JP2004287278A - 光学素子、光学系、光学装置 - Google Patents

光学素子、光学系、光学装置 Download PDF

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Yoshihiro Maeda
義浩 前田
Motohiro Atsumi
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Abstract

【課題】大型化することなく、精度の良い位置決めを行うことができる光学素子やそれを用いた光学装置等を提供する。
【解決手段】入射面1a、射出面1b、反射面1cを含みこれらの面の内の少なくとも1つは偏心自由曲面として形成されている3つの光学面と、該3つの光学面を挟み込むように対向する2つの側面1d,1eと、これら2つの側面1d,1eを延長して得られる延長面と上記3つの光学面1a,1b,1cを延長して得られる延長面とにより囲まれる立体の内部に位置するように該立体を切り欠いた形状として形成された位置決め面1f,1hおよび位置決め突起1g,1iと、これら位置決め面1f,1hおよび位置決め突起1g,1iと射出光軸を挟んで反対側となる位置に形成された位置決め突起1kと、を備えた光学素子およびそれを用いた光学装置。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも1つが曲面として形成された少なくとも3つの光学面を備える光学素子と、この光学素子を用いた光学系および光学装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、眼鏡とほぼ同様にして眼前に装着し、TV放送やDVDなどから供給される映像等を楽しむことができる頭部装着型映像表示装置が製品化され、販売されている。
【0003】
このような頭部装着型映像表示装置は、LCD等の表示素子により映像を表示して、その映像を光学素子を含む光学系を用いて観察者の眼に投射するように構成されており、この光学素子としては小型軽量でありながら高い光学性能を備えるものを用いる必要がある。このような光学素子としては、偏心自由曲面を有する光学プリズム等が具体的な例となっている。
【0004】
頭部装着型映像表示装置においては、さらに、装置を眼前から取り外すことなく、そのままで周囲の景色を観察することができるように、シースルー構造を備えたものも提案されており、上記光学素子とは別体のシースルー用の光学素子を用いている。
【0005】
こうした偏心自由曲面を有する光学プリズムと、シースルー用の光学素子や、あるいは表示素子を保持するための保持枠とは、高い精度で位置決めする必要があるために、該位置決めに関して、従来より種々の技術が提案されている。
【0006】
このような技術の一例として、特開平9−73005号公報には、少なくとも1つは曲面、少なくとも1つは反射面となっている3つの光学面と、対向する2つの側面と、を有する光学素子において、上記2つの側面、または上記3つの光学面の内の光学性能への影響が少ない箇所、に位置決め部を設ける技術が記載されている。より具体的には、上記曲面は、1つの対称面に対してのみ面対称な形状となっていて、上記光学素子は、表示手段により表示された映像を、第1面から入射し、第2面で反射し、第3面でさらに反射して、上記第2面から観察者の眼に向けて射出するようになっている。このとき、この光学素子とは別の第2の光学素子を、上記第3面に対向するように、シースルーで観察する対物側に設ける旨が記載されている。上記位置決め部は、このような対物側に配設される第2の光学素子と位置決めするために用いられるものとなっていて、上記側面から側方に突出する形状として設けられるか、または上記第3面の光学的作用を行う有効部以外の部分に突起または穴として設けられる例が記載されている。
【0007】
また、特開平11−149003号公報には、所定の表示素子等の光源からの光が入射するに適合した入射面からの入射光を自己の内部で2回以上反射させて所定の出射面から出射光として外部に出射させるように構成された光学プリズムであって、上記光学プリズムは、自己に適合するように構成された鏡枠と結合されて用いられるようになされ、上記入射面および出射面の各方向と交叉する方向に形成されてなる側面にこのプリズムを該鏡枠に取り付けるための凸部が形成されてなる光学プリズムが記載されている。
【0008】
さらに、特開2002−182148号公報には、左右一対の表示素子に表示された画像をそれぞれプリズム素子を通して観察者の左右の眼に導く頭部装着型の画像表示装置において、上記表示素子の周辺をカバー部材で覆うとともに、このカバー部材により覆われる以外の部分について上記プリズム素子の外形形状を用いて装置外観を構成した画像表示装置が記載されている。
【0009】
そして、特開2000−333098号公報には、表示素子の画像を観察可能となるように観察者の眼球に対して結像する光学系であって、上記光学系は、第1の接続部を有しかつ上記表示素子からの光線が通過する第1のプリズムと、第2の接続部を有しかつ上記第1のプリズムから出射する光線が通過する第2のプリズムと、を有してなり、上記第1の接続部と上記第2の接続部とは、上記表示素子を固定する鏡枠に設けられた結合部位を介して結合されかつ位置合わせされる光学系が記載されている。
【0010】
【特許文献1】
特開平9−73005号公報
【0011】
【特許文献2】
特開平11−149003号公報
【0012】
【特許文献3】
特開2002−182148号公報
【0013】
【特許文献4】
特開2000−333098号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
近年、表示素子の高画素化に伴って、より精細な映像をより大画面で楽しむことができるようにすることが望まれているが、上記光学素子のみでこのような光学性能を実現するのは困難であるために、例えば映像を拡大して観察者の眼に投影する別の光学素子を、上記光学素子の接眼側に配置する必要が生じている。
【0015】
このような接眼側に第2の光学素子を配置する場合にも、上記特開平9−73005号公報に記載されたような対物側に他の光学素子を配置する場合と同様に、光学素子同士の位置決めを正確に行う技術が必要となる。このときには、光学素子を適用する応用分野が頭部装着型映像表示装置などであることを考慮すると、可能な限り、小型軽量化を図り得る位置決め技術であることが望ましい。
【0016】
上記特開平9−73005号公報には、側面から位置決め部を突出して設ける例が記載されているが、このような構成は、光学素子の外形を越えた位置で位置決めを行うことになるために、該光学素子を用いて構成される光学装置を大型化してしまうことにつながる。また、該公報には、光学的作用を行う光学面に突起や穴を設ける例が記載されているが、曲面として構成される光学面、特に偏心自由曲面として構成される光学面は、その面形状が複雑であるために、位置決め部を形成するのが容易でない上に、該位置決め部を用いて正確な位置決めを行ったり、製作時の部品検査を正確に行ったりするのも困難である。
【0017】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、大型化することなく、精度の良い位置決めを行うことができる光学素子、光学系、光学装置を提供することを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、第1の発明による光学素子は、入射面として機能する面と、射出面として機能する面と、反射面として機能する少なくとも1つの面と、を含み、これらの面の内の少なくとも1つの面は1つの対称面に対してのみ面対称な形状の曲面として形成されている、少なくとも3つの光学面と、これら少なくとも3つの光学面において実質的に光学的な作用を各行う少なくとも3つの有効面部の内の最も面積が小さい有効面部の近傍に、該少なくとも3つの有効面部を延長して得られる延長面により囲まれる立体の内部に位置するように該立体を切り欠いた形状として形成された位置決め部と、を具備したものである。
【0019】
また、第2の発明による光学素子は、上記第1の発明による光学素子において、上記少なくとも3つの光学面を挟み込むように対向する2つの側面をさらに具備し、上記位置決め部は、これら2つの側面を延長して得られる延長面と、上記有効面部を延長して得られる延長面と、により囲まれる立体の内部に位置するように、該立体を切り欠いた形状として形成されたものである。
【0020】
さらに、第3の発明による光学素子は、上記第1または第2の発明による光学素子において、上記位置決め部が、上記延長面同士が交差する稜線部分に形成されたものである。
【0021】
第4の発明による光学素子は、上記第2の発明による光学素子において、上記2つの側面は略平行であって、これら2つの側面の面間距離は、上記少なくとも3つの光学面に各係る少なくとも3つの有効面部の該面間方向の最大幅に対応して設定されたものである。
【0022】
第5の発明による光学素子は、上記第1の発明による光学素子において、上記1つの対称面に対してのみ面対称な形状の曲面として形成されている光学面は、少なくとも2面ある。
【0023】
第6の発明による光学素子は、上記第1の発明による光学素子において、上記位置決め部が、上記対称面に対して面対称となるように、1つまたは複数設けられている。
【0024】
第7の発明による光学素子は、上記第1の発明による光学素子において、上記射出面として機能する光学面がさらに反射面としての機能を兼ね備えている。
【0025】
第8の発明による光学素子は、上記第1の発明による光学素子において、上記有効面部の面積が最も小さい光学面が、入射面として機能する面である。
【0026】
第9の発明による光学素子は、上記第1の発明による光学素子において、上記位置決め部が、上記射出面として機能する光学面からの射出光軸と略直交する、または略平行な、法線を有する位置決め面を有して構成されたものである。
【0027】
第10の発明による光学素子は、入射面として機能する面と、射出面として機能する面と、反射面として機能する少なくとも1つの面と、を含み、これらの面の内の少なくとも1つの面は1つの対称面に対してのみ面対称な形状の曲面として形成されている、少なくとも3つの光学面と、これら少なくとも3つの光学面において実質的に光学的な作用を各行う少なくとも3つの有効面部の内の最も面積が小さい有効面部の近傍に、該少なくとも3つの有効面部を延長して得られる延長面により囲まれる立体の内部に位置するように該立体を切り欠いた形状として形成された位置決め部と、上記射出面として機能する光学面からの射出光軸を挟んで、上記位置決め部とは反対側となる位置に形成された第2の位置決め部と、を具備したものである。
【0028】
第11の発明による光学素子は、上記第10の発明による光学素子において、上記第2の位置決め部が、上記射出面として機能する光学面と、上記反射面として機能する光学面と、が交差する稜線部分に形成されたものである。
【0029】
第12の発明による光学素子は、上記第10の発明による光学素子において、上記第2の位置決め部が、上記射出面として機能する光学面からの射出光軸と略直交する、または略平行な、法線を有する位置決め面を有して構成されたものである。
【0030】
第13の発明による光学系は、上記第1の発明による光学素子である第1の光学素子と、上記第1の光学素子の射出面として機能する光学面から射出される光線を入射するための入射面と、この入射面から入射した光線を射出するための射出面と、上記第1の光学素子の位置決め部と位置決めを行うための位置決め部と、を有する第2の光学素子と、を具備したものである。
【0031】
第14の発明による光学系は、上記第13の発明による光学系において、上記第1の光学素子と上記2の光学素子とが、同時に複数個形成可能な金型をそれぞれ用いて射出成形により形成されたものであり、当該光学系において組み合わせられる上記第1の光学素子と上記第2の光学素子とが、各金型上の特定の入れ子同士の組み合わせとなるようにするとともに、上記位置決め部の寸法を各組み合わせ毎に決定するようにしたものである。
【0032】
第15の発明による光学系は、上記第10の発明による光学素子である第1の光学素子と、上記第1の光学素子の射出面として機能する光学面から射出される光線を入射するための入射面と、この入射面から入射した光線を射出するための射出面と、上記第1の光学素子の位置決め部と位置決めを行うための一の位置決め部と、上記第1の光学素子の第2の位置決め部と位置決めを行うための他の位置決め部と、を有する第2の光学素子と、を具備したものである。
【0033】
第16の発明による光学系は、上記第15の発明による光学系において、上記第1の光学素子の位置決め部と上記第2の光学素子の一の位置決め部とで行う位置決めは、射出光軸方向の位置決めを含む2方向以上の位置決めであり、上記第1の光学素子の第2の位置決め部と上記第2の光学素子の他の位置決め部とで行う位置決めは、少なくとも射出光軸方向の位置決めである。
【0034】
第17の発明による光学系は、上記第15の発明による光学系において、上記第2の光学素子は金型を用いて射出成形により形成されたものであり、上記他の位置決め部は、上記金型を用いて当該第2の光学素子を形成する際に必要となるオーバーフロー用の突起部を兼ねたものである。
【0035】
第18の発明による光学装置は、上記第13の発明による光学系と、映像を表示するための表示素子と、上記表示素子と上記光学系の上記第1の光学素子とを少なくとも保持するものであり該第1の光学素子の位置決め部と位置決めを行うための位置決め部を有する保持枠と、を具備したものである。
【0036】
第19の発明による光学装置は、上記第18の発明による光学装置において、上記保持枠が、上記光学系の上記第2の光学素子も保持するものである。
【0037】
第20の発明による光学装置は、上記第19の発明による光学装置において、上記第1の光学素子および上記第2の光学素子が、上記保持枠に対して固着されている。
【0038】
第21の発明による光学装置は、上記第18の発明による光学装置において、上記第1の光学素子の位置決め部が、上記第2の光学素子を位置決めするための位置決め面と、上記保持枠を位置決めするための位置決め面と、を有し、これらの位置決め面は共通の面として形成されている。
【0039】
第22の発明による光学装置は、上記第18の発明による光学装置において、上記第1の光学素子の位置決め部が、上記第2の光学素子を位置決めするための位置決め面と、上記保持枠を位置決めするための位置決め面とを有し、これらの位置決め面の少なくとも一方は、上記表示素子における映像を表示するための表示面に略平行または略直交するように形成されているか、もしくは上記第1の光学素子の射出面として機能する光学面からの射出光軸と略直交するまたは略平行な法線を有するように形成されている。
【0040】
第23の発明による光学装置は、上記第18の発明による光学装置において、上記第1の光学素子が、上記保持枠に対して位置決めが行われ、上記第2の光学素子は、上記第1の光学素子に対して位置決めが行われるものである。
【0041】
第24の発明による光学装置は、上記第18の発明による光学装置において、上記第1の光学素子の射出面として機能する光学面と、上記第2の光学素子の入射面と、の間に配設された不要光束を遮光するためのマスクをさらに具備したものである。
【0042】
第25の発明による光学装置は、上記第15の発明による光学系と、映像を表示するための表示素子と、上記表示素子と、上記光学系の上記第1の光学素子と、を少なくとも保持するものであり、該第1の光学素子の位置決め部と位置決めを行うための甲の位置決め部と、上記光学系の第2の光学素子に設けられたさらに他の位置決め部と位置決めを行うための乙の位置決め部と、を有する保持枠と、を具備し、上記乙の位置決め部は、上記第2の光学素子のさらに他の位置決め部と圧接することにより、該第2の光学素子を、上記他の位置決め部において上記第1の光学素子の第2の位置決め部に対し圧接させるものである。
【0043】
第26の発明による光学素子は、入射面として機能する面と、射出面として機能する面と、反射面として機能する少なくとも1つの面と、を含み、これらの面の内の少なくとも1つの面は1つの対称面に対してのみ面対称な形状の曲面として形成されている、少なくとも3つの光学面と、これら少なくとも3つの光学面において実質的に光学的な作用を行う有効面部を延長して得られる延長面同士が交差する稜線部分に形成された位置決め部と、を具備したものである。
【0044】
第27の発明による光学素子は、入射面として機能する面と、射出面として機能する面と、反射面として機能する少なくとも1つの面と、を含み、これらの面の内の少なくとも1つの面は1つの対称面に対してのみ面対称な形状の曲面として形成されている、少なくとも3つの光学面と、上記少なくとも3つの光学面を挟み込むように対向する2つの側面と、これら2つの側面を延長して得られる延長面と、上記少なくとも3つの光学面において実質的に光学的な作用を行う有効面部を延長して得られる延長面と、の内の何れかの延長面同士が交差する稜線部分に形成された位置決め部と、を具備したものである。
【0045】
第28の発明による光学素子は、上記第26または第27の発明による光学素子において、上記位置決め部が、上記稜線部分を切り欠いた形状として形成されたものである。
【0046】
第29の発明による光学系は、上記第26または第27の発明による光学素子である第1の光学素子と、上記第1の光学素子の射出面として機能する光学面から射出される光線を入射するための入射面と、この入射面から入射した光線を射出するための射出面と、上記第1の光学素子の位置決め部と位置決めを行うための位置決め部と、を有する第2の光学素子と、を具備したものである。
【0047】
第30の発明による光学装置は、上記第29の発明による光学系と、映像を表示するための表示素子と、上記表示素子と、上記光学系の上記第1の光学素子と、を少なくとも保持するものであり、該第1の光学素子の位置決め部と位置決めを行うための位置決め部を有する保持枠と、を具備したものである。
【0048】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1から図7は本発明の第1の実施形態を示したものであり、図1は光学装置の構成の概要を示す側面図である。
【0049】
この光学装置は、映像を表示するための表示素子3と、この表示素子3により表示された映像を観察者の眼球9に投影するための光学系を構成する光学素子である自由曲面プリズム1と、この自由曲面プリズム1から射出される光束の内の不要な光束を遮光するマスク4と、このマスク4を介して入射される光束を例えば拡大して観察されるように観察者の眼球9に投影するための光学系を構成する第2の光学素子である上記接眼レンズ2と、を有して構成されている。
【0050】
上記自由曲面プリズム1は、上記表示素子3からの光束を入射する入射面1aと、この入射面1aから入射した光束を反射する反射面であり後述するように光束を外部へ射出する面も兼ねている射出面1bと、この射出面1bで反射された光束をさらに反射する反射面1cと、を有して構成されていて、この反射面1cで反射された光束が上記射出面1bから射出されるようになっている。そして、これら入射面1a、射出面1b、反射面1cの内の少なくとも1面(より実用的には、少なくとも2面)は、1つの対称面SS(図2参照)に対してのみ面対称な形状である偏心自由曲面として構成された光学面となっている。
【0051】
上記マスク4は、この自由曲面プリズム1の射出面1bと、上記接眼レンズ2の後述する入射面2aとの間に配設されており、該射出面1bから射出される光束を通過させるための開口4aを有して構成されている。
【0052】
上記接眼レンズ2は、上記自由曲面プリズム1の射出面1bの近傍に後述するように位置決めされて配設されるものであり、上記射出面1bから射出されて上記マスク4を通過してくる光束を入射する入射面2aと、この入射面2aから入射した光束を射出する射出面2bと、を有して構成されている。
【0053】
表示素子3により表示された映像を観察者が高品質な映像として観察することができるようにするためには、上述したような各光学要素を、互いに精度良く位置決めする必要がある。以下では、このような光学要素同士の位置決めについて説明する。
【0054】
図2は、自由曲面プリズム1と接眼レンズ2とを正面側から示す斜視図、図3は、自由曲面プリズム1と接眼レンズ2とを背面側から示す斜視図である。
【0055】
上記自由曲面プリズム1は、上述した入射面1aと射出面1bと反射面1cとの3つの光学面を挟み込むように対向する2つの側面1d,1eと、上記入射面1aとこれら2つの側面1d,1eとがなす稜を切り欠くように設けられた位置決め部と、これらの位置決め部と射出光軸を挟んで反対側となる上記射出面1b上の位置に形成された第2の位置決め部と、をさらに有している。
【0056】
上記位置決め部は、上記表示素子3の保持を行う後述する保持枠5(図4、図5参照)を位置決めするための位置決め面1fおよび該位置決め面1fから突設された位置決め突起1gと、上記接眼レンズ2を位置決めするための位置決め面1hおよび該位置決め面1hから突設された位置決め突起1iと、を有して構成されている。
【0057】
さらに、上記自由曲面プリズム1には、後述するように、保持枠5に対して固定するための取付部1jが、上記位置決め部の側方から突出するように形成されている。
【0058】
上記第2の位置決め部は、上記射出面1bと上記反射面1cとが交差する稜線部分にほぼ該当する射出面1b上に、上記接眼レンズ2側に向けて突設された位置決め突起1kとして形成されている。
【0059】
上記位置決め部および第2の位置決め部は、上記偏心自由曲面に係る対称面SSに対して、面対称となるような形状および配置に形成されている。
【0060】
また、上記接眼レンズ2は、上記位置決め面1hに当て付く位置決め面2gと、上記位置決め突起1iと嵌合して略射出光軸の方向の位置決めや上記偏心自由曲面に係る対称面SSの法線方向の位置決めを行う位置決めU溝2dと、保持枠5の後述する位置決め部5dと係合して圧接されるようになされた位置決め溝2fと、が形成されているL字状位置決め部2cと、上記位置決め突起1kと当接するために上記入射面2aから上記自由曲面プリズム1側に向けて突設された位置決め突起2eと、を有して構成されている。
【0061】
図4は、自由曲面プリズム1と保持枠5とを正面側から示す斜視図、図5は、自由曲面プリズム1と接眼レンズ2と保持枠5とを示す側面図である。
【0062】
表示素子3は、保持枠5に対して固定し保持されるようになっており、上記自由曲面プリズム1は、この保持枠5に対して位置決めし固定されるようになっている。
【0063】
上記保持枠5は、両側方から取付部5aを突設しており、この取付部5aの内部には、上記取付部1jを介してビス6を螺合するためのビス孔5bが設けられている。
【0064】
該保持枠5には、さらに、上記位置決め面1fに当接するための位置決め面5eと、上記位置決め突起1gに嵌合するための位置決め穴5cと、が設けられている。
【0065】
加えて、該保持枠5の接眼側からは、上記接眼レンズ2の位置決め溝2fに係合するための押圧部5dが突設されている。上述したように、ビス6を取付部1jを介してビス孔5bに締結すると、この押圧部5dからの圧接力が上記位置決め溝2fに作用する。これにより、該接眼レンズ2には、位置決め突起1iと位置決めU溝2dとの係合位置を中心とした図5における反時計周りの力が作用し、これが矢印Fに示すような力となって、位置決め突起2eが位置決め突起1kに対して圧接される。こうして、自由曲面プリズム1および接眼レンズ2の位置決めが行われた後に、これらを保持枠5に固着することにより、該接眼レンズ2も保持枠5に保持されるようになっている。
【0066】
また、この図5に示すように、上記位置決め面1hは射出光軸OOUT と平行になるように形成されており、さらに、上記位置決め面1fは、表示素子3における映像を表示するための表示面と平行となるように形成されている。このような構成により、組み付けを行うときや検査を行うときに、容易に面出しをして作業を行うことが可能となる。
【0067】
なお、この図5には、表示素子3の表示面が入射光軸OINにほぼ垂直となっている例を示しているが、より一般には、打ち上げ角をもっていても構わない。
【0068】
また、ここでは位置決め面1h,1iが、射出光軸OOUT や表示素子3の表示面と平行(あるいは略平行)になるようにしたが、これに限るものではなく、これらと直交(あるいは略直交)するように形成しても構わない。
【0069】
次に、図6は、光学面の有効面部および側面を延長して得られる延長面で囲まれる立体を示す斜視図、図7は、光学面の有効面部および側面を各延長して得られる延長面と位置決め部との関係を示す図である。
【0070】
自由曲面プリズム1の、上述したような3つの光学面、つまり、入射面1a、出射面1b、反射面1cは、その全面が光学的作用を行う面となっているわけではなく、その一部のみが実質的に光学的な作用を行う有効面部となっている。すなわち、入射面1aは有効面部1ae、出射面1bは有効面部1be、反射面1cは有効面部1ceをそれぞれ有している。
【0071】
これらの各有効面部1ae,1be,1ceを各延長することにより得られる延長面と、2つの側面1d,1eを各延長することにより得られる延長面と、により囲まれる立体は、図6に示すようになっており、各延長面同士が交差する部分には、稜線が形成される。
【0072】
すなわち、有効面部1aeの延長面と有効面部1beの延長面との交差部分には稜線Eabが、有効面部1beの延長面と有効面部1ceの延長面との交差部分には稜線Ebcが、有効面部1aeの延長面と有効面部1ceの延長面との交差部分には稜線Eacが、有効面部1aeの延長面と側面1dの延長面との交差部分には稜線Eadが、有効面部1beの延長面と側面1dの延長面との交差部分には稜線Ebdが、有効面部1ceの延長面と側面1dの延長面との交差部分には稜線Ecdが、有効面部1aeの延長面と側面1eの延長面との交差部分には稜線Eaeが、有効面部1beの延長面と側面1eの延長面との交差部分には稜線Ebeが、有効面部1ceの延長面と側面1eの延長面との交差部分には稜線Eceが、それぞれ形成される。
【0073】
また、入射面1aから入射した光束は、この光学系においては光路を進むにつれて段々と拡大しているために、有効面部1aeの面積が最も小さく、次に有効面部1ceの面積が小さく、有効面部1beの面積は最も大きくなっている。
【0074】
この最大面積を有する有効面部1beは、図7に示すような略台形状となっていて、下端側の幅が最も広くなっている。上記側面1d,1eは、この最大幅のの部分をけることなくしかもなるべく狭くなるような間隔で、略平行な面として形成されている。
【0075】
このような構成により、図7に示すように、有効面部1beの上側左右の稜線Ead,Eaeの近傍は、光学的な作用を行わない領域となる。これを入射面1a側から見ると、最も面積が小さい有効面部1aeの左右の稜線Ead,Eaeの近傍となる入射面1aの部分が、光学的な作用を行わない領域となる。
【0076】
上記位置決め部は、このような領域を利用して、2つの側面1d,1eを各延長して得られる延長面と、上記有効面部1ae,1be,1ceを各延長して得られる延長面と、により囲まれる立体の内部に位置するように、該立体を切り欠いた形状として形成されていて、より詳しくは該立体の稜線Ead,Eae部分を切り欠いた段状の形状部として形成されている。
【0077】
また、上記自由曲面プリズム1および上記接眼レンズ2は、金型を用いて射出成形により形成されたものであり、自由曲面プリズム1を形成する型と、接眼レンズ2を形成する型と、が常に同一となるように、自由曲面プリズム1と接眼レンズ2との組み合わせが決定されるようになっている。つまり、上記自由曲面プリズム1と上記接眼レンズ2とは、実際の製造上は、同時に複数個形成可能な入れ子を利用した金型をそれぞれ用いて射出成形により形成されることが多い。この場合には、光学系において組み合わせられる自由曲面プリズム1と接眼レンズ2とが、各金型上の特定の入れ子同士の組み合わせとなるようにするとともに、上記位置決め部の寸法を各組み合わせ毎に決定するようにしている。これにより、整合性の高い光学素子同士を安定して組み合わせることができるために、より高い光学性能を安定して得ることができる。
【0078】
なお、上述では、自由曲面プリズム1として、入射面1aと射出面1bと反射面1cとの3つの光学面を有する例について説明したが、もちろんこれに限るものではなく、さらに多くの光学面を有するタイプのプリズムであっても上述したような位置決め構造を同様に適用することが可能である。
【0079】
このような第1の実施形態によれば、自由曲面プリズムを大型化することなく、あるいは該自由曲面プリズムが用いられる光学系や光学装置を大型化することなく、正確に作業性良く位置決めすることが可能となる。これにより、表示素子により表示される映像を、高品位な映像として観察することができる。そして、自由曲面プリズムの接眼側に接眼光学系を高い位置精度で配置することができるために、近年の高画素の表示素子に適合した、高精細で大画面の映像を観察可能な光学装置を構成することが可能となる。
【0080】
図8から図10は本発明の第2の実施形態を示したものであり、図8は自由曲面プリズムとマスクと接眼レンズとを正面側から示す斜視図、図9は自由曲面プリズムと接眼レンズとを示す側面図、図10はマスクの他の例を示す正面図である。
【0081】
この第2の実施形態において、上述の第1の実施形態と同様である部分については説明を省略し、主として異なる点についてのみ説明する。
【0082】
この光学装置は、上述した第1の実施形態と同様に、保持枠に固定された表示素子により表示される映像を観察するためのものである。
【0083】
自由曲面プリズム11は、表示素子からの光束を入射する入射面11aと、この入射面11aから入射した光束を反射する反射面を兼ねた射出面11bと、この射出面11bで反射された光束をさらに反射する反射面11cと、2つの側面11d,11eと、上記入射面11aとこれら2つの側面11d,11eとがなす稜を切り欠くように設けられた位置決め部と、これらの位置決め部と射出光軸を挟んで反対側となる位置に形成された第2の位置決め部と、を有して構成されている。
【0084】
上記位置決め部は、表示素子を保持する保持枠を位置決めするための位置決め面11fと、後述する接眼レンズ12を位置決めするための位置決め面11hと、これらの位置決め面11f,11hの間に上方に向けて突設された位置決め凸部11gと、を有してなる。上記位置決め面11fと位置決め面11hとは、共通の面、すなわち同一面上に乗るように形成されていて、射出面11bからの射出光軸と平行となっている。一方、上記位置決め凸部11gの当て付け面は、射出面11bからの射出光軸に直交するように構成されている。
【0085】
上記第2の位置決め部は、上記射出面11bと上記反射面11cとが交差する稜線部分から下方に向けて突設された、位置決め凸部11kとして形成されている。この位置決め凸部11kの当て付け面は、射出面11bからの射出光軸に直交するように構成されている。
【0086】
接眼レンズ12は、上記自由曲面プリズム11の射出面11bの近傍に位置決めされて配設され、上記射出面11bから射出されて後述するマスク4を通過してくる光束を入射する入射面12aと、この入射面12aから入射した光束を射出する射出面12bと、を有して構成されている。
【0087】
また、上記接眼レンズ2には、上部両側に四角状位置決め凸部12cが設けられており、この四角状位置決め凸部12cには、上記位置決め面11hに当て付くための位置決め面12hと、上記位置決め凸部11gに当て付くための位置決め面12dと、が形成されている。
【0088】
さらに、該接眼レンズ2には、下部両側に凸部12gが突設されており、この凸部12gには、上記位置決め凸部11kに当て付くための突起12eが形成されている。この突起12eは、該接眼レンズ2を金型を用いて射出成形により形成する際に必要となるオーバーフロー用の突起部を兼ねたものとなっている。
【0089】
マスク14は、上記自由曲面プリズム11の射出面11bと、上記接眼レンズ12の入射面12aとの間に配設されるものであり、該射出面11bから射出される光束を通過させるための開口14aと、上記四角状位置決め凸部12cと係合して位置決めされるようになされた2箇所の切欠14bと、上記突起12eと係合して位置決めされるようになされた2箇所の切欠14cと、を有して構成されている。
【0090】
なお、上述では、接眼レンズ12における位置決めを行うための突起をオーバーフロー用の突起部と兼用したが、これに限るものではなく、自由曲面レンズ11における位置決めを行うための凸部等(例えば位置決め凸部11kなど)をオーバーフロー用の突起部と兼用するようにすることも可能である。
【0091】
また、マスクは、上記図8に示したようなもの以外にも、例えば図10に示すような形状のものを用いることも可能である。この図10に示すマスク14’は、自由曲面レンズ11の射出面11bから射出される光束の内の下部の不要光束のみを遮光するためのものであり、上記突起12eに挿通される丸孔14dおよび長孔14eを有して構成されている。この図10に示すマスクは、光束の周囲全体を必ずしも遮光しなくても良い場合に、必要な遮光機能を低コストで行うことができ有効である。
【0092】
なお、ここではマスクを別部材として設けているが、自由曲面レンズ11や接眼レンズ12に遮光塗料を塗布する等によりマスク面として形成することも可能となる場合があるために、別部材とするに限るものではない。
【0093】
このような第2の実施形態によれば、上述した第1の実施形態とほぼ同様の効果を奏するとともに、位置決め凸部を四角柱状に形成したことにより、マスクの位置決めを容易に兼ねることが可能となる。そして、位置決め用の突起をオーバーフロー用の突起部と兼用したために、金型を簡単にしてコストを下げたり、生産性を向上したりすることが可能となる。
【0094】
図11から図14は本発明の第3の実施形態を示したものであり、図11は自由曲面プリズムと接眼レンズとを背面側から示す斜視図、図12は接眼レンズを正面側から示す斜視図、図13は自由曲面プリズムと接眼レンズと表示素子とを示す側面図、図14は自由曲面プリズムが嵌合して位置決めされる状態を示す図である。
【0095】
この第3の実施形態において、上述の第1,第2の実施形態と同様である部分については同一の符号を付して説明を省略し、主として異なる点についてのみ説明する。
【0096】
この第3の実施形態の光学装置も、上述した第1,第2の実施形態の光学装置と同様に、保持枠に固定された表示素子3により表示される映像を観察するためのものである。
【0097】
自由曲面プリズム21は、表示素子からの光束を入射する入射面21aと、この入射面21aから入射した光束を反射する反射面を兼ねた射出面21bと、この射出面21bで反射された光束をさらに反射する反射面21cと、2つの側面21d,21eと、上記入射面21aとこれら2つの側面21d,21eとがなす稜を切り欠くように設けられた位置決め部と、これらの位置決め部と射出光軸を挟んで反対側となる位置に形成された第2の位置決め部と、を有して構成されている。
【0098】
上記位置決め部は、表示素子3を保持する保持枠を位置決めするための位置決め面21fおよび該位置決め面21fから突設された位置決め突起21gと、後述する接眼レンズ22を位置決めするための位置決め面21h、位置決め側面21i、および位置決め付当面21jと、を有してなる。
【0099】
上記第2の位置決め部は、上記射出面21bと上記反射面21cとが交差する稜線部分にほぼ該当する射出面21b上に、三角形状に切り欠いた形状として形成されており、傾斜面21kと、付当面21lと、を有して構成されている。
【0100】
接眼レンズ22は、上記自由曲面プリズム21の射出面21bの近傍に位置決めされて配設され、上記射出面21bから射出されてくる光束を入射する入射面22aと、この入射面22aから入射した光束を射出する射出面22bと、を有して構成されている。
【0101】
また、上記接眼レンズ2の入射面22aには、上記自由曲面プリズム21の位置決め部に係合するための円柱状をなす突起22cと、該自由曲面プリズム21の第2の位置決め部に係合するための円柱状をなす突起22dと、が設けられている。
【0102】
上記突起22cは、上記位置決め面21hに当接して上下方向の位置決めが行われ、上記位置決め側面21iに当接して左右方向の位置決めが行われれ、上記位置決め付当面21jに突き当たって略射出光軸の方向の位置決めが行われるようになっている。
【0103】
また、上記突起22dは、上記傾斜面21kに当接して射出光軸を挟んで対向する突起22cとの間となる斜め方向の位置決めが行われ、上記付当面21lに突き当たって略射出光軸の方向の位置決めが行われるようになっている。
【0104】
このような第3の実施形態によれば、上述した第1,第2の実施形態とほぼ同様の効果を奏するとともに、自由曲面プリズムと接眼レンズとの何れも、上下の面部や左右の面部からは突出する部分がないために、光学系や光学装置のより一層の小型化を図ることが可能となる。
【0105】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能であることは勿論である。
【0106】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の光学素子、光学系、光学装置によれば、大型化することなく、精度の良い位置決めを行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における光学装置の構成の概要を示す側面図。
【図2】上記第1の実施形態における自由曲面プリズムと接眼レンズとを正面側から示す斜視図。
【図3】上記第1の実施形態における自由曲面プリズムと接眼レンズとを背面側から示す斜視図。
【図4】上記第1の実施形態における自由曲面プリズムと保持枠とを正面側から示す斜視図。
【図5】上記第1の実施形態における自由曲面プリズムと接眼レンズと保持枠とを示す側面図。
【図6】上記第1の実施形態において、光学面の有効面部および側面を延長して得られる延長面で囲まれる立体を示す斜視図。
【図7】上記第1の実施形態において、光学面の有効面部および側面を各延長して得られる延長面と位置決め部との関係を示す図。
【図8】本発明の第2の実施形態における自由曲面プリズムとマスクと接眼レンズとを正面側から示す斜視図。
【図9】上記第2の実施形における自由曲面プリズムと接眼レンズとを示す側面図。
【図10】上記第2の実施形態において、マスクの他の例を示す正面図。
【図11】本発明の第3の実施形態における自由曲面プリズムと接眼レンズとを背面側から示す斜視図。
【図12】上記第3の実施形態における接眼レンズを正面側から示す斜視図。
【図13】上記第3の実施形態における自由曲面プリズムと接眼レンズと表示素子とを示す側面図。
【図14】上記第3の実施形態において、自由曲面プリズムが嵌合して位置決めされる状態を示す図。
【符号の説明】
1,11,21…自由曲面プリズム(第1の光学素子)
1a,11a,21a…入射面(光学面)
1ae…有効面部
1b,11b,21b…射出面(光学面)
1be…有効面部
1c,11c,21c…反射面(光学面)
1ce…有効面部
1d,1e,11d,11e,21d,21e…側面
1f…位置決め面
1g…位置決め突起
1h…位置決め面
1i…位置決め突起
1j…取付部
1k…位置決め突起
2,12,22…接眼レンズ(第2の光学素子)
2a,12a,22a…入射面
2b,12b,22b…射出面
2c…L字状位置決め部
2d…位置決めU溝
2e…位置決め突起
2f…位置決め溝
2g…位置決め面
3…表示素子
4,14,14’…マスク
4a…開口
5…保持枠
5a…取付部
5b…ビス孔
5c…位置決め穴
5d…位置決め部
5e…位置決め面
11f…位置決め面
11g…位置決め凸部
11h…位置決め面
11k…位置決め凸部
12c…四角状位置決め凸部
12d…位置決め面
12e…突起
12g…凸部
12h…位置決め面
14b…切欠
14c…切欠
14d…丸孔
14e…長孔
21f…位置決め面
21g…位置決め突起
21h…位置決め面
21i…位置決め側面
21j…位置決め付当面
21k…傾斜面
21l…付当面
22c…突起
22d…突起

Claims (30)

  1. 入射面として機能する面と、射出面として機能する面と、反射面として機能する少なくとも1つの面と、を含み、これらの面の内の少なくとも1つの面は1つの対称面に対してのみ面対称な形状の曲面として形成されている、少なくとも3つの光学面と、
    これら少なくとも3つの光学面において実質的に光学的な作用を各行う少なくとも3つの有効面部の内の最も面積が小さい有効面部の近傍に、該少なくとも3つの有効面部を延長して得られる延長面により囲まれる立体の内部に位置するように該立体を切り欠いた形状として形成された位置決め部と、
    を具備したことを特徴とする光学素子。
  2. 上記少なくとも3つの光学面を挟み込むように対向する2つの側面をさらに具備し、
    上記位置決め部は、これら2つの側面を延長して得られる延長面と、上記有効面部を延長して得られる延長面と、により囲まれる立体の内部に位置するように、該立体を切り欠いた形状として形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
  3. 上記位置決め部は、上記延長面同士が交差する稜線部分に形成されたものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光学素子。
  4. 上記2つの側面は略平行であって、これら2つの側面の面間距離は、上記少なくとも3つの光学面に各係る少なくとも3つの有効面部の該面間方向の最大幅に対応して設定されたものであることを特徴とする請求項2に記載の光学素子。
  5. 上記1つの対称面に対してのみ面対称な形状の曲面として形成されている光学面は、少なくとも2面あることを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
  6. 上記位置決め部は、上記対称面に対して面対称となるように、1つまたは複数設けられていることを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
  7. 上記射出面として機能する光学面は、さらに反射面としての機能を兼ね備えていることを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
  8. 上記有効面部の面積が最も小さい光学面は、入射面として機能する面であることを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
  9. 上記位置決め部は、上記射出面として機能する光学面からの射出光軸と略直交する、または略平行な、法線を有する位置決め面を有して構成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
  10. 入射面として機能する面と、射出面として機能する面と、反射面として機能する少なくとも1つの面と、を含み、これらの面の内の少なくとも1つの面は1つの対称面に対してのみ面対称な形状の曲面として形成されている、少なくとも3つの光学面と、
    これら少なくとも3つの光学面において実質的に光学的な作用を各行う少なくとも3つの有効面部の内の最も面積が小さい有効面部の近傍に、該少なくとも3つの有効面部を延長して得られる延長面により囲まれる立体の内部に位置するように該立体を切り欠いた形状として形成された位置決め部と、
    上記射出面として機能する光学面からの射出光軸を挟んで、上記位置決め部とは反対側となる位置に形成された第2の位置決め部と、
    を具備したことを特徴とする光学素子。
  11. 上記第2の位置決め部は、上記射出面として機能する光学面と、上記反射面として機能する光学面と、が交差する稜線部分に形成されたものであることを特徴とする請求項10に記載の光学素子。
  12. 上記第2の位置決め部は、上記射出面として機能する光学面からの射出光軸と略直交する、または略平行な、法線を有する位置決め面を有して構成されたものであることを特徴とする請求項10に記載の光学素子。
  13. 請求項1に記載の光学素子である第1の光学素子と、
    上記第1の光学素子の射出面として機能する光学面から射出される光線を入射するための入射面と、この入射面から入射した光線を射出するための射出面と、上記第1の光学素子の位置決め部と位置決めを行うための位置決め部と、を有する第2の光学素子と、
    を具備したことを特徴とする光学系。
  14. 上記第1の光学素子と上記2の光学素子とは、同時に複数個形成可能な金型をそれぞれ用いて射出成形により形成されたものであり、当該光学系において組み合わせられる上記第1の光学素子と上記第2の光学素子とが、各金型上の特定の入れ子同士の組み合わせとなるようにするとともに、上記位置決め部の寸法を各組み合わせ毎に決定するようにしたことを特徴とする請求項13に記載の光学系。
  15. 請求項10に記載の光学素子である第1の光学素子と、
    上記第1の光学素子の射出面として機能する光学面から射出される光線を入射するための入射面と、この入射面から入射した光線を射出するための射出面と、上記第1の光学素子の位置決め部と位置決めを行うための一の位置決め部と、上記第1の光学素子の第2の位置決め部と位置決めを行うための他の位置決め部と、を有する第2の光学素子と、
    を具備したことを特徴とする光学系。
  16. 上記第1の光学素子の位置決め部と上記第2の光学素子の一の位置決め部とで行う位置決めは、射出光軸方向の位置決めを含む2方向以上の位置決めであり、
    上記第1の光学素子の第2の位置決め部と上記第2の光学素子の他の位置決め部とで行う位置決めは、少なくとも射出光軸方向の位置決めであることを特徴とする請求項15に記載の光学系。
  17. 上記第2の光学素子は金型を用いて射出成形により形成されたものであり、上記他の位置決め部は、上記金型を用いて当該第2の光学素子を形成する際に必要となるオーバーフロー用の突起部を兼ねたものであることを特徴とする請求項15に記載の光学系。
  18. 請求項13に記載の光学系と、
    映像を表示するための表示素子と、
    上記表示素子と、上記光学系の上記第1の光学素子と、を少なくとも保持するものであり、該第1の光学素子の位置決め部と位置決めを行うための位置決め部を有する保持枠と、
    を具備したことを特徴とする光学装置。
  19. 上記保持枠は、上記光学系の上記第2の光学素子も保持するものであることを特徴とする請求項18に記載の光学装置。
  20. 上記第1の光学素子および上記第2の光学素子は、上記保持枠に対して固着されていることを特徴とする請求項19に記載の光学装置。
  21. 上記第1の光学素子の位置決め部は、上記第2の光学素子を位置決めするための位置決め面と、上記保持枠を位置決めするための位置決め面と、を有し、これらの位置決め面は共通の面として形成されていることを特徴とする請求項18に記載の光学装置。
  22. 上記第1の光学素子の位置決め部は、上記第2の光学素子を位置決めするための位置決め面と、上記保持枠を位置決めするための位置決め面とを有し、これらの位置決め面の少なくとも一方は、上記表示素子における映像を表示するための表示面に略平行または略直交するように形成されているか、もしくは上記第1の光学素子の射出面として機能する光学面からの射出光軸と略直交するまたは略平行な法線を有するように形成されていることを特徴とする請求項18に記載の光学装置。
  23. 上記第1の光学素子は、上記保持枠に対して位置決めが行われ、
    上記第2の光学素子は、上記第1の光学素子に対して位置決めが行われるものであることを特徴とする請求項18に記載の光学装置。
  24. 上記第1の光学素子の射出面として機能する光学面と、上記第2の光学素子の入射面と、の間に配設された不要光束を遮光するためのマスクをさらに具備したことを特徴とする請求項18に記載の光学装置。
  25. 請求項15に記載の光学系と、
    映像を表示するための表示素子と、
    上記表示素子と、上記光学系の上記第1の光学素子と、を少なくとも保持するものであり、該第1の光学素子の位置決め部と位置決めを行うための甲の位置決め部と、上記光学系の第2の光学素子に設けられたさらに他の位置決め部と位置決めを行うための乙の位置決め部と、を有する保持枠と、
    を具備し、
    上記乙の位置決め部は、上記第2の光学素子のさらに他の位置決め部と圧接することにより、該第2の光学素子を、上記他の位置決め部において上記第1の光学素子の第2の位置決め部に対し圧接させるものであることを特徴とする光学装置。
  26. 入射面として機能する面と、射出面として機能する面と、反射面として機能する少なくとも1つの面と、を含み、これらの面の内の少なくとも1つの面は1つの対称面に対してのみ面対称な形状の曲面として形成されている、少なくとも3つの光学面と、
    これら少なくとも3つの光学面において実質的に光学的な作用を行う有効面部を延長して得られる延長面同士が交差する稜線部分に形成された位置決め部と、
    を具備したことを特徴とする光学素子。
  27. 入射面として機能する面と、射出面として機能する面と、反射面として機能する少なくとも1つの面と、を含み、これらの面の内の少なくとも1つの面は1つの対称面に対してのみ面対称な形状の曲面として形成されている、少なくとも3つの光学面と、
    上記少なくとも3つの光学面を挟み込むように対向する2つの側面と、
    これら2つの側面を延長して得られる延長面と、上記少なくとも3つの光学面において実質的に光学的な作用を行う有効面部を延長して得られる延長面と、の内の何れかの延長面同士が交差する稜線部分に形成された位置決め部と、
    を具備したことを特徴とする光学素子。
  28. 上記位置決め部は、上記稜線部分を切り欠いた形状として形成されたものであることを特徴とする請求項26または請求項27に記載の光学素子。
  29. 請求項26または請求項27に記載の光学素子である第1の光学素子と、
    上記第1の光学素子の射出面として機能する光学面から射出される光線を入射するための入射面と、この入射面から入射した光線を射出するための射出面と、上記第1の光学素子の位置決め部と位置決めを行うための位置決め部と、を有する第2の光学素子と、
    を具備したことを特徴とする光学系。
  30. 請求項29に記載の光学系と、
    映像を表示するための表示素子と、
    上記表示素子と、上記光学系の上記第1の光学素子と、を少なくとも保持するものであり、該第1の光学素子の位置決め部と位置決めを行うための位置決め部を有する保持枠と、
    を具備したことを特徴とする光学装置。
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