテンツを含む媒体に対し、各コンテンツに関するユーザーの好みの順序を反映した再生優先順位を設定し、この順位に基づいて媒体を再生する履歴再生を行うための媒体再生装置において、
媒体の再生時、各コンテンツの再生時間を取得し、
再生時間の長い順に再生優先順位を設定する制御部を備えていることを特徴とする媒体再生装置。 - 上記制御部が、各コンテンツの再生時間と収録時間との比に応じた再生比率を算出し、この再生比率の大きい順に再生優先順位を設定することを特徴とする請求項1に記載の媒体再生装置。
- 上記制御部は、
媒体の再生時、各コンテンツの再生時間が所定の閾値時間の整数倍となる度に所定数づつ増える再生カウントを計測し、
各コンテンツの再生比率として、その再生カウントと収録時間との比に応じた値を用いることを特徴とする請求項2に記載の媒体再生装置。 - 上記制御部は、再生にかかる媒体に関する再生優先順位を以前に設定している場合には、
媒体の再生時に設定した再生優先順位と、以前に設定した再生優先順位とを用いて、その媒体に関する再生優先順位を設定することを特徴とする請求項1に記載の媒体再生装置。 - 各媒体に関する再生優先順位を記憶するための記憶部を備えていることを特徴とする請求項4に記載の媒体再生装置。
- 複数のコンテンツを含む媒体に対し、各コンテンツに関するユーザーの好みの順序を反映した再生優先順位を設定し、この順位に基づいて媒体を再生する履歴再生方法において、
媒体の再生時、各コンテンツの再生時間を取得する再生時間取得工程と、
再生時間の長い順に再生優先順位を設定する順位決定工程とを含んでいることを特徴とする履歴再生方法。 - 上記の順位決定工程が、
各コンテンツの再生時間と収録時間との比に応じた再生比率を算出する再生比率算出工程を含み、
この再生比率の大きい順に再生優先順位を設定するようになっていることを特徴とする請求項6に記載の履歴再生方法。 - 媒体再生装置に備えられたコンピューターを、請求項1に記載の媒体再生装置の制御部として機能させるための履歴再生プログラム。
- 媒体再生装置に備えられたコンピューターに、請求項6に記載の履歴再生方法における再生時間取得工程と順位決定工程とを実行させるための履歴再生プログラム。
- 請求項8あるいは9に記載のプログラムを記録した記録媒体。
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